川・河



笑ってうなずいた 11月のエイプリルフール 歩道橋の下をランプの河が流れてた
稲妻を高く投げよう 河越えた蝶々の群れに 明日を呼ぶうたをうたおう
あなたと手をとり合い 時の川を越えてゆこう 誰も知らない虹を渡り
いつか花咲く ときがある 明日はあなたと あゝいのち川
酒のしずくを 文字にして あなたが命と 指で書く ひとり淋しい えにし川



ふられ上手を 演じてみても からむ未練に ああ 川も泣く
忘れきれない この心 深くなる おもいで河へと身を投げて もう 私はどこへも流れない
苦しいの 本気だったの オレンジの河は走る あなたを追えない哀しみも 流れてく
捨てゝどうして 生きられる 涙のような 雨を写した 川を見る
とけて流れて 朝露に 紅を散らした きずな川



ねえ抱きしめてよ 壊れそうな本当の私を 川の流れは 貴方へのこの思いを乗せて
泣けた泣けたよ 夢追い川で 明日をたずねて こころ舟
花を飾り 棺に見立て 川に流しましょう
たどる瀬のない かなしい恋の おもいで川に 生きる舟
涙しぐれのしぐれ酒 今でも 憎さといとしさが 夜ごとに流れる こころ川



恋のさだめが 指さすままに ゆれて流れる ああしぐれ川
明日はいらない あなたが欲しい 夢をかえして しのび川
遅いでしょうか この恋は 夢がゆられて 流れゆく 雨の すみだ川
酒よ お前を道づれに いまも いまも 惚れてひとすじ 愛のなみだ川
手漕ぎ笹舟 どこへゆく 別れ木曽川 なみだ川



両手にあまる ぬくもりに 流されて 今夜も溺れる さだめ川
山河を時がすぎても 恋人よ いつか逢いたい 逢える日まで 待とう
死ぬことさえも 出来ない私 馬籠 落合 中津川 木曾路十四の なみだ宿
人は流れ流れて河川を下る 北へ南へ東へ西へ たどり着くまでに太陽が笑う
風に吹かれて ゆらゆらと 浮世の川を あゝふたり舟



夢のお城と言うおまえ 木の葉みたいに 舞いながら 何処へ流れる ふたり川
ひたすらな素直さを 乗せて 流れてる想い川 真心の橋を あなたへ渡す時
夜空にかかる銀の河 頬に指に星は光りて ああ みだれ髪 心に流れます
春は逝く わたしどこまで 人の世川の 霧にさまよう みれん舟
好きおうて 惚れおうて 明日もふたり 流れゆく みれん橋 もどり川



俺がこの手を離したら 舟が流れてゆくように 二度と逢えない わかれ川
せめて今夜は 想い出の 灯りつけます 道志川
言葉少なく肩よせて たそがれの中を歩きます 川は流れる橋の下
笑いばなしにしておくれ ついてくるかいどこまでも ゆれて流れて逢坂川
この世の運命 恨んでも どうにもならない 想い出ばかり ああ氷点の街 旭川



あなたを今も愛してる 恋しさつのる旅路です 揺れる面影 梓川
ついてゆきます 修羅のはて 夜の堀川 流れ星
袖を引く 夢も寒々下町川よ 明日の願いを酉の市 賭けて待ちたい またの春
風の哭く夜は肩寄せあえる ゆれてゆれて幸福 明日へ流れる化粧川
肌は鉄火の勇み肌 グイと冷酒 飲みほして 仁義がわりの河内ぶし



闘鶏は死んでも 音をあげぬ 俺は河内の 俺は河内の次郎長や
酔えば火を吐く 男の気魄 日本六十余州まで 天下ごめんの河内ぶし
心もからだも熱か 闇を流れる火の河で うちはあんたの夢をみる
春を知らせに 流れ行く 十三湊へ 日本海 津軽を流るる岩木川
故郷の 火の河 寒い夏



愛を結べる 岸がある あなただけ おまえだけ 情けの紀ノ川
内気装った その裏に 夜叉を隠して 先斗町 川は紅葉の 紅をさす
別れのつらさ知りながら 遠い日は 二度と帰らない 夕やみの桂川
離れない恋人の 愛を運んで 川は流れる
銀河系まで 飛んできゃいいのに 逃げても 逃げても まぶしいまなざし



秘めて切なく 舞う螢 忘れられない ああ長良川
岸を求める ふたり舟 漕いで生きたい 契り川
厚木の川口セノセ 船頭まかせのヨイトサノ 屋形船サテ
しあわせはこぶ 銀河となって 父亡き港の 春を呼んでる
いっそあなたと ああ いっそ越えたら 浮かぶ瀬もある 紅の川



ふたりで刻んだ 夢こけし エンヤコラマカセの 舟唄に ゆれてゆられて 最上川
これであなたを 見おさめの 朝が泣かせる 紅葉川
ふかくて暗い河がある それでもやっぱり逢いたくて エンヤコラ今夜も舟を出す
誠だきしめ 沈みたい 曲がりくねって 流れる川も いつか出てゆく 海がある
神々の集う里 流れる川の 深き底には 光り輝くものがある それは 日本の魂



春夏秋冬 橋を探そう歳月河に 愛の愛の名残りの月が出る
夜明けを待ちます あなたのそばで 木もれ陽ゆれる 明日川
ここは福岡 博多川 好きよあなたが いつだって 戻りたい 戻れない これも人生
愛する人の瞳に 俺の山河は美しいかと 美しいかと
手をふる母よ あの人よ 幾年月日が 流れても 山河のむこうに 故郷が



思い出だけを 抱きしめながら 生きてゆきます このさだめ川 四万十川の宿
呑んで明した舟宿の 遠い灯りが 川面に揺れる 思い出川よ
そりゃあ死ぬのは なんでもないが 生きるつらさを のりこえりゃ 春が又くる思い川
酔いしれて 心の傷を洗いたい ネオン悲しい酒場川
夜が流れる 恋がきらめく 心がふれあう 出逢い川



ぶつかり転んで 這ってでも 大漁旗あげ つき進む 港駿河の ヤレ男節
浮世川 ああ今日も 小舟のように ゆれて流れて 流れてゆれて 女の一生 夢航路
いいのね ほんとに私でも 声にならない おんな泣く川 女泣川
セピア色した雨が降る イエスタデイをもう一度 窓の向こうに あぁ小樽運河
惚れた男の背にすがり あなた ふたり流れる 情け川



落ちてゆけたら いいものを いのちの花咲け 情無川
逢えば情の 深川に 流れて あえぐ あえぐ あえぐ 恋小舟
出船せつない新湊 一目逢いたい内川の 灯り恋しい神楽橋
深川雀が 噂ばなしに 親にゃ内緒に しておくれ 恋しお方も木場育ち
賽の河原で 船賃賭けて 鬼を相手に 将棋指す



別れを惜しむ 男相傘 ほろりと濡らす 雨も神奈川 水滸伝
添えぬさだめに泣かされて みれんひと雨 酔町川よ
ひとりで歩く清河への道
男を支えて 女が燃えた 遠いあの日の 夫婦雲 映し流れる 石狩川よ
橋のむこうはみれん川 いいの私は 心の妻と 涙かくして 春を待つ



他人の情けを かりながら 明日へ漕ぎだす 舟もある 揺られて 男は川になる
川の流れのように いつまでも 青いせせらぎを聞きながら
二度ともどれぬ 時の流れに ふりむくけれど 川は泣いている
詰めた枕が 重すぎる 未練 さめざめ 想い川 迷い小舟の 私です
所詮流れる他人の川は 恋に溺れる舟もない おんな 馬鹿なおんな



耐えりゃほほえむ 春もあろ あんじょやりやと 今日も流れる 大阪めおと川
女はいつもみをつくし 男はいつも明日へ逃げる 大阪 大阪 恋と夢が 川に映る街
泣いてたまるか人生は 山川谷のつづらおり 冬に春待つ 男みち
忘れんしゃい 中洲 那珂川 風が吹く
面影を追いかけて ふりむけば今日も わかれ雨降る 夜の中島川



あなた私を泣かす人 枕淋しや鵜飼いの宿は 朝が白々長良川
雪が散る 泣くよに 風が鳴る 叫んで あなたさえ奪いとる冬の河
わたしゃ湯河原実平さまと 天下取ったる 夢を見た
ひとり春を待つ 燃えてさみしい 紅い唇 明日も流れる さだめ川
肌の寒さは 心の寒さ そばで私を 暖めて やがて小雨の 忍び川



ふたりなら 木の葉のような 舟だって 明日へ流れる 忍ぶ川
生まれる前も 死んだあとも ふたりを結ぶ それは 熱い河
いずれ散るのよ 乱れ花 夜の博多の 川やなぎ 弱い女の よりどころ
抱いて下さい待つ身はつらい 明日を夢見る夫婦川 あなたを待ちます博多舟
肌があなたを 恋しがる ついて行きたい 博多川



心で詫びます親不孝 この人を命と決めた 流されようと 幸せ求めて 夫婦川
髪の芯まで 焦れていても あゝ思いかなわない 夢で逢いたい 浮世川
通い妻だと笑ったひとの 髪の匂いもなつかしい アイヤー 留萌 滝川 稚内
君の面影 胸に秘め 想い出すのは 想い出すのは 北上河原の 初恋よ
青い空の下 北の山河がざわめいて 赤い花が咲く



出来れば昔の ふたりの暮らし 願う心の 女ごころの ああ堀川運河
たとえ三途の 河原まで あなたと流れて 堕ちていい
せめて明日は いい日が欲しい ああ どこへ流れる 迷い川
未練が涙の 河になる 初雪舞い散る 夢織り酒場
湯の香に匂う黒髪が 今夜もあなたに濡れながら 乱れてからむ 夢追い川よ



歳を重ねて 妻から母へ 生きる旅路の ああ山や河
ひとすじに 待ってます 愛しても ふたり渡れない 戻り川
息を殺してくるめく闇に うたかたの肌を焦がす 生きる縁のああ幻想の川
わたしのあなた 道に迷った 女の未練 どこへながれる 夜明けの川
笑って話せる日もくるわ どこへゆこうとあんた あんたと流れる 憂き世川



心の悲しみ 流したら 裏町川よ 幸せの 夢を運んで 私にも
胸にあまえる この目が熱い あゝ裏町川の 鳥になりたい 鴛鴦に
川の蛍も 知ってるでしょう かなしい花ですね さだめの花ですね 恋あやめ
どこ迄も この手をあなた 寄せ合って ふたり 流れる 恋の川
あなたと一緒に どこまでも 恋は 火の川 ふたり川



想い出川を渡ります 別れても愛してる 未練が寒い 恋やどり
冬の冬の銀河は 寒々と 北の北の夜空に 炎えて炎えて降る
どうせこの恋 苦労の川を 流れてあなたと 生きて行く
もう一度 俺をすてろと 云わないで ついて行きたい 恋瀬川
このまま別れても ほくろの数まで 忘れない 未練波立つ あゝ恋慕川



いつかぼんやり夕陽も落ちて どこまで迷う 恋路川
女は愁いを身につけて 川のように大地を流れ 私も生きたい凛として
春は花 秋は月 冬は雪 二人に巡る 歳月を 越える 旅路川
一夜の情けに 身をまかせ 明日も溺れる 明日も溺れる 絆川
この人とこの人と おなじ運命を 生きるふたりの情け川



越前岬は今も 昔のままだろか 男と女の男と女の 哀しみ織りなす 螢川