「忖度」の証明

証人喚問 籠池理事長の悲劇

美しい国の文化 「忖度」 素晴らしい「心」の文化です
心の中 覗き込むことはできません 証拠は残りません

不思議 「忖度」側の喚問なし
籠池理事長 出席前から敗け戦 (いくさ)
「忖度」返上  開き直りましょう
 


籠池理事長「役人の手心で問題が」 
 
「忖度」の証明
結論 
10人が10人 100人が100人 皆が異常と思う土地取引
この「異常さ」こそが 関わった人たちの「忖度」の存在証明です
 
 
 
 
安倍晋三記念小学校
名誉校長 安倍昭恵
「忖度」の環境整備に大貢献
私は どなたにも余計な頼みごとはしていません
思いもよらない ご協力に感謝していました
紙切れ等の証拠品 一切ありません
ご協力理由は それぞれの担当者に聞いてください
私は知りません
私の期待は 「忖度」 ご協力 
作戦どおりの結果 どこが悪いのですか
「忖度」考
 

 
2017/3
 
 
森友学園 籠池理事長を取材した作家「役人の手心で問題が」 2017/3/14
13日、インターネット上で森友学園の籠池理事長のインタビューを公開したノンフィクション作家が市民団体の集会に参加し、今回の問題について、「国や大阪府の役人が手心を加えていなければ問題は起きていなかった」と指摘しました。
このなかで、ノンフィクション作家の菅野完氏は、森友学園が運営する幼稚園で一部の保護者から「トイレを我慢するよう指導を受けている」といった苦情が寄せられたことについて、「実際に保護者を取材すると、子どもたちが日常的に虐待を受けていたことは明白だ」と指摘しました。
さらに、今回の問題については、「国や大阪府の役人が手心を加えていなければ問題は起きていなかったと思う」とみずからの考えを述べたうえで、「役人が法にのっとったプロセスを無視し、小学校の認可を無理に行おうとしたとしか考えられない。世論を敏感に察して対応を変える姿勢は、まさに全自動忖度(そんたく)機だ」と、国や大阪府の対応を批判しました。 
森友事件の「忖度」が示す日本の変わらぬ「國體」 2017/3/14
森友学園の事件は国会で審議するような問題ではないが、稲田防衛相にも延焼して社会部ネタとしてはおもしろくなってきた。本丸の安倍首相は「もし関わっていたら私は政治家として責任を取る」と明言しているので、常識的には(少なくとも意図的には)彼は関与していなかったと思われる。
だが9億5000万円で取得した土地の「ゴミ処理代」が8億2000万円というのは、いかにも不自然だ。国有地を売却したのは財務省の理財局だが、これについて橋下徹氏が「財務省の忖度ではないか」という古風な表現をしていたのがおもしろい。『大辞林』によれば、忖度(そんたく)とは「他人の気持ちをおしはかること」で、その「他人」はかなり目上の人だ。この場合はもちろん首相である。
森友学園の籠池理事長は国有地を安く払い下げてもらうために理財局に直接かけあったようだが、そのとき「名誉校長」である安倍昭恵氏の名前を利用したことは想像に難くない。実際には首相との関係はなくても、理財局の担当者が首相の意図を「忖度」した可能性はある。財務省にしてみれば国家予算100兆円の中ではゴミのような案件で、うるさい右翼を黙らせる「口止め料」としては安いものだ。
この話を聞いて連想したのは、丸山眞男が引用した大正12年末の摂政宮狙撃事件のとき、関係者が責任を取ったエピソードである。
「内閣は辞職し、警視総監から道すじの警固に当った警官にいたる一連の「責任者」(とうていその凶行を防止し得る位置にいなかった)の系列が懲戒免官となっただけではない。犯人の父はただちに衆議院議員の職を辞し、門前に竹矢来を張って一歩も戸外に出ず、郷里の全村はあげて正月の祝を廃して「喪」に入り、卒業した小学校の校長並びに彼のクラスを担当した訓導も、こうした不逞の輩をかつて教育した責を負って職を辞したのである(『日本の思想』)。」
ここで問われたのは、狙撃した犯人の刑事責任でもなければ、テロを防げなかった警備担当者の責任でもない。彼らを辞職に追い込んだのは、摂政(昭和天皇)や国民の怒りをおしはかる自発的な「忖度」の連鎖だった。
丸山はこの事件について「『國體』という名で呼ばれた非宗教的宗教がどのように魔術的な力をふるったかという痛切な感覚は、純粋な戦後の世代にはもはやない」と書いたが、こうした「忖度」は現代の日本にもある。「國體」を示す記号が、天皇から首相に変わっただけだ。このような「無限抱擁」に実定法で歯止めをかけることはきわめて困難だ。それを動かしているのは法を超える「空気」だからである。 
 
森友学園問題の真相は財務省による「忖度」ではないか 2017/3/14
学校法人「森友学園」(大阪市)が大阪府豊中市の国有地を評価額より大幅に安く取得した問題で、森友学園が小学校の設置認可を求めた申請を取り下げた。学園理事長の籠池泰典氏は、理事長を退任する意向を示したが、国有地売却を巡る「政治家の関与」は否定した。
14億円相当の国有地が実質200万円で売却された不可解な経緯に、政治家の関与があるのではないかと、野党は厳しく追及してきた。森友学園の要望が次々と実現した背景に、政治家の口利きがないというのはあり得ないとする見方が広がる一方で、それを示す確たる証拠は未だに出てきていない。安倍晋三首相は「私と家内、事務所も一切関わっていないと申し上げた。もし関わっていたら私は政治家として責任を取る」と明言している。
本稿は、安倍首相など閣僚級の政治家の関与はなかったのだろうと考える。むしろ「安倍首相に近い」とされる保守系の団体からの強い要求を、財務省が首相の意向を「忖度」して認めていったように思われる。しかし、安倍首相を支持しているとされる保守系の団体が、日本社会で不思議な影響力を持っているとするならば、それは「政治家の口利き」のような単純な話よりも、はるかに根が深く、嫌な問題になってくるのではないだろうか。
地方レベルの「政治家と保守系団体」の日常の付き合いとは
森友学園と政治家が、実際にどこまで接触していたのかを推測してみるところから始めてみたい。一般的に考えて、日常レベルで様々な接触があったと考えるのが自然だ。日本の地方政治の日常を見れば、運動会など学校行事等に地方政治家や国会議員が、選挙対策として顔を出すのはよく知られていることだ。特に、自民党や維新の会のような「保守」であれば、一応思想的にも近い。塚本幼稚園に顔を出し、「教育方針が素晴らしい」などリップサービスを交えた来賓祝辞もしていた政治家がいたことは、容易に想像できることである。
筆者は、大学のキャンパスが大阪にあるので、大阪の地方自治体・議会と若干なりとも交流がある。そこで、「維新の会」についての話を聞くことがある。ご存じの通り維新の会は、「既得権打破」「二重行政打破」を強く主張したきた。一方、「日本会議」のような、いわゆる「新しい保守」系の団体は、最近までいわば「マイナー」な組織に過ぎなかった。そういう意味で、同じくマイナーな存在同士であった、維新の会の地方議員と接近するのは容易に想像できる話だろう。
維新の会は地方レベルではいろいろなバックグラウンドを持つ議員がいる。自民党から維新に移ったコテコテの「土建屋政治家」の古株議員もいれば、若手には、流行りの言葉でいえば「オルタナ右翼」のようなレベルの議員も少なくないようだ。彼らと「新しい保守」系の団体とは、思想的な親和性もあり、互いに警戒することはほとんどなく、むしろ惹かれ合うように接近していったように思われる。
今回の件で、橋下徹元大阪市長や松井一郎大阪府知事など、維新の会のトップレベルと森友学園の深い関係が噂されている。しかし、それは松井知事の「面識がある程度」という説明を、素直に受け取っていいのではないだろうか。むしろ、それ以前の現場レベルでの、日常の付き合いがかなり密接にあったと考えるほうがいい。
地方政治家、鴻池氏、近畿財務局は動かず財務省理財局で土地取得は決められた
しかし、そんな日常的な付き合いが割と気楽に続いているうちに、森友学園側が「小学校を設置したい」と、いろいろな政治家に言い出すようになった。最初は地方議員に陳情を繰り返し、話がなかなか進まないと鴻池祥肇元防災担当相のような国会議員に陳情をしていったということだ。「学校の認可・設置に関する政治家への陳情」というだけならば、どこの地方でもよくあることで、「政治家が相談に乗る」「役所の担当者を紹介する」程度のことなら、別に珍しい話ではないだろう。ただし、今回はそれとは別次元の、土地取得に関するあまりに不可解な話がある。これについては、よくある話と片付けるわけにはいかないものである。
今回の件に関しては、鴻池事務所に対する籠池理事長の「陳情報告書」の記録が出てきている。そこには、鴻池元防災相の元秘書・黒川治兵庫県議会議員(自民党)や、中川隆弘大阪府議会議員(維新の会)らの名前が出てくる。彼らは、再三再四に渡って、籠池理事長から「鴻池事務所につないでほしい」と依頼を受けていた。そして、「相談に乗ってあげてよ」という形で、鴻池事務所につないだという。ここまでは、まだ通常の陳情の範囲内だ。
しかし、2016年3月に森友学園が、杭打ち工事を行う過程で新たな地下埋蔵物が発見されたことをきっかけに、資金不足のために土地を賃貸することから、突然購入に方針転換してからは、陳情攻勢のしつこさが尋常ではなくなった。報告書には、「うちはコンサル業ではありませんので」「うちは不動産屋と違いますので。当事者同士で交渉を!」「どこが教育者やねん!」「大阪府の担当者は、土地以外の(生徒募集)を一番懸念されているようですが」などと、籠池理事長のあまりにしつこい陳情に、鴻池事務所が呆れかえっていた様子が記されていた。
そして、籠池理事長は、要求に応じない近畿財務局を飛び越えて、財務省理財局を訪れて直談判に及んだ。その際、理事長は鴻池事務所にアポ取りを依頼したが、断られていた。しかしノーアポで理財局に乗り込み、ゴミ処理代を8億1900万円とする内諾を得て、評価額9億5600万円の国有地を、1億3400万円で購入したのである。
要するに、籠池理事長は地方・国の様々な政治家に接触し、近畿理財局にも掛け合ったが、国有地を安く購入することはできず、財務省理財局訪問のアポ取りさえ断られていた。理事長が理財局に直談判して、初めて森友学園の要求が通ったのである。つまり、地方議員も鴻池元防災相も、ルールに従って事務的に対応していた近畿理財局を動かすことはできなかったのだし、そもそも動かす気がなかったように思われる。全ては財務省理財局で決められたのであり、そこに政治家の関与、それも鴻池元防災相を超える「大物」が関与したかに焦点が絞られることになる。
安倍首相があえて保守系学校法人の土地取得に関与するとは考えられない
要するに、突き詰めると「安倍首相夫妻が森友学園の土地取得に関与していたか」が焦点となるわけだ。しかし、筆者は「現時点では」安倍首相夫妻の直接的関与はなかったと考えている。安倍首相は、第一次政権(2006年9月〜2007年9月)をわずか「365日」の短命政権に終わるという失敗を経験している。その一因は、「年金未納問題」や度重なる閣僚の「スキャンダル」などで支持率が低下し、求心力を失ったからだ。筆者は、スキャンダルが頻発したに背景には、「教育基本法改正」など、首相が保守的な信念を貫こうとして、左翼勢力を本気で怒らせたからだと考えている。
安倍首相は、2012年12月に政権復帰するにあたって、この第一次政権期の失敗から様々な教訓を得ていた(本連載2015.3.5付)。それは、政敵に隙を与えないために、「守り」を固めるということだ。例えば、首相は、自身の保守的な思想信条を表明するのに、非常に慎重である。もちろん、「特定秘密保護法」(2013.12.6付)、「安保法制」(2015.9.19付)など、「やりたい政策」を実現してきた。それでも、「アベノミクス」による経済重視を打ち出して、愚直に政策実現を目指した第一次政権期と比べれば、相当に慎重に振る舞ってきたのだ(2014.12.18付)。
そんな慎重な安倍首相が、保守系の学校法人の土地取得に関与するなど、危ない橋を渡るはずがないと思うのだ。本人ではなくても、スタッフが関与したというかもしれないが、本人以上にスタッフが慎重なはずで、ありえないことだ。もし本当に関与しているならば、即刻「内閣総辞職」に値する愚行であろう。
従って、森友学園が「安倍晋三記念小学校」という名称を使って寄付集めをしたことに抗議したことや、「何度も何度も断ったのに、しつこかった」という首相の国会での説明は、嘘を言っていると決めつけることはできないと思う。日頃の首相の慎重な行動から理解できる範囲のものだ。
一方、安倍昭恵夫人が、森友学園の小学校の名誉校長に就任し、講演会でその教育方針を賛美したことは、軽率であったと言わざるを得ない。しかし、擁護するわけではないが、端的に言えば、夫人が世間知らずで「天然ボケ」のお嬢様だったというだけの話だ。これも一般論になるが、政治家やその関係者に講演や取材の依頼は日々いろいろ来るものである。事務所は、相手の思想信条などあまり考慮せずに引き受けることはある。逆に、依頼を断るのは案外に難しいものである。
そして、講演になれば、目の前に座っている人たちに、ある種の「リップサービス」をすることはよくあることだ。例えば、首相・閣僚レベルでも、有名な森喜朗氏の首相在任時の講演での発言「日本は神の国」や、麻生太郎財務相が「ナチスの手口をまねたらどうかね?(会場から笑いが起こった)」と口が滑ったりしたような話である(2013.8.30付)。
それは、森氏や麻生氏が時代錯誤なとんでもない思想信条の持ち主だというより、その言葉だけ取り上げず、講演の前後の文脈も併せて聴けば、目の前の人を単純に笑わせただけだとわかる。安倍夫人の発言も、そういう類の話で、「今後気を付けてください」という厳重注意で済む話だ。それが直ちに、首相夫妻の土地取得やその他の便宜への関与の証拠というわけではない。「アッキード事件」というのは、明らかに限度を超えているだろう。
保守派は影響力があるという「空気」を断ち切らなくてはならない
そうすると、誰が関与して森友学園の国有地取得が実現したのかだが、基本的には政治家は誰も「口利き」はしていないのではないだろうか。財務省理財局が、籠池理事長の直談判を自らの判断で受け入れてしまったのだ。要は、籠池理事長が安倍首相と「近い関係にある」と思い、安倍首相の意向を「忖度」して、理財局の判断だけで話を通してしまったのではないだろうか。
これも一般論から入りたいと思うが、日本社会では、「うるさい人」がやってきたら、いちいち理屈で抵抗しないで、できるだけ触らない、関わらないということで話を通してしまうということがよくある。まして、権力を持つ人がバックにいるとなれば、なおさらである。
籠池理事長が財務省理財局に直接乗り込んできて、「安倍首相がバックにいる」とか、あることないことを言って圧力をかけたことは容易に想像できる。理財局からすれば、本当に首相がバックにいるのかどうかはわからない。しかし、杓子定規に断った後で、本当に首相が出てきたら面倒な話になってしまう。
麻生財務相が国会で「適切に処理した」と再三答弁しているように、国有地の売却自体は、財務省理財局の権限でできるもので、違法ではないのだろう。だから首相などに確認することもなく、通したということだろうか。それならば、至って「日本的な話」だということになる。
しかし、もう一歩踏み込んで考えると、話はもっと深刻なものになるかもしれない。安倍政権が長期政権化していき、次第に首相が特定秘密保護法、集団的自衛権から共謀罪、そして憲法改正へと「やりたい政策」を着実に進めていくようになると、それを支持する「日本会議」など保守派が、なんとなく政界に影響力を持っているような「空気」が流れているように思える(2016.11.8付)。
前述のように、政治家は地方でも中央でも、日常の活動において、日本会議の関連など保守的な団体に「いい顔」を見せて、その思想信条を素晴らしいなどと「リップサービス」を繰り返すようになっている。その空気は、中央の官僚組織の中心である財務省までもが、強く感じるようになっているのではないだろうか。そして、安倍首相に何も頼まれているわけではないのに、きっと首相が望むことだと「忖度」してやったことだとすれば、物事は単なる「政治家の関与」よりも、より根深く、面倒なものになるのではないだろうか。
さらに言えば、籠池理事長と財務省が接触した時期は、安倍首相と財務省が「軽減税率」を巡って激しい攻防戦を繰り広げた後であった(2015.12.22付)。そして、首相がノーベル経済学賞の受賞者を官邸に招き、「消費増税延期のお墨付き」を得ようとした時期でもある(2016.4.12付)。財務省と首相の関係が悪化していた時期だったといえる。財務省が首相のご機嫌を取り、関係改善のために行ったことが、「首相を支持する保守的な団体の国有地取得に便宜を図ること」だったとすれば、大問題であろう。
おそらく、この問題は籠池理事長の辞任と、小学校の認可申請取り下げで、幕引きを図る方向に向かうのだろう。安倍首相など「政治家の関与」も、確たる証拠は出てこないだろう。しかし、野党は追及の手を緩めるべきではない。前回論じたように、この機会に、自民党と保守派の不適切な関係を絶たせるべきである(2017.2.28付)。単なる政治家のスキャンダルという以上のより深刻な問題が、日本社会の地方の現場レベルから、中央政界・官界にまで静かに広がりつつあることを、見逃すわけにはいかないのではないだろうか。 
 
森友疑惑の元凶は復権をかけた安倍ポチ財務官僚の忖度? 2017/3/13
奇々怪々の森友学園問題の元凶は何なのか。小学校予定地を視察した小沢一郎・自由党代表はこう語った。
「地中のゴミの含有率など不可解な算定で、お役所仕事とは思えない前例のないスピードで進んでいる。政治家の関与などの背景があったはずだ」
背景と言えば籠池氏と安倍首相夫妻、稲田防衛相夫妻などとの“交友”が思い浮かぶが、それだけではない。実は、国有地払い下げの手続きが進められた2014〜16年ごろは、消費増税をめぐる政争で財務省がかつてないほど“惨敗”していた時期だ。ジャーナリストの山田厚史氏はこう分析する。
「安倍官邸に対して恩を売って巻き返しを図りたいという意思が働いた可能性は十分に考えられる」
“消費増税”による財政再建が宿願の財務省は、経産省主導の安倍政権下で苦杯をなめ続けてきた。安倍首相は14年11月、消費税率の8%から10%への引き上げを1年半延期すると表明した。16年6月にも「新しい判断」と称して増税をさらに2年半再延期。このときは麻生太郎財務相や稲田朋美政調会長(当時)らが「衆院を解散して信を問うべき」と主張して首相と対立した。
こうした攻防の水面下では、財務官僚が政治家に必死の“レク攻勢”をかけていたという。財務省関係者がこう語る。
「安倍首相が外遊に出かけるとき、麻生財務相と財務官僚が飛行機に乗り込んでまでレクをしていた。稲田氏の元へも官僚が頻繁に通って説得し、結果として彼女は増税派に傾いたと言われています」
劣勢の財務官僚が省を挙げて政権に取り入ろうとしていたときに、森友学園の案件が近畿財務局に持ち込まれていたのだ。官僚の“忖度”が最大限発揮されたことは想像に難くない。
「15年7月から16年6月まで財務事務次官だった田中一穂氏は第1次安倍政権で経産省出身の今井尚哉氏と共に首相秘書官を務めた人物。今、菅義偉官房長官と共に官邸を牛耳る今井氏に対抗するため、安倍首相の意向を忖度しまくる。“御用聞き”にならざるを得なかった。また、当時の理財局長だった迫田英典氏は安倍首相と同じ山口県出身で、国税庁長官に出世しました」(前出の財務省関係者)
小沢氏とともに森友学園を視察した森ゆうこ参院議員(自由党)がこう語る。
「最後は官僚が“トカゲのしっぽ切り”で責任を押し付けられるかもしれない。視察のとき、近畿財務局の担当者らに『最後は死人が出ますよ』と話したら、本気で怖がっていました。公的な記録が破棄されても官僚は必ず“メモ”を残している。真相が闇に葬られる前に早く表に出してほしい」 
 
国会招致拒否の自民に国民唖然 もう逃げ切りは通じない 2017/3/10
揉みくちゃにされながら、9日、報道陣150人を相手にぶら下がりに応じた「森友学園」の籠池泰典理事長。あれが教育者か――と呆れ返った国民も多いはずだ。
「教育勅語のどこが悪い」「報道は無礼千万」「立派な人材をつくる教育は、もう少し温かい目でみるべきだ」と、質問には答えず、言いたいことを一方的にまくし立てた。なぜか、朝日新聞を目の敵にしていた。その揚げ句、まるで自分は被害者だとばかりに、今回の疑惑発覚について「これは4年ほど前から仕組まれてきたことだ」と、理解不能のことを口走る始末である。いったい誰が4年もかけて仕組むというのか。国有地を8億円も安く入手したのも、幼児に教育勅語を暗唱させているのも、自分がやったことではないか。安倍首相を応援するネトウヨは、朝日新聞を敵視し、妄想と謀略史観に取りつかれた連中が多いが、ほとんど籠池理事長も同じ発想である。
籠池理事長は日本最大の右翼組織「日本会議」の主要メンバーだが、しょせん「日本会議」も、このレベルということか。
それにしても、この男は、デタラメのオンパレードだ。ウソにウソを重ねている。
問題の国有地に建設している小学校の「建築費」まで、役所に虚偽申請していた。〈国交省には23億8400万円〉〈関西エアポートには15億5000万円〉〈大阪府には7億5600万円〉と申請。補助金や助成金がもらえる「国交省」と「関西エアポート」には少しでもカネを多く手にしようと高く、逆に財務内容を問われる「大阪府」には低く申請していたのだから、デタラメにも程がある。
さらに、経歴まで偽っていた。
本当は「関西大商学部卒、奈良県庁入庁」なのに、「関西大法学部卒、旧自治省入省、奈良県庁出向」と大阪府に届け出ていた。こうなると、もう教育者ウンヌン以前の問題である。

どうして、こんな男に国有地が8億円もディスカウントされて払い下げられたのか、本当に政治家の関与はなかったのか。国民の疑問はまったく解消されていない。
真相を解明するには、籠池本人を国会に呼び、話を聞くしかない。日経電子版の調査でも、70%が「国会に参考人招致すべきだ」と答えている。これだけ疑惑が噴出しているのだから当然である。
ところが、安倍政権は「民間人の招致は慎重であるべきだ」などと拒否しているのだから、どうしようもない。国民の財産である「国有地」が8億円も不当に安く売り払われたのである。国会が事実を解明するのは当たり前ではないか。「民間人だから」という屁理屈は通用しない。
それでも安倍自民党が籠池理事長をかばい、参考人招致を拒否しているのは、同じ穴のムジナだからだ。安倍首相は一度は籠池理事長のことを「私の考え方に共鳴している方」と同志だと認めている。もともと、政権の支持基盤である「日本会議」を通じて、安倍首相と籠池理事長は、理想の国家観を共有する仲間同士である。
「安倍政権が国会招致を拒否しているのは、籠池理事長を国会に呼んだらなにを口にするか分からないと恐れているからでしょう。と同時に、安倍首相も多くの自民党議員も、籠池理事長の教育方針を悪いと考えていないのだと思う。その象徴が、教育勅語に対するスタンスです。多くの国民は、籠池理事長が園児に教育勅語を暗唱させることに強い違和感を覚えている。教育勅語の本質は、いざとなったら天皇のために死ね、だからです。国家総動員体制を正当化するために利用され、戦争につながった。子どもに道徳を教えるのなら他のテキストを使えばいい。ところが、稲田防衛相は『日本が道義的国家を目指すその精神は取り戻すべきだ』と国会答弁で教育勅語を称賛している。自民党全体が籠池理事長の教育方針にシンパシーを感じている裏返しでしょう」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
いまや自民党議員約240人が「日本会議」の国会議員懇談会に名を連ね、閣僚の大半がメンバーである。これでは「日本会議」の幹部である籠池理事長の国会招致に動くはずがない。
国民は逃げ切りを許さない
どんなに野党が「国会招致」を要求しようが、安倍自民党は籠池理事長の招致を拒否するつもりだ。
これまで、小渕優子や甘利明など大臣のスキャンダルが浮上しても支持率が下落しなかった安倍首相は、森友問題も、参考人招致を拒否しつづけていれば、いずれ世間は忘れると計算しているらしい。
しかし、逃げ切れると思ったら大間違いだ。この疑惑は、小渕や甘利が辞任した「政治とカネ」の疑惑とは、次元が違う話だからだ。
安倍政権が右翼組織「日本会議」と深くつながっていることや、稲田朋美を筆頭に「教育勅語」を礼賛する自民党議員が多いことがバクロされ、国民の政権を見る目は確実に変わりつつある。最新の日経電子版の世論調査は、「内閣を支持する」36%、「支持しない」63%と逆転している。
「幼児が運動会の選手宣誓で『安倍首相ガンバレ』『安保法案、国会通過よかったです』と籠池理事長に言わされている映像を見て、心ある国民は、こんな時代錯誤の教育をしている学校法人があるのかと衝撃を受けたはずです。しかも、安倍首相の昭恵夫人が新設小学校の名誉校長に就き、なぜか国有地が8億円も値引きされて払い下げられている。そのうえ、官僚は『資料は破棄した』の一点張り。どんな国民だって『これはおかしい』『なにか裏にある』と分かりますよ。国会で多数を握っている安倍首相は、これまで同様、強行突破すればいいと考えているようですが、国民は真相が解明されるまで、疑惑を忘れることはありませんよ」(金子勝氏=前出)
これまで安倍官邸の顔色をうかがってばかりいた民放各社が「森友学園」問題を一斉に報じているのは、視聴率が取れるからだ。それだけ国民の関心が強いということである。今度ばかりは、安倍自民党の逃げ切りシナリオは通用しない。
籠池理事長を呼べば安倍政権は崩壊へ
こうなったら、野党は絶対に腰砕けになったらダメだ。ここで安倍政権を倒せなかったら、民進党が政権を奪取することは永遠にない。そう思うべきだ。
政治評論家の本澤二郎氏が言う。
「鑑定価格9億5600万円の国有地が、わずか1億3400万円という不当な安値で払い下げられていた最大の疑惑は、極右思想を共有する仲間内で国有地が私物化されていたのではないか、ということでしょう。安倍首相が『腹心の友』と呼ぶ極めて親しい加計孝太郎氏が理事長をつとめる『加計学園』が新設する大学にも広大な市有地が無償で譲渡されている。大手メディアには、こうした視点がありませんが、鋭い国民は『なにかおかしい』『仲間うちでおいしい思いをしているのではないか』と疑いはじめている。野党が国民の支持を得るのは、いましかない。国民の立場に立って、安倍政治のカラクリを徹底的に追及すべきです」
籠池理事長を国会に呼び、洗いざらい話させれば、安倍政権はガタガタになるに違いない。それほど、この疑惑の闇は深い。安倍1強体制は崩壊に向かいつつある。 
 
安倍首相「妻のことだからムキになっているかも」 野党の追及に猛反論 2017/3/7
大阪の学校法人「森友学園」(籠池泰典理事長)の国有地取得の経緯や新設される小学校の名誉校長に安倍昭恵・首相夫人が就任していたことをめぐり、民進党など野党は3月6日、参院予算委員会の集中審議で安倍晋三首相や財務省・国交省などを追及した。
この日質問に立った民進党の福山哲郎議員は、森友学園が新設を予定している小学校校舎について、これまでに国が5640万円の補助金を交付していることを指摘。建築物の木造化を図る国交省のプロジェクトで支援対象となっていた。
福山氏は「この建物は、認可が下りなければ解体して原状回復」になる場合もあると、この支出を問題視。
また、平成29年度年の予算案に国有地の売買代金が計上されていないと指摘。「国の収入で入るべきものが予算書に何も記載がない。歳入欠陥になるのでは」と、見積もった国交省を追及した。
これに対し、国土交通省の佐藤航空局長は以下のように回答した。
「空港整備勘定の歳入は、テロや感染症などが発生した場合には空港使用料収入が大きく減少し、歳入欠陥となるリスクがある。土地売却収入等の自己財源については、従来より収入を堅く見積もることにしている」
「本件土地については、収入を堅く見積もる観点を踏まえ、売却代金は10年分割払いとされているが、契約上は前払いが可能であり、平成28年度中に全額が支払われる可能性があることから平成29年度予算には記載されていない」
加えて、石井国交大臣も「予算案を作ったときは森友学園の問題は全く浮上していない」「従来からのやり方に応じて、歳入は堅く見積もる原則に基づいてやっている。年度途中で実際に収入が入った場合は、決算で反映させる。従来から同じやり方をやっている」と答弁した。
これに対し、福山氏は「堅く見積もって歳入に入れないというのは、誰が判断するのか。予算書は、役人のそれぞれの部局で恣意的に決めて歳入の数字が固まるのか」「もともとの契約書で合意されているものを抜いておいて、3月には入るかもしれないと。予算書が信用できない」「歳入欠陥だ。こんな馬鹿げた行政手続きがありますか」と厳しく追及。
政府・自民党が参考人招致に応じないことについても、「全く解明する気がない」と強く批判した。
福山氏「近畿財務局、財務省が忖度するでしょう」
 安倍首相「昭恵の名前は印籠じゃない」
また福山氏は、「本当はご家族のことを言いたいタイプではないのですが…」と述べた上で、「昭恵夫人に恥かかせたのか、安倍首相に恥をかかせたのか、近畿財務局だって、財務省だって、忖度(そんたく)するでしょう」と、昭恵氏が新設予定の小学校の名誉校長に就いていたことで、国有地の売買などに影響を与えたのではないかと問うた。
これに対し、安倍首相は「名誉校長に安倍昭恵という名前があれば、印籠みたいに恐れ入りましたと、なるはずがないんですよ」と反論。山本一太・予算委員長が「簡潔に答弁を」と諭される場面もあった。その後、安倍首相は「私と妻がまるでかかわっているかのごとく、まるで大きな不正、犯罪があったかのごとく言うのは大きな間違いだ」と、色をなして強く述べた。
これに対し、福山氏は「私は『昭恵夫人は被害者かもしれない』と申し上げたんです。犯罪者扱いなんかしていない。それこそ印象操作だと私は思いますよ。何をそんなムキになっているんですか?」と返した。
その後の質疑でも共産党の辰巳孝太郎議員から「なにムキになっているんですか」と問われた安倍首相は、「若干、妻のことだからムキになっているかもしれないが、私や妻が許認可に関わったかのごとく印象を与えるのはどうかと思う。それを前提に質問するのは遺憾だ」と、野党の質問姿勢を批判した。
自民党、森友学園の籠池理事長の参考人招致を拒否
自民党の松山政司・参院国対委員長は7日、民進党の榛葉賀津也・参院国対委員長と国会内で会談。野党が求めている籠池泰典理事長らの参考人招致を拒否した。共同通信などが報じた。
松山氏は「違法性はなく、現時点で参考人招致は必要がない」と主張。これに対し、榛葉氏は「納得できない」として、引き続き招致を迫る構えだと時事ドットコムは伝えている。
野党は籠池氏のほか、国有地払い下げの交渉時に財務省の理財局長だった迫田英典・国税庁長官、近畿財務局長だった武内良樹・財務省国際局長らの招致も要求している。 
 
森友学園ネタ 「どの新聞がどう報じないか」を読む密かな愉しみ 2017/3/3
それにしても『安倍晋三記念小学校』という字面は何度読んでも強烈だ。
『三波伸介の凸凹大学校』以来のインパクトである。
懐かしのバラエティー番組は置いといて、「森友学園」ネタが盛り上がっている。2週間前にはこんな書かれ方だった。
《少し前まで政治家や中央官庁が名前を連ねるニュースならば「こんなおいしいものはない」とばかり各紙社会部が飛びついてスクープ合戦を繰り広げたものだ。大阪ではニュースになっているようだが、東京では伸び悩みだ。》(「日刊スポーツ」「政界地獄耳」2月18日)
この社会面コラムタイトルは「首相の疑惑追及なぜ伸び悩む」。
野次馬的な新聞の読み方を推奨したい私としては「なぜ報じないのか!」と怒るのもいいけど、「どこが報じないのか?」とニヤニヤして読み比べることもオススメしたい。
「とりあえず取り上げました」感がすごい読売新聞
例をあげよう。安倍政権を支持している(と思える)「産経新聞」「読売新聞」の報じ方がとにかく面白いのだ。
森友学園ネタの初出は2月9日の「朝日新聞」。「学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か」。
「読売新聞」が報じたのはその9日後。
2月18日に「国有地売却で首相『関係していたら辞める』」と初めて報じ(東京版)、その次は6日後。「国有地 8億円安く売却 評価額より 大阪の学校法人に」(2月24日)。
国会で議論になったので「とりあえず取り上げました」感がすごい。
産経新聞は2月18日に「国有地売却 差額に波紋」と社会面(東京版)で初出し。そのあと森友学園絡みで目立って面白かった記事が、「民進、公聴会サボる」(2月23日)。
《民進党の辻元清美、玉木雄一郎両衆院議員が21日に開かれた衆院予算委員会の中央公聴会を“無断欠席”していたことが22日、分かった。(略)大阪府豊中市の国有地が学校法人「森友学園」に売却された問題の「追及チーム」メンバーとして現地を視察していた。》
そ、そこ!?
こういう切り口での「森友学園」の登場の仕方だった。読み比べの醍醐味である。
首相の「意向」と「威光」、そして「忖度」
私は前々回のこのコラムで「安倍首相の"朝日に勝った"発言」を取りあげた。最近の朝日は元気がないのでは? とも書いた。今回の森友学園ネタは"朝日の逆襲"にも思える。新聞好きとしてはウオッチしたい展開だ。
安倍政権を支持する新聞と批判的な新聞。私はどちらがあってもいいと思う。どちらも読むと違いが浮き彫りになって便利だからだ。たとえば「今、政権側にとって何が厄介なのか」は、むしろ親政権側の新聞を読んだ方がわかる。他と比較してあまり報じられていないものに注目すればよいのである。それが現在は森友学園ネタなのだ。
さて、この森友学園問題。最大の興味は「首相の関与があったのか、なかったのか」。
首相は先月17日の衆院予算委員会で「妻が名誉校長になっているのは承知している。私や妻が(売却に)関係していたとなれば、首相も国会議員も辞める」と述べた。
ここで、読み方が同じ2つの漢字をあげたい。「意向」と「威光」。
首相が関与していればもちろん「意向」。これは無いと首相は否定している。
では、誰かが首相の「威光」を利用したことは無かったのか?これが私にとっての興味である。
さらに言えば、ここ数年「忖度(そんたく)」というキーワードがよく出てくる。
2014年11月、安倍首相がTBSの『NEWS23』に出て「街の声」が偏っているとイラッとするや、数日後に自民党から在京のテレビ局に(この後おこなわれる)衆議院選挙は「中立公平に報道すべき」という要望書がおくられた。
これは首相の「意向」かもしれないし、周囲の「忖度」かもしれない。そのあとテレビ局がビビったことを考えると「威光」はあったと思える。
(※現在のテレビの選挙報道姿勢については「真の争点に焦点を合わせ、主張の違いを浮き彫りにする挑戦的な番組が目立たず、残念」という見解が出た。「選挙報道の公平性、量で判断せず BPOが初見解」「日本経済新聞」2月7日)
果たして今回、同じ構図(意向、威光、忖度)が森友学園に対してあったのか、なかったのか。冒頭で紹介した記事のように「こんなおいしいものはない」と新聞が活気づかなければウソだ。
最後に言うと、「安倍晋三記念小学校」で気になるのは教育勅語でも国粋主義でもなく、国語の授業で「云々」を「でんでん」と読ませるのか? という点です。
とても気になります。 
 
やっぱり思想的に共鳴! 2017/3/2
 森友学園・籠池理事長の娘が安倍首相のブレーン団体のシンポジウムで講演の予定
安倍夫妻の関与が疑われている学校法人森友学園の国有地格安払い下げ問題。安倍首相はいまごろになってまるで森友学園や理事長の籠池泰典氏が「何の関係もない学校、一面識もない団体」であるかのように弁明しているが、これはとんでもない大ウソだ。実際、ここにきて、森友学園や籠池理事長が、安倍首相の極右ネットワークの一角を形成していることを証明する事実が発覚した。
いま、ネット上に「シンポジウムin芦屋 これからの歴史教育を話し合おう」と題された一枚のチラシの画像が出回っている。これは、「日本の歴史文化研究会」なる団体の主催のもと、今月3月19日に兵庫県芦屋市で催される「第50回記念講座」の告知だ。そこで「パネリスト」として記載されている人物のひとりに、聞きなれた苗字が見当たる。籠池町浪(ちなみ)氏。肩書きは「瑞穂の国記念小學院準備室長」。そう、彼女は籠池理事長の娘で、塚本幼稚園の教頭も務めている人物である。
この期に及んで、人前で教育論を語ろうという厚顔無恥ぶりもすごいが、ポイントは、このシンポの共催団体だ。そこには「日本教育再生兵庫」とある。これは、日本教育再生機構の地域組織だ。日本教育再生機構といえば、新しい歴史教科書をつくる会から分派した団体。子どもたちに愛国心を押し付ける道徳教育の充実を掲げ、歴史改竄主義の育鵬社歴史教科書の採択運動を展開するなど“極右教育”を推進している。理事長は、あの八木秀次麗澤大教授だ。
八木氏といえば、ご存知、安倍首相の“極右教育政策”におけるブレーン中のブレーン。安倍政権のもとで首相の諮問機関「教育再生実行会議」の委員を務め、昨年、官邸が生前退位の有識者会議ヒアリングメンバーにもねじ込んだ日本会議系の学者である。実際、安倍首相自身、2012年に日本教育再生機構が主催した大阪での集会に出席しているのだが、実はこのとき松井一郎大阪府知事も参加しており、安倍首相と維新の蜜月を支えるのに一役買っているとも言われている。
その安倍首相の息がかかった集会で、何が行われるのかは明白だ。シンポのお題目は「これからの歴史教育を話し合おう」だが、これはつまり、南京事件や慰安婦などの歴史を否定する運動の一環であり、そこで森友学園に見られるような極右洗脳教育が宣伝されるのは火を見るより明らかだ。
事実、森友学園は、塚本幼稚園の運動会で園児に「日本を悪者として扱っている中国、韓国が心あらため、歴史教科書で嘘を教えないようお願いいたします」と言わせているし、町浪氏自身、「別冊正論」(産経新聞社)27号のインタビューでこのように語っていた。「左の人は(教育)勅語を先の大戦に結び付けて軍国主義を思わせようとします。でも、教育とは結局は勅語の十二徳目に行き着きます。(略)日本では日教組など左翼勢力が教育勅語や国旗を敵視、否定するのは、日本人のまとまりを阻害し、日本を弱体化させることが真の狙いなのではないでしょうか」
まいどのことながら、この種のネトウヨ並みの妄想も大概にしてほしいが、ようするに、籠池氏の娘が安倍首相の息のかかった極右教育団体に関与している事実は、森友学園が安倍首相の極右人脈と完全に一体化していることの証左だろう。
しかも、この集会には籠池氏の娘のほかにもう一人、見逃せない人物が参加を予定している。兵庫7区選出の自民党・山田賢司衆議院議員だ。山田議員は2012年の衆院選で安倍チルドレンとして初当選。14年8月に行われた自民党のヘイトスピーチ対策等に関する検討PT初会合では、こんなトンデモ&ヘイト発言で注目を浴びた。
「国連に“チンコロ”しているのはどんな団体か。ネットで調べると、ほとんどが朝鮮総連など朝鮮系の団体だ」「右翼車両よりもむしろ左翼のほうがうるさい。取り締まりや、排除をすべきではないか」
安倍首相のブレーンが実質的に仕切る集会に、籠池理事長の娘と安倍チルドレンが仲良く参加……。やはり、今回の国有地問題は、安倍首相が印象づけたいように「私たちはたまたま名前を利用されただけの被害者」という話ではありえないのである。
森友学園問題で、安倍首相は尻尾切りと口封じに必死だが、騙されてはならない。安倍首相を個人崇拝し、ヘイトと軍国教育をぶちまける幼稚園の問題は、安倍首相の極右思想が実を結び、この国がグロテスクなファシズムに覆われていることの象徴的な“事件”である。安倍首相の極右教育ネットワークも含め、今後もこの問題を徹底追及していく必要がある。 
 
森友学園、安倍昭恵夫人の名誉校長就任「承諾得ていた」 217/2/27
 安倍首相は「フェアじゃない」
2月27日の衆院予算委員会は、大阪の学校法人「森友学園」(籠池泰典理事長)の国有地の取得経緯や安倍昭恵・首相夫人の名誉校長就任問題について、安倍晋三首相がこの日も釈明に追われた。
また、森友学園が運営する「塚本幼稚園」(大阪市淀川区)の運動会で、安倍首相を称賛したり、中国や韓国を非難したりする内容の選手宣誓を園児にさせていたことが、大西健介氏(民進党)によって紹介され、安倍首相は「適切ではない」と述べた。
やりとりの概要は、以下の通り。
テレビ東京が公開した映像によると、安倍昭恵氏は2015年9月、森友学園が運営する「塚本幼稚園」で、籠池園長とともに保護者の前に現れ、「教育講演会」と書かれた壇上に上がった。
『安倍昭恵氏』
籠池園長、副園長の熱い思いを聞いて、この瑞穂の国記念小学院で、何か私もお役に立てればいいなあと
『安倍昭恵氏』
こちらの教育方針は大変、主人も素晴らしいと思っていて
『安倍昭恵氏』
先生からは「安倍晋三記念小学校」という名前にしたいと当初は言っていただいてたんですけども、主人が「総理大臣というのは、いつもいつもいいわけではなく、時には批判にさらされることもある」「もし名前をつけていただけるのであれば、総理大臣を辞めてからにしていただきたい」ということで
2017年2月23日の衆院予算委員会で、安倍首相はこう答弁していた。
『安倍晋三首相』
妻は、講演の前の待合室で名誉校長になってくださいと言われたが断っていた。しかし、突然その場で籠池さんからそのように紹介され、拍手をされた。
『安倍晋三首相』
その場で「お引き受けできない」と言うことはできなかったわけであります。
『安倍晋三首相』
その後、これはお引き受けできないとお話ししたが「父兄の前でああおっしゃったのだから引き受けてもらわないと困りますよ」ということで引き受けた。その後、先方から何ら説明もなかった。 
 
逃げる安倍・深まる疑惑 2017/2/25
神道小学校への国有地払下げは大胆すぎる犯罪
2月24日の衆院予算委員会などでの一連の安倍答弁、財務省理財局長答弁で判明したことは、嘘と隠蔽で逃げ切りを図ろうとする心臓の醜態ぶりをさらしている。神道小学校への国有地払下げは、権力の乱用の下で具体化した重大な犯罪である。疑惑は深まるばかりである。野党が結束して追及すれば、心臓の逃げ切り策は失敗するだろう。それにしても大胆すぎる腐敗政権を裏付けて余りある。
理財局長が政治的圧力を事実上、認める答弁
8億円もの国有地値引きするための積算を、国交省大阪航空局にさせるという手口は「異例」だと財務省の佐川理財局長が答弁した。この「異例」答弁から、腐敗政権が、神道小学校への不当な国有地払下げに対して、政権が総がかりで対応したことが判明した。政府上げての、巨額過ぎる国有地値引き払下げ作戦の存在を浮かび上がらせている。そこにおいて、財務省・国交省まで動かした大がかりな「権力の乱用」を浮き彫りにしている。このことが、明白に浮かび上がってきた。
安倍夫人が名誉校長辞任
人間は愚かである。特に権力者はこの罠にかかる。事件が露見して、次々と問題を指摘されて、初めてことの重大性に気付く? あわてて安倍夫人は、教育勅語を教える「瑞穂の国」という時代がかった小学校の名誉校長を辞める、と首相の口から答弁させた。夫唱婦随なのか、疑惑をこれまた容認したことになる。口八丁の夫人が、珍しく沈黙していることも、事件の深さを裏付けているだろう。夫妻そろっての支援に、官邸はおろか財務省も国交省も付き合わされた、という政治圧力の構図が見えてきた。
森友学園に責任を押し付ける策略
首相夫妻そろって絶賛していた森友学園に対して、心臓は突如、戦略を変更した。「安倍晋三小学校」の名前を勝手に使って「けしからん」と怒りだしたのだ。これも滑稽千万で、外野の観客席を沸かせてしまった。誰が知恵をつけたものか、上手の手から水が漏れてしまったことに気付かないのか?不勉強な野党を、これでごまかせると勘違いしたものか。傍らで、渋い表情を見せる麻生財務大臣も、事態の深刻さに心臓が止まりそうである。それとも?
全生庵に逃げる
知らなかったが、金曜日は「プレミアムフライデー」というのだそうだ。「仕事止め」のお触れを出す日本政府である。変われば変わった日本であろうか。当人は、そそくさと座禅を組むことで知られる「全生庵」に逃げた。これも珍しい。神社信仰の神風に効果が出ないので、仏教の禅に救いを求めたものか。ともかく安倍家の重大な危機を内外に印象付けてしまった。ちなみに、仏教の本意は、人間の生と死を追及した思想・哲学であろう。現生利益など存在しない。正しくは仏学である。儒学もまた、君子の仁愛を説いて、その結果としての民衆の信頼を基としている統治論である。権力乱用は、人と人・人と自然の在り方を追及した儒学において、到底許されない行為である。民衆は新たな賢者、民衆をいつくしむ君子を選択する権利を手にできる。民主政治の下では、これを議会と言論が担っている。
野党がまともなら逃げ切り不可能
改めて言及するまでもない。野党が結束して議会の主導権を握ることで、この政権を退陣に追い込めるだろう。解散に追い込むのであるが、その前に本事件を天下に知らしめる責任がある。ひるまず徹底して追及しなければならない。ネットブログは炎上していて止まない。 
 
墓穴を掘った神道改憲軍拡首相 2017/2/18
ネットで大炎上している大阪の国有地払下げ重大事件について、2月17日の衆院予算委員会で野党・民進党議員の追及がさく裂、これに改憲軍拡首相が慌てふためいて興奮、キレる事態が起きた。
問題過ぎる神道小学校の民族差別文書問題を、大阪府が行政指導をする事態を、籾井が辞めたNHKでさえも報じた。どうやら改憲軍拡首相の開き直り答弁が、墓穴を掘ってしまった春一番と受け止めた国民は、多いはずだ。
「事実なら首相・国会議員を辞める」と公約
信じがたい破格の値段で、民族差別をする神道小学校に、国民の資産を預かっている財務省が、広大な国有地を払い下げた重大事件は、間違いなく政治がらみである。違うと考える国民はいないだろう。
麻生財務大臣の口利きも想像される。安倍と麻生の二人三脚内閣という格別の事情もあるが、自民党内の空気は、久しく病んでしまっている。内心、ほくそ笑んでいる実力者と入閣待望組の永田町である。新たな追及材料が噴き出るだろう。それに大阪には、首相追及のプロが控えている。新たな材料がを、神社神道の日本会議が封じ込められるか?「わたしや妻、事務所は一切関わっていない。関わっていれば、首相も国会議員も辞める」と議会で答弁した。内外に公約してしまったのだ。
人間という動物は、痛いところをつつかれると、動揺して、その分、精神が混乱して、言ってはならない言葉を口にしてしまう。それを改憲軍拡首相が演じた、2月17日の春一番ということになろう。この首相答弁を、どう報じた新聞テレビが報じたか?それが、日本の言論の現状を証明することになる。賢明な国民は、このことで新聞購読を止めたり、進んで講読することになるだろう。
自ら深い仲を認めた心臓(晋三)
報道によると、既に安倍内閣1期目の場面で、問題の神道小学校という奇妙な学校を運営する日本会議幹部と深い関係が出来ていたことを認めた。察するに、右翼教育に熱心な安倍ファンということになる。「安倍晋三小学校」と命名したいと申し出たという、この右翼人士との深い仲は、尋常ではないだろう。自ら疑惑を認めたようなものである。安倍答弁によって、今度は国民が興奮している。国民は改憲軍拡に反対している。これはトランプと会談を終えた後も変わっていない。創られた内閣支持率に翻弄される国民ではない現在である。それは先の東京都の区長選挙で証明されている。無党派が動けば、自公は弾き飛ばされる今である。特定秘密保護法・戦争法と次は共謀罪である。相次ぐ憲法違反に日本弁護士や憲法学者の怒りは、ただ事ではない。
何ら関与否定の証拠を示せず
心臓は、問題の日本会議幹部との深い仲を認めた。ことほど関係は深く、否定することが出来なかった。もう疑惑はこれで十分である。そして肝心要の疑惑事件と無関係である、との清廉潔白の証拠は、何一つ示すことが出来なかった。右翼スキャンダルは、既に指摘したように、手口が大胆不敵である。露骨なのだ。権力の乱用に無神経である。議会とメディアが健全であれば、即座に事件の真相にたどり着ける。いまは、その入り口に到達した場面である。
追及材料を提供した首相と財務省
一般の組織や人間が、新しく学校を新設するとなると、途方もない時間がかかる。役所の壁は厚い。与党政治屋を裏工作の要員として駆使しても、それでも簡単ではない。それなのに、この安倍ファンであるはずの、日本会議メンバーの神道小学校設立と、広大な国有地の、タダみたいな値段での国有地払下げについて「一切関わっていない」といわれて、ハイそうですか、とは国民が奴隷人間でない限り困難だろう。この政治スキャンダルは、安倍夫妻が関係していることも発覚している。国会追及の最後の場面では、参考人招致や国会証人喚問が待ち受ける。これを3分の2の権力乱用で押し切れるか。財務省は、不動産鑑定士や大阪航空局の積算という新たな事実を、国会答弁で明らかにして、追及材料を野党に提供してくれた。血税をはたいている大事な国会開会中である。不正腐敗を許してはならない。野党の奮起を望む。
創価学会と朝日新聞に注目
7月都議選に総力を傾注している宗教政党が、共謀罪や天皇退位問題のように、安倍擁護に徹することが出来るのか。対して、野党の総力結集で、日本会議の裏は容易に取れるという事案でもある。「朝日に勝った」とトランプに吹聴したという日本国首相である。国民は、その朝日にも期待をかけている。朝日は本当に死んでしまったのかどうか、そのことも国民は注視している。墓穴を掘った心臓の高鳴りが、列島に響いているようだ。 
 
危うし安倍スキャンダル? 2017/2/14
国有地払下げ事件が発覚
ネットにすごい情報が飛び交っている。日刊ゲンダイで確認したのだが、朝日新聞やロイター通信までが報道している。「危うし安倍スキャンダル」を連想しても不思議ではない。国有地払下げ事件の発覚である。国有地払下げを特別配慮したとなると、これは権力の乱用しか考えられない。教育勅語を園児に暗唱させている学校法人だと、日本会議とも連なる。本日の議会とメディアの力量が問われる春一番になるのか。 
朝日・ロイター・日刊ゲンダイが報道
日刊ゲンダイの後追い記事がネットで大炎上中である。久々の一大スキャンダルの発覚と、国民誰しもが感じるだろう。朝日が2月9日付で、大きく報道しているという。ロイター通信は、朝日の前か後ろか、筆者にはわからないが、追及次第では政権の命運を左右する、世紀の政治スキャンダルに発展しかねない。報道によると、この国有地払下げ事件は、実に荒っぽく大胆である。小選挙区制下の3分の2議席は、腐敗を招き寄せる。拙著「小選挙区制は腐敗を生む」(エール出版)で指摘した通りである。官邸かその周辺からの意向を、国有地を管理する財務当局も抵抗は出来ない。
10分の1の格安価格
相場の10分の1の値段という。1平方15万円相当の国有地8870平方、約13億円相当を、大阪府の森友学園という学校法人が、わずか1億3400万円で手に入れたという重大な疑惑である。荒っぽくも、大胆不可解な国有地の分捕り・払下げ事件であろうか。いかなる釈明も通用しそうもない。背後関係を徹底して洗うことで、真相を暴くことは容易であろう。
安倍夫人が名誉校長
繰り返される安倍外遊に、ぴったりと寄り添う夫人が、学園の名誉校長ということから、国有地の格安払下げ疑惑を、一段と深めさせている。政治的圧力を裏付けている。安倍夫人が動いたものか、彼女の意向を首相秘書官が代行したものか、首相自身の間接的口利きに周辺が動いたものか。そうでもない限り、10分の1の格安値段での国有地の払下げは考えられない。あるいは森友学園は、安倍後援会メンバーなのかどうか。政治献金の有無はどうか。闇献金組なのかどうか。疑問は膨らむばかりである。
総長は日本会議幹部
この学園の総長は、安倍内閣を背後で操作する日本会議の幹部ということも、国有地払下げ事件の疑惑を深めさせているようだ。安倍夫人の名誉校長と学園総長が日本会議幹部と、あまりにも政治的な役者がそろい過ぎている。この顔ぶれで払下げを要求されると、国有地管理当局も腰が引けるのかもしれないが、さりとて10分の1という格安での払下げは無理だ。上からの、さらなる大きな力がないと不可能であろう。内部告発の行方も注目される。
教育勅語を暗唱させる右翼教育機関
園児に教育勅語を暗唱させている!これも驚きである。教育勅語は、国家神道と帝国憲法と肩を並べる、戦後否定された戦前の「神がかりのカルト・狂信的な天皇制国家主義」を構成する3大原理の一つである。
ロイター通信は「学園のカリキュラムは、戦前の日本を想起させる」と適切な表現で報じた。安倍・日本会議お手本の学園ゆえの、格別の国有地払下げの可能性も高い。徹底した、さらなる取材と議会の追及が不可欠であろう。
園児が「教育勅語」唱える、大阪の幼稚園で戦前教育 [ロイター]
大阪にある塚本幼稚園は一見すると、普通の幼稚園に見える。だが同園のカリキュラムは戦前の日本を思い起こさせる。安倍昭恵首相夫人も訪問した塚本幼稚園幼児教育学園は、日本の伝統や文化に重点を置いたカリキュラムのなかで、3−5歳の幼児に、愛国心を育むことを目的としている。制服を着た園児たちは毎朝、日本国旗の前で国歌を歌い、1890年に発布された「教育勅語」を復唱する。教育勅語は第2次世界大戦後、米軍を含む連合国軍総司令部(GHQ)によって廃止された。多くの人が、日本の軍国主義をあおる一助となった、服従と道徳心の源であると教育勅語を捉えていた。
日本政府は1947年、戦後の平和憲法の自由主義的で民主主義的な価値を強化すべく、教育基本法を施行した。
塚本幼稚園は15年前から教育勅語を導入。ただし、園職員はナショナリズムを刺激する意図はないとしている。「よく言われるナショナリズムと、私たちが教育のなかで進めようとしている、愛国主義や日本主義をもっと高らかに世界各国に広めていこうとすることは、全く違う」と、籠池泰典園長は話す。
籠池氏は、安倍政権と関係が近いナショナリストの民間団体「日本会議」の大阪支部長でもある。
塚本幼稚園で園児たちが習うのは、和楽器や武道、将棋などだ。軍事基地へ「遠足」にも行く。籠池園長は、子どもたちが他国の脅威に対する自国防衛に備えるため、他の教育施設でも自分たちのカリキュラムを導入することを期待していると語る。
日本に危機が及ぼうとするなら戦わねばならず、そのためには戦争放棄を規定する憲法第9条の改正が早急に必要だと、同園長は主張する。
憲法改正は与党・自民党の主要政策課題の1つだ。安倍政権はすでに集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈を変更している。塚本幼稚園の案内パンフレットによると、来年には小学校も開校予定で、安倍首相夫人が名誉校長に就任するという。専門家からは、安倍首相夫人がこうした学校の運営に携わることに驚きを感じるとともに、国際社会における日本の地位の変化を示すものとの声も聞かれた。
テンプル大学日本校のマイケル・チュチェック非常勤教授は、夫人が首相の代理として見られることがしばしばあると指摘。第1次安倍内閣では、学習指導要領に愛国心教育を盛り込むため、教育基本法が改正されている。
「日本の防衛を日本自身に担わせることで、駐留米軍を削減もしくは撤退させたいというトランプ次期米大統領の思惑と、日本を強い国にしたいという安倍首相の思惑が一致したと多くの人は考えているようだ」とチュチェック非常勤教授は語る。
地元市議の執拗な追及で表面化
報道だと、この事件・疑惑は、地元の市議の執拗な正義の追及がベースになっている。あんちょこな、ためにする疑惑事件報道ではない。右翼の腐敗と関連しているようでもある。新聞も野党も、5年目についに大魚を目の前にして、どう処理するのか。朝日・日刊ゲンダイの国内メディアのほか、外国通信社も同時取材して、官邸の圧力を跳ね返す布陣も、注目の的である。
大魚は、まだ新鮮さを残して、生きている。時効にかかっていない。大阪府警や大阪地検も注目しているだろう、巨大政治スキャンダルである。訪米で、大損外交を演じてきた首相夫妻の心臓を破裂させるのであろうか。読売・産経の報道ぶりが、どんなものか。とくと見聞しなければならない。ジャーナリストの責任である。 
 
安倍首相が国会答弁で「云々」を「でんでん」と読み大恥!  2017/1/25
 他にも中学生並みの言い間違い連発、その理由とは?
昨日24日におこなわれた参院代表質問において、またも安倍首相の口からトホホな発言が飛び出した。それは民進党の蓮舫代表への答弁で起こった。安倍首相の「国会でプラカードを掲げても何も生まれない」発言に対し、蓮舫代表は自民党も国会で下野時代にプラカードを掲げていたことを突っ込んだのだが、これに安倍首相は猛然と、このように反論した。
「これは一般論であって、民進党のみなさんだとは一言も申し上げていないわけであります。自らに思い当たるフシがなければ、これはただ聞いていただければいいんだろうと、このように思うわけであります!」
野党批判となるとヒートアップするのはいつものことだが、昨日もこう喋っているうちにハイテンションに拍車がかかった安倍首相。そして、意気揚々とおなじみの「ご指摘はまったくあたりません」なる決めゼリフをぶちかまそう……としたのだが、その前に耳を疑う言葉が出てきたのだ。
「訂正でんでんというご指摘は、まったくあたりません」
訂正……でんでん? まさか元お笑い出身の性格俳優のこと? いや、この流れで意味がわからないし。……あ、もしや「云々」を「でんでん」と読んだとか?? それ、にんべんないし、そもそも「でんでん」なんて言葉ないし!
と、ここまで整理するのに要した時間は約30秒。しかし、テレビのなかの安倍首相は、漢字を読み間違ったことにもまったく気付かぬまま答弁をつづけたのだった。得意気に、かつあまりにも堂々と「でんでん」と発した口ぶりから察するに、安倍首相はこれまでも「云々」は「でんでん」と読むと勘違いしたまま齢62歳までやってきたのだろう。実は、安倍首相にはこれまでにも「漢字に弱すぎないか?」という疑惑があがっていた。
たとえば、以前、安倍首相が読む手元の答弁書がクローズアップされて週刊誌に掲載されたことがあったが、そこには「表(あらわ)そう」という小学校で学ぶ漢字にまで読み方が記されていた。
また、2013年4月に開催された「ニコニコ超会議2」で迷彩服に身を包み戦車に搭乗するなど大はしゃぎしたとき、安倍首相は自民党ブースの寄せ書きボードに「成長力」と書いたのだが、そのとき、「成」の字のはらいと点が書かれておらず、「もしかして安倍首相は漢字が書けないの?」とネット上で話題を呼んだこともあった。
もちろん、間違ったまま漢字を覚えてしまうといったミスは誰しもあるだろう。だが、彼は曲がりなりにも総理大臣なのである。さらにもうひとつ言えば、間違ったまま覚えていたとしても、あれだけ側近がいるのだから「それは“でんでん”ではなく“うんぬん”です」と注意してやれよ、という話である。
もはや、安倍首相はこんな恥ずかしい言い間違えすら、誰もとがめることができないくらいに「裸の王様」化しているということだろうか。実際、安倍首相は過去に、他人から間違いを指摘されても、まったく直そうとせずにそのまま言い間違いを続けたこともあった。
たとえば、昨年5月16日、安倍首相はやはり国会で自信満々に「私は立法府の長、立法府の長であります!」と間違った発言。翌日17日にも「立法府の私がお答えのしようがない」と同じ間違いを繰り返した。じつは、安倍首相は同年4月にも「私が立法府の長」と言い、その場で「立法府ではなく行政府」と指摘を受けている。
さらには2007年5月にも「私が立法府の長として……」と発言したが、そのときは民主党(当時)の簗瀬進参院議員が安倍首相に三権分立を説明し、「あなたはそういう意味では行政府の長であります」と正している。つまり、再三にわたって「あなたは立法府の長ではなく行政府の長ですよ」と注意を受けてきたのに、誤りをあらためることが一切なかったのである。
人から間違いを指摘されても、誤りを絶対に認めないし、それを直そうとはしない。安倍首相のこの傾向は、たんなる用語の使い方や読み方だけの話ではない。その政策や外交においても、失敗や暴走をけっして認めようとせず、「俺のやったことは正しい」「俺の政策はすべて成功した」といいはり、逆に批判意見を力で押しつぶしてきた。
そういう意味で、「でんでん」発言は安倍首相の教養のなさだけでなく、その危険性もよく表しているというべきだろう。 
 
「土人」発言の背景 2016/10/26
 警官に極右ヘイト思想を教育する警察専用雑誌が!
 ヘイトデモ指導者まで起用し差別扇動
安倍政権が沖縄県高江で強行している米軍ヘリパッド建設をめぐり、大阪府警の機動隊員が反対派市民に「ボケ、土人が」「黙れコラ、シナ人」などと差別発言をした事件で、府警は「軽率で不適切な発言で警察の信用を失墜させた」として発言者2名を懲戒処分にした。しかし、これは2名の機動隊員がたまたま差別思想をもっていたという話ではない。実は、警察組織の中では、こうした沖縄差別、外国人差別は日常化しており、今回の一件はそれがたまたま露呈したにすぎない。全国紙の公安担当記者がこう解説する。
「警察組織内部、とくに警備や公安の間で、沖縄の基地反対派への差別的な悪口がかわされるのは、けっして珍しい話じゃない。彼らは、基地反対派にかぎらず、共産党、解放同盟、朝鮮総連、さらには在日外国人などに対しても、聞くに堪えないような侮蔑語を平気で口にする。我々の前でもそうですからね。これにはもちろん理由があって、警察では内部の研修や勉強会、上司からの訓示など、さまざまな機会を通じて、警察官に市民運動やマイノリティの団体、在日外国人などを『社会の敵』とみなす教育が徹底的に行われるからです。その結果、警察官たちには、彼らに対する憎悪、差別意識が植え付けられていく。軍隊ではよく、敵国の人間を自分たちとまったくちがう下等な生物扱いをして兵隊の戦意を煽るといいますが、それとまったく同じやり方ですね」
「月刊BAN」2016年11月号  実は、こうした警察の“差別思想養成教育”の存在を裏付けるような話をキャッチした。警察では「専門の雑誌を使って、極右ヘイト思想を警察官に植え付けている」というのだ。その専門の雑誌というのは「BAN」(株式会社教育システム)。聞きなれない名前だが、警察官しか読むことのできない警察官のための月刊誌だという。
「『BAN』は警察官専用の『29万人のための総合教養情報雑誌』というフレコミで、警官の昇進試験の対策本を出版している警察の天下り会社が発行しています。警官ならば、直接購入もできますが、そのほとんどは各警察署の図書係を通じて購入するシステムです。たしか警察の図書係を通じて買うと、割引になるんじゃないですかね。各警察署で推薦、斡旋もしていますし、いわゆる警察の“推薦図書”“専用雑誌”ですね」(警察関係者)
ところがその“警察推薦専用雑誌”の最新号、2016年11月号を調べてみると、とんでもない人物が寄稿していることがわかった。同号は「どうする沖縄 米軍基地の今後」という特集を組んでいるのだが、あの恵隆之介氏が寄稿しているのだ。
恵氏といえば、沖縄出身のジャーナリストを自称しているが、元海上自衛隊で基地反対派に“デマ攻撃”を仕掛けてきた人物。たとえば、先の沖縄県知事選では“翁長氏の娘は北京大学に留学”“その娘の婿は中国太子党出身”などとメディアで語っていたが、当時、翁長氏の娘は「埼玉の小さな大学」におり、未婚だった。
しかも、今回の機動隊による「土人」「シナ人」差別発言についても、恵氏はFacebookでこんな投稿をしていた。
〈昨年、翁長知事は国連人権委員会で「沖縄人は先住民、自決権を尊重せよ」と自己差別的発言をしました。要するに自らを一種の「土人」とアピールしたのです。今度は大阪府警の機動隊員が基地反対派左翼に「土人」と発言しただけで「差別」ですって?〉
「土人」の意味を強引にすり替えることで、かえって自身の差別意識をさらけ出している恵氏だが、恐ろしいのは、警察推薦の雑誌がこんなトンデモな言論を放つ人間を堂々と起用していることだろう。もちろん内容も推して知るべしで、くだんのFacebookで恵氏は「BAN」に書いた記事をこう紹介している。
〈私は幸運にも本日発売の全国警察官雑誌「BAN」沖縄特集にその実態を書きました。要するに恩知らずの左翼をグサリと批判しました。沖縄に派遣されて基地反対派に罵声を浴びせられながらも必死に国家秩序維持に頑張る警察官諸兄に大きなエールとなると確信します。〉
恵氏の文章が警察官の沖縄差別、基地反対派への憎悪を煽ることになるのは確実だが、「BAN」のこうした偏向記事は同号だけの話ではない。バックナンバーを見てみると、執筆者や登場人物には、極右、ヘイト言論人がずらり。そのラインナップは「正論」(産経新聞社)や「WiLL」(ワック)と同じ、いや、「ジャパニズム」(青林堂)レベルの“ネトウヨ雑誌”かと見紛うほどなのだ。以下、ざっと挙げてみよう。まずインタビューの人選からして、その傾向がモロに出ている。数々の歴史修正発言を繰り返し、沖縄ヘイトにも定評のあるネトウヨ作家の百田尚樹氏(15年9月号)、大物保守論客でこれまた歴史修正主義者である渡部昇一上智大学名誉教授(14年11月号)に西尾幹二電気通信大学名誉教授(14年9月、8月)、近年では報道弾圧活動も行っているイエローハット創業者・鍵山秀三郎氏(14年7月)、嫌韓ヘイト本や歴史修正本を量産している呉善花拓殖大学教授(14年2月)。
外国人に対する差別意識の植え付けと思しき記事もある。たとえば、16年9月号で「初めて明るみに出る『在日』外国人犯罪の実態」と題した記事を寄稿しているのは、ネトウヨ雑誌「ジャパニズム」常連の元警視庁通訳捜査官・坂東忠信氏。坂東氏は「BAN」の常連でもあるのだが、今年10月発売の著書『在日特権と犯罪』(青林堂)のほか、これまで多くの反中嫌韓本・ヘイト本を上梓してきた。
また、「BAN」を購入できるのは警察職員のみにもかかわらず、歴史認識の特集が多いのも特徴的だ。14年11月号の特集「『慰安婦問題』って何?――反日を加速させる韓国といかに付き合うか」は、タイトルからしてネトウヨ雑誌さながら。寄稿者は“慰安婦問題は存在しない”が持論の「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」(救う会)会長・西岡力氏、「平成文化チャンネル桜」キャスターで最近積極的に沖縄ヘイトを展開している大高未貴氏らである。
歴史認識に関しては、15年6月号から同年12月号にかけても複数執筆者による「戦後70年シリーズ〜戦後史はここから始まった〜」なる連載を行っているのだが、その執筆陣は、戦前の修身教育復活を提唱する小池松次氏、戦後日本や憲法への攻撃を繰り返す作家の吉本貞昭氏、そして保守系コミンテルン陰謀史観でおなじみの倉山満氏だ。さらに、日本最大の極右団体「日本会議」に関わる人物の姿までちらつく。たとえば年始の特集では、2年連続(「平成27年 躍進する日本」「平成28年 輝け日本」)で新田均皇學館大学教授が登場。14年3月号では高橋史朗明星大学教授が「立ち直りに欠かせない『親学』」なる記事を寄稿している。両者は日本会議の事務方的存在といわれる元生長の家活動家グループだ。
他にも、「BAN」の過去3年間の寄稿者をあげていくと、一色正春氏(元海上保安官)、潮匡人氏(評論家)、加瀬英明氏(外交評論家)、河添恵子氏(作家)、黄文雄氏(評論家)、渡邉哲也氏(経済評論家)……などなど、タカ派国防論者から日本スゴイ本やヘイト本著者、日本会議代表委員、さらにはネトウヨツイッタラーまで勢揃い。しかし、一番驚かされたのは、06年11月号の特集「外国人犯罪の現場」だ。なんとこの特集に、近年のヘイトデモの中心人物のひとりである瀬戸弘幸氏を登場させ、持論を展開させているのだ。
瀬戸氏はネオナチ思想に傾倒し、在特会の桜井誠元会長や、主権回復を目指す会代表の西村修平氏らとともに、「行動する保守」を名乗る運動を牽引してきたキーパーソンで、「NPO外国人犯罪追放運動」なるヘイト団体の顧問も務めている。2010年代に各地のヘイトデモが社会問題化するなか、警察はなぜヘイトスピーチの被害者ではなくヘイトデモ隊を守るのかと批判が殺到していたが、ヘイトデモの代表的存在が警察専門誌に登場していたのだとすれば、それも納得がいく。
それにしても、極右言論界とヘイト界隈をごった煮にしたようなこんなトンデモ編集方針の雑誌を、中立公正であるべき公務員の警察が組織をあげて推薦し、図書係を通じて購読を斡旋していたというのは、今更ながら問題の根深さを感じずにはいられない。いや、警察はたんにこの雑誌を斡旋していただけではない。「BAN」の発行元である株式会社教育システムは、前述したように警官の昇進試験の対策雑誌や警官向けの専門書を出版している会社なのだが、同社には多数の警察OBが天下りしている。そして、同社の代表取締役に名前を連ねているのは、元神奈川県警監察官室長のT氏なのだが、このT氏は神奈川県警時代、不祥事事件で、逮捕、起訴されているのだ。
この不祥事は、県警の外事課警部補が覚せい剤使用を打ち明けたにもかかわらず、本部長の指示により組織ぐるみで事実をもみ消しそうとした事件。当時“警察の警察”とよばれる監察官の室長の役職にあったT氏は不祥事を正す立場にありながら、具体的な隠蔽工作を主導したとされ、本部長の共犯として執行猶予付きの有罪判決を受けた。そんな人物に、警察の昇進試験対策の出版物を取り扱う会社を任せ、半独占的に警察に出入りする権利を与えているというのは、さすが身内に甘い警察というしかないが、いずれにしても、この天下り会社と警察組織の関係を考えると、同社が発行している「BAN」の内容は、当然、警察上層部の意向を反映したものと言えるだろう。右派界隈の外国人差別や沖縄差別の意識を刷り込み、現場の警官の士気を高める――。
しかも、「BAN」のケースは、氷山の一角にすぎない。前述したように、警察組織内では差別意識を植え付けるような講演や勉強会が日々行われており、その結果として、今回の高江で「土人」「シナ人」発言が出てきたのだ。あらためて指摘しておくが、差別発言を行った機動隊員を処分するだけでは問題は解決しない。この警察の構造的問題の根源を断たねば、その弾圧や暴力の矛先はますます市民に向かっていく。そのことをゆめゆめ忘れてはならない。 
 
機動隊員の沖縄差別は「土人」発言だけじゃない! 2016/10/20
 「バカ」「シナ人」…差別意識を助長させる安倍政権
沖縄への信じがたい蛮行が明らかになった。政府によって強行的に米軍ヘリパッドの建設工事が進められている沖縄県の高江で、建設反対派として抗議運動を行っていた芥川賞作家・目取真俊氏に対し、機動隊員が「触るな、土人」などと発言していたのだ。このときの動画や音声はYouTube上にアップされているが、たしかに機動隊員が巻き舌で「触るなクソ、どこ掴んどるんじゃ、このボケ」と威嚇し、そのあと吐き捨てるように「土人が」とたしかに言っている。
言うまでもなく「土人」は「野蛮」「未開人」という意味で使われる蔑視の言葉であり、差別用語として認識されているものだ。沖縄県警によるとこの機動隊員は大阪府警から派遣された人物で、県警は19日、発言を認めて謝罪した。菅義偉官房長官も慌てて「許すまじきこと」とコメントしている。
しかし、今回の差別発言は、ひとりの機動隊員が「うっかり言ってしまった」という問題ではない。実際、8月の時点から機動隊員が反対派市民に「バカ」「気持ち悪い」「おまえなんか殴る価値がない」などと暴言を吐いていることが確認されており、今回の「土人」発言が飛び出した際にも、別の機動隊員が「黙れ、コラ、シナ人」と発言していたことが発覚しているからだ。
本サイトではこれまで何度も追及してきたように、現在、高江では、機動隊による反対派市民への弾圧が苛烈を極め、機動隊員が反対派市民をロープで身体拘束するという逮捕・監禁罪に該当するような違法行為までまかり通っている。そうしたなかで、同時に警察が差別発言を平気で口にしていることは、決して無関係ではない。
たとえば、米軍では戦地で躊躇なく人を殺すため、兵士たちに「相手は人間ではない」と教え込むが、そのために現地に住む人々を差別視することを叩き込まれてきた。そして、ベトナム戦争時や、まさに占領期の沖縄で、米兵は住民たちを「Gook」、すなわち「土人」と呼んできたという事実がある。
相手は自分よりも劣った「土人」なのだから何をしても許される。──国家権力は暴力を正当化するため、差別感情を利用し、兵士たちにすり込んできたのだ。いま、沖縄で横行しているのは、これとまったく同じことなのである。
歴史を振り返れば、太平洋戦争においても沖縄は「本土」からの差別に晒されていた。熊本憲兵隊が1927(昭和2)年に作成した『沖縄事情』内の文書では、「遅鈍悠長」「犠牲的精神ハ皆無」「盗癖アリ」「向上発展ノ気概ナシ」などという県民への偏見が綴られているという(琉球新報1999年4月11日付)。これは1923(大正12)年の沖縄連隊区司令部報告の引き写しであり、〈偏見に満ちた沖縄人観が軍内部で引き継がれ、固定化されたことをうかがわせる〉ものだ。
さらに、沖縄の軍備強化を謳った1934(昭和9)年の『沖縄防備対策』では、県民に軍隊の補完を要請する一方で、〈軍事思想警察は、国家思想が確固としない彼らには行えない。憲兵の配置が必要〉などと“県民の監視”の必要性を説いている。その後、沖縄が本土決戦準備のための時間稼ぎという“捨て石”にされた背景に、沖縄県民への蔑視、偏見がなかったとは言えないだろう。
こうした差別が、米軍基地を一方的に沖縄へ押し付けるという「構造的差別」につながり、現在の高江のように、公権力は暴力と差別をセットにして市民を弾圧している。そして、戦時下では軍人たちが沖縄への偏見を露わにしたが、その役割はいま、政治家に移った。
現に、橋下徹とともに安倍首相との距離を縮める松井一郎大阪府知事は、問題の「土人」発言について〈ネットでの映像を見ましたが、表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様。〉などと機動隊員を擁護。よりにもよって差別を肯定したのだ。
また、鶴保庸介沖縄担当相も、沖縄への露骨な差別感情を隠そうとはしない。鶴保沖縄担当相は就任早々「沖縄の振興策と基地問題は確実にリンクしている」「予算額を減らすのは当然。消化できないものを無理やりお口開けて食べてくださいよでは、全国民の血税で使われているお金を無駄遣いしているという批判に耐えられない」などと、沖縄を馬鹿にしているとしか思えない言葉を吐いたからだ。
このような発言に、沖縄タイムスは〈沖縄の人たちを見下すような意識が見え隠れする〉〈「無理やりお口を開けて…」という表現は、県民を侮蔑した例え〉と社説で強く批判、琉球新報も安倍首相の任命責任に言及し〈信頼を失った沖縄担当相の更迭を判断すべき〉と迫った。しかし、安倍首相が鶴保沖縄担当相の発言を問題視することはなく、もはや“失言”とさえ認識していないのだ。
機動隊員による「土人」発言は、安倍政権が民主主義や基本的人権さえ奪って圧制しようとしている沖縄への態度があって、そこから生まれているものだ。つまり、「土人」という差別発言は、政権の心情の発露でしかない。
そして、忘れてはならないのは、今回問題となった機動隊員が大阪府警から派遣されていたように、「本土」が暴力と差別に加担しているということだ。今月17日には、映画監督の高畑勲氏やジャン・ユンカーマン氏らが名を連ね、警視庁の機動隊員が高江に派遣されているのは違法だとして東京都都監査委員事務局に対し住民監査請求書を提出したが、「本土」からこそ、高江での暴力と差別を許さない空気を広げていかなくてはならないはずだ。 
 
見るもおぞましい展開になってきた 2016/10/7
 ヒラメ集団自民党 「安倍サマ忠誠合戦」の薄気味悪さ
いよいよ末期的だ。これが独裁でなくて何なのか。降ってわいたような安倍首相の総裁任期延長が、早くも決まってしまった。
自民党は5日、総裁任期の延長について議論する「党・政治制度改革実行本部」の役員会を開き、現行の「連続2期6年まで」の任期を延長する方針を固めた。先月、初会合を開いたばかりで、まだ2回目の役員会である。議論も何もあったもんじゃないが、次回の役員会か全体会合で、「連続3期9年まで」に延長するか、任期制限を撤廃するかの2案いずれかに決定するという。年内に総務会で正式決定し、来年3月の党大会で了承してシャンシャンという流れだ。
本部長を務める高村副総裁は会合の終了後、記者団に「(任期を)延ばすことに異論は出なかった」と話した。都道府県連からも意見を募集しているが、現時点で反対意見はないという。そこが不気味だ。
「安倍首相個人のために党のシステムを変えてしまう。異論が出ないなんて、昔の自民党なら考えられないことです。国民人気が非常に高かった小泉政権の時でさえ、2期までという任期制限は守った。組織としてのガバナンスが利かなくなっているとしか思えません。任期を延長しても総裁選を実施するのだから問題ないという意見もありますが、事実上、自民党総裁が日本の首相という状況下で、党内の都合だけで長期独裁を認めるようなことになれば、さすがに問題があるでしょう。知事のように、有権者から直接選ばれて再選を重ねるのとはワケが違います」(政治評論家・有馬晴海氏)
安倍の任期は2018年9月までだが、延長が決まり次の総裁選で勝てば、少なくとも21年まで続けられることになる。
独裁と任期延長は表裏一体
古今東西、独裁者と呼ばれる者が必ず試みたのが、任期の撤廃だ。いったん手にしたら、死ぬまで手放したくない。それが権力の魔力なのだろう。だからこそ、近代国家の多くが、権力の集中に期限を設けてきた。米国は憲法で大統領は「通算2期まで」と決められているし、安倍がバカにする中国でさえ、国家主席の任期は「連続2期10年まで」の規定がある。
北朝鮮や中央アジア、アフリカ諸国では国家元首の任期規定がない国が多く、そのことが、独裁政治が横行する要因になってきた。ロシアのように連続3期を禁じていても、メドベージェフ首相との“タンデム体制”で終身独裁体制を狙うプーチン大統領の例もある。合法的に政権を奪取したら、手段を選ばず任期を延長する――。首相に就任した後、大統領の職能も自分に移し、最後は無期限の総統になったヒトラーもそうだった。
安倍がもくろむ任期延長も同じことだ。日本の場合、内閣総理大臣の任期は憲法に定められていない。自民党総裁の任期延長が、首相の任期延長ということになる。歯止めが利かなくなったモンスターの暴走はとどまるところを知らない。
今国会冒頭の所信表明演説では、安倍が「海上保安庁、警察、自衛隊の諸君」に対し「この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか」と呼びかけるや、自民党議員が一斉に立ち上がって拍手を送ってみせた。まるで北朝鮮かナチスの党大会だと野党議員は驚き、呆れていたが、実際そういう政党になってしまっているのが今の自民党なのである。この際いっそ、自民党総裁の名称も「総統」にあらためてはどうか。
反対意見を言えず黙って従うしかない恐怖政治
 「総統が命令する、私たちは従う」
これは、ナチス政権でゲーリングが提唱したスローガンのひとつだが、現状を表すのに、これほどふさわしい言葉もないだろう。安倍のかけ声に右向け右で、異論は出ない。憲法も無視し、党則でも何でも変えてしまう。所信表明演説でのスタンディングオベーションは、そうした従属の一端でしかない。政治ジャーナリストの山田厚俊氏が言う。
「スタンディングオベーションが自発的なものならまだしも、号令一下、自民党議員が一斉に従う様子は異様でした。安倍首相への忠誠心を見せるためなのか、何も考えていないのか知りませんが、個人崇拝に近くなっている。安倍首相が言うことは何でも正しいのか。支持率が高ければ何をしても許されるのか。個人崇拝は独裁につながります。国会議員は国民の代表だという基本的なことを忘れ、自民党は官邸の意向ばかり気にするヒラメ集団になっている。幹事長以下、官邸の指示に従う下請け機関に成り下がっています。政府と与党の関係にも、議会にも緊張感がなくなれば、政権のやりたい放題になるのも当然です」
議院内閣制の大先輩である英国では、議会の開会式に毎回、伝統的なセレモニーが行われる。黒杖官と呼ばれる女王の使者が下院の議場に入ろうとすると、鼻先でドアがバタンと閉められるのだ。これは、国王といえど議会への勝手な立ち入りは許さないという矜持、そして議会の独立性を示すものである。行政の長に対して立法府が言われるままに従うなど、かの地では有り得ないことなのだ。
ところがこの国では、権力亡者の独裁者に巨大与党がひれ伏し、擦り寄る。おぞましい光景の裏には、構造的な要因が根を張っている。
「今の政治状況を招いたのが小選挙区制の弊害なのは間違いありません。候補者個人の力量よりも、どこの党から出るかが当落に大きく影響するようになり、カネと公認権を握る党本部の力が強まった。とりわけポストの差配もする総裁=首相には権力が集中します。入閣待機組が増えればなおさらで、余計なことを言って嫌われたくないから、誰も意見しなくなる。小泉元首相が『今の自由民主党には自由も民主もない』と言っていましたが、そういう一種の恐怖政治がはびこっているのは確かです。小選挙区制によって、かつては自民党内で競い合っていた派閥も力を失い、人材が育ちにくくなっている。政権交代可能な政党があれば、もう少し緊張感も生まれるのですが、野党がどうしようもないから、比較してマシという理由で自民党が選ばれ続けている。野党の体たらくに乗っかっているのが安倍政権で、小選挙区制による権力集中構造の恩恵を二重にも三重にも受けていると言えます」(有馬晴海氏=前出)
任期延長は自民党劣化の象徴
安倍個人のキャラクターの問題もある。昨年の総裁選では、出馬しようとした野田聖子を全力で潰しにかかった。かつては「首相官邸も口出しできない聖域」とされた自民党税調も、言うことを聞かない会長を更迭。公認権をチラつかせて無力化し、イエスマンを後釜につけた。憲法が邪魔だと思えば、内閣法制局の長官をスゲ替え、憲法解釈を変えさせる。幹部人事を握られた官僚組織も平身低頭だ。歯向かう者には容赦なく、茶坊主を重用、ルールをねじ曲げてでも自分のやりたいことを通す。これほど破廉恥なまでに権力を振りかざす首相はいなかった。我慢の利かない幼稚園児並みだ。
自民党に自浄作用が期待できない以上、野党がしっかりしなければダメなのだが、解散権を乱用する狂乱首相を前になす術なし。このままではどうなってしまうのか、想像するだに恐ろしい。
「選挙が近づけば、自民党内はますますモノを言えなくなり、安倍首相の任期延長に賛意を示す声ばかりになるでしょう。ただ、4年近くやってきて政策的な成果は何もないのに、あと5年も安倍首相のままでいいと本気で思っているのでしょうか。現状維持がせいぜいで、口先だけのポピュリズム政治が続くことになる。国民はそんなことを望んでいないはずです。それに9年も同じ人が総理総裁を続ければ、代わる人材がいなくなって、ますます独裁が進む。それは民主主義が破壊されていくことと同義です」(山田厚俊氏=前出)
鳥肌が立つような忠誠合戦をいつまで続けるつもりなのか。総裁任期延長は、自民党の劣化の象徴でもある。 
 
議事録改ざん 繰り返す安倍政権の危険性  2016/6/13
 安倍首相「私は立法府の長」発言だけじゃない!
 都合の悪い議事録を次々改ざんする安倍政権の危険性
またも安倍政権が議事録に“勝手な修正”を行ったことが発覚した。先月5月16日に開かれた衆院予算委員会で、安倍首相は民進党の山尾志桜里政調会長の質問に対し、「議会についてはですね、私は立法府、立法府の長であります」と答弁。言わずもがな、安倍首相は「行政府の長」であって、総理大臣とは思えない無知っぷりを露呈させたが、議事録ではこれが「議会については、私は行政府の長であります」と修正されているのだ。
ちなみに、安倍首相はこの答弁のなかで「国会は国権の最高機関として誇りをもってですね、いわば立法府とは、行政府とは別の権威としてどのように審議をしていくかということについては、各党各会派において議論をしているわけでございます」とも答弁していたが、この部分も「いわば行政府とは別の権威として」と、議事録から立法府発言が削除されている。
もともと何が言いたいのかさっぱりわからない答弁ではあったが、それでも議事録とは“そのままの発言”が残されなくては意味がない。しかも、本サイトで追及したように、この安倍首相による「立法府の長」発言は、たんなる言い間違いなどではなく、三権分立さえ軽んじる安倍首相の本質が露わになった事案だ。議事録から発言を削除する場合、与野党代表者の合意が必要になるが、この修正にどのような手続きがあったかは不明。だが、勝手に修正したとなれば、“歴史の改ざん”にほかならない。
しかし、安倍政権にとって、議事録の改ざんはいまにはじまった話ではない。昨年9月17日に開かれた参院平和安全法制特別委員会では、安保法制を採決させるために、自民党議員が鴻池祥肇委員長を“人間かまくら”で取り囲み、ヒゲの隊長こと佐藤正久自民党筆頭理事などは抗議する野党議員に暴力さえ振るった。そのような、何が起こっているのか誰にもわからない状態で法案を強行採決させてしまったことは記憶に新しい。とても民主的な手続きとは思えない下劣な方法で採決されてしまった安保法案だが、当然、参院事務局が作成した未定稿の議事録でも「速記中止」と記され、鴻池委員長の発言は「……(発言する者多く、議場騒然、聴取不能)」となっていた。
だが、同年10月に公表された議事録では、「委員長復席の後の議事経過は、次のとおりである」という説明書きが加えられ、「質疑を終局した後、いずれも可決すべきものと決定した。なお、(安保法制について)付帯決議を行った」と、本来なら委員会で読み上げられなくてはいけない付帯決議までもが議事録に記載されていた。もちろん、委員会当日のVTRを何度見返しても、鴻池委員長が付帯決議を読み上げている声などまったく聞こえない。この議事録と現実の委員会の様子が大きくかけ離れているのは一目瞭然である。
安倍首相はこの改ざん問題について、「参院の運営だから参院で決めている」と説明したが、野党は無論、この議事録に反発。合意など得られていないまま“公式発表”とされてしまったのだ。
さらに、同じく安保法制をめぐる国会審議の場で質問を行うなかで、社民党副党首の福島瑞穂議員が「戦争法案」と発言(15年4月1日参院予算委員会)したことにも、自民党は議事録修正を要求。福島議員は、「戦争法案」について〈安倍総理と私は、戦争法案という言葉をめぐって議論をしており、これを他の言葉に置き換えたら、議論そのものが成り立ちません。削除や修正要求には応ずることは、できません〉と反論し、実際に議事録には「戦争法案」の発言は修正されることなく残ったが、こうした発言の削除・修正の要求が出てくること自体が、自民党の歴史修正主義、議論を封じ込めようとする姿勢をよく表している。
このように、政権に都合の悪い話が議事録から削除され、言い換えられれば、どんな議論が行われたかはおろか、いかに醜いやり方でも法的手続きを踏んだと事実をねじ曲げられる。安保法制がそうだったように、どんな暴走だって後付けで許されていくだろう。たとえば、ジョージ・オーウェルのディストピア小説『1984年』では、歴史の改ざんを国家が主導して行い、主人公ウィンストン・スミスは議事録などの記録を体制側の都合のいいように修正する役割を負っていた。当然ながらその国には改ざんされた歴史しかなく、それが正しいものなのか検証することもできない。──このままこの国が議事録の改ざんを日常茶飯事として行うようになれば、その先には、『1984年』のような世界が待っているはずだ。 
 
安倍首相が 今度は「私はリーマンショックなんて言っていない」! 2016/5/31
 ネットではとうとう「ホラッチョ」の称号が
本気でこの人、どうかしちゃったんじゃないだろうか。昨日30日に配信されたロイターの記事によると、安倍首相は同日夕方に開かれた自民党の役員会で、こんなことを言い出したらしい。
「私がリーマンショック前の状況に似ているとの認識を示したとの報道があるが、まったくの誤りである」
……まさかの「俺、そんなこと言ってないもん!」発言。まさに、ぐうの音も出ないとはこのことだろう。予想の斜め上をゆくウソつきっぷりが壮絶すぎて、相手を絶句させてしまう、この破壊力はすごい。
さすがにこのニュースには、ネトウヨや冷笑系の温床でもある2ちゃんねるでさえ「もういいよ安倍…」「記憶喪失かな?」「こんなアホが首相の国って…一体…」と、安倍首相に呆れるコメントが続出。ついには「ホラッチョ安倍」と呼ばれてしまうという有り様だ。ちなみに安倍首相は、同じロイターの報道によると「俺、言ってない」発言のあと、「中国など新興国経済をめぐるいくつかの重要な指標で、リーマンショック以来の落ち込みをみせているとの事実を説明した」と“言い訳”したのだという。いや、それも“リーマンショック前の状況に似ている”って言ってるようなものなのだが。
だいたい、G7の席上で「リーマンショック直前の洞爺湖サミットでは危機を防ぐことができなかった。私は、その轍を踏みたくない」と言って各国首脳に資料を配ったのはこの人だし、「世界経済は分岐点にある。政策対応を誤ると、危機に陥るリスクがあるのは認識しておかなければならない」と主張したのもこの人だ。
こうしたG7におけるもろもろの発言は、どう考えても「世界経済はリーマンショックの前と似た状況」という認識を示しているもので、これの報道を誤りだと言うなら、産経や読売新聞といった安倍応援団の国内保守メディアはもちろんのこと、世界のマスコミが“誤報”を流したことになる。そんなバカな!
そもそも、「リーマンショック前の状況」だからという理由で与党は消費税率引き上げの延期を言い出したはずだが、当の首相が「言ってないし、認識を示してもない」と言い張るなら、一体、増税延期の根拠をどうするつもりなのだろう。
まあ、この人が稀代の大嘘つきであることは、すでに自明の事実ではある。挙げ出すとキリがないが、たとえば、安倍首相は今年4月にも衆院TPP特別委で、「TPP断固反対と言ったことは一回も、ただの一回もございませんから」と発言した。しかも、2012年総選挙時の「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない」という自民党ポスターを突きつけている目の前で、である。
このような言動を見るかぎり、公然とウソをつくことに慣れすぎて、「公人はウソは言ってはいけない」という正常な感覚さえ失ってしまっているのだろう。だが、国内メディアは黙らせられても、世界はどうか。こうしてG7での発言を議長国の首相が平然と否定したことが各国に伝えられたら、それでなくても呆れられているのに、ますます信用をなくし、相手にされなくなるのは必至だ。
安倍首相はよく「国益」と口にするが、はっきり言って、その国益を損ねている最大の原因がこの人にあることは、もはや間違いないだろう。 
 
安倍晋三はなぜ伊藤哲夫、椛島有三の舎弟となったのか? 2016/05/20
 「塚本幼稚園」の狂気 
私の親戚、というか叔母夫婦だが、・・・田舎を飛び出して住み着いたのが大阪市の当時は東淀川区、現在は淀川区の「塚本」なる土地であった。大阪というには、尼崎的でである。東海道線の大阪駅と尼崎の間の駅が塚本駅である。大阪市のなかで長く発展から取り残されたような土地で梅田に近いので水商売の女性とか、またヤクザ者がやたら多い土地柄であった。基本的には今もそうだろう。私にの従兄弟たちはだから「塚本小学校」に行った。本来は共産党勢力が強く自民党など無に等しいような気風であった。・・・・・・・
しかし、・・である。世の中わからないものである。このスラムのような土地に、・・・・である。
「生長の家原理主義」の「塚本幼稚園」なるものが、このような場所にあるのだ。
これは最近、「日本会議の研究」で知ったことだ。それによると、『この写真は大阪護国神社で「同期の桜を歌う会」に参加した「塚本幼稚園」に園児たちが参加した園児たちが参加した様子をとらえた動画のキャプチャである(写真有)。この塚本幼稚園、・・・・写真は園児たちが「教育勅語」を唱和しているシーンである。さらに「教育勅語」に続き、戦時歌謡の「日の丸行進曲」や「愛国行進曲」などを歌唱している。
しかし戦前の黒革の「生命の実相」を掲げて(柄にもなく微笑んで)講演する「稲田朋美」と「愛国行進曲を咲和する塚本幼稚園」の間には極めて太い関係があるのだ。』
幼稚園児に「同期の桜」を歌わせ、「教育勅語」を唱和させるというのが、「生長の家原理主義」の教育観、ひいては国家観であるわけだ。でもよりにもよって「塚本」とは微苦笑させられる。
要するに、「日本会議」と単純に考えてしまうが、その運営主体、実施はかって「生長の家」学生運動の出身で「長崎大学正常化運動」で左翼学生を打倒した椛島有三は事務総長の「日本青年協議会」である。さらに「生長の家」の元広宣部長の伊藤哲夫、これも右翼学生運動出身だが、・・の「日本政策研究センター」が安倍政権、すなわち自民党を支えているわけである。
さらに外務省を支配しているのが元「生長の家学生会全国総連合」の委員長(早稲田)であった土橋士朗、現在の名前が高橋史朗である。
安倍晋三がなぜ伊藤哲夫、椛島有三の舎弟となったのか?
椛島有三、伊藤哲夫も「生長の家」の学生運動、右翼運動の出身で1970年安保の「当事者」である。いわばその時点で左翼学生と対決することが原点でもあった。「生長の家」はいつの間にか、せんぜんの国家神道支配の軍事警察、家父長的家族制度への回帰を目指す窮極の保守反動となて以来、60年安保での祖父の岸信介への社会からの猛攻撃を見て、左翼憎悪の精神を叩着こまれた安倍晋三にとって、あたかも思想上からも「天上人」の如き崇拝の念を土橋士朗も含め、椛島有三、伊藤哲夫に対し抱くにいたったことはそのある意味、自然であった。
「生長の家」の政治運動はかって村上正邦など総裁選出まで影響力を行使するほどの自民党有力議員を支配下に置き、かなりの力を有していた。「生長の家」自体は政治から表向き手を引いても、生長の家出身者による「日本青年協議会」、「日本政策研究センター」などを通じて実質的に政治行動を行っているといえる。
安倍晋太郎の息子であり、岸信介の孫、その弟が佐藤栄作という「華麗なる妖怪ファミリー」の「運命の子」?であったという安倍晋三は学歴は精彩を欠いた。つてで神戸製鋼に入社して政治家には乗り気ではなかった.だが60年安保の左翼憎悪の深層心理、南平台の岸信介の自宅で過ごした子供時代を懐かしむことによる戦前回帰思想、
・・・・60年安保の猛烈な左翼学生運動に戦慄した安倍晋三が左翼学生と戦い勝利するという「生長の家」の学性運動出身者に無上の価値を見出したこと、大臣経験もなく当選回数も少ない安倍の右翼的資質を見ぬいて支えようとする椛島有三、伊藤哲夫などの結果として舎弟!となって椛島、伊藤らの政治目的に奉仕することになったのも、けだし成り行き任せとはいえないものがある。
生長の家原理主義運に参画する稲田朋美、百地章などの安倍政権関係者。
また引用させていただくと
『安倍政権を支える「日本会議」の事務総長の椛島有三も、安倍の筆頭ブレーンと目される伊藤哲夫も、内閣総理大臣補佐官の衛藤も、南京大虐殺事件の登録素子の政府行動を担っ土橋(高橋)士朗も、全員が「生長の家」の出身者である。だが「生長の家」自体は1983年から政治運動から撤退している。
その路線変更を良しとしない古参信徒たちが今、教団に反旗を翻し、「生長の家原理主義」を展開中であり、その運動に稲田朋美や百地章など、安倍政権と深すぎるつながりを持つ政治家その他が参画している。(生長の家原理主義運動は、塚本幼稚園の事例のように、政治だけでなく市民社会で、ファナティック、狂信的な右翼的風潮を醸し出している』
まことにヤバイ(苦笑)現在の日本の情勢である。安倍は日本青年協議会た日本政策研究センターの「改憲テイムテーブル」を100%忠実に実行しているに過ぎない。しょせん椛島有三、伊藤哲夫の安倍は舎弟なのであるから。
日本を支配するのは日本会議というより、生長の家原理主義の倒錯しきった時代錯誤の狂気である。信者の数では取るに足らない「生長の家」だが、その右翼学生運動の「成果」が今頃になって出ている、わけだろう。日本の非常事態である。 
 
「私は立法府の長」言い間違え? 2016/5/18
 話題の発言、実は初めてじゃなかった。
「私は立法府、立法府の長であります」。国会で飛び出した安倍晋三首相の発言が話題を集めている。発言があったのは5月16日の衆議院予算委員会。民進党の山尾志桜里議員の質問に答えている最中だった。
山尾氏は、民進党が提出した保育士の給与を上げる法案を国会で議論しないことを批判。「この場でぜひ一歩でも前に進めようと、対案を議論するべきだと、おっしゃること、できないんですか」
安倍首相の発言が飛び出したのはここだ。
「山尾委員はですね、議会の運営ということについて少し勉強していただいたほうがいいと思う訳なんですよ。議会についてはですね、私は立法府、立法府の長であります」
背後に座っていた石破茂地方創生担当大臣。首相の発言に驚いたような顔をして、首相を見上げた。
山尾氏は、安倍首相の間違いを指摘することはなく、次の話題に移っていった。だが、ネット上には見逃さない人たちがたくさん。
実は、安倍首相が「立法府の長」と発言するのは初めてではない。2007年5月11日、「日本国憲法に関する調査特別委員会」でも述べている。
憲法改正議論をめぐって、民主党の簗瀬進参院議員(当時)が「総理が国民とともに議論をするとおっしゃったその言葉と全く矛盾する対応を現場がしている。これどう思うんですか」と追求すると、こう答えた。
「それは、正に参議院のこの委員会の運営は委員会にお任せをいたしておりますから、私が立法府の長として何か物を申し上げるのは、むしろそれは介入になるのではないかと、このように思います」
簗瀬氏は、この場で、安倍首相の間違いを正している。
「先ほど憲法尊重擁護義務の話がございましたけれども、総理大臣として現在の憲法を尊重し擁護をすると、これは憲法にちゃんと明記されている。しかも、三権分立というものがあります。国権の最高機関として定められているのは国会である。そして、その国権の最高機関と分立する形で立法府のほかに内閣があり司法があって三権が成り立っているんです。あなたはそういう意味では行政府の長であります」 
 
拉致問題、TPP、ガソリン代…  2016/4/11
 マスコミが報じない安倍首相の辞任級スキャンダル
マスコミが報じない安倍首相のスキャンダルがネット上でいくつも話題となっている。拉致問題をめぐり、「私の言っていることが違うなら辞任する」と啖呵を切ったが、やはりウソをついていた疑惑や、「TPPに反対したことはない」という発言にまつわる矛盾、民進党の山尾志桜里議員の倍以上の地球13周分のガソリン代疑惑、だ。
安倍首相「バッジをかける」発言に疑惑―自民党市議のブログから発覚
2002年10月、拉致被害者5人が「一時帰国」した際、当時、官房副長官だった安倍首相が「帰国した被害者5人を、北朝鮮に戻さないように体を張って必死に止めた」というのはウソ―「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」(家族会)元副代表の蓮池透さんが、その著書『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)で指摘した問題は、国会でも追及された。これに対し、安倍首相は激昂、今年1月12日の衆院予算委員会で「ウソはついていない」「私の言っていることが違っていたら国会議員を辞める」に言ってのけたのだった。
「私は、この問題について、利用したことも、うそをついたこともございません。ここに平沢議員がおられますが、当時は、この五人の被害者を北朝鮮に戻すということがいわば流れだったんですよ、実際。流れだったわけでありますが、私は断固として反対をしました。当時、平沢さんも反対をいたしました」
「私が申し上げていることが真実であるということは、バッジをかけて申し上げます。私の言っていることが違っていたら私はやめますよ、国会議員をやめますよ。それははっきりと申し上げておきたいと思います」
ところが、安倍首相は当初、「とにかく一度北朝鮮に戻って、子供を連れて帰国するべきだ」と主張していた、つまり上記の国会答弁と矛盾するということが、自民党札幌市議・勝木勇人氏の過去のブログの記述から発掘され、追及記事・動画がネット上で拡散されているのである。勝木氏は2003年1月30日のブログで、安倍首相から聞いた話として、以下のように書いている。
拉致被害者の話になり、地村さんたちには、最初、「とにかく一度北朝鮮に戻って、子供を連れて帰国するべきだ」という話をしたそうです。しかし、地村さんたちは、この申し入れを断固拒否したそうです。「一度、戻ったら、二度と帰国はできない」ということだったそうです。「私(安倍)他、政府の人間がたくさん同行すれば、変なことにはならないでしょう」と言うと、「みんなで一緒に行っても、突然銃をもった者が部屋に入って来て、我々を引き離そうとしたら、どうしますか? 安倍さんたちは、その場で何ができますか?自衛隊も一緒に行ってくれるなら話は別ですが、」と言われ、結局、彼らの言うとおりにしたそうです。
現在、上記の部分は勝木氏のブログから削除されているが、ネットユーザーらによってウェブ魚拓で問題の部分は保存されており、前出の「家族会」元代表の蓮池さんも「やっぱり」と、これらの投稿を自身のフェイスブックでシェアしている。安倍首相は、蓮池さんのことを陰謀論者呼ばわりした上、上記のように「自らがウソをついているならば、議員辞職する」と息巻いたのだが、そこまで言ったのならば、その責任を取るべきではないだろうか。
TPPをめぐる発言でもウソ
安倍首相の信頼性を疑うべき発言は他にもある。今月7日、衆院TPP特別委員会で民進党の柿沢未途議員の質問に対し、安倍首相は「私自身はTPP断固反対と言ったことは一回も、ただの一回もございませんから、まるで私が言ったかのごとくの発言は謹んで貰いたい」と答弁した。だが、平成25年2月23日、安倍首相は記者会見で以下のように発言している。
これだけでも、少なくとも、「TPP反対と言ったことは、ただの一度もない」というのは、無理があるだろう。自民党のポスターでも、過去「TPP断固反対」と書いていた。生活の党の山本太郎参議院議員もこのポスターを今月3日のNHKの日曜討論で紹介。「自民党は毎日エイプリルフール」と批判した。
安倍首相も、地球13周分のガソリン代を請求
安倍首相の「天敵」山尾志桜里・民進党政調会長が長を務める「民主党愛知県第7区総支部」ガソリン代計上問題で、攻勢を強める自民党だが、一方で安倍首相が代表を務める「自民党山口県第4選挙区支部」も2011年から2014年にかけ、500万円から600万円近くものガソリン代を計上していたことを、今月6日、日刊ゲンダイが報じた。同紙が自民党山口県第4選挙区支部収支報告書をもとに調査したところ、2011年と2012年分のガソリン代は、地球13周分に匹敵するものだったのだという。山尾議員のガソリン代計上問題を報じた週刊新潮も、今月7日発売の同誌で、菅義偉官房長官のガソリン代を追及。さらに安倍首相のガソリン代にも「注目している」という。
マスメディアは追及を
これらの一連の問題は、以前ならば、マスコミも連日、テレビ等で追及するような爆弾ネタである。ところが、高市総務大臣の「停波」発言に象徴されるような、安倍政権の露骨なメディアへのけん制もあってか、ネットや週刊誌、夕刊紙での追及にくらべ、あまりに大人しい。テレビの昨今の及び腰について、民放キー局の関係者は「とにかく、必要以上に『バランス』をとることに、報道局上層部は神経を尖らしている。自民党だけを批判することは難しい状況です」と、筆者に話してくれたが、追及すべき問題を追及することは、「政治的公平性」とは別問題だ。むしろ、追及すべきことをしないならば、それこそ「政治的公平性」が失われる。マスコミ関係者らは、安倍政権のウソやスキャンダルについて、大いに追及すべきである。 
 
日を追うごとに無知蒙昧さらけ出す 安倍と隷米仲間たち
あと1週間も一連の安全保障関連法案の国会審議やったら、安倍政権は無茶苦茶になるのではないだろうか。つい、そのように思うほど、ことごとくの答弁が支離滅裂になり、学級崩壊の中学校みたいになって来ている。正直、詭弁な法理まで持ちだし、言ってもいない事まで、最高裁判決が言っているような嘘にまで言及している。なぜ、こんなにAの質問にBを答え。Cの質問に、Dを持ちだすのか、前述のように異なる法理であるにも拘らず、最高裁判決が出ていると煙に巻こうと試みる。ついでに、イライラを募らせ、野次や汚い言葉まで飛び出す。まったく、憲法論議なんかが出来る状態の頭がないのに、論議するのだから、ハチャメチャになるのは当然だ。
安倍は、外遊のたびに「法の支配」を枕詞のように使って、気に食わない国を批難することが多いが、我田引水の閣議決定で憲法解釈を捻じ曲げ、たかが一内閣如きが、憲法を歪曲解釈するのだから、驚きだ。「法の支配」を最も無視しているのが自分だと云う疑問をさらさら持っていないのが恐ろしい。さらに、その正当性を理論づける根拠に、田中耕太郎最高裁長官が「アメリカ様の困るような判決はありませんし、全員一致でご要望の判決に至ることを保証しますよ」と、米軍の尻の穴を舐めた最高裁砂川判決を持ちだしたのだから、アウトだろう。本当に、心から憲法の解釈をちゃぶ台返ししたいのであれば、堂々と改憲で臨むのが日本人の心に響くのだ。彼らは日本人じゃないと怒りたくもなる。
今日の憲法解釈に関わる自民党側の発言をザックリと調べてみても、猛烈に焦り出した姿が浮き彫りになっている。ただ、内心、安倍内閣の動きはヤバイよなと思っている自民党議員が、本当はかなりいることも窺える。谷垣などは、言葉では安倍に同調しながら、目は困ったと、正直に有権者に語っている。役どころだから仕方ないと云う官僚のような物言いで、まったく情けない。しかし、ここまで、同じ党内の議員らが、反主流の立場を打ち出さないのは、あまりにも奇妙だと最近思うようになってきた。
報道によると、村上誠一郎は堂々と日弁連の「安全保障関連法案反対集会」に出席し、「戦前のドイツの民主的なワイマール憲法は、時の政府の恣意(しい)によって曲げられた。日本も民主主義の危機にある」「これまでの憲法解釈を180度転換するような、しかも不完全な法案を短時間で通していいのか」等と強く主張したが、自民党には、まだまだ、心は村上議員と同じですと云う卑怯者が肩身の狭い思いをしているのだろう。問題は、なぜ彼らが公に、反対の意思表示が出来ない状況があるのか? と云う問題だ。村上議員は集会後のインタビューで「弁護士会の集会は初めて。あまりにも自民党は世論をばかにしている。ファシズムの芽は摘まなきゃいけないと思って出た」と笑顔を見せた。異議を唱える議員は党内に広がらないのか、との質問にはこう答えた。「内心そう思っている議員はいるんだよ。だけど、選挙とポストを握られてるから本音を言えないわけよ」。つまり、金とポストを握られているので、自分の政治信条と異なることを平気で選択する議員が増えたと云う事だろう。
ただ、その問題点は、安倍政権以前の自民党政権でもあったわけだから、それ以外の理由が、安倍官邸の隠密諜報があると考えるのが自然かもしれない。世界の対外諜報機関、“CIA,M16,モサド、FSB(KGB)”並みとはいかないだろうが(笑)、官邸内に自民党議員行動監視機関のようなものがあって、自民党の衆参国会議員は、その言動を24時間監視されている可能性もある。この組織は、チクリも報奨制度があったりして、酒の席の冗談交じりの話まで、機関に筒抜けなのかもしれない。つまり、自民党自体は、既に「動物農場化」してしまったとようにさえ見える。村上議員は、小沢一郎が言うように、“個人の力で選挙に勝てる政治家じゃないと、本気の政治は出来ない”を実践している議員なのだろう。
もう自民党議員らの言うことは、ヤケクソ気味にまでなっている。砂川裁判が、どのような経緯()で判決が導かれたにも関わらず、「その最高裁の判決の法理に従って、何が国の存立をまっとうするために必要な措置かどうか、ということについては、たいていの憲法学者より私の方が考えてきたという自信はある。」(高村)と不法行為によって導かれたバレバレの最高裁判決にしがみ付くのだから、内閣法制局の無理やり法理の苦しさが滲んでいる。想像だが、内閣法制局も、官僚としてのポジションをかけた賭けに出ているのだろ う。
自民党議員らの、ムチャクチャ発言は後を切らない。稲田偽物っぽい弁護士だが“憲法解釈の最高権威は最高裁にある。その最高裁判決に書いてある。判断するのは、憲法学者でも内閣法制局でもない。最高裁のみが憲法解釈の最終的な判断ができると憲法に書いている。憲法学者が何を言おうとも、きちんと(嘘をごまかし)説明していかないといけない。“とまたまた田中耕太郎暗躍判決にしがみつく。
また、この最高裁判決は自衛権があることを認めたからといって、判決はあくまで、米軍と基地に関する裁判で、展開する法理は必ずしも拘束力があるかないかにまで言及していない。砂川裁判で最高裁は、統治行為に関して事情的判決を出したに過ぎず、逆に憲法判断を避けたものなのだから、憲法議論の中で持ちだしても、まったく拘束力はないし、そもそもが米軍支配下でビビりまくっていた行政官僚機構の一部門化している最高裁らしい、事情判決を出したに過ぎない。法理も糞もあるものか!
毎日が面白い記事を二本読んだが、高村と枝野の論戦記事は、高村は内閣法制局が用意したメモをつっかかりながら棒読みしていたので、論戦と云えるかどうかは疑問だ。面白い記事は、自民党の憲法審査会への出席を断った佐藤京大名誉教授が、東大で開かれた憲法学者らによる「立憲主義の危機」パネルディスカッションに出席し、強い調子で、日本国憲法の根幹にある立憲主義を脅かすような改憲の動きを批判した件に関する報道だ。 
 
憲法改正 「いつまでぐだぐだ言い続けるのか」
 佐藤幸治・京大名誉教授が強く批判
日本国憲法に関するシンポジウム「立憲主義の危機」が6日、東京都文京区の東京大学で開かれ、佐藤幸治・京大名誉教授の基調講演や憲法学者らによ るパネルディスカッションが行われた。出席した3人の憲法学者全員が審議中の安全保障関連法案を「憲法違反」と断じた4日の衆院憲法審査会への出席を、自民党などは当初、佐藤氏に要請したが、断られており、その発言が注目されていた。
基調講演で佐藤氏は、憲法の個別的な修正は否定しないとしつつ、「(憲法の)本体、根幹を安易に揺るがすことはしないという賢慮が大切。土台がど うなるかわからないところでは、政治も司法も立派な建物を建てられるはずはない」と強調。さらにイギリスやドイツ、米国でも憲法の根幹が変わったことはないとした上で「いつまで日本はそんなことをぐだぐだ言い続けるんですか」と強い調子で、日本国憲法の根幹にある立憲主義を脅かすような改憲の動きを批判した。
戦後作られた日本国憲法はGHQ(連合国軍総司令部)の押し付けとも言われる。しかし、佐藤氏は「日本の政府・国民がなぜ、軍国主義にかくも簡単にからめとられたかを考えれば、自分たちの手で、日本国憲法に近いものを作っていたはずだ」と述べた。
佐藤氏は、神権的観念と立憲主義の両要素を含んでいた明治憲法下の日本が、憲法学者、美濃部達吉の「天皇機関説」の否定を契機に「奈落への疾走を 加速させ」、太平洋戦争に突入していった歴史を説明。終戦の日の1945年8月15日は、明治憲法下の日本が、大正デモクラシーのような一定の成果を上げながら、どうしてひたすら戦争に突き進んでいったかについて、根本的な反省を加え、日本のかたちの抜本的な再構築に取り組むスタートとなるべき日だったと指摘した。
また、アジアの人々に筆舌に尽くしがたい苦しみを与えたことも踏まえ「悔恨と鎮魂」を伴う作業が必要だったと話した。第二次世界大戦後、各国では、大戦の悲劇を踏まえ、軍国主義を防げなかった憲法の意義をとらえ直す動きが起こったという。佐藤氏はその結果、
(1)憲法制定権力として国民が、統治権力による権力の乱用を防ぐ仕組みを作る
(2)基本的人権の保障を徹底する
(3)「戦争は立憲主義の最大の敵」という考えから、平和国家への志向を憲法に明記する??などの原則が強調されることになり、日本国憲法にはその特質がよく表れているとした。
パネルディスカッションでは、違憲とは言えないかもしれないが、憲法の精神には反していることを示す「非立憲」という言葉が話題になった。これま で、特に政治家の行動を戒めるために使われてきた言葉という。樋口陽一・東大名誉教授は、憲法改正の要件を定める憲法96条を改正し、国会発議のハードルを下げる「96条改正論」や、政府・与党による安保法制の提案の仕方そのものが「非立憲の典型」と批判した。 
最後に、筆者の考え抜いた末に穿ちすぎかもしれないが疑問をひとつ紹介しておく。どうも、先の敗戦国・日本政治の裏側には、常に日本を完全な独立国にさせるのは危険だと云う国際社会、特に米韓に確信的な意思が存在しているように思える。この米韓において、確信的に存在する「日本の非独立国」の力の具現化したものが、永遠に居続ける米軍ではないのだろうか。我々の目には鮮やかに見えてこない「日本の非独立国」を制御している力学が働いているようで仕方がない。
安倍や高村の動きを見ていると、その「日本の非独立国」に関与する米韓シンジケートのような臭いを感じるのだ。韓国の大統領が大袈裟に対日批判を展開するのは、米韓シンジケート隠しの感もある。また、気風の良かった小泉純一郎、佐久間と云う地検特捜部長、安倍首相、高村副総裁‥等、米韓による「日本の非独立国」というテーゼの表れのように思えて仕方なくなる昨今だ。
序でに思い出したが、サンフランシスコ条約締結の方向性が明確化された時点で、その条約締結の見返りに、韓国初代大統領・李承晩が引いた、「李承晩ライン」も 、米韓の「日本の非独立国」コントロールというシンジケートを想起させる。 
 
「あなたの子供が戦争で死ぬ」 2015/6/3
 ついに女性週刊誌までが安倍政権と安保法を批判し始めた!
ヤジに怒号、嘘とごまかしに言い切り、噛み合わない議論。茶番ともいうべき安保法案の国会審議が続いている。この国会中継を見て、安倍政権はやはり、国民を戦争に引きずりこもうとしてるんじゃないのか、と不安に思い始めた国民も多いはずだ。
だが、マスコミの動きは相変わらず鈍い。テレビは官邸の圧力に怯えて一部の番組以外はほとんど報道自体を放棄しているし、読売や産経などは安倍政権に尻尾をふって逆に安保法案の宣伝役を買って出ている有様だ。男性週刊誌も部数につながらないからか、安保法制を本格的に批判しようというところはほとんどない。
ところが、そんな中、意外なメディアが安保法案を俎上にあげ、戦争へと突き進む安倍政権に対して真っ向から“反対”の論陣を張り始めた。普段は芸能人のゴシップばかり追いかけている女性週刊誌、たとえば、「女性自身」(光文社)は6月2日号でこんなタイトルの記事を掲載した。
「あなたの子供が“アメリカの戦争”に命を捨てる!」
この記事、タイトルだけでなく、内容もかなり踏み込んだものだ。政治評論家の森田実のコメントをメインに構成されているのだが、森田は安保法案の本質をこう指摘する。「(11本の安全保障関連法案は)自衛隊が状況に応じて戦争ができる、あるいは戦争に加担できるように整備されています」
安保法案は「戦争ができるための法」と言い切る森田。森田のスタンスは保守でありながら、護憲主義者でもある。その森田は、武力攻撃の判断基準が曖昧なのは、時の政権が勝手に解釈して自衛隊の武力行使を容認できようにするためだとして、法案成立に躍起になる安倍政権の“ウラの思惑”をこう指摘するのだ。
「日本はファッショ政治に向かって動きだしたと言えますね。その政治が目指しているのは米国への従属です。つまり、今回の法案は、日本国民のためではなく、すべては米国のための安保法制なのです」
安保法案は日本国民を守るものではなく、“米国の戦争”に加担できるようにするための法。その証左として4月に安倍首相が行った米国議会での「安保法案を夏までに成立させます」という国際公約、さらにはアーミテージ元国務副長官の「日本の自衛隊が米国人のために命を掛けることを宣誓した」という発言を取り上げ、今回の法案の本質は、米国のために日本も戦争をする、命も投げ出すものだと、厳しく批判する。
だが、森田の批判は安倍政権だけに止まらない。それがナショナリズムに対する警鐘と、その後に続く恐怖のシナリオだ。
「ひとたび戦争が始まり、戦地で自衛隊員が1人でも死ねば、世間の空気は一気に変わってしまう。国民は敵国に対して“この野郎!”となるでしょう。そして大マスコミは敵国憎しで世論を煽る。ナショナリズムというのは一度感情に火がついたら抑えられなくなる。戦前もそうでしたから」
そして、森田は安保法案が成立すれば将来的に徴兵制が施行され、子供たちが戦場に送られる可能性もある。それをさせないためには母親たちが反戦の意思表示をすべきだと主張するのだ。
「今からでも遅くはない。多くの女性が立ち上がれば、戦争法案も覆せる可能性があると思います」
もっとも、女性向けのメディアがこういう報道をすると、保守系メディアや御用評論家たちから必ず返ってくるのが「女子供に向けた情緒的な誘導」「現実を見ない幼稚な意見」という反応だ。おそらく今回も連中はそういう論理で、この報道を軽視し、なきものにしてしまうのだろう。
だが、こうした上から目線の詐術に騙されてはいけない。本サイトで何度も指摘しているように、情緒的で非現実的なのは、安倍政権のほうなのだ。集団的自衛権容認、そして安保法は、安倍首相の「日米同盟を“血の同盟”にする」「アメリカ人が血を流している以上、日本人も血を流さなければ対等な関係になれない」というきわめて個人的な思い込みから出発したものであり、日本にもたらされる現実的なメリットはなにもない。安倍首相は逆に、現実の国際政治においてさまざまなメリットをもたらしてきた「憲法の制約」を捨て、わざわざアメリカの戦争に巻き込まれ、テロの標的になるような状態をつくりだそうとしているのだ。しかも、その一方で、戦場に送り出すことになる自衛隊に対してなんの現実的なケアもしていない。
連中と比べれば、安保法制が国民ひとりひとりに、そして自分たちの子供に将来、何をもたらすのか、という視点で警鐘を鳴らしているこの「女性自身」の記事の方がはるかに、冷静で現実的だ。実際、こうした安倍政権批判をしている女性週刊誌は今回の「女性自身」だけではない。
「戦争を知らない安倍首相へ――」(「週刊女性」主婦と生活社/2014年9月2日号)、「安倍政権V2で主婦のタダ働きの4年が始まる!」(「週刊女性」2014年12月9日号)、「イスラム国 安倍首相とネット愚民『2つの大罪』」(「女性セブン」小学館/2015年2月12日号)、「海外から見た『安倍政権の暴走』安倍さんは世界で“女性蔑視”だと思われている」(「女性自身」2015年4月21日号)……。
しかも、各誌とも、こうした記事が読者アンケートで上位を占めるようになっているという。
「戦争に加担する」ことが「現実的な大人の選択だ」と信じるバカな連中がどんどん幅を利かせるようになったこの国で、もしかしたら、女性たちだけは少しずつその生活者の目線で何が「現実的」なのかを見極め始めているのではないか。安倍政権がいくら「日本国民の生命を守るため」「自衛隊のリスクは高まらない」といっても母親は騙せない。女性を、そして女性週刊誌を侮ってはいけない。 
 
安保法案答弁でも嘘とヤジ… 2015/5/29
 安倍晋三は小学生時代から嘘つきだったという新証言が・・・
これではNHKが中継を躊躇したのもうなずける。
安全保障法案の国会審議が26日から始まっているが、NHKは初日の中継をしなかった。各方面からの批判を受けて翌27日からはようやく一般国民も論戦が視られるようになったが、分かったのは、とにかく安倍晋三首相の答弁がデタラメで、とてもまともな議論になっていないということだった。何を聞かれても正面から答えずに話をそらす。明らかな嘘をさも本当のように言い張る。バカの一つ覚えのように同じ答弁を繰り返す。
例えば「専守防衛」について。政府はこれまで「相手から武力攻撃を受けたときに初めて防衛力を行使」する受動的なものだと説明してきた。それが今回の安保法制では、日本が直接攻撃されていない場合でも「わが国と密接な関係にある他国」が攻撃を受け、新しい3要件を満たせば、自衛隊が集団的自衛権を行使して反撃できる、としている。単純に言えば、日本が攻撃されていなくても、自衛隊が反撃できるという話だ。これに対して民主党の長妻昭代表代行が「専守防衛の定義が変わったのではないか?」と質したが、安倍は「まったく変わりはない」と即座に否定するのだった。
「(他国が攻撃された場合でも)わが国の存立が脅かされる事態なのだから、これを防衛するのは、まさに専守防衛」というのが理由だというが、これで納得する国民はいるのだろうか。そもそも新3要件の最初にある「わが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される」事態(存立危機事態)とはいったいどういう事態で、誰がどう判断するのか? 安倍の答えは驚くべきものだった。
まず、存立危機事態とは「国民に、わが国が武力行使を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況」で、判断基準については「さまざまな要素を総合的に考慮し、客観的合理的に判断する」というのである。だ・か・ら、「国民に、わが国が武力行使を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況」とはいったいどういう状況で、誰がどう判断するのかを聞いているのに、安倍はいっさい答えず、同じ答弁を延々と述べる。聞いているこっちの方がイライラする。
要するに、安倍は根拠がなくてもまったく気にならないのだ。得意の「アメリカの戦争に巻き込まれない」論は国会答弁でさらにバージョンアップした。「米国の戦争に巻き込まれることは絶対にない。そうした批判がまったくの的外れであったことは歴史が証明している」「戦争法案というのはまったく根拠のない、無責任かつ典型的なレッテル貼りであり、恥ずかしいと思う」とまで言い切った。根拠がないのはいったいどっちだ。バカの一つ覚えといえば、「一般に海外派兵は認められていない」も耳タコだ。集団的自衛権行使が認められても、自衛隊が他国の領土、領海、領空で武力行使することはないと言いたいらしい。20日の民主党・岡田克也代表との党首討論でも「海外派兵は一般に禁止されている」「我々は、外国の領土に上陸して、まさに戦闘作戦行動を目的に武力行使を行うことはしない、とハッキリ申し上げておきたい」とキッパリそう言い切っていた。
ところが、安倍が執心するホルムズ海峡での機雷掃海について問われると、「『一般』の外だ。例外的に認められる」と言い出すしまつ。あるいは、「米軍の艦船が相手国の領海で襲われたら、自衛隊は何もしないのか?」と聞かれると、安倍は「極めて重要な当てはめをしていく」と武力行使の可能性を否定しない。平気で矛盾したことを言い切るのも、安倍答弁の特徴だ。
新安保法制によって自衛隊の活動範囲は全地球に及び、武器制限も大幅に緩和される。当然、自衛隊員が人を殺し、殺されるリスクは格段に高まる。ところが安倍はそれを絶対に認めようとしない。「自衛隊員の安全に十分に配慮しており、危険が決定的に高まるといった指摘は当たらない」「後方支援は危険を回避して活動の安全を確保した上で実施する。新たな仕組み(新安保法制)はリスクとは関係がない」。
安倍の理屈は、自衛隊の活動は安全な場所に限定し、危なくなったら退避するから安全だというものだが、その一方でこんなことも言っているのだ。「PKOや災害派遣など、自衛隊員は限界に近いリスクを負っている。新たな任務も命がけのものだ」。つまり、自衛隊はすでに危ない任務を負っているので、それ以上の新たなリスクが増えるわけではない、と言いたいようだ。だが、前者の「危険な場所で活動しないから安全だ」(絶対安全)と後者の「現状より危険は増えない」(相対安全)では、まったく意味が違うのは言うまでもない。
そうかと思うと、「日米同盟が強化されると抑止力が高まり、(自衛隊が)攻撃される可能性がなくなる」といった珍妙なことを言い出したりもする。要は、自衛隊員の命などうでもいいと思っているのだ。その本音が出たのが「木を見て森を見ない」発言だ。野党が自衛隊員のリスクについてしつこく質問してくることに対して、自民党の役員会で思わずそう漏らしたという。そして、ついに国会の答弁でも「(自衛隊員の)リスクはないとは言っていないが、日米同盟の強化によって国民全体のリスクは減少していく」と言い始めた。国民全体(森)の安全が保たれるのだから、自衛隊員(木)のひとりやふたり死んでも構わないという発想だ。
しかも、安倍本人が目の前にいる野党の質問者をやり込めることに夢中で、自分の発言が自衛隊員の命をないがしろにしていることに気づいていないから呆れるばかりだ。逆ギレや不適切発言もはなはだしい。「アメリカの戦争に巻き込まれるリスクがあるか」という再三の質問には「日米同盟強化でリスクが増えるとお考えか」と逆質問し、「なぜ、これほど急ぐ必要があるのか」という質問に答えられず、逆に「何か起こってからは遅いでしょう。あなたはそう思いませんか」と聞き返す。
民主党の辻元清美議員が質問の趣旨を述べていると「早く質問しろよ」とヤジまで飛ばすしまつである。こうした状況を見かねた政治学者の山口二郎氏が、ツイッターでこうつぶやいていた。〈安倍の頭は、安保法制の審議に耐えられるだろうか。だが考えようによっては、何も考えないからこそ、論理の破綻や矛盾に苦痛を感じず、一定時間をかみ合わない答弁で過ごして平気だともいえる〉。
平然とウソをつき、罪悪感が皆無で、自分の行動の責任をとる気がいっさいない。以前、本サイトが指摘したサイコパス(反社会的人格)がまた証明されてしまったようだ。このサイコパス的性格は、どうやら安倍の生育過程で培われたようなのだ。そのヒントになるのが元共同通信記者で政治ジャーナリストの野上忠興が「週刊ポスト」(小学館)に連載している「深層ノンフィクション 安倍晋三『沈黙の仮面』」だ。安倍家取材40年の野上が安倍の幼少期からの生い立ちを追い、その人格形成の過程を描いている。
問題の平気でウソがつける性格は、実は小学校時代からのものだったようだ。安倍には2歳年上の兄がいる。この兄弟の性格が対照的で、夏休みの最終日、兄は宿題の日記ができていないと涙顔になっていたが、安倍は「宿題みんな済んだね?」と聞かれると、まったく手をつけていないにもかかわらず、「うん、済んだ」と平然と答えたという。ウソがバレて、学校側から1週間でさらに別のノート1冊を埋めて提出するようにと罰が出ても、本人がやらず、安倍の養育係だった女性が代わりにやってあげていたというのだ。一般人の子どもはウソをついたら必ず代償があると教育されるのが普通だ。ところが、安倍にはその経験がなかった。罪悪感が皆無で、自分のウソに責任をとらないまま、大人になってしまったようなのだ。
野上のリポートには、他にも興味深いエピソードが数多く出てくる。例えば、安倍の成蹊大学時代の恩師のこんな言葉だ。「安倍君は保守主義を主張している。思想史でも勉強してから言うならまだいいが、大学時代、そんな勉強はしていなかった。ましてや経済、財政、金融などは最初から受け付けなかった(後略)」。では、安倍の保守思想はどこから来たのか。
よく言われるのが、幼い頃、祖父の岸信介邸に押しかけた安保反対デモの中で「おじいちゃんは正しい」との思いを心に刻んだという話だ。野上氏のリポートには、これに加えて、家庭教師だった平沢勝栄(現自民党代議士)に連れられて東大の駒場祭に連れて行かれた時の話が出ている。当時は佐藤(栄作)内閣で学生運動が盛んな時期だった。駒場のキャンパスも「反佐藤」の展示や看板で溢れていた。そんなムードに、安倍は学生運動=「反佐藤」「祖父の敵」を感じたという。
このすりこまれた「左翼=身内の敵・おじいちゃんの敵」という生理的嫌悪感が、今も辻元らを相手にすると頭をもたげ、ついムキになってしまうということらしい。国会答弁も、保守的な政治スタンスも結局、ようは小学生の幼稚なメンタリティの延長……。こんな薄っぺらい男の薄っぺらい考えによって、日本は「戦争をする国」に引きずられていくのだろうか。 
 
自衛隊機の緊急発進急増も嘘 2015/5/15
 まるで“サイコパス”安倍首相の安保法制会見の詐術を検証
平然と嘘をつき、罪悪感が皆無で、自分の行動の責任をとる気が一切ない――。これは反社会的人格・サイコパスの特徴らしいが、もしかしたら、この男こそ典型ではないのか。そんな恐怖を覚えたのが、5月14日の安倍首相の記者会見だった。
「アメリカの戦争に巻き込まれるのではないか? 漠然とした不安をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。その不安をお持ちの方に、ここで、はっきりと申し上げます。そのようなことは絶対にありません」「ですから『戦争法案』などといった無責任なレッテル貼りはまったくの誤りであります」
閣議決定した安保法制関連11法案について、安倍はこんな台詞を吐いたのだ。
改めて断言しておくが、今回の安保法制は明らかにアメリカの戦争に日本が協力するための法整備である。
まず、「自衛隊法」と「武力攻撃事態対処法」の改正では、日本が直接攻められたときに限っていた防衛出動を「密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生」した場合にも拡大。武器の防護についても、自衛隊は米軍や他国の軍隊の武器を防護できるように変更される。これでなぜ、「アメリカの戦争に巻き込まれることなど絶対ない」と言い切れるのか。
そもそも、ついこの間、この男は米議会の演説で、「この法整備によって、自衛隊と米軍の協力関係は強化され、日米同盟は、より一層堅固になります。それは地域の平和のため、確かな抑止力をもたらすでしょう」「今申し上げた法整備を前提として、日米がその持てる力をよく合わせられるようにする仕組みができました。一層確実な平和を築くのに必要な枠組みです」と、アメリカの戦争への全面協力ができる体制をつくることを宣言したばかりではないか
アメリカには戦争に協力しますよ、と言いながら、日本ではアメリカに巻き込まれることはない、日本を守るためだ、と嘘をつく。まさに、二枚舌としか言いようがない。
また、安倍は会見で「『海外派兵が一般に許されない』という従来からの原則も変わりません。(略)そのことも明確にしておきたいと思います」と断言していたが、今回の法改正では、「周辺事態法」が「重要影響事態安全確保法」に改められ、これまで「日本周辺」と定めていた地理的制約が外される。いわゆる“地球の裏側まで”自衛隊派遣が可能になるのだ。
しかも、後方支援の対象は米軍以外の外国軍にも広げられ、派遣については国連決議も必要でなく、国会の手続きも緊急時は事後承認を認めている。また、新設される「国際平和支援法」では、国会の事前承認があれば自衛隊をいつでも海外に派遣できるようになるし、国連決議も必要としない。これで「従来からの原則は変わりません」と言い切るのだから、厚顔としかいいようがない。
さらに驚いたのは、「いずれの活動においても武力の行使は決して行いません」「あくまでも紛争予防、人道、復興支援。燃料や食料の補給など、わが国が得意とする分野で国際社会と手を携えてまいります」などと言っていたことだ。 
もちろんこれも真っ赤な嘘である。今回の自衛隊法改正では、米軍やその他の国の軍隊への弾薬提供、戦闘機への給油活動も認められるようになり、自衛隊は明らかに武力行使に関与するようになる。安倍は会見でその事実を意図的に伏せたのだ。
こうした嘘、まやかしは、集団的自衛権と安保法制がなぜ必要なのか、という説明でも用いられていた。安倍首相は会見の冒頭で、
・アルジェリア、シリア、チュニジアで日本人がテロの対象となった。
・北朝鮮が数百発の弾道ミサイルと核兵器を開発している。
・自衛隊機の緊急発進(スクランブル)の回数が10年前と比べて実に7倍になっている。
の3点をあげ、「これが現実です。私たちはこの厳しい現実から目をそむけることはできません」と、言いきった。
だが、冷静に考えてみて欲しい。アルジェリアやシリア、チュニジアで起きたテロは自衛隊で防げるのか? 以前、本サイトでも報じたとおり、自衛隊の機関紙「朝雲」ですら、自衛隊による人質救出は非現実的で無責任と批判している。次にあげた北朝鮮のミサイル開発も集団的自衛権や今回の法改正とはなんの関係もない。個別的自衛権で対応できる案件だ。
さらに、「自衛隊機の緊急発進(スクランブル)の回数が10年前と比べて7倍」というのは完全なまやかしだ。たしかに、2014年のスクランブル回数は943回で2004年の141回の7倍弱。しかし、それはもっとも少ない年と比較しているだけで、1980年から1990年代はじめまでは常に毎年600回から900回のスクランブルがあった。その後、2000年代に100回から300回に減少していたのが、2013年に突如、急増。24年ぶりに800 回台をマークしたのだ。これはむしろ、安倍政権になって無理矢理スクランブルを増やしただけだろう。実際、2013年も2014年も増えているのはスクランブルだけで、領空侵犯されたケースはゼロである。
また、安倍はもうひとつ、よく口にする詐術のレトリックを用いていた。日本近海で日本のために警戒監視任務に当たっている米軍が攻撃を受けても、自衛隊は何もしない、海外の紛争地帯から邦人が米軍の船で避難する途中で他国から攻撃を受けても自衛隊は助けに行けない、「本当にこれでよいのでしょうか?」、というヤツだ。
佐藤優も指摘していたが、そもそも日本近海で米軍が攻撃を受ける、日本人救出のために米軍が船を出すという状況は、すでに戦争状態に突入しているということであり、明らかに現行法、個別的自衛権で対応が可能なのだ。これについてはさんざん批判を受けているのに、今も平気で、集団的自衛権、安保法性改正の根拠にするというのはいったいどういう神経をしているのだろうか。
しかし、安倍のスゴイところは、こうしたウソを平気でつけるところなのだ。ありもしない脅威を煽り、集団的自衛権とは関係のない案件を引き合いに出して、国民を騙そうとする。集団的自衛権については、いわゆる新3原則で「厳格な歯止めをかけ」「極めて限定的に」行使できるようにしたと胸を張るが、この新3原則のトップにある「日本の存立が根底から覆される事態」がどういう事態なのかの説明は一切ない。
そして「アメリカの戦争に巻き込まれることはない」と断言した根拠は、日米の合意の中に「日本が武力を行使するのは日本を守るため」と明記されているからというのだから、ほとんど笑い話だ。
だが、その安倍が一瞬だけ本音をのぞかせたことがあった。それは質疑応答で、自衛隊員のリスク増加について聞かれたときの発言だ。安倍は「自衛隊発足以来、今までにも1800名の方々が、様々な任務等で殉職をされております」「自衛隊員は自ら志願し、危険を顧みず、職務を完遂することを宣誓したプロフェッショナルとして、誇りをもって仕事にあたっています」と発言したのだ。
戦争派遣と災害救助での殉職を同列に並べるのも酷い話だが、それ以上に、安倍が「自衛隊員だったら死ぬのは覚悟の上」と考えていることがよくわかる。
実際、この安保法制が可決され、集団的自衛権が発動されるようになれば、自衛隊から戦死者が続出する事態になるだろう。戦闘行為に参加しないというが、実際の戦争ではむしろ、補給路を断つために後方支援の部隊を攻撃するのが常で、後方支援部隊の犠牲者の方が圧倒的に多いのだ。
しかも、自衛隊はこれで近いうちにもっとも危険な中東に派兵されることになる。安倍は今回の会見では「ISILに関しましては、我々が後方支援をするということはありません」と語っていたが、こんなものは嘘っぱちだ。昨年7月の閣議決定では、「中東やインド洋も事態が発生する地域から排除できない」としているし、自民党の高村正彦副総裁もNHKの番組で「日本の平和と安全に重要な影響を与える事態は世界中どこでもありうる」と述べている。安倍自身も中東のホルムズ海峡が機雷で封鎖されるといった程度のケースを「日本の存立が根底から覆される事態」と言及してきた。ようは、時の政権の判断でどうにでもなるのだ。
かけてもいいが、イスラム国との戦争が長引けば、必ず自衛隊が投入される事態がやってくる。そして、この戦争で自衛隊員の戦死者が続出した次は、日本の民間人がテロの対象となり、日本国内でもテロが頻発するようになる。
しかし、どんな事態になったとしても、安倍首相は絶対に責任をとろうとはしないだろう。むしろ、嬉々として「日本の自衛隊員の尊い死を無駄にするな」「テロは許せない。絶対に報復する」と戦争をエスカレートさせる口実に使うはずだ。
この“サイコパス”政権の暴走を止める方法はないのだろうか。 
 
安倍晋三問題発言
「小型であれば原子爆弾の保有や使用も問題ない」
2007年7月、マスコミからの取材に応じるアメリカ合衆国大統領ジョージ・W・ブッシュ(右)と安倍原子爆弾の保有・使用2002年2月、早稲田大学での講演会(非公開)における田原総一朗との質疑応答で、「小型であれば原子爆弾の保有や使用も問題ない」、と発言したと『サンデー毎日』 (2002年6月2日号)が報じて物議を醸したが、安倍は同年6月の国会で「使用という言葉は使っていない」と記事内容を否定し、政府の“政策”としては非核三原則により核保有はあり得ないが、憲法第九条第二項は、国が自衛のため戦力として核兵器を保持すること自体は禁じていないとの憲法解釈を示した岸内閣の歴史的答弁(1959年、1960年)を学生たちに紹介したのであると説明した。
民主党を「中国の拡声器」
民主党を「中国の拡声器」2002年5月19日中国・瀋陽総領事館北朝鮮人亡命者駆け込み事件に関して、日本国外務省の不手際を調査するため中国を訪問した民主党を、テレビ番組において「中国の拡声器」と批判した。安倍は2日後の5月21日、参議院外交防衛委員会において、民主党の激しい反発に遭い、発言を撤回した。
土井たか子と菅直人に対し「マヌケ」
土井たか子と菅直人に対し「マヌケ」2002年10月19日広島市・岡山市の講演において「1985年に韓国入国を図り逮捕された辛光洙(シン グァンス)容疑者を含む政治犯の釈放運動を起こし、盧泰愚政権に要望書を出した人たちがいる。それが土井たか子、あるいは菅直人だ」「この2人は、スパイで原さんを拉致した犯人を無罪放免にしろといって要望書を出したという、極めてマヌケな議員なんです」と発言した。この発言は両議員から抗議を受け、同月21日の衆院議院運営委員会の理事会で取り上げられ、社民党の日森文尋衆院議員が抗議した。また、土井党首も記者団に「人格とか品格の問題にかかわる」と不快感を示した。
結局、安倍が自らの発言を「不適切」と認めたことで、同月25日の衆院議院運営委員会の理事会にて決着した。大野功統委員長が安倍に「適切さを欠く表現があったと思われるので注意して欲しい」と伝え、 安倍は「官房副長官という立場を考えると、不適切な発言だったので、今後十分注意する」と述べたという。
その後、大野委員長が、このやりとりを理事会で報告し、民主、社民両党も了承した。なお、父・晋太郎は外務大臣在任中の1984年4月25日、衆院外務委員会において、日本社会党の土井たか子議員が、韓国の在日韓国人政治犯の釈放に向け日本政府の尽力を求めたことに対し、「私も外務大臣となって2年近く、韓国の外務大臣や要人と会うたびに、この政治犯の取り扱いについて人道的な配慮を加えてほしいということをしばしば申し入れて、今日に至っている」と述べ、「内政干渉にわたらない範囲内で人道的配慮を韓国政府に絶えず求めていきたい」「この7月に行われる外相会談でも、(土井)委員の要請を十分踏まえて対応する」と答弁している。
『ジェンダーフリー推進論者はポルポト』2005年5月
『ジェンダーフリー推進論者はポルポト』2005年5月、ジェンダーフリー推進論者について、「カンボジアで大虐殺を行ったポルポトを思い出す」と発言した。
ときわ台駅での警察官の殉職東武東上線ときわ台駅で自殺しようとした女性を救おうとして殉職した、警視庁板橋署の巡査部長を2007年2月12日夜に弔問した際、故人の勇気ある行為を讃えるコメントで、名前を2度にわたって間違えた。
首相公邸連絡調整官(妻・昭恵の補佐員)と混同したのでは、と言う声が上がっている。
これについて、作家の吉川潮は産経新聞のコラムで「『名前ぐらい、ちゃんと覚えて行け!』と叱りたくもなる」「総理の人間性にも問題があるのではないかと思ってしまう」と批判している。
「捜査当局において厳正に捜査が行われ、 真相が究明されることを望む」
長崎市長射殺事件2007年4月17日、長崎市長射殺事件が発生し長崎市市長伊藤一長が射殺されると、安倍は「捜査当局において厳正に捜査が行われ、真相が究明されることを望む」との短い総理談話を発表した。国際連合事務総長や与野党の党首・幹事長らが民主主義に対するテロや暴力を強く非難する声明を発表する中、安倍の談話が簡単なコメントに留まったことから、与野党から総理談話が不十分ではないかと疑問視する意見が出された。
この指摘に対し、安倍は「こういうことで互いを非難するのはやめた方がいい」などと応えたため、批判の声が殺到した。一方で、安倍サイドからメディアへの批判もなされている。
『WiLL』によれば射殺事件について『週刊朝日』が2007年5月4日・10日合併号の広告で「長崎市長射殺事件と安倍晋三首相秘書との『接点』」という大見出しを掲載した。
射殺犯と秘書に関係があるとするものであるとして、安倍は直ちに「言論テロ」と抗議し、朝日新聞は夕刊社会面に同誌山口一臣編集長の訂正記事を掲載したが、安倍は誠意の不足を理由として追及を止めず、週刊朝日は全国紙4紙に謝罪広告を出すことになった。この件について森喜朗は次のように述べている。
抗議するときは、中身だけではなく広告の見出しに対してもすべきだと学びました。(後略) 安倍総理は「これが真実なら総理を辞め、政治家も辞める」とまで言いました。
その発言は、やや不用意で政治家はそんなに軽いものじゃない、と思わないでもないのですが、ある意味あの発言により、国民はどちらが真実を語っているのか、察したんじゃないでしょうか。朝日新聞は安倍総理を就任直後から叩いてきた。
これは例の「朝日・NHK問題」でやられたから余計過激に反応しているのでしょう。
「安倍首相自身が『会ってみたい』と対面を希望」
石川遼2007年5月23日、「安倍首相自身が『会ってみたい』と対面を希望し」 ていた杉並学院高等学校の石川遼との会談が実現し、安倍は総理大臣官邸にて揮毫を手渡したが、石川は5月25日から中間テストを受ける予定であり、大事な時期に総理大臣官邸に呼びつけた安倍に対し批判がなされた。
さらに、参議院議員選挙に向けた話題づくりとして、投票権すらない高校生を利用してよいのかといった指摘がなされた。この問題に対し、直木賞を受賞した作家の重松清は「『教育』を政策の柱に掲げる首相が、平日に高校生を官邸に呼びつけるというのは、やはりスジが通らない」と批判し、安倍が「真実一路」と記された色紙を石川に渡したことについて「この言葉を真に渡すべき相手、他にいるんじゃないですか?」と評した。なお、「真実一路」とは安倍内閣の農林水産大臣であった松岡利勝の座右の銘でもある。
「私と小沢さん、どちらが首相にふさわしいかを国民に問いたい」
2007年の参議院選挙2007年参院選期間中の講演等で「(今回の選挙で)私と小沢さん、どちらが首相にふさわしいかを国民に問いたい」といった発言を繰り返した。選挙の結果、自民党は惨敗したが首相続投を表明し、自民党内からも批判の声が相次いだ。
「お嬢さんを無惨に殺された本村さん」
2008年の衆議院補欠選挙2008年4月、山口県第2区の衆議院議員補欠選挙にて、岩国市で自民党公認候補の山本繁太郎を支援する演説を行った際に、光市母子殺害事件の被害者家族について「光市の街頭演説には本村さんがいらっしゃいました。本村さんは私に『頑張ってください、山本さんを応援しています』とおっしゃった。本村さんは山本繁太郎さんに賭けたのです。」 と発言した。さらに、犯罪被害者支援問題について「お嬢さんを無惨に殺された本村さん。そのお嬢さんの遺影を持って私の所にやってきて『どうか安倍さん、この法律を通してください』と涙ながらに訴えたのです。」と発言した。しかし、本村洋は「演説で名前を出されて本当にビックリしました。(山本候補を応援した事実は)まったくありません」と否定しており、犯罪被害者支援問題についても「陳情したのは私ではない。遺影とかは出していませんが、小泉総理にお願いに行ったことはあります。安倍さんには光市での演説のときに初めて(聴衆の一人として)お会いしました」と説明した上で、安倍の演説について「私がいないところでそういう発言をされたことはどうかと思います」と語っている。安倍晋三事務所では「『お嬢さんを殺されたお母さん』と明確に述べたのであって、本村氏のことを述べたものではありません」と反論しており、本村との面識については「光市における街頭演説後、安倍が会場の多くの聴衆とマスコミの中で本村氏と挨拶をし、安倍が本村氏と会話をした」と主張している。そのうえで、この問題を報道した文藝春秋に対し抗議文を送付した。
野次「日教組どうするの!」
2015年衆議院予算委員会において野次「日教組どうするの!」2015年2月23日の衆議院予算委員会において、民主党議員の質問中に、質問内容と全く関係なく「日教組どうするの!」という野次を飛ばし続けた。
これについて、「なぜ日教組と言ったかといえば、日教組は補助金をもらっていて、教育会館から献金をもらっている議員が民主党にいる」などと理由を説明した。しかし、後にそれが事実に反することを指摘され、「私の記憶違いにより、正確性を欠く発言を行ったことは遺憾で訂正申し上げる。申し訳ない」と、それが誤りであることを認め撤回した。
一方、野次で質疑を遮ったことについては謝罪などのコメントはしていない。
自衛隊について「我が軍」
自衛隊について「我が軍」と発言2015年3月20日、参議院予算委員会で自衛隊に関する質問への回答の中で自衛隊について「わが軍」と発言した。  
 
安倍晋三首相の名言集
○ 父(安倍晋太郎)の遺志を継ぎ、父が成し得なかったことを何としてもやり遂げたい。(1991年衆院選出馬時)
○ 我が国が自衛のための必要最小限度を超えない実力を保持するのは憲法によって禁止されていない。そのような限度にとどまるものである限り、核兵器であると通常兵器であるとを問わず、これを保有することは憲法の禁ずるところではない。(衆院特別委)
○ 憲法草案の起草にあたった人たちが理想主義的な情熱を抱いていたのは事実だが、連合軍の最初の意図は、日本が二度と列強として台頭することのないよう、その手足を縛ることにあった。(「美しい国へ」)
○ 侵略戦争の定義は定かはでない。政府が歴史の裁判官になって単純に白黒つけるのは適切でない。(国会)
○ 日本の歴史がひとつのタペストリー(つづれ織り)だとすると、その中心に一本通っている糸はやはり天皇だと思うのです。(「安倍晋三対論集」)
○ 少し若すぎるのではないか、もう少し待った方がいい、とのアドバイスもあったが、国民の多くの期待を受け止め、立候補を決意した。戦後生まれの私たちの世代がいよいよ責任を担う時がやってきた。(総裁選出馬時の会見)
○ 占領時代の残滓を払拭することが必要です。占領時代につくられた教育基本法、憲法をつくり変えていくこと、それは精神的にも占領を終わらせることにもなる。(自由新報)
○ 従軍慰安婦は強制という側面がなければ(教科書に)特記する必要はない。この強制性については全くそれを検証する文書が出てきていない。(1997年5月、衆院決算委員会)
○ 現憲法の前文は何回読んでも、敗戦国としての連合国に対する詫び証文でしかない。(「安倍晋三対論集」)
○ 偏狭なナショナリズムとは、外国の国旗を焼き、破ることだ。こういう国に日本はなってはならない。(2006年9月、自民党九州ブロック大会)
○ ちなみに私の名前の安部晋三の晋三は、松下村塾の塾生の一人であった高杉晋作の晋から取っています。今の日本にとっても、志ある国民を育て、品格ある国家をつくるために教育の再生が何よりも大切ではないでしょうか。(ライブ・トーク官邸より)
○ 格差とかアジア外交とかは、もともと朝日新聞がつくり出した争点。格差なんていつの時代でもある。(再チャレンジ推進会議にて)
○ それは「責任」ですかね。(2006年12月、「2006年を漢字一文字で表すと?」との質問への回答)
○ 私は、コップの水が減ったとは考えず、まだこんなにあると考える。(2007年1月、日本記者クラブ)
○ そのまんま東氏は再チャレンジに成功した。自分の再チャレンジ政策はそういうものなんだ。(2007年1月、首相公邸)  
 
安倍総理の元家庭教師、平沢氏のことば
「私が安倍晋三さんの家庭教師で教えてたんです。なぜ教えてたかっていうと、冷蔵庫の中のもの飲み放題で。安倍晋三さんがしっかりしてるのは私が教えたからで、私が教えてなかったら今頃網走の刑務所に入ってたかも知れないよ。」
○ 世界中に向けたとんでもない迷言>>>「汚染水は完全にブロックされている。世界で最も厳しい安全基準がある」「健康問題については今までも現在もそして将来も全く問題がないことをお約束します」
○ 2007年の参議院選で「私か小沢一郎さんのどちらが首相にふさわしいか」といったのち、結果は大惨敗。
○ 2002年には「憲法上はね原子爆弾だって問題ではない。小型であれば」 戦争放棄を謳い、被爆国の日本での発言とは到底思えない。
○ 2013年の講演では「若いころ、映画監督になりたいと思っていた。私が政治家に固着していなかったらゴッドファザー4を撮っていたかも」 自信過剰というか勘違いも甚だしい、呆れて言葉が出てこない。
○ 最近記憶に新しいのは「我が軍は」 自衛隊はお前が所有している物じゃない。将軍にでもなったようなつもりか? 
 
またも口利き!? 昭恵夫人が名誉顧問のイベントを省庁が後援!
森友学園問題のキーパーソンでありながら、国会招致もされずに一貫して疑惑追及から隠し通されてきた安倍昭恵夫人だが、またも「昭恵隠し」が行われようとしている。安倍首相の地元・山口4区で開かれる予定の個人演説会には、安倍首相に代わって昭恵夫人が出席する予定なのだが、安倍事務所は「昭恵夫人に危害が加えられる可能性があるため」という理由で取材拒否の意向を示しているのだ。
しかも、さらにここにきて、昭恵夫人にまたもや森友学園問題を彷彿とさせる疑惑が浮上している。
それは、新興宗教団体の代表が仕切るイベントに昭恵夫人が関与しており、そして不可解にも、ほとんどの省庁が後援団体として参加しているというものだ。
どういうことか。今月14・15日に「FUJISAN地球フェスタ"WA"2017」(なお「地球」は「ちだま」と読む)なるイベントが熊本県阿蘇市で開催される。ホームページによれば、その開催趣旨はこういうものらしい。
〈「美しい地球と和の心を子ども達に」をテーマに、若者達が中心となって 「日本人の心のふるさと富士山から、日本と世界の子ども達の明るい笑顔と、日本の古き佳き伝統文化を発信し、音楽・ダンス・武道・芸術・食を通して、国境も人種も言葉の壁も乗り越えて、 一つの大きなWA(和・輪・環)を広げ、未来の子ども達に争いのない美しい地球を残してあげたい...」という願いを込めて開催します〉
抽象的すぎてよくわからないが、とりあえず、HPによれば〈熊本地震復興応援 チャリティイベント〉という位置付けでもあるという同イベントに、なぜか阿蘇と無関係の「FIJISAN」や「日本人の心のふるさと富士山」というワードがちりばめられていることを覚えておいてほしい。
パンフレットを見ると、具体的には「親子稲作体験」「チャリティーコンサート」「省庁後援コンテスト表彰」「音楽劇『今、蘇る日本の誇り』阿蘇バージョン」「くまモン登場!ゆるキャラ大集合! みんな一緒に体操&四股踏みだ〜!」「世界平和平和に向け全員参加ダンス」などの各種催しが行われる予定という。町おこし風といえばそうだが、正直、内容に雑多な印象は拭えない。
だが、奇妙なのは、このようにイマイチよくわからないイベントにもかかわらず、その「後援団体」が非常に"豪華"なことだ。HPを見てみると、なぜか内閣府や経産省ら11省庁に多数の自治体など、錚々たる名称が記されている。そして、その役員名簿の筆頭には「名誉顧問」として〈安倍昭恵 第90代、96代、97代内閣総理大臣 First Lady〉とあるのだ。その下には同じく「名誉顧問」として石破茂氏や谷垣禎一氏、ほか「特別顧問」や「顧問」の肩書きで、自民党を中心に約80人の国会議員が名を連ねている。なぜ、これほどまでの後援がつくことになったのだろうか。
さらに不可解なのは、「FUJISAN地球フェスタ」を仕切る実行委員長・渡邉政男氏の存在である。実は、渡邉氏は、同イベント協賛団体でもある「不二阿祖山太神宮」という神道系宗教法人の宮司を「渡邉聖主」との名前で務めている人物なのである。「不二阿祖山太神宮」は、同名の宗教施設が位置する山梨県富士吉田市を拠点としており、ようするに富士山の麓にある。そしてこの新興宗教、調べれば調べるほど、オカルト的な匂いがプンプンしてくるのだ。
実際、不二阿祖山太神宮は月刊オカルト雑誌「ムー」(学研プラス)でも何度か取り上げられているのだが、たとえば同誌14年6月号ではその"由緒"についてこんな解説が展開されている。
〈なんとこの神社は、『富士古文献』に登場する、かつて富士山麓で繁栄したという超古代王朝の神都に鎮座していた巨大パンテオン「阿祖山太神宮」を、平成の現代に復興させたものなのだ〉
「超古代王朝」って!?と思わず突っ込んでしまいたくなるが、「ムー」によると、『富士古文献』とは富士吉田の旧家・宮下家に保存されていた膨大な古文書群の総称で、『宮下文書』あるいは『富士文庫』などと呼ばれるものらしい。
だが、一応言っておくと、『宮下文書』(『富士古文献』)なる代物には神武天皇以前の日本列島に「富士王朝」なる「超古代文明」が栄えていたとの記述があるとされているが、当然、歴史学や考古学の常識からかけ離れており(そもそも神武天皇自体が架空の神話的存在である)、後の人がつくりだした偽書=ファンタジーに過ぎない。
ところが、前述の「FUJISAN地球フェスタ"WA"」を仕切る渡邉氏は、そのファンタジーを大真面目に信じているらしく、「ムー」の取材にも写真入りで応じている。
それによれば、渡邉氏は、2004年頃に富士吉田の土地を取得し、そこでシイタケの原木栽培などを行うつもりだったが、その翌年、大切なシイタケの原木が大量に盗まれてしまったのだという。しかし、渡邉氏は逆に、盗まれたシイタケの原木が「108本」だったことに着目。仏教の煩悩の数・108と同じであることに〈何か意味がある〉と思い、〈もしかすると、自分が何か間違った行動をとっていることを、仏あるいは神が告げているのではないか──〉と考えた。
そして、若い頃から例の『富士古文献』に関心を抱いていたという渡邉氏は、〈つまり、シイタケの原木栽培用地は、じつは、富士超古代王朝の栄光の記憶をとどめる超弩級の聖地・富士高天原だった──〉というふうに思い、他諸々の理由(冗長なので興味があれば「ムー」を読んでもらいたい)と合わせて、〈自身が取得した土地が不二阿祖山太神宮の故地であると確信、そしてこの地に太古の神宮を再建することを決意したのだ〉という。
うーん......。スピリチュアルやオカルト界隈では、なんでもない偶然に"符牒"を見出し、伝説や偽史とこじつけ、「世界の真実」や「使命」に「覚醒」するというのが定番のパターン。「ムー」を読む限り、渡邉氏もその典型例のように思えてならない。例の「FUJISAN地球フェスタ"WA"」がやたら富士山推しなのも、ようするに、「超古代文明・富士王朝」の伝説にあやかっている渡邉氏の意向がかなり大きいだろうことは、想像に難くない。
しかし、問題は、昭恵夫人がこのオカルト宗教家が率いるイベントに関与し、多数の省庁が後援をしているという事実だ。
そもそも同イベントが始まったのは2014年10月。初回は山梨県の富士山の付近で開催され、前述のオカルト宗教施設・不二阿祖山太神宮の「御神田」で「日本古来の収穫と祭事を行っ」たという(毎日新聞山梨地方版)が、当初から実行委員長は渡邉氏だった。そして、インターネットの記録を辿って、初回の後援団体を調べたところ、NPOや財団法人・公益法人など民間団体と自治体がメインで、省庁の名前はわずかに外務省だけ。注目すべきは、日本最大の極右団体「日本会議」も後援団体に名を連ねていたことぐらいだ。
ところが、これが2回目の2015年になると、経産省や防衛省などほとんどの主要省庁が参加し、テレビや新聞社などマスコミまでついて、一気に後援団体が豪華絢爛になったのである(ちなみに日本会議は後援から姿を消した)。
そして、実はこの爆発的に省庁の後援が増えた2015年に、「FUJISAN地球フェスタ"WA"」の名誉顧問(代表発起人兼任)に就任したのが、昭恵夫人だったのである。
昭恵夫人は2015年5月6日、Facebookで不二阿祖山太神宮を参拝したと報告しており、さらに、同年に渡邉氏らが募ったクラウンドファウンディングのウェブページにも登場。そこには阿祖山太神宮参拝時に渡邉氏らと撮ったと思われる昭恵夫人の写真とともに、こう書かれている。
〈安倍昭恵さん(安倍内閣総理大臣夫人。FUJISAN地球フェスタWA名誉顧問)より、「未来の子ども達のために、FUJISAN地球フェスタを応援します」との応援メッセージをいただきました。〉
これは昭恵夫人が名誉校長に就いて驚愕の土地値引きが行われた森友学園問題と、まさに同じ構図ではないのか。そういう疑念が頭をよぎるのが自然だろう。
もっとも、オカルト宗教法人代表の渡邉氏と昭恵夫人が関係をもち、名誉顧問に就任した年に省庁の後援がめざましく増えたといっても、現時点では昭恵夫人が直接的に指示したのか、あるいは省庁が忖度したのか、具体的にはわからない。しかし、この件をめぐっては、最近も興味深いことが起きている。
というのも、10月9日に改めて「FUJISAN地球フェスタ"WA"」のホームページを見てみると、その後援団体のページから、いつのまにか昭恵夫人の名前が忽然と消えていたのだ。
実は、この昭恵夫人と同イベントをめぐる問題は、日刊ゲンダイが9月末にとりあげ、一部で話題になっていた。
ゲンダイの記事は〈(宗教法人・不二阿祖山太神宮は)祈祷をしたり、水を売って"再建資金"を稼いでいるらしい。「崇敬奉賛会」という会員組織もあり正会員は年間5000円以上、特別会員になるには年間5万円以上払う必要がある〉ことや、〈昭恵夫人は山梨県の知人を通じて渡邉氏を紹介され〉たことなどを報じ、同イベントが"カルト団体の資金集めに利用され、昭恵夫人がその広告塔になっているのではないか"ということを示唆していた。
一方、不二阿祖山太神宮の担当者は日刊ゲンダイの取材に対して、神道の宗教法人でありカルト団体ではないとしたうえで、「瓦1枚500円の協賛金か初穂料をいただいた方にはペットボトル入りの『真名井の御神水』を1本お譲りしています」などと答えている。
だが、同イベントの実行委員長が、オカルトの臭いが漂う新興宗教の代表であり、昭恵夫人の名誉顧問就任前に個人的な面会があったことは事実だろう。なぜ、日刊ゲンダイに報じられた後というタイミングで、昭恵夫人の名前が不自然にもなくなったのか。逆に言えば、これはその経緯や関係性にやましいところがあるということなのではないか。
本サイトが「FUJISAN地球フェスタ"WA"2017」の実行委員会に電話取材を試みたところ、同イベントの事務局担当者を通じて、実行委員会からの伝言による一問一答形式で回答が得られた。
まず、今週に入って役員名簿から昭恵夫人の名前が消されたのはなぜかという質問については、「当フェスタ(イベント)の性質上、選挙に乗じて昭恵夫人のお名前を再登場させることで政治の混乱に巻き込まれることは不本意ですので、名簿からお名前を下げさせていただきました」との答え。昭恵夫人からの辞退の申し出があったわけでなく、イベント側から名前を下げたということらしい。また、そもそも昭恵夫人がイベントの名誉顧問に就任した経緯についても質問をしたが、「副実行委員長のご紹介です」との回答にとどまった。
さらに本サイトは、実行委員長の渡邉氏が率いる宗教法人・不二阿祖山太神宮と「FUJISAN地球フェスタ"WA"」が非常に密接な関係にあるように思えることから、その関係性について詳しく聞きたい旨を伝えたが、実行委員会からは「当フェスタで開催しております親子稲作体験のプログラムのなかでの神事を(2014〜16年に)担当しておりましたのが不二阿祖山太神宮です」という表面的な回答にとどまった。
いずれにせよ、伝言での回答だったこともあり、詳細な曖昧なまま。依然として、このオカルト宗教法人代表が仕切るイベントと昭恵夫人をめぐる一件は、あまりにも不可解なことや疑問点が多すぎる。本サイトでは引き続き、この"第3の森友問題疑惑"を追っていくつもりだ。  
FUJISAN 地球フェスタ”WA”2017 
〜阿蘇に来なっせ!がまだす子ども達の笑顔で熊本ばかせするけん!〜
FUJISAN地球フェスタWAは、「美しい地球と和の心を子ども達に」をテーマに、若者達が中心となって 「日本人の心のふるさと富士山から、日本と世界の子ども達の明るい笑顔と、日本の古き佳き伝統文化を発信し、音楽・ダンス・武道・芸術・食を通して、国境も人種も言葉の壁も乗り越えて、 一つの大きなWA(和・輪・環)を広げ、未来の子ども達に争いのない美しい地球を残してあげたい…」という願いを込めて開催致します。
趣意 / 日本人の心の故郷であり、世界各国の方に愛されている富士山は、世界遺産一覧表に “Fujisan, sacred place and source of artistic inspiration”(富士山−信仰の対象と芸術の源泉)と記載されています。 「日本と富士山の歴史」「稲作漁労文化の共に生きるという精神」を子ども達に伝え、音楽・ダンス・武道・芸術・食を通して、国境も人種も言葉の壁も乗り越えて、一つの大きなWA(和・輪・環)を広げたいという願いが、 全てのプログラムに込められています。 文部科学省で推進している、ESD(Education for Sustainable Development=持続可能な開発のための教育)では、「世界を救うのは、まず、問題を知ること!地球の温暖化。生きものの絶滅。貧しい国や、戦争がつづく国…。世界中にいろんな問題があることを知ることから、 ESDははじまる!」「世界中の問題はつながっていることを感じることが必要! 大人がやったことは、子ども達の未来につながっていく。世界はすべてつながっている。 自分のことだけを考えていてはいけない!」「自分のできることをやってみる! 世界を救うのは、毎日少しずつの行動の積み重ね!」と訴えています。 美しい地球を未来の子ども達に残すために、各国大使との交流により世界の問題を知り、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与すること、まず自らが実践することの大切さを伝えます。
実行委員長 渡邉政男
NPO法人 地球と共に生きる会 理事長
みんなの富士山学会 会長