会社人間の常
都合の悪いこと 始末 処理 無かったことにする 無視 忘れる
言い訳
死んだ人のせいにする
会社を辞めた人のせいにする
会社の人事 左遷した人のせいにする
会議 打ち合わせ その場にいない人のせいにする
会社は組織 他の部署の人のせいにする
・・・ 他人のせいにする
生きる知恵
脇から 色々見させていただきました
私は一匹狼
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●「死人に口無し」 1
死人に口なしとは、死んだ人は言葉を発しないという意味で、死者からは直接証言を得られないということ。「直接」と言ったのは、近年はビデオメッセージを残すような不届きな死人もあるから。また、特殊な事情を除いてほとんどの死者には口はあるが、ここで「口」は「言葉」を意味する。または、「口なし」は「口をきかない」という意味とも受け取れる。「死人に口なしというから、都合の悪いことはぜんぶアイツのせいにしちまえ」などと、どこかの悪党が言うように、たいていは悪だくみの際に用いられる。 |
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●「死人に口無し」 2
死んでしまえば、口外することも反論することもできない。 [使用例] 殺された相手は店の使用人であり、主人の娘の寝間へ忍びこんだうえ手ごめにしようとした。表面はそのとおりだし、死人に口なしでそのままにすんだ[山本周五郎/赤ひげ診療譚・1959] [解説] 当事者が亡くなると、真相がわからなくなり、その死者に罪を着せることができるという文脈でも用いられます。 |
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●「死人に口無し」 3
死人は無実の罪を着せられても釈明することができない。また、死人を証人に立てようとしても不可能である。 |
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●「死人に口無し」 4
死人に口なしとは、死んだ者は無実の罪を着せられても、何の釈明もできない。また、死人を証人に立てることは不可能である。 【注釈・由来】 死人に口なしの「口」は、ものを言うの意。死者は何も語れないので、口外することも反論することもできないため、生きた者の思うように利用されやすいということ。 【例文】 ・死人に口なしで、妻は死んだ夫のことを言いたい放題だ。あんな夫婦にはなりたくないものだね。 ・死人に口なしをいいことに、亡くなった被害者が犯人に仕立て上げられた。 ・火のない所に煙は立たないとは言っても、死人に口なしだから真実はわからないものだ。 【注意】 「死体に口なし」や「死骸に口なし」というのは誤り。 |
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●「死人に口無し」 5
死んだ人は証言や抗弁もできないことから、無実の死人に罪を着せることや、死人を証人に立てることもできないことをいう。 「死人に口無し」とは、文字通り死んでしまった人はもう話すことができないから、何を言われても反論や弁解ができないということを意味しているんだ。 ほんなことや。つまり、「死んだらもう何も言えへんし、何を言われてもしゃあない」ってことやな。死んだ人をいくら呼んでも口から言葉は出てこんし、真実を語ることもできへんってことや。だから生きとるうちにちゃんと話し合っておかなあかんってことやね。 ●解説 「死人に口無し」というのは、死んでしまった人は話すことができないから、もし何か間違ったことを言われても、それが本当じゃなくても、自分で「それは違うよ」と説明したり、はっきりさせたりすることができないって意味なんだ。 これは、たとえば誰かが亡くなった人について悪いことを言ったり、何か悪いことをしたかのように話したとしても、その亡くなった人は自分で何も言えないから、事実がどうであれ、その話を否定することができないということを表しているんだよ。 またね、もし裁判で何か証明するときに、亡くなった人が証人だったらいいのにって思っても、死んだ人は証言できないから無理だよね。だから、「死人に口無し」という言葉は、死んだ人が何も話せないから、何かを証明したり、正したりするのは不可能だということを表しているんだ。 ●使い方 健太「名探偵グレート見た?来週犯人が分かるけど誰だと思う。」 ともこ「重要参考人の人死んじゃったから、死人に口なし、何も聞けないわね。」 健太「僕は支配人だと思うよ。その人のデスメッセージがポイントだね。」 ともこ「健太君すごいね。グレートみたい。」 ●例文 1 結局真相は闇の中か、全て知っている首謀者が何も話さないうちに亡くなってしまったことが残念です。死人に口無し、証拠といっても確たる証拠はないので、追求の手もなくなってしまいました。 2 有名な先生だけど噂では、先日亡くなった助手の研究テーマを自分のものとして発表したらしい。死人に口なし、助手の方は悔しいでしょうね、でも周りは見ていたから、そのうちバチが当たるね。 3 社長は何をやりたかったのでしょうか。亡くなった今となっては聞くこともできない。死人に口無し、生前もう少し詳しくお話を伺っておくべきでした。 4 死人に口なしとはいいますが、この本を読むと今でも熱く語っておられたことを思い出します。 ●文学作品などの用例 「では、みね子も遠山に関係があったんですか」「なにぶんにも死人に口無しで、二人の関係がどの程度まで進んでいたかということははっきり判りませんが、兎にかくみね子が遠山に恋していたのは事実です。(岡本綺堂の山椒魚より) ●まとめ 歴史とは、時の統治者の都合の良い記録、または勝者に都合の良い記録だともいわれます。非統治者や敗者がどんなに立派であっても記録にないものは証明のしようがありません。国によっては焚書(ふんしょ)といって都合の悪い記録を組織的に焼却する文化があります。死者に口なしとはいいますが、いずれ自分に降りかかってくるのでしょう。 |
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●「死人に口無し」 6
端的に言えば「死人に口無し」の意味は「死んだ者が何も抗弁できないのをいいことに罪を着せる、また、死者からは証言を得ることができない」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。 ●意味や語源・使い方 ●意味は? 「死人に口無し」には、次のような意味があります。 死んだ人は何も言えない。死者が抗弁できないのを良いことに、罪を着せたりするときや、死者からは証言を得ることができないことに言う。 「死人に口無し」は「しにんにくちなし」と読むことわざです。亡くなってしまった人は話をすることができないため、たとえ無実であっても罪を押し付けられてまえば、それが誤りであると弁解して釈明できないということを意味します。生きている人間が自身の罪をわざと死者になすりつけて、責任や失敗などから逃れるシーンで用いられることが多いです。 また、亡くなってしまうと証言を得ることができないことから、証人として死者を立てることは不可能であるという意味もあります。よく、「あいつを始末して口封じをしろ」という表現を漫画やテレビなどで見ることがありますが、たとえ、事件解決に有用な何らかの証拠を握っていたとしても、亡くなってしまえばそれを証拠として聞き出すことは不可能になってしまうのです。 ●使い方・例文 「死人に口無し」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。 1.死人に口無しだから、捕まる前にアイツを殺して横領の罪をすべてなすりつけてやろう。 2.当時一緒に暮らしていた父はすでに他界しているので、私のアリバイを証明できない。まさに、死人に口無しだ。 ここでは2つの例文を挙げました。ひとつひとつ使い方を確認していきましょう。 例文1は、自分が捕まる前に人を殺すことで、殺された人に自分の犯した罪を全てかぶせてしまおうという例文です。一度死んでしまえば、いくら罪を着せられたとしても、それが濡れ衣であると弁明することはできません。現実ではまず考えられないことですが、このように死者に罪をなすりつけて自分は責任から逃れる場合などに用いられます。 例文2は、アリバイの証人であるはずの父はもうなくなっているため、私の無実を晴らすことができないという例文です。例文1で説明した死んだ者が自身に被せられた罪を弁明することができないことと同じように、死者からは証言を得ることができません。このように、何らかの得たい情報があったとしても、証拠として聞き出すことができない場合でも用いることができるのです。 ●類義語は?違いは? 「弁明できないのをいいことに死者に罪をかぶせる」「死者からは何の証言も得られない」ことを意味する「死人に口無し」と似た意味を持つ言葉には何があるでしょうか。下記の言葉を確認していきましょう。 ●その1「死屍に鞭打つ」 「死屍に鞭打つ」は「ししにむちうつ」と読むことわざです。「死屍」は死体・亡骸(なきがら)のことを指しますが、実際に死体に鞭を打つことを表すわけではありません。このことわざは死者の生前の言動を避難したり責めたりする例えとして用いられるのです。 中国の歴史書である「史記 伍子胥伝」(しき ごししょでん)に出てくる伍子胥という人物が、敵である平王の死体を掘り出して鞭を打つという話が由来であると考えられています。 「死人に口なし」とは異なり、死者に罪を着せるという意味は含まれないですが、何も言うことのできない死者を非難して冒涜するという点では共通していると考えられるのではないでしょうか。 1.ストーカー殺人事件の記事がネットに載っているが、死屍に鞭打つようなあまりにもひどいコメントで溢れかえっていた。 2.いくら生前にひどい行いを重ねていたとしても、死人に鞭打つような言動は控えたほうが良いのではないだろうか。 ●その2「死人に妄語」 「死人に妄語」は「しにんにもうご」と読むことわざです。「妄語」とは嘘・偽りを言うことを指し、「死人に妄語」は嘘や偽りを並べ立てて死者に罪を着せることを意味します。 弁解できないのをいいことに、ありもしない罪を死者にかぶせるという点では、「死人に妄語」と「死人に口無し」は非常に似ていると考えられるでしょう。 ただし、上記で説明したとおり「妄語」は嘘や偽りを意味するので、「死人に口無し」の死者からは証言を得ることができないという意味は含まれないと考えられます。 1.死人に妄語というように、彼はどうせ死んでいて喋れないのだから、私の罪を全部押し付けてしまおう。 2.たいした証拠も上がっていないのに、放火の犯人が先日亡くなったおじいさんではないかと捜査が進められている。まさに、死人に妄語だ。 ●対義語は? 「死人に口無し」の明確な対義語は見つかりませんでした。しかし、下記の言葉が意味が似ていると考えられるのではないでしょうか。 ●その1「火中の栗を拾う」 「火中の栗を拾う」は「かちゅうのくりをひろう」と読むことわざです。「火中」とは火の中のことですが、実際に火の中に入って栗を拾うという意味ではありません。他人の利益のために危険をおかしたり、責任を負うことの例えとして用いられます。 このことわざはフランスの詩人であるラ・フォンテーヌの、猫が猿におだてられて火の中の栗を拾い大やけどを負うという寓話が由来になっていると考えられているので覚えておきましょう。 何も言えない死者に罪をかぶせようとする「死人に口無し」の正反対の意味とは言えませんが、自分から他人のために危険をおかしたり責任を負ったりするという点では、反対の意味になると考えられるのではないでしょうか。 ●その2「死に花を咲かせる」 「死に花を咲かせる」は「しにばなをさかせる」と読むことわざです。「死に花」とは死ぬときの誉れ・死後の名誉のことを意味します。このことから、「死に花を咲かせる」は死ぬ間際に華々しい何かがあって死後に名誉を残すという意味になるのです。 「死人に口無し」の直接的な対義語とは言えませんが、死後に罪を着せられたり貶められるのに対して、死後に名誉を残す「死に花を咲かせる」は反対の意味に近いのではないでしょうか。 ●「死人に口無し」を使いこなそう この記事では「死人に口無し」の意味・使い方・類語などを説明しました。 このことわざは、死者が何も言うことができないことを良いことに罪を着せるというという意味を持ちます。また、同様に口をきくことができないことから、亡くなった後に死者を証人としてたてることは不可能であるという意味も含まれるので覚えておきましょう。 類義語には「死屍に鞭打つ」「死人に妄語」の2つを挙げました。いずれも似た意味を持ちますが、「死屍に鞭打つ」は死者に罪を着せる意味は含まれない、「死人に妄語」は死者からは証言を得ることができないという意味が含まれないなどのニュアンスの違いがあるので混合しないように注意してください。 「死人に口無し」は人間の死に関係のあるナイーブなことわざです。もし使用するときは、相手を不快にさせないか十分場面を見極めてからにした方が賢明でしょう。 |
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●「死人に口無し」 7 ●ドラマ「最愛」から、ことわざを学ぶ 2021年12月、絶賛放送中のTBSドラマ「最愛」ですが、毎週楽しみにされている方も多いことでしょう。 15年前、大学の陸上部で起きた女性への暴行事件の加害者の失踪に端を発する連続殺人事件を中心にドラマは展開されていくのですが、回を重ねるごとに真相に迫るどころか、謎は深まっていっています。 事件直後に失踪した暴行事件の加害男性の死、その父親の死、15年前に急死した当時の陸上部監督の証言映像、事件を追うライターで15年前の暴行事件の被害女性の死・・・。 重要参考人の相次ぐ死によって、捜査は難航を極めます。 「死人に口なし」と捜査は打ち切られ、真実は闇に葬られてしまうのか、衝撃のラストが待っているのか、楽しみでなりませんね。 ●今日のことわざ「死人に口なし」 意味 ・・・ 死んでしまった人に、無実の罪を着せても、何の証言も言い訳もできないということ。死人を証人に立てようとしても不可能であるということ。口のきけない死者は、生きている者の思うように利用されやすいということ。 ●意味、由来 まず、「死人」とは、そのまま「死んでしまった人」を表します。 そして、「口」とは、食べたり、話したりするためのものですが、ここでは「話すための口」になります。 死んでしまったら、いくら言いたいことや伝えたいことがあっても、どうにもできません。 死んだ人のみが知る真実は闇に葬られたままになってしまいます。 このことから、「死人に口なし」とは、 死んでしまった人は話したくても話すこと(証言や言い訳)ができないために、無実の罪を着せられたりしても、何の釈明もできないということ。死人を証人に立てようとしても不可能であるということ。 という意味になります。 たとえば、殺人事件が起きたとしましょう。 そして、その事件には目撃者がいました。 目撃証言があれば、すぐに事件の真相は解明されますが、証言されることを恐れた殺人犯が目撃者までをも殺してしまえば、真実を知る者、語る者はこの世にはいなくなります。 さらには、死んだ目撃者が釈明できないことを利用して、罪を被せることも可能になってきます。 このような場面で、「死人に口なし」という表現は使われるのです。 つまり、口のきけない死者は、生きている者の思うように利用されやすいということですね。 また、江戸時代中期から幕末まで、ほぼ毎年刊行されていた川柳の句集「雑俳・柳多留‐二二(1788)」に、「死人に口なし置みやげとぬかし」と見られ、当時には浸透していた表現だと考えられます。 ●類義語、対義語 ●類義語 死人に妄語(しにんにもうご) 意味 ・・・ 生きている者が死んだ者に罪を被せてしまうこと。 死屍に鞭打つ(ししにむちうつ) 意味 ・・・ 死んだ人の生前の言葉や行動を非難すること。 死者に鞭打つ(ししゃにむちうつ) 意味 ・・・ 死んだ人の生前の言葉や行動を非難すること。 ●対義語 (対義表現としては強引ですが・・・) 命あっての物種(いのちあってのものだね) 意味 ・・・ 何事も命があってこそ初めてできるものだということ。 ●例文 ・先日、世界的な物理学賞を受賞した教授は、死人に口なしと、急死した研究員が書いた論文を自分のものとして発表していたそうだ。 ・もうすぐ時効を迎える未解決事件も今では重要参考人の多くが亡くなり、死人に口なしで捜査は行き詰っている。 ・死人に口なしをいいことに、専務は全ての責任を先代の社長に押し付けようとしている。 ・被害者遺族としては真実が知りたいだけだろうが、死人に口なしの結末になりそうだ。 ・彼とは長い間親友として付き合ってきたが、いくら考えて彼が自殺する理由が見つからない。死人に口なし、彼の気持ちの変化に気付けなかった自分が情けなくてたまらない。 ●まとめ 「死人に口なし」とは、サスペンス作品にとっては、物語を複雑に、より緊迫するものに仕上げるための常套手段ではありますが、現実には絶対にあってはならない行為です。 いくらドラマの中であろうと、無事に真実が、被害者の無念が張らされることを祈りましょう。 |
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●安倍派幹部「裏金事件」で逃げ切り画策 “死人に口なし作戦”は通じるか…
自民党最大派閥「安倍派」の政治資金パーティー裏金事件について、複数の事務総長経験者が「あれは会長案件だった」と東京地検特捜部に説明していることが分かった。11日の毎日新聞が報じている。死者に罪をかぶせて、逃げ切りを狙っているらしい。 政治資金規正法の不記載、虚偽記載の公訴時効は5年。安倍派の約6億円裏金事件に関して、時効にかからない2018年以降は、下村元文科相、松野前官房長官、西村前経産相、高木前国対委員長の4人が、それぞれ事務総長を務めてきた。事務総長は、裏金について詳細に把握していたとみられ、4人とも特捜部から聴取されている。 ところが複数の事務総長経験者は、パー券販売ノルマ超過分のキックバックについて、事務方の会計責任者から会長に直接報告される「会長マターだった」と説明し、会計責任者との共謀を否定、“詳細を知る立場ではなかった”とスットボケているというのだ。 「18年以降、清和会(安倍派)の派閥会長は、21年11月まで細田博之前衆院議長が務め、その後は22年7月に死去するまで安倍元首相が就いていました。2人とも既に亡くなっており、事務総長経験者らは『死人に口なし』とばかりに責任を押し付け、逃げ切りを図っているとみられています。政治資金規正法の規定では、収支報告書への記載義務があるのは会計責任者です。もし、裏金づくりが本当に『会長案件』であり、事務総長は関知していなかったとしたら、共謀を立証できなくなる。事務総長経験者らは立件を免れる可能性があります。昨年末から『死人に口なし』作戦をやってくるのではないかと噂されていました」(官邸事情通) ●4800万円「裏金化」池田議員にも聴取の可能性 しかし、果たして「死人に口なし」作戦が通じるのかどうか。少なくとも、安倍元首相が亡くなった後に行われたキックバックについては、通じないのではないか。 22年春、会長だった安倍元首相がキックバック取りやめを提案したが、亡くなった後、夏に撤回され、キックバック継続が決まった経緯がある。当時の事務総長は西村氏だった。その後、事務総長に就いた高木氏がキックバック継続方針を引き継いでいる。 元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士はこう言う。 「『会長案件』が事実であれば、会計責任者と事務総長経験者の共謀を問えず、無罪となる可能性も考えられます。特捜部としては『会長案件』を覆すための証拠がなければ、立件は難しい。ポイントは、22年の春から夏、キックバックの取りやめを撤回した一連の経緯です。西村前経産相が撤回を主導した可能性が浮上していますが、彼がキックバック継続を会計責任者などに強く指示していたとしたら、『会長案件』という説明は通らなくなる。特捜部はこの経緯に着目しているようです。安倍元首相が取りやめを提案した際、派閥所属の一部議員から異論が噴出したとされ、異論を唱えたのは約4800万円を裏金化した疑いを持たれ、逮捕された池田佳隆議員だったことが分かっています。特捜部は一連の経緯について、池田議員から聞いている可能性もあります」 キックバック継続に深く関与しなかった下村氏、松野氏は“無罪放免”となるのかもしれない。しかし、事務総長経験者全員が「おとがめなし」とはならないのではないか。 |
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●「細田前議長が還流金額指示か」報道にひろゆきさんはじめネットは「死人に口なし」「なすりつけターイム」と総ツッコミ
自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、TBSが18日、ニュース番組などで11月に亡くなった細田博之前衆院議長がキックバックの金額を指示していたと報じたのを受け、ネット上では「死人に口なし」と総ツッコミが起こった。 TBSは安倍派関係者の証言として、細田派(現安倍派)を率いていた際、パーティー券収入の一部を派閥側から議員側にキックバックする際、細田前衆院議員から具体的なキックバック額を議員に伝えていた、と報じた。 実業家「ひろゆき」こと西村博之さん(47)は、X(旧ツイッター)で、このニュースを引用し、「『死人に口なし』とは、よく言ったもので、、」と投稿。「意味:死んでしまえば、口外することも反論することもできないさま」と皮肉を込めた。 X上では「真相が少しずつ露呈してきてる?」「やりそうな顔してる」との書き込みがあったが、大半の国民はモヤモヤ感が残ったままのよう。「死人になすりつけターイム」「口裏合わせたか」「告発もしなかったくせに今さら亡くなった人のせいにするのはよくない」「細田さんに責任おっかぶして後は知らんぷりかよ!」とさらなる真相解明を求めるコメントが目立った。 |
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●死人に口なし!自民党安倍派の還流処置は「会長マター」、複数の事務総長経験者が供述
自民党安倍派の裏金事件で、派閥の実務を取り仕切る事務総長だった複数の幹部が、東京地検特捜部の聴取に対し、政治資金パーティー収入のノルマ超過分のキックバック処理は、派閥の会計責任者である事務局長から会長に直接報告される「会長マターだった」と供述しているという。11日の毎日新聞が報じた。 安倍派の会長は2018年から21年11月までは、昨年11月に死去した細田前衆院議長、それ以降は22年7月に銃撃事件で死去するまで安倍元首相が務めていた。 同紙は、事務総長を務めた下村、松野、西村、高木の4氏のうち誰が死者に責任をなすりつけるような供述をしているかは明らかにしていないが、全員、収支報告書への不記載について事務局長との共謀を否定しているという。 まさに「死人に口なし」で、醜悪としか言いようがない。 |
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●「死人に口なし」安倍派幹部が「キックバックは会長案件」と供述報道…橋下徹氏は「えげつない人たちやわ」
1月11日、自民党安倍派の複数の事務総長経験者が東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、パーティー券収入のノルマ超過分のキックバック処理について、派閥の事務局長から会長に直接報告される「会長案件だった」と供述していることがわかった。1月11日、毎日新聞が報じた。 事務総長は詳細を知る立場ではなかったとし、政治資金収支報告書への不記載について、会計責任者との共謀を否定しているという。 2018年以降、安倍派の事務総長は、 ・下村博文元文部科学相(2018年1月〜2019年9月) ・松野博一前官房長官(2019年9月〜2021年10月) ・西村康稔前経済産業相(2021年10月〜2022年8月) ・高木毅前党国対委員長(2022年8月〜現在) がつとめている。 一方、安倍派の会長は、故・細田博之前衆院議長が2021年11月までつとめ、その後は安倍晋三元首相が2022年7月に死去するまでつとめた(現在は不在)。 弁護士で元大阪府知事の橋下徹氏は、同日、自身の「X」に毎日新聞の記事を貼り付けたうえで、こう書きこんだ。 《亡くなった人に全ての責任を負わす。えげつない人たちやわ。こういう人たちが自衛隊の最高司令官になって、国民や自衛官の犠牲を伴いながら戦争(防衛)指導をする姿を想像すると恐ろし過ぎる。》 同日、『羽鳥慎一モーニングショー』でも、この記事について特集。出演した政治ジャーナリストの田崎史郎氏は、こう疑問を呈した。 「ふだんの派閥運営については、会長が圧倒的権限を握っているのはたしかなんです。事務総長はそれを補佐する役目。ちょっとあれ(疑問)なのは、安倍さんが亡くなられたあとキックバックを再開して(政治資金収支報告書に)記入しなくていいとしたのは、会長がいない状況で決められているわけです。『会長が決めたから俺たちは関係ない』とは言えないのじゃないか」 毎日新聞によると、安倍元首相は2022年春にキックバックの取りやめを提案したものの、下村氏、西村氏、世耕弘成・前党参院幹事長ら派閥幹部と会計責任者が協議してキックバックの継続が決まったという。 同じく『モーニングショー』に出演した前明石市長の泉房穂氏は、こう批判した。 「よくいう『死人に口なし』的な。安倍(元)総理も細田さんも亡くなっておられるから。亡くなっている人に責任を押しつけるのはみっともないと思いますね」 SNSでは、安倍派の複数の事務総長経験者が「会長案件だった」と供述していることに批判的な声が多くあがっている。 《死者を貶めるな!が聞いて呆れる。自分たちに火の粉が降り掛かると手のひら返す輩ども》 《死人に口なし。ある意味、証拠隠滅じゃないかしら》 《政治屋・選挙屋の世界はこんな裏切り世界なのか!!草葉の陰で安倍氏が泣いてるぞ!!》 1月26日の通常御国会召集まであとわずか。安倍派の歴代事務総長がお咎めなしで、国民が納得するとは思えない。 |
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●〈裏金議員立件見送り〉安倍派幹部の“死人に口なし戦法”を想定していながら、なぜ検察は巨悪を見逃すことになったのか。一網打尽とはいかない「裏金4000万円の壁」
「令和のリクルート事件」とも取り沙汰された自民党派閥による裏金事件。しかし、罪に問われるのはごく一部の議員に限られ、裏金システムを指揮していたはずの幹部は1人も立件されずに幕を閉じそうだ。その背景には、幹部らが「死人に口なし」と言わんばかりに、裏金の責任を亡き安倍晋三氏や細田博之氏に押し付ける責任逃れがあった。 ●一網打尽とはいかない「裏金4000万円の壁」 「公判の維持が難しい。幹部の立件はできないのではないか」 関係者によると、成人の日を含む3連休が明けたあたりから、東京地検特捜部でこういった声が漏れ始めたという。いったい何があったのか。 まず、今回の裏金事件の問題点は、安倍派などで開かれた政治資金パーティーについて、派閥に所属する国会議員がチケットを売りさばいた際に、ノルマ超過分の記録を一切つけずに各議員にキックバックされていたことにあった。記録をつけていないため、政治資金ではなく自由に使えるお金、つまり裏金となる。 政治資金パーティーの収入や支出は収支報告書にきちんと記録をつけなければならないと政治資金規正法で決まっており、裏金作りは明確な違法行為だ。 この組織的な裏金事件について、検察は2つのルートから議員らの立件を試みていた。1つは個々の議員が裏金を作っていたことに注目するルート。もう1つは派閥全体で裏金を作っていたことに注目するルートだ。 前者については、安倍派からキックバックされたお金を受け取った際に、きちんと記録をつけなかった各議員の責任が問われることになる。 しかし、そのうえでネックとなるのが、裏金作りを立件する際の金額の目安となっている「4000万円超」の壁だ。検察による捜査においては、4000万円を超えない、100万円や1000万円くらいの裏金作りは罪に問われず、見逃されるというのが慣例となっている。 国民に選ばれた政治家に対して検察が与える影響を抑制的にするために、こうした基準が実在するといわれるが、この基準で立件されるのは、すでに逮捕されている池田佳隆衆院議員のほか、大野泰正参院議員、谷川弥一衆院議員の3人に限られると見られ、幹部の罪を問うのは難しいとされていた。 そこで、検察が幹部らの責任を追及するために捜査を進めたのが後者のルートだ。 ●“死人に口なし戦法”は検察も織り込み済み 安倍派全体では5年間で約5億円の裏金作りがされており、それらが各議員にキックバックされていた。パーティー券収入の過少記載については、まずは事務方である会計責任者の罪が問われることとなる。 ただ、これだけの金額をシステム化して裏金作りに回していただけに、検察は安倍派幹部、とくに派閥実務を担う事務総長から明確な指示があり、共謀で罪に問えるのではないかとにらんでいた。 しかし、事務総長経験者らは事情聴取に対し、キックバックは「会長案件だった」と口を揃えた。つまり、今は亡き安倍氏や細田氏が決めていたとして、自らの責任を否定したのだ。 もちろん、こうした言い訳が出てくるのは検察も織り込み済みだった。そのため、捜査の対象を、安倍氏が亡くなったあとの出来事に絞り込んでいたのだ。 というのも、安倍氏は2022年4月にキックバックの運用に問題があるとして、裏金作りをやめるように指示していたといわれる。だが、同年7月に安倍氏が銃撃事件で亡くなったあと、8月ごろから中止されていた還流が復活していたのだ。 これは、安倍氏に近しかったジャーナリストの岩田明子氏が昨年12月13日の「ABEMA Prime」で明かしているのだが、朝日新聞も同月23日の朝刊で安倍氏が提案した還流取りやめについて具体的に詳報した。 これが事実だとすれば、安部派の事務総長らも「会長案件」という“死人に口なし戦法”で逃げ切ることはできないはずだ。検察は特に復活の議論を主導していたとみられる西村康稔前経産大臣周辺を“本丸”として捜査を進めていたという。 ●”裏金議員”は選挙で落とすしかない しかし、最終的に立件は断念することとなってしまった。 関係者は「共謀を立証するための証拠に乏しく、検察は見送りを判断したそうだ。最終的に、裏金作りを主導していた幹部たちは罪に問われず、巨悪は見逃されることになった」と嘆く。 この結果に納得できる国民は少ないだろう。特に、裏金金額が4000万円に満たなかったという理由で、違法行為がありながら立件が見送られた安倍派議員は多数いる。実際に、事務総長経験者である西村氏のほか、松野博一前官房長官や高木毅前国対委員長も約100万円から1000万円超の裏金を作っていたとされている。 幹部議員にとっては“はした金”なのかもしれないが、一般国民にとっては大金だ。まともに働いて納税するのがバカバカしくなってしまう。 今回の事件を受けて自民党では政治刷新本部が設置され、裏金作りの舞台となっていた派閥の存廃などが議論になっているが、より重要なのは二度と同じような事件が起きないようにするための、政治資金規正法の厳格化、そして厳罰化だろう。 違法行為によって問われる罪が重くなれば、金額によって立件が見送りとなる現在の法運用を見直すことにつながっていく可能性がある。今後、こうした実効的な内容が出てくるのかどうか、自民党の動向を注視しなければならない。 さらに大事なのは裏金議員に対して国民が選挙で審判を下すことだ。安倍派に所属して漫然と裏金を受け取っていた国会議員、また、幹部として裏金作りを主導していた大物議員らに、次の選挙で「違法行為は許さない」という民意を示す必要がある。国会議員の責任を追及する存在はなにも検察だけではない。 |
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