年の初め 高齢者の決意
自分から 人の中に飛び込まねば
人との関わり 薄らぐばかり
3月 コロナ被災 ひきこもり始まる
ひきこもり押付けられる
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コロナ 拡大 外出自粛 日常の行事 3月以降 すべて中止 |
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20年以上続く
毎年の楽しみ 中学時代の同窓会旅行 取りやめ 一時でも 皆で 子供に戻れたのに |
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20年以上続く
8月末の納涼祭 BGMは演歌 音楽・照明担当 お祭りなし 大好きな演歌 大音量で聞けませんでした |
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自治会 身近な人との交流 機会取り上げられる 定期的な打合せ 間引き 季節の親睦会 取りやめ |
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おそるおそる通院
あまり仲良くなりたくない 内科(胃) 内科(大腸) 眼科 耳鼻科 皮膚科(お休み) 歯科(総入歯で卒業) これからか 認知症(痴呆症) |
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今年も
旧知の知人友人
いつの間にか先に逝く 会社人間 止めて10年以上 名前から顔が思い出せない人も 認知症 |
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気晴らし 憂さ晴らし
HPの更新 ボケ防止 ちょっと励み Google 表示順 |
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お互いすることがない 夫婦 一緒の時間が増える 些細なことに 言葉 視線がきつくなる |
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「人は二度死ぬ」 土の中に入る 次に世間から忘れられる 長生きしすぎると 先に世間から忘れられて死ぬか |
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人付き合いの広さは財産 業界内 多くの知己を得ました 生き方 考え方 価値観 勉強になりました 仕事柄 多くが私より上の世代の皆さん やはり 私より早く逝く |
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●ニート・フリーター・引きこもり |
ニートという言葉はイギリスで生まれました。“Not in Education, Employment or Training”という言葉の頭文字を取ったのがニート(NEET)です。
16歳から19歳までの若者のうち、学生でもなく、働いておらず、仕事に就くための職業訓練も受けていない、つまり仕事をする意思のない人たちのことを表しています。この言葉が日本に伝わり、日本独自の定義が生まれました。 厚生労働省によると、日本でニートというのは、年齢は15歳から34歳とイギリスより幅があります。そして、働いていない人達で、通学もしておらず、家の仕事、あるいは家事を手伝っているわけでもなく、仕事に就くために就職活動もしていない人たちのことを言います。 失業していても働く意思がある人や、正規雇用ではなくてもフリーターやアルバイトという形で仕事をしている人はニートではありませんが、いわゆる引きこもりの状態の人は、ニートに数えられます。厚生労働省によると、平成14年度から全国のニートの数は60万人台で推移しています。 |
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●引きこもり |
(引き籠もり、ひきこもり) 仕事や学校に行けず家に籠り、家族以外とほとんど交流がない人の状況を指す。現時点では、日本の厚生労働省はこうした状態が6か月以上続いた場合を定義としている。また内閣府は引きこもりの実態を把握するために、若年層(15歳〜39歳)を対象にしてきた調査を長期化する人が増えていることから、2018年12月、中高年層(40歳〜64歳)を対象とする初めての調査を行い、中高年層における引きこもりの人は、推計で61万3000人に上り、若年層で推計した54万1000人より多くなっている。
もともと「引きこもり」という言葉は、「引きこもる」状態を指す。つまり同じ場所にじっといて出てこない様子のことである。 |
●定義と呼称 「引きこもり」とは英語からの訳語で、出典はアメリカ精神医学会編纂の『DSM-III』の診断基準におけるSocial Withdrawal(社会的撤退)という用語だった。 「引きこもり」の意味は時代とともに変化している。かつては、後述のように、隠遁や病気療養を指して使われたが、平成30年度の厚生労働白書では「様々な要因の結果として、社会的参加を回避し、原則的には6か月以上にわたっておおむね家庭内にとどまり続けている状態を指す現象概念」と定義し、報告に一節を割いている。 「 様々な要因の結果として、社会的参加を回避し、原則的には6か月以上にわたっておおむね家庭内にとどまりつづけている状態を指す現象概念である。なお、ひきこもりは原則として統合失調症の陽性あるいは陰性症状に基づくひきこもり状態とは一線を画した非精神病性の現象とするが、実際には確定診断がなされる前の統合失調症が含まれている可能性は低くないことに留意すべきである。 —思春期のひきこもりをもたらす精神科疾患の実態把握と精神医学的治療・援助システムの構築に関する研究, 平成19年度厚生労働科学研究費補助金(こころの健康科学事業) 」 また、次のような定義もある。 「 安心できる場所に退避する状態 」 吉川幸次郎『宋詩概説』には「弾劾されて失脚し、遠く江蘇の蘇州に、別荘を買って『蹌浪亭』と名づけたのにひきこもり」という公職に就いていない、または官職を辞した状態を意味する用例や(岩波文庫版P124、初出1962年)、横山光輝の『三国志』(希望コミックス版24巻、潮出版社、1981年)にも(諸葛亮の台詞として)「これは隆中にひきこもっているころ聞いたのですが」といった用例がある。なお、第2次橋本内閣までは、首相の病気による内閣総理大臣臨時代理の辞令に「内閣総理大臣何某病気引きこもり中内閣法第九条の規定により……」と記載されていた。 前述した厚生労働省が定義しているような「引きこもり」の用法が生まれたのは平成年間以降である。 |
●疫学
●日本 内閣府「若者の生活に関する調査報告書(満15〜39歳の者)」(2016年) 狭義のひきこもり 17.6万人 ・ふだんは家にいるが、近所のコンビニなどには出かける ・自室からは出るが、家からは出ない ・自室からほとんど出ない 広義のひきこもり 54.1万人 ・ふだんは家にいるが、自分の趣味に関する用事のときだけ外出する NHK福祉ネットワークによると、2005年度の引きこもりは160万人以上。稀に外出する程度のケース(準ひきこもり)まで含めると300万人以上存在する。男女比は調査によって様々で、NHKのネットアンケートによると54:46、「社会的ひきこもり」に関する相談・援助状況実態調査報告によると男性が76.4%、殆どの調査報告において男性は6〜8割の割合で女性より多く存在する。 厚生労働省の調査結果では、引きこもりを経験した者は1.2%、現在20歳代の者では2.4%が一度は引きこもりを経験。男性に約4倍多い。高学歴家庭では、約20人に1人が引きこもりを経験。家庭が経済的に困窮していたかどうかは引きこもりと関係ない。 ・男性に多い ・20 - 29歳の者に経験者が多い(40歳代の事例もみられる) ・高学歴の両親がいる家庭に多い。 日本社会では完璧主義の風潮が根強く、加えて失敗に対する理由は全て言い訳とし、失敗からの立ち直りは自己責任で対処するように要求する。言い訳を繰り返す者は危険人物として見做され、次第に社会から隔離されて行く。引きこもりは完璧主義の風潮の中では非常に分が悪い立場である。 ●引きこもりの高年齢化と長期化 従来、引きこもりは若者の問題であると考えられており、不登校問題と同一視されてきた経緯から、支援対象者は10歳代から20歳代を想定した場合がほとんどであった。内閣府は2016年9月、サンプル調査に基づき、15〜39歳の若年層の引きこもりが全国で約54.1万人(統合失調症の者も含めた場合、約56.3万人)に上るとの推計を公表した。その内、準引きこもり(ふだんは家にいるが、自分の趣味に関する用事のときだけ外出する)が約36.5万人、狭義のひきこもり(近所のコンビニ等近場以外に外出しない状態か殆ど家に出ない状態)が約17.6万人であった。内閣府調査で対象外だった40歳以上の引きこもりについて、KHJ全国ひきこもり家族会連合会は、16万人いると推計している。 近年では引きこもりの長期化や、社会に出た後に引きこもりになってしまうケースなどにより、20歳代や30歳代以上が増加している。KHJが2016年から2017年にかけて実施したアンケートでは、引きこもりの平均年齢は33.5歳、40歳代も25%が占めた。引きこもりの平均期間は10.8年間で、調査対象の16%は20年以上に及んでいた。支える家族の平均年齢は64.1歳と高齢化している。2割近いという調査結果もある。 山形県が2013年に引きこもりの実態を調査したところ、15歳以上の県民のうち、引きこもりは1,607人だった。そのうち40代以上が717人だった。これはほぼ半数が高齢の引きこもりであるということを示している。 就職氷河期世代の高齢化などにより、引きこもりが中高年になっても続く傾向は2010年以前から指摘されていた。この年齢層では支援の方法も限られてしまい、支援団体でも支援対象者に年齢制限を設けている場合がある。引きこもりの子を養っている親が老年期に入ると、経済的・体力的に行き詰まってしまう場合が多い。このためKHJのように、中高年に達した引きこもりの子を持つ親も参加できる支援団体もあるほか、親の退職・死亡後も子が引きこもりから抜け出せないことを前提に、生活資金の確保や物価が安い地域への引っ越しといった「サバイバルプラン」を助言するファイナンシャルプランナーもいる。高齢化がさらに進むことで、介護が必要な80代の親と50代の引きこもりとの親子関係における問題があるとする「8050問題」を掲げるメディアもあり、特に2019年に入ってからはワイドショーなどテレビ番組でもいわゆる40歳以上が該当する中高年の引きこもりや8050問題を積極的に追求・報道するなど社会問題に発展している。 国の引きこもり支援は内閣府の「子ども・若者育成支援推進法」を法的根拠にし、当初は34歳まで、その後、39歳までに上限を引き上げて、支援対象者を年齢で線引きしてきた。また、内閣府は引きこもりの実態を把握するために、15歳から39歳までの主に若者を対象に調査してきたが、引きこもりが長期化する人が増えていることから、2018年12月、40歳から64歳を対象とする初めての調査を行い、40歳から64歳で引きこもりの人は、推計で61万3000人に上り、15歳から39歳を対象にした調査で推計した54万1000人より多くなっている。その内、準引きこもり(ふだんは家にいるが、自分の趣味に関する用事のときだけ外出する)が約24万8000人、狭義のひきこもり(近所のコンビニ等近場以外に外出しない状態か殆ど家に出ない状態)が約36万5000人であった。 また、40〜44歳の層では、就職氷河期による影響の為、殆どの大学・短大・専門学校の新卒者が就職活動する時期に当たる20〜24歳の時期にひきこもりが始まった人が目立っていた。更に引きこもり期間については、中高年引きこもりの約21.2%が3〜5年が最も多かったと同時に、10年以上の者は約36.1%を占めていた。その内、30年以上引きこもっていた者は、10年以上引きこもりをしている中高年の約17.7%であった。2020年には引きこもりの親が続々と亡くなり始めており、今後数年で引きこもりの子の孤独死や親の死体遺棄が急増することが指摘されている。 ●引きこもりにより社会から切り離される家族 引きこもりは、本人だけでなく同居する家族も「家の恥」だという意識から隠そうとする傾向があり目立ちにくい。また当事者も家族も「自分は問題になっていない」「引きこもっているわけではない」と思いこんで相談しようとさえしないケースが水面下に数多く埋もれている。友人にも会社の同僚にも誰にも相談できないまま、次第に人脈を失い情報も途絶えていく。すると、地域の中で家族ごと引きこもりのような状態になって埋もれていき、家族内で行き詰まって、ときには心中や餓死といった悲劇が起きることさえ珍しくない。外出せず外で見かけないので、近所から一人暮らしだと思われていた家で事件や事故が発覚して初めて引きこもる本人の存在が明らかになる事例もある。現代の日本人には個人主義が浸透しており、他人に無関心かつ、問題に対しては自己責任(家族の責任)で対処する事を考えるため、引きこもりが発生した家族に対して、隣人などが引きこもりに気づいても、自身は迷惑を被らないように見て見ぬ振りをして関係を持たないようにする。また、優生学的な考え(優れた者を残し、劣る者を排除する)で切り捨て容認も行われている。地域が結束して特定の人物を隔離しているわけではなく、地域の繋がりが希薄化した中での無視であるため、村八分とも異なる。 ●社会的な能力の欠如を罰する日本社会 無職の子(ひきこもり当事者)が親の死後に衰弱死・自殺したり、また親の死を届け出ずに罪に問われたケースなども報告されている。高齢者の死去の場合、死亡届以外にも年金受給停止など多数の手続きがあり、手続きの際は公的機関への外出や電話連絡の他に、親族や知人も頼りにする必要があるため、社会的能力の低い人間にとっては解決することが難しい。公的な手続きを怠れば罪に問われるため、引きこもり状態と併せると、現代日本は社会的な能力の欠如を罰する社会となっている。運良く本人が社会復帰を志しても、未だ殆どの企業では脱落せず安定的に価値を発揮できる人材を欲しており、経歴に空白が無い人材で人員が十分に賄えるため、引きこもり経験者は採用対象外とされている。例え就労出来たとしても、長年の引きこもりにより理解力や負荷耐性が低くなっているため、心身が消耗して再度引きこもりに追いやられる場合が多い。 ●日本以外 BBC が日本の引きこもりについての番組を放映した時に、多くのイギリスの視聴者から同様の経験を持つコメントが寄せられた。イギリスでは孤独問題が社会問題になっており、2018年に孤独問題担当国務大臣を設置して孤独対策に力を入れ始めた。また、イタリアでも引きこもりが目立ってきており、同国の新聞が特集記事を組んだこともある。イタリアには引きこもり状態の若者が10万人程度いるとの推計もある。問題への認識は従来薄かったが、2017年6月に日本の取り組みを参考にした支援団体「HIKIKOMORIイタリア」(本部ミラノ)が発足するなど、対策が取られつつある。 同様の現象は、韓国、台湾、香港、アメリカ合衆国、オーストラリア、イギリスなど多くの国、特に先進国で存在すると見られている。オックスフォード英語辞典には2010年8月、第3版に「hikikomori」の表記で収録された。意味としては“社会との接触を異常なまでに避けること”、“一般的には若い男性に多い”と説明されている。 |
●原因
●精神疾患 多くの精神疾患は児童青年期に発症する。引きこもりと関連の深い精神障害の主なものとしては、広汎性発達障害、強迫性障害を含む不安障害、身体表現性障害、適応障害、パーソナリティ障害、統合失調症、ゲーム(ゲーム依存症)、インターネット(インターネット依存症)などをあげることができる。精神疾患発症の中央値はOECD諸国では14歳前後であった。 日本のある研究では、引きこもり(6カ月以上自宅に滞在)を理由として精神保健福祉センターにカウンセリングに訪れた16-35歳のうち、その80%は精神疾患が診断され、その33%は統合失調症もしくは気分障害、32%は一般的発達障害もしくは精神遅滞、34%はパーソナリティ障害もしくは適応障害であった。ただし実際重度の強迫性障害や統合失調は就労不可能である場合がほとんどであり、諸外国もそういう疾患を非就労とは換算しない。 ●国立精神・神経センター精神保健研究所による引きこもり概念の説明 厚生労働省/国立精神・神経センター精神保健研究所社会復帰部による 「ひきこもり」の概念は以下である。 ・「ひきこもり」は、単一の疾患や障害の概念ではない ・「ひきこもり」の実態は多彩である ・生物学的要因が強く関与している場合もある ・明確な疾患や障害の存在が考えられない場合もある ・「ひきこもり」の長期化はひとつの特徴である ・長期化は、以下のようないくつかの側面から理解することができる ・生物学的側面 ・心理的側面 ・社会的側面 ・「ひきこもり」は精神保健福祉の対象である — 国立精神・神経センター 2003 ※調査対象者は次の条件をすべて満たす80例(男66例女14例)。初診時の年齢が12歳から34歳(平均19.8歳)、調査時点で13歳から37歳(平均21.8歳)。 ・統合失調症、躁うつ病、器質性精神病などの基礎疾患がないこと ・初診時点で3か月以上の無気力・引きこもり状態があること ・1989年6月の時点で、本人との治療関係が6か月以上続いていること ・少なくとも本人が5回以上来院していること(家族のみの相談も多いため) ・評価表を記入するための資料が十分にそろっていること ●親子関係の失敗 機能不全家族で育った子供はまず親との人間関係作りに失敗しており、人間関係の基礎が人間不信になっている場合がある。良い子をただ演じている事があり、いじめがきっかけで引きこもりが発生するケースが多い。ひどい場合は解離性障害を発生する。 ●職場関係の問題 学齢期に不登校だった状態がそのまま続いてひきこもりになっている人もいるが、社会人になった後、職場の人間関係、追い出し部屋、セクハラ、リストラ、などの要因から心をすり減らし引きこもりになった人も多い。しかし、企業からは、自由競争からの脱落者として単に無視されている。 一度会社を辞めただけで社会との縁までもが切れてしまう背景には、人材に対して減点方式の評価を行い、リセットすることが許されない日本の社会構造がある。典型的な問題として、年金などの社会保障は終身雇用時代の家庭を前提に設計されている一方、終身雇用のレースから外れるととても不利な境遇に陥るようになっている。 いったん、社会の枠組みから離脱してしまうと、以後の人生を通して訳あり人材として扱われ続ける。企業としては、新卒か、経歴が綺麗な転職者で人員を十分に賄えるため、空白期間に特筆すべき活動が無い限り、敢えて経歴に空白がある訳あり人材を採用する必要は無いと判断するのが普通である。 池上正樹は、300社以上応募しても再就職できなかった引きこもりの人の声を紹介している。「私が感じたのは、いったん、仕事を離れると人としての価値が下がったような扱いをされることです。理想的なのは、大学を卒業してから現在まで仕事が一貫していて、転職の回数も少なくて、途中のブランクがないこと。石油やガスのパイプラインじゃないですけど、継ぎ目がちゃんとつながっていて、途中で漏れていないことなんです。 ところが、いまは、事情があって継ぎ目がうまくつながらない人が多い。そういう人たちが、社会から排除されているような気がするんです。」 2010年代には第二新卒制度が出来たものの、実質的には転職者に活用される制度である。 ●引きこもりになりやすい人 引きこもった本人の内面は「これ以上、自分が傷つけられたくない」し、他人を「傷つけたくもない」、つまり「他人に迷惑をかけたくない」という心性がほぼ共通している。引きこもりの中核にいる人たちは、一般の人が気づかないことでも全身で感じ取れるくらい、感性が研ぎ澄まされている。だから、他人を気遣うあまり、人一倍疲れやすい。 そうした周りの空気を読めすぎてしまうくらい心優しい感性の持ち主だからこそ、引きこもってしまうのだ。逆に言うと、他人を傷つけたり迷惑をかけたりすることもいとわないくらいモノを言える無神経なタイプであれば、引きこもりにはならないし、なれないともいえる。 引きこもりの中には発達障害者も少なからず居ることが報告されている。 |
●援助の方針
●社会的資源 ひきこもり地域支援センターは、厚労省の一次相談窓口事業であり、すべての都道府県・政令指定都市に設置が済んでいる。 ひきこもりサポーターは、市町村職員によるアウトリーチおよび支援事業であり、そのスタッフは厚労省の人材研修事業によって養成される。 ●心理面のケア 上述のように引きこもりの原因が精神面にある場合、適切な治療・ケアを行い本人をサポートすることが大切である。個々の治療法については、「社交不安障害#治療」「パニック障害#治療」「広場恐怖症#治療」「広汎性発達障害#治療」「うつ病#治療」「統合失調症#治療」「強迫性障害#治療」「不安障害#治療」「身体表現性障害#治療」「適応障害#治療」「身体醜形障害#治療」「パーソナリティ障害#治療」「自律神経失調症#治療」「オープンダイアローグ」などを参照。 加えて、本人の存在自体の価値がまるごと認められる居場所づくりに向けた支援が必要である。 また、支援者は、否定をせず根拠や内実を伴った積極的な肯定をすることなどを通じて本人の存在自体をまるごと認め、自己愛の醸成をサポートする。その後、「すること」への意欲が高まり、本人が何かを遂行できたとき、一つ一つの達成を心に響く形で肯定・称賛し、自尊心の形成を支援する。 さらに、本人と支援者との「語り合い」を通じて、本人が納得でき生きやすく元気の出る「語り」を形成できるようサポートすることも重要である。 逆に、ありがちな例としては、両親や担任などが「なんとか学校へ行かせたい」「何かのきっかけがあれば登校できるのではないか」といった焦りから、強く励ましたり、「だらだら気ままにしているだけで、何の解決にもならない」といういらだちから引きこもりの子どもをきつく叱る場合も多く見られる。 しかし、引きこもり状態にある青少年は、挫折感、失敗感、劣等感、うしろめたさ、これ以上傷つきたくないという恐怖心、引きこもりが続くことへの不安などを抱え込んでいる。したがって、周囲の大人が一方的に叱咤激励したり背中を押したりすると、彼らの不安や劣等感はつのる一方となり、火に油を注ぎ傷に塩を塗ることにもなりかねない。そして、「生きていても価値がない」「死んだ方がマシ」という状態に追い詰められてしまうこともある。また、どうにもならない自分を抱えあぐねている状況で、その絶望から逃れる試みとして自殺を引き起こす危険性が高まる。 引きこもった青少年の援助で必要なのは、まず周囲の大人が彼らの生きにくさを適切に理解し、安心感を提供することである。また、山中(1978)らが指摘するように、引きこもりをすぐにやめさせるのではなく、彼らのペースで解決の道を歩めるよう、待つ姿勢やともに考えていく姿勢が大切なのである。 |
●分析と見解
厚生労働省の調査結果では、56%の引きこもり経験者がこれまでに精神障害を経験していた。しかし精神障害の経験なしの者も44%あった。引きこもりと同時期の精神障害の発症は多くない。精神障害が合併しやすいが、「引きこもり=精神障害の一症状」ではなさそうである。 厚生労働省の調査研究班が、引きこもり支援にあたる専門機関の職員などに向けた「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」をとりまとめた。 全国5か所の精神保健福祉センターにおいて、引きこもりの相談に訪れた当事者184人(16歳〜35歳)を対象に精神科診断を行なったもの。 調査結果によると、何らかの精神障害を有していると診断されたのは149人。分類不可とされた1名を除き、 1. 統合失調症などを有し、薬物療法を必要とする群(49人) 2. 広汎性発達障害など、生活・就労支援が必要となる群(48人) 3. パーソナリティ障害など、心理療法的支援が必要となる群(51人) という、3つに分類された。 ●生活習慣 引きこもりというと、まったく外に出られないかというと、そうではない例も挙げられている。程度は人によって異なり、全く自宅から出られない人もいれば、買い物などのために外出する人もいる。自分の趣味に関する用事のときだけ外出する場合が多いとされる(準引きこもり)。また、近所のコンビニエンスストアなどには出かける人も多いと指摘されている(狭義の引きこもり)。 内閣府「若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)」によると、ふだん自宅にいるときによくしていることを聞いたところ、引きこもり群と引きこもり親和群は、「本を読む」や「インターネット」、「あてはまるものがない」が多く、「家事・育児をする」が少なかった。また、引きこもり群は、「ラジオを聴く」や「新聞を読む」が多く、「テレビを見る」は比較的少なかった。 ●引きこもりの時期 引きこもりは、必ずしも学齢期にある者が起こすとは限らず、いったん社会人として自立した者が起こすこともある。また、学齢期に引きこもりを起こした者が、立ち直るきっかけを見出せないまま中年期に達することもある。 例えば、東京都が2008年、国がニートと定義する15〜34歳の男女に絞って無作為抽出した大規模な調査結果をみても、「自室からほとんど出ない」「自分の趣味に関する用事のときだけ外出する」などの引きこもり状態の人が、都内に少なくとも2万5千人以上いると推計。「引きこもり予備軍」を含めると、その合計は、都内で約20万人に上る。 内閣府が2010年、全国15歳以上39歳以下の者に絞って無作為抽出した3,287人(有効回収数)に対する調査結果をみても、引きこもり群:35〜39歳:23.7%、30〜34歳:22.0%と引きこもりが高年齢化している。 |
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