消されたエンブレム

似たようなデザイン よくあることです 
 
プライベートなものなら 許されても 
オフィシャルとなると ? 増して世界の行事 
完成までのプロセスも 要注意 
 
デザインの世界 最後良ければすべて良しです 
完成エンブレム 素晴らしいものです
 


佐野氏エンブレムの白紙撤回
 
  
信じてください 
● 
原案 発想流用に見えてしまいます 
ただ 原案はあくまでスタート 
デザインの世界 最後良ければすべて良し
完成エンブレム 素晴らしいものと思います
 
言いがかりにもほどが・・・

   
原案 発想流用に見えてしまいます

 
お手軽
 
お手軽 やり過ぎ
 
文字フォントの加工使用 よくあること 常識
 
デザイナーひとり責任取らせ 幕引き
 
75日もたたないのに 忘れていました  
新国立競技場の白紙撤回 幕引きの「責任」

新エンブレム決まる 2016/4


 
2015/9 
 
 
 
佐野氏デザインのエンブレム 白紙撤回 9/1  
2020年東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムについて、大会の組織委員会は、佐野研二郎氏がデザインしたエンブレムについて、「佐野氏は模倣ではないと否定したが、一般国民の理解が得られない」として白紙撤回し、新たなエンブレムを公募で選ぶ方針を示しました。  
東京大会のエンブレムを巡っては、アートディレクターの佐野氏がデザインしたエンブレムが、ベルギーのグラフィックデザイナーが2年前に作った劇場のロゴマークに似ているとして、IOC=国際オリンピック委員会に対しエンブレムの使用差し止めを求める訴えを、先月ベルギーの裁判所に起こしました。  
さらに、エンブレムの審査の際、佐野氏からの応募資料でエンブレムの使用例として提出された空港や街中での2つの画像について、インターネット上に似た画像があることから、無断で転用しているのではないかという指摘が出ていました。  
こうしたなか、組織委員会がきょう午前、佐野氏本人に事情を確認したところ、エンブレムについては「模倣していない」と盗用を否定しましたが、使用例の画像については転用を認めたということです。  
これを受けて組織委員会は夕方、森会長や遠藤オリンピック・パラリンピック担当大臣、舛添都知事などが出席して臨時の調整会議を開き、「一般国民の理解は得られない」として、東京オリンピックとパラリンピックのエンブレムを白紙撤回することを決めました。  
オリンピックのエンブレムが大会組織委員会の正式発表のあとに撤回するのは極めて異例のことです。  
新たなエンブレムの選考について、組織委員会は公募を前提に、選考過程についてもより開かれた形でできるだけ早く選ぶ方針を示しました。  
組織委の森会長「何が残念なんだ」  
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は、臨時の調整会議のあと、報道陣からの「残念な結果になってしまいましたが」との問いかけに対し、「何が残念なんだ」と応えました。さらに、感想を求められると「今会見やっているでしょ」とだけ述べて会場を立ち去りました。  
裏切られたという思いだ  
2020年東京オリンピックのエンブレムについて、大会の組織委員会が佐野研二郎氏のデザインしたエンブレムの使用を中止する方針を固めたことを受けて、東京都の舛添知事は「私が見ても似ていると思うし信用の問題になっている。デザイナーの佐野さんにはまずしっかりと説明してもらいたい。裏切られたという思いだ」と述べました。  
そのうえで、「エンブレムのイメージ低下は否めず、佐野さんの責任はあると思うのできょうの会議でしっかり議論したい。こうした問題は一刻も早く片付けてすばらしい大会にしたい」と述べました。  
JOC会長「間違いなくオリジナルのエンブレムを」  
2020年東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムを白紙撤回されたことについて、JOC=日本オリンピック委員会の竹田恒和会長は「エンブレムが発表されてから1か月、取りやめざるを得なくなったのは残念だ。盗作ではなくオリジナルと信じたいが社会的影響を考えると致し方ない。世界に対して信用を失ったことになるので、われわれスポーツ界でも信用を取り戻し、2020年の大会が成功するように努力しないといけない。IOC=国際オリンピック委員会とも連絡を取り合って了承してもらった」と話しました。そのうえで、「この結果を真摯(しんし)に受け止めて間違いなくオリジナルのエンブレムを世間にオープンにしながら皆さんに理解してもらって作る必要がある」と話しました。  
遠藤大臣「国民が納得信用のエンブレムに」  
遠藤オリンピック・パラリンピック担当大臣は、記者団に対し、「新国立競技場といっしょで、みなさんに喜んでもらえる形でなければうまく進まないし、何よりも透明性がいちばんだから、今回、取り下げたうえで新しく公募されることになるから、まずは、できるかぎり透明性を高め、国民に納得し、信用し、喜んでもらえるようなエンブレムになってもらいたい」と述べました。  
下村大臣「非常に残念」  
下村文部科学大臣は、岐阜市で記者団に対し、「非常に残念なことだが、組織委員会が判断したことなので、それを受け止めたいと思う。見直すものは見直し、国民の理解をしっかり得られるように、まさに日本を取り戻す流れを作っていきたい」と述べました。  
無断転用疑い画像とは  
今回、無断転用の疑いが指摘されたのはアートディレクターの佐野研二郎氏が審査の応募資料として提出した空港や街なかでのエンブレムの使用例の画像2点です。  
このうち空港での使用をイメージした画像は海外のブログに掲載されていた羽田空港のロビーの写真に構図や写っている人の様子が似ていると指摘されています。また、街なかの画像は、海外の別のブログで紹介されている渋谷駅前のスクランブル交差点の写真と、海外の野外音楽イベントのホームページに掲載されている写真に写っている両手を挙げる人々を合成したのではないかと指摘されています。  
このうち渋谷駅前のスクランブル交差点の写真を無断で転用されたとみられる日本に住む31歳のイギリス人の男性は、NHKの取材に対してメールで回答しました。男性は写真は平成22年に休暇で東京を訪れた際に撮影したものだとしたうえで「佐野氏側がほかの人のものを使う際に許可を取らなかったのは不注意だと思うが、佐野氏の東京オリンピックのデザインは好きだったので使用の中止は悲しい」などと、コメントしています。  
「ずさんなやり方 著作権侵害に当たるだろう」  
佐野氏がエンブレムの審査資料にインターネット上の画像を無断で使用していたことについて、著作権の問題に詳しい弁理士の栗原潔さんは、「資料を作成する際に、自分で撮影した写真を使ったり事前に権利者の承諾を得たりすることは、どこのデザイン事務所でも当たり前にやっていることだ。オリンピックというイベントには極めて大きい社会的責任が伴うという認識が足りなかったのではないか。ずさんなやり方というしかなく著作権侵害に当たるだろう」と指摘しました。そのうえで、エンブレムの使用中止について、「おそらく前代未聞だと思うが、このエンブレムを使った公式グッズの販売などが始まればあとには戻れなくなってしまう。エンブレムの使用の見直しはやむをえない決断だと思う」と話しています。 
エンブレム撤回 / 驚きとため息「イメージ悪くなった」 9/1  
盗用との指摘も出た「疑惑」のデザインは急きょ白紙撤回された。アートディレクター、佐野研二郎氏が制作した2020年東京五輪の大会エンブレム。大会組織委員会の1日の決定に、関係者らからは「寝耳に水」と驚く声が聞かれるとともに、「五輪のイメージが悪くなった」とのため息も漏れた。  
大会組織委の記者会見後の1日午後8時半ごろから、東京都庁の2階正面玄関付近に張られていたエンブレムを描いたポスターが相次いで、都庁職員の手ではがされた。  
この日午後0時半過ぎ、エンブレムの撤回を伝えるニュースのテロップが流れると、都庁報道課の職員から「えっ」という声が漏れ、数人がテレビの前に集まった。五輪開催に備える都のオリンピック・パラリンピック準備局が入る17階フロアは、ピリピリした雰囲気が漂った。  
同局の男性職員(52)は「寝耳に水。大会組織委の対応を見ないと、こちらは何もできない」と困惑した表情を見せた。女性職員(44)は「個人的には他にもありそうなロゴだなと思っていた。(類似騒動で)ケチがついてしまったし、別のものにした方がいいと思う」と撤回に理解を示した。  
都は広報活動のため約4600万円をかけて、エンブレムを使ったポスターやのぼり旗などの作製を業者に発注している。また、エンブレムの画像データが入った名刺作製フォームを職員に提供しており、自分で印刷して配っていた職員も少なくない。30代男性職員は名刺交換の際に「話題になっているやつ(エンブレム)です」と会話のきっかけにしていたというが、「これから新しい名刺を作らないと」とぼやいた。  
舛添要一知事は佐野氏への不信感を隠さなかった。佐野氏が過去に手がけた作品を巡って類似デザインの指摘が相次いだ経緯を踏まえ、「信用は失墜しつつあるし、しているんじゃないかと申し上げてきた」「裏切られたなという感じがする」と述べた。その上で「新国立競技場もそうだが、非常に(東京五輪の)イメージが悪くなった。夢と希望にあふれる方向に行けるよう、全力を挙げたい」と訴えた。  
「スポンサー企業は被害者だ」  
有識者からも厳しい指摘が上がった。  
「疑惑が相次いだ状態では国民の理解は得られない。撤回はやむを得ない」と言うのはフリーデザイナーの梅野隆児さん(47)。今回の五輪エンブレム選考について「応募条件で受賞経験を求められたコンペは広告・広報目的のものが多く、建築や環境といった産業に関わるデザイナーが置き去りにされている」と疑問視していた。今後の新たな選考については「応募条件を設けず、門戸を広げてほしい。けじめとして今回の審査員を選考から外し、選考過程をオープンにしてもらいたい」と望んだ。  
既にエンブレムを使用していたスポンサー企業の反発も予想される。知的財産権に詳しい唐津真美弁護士(第一東京弁護士会)は突然の撤回について「大会組織委側のライセンス契約違反が指摘される可能性が高い。スポンサー企業は明らかな被害者だ」と語る。  
訴訟などに発展する可能性もあるが、企業側が支出したPR費用を大会組織委が補償するかどうかがポイントという。「補償があれば、企業側は新たなロゴを使用すればいいだけ。交渉次第で大半のスポンサーは残るはず」との見方を示した。  
著作権に詳しい山口朔生弁理士は「大会組織委が撤回を決めたのは佐野氏への不信感が高まったからであって、ベルギーの劇場ロゴの著作権を侵害したと認定したからではない」と語った。一方で「佐野氏は盗作疑惑を否定する根拠をもう少し明らかにしないと逃げ回っている印象を与える。国民が納得できるように作品の成り立ちを詳しく説明すべきだった」と述べた。  
自治体にも波紋  
今回の撤回は、佐野氏の他のデザインを使用している自治体にも波紋を広げた。  
シンボルマークが中米コスタリカの国立博物館の公式ロゴに似ていると指摘されていた名古屋市東山動植物園の担当者は「五輪大会組織委員会の決定理由が分からないので何ともコメントできない」と戸惑いを隠さない。  
園の担当者は「マークは2年半使ってきて愛着もある」と話すが、「今後使うか使わないかは、調査結果を踏まえて総合的に判断したい」と述べた。  
一方、佐野氏のデザインを美術館・図書館「おおたBITO」(建設中)のロゴに採用した群馬県太田市。清水聖義市長は毎日新聞の取材に「使い続ける方針に変わりはない」と明言した。「きれいでスマートなデザインなので気に入っている。デザインで選んだのであって、佐野氏の作品だから選んだのではない」と強調した。【町田結子、阿相久志】  
「納得できる」  
兵庫県宝塚市のアルバイト、西山一則さん(65)は「似ていると物議を醸したエンブレムは使わない方が良い。新しいデザインは、公明正大に国民が分かるような形で、独自の作品を選んでほしい」と訴えた。  
大阪市此花区の大学4年、高見南津子さん(23)は「オリジナルというには無理があると思っていた。世間が疑わしいと思ったデザインを使わないのは納得できる。日本での五輪開催は誇らしいことなので、国民の意見を取り入れながら、日本らしいデザインにしてほしい」と話した。  
岡山市中区の主婦、臼井祥子さん(28)は「やっぱり、という感じ。日本への信頼を揺るがす問題で、佐野さんには公式にしっかり説明してもらいたい。東京五輪を楽しみにしているので、新たなエンブレムを担当するデザイナーには責任を持ってよりよいデザインを考えてもらいたい」と話した。 
佐野研二郎氏がコメント発表 「模倣や盗作断じてない」 9/1  
デザイナーの佐野研二郎氏は1日夜、代表を務める事務所のホームページで発表したコメントで、エンブレムについて「疑いをかけられているような模倣や盗作は断じてないことを誓って申し上げます」と疑惑を否定した。  
そのうえで「しかしながら、エンブレムのデザイン以外の仕事において不手際があり、謝罪しました。一切の責任は自分にあります。ご迷惑をかけてしまった皆様に深くおわびします」とした。  
個人のメールアドレスがネット上に無断で掲載されるなどしたことも明かし、「このような批判やバッシングから家族やスタッフを守るためにも、もうこれ以上、今の状況を続けることは難しいと判断し、取り下げを私自身も決断しました」とした。  
佐野研二郎氏(43)は、1972年、東京生まれ。96年、多摩美術大学グラフィックデザイン学科を卒業し、大手広告会社の博報堂に入社。TBSのキャラクターデザインやauの広告「LISMO!」を手がけ、ユーモラスでわかりやすい表現で注目される。2008年に独立し、デザイン事務所を設立。トヨタ自動車の「ReBORN」のテレビCMづくりにも携わった。毎日デザイン賞、ニューヨークADC賞など国内外のデザイン賞を受賞している。14年から母校の統合デザイン学科教授を務める。 
エンブレム撤回 / 佐野氏ホームページでコメント 9/1  
使用中止が1日決まった2020年東京五輪の公式エンブレムを制作したアートディレクター、佐野研二郎氏(43)は同日、ホームページで「エンブレムにつきまして」と題したコメントを発表した。「模倣や盗作は断じてしていないことを、誓って申し上げます」と強調するとともに、「私の仕事において不手際があり、謝罪致しました。一切の責任は自分にあります」と記した。  
その上で、昼夜を問わない取材や誹謗(ひぼう)中傷のメールが送られたことを明らかにし、「今の状況はコンペに参加した当時の自分の思いとは、全く別の方向に向かってしまいました。もうこれ以上は、人間として耐えられない限界状況だと思うに至りました」と心情をつづった。「今後は日々の仕事に専念するしかないと思っております。関係各所の皆様には深くお詫(わ)び申し上げる次第です」と締めくくっている。  
全文  
エンブレムにつきまして  
私は、東京オリンピック・パラリンピックの大会の成功を願う純粋な思いからエンブレムのコンペティションに参加致しました。エンブレムがフラッグに掲げられ、世界中の人に仰ぎ見られている光景や、金メダルに刻まれたエンブレムを強くイメージしながら伝統的かつ新しい日本、東京を表現すべく大胆に、そして丁寧にデザイン致しました。  
このような国をあげての大切なイベントのシンボルとなるエンブレムのデザイン選考への参加は、デザイナーにとっては大舞台であって、疑いをかけられているような模倣や盗作は、原案に関しても、最終案に関しても、あってはならないし、絶対に許されないことと今でも思っております。模倣や盗作は断じてしていないことを、誓って申し上げます。  
しかしながら、エンブレムのデザイン以外の私の仕事において不手際があり、謝罪致しました。この件については、一切の責任は自分にあります。改めて御迷惑をかけてしまったアーティストや皆様に深くお詫びいたします。  
その後は、残念ながら一部のメディアで悪しきイメージが増幅され、私の他の作品についても、あたかも全てが何かの模倣だと報じられ、話題となりさらには作ったこともないデザインにまで、佐野研二郎の盗作作品となって世に紹介されてしまう程の騒動に発展してしまいました。  
自宅や実家、事務所にメディアの取材が昼夜、休日問わず来ています。事実関係の確認がなされないまま断片的に、報道されることもしばしばありました。  
また、私個人の会社のメールアドレスがネット上で話題にされ、様々なオンラインアカウントに無断で登録され、毎日、誹謗中傷のメールが送られ、記憶にないショッピングサイトやSNSから入会確認のメールが届きます。自分のみならず、家族や無関係の親族の写真もネット上にさらされるなどのプライバシー侵害もあり、異常な状況が今も続いています。  
今の状況はコンペに参加した当時の自分の思いとは、全く別の方向に向かってしまいました。もうこれ以上は、人間として耐えられない限界状況だと思うに至りました。  
組織委員会の皆様、審査委員会、制作者である私自身とで協議をする中、オリンピック・パラリンピックを成功させたいとひとえに祈念する気持ちに変わりがない旨を再度皆様にお伝えいたしました。  
また、このような騒動や私自身や作品への疑義に対して繰り返される批判やバッシングから、家族やスタッフを守る為にも、もうこれ以上今の状況を続けることは難しいと判断し、今回の取り下げに関して私自身も決断致しました。  
今後につきましては、私の作品や仕事を通じて少しでも皆様の信頼を取り戻すべく日々の仕事に専念するしかないと思っております。  
図らずもご迷惑をおかけしてしまった多くの方々、そして組織委員会の皆様、審査委員会の皆様、関係各所の皆様には深くお詫び申し上げる次第です。上記事情のゆえ今回の判断に関しましてはどうか御理解くださいますようお願い申し上げます。 2015年9月1日 佐野研二郎 
エンブレム撤回 / 佐野氏「国民の理解得られない」 9/2  
2020年東京五輪の公式エンブレムがベルギーのリエージュ劇場のロゴに似ているなどと指摘された問題を巡り、大会組織委員会は1日、エンブレムの撤回を決めた。セットのデザインとして、パラリンピックの公式エンブレムも取りやめる。組織委の武藤敏郎事務総長は記者会見で、制作したアートディレクター、佐野研二郎氏(43)から取り下げの意向が示されたことを明かし「このままでは国民の理解が得られない」と撤回の理由を説明した。佐野氏も同日夜、「模倣や盗作は断じてしていないが、批判やバッシングで今の状況を続けるのは難しい」とのコメントを出した。  
エンブレム発表から1カ月余、佐野氏のデザインを巡ってエンブレム以外にも類似騒動が続く中での決断となった。総工費の高額化が批判された新国立競技場の整備計画に続く白紙撤回で、五輪の象徴となる主会場とエンブレムが決定後に見直されるのは前代未聞の事態。20年東京大会は大きなダメージを受け、開催都市・東京と日本のイメージダウンも避けられない。  
組織委は8月28日に記者会見し、佐野氏の原案を示しながら最終案まで2度の修正を経ているとして「原案は劇場のロゴとは別もの」と独自性を強調した。この際、佐野氏が昨年に組織委に提出し、エンブレムを街頭などで使用する際のイメージ画像が示された。  
武藤氏によると、翌29日、この画像のうち空港やビルでの展示例は、インターネット上で公開されているものの流用ではないかとの指摘があった。30日には、佐野氏の原案が13年11月に東京都内で開催された展覧会のポスターに似ているとの指摘も受けた。  
このため武藤氏は1日午前に佐野氏、審査委員代表だった永井一正氏と都内で対応を協議した。佐野氏は空港とビルの画像の無断使用を認める一方、ポスターについては「展覧会は見に行ったが、ポスターなどは記憶にない」と説明した。その上でエンブレムについて「昼夜を問わず、自分と家族に誹謗(ひぼう)中傷がなされている。デザイナーとして五輪に関わるのが夢だが、国民から受け入れられない。むしろ五輪のイメージに悪影響が及んでしまう」と取り下げの考えを表明した。永井氏も「デザインの基本は(ポスターとは)全く違うものと十分認識できる。同時にここまで問題になった時に国民が本当に納得されるかどうか、問題があるかもしれない」との見解を示した。  
スポンサー企業などへの補償に関し組織委の槙英俊マーケティング局長は「まだそのような計算はやっていない」と説明した。エンブレムの著作権などは組織委と国際オリンピック委員会(IOC)にあり、組織委はIOC側に撤回を伝えた。IOCのジョン・コーツ副会長は「エンブレムの独自性には疑いがないが、日本国内での批判の高まりをみると、組織委の決定は理解できる」とコメントした。  
エンブレムを巡っては、リエージュ劇場とそのデザイナー側が8月14日、IOCを相手にエンブレム使用の差し止めなどを求めベルギー国内で提訴しているが、組織委は訴訟と今回の撤回は無関係としている。  
東京都の舛添要一知事は「東京のイメージが悪くなることは絶対に避けないといけない。すぐ立て直してやっていくことが大事」と強調した。【武本光政、飯山太郎】  
「一切の責任は自分にある」  
公式エンブレムの撤回を受けて、制作者の佐野研二郎氏(43)は1日、自らの公式ホームページでコメントを発表して、「模倣や盗作は断じてしていない」と改めて強調した。そのうえで「私の仕事において不手際があった。一切の責任は自分にある」とも加えた。画像の無断使用などを指しているとみられる。  
佐野氏は「私の他の作品についても、全てが何かの模倣だと報じられた」と指摘。自ら取り下げを申し出た理由については「批判やバッシングから、家族やスタッフを守るためにも、今の状況を続けることは難しいと判断した」と説明した。