かもめ・鴎



飛んで行き度い鴎の様に 又逢う日迄唯一人 冷たい風に染む涙
沖じゃカモメが泣く お別れ波止場 サヨナラ サヨナラ おんなの出船
もう嫌よ カモメおしえて お前なら どこへ捨てます この夢を
かもめが翔んだ あなたは一人で生きられるのね
カモメよ風邪などひくな 絹の寝床があるじゃなし おまえも一生 波の上



かもめはかもめ ひとりで海を ゆくのがお似合い
さんさみちのく 情けの港 逢う日待とうと 啼くかもめ 待てば逢えると 啼くかもめ
かもめ見てくれ 心意気 おっとドッコイ荒波越える じょっぱり船だよ
胸に聞かせるひとり旅 朝が来たのかバンドのかもめ 帰れ 帰れと今日も鳴く
海鳴り燈台一羽のかもめ あの人は 行って行ってしまった もうおしまいね



今日も遥々 南洋航路 男船乗り かもめ鳥
カモメ舞うあの街 片すみのぬくもり 捨ててひとり旅に出る俺を 許してくれ
涙が嫌いで涙が好きで あしたもオンボロ ねんねんころり 私が鴎に生まれてきたら
気楽に飲めると笑うひと 鴎という名の 小さな酒場 窓をあけたら海 北の海
海のカモメに 託してお呉れ 俺は待ってるぜ



雪と一緒にみれんが積もる 情けの糸を切らないで 飛ぶに飛べない 海峡かもめ
みつけて抱いてやる かもめよかもめ 恋人に 伝えておくれ この愛を
おふくろの姿が 見えるだろか この俺の泪が とべよ鴎
私もつれていってねと かもめを呼んでくり返す 月下美人の花言葉 花言葉
あゝ鴎啼け啼け ついて行け行け荒海はるか 男と女の港町



ずっとあなたが好きだから 逢いたいよ 逢いたいよ カモメになって迎えに来てよ
もしも海に この身投げたなら あ鴎よ いまは 過去という名の 愛に ひとり はぐれて
かもめには後で伝えてね かもめになれなくて 帰りましたと お目目の赤い すずめより
うたう鴎ののどかさ白さ この世の理想をうつし絵の 調べにのせる春の琴
かもめ啼く声 波の音 早く一緒に 聞きたくて



どんと早よ帰れ 一番船でよ 私しゃ一生 あんたの鴎 あ 好きだよ
抱いてみつめる あの北岬 惚れてしまえば 女は負けね なみだ 鴎のなみだ
名もない鴎に なりたくて 海なり岬を 函館本線は 涙の線路を 走ります
主の安否を思い出す 鴎の鳴く音に 窓の戸開けて 聞けば松風 波の音
忘れちゃいやだよ 気まぐれカラスさん 私を泣かすな 白いかもめよ



そっと生きてる人ならば ぽつりぽつりと ふりむくままに ほろりほろりと 鴎歌
カモメ 俺も帰ろう うつむいた あの頬の涙ぬぐいに
よりを戻せぬ 湯の街ぐらし ほめる相手が 鴎では おしゃれしたって つまんない
いつになったら夜があける 津軽海峡 心をはこべ 北のかもめよ心をはこべ
あんた負けるなよ エンヤラ コラセ 鴎よ唄え 北の女のョ お祭りだ



温い男を恋しがる カモメ啼くなよ 北海なみだ節
待っていてくれ 納沙布かもめ 俺の船唄 船唄 男唄 届け はるばる 北故郷
はぐれ鴎よ どこへ飛んでゆく あゝ あなた恋しい ひとり旅 北夜行
船は来るのに 戻らぬ人を 鴎どうして 忘れりゃいいの 夢を返して 夕霧海峡
春はいつくる 涙が枯れたら 鴎の唄に 明日を夢見る 夕霧岬



めぐり逢う日を いつまでも 仲よく鴎と 待つんだぜ
裸爪のライオン 飛べないカモメ まだ あきらめを覚えていない
躍る銀鱗 鴎の唄に お浜大漁の 陽がのぼる ・・・





鴎の港 
群れから一羽 はぐれた鴎
夕陽に向かって 啼(な)いている
ざんぶら ひゅるひゅる ざんぶらこ
ここは見知らぬ 港町
   心が寒い 体が寒い
   しぶきに打たれりゃ なお寒い ・・・
   ここは春待つ 港町
ひとりがつらい 夢見りゃつらい
男と女は なおつらい ・・・ 
ここは鴎の 港町