NHK会長「俺の後ろ盾を知らねぇ〜〜か」

NHK新会長 就任がよほど嬉しかったのでしょう 
「俺の後ろ盾を知らねぇ〜〜か」 大見得を切る 
会見を楽しみました 
 
口は禍のもと 
従軍慰安婦問題 
民のレベルと同様の 認識を披露しました
 


パンとサーカスローマの文化
 
  
  
  
「パンとサーカス」が公共放送の役目 
放送法に「マスコミの役割」規定などありません 
職員給与は日本一 ぬるま湯にどっぷり 
民のレベルに迎合した番組作りに励んでいます
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NHK籾井会長会見の主なやりとり 
――尖閣諸島などの領土問題について、国内番組で日本の立場を伝えたほうがいいという考えか。  
日本の明確な領土ですから、これを国民にきちっと理解してもらう必要がある。今までの放送で十分かどうかは検証したい。  
――国際放送では日本の立場を政府見解そのままに伝えるつもりか。  
国際放送は国内とは違う。領土問題については、明確に日本の立場を主張するのは当然のこと。政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない。  
――靖国神社の参拝と合祀(ごうし)についての考えは。  
総理が信念で行かれたということで、それはそれでよろしい。いいの悪いのという立場にない。行かれたという事実だけ。  
――NHKの報道姿勢としてはどうか。  
ただ、淡々と総理は靖国に参拝しましたでピリオドだろう。  
――正月の番組で印象に残ったものは。  
どの局も一緒。NHKをできるだけ見た。他社の番組も見た。それほど、これがよかったというのは用意していない。  
――慰安婦を巡る問題については。  
戦時中だからいいとか悪いとかいうつもりは毛頭無いが、この問題はどこの国にもあったこと。  
――戦争していた国すべてに、慰安婦がいたということか。  
韓国だけにあったと思っているのか。戦争地域にはどこでもあったと思っている。ドイツやフランスにはなかったと言えるのか。ヨーロッパはどこでもあった。なぜオランダには今も飾り窓があるのか。  
――証拠があっての発言か。  
慰安婦そのものは、今のモラルでは悪い。だが、従軍慰安婦はそのときの現実としてあったこと。会長の職はさておき、韓国は日本だけが強制連行をしたみたいなことを言うからややこしい。お金をよこせ、補償しろと言っているわけだが、日韓条約ですべて解決していることをなぜ蒸し返すのか。おかしい。  
――現在のNHKの番組を見て、放送法の順守がされていないという危惧があるか。あるなら、具体的にどういう番組か  
今までそういう目であまり見ていないので、具体的に申すことはできませんが、要するに、どんなことを言われようが、放送法にきちっと順守するようなことを作っていれば、これは何の問題もないと考えています。NHKが右だ左だ真ん中だということを言う必要もなく、放送法に書かれていることを順守していけば大丈夫だと考えています。この前も申しましたが、経営がぶれないという意味は常にそういうことを見ながら、放送法に従ってやっていくことだと考えています。  
――「政府とNHKの考えが逆になるのはあり得ない」と言いましたが、直近でも秘密法は政府が提案し、強い反発があった。イラク参戦も、日本国内外で反対があった。そういう意味で、常に賛否両論がある問題をどうするのか  
政府と逆になることはないといったのは国際放送の話。秘密法については、いろいろな意見もあります。政府に逆のことは言わないんだといっているわけではありません。それなりの意見があってよろしいじゃないかと。政府の人なんかに言わせれば、賛成があってもいいじゃないか、メディアは反対ばっかりということもありますから。基本的には政府ときちんと距離をおいてやる。放送法にそってやれば、政府のいいなりにはならないというのが私の思いです。 
NHK新会長の籾井氏が韓国の対応疑問視「慰安婦問題は解決している」 
NHK新会長の籾井勝人(もみいかつと)氏(70)の就任会見が25日、東京・渋谷の放送センターで開かれ、慰安婦問題への個人的見解として、「今のモラルでは悪いことだが、当時の戦争地域には大体つきものだったと思う。(問題は)日韓基本条約で国際的に解決している。それをなぜ蒸し返されるのか」と述べ、韓国の対応を疑問視した。NHK会長が慰安婦問題に言及するのは異例。  
籾井氏は同時に、「日本だけがやっていたようなことを言われるのはおかしい。ヨーロッパはどこだってあったのではないか」と主張。一方で番組制作について、「私の考えはともかく、(放送の公平・公正を定めた)放送法に基づいて判断する」と述べ、自身の見解を番組に反映させることは否定した。  
さらに籾井氏は、NHKの外国人向け国際放送の充実を重要課題に挙げ、沖縄県の尖閣諸島や島根県の竹島などをめぐる領土問題について「日本の領土であることははっきりしている」と強調。国際放送での報道姿勢について「明確に日本の立場を主張するのは当然のことだ」と述べた。  
また、籾井氏はNHK本部に当たる東京・渋谷の放送センターの建て替えを前倒しし、2020年東京五輪開催前の完成を目指す考えも示した。  
籾井氏は三井物産副社長や、ITサービス大手の日本ユニシス社長などを歴任し、同社特別顧問からNHK会長に転身した。任期は25日から3年間。 
籾井NHK会長就任放送センター建て替え前倒しも 
NHKの籾井勝人会長は25日の就任記者会見で、2025年の業務開始を目指すNHK放送センター(東京・渋谷)の建て替え計画について、「できれば(東京五輪開催の)20年に間に合わせたい」と述べた。建設費の確保など具体的な計画は「決まっていないが、前倒しする気持ちで取り組みたい」とした。  
籾井会長は「NHKは伝統ある組織体。ボルトとナットを点検し、緩んだボルトを締め直すのが私の仕事だ」と語った。質疑応答では、沖縄県・尖閣諸島や島根県・竹島を巡る問題について聞かれ「国際放送を通じて日本の立場を主張すべきだ」との認識を示した。従軍慰安婦問題に関しては、個人的見解としつつ「肯定するわけではないが、戦時下では他国でもあったはずだ」と発言。一方で「個人的信条を番組に反映させる考えはない」としたうえで「放送法を順守し政府との距離も保つ」と述べた。  
籾井会長は三井物産出身。日本ユニシス社長を経て、昨年12月の経営委員会で松本正之会長(当時)の後任に決まった。任期は3年。 
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NHK籾井新会長「従軍慰安婦、どこの国にもあった」  
NHK新会長の籾井(もみい)勝人(かつと)氏は25日の就任会見で、従軍慰安婦について「戦争をしているどこの国にもあった」と述べた上で、日本に補償を求める韓国を疑問視した。従軍慰安婦問題を取り上げた過去のNHK番組に関連し、この問題に関する見解を問われ答えた。尖閣諸島・竹島など領土問題については、国際放送で「明確に日本の立場を主張するのは当然。政府が右ということを左というわけにはいかない」と話した。  
放送法はNHKを含めた放送事業者に「政治的公平性」を義務づけている。NHKの会長がこのような発言をするのは極めて異例。  
籾井氏は従軍慰安婦問題について「今のモラルでは悪いんですよ」としつつ、「戦争をしているどこの国にもあった」としてフランス、ドイツの名を挙げた。「なぜオランダにまだ飾り窓があるんですか」とも述べた。飾り窓はオランダなどにある売春街を指す。  
さらに「会長の職はさておき」とした上で、韓国についても「日本だけが強制連行したみたいなことを言っているから話がややこしい。お金をよこせ、補償しろと言っている。しかしすべて日韓条約で解決している。なぜ蒸し返されるんですか。おかしいでしょう」と述べた。その後、記者から会長会見の場であることを指摘されると、発言を「全部取り消します」と話した。  
籾井氏は三井物産副社長などを経て、資本関係のある日本ユニシスで社長を務めた。昨年12月の会見では自らについて「語彙(ごい)が不足している」と話していた。 
NHK会長の従軍慰安婦発言を民・維が批判/国会で追及へ 
民主党の大畠章宏幹事長は26日、NHKの籾井勝人新会長が就任記者会見で、従軍慰安婦に関し「戦時下では他国でもあった」などと発言したことについて「不適切だ。かなり偏向した発言でNHK会長としての自覚を持っていない」と指摘、国会で追及する考えを示した。籾井氏の発言には与党幹部からも「外交問題に発展しかねない」と懸念する声があがった。日本維新の会でも、松野頼久国会議員団幹事長も「報道機関の長として踏み込んだところがある」と述べ、問題があるとの認識を示した。 
NHK籾井会長、従軍慰安婦「どこの国にもあった」  
NHK新会長の籾井勝人(もみい・かつと)氏(70)は25日の就任記者会見で、従軍慰安婦問題について「戦争地域にはどこの国にもあった。ドイツにもフランスにもヨーロッパはどこでもあった」と述べた。過去にも経営委員長が国際放送の編集方針について「国益を主張すべきだ」と発言して問題になった。政治的中立を疑われかねない不用意な発言を繰り返し、トップとしての資質も問われそうだ。  
さらに個人的意見として「今のモラルでは悪い」としつつも「韓国が『日本だけが強制連行した』と言っているからややこしい。補償問題は全部解決した。なぜ蒸し返すのか、おかしい」と韓国の姿勢を批判した。特定秘密保護法の報道が少なく、姿勢が政府寄りとの指摘があることについて、「(法案は国会で)通ったこと。あまりカッカする必要はない」と、問題点の追及に消極的な姿勢を示した。  
また、籾井氏は3年間の任期中に取り組む最重要課題の一つに国際放送の充実を挙げ、領土問題について「尖閣諸島(沖縄県)や竹島(島根県)について日本(政府)の立場を主張するのは当然」として早急に強化する姿勢を示した。「政治との距離」については「(政府と)相談しながら放送していく必要はないが、民主主義に対するわれわれのイメージで放送していけば、全く逆になることはない」との認識を示した。 
「NHK会長は慎重な発言を」与野党、国会審議影響も  
菅義偉官房長官は27日の会見で、「『個人としてであればという形で発言した。会長としてであればすべて、そこは取り消します』という形で言っているので問題ない」と述べ、国会審議への影響についても「通常国会の論戦への影響は全くない」と強調した。
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NHK会長発言「妄言で物議」韓国メディアが批判  
NHKの籾井勝人会長の従軍慰安婦発言について、韓国メディアは26日までに「妄言で物議を醸している」(KBSテレビ)などと批判的に報じた。韓国メディアの多くは、籾井会長の就任には安倍晋三首相の意向が反映されたとみられると強調している。SBSテレビは、籾井会長が元慰安婦への補償問題は1965年の日韓請求権協定で解決済みだと表明したことを「日本政府の立場をそのまま代弁した」と指摘し「安倍氏の考えと一致しているとの点で注目される」と報じた。聯合ニュースは、安倍政権の言動に籾井会長の発言が重なり「韓日関係が崖っぷちに追い込まれたようだ」と評した。韓国政府は同日までに反応を見せていないが、与野党はそろって激しく非難している。韓国では26日に91歳の元慰安婦の女性が亡くなったこともあり、日本批判が一層高まる気配が出ている。 
NHK会長慰安婦発言で波紋 
NHKの籾井勝人(もみいかつと)会長が25日の就任会見で従軍慰安婦問題を「どこの国にもあった」などと発言したことに対し26日、国内外からさまざまな反応が上がった。  
民主党の大畠章宏幹事長は「不適切で偏向した発言だ。今後のNHKの在り方を非常に心配している」と述べ、通常国会で追及する姿勢を示した。社民党の又市征治幹事長も「とんでもない話だ。歴史認識がなっていない」と批判した。  
一方、日本維新の会国会議員団の松野頼久幹事長は「公共放送といえども、権力のチェックという役割を担っている。ただ、萎縮させるようなことを国会でやるべきではない」と語った。  
就任早々の騒動に、籾井氏を会長に選出したNHK経営委員も困惑顔だ。ある委員は「会見の場でああいう発言をするのは大人げない。内容もきちんとした歴史的知識を前提としておらず、見識がなさすぎる」と嘆く。別の委員は「信頼して会長に選出したのに。この調子では国会で予算が通るのか不安。とにかく一度反省してもらい、今の姿勢を改善してほしい」と話した。  
韓国与野党が批判  
韓国の与野党も強く反発。聯合ニュースによると、与党セヌリ党報道官は「歴史認識の低さをあらわにしただけでなく、人権への基本的概念にも欠けた発言」と批判。「NHK内部はもちろん、日本の政治家が即刻、会長の辞任を求めるなどの適切な措置を望む」と表明した。最大野党民主党の報道官も「日本の公共放送の最高責任者がこのような妄言をしたことに驚きを禁じ得ない」と書面で非難した。  
慰安婦問題の発言要旨  
どこの国にもあった。慰安婦そのものは今のモラルでは悪い。ドイツやフランスにはなかったか?そんなことはない。欧州にはどこでもあっただろう。なぜオランダに今も(売春街を示す)飾り窓があるのか。会長の職はさておいて、韓国は日本だけが強制連行したように言うから話がややこしい。日韓条約で(補償問題は)全部解決している。 
「慰安婦どの国でも…」暴言連発NHK新会長の過去の“発言” 
就任会見で暴言を連発したNHKの籾井勝人会長(70)。さすがに野党も国会で追及する方針だ。25日の就任会見はメチャクチャだった。  
慰安婦問題について、「どこの国でもあったことですよ」「ドイツ、フランス、ヨーロッパはどこでもあったでしょう」と言い放ち、「なぜオランダに飾り窓(売春街)があるのか」と慰安婦問題とは関係ないことまで言い始める始末。  
政府とNHKとの関係についても「政府が右ということを左というわけにはいかない」と胸を張り、国民の反対が強い〈秘密保護法〉の報じ方については「通っちゃったんで、言ってもしょうがない」と開き直った。権力の監視役というメディアの役割をどう考えているのか。三井物産の副社長まで務めたエリートらしいが、NHK会長の仕事についてまったく理解していない。  
「籾井さんは福岡県出身、九大卒。三井物産では鉄鋼畑を歩んでいます。彼の特徴はとにかく話術が巧みなこと。雑談も講演も面白い。就任会見でテンションが上がり、得意の話術で失敗した格好です」(経済ジャーナリストの久保巖氏)  
しかし、就任会見での発言は、籾井会長の持論といっていい。「週刊文春」(2013年12月26日号)のインタビューにこう答えている。<それはNHKに限らず、テレビの報道は皆おかしいですよ。例えば、「反対!」っていう人たちばかり映して、「住民が反対している」と><中国が安倍さんのことを右傾化していると言っていたけど、何を言っているのかと>  
最初から“政府寄り”“大衆軽視”なのだ。そもそも、こんな人物をNHK会長に就けたことが間違っている。  
「安倍首相の任命責任は重いですよ。NHK会長は経営委員が選ぶことになっています。でも、その経営委員は、安倍首相が指名している。自分の右翼思想に共鳴する作家の百田尚樹氏などを押し込んだ。暴走を続ける安倍首相にとって一番困るのは、メディアが批判すること。どんな手段を使ってでもメディアを抑え込むつもりでしょう。NHK会長の暴言は、安倍首相のそうした思惑の一端が暴露された格好ですよ」(立正大教授・金子勝氏=憲法)  
すでにNHK局内は「安倍政権の批判はできない」という空気が広がっているという。野党は籾井会長を辞任に追い込まないとダメだ。 
NHK会長「私的な考え発言、間違い」就任会見巡り 
この問題についてこれまで、自民党の佐藤勉・国会対策委員長が26日、「NHK会長として発言すべき内容ではなかった。慎重に発言してもらいたい」と述べている。また民主党の大畠章宏幹事長が「NHK会長の自覚がない」と批判するなど、与野党から批判が相次いでいた。自民党の佐藤勉・国会対策委員長は26日、朝日新聞の取材に「NHK会長として発言すべき内容ではなかった。慎重に発言してもらいたい」と語った。(中略) 民主党の大畠章宏幹事長は26日、記者団に「NHK会長の自覚がない」と批判し、国会審議で追及する考えを示した。結いの党の小野次郎幹事長も「国会で問題にしていく」、共産党の山下芳生書記局長は「『河野談話』など政府の立場とも、歴史的事実とも異なる」と強調。社民党の又市征治幹事長も「NHK会長たる者が歴史認識がなっていない」と批判した。
橋下氏「正論だ」 NHK会長「慰安婦」発言に 
日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)は27日、NHKの籾井勝人(もみいかつと)会長が25日の就任会見でいわゆる従軍慰安婦問題に関して「戦争地域では(「戦場と性」の問題は)どこにでもあった」と発言したことに対し、「言っていることは正論。僕がずっと言い続けてきたことだ」と理解を示した。  
市役所で記者団に語った。慰安婦問題を巡って橋下氏は昨年5月、「当時は必要だった」と発言。国内外から批判を受けた。  
また、橋下氏は、NHK会長としての政治的中立性を問われ、「政治的に意味のない発言なんてあり得ない。権力を使って番組の編集に介入することが政治的中立性を害するということだ」と述べ、擁護した。 
橋下徹・大阪市長「まさに正論」NHK会長の慰安婦発言に理解 
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は、1月27日の朝、記者団に、NHKの籾井勝人会長が就任会見で従軍慰安婦問題について「戦争をしているどこの国にもあった」などと発言したことの見解を問われ、「籾井さんが言っている事はまさに正論」「僕が言い続けてきたことと全く一緒です」などと述べ、理解を示した。  
また、橋下氏は、与野党から籾井氏に対する批判が出ていることについては、「民主党はもっと勉強をすべきだし、残念なのは、自民党の方からね、その批判が出るなんていうことはね、非常に残念」と述べた。NHKは放送法で中立性が求められる中、会長が発言したことについてどう考えるのかと問われ、「現場が何か作る時に、編集権とか番組を作るそういうところに介入してくることは問題だが、トップがその発言をすることは何ら問題ない」と、籾井氏の発言は問題ではないという考えを強調した。さらに慰安婦問題については「世界各国で、戦争時は似たり寄ったりのことは、戦場と性の問題はずっとある」などと持論を展開した。  
一方、籾井氏は同日、朝日新聞の取材に対して、「私的な考えを発言したのは間違いだった」と話したという。  
NHKの籾井勝人会長は就任会見で従軍慰安婦問題について「戦争をしているどこの国にもあった」などと発言したことについて27日、朝日新聞の取材に対して、「就任の記者会見という場で私的な考えを発言したのは間違いだった。私の不徳の致すところです。不適当だったと思う」と述べた。  
橋下徹大阪市長の発言  
――NHKの会長の慰安婦の発言に対して、民主党が追及する構えを見せていますが、市長の見解は?  
民主党はもうちょっと歴史を勉強した方がいいんじゃないですか。籾井さんが言っている事はまさに正論ですよ。まさにその通りです。あの主張に対して反論なんか出来る人はいないと思いますよ。僕が言い続けてきたことと全く一緒です。あの意見について、朝日や毎日、その他のメディアは大誤報をやってくれて、主語とかそういうものをすっ飛ばしてね、朝日新聞なんていうのは、僕が慰安婦制度を正当化したなんてことをギャーギャーギャーギャー言ってましたけど、籾井さんが言った事は僕がずっと言い続けていることで、きちっと反論できる人なんていないと思いますよ。  
もっとね、みなさんも含めて歴史を勉強しないといけないし、今この時期、この状況になってね、中国や韓国のこの状況をみて、歴史という物が外交戦争に使われているということがあるんですよ。日本はね、そういうことを今までやってこなかった。日本の外交官だってね、そういうことはやらなかった。そういうことを言わずに、とにかく相手の気を害さないようにということでやってきたけども、中国もね。それなりの力を持って来て、今までのそのアメリカ一極のね、世界秩序の中で、我慢するようなそう言う状況じゃなくなった時にはね、それは歴史についてはそれは主張をしてきますよ。  
安重根の問題だってみてください。あれは、韓国の主張だって、中国の主張だって、彼らは彼らの主張でそう言う主張があると思うけど、日本はあんな主張は認められませんよ。歴史なんていうのは、当事者によってそれは認識とか主張とか違うんですよ。当たり前ですよ、それは。だから、自衛戦争と言っても、相手方から見たら侵略だし、相手方から侵略だって言ったってこっちからすれば自衛だっていうこともある。  
僕はサンフランシスコ講和条約を結んだ以上は、世界からね、侵略戦争だと、評価される事、そう言われることについて、日本として、日本の政治家として受け入れざるを得ないけど、それでもその他の歴史問題についてね、今までのように、黙ってたらいいなんて、そんなことをやっていたら、外交戦争で敗北しますよ。どれだけ、中国や韓国が今世界でプロパガンダをやっているんですか。今まで日本人というのはそういうことをね、相手の事を害するな。相手の気持ちを害しちゃいけない。ということで、言うな、言うなということになりましたけど、慰安婦問題なんていうのはこれは最たるものじゃないですか。これはきちっと言わないといけないんです。  
日本人として。認めるところは認める。反省するところは反省する。でも世界からは不当なね、その評価を受ける事についてはしっかり言わないと、アメリカ人だって、ヨーロッパ人だって、完全にこれは勘違いしているんですから。だから、僕が言っているのはね。世界の国際社会においては、価値観なんていうのは多様化しているわけですから、一定の価値観をね、押し付けたって、それはね、理解をしてくれません。でも、世界の共通のね、物差しって言うのは、価値観の多用している共通の物差しはね、「フェアかアンフェア」なんですよ。この慰安婦問題っていうのは「アンフェア」です。日本だけを袋だたきにするようなね、世界の態度というのは「アンフェア」なんだから「アンフェアだ」って言えばいいんですよ。  
それは、戦争っていうのは悲惨だし、二度とやっちゃいけないけれども、そう言う状況の中でね。似たり寄ったりのことは、みんな世界でね、どの国だってやってたし、戦争とその性の問題っていうのは、どの国だってね、みんな抱えて来た、不幸な歴史なんですよ。だからそのことは二度と繰り返さない。今のその価値観においてはこんなことはあってはならない。だけれども、日本だけが不当にね、袋だたきにされているようなこの現状というのはなぜかといったら、日本人が主張してこなかったからですよ。慰安婦問題について、どういう問題なのか。河野談話の問題点とか、きちんと言わなかったからでね。  
籾井さんが言っていることは至極正当で、民主党はもっと勉強をすべきだし、残念なのは、自民党の方からね、その批判が出るなんていうことはね、非常に残念です。  
こういう問題があったら必ずね、出てくる政治的中立性ですよ。出ましたよ。これまた、教育委員会のときもそうでしたけど。政治的中立性ってね、大体何か発言すれば、政治的なその価値観っていうのは必ず含まれるものでね。メディアからすれば、朝日新聞や毎日新聞からすればですよ。慰安婦問題については、籾井さんと反対意見なわけですよ。籾井さんがああいう発言をすれば、政治的中立性は害するというけれども、朝日や毎日のあの考えだって、政治的な見解ですよ。ひとつのね。籾井さんの考え方も政治的な考え方。もっと言えば慰安婦問題についてね、世界から袋だたきにあってもいいんだ。っていう主張も政治的な考え方。だから、朝日とか、毎日とか、仮にNHKの会長がああいう意見を言えば、それは政治的な中立性を害する事になるわけです。  
政治的中立性というのは権力を使ってね。番組の編集権に介入してくることが政治的中立性を害するということで、それはトップが何か発言すれば政治的な意味は入ってきますよ。たまたまそれがね、政権側の考えなのか、朝日や毎日の考えなのか、どっちかは知りませんけれども、これを、籾井さんがたまたま言ったようなことを言えばね、政治的な中立性を害する。朝日や毎日が言っているような主張を言えば、政治的な中立性を害さない。これはおかしいですよ。籾井さんが言っていることは極めて正論。日本人が、特に僕らの世代がね。力のある籾井さんの考え方というのを、勉強して反論できるなら、反論を考えた方がいいですよ。どこが問題なのかね。今までそういうことを考える事なく、発言する事自体がダメだっていうそういう風潮だったけれども。まぁ、僕が言ったところで、世間は「わー」って「橋下が言った」ということで、こうなりましたけど、まぁNHK会長で、それなりの経歴のある人が、ああいうことを言われたということで、日本国民はしっかりここで考えないといけないと思いますね。籾井さんの発言が悪いっていうのであれば、どの部分が悪いのか論理的に言わないといけないです。そのことを論理的に論破出来る人はいないと思いますよ。  
――NHKは放送法で中立性を定められている。受信料で成り立っている点もある。NHKの会長が発言されたことに対してはどう思う?  
いや、問題ないんじゃないですか?だからその政治的中立性っていうけれども、それじゃ政治的に意味が無い発言なんていうのはあり得ないと思いますよ。何か発言すれば必ず政治的な意味が含まれていて、今まではメディア、特に朝日新聞や毎日新聞がすぐに騒ぐから、彼らが反対するような事を言わなければ騒がれなかっただけ。でも政治的な意図はそこに入っていると思いますよ。NHKの番組自体だってあれ、政治的な意図が入っているじゃないですか。いろいろ慰安婦問題とかね、戦争責任を追及した裁判のあの番組にしたって、その他含めて、番組には必ず政治的な意味というのは入っていると思いますよ。でも、それは仕方ないと思います。政治的な中立性というのはね、やっぱりそういった中で現場が何か作る時に、政治権力でね、編集権とか番組を作るそういうところに介入してくることは問題だけれども、トップがその発言をすることは何ら問題ないと思いますけどね。だからそこで発言をしたうえでね、そのような見解とかそういうもので、現場に介入してきたらそれは問題だと思いますけどね。その政治的中立性という言葉もね。そろそろ日本人は考えないといけないと思います。何かやろうと思えば、政治的な意味が含まれてくる。政治的な中立性というのはどういうことなのかということをしっかり考えないといけないと思いますよ。  
――国会でNHKの予算審議もあるが、維新としてはそういうことを国会では問題にする必要はないと?  
どこが問題なんですか?籾井さんの発言の。誰も論理的に反論できないと思いますよ。僕が言ってた事と同じだから、僕だって、論理的に何か批判を受けたら、必ずそれを論破できる自信はあるけれども、そう言う議論の場が与えられなかったから一方的にね、悪い悪いって言われましたけど、籾井さんの発言や僕の発言で、問題があるならどこかっていうことですよ。モラル上は悪い。現在は悪い。当時だってね、それはやっていいことかといったらそれはダメなことでしょう。二度とやっちゃいけないことでしょう。でも世界各国当時、戦争時においては似たり寄ったりのことは、みんな戦場と性の問題として、現代の紛争においてすら、戦場と性の問題はずっとあるわけですよ。古代の戦争からずっとあったわけですよ。そういうことをどうやって止めるかっていうことをこれから考えないといけないけれども、そういうことはあった。これは歴史的な事実。  
日本も反省するけれどもね、でも、世界の状況、この慰安婦問題について日本だけが袋だたきにあっているのは違うということを言わないといけないと思いますよ。アメリカだって、戦場と性の問題、こういうことは避けて行こう。やっちゃいけないと、ヨーロッパやアメリカの価値観だったらいう。でも、現実問題として、第二次世界大戦とかそれ以降だって、みんなアメリカだって、フランスだって、イギリスだって、戦場において女性を性の対象としてみんな利用してたわけじゃないですか。なんで、日本だけが袋だたきにあうのか。それはやっぱり国家が組織的に、人をね、拉致、そして人身売買した。世界の戦場の性の問題とは特殊なことをやっていたんだ。というふうに世界で広まってしまっているから、日本だけは特殊だということで、批判を受けているわけですよ。日本だけ、本当に特殊なんですか?ということなんですよ。反省はするし、二度とやっちゃいけないけれども、日本だけがね、世界から袋だたきにあうような特殊性があったんならね、そこはしっかりねどこが特殊だったのかをね、しっかり検証しないといけないでしょと言っているわけです。  
韓国だって、朝鮮戦争の時には、慰安婦制度というのをしっかりもうけてやってたわけです。なんでそういうことをもうけていたかと言ったら、強姦が多発するとか、性病が蔓延するとかいろんな理由でね。慰安婦制度を朝鮮戦争の時に韓国も持っていたというのは、韓国の軍事史の中の歴史にはっきりと位置づけられているわけですよ。そういうことを何も検証せずにね。日本だけ言われっぱなしで、朝日や毎日やその他のメディアがずっと慰安婦問題は日本が悪い、日本が悪いみたいな雰囲気を作って来たから、こういう状況になったけれども、ちゃんと歴史を勉強して戦場と性の問題、どういう事実が歴史的にあったのか、二度とやっちゃいけないけれども、日本だけがこういう形で世界から袋だたきにあうことがどういうことなのか日本人は考えないといけないと思いますよ。 
NHK籾井会長、慰安婦発言「非常に不適当だった」 
NHKの籾井勝人会長は27日朝、就任会見で従軍慰安婦問題を「どこの国にもあった」などと発言したことについて「個人的意見としても言うべきではなかった。非常に不適当だったと思う」と述べ、発言は適切ではなかったとの認識を示した。東京都内で共同通信などの取材に答えた。  
籾井会長は「完全に個人的意見として申し上げた」としながらも、「ああいう場は初めてだったので、ルールをわきまえていなかったことは私の不徳の致すところ」と述べた。  
民主党や社民党から責任を追及する声が上がっているほか、韓国メディアも厳しく批判しているが、籾井会長は「今からしっかり対応していく」などと述べ、引き続き会長の職務に専念する考えを示した。  
籾井会長は25日の就任会見で、慰安婦問題について「韓国は日本だけが強制連行したみたいなことを言っているから話がややこしい。(補償については)日韓条約で全部解決している」と発言。個人的見解と断っていたが、記者に会長会見の場であることを指摘され「では取り消します」と述べた。 
NHK会長慰安婦発言官房長官「問題ない」 
菅義偉(すがよしひで)官房長官は二十七日午前の記者会見で、NHKの籾井勝人(もみいかつと)会長が就任会見に際し、従軍慰安婦問題について「戦争地域ではどこでもあった」と発言したことに関し「籾井会長が個人として発言した。社会的使命を担う公共放送のトップとして、放送法に基づいて職務を果たしていただきたい」と、辞任は必要ないとの考えを示した。  
安倍政権として、籾井氏を擁護する姿勢を明確にした発言。日本政府に対し海外から批判が出るのは必至で、国内でも二十八日から衆参両院で始まる与野党代表質問で野党側は政権を追及する構えだ。  
菅氏は会見で「籾井氏は会長としての発言と個人としての発言の整理がついていなかったのだろう」と指摘。「会長としての発言なら取り消すと言われたので問題ない」と強調した。さらに「最初(の記者会見)だから戸惑ったのだろう。個人的なことを言っても、『会長として(発言した)』と捉えられるということを理解して(今後は)職責を果たしてくれると思う」と述べた。  
安倍晋三首相の慰安婦問題への対応については「首相は筆舌に尽くしがたいつらい思いをした方々のことに心を痛めている。この点は歴代首相と変わりない」と述べた。  
菅官房長官の一問一答  
――政治的中立性の観点から疑問視する声がある。  
「籾井会長が個人として発言されたものと承知している。社会的使命を担う公共放送のトップとして放送法に基づいて職務を果たしていただきたい」  
――外交上の懸念は。  
「会長はどうしてもと言われて個人として発言したが、会長としての会見だと指摘されて、会長ならそこはすべて取り消すと言っているので、問題ない」  
――軽率だったのでは。  
「会長としての発言と個人としての発言の整理がついていなかったのだろう」  
――籾井氏は国際放送の強化などで政権の意向に沿うという趣旨の発言も。  
「NHKの国際番組基準でわが国の国際問題に対する公的見解、世論動向を正しく伝えることが規定されている。この基準順守が重要だ」  
――会長人事は政権の意向が反映されたのでは。  
「まったくない。法的手続きに基づき、粛々と選ばれた方だ」  
「個人的」ありえぬ  
ジャーナリズム論が専門の桂敬一東大元教授の話NHK会長として失格だ。就任の記者会見は、公人として会長としての所感を披歴する場。記者は趣味の質問をしているのではなく、会長がどのような物の考え方かを聞いているのであって、個人としての発言はありえない。それをわきまえないで、中立・公正を求める放送法に縛られるNHK会長としての役割が果たせるわけがない。また、慰安婦問題などが百歩譲って個人の意見としても、「政府が右というものを左というわけにはいかない」との発言は到底、個人の発言とは思えず、NHKの在り方を語った言葉だ。菅官房長官の擁護発言はおかしい。 
 1/28
不適切だった…「慰安婦」発言でNHK会長謝罪 
いわゆる従軍慰安婦問題などをめぐるNHKの籾井勝人会長発言について、経営委員会(委員長=浜田健一郎・ANA総合研究所会長)は28日、籾井会長から事情を聞いた。  
籾井会長は「記者会見で個人的見解を述べたことは不適切だったと反省している」と謝罪。浜田委員長は「公共放送のトップとしての立場を軽んじたものと言わざるを得ない」などと厳重に注意した。  
この日の委員会では、就任会見という公の場で籾井会長が「個人的見解」を述べた点が問題視された。籾井会長は「慣れない会見で度重なる質問を受け、発言してしまった」と説明。委員からは「公人である認識を持つべき」などと厳しい意見が出たが、進退を問う声はなかったという。 
NHK会長発言に首相「コメントすべきでない」  
安倍首相は28日の衆院本会議で、いわゆる従軍慰安婦問題を巡るNHKの籾井勝人会長の発言について、「政府としてコメントすべきではない」と述べ、論評を避けた。  
その上で、「新会長をはじめ、NHK職員の皆さんには、いかなる政治的圧力にも屈することなく、中立公平な放送を続けてほしい」と語った。  
民主党の海江田代表の質問に答えた。 
尖閣・竹島「領土」明記、指導要領の解説書に  
下村文部科学相は28日、尖閣諸島と竹島について、中学校と高校の教科書編集の指針となる学習指導要領の解説書に「我が国固有の領土」と明記する改定を行ったと正式に発表した。  
社会科の授業で明確に理解させるよう求める改定となる。文科省は同日、全国の教育委員会などに通知する。中学では2016年度、高校では17年度から使用される教科書で反映される。  
下村文科相はこの日の閣議後記者会見で、「自国の固有の領土を正しく教えるのは当然のこと。改定の考え方については、近隣諸国にはしかるべき説明をしていきたい」と述べ、指導要領への反映も今後、検討する考えを示した。  
解説書は同省が編集しており、法的拘束力はないが、学習指導要領の意味や解釈について具体的に示すもので、教科書会社による教科書作成や教員が授業を行う際の指針となる。 
 2/24 
籾井会長がNHKを大改革!  
NHKは“公共放送”という大義のもとに、国民から受信料を徴収し、約1万人の職員に平均1300万円もの高給を払い、日本をおとしめる偏向報道を繰り返している。  
ある放送ジャーナリストは「NHKの経営陣は左翼の集まり。そもそもNHK局内に中国中央テレビや韓国放送公社の日本支社があるんです。中国、韓国に都合の悪い報道はしない見返りに、中韓からいち早く情報をもらうという見返りのためです。報道の自由をたてに、歴史番組で日本を完全な悪者として描いている。たとえば、海外向けの英語放送では『第二次世界大戦中、日本兵に奉仕するために多くの韓国人女性が売春をさせられた』などと、軍隊にくっついて営業 していた民間の風俗を、従軍慰安婦として報じている」と指摘する。  
NHKの報道には、事実に反して日本を貶める内容が多く、誤った自虐史観を広めてきている。NHKとは日本放送協会の略だが、いまや“日本偏向放送協会”“日本破廉恥協会”と揶揄されるほどだ。  
NHK職員は「外野が何を言おうと、『庶民がひがんでるだけでしょ』としか思っていない。NHKは内部評価がすべてです。左翼の上に好かれるためには、下もそういう番組を作らなければいけない。NHKの地方局長ともなれば、その土地の王様ですから。たとえば、京都支局のトップとなれば、京都市長と裏千家と会食し、日本の文化をどう正そうかという大きい話をする。職員の間でも『一族に1人でもNHK職員がいれば安 泰』と言うほどの高給と厚遇。外野から何を言われようが、耳に入りませんよ」と明かす。  
そんなNHKに“爆弾”が落とされた。安倍晋三首相の意向が多く盛り込まれているNHKの経営委員会が、NHKの第21代会長に日本ユニシスの籾井勝人氏を選任したからだ。籾井氏は就任記者会見で「韓国は日本だけが強制連行をしたみたいなことを言うからややこしい。お金をよこせ、補償しろと言っているわけだが、日韓条約ですべて解決していることをなぜ蒸し返すのか。おかしい」と発言。政府などは「当然の発言だ」としているが、左翼色の強いマスコミや民主党などが「会長をやめろ」とバッシング。籾井氏はすっかりおとなしくなってしまった。もう本音を聞くことはできないのか。  
本音なら 本人にこっそり聞けばいい。そして、本人以上に本人を知っているのは守護霊だ。籾井氏の守護霊に直撃インタビューした本「NHK新会長 籾井勝人 守護霊本音トーク・スペシャル」では、籾井氏の本音が明かされている。  
籾井氏(の守護霊)は開口一番、「いやあ、やったぞ! 会長を取ったぞ! ざまあみろ。わしがおる間、もう徹底的にやってやるわなあ」と語った。何を「やってやる」のかというと、偏向報道の是正だという。それは慰安婦発言を叩いた全マスコミに対してもだ。  
「なんかちょっと、社風を変えて、NHKからマスコミ改革したいっていう、まあ、狼煙を上げたいって気持ちはあったんだ」  
NHKがうたう「公正・公平・中立」について、「まあ、 『偏向・偏向・偏向』ですよ。どこが中道で、どこが公正なのよ。これ、教えてほしいわ。だから、あれは“偏向料”を国民から徴収してんじゃないの?」とバッサリだ。その偏向ぶりが、中韓が日本を叩く材料になっているというのだ。  
「NHKの放送を観て、中国・韓国がよく勉強しとるんと違うかなあ。『日本っていうのは、こういう国で、こういうふうに攻めなきゃいけないんだ』っていうことを、NHKの放送を観て勉強してるんじゃないかなあ。」  
受信料のあり方も変えたいようだ。「面白い番組をつくって、そのときにはだなあ、特別受信料を取れるようにすればいいわけよ。つまり、NHKも『ペイチャンネル』にすればええねん」と籾井氏。  
NHKを支配している全共闘世代のリストラや、職員採用のあり方、徹底的なNHK改革を主張する籾井氏だが、その分、足を引っ張る敵も多いことだろう。商社マンとして世界中で丁々発止のバトルを繰り広げてきた籾井氏だけに、どこまで戦うことができるか注目だ。 
NHK籾井会長の報酬は何と年俸3000万円!   
NHKの混乱の原因は安倍総理自身にある  
NHK会長籾井氏は、やはり反省などしていませんでした。経営委員会でも、何が問題なのかと開き直り、理事会の理事全員の辞表を日付空欄で集めておくという暴挙。もう誰もが籾井氏がNHKの会長には不適任と思っているところです。  
「反省ないNHK籾井会長 やっぱり辞任しかない」  
NHKの経営委員である長谷川三千子氏は、過去にNHK受信料の意図的な不払いをしていたとか。  
「NHK受信料:長谷川委員、05年に支払い拒否」(毎日2014年2月27日)  
長谷川氏はNHKの放送内容にご不満だったようで、それで受信料の支払いを拒否できるのであれば、籾井会長や長谷川委員、百田委員の問題が明らかになった以上、誰もが受信料の支払いを拒否できそうです。  
何と言っても受信料で、このような不適格者に高額の報酬が払われるのですから。  
それにしても会長に年俸3000万円ですよ。解任されてない限りは、カネが入ってきますから、籾井氏という人が自ら辞任することはないでしょう。しかし、3000万円を出す価値があると思う国民はいるのでしょうか。  
ところで、この鉄面皮な人たちが辞任もしないのは、安倍政権が擁護していることが背景にあります。  
普通の神経の持ち主であれば、ここまで問題行動を起こせば、やっぱり辞めざるを得ないと感じるのが普通の感覚です。  
しかし、彼らは違いました。籾井氏も百田氏も長谷川氏も自分の行動には何の問題もないと考え、実際にそのように述べているのですから。  
「NHK経営委員百田尚樹氏は懲りていない、やはり証人招致すべきです」  
何をどのように発言しようとも、安倍政権は黙りを決め込みました。  
このまま黙って嵐が過ぎ去るのを待っているということです。  
安倍政権にはクビを言い渡すことは絶対にできないという事情があります。  
自ら「お友達」として送り込み、NHKを国営放送として政権に都合の良い番組編成をしようという露骨な狙いがあるというだけでなく、今、クビをすげ替えるということになれば、それはとりもなおさず、自らが掲げてきた「戦後レジームからの脱却」の挫折を意味することになるからです。  
籾井氏の失言や百田氏の暴言、長谷川氏の朝日新聞を襲った拳銃自殺者の賛美は、だからこそ安倍総理による人選となったのですから、ここで見切りをつけることは最初からあり得ない選択だったのです。  
しかし、嵐が収まるどころか、籾井氏は次から次へと問題発言、問題行動を取ってくれています。自重ということを知りません。自らが問題だということは考えたこともない人ですから当然の結末です。  
解釈改憲にひた走ろうとしている安倍右翼政権はとことん籾井氏らを擁護することでしょう。  
非常識な人たちを擁護することこそ、この安倍右翼政権の正体なのです。  
籾井氏らの居座りを許してはなりません。声を大にして辞任を求めましょう。 
 2/25 
もう辞めるしかない!?NHK籾井会長―独裁者気取りで理事全員に「辞表」要求  
衆院総務委員会は25日(2014年2月)、NHKの籾井勝人会長と理事を参考人に呼んで審議が開かれ、ここで籾井会長が理事から「日付を空欄とし、署名、捺印をした辞表」を提出させていたことが明らかになった。民主党の福田昭夫議員の質問に答えたもので、10人の理事全員が提出させられたことを認めた。日付を空欄にした辞表の提出を求めたのは、いつでも理事を罷免できるようにして、会長権限を強めるためとみられる。  
これについて、籾井会長は初めは「人事に関することはお答えしない」としていたが、理事が提出を認めると「各理事は事実をそのまま述べた。それはそれで結構。私がどう思うかは別問題」と理事に対する脅しとも聞こえる答弁をした。  
籾井会長は今月12日(2014年2月)に開かれたNHK経営委員会で、就任会見の慰安婦発言や放送の中立性を疑わせる発言について聞かれ、「私は大変な失言をしたのでしょうか」と開き直っていたことが明らかになっている。  
NHKにはこれまでに2万件近い意見が寄せられ、このうち約80%が批判的な内容で、「受信料を払いたくない」などの声が数千件あったという。こうした事態を石田研一放送総局長は「容易ならざる事態だが、現場にはこれまで通りの方針で放送してくと話している」と述べている。国会では今後はNHKの来年度予算の審議などもあり、籾井会長では乗り切れないのではないかという声も強まっている。ソチ五輪の特別放送態勢が終わり、籾井辞任問題が動き出しそうだ。 
NHK籾井会長の“剛腕”ぶり 半沢直樹より面白い!  
商社時代「右向け右」に絶対服従 アジアバドミントン連盟の解任拒絶  
「僕のストーリーを書いたら半沢直樹より面白い」。そこまで言われたら、記者として取材しないわけにはいくまい。従軍慰安婦発言などで物議を醸し、参考人として国会で追及を受けたNHKの籾井勝人(もみいかつと)会長(70)。その半生を関係者の証言でたどってみると……。  
「『政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない』という就任会見での発言は籾井君の商社マン人生そのもの。彼は上司から『右向け右』と命じられたら忠実に一晩中でも右を向いているような男だった。上司は絶対。自分の部下にも服従を求めた。彼の辞書に『不偏不党』はない。こういう人物を公共放送のトップに任命した人たちの常識を疑う」。こう憤るのは30年以上にわたって籾井氏の仕事ぶりを見てきた総合商社、三井物産の先輩OBだ。なんだかドラマ「半沢直樹」とは正反対のようだが……。  
籾井氏は1943年福岡県山田町(現嘉麻(かま)市)生まれ。県立山田高校から九州大学経済学部に進み、三井物産に入社した。父親は中規模炭鉱を経営して財を成し、山田町が市に昇格した54年から市議会議長を務めた。  
松岡賛(すすむ)・嘉麻市長(73)は「籾井氏は郷土を愛する律義な人。2006年ごろ、山高(山田高校)の同窓会で地元議員から紹介された。高校の2学年先輩で応援団長をしていた私を覚えていて『怖かったですよ』と言っていました」と振り返る。  
当時嘉麻市は財政赤字で、山田高校は07年に廃校となった。同窓会後、松岡市長は東京に籾井氏を訪ね、高校跡地への企業誘致を持ちかけた。誘致は実現しなかったが、その後籾井氏は「ふるさと納税」による同市への寄付をしたほか、地元ボランティア団体の支援を続けているという。  
NHK会長就任前日の1月24日には、東京・赤坂で懇談した。松岡市長は隣の飯塚市の斉藤守史(もりちか)市長と一緒に、NHKの番組で地元を取り上げてほしいと陳情した。「国会議員らへの『あいさつ回りでくたびれました』と言っていました。翌日の就任会見であんなことになってしまって……疲れていたのに応対させて悪かったなあ」と松岡氏。籾井氏は、忙しい時間を割き、先輩の顔を立てたのだ。  
「政府が右と言うことを……」の発言は、翌日の就任会見で飛び出した。「不偏不党」を定めた放送法に抵触する恐れがあると国会で追及され、従軍慰安婦など一連の問題発言と共に取り消した。  
「籾井氏を三井物産の副社長まで引き上げたのは上島重二元会長です。上島さんは自分が課長時代から忠実に仕えてきた籾井氏がかわいくて仕方がなかったのでしょう」(同社OB)。籾井氏は社内留学制度でオーストラリアに留学し、鉄鉱石ビジネスを学んだ。帰国後の直属の上司が上島氏。鉄鉱畑の商社マンは、製鉄会社の厳しい注文にどれだけ忠実に応じられるかを競うという。「右向け右」はその習い性なのだろう。  
当時、鉄鉱部門は同社の稼ぎ頭。同部門出身の上島氏が96年に社長に就任すると、籾井氏も97年に役員になり、00年に米国法人社長、2年後には専務に昇格する。ところが国後島を舞台にした不正入札事件などで上島会長は引責辞任。「辞任前、上島さんは籾井氏を社長に推したが、社内から『籾井社長では事態を悪化させかねない』と猛反対にあった」(同)。上島元会長に取材を申し込むと「ずいぶん昔のこと。ほかに適当な人がおられると思う。ちゃんとしたいい記事を書いてあげてください」と話した。  
社長レースに敗れた籾井氏は05年6月に三井物産が大株主だったITサービス大手の日本ユニシス社長に転じる。経済ジャーナリストの水島愛一朗さんは「当時、日本ユニシスは三井物産のナンバー2、3の天下りポストでしたが、それがよほど悔しかったのか昔の鉄鉱石ビジネスの話をよくしていた」と回想する。  
鉄鉱供給の世界最大手、ヴァーレ社(ブラジル)の社長から同社購入を持ちかけられ、自分の一存で「即決OK」したと会見で披露した。「会社が最後にはうんといってくれた。非常に印象深い。やはり一生懸命やらなければ、こういう仕事はできない」と籾井氏。だが水島氏は「いくら商社マンでも何百億円ものビジネスを即決する権限などあるはずがない」。当時を知る製鉄会社元役員は、ヴァーレ社への経営参画の功労者として籾井氏ではなく別の副社長の名を挙げた。水島さんは「社長レースに敗れて経営者としては最後と思っていたら天下のNHKの会長に任命された。はしゃいで話してしまったのでしょう」と同情する。  
「今直ちに電話とファクスで籾井会長解任を求める声をNHKに集中しよう。これから1〜2週間で何万人もにやってもらいたい。声が力になる。声の民主主義だ」。東京都内で22日に開かれた、市民の立場からNHK問題を考える緊急集会で醍醐聡東大名誉教授が訴えた。集会には全国から市民団体や放送関係者ら約200人が参加。醍醐氏がNHK窓口電話(0570・066・066)を紹介すると、拍手がわき起こった。  
籾井氏の「解任要求」は初めてではない。アジアバドミントン連盟(BAC)は昨年3月、臨時総会で籾井会長の解任を全会一致で決定、即時解任したと発表した。BAC事務局長はAFP通信に「理由の一つは籾井氏が世界バドミントン連盟の会長選でアジアの候補者支持を表明しようとしなかったこと」とコメント。実業団関係者は「アジア各国の意見調整を期待されていたのに、欧州の候補者を独自に推そうとして反発を招いたようだ」と解説する。  
日本ユニシスはバドミントンの強豪で「オグシオ」の潮田玲子さんが所属したことがある。「現在も会長は私だと抗議する電子メールが籾井氏から送られてきたが、このようなメールは会員間に不安と混乱を広げるだけだ」。BACは現在も籾井氏を非難する声明を公式サイトに掲載している。  
水島宏明・法政大学教授(ジャーナリズム論)は「慰安婦問題をめぐる国会答弁をみても、籾井氏には国際社会から問題視されているとの自覚がないようだ。意見の異なる他者、異文化を理解しようとする姿勢が感じられない。とても海外向け放送をするNHK会長にふさわしい人物とは思えない」と語る。  
「右向け右」と上司に命じられれば一晩中でも右を向いている−−。こういう人物を報道機関・NHKの会長に送り込んだ安倍政権の狙いは、どこにあるのか。 
 2/26 
NHK籾井会長「対応わからなかった」問題発言めぐり  
就任会見での政治的中立性を疑われる発言が問題になっているNHKの籾井勝人会長は26日、衆院予算委員会の分科会に参考人として招かれ、「私的発言ということにしたにもかかわらず、その部分をとらまえて色々大変だ大変だと言われ、そういう経験は初めてだった。どう対応していいのかわかりませんでした」と述べた。籾井氏は今月12日のNHK経営委員会で、視聴者の信頼を回復する方策を問われ、「正直よく分かりません」と発言した。危機管理の観点から、この発言について階猛(しなたけし)氏(民主)に質問され、答えた。階氏は有識者による第三者委員会を設置すべきだと指摘したが、籾井氏は「公と私の部分がごっちゃになっていたということでございます」と強調し、設置しない考えを明らかにした。NHKの全理事10人の辞表を預かっていることについては、「(理事が)萎縮するとは思っておりません。我々はやはり一丸となってNHKの経営のために尽くしていかなければいけないので、こういうことは一般社会ではよくあることだと私は理解しております」などと述べた。 
 2/27 
籾井会長の辞表徴求は「マスゴミ」意識のなせるわざ  
NHKの籾井会長が理事全員に辞表を提出させていたことが問題になっています。  
2月26日、衆議院予算委員会の分科会で、階猛(しなたけし)議員の質問に対し、籾井会長は次のように答えたのだ、と。  
「辞表を預かったことで理事が萎縮するとは思わない。一般社会ではよくあることだ」  
私が、改めて言うまでもなく、そのようなことが一般社会でよく行われているとはとても思えません。  
だって、どう考えてもおかしいでしょう?  
そもそも、何のためにボスが直属の部下である理事たち全員の辞表を預かる必要があるのか、と。本当に信頼関係が成り立っていたら、そのようなことは必要ありません。  
では、何故辞表を提出させたのか? しかも、日付を空欄にさせた辞表を。  
要するに日付を空欄した辞表を提出するのは、いつ首を切られても文句はないということの証になるのです。  
誰が喜んでそのようなものを提出するでしょう?  
もし、何の迷いもなく、日付を空欄にした辞表を提出するようなことがあるとすれば、それはボスから求められて提出するのではなく、理事たちが率先して提出するような場合に限られるでしょう。例えば、自分たちの組織が外部からの乗っ取り工作に遭遇したような場合、自分たちの固い決意を示すためにボスに辞表を預ける、と。  
そうでしょう?  
相当以前、小泉氏が郵政大臣に就任した頃、郵政省の幹部は辞表を絶えず胸ポケットに入れていたなんて話があったではないですか。  
いずれにしても何故籾井会長は、理事たち全員から日付が空欄の辞表を提出させたのか?  
そんなの簡単なことなのです。つまり、籾井氏は、理事たちを完全にコントロールしたかったから辞表提出させたのです。  
辞表をわざわざ提出させなくても、気に入らない理事は、さっさとクビにしたらいい、なんてことを考える人もいるでしょう。そうすれば、理事たちは恐れをなして籾井会長の言うことは何でも聞くようになる、と。  
しかし、放送法の規定によって会長が理事を罷免できるのは、刑事罰を受けたような場合を除いて、(1)職務執行の任にたえないと認めるとき、(2)職務上の義務違反があったとき、(3)理事たるに適しない非行があると認めるときに限られ、しかも、そのような場合でも罷免に当たっては経営委員会の同意を得ることが必要であるのです。  
その点、理事が自分の意思で辞める場合には、自由に辞めてもらうことができる訳ですから、要するに籾井会長は、理事たちに辞表を提出させることによって実質的な罷免権を確保したことになるのです。  
では、何故実質的な罷免権を確保することが籾井会長には必要であったのか?  
問題はそこなのです。何故でしょう?  
答えは、ネトウヨさんたちがよく使う言葉、つまり「マスゴミ」が物語ってくれるのです。  
そうなのです、ネトウヨたちにとってはNHKや朝日新聞は屑みたいなものなのです。安倍総理も好き嫌いがはっきりしています。百田経営委員は、都知事選の選挙に際して、田母神候補以外を人間のクズと呼びましたが、ネトウヨにとっては、中国や韓国に気を使うマスコミは皆、クズなのです。  
もし、それが正当な指摘であれば、クズはどうにかしなければなりません。つまり、ゴミはゴミ箱へ。綺麗にすることが心ある人々の務めでしょう。  
しかし、そのクズと呼ばれる人たちが、本当にクズであるかどうかは誰が判断することができるのでしょうか?  
これは大変に難しい問題だと言わざるを得ないのです。  
でも、安倍さんは、NHKは偏向していると考えた。だから、体質を抜本的に変える必要があると考え、そのためにまず会長に、自分と同じような考えの持ち主を充てた。  
それが籾井さんであったのです。  
だとすれば、籾井さんのミッションは明らか。籾井さんは、ゴミ処理を速やかに進めるべく、理事たちに改心を迫ったということでしょう。  
つまり、自分の言うことを聞けば、これから先も理事のポストを保証するが、そうでなければNHKから去ってもらう、と。  
何と分かり易いやり方か!  
ところで、放送法には次のような規定があるのです。多分、ご存じだとは思うのですが‥  
「第3条  放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。」  
まあ、そのような規定があるから、NHKの職員は、政治家からの介入には反発をする。  
第4条には、次のように規定されてもいます。  
「第4条  放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。  
1 公安及び善良な風俗を害しないこと。  
2 政治的に公平であること。  
3 報道は事実をまげないですること。  
4 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」  
政治的に公平であること。これが実に難しい。そうでしょう?  
だって現に、どこの政党でも自分たちの主張が正しいと考えるから、自分たちがほぼ中心に位置する、と考える。  
いいでしょうか? 安倍内閣は、最近、米国のメディアなどから相当右寄りのレッテルが貼られることが多いような気がしますが、安倍さんたちは決して自分たちが右の方に偏っているとは考えない。そうではなく、報道機関が左寄り過ぎると考える。  
つまり、安倍総理にとってみれば、NHKが政治的に公平でないように見えて仕方がないということなのです。また、事実を曲げて報道しているようにしか見えない、と。  
だったらどうするのか?  
そこで日付が空欄の辞表を提出させ、会長の意向どおりに番組が作成されるようにする、と。  
そういうことなのですよね?   
でも、そう言った手法が正しいとは言えないのです。もし、そのようなことが認められるとするならば、目的さえ正当であれば手段は問わないということになりかねない。  
例えば、犯罪捜査においても、正義と真実を実現するためという大義名分の下、盗聴行為だとかおとり捜査がおおっぴらに行われることになりかねない。早い話、正しい指導者を選ぶためなら、選挙なんて必要ないと言うことにもなりかねない。  
そうでしょ?  
いずれにしても、ボスが部下の辞表を預かるなんて、しかも部下たちの意向に反して辞表を預かるなんて、そんな非民主的な手法が許されていいはずがありません。そのようなことになれば絶対権力者の存在を認めることになってしまいます。  
そうした絶対権力者がいる組織が往々にしてどのような結末を迎えるかは、私たちがこれまでよく目撃してきたところではないですか?  
だから、コーポレートガバナンスの重要さが叫ばれるのに‥そして、だからこそ自民党は上場企業の行動基準を設けたいなんて言っている訳なのに。  
その自民党に所属する総務大臣が次のように言っています。  
「罷免するために辞表を得たわけではないと理解している。日付が入っていないので、辞表そのものに効力はない。心を合わせて頑張っていこうということ」  
罷免するために辞表を預かったのではない? 確かに、言うことを聞くならば罷免する必要もないでしょう。しかし、辞表を預かっているということはいつでもクビを切れるのは明らか。  
日付が入っていないから辞表に効力がないなんて言っても、そうは言っても自筆の辞表であるのですから‥  
心を合わせて頑張っていこうというために辞表を預かった?  
バカを言ってはいけない。確かに、辞表を預けているので反発をする理事はいなくなるでしょう。でも、それは失業したくないからというだけの話なのです。  
そのような結果、NHKが籾井会長の意のままに運営されるようになったとして‥政治的に公平な、そして、事実を曲げない番組作りが促進されると言うのでしょうか?  
私には、必ずしも良い方向に進むとは思えません。  
そうではなく、皆会長の顔色を伺う暗い組織になることは自明のことなのです。  
今朝、NHKのラジオのニュースで、また、森元総理の浅田選手のプレーに関する発言が紹介されていました。  
いつもなら、「見事にひっくり返っちゃいましたね。あの子、大事なときには必ず転ぶんですよね」で終わるところを、本日は、「僕もソチ行って、開会式の翌日に団体戦がありましてね‥」なんて、相当に詳しく発言内容が紹介されていました。  
こんなにも、森元総理側に気を使っているNHK。  
NHKの報道内容が変更しているから、改善すべきだと言う意見まで拒否するつもりはありません。  
良くするための努力をするのは大いに結構。しかし、そのためには各自が正々堂々と意見を述べ合うことを認め合うことから始めるべきではないのでしょうか?  
確かに、中国や韓国は教育でもって国民のマインドをコントロールして悪い日本のイメージを植え付けてきたとも言えるでしょうが‥だからといって、日本がそのような中国や韓国の真似をする必要など一切ないのです。 
NHK籾井会長「全員に辞表要求よくある」にJP社長反論「常識的にあり得ない」  
籾井勝人NHK会長に批判が強まっている。26日(2014年2月)に開かれた衆院予算委員会(第二分科会)に呼ばれ、民主党の階猛議員から就任初日にNHK理事10人全員に日付を空欄にした辞表の提出を求めたことの意図を正されてこう答えた。「NHK理事が辞表を預かったことによって萎縮するとは思っていない。こういうことは一般社会ではよくあることだと私は理解しています」  
NHKを所管する新藤義孝総務相は一般論と断ったうえで、「1回自分のところで、皆で心を合わせて頑張っていこうと…。現実に罷免された理事はいないのですから」と擁護する。  
専門の弁護士「一般的によくあることとは到底思えません」  
一般社会、つまり民間企業で、社長が就任早々に役員に辞表提出を求める事などあり得るのか。何の落ち度もないのに、唐突に辞表提出を求められ萎縮しないで仕事ができるのか。企業のコンプライアンスやコーポレート・ガバナンスに詳しい牛島信弁護士は、「一般的によくあることとは到底思えません。よくあるなら、私は必ず経験してます」と話す。  
東芝の元会長で日本郵政の西室泰三社長は「一般社会で常識的に行なわれているとは思っていません。昔の遺産としてそういうものがあるか調べ直す必要もないぐらい常識的にそんなことを経営陣に求めたことはないし、求めるつもりもありません」という。NHK労働組合はホームページで「取材や営業の現場でも厳しい対応を受ける事が増えてきている。早急に収拾の手段を講じるべきだ」と書く。  
NHK所轄の総務相は必死に擁護  
コメンテーターの北村正恭(早大大学院教授)「負の連鎖が起きていますね。国会の場で、会長と理事の意思の疎通が図られていないうえ、敵対的な表現すら出てきた。さらに、NHK経営委員のさまざまな問題発言が連鎖してとまらなくなっています」  
北村は国会でもっと議論すればいいというが、ノンフィクション作家の小松成美は「総務大臣は(辞表提出が)心を一つにするひとつの方法だったように言っていたが、それにも大きな疑問を持ちました」という。  
公共の報道機関であるNHKが、民間のサービス業や製造業とはまったく異なるぐらいのことは籾井会長も分かっていて辞表の提出を求めたはずだ。意に沿わない言動を封じ込める狙いがあったと見られてもやむを得まい。 

 
2014/2 
 
 
パンとサーカス
詩人ユウェナリス(西暦60年-130年)が古代ローマ社会の世相を揶揄して詩篇中で使用した表現。権力者から無償で与えられる「パン(=食糧)」と「サーカス(=娯楽)」によって、ローマ市民が政治的盲目に置かれていることを指摘した。パンと見世物ともいう。ガス抜きや愚民政策の例えとしてしばしば用いられている卓越した名言であり警句である。  
この警句のいう「サーカス」とはいわゆる“サーカス”ではなく、古代ローマで複数頭立て馬車による戦車競走が行なわれた競馬場(羅: circenses(キルケンセス)、現代でいうサーキット、レース場)である。ここからこの言葉では拡大して、闘技場で行われた剣闘士試合などを含めたスポーツ観戦などの意味で用いられている。ちなみに、オットリーノ・レスピーギの『ローマの祭』第1曲『チルチェンセス』はこの「キルケンセス」に由来する。「panem et circenses」という定型句で定着しているが、これはいずれも対格形である。この日本語訳としては「パンとサーカスを」のほうが近い。実際、下記のユウェナリスの原文では「パンとサーカス(見世物)を求める」という表現になっている。主格形にすれば、「panis et circenses」となる。「パンとサーカス」というタイトルから日本人が受けるニュアンスに近いのは、この主格形である。
地中海世界を支配したローマ帝国は、広大な属州を従えていた。それらの属州から搾取した莫大な富はローマに集積し、ローマ市民は労働から解放されていた。そして、権力者は市民を政治的無関心の状態にとどめるため、「パンとサーカス」を市民に無償で提供した。現在の社会福祉政策をイメージさせるが、あくまでも食料の配給は市民の権利ではなく為政者による恩寵として理解されていた。また食料の配布は公の場で行われ、受給者は受け取りの際には物乞い行為が大衆の視線に晒されるリスクを負わされた。この配給の仕組みによって無限の受給対象者の拡大を防ぐことが出来た。  
食糧に関しては、穀物の無償配給が行われていたうえ、大土地所有者や政治家が、大衆の支持を獲得するためにしばしば食糧の配布を行っていた。皇帝の中にも、処刑した富裕市民の没収財産を手続きを以て広く分配したネロ帝や、実際に金貨をばら撒いたカリグラ帝の例がある。  
食糧に困らなくなったローマ市民は、次に娯楽を求めた。これに対して、権力者はキルケンセス(競馬場)、アンフィテアトルム(円形闘技場)、スタディウム(競技場)などを用意し、毎日のように競技や剣闘士試合といった見世物を開催することで市民に娯楽を提供した。こうした娯楽の提供は当時の民衆からは支配者たるものの当然の責務と考えられるようになり、これをエヴェルジェティズムと呼ぶ。  
パンとサーカスは社会的堕落の象徴として後世しばしば話題にされ、帝国ローマの没落の一因とされることもある。また、「パンとサーカス」に没頭して働くことを放棄した者(これらの多くは土地を所有しない無産階級で proletari(プロレタリー) と呼ばれた、プロレタリアートの語源)と、富を求めて働く者と貧富の差が拡大したことも、ローマ社会に歪みをもたらすことになった。  
ところで、これらの給付の恩寵をじっさいに受けたのは広大な帝国人民のなかで数割にも満たないローマ市民権保有者の、なかでも都市に住んでいるさらに一部であった。共和政の中期、マリウスの軍制改革までは男性のローマ市民はすべて従軍の義務があり、故郷でパトロネジの庇護を受けるのは男手を奪われ(あるいは生命を奪われ)困窮しがちの中小地主階層であり、彼らは軍団兵の家族であった。そして実際に配給されるのは焼かれたパンではなく穀物(小麦粉)であり、当然ながら食べるためには調理器具や燃料が必要であり、帝国化してのち述べられるようになった「働く事を放棄する」というのは大げさな表現である。  
統治者側の視点からみれば、ローマにとって穀物給付は大貴族や皇帝が気まぐれに恩寵的に与え始めたようなものではなく、前123年ガイウス・グラックスによって提案された穀物法(低価格で全市民あるいは貧窮市民への売却)提案に起源をもち前58年にクロディウス護民官により初めて実施されたローマにとって伝統的な意味合いをもった政策でもあった。また当初はポエニ戦役の勝利により急速に拡大したローマ世界において支配階層となっていった大貴族・騎士階層と、ローマ近在の没落しつつあった中小地主階層との格差問題の解消という緊張関係のなかで提案された法案であった。もっとも、実際に穀物給付が政策としておこなわれはじめた共和政末期には、すでにローマ軍政は給付付きの志願制に変更されていたため、この穀物給付政策は軍団兵家族の救恤といった当初の目的から没落市民への恩給へと、また護民官や皇帝の権威を鼓吹する手段へと変質してゆく。  
この「パンとサーカス」はローマ帝国の東西分割後も存続した東ローマ帝国ではしばらく維持されていたが、7世紀のサーサーン朝やイスラム帝国の侵攻によってエジプト・シリアといった穀倉地帯を失うと穀物の供給を維持できなくなり、終焉した。ただし、その後も皇帝が即位時に市民に贈り物を配ったり、年に何回か戦車競争を行うなどローマ皇帝の正統性を示す儀式としては続けられており、帝国末期で国庫が窮乏していた14世紀末の皇帝マヌエル2世の戴冠式の時にも、銀貨が市民に配られたことが記録されている。 
 
ローマの文化 
ローマ市民の都市生活  
ローマ人がどんな生活をしていたかを見ておきましょう。彼らの生活はユニーク。時代はカエサルから五賢帝時代、だいたい紀元前50年くらいから200年くらいまでと考えておいてもらったらいいです。  
ローマ市は「パンとサーカスの都」と言われる。広大な属州から搾り取った富がローマ市にはどんどん流れ込んでくる。その富がローマ市民にばらまかれた。ローマ市民であれば何も財産がなくても食べるに困らず、娯楽も只で提供された。それを言いあらわしたのが「パンとサーカスの都」です。  
まず、パン。  
穀物の無料配給というのが行われていて、家族が何人もいたら足りないけれど、自分一人なら充分に食べていけるだけの食料が配られました。それ以外にも臨時で皇帝や有力貴族が配るからね。ネロ帝は暴君として有名だけど、民衆の人気は高かったんだ。彼は裕福な市民を死刑にして財産没収して兵士や民衆にサービスをしまくるんだね。カリグラ帝は本当に金貨をばらまいたりもした。広い意味で民衆、狭い意味で兵士に支持されることが皇帝権力の源だったことが分かります。  
サーカスも分かるでしょう。  
剣奴の試合が頻繁に行われていた。あと競馬。戦車競争です。演劇も盛んだったようだ。こういう娯楽がしょっちゅう行われていて、費用は皇帝や有力者持ち。皇帝達は人気取りのために国家の祭りや記念日をどんどん増やしていくんです。そういう祝日祭日にはいろいろな催し物を開催する。要するに市民は只で遊んで暮らせたわけだ。  
有名なコロセウムです。5万人収容というからすごい。当時は天幕を張って屋根もついていた。中に水を張って模擬海戦の見せ物もやったんだって。そんなこと思いつくことが驚異。東京ドームに水を入れてボート競技しようなんて思いつきますか。  
市民サービスとして有名なのが公衆浴場です。  
カラカラ帝の造ったものが規模の大きさで有名ですが、それ以外にもローマ市内には千軒以上の公衆浴場があった。  
これ、浴場と訳しているけれど、日本の銭湯を思い浮かべたらダメですよ。日本語に翻訳するときにあてはまるものがなかったから公衆浴場なんて訳されて教科書や資料集もそう書いてあるけど、実は違う。ようやく日本にもこれが普及してきました。フィットネス・クラブとかスポーツ・クラブとか呼ばれている、あれです。うちの近所にエグザスというのがありますが、まさしくあれ。  
入場料は非常に安かった。本には10円と書いてあるんですが、只くらい安かったと思っておこう。で、入場するとまずトレーニング・ルームがある。そこでレスリングしたり、球技したり、円盤投げ、やり投げの練習で一汗流します。次はマッサージ・ルーム。ここで身体をほぐしてもらって、いよいよ入浴。これはサウナです。低温サウナで慣らしてから高温サウナ。二つのサウナがあったようです。身体をきれいにして暖まったところで、最後はプールでひと泳ぎ。  
まさしく、フィットネス・クラブでしょ。さらにここで終わりじゃないんですよ。  
このあと遊戯室や談話室に入る。友達とお喋りしたり、将棋なんかのゲームをしたりして遊ぶ。やがて腹が減りますわな。そしたら食堂へ行く。景気の悪いときでも最低6皿の料理がでた。そのうち2皿は肉料理だって。当然ワインもでるでしょうね。これ別料金ではないですよ。はじめの10円の入場料で最後まで遊んで食べられる。  
今の日本よりよっぽど満足いくサービスですね。これがローマの公衆浴場です。  
一般市民でこれだから、裕福な市民や貴族はどうだったか。  
この風呂やプールを自宅に持っている人々ですからね。彼らの贅沢を言い出したらキリがないので、食事風景だけ話しましょう。  
貴族達はしばしば宴会を開く。こういうときに主催者は金に糸目を付けず珍味をどこからでも手に入れてきて風変わりな調理を施して、これでもかこれでもか、と食事を出したらしい。  
宴会に出る者達は食事服というのを着ます。これは食事の時だけ着る使い捨ての服です。資料集の食事風景のイラスト見て下さい。寝そべっているでしょ。これが正式な食事のマナー。彼らは箸もフォークもスプーンも使いません。食事は手づかみ。寝そべって手づかみでだらだら食べる。手はすぐにぐちゃぐちゃに汚れるね。その手を食事服で拭うわけです。だから、汚してもよい服が食事服。なんですが、彼ら金持ちはこの食事服に金をかけて、贅をこらしたりするのですよ。その高価な食事服を惜しげもなく汚して、ポイポイって捨てるの。一回の宴会で何回も着替えたりする者もいる。  
彼らを見ていると散財する事に情熱をかけているようです。それがステータス・シンボル(地位の象徴)だったんだろうね。アピキウスという大金持ちの話があります。この人食道楽でさんざん浪費したあと、あと10億円財産が残っていたのに、貧乏では生きている意味がないと言って自殺した。  
で、宴会は続きます。どんどん食事はでます。出席者、満腹でもう食べられません。そうすると侍(はべ)っている奴隷を呼ぶ。宴会場にはたくさんの奴隷がいるんですが、孔雀の羽を持っている奴隷がいる。その奴隷がその貴族に近づく。貴族は上を向いてアーって口を開ける。奴隷がその口の中に羽を突っ込んでグリグリするんです。満腹の喉に異物を突っ込まれますからね、ゲーッて吐くんです。お腹の中のものをすっかり吐き出して、貴族はまた新たな皿に挑むのです。吐いた汚物はというと、別の奴隷がきれいに処理してくれる。彼ら吐くために食っているのです。  
これは明らかに異常な光景だよね。こういう暮らしぶりを退廃と呼ぶのだと思います。  
退廃ということでは性的な面では滅茶苦茶だったようで、貴族の夫婦関係なんていうのは名目だけみたいですね。  
浮気みたいな事は当たり前だったんですが、前回も話したように出生率がどんどん低下するんです。元老院の名門貴族の家がどんどん断絶する。イタリア半島以外からも名門の家の者を元老院議員に任命して、欠員を埋めたりしているんですよ。出生率低下の原因はいろいろな説があってはっきりしませんが、多分子供を産むのが邪魔くさかったんではないか、と思う。貴族は自分で子供を育てるわけではないですがそれでも面倒なもんだ。しかも夫からすれば生まれた子が誰の子か分からないわけで、それに財産を譲るのもあほらしい。そんなことに煩わされるよりも今日の楽しみを思い切り楽しみたい。金持ち達の気持ちはそんなところではないでしょうか。  
それにしても、奴隷がたくさんいる社会自体が退廃といえるかもしれない。  
金持ちはたくさん奴隷を使っていた。町に出る時は最低二人はお付きの奴隷を連れていくのが中堅市民の条件。前70年頃のローマ市人口がだいたい50万。そのうち四分の三が奴隷もしくは解放奴隷だったというから、奴隷はほんとに多い。  
大金持ちになるとわけのわからん奴隷をたくさん使っている。主人の靴を脱がす奴隷とかね。ある金持ちは自分の靴を脱がす奴隷を二人持つ。外から帰ってくるとデンとひっくり返って奴隷に靴を脱がしてもらうんですが、同時に脱がすために右足専門靴脱がせ奴隷と左足専門靴脱がせ奴隷と二人要るんだって。こういう奴隷はあまり能力いらなくて大した仕事も任されませんが、有能な奴隷は子供の家庭教師にしたり、家計を取り仕切らせたりもしたんです。  
ところで奴隷の供給源ですが、戦争捕虜や新しい征服地の住民などが奴隷としてローマに連れてこられていたという話を前にしました。  
ところが、前回も話したように五賢帝の二番目、トラヤヌス帝の時がローマ帝国の領土が最大でしたね。ということはそれ以後ローマ帝国は成長期が終わって守りの時期に入るわけ。新しい征服地がなくなる、戦争捕虜も激減するということだ。では、それ以後は奴隷の数が激減するかというとそんなことはなさそうなんですよ。トラヤヌス帝以後の奴隷はどこからきたのか。  
最近こんな説が唱えられています。奴隷=捨て子説。ローマ人達は子供が産まれると育てるのが嫌だからどんどん捨て子にしていた、というんだ。いわれてみればそうかもしれない。出生率が低下といいましたが、今みたいに避妊法が発達しているわけではない。男と女がいれば平民だって貴族だって妊娠するはずだ。中絶に失敗すれば出産する。捨てていたから見せかけの出生率が減少したと考えれば納得がいくね。  
捨て子の名所があったらしい。「乳の出る円柱」という所。いらない赤ちゃんはみんなここに捨てる。そして捨て子を集めてまわる業者がいた。嫌な話だけど、この業者が捨て子を奴隷として育てて売るんだ。これが奴隷の供給源として大きなものだったらしいです。ホラティウスという詩人がこんな事を言っている。「粘土が柔らかければ、お気に入りのどんな形にでも作ることができる。」  
だから理論的には、赤ん坊を捨てた貴族が、何年かして自分の実の子だと知らずに奴隷を買って働かせる、ということもあり得るわけです。何とも言えない気分です。  
金持ち連中も奴隷を使うことに対して多少は良心がとがめたのかもしれなくて、自分が死ぬときに遺言で、奴隷達を解放してやることが多かったんです。こういう人を解放奴隷というんですが、彼らは自由ではあるがローマ市民権はありません。ところが、例えば解放奴隷同士が結婚して子供が産まれたら、この子は生まれながらにしてローマ市民なんです。だから、公衆浴場も入れるしパンも配給される。もし、商売で成功でもしたらお金を積んで騎士身分という貴族になることだってできる。奴隷を買って働かせることだってできるんです。  
身分制の社会でありながら、その身分が絶対的でないところがローマの活力の源でもあるといわれています。それにしても、この国はやはり変だね。 
ローマ法  
一面では退廃的でやりきれないローマ文化ですが、これが何百年も繁栄し続けたのはやはり統治技術のうまさ、柔軟さが挙げられると思います。  
そしてローマ人は公正を求めて常に法を尊重する文化を維持し続けた。ここはローマ人の偉大なところですね  
それを象徴するのがローマ法。ちょっとのちの皇帝ですが6世紀のユスティニアヌス帝は重要。トリボニアヌスに命じて「ローマ法大全」を編纂させた。これはローマの法と法学説を集大成したものです。試験によく出るよ。 
土木・建築  
これもローマ人の得意分野。法律とか建築とか、実用的なものでローマ人は能力を発揮する。  
建築ではアーチが特徴。何気なく見ていますが考えはじめるとこれ、不思議でしょ。なんで一番上の石は落ちてこないんですか。鉄筋が入っているわけではないからね。これ、石の切り方に微妙に傾斜がつけてある。下に落ちようとする重力を横の石に逃がしているわけです。これで石積みの大きな建物を建設できるようになった。単独アーチの建造物が凱旋門。コロセウムもじっくり見てみるとアーチを集めて造られているのが分かるでしょ。  
でっかいのが、水道橋。フランスにあるガール橋が有名。高さが50メートルある。ローマ人は重要な場所にどんどん都市を建設します。そこに水がなくてもお構いなし。なければどこかの遠くの山の上から水を引いてくる。その為に造られたのが水道橋です。  
その他の建築物としてはアッピア街道という軍用道路が有名。今も一部が残っています。アケメネス朝ペルシアにあった「王の道」のローマ版だ。 
学問・芸術  
ローマの学問芸術はほとんどギリシア、ヘレニズム文化の真似。独創性はないといわれています。  
哲学ではストア派が流行った。セネカが有名。この人はネロ帝の先生で、ネロ少年を補佐していた。それからマルクス=アウレリウス=アントニヌス帝。前回も話しました。著書「自省録」。  
教科書では出てきませんがエピクテトス、という人も結構有名。この人は奴隷出身。のちに解放されて有名な哲学者になるのです。エピクテトスは足が悪く杖なしでは歩けなかった。残された絵を見ても杖を持って描かれています。はっきりとは分からないのですが、奴隷時代に主人に足を折られたらしい。哲学者になるくらいだから彼は若い頃から高い精神的な世界を持っていたんだろう。態度や目つきが奴隷らしくなかったのかもしれない。  
「奴隷なら奴隷らしく卑屈な顔をしないか。」主人はそんなエピクテトスが憎らしくて、彼の足を痛めつけたんだろう。それに対してエピクテトスは「そんなことをしたら足が折れてしまいますよ。」と涼しく言ったらしい。主人は更にカッとしてそのまま足を折ってしまった。そうしたら「ほら、だから言ったじゃないですか」と、主人を諭したというんです。  
エピクテトスの詩が伝わっています。  
奴隷エピクテトスとしてわれは生まれ、身は跛、貧しさはイロスのごとくなるも、神々の友なりき (イロスは「イーリアス」に登場する乞食)  
「自分のものでない長所は、何も自慢せぬがいい。もし馬が自慢して「私は美しい」といったとするならば、それは我慢できるだろう。だが、きみが自慢して「私は美しい馬を持っている」というならば、きみは馬の優良なことを自慢しているんだと知るがいい。ところで、きみのものはなになのか。心像の使い方だ。したがって、きみの心像の使い方が自然にかなっているとき、その時こそ自慢するがいい。というのは、そのときは、なにかきみの優良なものを自慢しているのだから。」  
例えば、貴族がいて、高価な馬を買って自慢しているんだな。エピクテトスはいう。お前は馬か。馬が自分を自慢するなら分かるが、なぜお前が馬を自慢するのか、と。分かるよね。MD買ったとか、最新のPHS持っているとか、ブランドのカバン持ってる、とかいって自慢する人いませんか。あなたの心には自慢するものがないのですか、ということを言っているのがエピクテトス。「奴隷だったからこういう考えをしたんだ」といってしまえばそれまでですが、われわれの生活態度や精神を振り返らせる力を持った内容だと思うよ。もう一つ。  
「記憶しておくがいい、きみを侮辱するものは、きみを罵ったり、なぐったりする者ではなく、これらの人から侮辱されていると思うその思惑なのだ。それでだれかがきみを怒らすならば、きみの考えがきみを怒らせたのだと知るがいい。だから第一に、心像に奪い去られぬようにしたまえ。なぜなら、もしきみがひとたび考える時間と猶予とを得るならば、容易にきみ自身に打ち勝つだろうから。」  
これも面白い考え方です。だれかがきみを殴った。あなたは殴った人に対して怒りや憎しみの気持ちを抱くよね。でもそれは、間違いだと、エピクテトスは言う。彼はあなたを殴っただけ。怒りや憎しみをあなたの心に植え付けたのは、あなた自身の心だ、怒りは彼の中にあるのではなくて、あなたの中にあるのでしょ。あなたを怒らせているのはあなた自身の怒りの心。ほらほら、それに振り回されてはいけませんよ。自分の心です、コントロールしなさい。エピクテトスの言いたいことはこういうことだと思います。  
最終的にはこういう発想で心の平安をたもとうというんです。ストア派ですからね。自分の足を折られても平然としていたエピクテトスらしいです。でも、奴隷だから、と片づけてしまうと間違えると思う。  
マルクス=アウレリウス=アントニヌス帝、ローマ帝国のトップのこの人が奴隷のエピクテトスと同じストア派だということをどう考えたらいいんでしょうか。  
私の持っているこの本、中央公論社の「世界の名著13」なんですが、エピクテトスとマルクス=アウレリウス=アントニヌス帝が一緒に収められているんだよ。象徴的でしょ。「自省録」を読むとアウレリウス帝もやはり、精神の平安を一所懸命求めているんですよ。  
ローマの貴族達は贅沢三昧で吐いては食べ、産んでは捨て、と滅茶苦茶ですが、そんな生活をしながらも心の奥底ではヒュ〜っとすきま風が吹いていたんではないか。贅沢で精神の平安は得られない。皇帝がストア派哲学者であるということは、まさしく彼らの心を象徴している気がしてなりません。  
奴隷も皇帝も心が求めているところは案外近いところにある。  
単純に「心の平安」といっておきましょう。ちょっと先走りしていうと、これを哲学ではなく宗教という形でローマ人に与えたのがキリスト教だったのではないか。だから、あっという間にキリスト教がローマ帝国に広まったと私は考えています。  
哲学の最後にセネカについて一言だけ。セネカは剣奴の競技に反対してました。人道的な立場ではなくて、競技を観戦することが心の平安を乱すからという理由なんですがね。ベスビオ火山の噴火で埋まったポンペイという町があります。当時の人々の生活をまるまる残したまま発掘されて、面白い遺跡です。そのポンペイの剣奴の宿舎の壁に落書きが発見された。そこには「ルキウス・アンナエウス・セネカ」。セネカのフルネームが書かれていた。  
歴史・文学については名前と作品列挙。とにかく覚えるだけ。  
あのカエサルがガリア遠征を記録した「ガリア戦記」。ラテン語の名文らしい。  
ポリュビオス(前2世紀)の「歴史」。この人はギリシア人だけど人質としてローマに連れてこられてカルタゴ陥落の現場に居合わせた。政体循環論という歴史理論を唱えた。  
リヴィウス(後1世紀)「ローマ建国記」。  
タキトゥス(2世紀)「ゲルマニア」「年代記」。前者はローマ人から見たらまだまだ未開人だったゲルマン人の貴重な記録。ゲルマン人は今のイギリス人やドイツ人、フランス人の直接の祖先。タキトゥスは堕落したローマ人と比較して質実なゲルマン人を持ち上げています。  
ヴェルギリス(前1世紀)のローマ建国叙事詩「アエネイス」。  
ホラティウス、オヴィディウス、はともに前1世紀の詩人です。  
ストラボン(1世紀)「地理誌」  
プトレマイオス(2世紀)「天文学大全」。これは、天動説を唱えて有名。これ以来コペルニクスという天文学者が出てくるまで1300年間ヨーロッパの人は地球は動かないと信じた。