乖離社会

指示に対する理解の乖離 アメフト反則タックル
記者会見に往生際を見る

国民常識との乖離 安倍政権
唯我独尊 正面から向き合わない

手加減の乖離 米朝会談中止
脅し外交融和外交 混ぜ加減
 


 

アメフト反則タックル森友交渉記録米朝会談中止「乖離」
往生反則タックルの日大選手会見会見質疑・・・
 
 
 
 
 
 
●アメフト反則タックル会見
監督会見 往生際の悪さを公開
タックル選手会見 潔さを公開
    おまけ
    日大学長の火消し会見 意味不明
内田監督 誠意なき辞任 5/20
6日に行われた学生アメリカンフットボールの試合で、日大の選手が悪質なタックルを行った件で、日大の内田正人監督(62)らが19日、兵庫県西宮市内で負傷した関学大QBと保護者、首脳陣に謝罪した。内田監督は一連の責任を取って辞任を表明。ただ、当該プレーに対する指示の有無など、真相究明の部分は24日を期限としている再回答書まで持ち越しとなった。
日本列島に波紋を広げた1プレーから13日。関学大が求めてきた正式謝罪がようやく実現した。両校の要望により、兵庫県西宮市内でセッティングされた対面は完全非公開となったが、悪質なタックルで負傷した関学大QB、その保護者、鳥内秀晃監督、小野宏ディレクターら首脳陣に対し、内田監督ら幹部4人が頭を下げた。
会談は約20分。終了後、伊丹空港へ移動した内田監督は、騒動後初めて応じた取材で辞意を表明した。「一連の問題は全て私の責任。監督を辞任する。弁解もしない」。完全にプレーが終了し無防備の司令塔に、背後からタックルを決める前代未聞の悪質プレーに「私はあの後、注意しておりません。私の責任です。私の判断の悪さ」と辞任を決意した理由を説明。さらに2週間近く公の場に姿を見せなかったことに関して、「まず関学大に直接お会いして、直接謝罪することが大事だと考えた」と弁解した。
ただ、遅すぎる謝罪で最低限の“誠意”は示しても、真相究明は一歩も進んでいない。ラフプレーはなぜ起きたのか−−。「監督の指示だったのか」という質問に対し、内田監督は言葉を濁して“核心”から逃げた。謝罪の席上でも、今回の騒動終結に不可欠な部分の言及はなく、24日に期限を設けた再回答書で説明するとした。
内田監督は帰路、羽田空港でも報道陣に対応し、謝意を口にした。しかし、改めて「現役の選手が“指示があった”と言っている」という質問を浴びせられると「いろいろな臆測に対応し切れない。心外だ」と不快感をあらわにし、取材対応を5分程度で打ち切った。
ようやく見せた誠意すら疑わしい発言は、伊丹空港での質疑応答でもあった。大学名の「関西学院(かんせいがくいん)」を何度も「かんさいがくいん」と発音。謝罪する相手の名前を間違えるのは、愚挙と呼ぶしかない。果たして24日の再回答書に真実はあるのか。一人の指導者が身を引くだけで、幕引きとはなりそうにない。 
日大選手の会見 5/22
東京都内の日本記者クラブで22日にあった日本大学アメリカンフットボール部3年生の宮川泰介選手の記者会見。関西学院大学との定期戦で繰り返した悪質な反則について、内田正人前監督や守備担当の井上奨コーチの指示があったことを明らかにした。一方、日大は同日、「1プレー目で(相手の)クオーターバック(QB)を潰せ」と指示する言葉があったことを認めながら「『最初のプレーから思い切って当たれ』という意味で、誤解を招いたとすれば、言葉足らずであった」と、組織的な反則を否定した。どちらが真実なのか−−。日大選手の陳述書と会見での質疑応答から、三つのやりとりに注目した。
○「アラインはどこでもいい」
選手の陳述書の5月5日の部分には「ポジションの先輩●●から、井上コーチに『宮川に、アラインはどこでもいいから、1プレー目からQBを潰せと言っとけ』と言われた旨を告げられました」とある。
守備のアラインとは隊形の中での選手の位置取りのことだ。現代のアメリカンフットボールは、パス戦術を巡る攻防が、試合を左右する。特にパスを投げるQBに圧力をかけて、攻撃を乱す役割はパスラッシャーと呼ばれ、米プロフットボールのNFLでは、守備で最も高給を得るポジションだ。選手は、日大の中ではトップのパスラッシャーとして活躍し、今春は6月に開催される大学世界選手権の日本代表にも選ばれた。いわば日大パス守備のカギを握る存在。彼がどこに位置するかで、関学大は対応を変えるし、攻撃のプレーを限られたものにすることもできる。
そんな選手を「アラインはどこでもいい」というのは、戦術を放棄しているに等しい。仮に、日大選手が調子を落としていたのなら、ゲームに出さないのが当然の判断だが、「どこでもいい」選手を出場させること自体がおかしい。「ボールを止める」「プレーを潰す」という本来の目的からはかけ離れた指示と言える。
○「リードをしないでQBに突っ込む」
また、陳述書の5月6日の部分には「井上コーチに、監督から『やらなきゃ意味ないよ』と言われたことを伝え、さらに、井上コーチに対して『リードをしないでQBに突っ込みますよ』と確認しました。井上コーチからは『思い切りいってこい』と言われました。このことは、同じポジションの人間は聞いていたと思います」と書かれている。
リードとは、英語で「READ」。つまりプレーを読むということだ。ワンプレーごとに決められた戦術を展開するアメフットでは、攻撃も守備も相手の出方を予測し判断するのが不可欠だ。リードをしないでプレーするというのは、野球でいえば目をつむって打席に立ってバットを振るようなもの。もはやアメフットではない。プレーではなく「選手を潰せ」という指示を確認したのが、このやり取りだ。日大選手もこの部分が重要だと考えたのだろう。
○「笛は聞こえていたか」
会見の質疑応答の中で、東京MXテレビのキャスターの有馬隼人氏が、「試合当日、最初に反則したプレーで審判の笛は聞こえていましたか」と質問した。日大選手は「(相手QBがパスを)投げ終わったということは気付いていました」と答えた。有馬氏は念を押すように「プレーが終わったということは認識していた?」と尋ね、日大選手は「はい」と応じた。
アメフットのプレーの終わりは、審判が吹くホイッスルが決める。どんなに激しくプレーをしていても、笛がなったらそのプレーは終わる。選手はまず最初にそれを教わる。通常のプレーであれば、笛が聞こえていればあのようなタックルは起こりえない。
有馬氏は会見後、「あの質問は彼が優れたアメリカンフットボール選手であるか否かを、選手であると信じて問うものでした」と語り、質問の真意を説明した。
「彼は(QBが)投げ終わったことは分かっていたと言いました。実際は『投げ終わり』の後、彼が突進を続ける最中に笛は鳴ってます。彼が、正確にフィールド内の状況を把握してプレーできる、優れた選手であることを証明しています。大事なのは、プレーが終わったと認識したあとの行為。元来は物事の分別がつく選手が、異常な状態になっていた。その原因が、嘘のない事実として究明されるべきだ」
有馬氏は大学時代、QBとして学生日本一に貢献した関学大のアメフット部OB。2015年には日本代表チームのQBコーチを、現在は社会人アメフット「アサヒビール・シルバースター」のヘッドコーチを務めており、選手、指導者としての経験が豊富だ。その有馬氏との質疑からは、日大選手が異常な心理状態に追い込まれていたことが浮き彫りになる。
日大選手は、内田前監督が謝罪に訪れる前日の18日に、関学大の被害選手とその家族、アメフット部の小野宏ディレクターに会って謝罪した。その際、陳述書と同様の内容を説明したと見られる。関学大が日大に示した再回答の期限は24日に迫っている。  
日大・宮川選手(20)が記者会見 5/22
日本大学の選手が関西学院大学の選手へ悪質なタックルをしたとして、負傷させた宮川泰介選手(20)22日に記者会見を開いた。
○「顔を出さない謝罪はない」
今回の会見は宮川選手の要望で行われたとし「顔を出さない謝罪はない」との理由で顔出しすることを決意したという。宮川泰介選手は緊張した面持ちで会見に臨み、今回の騒動、被害選手やその家族へ「深く反省しています」と謝罪。
監督やコーチから「やる気が足りない、闘志が足りない」といった理由からメンバーから外され、監督からは「宮川なんかはやる気があるのかないのかわからない」、コーチからは「練習に出さない」などと追い込まれていたことを明かす。
また、「相手のクォータバックを潰しに行け」と指示されたとし、コーチからは「できなかったじゃ済まされない。秋の関西学院大の試合でクォータバックがケガをしていれば得だろう」と言われたと語った。
○「胸が痛い」「涙が出る」
20歳になったばかりの学生の異例の記者会見。「どこで判断を間違えたと思いますか?」「もう一度アメリカンフットボールをやりたいとは思いませんか?」など、取材陣からは厳しい質問が寄せられたが、自分自身の言葉で一つひとつ丁寧に受け答えていた。
その姿に、ネット上では「胸を痛める」「立派な記者会見」と称賛する声が寄せられた。
○遠慮ない「アップ」に怒り
会見冒頭、代理人の弁護士は、宮川選手がまだ学生であることを考慮し、メディアに対して「顔のアップなどしないよう配慮を」と伝えていた。
しかし、『グッディ』(フジテレビ系)や『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ系)などでは、謝罪や質疑応答に至るまで宮川選手の顔をアップで放送していた。そのことについても、ネットでは「配慮すべき」と怒りの声が相次いでいる。

「顔を出さない謝罪はない」と顔出しのリスクを背負ってまで、記者会見を開いた宮川選手。今後について「フットボールを続けていく権利も意志もない」と語っていたが、未来ある若者がこれほどまでに疲弊する原因を生み出した監督、コーチの責任は重いといえるだろう。 
 

 

日大前監督とコーチが記者会見 5/23
日本大学のアメリカンフットボールの選手が試合中に無防備な状態の相手選手に後ろからタックルする重大な反則行為をした問題で、日大の内田正人前監督と井上奨コーチの記者会見が午後8時頃から東京都内で始まりました。
記者会見の冒頭、内田前監督は「一連の今回の問題について、関西学院大のアメリカンフットボール部の選手、ご家族の方、部の関係者の皆様に対して誠に申し訳ございませんでした」と謝罪しました。
記者会見で内田前監督は、22日会見をした反則行為をした日大の選手に対し「そのような気持ちにさせてしまって非常に申し訳ない。反省している」と述べました。
記者会見の中で、内田前監督は、選手に対して反則行為をするよう指示があったのかについて、「信じてもらえないかもしれないが、私からの指示ではございません。ただ、試合が終わるまでは私の責任です」と話しました。
記者会見で井上コーチは、「監督からクオーターバックにケガをさせるような指示はなかったが、試合前に私がクオーターバックの選手を潰してこいと言ったのは真実です」と述べました。
この会見で、井上コーチは、試合前に反則した選手に対して「出来ないじゃすまないぞ」と言ったかどうかについて聞かれ、「『何も出来ませんでしたではあかんぞ。やってこい』と言った。ただそれは、思いっきりスタートして、いつもと違うようなプレーをしてほしかったという意味で、けがをさせる目的では言っていない。それぐらいの気持ちでやれということ」と話しました。
記者会見の中で内田前監督は、「いろいろな指示はするがルールは守ってやれというのが基本だ」と話しました。
また、選手が反則行為をしたあと、すぐに注意しなかった点について、「言い訳になるが、ボールを見てしまって、プレーのところを見ていないのが正直なところだ。気がついたときには、次のプレーになっていた」と説明しました。
井上コーチは、22日の選手の記者会見で「相手選手がケガをして秋の試合に出られなかったらこっちの得だろう」と話したことについては、「相手がケガをしたら得か損かということは言っていない」と否定しました。
また、22日の選手の記者会見で「定期戦がなくなってもいいだろう」と話したことについても、「関西学院大との定期戦がなくなってもいいだろうとは言っていない。けがということばも使っていない。それが目的ではないので」と述べ、選手の会見内容を否定しました。
そして、「『つぶしてこい』とは言っている。過激なことは確かに言ったが一言一句覚えているわけではない」と説明しました。
内田前監督は、「反則行為をした選手は、『10』の力のうち『5』で処理するということがあったので、もっとできる、もっとできるという思いはあった。ただ、ルールを逸脱するのはない。ルールの中で行うのが基本と考えている。まさかあのようになったのは正直予想していなかった」と述べました。
記者会見の中で井上コーチは、「反則行為は選手の判断か」との質問に、「選手が重圧を受けて本当に目の前が見えなくなったのかなと思っている」と述べました。
また、「最初の反則行為を見ていたか」という質問に「見ていた」と答え、それでも交代させなかった理由について、「まだ試合に出していたい、次のプレーをやらせたいという気持ちだった。判断ミスをしたと思っている。私自身固まってしまった」と答えました。
記者会見の中で、内田前監督は、反則行為をした選手の両親が相手の選手に謝罪に行くことを止めたことについて、「反則があった場合、審判の判定に不満があった場合は連盟に文書を送る、試合中で反則があった場合は、直接相手の監督に電話をする。今回は関西学院大から質問状が来て、部と部の文書の行き来でやっていくのかなと思った。その時点で他意はなかった」と説明しました。さらに、反則行為をした選手の両親から監督やコーチの指示があったと公表したいという申し出を断ったことについて、「指示はしていないが、指導の中で彼に対する期待、コーチとして純粋な気持ちでしたこと。その場でわれわれの責任ということは考えていない」と述べました。
記者会見の中で内田前監督は選手やコーチに責任を押しつけているのではないかという質問に対して、「われわれはそういうふうに思っていない。高校のときからアメリカンフットボールを始めて将来性がある選手に良い選手になってもらいたかった。そこに責任を押しつけるということはない」と強調しました。
反則行為をした選手が22日の記者会見で「アメリカンフットボールがあまり好きではなくなってしまった。続けて行く権利はないと思っている」と話したことについて内田前監督は「反則行為をした選手は、高校からアメリカンフットボールを始めて能力があった。その中で、なぜこれまでも嫌いになってしまうのか。正直もっとやってもらいたい。日本代表をする選手になると思う。何で辞めなくてはいけないのか」と述べ、反則をした選手の思いに疑問を呈しました。
内田前監督は、反則行為をした選手について「戻ってきてもらいたいというのが私の率直な考えだ。指導者として私と一緒にやりたくないということであれば、もう私はいない。彼は将来性があるし、活躍できると思う」と話しました。また、井上コーチは「高校のときから成長を見てきた。成長させたいという思いだった。とにかくアメリカンフットボールを続けてほしい」と述べました。
記者会見の最後に、日本大学アメリカンフットボール部の井上奨コーチが、「コーチを辞任しようと考えています」と辞意を表明しました。
内田前監督は記者会見の最後に、「今回の一連の問題について、アメリカンフットボールに関わる方に多大なご迷惑をおかけしした。これから第三者委員会を立ち上げ、調査していただくことになった。しばらく、大学の常務理事の職を一時的に停止し、謹慎させていただく。第三者委員会の結果から大学の判断に任せようと思う」と話しました。  
 

 

日大の内田前監督が会見 選手説明と食い違い 5/23
日本大アメリカンフットボール部の悪質反則問題で、日大の内田正人前監督(19日付で辞任)と井上奨コーチが23日夜、緊急記者会見した。内田前監督は反則行為について意図的な指示を改めて否定した。井上コーチは「潰してこい」などの発言をしたことを認めたが、負傷させる目的はなかったとし、反則をした選手の説明と一部対立する見解を示した。
進退について、内田前監督は「常務理事の職を一時停止し、謹慎とさせてほしい。第三者委員会の調査に委ね、結果を待ちたい」、井上コーチは「コーチを辞任しようと考えている」と述べた。
関西学院大の選手に危険なタックルをして負傷させた日大の宮川泰介選手(20)は22日の会見で、試合前日に内田前監督から井上コーチを通じて「相手のクオーターバック(QB)を1プレー目で潰せば(試合に)出してやる」と指示を受けたと説明した。
これに対し、内田前監督は「私からの指示ではない」と述べた。問題のプレーは選手の判断なのかとの質問には「ルールを逸脱するという考えはない。ああいうことは予想できなかった」と答えた。
井上コーチは「QBを潰してこいと言ったのは事実」と認めた上で「けがを目的とした指示ではなかった」と釈明。「潰してこい」の意味を問われると「思いっきりプレーしてほしいという意味だった」との説明を繰り返した。さらに「1プレー目の反則は見たが、次のプレーも彼に行かせたいと思った。判断ミスをしたと思う」と振り返った。
選手は井上コーチから「相手のQBがけがをして秋の試合に出られなかったら得だろうと言われた」としている。同コーチは「一言一句覚えていないが、彼には過激なことを言った。ただ、損とか得とかそういう話はしていない」と反論した。
内田前監督は「けがをされた選手や保護者、関学大の皆様に申し訳ない。アメフトに携わっている人にも非常にマイナスになり、責任を感じている」と述べ、「(反則をした選手にも)非常に申し訳なく反省している」と謝罪。選手がアメフトをやめる意向を示していることについて「選手としてもっと活躍できる。我々の責任だが戻ってきてほしい」と話した。
井上コーチは「彼を成長させたかったが、重圧をかけてしまった」とした。会見は午後8時から同10時すぎまで2時間以上続いた。 
日大アメフト部・内田前監督と井上コーチが緊急会見 5/23
2018年5月22日、悪質タックル問題で加害者となってしまった日本大学アメフト部の選手が、記者会見を行った。会見で選手は自らの非を認め、ケガをさせてしまった関西学院大学のアメフト部の選手と家族に対して謝罪すると共に、騒動の経緯について自らの認識を詳しく話した。
その翌日、23日20時に日大アメフト部の元監督・内田正人氏と井上奨(つとむ)コーチが緊急記者会見を開き、関係者へ謝罪をすると共に、報道陣からの質問に答えた。これをネット配信などで見ている視聴者からは、「見苦しい」との声が相次いでいる。
○潰せと指示
記者会見で、報道陣からの質問は「危険なタックルの指示は行われたかどうか」に集中した。直接指導に携わっていた井上コーチは、「クオーターバックを潰せ」という発言を行ったことについて認めたものの、「ケガをさせる目的で発言していない」と語っている。
○プレイを見ていなかった
関学大との交流戦において、日大の宮川選手は悪質なタックルの後にも反則行為を行ったのだが、「なぜ最初のタックルで対処しなかったか?」と問われると、内田氏は「試合中にその場面を見ていなかった」と説明。
一方の井上コーチは、この件について「自ら選手に対して、思いっきりやることを指示したこともあって、ベンチに下げることはしたくなかった。試合に継続して出してあげたかった」と話している。
○視聴者の反応
昨日の会見で、選手は自ら認識していることを正直に話しているという印象を私(佐藤)は受けた。しかし前監督とコーチの会見は、今ひとつ釈然としないものがある。選手の受け止め方に問題があったかのような言い方をしている感じを受けるのだが……。この会見について、視聴者は次のように反応している。
「昨日の男子生徒の会見の方がしっかりしていた」
「完全に監督がコーチのせいにしてる感がある」
「しどろもどろで意味不明」
「気持ち悪すぎて吐き気を催したので見るのをやめた」
「あまりにひどい…」
「言い訳も酷すぎる」
「イライラする応答、隠し隠しやっていることが見え見え」
「都合悪いこと隠しながら話してる感」
「ダメだこりゃ」
「最低な監督とコーチ」
「何を言っているか全くわかりません」
……など。
これまでも日大アメフト部に対して批判的な意見は多くあったのだが、内田前監督と井上コーチの会見でさらに厳しい声が高まることが予想される。そもそも、この会見は「謝罪」に相当する内容だったのかどうか……。大学の危機管理があらためて問われそうだ。 
 

 

日大の内田前監督、心労で入院 23日夜の記者会見後 5/24
アメリカンフットボールの日本大と関西学院大の定期戦(6日、東京)で、日大選手が関学大選手に悪質なタックルをして負傷させた問題で、日大の内田正人前監督(62)が23日夜の記者会見後、心身の疲労のため東京都内の病院に入院した。日大広報部によると、心身に疲労がたまっており、病院で異常がないか検査する予定という。
この問題で、内田前監督と井上奨(つとむ)コーチは23日夜、東京都内で約2時間、記者会見。関学大の選手にけがをさせる指示をしたかどうかについて、ともに否定した。また、内田前監督は大学の第三者委員会の調査終了まで常務理事の職を一時停止して謹慎し、「(進退は)大学の判断に任せようと思う」などと話していた。井上コーチは辞任する考えを示した。 
内田前監督ら主役の座を奪った「上から目線」日大広報の正体 5/24
関西学院大学アメリカンフットボール部のクオーターバック(QB)にタックルした日本大学の選手の会見を受け、日大アメフト部の内田正人前監督と井上奨コーチが23日夜、開いた緊急会見が話題を呼んでいる。
マスコミに記者会見の招集がかかったのは開始1時間前の午後7時。各社が慌てて駆けつけたが、会見の話題をさらったのは先の2人だけではない。まさかの”珍”司会者の登場に視線が集中した。
「(日大の)ブランドは落ちません!」
「(会見を視聴者が)見てても見ていなくてもいい」
そう語気を荒げて会場の記者たちと激しい舌戦を繰り広げたのは、日大企画広報部の米倉久邦氏。
実は、元共同通信の記者で経済部長や論説委員長も務めた華麗なる経歴の持ち主だ。
共同通信によると、2002年に共同通信を定年退職し、それ以降はフリージャーナリストとして活動しているという。
「社内でもあの会見、話題になってますよ。現役の記者時代からああいうものの言い方をする人で上から目線で言ってしまう…。変っていないというか」(共同通信記者)
米倉氏は、1986年に『女の時代がやってきた 女で儲けるビジネス学』を共同通信社より上梓。その後は『そうだ、山へ登ろう!森林インストラクターになっちゃった』(三五館)、『六十歳から百名山』(新潮社)、『森をゆく「人と森のかかわり」を訪ねて』(日本林業調査会)などを執筆。さらに経歴を調べると、高校・大学と山に親しんでおり、57歳のときには森林インストラクターの資格を取っているという。
米倉氏の様子がおかしくなったのは会見が始まって1時間半が過ぎた頃。記者の「選手のアメフト人生を奪っているかもしれないが、心の痛みはないか」という質問に対し、井上コーチが考え込んだ様子を見せた。すると、突然米倉氏が「仮定の質問はやめてください。もう、9時半を過ぎましたんで、1時間半以上やっています。これで終わりにしたいと思います」と制し、会見を切り上げようとした。
ここで他の媒体の記者が、「今日は皆さん(中継などで)見ているので、一人一問にしますから、続けさせてもらえませんか?」とお願いすると、米倉氏は「何十人もいるのに全部やるんですか?何時間かかるか分からないじゃないですか。無理ですよ、みんな手を挙げているんですから」とバッサリ。
別の記者から「刑事事件にもなっている話ですし、こちらも短くします。会見を続けるかどうか、監督に決めていただきたいんですけど」や「司会の方ではなくて、監督に会見を続けるかどうか決めていただきたいんですけど」などと矢継ぎ早に質問が飛ぶが、米倉氏は構わず会見を切り上げようとする“塩対応”ぶりだった。
すると、不穏な空気に気づいたのか、内田前監督自らが会見続行の意思を見せた。それでも一度上がったボルテージが下がることはない。質疑応答が再開しても、「もうやめてください」「同じ質問です」と記者の質問を制止する米倉氏。 ここからは、会場で繰り広げられた大舌戦の一部を再現しよう。
米倉氏「これ以上やっているときりがない。だいたい同じ質問が繰り返されているので、これで質問は終わります」
記者「違う質問をします」
米倉氏「違えばいいというものではありません」
記者「日本大学の常務理事を続けられるおつもりですか?」
米倉氏「それは後で言うといっていました」
記者「今、答えてください」
米倉氏「今はやりません」
記者「いつお答えいただけるんですか?」
米倉氏「それは先ほども出ていますんで。それは後ほど……。じゃあ、これで会見を終わりにします」
記者「後ほどっていつですか?」
米倉氏「え? 後ほど今からやりますよ。記者会見はこれで終わります。内田前監督から進退について」
記者「会見をされると聞いて、私たちは集められているんですよ」
米倉氏「だから全員からは聞けないですよ!すでにじゅうぶん聞きましたよ。じゅうぶん、聞きました!」
記者「それはそちらかもしれないけれど、この会見はみんな見てますよ」
米倉氏「そうです、こちらです。見てても見ていなくてもいいんですけど。同じ質問を何度も繰り返されても迷惑ですから。もうじゅうぶんですから、やめてください発言するのは」
記者「なんで打ち切るんですか?」
米倉氏「これだけ聞いたら十分なんです」
記者「監督がお話されたいみたいなんで、司会の方は控えていただいてもいいですか?」
米倉氏「いやいや、これから進退についてお話してもらいますから。もう喋らないでください。監督、それじゃあそろそろ終わりにしたいと思いますんで、最後に……」
監督がマイクを手に取り、言葉を発しようとすると、
米倉氏「今後の問題についてお話ください」と、まさかの監督の声まで遮ってしまったのだ。
記者「監督、お話された後、質問の時間は受けていただけますか?」
監督「あの……」
米倉氏「(質問時間の確保は)しません!」
記者「すみません、司会者のあなたの発言で今、日大のブランドが落ちてしまうかもしれないんですけど」
米倉氏「それは、落ちません!」
内田前監督も呆れたのか、マイクを手に取って、「時間的なこともありますが、(進退の説明の前に)質問にはお答えしようと思います」と切り出し、質疑は再開。それでも米倉氏はすぐに、「きりがないんで、やめてください」と発言。その後も「やめてください」「あなたさっきからしつこいですよ」などと語気を荒げていた。
当初は淡々と執り行われるように見えた会見だが、まさかの広報担当者が“主役”を演じる事態に。ネット上では「この司会は何なんだ」「司会逆ギレ記者会見」「いったい何の会見を見ているんだろう」との声が噴出した。
会見後、内田前監督は心労のため都内の日大病院へ入院した。今後、本件については第三者委員会を交えて調査を進めるという。  
 

 

日大アメフト部選手ら集会 5/25
「箝口令あった。内田前監督は学校から去ってほしい」
日本大学アメリカンフットボール部の選手が関西学院大学選手へ危険タックルした問題が迷走している。
宮川泰介選手が「指示された」と名前をあげた日大の内田前監督と井上奨前コーチが23日、会見し、宮川選手の証言を否定。「指示はしていない」「怪我をさせろとは言っていない」などと弁明し、お互いの主張が対立している。
そんな中、日大のアメフト部の選手らが24日、緊急ミーティングを開催した。
参加した宮川選手の同級生の現役選手はこう打ち明ける。
「宮川一人を悪者にして保身に走る内田前監督、井上前コーチの記者会見があまりにひどい、許せないという批判が多数あった。内田前監督、井上前コーチが辞めたからと言ってもチーム、学校を信頼できないという思いです。そこで、宮川が戻ってくるまで、練習には参加しないという結論に達しました」
そして、問題の危険タックルに対する、内田前監督、井上前コーチの「指示」の有無については、こう話す。
「多くの選手が、内田前監督や井上前コーチの言葉を聞いており、宮川の言った通り、指示があったのは間違いない。危険タックル問題が騒ぎになって、部員たちに『マスコミにしゃべるな』と箝口令が言い渡された。危険タックルへの指示がなければ、箝口令なんて、必要がない」
この日のミーティングでは、宮川選手がアメフト部でプレーをするにはどうすればいいかという話題も話し合われたという。
「僕たち部員らが声をあげて、内田前監督らから危険タックルの指示があったと証明して、宮川をどう助けられるか、アメフト部の父兄会にも相談しています。このままなら、宮川のフットボール、いや人生まで奪われかねません」
アメフト部の選手らは声明を出すことも検討しているという。また、アメリカンフットボールの関東学生連盟1部リーグに加盟する16大学の緊急監督会も24日、開催した。
「現状のままで、秋のリーグ戦も日大と試合をできない」との見解で一致した。前出の日大アメフト部の現役選手はこう続ける。
「秋のリーグ戦に参加できなければ、4年生はもう終わり。日大のイメージが悪くなって就職もやばい。就活した友人が『あの日大とイメージが悪く、企業から変な目で見られて困っている』と愚痴ってました。昨日のミーティングでも『参加できないなら日大でアメフトをやっていても仕方ないと意見もあった。また、廃部ともウワサされており、下級生は『他の大学に移ってアメフトをしたい』と言っている選手もいます。本当なら、自分も実名で内田前監督らの指示のことやうちの部の実情を訴えたい。けど、それができない事情があるのです」
先の現役選手がこう打ち明けるには理由がある。
それは、内田前監督が日大の常務理事で人事担当というポジションについていることだ。田中英寿理事長に次ぐ、ナンバー2ともいわれている。
「内田前監督は学校の人事を握っている。選手の中には将来、教員として日大の関連の学校でとの思いの選手もいる。就職に関しても、内田前監督からにらまれて、就職担当者を通じて『あの学生はダメだ』とひとこと、企業側の耳に届くともうアウト。大企業でアメフトを続けることはまず無理ですよ。内田前監督には、日大から去ってほしい」(別の現役選手)
混迷する日大の危険タックル問題。日大教職員組合文理学部支部は24日、声明文を出し、田中理事長の記者会見、関係者への謝罪と再発防止、組織改革の具体案を示すこと、理事会から独立した第三者委員会の設置などを求めている。
一方、関学は25日、日大の再回答について記者会見を予定している。だが、先日の内田前監督らの会見通り、「指示」を否定しているようだ。また、スポーツ庁も調査に乗り出した。混迷は当面、続きそうだ。 
 
 

 

日大学長が“火消し”会見 理事長どこ?再び炎上 5/25
日本大アメフット部の悪質な反則問題で25日、今度は大塚吉兵衛学長が記者会見を開き、謝罪した。反則の指示をしたとされる内田正人前監督らが2日前に釈明会見を開いたが、選手に責任を押しつけるような姿勢に終始したことで批判を浴び、大塚氏が火消しに乗り出した格好。ただ、組織全体のトップである田中英寿理事長は姿を見せず、大学側の姿勢に対する疑念は深まるばかりだ。
内田氏の会見と同じ会見場となった日本大学会館には、この日も大勢の報道陣が詰めかけた。内田氏の会見で記者の質問を遮るなどして物議を醸した元共同通信記者の司会者、米倉久邦氏は姿を見せず、別の広報職員が司会を担当した。
冒頭に司会者が質疑のルールなどを説明すると、カメラマンの一団の中にいた女性が突然、「まどろっこしいことやってられないんだよ」などと大塚氏に詰め寄り、スタッフに抱えられて退出させられる一幕も。
大塚氏は関西学院大の被害選手ら、日大並びに系列学校に通う学生や生徒らに謝罪。さらに、反則の指示を受けたと会見で訴えた宮川泰介選手に、「追い込んでしまったことの責任を痛感している」と頭を下げた。
大学として対応が遅れたことを陳謝する一方で、指示の有無に関する質問は、今後の第三者委員会による調査などを理由に「コメントは控えたい」と繰り返した。また、内田氏が会見後に入院し、「全く食事がのどを通らないようだ」と状況を明かした。
日大の対応をめぐっては、田中氏が謝罪会見を開くべきだとの声も上がっているが、大塚氏は「運動部の責任者は私」として田中氏による会見を否定する。
田中氏は、大学や系列学校などを設置する学校法人の理事会トップで全体の経営をつかさどる。相撲部だった田中氏と同じ運動部出身として強固な関係を築き、後継と評される内田氏も常務理事として権限を握り「少なくとも表向きは両氏の意向に背く人物はいない」(大学関係者)。大塚氏は大学トップとはいえ学校法人の一理事にすぎない。
大塚氏は大学側の対応について「理事長と協議はしている」とし、この日の会見についても「許可はいただいている」と強調した。
内田氏についても「指示できないような関係だったのではないか」と問われ、「そういうふうに(記事を)書きたいんでしょうか」と不快感をあらわに。ただ、問題発生後に報告を2回しか受けておらず、詳細な聞き取りもしていないことを認めた。 
日大学長が謝罪 アメフト部「できるだけ早く再開」  5/25
日本大アメリカンフットボール部の悪質反則問題で、日大の大塚吉兵衛学長が25日午後、東京都内で記者会見し「謝っても謝りきれない事態を招いてしまった。おわびしたい」と謝罪。「失墜した信頼を回復すべく真摯に取り組みたい」と話した。大塚学長が公の場でこの問題に言及するのは初めて。
25日午後3時半から行われた会見で、大塚学長は負傷した関西学院大の選手に対し「一日も早い回復を願っている」と話す一方、日大のアメフト部の選手たちも「苦痛の時間を過ごしている」と説明した。日大の対応に遅れがあったことを認め「学生、父兄、生徒にはご迷惑をお掛けしている」と述べた。
そのうえで、日大アメフト部について「できるだけ早い時期に活動を再開したい」とした。
反則行為をした選手に対しては「記者会見の場に出させてしまったこと、大学として追い込んでしまったことに責任を痛感している。おわび申し上げなければいけない」とし、「1日も早く学校に戻ってきてほしい。学部が復帰対策を考えている」と語った。全ての運動部で再発防止に取り組むことも明らかにした。
会見では日大のガバナンスについても質問が相次いだ。学校法人を代表する田中英寿理事長が会見していない点を問われ「そこまで考えていなかった。責任者として私から答えるべきだ」と説明。内田正人前監督が反則行為を指示したかどうかは「第三者委員会にまかせており、口を挟む余地はない」との姿勢を示した。
反則行為が起きたのは6日の関西学院大との定期戦で、危険なタックルを受けた関学大選手が負傷した。
22日には、反則行為をした選手(20)が会見を開き、試合前日に井上奨コーチを通じて内田正人前監督から「相手のクオーターバック(QB)を1プレー目で潰せば(試合に)出してやる」と指示されたと説明した。
一方、翌23日に会見した内田前監督は意図的な指示を否定。井上コーチも「潰してこい」などの発言をしたことを認めたが、負傷させる目的はなかったと一部反論した。
日大は24日、関学大に事実の経緯などに関する再回答書を提出。関学大は26日に開く会見で再回答への見解を明らかにする方針。
問題を巡っては、負傷した選手の父親が21日、被害届を警察に提出。警視庁が今後、傷害容疑などを視野に捜査する。 
日大学長の記者会見を見た視聴者から困惑の声続出 5/25
2018年5月25日、悪質タックル問題で揺れる日本大学の学長・大塚吉兵衛氏が記者会見を行った。冒頭にナゾの女性が乱入するハプニングがあったものの、学長は一連の騒動を陳謝すると共に、報道陣からの質問に順次答えていった。
前回の井上コーチ・内田前監督の会見の時のように、司会者が会見を切り上げるようなこともなく、スムーズに進行したのだが……。これを見た視聴者は困惑している様子だ。
○当日に発表
この会見は、同日急きょ発表されたものだ。22日にはタックルをした宮川選手が、23日には井上・内田両氏がそれぞれ会見。24日夜には、日大アメフト部の父母会も記者会見を行っている。ここへきて日大学長の大塚氏が会見することが発表され、本日25日の15時半から行われたのである。
冒頭、学長として一連の騒動を謝罪したのだが、原因の究明や再発防止に関する何かが語られることはなかった。
○なぜ会見を?
ではなぜ会見を開いたのか? 記者の質問に答えて、大塚学長は次のように話していた。
「父母会の会見をニュースで知りました。これは、こちら(大学側)としてもすべきではないのかと思ったもので。急きょ会見をやることを決めました。(会見の発言を要約)」
学長として、「自らの言葉で事件を詫びるべきではないか」と判断したようなのだが、大塚学長の話を聞いていると、事態を把握しているようには感じられない。記者の質問にも、曖昧な答えを繰り返しているように見える。
○視聴者の反応
「全く中身無し」
「謎の老婆乱入がクライマックスだった」
「意味無いんじゃない?」
「この人は一体 何をしに出てきた」
「学長会見やる意味ねえ」
「何の会見なんだ?」
……など。やはり、何のために記者会見を行っているのか、わからない人が多いようだ。またある人は「会見することが目的って根本的に間違ってる」と指摘している。『会見のための会見』を行っていると見られても仕方がないだろう。かえって事態を混乱させているように見えるのは、気のせいだろうか? 
日大・大塚学長、宮川選手の会見に「いろんな意味では申し訳ないなと思った」 5/25
日大は25日、アメリカンフットボール部の選手が悪質な反則を犯した問題について都内で会見を開き、大塚吉兵衛学長(74)が取材に応じた。
―学生に1人で会見させることになってしまった
「そういう局面になってしまい、(本人は)つらかっただろうし、サポートできなかった。いろんな意味では申し訳ないなと思った」
―学生が1人で会見すると報告を受けたとき、止めなかったのか
「そういう状態ではなかった。周りの判断もそうだったと思う」
―部へのガバナンスを発揮できなかった理由
「指摘を受けていたが、昨年までのプレーはフェアプレー賞をもらったりしていた。(内田前)監督は『弱いチームがここまで強くなった』と言っていた。(学長として)甲子園ボウルも応援に行って素晴らしいプレーで誇りだった。半年の間で何が起きたのか理解できないですし、監督が全面的に悪いようになってるが、本当のところがよく分からない」
―今は運動部が大学の広告塔になっている時代となっている
「成績を上げることが大学で持っている運動部である以上は求められる。学生のパフォーマンス上がるような指導体制、メンタルを指導させるように考えて、指導陣と学生の乖離がおきないように真剣に考えないといけない」
―コーチと選手は力関係もある。多くの現役選手は監督の指示があったと言っている
「難しい質問ですが、こういう指導が体育会系と片づけられない。今いる選手がどうしていきたいのか、どうなっていきたいのか考えないとその答えは出てこないと思う」 
日大学長が謝罪会見 旧体制解体へ「コーチ陣を取りかえないと」 5/26
日大アメリカンフットボール部の選手が関学大の選手を悪質な反則で負傷させた問題を調査してきた関東学生連盟の規律委員会が「反則は監督とコーチの指示」と認定する方針を固めたことが25日、関係者への取材で分かった。反則を指示していないという日大の内田正人前監督(62)と井上奨(つとむ)前コーチの主張を退けた。日大の大塚吉兵衛学長(73)は東京都内で記者会見し、内田前監督が権力を振るった旧体制を一掃する考えを示した。
負傷した関学大のQBらに、執行部として初めてわびた大塚学長。「謝っても謝りきれない事態を招いてしまった」と謝罪した。
部活動の最高責任者として、「(アメフット部の)永久活動停止は考えていない。できるだけ早く再開させたい」。そのため、「コーチ陣を取りかえないといけないと考えている。学生の気持ちも聞き、実情を把握して対応したい」。辞任した内田前監督、辞意を表した井上コーチ以外のコーチ陣約10人もふるいに掛け、前監督体制の一掃を図る。
事実関係の解明は今後発足する第三者委員会に委ねるが、「監督が全面的に悪いことになっているが、本当のことがよく分からない」と内田前監督をかばうような発言を繰り返した。一方、自ら表に出て“事実”を明かした宮川選手に対しては「一日も早く学校に戻ってこられるように。卒業後の進路まで全力を挙げて貢献したい」と約束した。 
 

 

 
 
 
 
 
 
●森友交渉記録が残っていました 

 

安倍総理 森友・加計疑惑から逃げ回る
   忖度値引き
麻生財務大臣 役人の責任で幕引き
   交渉記録の破棄など些細なこと

 
「廃棄した」はずの森友交渉記録を提出 改ざん前文書も 5/23
財務省は23日午前、森友学園との国有地取引をめぐる交渉記録約950ページと、同省が改ざんする前の14件の決裁文書約3千ページを国会に提出した。交渉記録については、同省の佐川宣寿(のぶひさ)・前理財局長が国会で「廃棄した」などと繰り返し説明しており、野党の反発は必至だ。
この日の衆院予算委員会理事懇談会に提出した。財務省が国会の要請を受けて調査した結果、学園側と近畿財務局とのやりとりの記録が、職員個人の「手控え」のような形で残っていたという。
森友学園への大幅な値引きが国会で問題になった昨年2月以降、佐川氏は交渉記録について「(学園との)売買契約締結をもって事案は終了しているので、廃棄している」「記録は残っていない」などと存在を否定する答弁を繰り返しており、整合性が問われることになる。佐川氏が当時からこうした記録の存在を把握していたかどうかも焦点だ。  

 
森友問題 交渉記録の詳しい内容 5/23
森友学園への国有地売却をめぐり、財務省は、「廃棄した」と説明してきた学園側との交渉記録が見つかったとして国会に提出しました。交渉記録の詳しい内容です。
昭恵氏付き職員とのやり取り
交渉記録には、安倍総理大臣の妻の昭恵氏付きだった職員が財務省理財局に問い合わせた際の記録が含まれていました。
平成27年11月10日の記録には、森友学園が昭恵氏を通じて国有地の貸付料の減額を要望し、昭恵氏付きの職員だった谷査恵子氏が「安倍総理夫人の知り合いから優遇を受けられないかと総理夫人に照会があり、当方からお問い合わせさせていただいたもの。学校法人に拡大されるなど、今後の方針について教えていただきたい」などと財務省の担当者に問い合わせたことが記されています。
これに対して、2日後の11月12日の応接記録には「安倍総理夫人が名誉顧問に就任した開校予定の小学校から問い合わせがあった」としたうえで、財務省の担当者とのやり取りが記されています。
去年3月、総理大臣官邸は、谷氏が元国有地に関して財務省に問い合わせた結果を森友学園の籠池前理事長に伝えるために送ったファックスのコピーを公表しています。
そのコピーには、谷氏が「財務省本省に問い合わせ、国有財産審理室長から回答を得ました」としたうえで、「大変恐縮ながら、国側の事情もあり、現状ではご希望に沿うことはできないようでございますが、引き続き、当方としても見守ってまいりたいと思いますので、何かございましたらご教示ください。なお、本件は昭恵夫人にもすでに報告させていただいております」などと書かれていました。
これについて、昭恵氏は「籠池さん側から、秘書に対して書面でお問い合わせいただいた件については、回答する旨、当該秘書から報告をもらったことは覚えています。その時、籠池さん側に対し、要望に『沿うことはできない』とお断りの回答をする内容であったと記憶しています。その内容について、私は関与しておりません」としていました。
ごみの埋め戻しの検討
交渉記録には、国有地の売却前に行われた土壌改良工事で出たごみが混ざった土の埋め戻しを近畿財務局と工事業者などが検討していたことが記されています。
学園に国有地が売却される前の年の平成27年7月から12月にかけて地中にある汚染物質などを撤去する土壌改良工事が行われ、地主の国が工事費およそ1億3200万円を負担する契約になっていました。
平成27年9月4日に近畿財務局と大阪航空局の担当者と工事業者が今後の工事の進め方について打ち合わせを行った際の記録には、財務局の担当者が「発生土の場内処分について他の方法も含めて良い方法がないか検討いただきたい」と業者に発言したと記されています。
そして、打ち合わせ結果の概要として「建物建築時に掘削した発生土の処理については、建築に問題を生じないレベルのものは埋戻しによる場内での処理を検討。対応が困難な場合には改めて協議することで合意」とか、「工事進捗を停滞させることはできないので今回問題となった箇所は一旦埋戻しの上、工事を続行させることにした」と記されています。
ごみの混ざった土の埋め戻しについて、これまで財務省は国会で「近畿財務局が依頼した事実はない」と全面的に否定していました。
5人の自民議員の秘書との応接記録も
交渉記録の中には、学園側から陳情を受けた自民党の5人の国会議員の秘書と近畿財務局や財務省理財局との間で行われたやり取りが記された応接記録が含まれていました。
記録が残されていたのは、鴻池祥肇元防災担当大臣の秘書が4回、平沼赳夫元経済産業大臣の秘書が2回、鳩山邦夫元総務大臣の秘書が2回、北川イッセイ元国土交通副大臣の秘書が2回、柳本卓治参議院議員の秘書が2回となっています。
昭恵氏らの影響や関与は
財務省が公表した交渉記録には、森友学園の籠池前理事長夫婦が、安倍総理大臣の妻の昭恵氏や政治家の名前をたびたび出して近畿財務局の担当者に貸付料の減額などを求めていたことが記載されています。
このうち、平成27年7月末の記録には、籠池前理事長から財務局の説明が不十分、対応が遅いなど繰り返し批判され、前理事長の妻が「小学校開設に関しては安倍首相、安倍首相夫人、自民党幹部も認識している。何かあればいつでも相談できる」と発言したと書かれています。
そして、平成27年8月はじめの記録には、前理事長の妻が「9月の入学予定者家族説明会には安倍昭恵夫人も来ていただくことになっている」などと発言したことが書かれています。
ただ、記録では、昭恵氏や政治家の名前が出たことによって財務局が学園側の要求を受け入れたり譲歩したりしたような記述はありません。
また、籠池前理事長の相談を受けた複数の政治家の秘書が財務局に貸付料の減額できないかとの問い合わせたときには、財務局は「はっきり申し上げますが、価格の点はどうにもなりません。会計検査院も見ており、仮にそうした行為をした場合、大変なことになります」などと明確に断ったと書かれています。
一方、貸付料減額の要望に関する平成27年11月10日の記録には、昭恵氏付きの職員だった谷査恵子氏が「安倍総理夫人の知り合いから優遇を受けられないかと総理夫人に照会があり、当方からお問い合わせさせていただいたもの。学校法人に拡大されるなど、今後の方針について教えていただきたい」などと財務省の担当者に問い合わせたことが記されています。
谷氏の財務省への問い合わせについて、安倍総理大臣は先月11日の衆議院予算委員会で「籠池氏側から妻に留守電が幾度となくあったあと、谷さんが自発的にやった」などと説明しています。
これに対し、財務省の記録では、谷氏が問い合わせは昭恵氏への照会を受けたものだと財務省に説明したように書かれています。
また、2日後の11月12日の財務省と谷氏のやり取りの記録には「背景として安倍総理夫人が名誉顧問に就任した開校予定の小学校から問い合わせがあった」と書かれていて、昭恵氏が森友学園の小学校の名誉校長になることを財務省の本省も認識していたことがわかります。
8億円値引きの経緯
23日に公表された財務省の交渉記録からは、国有地の売却前の土壌改良工事で出たごみが混ざった土の埋め戻しを近畿財務局などが検討し、その事実が学園側に伝わっていなかったことが、その後の大幅な値引きのきっかけになったことがうかがえます。
国有地の地中にある汚染物質などを撤去する土壌改良工事は、学園に国有地が売却される前の年の平成27年7月から12月にかけて行われました。
平成27年9月4日の記録では、近畿財務局と大阪航空局の担当者と工事業者が今後の工事の進め方について打ち合わせを行った結果として、「掘削した発生土の処理については、建築に問題を生じないレベルのものは埋戻しによる場内での処理を検討」とか「工事進捗を停滞させることはできないので今回問題となった箇所は一旦埋戻しの上、工事を続行させることにした」と記されています。
これについて、おととし3月11日の学園側との応接記録には、籠池前理事長が「業者から伺ったが、ゴミが地中に残っているのは財務局から全部取るなという指示が出たと聞いている。ゴミを撤去する費用がかかり、更に工期が伸びてしまう。どういうことだ」と問い詰めていたことが記されています。
その3日後の3月14日の応接記録では、籠池前理事長が「工事を進めているが、ゴミが大量に出てきている。業者が作成した9月4日の打ち合わせの議事録を見ると、財務局が産廃の場内処分を指示したとされている」としたうえで、「6月には棟上式を行う予定であり、内閣総理大臣夫人も来ることとなっている。そのスケジュールを現在調整中であり、工期が遅れたら大変なことになる。どうしてくれるのか」などと対応を迫っていました。
これについて、2日後の3月16日、財務局側が「去年9月の業者との打ち合わせ結果が正確に学園に伝わっていなかったことが問題だったと考えている。その点はおわびする」と述べたのに対し、籠池元理事長が「国が廃棄物を埋め戻せという指示をしたからこうなったのではないか。訴訟するべき話になるかもしれないぞ」と迫っています。
そして、3月24日には、学園側の弁護士が「事業を中止して損害賠償を請求する方法もあるが、理事長はリスクを背負ってでも事業を実現したいとの強い意志を持っている。安価な土地価格を提示していただくことで問題解決する方法はとれないか」などと財務局側に初めて土地の買い取りを打診していました。
そして、3月30日の記録では、学園側の弁護士がごみの撤去費用として売却価格の減額を検討するよう求めたほか、籠池前理事長が再び昭恵氏に触れたうえで「6月の棟上げ式には首相夫人を招待するスケジュールを組んでいる。これが出来なければ切腹する覚悟」と迫っていて、財務局と航空局の担当者が「ここで国が何もしないとして立ち止まるわけにはいかないと考えている。解決策がある限りは検討したい」と応じていたことが記されています。
さらに、学園の弁護士が「早期の価格提示をお願いしたい」と求めると、財務局と航空局の担当者が「今、考えられる唯一の解決策であることは認識しているため協議して検討したい」と応じたことが書かれていました。
財務局はこうしたやり取りの3か月後のおととし6月、鑑定価格の9億5600万円からごみの撤去費用などとしておよそ8億2000万円を値引きし、1億3400万円で学園側に国有地を売却していました。
具体的貸付料提示のような記述も
公表された交渉記録には、近畿財務局が森友学園の籠池前理事長に国有地の貸付料の具体的な金額を事前に提示したような記述がありました。
平成27年1月9日に財務局の担当者が学園の幼稚園に赴いた際の記録には「貸付料水準のすり合わせ」という項目があり、財務局側が「賃料鑑定が出たので、取り急ぎ価格折衝のために訪問した」と述べたうえで、想定している貸付料について「3000万円台半ば」と概算額を提示したことが記されています。
ただ、その1か月後の面会の記録では、示された概算額が高いと納得できない籠池前理事長が、不動産鑑定書を見せるよう求めたのに対し、財務局の担当者は「鑑定書は予定価格を類推させる資料であるためお見せすることはできない」と拒否しています。
財務省はこれまで、学園側に提示した金額の性格について「貸付料の水準や目安となるもので鑑定に基づく具体的な金額は提示していない」と説明し、問題は無いという見解を示しています。
籠池夫婦の威圧的言動
財務省が公表した交渉記録には、森友学園の籠池前理事長夫婦が近畿財務局の担当者に対して怒鳴りつけたり、暴言を浴びせたりしたとする記述が目立ちます。
記録では、貸し付け契約を結ぶまでの財務局の対応や、貸付料の額などをめぐって前理事長夫婦が不満をもち、交渉のたびに激高しながら自分たちの主張を受け入れるよう要求したとする状況が詳しく書かれています。
籠池前理事長の妻は、財務局の担当者に対し、コースターを投げつけて、「うそつき、おまえなんか信用できない、帰れ」とどう喝するような行動を取ったとしているほか、財務局の部長に対しては「あんた、アホやろ」「冷血」などと言ったうえ、無断で顔写真の撮影をするなどしたと記されています。
こうした籠池前理事長夫婦の言動に対して、財務局の担当者も抗議したり、交渉を打ち切ることを示唆したりしたことも書かれていて、対応に苦慮していた様子がうかがえます。  

 
「1年間、国民だました」政府対応を非難 5/23
学校法人「森友学園」との国有地売却問題を巡り、財務省が23日に国会提出した学園側との交渉記録は、決裁文書の改ざんと時期を合わせて廃棄が進められていたことが明らかになった。野党側は「1年間、国民をだまし続けてきた責任は重い」と猛反発。地元の大阪からも追及の声が上がった。
「政府の対応を強く非難する」。午前11時すぎ、衆院予算委員会理事懇談会直後、立憲民主党の逢坂誠二氏が憤りをあらわにした。
交渉記録は、当時理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官が「廃棄した」などと繰り返し国会で存在を否定してきたものだ。財務省から「答弁との整合性を取るため、当時保管されていた交渉記録の廃棄を進めていた」と説明を受けた野党側から批判の声が上がった。
午後の野党合同ヒアリングでは、財務省の富山一成理財局次長らが、佐川氏の答弁が事実と異なったことについて謝罪したが、野党議員は「なぜ1年前にこの記録が出なかったのか」「これまで野党が追及してきた内容が交渉記録で裏付けられた」などと反発した。
国有地の売却問題を当初から追及してきた地元・大阪府豊中市の木村真市議は「財務省がすぐ文書を公開していれば、国会の議論がもっと早まった。この1年間は何だったのか」と憤った。
木村市議が国有地の売却額の公表を求めて提訴したのは昨年2月。その後に決裁文書の改ざんも明らかになった。「そこまでする役所なら、本当にすべてを公開したのか疑問だ」とも指摘する。
交渉記録には、安倍晋三首相の妻昭恵氏付の職員が財務省に借地契約の優遇措置について問い合わせていた記述も。木村市議は「昭恵氏らを証人喚問して責任を追及すべきだ」と訴えた。
国に交渉記録の開示を求める訴訟を起こした上脇博之・神戸学院大教授は「首相夫妻のために国有地が不当に安く売られた。職員らは、何かあった時に身を守るために文書を残したのだろう」と推測。交渉記録の廃棄については国家賠償請求訴訟も検討するという。
公文書を巡る財務省の対応について、専門家からも「民主主義に対する裏切りだ」との批判が上がる。
NPO法人・情報公開クリアリングハウスの三木由希子理事長は、財務省に交渉記録の情報公開請求をして「不存在」との理由で不開示決定を受け、決定取り消しを求めて係争中だ。「請求した昨年2月下旬が、まさに廃棄の最中だったようだ。裁判では国側に文書の存否に関する簡単な質問をしても『調査中』とされたので、事情があるのではないかと思っていた」と話す。
「財務省は今も、廃棄したものが公文書だったのか、職員個人の文書だったのかすら明らかにしていない。どんな文書があったかも含め、事実を明確にすべきだ」と訴える。
早川和宏・東洋大教授(行政法)は「公文書は国家を支える根幹。それが意図的に廃棄されたら、国民は何を信じればいいか分からない」と話す。防衛省の日報問題なども発覚しており、「他省庁でも同様の隠蔽(いんぺい)が起きているのではないか」と指摘。再発防止に向け、公文書を管理する第三者機関の設置や、改ざんの罰則強化を訴える。
文書の改ざんや廃棄は、国会答弁に合わせて進められていた。瀬畑源(はじめ)・長野県短大准教授(日本近現代史)は「組織防衛を優先し、安易に不正に手を染めた。公文書は国民の財産だという意識が薄すぎる」と批判する。問題発覚以降、交渉記録の公開まで約1年3カ月を要し、「最初から全ての文書を出していれば前代未聞の改ざんは起きず、国民の政治不信もここまで広まらなかった。麻生太郎財務相の責任は重い」とただした。 
 

 

 
「安倍晋三小」 2014年認識 近畿財務局 5/24
学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る問題で、財務省が23日に公表した交渉記録には、財務省近畿財務局と大阪府のやりとりを記録した文書も含まれていた。学園が新設を目指した小学校の名誉校長に安倍晋三首相の妻昭恵氏が就任する1年以上前の2014年3月、校名が「安倍晋三記念小学校」だったことを財務局が認識していたことを示す文書もあった。
学園理事長だった籠池泰典被告(65)によると、籠池被告が昭恵氏に学校建設を伝えたのと同時期。翌4月には、大阪府豊中市の小学校建設用地を訪問し、昭恵氏と写真撮影していたくだりは国会に提出した公文書では削除された。当時から財務局が安倍首相の名前を意識していた可能性がある。
府とのやりとりの記録は13年9月〜15年12月の計32通。14年3月4日に財務局職員が府庁を訪ねた際の記録には、府職員の発言として「安倍晋三記念小学校として本当に進捗(しんちょく)できるのか、取り扱いに苦慮している」とあった。
学園が13年9月に財務局に提出し、昨年11月に開示された設置趣意書の校名は「開成小学校」。昭恵氏が名誉校長に就任したのは15年9月だった。
また、15年1月8日付の記録では、財務局職員が、小学校の設置認可を審査する府私立学校審議会を早期に開催するよう執拗(しつよう)に求めていたことも分かった。府職員が「大阪府のスケジュールまで口出しするのは失礼ではないか」と不快感を示すと、財務局側が「無理を承知でお願いしている」と返答したことも記録されていた。小学校の設置が早期に認可されないと、国有地の売却時期に影響が出かねず、開催を急ぐ様子が記されていた。 

 
「森友」交渉記録の廃棄 与党幹部が厳しく批判 5/24
森友学園への国有地売却をめぐり、財務省が学園側との交渉記録を廃棄していたことに対し、与党幹部からは厳しい批判や速やかに経緯を明らかにするよう求める意見が出されました。
このうち、自民党の竹下総務会長は記者会見で「正直に言って腹が立つ。『ない』と言っていたものが出てきただけではなく、答弁に合わせて削除しようとしたのは役人としての誇りを捨てたということだ。猛省どころではなく猛省の3乗くらいしてもらわないと、とても間に合わない」と批判しました。
また、公明党の北側中央幹事会会長は「決裁文書を改ざんしたり、廃棄を指示したりしていたのはとんでもない話であり、許されてはならない。なぜそうしたことが行われ、誰が指示したのか、きちんと明らかにするようさらに調査してもらいたい」と指摘しました。
そのうえで、北側氏は麻生副総理兼財務大臣の責任について「調査がそれなりになされたところで、当然、そうした問題は出てくるだろうなと思っている」と述べました。 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
●米朝会談中止

 

金正恩委員長 脅し外交  限度を超えました
トランプ大統領 我慢の限界
米朝首脳会談中止 トランプ大統領が発表 5/24
6月12日に予定されていた米朝首脳会談について、米ホワイトハウスは24日午前(日本時間同日夜)、トランプ米大統領が中止を告げる金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長宛ての書簡を公表した。北朝鮮側が示した最近の「怒りとあからさまな敵意」を理由に、首脳会談を「この時期に開催するのは適切ではない」としている。米朝対話の行方は一気に不透明になり、朝鮮半島の非核化の進展は困難になった。
書簡は24日付。ホワイトハウスの公式な書簡便箋にトランプ氏の自筆署名がされている。
トランプ氏の書簡は冒頭、シンガポールで予定していた首脳会談の開催に向けた事前折衝における北朝鮮側の「忍耐や努力」に対し「おおいに感謝する」と表明。「私はあなたと会うことを楽しみにしていた」と述べている。しかし、ここ数日の北朝鮮側の敵対的な態度を受け、「現時点の」会談は適切でないと説明。「あなたは『核能力』を誇示するが、我々の核はとても大量で強力なため、使用されないことを神に祈る」とけん制した。
一方、トランプ氏は「素晴らしい対話が醸成されつつあると感じていた」と表明したうえで、「いつかあなたと対面できることを期待している」と繰り返している。今月実施された米国人3人の解放について、北朝鮮側の「美しい意思表示だった」とも述べた。
書簡は「もし首脳会談について考えが変われば、いつでも連絡をしてほしい」と金委員長に呼びかけたうえで、「この失われた機会は、歴史上の真に悲劇的な瞬間だ」と結んだ。
首脳会談をめぐっては、北朝鮮の崔善姫(チェソニ)外務次官が24日、ペンス米副大統領が米テレビ番組で軍事的対応を排除しない姿勢を示し「リビアのように終わる」と発言したことを非難する談話を発表していた。「我々はリビアの轍(てつ)を踏まないために高い代価を払った」と述べ、最高指導者が殺害されたリビアと、「核保有国」となった北朝鮮の違いを強調。ペンス副大統領が「政治的に愚鈍な間抜けであることは察するに余りある」などとしていた。また、核問題の交渉を統括してきた金桂冠(キムゲグァン)第1外務次官も16日に「(首脳会談を)再考せざるを得ない」と表明していた。トランプ大統領の書簡は、こうした北朝鮮側の態度を念頭に置いたとみられる。

[
トランプ氏から金正恩氏への書簡 ]
私たちは6月12日に予定されていたシンガポールでの首脳会談に向けた最近の事前折衝や協議に関し、あなたたちが時間を割きながら忍耐強く努力されたことにとても感謝している。私たちは会談は北朝鮮側が求めたものだと伝えられたが、それが見当違いだったということが分かった。あなたと会えるのを非常に楽しみにしていた。悲しいことだが、直近のあなた方の声明で示された敵対心や怒りに鑑みると、私は今、計画通りに会談することが適切だとは思わない。従って、この書簡をもって、米朝両国にとっては良いことであり世界にとっては損失となるものの、シンガポールでの首脳会談は中止になるとお知らせする。あなたは核戦力について語るが、米国が保有する核戦力は非常に威力があり強力だ。私はそれが決して使われないように神に祈っている。
私は素晴らしい会談があなたとの間でなされると思っていた。いつの日か、あなたと会えることを楽しみにしている。一方、あなたが(米国人の)人質を解放し、家族のもとに帰してくれたことに感謝したい。それはとても素晴らしい意思表示であったし、謝意を表したい。
もしあなたがこの最も重要な首脳会談について心を入れ替えたならば、遠慮なく私に連絡をするか、書簡を送ってほしい。世界は、特に北朝鮮は、持続的な平和と繁栄をつかむ重要な機会を失った。この失われた機会は歴史上、本当に悲しい瞬間だ。 
 

 

米朝会談中止、北朝鮮高官「米と向き合う用意ある」 5/25
北朝鮮の金桂官(キム・ゲグァン)第1外務次官は25日午前、トランプ米大統領が米朝首脳会談の中止を表明したことに関して「我々はいつでも向かい合って問題を解決する用意がある」とする談話を発表した。首脳会談の中止を回避するため、米側に譲歩する可能性を示唆した。朝鮮中央通信が伝えた。
談話はトランプ氏の書簡について「突然の会談中止の発表は予想外で非常に遺憾だ」と強調。「金正恩(キム・ジョンウン)委員長は会談の準備にあらゆる努力を傾けてきた」と指摘し「大胆で開かれた心で米国に時間と機会を与える用意がある」と訴えた。敵対関係を改善するためにも「首脳会談が切実に必要」との認識を示した。
金桂官氏は16日の談話で「トランプ政権が一方的な核放棄を強要するなら、朝米首脳会談に応じるかどうかを改めて考慮せざるを得ない」と表明していた。  
北の外務次官ひるんだ? 首脳会談は「切実に必要」「ずっと内心で高く評価」 5/25
北朝鮮の金桂寛(キム・ゲグァン)第1外務次官は25日、トランプ米大統領が米朝首脳会談の中止を通告したことに「極めて遺憾だ」と表明し、「われわれはいつでも、いかなる方法でも対座して問題を解決する用意がある」と再考を促す談話を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。
米政府高官らを激しく非難し、トランプ氏の中止通告を招いた金桂寛氏自身や崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官の談話をめぐって「一方的な核廃棄を迫る米側の度を超した言動」への反発に過ぎないと釈明。米朝会談を決めたトランプ氏の「勇断」を「ずっと内心で高く評価してきた」とし、米政府が非核化の解決策として言及した「トランプ方式」にも期待感を表明した。
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が「トランプ大統領と会えば、素晴らしい始まりを踏み出せる」と話し、会談準備に「全ての努力を傾けてきた」と強調。米朝敵対関係の現実は重大で「関係改善のため、首脳会談がどれほど切実に必要か」を示しているとした。金桂寛氏の談話は金正恩氏の委任で出されたとされ、何としても会談を実現させようとの金正恩氏の強い意向をうかがわせた。
会談中止は「朝鮮半島はもとより世界の平和と安定を望む人類の願いに合致しない決定だ」とし、「われわれは大胆で開かれた心で米側に時間と機会を与える用意がある」と強調。対面し、「段階別に解決していくなら関係が良くなりはしても悪くなることはない」と米側に再考を求めた。 
米朝首脳会談中止通告、「最後通牒」で投降促す 5/25
トランプ(Donald Trump)大統領が金正恩(キム・ジョンウン)委員長に対し、6月12日にシンガポールで開催予定だった米朝首脳会談の中止を書簡で通告した。
ホワイトハウスは米東部時間5月24日午前10時前(日本時間同日午後11時前)、ツイッターで書簡を発表しました。
中止の理由についてトランプ大統領は「残念なことであるが、激しい怒りとあからさまな敵意を表明したあなた方の直近の声明により、長期間、計画されたこの会談を現時点で開くのは適切ではないと感じている」と書きました。
さらに「あなたは自身の核戦力に関し語るが、我々のそれはとてつもなく巨大で強力だ。私はそれが使われないことを神に祈っている」と脅しました。
――北朝鮮の「直近の声明」とは?
崔善姫(チェ・ソニ)外務次官の声明を指します。ポイントを朝鮮中央通信の「米副大統領の対朝鮮強迫性発言を非難 朝鮮外務次官」(5月24日、日本語版)から引用します。
○21日、米副大統領のペンスはFOXニュースとのインタビューで、北朝鮮がリビアの轍を踏みうるだの、北朝鮮に対する軍事的選択案は排除されたことがないだの、米国が求めるのは完全かつ検証可能で、不可逆的な非核化だの、何のと出まかせにしゃべってせん越に振る舞った。
○対米活動担当の私としては、米副大統領の口からこのような無知蒙昧(むちもうまい)な言葉が出たことに驚きを禁じ得ない。
北朝鮮は完全かつ即時の非核化を主張するボルトン(John Bolton)大統領補佐官(国家安全保障担当)を「政権から外せ」などと集中攻撃してきました。
さらにFOXとのインタビューで完全な非核化を主張したペンス(Mike Pence)副大統領を攻撃対象に加えたのです。
FOXとのインタビュー5月17日にトランプ大統領が「2011年に殲滅した(decimate)したカダフィ大佐が率いるリビア」を例に挙げて北朝鮮を脅しました。
ペンス副大統領も「2011年のリビア」に触れたのが、金正恩委員長のカンによほど触ったと思われます。崔善姫次官の談話は核戦争まで言及しています。
○ペンスは自分の相手が誰なのかをはっきり知らずに無分別な脅迫性発言をする前に、その言葉が招く恐ろしい結果について熟考すべきであった。
○米国がわれわれと会談場で会うか、でなければ核対核の対決場で会うかどうかは全的に、米国の決心と行動いかんにかかっている。
――だからトランプ大統領が「核ならこちらの方が強力だぞ」と言ったのですね。
その通りです。北朝鮮が「完全な非核化を要求するなら核戦争も辞さない」と言い出した。それに対し、米国は「核戦争だって受けて立つ」と答えたのです。
ただ、脅す一方ではありません。書簡では「心変わりしたら電話か手紙をくれ」と、対話に含みを残しています。 そして「この素晴らしい機会を逃したのは、歴史的に深く悲しむべき瞬間だ」と結んでいます。結局は「お前が状況を悪化させたのだ。どうなっても知らないぞ」との最後通牒なのですが。
1941年11月26日に米国が日本に手渡した「ハル・ノート」を思い出します。「日本は中国やインドシナから軍と警察を全て引け。そうしたら経済制裁をやめる」と米国は通告しました。
米国は「ハル・ノート」を日本が受け入れればよし、受け入れなければ力でねじ伏せればよし、と考えたのです。
もちろん北朝鮮も米国のそうした腹は分かっている。そこで崔善姫次官の談話でも「戦争になってもやられる一方ではない。リビアと異なりこっちは核武装したのだからな」と肩を怒らせたのです。
○核保有国であるわが国家をせいぜいわずかの設備を設けていじくっていたリビアと比べることだけを見ても、彼がどんなに政治的に愚鈍な間抜けであるのかを推測して余りある。
○ホワイトハウスの国家安保補佐官ボルトンに続いて今回またもや、副大統領のペンスが、われわれがリビアの轍を踏むようになると力説したが、まさにリビアの轍を踏まないためにわれわれは高い代価を払いながらわれわれ自身を守り、朝鮮半島と地域の平和と安全を守ることのできる強力で頼もしい力を培った。ところが、この厳然たる現実をいまだに悟れず、われわれを悲劇的な末路を歩んだリビアと比べるのを見れば、米国の高位政客らが朝鮮を知らなくてもあまりにも知らないという思いがする。
――金正恩委員長はトランプ大統領に「電話する」のでしょうか?
それは難しいと思います。「米朝首脳会談、3つのシナリオ」をご覧下さい。今の状態で首脳会談を開くことになれば、トランプ大統領は「リビア方式」――2003年のリビア方式で「完全な非核化の即刻実施」を要求します。
金正恩委員長がこれを飲めば、核の撤去に向けた査察が始まります。シナリオ1です。北朝鮮はある程度の核弾頭とその原材料を隠す作戦でしょうが、米国は徹底的に捜索し、満足するまでは経済援助などの見返りを与えない方針です。
2度も訪朝して首脳会談に道を開いたポンペオ(Mike Pompeo)国務長官も5月23日、米議会でそう証言しています。VOAの「ポンペオ『米朝会談開催は金正恩による、誤った合意は選択になし』」(5月24日、韓国語版)を引用すると以下です。
それに、シナリオ1を選んでも金正恩体制が永続する保証はありません。トランプ大統領は5月17日、体制の保証を約束しました。しかし約束を守ってくれる保証はどこにもないのです。
金正恩政権は人権蹂躙で悪名をはせています。核を取り上げた後、この政権を倒しても誰からも文句は来ません。「後継政権の後見人は中国とする」と密約を結んでおけば、中国も米国による政権打倒の邪魔はしないでしょう。
――では、金正恩委員長の選ぶ道は?
もちろん、シナリオ3の空爆・制裁強化は絶対に避けたい。当然、北朝鮮は「時間を稼いで問題先送り」のシナリオ2を狙ってきました。
が、米国側の姿勢が固いことが次第に分かってきた。トランプ大統領もペンス副大統領も、ポンペオ国務長官も、もちろん強硬派のボルトン補佐官も、米国の高官が完全非核化を即刻実施しろと口をそろえているのです。
首脳会談で米国は北朝鮮に1か3――即刻の完全非核化か、空爆かの二者択一を迫ることになります。すると北朝鮮にとれる道は、米朝首脳会談の中止しか残っていないのです。
今回は米国側が首脳会談をキャンセルした。ただ、米国がそう動くよう、北朝鮮が仕向けたように見えます。首脳会談を開いて損をするのは北朝鮮の方なのですから。
それに米国の副大統領をこれだけ罵倒するのは異様です。普段から北朝鮮が外交で使う言葉は世界でも有数の汚さですが、それと比べても突出しています。米国を敢えて怒らせようとした感じがします。
――トランプ大統領は金正恩委員長の挑発に乗ってしまった……。
ええ、その可能性が高い。でも、米国側も乗せられたふりをして、次の手を繰り出す手はすでしょう。経済制裁を強化したうえ、軍事的圧迫を強めるのは確実です。
事前に徹底的に脅し上げてこそ、首脳会談の場で完全に屈服させることができるのです。米国にとって、首脳会談の開催が少々遅れても、1発で屈服させた方がいいに決まっています。
ホワイトハウスのサイトによると、トランプ大統領は5月22日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領との会談前に、記者らに以下のように語っています。
「中国と貿易に関し対話する時も私は(中朝の)国境を意識している」「それが北朝鮮との平和構築の助けとなる」――つまり、対北経済制裁を中国が実施し、あるいは今後強化することを念頭に置いて中国との経済交渉にあたっている、と明言したのです。
――軍事的な圧迫とは?
複数の米空母が朝鮮半島周辺に出没するかもしれません。関係者によると、4隻程度は今すぐに展開できる体制になっているそうです。
F22も、空軍演習「マックス・サンダー(Max Thunder)」を名目に8機も韓国に送り済みです。F22はステルス機で、金正恩暗殺用とも見られています。
2017年半ばまでは「金正恩委員長の居所がなかなか分からず、空爆による暗殺は難しい」との見方が専門家の間でも一般的でした。
しかし、2018年春頃から「居所は24時間捕捉している」との情報が流れています。これが本当かは分かりません。しかしご本人の耳に入れば、不安に陥るのは確実です。
北朝鮮内部からの情報によると、2017年12月に金正恩委員長の暗殺事件が発覚、6人が処刑されたそうです。
暗殺未遂事件の噂はしばしば語られます。ただこの時は化学兵器を使ったものだったそうで北朝鮮の軍、あるいは外国の軍事組織の存在を感じさせました。
――米国が暗殺を敢行すると?
それは分かりません。しかしポンペオ国務長官はCIA長官だった2017年7月20日に「金正恩暗殺」を公然と語った人です(「金正恩すげ替え論」を語り始めた米国)。
トランプ大統領というか、米国という国はなかなかです。「暗殺発言」の10カ月後には、その提唱者を北朝鮮に送り、金正恩委員長と交渉させたのですから。
完全な非核化から逃げ回るなら「別の手もあるぞ」との脅し――。そんな圧迫感を今、金正恩氏が感じていないはずがありません。
さっそく5月25日早朝、朝鮮中央通信が金桂官(キム・ゲグァン)第1外務次官の談話を報じました。「そんなに怒らなくてもいいじゃないか。会談を開こう」と、とりあえずは白旗を掲げて見せたのです。 
「朝鮮外務省第1次官が談話を発表」(5月25日、日本語版)から肝心な部分を引用します。
○歴史的な朝米首脳の対面について言うなら、われわれはトランプ大統領が過去のどの大統領も下せなかった勇断を下して首脳の対面という重大な出来事をもたらすために努力したことについて依然として心のうちで高く評価してきた。
○われわれの(金正恩)国務委員長も、トランプ大統領と会えば良いスタートを切ることができると述べて、そのための準備に努力の限りを尽くしてきた。
○朝鮮半島と人類の平和と安定のために全力を尽くそうとするわれわれの目標と意志には変わりがなく、われわれはつねにおおらかに開かれた心で米国側にタイムとチャンスを与える用意がある。
○われわれは、いつでもいかなる方式でも対座して問題を解決していく用意があるということを米国側に再び明らかにする。  
   
 
 
 
 
 
 
●「乖離」
 

 

「乖離」 1
そむきはなれること。はなればなれになること。違う方向にそむき離れること。
「乖離」 2
そむきはなれること。結びつきがはなれること。もともと1つであるべきものや、本来近い関係のものが離れてしまうことです。 「乖」は「背く(そむく)」という意味なので、「そむき離れる」という意味になる。
語源は「人間の背中に見える背骨の図」。その背骨から左右に肉が流れる様子から、「離れていく=そむく」となった。
「そむく」は「人の意志にしたがわない」や「属していたものから離れる」という意味。元々は引っ付いていた、関連していたのが、完全に離れたことを意味します。
男女の心や政治と民心など、人の心に関して使われることが多いです。
「乖離」 3
そむき離れること、離れ離れになること。
特に難解で馴染みのない「乖(かい)」という字は、訓読みすると「そむく」や「さからう」となり、離れてしまうことを意味します。また「そむく」という意味のため、元から一つだったものが分かれてしまうことを意味するのではなく、別々のものがさらに離れていった場合に用いられます。
よくある間違いに、「乖離する」と書くべきところを、「解離する」としてしまっていることがあります。読み方は同じ「かいり」ですが、前述した通り、少し意味合いが変わってしまいますので注意が必要です。「乖離する」が、別々だったものがさらに大きく離れてしまうことを指すのに対し、「解離する」は、元々一つだったものが分かれることを指しますので混同しないよう注意しましょう。
「乖離」 4
○意味
そむき離れること、結びつきが離れること
本来1つであるものや、関係のあった物事が離れてしまうことです。
「乖」は訓読みで「そむく」と読み、よく使われる「背く」と同じです。
「そむく」は「人や物事に背中を向ける姿勢・態度をとる」ことです。
また「反抗する」という意味も持ちます。
そのため、「乖離」にはただ離れるだけでなく、本来1つのものであったことから離れること、また関係するものが離れることを意味します。
○使い方
「乖離」にはは「人や物事に背中を向ける姿勢・態度をとる」といった意味があります。
そのため、人間関係や政治など人の心や理想・理念に関することに多く使われます。
そして、1つのものや隣接しているものが離れるといった意味から、数値などに差ができることを「乖離」と呼ぶことがあります。
「乖離」の「乖」の字は「常用漢字表」に掲載されいていない漢字であるため「法令・公用文書・新聞・雑誌・放送・学校教育」では一般的に用いられていません。
絶対的義務ではありませんが社会全体がなるべく漢字使用をその範囲内で収まるようにとしているので、「乖離」は「かい離」と表記するか別の言葉に置き換えられることが多くあります。
○「解離」との違い
同じ読み方を持ち、どちらも「離」という字がつくことから「乖離」と混同されやすい「解離」ですが、別の意味を持ちます。
「解離」は、漢字のまま「解け離れること」の意味を持ち、分子が可逆的に分解することなどを指します。
そして、心理学において「解離」では無意識的防衛規制の一つとして定義されています。
「意識・記憶・感覚・思考」などが本来は「個々の体験」「人生」として統合されているはずのものが隔離してしまいバラバラになってしまっている状態のことです。
「解離」は誰にでも普通にある正常な範囲のものから障害として判断されるものがあり、その障害を「解離性障害」と呼びます。
このように、「乖離」とは全く別の意味を持ちます。
「乖離」は「人や物事が反抗をしたり、意思と反するものにそむく」といった意味を持ちますが
「解離」は「何らかにより、本来1つのものもしくは統合されていたものが解れ離れる」ことを意味します。
○例文
「お金のことしか考えていない経営者と身を粉にして働く従業員の想いが乖離する」
「国会議員の支離滅裂な言動により国民の関心は日に日に乖離している」
「日本は首相公選制ではないため、就任した首相が国民の意思と乖離する可能性がある」
「彼の音楽的欲求とグループの方向性が乖離している」
「高校の授業内容は大学入試を目的とした勉強に偏っていて、本来の知識をつけ教養を高める勉強から大きく乖離している」
○類語・対義語
類語
「離反」 従っていたものや属していたものから離れそむくここと
「疎遠」 遠ざかって関係が薄いこと
「離別」
「隔絶」
対義語
「結束」 志を同じくするものが団結すること
「同調」 他と同じ意見・態度になること
「密接」 関係が非常に深い様子
「乖離」と「差異」
「差異」には、「他のものとの違い、他と比較しての違い、相違」という意味があり、2つ以上のものを比べた時の違いを表す語となります。
そして、この語と「乖離」の使い方を比較すると以下のようになります。
「差異」:「理想と現実の差異が大きい」(理想と現実の違いが大きい)
「乖離」:「理想と現実との乖離」(もともと一つであった理想と現実が離れ離れになる)
上記の例文では、つまるところは、どちらも「理想と現実に隔たりがある状態」であることを言っているものとなりますが、両者のニュアンスは異なります。
まず「差異」は「2つ以上のものを比較した時のその間にある相違」のことを表す語であるため、この例文であれば、理想と現実を比べた時に「その両者には異なるところが大きい」ということを述べています。
それに対して「乖離」は、「(本来つながりのある物事の間に)隔たりができる、離れ離れになっていること」を表すため、例文であれば、「もともとは重なり合っていた理想と現実が離れた状態、つながりがない状態になっている」ことを述べていることになります。  
「乖離」考  
 
 
 
 

 



2018/5
 
 
 
 
 
 
 
●往生

 

往生際
死にぎわ。追いつめられてあきらめる時。また,その時の決断力や態度。
往生際が悪い 1
窮地に追いやられて負けを認めざるを得なくなった局面においてもなお態度や振る舞いに潔さがなく、未練を持ってぐずぐずしていたり悪あがきをしていたりする様子、などの意味の表現。
往生際が悪い 2
○勝負に負けたものが、負けを認めない主張をしたり、陰で相手の悪口を言ったりすること
負け犬の遠吠え ・ 負け惜しみを言う ・ 強がりを言う ・ 虚勢を張る ・ 強気をよそおう ・ 潔くない ・ 空威張りする ・ 減らず口をたたく ・ 素直に負けを認めない ・ 引かれ者の小唄 ・ 引かれ者の鼻歌
○潔くないさま
男らしくない ・ 女々しい ・ ウジウジしている ・ 恋々とする ・ 悪あがきする ・ 未練がましい ・ 引き際が良くない ・ 執着する
○勝負において、負けることが明らかな状態にもかかわらず、それを潔く認めないさま
悪あがきの ・ 決断力のない ・ 諦め切れない ・ 負けを認めない ・ 最後が見苦しい ・ 諦めが悪い ・ 潔くない ・ 諦めの悪い ・ 負けを受け入れない ・ 負け惜しみを言う ・ ジタバタする ・ 敗北を認めない ・ 無敵くんの ・ 最後まで抵抗する ・ 大人気ない ・ 男らしくない ・ 見苦しい ・ しつこい
語源
本来は仏教語で、「往生」は死ぬこと、「際」は境目のこと。つまり、「往生際」とは、この世からあの世へ行く間際、またそのときの様子を表し、転じて「往生際が悪く、なかなか負けを認めようとしない」のように、「往生際が悪い」の形で、あきらめの悪い意味に用いられる。  
 
 

 

 
 
 
 
●反則タックル問題で日大選手が会見 5/22 

 

アメリカンフットボールの日本大学と関西学院大学による定期戦で、関学大選手が悪質なタックルでけがをした問題で、この反則行為をした日大選手が22日午後2時45分から、東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見した。
この問題をめぐっては、17日に関学大が会見し、日大監督の被害選手への謝罪と監督指示の有無について再確認を求めた。19日には日大の内田正人監督が関学大側に謝罪し、監督辞任を表明したが、反則行為が監督の指示かについては「文書で回答する」などと答えなかった。
21日には、けがをした関学大選手側が警察に被害届を提出。父親が会見し「加害選手がなぜあそこまで追い込まれたのか。真実を聞きたい」と述べた。  
会見の進行の説明
司会 : お待たせしました。それでは会見を始めます。ご存じのように今月の6日に行われました日本大学と関西学院大学のアメリカンフットボールの試合で、日本大学の反則によって関西学院大の選手が負傷し、目下、大きな社会問題となっております。本日はこのとき反則を犯し、退場処分を受けた日大の選手ご本人が会見者としてお越しです。試合後、マスコミの取材には応じてこられませんでしたが、代理人を通じて日本記者クラブで会見したいというご希望がありましたので、真実を知るためには当事者であるご本人の説明が不可欠とこちらも判断いたしまして、本日の会見をお受けいたしました。
当クラブでは、これまで会見者側から弁護士同伴の要望があった場合、会場内での待機は認めても、壇上での同席ではお断りしてまいりました。しかし今回は会見者が二十歳になったばかりの学生さんであり、今後の責任問題などを考慮して、代理人である弁護士の壇上での同席を認めることにいたしました。なお、これは今回だけの特例でありまして、前例とはならないことを当クラブとして明確にお伝えしておきたいと思います。
次に進行ですけれども、最初に代理人の方から本日の会見に至った経緯をお話しいただき、続いてご本人から陳述書を読み上げる形で、今回の反則に関する事実関係を説明してもらいます。その後、会場から質問をお受けいたします。申し遅れましたが、司会を務めます私は当クラブ企画委員のスポーツニッポン新聞社、宮内と申します。どうぞよろしくお願いいたします。それでは代理人の方、どうぞ。  
弁護士からの説明
西畠 : 私、ご本人から、それからご本人のご両親から本件のさまざまな折衝、それから問題の解決について委任を受けております弁護士の西畠正、同じく横におりますのが薬師寺孝亮弁護士です。2人で担当させていただいております。それでは着席させていただきます。
まず、冒頭ですが、このような形でご本人がいわゆる顔出し、容姿の撮影をあえて受けてお話をするということは異例かと思います。特に先ほど司会の方がおっしゃったように、二十歳を過ぎたばかりの、いわば未成年に近いような方が顔を出すことについてのリスクというのは、私どももずいぶん承知をしておりますし、ご両親、ご本人にもお話をいたしました。しかしご本人、ご両親とも、この会見が事実についてつまびらかにするだけではなくて、むしろ被害者、被害選手とそのご家族、それから関西学院大学アメリカンフットボールチームに対する謝罪の意味が強いという捉え方をしてますので、一言で言うと顔を出さない謝罪はないだろうと。顔を出さなくて何が謝罪だということを考えて、あえて撮影を受けることにいたしました。氏名についても、あえて秘匿をするまでもないということをおっしゃっています。しかし私どもとしては、代理人としては長い将来のある若者です。この先、どのような不測の事態があるとも限りませんし、被害が被らないとも限りません。そういうことにぜひご配慮いただいて、できれば、ずっとアップで撮るようなことは避けていただいて、格別のご配慮をいただければと。冒頭にこれを申し上げておきたいと思います。
それで私のほうからは、この会見の趣旨と、この会見に至った経緯を簡単にご説明します。お手元に配布資料が配られていると思います。その表、どちらが表か分かりませんが、日付の入ってるほうに本日の記者会見の趣旨と開くに至った経緯、経過表というのが記載してございます。これに基づいてお話をさせていただきます。若干の時間をいただきます。
この会見は今、申し上げたのでお分かりかと思うんですが、今年の5月6日に行われた日大アメフット部と関大アメフット部との第51回定期戦において、日大チームの選手、この当該選手が行った反則行為によって、関学大チームのクオーターバックが負傷した件について、当該選手に対して監督、コーチから、その反則行為の指示があったことを明らかにし、その具体的対応について、ご説明するのが目的の1つです。先ほど申し上げたように、それは関係者、特に被害選手と、そのご家族に対する謝罪の第一歩でもあるという捉え方で、この会見をあえて開かせていただきました。
これから先の呼び名ですけれども、私のほうからはご本人の本人ないしは当該選手と呼ばせていただきます。それから大変失礼とは存じますが、関西学院大学アメリカンフットボール部のことを、関学アメフト部、それから日大、日本大学アメリカンフットボールチームのことを日大アメフト部というふうに略称することがあることはご容赦ください。  
会見に至った経緯の説明とその経過について
本件に至った経緯をその下の経過表に従って説明をいたします。5月6日以降の経過を日を追って書いてございますけれども、大きな動きがあったのは5月6日のあと、5月10日でございました。5月10日に関学大アメフトチーム、アメフト部から日大アメフト部に対して申し入れ文書が出されました。これを受けて、本人とご両親は監督を訪ねました。実はこのときまで監督、コーチ、チームメートと会ったのは本件の2日後、グラウンドに行って話をしたのが最初です。この5月11日はいわば監督と会う2回目でございました。で、このとき本人とご両親は監督に対して、個人として直接謝罪をしたいということを申し上げたのですが、監督からはそれを止められました。具体的な話はあとでご本人が申し上げます。このとき事実関係について監督からもコーチからも質問は一切ありませんでした。なぜ君はああいうことをやったのかという理由の説明を求められたことは一切ございません。あえて言えば、今まで一度として部の上のほうから求められたことがありません。
5月12日、本人とコーチが関学に謝罪にまいりましたけれども、申し入れ文書に対する回答がない限りは、謝罪は受けられないといって断られています。5月14日月曜日ですが、本人と父がOBから呼び出されて日大のある校舎にまいりました。で、このとき呼び出されてお話はしたんですが、その後学生連盟の規律委員会から事情を聞きたいという申し出がありまして、そこに本人とお父さんが伺いました。で、ここで規律委員会にはこれから本人が申し上げる事実の経過をかなり詳しくお話をしています。事実経過についてお話をしたのはこの5月14日の19時以降が最初でございます。
5月15日になってお父さんが私のところに相談にお見えになりました。私が関与したのがこのときが初めてです。このお父さんがお見えになったのは、5月15日に関学大の申し入れ書に対する日大側の回答書が出たと。で、これを受けてお父さんとしては個別にでも謝罪をしたいんだけれどもそれが認められていない。それから事実について報道を見る限りは、監督・コーチからの指示があったということは否定されていると。で、あまつさえ、本人が指示がなかったと否定しているというような報道までありました。で、そういうのをご覧になって、このままでは事実が明らかにならない。本人が勝手に突っ込んでけがをさせたということになってしまうということと、謝罪そのものが認められないのは納得がいかないということで、この2つを主として早めに実現したいということで私のところに相談にまいりました。お見えになりました。
で、翌日、私は本人からこの薬師寺弁護士と2人で詳細な事実の聞き取りをやりました。この日大学本部から呼び出しがあって、お父さんにはOBからの呼び出しもありましたけれども、これはいずれも断りました。大学なり部からの申し出を断ったのはこのときが初めてであり、今までにそのほかに断ったことはございません。これを、この断る作業は私のほうでやりました。そうしたところ、大学に連絡した私のところに、翌日に事情聴取に来てほしいという申し入れが大学の総務部からありました。翌日5月17日の午前中に本人とお父さんと私とで伺って事情聴取に応じました。これが大学側に事情聴取に応じて事実をご説明した最初でございます。
しかしこれは確認しましたが、部としての聞き取りではないということを明確におっしゃっていました。大学と部は違う団体である、組織であるということで、あくまで大学としてお聞きしたいということでした。この聞き取りを受けて、このままでは、もう1つ申し上げるのを忘れてましたが、この聞き取りの際に私とお父さんから個人としてでも被害選手とそのご家族にぜひ謝罪に行きたいということを再度申し入れました。これは止められても、こちらとしてはこちらの判断で行くことがありますよということを申し上げてあります。しかしこの5月17日の時点で、関学大のほうの記者会見が行われます。そこでやっぱりあくまで監督、コーチへの謝罪を求めるという関学の意向が伝わってきました。それをお聞きしまして、何よりも監督、コーチよりも前に加害選手として当該選手が謝罪すべきではないかという判断をいたしまして、この日の夕方、関学大の窓口のあるディレクターに私のほうで連絡を取って謝罪を受け入れていただきたい、あくまで大学とは別に個人として謝罪したいということを申し上げました。
その後、あしたにでも大丈夫ですよというご連絡をいただいて、翌日本人とご両親が大阪に伺って、被害選手とそのご両親が大阪に伺って、被害選手とそのご両親、それからあとから入られたんですが、関学大チームのディレクターとお会いして謝罪をさせていただきました。約1時間の話だったとお聞きしています。
代理人宛に、大学本部からこの日に、21日に本人から聞き取りをしたいという申し入れがありまして、お受けいたしました。5月20日、規律委員会から最後ヒアリングをしたいと申し出があって、私とお父さんとご本人が行って、詳しい説明をもう一度しました。そして昨日ですが、大学本部から事情聴取を受けております。で、このときもあくまで部としての説明ではないと、部としての聞き取りではないということは確認いたしました。ただ大学の聞き取りの結果は部には伝えますというふうにおっしゃっていたので、どうぞというふうに申し上げています。
このとき私のほうから、部からの聞き取りがないのはおかしいのではないかということを申し上げました。それは5月15日付、関学大に対する回答書と、それから報道機関に対する日大アメフト部からの文書にいずれも、指導者の指導と本人との理解の間に乖離があると書かれていながら、本人に一度も部としての確認がないと。これはおかしいのではないか。そして報道機関宛の5月17日文書には本人への聞き取りを含めて24日までにそれを終えて回答を再度いたしますと書いてあるのに、21日の時点でまだ何もないと。これはおそらく大学、部としての聞き取りをやらないであろうという判断をいたしまして、あえてその日、急遽決めてこの会見を設けさせていただいたという次第です。
以上が経過ですけども、あくまでこの会見はご本人とご両親からの被害選手たち、関係者、被害選手のご両親と関係者、そして関学大チームに対する謝罪を前提とした事実の説明でございます。内容については反則行為についての指示があったということを明確に申し上げるつもりでございます。以上で私からの前提の説明を終わらせていただきます。  
試合の日までに至った経緯について
司会 : はい。分かりました。じゃあ続きまして、ご本人のほうからお願いします。
宮川 : まず最初に、本件によりけがをされてしまった関西学院大学のアメリカンフットボール部のクオーターバックの選手、およびそのご家族、関西学院大学アメリカンフットボール部とその関係者の皆さまに対し、大きな被害と多大なるご迷惑をお掛けしたことを深く反省しております。本当に申し訳ありませんでした。
試合の日までに至った経緯について、試合の3日前の5月3日から話させていただきます。今年度の試合は本件までに4月22日、4月29日の2回行われています。そのいずれについても私はスターティングメンバーで出場しました。5月3日の実戦形式の練習でプレーが悪かったということで、コーチから練習を外されました。これまで同じようなことはありませんでしたが、このころは監督コーチからやる気が足りない、闘志が足りないという指摘を受けるようになっていたので、このプレーをきっかけに外されたのだと思います。
そのあと、全体のハドルの中で、監督から宮川なんかはやる気があるのかないのか分からないので、そういうやつは試合に出さない、やめていいと。井上コーチからは、おまえが変わらない限り練習にも試合にも出さないと言われました。5月4日、練習前に監督から日本代表に行っちゃ駄目だよと、当時選抜されていた今年6月に中国で開催される第3回アメリカンフットボール大学世界選手権大会の日本代表を辞退するように言われました。監督に理由を確認することはとてもできず、分かりましたと答えました。この日は今年度初めて全体で行われるディフェンス【インディ 00 : 22 : 27】の日でした。未経験の1年生がいたので、副キャプテンがタックルをして、私が受ける形でメニューをやって、見せるために私がダミーを持ちました。するとコーチからなぜ最初にダミーを持つんだと言われて、グラウンド10周走らされました。その日の実戦練習は練習前に井上コーチに確認したところ、宮川は出さないと言われて外されました。
5月5日、この日も実戦練習は外されていました。練習後、井上コーチから、監督におまえをどうしたら試合に出せるか聞いたら、相手のクオーターバックを1プレー目でつぶせば出してやると言われた。クオーターバックをつぶしに行くんで僕を使って下さいと監督に言いに行け、と言われました。 続けて井上コーチから、相手のクオーターバックと知り合いなのか、関学との定期戦がなくなってもいいだろう、相手のクオーターバックがけがをして秋の試合に出られなかったらこっちの得だろう、これは本当にやらなくてはいけないぞと念を押され、髪型を坊主にしてこいと指示されました。
ポジションの先輩から井上コーチに、宮川に【アライン 00 : 23 : 34】はどこでもいいから1プレー目からクオーターバックをつぶせと言っとけと言われた旨を告げられました。相手をつぶすくらいの強い気持ちでやってこいという意味ではなく、本当にやらなくてはいけないのだと思い、追い詰められて悩みました。  
5月6日、試合当日以降
5月6日、いろいろ悩みましたが、これからの大学でのフットボールにおいて、ここでやらなければあとがないと思って試合会場に向かいました。試合のメンバー表に私の名前はありませんでした。その後の試合前のポジション練習時に井上コーチに確認したところ、今言ってこいと言われたので、私は監督に対して直接、相手のクオーターバックをつぶしに行くので使って下さいと伝えました。監督からはやらなきゃ意味ないよ、と言われました。戻った私は井上コーチに監督と話をしたこと、監督からやらなきゃ意味ないよと言われたことを伝え、さらに井上コーチに対してリードをしないでクオーターバックに突っ込みますよと確認しました。井上コーチからは思い切り行ってこいと言われました。このことは同じポジションの人間は聞いていたと思います。
そのあと、試合前の整列のときに井上コーチが近づいてきて、できませんでしたじゃ済まされないぞ、分かってるなと念を押されました。本件直後は何も考えられない状態でした。そのため、相手のクオーターバックがけがをして代わったことにも気付いていませんでした。普段の試合でこんなことはあり得ません。
本件で問題になっている1プレー目の反則行為のあと、2プレー目が終わり、コーチに呼ばれてサイドラインに戻ったときに、井上コーチからキャリアに行けと言われましたが、さんざんクオーターバックをつぶせと指示をされていたので、井上コーチの発言の意味が理解できず、再びパスをしてボールを持っていない状態の相手チームのクオーターバックにタックルをして倒し、2回目の反則を取られました。3回目の反則は、相手に引っ張られて尻もちをついたあと、相手のオフェンスのほうに行こうとした際に、正面から向かってきた相手選手を突いた行為に対して取られました。
この反則は普段から相手がつかんできてもおとなし過ぎるなどと、コーチから指摘されていましたし、やる気がないとして外されていたので、向かってきた相手選手にやられっぱなしにできないと思って意識的に行った行為でした。
退場になり、テントに戻ったあと、事の重大さに気付き泣いていたところを井上コーチに見られていました。試合後、スタメンと4年生が集められたハドルのときに監督から、こいつのは自分がやらせた、こいつが成長してくれるんならそれでいい、相手のことを考える必要はないという話がありました。そのあと着替えて全員が集まるハドルでも、監督から周りに聞かれたら俺がやらせたんだと言えという話がありました。井上コーチからは、私が退場になったあと、DLの上級生リーダーが、私に相手クオーターバックにけがをさせる役割をさせたことをすまなく思って、自分にもやらせてほしいと申し出たという話を紹介して、その上級生は自分にもやらせてくれと言ったぞ、おまえにそれが言えるのか、おまえのそういうところが足りないと言っているんだと言われ、退場後に泣いていたところについても、優し過ぎるところが駄目なんだ、相手に悪いと思ったんやろ、と責められました。
5月8日。井上コーチから午後5時ごろにグラウンドに呼び出されました。私はグラウンドのクラブハウスで待っていると先輩が来て、私の様子を心配してくれました。先輩に、もうアメフトはできないと伝えると、先輩もそうだよなと応じてくれました。そのあと学生のスタッフが来て、監督が待っているコーチ部屋に行くように言われました。当初、コーチ部屋には監督1人でした。私と監督が話し始めると、遅れて井上コーチと鈴木コーチが来て、監督との話を聞いていました。私が監督に対し、もうフットボールはできないと言うと、監督は、おまえの罰はあのとき罰退になって退場になって、お前の処罰は終わっているんだから、いい、世間は監督をたたきたいだけでおまえじゃない、気にするなと言われました。
そのあと監督は練習に出て行ったので、井上コーチと鈴木コーチの3人で話をしました。当然2人のコーチからは事実関係の確認はなく、おまえがやめる必要はないだろう、向こうとの試合がなくなろうと別にいいだろうというような話をして、退部を申し出た私を引き止めようとしてきました。しかし私としてはあんなプレーをしてアメフトを続けることはとても考えられませんでした。
5月9日。森ヘッドコーチから三軒茶屋のキャンパスに呼び出されて、やめるべきじゃない、フットボールで返していくしかない、監督が厳しく言ったことをそのままおまえに伝えたコーチに責任があると言われました。
5月11日。前日の謝罪文公表を受けて、こちらから井上コーチに連絡をして、本部にある監督の部屋で、監督と井上コーチ、私と両親で面会しました。父から個人的にでも相手方選手と家族に謝りに行きたいと申し入れたところ、監督からは今はやめてほしいと言われました。父から、監督・コーチから選手に対して、対戦校のクオーターバックにけがを負わせろと指示を出し、選手はそれに従っただけである旨の公表を求め、そのメモを先方に渡しましたが公表できないと断られました。
面会のあと井上コーチから父に連絡があり、理由の説明もなく、関学アメフト部の監督に謝りに行くと言われました。父がアポイントを取ってほしい旨を求め、アポイントを取ろうとしたようですが、先方から断られたと連絡がありました。しかし夜中に再度、井上コーチから父に連絡があり、謝りに行く、息子さんを行かせてくださいと言われて、関西学院大学に行くことになりました。
5月12日。謝罪のために私と井上コーチと関西学院大学を訪れましたが、再度、先方から面会を断られたため、関学アメフト部の監督にお会いすることはできませんでした。
5月14日。井上コーチから父に連絡があり、三軒茶屋のキャンパスに来てほしいと呼び出され、父と2人で訪問しました。その日はそのあと私と父が関東学生アメリカンフットボール連盟の規律委員会で聞き取り調査を受けました。
5月16日。私は日本大学本部の【体育局 00 : 29 : 48】にチームの幹部と共に呼ばれましたが、先方がどう出てくるか分からない不安が強く、体調も良くなかったため、私は行きませんでした。
5月18日に私と父で関学アメフット部クオーターバックの選手およびご両親を訪問し、直接、謝罪の意を伝えました。
最後に、本件は、たとえ監督やコーチに指示されたとしても、私自身がやらないという判断をできずに指示に従って反則行為をしてしまったことが原因であり、その結果、相手選手に卑劣な行為でけがを負わせてしまったことについて、退場になったあとから今まで思い悩み反省してきました。そして真実を明らかにすることが償いの第一歩だとして、決意して、この陳述書を書きました。相手選手、そのご家族、関西学院大学アメリカンフットボール部はもちろん、私の行為によって大きなご迷惑をお掛けした関係者の皆さまに、あらためて深くおわび申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。
司会 : ただ今、読み上げられた陳述書のコピーはこの会見終了後、そちらの受け付けで配布いたします。ただ今は受け付けにありません。終わってからですので、その辺をよろしくお願いいたします。それでは会場からの質問をお受けします。質問希望者は挙手して、指名された方はお近くのマイク、ちょっとお待ちください。お近くのマイク、ちょっと待ってください。進んでいただいて、お名前と社名を、所属を名乗られた上で簡潔に質問してください。質問はお1人1つ、1点でお願いいたします。
なお、当クラブの会見は会員と会員社の記者が対象ですが、本日は会見者サイドからの許可を受けられた方に限り出席を認めております。ただあくまでオブザーバーとしての出席ですので、ご質問はご遠慮ください。その辺はご理解ください。それでは挙手してください。じゃあ、そちらの方、どうぞ。マイクは後ろですね。  
 
 
 質疑

 

内田監督、コーチの存在とは
NHK : NHK『ニュース7』の高井と申します。よろしくお願いします。ご自身にとって内田監督の存在とはどういうものなんでしょうか。そしてコーチの存在というのはどういうものでしょうか。今回の一件を通してその見え方に変化はあったでしょうか。最後にもう1つ、今、監督やコーチに伝えたいことはありますでしょうか。
宮川 : 先ほども話したとおり、いくら監督・コーチからの指示があったとはいえ、僕がやってしまったことについては変わらないと思って、とても反省しています。なので、監督・コーチに対して僕がどうこう言うことではないのかなというふうに思っています。  
部内では監督の存在はどういうものだったのか
NHK : ご自身の部内での在り方についての、監督の存在っていうのはどういうものだったか教えてください。
宮川 : 日本代表に行くなって言われたときもそうですし、もう、なぜですかとか言う、意見を言えるような関係ではなかったと思います。
NHK : 今、伝えたいことはありますか。
宮川 : いや、僕のほうから伝えることはないです。
どこで判断を誤ってしまったのか
読売テレビ : 読売テレビ「ミヤネ屋」の中山と申します。去年の甲子園ボウルでは素晴らしい活躍を見せてくれたあなたがこういうことにならなければならなかった、どこで判断を自分としては誤ってしまったんだろうというふうに思われますか。
宮川 : この試合があった週、1週間を通してですけども、監督・コーチ陣からのプレッシャーがあったにしろ、そのプレーに及ぶ前に自分で正常な判断をするべきだったと思っています。  
被害選手は謝罪を受け入れてくれたのか?
読売テレビ : 関学のクオーターバックの選手は、謝罪は受け入れてくれたんでしょうか。
宮川 : 僕の謝罪をうなずく形で聞いていただきました。
読売テレビ : これまでチーム内でこういったケースというのはあったんでしょうか。先輩などもこういったことがさせられてきたんでしょうか。
宮川 : いえ、僕では把握していないです。
読売テレビ : ありがとうございます。
試合直後から大変なことやってしまったとの思いがあったのか
フジテレビ : フジテレビ『とくダネ!』、伊藤といいます。言葉が、関学の関係者に伝わっていることをまずお祈りしたいと思います。試合直後、涙を流されたということですが、つまりその直後からもう大変なことをやってしまったという思いがあったということでしょうか。
宮川 : はい。その直後からありました。
フジテレビ : 明らかな反則行為なわけですけれども、もう直後から悔悟の念がよぎる、その行動をなぜしてしまったのか。監督の指示がご自身のスポーツマンシップを上回ってしまった、その理由はなんでしょう。
宮川 : 監督コーチからの指示、自分で判断できなかったという自分の弱さだと思っています。
フジテレビ : 今、強い言葉で弱さというふうにおっしゃいましたけれども、逆に言えば監督、コーチがそれだけご自身にとって怖い存在であったということですか。
宮川 : はい。
フジテレビ : ありがとうございました。
監督、コーチからの指示はつぶせという内容だったのか
日本テレビ : すいません、日本テレビ『スッキリ』の大竹と申します。先ほどの陳述書の内容と少し重複しますけれども、監督、コーチからの指示はつぶせという内容だったのでしょうか。それ1つでしょうか。
宮川 : コーチから伝えられた言葉はつぶせという言葉だったと思うんですが、上級生の先輩を通じて、アラインはどこでもいいから、つぶしてこいとは、秋の関西学院との試合のときに、相手のクオーターバックがけがをしていたらこっちの得だろうという言葉もあり、もう、けがをさせるという意味で言っているんだと僕は認識していました。  
つぶせの意味をけがをさせるというふうに捉えたということなのか
日本テレビ : 【***ガ00 : 37 : 46】、クオーターバックがけがをすれば秋の試合に出られなくなるのでこちらの得だろうと。その言葉を聞いて、ご自身はつぶせの意味をけがをさせるというふうに捉えたということでよろしいでしょうか。
宮川 : はい。
日本テレビ : そこは、どうでしょう。日大側が言う、いわゆる指導と受け取った側の乖離、これはじゃあ、一切ないというふうにご自身はお考えでしょうか。
宮川 : はい。自分としてはそういう意味で言われている以外には捉えられなかったので、やるしかないという状況。
日本テレビ : 最後にもしこれを拒否していたらどうなっていたというふうにお考えでしょうか。これ、やってしまっても、このようにフットボールができなくなってしまった可能性も高いし、やらなかったらやらなかったで、やはりまたフットボールをできなくなってしまう現状が起きていたのでしょうか。いかがでしょうか。
宮川 : この週、試合前までに練習に入れてもらえなかったというのもありますし、どうなっていたかははっきりは分からないですけども、今後ずっと練習に出られない、そういう状況にはなりたくなかったという気持ちです。
日本テレビ : ありがとうございました。
アメリカンフットボールというのはどのような存在だったのか?
日本テレビ : お願いします。日本テレビ『NEWS ZERO』の小正と申します。ご自身にとってアメリカンフットボールというのはどのような存在なんでしょうか。
宮川 : 私自身、高校のころからアメリカンフットボールを始めたんですけども、コンタクトスポーツを初めてやるということもあって、とても楽しいスポーツだなと思い熱中していました。ただ、大学に入って厳しい環境といいますか、そういうもので徐々に気持ちが変わっていってしまった部分もあります。
日本テレビ : 気持ちはどのように変わっていたんですか。
宮川 : 好きだったフットボールがあまり好きではなくなってしまったという部分もあります。
日本テレビ : それはどうしてでしょうか。
宮川 : その厳しい環境に身を置くことになってしまったので、一概に何が原因とは分からないですけど、徐々に気持ちが、あまり好きではなくなってしまったのかなと思っています。
日本テレビ : 今後ご自分としては、どのように過ごしていくことが望ましいというふうに考えていらっしゃいますか。
宮川 : もちろんアメリカンフットボールを今後、僕は続けて行くという権利はないと思ってますし、この先アメリカンフットボールをやるつもりもありません。なので、今のところ、何をしていくべきなのかも分からない状態です。
日本テレビ : ありがとうございます。
内田監督の会見をみたのか
フジテレビ : すみません、フジテレビ『プライムニュース イブニング』の【キムラ 00 : 42 : 17】と申します。まずはこの会見をするという、この決断をしてくださったこと、本当にありがとうございます。内田監督の会見はご覧になりましたか。
宮川 : いや、あまりちゃんとは見れてないです。
フジテレビ : 少しはご覧になりましたか。
宮川 : はい。
フジテレビ : どんな印象を抱きましたか。
宮川 : それに関しては僕がどうこう言うことではないと思ってます。
フジテレビ : 日本代表の発言があったときに行くなと言われて、何も応えられなかった、はいとしか言えなかった。
宮川 : はい。
フジテレビ : 日頃から監督に対しては、そういった指示に対しては否定をできないという空気だったんでしょうか。
宮川 : そうですね。基本的に監督と直接お話しする機会はあまりないんですけども、意見を言えるような関係ではなかったです。
フジテレビ : 厳しいという言葉が部内でありましたけれども、厳しい中に理不尽ということも多々ありましたか。
宮川 : 理不尽といえば理不尽な部分もあったかもしれないですけど、その全て、練習のきつさも全て含めて去年の結果も出たと思っているので、そこはみんな理不尽なこともありながらも、練習してると思います。
フジテレビ : 最後に申し訳ありません。ご自身にとって監督、コーチ、信頼はありましたか。
宮川 : 井上コーチに関しては、僕が高校2年生のときから監督をやっていただいていたので、そのころから信頼はしていたのかもしれないです。
フジテレビ : 内田監督については。
宮川 : 内田監督については、そもそもお話しする機会が本当にないので、信頼関係と言えるものは分からないです。
フジテレビ : ありがとうございました。
周りから「おまえは悪くはない、監督とコーチの責任だ」という声は上がらなかったのか
読売テレビ : 読売テレビの古川といいます。今日は会見に応じていただいてありがとうございます。コーチや監督から理不尽な指示があった形になったあとで、例えば同僚とか先輩とか、周りの人たちから、いやおまえは悪くないんじゃないか、それは監督とコーチの責任じゃないかっていう声は上がらなかったんでしょうか。
宮川 : 上がっていたと思います。
読売テレビ : それを聞いてご本人はどういうふうに感じてらっしゃいますか。
宮川 : まず、そもそもその指示があったにしろ、やってしまったのは私なわけで、人のせいにするわけではなく、やってしまった事実がある以上、私が反省すべき点だと思っています。
読売テレビ : アメリカンフットボールをやらないということでしたけども、今後調査でいろいろ明らかになって、関学側とか被害者の方々も許して、もう一度アメリカンフットボールをやってくれよというふうに言われたら、やったほうがいいんじゃないですか。
宮川 : 今はそのようなことは考えられないです。
読売テレビ : 将来的にはどうですか。アメリカンフットボールともう一度一緒に、仲間と一緒にアメリカンフットボールをやりたいという気持ちはないですか。
宮川 : 今のところはないです。
読売テレビ : ありがとうございました。  
試合当時の整列時にコーチから「できませんでしたじゃ済まされないぞ、分かってるな」と声を掛けられた
司会 : じゃあ続きまして、じゃあ真ん中のそちらの方。いや、あなたです。
CBC : 「ゴゴスマ」の奥平と申します。幾つか事実確認です。当日のまさにその試合のとき、整列のときにコーチからできませんでしたじゃ済まされないぞ、分かってるな、こう声を掛けられたということですか。
宮川 : はい。
CBC : これはコーチからの念押しというふうに捉えてよろしいんでしょうか。
宮川 : はい、そうだと思います。
CBC : そのコーチは、例えばいつもそういったことを言ってくるような人物なんでしょうか。
宮川 : このような状況がめったにあることではないのでそれは分からないです。
CBC : ただその声をほかにも聞いている選手がいたということですか。
宮川 : 整列をしているときなので隣の選手に聞こえていたかもしれないですけど、はっきり聞こえていたかどうかは分からないです。
CBC : あとそのプレーのあとも、試合のあとも含めまして口止めなどのそうした行為というのは感じられたことは。
宮川 : 口止めというのはないです。
CBC : 今回の会見について、もしかしたら代理人の先生に伺えればいいかもしれませんが、この会見自体は例えば日大側の本部なのか運動部なのか監督、コーチ、どこまで今知り得て把握されているんでしょうか。この状況というのは。
西畠 : それは私のほうから。きのう事情聴取を大学本部のほうで受けたときに、極めて近い将来に事実についてお話をする機会を設けさせていただくつもりでおりますということは申し上げました。その時点ではまだ会場は決まってなかったんですが、昨日の夜の時点で公表いたしましたので、それについては当然ご存じのはずだというふうに考えています。それから大学側の窓口になっていただいている事務方の方には、会見を開くということは明確に伝わっています。
CBC : 今後、自身が監督やコーチと会う機会というのは設けられているんでしょうか。その予定はありますか。
西畠 : それは私のほうからお答えしたほうがよろしいでしょうか。実はきのう大学当局、大学総務部でお話をしたあとに、代理人の弁護士さんとおっしゃる方から接触がありました。それは先ほど申し上げたとおりでございます。そのときに事情を聞きたいというふうにおっしゃっていたのは、あくまで部下が頼まれた代理人として聞きたいということでしたので、接触があったのはそれだけでございます。ですから監督とかコーチから何かを聞きたい、事実について聞きたい、あるいはなぜそういうことをしたのかをきちんと聞きたいというような話は、今までただの一度もありません。
CBC : ご自身、あと1個だけすみません。退部届を出してまだそれは受理されていない。そういう状況になるんでしょうかね。
宮川 : 退部届というものはあるのか分からないですけど、退部の意思は伝えています。最初から。
CBC : すいません。新監督も含めて新たないわゆるチーム、マネジメント側ができる可能性もあるということなんですけれども、その新たなチームそしてメンバーに対して何か一言あればお願いできますか。
宮川 : それは僕のほうから言うことではないと思うので、すみません。
CBC : ありがとうございました。
今回の件で一番ご自身として勉強になったことは?
テレビ東京 : こんにちは、テレビ東京「ゆうがたサテライト」の池谷と申します。まだお若くてこれから先の人生長いと思うんですが、今回の件で一番ご自身として勉強になったことってどういうことですか。
宮川 : 少し考えれば、自分がやったことが間違っているというのを前もって判断できたと思うので、そういう部分で自分の意思というのを強く持つことが今後、重要だと思いました。
テレビ東京 : ありがとうございます。
あのとき違反行為をしないという選択肢はあったか
テレビ朝日 : テレビ朝日『モーニングショー』の岡安です。よろしくお願いします。先ほど弱さというふうにおっしゃっておりましたけれども、今、振り返って、あらためて振り返って、あのときあなたに違反行為をしないという選択肢はありましたか。
宮川 : あのときの自分はそういうことは考えられませんでした。
テレビ朝日 : それはどうしてでしょうか。
宮川 : もう3日前、というかその1週間で追い詰められていたので、やらないという選択肢はない状態になっていました。
テレビ朝日 : じゃあもうあのとき今、思ってもやっていたということになるわけですね。
西畠 : すいません、今の質問、仮定の質問なので、ちょっとよろしいですかね。
テレビ朝日 : ありがとうございました。
追い詰められた状況のあの指示、そうした指導についてどう思うか
フジテレビ : フジテレビ「グッディ!」の広瀬と申します。今日はありがとうございます。ご自身で指示があったとしても、それを従わなければ良かった、私の責任ですとは、おっしゃりますが、ただ追い詰められた状況であの指示が出された。非常に酷な状況だとは思います。そういった指導というものの在り方について、今後アメフットをやられる後輩たちもいますが、そういった状況、環境、そしてそういった指導については、どのように考えますでしょうか。
宮川 : 指導については僕が言える立場ではないので、同じようなことが起きないことを願います。
フジテレビ : ただ今日、会見に臨んでくださるような、そんな強い意思が持たれている方が断れない状況になっているということは、これはまた繰り返されてしまう可能性もあるという意味もあって、ここで伝えておかなければならないメッセージというのもお持ちかと思うんですが、そういった点はいかがでしょうか。
宮川 : 自分の意思に反するようなことはフットボールにかかわらずですけども、全てにおいてするべきじゃないなと思います。
フジテレビ : 指導する側に求めるものもあると思いますが、いかがでしょうか。
宮川 : 指導する側、先ほどから言っているとおり、僕がどうこう言うことではないと思っています。
フジテレビ : ありがとうございました。
最初に反則をしたプレーで審判の笛は聞こえていたのか
TOKYO MX : 『TOKYO MX NEWS』の有馬と申します。1つだけ。試合当日5月6日、どういう形であれ、あなたはグラウンドに立ったわけですが、最初に反則をしたプレーで審判の笛は聞こえていましたか。
宮川 : 審判の笛。
TOKYO MX : 審判が吹いた笛の音は耳に入っていましたか。
宮川 : もう投げ終わったということは気付いていました。
TOKYO MX : プレーが終わったということは認識していた。
宮川 : はい。
TOKYO MX : 分かりました。ありがとうございます。
危険なプレーを終えた直後の気持ちとは?
TBS : TBSの藤森祥平と申します。よろしくお願いします。あの危険なプレー、1プレー目が終わった直後の気持ちを少し振り返ってください。どんな思いだったんでしょうか。
宮川 : 何かを考えられるような状況ではなかったです。
TBS : そして交代のあと、テントの中で涙をしていた、あのとき。優し過ぎるから駄目なんだと言われて、その言われた言葉をどのように受け止めましたか。
宮川 : すいません、そのときはあんまり考えられていません。
TBS : 分かりました。ありがとうございます。
コーチの指示は監督の指示そのものなのか
日本テレビ : 日本テレビの【キクチ 00 : 56 : 47】と申します。よろしくお願いいたします。ご本人がこうやってきちんと説明をしている中で、いまだに内田監督、それから日本大学がきちんと真実について説明をしていない、そういう態度についてどういうふうに感じていらっしゃいますか。
宮川 : いや、自分がやってしまったことなので、監督・コーチ陣をどうこう言うことではないですけども、償いの一歩として真実を話さないといけないのではないかなと思って、この場にいます。
日本テレビ : その意味で言うと、内田監督や日本大学は関学の被害者の選手に対して、誠意ある謝罪をしようという、そういう気持ちは感じられないですか。
宮川 : それも僕のほうから言うことではないと思います。
日本テレビ : もう1つだけ、すみません。今回井上コーチからあった1プレー目でクオーターバックをつぶせという指示なんですけれども、日大アメフト部では通常そういう具体的な指示っていうのは、通常あるものなのか、それとも今回は特別具体的にあなたに指示があったのか、どちらでしょうか。
宮川 : 特別ですね。
日本テレビ : なぜ今まで、去年も甲子園ボウルで活躍されてますけれども、5月3日以降から突然そういうプレッシャーが強くなったのか、それとも入学したときからずっとそういうプレッシャーはあったのか、どちらですか。
宮川 : 突然ですね。
日本テレビ : その理由についてはどう思われますか。
宮川 : やる気が感じられないとか、闘志が感じられないというふうに監督・コーチから言われていたので、そういう理由だったのかなと思います。
日本テレビ : そのご本人が感じるやる気がないように見えるというのは、自分自身何か要因があったんですか。
宮川 : それは分からないです、自分には。
日本テレビ : 本当にごめんなさい。最後に、内田監督というのは具体的な指示というのは全て井上コーチだったり、コーチを通じて選手にするものですか。
宮川 : その場合が多いです。
日本テレビ : 今回のケースも、じゃあそもそもの指示というのは、じゃあ内田監督からの指示だというふうに認識していいですか。
宮川 : 僕はそう認識してました。
日本テレビ : ありがとうございました。
監督の辞任はチームのためによくないと思うか
TBS : TBSテレビ『ビビッド』の上路と申します。よろしくお願いします。今回あのタイミングでのあのタックルというのは、関学側の会見の中で、スポーツではなくもうあれは暴力だという発言がありました。今ご自身の中であの行為というのは、スポーツの中のプレーだったのか、それともやはり暴力と言われても仕方がない行為だったのか、その辺りどうお考えになっていますか。
西畠 : 恐れ入ります。法的な責任の問題に絡みます。このことについてはご容赦いただきたいと思います。
TBS : スポーツを逸脱した行為だったかというレベルで伺うのは大丈夫でしょうか。
西畠 : 皆さんもうお分かりだと思いますけれども、客観的な行為から見て刑事事件、民事事件の可能性が含まれている事件だというふうに私は認識しています。そういう意味では、今後の責任が生じるような形でのご質問は、お控えいただきたいということでございます。
TBS : 分かりました。ではすみません、質問を変えます。今回監督が辞任しました。ご自身から見て、今後、日大のアメフト部にとって監督が辞任するということは、チームのために良くなっていくことと捉えていますか、それともこのまま残ったほうが良かったというふうに捉えていますか。
宮川 : いや、僕がここに今日来たのは謝罪をするためであって、真実を話すために来たので、今後のチームがどうなるとかそういうことは、僕の口からは言うことじゃないと思ってます。
TBS : 実際指示があったのにも関わらずこれだけの期間、自分の指示でやったというふうにかばってくれなかった監督に対して、何か裏切られた気持ちとかいうのはないでしょうか。
宮川 : 最初から両親と監督と面会したときに、指示があったということを出してほしいということは伝えていたので、出してほしいという気持ちはありました。
TBS : ありがとうございます。
選手個人に被害届が出されて、大阪府警が受理をしたことについて
フジテレビ : すみません、今日はありがとうございます。フジテレビの川村と申します。きのう被害者の父親が被害届を提出したというお話がありました。もちろん内容に関してはお答えできない部分があると思うんですが、選手個人に被害届が出されて、大阪府警が受理をしたということに関してはどのようにお感じになりますか。
宮川 : 被害届を出されても仕方がないぐらいの、向こうの選手のご家族からしたら、それは当然だと思ってます。
フジテレビ : 分かりました。すみません、ありがとうございます。
司会 : はい。じゃあ時間が来ましたので、これにて会見を終了したいと思いますが、最後に今後の取材に関して代理人のほうからお願いがあるということなので、ご発言ください。
西畠 : 私のほうから今後の取材についてのお願いを申し上げたいと思います。本件のあと、本人とそのご家族は平穏な生活が営めなくなっております。本人にとってこの会見は本件に幕を引くためのものではなくて、今後さまざまな責任を果たしていく出発点でもあります。そのためにも代理人としては、本人とそのご家族には1日も早く平穏な生活を取り戻し、再度のスタートをさせていただきたいと願っております。そこで本件についての今後の取材については、本人、ご家族への直接の取材はぜひお控えくださるようお願いいたします。必要な取材の申し入れについては、皆さまにお配りした資料の裏側の下のほうに代理人の連絡先を記載してございます。これを窓口とさせていただきますので、よろしくお願いいたします。代理人としては、皆さまのご要望にできる限りお応えすることをお約束いたします。
最後に、ご両親の思いを代弁させていただきます。どうか皆さまには、将来に向かって歩もうとしている本人の今後を静かに見守ってくださるよう、心からお願い申し上げます。以上で終わります。
司会 : はい、ではこれにて会見を終了いたします。会見者の方、ご退場ください。