忖度の神敬う 安倍晋三記念小学校

「安倍晋三記念小学校」名で寄付金集め
瑞穂の國記念小學院

国家神道  「よき時代」の認識 いろいろ
忖度の神 敬う
私どもの名誉校長は 安倍昭恵です
 


瑞穂の國記念小學院
 
 
 
 
役所へ ご挨拶・陳情
「私どもの名誉校長は 安倍昭恵です」
と言われて ビビらない役人などいません
小役人 最大限の配慮に走る
 
一国の総理大臣夫人 
もし 失礼な応対  杓子定規 融通を利かせなかったら
役人の常識 後から闇夜に 弓矢が飛んでくる
神を敬う「忖度」 役人の知恵  
 
影響力
堂々と 「安倍昭恵」名を使えること自体が 「圧力」カード
籠池校長の作戦勝ち
学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か 2/9
財務省近畿財務局が学校法人に払い下げた大阪府豊中市内の国有地をめぐり、財務局が売却額などを非公表にしていることが分かった。朝日新聞が調査したところ、売却額は同じ規模の近隣国有地の10分の1だった。国有地の売却は透明性の観点から「原則公表」とされており、地元市議は8日、非公表とした財務局の決定の取り消しを求めて大阪地裁に提訴した。
売却されたのは、豊中市野田町の約8770平方メートルの国有地。近畿財務局が2013年6〜9月に売却先を公募し、昨年6月に大阪市内で幼稚園を営む学校法人「森友学園」に売った。契約方法は、公益目的で購入を希望する自治体や学校法人、社会福祉法人などを優先する「公共随意契約」がとられた。
この契約について、地元の豊中市議が昨年9月に情報公開請求したところ、財務局は売却額などを非公表とした。朝日新聞も同年12月に公開請求したが、今年1月に同じく非公表とされた。国有地の売却結果は透明性と公正性を図る観点から、1999年の旧大蔵省理財局長通達で原則として公表するとされている。だが、財務局は取材に「学園側から非公表を強く申し入れられた。公表によって学校運営に悪影響が出るおそれがある」と説明した。
朝日新聞が登記簿などを調べると、森友学園側に契約違反があった場合、国が「1億3400万円」で買い戻す特約がついていた。公益財団法人の不動産流通推進センターによると、買い戻し特約の代金は売却額と同じ額におおむねなるという。森友学園の籠池泰典理事長も売却額が買い戻し特約と同額と認めた。
一方、財務局が森友学園に売った土地の東側にも、国有地(9492平方メートル)があった。財務局が10年に公共随契で豊中市に売ったが、価格は約14億2300万円。森友学園への売却額の約10倍とみられる。ここは公園として整備された。
森友学園が買った土地には、今春に同学園が運営する小学校が開校する予定。籠池理事長は憲法改正を求めている日本会議大阪の役員で、ホームページによると、同校は「日本初で唯一の神道の小学校」とし、教育理念に「日本人としての礼節を尊び、愛国心と誇りを育てる」と掲げている。同校の名誉校長は安倍晋三首相の妻・昭恵氏。
籠池氏は取材に「(非公表を)強く求めていない。はっきりではないが、具体的な売却額は財務局が出したと記憶している」と説明している。昭恵氏には安倍事務所を通じて文書で質問状を送ったが、回答は届いていない。 
国有地を7分の1の値段で取得 小学校の名前は「安倍晋三記念小学校」 2/14
日本会議幹部が開校予定の“愛国カルト小学校”に、国が国有地を超格安で払い下げていた問題。やはり安倍晋三首相が関係している疑惑が浮上した。もともと、小学校には安倍昭恵夫人が名誉校長に就任することが決まっており、なんらかの関係があるとは思っていたが、それどころではなかった。なんと、この小学校は計画当初、「安倍晋三記念小学校」と銘打たれ、寄付金を集めていたというのだ。だとすれば、国有地の不適切な払い下げにもなんらかの関係があるのではないか。
まずは経緯を振りかえっておこう。問題になったのは、幼稚園児に「教育勅語」や「五箇条の御誓文」を暗唱させるなど“愛国教育”で知られる塚本幼稚園幼児教育学園を営む大阪の学校法人「森友学園」。籠池泰典理事長は日本会議の大阪代表・運営委員である。
その森友学園が今年4月に開校予定の私立小学校・瑞穂の國記念小學院の用地として、豊中市の国有地(約8770平方メートル)の払い下げを受け購入していのだが、なぜか原則公表が義務付けられているはずの売却額が明らかにされておらず、地元の豊中市議会などで疑問を追及する声が上がっていた。
そんななか、朝日新聞が2月9日付紙面で、近畿財務局が森友学園側に近隣国有地の約10分の1という値段で売却していたことスクープ。すると、報道の翌日、財務省は一転、これまで未公表にしていた売却額を公開。依頼した不動産鑑定士がこの国有地の価格を9億5600万円と算出したが、実際に森友学園側に売った価格はわずか1億3400万円だった。
財務省が発表した文書によれば、「地下埋蔵物(廃材及び生活ごみ)の撤去・処理費用(8億1900万円)を控除」したという。また、未公表にしていた理由については、「相手側より、地下埋設物の存在が周知されることにより小学校に入学する保護者等への風評リスクが懸念されるため、契約金額を公表しないよう要請があった」とした。
しかし、朝日の報道によれば、問題の国有地は11年にも別の学校法人が取得を希望しており、地下埋蔵物の撤去費を踏まえ取得希望額を約5億8000万円としたが、財務局から「価格が低い」と指摘されて12年には購入を断念していたという。それが、森友学園の場合は1億3400万という超格安で売られていたのだ。これは、どう考えてもおかしいだろう。
昨年、この土地売買契約について情報公開請求を行った豊中市の木村真市議も、朝日の報道後、一転して売却額を明かした行政側に強く疑義を呈す。
「市民の財産が隠されているというのはおかしいという思いから提訴しましたが、今回、行政が情報を公開したことで、むしろ今まで非公開にしていたことにまともな理由などなかったということがはっきりした、と受け止めています。それに、情報公開こそなされましたが、森友学園側と財務省の双方の言い分には矛盾点が多く、疑念はますます増したという印象です」
木村市議のいうように、矛盾や不審な点は数え切れない。そのひとつが行政側が“格安売却”の根拠とする地下埋蔵物撤去費用の控除についてだ。調べてみても、過去にあった同規模の土地の埋蔵物撤去をめぐる事例と比較して、やはり今回の森友学園を巡る一件は費用が突出している。一例をあげれば、08年には、福岡県北九州市の不動産会社が市から4億400万円で購入した土地(約8900平方メートル)について、土中のコンクリート片などの廃棄物撤去にかかった費用の支払い求めて市側を提訴したが、この時の請求は約3100万円だった。もっとも、個別の事情により撤去費用の差はあるものだが、それにしても約8億円という巨額の撤去費用が妥当だとはにわかに信じがたい。
実際、13日に朝日新聞の取材に応じた森友学園の籠池泰典理事長は、〈実際に撤去にかけたのは「1億円くらい」と説明〉したという。
森友学園側と行政側の言い分の矛盾は、昨年の甘利明・前経済再生担当相のURを巡る口利き事件を彷彿とさせる。どう考えても森友学園の国有地取得を巡って、なんらかの政治的な動きがあったとしか思えない。
そんななか、11日ごろから、森友学園と安倍首相とのただならぬ関係を匂わせる、一枚の写真がネット上に出回りはじめた。森友学園に対して小学校建設のための寄付を募る振込取扱票だ。そこには1口1万円で最低2口からの寄付が呼びかけられており、さらには「ご寄附を賜りました方には、安倍晋三記念小学校の寄附者銘板にお名前を刻印し、顕彰させていただきます」との文言が記入されていたのだ。
「安倍晋三記念小学校」とはなんなのか。本サイトは、森友学園が運営する塚本幼稚園に以前、子どもを通わせていた保護者・Aさんから話を聞くことができた。Aさんによれば、この振込票は2014年に学園側から保護者に配られていたものだという。
「私は、子どもの在籍期間が違うので手元には持っていませんが、たしかに、いまネットで出ている『安倍晋三記念小学校』への寄付の振込票が、2014年に何度も保護者に配られていたという話を別の保護者から聞いています。その方からの写真も見て確認しました」
2014年当時といえば、森友学園が小学校の新設認可を申請している最中。つまり、今回問題となっている国有地に建てられた小学校は、もともと安倍晋三の名前を冠した学校となる予定だったようなのだ。
だとすると、森友学園と安倍首相との接点はなおさら濃くなっていく。前述のとおり、籠池理事長は、憲法改正などで安倍政権と二人三脚の関係にある日本会議の大阪支部役員。そして、瑞穂の國記念小學院の名誉校長には昭恵夫人が就くことになっている。本サイトはこの「安倍晋三記念小学校」が安倍首相のもと計画されたのか確認するため、何度も学園側にも取材を申し込んだが、多忙や出張中を理由に、あるいは「日本のマスコミはどこも同じ。あきらめました〜。勘弁してください」(電話口の担当者)などと言われ、14日現在まで事実上取材を断られ続けている。
しかし、安倍首相が直接関与しているかはともかくとしても、この異常としかいいようのない国有地の格安売却問題が、安倍政権の熱烈な支持者を中心に回っていることは確かだ。事実、自民下野時の2012年9月、安倍に塚本幼稚園を訪問する予定があったこともわかっている。結局、総裁選出馬による地方遊説が入ったため延期となったが、当時、塚本幼稚園のホームページではこんな告知文が掲載されていた。
〈尖閣諸島・竹島・北方領土(樺太の半分・千島列島・歯舞・色丹・択捉・国後)は 日本固有の領土です。日本人および日本国は矜持を持って堂々と対峙せねばなりません。しっかりとした歴史観・国家感を持ち、それに裏打ちされた方向性と実行力を持ったリーダーに委ねたい。 その最も有力な人物こそ、第90代内閣総理大臣 安倍晋三先生です。来る9月16日 安倍晋三先生が塚本幼稚園に講演に来られます。〉
いかに安倍首相に共鳴しているかが見て取れるが、籠池理事長は瑞穂の國記念小學院の方針についてもこのように語っている。
〈「教育勅語」を中心に据えた「修身」や四書五経を学ぶ「儒学」、ご皇室の成り立ちや『古事記』『日本書紀』を学ぶ「国際日本学」などをとおして、日本人としての魂をしっかり育ててまいります〉(「致知」2015年4月号/致知出版社)
〈新設する小学校では、教科書のほかにオリジナルの副読本を用意しています。歴史的な内容、心の機微を学び、日本を取り巻く地政学を教えていきたい。ロシアがこちらにミサイルを向け、北朝鮮がテポドンを配備し、中華帝国がちょっかいを出してきている時代ですからね〉(「FRIDAY」16年12月23日号/講談社)
こうした露骨なタカ派思想・愛国教育の問題点だけではない。保護者から話をきくなかで、塚本幼稚園の異様な運営体制も見えてきた。
たとえば、前述のAさんのケースでは、学校側の問題を指摘すると“恫喝文書”まで送ってきたという。「もともと、塚本幼稚園の保守的な思想に賛同したわけではなくて、案内に書いてある将棋や論語の授業など、しっかりとした教育や習い事が受けられるかと思って入園したんです」というAさんだが、実質上、幼稚園側が担っているPTAの決算報告が明細もない杜撰なもので、「お金の動きがよく分からない」ことに不信感を持ち、PTAへの入会を断わった。すると、幼稚園側から「PTA入会しないのなら退園してもらうしかない」と告げられたという。Aさんは大阪府の担当課などにも相談したのだが、その翌日、幼稚園側から「いい加減にしろ!!」から始まるこんな手紙を渡された。
〈いい加減にしろ!! (中略)園長は本当に欲がなくすばらしい人である。社会貢献しているつもり すなおになれ!! 大阪府庁にTELしたらあかん。きりかえて!! がんばれ!〉
園長とは籠池氏のことである。Aさんも「そりゃあ、怖かったですよ」と振り返るが、手紙には「大阪府庁にTELしたらあかん」と強くけん制するなど、明らかに恫喝的な意図が見られる。ほかにも、塚本幼稚園では入園した園児が約半数になるまで辞めていったという情報もあるが、これだけでも幼稚園側の運営状況に問題はないのか大いに疑問だ。
というか、塚本幼稚園が教育機関としての資質に決定的に欠けるのは、ホームページに掲載している「インターネット上での当園に対する誹謗・中傷記事について」なる文書を読んでも明らかだ。文書は籠池氏の名義。昨今、ネット上で塚本幼稚園に対する〈不当な誹謗・中傷記事が書かれたブログが立ち上げられ〉ているとして、このように続けている。
〈専門機関による調査の結果、投稿者は、巧妙に潜り込んだ K国・C国人等の元不良保護者であることがわかりました。(略)当園は、日本精神をとりもどすためにも、日本に在住する極めて少数派のK国・C国等の人たちのこういった行為に対して、断固として立ち向かう所存です〉
どうかしているとしか思えない。もともとこの文書の公開初期には「K国・C国人」という文言は「韓国人」「中国人」とモロに書かれていたのだが、これは明らかに特定の民族や国籍に対するヘイトデマ。Aさんは、「この文書と同じ手紙が在園児に配られているようです。『調査機関』云々というのはハッタリでしょう」という。いずれにせよ、幼稚園の問題点を告発する声に対して、「巧妙に潜り込んだ K国・C国人」などと国籍の問題に還元するのは、完全にネトウヨ脳としか言いようがなく、差別を助長するもの。園児に教育的な悪影響はさけられないだろう。
こうしたヘイトデマや保護者への恫喝的行為を行う幼稚園・学校に行政が認可を与えている。それだけでも、日本はおかしくなってしまったとしか言いようがないが、その小学校に首相の名前が冠せられ、国有地が異常な安値で払い下げられていたのだ。
政権応援団と化したテレビニュースやワイドショーはいつものようにこの問題を完全にスルーしているが、森友学園、塚本幼稚園、そして瑞穂の國記念小學院の国有地払い下げと、安倍晋三首相との関係については、これから先、徹底的に追及していく必要があるだろう。 
9億円国有地、1億円で売却 首相夫人が名誉校長就任予定の小学校用 2/15
大阪府豊中市の国有地の売買価格を非開示とした近畿財務局の決定の取り消しを求め、豊中市議が大阪地裁に起こした訴訟に絡み、近畿財務局は土地(約8770平方メートル)の売却額は1億3400万円だったと公表した。ホームページ上での公表は今月10日。
売却先の学校法人「森友学園」(大阪市淀川区)が公表に同意した。土地は豊中市野田町にあり随意契約で売却。法人は4月に小学校を開校予定で、名誉校長に安倍晋三首相の妻昭恵さんが就くことになっている。
財務省によると、昨年5月、不動産鑑定士がこの土地を9億5600万円と査定した。ただ、地下に生活ごみなどの埋設物があり、撤去費用として見込まれる約8億円を差し引いて売却したという。
当初、売却額を非開示にした理由について、財務省は「法人側から『ごみの存在が知られると、保護者らへの風評リスクが懸念される』と、公表しないよう要請があった」と説明。しかし今月8日に木村真・豊中市議が売却額や契約書面の情報公開を求めて提訴したのを受け、不当に安く国有地を取得したと誤解を受けるおそれがあるとして法人側が開示に同意した。木村市議は「撤去費などを差し引いたとしても、売却額は安すぎるのでは」と指摘している。
一方、法人の籠池泰典理事長は13日、「価格は国が示したもので、便宜を受けたことは一切ない」と述べた。
国土交通省は14日、売却の大幅な減額要因となった地下ごみの撤去・処分費の内訳を明らかにした。国交省が民進党に提出した資料などによると、国の調査(2009〜12年)で、土地には土壌汚染と地下3メートルにまでごみがあることが判明。土地を借り受けていた法人が15年に撤去したが、翌年さらに深い地下約10メートルでもごみが見つかった。
撤去を希望した法人に対し、国は売却手続きの中で撤去費用を算出した。過去の調査を基に、土地の約6割を対象に建設用のくいが打たれる最深9・9メートルにまでごみが埋まっていると想定し、掘削やごみの処分、埋め戻しなどの工程を踏まえて約8億円と見積もった。 
「安倍晋三記念小学校」国有地払い下げ疑惑 ジャーナリズムは死んだ 2/16
「安倍晋三記念小学校」への国有地払い下げ疑惑・・・朝日新聞のスクープであるかのように伝えられているが、そうではない。
疑惑を地道に追及してきた地元豊中市議会の木村真議員が大阪地裁に提訴したことを受けて、朝日新聞が書いただけのことなのだ。木村議員の提訴が8日、朝日新聞の報道は翌9日である。
いきさつはこうだ―
件の国有地は豊中市が公園として借り受けを望んでいたため、木村議員はかねてより関心を払っていた。昨年5月、土地は柵で囲われ『瑞穂の國記念小學院 児童募集 / 学校法人・森友学園』のバナーが取り付けられた。森友学園は園児に軍歌を歌わせ、教育勅語を朗誦させることで有名な塚本幼稚園を運営する学校法人だ。小學院の名誉校長として安倍昭恵氏の名前も登場する。うさん臭さを覚えた木村議員は登記簿を取ったり、近畿財務局に問い合わせるなどした。疑惑は深まるばかりだった。近畿財務局に情報公開請求したところ、黒塗りの文書が出てきた。文書は黒塗りだらけだった。肝心の金額を知ることもできなかった。
「国有地の売買は公開が原則であるはずなのに、おかしいではないか」。木村議員は街頭でビラを配るなどして、事の異常さを市民に訴えた。マスコミ各社に情報提供したが、一向に報道してくれない。政治部支配のマスコミが、安倍首相の意向を忖度したことは疑いようもない。それでも裁判になれば「訴えによると」のクレジットで書ける。新聞社もテレビ局も裁判という国権の俎上で、木村議員に責任をなすり付けることができるのだ。上目づかいで官邸を見ながらも報道できる。
こうして8日に木村議員が提訴し記者会見すると、翌9日、朝日新聞は社会面で伝えた。「木村議員が記者会見で・・・」とエクスキューズをつけて。大阪は社会面トップだったが、東京は2社面(最後から3ページ目)だった。官邸に近い分、遠慮したのだろう。
新聞を文科省に大量購入してもらい、軽減税率の適用を受ける。政府に経営を助けてもらっている大新聞が、安倍首相周辺の疑惑を追及できるはずなどないのだ。
15日、弁護士グループと木村議員たちが現地調査に入り、記者会見を持った。大阪朝日のみがベタ記事で伝えた。有形無形の圧力をはねのけて報道した朝日新聞の姿勢は評価に値する。
政権を直撃しかねない疑惑なのだが、記者クラブメディアは早くも幕引きムードだ。 
「安倍晋三小学校、断った」首相、国有地売却の関与否定 2/17
大阪府豊中市内の国有地が近隣国有地の約1割の価格で学校法人「森友学園」(大阪市)に小学校用地として売却された問題で、安倍晋三首相は17日、小学校の名誉校長に妻昭恵氏がついていることを「承知している」と説明。売却に「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と述べ、関与を否定した。
衆院予算委員会で民進党の福島伸享氏の質問に答えた。学校法人との関係をめぐり、首相は「私や妻が(小学校の設置)認可や国有地払い下げについて、(自身の)事務所も含めて一切関わっていないことは明確にしたい」と述べた。
妻が名誉校長についていることについて、「妻から森友学園の先生の教育に対する熱意は素晴らしいと聞いている」と説明。また、同学園が「安倍晋三記念小学校」の寄付者銘板に名前を刻印して顕彰する、との文言で寄付金を集めていたことを知っているかとの福島氏の問いには、「いま話をうかがって初めて知った」と答弁した。
そのうえで「私の考え方に非常に共鳴している方から、(2007年に内閣総辞職して)首相を辞めた時に『安倍晋三小学校にしたい』という話があったがお断りした。まだ現役の政治家である以上、私の名前を冠にするのはふさわしくない。私が死んだ後であればまた別だけれど、私の郷土の先輩である、例えば吉田松陰先生の名前をつけられたらどうかという話をした」とも語った。
「約9億円と不動産鑑定で評価されていた土地が約8億円もディスカウントされてしまったのはなぜか」との福島氏の問いに対して、財務省の佐川宣寿理財局長は「不動産鑑定士に更地の価格を鑑定してもらい、(国有地を管理していた)大阪航空局が積算した(ゴミなどの埋設物の)撤去費用を差し引いた時価で、適正な価格で売っている」と答えた。
売却された土地には、今春に同学園が運営する小学校が開校する予定。理事長の籠池泰典氏は憲法改正を求めている日本会議大阪の役員。ホームページによると、同校は「日本初で唯一の神道の小学校」とし、教育理念に「日本人としての礼節を尊び、愛国心と誇りを育てる」と掲げている。 
安倍晋三首相、民進議員にブチ切れ! 2/17
 「もし関わっていたら辞める」 大阪の私立小設置・国有地払い下げ関与指摘で
安倍晋三首相は17日の衆院予算委員会で、昭恵夫人が名誉校長に就く今春開講予定の大阪府豊中市の私立小学校について、設置認可や敷地の国有地払い下げに関与したのではないかとの指摘を受け、「私や妻、事務所は一切関わっていない。もし関わっていれば首相も国会議員も辞める」と述べた。民進党の福島伸享氏の質問に答えた。
福島氏は小学校が国有地を格安で取得し、設置認可にも疑義があると追及。「何か裏で怪しい力が働いたのではないか」とただした。首相は、昭恵夫人が名誉校長に就くことを承知していたと認めた上で、払い下げなどへの関与を全面否定。「誤解を与えるような質問の構成だ」と反論した。
福島氏は小学校側が「安倍晋三記念小学校」との名称で寄付金を集めていたことも取り上げたが、首相は「『安倍晋三小学校にしたい』との話があったが、断った」と述べた。 
安倍首相 「私や妻関与なら辞任」 国有地格安払い下げで 2/17
安倍晋三首相は17日の衆院予算委員会で、国有地を格安で買い取った学校法人「森友学園」が設立する私立小学校の認可や国有地払い下げに関し、「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と述べた。小学校は今春に大阪府豊中市で開校予定で、「名誉校長」は首相夫人の昭恵さんが就任する見通し。
民進党の福島伸享氏への答弁。福島氏は、同学園が過去に「安倍晋三記念小学校」の名目で寄付が募られていたとも指摘。首相は寄付について「初めて知った」とした上で、「私の考え方に共鳴している人から『安倍晋三小学校』にしたいとの話があったがお断りした。現役の政治家である以上、私の名前を冠にするのはふさわしくない」と説明した。
また、該当の国有地の売買価格が評価額を大幅に下回っていたことに関し、財務省の佐川宣寿理財局長は予算委で「国有地は時価で売るのが基本で、適正な価格で売っている」と述べた。評価額は9億5600万円だったが、ガラスや木くずなどのごみ処理費として約8億円を減額し、売却額は1億3400万円だった。 
「安倍晋三小学校」で募金 国有地を格安取得 首相は関与否定 2/17
17日の衆院予算委員会で、学校法人「森友学園」(大阪市)が今春開校する大阪府豊中市の私立小学校用地として、鑑定評価額から8億円余りを差し引いた1億3400万円で国有地を取得していたことが分かった。同学園が2014年に、建設費用として「安倍晋三記念小学校」の名で寄付金を募っていたことも明らかになった。
この私立小学校は安倍晋三首相夫人の昭恵さんが名誉校長を務めるが、首相は「私や妻、事務所も含め、小学校の認可や国有地払い下げには一切関わっていない」と関与を否定。「関係していたとなれば、首相も国会議員も辞める」と断言した。自身の名が使われていたことも「今、初めて知った」と語った。
民進党の福島伸享氏の質問に答えた。森友学園が昨年取得した国有地は、鑑定評価額が9億5600万円。財務省の佐川宣寿理財局長は、差額の8億円余りは土地に埋められていたごみの撤去費用だとして「適正な価格だ」と説明したが、福島氏は「利益供与と同じだ」と批判した。 
国有地を激安不正取得 2/17
 日本会議幹部の経営する「安倍晋三記念小学校」は安倍首相も了承ずみだった!
園児に「教育勅語」を暗唱させることで知られる「愛国幼稚園」こと塚本幼稚園幼児教育学園を運営する学校法人森友学園をめぐる国有地“激安”売却問題。先日、本サイトでは問題の「瑞穂の國記念小學院」の校名が当初「安倍晋三記念小学校」として計画され、実際にその校名で寄附金を募っていたことをお伝えしたが、きょう、新たな事実と疑惑が浮上した。
それは、森友学園の理事長である籠池泰典氏が本日発売の「週刊文春」(文藝春秋)の取材に応じ、「安倍晋三記念小学校」という校名にすることを安倍首相本人に内諾を得ていた、と答えたのだ。
「(校名を決めたのは)安倍総理が野党議員の時の話です。内諾はいただいていましたが、総理になってそれは出来ないと辞退されました。安倍総理は政治家というより偉人ですよ」(「週刊文春」より籠池理事長のコメント)
既報の通り、籠池理事長は憲法改正などで安倍政権と二人三脚の関係にある極右団体・日本会議の大阪支部役員だ。くわえて瑞穂の國記念小學院の名誉校長には昭恵夫人が就くことになっている。こうした事実から、国有地が隣接地の約10分の1という破格の値段で森友学園に売却されていた問題も、安倍首相と何らかの関係があるのではないかと見られてきた。そして今回、安倍首相が小学校設立に自分の名前を冠することを許可していたことを理事長自ら認めたことで、その疑惑はさらに濃厚になった。
しかも、この籠池理事長の話にはひとつの疑問が残る。籠池理事長は、校名に安倍氏の名前を冠することを「総理になってそれは出来ないと辞退されました」と言うが、本サイト前回記事で取材に応じてくれた、塚本幼稚園に子どもを通わせていた保護者Aさんは「安倍晋三記念小学校」という名が記された寄附の振込用紙について“2014年に学園側から保護者に配られていたもの”と証言。「2014年に何度も保護者に配られていたという話を別の保護者から聞いています」とも話している。
一方、安倍氏が総理に返り咲いたのは、2012年12月。「総理になったから辞退した」という籠池理事長の説明は辻褄が合わないのだ。
もしかしたら、この小学校は安倍が総理就任後も「安倍晋三記念小学校」として計画は進められていたが、2015年に何か別の事情ができて、安倍晋三との関係を隠そうとしたのではないか。そして、この「別の事情」こそ、いま、問題となっている国有地取得ではないのか。
実際、この土地取得には、それを物語るような疑惑の経緯が次々明らかになっている。そもそも、この国有地の売却は、校名から「安倍晋三記念小学校」の名前が消えた2015年、国有財産近畿地方審議会の審議で決まったものだが、審議会委員は「当時は森友学園に土地を10年間貸した後、その時の時価で売却するとなった。土地の金額についてはいっさい情報がないなかで審議した」と証言している(しんぶん赤旗2月15日付)。
この時点でもかなり不自然な条件だが、審議会の決定から一転、森友学園より「地下に埋設物が見つかった」という報告を受けて、定期借地契約ではなく売買契約に変更。2016年に森友学園へ国有地を売却した。相場で約14億円あまりだと考えられる土地だが、同局が評価した価格は9億5600万円。そこから埋設物・土壌汚染除去費用8億1900万円を控除した結果、売却額は1億3400億円という破格値となった。
しかも、じつは売買契約の約2カ月前である同年4月6日に、大阪航空局は森友学園に除去費用として1億3176万円を支払っている。土地の評価額9億5600万円に対し、森友学園に支払われた撤去費用と売却の際に控除された撤去費用の合計は9億5076万円。つまり、この国有地売買で国庫に入る額は、たったの500万円ほどなのだ。相場14億円の土地がたったの500万円−−−−。
この問題を15日の衆院財務金融委員会で追及した共産党の宮本岳志議員は、さらに森友学園は破格の土地代金1億3400万円のうち頭金しか支払っておらず、あとは10年間にわたる「分割払い」で延納利息1%という大甘な契約であることを指摘。近畿財務局が学校法人に対してこのような延納を認めた事例は直近3年間でも一件もないというが、売却額の根拠としている「控除したゴミの撤去費用」が8億円という見積もりといい、近畿地方審議会が森友学園からの小学校新設申請をたったの1カ月で認可していたこといといい(日刊ゲンダイ2月14日付)、何かしらの大きな力が働いていた──そうとしか思えない。
そして、この怪しすぎる経緯を見れば、安倍首相が自身の名を小学校に冠することをやめて、その関係を隠そうとした理由もここにあるのではないか、と考えるのは自然の流れだろう。
いや、問題はこれだけではない。森友学園が運営し、籠池理事長が園長を務める塚本幼稚園は、保護者に向けて「よこしまな考え方を持った在日韓国人や支那人」などと書いたヘイト文書を配布、大阪府は〈憎悪表現に当たる恐れがあると問題視〉し、今年1月12日に籠池園長と副園長である妻から事情を聴いていたと本日、共同通信が報じている。
こうした同園のヘイト体質は以前から指摘されていたが、そのような理事長と安倍首相は関係をもってきたのだ。実際、きょう発売の「週刊新潮」(新潮社)でも、〈籠池理事長は、安倍総理が来阪すると、定宿の『リーガロイヤルホテル』に駆け付けることもあった〉と書かれている。
しかも、同誌では、籠池理事長の教育者としての資質そのものに疑問を抱かざるを得ない実像も追及。なんと籠池理事長の次男が取材に応じ、「父は、自分と異なる意見には耳を傾けず、気に入らない人はすぐに切り捨てようとする」と語り、長男の結婚相手を気に入らず玄関先で追い返したことや、孫のことを「幼稚園にぎょうさん子どもはおるから孫は要らん」と言い放ったこと、さらには厳しい教育に抵抗した三男は「両親から白い目で見られ、家にも入れてもらえなくなった」上、7年前に21歳で首つり自殺したと証言。遺書には“両親には頭が上がりません。もう居場所が見つからない”と書かれていたという。しかし、そのときも籠池理事長と妻は神社の研修に行っていたらしく、次男は「警察からの連絡に対応せず、弟は遺体安置所に長時間放置されていた」と話している。
塚本幼稚園のHPでは〈国家があってこその国民であり、家族であり、個人であります〉と書かれているが、その教育とは一体どんなものなのか。国有地の売却問題のみならず、ヘイトを撒き散らす学校法人が小学校を設立しようとしている事実、そして安倍首相との関係について、今後も追及していきたい。 
疑惑の国有地売却事件 日本初の神道小学校、名誉校長は首相夫人 2/17
現在、各メディアで大々的に報じられている「瑞穂の國記念小學院」への破格値による国有地払い下げ問題。その価格は、相場のたった10%ほどというから驚きです。メルマガ『国家権力&メディア一刀両断』の著者・新 恭さんは、この学校の名誉校長が安倍総理夫人であることを指摘した上で、今回の払い下げ劇について「国民の知らぬうちに国のカネや財産が食いつぶされる」と批判。さらに当校の教育方針を上げつつ、「戦前回帰的な道徳の押しつけは危険」と警鐘を鳴らしています。
奇妙な話があるものだ。国有地の値段はかくもいい加減なものか。
「日本で初めてで唯一の神道の小学校」をうたい文句に今年4月、大阪・豊中市に開校する「瑞穂の國記念小學院」。
国土交通省大阪航空局が管理していた未利用の国有地を購入して建てたのだが、その土地価格が相場の十分の一ていどという破格の好条件なのである。
しかもその売却価格について、財務省は非公表としていたのに、なぜか1月10日になって1億3,400万円であることを明らかにしたのだ。
この小学校は、学校法人「森友学園」が豊中市野田町の約8,770平方メートル(2,658坪)の国有地を昨年6月に購入し、建設工事を進めてきた。
「森友学園」といってもピンとこないだろう。だが、教育勅語の朗唱で知られる「塚本幼稚園」の経営母体といえば、思い当たる人がいるかもしれない。
ユーチューブで「塚本幼稚園」を検索すると、大阪護国神社における「同期の桜を歌う会」で、五箇条の御誓文、教育勅語を暗誦し、「日の丸行進曲」、「愛国行進曲」、「日本」の三曲を合唱する園児たちの動画を見ることができる。
さて、問題の土地についてである。近畿財務局は14〜16年度に公共随意契約で36件の国有地を売却しているが、この学校用地1件だけは非公表としてきた。
4月に開校が迫る私立の新設小学校の用地を国はいったいいくらで売ったのか、誰しも気になるところだ。東隣の国有地9,492平方メートル(2,876坪)を豊中市は2010年3月に約14億2,300万円で購入している。
豊中市の木村真市議は昨年秋に情報公開を請求したが拒否された。国有地の売却結果は原則として公表しなければならないにもかかわらずである。
朝日新聞などの取材に対し、財務局は「学園側から非公表を強く申し入れられた。公表によって学校運営に悪影響が出るおそれがある」と説明したという。
公表すればどんな不都合なことが起こるというのだろう。背景に何があるのか。木村市議は非開示の決定を違法だとして、今年2月8日、国に決定の取り消しを求める訴えを大阪地裁に起こした。
すると、その二日後の2月10日、財務局はあっさり決定を覆した。「売却額は1億3,400万円」と明らかにしたのだ。
これで、非開示だった謎が解けた。路線価に基づく国有財産台帳の価格は2012年時点で8億7,472万円、13年時点で7億6,302万円である。森友学園への売却額との差額はあまりにも大きい。朝日新聞は、売却額算定に関する財務局の説明についてこう書いている。
財務局から依頼された不動産鑑定士が更地価格を9億5,600万円と算出。財務局は地下の廃材、生活ごみの撤去・処理費8億1,900万円と撤去で事業が長期化する損失を差し引いた1億3,400万円で、同年6月に公共随意契約で同学園へ売ったという。
他の買い手に対する財務局の姿勢は全く異なっていた。
11年にこの国有地の取得希望を国に伝えていた別の学校法人は朝日新聞の取材に対し…国交省から「大量の埋設物がある」と知らされ…撤去費をふまえ、7億〜8億円だった購入希望額を約5億8,000万円に下げたが財務局から低いと指摘され、断念したという。
他の法人が約2億円の撤去費を見込んで5億8,000万円を提示しても国はOKしなかったのに、森友学園に対しては、埋設物やゴミの撤去費の見積もりを8億という法外な額にすることで、国有地をほとんど叩き売ったようなかっこうになった。
財務局は、その理由について「土地の個別事情を踏まえた。その事情が何かは答えられない」と口をつぐんでいるようだ。
国民の財産を民間に売り渡すのに「事情があるが、その中身は言えない」というのでは、よほど後ろめたいことでもあるのかと勘ぐられても仕方がないだろう。
さて、この怪しげな国有地取引をかかえたまま開校する瑞穂の國記念小學院は、簡単にいえば、塚本幼稚園の小学校版であろう。
ホームページに、「教育の要」として11項目が掲げられている。最初の3項目をみれば、はっきりと学校の特質がわかる。
「天皇国日本を再認識。皇室を尊ぶ。伊勢神宮・天照大御神外八百万神を通して日本人の原心(神ながらの心)、日本の国柄(神ながらの道)を感じる。」
「愛国心の醸成。国家観を確立。」
「教育勅語素読・解釈による日本人精神の育成(全教科の要)。道徳心を育て、教養人を育成。」
この教育方針は森友学園理事長(塚本幼稚園園長)で、瑞穂の國記念小學院の校長、籠池泰典の理念によるものだ。籠池は日本会議大阪の役員である。
同小の名誉校長となった総理夫人、安倍昭恵氏は次のような挨拶文を寄せている。
「瑞穂の國記念小學院は、優れた道徳教育を基として、日本人としての誇りを持つ、芯の通った子どもを育てます。そこで備わった「やる気」や「達成感」、「プライド」や「勇気」が、子ども達の未来で大きく花開き、其々が日本のリーダーとして国際社会で活躍してくれることを期待しております。」
安倍総理夫人は塚本幼稚園を見学して感涙したといわれる。夫婦仲がどうかは知ったことではないが、ナショナリストとしての感受性はご亭主と相通じているようである。
それにしても安倍総理夫人がからみ、日本会議の役員がトップをつとめる学校法人は、国有地払い下げにおいて、これほどにも優遇されるものなのだろうか。
だが、考えてみれば、この一件を報道した新聞社もかつて、格安の価格で国有一等地の払い下げを受けていた。
個人や民間企業の持ち物ではないという気安さからか、国有地に関して、これまで不公平な取引がまかり通ってきたことは間違いない。
たとえば、朝日新聞は東京本社の有楽町社屋が手狭になったため1970年、築地の海上保安庁水路部の跡地に目をつけ、関東財務局に払い下げ申請をした。
75年ごろに払い下げを受けたようだが、一坪当たり56万円ほどだったといわれる。当時の相場からみて4分の1ていどで都心の一等地を手にした勘定だ。
東京・大手町における読売新聞と産経新聞の国有地払い下げをめぐる暗闘は熾烈だった。
読売の大手町進出には、候補となった国有地の隣に社屋をかまえる産経新聞の会長、水野成夫が反対し、親密な関係にある佐藤栄作首相にねじ込んで大蔵省の読売払い下げ決定を覆した。
読売の務台光雄社長はこれに猛反発し、紙面でも反佐藤の論調がエスカレートした。佐藤はついに折れて財界四天王といわれた水野を説得し、これも格安の値段で読売への払い下げを決めた。
当時、政治部のエース記者だった現読売グループのドン、渡邊恒雄はこの件で佐藤首相宅に呼び出されたときのことをこう述懐している。
「佐藤首相の私邸に行ったよ。…(佐藤首相は)突然「渡邊君、きみのワシントン行きの餞別にあの土地を払い下げます」と言うんだ。…ある種のユーモアだろうけど…僕はびっくりしたね。…佐藤首相は、務台さんに直接言うのが面倒だったんで、僕を使って伝言させたんだが、同時に僕の顔を立ててやろうと思ったんだろう。」
つまるところ、これは総理に強い気持ちさえあれば、財務省の国有地払い下げの判断を変えることができるということだろう。当時の佐藤と、今の安倍でも、さほどの違いはないのではないか。
政治は人間関係という厄介なものに左右される。総理に国民の顔は見えないが、官邸にしばしば姿を現す人々、たとえば高級官僚、外国要人、実力政治家、財界首脳、圧力団体のトップらには気を遣う。利害得失に好き嫌いや愛憎がからんで、国民の知らぬうちに国のカネや財産が食いつぶされる。
しかし、本当に恐ろしいのは国家が特定の道徳的価値を押しつけることである。安倍首相が「救国において、国のために命を懸ける」ことの大切さを唱えていることから考えても、森友学園への特別扱いは、戦前回帰的な教育への支援と受け取ることもできるだろう。
いま小中学校で行われている週1時間の「道徳の時間」は、小学校では2018年度、中学校では2019年度から、「特別の教科」として扱われ、文科大臣の検定に合格した教科書を使用、学習度合の評価が導入される。
安倍首相は第一次政権時の2006年に、教育基本法を改正し、戦前の「修身科」を肯定するような道徳教育の充実・強化をはかった。道徳教育の教科化はそれをさらに進める教育改変といえる。
森友学園のような取り組みを安倍首相が歓迎していることは、夫人が小学校の名誉校長に就くことからも明白だ。
キリスト教系、仏教系の学校があるのだから、神道系の学校があってもかまわないが、多様な価値を認め、複眼的な思考のできる人材こそ今の時代に求められることを忘れてはならない。いじめ防止などに名を借りた戦前回帰的な道徳の押しつけは危険である。 
日本会議系「安倍晋三記念小学校」の国有地売却 2/18
 認可の不正疑惑を一切報道しないテレビ局と読売新聞の異常
昨日17日、国会でついに学校法人森友学園の小学校「安倍晋三記念小学校」設立をめぐる国有地“激安”売却と設置認可がいかに異例な扱いであったかが取り上げられたが、やっぱり、この男はしらばっくれてみせた。
この日、民進党の福島伸享議員は、安倍昭恵夫人が小学校の名誉校長であることは知っているかと質問すると、安倍首相は「うちの妻が名誉校長になっているというのは承知しているし、妻から森友学園の先生の教育に対する熱意は素晴らしいという話を聞いている」と答弁。
さらに福島議員が件の「安倍晋三記念小学校」という校名で寄附金を募っていたことを指摘すると、「いま話を伺って初めて知った」と安倍首相は言い、このように説明した。
「これ、私が総理を辞めたときにですね、うちの妻が(森友学園の籠池理事長を)知っておりまして、いわば私の考え方に非常に共鳴している方でですね(笑)、その方から小学校をつくりたいんで『安倍晋三小学校』にしたい、という話がございましたが、私はそこでお断りしているんですね。私、まだ現役の国会議員だし、えー、総理大臣を辞めたけれども、この先まったくもう復帰することを諦めたわけではないので(笑)、まだ現役の政治家である以上、私の名前を冠にするのはふさわしくないし、そもそも、私が死んだあとであればまた別だけれども、えー、何かそういう冠をしたいのであれば、私の郷土の大先輩である、たとえば吉田松陰先生の名前とかをつけたらどうですか?という話をしたわけでございます」
だが、一方の籠池理事長は「週刊文春」(文藝春秋)としんぶん赤旗の取材に対し、安倍首相から校名に名を冠することについて「安倍首相の内諾を得ていた」「総理になったからそれはできないと安倍首相が辞退した」という旨の証言を行っている。安倍首相と籠池理事長、このどちらかが嘘をついていることになる。
しかも既報で指摘した通り、「安倍晋三記念小学校」という名で寄附を募った振込用紙が配布されていたのは2014年、総理在職時のこと。勝手に名前を使われていたというのなら正式に抗議すればいいと思うが、安倍首相は「『安倍晋三小学校』なんてものは存在しないわけですよね、名前が違いますから」と言い、キレ気味にこう断言した。
「私や妻が(認可や国有地払い下げに)関係していたということになれば、これはもう、まさに、私は総理大臣首相も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい」
出た、ヤバイ疑惑を指摘された時の安倍首相の常套句「私は辞めますよ」。北朝鮮の拉致被害者をめぐる安倍氏の嘘を蓮池透氏に告発されたときも、安倍首相は「私の言っていることが違っていたら、私は辞めますよ。国会議員を辞めますよ」などと自身の正当性を訴えたが、「総理を辞める」と明言したら疑惑が晴れるとか、そういう話では決してないのは言わずもがなだ。
だいたい、この小学校をめぐっては、同じく学校法人森友学園が運営し、昭恵夫人が「教育に対する熱意は素晴らしい」と褒め称える塚本幼稚園幼児教育学園が、保護者に向けて「よこしまな考え方を持った在日韓国人や支那人」などと書かれた差別文書を配布していたことが発覚し、大阪府も籠池園長らに事情聴取を行うなど問題化している。
しかも、同園では2015年の運動会で園児に「日本を悪者にする中国や韓国は心を改めて。安倍(晋三)首相頑張れ」と選手宣誓させていたという話まであがっている(日刊スポーツ2月16日付)。
加えて、17日の報道番組『ゆうがたサテライト』(テレビ東京)では、国有地“激安”売却問題とあわせて、「教育勅語」を暗唱させる塚本幼稚園の異様な教育と、昭恵夫人が同園で行った講演の模様を放送。「普通の公立学校の教育を受けると、せっかくここで芯ができたものが、またその(公立)学校に入った途端に揺らいでしまう」「日本を誇りに思えるような、そんな子どもたちがたくさん育っていってほしいと思います」と総理夫人が公立学校を否定する発言を行っていたと指摘した。さらに取材クルーは秋田県で講演後の昭恵夫人に「小学校の建設について話を伺いたい」と直撃したが、昭恵夫人が「それはちょっとごめんなさい」と逃げてしまった模様まで伝えた。
国有地で不当な売却が行われていたことだけではなく、教育内容も取り上げる。このテレ東の報道姿勢は極めて真っ当なものだったが、ほかのメディアに目を向けると、唖然とさせられるものばかりだ。
じつは小学校が設立される地元の大阪では、国有地の売却額が非公表になっている問題を朝日新聞が今月9日に記事にして以降、TBS系の毎日放送、テレビ朝日系の朝日放送、フジテレビ系の関西テレビ、テレビ東京系のテレビ大阪といった在阪テレビ局が後追い報道。17日現在まで取り上げていないのは『そこまで言って委員会NP』や『情報ライブ ミヤネ屋』などの“安倍首相応援番組”を制作する読売テレビだけだ。
だが、一方で在京キー局は、これまで国有地不正売却問題を取り上げず、安倍首相への追及が行われた昨日でさえ、ワイドショーはもちろん、夕方のニュース番組でも一切報じずじまい。夜になって『NHKニュース7』と『報道ステーション』(テレ朝)が申し訳程度に国会でのやりとりを流したが、両番組とも当初校名が「安倍晋三記念小学校」で予定されていた問題については伏せており、校名問題に触れたのは『NEWS23』(TBS)のみ。差別文書配布問題を併せて言及した番組は、ひとつもない。
さらに露骨なのは読売新聞だ。17日現在まで、読売は森友学園をめぐる国有地問題と差別文書問題について、紙面は無論、オンラインニュースでも一度も取り上げていない。塚本幼稚園を礼賛してきた産経新聞でさえオンライン版で安倍首相の国会答弁を取り上げたのに、である。ちなみに、森友学園への国有地売却を決めた国有財産近畿地方審議会の当時の委員には読売新聞大阪本社編集局管理部長が名を連ねている。
昨年9月、前述のテレ東『ゆうがたサテライト』の前身番組『NEWSアンカー』は、塚本幼稚園の戦前めいた愛国教育を取り上げ、その上で籠池理事長が日本会議大阪の代表・運営委員であることを伝え、改憲の動きとつなげて報じていた。ネット上では昨日の放送を含め、「まさかあのテレ東がやってくれるとは」「テレ東応援する!」といった声が溢れたが、その分、余計にほかの大手メディアの弱腰ぶりが目にあまる。安倍首相がしらばっくれるなか、メディアが掘り下げなくては、この問題もまた藪の中へ消えてしまうだろう。 
「安倍晋三記念小学校」国有地払い下げ 地検特捜は動くか 2/21
国会で関係者を証人喚問するべきではないのか。安倍首相の妻である昭恵氏が名誉校長を務め、4月に開校を控えた大阪・豊中市の私立「瑞穂の國記念小學院」(寄付金を募った際の名称・安倍晋三記念小学校)をめぐる国有地の払い下げ問題。
疑惑の最大の焦点は、新設学校を管理・運営する学校法人「森友学園」が新校舎建設中に新たな埋設物が見つかったと主張し、その撤去費用として、土地を管理する国交省大阪航空局が約8.2億円もの金額を算出したことだ。この高額の撤去費用がなければ、土地価格(約9.5億円)との差し引きで約1.3億円の払い下げ――なんて激安の売買契約は行われなかったからだ。
17日の衆院予算委で、財務省は「撤去費用は適正に算出された」と答弁していたが、民進党の福島伸享議員が指摘したように、積算根拠に基づけば、現場で入れ替えられた土壌の量は「ダンプカー4000台分」に相当する。隣地には公園もある市街地で、4000台のダンプカーが往来したら大問題になっていても不思議じゃない。学園は本当にすべての埋設物を撤去したのか。
日刊ゲンダイの記者は19日、確認のために現場を訪れたのだが、新校舎裏の北東部の地表を見て驚いた。ナント! 茶碗や建築廃材といったゴミが今も散在している状況が確認できたからだ。18日、現場を取材したジャーナリストの田中龍作氏もこう言う。
「私も建設現場を撮影しましたが、今も、茶碗のかけらや靴、マヨネーズの容器といった生活ゴミ、建築廃材が埋まっていました。いずれも、10〜20年前とみられる年月が経ったものです。衆院予算委で、埋設物の中身を問われた財務省の佐川宣寿理財局長は、『生活ゴミ、プラスチック、廃材』と答えていましたが、まさに“そのもの”が埋まっていたわけです。現場を見る限り、学園側はゴミをすべて撤去していなかったのではないか――と疑ってしまいます。大体、ダンプカーが4000台も行き来すれば周辺道路は大渋滞になるのに、近隣住民に聞いたら、誰も『見ていない』と話していました」
予算委では、国が埋設物の撤去を学園に丸投げしていたことが分かっている。
ゴミの「撤去費用」を土地代と相殺する形で売買契約を結びながら、実際は撤去せずにそのまま――なんて許されるのか。この理屈が通るのであれば、誰でも“タダ同然”で国有地を手に入れられることになる。法的な問題はないのか。元検事の落合洋司弁護士がこう言う。
「直ちに関係者の詐欺などを問うのは難しいが、大阪地検特捜部が関心を持って情報収集などをしている可能性はあると思います。一般論として、仮に刑事事件になった場合、まず、国の担当者が撤去費用を過大計上し、国に損害を与えた――という背任が問われるでしょう。そして、共犯や贈収賄などで相手方(学園)の関与の有無を調べることになると思います」
衆院予算委で安倍首相は、「私や妻が関係したということになれば、間違いなく首相も国会議員も辞める」と気色ばんでいたが、裏を返せば、この問題が相当、悪質で違法性が高いと認めたようなものだ。特捜部はここで動かないで、いつ動くのか。
“安倍晋三記念小学校”総裁「夫妻と日本会議と私の関係」
ドナルド・トランプ米大統領との「外交成果」を誇り、天皇の生前退位問題でも「政府方針」で強行突破。“オレオレ感”が増幅する安倍晋三・首相の力の源泉には保守層を中心とした高い支持がある。
中でも安倍政権と“親密”と言われてきたのが保守系団体「日本会議」であるが、大阪で建設中の小学校を巡る問題で、両者の結びつきが浮かび上がっている。
「支持者への利権還流」疑惑まで浮上する中、渦中の「小学校総裁」に直撃した。その口から出てきたのは釈然としない説明と、熱烈すぎる安倍首相の礼讃だった。
「いかにも朝日新聞とか新左翼による、日本の歴史と伝統を潰そうという動きですよ! 絶滅危惧種みたいな人たちが朝日と手を組んで我々の学校を潰そうとしている」
のっけから憤りを露わにした初老の男性は、問題となった小学校の総裁・籠池泰典氏(学校法人・森友学園理事長)。安倍首相の支持基盤として知られる「日本会議」大阪支部の幹部(代表委員)でもある。
すでに「不可解な取引」の内容は初報の朝日新聞をはじめ複数メディアで報じられている。概要をまとめる。
〈安倍昭恵氏が名誉校長を務める私立「瑞穂の國記念小學院」(大阪府豊中市。今年4月開校予定)が近畿財務局から近隣国有地の10分の1という格安価格(1億3400万円)で学校用地の払い下げを受けていた問題。朝日新聞が最初に報じた〉
要は「国有地の払い下げを巡って、安倍政権の支持者である籠池氏が、国(財務省)から特別に土地を格安で譲り受けていたのではないか」──という疑惑である。当事者である籠池氏は、これまで口利き疑惑を否定してきたが、本誌記者の直撃に「私の考えを話す」として、森友学園が運営する幼稚園に記者を招き入れた。
安倍総裁の直筆手紙
園長室に入る前に籠池氏が記者に案内したのは、金の襖で囲まれ、金屏風も置かれた「玉座の間」。
「ここは尊い方をお迎えする場所です。あなたはきちんと取材してくれる人だと思ったのでお通ししました」
玄関には皇太子と園児が一緒に収まる記念写真が飾られていたので、記者が「皇太子殿下もいらしたんですか?」と訊ねると、嬉しそうな表情で「それはまぁ、そう考えてもらっても」と曖昧な言い方をする。よく聞くと、皇太子と園児たちの写真の場所は幼稚園ではなく、皇太子が大阪を行啓した際に園児がエスコート役を務めた時のものらしい。
そして園長室に促されると、籠池氏の隣に副園長を務める夫人も着席した。早速、記者が「国から払い下げを受けた小学校建設用地が安すぎると指摘されているが?」と訊くと、出てきたのが本稿冒頭の発言だった。
──財務省(近畿財務局)は「埋蔵廃棄物の撤去費用を控除した金額」とする一方で、「金額を非公開としたのは法人側の要請があった」とも説明していた(国有地の売却額は公開が原則)。
「(控除された額について)そんなのは知りませんでした。ただね、私たちは清廉潔白なので(売却経緯は)公開してくれていいと近畿財務局にはお答えしています」
説明や反論に具体性が見えない。ところが、安倍首相との関係について話題を変えると、俄然、籠池氏の口調は滑らかさを増す。
──当初は、小学校の名称は「安倍晋三記念小学校」として寄付を募っていた。
「学校名に安倍さんの名前を冠することは、総理(自民党総裁)になる前に、昭恵夫人を通じて内諾をいただいていたんです。ただ、天下の総理大臣となったらそうもいかないでしょ。ですから(安倍首相サイドが)ご辞退されたということですね」
──でも昭恵夫人は「名誉校長」になりました。首相夫人が一法人の役職に就くのは異例であり、何か特別な関係があるのでは。
「昭恵夫人には3〜4回ほどこの幼稚園に来ていただきました。(学園の)古き日本の素晴らしい道徳性がある子供たちをご覧になって、教育方針に感動されたと思うんです。ファーストレディと言われるだけの器がある方だと思いますよ」
──安倍首相も来園したことがあるのですか?
「(2度目の)総理就任前に講演をお願いしていました。しかしそれが自民党総裁選のタイミングと重なってしまった。その時にはお詫びの電話をいただき、その後には直筆のご丁寧なお手紙までいただきました」
『永遠の0』は5回観た
──あなたは日本会議の活動もされている。当然、安倍首相の支持者ですよね。
「それは当たり前ですよ。日本国をしっかり引っ張っていくのは安倍さんしかいないと思っていましたから。安倍さんは日本の国柄のことをよく認識されていると思います。純粋に我が国のことと、皇室のことを考えてらっしゃる」
ここで夫人が口を挟んだ。
「安倍総理は、偽物と本物をきちんと見分けることができるんです。うちの園長先生(籠池氏)は清廉潔白」
籠池氏は夫人の話を引き取ってこう話す。
「清廉潔白の人間は、相手が清廉潔白だとわかる。私の周りは天下国家を考えている人が集まるんですが、それは安倍さんも同じ。安倍さんとは共鳴する部分があるんです。一方、悪人の周りには悪人が集まる」
おもむろに夫人が、籠池氏の携帯電話の画面をチラッと見せる。何と「安倍晋三の携帯電話番号」だという(本物かどうかは確認できなかった)。親しさを証明したかったのかもしれない。さらに夫人が話を被せる。
「園長は清廉潔白で清貧ですよ。背広だって私が買ってくるのを着るだけ。ATMだって使ったことがないし、(クレジット)カードも持ったことがない。それこそコンビニでチョコ買うくらいしかお金を使わない。あっ、でも『永遠の0(※注)』は5回も観ましたけどね」
[注:安倍首相と親交が深いことで知られる作家・百田尚樹氏の小説『永遠の0』の映画版]
その後も2人からは日本会議の活動と安倍政権の礼讃があふれるばかりだった。この払い下げ問題について、『日本会議の研究』の著者・菅野完氏が指摘する。
「日本会議は基本的に言論ネットワークであって、利権で結びついている組織ではない。それだけに、幹部が日本会議の理念に沿った学校を建設するため、安倍首相夫人を看板に国有地の払い下げや学校設置認可を得ていたのは非常に驚きです。今後、こうした例が他に出てこないかチェックしていく必要があります」
取引の核心についてははぐらかされるばかりだったが、少なくとも「安倍首相の熱烈な支持者」の“実相”に触れることができたことがインタビューの収穫だったと思いたい。 

 
2017/2
 
 
 
 
 
 
  
●瑞穂の國記念小學院
学校法人森友学園の歩み
昭和25年(1950年)認可(8月25日)。大阪府に認可。
昭和27年(1952年)大阪府認可を得て塚本幼稚園設立(大阪市淀川区塚本4丁目)その後全国初の学校法人幼稚園として認可
平成18年(2006年)塚本幼稚園幼児教育学園(大阪市淀川区塚本1丁目に拡大移転)
平成23年(2011年)社会福祉法人 肇國舎高等森友学園設立(大阪市淀川区塚本4丁目)
平成29年(2017年)学校法人 瑞穂の國記念小學院設立(豊中市野田町)認可申請中
瑞穂の國記念小學院は豊中市南部、阪急宝塚線庄内駅から徒歩約10分で、大阪市内からの通学はもちろんの事、同市北部、吹田市や池田市からは、大阪モノレールや阪急宝塚線で通学でき、また、近隣の宝塚市や西宮市からも、阪急今津線や阪急神戸線を利用する事で容易に通学できる便利な立地にあります。大阪音楽大学に隣接し、静かな住宅地が立ち並ぶ、落ち着いた環境の中で、健全な心と体を築き、積極的に学び、礼儀を尊ぶ、豊かな感性を持った子供を育てる教育を行う事ができます。
教育理念
先人から伝承された日本人としての礼節を尊び、それに裏打ちされた愛国心と誇りを育て、すべての子供が持っているたくましい生命力と包容力を指導者が明るい表情と態度と言葉で引き伸ばしていく教育を誠実に心を込めて実践しています。子供と父母共に人間力が高まります。
教育の要
○ 天皇国日本を再認識。皇室を尊ぶ。伊勢神宮・天照大御神外八百万神を通して日本人の原心(神ながらの心)、日本の国柄(神ながらの道)を感じる。
○ 愛国心の醸成。国家観を確立。
○ 教育勅語素読・解釈による日本人精神の育成(全教科の要)。道徳心を育て、教養人を育成。
「大學」素読による人間学の習得。
○ 大祓詞・般若心経朗唱宗教的情操の育成。
○ 日本人の心の中心である伊勢神宮からほど近い松阪の地ですくすく育った杉の木・檜をつかった木造伝統建築の校舎や和風装飾物・校庭木による日本人DNAの呼び覚まし。
○ 国際語である英語を学ぶことによる国意識の構築。
○ 将棋・算盤などの歴史・伝統文化による教育
○ 剣道・ラグビー・体育文武両道の達成。
○ 和太鼓・西洋楽器の演奏・鑑賞、図面工作による情操教育。
○ 杉の木の校舎掃除から学ぶ清廉潔白さ(潔さ・清しさ・美しさ・素直さ・誠実さ)。
日本人としての誇り・貢献・達成力の確保 国家有為の人材育成
惟神の道、ノブレス・オブリージュ精神を土台にした「確かな学力」・「豊かな人間力」
○ 智 確かな学力と知性 / 楽しみながら覚えること(基礎学力の確立)から始め、主体的な学習(知識の活用)により、思考力の強化と旺盛な探究心を育み、一生の財産となる、物事の本質を深く見通す高い学力を養います。
○ 情 心の育成 / 学校生活を通し、自然と共生しながら自然を畏敬することで、豊かな感情を有し、他者への感謝や思いやり、社会的ルールを身に着けた、豊かな人間性を養います。
○ 意 意欲と自信 / 勉強やスポーツにおいて、目標を掲げやり抜くことで、達成感を味わうとともに、努力することの重要性を学び、積極性と自信に繋げます。何事にも本気で挑戦することで、子供自身が自分に気付き、人間力を高めます。
名誉校長 安倍昭恵 (安倍晋三内閣総理大臣夫人)
籠池先生の教育に対する熱き想いに感銘を受け、このたび名誉校長に就任させていただきました。瑞穂の國記念小學院は、優れた道徳教育を基として、日本人としての誇りを持つ、芯の通った子どもを育てます。そこで備わった「やる気」や「達成感」、「プライド」や「勇気」が、子ども達の未来で大きく花開き、其々が日本のリーダーとして国際社会で活躍してくれることを期待しております。  [HPのこの項 2/23 削除される]
総裁・校長 籠池泰典
私たちは日本の歴史、それを裏打ちする自然・風土・慣習の素晴らしさを世界の人々に発信してゆく必要があります。小学校一年生よりの国際英語教育に親しみながら世界の国々の人たちと友人となり、国同士が友好関係を結ぶことは世界平和に寄与するとともに、人類の文化・文明を発達進化させることとなります。それぞれの国の文化が、それぞれの国で進化し、さらに融合します。自らの国である日本の文化・歴史・伝統を知り、どっぷりと親しむことは日本人としてアイデンティティを形づくります。日本人としての立ち位置が明確になります。これは、小学生1、2、3年生でしておきたいことです。基礎の部分さえ、きちんと要所、要所をおさせておけば、難解な高度な数学や理工学を学ぶ年代になっても、常に日本人としての誇りを忘れず、日本の為に活躍する人材となります。世界で歴史・伝統・文化の一番長い國である日本。その中で積み上げてきた日本人のDNAの中に「人のために役立つ」という精神が刻み込まれていますし、世界で一番混じりっけのない純粋な民族であります。真心・誠心・正直・おもてなしの気持ちが他の国の人たちより強く深いので、人の役に立つ人材が輩出されています。世界が羨むほどノーベル賞受賞者が多い理由でもあります。日本に生まれてきてよかったと思えば、学業にも力が入るものです。どうぞ、皆様のお子様も入学して頂き、同じ志、思いを持った学友と学んでまいろうではありませんか。
瑞穂神社について
日本で唯一の神道の小学校として、學院内神社「瑞穂神社」を造営しています。
瑞穂の國記念小學院は大阪府豊中市の地に、ご賛同を賜りました多くの皆様からのご協力ご協賛を頂き、竣工の運びとなりました。当學院精神の拠り所として、必然的なる學院神社造営でありましたが、奇しくも伊勢の神宮と出雲大社とを結ぶ、その線上に在る当地へのご造営となりましたことは、 我が国の根本である「神ながらの道」と当學院との深い繋がりを感ぜざるを得ません。去る1月17日(阪神大震災の日)私、自らが斎主をつとめ、当地に於いて瑞穂神社造営清祓式の祭典を執り行い、神々へ当學院建設のご報告を申し上げ、 我が国の弥栄と子供たちの安寧を祈願致しました。瑞穂神社は神宮の鎮まり坐す伊勢の国、宮川上流域の木材と松阪の宮大工によって施工されました。これより行先、当學院はもとより、所縁(ゆかり)の皆様をしかとお見守り下さります。ぜひお参り下さいませ。 瑞穂の國記念小學院 総裁 
 
●「教育勅語」  
私はカバンの中に教育勅語の冊子を入れて、いつでも読めるようにしています。深緑色の折り畳み式の冊子で、明治神宮で購入しました。私が持ち歩くようになってから、私の周りにいる人も「いいね!」と言うようになって、後に続くようになりました。私にとっては、今やお守りみたいな存在です。
私が教育勅語を意識するようになったのは平成二十七年の夏頃でした。それ以前はというと、歴史の授業でちょっと出てきたから言葉として知っていたくらいにすぎなかったのですが、パヨクとさよならしてから、教育勅語を使った街宣演説を聞いた時に、すとん! と腑に落ちることがあったのです。これは、一度ちゃんと読んでみなくっちゃ! と思いました。教育勅語は、それ自体が軍国主義の象徴みたいに言われていて、凄く危険思想で、怖いと言われてしまっているのだそうです。……と言われても、そうなんですか? としか言いようがないのですが。
実は私は、パヨクにさよならする前もそうですし、さよならした後に読んだ時も、全然怖いなんて思ったことはありません。「こんなものがあったから、特攻したんだ!」みたいに言われて、全ての元凶にされてしまっていて、ゼロかマイナスの評価しかないということも、勉強してみて初めて知りました。そういえば、パヨクといた時に、教育勅語は怖いなんて話を聞いたかなと思い出してみようとしたのですが、思い当たりませんでした。警戒されていないのです。つまり、保守系の人達が強調するほどメジャーな存在になっていないのかな、という感じです。

パヨク / 左翼の中でも特に悪辣な人間を指すネットスラングである。「左翼」と「ぱよぱよちーん」を合わせた造語であり、ぱよぱよちーん事件を起こした左派活動家のような、酷い言動や思想を振りまく者、またはその賛同者に対して使用される傾向にあるようだ。2015年に、多くの左派活動家、および市民団体が多種多様な人格を疑われるような事件を引き起こした。そういった左派は、これらの事件を反省するどころか、信じ難いような酷い言い訳で自己正当化したり(例:多数決のような数の暴力をした相手には物理的な暴力をふるって良い)、嘘を重ねたり、新たな事件を起こしたりした。そのため、パヨクという言葉の中には事件内容から「嘘つき」「暴力的」「犯罪者」などのネガティブな意味が込められている。平和や人権などの一見高潔な主義主張を掲げているのに、その本性は平和を叫びながら警察に逮捕されるような暴力行為に及んだり、ヘイトスピーチ規制を叫びながら自分の思想にそぐわない者には差別や口汚い暴言を吐き、話し合いで解決しようと言いながらどんな些細な批判も許さず暴力やTwitterのブロックで解決しようとするという、現代日本にありがちな左派という存在を一言で言い表す言葉として定着しつつある。
原文と現代語訳
二〇〇六年十二月、第一次安倍内閣の時に教育基本法が改正されました。教育の目標に「愛国心」や「公共の精神」という規範意識を盛り込んだことで、教育勅語に注目が集まりました。当時の記事をネットで検索してみると「愛国心や規範意識は国が強制するものではない」とか「戦前のそういう洗脳で特攻が行われたのだ」という、怖いことだと言っている意見が目につきます。挙句の果てには、安倍さんをヒトラーのようにコラージュした画像も出てきました。では、その教育勅語を見てみましょう。

朕惟(ちんおも)フニ我(わ)カ皇祖皇宗(こうそこうそう)國ヲ肇(はじ)ムルコト宏遠(こうえん)ニコヲ樹(た)ツルコト深厚(しんこう)ナリ
我カ臣民克(みんよ)ク忠ニ克ク孝ニ億兆(おくちょう)心ヲ一(いつ)ニシテ世々厥(よよそ)ノ美(び)ヲ濟(な)セルハ此(こ)レ我カ國體(こくたい)ノ演リニシテ教育ノ淵源亦實(えんげんまたじつ)ニ此(ここ)ニ存ス
爾(なんじ)臣民父母(ふぼ)ニ孝ニ兄弟(けいてい)ニ友(ゆう)ニ夫婦相和(あいわ)シ朋友相信(ほうゆうあいしん)シ恭儉己(きょうけんおの)レヲ持(じ)シ博愛衆ニ及ホシ學ヲ修メ業ヲ習ヒ以テ智能ヲ啓發(けいはつ)シコ器(とっき)ヲ成就(じょうじゅ)シ進テ公益ヲ廣(ひろ)メ世務(せいむ)ヲ開キ常ニ國憲(こくけん)ヲ重シ國法ニ遵(したが)ヒ一旦緩急(いったんかんきゅう)アレハ義勇公(ぎゆうこう)ニ奉(ほう)シ以テ天壤無窮(てんじょうむきゅう)ノ皇運(こううん)ヲ扶翼(ふよく)スヘシ 
是(か)くノ如キハ獨(ひとリ)朕カ忠良(ちゅうりょう)ノ臣民タルノミナラス又以テ爾祖先ノ遺風(いふう)ヲ顯彰(けんしょう)スルニ足(た)ラン
斯(そ)ノ道ハ實ニ我カ皇祖皇宗ノ遺訓(いくん)ニシテ子孫臣民ノ倶(とも)ニ遵守(じゅんしゅ)スヘキ所 之(これ)ヲ古今(ここん)ニ通シテ謬(あやま)ラス之ヲ中外(ちゅうがい)ニ施(ほどこ)シテ悖(もと)ラス朕爾臣民ト倶ニ拳々服膺(けんけんふくよう)シテ咸(みな)其(その)コヲ一(いつ)ニセンコトヲ庶(こい)幾(ねが)フ
明治二十三年十月三十日
御名御璽(ぎょめいぎょじ)

ちょっとこれだと大変ですよね。実は、私もいつもは現代語訳のほうを読んでいます。現代語訳で、内容を確かめてみましょう。
私は、私達の祖先が、遠大な理想のもとに、道義国家の実現をめざして、日本の国をおはじめになったものと信じます。
そして、国民は忠孝両全の道を全うして、全国民が心を合わせて努力した結果、今日に至るまで、見事な成果をあげて参りましたことは、もとより日本のすぐれた国柄の賜物といわねばなりませんが、私は教育の根本もまた、道義立国の達成にあると信じます。 
国民の皆さんは、子は親に孝養を尽くし、兄弟・姉妹は互いに力を合わせて助け合い、夫婦は仲睦まじく解け合い、友人は胸きょう襟きんを開いて信じ合い、そして自分の言動を慎み、全ての人々に愛の手を差し伸べ、学問を怠らず、職業に専念し、知識を養い、人格を磨き、さらに進んで、社会公共のために貢献し、また、法律や、秩序を守ることは勿論のこと、非常事態の発生の場合は、真心を捧げて、国の平和と安全に奉仕しなければなりません。 
そして、これらのことは、善良な国民としての当然の努めであるばかりでなく、また、私達の祖先が、今日まで身をもって示し残された伝統的美風を、さらにいっそう明らかにすることでもあります。
このような国民の歩むべき道は、祖先の教訓として、私達子孫の守らなければならないところであると共に、この教えは、昔も今も変わらぬ正しい道であり、また日本ばかりでなく、外国で行っても、間違いのない道でありますから、私もまた国民の皆さんと共に、祖父の教えを胸に抱いて、立派な日本人となるように、心から念願するものであります。
いかがですか?
文章としては、当時の山縣有朋(やまがたありとも)首相と芳川顕正(よしかわあきまさ)文相に、明治天皇が読んで聞かせたという形で書かれているのだそうです。

最初に読んでいただいた原文の最後に、天皇陛下、御名御璽とあって、実際の原本には天皇陛下の署名がありハンコが押してあります。書式としては、法律なのかなと思うような形になっているのですが、法律にはなっていません。法律か、法律でないかの違いは大きいです。法律になっていたら、違反したら裁判で裁かれなくてはならなくなります。しかし、実際に現代語訳を読んでいただくとわかるように、明治天皇が身をもって、大事な道徳を「私もやります」と言っているという内容になっているのです。しかも、普通のことが書いてあるので、文句のつけようがないはずです。それでも、パヨクみたいな考え方をする人は、それを「天皇が命令しているからけしからん」というわけです。この文面は命令になっていますでしょうか? ちゃんと読めば、けしからん! と言っているほうがいい加減なことを言っているのだな、いちゃもんをつけているだけなんだなとわかるはずです。
私のお守り教育勅語
教育勅語の文章を作ったのは、明治の元勲の一人、井上毅(いのうえこわし)という人です。大日本帝国憲法を作った人でもあるのですが、教育勅語を作る時、こういういちゃもんを言われないために、大変な苦労をしました。『さよならパヨク』(青林堂、二〇一六年)で「皇国再生のためのお願い」という形で「教育勅語を復活して下さい」と書きました。それから、自分で英語訳にもチャレンジしてみました。英訳は、現地の仲間にも手伝ってもらって、三か月くらいかかりました。フェイスブックで繋がった海外のファンの子達に見てもらいたいと思ったのです。時間もかかりましたが、やってみて改めて思ったのは、普段使っている日本語の美しさと奥深さです。
私が普段しゃべっている日本語は、明治の頃に比べたら、全然奥深さなんてないよなぁと思います。それでも、日本語自体が深いので、それを英語にしてみた時に「言葉が単純なものになってしまった」感というのがありました。通じればいいでしょう? というようなところがあるなと。しかも、この短い中に全部凝縮されているような形で、簡潔な美しさがあるのです。
敗戦後、アメリカからやってきて日本を占領統治下においたGHQは、この教育勅語と修身、国史と地理を教育現場から追い出し、タブー視させる政策を徹底して行ないました。当時の文部大臣は教育勅語をマッカーサーのところに持っていって「これを読んで下さい。こんなまともなことしか書いていないでしょう。危険な思想じゃないんです。日本人を立派な国民に育てるためのものなんで、禁止しないで下さい」そう言ったところ、マッカーサーが「じゃあ、禁止しよう」と答えたのだそうです。つまり、GHQはまともな日本人を育てさせたくなかったから、私達から教育勅語や修身を取り上げたのです。教育勅語や修身を「怖い」と思う、タブー視する考え方というのは、GHQの置き土産のようなものなのです。
逆にしたらよくわかる教育勅語
パヨクとさよならしてから、人前でお話しする時に、私が教育勅語を盛り込んでお話しすることが多いテーマは「親への感謝」かもしれません。きちんと回数を数えているわけではないのですけれども。私は両親からDVを受けていたというトラウマがありました。それでも「親への感謝」を話そうと思うのは、自分に息子ができたというのも大きいですし、実の親以上に、16歳で上京してからずっと面倒を見てくれている元マネージャーや関係者ら、たくさんの人に育ててもらったという思いがあるのです。
初めて教育勅語を知って、きちんと読んでから、私の心に一番湧き上がってきた思いというのは、血の繋がりがなくても、私を育ててくれた、私にとっての“家族”に対する感謝でした。それが行き着く先に「国」があるのではないか、と私は考えるようになりました。自分を愛せない人には、大事な人を守ることはできないのです。私はそれを身をもって経験したという自負があります。では、改めて教育勅語が本当に「怖い」のかどうか、一つずつチェックしてみたいと思います。そこで、真面目にやっても面白くないでしょう? と、倉山先生からとっても面白い検証方法を教えてもらいました。
「逆・教育勅語」です!
一、親に孝養をつくしてはいけません。家庭内暴力をどんどんしましょう。
二、兄弟・姉妹は仲良くしてはいけません。兄弟・姉妹は他人の始まりです。
三、夫婦は仲良くしてはいけません。じゃんじゃん浮気しましょう。
四、友達を信じて付き合ってはいけません。人を見たら泥棒と思いましょう。
五、自分の言動を慎んではいけません。噓でも何でも言った者勝ちです。
六、広く全ての人に愛の手をさしのべてはいけません。わが身が第一です。
七、職業を身につけてはなりません。いざとなれば生活保護があります。
八、知識を養い才能を伸ばしてはいけません。大事なのはゆとりです。
九、人格の向上に努めてはいけません。何をしても「個性」と言えば許されます。
十、社会のためになる仕事に励んではいけません。自分さえ良ければ良いのです。
十一、法律や規則を守り社会の秩序に従ってはいけません。自由気ままが一番です。
十二、勇気をもって国のために真心を尽くしてはいけません。国家は打倒するものです。
どうしてこんなことを思いついたんですか? と伺ったら
教育勅語が悪いんだったら、全部逆にしましょう。これが良いんですか?
という発想なのだそうです。とってもユニークなアイデアです。でも、核心をついていますよね。私はこれを読んで笑った後、思わず
パヨクそのものじゃん! と、口にしてしまいました。
私がパヨクとさよならしたのも、当然のことだったと教えてもらったようなものです。倉山先生は、逆・教育勅語で講演をされると、最初は笑いが起こるんですよとおっしゃいました。特に三番の「じゃんじゃん浮気しましょう」は、私も本当に声を上げて笑ってしまったし、倉山先生が話をする時の定番なのだそうです。ところが、先に進むにしたがって、だんだんと笑いが止まって、凍りついていくそうなのです。そう言われて、はっとしました。
これって今じゃん! 今の日本そのものじゃん!
普通に考えて、これはやばい状態だと思わないほうがおかしいと思うのですが、その感性がパヨクにあるとも思えません。逆・教育勅語がパヨクそのもので、今の日本そのものなら、パヨクはこれを読んでも何が悪いのか、どこが悪いのかなんてわかるはずがないのですから、もう説得不能です。どうして、私が教育勅語を使った街宣演説で腑に落ちたと感じたかが、ハッキリと見えました。こういう世界になっているから、母である私が子どもを守らなきゃダメだ! そう思ったのです。
道徳の時間を覚えていますか
道徳の時間って覚えていますか? 教育現場に詳しい人から見ると、もう私の世代(昭和50年代の生まれ)が義務教育だった頃から、道徳教育は実質崩壊しているような状態なのだそうです。中学校までの義務教育では、教科書もあって、学習指導要領には、道徳の時間は年間35時間・週1時間設けなければならないことになっていますが、どこまで実践されているかは、学校あるいは先生によって、全く違います。
思い出してみると、道徳のテストなんてありません。図画、工作以上に自由裁量にされているので、やったことにすればいいみたいな扱いということを感じた時間でした。教科書ももらってそのまま、表紙をめくった記憶もあるかどうかです。ロッカーに入れたまま、ぐじゃぐじゃになって、学年末にロッカーを空ける段になって、そういえばあったね、みたいな扱いでした。先生も何かムービーを見せておくとか、勝手に読書しておいてというふうに使っていたのを私も覚えています。学生だった時は、当然ラッキー! と思ったのですが、今にしてみれば、まず道徳の時間で道徳が成立していないじゃない! と感じます。
大人になって、社会の中で生きていくようになると、必然的に常識的に物事をとらえるとか、判断のもとになる価値観だとか、仲間との協調性が求められるようになって、そこで生き方や価値観の必要性が出てくることが多いですよね。道徳って言われても子どもの時はピンとこないし、わからなくても仕方がないのかなとは思います。でも、だから、やらなくていいとは思いません。学ぶきっかけ、考えるきっかけというのは、必要だと思います。気がついたのは早い時期ではなかったけれど、教育勅語をここまでハッキリと意識していない時でも、道徳教育を学校に期待できないなら、親が教えるしかないと思っていました。息子に対しての私の方針は「自分の背中を見せて育てる」ではないか、と思ってやってきていました。
百点満点をつけられるような生き方をしてきているか? と言われたら、残念ながら、それは言えないけれど、筋を通すということは常に心掛けてきました。その点において、私の心には一点の曇りもありません。でも、親が言うことを子どもが全部聞くかというと、そうでもないわけで、私自身、この先生で良かったと思う授業や、影響される言葉もあったので、息子にも、そういう良い人との出逢いがあるといいなと思っています。
私の話ではないのですが、ある方が受けた道徳の授業で「恥をかかせない」ということをどう思いますか? というテーマの授業があったそうです。ヨーロッパのレストランで、手を洗うフィンガーボールの習慣を知らなかったお客様がフィンガーボールの水を飲み始めてしまった。すると、それをホスト側が「それは違うんですよ。手を洗うものですよ」と言わず、一緒に、同じように飲んだという話です。相手の無知を指摘するのではなく「思いやり」で接するという話です。教えてくださった方によると「ああ、なかなか粋なことをするな、外国人も」という意外さがあって、大人になった今も記憶に残っているのだそうです。当然、この応対には正解があるわけではありません。後々、その人みたいな態度をとってくれる人ばかりとは限らないのだから、やっぱり真実を教えてあげたほうがよかったのではないか、という意見が出てもよいわけです。
江戸や明治の教育が上手くいったわけ
明治の教育もいい加減、江戸はもっといい加減だったそうなのです。江戸時代は食い詰めた浪人が寺子屋とかをやってたわけですし、明治時代もバイト代わりに小学校の代用教員をやっていたところがあったので、そんなに大したことをやっていないのだそうです。それでも、江戸や明治の初等教育が上手くいったのは、教えることの根本がおかしくなかったからではないでしょうか。言ってしまえば、教育勅語は建前です。言われて全部できる人がどれだけいたのか。でも、建前が建前として成立していた。これが昔と今の違いではないでしょうか。
今は「悪いことは悪い」ということを教育するのがとても難しくなっています。モンスターペアレントという言い方をしますが、一時期の行き過ぎが逆に跳ね返って、要らないところに気を遣い過ぎるようになってしまっているからです。例えば、体罰がそうですね。私が中学生の時、田んぼで干上がって苦しそうにしていたオタマジャクシを助けていて遅刻したことがあったのですが、教室にも入れてもらえず廊下に正座をさせられたことがありました。今では正座をさせること自体が体罰になって、先生の判断が正しくても、正座をさせたことで先生が咎めを受けてしまいます。先生が叱るべき時に叱れないと何が起こるかというと、学級崩壊です。
息子は学校の必修科目として柔道を選んでいるので、しょっちゅう柔道着を洗っていますが、日本の武道である剣道、柔道、合気道なども、義務感でそれっぽいことをやるだけでは意味がありません。手加減をする、ということがあります。強い人ほど自分の強さをわかっているから、冷静を保とうとするものです。やむを得ず手を出さなければならなくなった時に、どこまでならOKかを知っていないと、相手を怪我させてかえって問題をこじらせることもあります。
「何があっても、男は女を殴っちゃダメ!」「小さい者、自分より弱い者に手を出してはいけない」こういうことは口で言うより、身体でわからせるほうがいいこともあるのです。手を出す側だけではなくて、出される側にとってもそうなのです。武力(腕力)を使わないということが、実際にはどういうことなのか。それがわかっていたら、やりたい放題、言いたい放題をするのではなくて、相手の我慢を想像して、折り合えるところ、着地点をわかり合えるはずなのです。
日本人が負け続けないために言いたいこと
倉山満先生から、以下についてどう思いますか? と尋ねられました。
否定したい価値観=大日本帝国、帝国憲法、教育勅語、高度経済成長
肯定したい価値観=日本国憲法、平和、人権、民主主義、環境保護
皆さんはいかがですか? 私の答えは「肯定したい価値観」がパヨク。「否定したい価値観」が純正日本、愛国心。ちなみにパヨクというのは、本来、反体制側です。なのに、こういう概念を通してみてみると、パヨクの方が体制側になっていることがわかります。ご存じの方もあるかもしれませんが、今の日本国憲法の前にできた大日本帝国憲法のことを「帝国憲法」と題して本を書いたのは、倉山先生が最初なのだそうです。超がつくほどの保守系の出版社ですら「帝国憲法」というタイトルにすると、怖いと思われて売れないと困るという理由で「明治憲法」になっている。問答無用で、悪だと決めつけておかないといけないような風潮が続いていた……今も、ところによっては、それが当たり前として続いているのかもしれません。
皆さんは、帝国と聞くと、どんなイメージでしょうか。私は特別こうというのはないのですが、言われてみてなるほどと思いました。例えば『スターウォーズ』のダースベイダーのいる帝国軍。『宇宙戦艦ヤマト』でも、圧倒的な軍事力を持っている最強の敵として白色彗星帝国が登場します。要するに、帝国=ダース・ベイダーみたいなノリで決めつけているだけで、あまり深く考えられているわけではないけれど、とにかく帝国は悪。大日本帝国はもちろん悪。戦前の日本は全部、悪。そうやって70年もの間、負け続けてきてしまったのが、今の日本だったのです。
戦前の明治、大正、昭和初期の人は帝国って、普通に言っていたんです。本来の帝国というのは、我が国という意味なんです。強い国とか、立派な国という意味もある。大日本帝国と言ったら、凄い一等国になったみたいな気分。明治の人がずっとそれで、日清戦争、日露戦争を勝ってきたので、それを否定したいという勢力がいるのです。
私は、否定したい勢力というのは、GHQ、マッカーサーだと思っていました。でも、この倉山先生の解説を聞くとマッカーサーだけというよりも、マッカーサーすら、そこまでやれとは言っていないのに、マッカーサー以上のことをやった日本人がいて、今に至っているというのです。優秀な日本人がいたら、その上に立てないと思っている日本人もいる。だから、自分の上に立てないように幼いうちに愚民化しておこうと考える日本人にとって、敗戦とマッカーサーのような占領軍の政策というのはチャンスだったということなのです。
前にも書きましたが、マッカーサーは教育勅語を良いものと知って封印しました。正しいものだからこそ、否定されなければならなかったのです。日本人が自分達は強くて立派なんだと、自信を持たれては困る人達がいる。そういう人達と戦って、私達は本来の日本を取り戻していかなければならないのです。大学に行くと、中学や高校の先生の資格をもらうための教職課程があります。実は、そこでも「教育勅語」の否定が徹底的に行われているそうなのです。教育勅語は「悪の教え」なので、当然「大日本帝国」は全部悪だから、そういう悪を否定することから入りなさいとやられてしまっている。これでは、学校教育で教育勅語を! といっても簡単ではありません。自分でやらなければ、親が自分の子どもを守らないとダメなんです。