お金の中間貯蔵施設

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●2%の「物価安定の目標」と「量的・質的金融緩和」 / 日本銀行  
2%の「物価安定の目標」  
日本銀行法では、日本銀行の金融政策の理念を「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資すること」としています。  
物価の安定が大切なのは、それがあらゆる経済活動や国民経済の基盤となるからです。  
市場経済においては、個人や企業はモノやサービスの価格を手がかりにして、消費や投資を行うかどうかを決めています。物価が大きく変動すると、個々の価格をシグナルとして個人や企業が判断を行うことが難しくなり、効率的な資源配分が行われなくなります。また、物価の変動は所得配分にゆがみをもたらします。  
こうした点を踏まえ、日本銀行は、2013年1月に、「物価安定の目標」を消費者物価の前年比上昇率2%と定め、これをできるだけ早期に実現するという約束をしています。  
より詳細な内容は「金融政策運営の枠組みのもとでの『物価安定の目標』について」(2013年1月22日公表)をご覧ください。また、日本銀行は、2013年1月に、「デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府・日本銀行の政策連携について(共同声明)」を、政府と共同して公表しました。  
「量的・質的金融緩和」  
日本銀行では、「量的・質的金融緩和」に関し、2014年10月31日の政策委員会・金融政策決定会合において、「マネタリーベース増加額の拡大」と「資産買入れ額の拡大および長期国債買入れの平均残存年限の長期化」を決定しました。より詳細な内容は「『量的・質的金融緩和』の拡大」(2014年10月31日公表)をご覧ください。  
以下は、2013年4月4日の決定内容について記載したものです。  
2013年4月に、日本銀行は、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を、2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現するため、「量的・質的金融緩和」を導入しました。「量的・質的金融緩和」では、マネタリーベースおよび長期国債・ETFの保有額を2年間で2倍に拡大し、長期国債買入れの平均残存期間を2倍以上に延長するなど、量・質ともに次元の違う金融緩和を実施しています。具体的な内容は以下のとおりです。  
(1)マネタリーベース・コントロールの採用  
量的な金融緩和を推進する観点から、金融市場調節の操作目標を、無担保コールレート(オーバーナイト物)からマネタリーベースに変更し、金融市場調節方針を以下のとおりとする。  
「マネタリーベースが、年間約60〜70兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う。」  
(2)長期国債買入れの拡大と年限長期化  
イールドカーブ全体の金利低下を促す観点から、長期国債の保有残高が年間約50兆円に相当するペースで増加するよう買入れを行う。また、長期国債の買入れ対象を40年債を含む全ゾーンの国債としたうえで、買入れの平均残存期間を、3年弱から国債発行残高の平均並みの7年程度に延長する。  
(3)ETF、J-REITの買入れの拡大  
資産価格のプレミアムに働きかける観点から、ETFおよびJ-REITの保有残高が、それぞれ年間約1兆円、年間約300億円に相当するペースで増加するよう買入れを行う。  
(4)「量的・質的金融緩和」の継続  
日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う。 
  
●「量的・質的金融緩和」の拡大 / 日本銀行 (2014/10/31) 
1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、以下の措置を決定した。  
(1)マネタリーベース増加額の拡大(賛成5反対4)(注1)  
マネタリーベースが、年間約80兆円(約10〜20兆円追加)に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う。  
(2)資産買入れ額の拡大および長期国債買入れの平均残存年限の長期化(賛成5反対4)(注2)  
 1 長期国債について、保有残高が年間約80兆円(約30兆円追加)に相当するペースで増加するよう買入れを行う。ただし、イールドカーブ全体の金利低下を促す観点から、金融市場の状況に応じて柔軟に運営する。買入れの平均残存期間を7年〜10年程度に延長する(最大3年程度延長)。  
 2 ETFおよびJ−REITについて、保有残高が、それぞれ年間約3兆円(3倍増)、年間約900億円(3倍増)に相当するペースで増加するよう買入れを行う。新たにJPX日経400に連動するETFを買入れの対象に加える[1]。  
2.わが国経済は、基調的には緩やかな回復を続けており、先行きも潜在成長率を上回る成長を続けると予想される。ただし、物価面では、このところ、消費税率引き上げ後の需要面での弱めの動きや原油価格の大幅な下落が、物価の下押し要因として働いている。このうち、需要の一時的な弱さはすでに和らぎはじめているほか、原油価格の下落は、やや長い目でみれば経済活動に好影響を与え、物価を押し上げる方向に作用する。しかし、短期的とはいえ、現在の物価下押し圧力が残存する場合、これまで着実に進んできたデフレマインドの転換が遅延するリスクがある。日本銀行としては、こうしたリスクの顕現化を未然に防ぎ、好転している期待形成のモメンタムを維持するため、ここで、「量的・質的金融緩和」を拡大することが適当と判断した。  
3.今後も、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う[2](注3)。  
   以 上
[1] CP等、社債等については、それぞれ約2.2兆円、約3.2兆円の残高を維持する(従来通り)。  
[2] 「量的・質的金融緩和」は、こうした方針のもとでオープンエンドで実施している。現在の金融市場調節方針および資産買入れ方針を継続した場合の本年末のバランスシートの見込みおよび今後の各項目の年間増加ペースは別紙のとおり。  
(注1)賛成:黒田委員、岩田委員、中曽委員、宮尾委員、白井委員。反対:森本委員、石田委員、佐藤委員、木内委員。反対した委員は、これまでの金融市場調節方針を維持することが適当であるとした。  
(注2)賛成:黒田委員、岩田委員、中曽委員、宮尾委員、白井委員。反対:森本委員、石田委員、佐藤委員、木内委員。反対した委員は、これまでの資産買入れ方針を維持することが適当であるとした。  
(注3)木内委員より、2%の「物価安定の目標」の実現は中長期的に目指すとしたうえで、「量的・質的金融緩和」を2年間程度の集中対応措置と位置付けるとの議案が提出され、反対多数で否決された(賛成:木内委員、反対:黒田委員、岩田委員、中曽委員、宮尾委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員)。  
日本銀行のバランスシートの見通し  
マネタリーベース  
13年末(実績)  202兆円  長期国債 142兆円  
14年末(見通し) 275兆円  長期国債 200兆円  
今後の年間増加ペース +約80兆円  

 
2014/11  
 
  
日銀 追加緩和決定の影響
  
日銀総裁、景気「回復基調が続く」 マイナス金利「問題ない」 2014/10/29  
日銀の黒田東彦総裁は28日の参院財政金融委員会で景気の現状に関し「駆け込み需要の反動減の影響から生産面を中心に弱めの動きが出ている」と述べ、回復の足取りの鈍さを認めた。一方、「企業の収益状況は極めて良好」と指摘。「人手不足により賃金が上昇し始め、企業による省力化投資が今後かなり進んでいく」と発言。全体として「先行きも緩やかな回復基調が続く」と自信を見せた。2%の物価目標の達成時期は「2015年度を中心とする時期に達成される可能性が高い」との従来見通しを維持した。そのうえで、15年度にも「(金融緩和からの)出口戦略について議論することは間違いない」と語った。日銀の大規模な国債購入によって短期国債の利回りがマイナスに転じていることは「強力な金融緩和の表れ」として、「問題ではない」との認識を示した。 
  
短期国債の札割れで高まった「量」の壁 2014/10/30  
短期国債が頻繁にマイナス金利で取引されるようになり、日銀の金融緩和の要であるマネタリーベース(資金供給量)の拡大を不安視する見方が浮かんでいる。市場に流通する短期国債はかなり減っているとされ、17日には日銀の買い入れ予定が未達に終わる「札割れ」が発生した。  
「短期国債をどうしても手放さない人がいます」と日銀の関係者は打ち明ける。17日に発生した札割れはその象徴だ。どれほど高い値段でも日銀が国債を買ってくれる状況だったが、3兆円の買い入れ枠に対して2兆6220億円しか応札がなかった。いくらお金を積まれても売らないという状況を意味する。  
「手放さない人」の1つは銀行のもようだ。銀行は日銀の金融調節や金融派生商品の取引の際、担保として一定量の国債を保有する必要がある。これまでは日銀が国債買い入れを進める中、売却に応じる銀行も多かったが、この担保の下限が近づいており、金利度外視で保有する動きが一部で出ているようだ。  
加えて海外投資家の動きもある。欧州の金融緩和が強まっている結果、為替の先物取引を組み合わせれば日本でマイナス金利であっても利益が生じる状況になっている。彼らは日本のマイナス金利の幅が悪化すれば、売却する可能性もあるが、足元では売却ニーズは乏しいという。  
日銀はマネタリーベースを年60兆〜70兆円増やすことを目標に掲げている。このうち長期国債が50兆円を占めるが、残りの10兆〜20兆円の大半はこれまで短期国債で埋められてきた。それがお金をいくら積んでも買い取れない事態となり、調整弁としての役割が揺らぎつつある。  
実際、日銀は17日の札割れ以降、長期国債の買い入れ額を増やしている。短期国債の買い入れが十分に進まなかった場合に備え、長期国債を増やすことで目標額に近づけようと判断しているとみられる。  
市場関係者の間では今年末の270兆円のマネタリーベースの残高目標の達成のめどはついたとの見方が出ているが、問題は来年だ。2%の物価目標が達成されるまでは、追加緩和がなくとも年60兆〜70兆円のペースで量を増やし続けることになる。長期国債を50兆円で据え置けば、10兆〜20兆円は引き続き短期国債を中心に積んでいく必要に迫られる。  
銀行の担保需要も強いことを考えれば、札割れが頻発したり、金利のマイナス幅が著しく高まったりする可能性もある。加えて、財務省は償還年限の長期化を進める考えで、来年度は短期国債の発行が減る可能性もあり、枯渇状況は一段と強まる可能性がある。  
担保ニーズを満たすため、銀行が短期国債の代わりに2年債などを買う動きも出てきている。ある証券会社の国債トレーダーは「中短期債の流通量も急速に細ってきた」と話す。  
「金利全体を押し下げる中での一現象であり、問題ではない」。日銀の黒田東彦総裁は28日、国会で短期国債のマイナス金利について問われ、落ち着いた様子でこう返した。だが、足元の状況が続けば、量の目標の達成が難しくなるだけでなく、市場機能の低下にもつながりかねない。  
今年も残すところ2カ月あまり。先行きの金融調節の運営も政策委員の間での議題の1つとなりそうだ。 
  
日銀、追加緩和決定 2014/10/31  
日銀は31日の金融政策決定会合で、追加金融緩和を賛成5、反対4で決定した。1年間に買い入れる資産を現在の約60兆〜70兆円から約80兆円に増やす。 
新聞報道 2014/10/31 (時間とともに)
  
日経平均、日銀会合受け急伸 上げ幅600円超、1万6300円台   
31日午後の東京株式市場で、日経平均株価は上げ幅を大幅に拡大した。前日比600円超上昇して1万6300円を超える場面があった。9月25日に付けた1万6374円14銭の年初来高値に迫っている。日銀が同日開いた金融政策決定会合で、追加の金融緩和実施を決定したことを受けて急伸した。 
  
円、110円台に下落 日銀追加緩和決定で売り  
31日午後の東京外国為替市場で円相場は一段と下落している。13時50分すぎに1ドル=110円29銭近辺と、2008年8月25日以来6年2カ月ぶりの円安・ドル高水準を付けた。日銀は31日に開いた金融政策決定会合で、追加緩和を決めたことを受け、円売り・ドル買いが膨らんだ。 
  
債券、先物が過去最高値 長期金利は0.435%に低下 
31日午後の債券市場で、先物中心限月の12月物が前日比25銭高い146円78銭まで上昇し、中心限月としての過去最高値を更新した。日銀が金融政策決定会合で追加金融緩和に踏み切ったことを受け、債券需給が一段と引き締まるとの見方から買い安心感が強まった。  
長期金利の指標である新発10年物国債の利回りは一時前日比0.035%低い(債券価格は上昇)0.435%と、2013年4月5日(0.315%)以来1年7カ月ぶりの低水準を付けた。新発5年物国債の利回りも0.110%と、2013年3月27日以来の水準に低下した。 
  
日銀が追加緩和 10兆〜20兆円拡大  
日銀は31日、金融政策決定会合を開き、追加の金融緩和を決めた。マネタリーベース(資金供給量)を現行の年60兆〜70兆円から年80兆円へと拡大する。追加分は長期国債の買い入れの増加で対応する。上場投資信託(ETF)の買い入れも年1兆円から年3兆円に増やす。原油安が物価の下振れに働いていると判断し追加緩和に踏み切った。  
決定にあたっては政策委員9人のうち、5人が賛成、4人が反対した。賛成したのは黒田東彦総裁、岩田規久男副総裁、中曽宏副総裁、白井さゆり審議委員、宮尾龍蔵審議委員。  
政策変更の理由については決定会合後の声明で「着実に進んできたデフレマインドの転換が遅延するリスクがある。リスクの顕現化を未然に防ぎ、好転している期待形成のモメンタムを維持するため」とした。 
  
日経平均、上げ幅800円超える 日銀追加緩和決定を受け 
31日の東京株式市場で日経平均株価は上げ幅が一時800円を超した。その後も800円前後高い1万6400円台半ばで推移している。日銀の追加緩和をきっかけに海外勢など機関投資家の買いが入っている。 
  
日銀追加緩和 市場の見方  
日銀は31日の金融政策決定会合で、追加の金融緩和を決定した。これを受け、東京市場は株、為替相場ともに大きく反応した。市場は緩和をどう受け止め、今後どう展開するか。専門家の見方をまとめた。  
「株、年内1万8000円も GPIFも追い風」 SMBCフレンド証券 
日銀の追加緩和決定は正直驚きだ。政策委員の表決は賛成5、反対4だった。賛成・反対が同数だった2008年10月の会合以来の僅差の決着で、委員の間でも意見が割れていたことがわかる。日銀は原油価格の下落などから物価見通しを引き下げたとみられる。発表直後から株式相場は好感した。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用比率変更も決まる見通しであることから、日経平均株価は年末までに1万7000〜8000円まで上昇するとみる。  
「株、思い切りの良い政策と評価 効果見極めも必要」 みずほ信託銀行  
日銀が今回決めた追加の金融緩和は市場の意表を突き、サプライズ(驚き)が強かった。安定的な物価上昇に向けて日銀が強いメッセージを発してきたと受け取ることができそうだ。年60兆〜70兆円のペースで増やすとしていたマネタリーベース(資金供給量)を約80兆円まで拡大するといった政策は、思い切りの良い追加緩和と評価することができよう。ただ、2年で2%の物価安定目標の達成にはなお困難も伴う。きょうのところは急速な円安と株高が進んでいるが、今後市場が冷静さを取り戻せば、追加緩和の効果と経済の改善度合いを慎重に見極めていかなければならないだろう。  
「株、驚きある好材料 1万7000円超も」 大和証券 
日銀の追加金融緩和は株式相場を押し上げる新たな材料になる。投資家は今会合で追加緩和に踏み切るかどうかについては半信半疑だっただけに、驚きを持って受け止められたようだ。日経平均株価は年末までに1万7000円程度まで上昇するとみていたが、一段と上振れする余地が出てきた。気がかりなのは消費増税を巡る議論への影響だ。税率を10%まで引き上げる政治判断の時期が近づいているが、相場が水準を切り上げたことで増税容認の雰囲気が強まる可能性がある。増税が正式に決まれば景気を冷やすとの連想が働き、相場の重荷になりかねない。  
「円、年末までに113円も視野」 三菱UFJモルガン・スタンレー証券  
非常にサプライズだ。日銀がこのタイミングで追加緩和を決めると予想していた人は少数派で、私も虚を突かれた。米国が量的緩和の終了を決めた同じ週に、日銀が追加の金融緩和を決めた。日米の金融政策の方向性の違いがより明確になり、円相場は教科書通りの反応を見せ、円売りが加速した。ただ、6年2カ月ぶりという久しぶりの円安・ドル高とあり、週末にかけては達成感やドルの高値警戒感から利益確定を目的とした円買いが円の下値を抑えるだろう。年末に向けては、1ドル=112〜113円まで円安・ドル高が進む可能性もあると考える。  
「円、下げ進み年内112円へ さらなる緩和は見込み薄」 みずほ銀行 
日銀は31日開いた金融政策決定会合で追加の金融緩和政策を決めた。足元のインフレ率が鈍化しており、従来の物価見通しを変更せざるを得なかったためだろう。ただ、今回の決定は賛成が5人、反対が4人と票が割れているため、いまのところ、もう一段の緩和に踏み切る可能性は低いとみている。外国為替市場で円は一段と下げ幅を広げるだろう。今後、年内で1ドル=112円、1年間では118円に向けて下落するとみている。 
  
黒田日銀の先制攻撃 深夜のNYも驚く  
NYの日本株担当者たちから、現地深夜にもかかわらず緊急メール・電話ラッシュである。米量的緩和終了で火がついたドル高・円安。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の日本株運用配分の25%への引き上げも彼らは承知している。  
「資金供給量を年間10兆〜20兆円増やし、80兆円規模へ増額」「ワオー」「中長期国債買い入れペースも年約50兆円から約30兆円増やし、平均残存期間も7〜10年程度に3年ほど延長」「グレート!」「ETFも年間保有3兆円へ、リートも900億円へ、それぞれ3倍へ増加」「アンビリーバブル!!」「賛成5、反対4」「クロース!(僅差だね)」  
昨晩まではアベノミクスが「政治とカネ」の問題で、政権安定基盤が揺れる状況の中、日本株の優先順位が下がり気味であった。それだけに今回は海外のホットマネーも出遅れ、まだ入り口を模索している状況だ。  
ただ、11月の決算期を前に今年のパフォーマンスが悪いだけに「倍返し」の願ってもないチャンスである。円売り・日本株買いトレードが復活することは間違いあるまい。第二ラウンドがこれから始まる。  
海外年金などのリアルマネーは内部の日本株運用計画書を書き易くなった。ジワリ動きが顕在化しそうな様相。ドル円相場もターゲットは再び115円に戻った。  
日本は3連休にはいるが欧米勢は素直にモメンタム・トレードで乗ってきそうだ。本稿執筆中にも、急きょ来日と、決算を控えたNYの運用マネージャーからメールが入った。突発的相場に3連休は無い。 
  
世界経済「欧州・中国に懸念」 
日本経済新聞社と日本経済研究センターが31日午後に開いた景気討論会では、世界経済の見通しについて、米国の景気は堅調とみる一方で、欧州や中国などの景気減速が懸念されるとの声が多かった。  
武田洋子三菱総合研究所チーフエコノミストは米国の現状について「1番元気なマーケットであることは間違いない」との見方を示した。その上で米連邦準備理事会(FRB)がどのように金融正常化に向かっていくのかが今後の世界経済を占う上で重要とした。加えて、欧州と中国の景気減速に懸念を示した。すでに減速傾向にあるドイツの景気に関しては、対ロ経済制裁や南欧経済低迷の影響だけでなく「中国の影響が及び始めている」との見方も示した。  
志賀俊之日産自動車副会長も、世界経済情勢について「良いところはアメリカだけ」と指摘した。原油価格の下落に伴って大型車の購入が伸びており、国内自動車メーカーの収益源になっていると説明した。ただ米国では信用力の低い顧客に自動車購入のためのローンを組ませるなどしており、景気の過熱には注意が必要だとした。  
木下智夫野村証券チーフエコノミストは、中国景気は「減速はするものの、大きな問題にはならない」との認識を示した。他国と比べて政府債務が少ないことや中央銀行が金融機関に義務づけている預金準備率が高いことなどから、機動的に景気刺激策を打てることが強みとの見解を示した。  
一方で、岩田一政日本経済研究センター理事長は「アメリカ経済は力強さを欠いている」との見方だった。労働生産性や賃金、消費が伸びていないことを理由に挙げ、長期停滞期に入っている可能性を指摘した。米国では潜在成長率の減速が実際の成長率の伸びの鈍化につながる懸念があるとも述べた。 
  
日経平均6年ぶり上げ幅 日銀に裏をかかれた海外短期筋  
「まずい、買い戻せ!」  
週末前で静かだったフロアで、一気に電話が鳴りっぱなしになった。14時ごろの証券会社のトレーディングルーム。ある国内証券のトレーダーは、顧客からの大量の買い注文に追われた。13時40分ごろに日銀の追加緩和決定が伝わると、投資家は一斉に買いで反応した。日経平均株価はその後わずか5分で400円強上昇。買いの勢いは止まらず、終値では755円高と約6年ぶりの上昇幅となった。  
日銀はこの日開いた金融政策決定会合で、上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)の買い入れ額拡大など、追加の金融緩和策を決定した。31日午前の東京株式市場では「今回は追加緩和見送り」との見方が大勢だっただけに、大きな驚きをもって受け止められた。外国為替相場の円安・ドル高も支えになり、日経平均は終値で1万6413円と約7年ぶりの高値水準で終えた。  
黒田東彦・日銀総裁がサプライズ緩和を打ち出すのは、2013年4月以来。最初の異次元緩和決定時も、前日比で見れば200円強上昇と31日ほど株高の勢いはない。31日、日経平均が上げ幅が一時875円と5%を超える急騰を演じたのは、「緩和なし」と踏んだ海外短期筋が完全に裏をかかれたからだ。  
「何かある」――。日銀の金融政策決定会合は現状維持であれば12時前後に終わり、結果が公表されるのが一般的。だが、今回は14時近くまで長引いた。日経平均は午後1時過ぎに売り物が膨らみ、いったん伸び悩む場面があった。  
昼休み時間帯までは一部の海外ヘッジファンドは追加緩和があった場合を先読みして、先物を打診買いする動きがちらほら見られた。だが、なかなか終わらない日銀の会合にしびれを切らし、「きょうは(緩和発表は)なさそうだ」と見切りをつけ、「午後に入り買い持ち高を落としたり、売りを積みましたりする動きが優勢になった」(大和証券グローバル・エクイティ・トレーディング部の沖宗和弘担当部長)。  
そこに突如発表された、日銀の追加緩和策は完全に海外短期筋の裏をかいた形となった。一斉に売り方の買い戻しやヘッジ目的の先物買いが集中し、日経平均先物の日中売買高は18万枚強と前日の5倍に膨らんだ。  
問題は株高基調が持続するかどうか。この日はサプライズ緩和にかき消されたが、前場までの相場上昇は米経済指標の好調さを背景にした米景気の回復期待が頼みの綱だった。  
円相場も約6年10カ月ぶりの円安・ドル高水準にある。「企業業績は堅調で、PER(株価収益率)などで見れば、欧米と比べてなお出遅れ感がある」(みずほ投信投資顧問の清水毅チーフストラテジスト)。大和証券では、この日は海外の中長期投資家がディフェンシブ株を売り、主力輸出株に資金を振り向ける上げ相場特有の動きが見られたという。  
ファンダメンタルズの改善が進むかどうかに加え、日銀が追加緩和に動いたことで、今後は消費増税の扱いも焦点となる。また、同時に打ち出されるとの期待が大きい法人減税や経済対策などへの期待も高まりやすい。需給面での押し上げ効果はいったんはげ落ちる可能性が高いものの、当面は再び上昇局面に入るとの見方が広がっている。 
  
財務相、日銀の追加緩和「経済を後押しする力を発揮」  
麻生太郎副総理・財務・金融相は31日午後、日銀が同日開いた金融政策決定会合で追加の金融緩和を決めたことについて「日本経済を後押しする力を発揮してくれるものだ。黒田総裁にはいい決定をしていただいた」と評価した。財務省で記者団に語った。  
同日日経平均株価が700円以上値上がりし7年ぶり高値となったことについては「株価に対していろいろ言う立場にはない」と述べるにとどめた。円安が急速に進んでいることついては「今後経済に影響を与えていくので、経済政策を考えて細やかな配慮をしておかないといけない」との認識を示した。 
  
米国株、大幅高で始まる ダウ平均は一時最高値、1万7355ドルに  
31日の米株式相場は大幅に続伸して始まった。ダウ工業株30種平均は一時1万7355ドル71セントと、9月19日に付けた終値ベースでの最高値である1万7279ドル74セントを上回った。日銀は31日に開いた金融政策決定会合で、市場の大半の予想に反して追加の金融緩和を決めた。日経平均株価が一時800円超も急伸するなど投資家心理が改善し、米株式相場にも買いが及んだ。  
午前9時35分現在では、ダウ平均は前日比149ドル71セント高の1万7345ドル13セントで推移していた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同65.499ポイント高の4631.637と、2000年3月以来およそ14年7カ月ぶりの高値圏で推移している。  
日本の公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は31日に運用資産の構成割合を見直したと発表。日本国債を中心にした運用から内外の株式などリスク資産での運用比率を増やす方針で、米株式にも資金が流入するとの思惑が広がったことも相場を下支えした。  
個別銘柄では、米半導体大手のインテルや映画・娯楽大手のウォルト・ディズニーなどダウ平均採用銘柄が軒並み高い。30日夕に発表した7〜9月期の決算が好感された小型カメラのゴープロやビジネス向け交流サイト(SNS)のリンクトインも急伸している。  
一方で、前日に発表した10〜12月期の利益見通しが市場の期待を下回ったコーヒーチェーン大手のスターバックスが下落。石油のシェブロンも売りが優勢となっている。 
韓国経済“石油ショック”で輸出産業総崩れ 2014/11/14  
このところの原油価格急落に韓国経済があえいでいる。スマートフォンや自動車などと並ぶ産業の柱である石油化学関連企業が、在庫の評価損や輸出低迷で業績が悪化する「石油ショック」の様相だ。さらに「黒田バズーカ第2弾」で一段のウォン高と原油安が生じただけに事態は深刻だ。  
日本国内のレギュラーガソリン価格は17週連続で値下がりし、1リットル当たり159円50銭となった。消費者にとっても原油価格下落は歓迎だが、韓国にとっては悩みのタネだ。  
スマホや自動車、造船、鉄鋼と並んで韓国の5大産業と呼ばれる石油化学関連は、韓国の総輸出のうち約2割を占める。1970年代に日本経済が苦しんだ石油ショックは原油価格高騰によるものだったが、韓国では価格下落によるショックが懸念されている。  
ニューヨーク市場の原油先物相場で指標となる米国産標準油種(WTI)は、1バレル=107ドル台と今年の最高値をつけた6月中旬から一時75ドルを割り込み、約3年ぶりの安値水準をつける場面もあった。サウジアラビアが米国向けの原油価格を引き下げると伝わったほか、安価な「シェールオイル」の増産が進む米国で値下げ競争が激化するとの見方も浮上する。  
原油価格が下がれば、原材料価格が安くなってメリットがあるのかと思いきや、「原油価格の下落は各国の需要が低迷していることを意味しているため、利ざやは縮小し、これまで高値で仕入れた在庫の評価損も発生する。さらに韓国の場合、ウォン高が輸出競争力を弱めている」(国内金融系シンクタンク)という。  
韓国の主要な石油関連企業の業績も減益や赤字に見舞われた。原油価格下落だけでなく、対中輸出の不振も背景にあるようだ。週刊東洋経済元編集長の勝又壽代氏は「過去の経済危機のたびに、韓国の切り札となったのが輸出の増加だが、いまや中国の過剰生産能力による価格低下で競争力を失った。外交的にすり寄っている中国によって、打撃を受けているのは皮肉なことだ」と指摘する。  
逆風が続きそうな韓国の石油産業にさらに打撃となるのが、日銀の追加金融緩和だ。ウォン高で韓国の輸出産業の採算性を悪化させるだけでなく、対ドルでも円安が進んだことでドル建て取引の原油に割高感が出たことで、原油価格を押し下げる効果も生んでいる。韓国の輸出産業は総崩れとなってしまうのか。 
アベノミクスは株高でも救えない 蘇生には財政出動を 2014/11/23  
内閣府発表の7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値によると、実質成長率は前期比年率換算で2四半期続けてマイナス成長に落ち込んだ。消費税増税はデフレを再燃させつつある。  
甘利明経済財政・再生相はGDP速報値発表後の記者会見で、「デフレ下で消費増税を行うことの影響について学べた」と反省の弁。甘利氏周辺の内閣府エコノミストたちからは楽観論ばかり吹き込まれたのだろう。本欄などで、「消費税増税でアベノミクスは殺される」と1年半以上前から警告してきた筆者からすれば、これらエリート・エコノミスト、エリート官僚たちは、権力と納税者のカネを使って収集した豊富な情報をどのように歪曲(わいきょく)したか、知りたいところだ。  
安倍晋三首相が再増税を先送りし、衆院を解散したところで、アベノミクスが復調するわけではない。  
甘利氏は「大事なことは好循環をしっかり回していくことだ」と言い、「企業収益は過去に例のないくらいに好業績をあげている。それが内部留保にとどまらず、雇用者報酬に反映されることが一番大事だ」と賃上げを引き続き産業界に求めていくつもりのようだ。しかし、企業側は国内需要が継続的に上向かない限り、雇用増や賃金アップに乗り出さない。消費税増税で実質所得が減って消費が冷え込む中で、いきなり賃上げを求めるには無理がある。  
好業績なのは円安で為替差益が見込まれる輸出大手なのだが、内需型企業は原材料コスト上昇に悩まされている。  
即効性が期待されるのが金融緩和である。黒田東彦日銀総裁は10月末に思い切った「異次元緩和」追加策を打ち出し、円安、株高を演出した。円安は株高を導き、株高は実体経済を押し上げるという読みがある。  
伝統的な日銀マンにとっては、金融政策を通じて株高に誘導するのは「タブー」。株価を口にするのもいやがったものだが、黒田日銀は株式のインデックス投信を信託銀行全体の規模並みで買い上げるくらいなのだから、随分と変わったものだ。では、株高で実体経済はどのくらい押し上げられたのか。  
株高によるGDP押し上げ効果は、米国に比べてかなり弱い。グラフはリーマン・ショック後のデータをもとに筆者が試算した。株価が2倍になった場合、米国では2011年9月以降、一貫して実質GDPが15%前後増えるが、日本では12年12月以降は5%前後で、7月以降は2%台まで落ち込んだ。株高の効き目は薄れつつある。  
株価は一本調子で上昇するわけではない。株価押し上げをもくろむ金融政策自体、非常手段であり、期間、規模とも限度がある。さらに海外投資家の思惑に翻弄される。安倍政権が消費税増税を見送るだけでは、アベノミクスを蘇生(そせい)させられない。金融緩和に加えて、政府は財政出動に踏み切るべきだ。現役世代向けの所得税減税によって、増税デフレを払拭すべきだ。 
サプライズ日銀追加緩和の舞台裏 2014/11/25  
日銀は10月31日、大方の予想外となった追加金融緩和を決めたが、25日に公開された金融政策決定会合の議事要旨でその内容がつまびらかになった。黒田東彦総裁を含む政策委員9人のうち4人が反対する“薄氷”の決定だった。反対派の委員が「追加緩和の効果は、それに伴うコストや副作用に見合わない」と指摘するなど、激しい応酬も明らかになった。  
原油安リスクが引き金  
9人の政策委員のうち、賛成したのは正副総裁と宮尾龍蔵、白井さゆりの両氏の5人。反対したのは木内登英、森本宜久、石田浩二、佐藤健裕の4氏だった。  
この日の決定会合では、多くの委員が原油価格の大幅な下落が物価の下押し圧力として作用していることに注目。賛成した委員は原油安が続いた場合、「デフレマインドの転換が遅延するリスクが大きい」として、このタイミングでの追加的な金融緩和を主張した。1人の委員は「このことは、年末から来年にかけて、企業が事業計画を策定したり、賃金交渉を行う重要な時期であることを踏まえると、特に重要である」と付け加えた。  
また、ある委員は「(今回の追加緩和によって)平成27年度下期には、2%の物価安定目標の安定的な達成が十分視野に入る。その時期には、出口戦略の議論が開始できる状況になる可能性もある」などと述べた。「企業収益や雇用・賃金などに対してこれまで以上にしっかりとした効果を発揮していくことが期待できる」と述べた委員もいた。  
具体的な追加緩和の内容についても意見が交わされた。何人かの委員は「戦力の逐次投入と受け取られないよう、リスク量や副作用も勘案の上、可能な限り大きな規模を目指すべきである」と述べた。  
その上で、複数の委員は、(1)市場への資金供給量の増加ペースを年間約60兆〜70兆円から約80兆円に拡大(2)長期国債の買い入れ額を年間約50兆円から約80兆円に拡大−することが望ましいと述べた。短期国債買い入れとのバランスや長期国債の買い入れ平均残存期間もあわせて検討すべきとの意見のほか、上場投資信託(ETF)やJ−REIT(不動産投資信託)といったリスク性資産の買い入れも増加すべきとの意見も出された。  
「効果はかなり限定的」と反対も  
一方、このタイミングで追加緩和を行うことに、慎重な意見も相次いだ。何人かの委員は「コストや副作用に見合わない」と述べ、追加緩和の効果を疑問視する姿勢を表明。金利が歴史的な低水準にあることから、「経済・物価に対する限界的な押し上げ効果は大きくない」との意見も出された。  
日銀が昨年4月に導入した異次元金融緩和は、消費者や企業の物価上昇予想に働きかける効果も期待されている。これに対し、何人かの委員は「(追加緩和の)効果は導入時と比べてかなり限定的なものにとどまる」と述べた。効果の持続性に疑問を投げかけた委員もいた。  
追加緩和のコスト・副作用については、市場機能の一段の低下を懸念する声が相次いだ。マネー・マネジメント・ファンド(MMF)やマネー・リザーブ・ファンド(MRF)などで運用難のリスクが高まる可能性のほか、金利低下が金融機関の収益や仲介機能に与える影響を懸念する意見が上がった。  
日銀による国債の大量買い入れについて、何人かの委員は「(国の赤字を日銀が穴埋めする)財政ファイナンスであるとみなされるリスクがより高くなる」と指摘。円安の進行に伴う内需型の中小企業への悪影響を懸念する委員もいた。  
大臣への異例のお伺いも  
2%の物価安定目標の達成時期に関する意見も交換された。複数の委員が「成長期待の高まりなどを踏まえて中長期的に達成すべき」として、「2年程度の期間」に過度にこだわるべきではないとの考えを示した。  
追加緩和をめぐる議論を踏まえ、政府からの出席者が大臣と連絡を取るため、会合の一時中断を申し出る異例の出来事もあった。午前9時に始まった会合は約3時間半が経過したころ、政府関係者側からの申し入れで11分間中断した。  
追加緩和に対し、宮下一郎財務副大臣は「経済の好循環をさらに後押しし、持続的な経済成長につなげるための措置として、政府としても歓迎する」と発言。また、内閣府の前川守政策統括官は「本日の議論については、時宜を得たものと考える」などと述べた。  
日銀はこの日の決定会合で、長期国債などを買い増し、1年間に市場に供給するお金の量を約10兆〜20兆円上積みして約80兆円に増やす追加緩和を決定。約4時間40分のロングラン会議で、黒田総裁ら5人が4人の反対を押し切った。