昭和18年

昭和18年

歌は世につれ世は歌につれ


生まれた年
どんな世の中だったのだろう
歌で知る


昭和39年 社会人になる
東京オリンピック
 


 
 
●マライの號
夜のサルビア けちらし走る
百花爛漫 花咲き乱れ 南国マレー
光る稲妻 風より速く
吹けよ嵐! 電光石火の 南国マレー
   夢ひきよせて 闇だきしめた
   沈む夕日に影が詩う
   夜の世界の踊りがはじまる
愛の十字架 背中にきざみ
果てなき大地 緑の山脈 南国マレー
   ・・・
   亜細亜の果ての日出る国で
   輝く世界の詩声響く
夜のサルビア けちらし走る
百花爛漫 ・・・
   夜のサルビア 夜のサルビア
   かけろサバンナ 夜のサルビア
 
 
●森の小径
ほろほろこぼれる 白い花を
うけて泣いていた 愛らしいあなたよ
   憶えているかい 森の小径
   僕もかなしくて 青い空仰いだ
なんにも言わずに ・・・
ちいさな肩だった 白い花夢かよ
 
  
●ラバウル海軍航空隊
銀翼連ねて 南の前線
揺るがぬ護りの 海鷲達が
肉弾砕く 敵の主力
栄(は)えある我等 ラバウル航空隊
   数をば恃(たの)んで 寄せ来る只中(ただなか)
   ・・・ 飛び込む時は
   胸にさした 基地の花も
   にっこり笑う ラバウル航空隊
海軍精神 燃え立つ闘魂
・・・ 南の輝く太陽
雲に波に 敵を破り
轟くその名 ラバウル航空隊
   沈めた敵艦 墜とした敵機も
   ・・・ 夜更けの星は
   我に語る 戦友(とも)の御霊(みたま)
   勲(いさお)は高し ラバウル航空隊
 
 
●銀座尾張町
昔おもえば なつかし恋し
粋な手厘に 秘め模様
かわいかわいと ほめはやされて
花の銀座を 初島田
   それもひととき 一夜の想い
   つもる月日や 年の数
   ・・・ 柳の街に
   つむじ曲りの お月さま
ゆれる瓦斯等 ちるちる柳
肌につめたい 風のこえ
・・・ 昔のことは
うわさばかりの 尾張町
 
 
●海を征く歌
君よ別れを言うまいぞ
口にはすまい生き死にを
遠い海征くますらおが
なんで涙を見せようぞ
   熱い血潮を大君に
   捧げて遂ぐるこの胸を
   ・・・盃に
   砕いて飲もうあの月を
僕は遥かなツンドラの
北斗の空を振るわすぞ
・・・敵艦を
南十字の下に撃て
   誓い誓うて征くからは
   きっと手柄をたてようぞ
   万里の雲にうそぶけば
   波は散る散る雲の華
 
 
●征けよロンドン・ニューヨーク
いとし面影 どこの空
幼馴染の 丘の上
唄をうたえば 木霊も恋し
誰か弟を 忘らりょか
   丘を下れば シグナルの
   ・・・ 村の駅
   家を故郷を 守って姉は
   祈る弟の 初手柄
母を頼むと 大人びた
・・・ 若桜
つばさ日の丸 嵐を衝いて
征けよロンドン ニューヨーク
 
 
●シャンラン節
薫るジャスミン 誰方が呉れた
パパヤ畑の 月に問え月に問え
ツーツーレロレロ ツーレロ
ツーレラツレトレシャン
ツレラレトレシャンランラン
   暗いジャングル チャンテが通う
   俄雨なら よそに降れよそに降れ
   ツーツーレロレロ ツーレロ ・・・
   ツレラレトレシャンランラン
   もっと沢山の歌詞は ※ Mojim.com
嫁にゆく日は ドリアン頼む
わしは要らぬが 親達に親達に
ツーツーレロレロ ツーレロ ・・・
ツレラレトレシャンランラン
   チャンテ夜毎に 踊りがはずむ
   日章旗来てから なおはずむなおはずむ
   ツーツーレロレロ ツーレロ
   ツーレラツレトレシャン
 
 
●索敵行
日の丸鉢巻 締め直し
ぐっと握った 操縦桿
万里の怒濤 何のその
往くぞロンドン ワシントン
空だ空こそ 国懸けた
天下分け目の 決戦場
   瞼に浮かんだ 母の顔
   千人力の 後ろ楯
   翼に込もる 一億の
   燃える決意は 汚さぬぞ
   ・・・ 国懸けた
   天下分け目の 決戦場
来るなら来てみろ 群雀
夜泣きしていた この腕だ
最後の無電 飛ばしたら
片っ端から 逆トンボ
・・・ 国懸けた
天下分け目の 決戦場
   翼に南の 月受けて
   今宵また飛ぶ 索敵行
   七つの海に 大空に
   晴れの勝鬨 挙げようぞ
   空だ空こそ 国懸けた
   天下分け目の 決戦場
 
 
●南国の夜
月は輝く南の
はるかなる夢の国よ
星はきらめき そよ風
ささやくは 椰子の葉蔭に
うるわしは 南の国
さざ波は 群れ歌いて
喜び尽きぬ 常夏の
はるかなる 南の国
   うるわしは 南の国
   さざ波は 群れ歌いて ・・・
   はるかなる 南の国
 
 
●青い牧場
誰(タレ)の涙か 朝露か
仔山羊の角が 光ってる
どこだよそこだよ あの丘だ
どこだよそこだよ あの蔭(カゲ)だ
売られた仔山羊は 仔山羊は
メエ メエ 帰ってくる
   たどる想い出 胸の糸
   生まれた故郷(クニ)の 草の道
   ここかいそうとも あの森だ
   ここかいそうとも あの川だ
   売られた仔山羊は 仔山羊は ・・・
幼馴染の 鳥の声
木の実は赤く 山の上
あれかいあれだよ あの人だ
あれかいあれだよ あの唄だ
売られた仔山羊は 仔山羊は ・・・
   青いインキで 書きとめた
   牧場の若い 日記帳
   これかいそれだよ あの笛だ
   これかいそれだよ あの夢だ
   売られた仔山羊は 仔山羊は
   メエ メエ 帰ってくる
 
 
●湖畔の乙女
落葉ちるちる 山あいの
青い静かな 湖こいし
星かすみれか 真珠の玉か
乙女心の 夢のいろ 夢のいろ
   清い乙女の ふるさとは
   ・・・ 野花の涯(はて)よ
   水の瀬音(せおと)か 小鳥の歌か
   忘れられない 夢を呼ぶ 夢を呼ぶ
濡(ぬ)れた睫毛(まつげ)を 閉じるとき
・・・ 湖水(こすい)の村よ
なれたあの路 小馬に揺られ
越えて帰るは いつの日ぞ いつの日ぞ
 
 
●勘太郎月夜唄
影かやなぎか 勘太郎さんか 
伊那は七谷 糸ひく煙り 
棄てて別れた 故郷の月に 
しのぶ今宵の ほととぎす  
   なりはやくざに やつれていても 
   月よ見てくれ こころの錦 
   ・・・ 天竜の水に 
   映す男の 晴れすがた  
菊は栄える 葵は枯れる 
桑を摘むころ 逢おうじゃないか 
・・・ 一本刀 
泣いて見送る 紅つつじ
 
 
●風は海から
風は海から 吹いてくる
沖のジャンクの 帆を吹く風よ
情けあるなら 教えておくれ
私の姉さん 何処で待つ
   青い南の 空見たさ
   ・・・ 幾山越えた
   花の広東 夕陽の街で
   悲しく別れて 泣こうとは
風は海から 吹いてくる
・・・ 柳の枝で
啼いているのは 目のない鳥か
私も目のない 旅の鳥
 
 
●海の底さえ汽車は行く
世紀の誉れだ雲に鳴る
汽笛の音も高らかに
挙げた勲だ日本の
誇りだ御国の大鉄路
皇御民の血に燃えて
海の底さえ汽車は行く
   銃後だ戦だ汗みどろ
   きっと勝ち抜く意気込みに
   添える誠だ新鋭の
   兵器だ轟くこの車輪 ・・・
   海の底さえ汽車は行く
亜細亜の夜明けだまっしぐら
進む先駆の日の丸に
送る光だ百万の
味方だ我等の輸送陣 ・・・
海の底さえ汽車は行く
 
 
●バタビアの夜は更けて
都バタビヤ 運河も暮れて
燃える夜空の十字星
遥か祖国よ あの日の旗よ
風に歓呼の声がする
   ジャワは常夏 南の基地に ・・・
   なんの苦労と 口笛吹けば
   月にちるちる 白い花
(セリフ)…ああ 今夜も見る夢は
きっとお母さんの夢だろう
いつもいつも僕の手柄を祈ってて下さる
やさしいお母さん 日本一のお母さん
元気でいて下さいね
妹も嫁入り盛りだ
街で綺麗なジャワの更紗など見かけると
兄さんはおまえに買ってやりたいと
しみじみ思うのだよ
海山遠く離れていても
想いはいつかとどくもの…
   山を眺めりゃ故郷の山に ・・・
   母よ妹よ便りはせぬが
   空に書いてる この想い
 
 
●南から南から
南から南から 飛んできたきた渡り鳥
嬉しそに楽しそに 富士のお山を眺めてる
あかねの空晴れやかに 昇る朝日勇ましや
その姿見た心 ちょっと一言聞かせてよ
   南から南から 遠く海超え来た人は
   村里に街角に 靡く日の丸頼もしく
   じっと眺めて涙ぐむ 強いお国日本の ・・・
南から南から 遠く海越え流れ雲
青い空ゆらゆらと 夢見心地に浮かんでる
ちるよ枯葉ひらひらと うつる思いゆく人の ・・・
 
 
●故郷の白百合
薫りも高き故郷の 
丘の木陰の白百合よ
あの日の姿はそのままに
今でも心に咲いている
   小雨に打たれ霧にぬれ
   なおも気高き白百合よ ・・・
   祈っていたのは何かしら
つみ取る人もなきままに
強く育ちし白百合よ
ふるさとしのべば子の胸に
静かに浮かぶよ清らかに
 
 
●お使いは自転車に乗って
お使いは 自転車で
気軽に行きましょ
並木路 そよ風 明るい青空
お使いは自転車に乗って 颯爽と
あの町 この道 チリリリリン リン
   そよ風が 頬っぺたを
   そっと撫でてゆくよ
   お日様もあの空で 笑って見ています
   お使いは自転車に乗って 颯爽と
   籠を小脇に ・・・
雨の日も 風の日も
どんな天気の日も
私は元気に 市場がよい
お使いは自転車に乗って 颯爽と
あの町 この道 ・・・
   私はすこやかな
   すこやかな娘
   気軽で元気で 明るい心
   いつもいつも 自転車に乗って
   飛んで歩けど
   心はしとやかな 花のハナ子
 
 
●サヨンの歌
花を摘み摘み 山から山を
歌いくらして 夜露にぬれる
わたしゃ気ままな 蕃社の娘
亲は云やら 雾じゃやら
ハイホー ハイホー
   谷のながれが 化粧の镜
   森の小枝が みどりの栉よ
   わたしゃ朗らか 蕃社の娘
   花の冠で ・・・
 
 
●青い小径
青い小径ゆけば 去りし日よ懐かし
すみれ咲けど淋し 静かなる小川よ
今も求むるは 君のまぼろしよ
いとし君よ何処(いずこ) いつの日かまた逢わん
   青い小径ゆけば 去りし日よ懐かし
   すみれ咲けど淋し 静かなる小川よ
   今も求むるは 君のまぼろしよ ・・・
 
 
●今年の燕
今年も村へやってきた
燕に一寸訊きたいな
南の海に堂々と
白波蹴立て進み行く
正しく強い日本の
軍艦一杯見たろうと
   今年も街に飛び通う
   燕に一寸訊きたいな
   南の空に燦々と
   銀の両翼輝かす ・・・
   飛行機沢山見たろうと
今年も軒に啼いている
燕に一寸訊きたいな
南の島に点々と
紅い日の丸翻す ・・・
兵隊さんを見たろうと
 
 
●加藤部隊歌(加藤隼戦闘隊の歌)
エンジンの音轟々(ごうごう)と
隼は征く雲の果て
翼(よく)に輝く日の丸と
胸に描きし赤鷲の
印はわれらが戦闘機
   寒風酷暑ものかわと
   艱難辛苦打ちたえて ・・・
   しっかりやって来てくれと
   愛機に祈る親ごころ
過ぎし幾多の空中戦
銃弾うなるその中で
必ず勝つの信念と
死なばともにと団結の
心で握る操縦桿(そうじゅうかん)
   干才(かんか)交ゆる機星霜(いくせいそう)
   七度(ななたび)重なる感状の ・・・
   ああ今は亡き武士(もののふ)の
   笑って散ったその心
世界に誇る荒鷲の
翼(つばさ)のばせし幾千里
輝く伝統受けついで
新たに興(おこ)す大アジア
われらは皇軍(すめらぎ)戦闘隊
 
 
●大空に祈る
風吹きゃ 嵐にならぬやう
雨降りゃ さぞやご苦労と
飛び行く鳥の 影にさえ
我が子を偲ぶ この日頃
祈るこゝろは たゞ一つ
晴れの手柄を 勲(いさおし)を
   南の空見りゃ 眼に浮かぶ
   日の丸赤い その翼
   湧き立つ雲を 朱に染め
   戦ひ抜くか 今日もまた
   祈るこゝろは ・・・
天晴れ武者振り 見せますと
涙にうるむ 文字の跡
その一言の 嬉しさに
又こみ上げる 熱いもの
祈るこゝろは ・・・
   今頃いづこの 空じゃやら
   仰げば光る 夜半の星
   遅れはとらぬ この母も
   御国のために 散る覚悟
   祈るこゝろは ・・・
 
 
●若鷲の歌
若い血潮の 予科練の
七つボタンは 桜に錨
今日も飛ぶ飛ぶ 霞ヶ浦にゃ
でっかい希望の 雲が湧く
   燃える元気な 予科練の
   腕はくろがね 心は火玉 ・・・
   行くぞ敵陣 なぐり込み
仰ぐ先輩 予科練の
手柄聞くたび 血潮が疼く ・・・
大和魂にゃ 敵はない
   生命惜しまぬ 予科練の
   意気の翼は 勝利の翼
   見事轟沈した 敵艦を
   母へ写真で 送りたい
 
 
●アッツ島血戦勇士顕彰国民歌
刃も凍る北海の
御楯と立ちて二千余士
精鋭挙るアッツ島  
山崎大佐指揮をとる 山崎大佐指揮をとる
   時これ五月十二日
   暁こむる霧深く
   突如と襲う敵二万
   南に邀え北に撃つ ・・・
陸海空の猛攻に
我が反撃は日を吐けど
巨弾落ちて地を抉り
山容ために改まる ・・・
   邀血戦死斗十八夜
   烈々の士気天を衝き
   敵六千は屠れども
   我また多く喪えり ・・・
火砲はすべて摧け飛び
僅かに銃剣手榴弾
寄せ来敵と相撃ちて
血潮は花と雪を染むる ・・・
   一兵の援一弾の
   補給を乞わず敵情を
   電波に託す二千粁
   波濤に映る星寒し ・・・
折柄拝す大御言
生死問わぬ益良雄が
ただ感激の涙呑む
降りしく敵の弾丸の中 ・・・
   他に策なきにあらねども
   武名はやわか穢すべき
   傷病兵は自決して
   魂魄ともに戦えり ・・・
残れる勇士百有余
遥かに皇居伏し拝み
完全鬨と諸共に
敵主力へと玉砕す ・・・
   ああ皇軍の神髄に
   久遠の大義生かしたる
   忠魂のあとうけ継ぎて
   撃ちてし止まん醜の敵 ・・・
 
 
●決戦の大空へ
決戦の空血潮に染めて
払えど屠れど数増す敵機
いざ行け若鷲翼を連ね
奮うは今ぞ土浦魂
   密雲潜り海原見れば
   白波蹴立つる敵大艦隊 ・・・
   轟く轟音上がるよ火柱
敵鷲来る皇土を目指し
憎さも憎きかの星条旗 ・・・
墜ち行く敵機は嵐の落葉か
   想い出楽し白帆の故郷
   鍛えしこの技攻撃精神
   風切る翼の日本刀に
   刃向う敵無し土浦魂
 
 
●ラバウル小唄   [昭和19年]
さらばラバウルよ 又来るまでは
しばし別れの 涙がにじむ
恋しなつかし あの島見れば
椰子の葉かげに 十字星
   船は出てゆく 港の沖へ
   愛しあの娘の うちふるハンカチ
   声をしのんで 心で泣いて
   両手合せて ありがとう
波のしぶきで 眠れぬ夜は ・・・
星がまたたく あの星見れば
くわえ煙草も ほろにがい
   赤い夕陽が 波間に沈む ・・・
   今日も遥々 南洋航路
   男船乗り かもめ鳥 
 
 
●追分しぶき   [音丸]  
●印度の星 
 
 
 
 
●昭和10年 流行歌
●雨に咲く花
およばぬことと 諦めました
だけど恋しい あの人よ
儘になるなら 今一度
ひと目だけでも 逢いたいの
   別れた人を 思えばかなし
   呼んでみたとて 遠い空 ・・・
はかない夢に すぎないけれど
忘れられない あの人よ
窓に涙の セレナーデ
ひとり泣くのよ むせぶのよ 
●昭和14年 流行歌
●愛染草紙
流れくる 流れくる
君がやさしの 歌声かなし
男涙は ながさぬものを
何で泣く泣く 荒野(あれの)の夜風
   ひとすじの ひとすじの
   愛の燈灯(ともしび) 君ゆえ聖い
   呼ぶな我が子よ 悲しい母を ・・・
おもいでの おもいでの           
加茂の柳よ 比叡の月よ          
離れ離れの ふたりの胸に         
返れあの日の 見果てぬ夢よ       
   はろばろと はろばろと
   愛の山河 今日旅終えて
   結ぶ縁(えにし)の 愛染かつら ・・・ 

●愛染夜曲
愛染かつらの 咲く春を
なんで嵐が またねたむ
涙たたえて 山ぐらし
今日も夕日が さみしかろ
   白樺並木に 風立てば
   友の情に ただ泣ける
   わたくし故に あきらめて ・・・
嵐に吹雪に たたかれて
空を旅ゆく 愛の鳥
こらえておくれよ 今しばし
あわれ雲間の 子守唄
   仰げば行く手の 大空に
   きよくかがやく 夫婦(みょうと)星
   離れぬ誓いの ふたりなら ・・・

●純情二重奏
森の青葉の 陰に来て
なぜに淋しく あふるる涙
思い切なく 母の名呼べば
小鳥こたえぬ 亡き母こいし
   君もわたしも みなし子の
   ふたり寄り添い 竜胆(りんどう)摘めど
   誰に捧げん 花束花輪 ・・・
母の形見の 鏡掛け
色もなつかし 友禅模様
抱けばほほえむ 花嫁すがた
むかし乙女の 亡き母こいし
   春は燕(つばくろ) 秋は雁
   旅路はてなき みなし子二人
   合わす調べに 野の花揺れて ・・・
●純情の丘
黒髪風に なびかせて
夕日にうたう アヴェ・マリア
乙女の夢は アマリリス
花の心を 知るや君
   ひとりの友が 泣くときは
   みんなで祈る 夜の星
   紫紺の空に たちのぼる ・・・
嵐に髪は みだれても
血潮に靴は やぶれても
たがいに抱く 純情の
かたき誓いを 知るや君
   けがれを知らぬ 白鳩の
   やさしく夢む 幸福の
   たのしい国は 雲の果て ・・・
●旅の夜風
花も嵐も 踏み越えて
行くが男の 生きる道
泣いてくれるな
ほろほろ鳥よ
月の比叡を 独り行く
   優しかの君 ただ独り
   発たせまつりし 旅の空
   可愛い子供は 女のいのち ・・・
加茂の河原に 秋長(た)けて
肌に夜風が 沁みわたる
男柳が なに泣くものか
風に揺れるは 影ばかり
   愛の山河 雲幾重
   心ごころを 隔てても
   待てば来る来る 愛染かつら ・・・
 
 
●昭和15年 流行歌
いとしあの星  (渡辺はま子)
広東の花売娘  (岡 晴夫)
空の勇士  (藤山一郎・松原 操)
誰か故郷を想わざる  (藤山一郎・松原 操)
白蘭の歌  (伊藤久男・二葉あき子)
あの花この花  (二葉あき子)
紀元二千六百年  (松平・伊藤・霧島・藤山 )
ハルピン旅愁  (東海林太郎)
燦めく星座  (灰田勝彦)
上海の踊り子  (松島詩子)
愛馬花嫁  (菊池章子・渡辺はま子・松原 操)
暁に祈る  (伊藤久男)
お島千太郎旅唄  (伊藤久男・二葉あき子)
なつかしの歌声  (藤山一郎・二葉あき子)
春よいずこ  (藤山一郎・二葉あき子)
蛇姫絵巻  (志村道夫・奥山彩子)
高原の旅愁  (伊藤久男)
湖畔の宿  (高峰三枝子)
新妻鏡  (霧島 昇・二葉あき子)
目ン無い千鳥  (霧島 昇・松原 操)
別れ船  (田端義夫)
国民進軍歌  (徳山 l)
ビア樽ポルカ  (藤山一郎)
小雨の丘  (小夜福子)
支那むすめ  (菊池章子)
蘇州夜曲  (渡辺はま子・霧島 昇)
燃ゆる大空  (霧島 昇・藤山一郎)
広東の踊り子  (松島詩子)
興亜行進曲  (伊藤久男・藤山一郎・二葉あきこ)
紅い睡蓮  (李香蘭)
隣組  (徳山 l)
熱砂の誓いー建設の歌  (伊藤久男)
月月火水木金金  (内田 栄一)
森の小径  (灰田勝彦)
相呼ぶ歌  (霧島 昇・ 菊池章子 )
南洋航路  (ラバウル小唄の元歌)
荒鷲の歌
●昭和16年 流行歌
満州里小唄  (森繁久彌)
めんこい仔馬  (二葉あき子・高橋祐子)
梅と兵隊  (田端義夫)
可愛いスーチャン
仏印だより  (上原 敏)
出せ一億の底力  (藤山一郎・二葉あき子)
蘭の花咲く満洲で  (田端義夫)
朝藤山一郎・加古三枝子)
歩くうた  (徳山 l)
美わしの琉球  (伊藤久男)
琵琶湖哀歌  (東海林太郎・小笠原美都子)
海の進軍  (伊藤久男)
崑崙越えて  (藤山一郎)
そうだその意気(国民総意の歌)  (李香蘭・霧島昇・松原操)
パラオ恋しや  (岡 晴夫)
瑞穂踊り  (小唄勝太郎)
南の唄  (灰田勝彦)
夜霧の馬車  (李香蘭)
アリラン月夜  (菅原都々子)
歌えば天国  (藤山一郎・二葉あき子・古川ロッパ)
星呼ぶ丘  (藤山一郎)
牡丹の曲  (山田五十鈴)
ボルネオ踊り  (菅原都々子)
花の広東航路  (岡 晴夫)
あゝ草枕幾度ぞ  (東海林太郎)
軍国舞扇  (東海林太郎)
十三夜  (小笠原美都子)
サヨンの鐘  (渡辺はま子)
大政翼賛の歌
戦陣訓の歌
●昭和17年 流行歌
石松ぶし  (美ち奴)
空襲なんぞ恐るべき  (伊藤武雄)
明日はお立ちか  (小唄勝太郎)
乙女の祈り  (李香蘭)
シンガポールだより  (田端義夫)
大東亜決戦の歌  (霧島 昇・藤山一郎)
断じて勝つぞ  (藤山一郎)
空の神兵  (鳴海信輔・四谷文子)
戦友の遺骨を抱いて  (石井亀次郎)
防空監視の歌  (藤山一郎)
高原の月  (霧島 昇・二葉あき子)
マニラの街かどで  (灰田勝彦・歌上艶子)
海行く日本  (永田絃次郎・長門美保)
ジャワのマンゴ売り  (灰田勝彦・大谷冽子)
村は土から  (藤山一郎・松原操・佐々木章)
森の水車  (並木路子)
新雪  (灰田勝彦)
鈴懸の径  (灰田勝彦)
湯島の白梅  (小畑 実)
南の花嫁さん  (高峰三枝子)
朝だ元気で
進め一億火の玉だ
●昭和18年 流行歌
風は海から  (渡辺はま子)
湖畔の乙女  (菊池章子)
バタビアの夜は更けて  (灰田勝彦)
南から南から  (三原純子)
青い牧場  (藤山一郎・奈良光枝)
勘太郎月夜唄  (小畑 実・藤原亮子)
故郷の白百合  (霧島 昇・松原 操)
お使いは自転車に乗って  (轟 夕起子)
サヨンの歌  (李香蘭)
緑の小径  (灰田勝彦)
今年の燕  (霧島昇 松原操)
加藤部隊の歌  (灰田勝彦)
大空に祈る  (松原操・三原純子・菊池章子)
索敵行  (伊藤久男・霧島 昇・楠木繁夫)
若鷲の歌  (霧島 昇・波平暁男)
アッツ島血戦勇士顕彰国民歌  (波平暁夫・伊藤久男)
決戦の大空へ  (藤山一郎)
印度の星  (松島詩子)
マライの虎
●昭和19年 流行歌
雲のふるさと  (伊藤久男)
ラバウル海軍航空隊  (灰田勝彦)
轟沈  (楠木繁夫)
勝利の日まで  (霧島 昇)
海の初陣  (伊藤久男・近江俊郎)
空の若桜  (立花ひろし)
月夜船  (波平暁男)
今ぞ決戦  (楠木繁夫・近江俊郎)
あゝ紅の血は燃ゆる  (酒井 弘 安西愛子、合唱団)
お山の杉の子  (安西愛子・加賀美一郎・寿永恵美子)
ラバウル小唄
青年日本の歌  (昭和維新の歌)
特幹の歌
ブーゲンビル島沖航空隊
 
 
●昭和21年 流行歌
リンゴの唄  (並木路子・霧島 昇)
   ●リンゴの唄
   赤いリンゴに 口びるよせて
   だまってみている 青い空
   リンゴはなんにも いわないけれど
   リンゴの気持ちは よくわかる
   リンゴ可愛や 可愛やリンゴ
      あの娘よい子だ 気立てのよい娘
      リンゴに良く似た 可愛い娘
      どなたがいったか うれしいうわさ
      かるいクシャミも とんで出る ・・・
   朝のあいさつ 夕べの別れ
   いとしいリンゴに ささやけば
   言葉は出さずに 小くびをまげて
   あすも又ねと 夢見がお ・・・
      歌いましょうか リンゴの歌を
      二人で歌えば なおたのし
      皆で歌えば なおなおうれし
      リンゴの気持ちを 伝えよか ・・・

愛のスイング  (池 真理子)
港に灯りのともる頃  (柴田つる子)
麗人の歌  (霧島 昇)
朝はどこから  (岡本敦郎・安西愛子)
悲しき竹笛  (近江俊郎・奈良光枝)
青春のパラダイス  (岡 晴夫)
東京の花売娘  (岡 晴夫)
   ●東京の花売り娘
   青い芽を吹く 柳の辻に
   花を召しませ 召しませ花を
   どこか寂しい 愁いを含む
   瞳いじらし あの笑くぼ
   ああ 東京の花売娘
      夢を見るよに 花籠抱いて
      花を召しませ 召しませ花を
      小首かしげりゃ 広重描く
      月も新たな 春の宵 ・・・
   ジャズが流れる ホールの灯影
   花を召しませ 召しませ花を
   粋なジャンバーの アメリカ兵の
   影を追うよな 甘い風 ・・・

長崎シャンソン  (樋口静雄)
黒いパイプ  (近江俊郎・二葉あき子)
旅役者の唄  (霧島 昇)
別れても  (二葉あき子)
かえり船  (田端義夫)
   ●かえり船
   波の背の背に 揺られて揺れて
   月の潮路の かえり船
   霞む故国よ 小島の沖じゃ
   夢もわびしく よみがえる
      捨てた未練が 未練となって ・・・
      瞼(まぶた)あわせりゃ 瞼ににじむ
      霧の波止場の 銅鑼(ドラ)の音
   熱いなみだも 故国に着けば ・・・
   鴎ゆくなら 男のこころ
   せめてあの娘(こ)に つたえてよ

銀座セレナーデ  (藤山一郎)
●昭和22年 流行歌
海のジプシー  (田端義夫)
エノケンのダイナ  (榎本健一)
アイレ可愛いや  (笠置シヅ子)
雨のオランダ坂  (渡辺はま子)
   ●雨のオランダ坂
   こぬか雨ふる 港の町の
   蒼いガス燈の オランダ坂で
   泣いて別れた マドロスさんは
   縞のジャケツに オイルのコート
   煙にむせてか 泣いていた 泣いていた
      雨の降る日の 日暮れの頃に
      思い出します オランダ坂を
      遠いあの日を 忘れもせずに
      濡れて歩けば 出船の汽笛 ・・・
   異人屋敷の 窓の灯りで
   濡れてさまよう マドロスさんを
   恋しい人かと のぞいてみれば
   遠いお国の 見知らぬお人
   オランダ坂の 雨の日よ 雨の日よ

セコハン娘  (笠置シヅ子)
啼くな小鳩よ  (岡 晴夫)
夜更けの街  (伊藤久男)
夜のプラットホーム  (二葉あき子)
   ●夜のプラットホーム
   星はまたたく
   夜ふかく
   鳴りわたる 鳴りわたる
   プラットホームの
   別れのベルよ
   さよなら さよなら 君いつかえる
      人は散りはて
      ただひとり
      いつまでも いつまでも
      柱によりそい
      ただずむわたし ・・・
   窓にのこした
   あの言葉
   なかないで なかないで
   瞼にやきつく
   さみしい笑顔 ・・・

長崎エレジー  (ディック ミネ・藤原千多歌)
三日月娘  (藤山一郎)
夜霧のブルース  (ディック・ミネ)
   ●夜霧のブルース 
   青い夜霧に 灯影が紅い
   どうせおいらは ひとり者
   夢の四馬路か 虹口の街か
   ああ 波の音にも 血が騒ぐ
      可愛いあの娘が 夜霧の中へ
      投げた涙の リラの花
      何も言わぬが 笑ってみせる ・・・
   花のホールで 踊っちゃいても
   春を持たない エトランゼ
   男同志の 合々傘で
   ああ 嵐呼ぶよな 夜が更ける
さらば赤城よ  (東海林太郎)
泪の乾杯  (竹山逸郎)
港が見える丘  (平野愛子)
   ●港が見える丘
   あなたと二人で 来た丘は
   港が見える丘
   色あせた桜 唯一つ
   淋しく 咲いていた
   船の汽笛 咽び泣けば
   チラリホラリと 花片
   あなたと私に 降りかかる
   春の午後でした
      あなたと別れた あの夜は
      港が暗い夜
      青白い灯り 唯一つ
      桜を 照らしてた
      船の汽笛 消えて行けば
      キラリチラリと 花片 ・・・
   あなたを想うて 来る丘は
   港が見える丘
   葉桜をソヨロ 訪ずれる
   しお風 浜の風
   船の汽笛 遠く聞いて
   ウツラトロリと 見る夢
   あなたの口許 あの笑顔
   淡い夢でした

紫のタンゴ  (灰田勝彦)
白鳥  (しらとり)の歌  (藤山一郎)
東京の夜  (渡辺はま子・藤山一郎)
夢淡き東京  (藤山一郎)
港に赤い灯がともる  (岡 晴夫)
   ●港に赤い灯がともる
   暗い空だよ きらりと光る
   切れたテープか 鴎の鳥か
   あゝ 港に赤い灯がともりゃ
   残る未練の すすり泣き
      今日の出船は 東か西か
      ドラがしみこむ 俺らの胸に ・・・
      海が恋しい 船乗りさ
(セリフ)
「今度こそこの町へ落ち着こうと、何度考えたかしれねえが、あの海の呼ぶ声を聞くと、なぜかじっとしちゃいられねえんだよ。そりゃ俺だってたまには岸壁にへばりつくこともあるんだが、いつかまたあの広い海へ出ていってしまうんだ。あばよ、港よ陸よ、あすはまた海へ行く」
   歩みつかれて 錨をおろす
   なれた酒場の あの娘のえくぼ ・・・
   せめて一夜の 陸(おか)の夢

胸の振子  (霧島 昇)
誰か夢なき  (竹山逸郎・藤原亮子)
東京よさようなら  (灰田勝彦)
旅の舞姫  (霧島 昇・二葉あき子)
星の流れに  (菊池章子)
   ●星の流れに 
   星の流れに 身をうらなって
   どこをねぐらの 今日の宿
   荒む心で いるのじゃないが
   泣けて涙も かれ果てた
   こんな女に誰がした
      煙草ふかして 口笛ふいて
      あてもない夜の さすらいに
      人は見返る わが身は細る ・・・
   飢えて今頃 妹はどこに
   一目逢いたい お母さん
   ルージュ哀しや 唇かめば
   闇の夜風も 泣いて吹く
   こんな女に誰がした

山小舎の灯  (近江俊郎)
●昭和23年 流行歌
別れ出船  (田端義夫)
君待てども  (平野愛子)
   ●君待てども
   君待てども 君待てども
   まだ来ぬ宵 わびしき宵
   窓辺の花 ひとつの花 蒼白きバラ
   いとしその面影 香り今は失(う)せぬ
   諦めましょう 諦めましょう
   わたしはひとり
      君待てども 君待てども
      まだ来ぬ宵 朧(おぼろ)の宵
      そよふく風 冷たき風 そぞろ身に泌(し)む
      待つ人の影なく 花びらは舞い来る ・・・
   君待てども 君待てども
   まだ来ぬ宵 嘆きの宵
   そぼ降る雨 つれなき雨 涙にうるむ
   待つ人の音なく 刻む雨の雫 ・・・

東京ブギウギ  (笠置シヅ子)
   ●東京ブギウギ
   東京ブギウギ リズムウキウキ
   心ズキズキ ワクワク
   海を渡り響くは 東京ブギウギ
   ブギの踊りは 世界の踊り
   二人の夢の あの歌
   口笛吹こう 恋とブギのメロディ
      燃ゆる心の歌 甘い恋の歌声に
      君と踊ろよ 今宵も月の下で
      東京ブギウギ リズムウキウキ
      心ズキズキ ワクワク
      世紀の歌 心の歌 東京ブギウギ
   さあさブギウギ 太鼓叩いて
   派手に踊ろよ 歌およ
   君も僕も愉快な 東京ブギウギ
   ブギを踊れば 世界は一つ
   同じリズムと メロディよ
   手拍子とって 歌おうブギのメロディ
      ・・・
   ブギウギ陽気な歌 東京ブギウギ
   ブギウギ世紀の歌 歌え踊れよ ブギウギ
懐しのブルース  (高峰三枝子)
   ●懐しのブルース
   古い日記の ページには
   涙のあとも そのままに
   かえらぬ夢の なつかしく
   頬すり寄せる わびしさよ
   ああ なつかしの ブルースは
   涙にぬれて 歌う唄
      ひとつ浮雲 夜の空
      なぜか胸に しみじみと
      思い出遠く ながれ行く
      心にも似た かなしさよ ・・・
      ひとりさびしく 歌う唄
   重く悲しい 歌なれど
   生きて行く身の つれづれに
   夕闇遠い ゆくすえの
   のぞみはかなく くちずさむ ・・・
   この世の夢を 歌う唄
薔薇のルムバ  (二葉あき子)
長崎のザボン売り  (小畑 実)
   ●長崎のザボン売り
   鐘が鳴る鳴る マリヤの鐘が
   坂の長崎ザボン売り
   銀の指輪は どなたの形見
   髪に結んだ リボンも可愛い
   可愛い娘 ああ長崎のザボン売り
      風がそよそよ 南の風が
      港長崎ザボン売り
      呼べば見返える 微笑みかける
      誰も見とれる えくぼの可愛い ・・・
   星がキラキラ 夕べの星が
   夢の長崎ザボン売り
   黒い 瞳の 夢見る笑顔
   ゆれるランタン 灯影に可愛い ・・・

ブンガワンソロ  (松田とし)
夢去りぬ  (霧島 昇)
涙の駒鳥  (霧島 昇)
   ●涙の駒鳥
   逢うは別れの はじめとは
   誰(た)れが悲しく 言い初(そ)めた
   散るのが花と 知りながら
   咲いた蕾が うらめしい
      雲にこころが あるならば
      女心も 知らないで
      気強く旅を 行く人を ・・・
   みだれごころの 夜の道
   うつる影さえ ただひとり
   やさしい愛の ささやきの
   夢が今夜も 身をせめる
      なけよ駒鳥 恋の鳥
      どうせ昔は 返りゃせぬ
      おまえの歌を 肩組んで ・・・

ヘイヘイ・ブギー  (笠置シヅ子)
フランチェスカの鐘  (二葉あき子)
南の薔薇  (近江俊郎)
恋の曼珠沙華  (二葉あき子)
三百六十五夜  (霧島 昇・松原 操)
たそがれの夢  (伊藤久男)
とんがり帽子  (川田正子)
流れの旅路  (津村 謙)
男一匹の歌  (岡 晴夫)
雨の夜汽車  (奈良光枝)
湯の町エレジー  (近江俊郎)
   ●湯の町エレジー
   伊豆の山々 月淡く
   灯りにむせぶ 湯の煙
   ああ 初恋の
   君を尋ねて 今宵また
   ギターつまびく 旅の鳥
      風の便りに 聞く君は
      出湯の町の ひとの妻
      ああ 相見ても
      晴れて語れぬ この思い ・・・
   淡い湯の香も 路地裏も
   君住むゆえに 懐かしや
   ああ 忘られぬ
   夢を慕いて 散る涙 ・・・

憧れのハワイ航路  (岡 晴夫)
   ●憧れのハワイ航路
   晴れた空 そよぐ風
   港出船の ドラの音愉(たの)し
   別れテープを 笑顔で切れば
   希望(のぞみ)はてない 遥かな潮路
   あゝ 憧れの ハワイ航路
      波の背を バラ色に
      染めて真赤な 夕陽が沈む
      もっと沢山の歌詞は ※ Mojim.com
      一人デッキで ウクレレ弾けば
      歌もなつかし あのアロハオエ ・・・
   常夏の 黄金月
   夜のキャビンの 小窓を照す
   夢も通うよ あのホノルルの
   椰子の並木路 ホワイトホテル ・・・

異国の丘  (竹山逸郎)
   ●異国の丘 
   今日も暮れゆく 異国の丘に
   友よ辛かろ 切なかろ
   我慢だ待ってろ 嵐が過ぎりゃ
   帰る日もくる 春がくる
      今日も更けゆく 異国の丘に
      夢も寒かろ 冷たかろ
      泣いて笑って 歌ってたえりゃ ・・・
   今日も昨日も 異国の丘に
   おもい雪空 陽がうすい
   倒れちゃならない 祖国の土に ・・・

君忘れじのブルース  (淡谷のり子)
   ●君忘れじのブルース 
   雨ふれば 雨に泣き
   風ふけば 風に泣き
   そっと夜更けの 窓をあけて
   歌う女の 心は一つ
   ああ せつなくも せつなくも
   君を忘れじの ブルースよ
      面かげを 抱きしめて
      狂おしの いく夜ごと
      どうせ帰らぬ 人と知れど
      女ごころは 命も夢も ・・・
   Mm… mm… 君を忘れじの ブルースよ

小判鮫の唄  (小畑 実)
波止場シャンソン  (小畑 実)
さよならルンバ  (二葉あき子)
   ●さよならルンバ
   このまま お別れしましょう
   あなたの言葉のまま
   ダリアの花びらさえも
   恋の時すぎりゃ 色はさめる
   ああ さめた後から
   いくら泣いて泣いて 泣いてみたとて
   かえらぬ 恋の終りは
   しおれた 花びら
      それでは お別れしましょう
      あなたの言葉のまま
      タバコのすいがらのように
      道に捨てられた あたしなのね
      ああ つらいけれども ・・・
      はかない けむりよ
   さよなら さよなら さよなら

シベリヤ・エレジー  (伊藤久男)
ジャングル・ブギー  (笠置シヅ子)
愛の灯かげ  (近江俊郎・奈良光枝)
   ●愛の灯かげ 
   住むに家なき 小鳩のわたし
   雨に泣いてた 焼野原
   やさしく呼んだ あなたの声に
   ほのぼの咲いた 愛の花
      小鳩かわいや 小さなねぐら
      夜は悲しい 灯(ひ)がともる
      あの窓あたり 我待つ君の ・・・
   きのうあきらめ 今日また燃える
   恋はせつない 紅あざみ
   主(ぬし)ある君は 垣根の花よ
   摘めば苦しい とげばかり
      山の彼方に 待つ幸福(しあわせ)を
      今日もたずねる 愛の旅
      黒髪甘く 夜霧で濡れる ・・・

おしどり笠  (小畑 実)
東京の屋根の下  (灰田勝彦)
夢よもう一度  (二葉あき子)
今日われ恋愛す  (竹山逸郎・野崎整子)
●昭和24年 流行歌
男の夜曲  (鶴田浩二)
白夜行路  (津村 謙)
想い出は雲に似て  (近江俊郎)
港ヨコハマ花売娘  (岡 晴夫)
麗人草の歌  (林 伊佐緒)
青い山脈  (藤山一郎・奈良光枝)
   ●青い山脈
   若くあかるい歌声に
   雪崩(なだれ)は消える 花も咲く
   青い山脈 雪割桜(ゆきわりざくら)
   空のはて 今日もわれらの夢を呼ぶ
      古い上衣(うわぎ)よ さようなら
      さみしい夢よ さようなら ・・・
      あこがれの 旅の乙女に鳥も啼く
   雨にぬれてる焼けあとの
   名も無い花もふり仰ぐ
   青い山脈 かがやく嶺の
   なつかしさ 見れば涙がまたにじむ
      父も夢見た 母も見た
      旅路のはての その涯の ・・・
      旅をゆく 若いわれらに鐘が鳴る
銀座カンカン娘  (高峰秀子)
   ●銀座カンカン娘 
   あの娘可愛やカンカン娘
   赤いブラウス、サンダル履いて
   誰を待つやら銀座の街角
   時計ながめてそわそわにやにや
   これが銀座のカンカン娘
      雨に降られてカンカン娘
      傘もささずに靴までぬいで
      ままよ、銀座は私のジャングル ・・・
   指をさされてカンカン娘
   ちょいと啖呵も切りたくなるわ
   家はなくてもお金がなくても
   男なんかにゃだまされまいぞえ
   これが銀座のカンカン娘
      カルピス飲んでカンカン娘
      一つグラスにストローが二本
      初恋の味、忘れちゃいやよ ・・・
恋のアマリリス  (二葉あき子)
恋のマドロス  (高倉 敏)
三味線ブギウギ  (市丸)
   ●三味線ブギウギ
   三味線ブギーで
   シャシャリツシャンシャン
   さあさ 踊ろよ ブギウギ
   浮き浮き
   浮いた浮いたよ
   シャシャリツシャンシャン
   踊る阿呆に
   踊らぬ阿呆だよ
   同じ阿呆なら
   踊らにゃ損だよ
   さあさ 猫もしゃくしも
   ブギウギ
   ハチョイト ブギウギ
      三味線ブギーで
      シャシャリツシャンシャン
      さあさ 踊ろよ ブギウギ
      好き好き
      ハロー・ベビー
      シャシャリツシャンシャン
      飲んだ酒なら
      酔わずにいらりょか
      酔えばお前に
      惚れずにいらりょか
      さあさ 花も実もある
      ブギウギ
      ハチョイト ブギウギ
      三味線ブギーで
      シャシャリツシャンシャン
      さあさ 踊ろよ ブギウギ
      浮き浮き
      派手に陽気に
      シャシャリツシャンシャン
      踊りゃよくなる
      ますますよくなる
      茄子もかぼちゃも
      景気もよくなる
      さあさ 粋も不粋も
      ブギウギ
      ハチョイト ブギウギ
   三味線ブギーで
   シャシャリツシャンシャン ・・・
月よりの使者  (竹山逸郎・藤原亮子)
   ●月よりの使者
   白樺ゆれる 高原に
   りんどう咲いて 恋を知る
   男の胸の 切なさを
   啼け啼け山鳩 幾声も
      夜霧の駅に 待つ君の
      おもかげ強く ふり捨てて
      はかなや月に 泣き濡れし ・・・
   人目も草も 枯れ柳
   恨みも恋も 散る宵に
   ふとまた逢えば 増す想い
   未練か夜も 眠られず
      幾春秋(いくはるあき)を さまよえど
      まことのえにし 結ぶ日は
      月よりの使者 想い出の ・・・

東京の空青い空  (岡 晴夫)
母紅梅の唄  (菊池章子)
ハバロフスク小唄  (近江俊郎・中村耕造)
村の一本橋  (二葉あき子)
別れのタンゴ  (高峰三枝子)
   ●別れのタンゴ
   別れの言葉は 小雨の花か
   さようならと 濡れて散る
   あつい情に 泣いたあの夜も
   はかない ひと夜の露か
      あふるる涙に 夜空がうつる
      さようならと 流れ星
      恋のアルバム ひとりひらけば ・・・
   あの日の言葉を ひそめて抱いて
   さようならと また歌う
   恋のなごりに 胸をやく身の ・・・

呼子星  (田端義夫)
熱き泪を  (竹山逸郎)
かよい船  (田端義夫)
   ●かよい船 
   銅鑼(かね)が鳴るさえ 切ないものを
   雨の出船は なお哀し
   泣くな小島の いとしい娘(ひと)よ
   晴れて逢う日は あるものを
      島に鴎(かもめ)の 群れ飛ぶ頃は
      便(たよ)りもてゆく かよい船 ・・・
   都通いも 潮路に馴れて
   帰る小島の なつかしさ
   君の愛情(なさけ)に 心の謎も
   解けて嬉しい かよい船
薔薇を召しませ  (小畑 実)
   ●薔薇を召しませ
   若い憧れ 楽しい夢を
   そっと相呼ぶ 二つのこころ
   歓びの街に咲く
   ロマンスの甘い花
   君よ青春の
   紅(あか)い薔薇 紅い薔薇
   召しませ薔薇を
      風に囁き 星座に祈り
      乙女ごころは 夢見る小鳩
      人知れず胸に咲く
      麗しの潔(きよ)い花
      君よ愛らしの ・・・
   青い並木に 小雨の窓に
   いつも寄り添う ふたつの笑顔
   ほのぼのと香り咲く
   スイートな愛の花
   君よしあわせの
   紅い薔薇 白い薔薇
   召しませ薔薇を
栄冠は君に輝く  (伊藤久男)
長崎の鐘  (藤山一郎)
   ●長崎の鐘
   こよなく晴れた青空を
   悲しと思うせつなさよ
   うねりの波の人の世に
   はかなく生きる野の花よ
   なぐさめ はげまし 長崎の
   ああ 長崎の鐘が鳴る
      召されて妻は天国へ
      別れてひとり旅立ちぬ
      かたみに残るロザリオの
      鎖に白きわが涙 ・・・
   つぶやく雨のミサの音
   たたえる風の神の歌
   耀く胸の十字架に
   ほほえむ海の雲の色
   なぐさめ はげまし 長崎の
   ああ 長崎の鐘が鳴る
      こころの罪をうちあけて
      更け行く夜の月すみぬ
      貧しき家の柱にも
      気高く白きマリア様 ・・・
男の涙  (岡 晴夫)
悲しき口笛  (美空ひばり)
   ●悲しき口笛
   丘のホテルの 赤い灯も
   胸のあかりも 消えるころ
   みなと小雨の 降るように
   ふしも悲しい 口笛が
   恋の街角 路地の細道
   ながれ行く
      いつかまた逢う 指きりで
      笑いながらに 別れたが
      白い小指の いとしさが
      忘れられない さびしさを ・・・   
   夜のグラスの 酒よりも
   もゆる紅色 色さえた
   恋の花ゆえ 口づけて
   君に捧げた 薔薇の花 ・・・

かりそめの恋  (三条町子)
流れの船唄  (竹山逸郎)
花の素顔  (藤山一郎・安藤まり子)
港の恋唄  (鶴田六郎)
あんこ可愛いや  (岡 晴夫)
   ●あんこ可愛いや
   赤く咲いても 椿の花は
   ホロリ落ちそで 落ちぬとさ
   あんこ可愛いや 紅椿
   どこのどなたに どこのどなたに
   落ちる気か
      島の御神火 燃えたつ夜は
      胸に想いを 焦がすとさ
      あんこ可愛いや 紅椿 ・・・
   沖の瀬の瀬で 汐鳴る宵は
   夢で千鳥も 嘆くとさ
   あんこ可愛いや 紅椿
   といた黒髪 といた黒髪
   胸に抱く
ふるさとの燈台  (田端義夫)
愛染草  (林 伊佐緒)
玄海ブルース  (田端義夫)
別れの夜汽車  (竹山逸郎)
   ●別れの夜汽車
   送りましょうか 送られましょうか
   つらい別れの夜汽車の笛よ
   めぐり来るやら 来ないやら
   また逢うときが
   男 泪を笑顔でかくしゃ たばこが苦い
      なまじ情は 泣かせるばかり
      無理にすげなく別れて来たが
      もっと沢山の歌詞は ※ Mojim.com
      雨が降ってた 泣いていた ・・・
   銀のライターは あの娘(こ)のかたみ
   ともしゃ見えます淋しい顔よ
   濡れていたいた片えくぼ
   まぶたが熱い
   泣くなむせぶな夜汽車の笛よ 男が泣ける
 
●昭和25年 流行歌
月の出船  (田端義夫)
ボタンとリボン  (池 真理子)
   ●ボタンとリボン
   都が恋し 早く行きましょう
   帰りたいわ あなた
   にぎやかな バッズァンボゥーズ
   指輪と飾りと バッズァンボゥーズ
   ねえ 荒野はいやよ 都が好きよ
   女はドレス粋なもの 男はみんな
   スマートな バッズァンボゥーズ
      恋は楽し 嬉しいものね
      でも あなたの笑顔が なお嬉し
      行きましょうあの街 田舎はごめん
      わたしは得意顔で ・・・
   恋は楽し 嬉しいものね
   でも あなたの笑顔が なお嬉し
   行きましょうあの街 田舎はごめん
   わたしは得意顔で
   絹やサテンを 飾ります
   粋なあなたは バッズァンボゥーズ
      わたしも女 おしゃれ好きで
      絹の靴下 すてきなドレス ・・・

夜来香  (李香蘭)
   ●夜来香
   あわれ春風に 嘆くうぐいすよ
   月に切なくも 匂う夜来香(イエイライシャン)
   この香りよ
      長き夜の泪 唄ううぐいすよ
      恋の夢消えて 残る夜来香
      この夜来香
      夜来香 白い花
      夜来香 恋の花
      ああ 胸いたく 唄かなし
   あわれ春風に 嘆くうぐいすよ
   つきぬ思い出の 花は夜来香
   恋の夜来香
      あわれ春風に 嘆くうぐいすよ ・・・

イヨマンテの夜  (伊藤久男)
   ●イヨマンテの夜
   イヨマンテ
   燃えろ かがり火
   ああ 満月よ
   今宵 熊祭り
   躍ろう メノコよ
   タム タム 太鼓が鳴る
   熱き唇 我によせてよ
      イヨマンテ
      燃えろ ひと夜を
      ああ 我が胸に
      今宵 熊祭り
      可愛い メノコよ
      部落(コタン)の 掟やぶり ・・・
   ラハ アアア ・・・ アホイヤ イヨマンテ

さくら貝の歌  (辻 輝子)
   ●さくら貝の歌
   美わしきさくら貝ひとつ
   去りゆけるきみに捧げん
   この貝は去年(こぞ)の浜辺に
   われひとりひろいし貝よ
      ほのぼのとうす紅染むるは
      わが燃ゆるさみし血潮よ
      はろばろと通う香りは ・・・
   ああ なれど わが思いははかなく
   うつし世の渚に果てぬ

白い船のいる港  (平野愛子)
東京夜曲  (李香蘭)
憧れの住む町  (菅原都々子)
想い出のボレロ  (高峰三枝子)
   ●想い出のボレロ 
   山川越えて 想い出は
   流れる雲か 夜の霧
   嘆きの歌か ボレロの太鼓
   涙にぬれて 悲しくふかく
   あの・・夢
      もすそにからむ 花びらは
      悲しい恋に 散った花
      情けにふけて ボレロの歌は
      心の窓を やさしく叩く ・・・
   くるしい恋は かの空に
   むなしくかけた 夜の虹
   昨日の夢と ボレロのおどり
   嘆けば更に 心がもえる ・・・

紅い燃ゆる地平線  (楠木繁夫)
水色のワルツ  (二葉あき子)
   ●水色のワルツ
   君に逢ううれしさの 胸に深く
   水色のハンカチを
   ひそめる習慣(ならわし)が
   いつの間にか 身にしみたのよ
   涙のあとをそっと 隠したいのよ
      月影の細道を 歩きながら
      水色のハンカチに
      包んだささやきが
      いつの間にか 夜露にぬれて ・・・
   心の窓をとじて 忍び泣くのよ

星影の小径  (小畑 実)
   ●星影の小径 
   静かに 静かに
   手をとり 手をとり
   あなたの 囁やきは
   アカシヤの香りよ
   アイラブユー アイラブユー
   いつまでも いつまでも
   夢うつつ
   さまよいましょう
   星影の小径よ
      静かに 静かに
      じっとして じっとして
      私は散ってゆく
      アカシヤの花なの
      アイラブユー アイラブユー
      いつまでも いつまでも
      抱(いだ)かれて ・・・

山のかなたに  (藤山一郎)
赤い靴のタンゴ  (奈良光枝)
買物ブギ  (笠置シヅ子)
   ●買物ブギ
   今日は朝から私のお家は
   てんやわんやの大さわぎ
   盆と正月一緒に来たよな
   てんてこ舞の忙しさ
   何が何だかさっぱりわからず
   どれがどれやらさっぱりわからず
   何もきかずにとんでは来たけど
   何を買うやら何処で買うやら
   それがゴッチャになりまして
   わてほんまによう言わんわ
   わてほんまによう言わんわ
   たまの日曜サンデーと言うのに
   何が因果と言うものか
   こんなに沢山買物頼まれ
   ひとのめいわく考えず
   あるもの無いもの手当たり次第に
   ひとの気持も知らないで
   わてほんまによう言わんわ
   わてほんまによう言わんわ
      何はともあれ買物はじめに
      魚屋さんへととびこんだ
      鯛に平目にかつおにまぐろに
      ブリにサバ
      魚は取立とび切り上等
      買いなはれ
      オッサン買うのと違います
      刺身にしたなら
      おいしかろうと思うだけ ・・・
      とり貝 赤貝 たこにいか
      海老に穴子にキスにシャコ
      ワサビをきかせて
      お寿司にしたなら
      なんぼかおいしかろ
      なんぼかおいしかろ
   お客さんあんたは一体
   何買いまんねん
   そうそうわたしの買物は
   魚は魚でもオッサン
   鮭の缶詰おまへんか
   わてほんまによう言わんわアホカイナ
      丁度隣は八百屋さん
      人参 大根にごぼうに蓮根
      ポパイのお好きなほうれん草
      トマトにキャベツに白菜に胡瓜に
      白瓜ぼけなす
      南瓜に東京ネギネギブギウギ
      ボタンとリボンとポンカンと
      マッチにサイダーにタバコに仁丹 ・・・ ああしんど

東京キッド  (美空ひばり)
   ●東京キッド
   歌も楽しや 東京キッド
   いきで おしゃれで ほがらかで
   右のポッケにゃ 夢がある
   左のポッケにゃ チュウインガム
   空を見たけりゃ ビルの屋根
   もぐりたくなりゃ マンホール
      歌も楽しや 東京キッド
      泣くも 笑うも のんびりと
      金はひとつも なくっても
      もっと沢山の歌詞は ※ Mojim.com
      フランス香水 チョコレート ・・・
   歌も楽しや 東京キッド
   腕も自慢で のど自慢
   いつもスイング ジャズの歌
   おどるおどりは ジタバーク ・・・

男の悲歌  (岡 晴夫)
ダンスパーティーの夜  (林 伊佐緒)
火の鳥  (渡辺はま子・宇都美清)
桑港のチャイナタウン  (渡辺はま子)
   ●桑港のチャイナタウン
   桑港(サンフランシスコ)のチャイナタウン
   夜霧に濡れて
   夢紅(あか)く 誰(だれ)を待つ 柳の小窓
   泣いている泣いている おぼろな瞳
   花やさし 霧の街
   チャイナタウンの恋の夜
      桑港のチャイナタウン
      ランタン燃えて
      泪顔 ほつれ髪 翡翠(ひすい)の籠よ
      もっと沢山の歌詞は ※ Mojim.com
      忘らりょか忘らりょか 蘭麝(らんじゃ)のかおり ・・・
   桑港のチャイナタウン
   黄金門(きんもん)湾の
   君と見る白い船 旅路は遠い
   懐しや懐しや 故郷の夢よ
   月やさし 丘の街
   チャイナタウンの恋の夜

白い花の咲く頃  (岡本敦郎)
東京の門  (越路吹雪)
赤い椿の港町  (霧島 昇)
越後獅子の唄  (美空ひばり)
   ●越後獅子の唄 
   笛にうかれて 逆立ちすれば
   山が見えます ふるさとの
   わたしゃ孤児(みなしご) 街道ぐらし
   ながれながれの 越後獅子
      今日も今日とて 親方さんに
      芸がまずいと 叱られて
      撥(バチ)でぶたれて 空見上げれば ・・・
   うつや太鼓の 音さえ悲し
   雁(かり)が啼く啼く 城下町
   暮れて恋しい 宿屋の灯(あかり)
   遠く眺めて ひと踊り
      ところ変われど 変わらぬものは
      人の情の 袖時雨(そでしぐれ)
      ぬれて涙で おさらばさらば ・・・

牧場の花嫁さん  (高峰三枝子)  
●昭和26年 流行歌
●明るい雨
誰かににたひと 傘さして
駅の時計を ながめてた
旅にゆく朝 ほろほろと
雨の広場で 鳩が鳴く
赤い屋根青い屋根 新緑の並木
あゝ 明るい雨 明るい雨
   吐息にけむる ガラス窓
   ランチタイムの ビルの窓
   書いてまた消す 白い指
   どんな想いを つづるやら
   赤い屋根青い屋根 水色の空よ ・・・
いつかふたりで 来た丘を
バスにゆられて こえてゆく
森も林も やはらかに
濡れて日暮れは まだ遠い
赤い屋根青い屋根 銀色の道よ ・・・ 

●あの丘越えて
山の牧場の 夕暮に
雁が飛んでる ただ一羽
私もひとり ただひとり
あおの背中に 目を覚まし
イヤッホー イヤッホー
   お花畑の まひるどき
   百舌が鳴いてる 雲の上
   私はひとり ただひとり ・・・
山の湖 白樺の
影が揺らめく 静けさよ
私はひとり ただひとり
恋しい人の 名をよんで
イヤッホー イヤッホー
   山の牧場の 星の夜
   風に揺れてる 灯(ともしび)は
   私とおなじ ただひとり ・・・

●角兵衛獅子の唄
生れて父の 顔知らず
恋しい母の 名も知らぬ
わたしゃ旅路の 角兵衛獅子
打つや太鼓の ひとおどり
   情けを知らぬ 親分(おやかた)の
   昼寝の暇に 空見れば
   雁も親子で 帰るのに ・・・
旅路にまたも 茶の花が
匂えば故郷(くに)を 想い出す
赤い万燈(まんどう) 村まつり ・・・
●情熱のルンバ
嘆きの空の 夕焼けは
バラの花より なお紅(あか)い
燃やせ情熱 歌えよルンバ
想い出の 花びらを
今宵散らそうよ
   どこへ行くのか あの船の
   なびく煙も 南風
   ならせリズムを はやせよルンバ
   明日(あす)の日は あした咲く ・・・
若い生命(いのち)の ある限り
恋は散るもの ひらくもの
たたけ太鼓を おどれよルンバ
くろかみの 長き夜を ・・・
●上海帰りのリル
船を見つめていた
ハマのキャバレーにいた
風の噂はリル
上海帰りのリル リル
あまい切ない思い出だけを
胸にたぐって探して歩く
リル リル どこにいるのかリル
だれかリルを知らないか
   黒いドレスを見た
   泣いていたのを見た
   戻れこの手にリル
   上海帰りのリル リル
   夢の四馬路(スマロ)の霧降る中で
   なにもいわずに別れたひとみ ・・・
海を渡ってきた
ひとりぼっちできた
のぞみすてるなリル
上海帰りのリル リル
くらい運命(さだめ)は二人で分けて
共に暮らそう 昔のままで ・・・  
●昭和29年 流行歌
●哀愁日記
山のひと夜の ゆきずりの
愛の言葉を 忘れかね
涙ぐみ 清い優しい 眸の君を
呼べば都の 夕陽が紅い
   雨の降る日は 窓の外
   風の吹く夜は 星の空
   あの人は いつもどこかで私を見てる ・・・
弱い乙女の ゆく途は
いつも砂漠の ひとり旅
幸福は見えぬ小鳥か消え行く虹か ・・・ 
●昭和30年 流行歌
●かりそめの唇 
女ごころの しずかな湖に
誰か小石を 投げたのよ
それはあなた
ああ あの日から 湖の
波は乱れて かなしく嘆くよ
   女ごころの しずかな湖の
   みどりみだした 恋の渦
   にくいあなた ・・・
   波は涙の 夜嵐(よあらし)ばかりよ
女ごころの しずかな湖は
泣けど昔に 返らない
いとしあなた ・・・
波が描くは あなたのすがたよ
●この世の花
赤く咲く花 青い花
この世に咲く花 数々あれど
涙にぬれて 蕾のままに
散るは乙女の 初恋の花
   想うひとには 嫁がれず
   想わぬひとの 言うまま気まま
   悲しさこらえ 笑顔を見せて ・・・
君のみ胸に 黒髪を 
うずめたたのし 想い出月夜
よろこび去りて 涙はのこる ・・・ 
●昭和31年 流行歌
●しあわせはどこに
街には楽しい 人の波
空にはあかるい バラの雲
つばめもおどるよ 青い風
それなのにわたしは一人 ただ一人
しあわせは ああ
しあわせは どこに
   わたしは都の 片隅の
   名もない野の花 乙女花
   咲く日も散る日も 君知らず
   さみしさよわたしは一人 ただ一人 ・・・   
くもらぬこころの 真珠だま
のぞけば悲しい 恋の傷
この傷消えるは いつの日ぞ
いとしさよわたしは一人 ただ一人 ・・・ 
●昭和32年 流行歌
●東京のバスガール
若い希望も恋もある
ビルの街から山の手へ
紺の制服身につけて
私は東京のバスガール
発車オーライ 明るく明るく走るのよ
   昨日心にとめた方
   今日はきれいな人つれて
   夢ははかなく破れても ・・・
酔ったお客の意地悪さ 
いやな言葉でどなられて
ほろり落としたひとしずく
それでも東京のバスガール
発車オーライ 明るく明るく走るのよ
 
●昭和39年 流行歌
●東京五輪音頭
ハァー
あの日ローマで ながめた月が
ソレ トトントネ
きょうは都の 空照らす
ア チョイトネ
四年たったら また会いましょと
かたい約束 夢じゃない
ヨイショコーリャ 夢じゃない
オリンピックの 顔と顔
ソレトトントトトント 顔と顔
   ハァー
   待ちに待ってた 世界の祭り
   ソレ トトントネ
   西の国から 東から
   ア チョイトネ
   北の空から 南の海も
   越えて日本へ どんときた
   ヨイショコーリャ どんときた
   オリンピックの 晴れ姿 ・・・ 晴れ姿
ハァー
色もうれしや かぞえりゃ五つ
ソレ トトントネ
仰ぐ旗みりゃ はずむ胸
ア チョイトネ
すがた形は ちがっていても
いずれおとらぬ 若い花
ヨイショコーリャ 若い花
オリンピックの 庭に咲く ・・・ 庭に咲く
   ハァー
   きみがはやせば わたしはおどる
   ソレ トトントネ
   菊の香りの 秋の空
   ア チョイトネ
   羽をそろえて 拍手の音に
   とんでくるくる 赤とんぼ
   ヨイショコーリャ 赤とんぼ
   オリンピックの きょうのうた ・・・ きょうのうた 
●恋の山手線
上野オフィスの 可愛い娘(こ)
声は鶯 谷わたり
日暮里笑った あの笑くぼ
田端ないなァ 好きだなァ
駒込したことァ ぬきにして
グッと巣鴨が いかすなァ
   始め大塚 びっくりに
   デートさそいに 池袋
   ところが男が 目白押し
   そこを何とか 連れ出して
   高田のバーで 酔ったとき
   胸の新宿 ・・・
代々木泣くのは およしなさい
原宿ならば 食べなさい
渋谷顔など いやですわ
顔は恵比寿に かぎります
目黒のさしみか 天ぷらで
あたし五反田 いただくわ
   今日はあなたの 月給日
   まず大崎は 買物よ
   どの品川が いいかしら
   田町が宙に 浮くようね
   無理な新橋 かけないわ
   うんと有楽 ・・・
素ッ東京な ことばかり
何んだ神田の 無駄づかい
僕はいささか 秋葉原
御徒な恋だと 云われても
山手花咲く 日も近い
青くホームの 灯がゆれる
あゝ恋の山手線
●ああ上野駅
どこかに故郷の 香をのせて
入る列車の なつかしさ
上野は俺らの 心の駅だ
くじけちゃならない 人生が
あの日ここから 始まった
「父ちゃん、僕がいなくなったんで、母ちゃんの畑仕事も大変だろうな。今度の休みには必ず帰るから、そのときは父ちゃんの肩も母ちゃんの肩も、もういやだっていうまで叩いてやるぞ、それまで元気で待っていてくれよな」
   就職列車に ゆられて着いた
   遠いあの夜を 思い出す
   上野は俺らの 心の駅だ ・・・
ホームの時計を 見つめていたら
母の笑顔に なってきた
上野は俺らの 心の駅だ
お店の仕事は 辛いけど
胸にゃでっかい 夢がある
●ウナセラ・ディ東京
哀しいこともないのに なぜか
涙がにじむ
ウナ・セラ・ディ東京 ム……
いけない人じゃないのに どうして
別れたのかしら
ウナ・セラ・ディ東京 ム……
   あの人はもう私のことを 忘れたかしら
   とても淋しい ・・・
あの人はもう私のことを 忘れたかしら
とても淋しい
街はいつでも後姿の 幸せばかり
ウナ・セラ・ディ東京 ム……
ウナ・セラ・ディ東京 ム……
●愛と死を見つめて
まこ・・・・・・
甘えてばかりで ごめんネ
みこは・・・・・・
とってもしあわせなの
はかないいのちと しった日に
意地悪いって 泣いたとき
涙をふいて くれた・・・・・・まこ
   まこ・・・・・・
   わがままいって ごめんネ
   みこは・・・・・・
   ほんとにうれしかったの
   たとえその瞳は 見えずとも ・・・
まこ・・・・・・
げんきになれずに ごめんネ
みこは・・・・・・
もっと生きたかったの
たとえこの身は 召されても
二人の愛は 永遠に咲く
みこのいのちを いきて・・・・・・まこ
●お座敷小唄
富士の高嶺に降る雪も
京都先斗町に降る雪も
雪に変りはないじゃなし
とけて流れりゃ皆同じ
   好きで好きで大好きで
   死ぬ程好きなお方でも
   妻という字にゃ勝てやせぬ ・・・
ぼくがしばらく来ないとて
短気おこしてやけ酒を
飲んで身体をこわすなよ
お前一人の身ではない
   一目見てから好きになり
   ほどの良いのにほだされて
   よんでよばれている内に ・・・
どうかしたかと肩に手を
どうもしないとうつむいて
目にはいっぱい泪ため
貴方しばらく来ないから
   唄はさのさかどどいつか
   唄の文句じゃないけれど
   お金も着物もいらないわ
   貴方ひとりが欲しいのよ
●アンコ椿は恋の花
三日おくれの 便りをのせて
船が行く行く 波浮港
いくら好きでも あなたは遠い
波の彼方へ 去ったきり
あんこ便りは あんこ便りは
あゝ 片便り
   三原山から 吹き出す煙
   北へなびけば 思い出す
   惚れちゃならない 都の人に
   よせる思いが 灯ともえて ・・・
風にひらひら かすりの裾が
舞えばはずかし 十六の
長い黒髪 プッツリ切って
かえるカモメに たくしたや
あんこつぼみは あんこつぼみは
あゝ 恋の花
●学生時代
つたの絡まるチャペルで 祈りを捧げた日
夢多かりしあの頃の 想い出をたどれば
懐かしい友の顔が 一人一人うかぶ
重いカバンを抱えて 通ったあの道
秋の日の図書館の ノートとインクの匂い
枯葉の散る窓辺 学生時代
   讃美歌を歌いながら 清い死を夢見た
   何のよそおいもせずに 口数も少なく
   胸の中に秘めていた 恋への憧れは
いつもはかなく破れて 一人書いた日記 ・・・
ロウソクの灯(ひ)に輝く 十字架をみつめて
白い指を組みながら うつむいていた友
その美しい横顔 姉のように慕い
いつまでもかわらずにと 願った幸せ
テニスコート キャンプファイヤー
懐かしい日々は帰らず
すばらしいあの頃 学生時代
すばらしいあの頃 学生時代
●潮来舟
こんな悲しい 涙の恋を
知っているやら 利根の月
真菰(まこも)がくれに 人目をさけて
今日も棹(さお)さす 潮来舟
   うわさばかりで 帰らぬ人を
   待てば十九の 春がくる ・・・
潮来お前は 十二の橋を
もっていながら 何を泣く
わたしゃひとつの 思い出さえも
消えてはかない 捨て小舟(おぶね)
●サン・トア・マミー
二人の恋は 終わったのね
許してさえ くれないあなた
さようならと 顔も見ないで
去っていった 男の心
たのしい 夢のような
あのころを 思い出せば
サン・トワ・マミー
悲しくて 目の前が暗くなる
サン・トワ・マミー
   街に出れば 男が誘い
   ただ意味なく つきまとうけど
   このあたしが 行きつくとこは
   あなたの胸 ほかにないのよ
   サン・トワ・マミー
   風のように 大空をさまよう恋 ・・・
●ソーラン仁義
手前生まれは ソーラン節の
歌でなじみの 北海生まれ
夜の酒場を 露路裏 ああ づたい
流す男の 仁義には
意地と苦労が しみている
   手前ひとりで 津軽を越えた
   ケチな野郎さ 道産子(どさんこ)かもめ
   ギターゆこうか のれんを ああ わけりゃ ・・・
手前生まれは しぶきがかかる
銀のウロコのにしん場育ち
惚れたあの娘も 待っては ああ いまい
風の噂じゃ 他人(ひと)の妻
そうだ忘れて 生きるのさ
●夜明のうた
夜明けのうたよ あたしの心の
きのうの悲しみ 流しておくれ
夜明けのうたよ あたしの心に
若い力を 満たしておくれ
   夜明けのうたよ あたしの心の
   あふれる想いを わかっておくれ ・・・
夜明けのうたよ あたしの心の
小さな倖(しあわ)せ 守っておくれ
夜明けのうたよ あたしの心に
思い出させる ふるさとの空 
●昭和40年代 流行歌
●東京流れもの 竹越ひろ子
   作詞:永井ひろし 1965
流れ流れて 東京を
そぞろ歩きは 軟派でも
心にゃ硬派の 血が通う
花の一匹 人生だ
あぁ 東京流れもの
   夜の暗さに はぐれても
   若い一途な 純情は
   後生大事に 抱いて行く ・・・
曲りくねった 道だって
こうと決めたら まっすぐに
嘘とお世辞の 御時世にゃ
いてもいいだろ こんな奴
あぁ 東京流れもの

●東京流れ者 渡哲也
   作詞:川内和子 1966
何処で生きても 流れ者
どうせさすらい ひとり身の
明日は何処やら 風に聞け
可愛いあの娘の 胸に聞け
ああ 東京流れ者
   流れはてない 旅に出て
   いつかわすれた東京の
   泣いてくれるな 夜の雨 ・・・
風はひとりで 吹いている
月もひとりで 照っている
俺はひとりで 流れ者 ・・・
   夢はいらない 花ならば
   花は散ろうし 夢も散る
   どうせ散るなら 男花
   恋もすてたぜ 義理ゆえに
   ああ 東京流れ者

●東京流れもの 藤圭子
   作詞:石坂まさを 1970
風が吹いたら 吹かれます
雨が降ったら 濡れまする
馬鹿な男と 云わりょうと
馬鹿は承知の 一本気
あー 東京流れもの
   あの娘可愛い かれん花
   俺がいたんじゃ トゲを持つ
   すねるつもりじゃ ないけれど ・・・
姓は誰々 名は誰と
一人自分にきる タンカ
笑いなさるな 極道の ・・・
   男一匹 皮ジャンに
   飾りましょうか 白い花
   聞いてくれるな 身の上は
   明日も一人で 流れてく
   あー 東京流れもの  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


2024/2