小名木川 風景

お魚ちょうだい 釣り人に寄添う 白鷺 青鷺
エサ場 川に潜る 河鵜
岸辺がなくなり散歩なし 鴨
冬の渡り鳥 鴎

川面に大きなさざ波の円 鯔・鰡

季節の景色が楽しい
 


 

 小名木川橋 (手前)
 五本松 (小名木川橋北岸)
 小松橋
 
 
白鷺
  青鷺・白鷺 
 
お魚ちょうだい
1 羽毛が純白なサギの総称。コサギ、チュウサギ、ダイサギなど。アマサギも含められることが多い。はくろ。
2 コウノトリ目サギ科のうち、ほぼ全身が白いサギ類の総称であり、シラサギという名前のサギがいるわけではない。ただし、中国語で「白鹭」はコサギを指す。日本では一般に全身が白色のダイサギ・チュウサギ・コサギ、およびカラシラサギ(数少ない旅鳥)を指し、アマサギ(冬羽は全体に白い)も入れられることがある。また、クロサギの白色型もこれに加えられる。目前のシラサギが上記のいずれであるかは、大きさや、くちばし、趾(あしゆび)の色、冠羽の有無などで識別する。音読して「はくろ」ともいう。 
青鷺
 
  
 
 
1 サギ科の鳥。全長約90cm。翼を開くと、150cmを越えるものもある。くちばしは黄色で長い。体は白く、背は青灰色。後頭部に青黒色の長毛があり、首の下の毛は長く、房状となる。ユーラシア大陸、北アフリカに広く分布。日本では北海道、本州中部で、樹上に集団で巣を作る。みとさぎ。
2 日本では亜種アオサギが夏季に北海道で繁殖し(夏鳥)、冬季に九州以南に越冬のため飛来する冬鳥。本州、四国では周年生息する留鳥である。全長88-98cm。翼開張150-170cm。体重1.2-1.8kg。上面は青みがかった灰色の羽毛で被われ、和名の由来(漢字表記の蒼はくすんだ青色のことも指し、中国語名と同一)になっている。種小名cinereaは「灰色の」の意で、英名(grey)と同義。また淡灰色の長い羽毛(飾羽)が混じる。下面は白い羽毛で被われ、胸部の羽毛は伸長(飾羽)する。頸部から胸部にかけて黒い縦縞が入る。頭部は白い羽毛で覆われ、眼上部から後頭にかけて眉状の黒い筋模様(眉斑)が入る。後頭は眉斑と繋がるように黒い羽毛が伸長(冠羽)する。雨覆の色彩は灰色で、初列雨覆や風切羽上面の色彩は黒い。人間でいう手首(翼角)の周辺には2つの白い斑紋が入る。雌は雄に比べるとやや小型で、冠羽と飾羽が短い。 
河鵜
 
 鯔に囲まれる
 
 
 
1 ウ科の水鳥。ウミウに似るが小形で、全長約80cm。樹上に集団で営巣する。浅い内湾に群れ、魚を捕食する。中国では鵜飼に用いる。世界各地、日本各地に分布。
2 カツオドリ目(以前はペリカン目に分類された。Sibley分類ではコウノトリ目に属する)ウ科に分類される鳥類の一種。名前の由来は文字通り「河(川)」に生息する「鵜」である。ただし、河川のみならず、河口付近や湖沼、浅海域でも普通に見ることができる。日本では主として本州、四国、九州に繁殖地があり、留鳥(または漂鳥)として生息する。本州北部では夏鳥として繁殖し、青森県の下北半島に位置する六ヶ所湖沼群が繁殖の北限とされていたが、2001年(平成13年)には北海道でも繁殖が確認された。北海道には夏鳥(3月中旬-11月上旬)として飛来するほか、冬鳥として九州、対馬、伊豆諸島、小笠原諸島(聟島、父島、母島)、奄美群島、琉球諸島(沖縄島、久米島、伊是名島、渡嘉敷島、宮古島、石垣島、西表島、与那国島、波照間島)、大東諸島(北大東島、南大東島)が知られている。 
 
 
 
 
 
1 ガンカモ科の鳥のうち、比較的小形の水鳥の総称。全長40-60cmぐらいで、一般に雄の羽色の方が美しい。あしは短く、指の間に水かきがあって巧みに泳ぐ。くちばしは扁平で柔らかい皮膚でおおわれ、感覚が鋭敏で、ふちにはくしの歯状の小板が並ぶ。河海、湖沼にすみ、淡水ガモと海ガモとに区別される。前者にはマガモ、カルガモ、後者にはスズガモ、クロガモなどがある。日本には冬季に北地から渡来し、春季に北地に帰るものが多く、夏季ふつうに見られるのは、カルガモとオシドリのみである。肉は美味で、鴨汁、鴨なべなどにする。マガモの飼育変種のアヒル(家鴨)に対し野(生)鴨ともいわれる。
2 カモ目カモ科の鳥類のうち、雁(カリ)に比べて体が小さく、首があまり長くなく、冬羽(繁殖羽)では雄と雌で色彩が異なるものをいう。カルガモのようにほとんど差がないものもある。分類学上のまとまった群ではない。日本では主にカルガモ、オシドリなどが通年生息し、日本全国の河川や湖などで見られる。日本では多くが冬鳥であるため、冬季にはマガモ、コガモ、オナガガモ、スズガモなど多種が見られる。 
 
 鴨 が割り込む
 
 
かもめのカレンダー
1 カモメ科の鳥のうち、海辺または海上で見られる白色中型の嘴(くちばし)の大きな鳥の総称。カモメ、ウミネコのほかに、ユリカモメ、セグロカモメなどがある。河口や港口などに集まって飛び、水面に浮かぶ塵芥や浜に打ち上げられた動物などを食べる。はまねこ。かごめ。ごめ。ねこどり。しろかも。
2 カモメ科の海鳥。全長約四五センチメートル、翼開張約一一五センチメートル。体は白色で、翼は青灰色。嘴と足は緑黄色で、足には水かきがある。幼鳥は全体に灰褐色の斑点がある。ウミネコによく似ているが、やや小形で、尾に黒帯がないことで区別される。海上を飛び、鰯(いわし)などの魚や貝を捕食。シベリア、千島列島などで繁殖し、冬、日本各地に渡来する。 
鯔・鰡
 ボラ
  イナのジャンプ
 イナ
鯔(ぼら)の川
1 ボラ科の海魚。全長約八〇センチメートルに達する。体は丸みを帯びて細長く、頭の背面が平らで広い。背方は灰青色で腹方は銀白色。沿岸魚であるが河口にも出入し、幼魚は河川の中流域までさかのぼる。雑食で海底の有機物や藻類を泥とともに混食し、ゴカイなどの動物食もとる。世界各地の温帯・熱帯の沿岸に分布。養殖もされる。成長とともに呼称の変わる出世魚で、ごく小さい稚魚をオボコまたはスバシリ、淡水にはいってくるころをイナ、海に帰って成熟したものをボラ、きわめて大きい成魚をトドなどと呼ぶ。食用とし、特に冬季の「寒ボラ」が美味。胃は筋肉層が発達し、「ボラのへそ」「ソロバンダマ」と称し、塩焼きなどにする。卵巣は塩づけにして「からすみ」をつくる。日本近海には近縁の魚にメナダなど数種を産する。マボラ。
2 ボラ目・ボラ科に分類される魚の一種。ほぼ全世界の熱帯・温帯に広く分布する大型魚で、海辺では身近な魚の一つである。食用に漁獲されている。全長80cm以上に達するが、沿岸でよく見られるのは数cmから50cmくらいまでである。体は前後に細長く、断面は前半部で背中側が平たい逆三角形、後半部では紡錘形である。背びれは2基で、前の第一背びれには棘条が発達する。尾びれは中央が湾入する。上下各ひれは体に対して小さく、遊泳力が高い。体色は背中側が青灰色-緑褐色、体側から腹側は銀白色で、体側には不明瞭な細い縦しまが数本入る。なお、ボラ科魚類には側線が無い。鼻先は平たく、口はそれほど大きくない。唇は細くて柔らかく歯も小さいが、上顎がバクの鼻のように伸縮する。目とその周辺は脂瞼(しけん)と呼ばれるコンタクトレンズ状の器官で覆われる。ボラ科の近縁種で、同じく大型魚となるメナダとの区別点の一つはこの脂瞼の有無である。
生態
全世界の熱帯・温帯の海に広く分布し、日本では北海道以南で広く見られる。
河口や内湾の汽水域に多く生息する。基本的には海水魚であるが、幼魚のうちはしばしば大群を成して淡水域に遡上する。水の汚染にも強く、都市部の港湾や川にも多く生息する。体長が同じくらいの個体同士で大小の群れを作り、水面近くを泳ぎ回る。釣りの際の撒き餌に群がるなど人間の近くにもやって来るが、泳ぎは敏捷で、手やタモ網で捕えるのは困難である。また、海面上にジャンプし、時に体長の2-3倍ほどの高さまで跳びあがる。跳びあがる理由は周囲の物の動きや音に驚いたり、水中の酸素欠乏やジャンプの衝撃で寄生虫を落とすためなど諸説あるが、まだ解明には至っていない。その際、人に衝突することも見られ、成魚の場合には時に釣り人やサーファーなどを負傷させたり、他にも競艇場でボートを操縦中の競艇選手を直撃し失神させた事例がある。
食性は雑食性で、水底に積もったデトリタスや付着藻類を主な餌とする。水底で摂食する際は細かい歯の生えた上顎を箒のように、平らな下顎をちりとりのように使い、餌を砂泥ごと口の中にかき集める。石や岩の表面で藻類などを削り取って摂食すると、藻類が削られた跡がアユの食み跡のように残る。ただしアユの食み跡は口の左右どちらか片方を使うためヤナギの葉のような形であるが、ボラ類の食み跡は伸ばした上顎全体を使うので、数学記号の∈のような左右対称の形をしている。これは水族館などでも水槽のガラス面掃除の直前などに観察できることがある。餌を砂泥ごと食べる食性に適応して、ボラの胃の幽門部は丈夫な筋肉層が発達し、砂泥まじりの餌をうまく消化する。
天敵は人間の他にもイルカ、ダツやスズキ、大型アジ類などの肉食魚、サギ類やカワセミ、アジサシ、ミサゴ、トビなどの魚食性の水鳥がいる。
10月-1月の産卵期には外洋へ出て南方へ回遊するが、外洋での回遊の詳細や産卵域、産卵の詳細など未解明の点も多い。卵は直径1mmほどの分離浮性卵で、他の魚に比べて脂肪分が多く、海中に浮遊しながら発生する。卵は数日のうちに孵化し、稚魚は沿岸域にやってくる。
別名
イセゴイ(関西地方)、ナタネボラ(愛媛県)、マボラ(広島県)、ツクラ(沖縄県)、クチメ、メジロ、エブナ、ハク、マクチ、クロメ、シロメなど・・・。日本では高度経済成長以降、沿岸水域の汚染が進み、それに伴って「ボラの身は臭い」と嫌われるようにもなったが、それ以前は沿岸でまとまって漁獲される味のよい食用魚として広く親しまれ、高級魚として扱った地域も少なくなかった。そのため各地に様々な方言呼称がある。
出世魚
また、ブリやクロダイ、スズキなどと同様に、大きくなるにつれて呼び名が変わる出世魚にもなっている。
関東 - オボコ→イナッコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド
関西 - ハク→オボコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド
高知 - イキナゴ→コボラ→イナ→ボラ→オオボラ
東北 - コツブラ→ツボ→ミョウゲチ→ボラ
「トド」は、「これ以上大きくならない」ことから「結局」「行きつくところ」などを意味する「とどのつまり」の語源となった。
「イナ」は若い衆の月代の青々とした剃り跡をイナの青灰色でざらついた背中に見たてたことから、「いなせ」の語源とも言われる。また、「若い衆が粋さを見せるために跳ね上げた髷の形をイナの背びれの形にたとえた」との説もある。
「オボコ」は子供などの幼い様子や、可愛いことを表す「おぼこい」の語源となっており、また「未通女」と書いてオボコと読んで処女を意味していた。
イナ(鯔)は、ボラ(鯔)の幼魚 18〜30cmのもの。「名吉(みょうきち・みょうぎち・なよし)」などとも。 オオボラ(D)は、ボラ(鯔・鰡)の成長しきったものを指す。 
 
風のない日の川面 イナの集団でさざ波
 
エイ
エイの子供、 水門から小名木川に紛れ込む
 
ときにクラゲも侵入
 
 
  
 
 大横川

 
2016/12

 五本松