八百万の神 

 
  うえ かき     諸話
 
 あ
青沼馬沼押比売神 あおぬまぬおしひめ  
阿加流比売 あかるひめ  
飽咋之宇斯能 あきぐいのうしの  
秋葉権現 あきば  
秋比売神 あきびめ  
秋山之下氷壮夫 あきやまのしたびおとこ *狭岡神社
阿久斗比売 あくとびめ  
阿邪美能伊理比売命 あざみのいりびめ  
阿邪美都比売命 あざみひつめ  
足鏡別王 あしかがみわけのみこ  
足柄之坂本神 あしがらのさかもと  
味鋤高彦根神 あじすきたかひこねのかみ *高鴨阿知須岐託彦根命神社(葛城)/土佐神社(高知)/都々古別神社(福島)
葦那陀迦神 あしなだか *天川神社(滋賀県高島郡)
足名稚命 あしなづち *氷川神社
葦原色許男神 あしはらのしこお  
阿須波神 あすは  
阿曇大浜 あずみのおおはま  
愛宕権現 あたご *愛宕神社
吾田媛 あたひめ

 

熱田大神 あつたのおおかみ

*熱田神宮/桜山八幡宮

穴戸神 あなと  
阿比良比売命 あひらひめ  
天津国玉神 あまつくにたまのかみ  
天手力雄命 あまたのちからおのみこと *戸隠神社
天津日子根命 あまつひこね *王子神社(徳島市)/多度大社(三重県多度町)
天津日高日子穂穂手見命 あまつひこひこほほでみのみこと  
天津彦火瓊々杵尊 あまつひこほににぎのみこと *北口本宮冨士浅間神社/全国の浅間神社
天津麻羅 あまつまら  
天津甕星 あまつみかぼし  
天照大御神 あまてらすおおみかみ *伊勢神宮/全国の皇大神宮、神明神社
天照御魂神 あまてるみたまのかみ

 

天明玉命 あめのあかるたまのみこと *宮比々多神社/玉祖神社[高安大明神](八尾市神立) 天明玉命(櫛明玉命・くしあかるたま)
天活玉命 あめのいくたまのみこと *越中一宮高瀬神社
天五田根命 あめのいたねのみこと *田村神社
天宇受売神 あめのうずめのかみ *大田神社(京都)/各地の塞神社・猿田彦神社/鵠沼伏見稲荷神社
天石門別神 あめのいわとわけのかみ  
天表春命 あめのうわはるのみこと *戸隠神社宝光社
天忍日命 あめのおしひ

*降幡神社(大阪府南河内郡河南町)/油日神社(滋賀県甲賀市)

天之忍穂耳神 あめのおしほみみのかみ *福岡県の英彦山など
天之尾羽張神 あめのおはばり  
天香山命 あめのかごやまのみこと *弥彦神社/田村神社
天児屋根神 あめのこやねのかみ *全国の春日神社/枚岡神社(大阪)
天之狭霧神 あめのさぎりのかみ  
天之狭土神 あめのさづちのかみ  
天乃下春命 あめのしたはるのみこと *小野神社
天手力男命 あめのたぢからお  
天之常立神 あめのとこたちのかみ *駒形神社(岩手県水沢市)
天富命 あめのとみのみこと  
天苗加命 あめのなえますのみこと *又見神社
天羽槌雄神 あめのはづちおのかみ  
天日腹大科度美神 あめのひばらおおしなどみのかみ  
天日槍命 あめのひぼこ  
天比理刀賣命 あめのひりのめのみこと *品川神社/安房神社/洲崎神社(館山市洲崎)
天日鷲神 あめのひわしのかみ  
天之吹男神 あめのふきおのかみ  
天太玉命 あめのふとだまのみこと *安房神社/大麻比古神社
天之冬衣神 あめのふゆぎぬのかみ  
天火明命 あめのほあかり  
天穂日神 あめのほひのかみ *天穂日命神社(鳥取市)/亀戸天神(東京)
天目一箇神 あめのまひとつ  
天之御影神 あめのみかげのかみ *御上神社(滋賀県野洲郡野洲町三上)
天之甕主神 あめのみかぬしのかみ  
天之御中主神 あめのみなかぬしのかみ *各地の水天宮・秩父神社など
天若日子神 あめのわかひこのかみ *安孫子神社(滋賀県愛知郡秦荘町) 
荒脛神 あらはばき  
淡島明神 あわしまみょうじん *加太神社(和歌山)
飯綱権現 いいづな

*薬王院(高尾山薬王院有喜寺)

伊奢沙和気神 いざさわけのかみ *気比神宮(敦賀市角鹿)
伊邪那岐神[-伊邪那美神] いざなぎのかみ *多賀大社(滋賀県)
伊邪那美神[-伊邪那岐神] いざなみのかみ *神魂大社(島根県)
石神 いしがみ *石神神社(青森市)
石敢当 いしかんとう  
石凝姥命 いしこりどめ  
五十鈴姫神 いすずひめのかみ *溝咋神社/橿原神宮
五十猛神 いそたける

*来宮(きのみや)神社/度津神社/高瀬神社/広峯神社/猛島神社

韋駄天 いだてん

 

市杵嶋姫神 いちきしまひめのかみ *宗像大社/厳島神社/江島神社/松尾大社/石神神社
伊豆志袁登売の神 いづしをとめ  
伊豆能売 いづのめ

 

稲荷神 いなりのかみ *伏見稲荷大社(京都市伏見区・稲荷山)
井氷鹿 いひか  
葦夜神 いやのかみ

*波切神社(三重県志摩市)

斎主神 いわいぬしのかみ  = 経津主神(ふつぬしのかみ)
伊波比主神 いわいぬしのかみ  = 経津主神(ふつぬしのかみ)
石押分之子 いわおしわくのこ  
岩土毘古神 いわづちびこのかみ *石槌神社(愛媛県西条市)
磐長媛命 いわながひめ *雲見浅間神社(静岡県賀茂郡)/浅間神社(静岡県伊東市・大室山)
う-え
宇賀神 うがじん

 

宇迦之御魂神 うかのみたまのかみ *伏見稲荷(京都)/笠間稲荷神社/三囲神社
鵜葺屋葺不合命 うがやふきあえずのみこと *鵜戸神宮
保食神 うけもちのかみ *岩内神社/猿賀神社/金峰神社/玉崎駒形神社/竹駒神社/箭弓稲荷神社/建穂神社/わく繰神社/犬頭神社/亀山八幡宮
鵜葺草葺不合神 うぶやふきあえずのかみ  
宇摩志阿斯訶備比古遅神 うましあしかびひこぢ  
海幸彦[-山幸彦] うみさちひこ *青島神社など 
浦島太郎  うらしまたろう  
上津綿津見神 うわつわたつみのかみ  
恵比寿神 えびすのかみ *蛭子系:西宮神社(神戸市)/少彦名系:神田明神(東京)/事代主系:石津神社(堺市)・美保神社(島根県)
役行者 えんのぎょうじゃ  
閻魔大王 えんま  
 お
大国主命 おおくにぬしのみこと *出雲大社(島根県簸川郡)/大神神社(奈良県桜井市)/金比羅宮(香川県仲多度郡)/各地の子神社、出雲神社、甲子碑など
大気津姫神 おおげつひめのかみ  
大事忍男神 おおごとおしお  
大土神 おおつちのかみ  
大年神 おおとしがみ *各地の大歳神社/飛騨一宮水無神社
大戸日別神 おおとひわけのかみ  
大戸惑子神 おおとまといこのかみ  
大戸惑女神 おおとまといめのかみ  
大伴佐弖比古命 おおとものさでひこのみこと  
大直毘神 おおなおび

*伊蘇乃佐只神社(鳥取県八頭郡)

大禍津日神 おおまがつひ  
大宮能売神 おおみやのめのかみ  
大物主神 おおものぬしのかみ *大神神社(おおみわじんじゃ、奈良県)
大屋都比賣神 おおやつひめ  
大屋毘古神 おおやびこ  
大山咋神 おおやまくいのかみ *全国の松尾神社/全国の日吉神社・日枝神社・山王神社
大山祇神 おおやまずみのかみ *大山祇神社(愛媛県)/三嶋大社(静岡県)
大綿津見神 おおわたつみ  
淤加美神 おかみのかみ

*貴船神社(京都)/丹生川上神社(奈良県、淤加美神と罔象女神をお祭り)/室生龍穴神社(奈良県)/全国の意加美(おかみ)神社

奥津甲斐弁羅神 おきつかいべらのかみ  
奥津那芸佐毘古神 おきつなぎさあひこのかみ  
奥津日子神 おきつひこのかみ  
奥津比売神 おきちひめのかみ  
息長足姫尊  おきながたらしひめのみこと  *日牟禮八幡宮 
御年神 おとしがみ  
思兼神 おもいかねのかみ *秩父神社(埼玉県秩父市)/戸隠神社(長野県長野市)/阿智神社(長野県阿智村)/静神社(茨城県那珂郡)/地主神社(京都市東山区)
か-き 
迦具土神 かぐつちのかみ

*秋葉山本営秋葉神社/愛宕神社/伊豆山神社/火産霊神社/豊麻神社/陶器神社

香用比売 かぐよひめ  
春日神 かすが *春日神杜(奈良市春日野町)
家宅六神 かたくろくしん  
河童 かっぱ  
金山彦神[-金山姫神] かなやまひこ

*黄金山神社/南宮神社/敢国(アエクニ)神社/川口神社/金屋子神社/その他金山神社

金山姫神[-金山彦神] かなやまひめ
竃神 かまどがみ  
神活須毘神 かみいくすびのかみ  
神大市姫神 かみおおいちひめのかみ *市比売神社/大内神社
神直毘神 かみなおび  
神産巣日神 かみむすびのかみ *安達太良神社(福島県)
神大市姫神 かむおおいちひめのかみ  
神倭伊波礼毘古の命 かむやまといはれびこ  
賀茂建角身神 かもたけつぬみのかみ *下鴨神社(京都)
賀茂玉依姫 かものたまよりひめ *下鴨神社(京都) 
賀茂別雷神 かもわけいかづちのかみ *上賀茂神社(京都) 
鹿屋野比売神 かやのひめ

*樽前山神社(北海道苫小牧市)/萱津神社(愛知県海部市)

香山戸臣神 かやまとおみのかみ  
木俣神 きのまた

 

吉備津彦 きびつひこ

*吉備津神社/吉備津彦神社/田村神社

く-こ
久延毘古 くえびこ

*久氐比古神社(石川県鹿島郡中能登町)/大神神社(奈良県桜井市)末社・久延彦神社

久久紀若室葛根神 くくきわかむろつなねのかみ  
久久年神 くくとしのかみ  
久久能智神 くくのち

*公智神社(兵庫県西宮市)/樽前山神社(北海道苫小牧市)

菊理媛神 くくりひめのかみ *石川県・福井県・岐阜県の県境にある白山神社
櫛磐間戸神 くしいわまど

*天戸神社(徳島三好町) 高皇産靈神/豐磐間戸神/櫛磐間戸神/素盞嗚神 
*鍬山神社(京都府亀岡市)の百太夫社(豊磐間戸神、櫛磐間戸神)

櫛名田姫神 くしなだひめのかみ *今宮神社(京都)/氷川神社(関東)/八坂神社(関西)/各地の櫛稲田神社,、素戔嗚神をお祭りする神社
国忍富神 くにおしとみのかみ  
国之闇戸神 くにのくらとのかみ  
国之常立神 くにのとこたちのかみ *日枝神社(東京永田町)
国之水分神 くにのみくまりのかみ  
熊野大神 くまののおおかみ *熊野大社(島根県・山形県南陽市)/熊野三山(和歌山県)
闇淤加美神 くらおかみのかみ *貴船神社(京都)
闇御津羽神 くらみつは  
闇山津見神 くらやまつみのかみ  
気比神 けひのかみ *気比神宮(福井県敦賀市)
牛頭天王 ごずてんのう

*八坂神社/祇園神社/津島神社/天王神社/天王杉神社

別天つ神 ことあまつかみ

 

事代主神 ことしろぬしのかみ *美保神社(島根県松江市)/今宮戎(いまみやえびす)神社(大阪市浪速区)/長田神社(神戸市長田区)/一言主神社/久伊豆神社/三嶋大社/大湊神社/その他恵比寿神が祀られる神社  
*鴨都味波八重事代主命神社(奈良県)/美保神社(出雲)/三嶋大社(静岡県)/各地の恵比須神社・三島神社 
金刀比羅権現 ことひらごんげん

*金刀比羅宮(香川県琴平町)/金刀比羅宮(東京都港区虎ノ門)

木花咲耶姫神 このはなさくやひめのかみ *全国の浅間神社/梅宮大社(京都)
木花知流姫神 このはなちるひめのかみ  
金神 こんじん

*金神社(こがね/岐阜市金町)

さ-そ
槁根津日子 さをねつひこ  
前玉比売神 さきたまひめのかみ  
辟田彦[-辟田姫] さくたひこ *杉原神社(富山県八尾町など)
辟田姫[-辟田彦] さくたひめ
刺国大神 さしくにおおかみ  
佐士布都の神 さじふつ  
佐比持神 さひもちのかみ  
佐保姫[-佐保彦] さほひめ  
寒川大明神 
寒川比古命[-寒川比女命]
さむかわだいみょうじん 
さむかわひこ[さむかわひめ]
 
猿田彦大神 さるたひこのおおかみ *各地の塞神社・猿田彦神社/天狗を祭る神社
三貴子 さんきし  
三宝荒神 さんぽうこうじん  
塩土老翁 しおつちのおじ

*塩釜神社(宮城県塩釜市)/塩釜社/潮津神社

志芸山津見神 しぎやまつみのかみ  
敷山主神 しきやまぬしのかみ  
下照姫神 したてるひめのかみ *倭文神社(鳥取県)
七福神 しちふくじん  
志那都比古神 しなつひこ  
寿老人 じゅろうじん  
白山姫神 しらやまひめのかみ *白山神社(石川県白山市)/全国2700社の白山神社で祭られる
少彦名神 すくなひこなのかみ *玉作湯神社(島根県玉造温泉)/湯神社(愛媛県道後温泉)/神田明神(東京)/酒列磯前神社(茨城県那珂湊市)/金桜神社(山梨県甲府市)/加太神社(和歌山市)
素盞鳴尊/須佐之男神 すさのおのかみ *須佐神社(島根県)/八坂神社・祇園神社(京都市)/津島神社(津島市)/関東一円の氷川神社/全国の熊野神社
須勢理毘売命 すせりびめ  
須比智邇神 すひぢにのかみ  
住吉の神 すみよしのかみ *住吉大社(大阪住吉区)/住吉神社(通称一宮/山口県下関市)/住吉神社(福岡市博多区)
瀬織津姫 せおりつひめのみこ *桜松神社(岩手県)
造化三神 ぞうかさんしん  
底津綿津見神 そこつわたつみのかみ  
曾富理神 そほりのかみ  
た-と
だいこく様 だいこくさま *出雲大社
大金神 だいこんじん
手置帆負神 たおきほおいのかみ
高淤加美神[-闇淤加美神] たかおかみのかみ *貴船神社(京都)/丹生川上神社(奈良県吉野郡)/全国「意加美神社」
高照姫神 たかてるひめのかみ *葛城中鴨神社(御歳神社)
高御産巣日神 たかみむすびのかみ *安達太良神社(福島県)
多岐津姫命 たきつひめのみこと *宗像神社(福岡県宗像郡)/田島神社(佐賀県)/石上神社(宮城県桃生郡)
栲幡千々姫神 たくはたちぢひめのかみ
建磐龍神 たけいわたつのかみ *阿蘇神社(熊本県阿蘇郡)
建葉槌命 たけはづちのみこと *大甕神社(茨城県日立市)
建布都神 たけふつのかみ *建布都神社(阿波国の阿波郡)
建御雷之男神 たけみかづちおのかみ *鹿島神宮(茨城県)/真山神社(男鹿市)/各地の春日神社 
建御名方神 たけみなかたのかみ *諏訪大社(長野県諏訪湖)/全国の諏訪神社
田心姫 たごりひめ、たごころひめ  
蹈鞴五十鈴姫神 たたらいすずひめのかみ *溝咋神社/橿原神宮
手力男命  たぢからおのみこと *戸隠神社(長野県長野市)/佐那神社(三重県多気郡)/白井神社(兵庫県尼崎市)/雄山神社(富山県上新川郡立山町)/手力雄神社(岐阜県岐阜市)
田道間守 たぢまもり *中嶋神社(兵庫県豊岡市)
竜田姫[-竜田彦] たつたひめ *竜田本宮
田の神 たのかみ
多比理岐志麻流美神 たひりきしまるみのかみ
玉祖命 たまのおや *玉祖神社(山口県防府市)/石作玉作神社(滋賀県伊香郡)
玉依姫神 たまよりひめのかみ *霧島神宮
道返之大神 ちがえしのおおかみ
月読神 つくよみのかみ *月山神社(出羽三山)/月読宮(伊勢神宮内宮別宮)
都麻津比賣神 つまつひめ *都麻津姫神社(和歌山県和歌山市)/伊太祁曽神社
頬那芸神 つらなぎのかみ
手名稚命[-足名椎命] てなづち *須佐神社(島根県簸川郡佐田町)/川越氷川神社(埼玉県川越市)
天狗 てんぐ
天白神 てんぱく *伊勢神宮
道祖神 どうそしん *各地の塞神社、また村の出入り口
遠津待根神 とおつまちねのかみ
年神 とし *大歳御祖神社(鶴岡浅間神社)/下谷神社/大歳御親神社/大和(オオヤマト)神社/飛騨一宮水無神社
歳徳神 としとく
豊雲野神 ともぐもぬのかみ
戸山津見神 とやまつみのかみ
豊受比売 とようけひめ *伊勢神宮外宮(三重県伊勢市)/奈具社(京都府竹野郡)/篭神社(京都府宮津市)/全国の稲荷神社
豊雲野神 とよぐもぬのかみ *熊野速玉大社(第九殿/和歌山県新宮市)
豊受大神 とよけのおおかみ *伊勢神宮外宮
豊玉姫神 とよたまひめのかみ *豊玉姫神社(鹿児島県知覧町)/高忍日売神社(愛媛県松前町)/海津神社(対馬峰町)/鹿児島神宮などの彦穂々手耳神を祭る神社
鳥耳神 とりみみのかみ
な-の
泣澤女神 なきさわめのかみ  
邇芸速日命 にぎはやひ  
饒速日命 にぎはやひのみこと  
邇邇芸命 ににぎのみこと *霧島神宮(鹿児島県)/真山神社(男鹿市)
丹生都比売大神 にうつひめのおおかみ *丹生都比売神社(和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野)
贄持之子 にへもつのこ  
庭高津日神 にわたかつひのかみ  
布忍富鳥鳴海神 ぬのしとみとりなるみのかみ  
根柝神  ねさくのかみ  
は-ほ
八幡神 はちまん 
やわた
*宇佐神宮(宇佐八幡宮/大分県宇佐市)/石清水八幡宮/葛飾八幡宮/誉田八幡宮/宗佐厄神八幡神社/千栗八幡宮/壺井八幡宮/鶴岡八幡宮/手向山八幡宮/富岡八幡宮/富岡八幡宮(横浜)/函館八幡宮/藤崎八幡宮/柞原八幡宮/離宮八幡宮/盛岡八幡宮
波邇夜須毘売神[-波邇夜須毘古神] はにやすひめのかみ  
波比岐神 はひきのかみ  
羽山津見神 はやまつみのかみ  
速甕之多気佐波夜遅奴美神 はやみかのたけさばやぢぬみのかみ  
原山津見神 はらやまつみのかみ  
祓戸大神 はらえどのおおかみ  
春山之霞壮夫 はるやまのかすみをとこ  
毘沙門天 びしゃもんてん  
一言主神 ひとことぬしのかみ *一言主神社(奈良県御所市森脇)
比売大神(姫大神) ひめのかみ *日牟禮八幡宮 
姫金神 ひめこんじん  
媛蹈鞴五十鈴媛命 ひめたたらいすずひめのみこと *溝咋神社/橿原神宮
蛭子神 ひるこ  
日名照額田毘道男伊許知邇神 ひなてりぬかたびぢおいこちにのかみ  
比那良志毘売神 ひならしびぬのかみ  
樋速日神 ひはやびのかみ  
比比羅木之其花麻豆美神 ひひらぎのそのはなまづみのかみ  
深淵之水夜礼花神 ふかぶちのみずやれはなのかみ  
布帝耳神 ふてみみのかみ  
布怒豆怒神 ふぬづぬのかみ  
布波能母遅久奴須奴神 ふはのもぢくぬすぬのかみ  
福助 ふくすけ  
福禄寿 ふくろくじゅ  
経津主神 ふつぬしのかみ *石上神宮(奈良県)/香取神宮(千葉県)/各地の春日神社
布都御魂神 ふつのみたまのかみ  = 経津主神(ふつぬしのかみ)
布都の御魂 ふつのみたま  
布刀玉命 ふとだま *太玉命神社(奈良県橿原市)/安房神社(館山市)/大原神社(君津市)
弁才天(弁財天) べんざいてん  
火遠理命/山幸彦[-海幸彦] ほおりのみこと *鹿児島神宮(鹿児島県霧島市)/若狭彦神社上社(福井県小浜市)
火須勢理命 ほすせり  
布袋 ほてい *万福寺(宇治市)
火照命/海幸彦[-山幸彦] ほでりのみこと  
譽田別尊 ほむだわけのみこと *日牟禮八幡宮
ま-も
招き猫 まねきねこ  
摩利支天 まりしてん *宝泉寺(金沢)/徳大寺(上野)/建仁寺塔頭禅居庵(京都) 
 全国の日の先神社(日先神社)
甕主日子神 みかぬしひこのかみ  
甕速日神 みかはやびのかみ  
御倉板挙之神 みくらたなのかみ  
御食つ大神 みけ *気比神宮(敦賀市角鹿)
弥豆麻岐神 みずまきのかみ  
美呂浪神 みろなみのかみ  
三島溝咋姫 みしまのみぞくいひめのかみ *溝咋神社(大阪)/広瀬神社(伊豆)
三島明神 みしまみょうじん *三島鴨神社(大阪)/大山祇神社(瀬戸内海)/三嶋大社(伊豆)
溝咋姫神 みぞくいひめのかみ  
道臣命 みちおみのみこと  
彌都波能売神 みつはのめのかみ

 

罔象女神 みづはのめのかみ *丹生川上神社の中社/大井神社(島田市) 
御年神 みとし *鶴岡浅間神社の大歳御祖神社/下谷神社/大歳御親神社/大和(オオヤマト)神社/飛騨一宮水無神社
宗像の神/宗像三神 むなかたのかみ *宗像大社(福岡県)/厳島神社(宮島)
巡金神 めぐりこんじん  
や-よ
八重事代主神 やえことしろぬしのかみ *鴨都味波八重事代主命神社(奈良県)/美保神社(出雲)/三嶋大社(静岡県)/各地の事代主系恵比須神社・三島神社
八意思金大神 やごころおもいかねおおかみ  
八島士奴美神 やしまじぬみのかみ  
八島牟遅能神 やしまむぢのかみ  
八十神 やそがみ  
八十禍津日神 やそまがつひ  
八咫烏 やたがらす *八咫神社(奈良県宇陀郡)
矢之波波木神 やのははきのかみ  
山幸彦[-海幸彦] やまさちひこ *青島神社など
山の神 やまのかみ  
若宇加能売神 わかうかのめのかみ *広瀬神社(奈良県)
若沙那売神 わかさなめのかみ  
若年神 わかとしのかみ  
稚日女尊 わかひるめのみこと *生田神社(神戸市中央区)
若御毛沼の命 わかみけぬ  
若山昨神 わかやまくいのかみ  
稚産霊 わくむすび *愛宕神山
綿津見の神 わたつみのかみ *綿津見神社・海神社
 
 
  うえ かき     諸話 
 
  
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諸話 / 神産み火神被殺黄泉の国禊祓三貴子神社と風土
 
神産み 
神産みとは、イザナギ・イザナミが島々を生んだ(国産み)の後、神々を生み出していったことを指す。 イザナギ・イザナミは、様々な神々を生み出していったが、火の神カグツチを出産した際に、イザナミは火傷で死ぬ。愛する妻を失ったイザナギはその怒りから、迦具土(加具土)神を十拳剣で切り殺した(この剣に付着し、したたり落ちた血からまた神々が生まれる)。イザナギはイザナミをさがしに黄泉の国へと赴くが、黄泉の国のイザナミは既に変わり果てた姿になっていた。これにおののいたイザナギは逃げた。イザナギは、黄泉のケガレを清めるために、禊ぎをした。この時も、様々な神々が生まれた。最後に生まれたアマテラス(日の神、高天原を支配)・ツクヨミ(月の神、夜を支配)・スサノオ(海を支配)は三貴神と呼ばれ、イザナギによって世界の支配を命じられた。 
大八洲国およびその他の小さな島々を産み終えたイザナギ・イザナミは、神々を産んだ。ここで産まれる神は、家宅を表す神および風の神・木の神・野の神といったような自然にまつわる神々である。
大事忍男神(おほことおしをのかみ) 
石土毘古神(いはつちびこのかみ)  
石巣比売神(いはすひめのかみ)  
大戸日別神(おほとひわけのかみ)  
天之吹男神(あめのふきおのかみ)  
大屋毘古神(おほやびこのかみ)  
風木津別之忍男神(かざもつわけのおしをのかみ)  
大綿津見神(おほわたつみのかみ)  
速秋津日子神(はやあきつひこのかみ)  
速秋津比売神(はやあきつひめのかみ)  
速秋津日子神と速秋津比売神は以下の神々を産んだ  
沫那藝神(あはなぎのかみ)  
沫那美神(あはなみのかみ)  
頬那藝神(つらなぎのかみ)  
頬那美神(つらなみのかみ)  
天之水分神(あめのみくまりのかみ)  
国之水分神(くにのみくまりのかみ)  
天之久比奢母智神(あめのくひざもちのかみ)  
国之久比奢母智神(くにのくひざもちのかみ)  
志那都比古神(しなつひこのかみ)  
久久能智神(くくのちのかみ)  
大山津見神(おほやまつみのかみ)  
鹿屋野比売神(かやのひめのかみ) 別名/野椎神(のづちのかみ)  
大山津見神と野椎神は以下の神々を産んだ  
天之狭土神(あめのさづちのかみ)  
国之狭土神(くにのさづちのかみ)  
天之狭霧神(あめのさぎりのかみ)  
国之狭霧神(くにのさぎりのかみ)  
天之闇戸神(あめのくらどのかみ)  
国之闇戸神(くにのくらどのかみ)  
大戸惑子神(おほとまとひこのかみ)  
大戸惑女神(おほとまとひめのかみ)  
鳥之石楠船神(とりのいはくすぶねのかみ) 別名/天鳥船(あめのとりふね)  
大宜都比売神(おほげつひめのかみ)  
火之夜藝速男神(ひのやぎはやをのかみ) 別名/火之R毘古神(ひのかがびこのかみ)/火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)  
ところが、火の神である迦具土神を出産したために、イザナミの女陰が焼けてしまい、イザナミは病気になった。イザナミは、病に苦しみながらも、吐瀉物などから次々と神を生んでいった。  
金山毘古神(かなやまびこのかみ、イザナミの吐瀉物から生まれる)  
金山毘売神(かなやまびめのかみ、イザナミの吐瀉物から生まれる)  
波邇夜須毘古神(はにやすびこのかみ、イザナミの大便から生まれる)  
波邇夜須毘売神(はにやすびめのかみ、イザナミの大便から生まれる)  
彌都波能売神(みつはのめのかみ、イザナミの尿から生まれる)  
和久産巣日神(わくむすひのかみ、イザナミの尿から生まれる)  
和久産巣日神には以下の一柱の子がいる。  
豊宇気毘売神(とようけびめのかみ)  
 
火神被殺 
イザナギは、イザナミの死に涕泣した。この涙から、神がまた生まれた。 
泣沢女神(なきさわめのかみ)  
そして、イザナギは、イザナミを出雲国と伯伎(伯耆)国の堺にある比婆(ひば)の山(現;島根県安来市)に葬った。愛する妻を失ったイザナギはその怒りから、迦具土(加具土)神を十拳剣で切り殺した。この剣に付着した血からまた神々が生まれる。なお、この十拳剣の名前を「天之尾羽張」(あめのをはばり)、別名を伊都之尾羽張(いつのをはばり)という。 
石折神(いはさくのかみ)  
根折神(ねさくのかみ)  
石筒之男神(いはつつのをのかみ)  
以上三柱の神は、十拳剣の先端からの血が岩石に落ちて生成された神々である。  
甕速日神(みかはやひのかみ)  
樋速日神(ひはやひのかみ)  
建御雷之男神(たけみかづちのをのかみ) 別名/建布都神(たけふつのかみ)/豊布都神(とよふつのかみ)  
以上三柱の神は、十拳剣の刀身の根本からの血が岩石に落ちて生成された神々である。  
闇淤加美神(くらおかみのかみ)  
闇御津羽神(くらみつはのかみ)  
以上二柱の神は、十拳剣の柄からの血より生成された神々である。 殺された迦具土神の体からも、神々が生まれた。 
正鹿山津見神(まさかやまつみのかみ、迦具土神の頭から生まれる)  
淤縢山津見神(おどやまつみのかみ、迦具土神の胸から生まれる)  
奥山津見神(おくやまつみのかみ、迦具土神の腹から生まれる)  
闇山津見神(くらやまつみのかみ、迦具土神の性器から生まれる)  
志藝山津見神(しぎやまつみのかみ、迦具土神の左手から生まれる)  
羽山津見神(はやまつみのかみ、迦具土神の右手から生まれる)  
原山津見神(はらやまつみのかみ、迦具土神の左足から生まれる)  
戸山津見神(とやまつみのかみ、迦具土神の右足から生まれる)  
 
黄泉の国 
古事記/イザナミの病と死によって生まれた神々 
イザナギは、イザナミを取り戻そうとして、黄泉国へと赴いた。 黄泉に着いたイザナギは戸越しに、イザナミに「あなたと一緒に創った国土はまだ完成していません、帰りましょう」と言ったが、イザナミは「黄泉の国の食べ物を食べてしまったので、生き返ることはできません」と答えた。(黄泉の国のものを食べると、黄泉の住人になると考えられていた 、これを「よもつへぐい」と言う)さらにイザナミは「黄泉神と相談しましょう、お願いですから、私の姿は見ないで下さいね」と言い、家の奥に入っていった。 イザナギは、なかなか戻ってこないイザナミに痺れを切らし、自分の左の角髪(みずら)につけていた湯津津間櫛(ゆつつなくし)という櫛の端の歯を折って、火をともして、中を覗き込んだ。すると、イザナミは、すでに美しきイザナミではなく、体は腐って蛆がたかり、声はむせびふさがっており、体には8柱の雷神(八雷神)がまとわりついていた。  
大雷(おほいかづち、イザナミの頭にある)  
火雷(ほのいかづち、イザナミの胸にある)  
黒雷(くろいかづち、イザナミの腹にある)  
折雷(さくいかづち、イザナミの陰部にある)  
若雷(わかいかづち、イザナミの左手にある)  
土雷(つちいかづち、イザナミの右手にある)  
鳴雷(なるいかづち、イザナミの左足にある)  
伏雷(ふすいかづち、イザナミの右足にある)  
これにおののいたイザナギは逃げ帰ろうとしたが、イザナミは自分の醜い姿を見られたことを恥じて、黄泉醜女(よもつしこめ)に命じて、イザナギを追わせた。イザナギは、蔓草(つるくさ)を輪にして頭の上に載せていたものを投げ捨てた。すると、葡萄の実がなり、黄泉醜女がそれを食べている間、逃げた。しかし、まだ追いかけてくるので、右の角髪(みずら)につけていた湯津津間櫛(ゆつつなくし)という竹の櫛を投げた。すると、たちまちタケノコが生え、黄泉醜女がそれを食べている間、逃げた。 
だが、またさらに、イザナミは先ほどの8柱の雷神と黄泉の国の兵士達(黄泉軍)にイザナギを追わせた。イザナギは、十拳剣で振り払いながら逃げたが、それでも追ってきた。ようやく黄泉の国と地上の境である黄泉比良坂(よもつひらさか)の坂本に着いた時、坂本にあった桃の実を3つ投げたところ、追ってきた黄泉の国の悪霊たちは逃げ帰っていった。ここで、イザナギは、桃に「人々が困っている時に助けてくれ」と言って、意富加牟豆美命(おほかむずみのみこと)と名づけた。最後に、イザナミ本人が追いかけてきたので、イザナギは、千人がかりでなければと動かないような大岩で黄泉比良坂をふさぎ、悪霊が出ないようにした。その岩をはさんで対面して、この夫婦は別れることとなる。 
この時、イザナミは「私はこれから毎日、一日に千人ずつ殺そう」と言い、これに対しイザナギは「それなら私は人間が決して滅びないよう、一日に千五百人生ませよう」と言った。これは、人間の生死の由来を表している。 
なお、この事件から、イザナミのことを黄泉津大神(よもつおほかみ)・道敷大神(ちしきのおほかみ)とも呼び、黄泉比良坂を塞いだ大岩を道返之大神(ちかへしのおほかみ)・黄泉戸大神(よみとのおほかみ)とも言う。なお、古事記では、黄泉比良坂は出雲国の伊賦夜坂(いふやのさか/現島根県東出雲町)としている。  
 
禊祓・三貴子
古事記/イザナギの禊ぎによって生まれた神々 
イザナギは、黄泉の穢れから身を清めるために、竺紫(つくし)の日向(ひむか)の橘の小門(をど)の阿波岐原(あはきはら)へ行って、禊を行った。身に着けていた物を脱ぐことによって十二神が生まれた。 
衝立船戸神(つきたつふなとのかみ、杖から生まれる)  
道之長乳歯神(みちのながちはのかみ、帯から生まれる)  
時量師神(ときはかしのかみ、袋から生まれる)  
和豆良比能宇斯能神(わづらひのうしのかみ、衣から生まれる)  
道俣神(みちまたのかみ、袴から生まれる)  
飽咋之宇斯能神(あきぐひのうしのかみ、冠から生まれる)  
奥疎神(おきざかるのかみ、左手の腕輪から生まれる)  
奥津那芸佐毘古神(おくつなぎさびこのかみ、同上)  
奥津甲斐弁羅神(おきつかひべらのかみ、同上)  
辺疎神(へざかるのかみ、右手の腕輪から生まれる)  
辺津那芸佐毘古神(へつなぎさびこのかみ、同上)  
辺津甲斐弁羅神(へつかひべらのかみ、同上)  
「上流は流れが速い。下流は流れが弱い」と言って、最初に中流に潜って身を清めた時に二神が生まれた。この二神は黄泉の穢れから生まれた神である。 
八十禍津日神(やそまがつひのかみ)  
大禍津日神(おほまがつひのかみ)  
次に、その禍(まが)を直そうとすると三神が生まれた。 
神直毘神(かむなおびのかみ)  
大直毘神(おほなおびのかみ)  
伊豆能売(いづのめ)  
水の底で身を清めると二神が生まれた。 
底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)  
底筒之男神(そこつつのをのかみ)  
水の中程で身を清めると二神が生まれた。 
中津綿津見神(なかつわたつみのかみ)  
中筒之男神(なかつつのをのかみ)  
水の表面で身を清めると二神が生まれた。 
上津綿津見神(うはつわたつみのかみ)  
上筒之男神(うはつつのをのかみ)  
底津綿津見神・中津綿津見神・上津綿津見神は阿曇連らが信仰している神で、阿曇連らは、これら三神の子の、宇都志日金析命(うつしひかなさくのみこと)の子孫である。底筒之男神・中筒之男神・上筒之男神は墨江(住吉大社)の三柱の大神(住吉三神)である。  
次に左の目を洗うと天照大御神(あまてらすおほみかみ)が生まれた。右の目を洗うと月読命(つくよみのみこと)が生まれた。鼻を洗うと建速須佐之男命(たけはやすさのをのみこと)が生まれた。イザナギは、最後に三柱の貴い子を得たと喜び、天照大御神に首飾りの玉の緒を渡して高天原を委任した。その首飾りの玉の名を、御倉板挙之神(みくらたなののかみ)と言う。月読命には夜の食国(をすくに)を、建速須佐之男命には海原を委任した。  

 
神社と風土・信仰  
 
日本は自然風土に恵まれた美しい国である。春夏秋冬、四季折々の恵みは、日本人の生活に潤いと豊かさをもたらしてくれる。自然の恩恵に深くあずかってきた日本人は、自然のなかにあらゆる生命を育み、豊饒(ほうじょう)や繁栄をもたらす生成力を認めてきた。 
さまざまな自然現象に神々の恵みと働きを感じとり、自然と調和した生活を理想とし、自然と触れ合うことで絶えずその生命を瑞々しいものにしてきた。こうした自然観のもと、人間は生まれながらにして清らかなものであり、穏やかで澄み渡った心を持つものと考えてきた。そして、神社で神々をお祀りし信仰する上で常に清浄さを大切にしてきた。 
神道の信仰は、人びとの生活の中で育まれ、生活基盤であった稲作農業との関わりの中で、その形式が整えられ体系化されてきた。稲米は、皇室の御祖神(みおやがみ)である天照大御神(あまてらすおおみかみ)が 私たちの祖先に授けられたものと、日本の神話は伝えてい る。日本の古名を豊葦原瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)といい、稲穂が豊かに実る国と称えてきた。稲米は、日本の国柄そのものを象徴するとともに、日本人にとって稲作は神々から授けられた神聖な営みでもあった。 
春に苗代に籾がまかれ、成長した苗を水田に移す田植えの行事が行われる。季節ごとに稲の成長を祈願し、各地ではさまざまなお祭りが行われる。神々の恵みに感謝を捧げ、お祭りを通して人々は喜びを分かち合い、信仰心を養ってきた。私たち一人ひとりが、自分本来の姿に立返り、自然と調和し、神々と一体となった生活を日々営むことが、神道の理想であり心でもある。
 
神社 
日本には天照大御神を祀る伊勢神宮をはじめ、多くの神社が祀られている。日本人の信仰は生活の中で培われ、人々の神々への祈りによって、神社が創建された。神社は地域の崇敬を集め、お祭りを通して常に地域の発展、人々の繁栄が祈られてきた。神社の入り口には、そこが神様をお祀りする神聖で清らかな場所であることを示す鳥居が立ってい る、鳥居は古くから日本人が神聖なものを表すシンボルとしてきた。神社の本殿は神々のお鎮まりになる殿舎である。神社の建築様式には、神明造り(しんめいづくり)、大社造り(たいしゃづくり)、春日造り(かすがづくり)、流造り(ながれづくり)、権現造り(ごんげんづくり)などがあり、いずれも時代ごとの技術の粋が集められた様式で ある。神社の建物は、周囲の森や景観にとけこむように、自然と調和して建てられていることが特徴的である。
 
祭り 
春にはその年の豊かな実りを祈る春祭り(祈年祭・きねんさい)、秋には収穫を感謝する秋祭り(新嘗祭・にいなめさい)が行われる。夏には、稲の災害と人々の災厄を祓う夏祭り、冬には新しい年の生命を育む冬祭りが行われる。四季の節目ごとに、また、生産生業の段階ごとに、お祭りは行われる。お祭りは、季節ごとに神社の神様の神徳を讃え、感謝の気持ちを表し、すべての人々が豊かな社会生活を営むことができるように行われる。神社では個人の祈願も行われるが、本義は公共的なものであり、本来は地域の人々によってお祭りが営まれてきた。お祭りは日本人がもっとも日本人らしく振る舞う場面であり、お祭りを通して今日まで神社の信仰を伝えてきた。 
お祭りは神と人、人と人とを繋ぐ大切な信仰的、文化的なコミュニケーションの場でもある。