捨てる



慣れてしまった 育ったこの街で 新しい下着とか髭剃りは 捨てんとおくわ
罪の捨て場所 拾い場所 細巻のシガレット 指先で燃えつきる
止めるあなたを捨てたのに 未練が 未練が 荒波燃やし渦を巻く
いつも欲しがる女の夢を あなた泣かせて 捨ててゆく 逃げてゆく
捨てたつもりの面影に 憎さ恋しさ 合わせて飲めば あつい涙が 頬濡らす



その気になりさえすりゃ 選ぶのも 捨てるのも いつだって 女しだい
捨てゝどうして 生きられる 涙のような 雨を写した 川を見る
私を捨てないで 春が来たって 花も咲かない あなたがいなければ
もう嫌よ カモメおしえて お前なら どこへ捨てます この夢を
意地をささえた 思い出を 捨てて来ました 女がひとり 呑みほしましょうか



うしろ指さされても あの人のために この身まで捨てる
夢で会いたい 心の痛みを 吹く風の谷間に 捨てて
たかが愛に迷いそしてたかが愛に立ちどまらされても 捨ててしまえない たかが愛
この俺捨てても いいんだよ あゝしかたない だから女房にゃ弱いんだ
ふるさとを捨てた 何かが待っているよな そんな気がして



道に捨てれば 雪がかくすでしょう 春になる頃 あなたを忘れる
こんな私忘れて なにもかも捨てて ゆく旅よ あなたしあわせに
どうか私を 捨てないで 恋しさが泣いている 幸せみれん酒
幽霊なんだ ロマンの捨て場所探しつつ ぼくを仲間にしてたんだ
時の中に捨てていったものとひきかえに 思い出は汚されない



意地悪してくれたら 幸福捨てるけど 愛の息をかれられて このまま
カモメ舞うあの街 片すみのぬくもり 捨ててひとり旅に出る俺を 許してくれ
命の軽さ 七つを捨てた 人生に 残る一つの 灯りをたずね
投げて下さい 身も世も捨てる 炎の螢めらめらと 燃える情念が 明日に飛ぶ
向い風に命捨て 戦う誇り高き男であれ 猿一匹唄えば侍 



黄金の花はいつか散る 黄金で心を捨てないで 本当の花を咲かせてね
わたしのことを 捨てたり しないけど 夜霧よ 馬鹿ね
捨てきれず 夢も愛し 街角すみれ
わたし一人を 捨てて行く 連絡船よ
プライドすべて捨てるけど 悲しみに仕返しするみたいに 微笑むだけ



散って狂って 捨て身で生きてやれよと ああ 背中丸め声を殺し 思いきり
恋によごれた女は明日から 白い京都の片隅に 想い出をすてるの
惜しくない あなたが望めば 何でも捨てる
海に捨ててよこの身体 せめて海鳥よ 私の爪を運んでおくれ 故郷へ
さらりと捨てた 言葉の裏に 隠す男の 真実が 夜霧に泣いてる アカシヤの町



もう一つは願いなんか捨ててしまうこと せんないね 幸せになりたいね
捨てたら捨てたら 生きられぬ 心にいっぱい あなたです
汽笛のかげに泣く女 捨ててゆく捨てられてゆく それもこの町なみだ町
思い出全部 かき集め 涙は捨てて 行きましょう 北のサッポロ
一度の人生それさえ 捨てることもかまわない



いつかはあなた 好きな女性できても 捨てないでよ 捨てないでよ
捨てられた猫は鳴きもせず どこか身を寄せ その運命 恨まずに そっと 眠るだけ
古い傷あとを 思い出酒場に 捨てるのさ あいつあいつは どこにいる
恋を捨てるか 男を捨てるか 問答無用の 出世前 投げた涙が 明日を呼ぶ
女が女を捨てました お酒をください お酒を お酒を



生きてゆきます 涙を捨てて 落葉 木枯し 女の流転
月も片割れ 室戸の風に 捨てる涙を 誰が知ろ 異名も 女鬼龍院
だって私を 疲れきった私を 捨てる勇気が あったじゃないの
この街を 捨てて行けない 心の糸を 結び直して うつむかずに 歩いて行くわ
捨てて勝つ気が 明日を呼ぶ 海に貰うた 度胸が宝



いつかおまえの 時期が来る のぞみ捨てずに 歩いてゆこう
酔う程昔が近くなる おまえが映る 何故に捨てたと 身をせめる
ひとつ覚えの 捨て台詞 俺がやらなきゃ 誰がやる
捨てられたのね 私はあなたに しおれた花が 捨てられるように
ささいな事が 気にかかる あなたを捨てたわけじゃない



借りちゃおけない あの世まで 儲けご破算 算盤捨てた 男でござる
もうふたりを つなぎとめる 心さえ この都会に捨ててゆくから
残して行くけど 捨てずにいてと 冬子は遠くへ 遠くへ去りました
島小島小島小捨ていんなよ ホーイ ヘイ忘れんなよ
愛し続ける勇気を 私はそれでも捨てない



捨てないで この生命(いのち)いらないから
さしたかんざし緋牡丹化粧 女の女の女の運命 捨てた夜空に一人行く
目を閉じれば あなたがみえる 破り捨てたい 別れのこよみを
みんな捨てましょう 忘れるために 捨てましょう 愛の暮し
夢のつづきで しばるのね だからはなさない だから捨てられない



愛して 愛されて 愛して 捨てられて 今夜も 一人酒 飲みましょうか
もう離れずに夢を探そう 涙を捨てて過去さえ捨てて 愛が飛び立つ北空港
北国へ帰りたい 今はすべてを捨てて 北国へ帰りたい 望郷未練
あれは上りの 汽車の笛 恋にすがって 冬を越す 北国おんなを あゝ捨てないで
離れて淋しい 夢追うよりも 未練捨てたい この海に 心乱れる 北半島



十六で捨ててきた 雪のふるさとあの町へ 夢で今夜は ああ帰りたい
つきぬ つきぬ想いに 背中を向けて 捨ててゆく捨ててゆく 霧の波止場町
乙女の想い 汲みもせず ふるさと捨てた ばちあたり どこの誰やら ばちあたり
ままになるなら 男を捨てて 俺も生きたや 俺も生きたや 恋のため
夜の汽車に乗って この町捨てるけど あなたの倖せ 祈っているわ



ああ捨てないで 悲しいほど あなたが好きで あしたが見えない
身も世も捨てたい 夜だけど おそすぎた何もかも 君は遠い女
あなたに抱かれた砂浜に 誰かが捨てた ソンブレロ 波にうたれて 悲しそう
女を捨て 待つのを捨て この街捨てて 旅に出るわ あの人 あきらめて
ふたたび 恋歌を 女を捨ててはいけないと 誰か歌ってあげておくれ



捨てる勇気の邪魔になる 今も燃えてる愛が悲しい おんなの恋艶歌
浪花人情 捨てられません 涙もろうて 笑いの華よ 浮世舞台に 夢と咲け
悪い涙を捨てた街 誰でもいいから送ってちょうだい