新聞社の「ヤル気」と「覚悟」

元日 新聞各紙に見える2014年の「ヤル気」と「覚悟」 
( ある方の新聞各紙への論評 ) 
 
私もマスコミ各社の気概に期待したいものです 
とは言いながら 
我が家での位置づけは「テレビ番組欄」が第一です 
それと3カ月ごとの契約更新で頂けるビールを楽しみにしています
 


  
私の知る限り 
新聞にマスコミとしての気概は感じられません 
ネット社会になり 一層悪化したようです 
不都合な記事は あっという間に削除されてしまいます 
( 有料のネット新聞など絶対に読みません ) 
 
気概も 再構築の時期なのでしょう 
不都合な記事も保存されていれば 
後日 書かれた経緯・背景など マスコミ社会の歴史資料としての価値が生れます 
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以下は ある方の元旦新聞各紙への論評です 
朝日新聞にリーディングペーパーの立場を期待しているようです
新聞社では、日々の新聞の”一面の右上の記事”、つまり「一面トップ」の記事へのこだわりがとても強いという。さらに毎年、元日の一面トップにどんな記事を載せるかで、その新聞社がその時代その時代で「何が問題か」 その認識が反映されるということも分かった。 つまり、それぞれの新聞社が「今の時代でもっとも重要なテーマ」と認識する問題が「元日の一面トップ」に載るのである。元日の一面トップの記事に、その日から始まるシリーズ連載の第一弾が載ることも多い。 
その時代や何が問題だと考えているかが一面トップの記事から伝わってくる。元日の記事を見れば、新聞社のヤル気と覚悟が分かってくるの。 
2014年元日に新聞各紙は何を一面トップに持ってきたのか。  
  
読売新聞  
読売新聞は、一面トップの見出しは『中国軍 有事即応型に』『陸海空を統合運用』『機構再編案 7軍区を5戦区に』とある。  
中国軍が、国内に設置している地域防衛区分である7大軍区を、有事即応可能な「5大戦区」に改編することなどを柱とした機構改革案を検討していることがわかった。5大戦区には、それぞれ陸軍、海軍、空軍、第二砲兵(戦略ミサイル部隊)の4軍種からなる「合同作戦司令部」を新たに設ける。複数の中国軍幹部などが明らかにした。これまでの陸軍主体の防衛型の軍から転換し、4軍の機動的な統合運用を実現することで、沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海や南シナ海での制空権・制海権の確保に向けて攻撃力の強化を目指すものだ。新型装備の増強に加え、運用の近代化が実現すれば、日本や米国の脅威となるのは必至だ。軍幹部によると、5年以内に、7大軍区のうち、沿海の済南、南京、広州の3軍区を3戦区に改編して、各戦区に「合同作戦司令部」を設置し、それぞれ黄海、東シナ海、南シナ海を管轄する。東シナ海での防空識別圏設定と連動した動きで、「『海洋強国化』を進める上で避けては通れない日米同盟への対抗を視野に入れた先行措置だ」という。その後、内陸の4軍区を二つの戦区に統廃合する見通しだ。現在も演習などの際には軍事作戦を主管する戦区という呼称を一時的に使っているが、戦区に改編することで有事即応態勢を整えることになる。  
 
この記事の重点は「沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海や南シナ海での制空権・制海権の確保に向けて攻撃力の強化を目指すものだ。新型装備の増強に加え、運用の近代化が実現すれば、日本や米国の脅威となるのは必至だ」という部分にある。日本の自衛隊の仮想敵である中国軍について、中国軍の複数の幹部を取材して脅威の実態を探った記事だ。 
文章として書かれてはいないが、日本の防衛体制は現状で大丈夫なのか?と読者に思わせるに十分な内容だ。読売新聞にとって、日本の国防こそが重要課題であり、特に中国軍の動きには目を光らせていくぞという覚悟が読み取れる。  
  
毎日新聞  
さて、毎日新聞の一面トップの見出しは、『中国、防空圏3年前提示』『日本コメント拒否』『非公式会合 発表と同範囲』。  
中国人民解放軍の幹部が、2010年5月に北京で開かれた日本政府関係者が出席した非公式会合で、中国側がすでに設定していた当時非公表だった防空識別圏の存在を説明していたことが31日、明らかになった。毎日新聞が入手した会合の「機密扱」の発言録によると、防空圏の範囲は、昨年11月に発表した内容と同様に尖閣諸島(沖縄県)を含んでおり、中国側が東シナ海の海洋権益の確保や「領空拡大」に向け、3年以上前から防空圏の公表を見据えた作業を進めていたことが改めて裏付けられた。非公式会合は10年5月14、15の両日、北京市内の中国国際戦略研究基金会で行われた。発言録によると、中国海軍のシンクタンク・海軍軍事学術研究所に所属する准将(当時)が、中国側の防空圏の存在を明らかにしたうえで、その範囲について「中国が主張するEEZ(排他的経済水域)と大陸棚の端だ」と具体的に説明し、尖閣上空も含むとの認識を示した。また、この准将は「日中の防空識別区(圏)が重なり合うのは約100カイリ(約185キロ)くらいあるだろうか」と述べるとともに、航空自衛隊と中国空軍の航空機による不測の事態に備えたルール作りを提案した。  
人民解放軍の最高学術機関である軍事科学院所属の別の准将(当時)も「中国と日本で重なる東海(東シナ海)の防空識別区(圏)をどう解決するかだ」と述べたうえで、同様の提案をしていた。中国の防空圏に尖閣諸島が含まれていれば、「尖閣に領土問題は存在しない」という日本政府の公式的な立場を崩しかねない。このため、日本側出席者の防衛省職員が「中国は国際的に(防空圏を)公表していないので、どこが重複しているのかわからない。コメントできない」と突っぱねた。  
 
毎日新聞の記事は、読売新聞と同じように、中国との関係が緊張をはらみ、予期せぬ衝突が起きて戦争突入の可能性もある現状を強く意識している。昨年11月に一方的に発表した防空識別圏について、中国が3年前に非公式会合で日本側に提示していたという事実を伝える。中国側の「野心」を暴く一方で、日本側もこの情報を防衛省内や外務省、官邸などに上げてうまく処理できた可能性があったこともうかがわせている。読売新聞のように中国側だけを取材したものでなく、中国軍、日本の防衛省、自衛隊のやりとりを多角的に取材した深みのある記事だ。毎日新聞の記事は「隣人 日中韓」という連載を昨年末から始めていて、その第2弾としての立派なスクープといえる。3面の「隣人 日中韓」の記事には『予期せぬ衝突 回避策急務』『緊張「いつ起きても…」』『交渉 靖国参拝で遠のく』という見出しが並び、自衛隊と中国軍との間で現場レベルの話し合いやホットラインが出来つつあったのに、首相の靖国神社参拝などの「政治」がその動きを止めてしまったことを報じている。 
毎日新聞からは、こうした日中韓の3カ国の関係を「複眼的に」見つめていこうとする「覚悟」が伝わってくる。読売が対中国で「単眼的」なのと比べると物事を単純化しないで相手国の立場でも考えようとする姿勢が見える。 
  
産経新聞  
産経新聞の一面トップは、『河野談話 日韓で「合作」』『原案段階から すり合わせ』『関係者証言 要求受け入れ修正』というものだ。  
慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の「河野洋平官房長官談話」について、政府は原案の段階から韓国側に提示し、指摘に沿って修正するなど事実上、日韓の合作だったことが31日、分かった。当時の政府は韓国側へは発表直前に趣旨を通知したと説明していたが、実際は強制性の認定をはじめ細部に至るまで韓国の意向を反映させたものであり、談話の欺瞞(ぎまん)性を露呈した。当時の政府関係者らが詳細に証言した。日韓両政府は談話の内容や字句、表現に至るまで発表の直前まで綿密にすり合わせていた。証言によると、政府は同年7月26日から30日まで、韓国で元慰安婦16人への聞き取り調査を行った後、直ちに談話原案を在日韓国大使館に渡して了解を求めた。これに対し、韓国側は「一部修正を希望する」と回答し、約10カ所の修正を要求したという。原案では「慰安婦の募集については、軍の意向を受けた業者がこれに当たった」とある部分について、韓国側は「意向」を強制性が明らかな「指示」とするよう要求した。日本側が「軍が指示した根拠がない」として強い期待を表す「要望」がぎりぎりだと投げ返すと、韓国側は「強く請い求め、必要とすること」を意味する「要請」を提案し、最終的にこの表現を採用した。  
 
平成5年の「河野洋平官房長官談話」が、原案の段階から韓国側とすり合わせていた「合作」だったとし、当時の政府関係者が証言したという内容の記事だ。2面で「河野談話の欺瞞性はもう隠しようがなくなった」と書く。日本側が自分自身で考えて発表したものでなく、韓国側と妥協点を探っていた産物だったので「欺瞞」だという展開。 
産経新聞が2014年も従軍慰安婦問題など「歴史認識」に重点を置いていく、というヤル気と覚悟は伝わってくる。ただ、外交交渉では、相手先と水面下で妥協点を探るのは通常行われていることなので、それがけしからんとする論調は外交交渉術をあえて知らないふりしているようでかなり意図的な印象だ。また、当時の「日本政府の関係者」だけに取材するという取材の薄さも気になる。2014年もこれまで同様に一点突破の路線で、やっていくということなのだろう。 
  
日本経済新聞  
日本経済新聞の一面トップは『空恐ろしさを豊かさに』という見出し。『常識超え新しい世界へ』という見出しも続く。  
元日から始まった「リアルの逆襲」という連載の第1回の記事だ。速すぎる科学や技術の進歩に一線を越えたような空恐ろしさを感じることはないだろうか。これまでの常識を覆し、新たな秩序を築く過程では抵抗や反発も避けられない。豊かな未来。それは「リアルの逆襲」を乗り越えた先にある。  
 
一度、絶滅した動物を蘇らせるようなバイオの科学が「空恐ろしい」一方で、ビジネスにもつながる面を強調する。それはネットを使って、人間を格付けする技術も同様だ。ネット上の「いいね!」が多い人間ほど、政治でもビジネスでも高く評価される時代になりつつある。 
iPS細胞ひとつ考えても、そうした技術は確かに今後のビジネスのカギを握る一方、一歩間違えると「人間としてどこまで許されるのか」という倫理的な問題を突きつける。そうした時代にいるということを元日に伝える、というスケールの大きい世界観が日経新聞らしい。この連載が今後どこまで広がっていくのが興味深いが、経済専門新聞としてはこうした方向性もありだろう。  
  
朝日新聞  
朝日新聞の2014年の最初の新聞の一面トップは『めざす 世界の1%』『済州島に英語都市』『慶大中退 アブダビに』。  
この日から始まった「教育2014 世界は日本は」という連載の第1回で「グローバルって何」というタイトルがついている。少子高齢化が進む日本。海外に経済成長の活路を見いだそうと、政府は英語教育の強化を打ち出す。ただ、グローバル人材の育成という目的地は、語学の壁を越えたその先にある。日本の教育は、世界をとらえられるか。  
◇特集「教育2014 世界は日本は」「世界1%のグローバルリーダーを育てるアジア最高の英語教育都市」 / そんなキャッチコピーの新都市の建設が、韓国・済州島で進んでいる。379hの広大な敷地に、欧米トップクラスの名門私立校の分校と大学を誘致。病院やコンビニでも、フィリピン人従業員を雇うなど英語を常用化する計画だ。2011年9月、英国の私立女子校「NLCS(ノース・ロンドン・カレッジエイト・スクール)」は韓国政府の要請を受け、初の海外分校「NLCSチェジュ」(定員1508人)を開校。幼稚園から高校まで14年間の共学の一貫校だ。皮膚の構造を描く中学3年の生物の授業。女子生徒19人が筆や絵の具を一斉に手に取り、英語で部位の名称や説明文を加えていく。「どんな色がいいかな?」「神経をまだ描いていないよ」……。生徒の会話はもちろん英語だ。1997年の通貨危機後、韓国政府は外貨を稼ぐ企業や人材を育てるため、英語教育にかじを切った。小中高生の早期留学も急増。この学校の寮費を含む学費は平均年約4500万ウォン(約450万円)と高額だが、海外留学よりは安い。都市を運営する公営企業は、中国や日本からも学生を呼び込み、21年には居住人口を2万3千人に増やそうとしている。  
◇ オーストラリアでは、87年から小中高での外国語教育が政策として始まった。白人を優遇する白豪主義を廃止し、多文化主義に転換した象徴として導入した。 / その後、94年にアジア語重視が打ち出され、日中韓インドネシアの4カ国語について「小3から高1までの6割がいずれかを学ぶ」との目標が設定された。いま、豪州で最も盛んに教えられている外国語は日本語だ。全国に約30万人いる日本語学習者の9割以上が初中等教育で学んでいる。「アジア語必修化」を起案したラッド前首相(当時はクインズランド州政府事務次官)は「将来的な貿易の重要性から選んだ。国の将来がかかった優先事項であり、その重要性は今も変わらない」と話す。  
◇ 慶大中退、アブダビに / アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビに2010年に開校した米ニューヨーク大アブダビ校。102カ国から集まった約620人の学生が学ぶ。橋本晋太郎さん(21)は慶応大法学部を1年半で中退し、飛び込んだ。「数百人もの大教室で講義を聴き続ける毎日」に危機感を覚えたからだ。  
 
安倍政権が進めようとしている教育改革を前提として、どこが日本の教育の遅れている点がを先進地域の現状を紹介して行こうという試みだ。グローバルな人材を育成するにはどうすればよいのか、と課題を探る連載で、韓国の済州島やアラブ首長国連邦のアブダビ、さらには長野県の軽井沢などに出来つつあある「グローバル人材育成学校」を取材する。 
こういう連載そのものは否定しないが、しかし、これがはたして元日の一面トップの内容なのか?朝日新聞として、「教育のグローバル化」が最重要課題だと認識しているのだろうか。日本経済の将来に結びつくテーマであるので経済専門紙なら理解できるが、一般紙としてはどうなのか? 他にやるべきテーマがあるのではないか? 日本のジャーナリズム界で朝日新聞がこれまで果たしてきた役割を考える時、物足りなさを感じざるえない。  
  
東京新聞  
こうしたなかで元日の一面トップでひとり気を吐いた印象だったのが東京新聞だった。『東電 海外に200億円蓄財』『公的支援1兆円 裏で税逃れ』『免税国オランダ活用』という見出しの記事だ。  
東京電力が海外の発電事業に投資して得た利益を、免税制度のあるオランダに蓄積し、日本で納税していないままとなっていることが本紙の調べでわかった。投資利益の累積は少なくとも二億ドル(約二百十億円)。東電は、福島第一原発の事故後の経営危機で国から一兆円の支援を受け、実質国有化されながら、震災後も事実上の課税回避を続けていたことになる。東電や有価証券報告書などによると、東電は一九九九年、子会社「トウキョウ・エレクトリック・パワー・カンパニー・インターナショナル(テプコインターナショナル)」をオランダ・アムステルダムに設立。この子会社を通じ、アラブ首長国連邦やオーストラリアなどの発電事業に投資、参画していた。子会社は、こうした発電事業の利益を配当として得ていたが、日本には送らず、オランダに蓄積していた。オランダの税制について米国議会の報告書は、「タックスヘイブン(租税回避地)の特徴のある国」と指摘。専門家も「多くの企業が租税回避のために利用している」とする。東電のケースも、オランダの子会社が得た配当利益は非課税。仮に、東電がオランダから日本に利益を還流させていれば、二〇〇八年度までは約40%、それ以降は5%の課税を受けていたとみられる。こうした東電の姿勢について、税制に詳しい名古屋経済大学大学院の本庄資教授は「現行税制では合法」としつつ、「公的支援を受ける立場を考えると、企業の社会的責任を問われる問題だ」と指摘。会計検査院は蓄積した利益の有効活用を東電側に要求した。東電担当者は「多額の税金が投入されていることは、十分認識している。国民負担最小化をはかる観点から、海外投資子会社の内部留保の有効活用は引き続き検討したい」としている。  
福島第一原発事故による経営危機で政府から1兆円の支援を受けている東京電力が海外で200億円の蓄財をしていたという事実をすっぱ抜いたスクープ記事だった。 
 
この『東電 海外に200億円蓄財』のすぐ横に『浜岡増設同意 地元に53億円 中部電ひそかに寄付 80年代』という記事も載っている。 
中部電力(名古屋市)が浜岡原発3、4号機の増設同意を旧静岡県浜岡町(現御前崎市)から得た一九八〇年代に、公にした寄付金三十六億円と別に五十三億円を支払う約束を町と結んでいたことが分かった。本紙が秘密扱いの町の文書を入手した。当時の町長は「金額を大きく見せたくなかった」と話し、寄付金と別の「分担金及び負担金」の項目で会計処理していた。同社と町は増設同意時に、3号機の八二年八月に十八億七千二百万円、4号機の八六年四月に十八億円の寄付金(協定書上は協力費)を同社が町に支払うとの協定書を公表していた。入手したのは七〇〜八七年度の同社との金銭授受などを示す御前崎市教委保管の旧浜岡町分「原発関係文書」。協定書と別に、確認書と覚書があった。3号機の協定書と同じ日に、別に二十九億二千八百万円を支払う確認書が交わされた。町の地域医療の整備計画が具体化した時点で「応分の協力措置をとる」との記述があり、八四年十二月に覚書を交わした十七億円の寄付は、確認書に沿ったとみられる。4号機でも同様に、六億八千百万円の確認書と十七億円の覚書を交わした。当時の鴨川義郎元町長(86)は非公表を「中部電側の意向。隣接自治体の嫉妬があり派手に見せたくなかった」と説明。数年に分け金額を少なく見せたという。中部電力本店広報部の話 「地域との共存共栄や発電所の安定的な運営のために必要と判断すれば、要請に基づき協力金を出すことはある。相手があるので、個別具体的な内容については回答を差し控える。 」 
こちらも電力会社と地元自治体との密約を暴いたスクープ。 
 
東京新聞の元日の一面の記事からは2つのことが読み取れる。それは東京新聞が2014年も当局が発表する情報を元にした「発表報道」ではなく、記者個人の問題意識を重視した「調査報道」に徹するという覚悟を持っているということ。さらに、東京新聞としては、原発の問題を報道の核として位置づけていくという覚悟を持っているということだ。報道された内容も見事だったが、他の新聞とは明確に一線を画した姿勢が明快だった。 
こうやって読み比べてみると、東京新聞のクリアさが明らかな一方で、新聞社としての覚悟をどこに置くのか不明な朝日新聞の一面トップの曖昧さがとても気になる。毎日や読売の問題意識と比べても、芯が通っていない。リーディングペーパーとしての朝日新聞の立場を考えると不安を覚える。「報道の自由」を制約するのが明らかな特定秘密保護法が誕生した現在、ジャーナリズムとして何をどう報道していくのかは国民の「知る権利」に直結する。その覚悟が希薄な印象だ。  
一年の計は元旦にあり、とよく言われる。 これまで見てきた通り、元日の一面トップを見れば、その新聞のその後の1年間の価値が分かる、というのが私の持論だ。 

 
2014/1