日本は農業国家です

いつから農業国家になっていたのでしょうか 
 
尖閣諸島 
北方四島 
沖縄基地問題 
加えて足元の農業問題 
政治の役割は何なのでしょうか 
 
明日の社会の姿を考える良い機会かもしれません


 
明日の社会を農業に託します
   
明日の社会を林業に託します
  
明日の社会を水産業に託します
 
日本の明日の社会を 何に託しましょうか
 
農業が日本を救う 
いささか皮肉っぽい、逆説的なタイトルだが、副題には「こうすれば21世紀最大の成長産業になる」とある。問題はこの「こうすれば…」が、一筋縄でいかないところが日本農業の泣き所だと言えるだろう。 
シンクタンク「東京財団」の上級研究員である山下一仁氏の指摘によれば、「(2007年度)全農家299万戸の総生産額が8兆2000億円で、パナソニック1社の2008年2月期9兆700億円に及ばない上、同社の従業員31万人と比較すれば、日本の農業がいかに非効率かがわかる」 
という。しかもこれだけの農家数で農業に取り組みながら、食糧自給率が40%以下という数字を示していること自体、長年に亘ってコメ本位という「モノカルチャー」を継続してきた日本の農政がいかに劣悪なものであったか、しかもそうした農政を支えてきたのが農協であるというのが著者の指摘である。 
戦後GHQの命令で地主が追放され、小作農がすべて自作農に変身した。昔から農村で自作農の田畑相続は長男だけになされ、次男以下は婿養子になるか、小作農となるか、都市に出て奉公人になるかしていた。 
これは少ない田畑を分けることを「田分け=たわけ」と言って避けた知恵だった。それをいくら占領軍に押し付けられたとはいえ、農村改革の美名の元に、なんの疑いもなく「国策的たわけ」を断行したツケが今大きくのし掛かっていることになる。 
それが戦後の復興期を過ぎて高度成長時代に突入した1965年頃から、都市部の工業地帯からの求人に応じて、数多くの農家の若者が、狭小な農地から上がる少ない収入と過酷な労働を嫌って、「中学生という金の卵」と呼ばれた人手ブームに乗って都市部に殺到したのである。 
♪ああ上野駅 ♪どこか故郷の 香りを乗せて 入る列車の懐かしさ〜 
すでにその頃から日本農業の衰退は始まっていたことになる。そして現在では「専業農家」と呼ばれる農家戸数が、実に1割を割っているという憂うべき現況にあるのだ。 
現在自民も民主も、農業施策として補助金制度を全面に打ち出しているが、農地法で禁じられている耕作放棄地も放置地主もそのまま放置されており、彼らすら農家としてたとえば「減反農家」として補助金対象となっている。 
またかつての農地を転用して進出した企業に勤務する兼業農家も、当然補助金を受けられるし、自分の農地をそうした企業に売った農家は、当然多額の売却費を得て、豪邸を建てて優雅な生活を送っている。 
逆に専業農家が、土地の貸し出しや売却を求めてもそれに応じず、大型小売業や工場、あるいは産廃施設として売れることを待っているのが今の農村の姿だと指摘する。 
著者によれば、こうした不合理・不条理を改善するためには、「ザル法」になっている現行法を忠実に守るだけでまずは充分だという。それが出来ぬようではまさんいこの国の未来は暗い。 
その反面、新たに農業に参入したいという個人や企業には厚い拒否の壁が立ちふさがる。またなんとか参入を果たしたとしても、それまでの企業経営と農業とのギャップで、挫折したケースも数多いと指摘する。逆に成功した事例を挙げてはいるが……。 
また著者によれば、本著の執筆に当たって各地の農村を取材し、農協にもインタヴューを試みたが、各地であからさまな妨害と、取材拒否の連続であったという。 
たとえば、ミカン(蜜柑)の某産地では、規格外の小玉はすべて廃棄処分とされ、「小玉排除の幕まであるらしいのだが、取材前には撤去されたり、事前に変な取材には応じないように伝えられたケースまであったという。 
実際には小玉の方が美味しいらしいのだが、農協を通じて出荷する場合、出荷を断られると手の打ちようがないという。ここにも、既存の流通システムに依存し切っている、農協の硬直姿勢が見て取れる。 
最後にタイトルの「日本を救う農業」としては、 
1.農地管理のデータベース化 
2.民間型農協の出現 
3.新規参入の壁排除 
4.素晴らしい農作物の海外輸出 
などなどを提案しているのだが、ただその前提として絶対に不可欠なのは、昨今日本中に充満している「物貰い根性」からの脱却ではなかろうか。

 
2010/11  
 
「来年のAPECまでにTPP妥結」 閉幕直後、米大統領が提案(11月16日) 
早期決断迫られる日本 
横浜市で14日まで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で菅直人首相は「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)」関係国との協議開始を決めた政府方針を説明し、TPP参加への意欲を国際的に表明した。「アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の実現」をうたった首脳宣言を議長としてまとめた首相は「平成の開国」の必要性を訴えたが、TPP参加には農業団体などの反発が強く、今後は難しい判断を迫られる。「TPP交渉は来年11月にハワイで開催するAPEC首脳会議までに妥結したい」。APEC首脳会議の閉幕直後、横浜市内のホテルで開かれたTPP首脳会合。オバマ米大統領の提案に、交渉中の残り8カ国の首脳らも同意し、オブザーバーというあいまいな立場で出席した菅首相は各国から「できるだけ早い機会に参加を」と促され、「早期決断」を迫られた。TPPは関税100%撤廃を原則とし、TPPに参加すると、農業への打撃が懸念される。政府は、農業強化を目指す「農業改革の基本方針」を来年6月に策定する考えで、仙谷由人官房長官はTPP参加の判断を来年6月前後との見通しを示している。だが、農業団体や民主党内の反対論は根強く、日程通りに運ぶ保証はない。一方、自動車や電機で日本のライバルの韓国は、米国や欧州連合(EU)との自由貿易交渉で先行し、経済界からは「国益を総合的に判断した場合、TPP参加以外の選択肢はない」(日本経団連の米倉弘昌会長)との声が強まっている。TPPを主導する米国が妥結時期を明示したことでTPPのルール作りが加速し、参加が遅れるほど、日本は不利な立場に立たされ、高成長が続くアジアでの貿易自由化の流れに取り残されかねない。 
オバマ政権は、アジアへの輸出拡大で米国経済をテコ入れしたい考え。雇用低迷が響いて、中間選挙で与党・民主党が惨敗したオバマ政権としては、ハワイでのAPEC首脳会議でTPP交渉を妥結し12年の大統領選に向け、成果をアピールしたい意向とみられる。菅首相は、APEC首脳会議後の会見で「弱くなっている農業を活性化し、やや立ち遅れてきた自由化の促進を『平成の開国』という形で推し進める」と強調。政府は15日、「アジア太平洋自由貿易圏・経済連携協定のための閣僚会合」の新設を決め、TPPに向けた国内環境整備へと乗り出したが残された時間は少ない。 
「米中対立」、政策協議を左右 
APEC首脳会議とその直前に開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議は、米国と中国の両経済大国の主張が対立し、地域経済統合や世界経済の不均衡是正の具体策に踏み込めなかった。主導権争いを演じる米中の関係が多国間の政策協議の行方を左右する構図が鮮明となった。APEC首脳宣言は「アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の実現」をうたったが、FTAAPの基礎は、TPP▽ASEAN+3(東南アジア諸国連合と日中韓)▽ASEAN+6(ASEAN+3とインド、オーストラリア、ニュージーランド)の三つの枠組みを併記し、FTAAPの実現時期も明記できなかった。米国がTPPを主導するのに対し、中国は「ASEAN+3」を足場に影響力を強めることを狙っており、米中の溝が埋まらなかったためだ。 
TPP交渉に参加する9カ国は来年11月までの交渉妥結で一致し、米国は構想段階にとどまる「ASEAN+3」に大きく差をつけ、地域経済統合の主導権を握りたい考え。だが、中国が反発を強め、統合の道のりが険しくなることが予想される。 
また、11、12日にソウルで開かれたG20首脳会議では、世界経済の不均衡是正策として、過度の経常黒字、赤字を縮小するための「参考指針」で合意できるかが焦点だったが、「11年前半に指針策定」と先送りされた。巨額の経常赤字を抱える米国が策定を目指したのに対し、中国は「経常黒字圧縮に向け、人民元の大幅切り上げを迫られる」と警戒を解かなかったためだ。 
オバマ政権は12年の大統領選までに中国から譲歩を引き出し、輸出主導で米国経済を回復させたい考え。だが、中国は、2年後に胡錦濤国家主席から習近平国家副主席への権力継承を控え、波乱要素は避けたい。リーマン・ショック後、先進国の地盤沈下と新興国の高成長を背景に米中関係の重要性が増したが、国内事情から相手国への妥協が難しく、国際的な政策協調に影を落としている。  
農地法改正に慎重=農業参入、既に「相当緩和」―鹿野農水相(11月16日) 
鹿野道彦農林水産相は16日の閣議後記者会見で「農地法は昨年改正され、相当大幅な緩和がなされている」と述べ、農地法のさらなる改正には慎重な立場を明らかにした。菅直人首相は14日のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議閉幕後の会見で「農地法が若い人や一般法人が農業に乗りだすときにかなりの制約になっている」と指摘し、貿易自由化に備えた農業活性化策として参入規制改革に意欲を示していた。鹿野農水相は、農地法の参入制限緩和について「昨年で一つの区切り」との認識を強調。農地法も含めて「何か他にやるべきことがあるのかどうかは、これから議論していく」と述べ、政府が月内にも新設する農業構造改革推進本部(仮称)の検討課題になるとの見通しを示した。   
横浜APEC2010 TPPで首相「高いレベルの連携」(11月16日) 
菅直人首相は14日、日本が関係国との協議入りを表明した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の協定交渉参加国首脳会合(9カ国)にオブザーバーとして出席し、首相は経済連携を進める考えを表明した。アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の議長として招かれた。首相は「高いレベルの経済連携を進める」と強調。「交渉参加国と貿易投資の自由化について緊密に協議をしていきたい」と訴えた。会合では来年秋の交渉妥結を目指す方針を確認。チリのピニェラ大統領は会合後、記者団に「日本とカナダを2011年のAPECまでに加盟国として迎えたい」と語った。一方、政府は15日、経済連携協定(EPA)の関係閣僚委員会を開き、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)とEPA推進のための閣僚会合を設置することを決めた。仙谷由人官房長官と玄葉光一郎国家戦略担当相が議長。また、人の移動に関する検討グループ設置や、非関税障壁への取り組み強化も決めた。 .  
APEC:TPPが最大の焦点に(11月15日/朝鮮日報) 
横浜市で開催されたアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議で、加盟21カ国・地域の首脳らは、域内自由貿易体制の拡大を協議した。しかし、APECのネックとされているリーダーシップ不足で、各国の利害関係を調整することができず、「自由貿易拡大」「均衡発展の模索」という原則だけを確認するにとどまった。 
むしろ注目されたのは、急浮上する中国と、これをけん制しようとする日米間の神経戦だった。特に、米国のリードと日本の参加で弾みがついた「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)」が最大の焦点となった。TPPは、米国をはじめとする米州4カ国、オセアニアの2カ国、シンガポールを含むアジア3カ国の太平洋沿岸9カ国が、2015年をめどに関税全廃を実現すべく協議し、来年11月までに交渉妥結を目指す自由貿易協定。昨年11月に米国が参加したことで注目され始め、最近米国の要請により、日本が参加の意向を表明したことで、今回のAPEC参加国・地域の間で最大の関心事となった。李明博(イ・ミョンバク)大統領も、朝日新聞とのインタビューで参加を検討すると語り、タイも関心を示している。 
TPPは、単なる経済的な意義だけではなく、戦略的に大きな意味を持っている。「東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(韓中日)」という東アジアの枠組みで影響力を拡大してきた中国をけん制しようという思惑がうかがえるからだ。 
日本の各メディアによると、今回のAPEC首脳会議では、「APEC」と「ASEANプラス3」にTPPという新たな枠組みが加わったことで、各国首脳は個別会談を通じ、将来の秩序に対する相手の意向を把握するために余念がなったという。  
横浜で「第二の開国」目指すと首相、APEC・CEOサミット/神奈川(11月14日) 
アジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳と経済界の代表らが投資や貿易について議論するAPEC・CEOサミットが13日、横浜市内のホテルで開かれ、日米中の首脳が講演した。オバマ米大統領はアジアへの輸出拡大を目指す決意を述べ、中国の胡錦濤国家主席はさらなる経済成長に意欲をみせた。菅直人首相は環太平洋連携協定(TPP)協議に着手することを表明、“第二の開国”を目指す考えを示した。菅首相は151年前に横浜が開港されたことに触れ、「この横浜は当時、外国に向かって開かれた港のひとつ。今では日本で屈指の港になった」と紹介。その上で「その横浜で皆さんに申し上げたいことがある。日本は今再び大きく国を開いていくことを決断した」と話した。経済連携協定を結び、自由貿易圏を形成している国が増えていることに触れ、「わが国はこの潮流に立ち遅れてきた」と説明。日本が繁栄するため、「世界、アジア地域とともに成長の道を歩むことを抜きに日本の繁栄は考えられない」と述べ、TPP参加へ強い意欲を示した。菅首相の講演を受け、オバマ米大統領は「日本を含むアジア諸国で起きていることはアメリカにも大きな影響を与える」と述べ、高い経済成長を続けているアジア地域の重要性が増しているという認識を示した。TPPについて「市場開放を実現し、輸出を増やしていきたい」と話し、急成長を続けるAPEC地域で米国の輸出拡大を目指す考えを表明した。胡主席は「中国は引き続き開放(政策の継続)をもって改革を促す」と強調。「世界との共同発展を堅持する」と述べ、各国と協調しながら経済発展を進める考えを強調した。CEOサミットは日本経団連主催で、約千人が参加。会場内には世界各国メディアの30台以上のテレビカメラが並び、100人を超える記者が集まった。12、13の両日で計11人の首脳が登壇、世界に向けて自らの考えを発信した。  
TPP会合にオブザーバー参加=日本の立場を説明―菅首相(11月14日) 
菅直人首相は14日昼、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加国が横浜市で開いた首脳会合に、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議議長としてオブザーバー参加した。席上、首相は、日本の基本的立場について「わが国は高いレベルの経済連携を進め、そのために抜本的国内改革も推進する。これは『開国』と農業再生を両立させ、ともに実現する大戦略だ」と説明した。また、首相は、TPP交渉に関しては、国内に根強い反対論があることを念頭に、「情報収集を進めながら対応する必要があり、国内の環境整備を進めるとともに、関係国との協議を開始する」と述べた。   
APEC議長・菅首相、TPPで農業改革へ農地法見直しを視野(11月14日) 
菅直人首相はAPEC議長としての14日の記者会見で環太平洋経済連携協定(TPP)や農業改革について言及。「現行の農地法が農業従事者拡大の制約になっている。若い人が農業に参加できるようにしたい」などと、農地法見直しを視野に入れていることを明らかにした。TPPに関して「農業の再生と開国を両立する日本の基本方針を示し、各国の理解を得た」などと説明した。農業再生をめぐっては、「生産品の活用を第2次、第3次産業の活性化につなげていく」との方針を示した。  
TPPは成功しないとコメント、菅直人首相の外交は失敗(11月14日) 
コロンビア大学のジェラルド・カーチス教授(政策研究大学院大学客員教授)が11月14日午前6時からのTBS番組「時放談」で、気になる発言をしていた。それは、「アメリカでは、TPPに関する報道は、ほとんどなく、APECで議題にされているTPPは、成功しないだろう」というコメントである。これは、かなり意外てあった。 
APECとは、「アジア太平洋経済協力会議」、TPPとは、「環太平洋経済協定、環太平洋戦略的経済連携協定、環太平洋パートナーシップ協定、太平洋間戦略経済連携協定、トランス・パシフィック・パートナーシップ」という意味である。 
TPPに参加希望しているのは、APEC参加国21か国中、わずか9か国(2010年11月現在、すでに米国、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシアの5ヵ国が参加、次いでコロンビアやカナダも参加の意向を表明している。加えて、韓国の李明博大統領は13日、横浜市内のホテルで船橋洋一・朝日新聞社主筆と会見し、TPPへの参加について「APECの国々が自由貿易の方向に向かっており、どの国も(TPPを)検討している。韓国もその一つだ」と述べている。 
ただし、李大統領はTPPについて「象徴的な効果はあると思うが、実質的な効果はわからない」と慎重な姿勢を示しつつ、「参加の検討を始めた」と初めて明らかにしている。韓国は3年前に合意した米国との自由貿易協定(FTA)の早期発効を求め、11日にソウルであった米韓首脳会談で決着を図ったが、最終決着を見送っている。 
これに対して、菅首相と仙谷由人官房長官は、「バスに乗り遅れるな」「環太平洋の孤児になるな」などと、国内世論を煽り続けていた。 
となると、菅直人首相が、熱を入れてきたTPP参加表明は、一体何だったのかを根本から説明してもらわなくてはならない。単に、APECで脚光を浴びたいだけのパフォーマンスにすぎなかったのか、疑わしくなる。菅首相のAPEC外交は、明らかに失敗したと断言してよい。 
米国、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシアの5ヵ国に、次いでコロンビアやカナダ、韓国の2か国、計7国が、TPP参加国になり得るというのは、ある程度理解できる。だが、これ以上は、日本を含めて、容易ではない。だから、ジェラルド・カーチス教授が発言しているように、米国のジャーナリズムが、本気で報道していないのは、ある意味で当然なのであろう。 
菅首相は、APECと各国首脳との会談が成功したと記者会見を力説していたけれど、実態、惨憺たるものであった。とりわけ、中国の胡錦濤国家主席やロシアのメドベージェフ大統領は、菅首相を外交の相手して認めていない。それどころか、米国オバマ大統領も、普天間米軍基地の辺野古基地への移設が確定していないことから、依然として菅政権を信用していないのである。 
こうしたことから、APECが必ずしも成功したとは言えない状況下、菅政権は、内閣支持率が20%台に急落していることも手伝い、TPPへの参加は、単なる夢幻に終わってしまう可能性が大である。菅首相は、マキャベリズムが飛び交う国際外交の場で、ただの外交オンチ政治家としてその汚名を石柱に刻まれれば、これもまた痛烈な皮肉である。  
TPP首脳会議へ出席検討=菅首相、APEC議長国として(11月12日) 
菅直人首相が、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加国による首脳会議への出席を検討していることが分かった。前原誠司外相が12日の記者会見で明らかにした。アジア太平洋経済協力会議(APEC)議長国としての参加だが、9日に閣議決定した「TPP関係国との協議開始」へ大きく前進する動きと言えそうだ。TPP首脳会議は14日、APEC首脳会議の開催に合わせて横浜市で開かれる。オバマ米大統領ら9カ国の首脳が参加を予定している。   
民間版APEC委員 TPP参加「これがラストチャンス」(11月10日) 
相原元八郎三井物産顧問らアジア太平洋経済協力会議(APEC)の民間諮問委員は10日、横浜国際平和会議場で記者会見し、アジア太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉に対する日本の早期参加をうながした。相原委員は「ビジネス界はスピードが命。TPPの枠組みが決まる来年のAPECハワイ会議までに日本が参加していないと日本は危機的な状況に陥る」と述べ、「これがラストチャンスだ」と日本政府に早期の交渉入りを促した。ニューランドのトニー・ノエル委員は「日本国内に農業問題があることは承知しているが、質の高い貿易協定であるTPPは日本の農業を効率化させ、チャンスを広げるだろう」と強調。米国のデボラ・ヘンレッタ委員も「日本の指導力を評価している。どんな道筋でもいいから仲間に入ってほしい」と要請した。民間諮問委員のメンバーは13日、APEC参加国の首脳らと対話し、アジア太平洋地域の自由貿易体制の早期確立に向け、国内外の障壁を取り除くよう要請する。日本側のメンバーには、相原委員のほか、三菱東京UFJ銀行の渡辺喜宏顧問、東芝の森本泰生顧問が就いている。  
「入らなければ神奈川打撃」、松沢知事がTPP参加を支持/神奈川(11月10日) 
松沢成文知事は9日の会見で、アジア太平洋経済協力会議(APEC)横浜の焦点となる環太平洋連携協定(TPP)について、「日本はぜひとも参加すべき。日本は貿易立国、神奈川は輸出産業の集積地なので、TPPに入らないと大打撃を受ける可能性がある」との認識を示した。TPPをめぐっては、農業団体などが深刻な打撃への懸念から強く反対している。知事は「各国とも農業を守りながら参加しようとしている。関税のような形で保護するのでなく、貿易の自由化により農家の所得が落ちた分を補償する形でやっている」と指摘。その上で、「そういう意味では、民主党の所得補償の方向は間違っていない。ただ、農業の構造改革を促し、効率的で強い農業をつくるためにつながる所得補償や農政を目指すべき。そうすれば、世界の市場の中で戦っていける」と強調した。  
TPP「参加は白紙」と城島政調会長代理(11月8日) 
「アジア太平洋経済協力会議(APEC)横浜」の焦点となる環太平洋連携協定(TPP)をめぐり政府がまとめた方針について、民主党の城島光力政調会長代理(衆院10区)は7日のNHKテレビの討論番組で「参加不参加を明らかにしているわけではない。現時点では白紙の状況だ」との認識を示した。政府が6日夜まとめた「経済連携の基本方針」ではTPPについて「情報収集のため関係国との協議を開始する」との方針を決めた。菅直人首相らが当初盛り込みを模索した「交渉参加を目指し」との文言は民主党との協議の過程で削除された。同方針はAPEC首脳会議(13、14日)を目前に控えた9日に閣議決定される見通しという。城島氏は「各国がどういう対応をしているか、きちんと把握する必要がある」と情報収集の意義について説明。農業対策をめぐっては「TPPの有無に関係なく、農業を成長産業にしていく知恵を出し合っていかなければならない」との意向を明らかにした。自民党の石破茂政調会長は「国内の農業に及ぶ影響への対策を具体化しないと不安をあおる」などと早急な対応を促した。   
TPPは日本の農業を見直すいい機会だと思う(11月8日) 
日本の今後の進路を決めるという点、また国際的な日本のプレゼンスをどう確保するかという点でもTPP(環太平洋経済連携協定)問題の重要性は極めて高いものと思います。 
関われば、日本のさまざまな規制、また特に農業などの構造改革を進めることが必要になってきます。逆に関わらなければ、日本は本当に孤立したガラパゴス島になってしまい、経済成長の足かせになりかねないからです。 
与党内部からも反対の声、慎重論がでて、参加から情報収集へとトーンダウンしたのですが、まずは、APECで日本が「関係国との協議開始」を表明したことが、各国から評価されたと各紙が報道しています。 
TPPは、締結国との物品の輸出入の完全自由化だけでなく、サービス貿易、知的財産権、電子商取引、政府調達など広範囲なものですが、どうしても農業問題に焦点があたってきます。 
さっそく農政予算を増やせという声もあるようですが、農業問題に決着をつけておかなければ、個別の国との自由貿易協定推進、あるいは地域間自由貿易協定推進ということにもつねに農業問題が障害となってきています。 
だから経済産業省は貿易自由化を促進しようとし、農水省が反対するということになってきました。 
経済の成長性を求めて自由化を求める動きと、農業保護のためにブレーキをかけるという不毛な対立の構造からそろそろ日本も脱出する必要があるのだと思います。 
日本の農政は、農家の保護を行ってきましたが、平成20年に産出額はやや持ち直したものの、就業人口も減り、食料自給率も長期的に落ちてきています。なにか保護政策が農業の安楽死を目指しているのではないかという皮肉な見方すらでてきている始末です。 
農業問題に関しては矛盾を感じることが多いのも事実です。カロリーベースで、自給率が40%まで落ちた、もっと自給率をあげようというキャンペーンがあります。しかし、産出額では自給率は70%です。 
なぜそれだけの開きができるかというと、飼料となる穀物のほとんどが輸入でまかなっているからです。いくら国産牛だ、豚だ、鶏や卵だと思って購入しても、飼料が輸入なので、自給率はぐっと下がります。 
しかも、飼料には関税をかけず、安い飼料を農家が入手できる政策をやっているのですから、この差は縮まりません。 
問題の本質は穀物の自給率なのですが、これまで進められてきたのは米価を安定させるための減反政策であり、食料自給率とは矛盾した政策です。 
自由貿易協定締結推進のための個別所得補償も、いつのまにかそれがうやむやになり、専業農家が借りていた耕作地を兼業農家が返却を求めるという奇妙な現象となってしまっています。 
もうそろそろ、日本の農業をどうしたいのか、またどうあるべきかという将来ビジョンや戦略、とくに環境との関わり、競争力強化による海外への輸出、国内流通の再編などについて、農業関係者だけでなく、国民的な合意が必要になってきているのではないでしょうか。 
また国民的議論になかなかならないのが農業問題ですが、TPP(環太平洋経済連携協定)は、そんな議論を活発にするいいチャンスだと感じます。いきなり保護だ、補償だ、農業予算だというのはあまりにも乱暴な議論だと思えてなりません。  
菅総理は「TPP参加の是非」について国民に信を問うべきである(11月7日) 
最近の民主党政権の言葉が玉虫色の度合を増している。「平成の開国」といいながら、TPP参加の意思表明を明記することなく、「情報収集を進める必要がある」から「関係国との協議を開始する」とはどういうことか。情報収集といえば普通はオブザーバー参加のことである。参加を前提とすることなく、協議の相手国とみなされるのだろうか。もう一つ、八ッ場ダムについて、「『中止の方向性』という言葉に言及せず、一切の予断を持たずに再検討する」とはどういう意味か。国民に理解できない言葉使いは、国民の常識を離れて永田町の論理に民主党が傾斜している証左である。 
民主党内で一日でも長く権力の座にいたい人たちは、どんどん昔の自民党に近付いている。これに対して次の選挙が心配な人たちが反対している。そして、党内分裂をおそれて、玉虫色の言葉で問題を先送りしている。民主党は全党的論議をすると党分裂につながると考えて、全党的議論をしないようだ。だから、こういう玉虫色の政治になっていく。民主党に期待されていることは、権力にしがみつくことでもないし、玉虫色の言葉使いで決断を先送りすることでもない。TPPは明治維新の「開国」に匹敵する。国民の信を得なければならない。菅総理は覚悟をもって、「TPP参加の是非」を国民に聞いてみたいとして、国民に信を問うべきである。小泉総理の「郵政民営化」のように、である。菅総理にその覚悟がないとすれば、時代が菅総理を淘汰することになろう。  
鉄連、TPP参加求める声明(11月5日) 
日本鉄鋼連盟(会長・林田英治JFEスチール社長)は4日、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について「早期参加を強く求める」との声明を発表した。声明では「自由貿易体制の堅持が世界経済の成長に不可欠」としており、「米国やアジア主要国を含む広範囲な枠組みから外れることは重大な損失を招く」と強調している。TPP参加による関税引き下げで、新興国向け輸出強化など競争力回復につなげたい考えだ。  
戸別所得補償TPPとは別もの、浅尾慶一郎氏氏質問に農水相反論(11月2日) 
「APEC(アジア太平洋経済協力会議)横浜」の焦点となる環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)をめぐり、鹿野道彦農林水産相が1日の衆院予算委員会で、「TPP検討と、農家への戸別所得補償制度は別のもの」と語気を強めて反論する場面があった。みんなの党の浅尾慶一郎政調会長(比例南関東)との質疑での出来事。浅尾氏は「戸別補償があるからTPPによる関税撤廃を進めても農家は大丈夫ということか」などと政府側の見解をただした。TPPに慎重な鹿野農水相は「戸別補償はTPPうんぬん以前に決まった制度」などと、関税撤廃とリンクしない旨を強調。民主党政調会長を兼務する玄葉光一郎国家戦略担当相も「国民的議論の時間が必要」とトーンを合わせた。野党は戸別補償制度を「TPPへの露払い」と断じるなど、政府への攻撃材料としている。浅尾氏の質問はこうした雰囲気を踏まえての揺さぶり。推進派の菅直人首相は農水相の熱弁に渋い表情だった。  
保護主義の嵐が吹き荒れる大海で、「最後の救命ボートTPP」に乗る秘策(11月2日) 
菅直人政権は、アメリカ、ニュージーランドなど9ヵ月が締結交渉を進めている「Trans-Pacific Strategic Economic Partnership、環太平洋戦略経済連携協定)の交渉テーブルに着く方針を打ちだせるだろうか。それとも、いつものように先送りしかできないのだろうか。 
当初、本稿掲載日(11月2日)に行われると目されていたTPP交渉の参加に関する閣議決定は、本稿の執筆段階(10月31日)に限ると「困難だ」(政府関係者)との見方が支配的になっているという。 
それどころか、意思表明の最大のチャンスだったAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議(11月13、14日に東京で開催)までに閣議決定をすることさえ不可能だとの見方まで出ているほどという。 
だが、世界が相変わらずリーマン・ショック以来の経済・金融危機から抜け出せず、保護主義の嵐が吹き荒れる海の中にあって、TPPは最後の1隻となった救命ボートのような存在だ。 
モタモタしてきた日本が、今さら乗せてもらおうと変心しても、ハードルは低くない。米国のように「新たな参加には、すでに交渉を進めている9ヵ国すべてと事前交渉を行い、了承を取り付ける必要がある」と主張する国も存在する。 
そうした国々だけでなく、これまであらゆる形の自由貿易振興に強硬な反対を続けてきた国内の農業関係者の両方を等しく満足させて、TPPの交渉開始に着手できる戦略はないのだろうか。今回は、その秘策について考えてみたい。 
そもそもTPPとは何なのか。 
TPPは、対象分野を都合のよいところに限定しがちな多くの自由貿易協定や経済協力協定と大きく異なり、モノの貿易についての関税を完全に撤廃することが原則だ。仮に応じられない品目があったとしても、それらの品目についても10年間で段階的な廃止を実現することが義務付けられることになっている。 
核になっているのは、ニュージーランド、シンガポール、チリ、ブルネイの4ヵ国が2006年に発効させた自由貿易協定「パシフィック・フォー」(P4)だ。当初は4ヵ国の間で低率の特恵関税を適用することがポイントだったが、2008年ごろから金融や投資の分野への拡大論議に発展した。 
2008年11月には、豪州とペルーを加える交渉を翌年3月をめどにスタートすることを決定した。その後、さらに米国のほか、ベトナム、マレーシアが交渉に加わって、現在の9ヵ国による交渉となったのだ。 
あまり知られていないが、筆者が2009年2月27日に、ダイヤモンド・オンラインに寄稿したコラム「保護主義台頭への対抗軸『環太平洋FTA』構想への参加を急げ」で紹介したように、P4諸国は早くから日本の交渉参加を歓迎するとの趣旨の招致状が関係省庁に発していた。 
しかし、それらの官庁の官僚たちは、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎と続いた末期の自民党政権の状況を悲観し、端から「実現する指導力がない」と決め付けて、各政権に対して招致の存在すら知らさなかったという。 
それゆえ、日本では、政府としての積極的な参加に関する検討も論議も湧きおこらなかったとされている。 
その意味では、日本はTPPの創設メンバー国のひとつとしての交渉に加わる機会を棒に振り、すでに一敗地にまみれた状況にある。 
あのとき、交渉のテーブルについていれば、今になって、米国に「9ヵ国全部の了承が必要だ」などと、いきなり米国向けの譲歩を要求されるいわれなどなかったはずなのである。 
能力も知恵もないのに「政治主導」と唱え続けて、積極的に、官僚から情報や政策を引き出せなかったという点では、鳩山由紀夫、菅直人の民主党政権も自民党政権とほとんど同罪だろう。 
総選挙をまじかに控えた昨年夏の腰砕け劇を記憶している読者も多いのではないだろうか。鳩山代表率いる民主党は2009年7月公表のマニフェストで「米国との間で自由貿易協定(FTA)を締結し、貿易・投資の自由化を進める」としたにもかかわらず、わずか10日あまりで撤回した。 
新たなマニフェストでは、「締結」を「交渉の促進」と修正して骨抜きにしたばかりか、「食の安全・安定供給、食糧自給率の向上、国内農業・農村の振興などを損なうことは行わない」という文章まで盛り込み、自由貿易よりも国内農業保護を優先する姿勢を明確にしたのだった。 
排他的なEUと韓国のFTA 
しかし、長年、日本が本格的な自由貿易協定や経済協力協定の締結努力を怠っている間に、今回話題のTPPのような自由貿易協定は飛躍的に重要性を増している。そして、その原因は大別して二つである。 
第一は、貿易自由化交渉や経済連携協定の位置づけの変化に関連するものだ。かつては、貿易自由化と言えば、世界貿易機関(WTO)というマルチ(多国間)の場で推進する交渉が唯一かつ最大の柱であり、2国間や特定地域で行う貿易自由化交渉や経済連携協定交渉は、あくまでもマルチの補完と考えられていた。 
しかし、WTO交渉の長期的な停滞が響いて、むしろ、最近は、2国間や地域ごとの交渉は、それ自体が最大の目的として定着しつつあるのだ。その結果として、これらの協定は、当該国以外の諸国に対して排他的な性格が強いことがはっきりしてきた。 
特に、先に、EUと韓国が合意したFTAはそうした排他性の強さが専門家の間で大きな話題となっている。 
第2の問題は、とことん通貨・人民元の切り上げを先送りしようとする姿勢や、高関税の維持、外資規制への拘り、そしてレアアースを巡る輸出規制問題などによって、中国が保護主義色を強める一方となっていることがあげられる。 
中国は、今年中にもGDPで日本を抜き、世界第2位の経済大国に躍り出るとみられているだけに、こうした姿勢が世界経済に与える悪影響の大きさは計り知れない。 
TPPのような巨大な自由貿易市場構想は、中国をそうした保護主義と決別させるためにも重要となっている。つまり、TPPに加盟して、その恩典を享受したいのならば、中国自身もTPPに加盟して、他の加盟国に対して特恵関税を始めとした自由化措置を講じる必要があると迫ればよいわけだ。 
そのためには、日本や米国のような巨大市場を持つ国々がTPPに参加することが不可欠なのである。 
余談だが、中国は、日本や米国からの輸入品には高い関税を課している(乗用車で25%程度)が、ニュージーランドとの間にはすでに2国間のFTAを結んでおり、工業品には輸入関税を課さない措置を採っている。これは、ニュージーランドが中国と競合する工業製品を持たないゆえの措置である。 
第2次大戦の遠因になったスムート・ホーリ関税法 
ちなみに、最近顕著な経済大国・中国の保護主義化だが、これは、第2次世界大戦の遠因の「関税の引き上げ合戦」を招いたとされる、1930年成立の米スムート・ホーリ関税法を彷彿させるものと言える。 
同法は、第1次世界大戦中に世界最大の債権大国となっていた当時の新興経済大国・米国が2万点を超す品目について、平均で50%前後という関税引き上げを打ち出した法律だ。この法律は国際社会の反発を招き、欧州各国の相次ぐ報復的な関税引き上げに直結した。その後、わずか4年間で、世界の貿易は3分の1に縮小したとされている。  
換言すれば、「国内市場を閉ざすことで、自国の産業を保護できればいい」という視野の狭い発想は、1929年に起きた大恐慌の影響をより深刻なものにした。さらには、ABCD包囲網に象徴されるような資源の囲い込み合戦にも波及し、世界を第2次世界大戦に引きこんだのである。 
繰り返すが、1929年の大恐慌が翌1930年のスムート・ホーリ法の引き金となり、ブロック経済化が始まった。そして、ドイツがポーランドに侵攻して、第2次大戦が始まったのが1939年のことである。さらに言えば、日本軍の真珠湾奇襲は、1941年のことだった。  
一方、リーマン・ショックは2008年であり、中国の保護主義シフトが鮮明になった尖閣諸島の騒動は今年9月の騒ぎである。10年ぐらいの期間が必要なTPP交渉への参加方針の表明は、日本にとって、あるいは世界の自由貿易擁護のために、今すぐ待ったなしで必要な命題なのである。 
そこで、冒頭で掲げた問題だ。いったい、どうしたら、いきなり日本の参加に高いハードルを設けようとする米国や、保護継続のためにTPP交渉への参加を阻止しようと反対を声高に叫んでいる農業議員の両方とそれぞれ、折り合いを付けて、TPP交渉に参加することができるだろうか。 
その答えは、交渉の決裂を繰り返してきたドーハ・ラウンドの教訓を活かすことである。このラウンドは、ケネディ・ラウンド、東京ラウンド、ウルグアイ・ラウンドに続くWTOの自由化交渉として期待されながら、決裂・延期を繰り返すラウンドとなっているが、それだけに、どうすれば失敗するかという示唆に富んでいるのである。 
具体的には、ドーハ・ラウンドは、1999年11月のシアトル閣僚会合での立ち上げの失敗に始まり、2001年のドーハ会議で交渉開始だけは合意したものの、その後も決裂、延期を繰り返しているラウンドである。 
その最大の失敗の原因は、ウルグアイ・ラウンドの積み残しだった農業だけを新ラウンドのテーマとしてクローズアップし過ぎたことにある。 
実は、農業は、米国やカナダ、EUにも保護したい分野が残る交渉の困難な分野だ。しかも、ウルグアイ・ラウンドで交渉がまとまらず、ドーハ・ラウンドへ向けて積み残しとなったことでも、その交渉が難航するのは明らかなテーマだったのだ。それなのに、新ラウンドはこの分野に優先的に取り組もうとして失敗を繰り返してきた。 
TPPは米国主導の謀略ではない 
そこで、打開策である。 
むしろ、農業だけでなく、様々な分野を抱合することが大切になる。それによって、参加国がメリットを享受できる分野を増やし、各国が国益の観点から農業で譲歩し易い環境を作り出す必要があるのだ。 
現時点でちょっと考えただけでも、あとからポスト・ウルグアイ・ラウンドに付加されたアンチ・ダンピング規制の国際的な調和の問題や、逆に盛り込まれる寸前で漏れた投資や競争促進のルール作り、環境を口実にした排他的貿易ルールの抑制など、日本にとってメリットの大きい分野は枚挙に暇がない。 
折から、国際社会では、ロシアの穀物禁輸措置が大きな話題となっているので、食糧安全保障のための国内農業の保護政策ルール作りを検討テーマに加える手もあるはずだ。そうすれば、現在は、ただのばら撒きに過ぎないとの批判が根強い「戸別所得補償」を各国の食糧安全保障に必要な措置として認知させる余地が出てくるからである。 
こういう議論を俎上にあげることを目標にすれば、国内のTPP反対派の農業議員に対して、むしろ、関税撤廃で譲歩しても、TPPを進めた方がメリットになると説得できる余地が出てくるはずである。 
事前の2国間交渉を求める米国に対しても、中国市場を睨んだ開放的な投資(外資)ルール新設や、レアメタル(希少金属)・レアアース(希土類)の国際的な禁輸禁止ルール作りなど、日米2ヵ国が協調できる分野へのTPPの対象範囲拡大を提案すればよいのだ。 
そもそも日本国内ではTPPを米国主導の野望と勘繰る向きが多いようだが、これはとんでもない誤解である。 
長引く経済の停滞が響いて、米議会では保護主義議員が再び、勢いを取り戻しているのが実情だ。そこで、オバマ政権は、これらの保護主義に対抗するため、早期に、目に見える成果がほしいのだ。 
そんなところへ、たまたま、日本が遅ればせながら、交渉への参加を標榜し始めたことから、米国にメリットのある自由化を打ち出せないか、と迫れる羽目になったのが実際のところだからである。 
菅政権はこうした事実さえ把握できていない模様だが、こうした背景を理解すれば、世界でも、日米ほど協力できる分野が多い2国間関係は珍しいことがわかるだろう。打開策はいくらでもあるはずである。 
最後に、もう一度繰り返すが、TPP参加に伴う関税の撤廃など恐れることはない。周知の通り、製造業には大きなメリットだし、農業分野でも、他に大きなメリットのあるルールを作り得るからだ。 
関税の撤廃を呑んだうえで、日本と各参加国が貿易自由化や国際ルール作りによるメリットを享受できる、より大きな枠組みを提案すればよいからである。ウィンウィンの関係を構築できる道を示せば、必ず、道は開けるはずである。  
菅は貿易協定で「小泉」になれるか(11月1日) 
苦難の道 農業団体の反発をはね返して菅首相はTPPへの参加を実現できるか 
もし実現すれば、極めて野心的な政策と言えるだろう。現在の政治的状況を考えれば、思い切った政策を推し進めるのは極めて難しいはずだが、菅内閣は「環太平洋経済連携協定(TPP)」への参加を検討すると決めたらしい。 
TPPとは、シンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドが締結している多国間の自由貿易協定。現在の参加国は4カ国だが、アメリカ、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシアが参加に向けて交渉を始めている。 
民主党は09年の総選挙の際、通商政策に関して曖昧なシグナルを発した。マニフェスト(政権公約)の草案では、アメリカと2国間の自由貿易協定(FTA)を「締結」するとうたっていたが、農産物輸入の増加を恐れる農業団体の反発を受けて、アメリカとの「交渉を促進」するとトーンダウン。さらに、「国内農業・農村の振興などを損なうことは行わない」という文言が盛り込まれた。 
政府は煮え切らない態度に終始 
民主党政権が発足して以降、通商政策はほとんど注目を集めてこなかった。しかし、菅直人首相が10月1日の所信表明演説でTPPへの「参加を検討」すると発言すると、状況は一変した。 
菅の演説を受けて、前原誠司外相は貿易自由化を強く主張し始めた。10月5日に東京の外国特派員協会で行った演説では、日本の外交力の土台は経済力であると指摘。日本経済を発展させることを外交の最優先課題に据えるべきだと主張した。 
もっとも、具体的な方針については、前原もはっきり語っていない。貿易自由化が政治的に火種になりやすい問題であることを考えると、慎重な態度を取るのは意外でない。 
政府内での議論もためらいがちなものにとどまっている。政府はTPPに関してまだ意見を集めている段階で、加盟交渉を進めるかどうかは決定していない(玄葉光一郎国家戦略担当相によれば、11月第1週のうちに方針を決めるという)。 
前原外相のほか、海江田万里経済財政担当相や仙谷由人官房長官らがTPP参加を支持しているが、農林水産省と農協は反対している。連立与党の国民新党や、旧連立パートナーの社民党もTPP反対を表明している。 
通商政策版の「郵政改革」しかない? 
このような状況では、菅内閣が態度を鮮明にせず、いわば観測気球を上げて様子見をしているのは賢明なのかもしれない。しかしいくら待っても、野心的な貿易協定を結ぶ好機など訪れないのではないか。決断を先延ばしにすれば、むしろ反対派に支持固めの時間を与える結果になりかねない。 
私が思うに、日本がTPPや日米自由貿易協定などの大胆な貿易協定に参加するためには、首相が問題に正面から取り組み、貿易自由化支持派を結集し、国民に支持を呼び掛ける以外に道はない。ひとことで言えば、小泉純一郎元首相が郵政改革を推進するために行ったのと同じことをするしかないのだ。 
プリンストン大学のヘレン・ミルナー教授は「国際貿易の政治経済学」という論文で、興味深いことを述べている。その指摘を私なりに翻訳すれば、「どうして政府が貿易自由化以外の選択肢を取るのか理解できない」と首をひねるのが経済学者だとすれば、「どうして政府が保護貿易主義以外の選択肢を取るのか理解できない」と考えるのが政治学者----ということだ。国内の利益団体の反発を考えると、政治家が貿易自由化に踏み出すのは容易なことではない。 
もしTPP参加の方針を決めるとすれば、菅内閣は3つの長い戦いに乗り出す覚悟を固めなくてはならない。国会内での反対派との戦い、利益団体との戦い、そして世論の支持を得るための戦いである。 
国内で貿易自由化がひとりでに受け入れられるなどということはありえない。政府が本腰を入れて支持を訴えることが不可欠だ。その努力を怠れば、民主党政権はまた1つ苦い敗北を味わうことになるだろう。  
農業・地域壊すTPP 日本国民の死活問題(11月1日) 
日本共産党の笠井亮政策副委員長は31日、NHK番組「日曜討論」に出席し、原則として例外品目を認めず関税撤廃を求める環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や補正予算案への対応などについて、各党の政策責任者と議論しました。TPPについて笠井氏は、「農業・地域破壊協定だ」と反対の意思を示しました。 
TPPの交渉入りをめぐって各党が賛否を表明。民主、自民、みんな、たちあがれ日本の各党が推進の姿勢を示しました。 
民主党の直嶋正行成長戦略・経済対策プロジェクトチーム座長は、加入交渉への対応について来週中に政府・与党が方向性を出す必要があるとし、「今年は加入を決めるのではなく、どういう条件があるかということを確認するだけ」と弁明しました。これに対して自民党の林芳正政務調査会長代理らから「(交渉に)行くなら入ることになる」と指摘されました。 
笠井氏は、政府試算では、TPPに不参加の場合の雇用減は81万2000人で、逆に参加の場合は4倍以上の340万人の雇用が失われることを指摘。北海道庁の調査でも損失額が単年度で2・1兆円、そのうち1・5兆円は食品加工業など農業関連産業と地域経済での損害であることを挙げ「地場産業とか地域の商工業にも影響が出てくる。農業者、地域、消費者を含む日本経済全体の問題として国民にとって死活問題だ」と主張しました。 
2010年度補正予算案をめぐる議論では、各党が「遅きに失している」と提出時期を問題にするなか、笠井氏は大企業の巨額な内部留保を国民経済に還流させる政策がない問題点を指摘。深刻な非正規雇用の正規化や最低賃金の大幅な引き上げ、社会保障の拡充、米価暴落に対し過剰米40万トンの緊急買い上げが必要だと強調し「家計や内需を土台から温める方向に転換しなければいけない」と述べました。  
TPP参加は民主党得意の「時間差論法」なら難題にはならない 
 大切なのは「方向性」(11月1日) 
TPP(環太平洋パートナーシップ協定)が、11月に横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)を前に急浮上している。TPPは、シンガポールとニュージーランドの自由貿易協定(FTA)を土台に、チリとブルネイを加えた4カ国の協定として、2006年5月に発効した。さらに、米国、豪州、ベトナムなど5カ国が参加を希望しており、今年3月に計9カ国で新たなTPPの枠組み作りに向けた交渉がスタートした。発効から原則10年以内にほぼ100%の関税撤廃を目指す。また、交渉対象は、モノやサービスのほか政府調達や知的財産権など広範な分野が対象になるだろう。 
日本のTPPへの参加について、民主党内は閣僚の一部から反対論が出るなど割れている。この問題は貿易関係であり、いろいろな人が意見をいうのでマスコミ報道も多く、政権としては大きな難題に思えるが、実は政策としては処理はやさしい部類に入る。なにより、国際会議の日程が一つのデットラインとなるので、それなりの結論がでる(この点がマスコミ報道しやすいところだ)。もちろん、菅直人総理が議長を務める11月のAPECがその締め切りだ。 
政策として処理が簡単だというと、関係者から何を言うかとおしかりを受けるが、貿易関係はこれまでのノウハウも多い。多くの場合、農業がネックになるが、前原誠司外相もいうように、農業付加価値のGDPに占める割合は1.5%である。これは、何も日本固有の話ではなく、先進国では共通の話だ。下図は、世界各国の一人当たりGDPと農業付加価値のGDP比を示した図である。一人当たりGDPが高まるにつれて、農業付加価値のGDP比は下がっていく。一人当たり3万ドルを超えると、農業比率は1,2%になってくる。 
貿易自由化の効用は経済学で疑われていない。世界にとって互恵であり善なもので、全体としてのGDPは必ず増大する。農水省は、貿易が自由化されると農業には壊滅的な打撃があるという試算をだしているが、経産省は貿易自由化のメリット、内閣府はメリットとデメリットを合わせた試算をだしている。メリットとデメリットを合わせると、必ずプラスになるのが貿易自由化だ。これに反論することはまずできない。であれば、全体に膨らむパイを、痛みを補うために使えば、容易に解が見いだせる。しかも農業付加価値は1.5%にすぎないのでだから、残り98.5%のメリットの一部でも農業にとって大きな恵みになる。 
さらに、TPPに参加しても、自由化まで10年間の猶予がある。その間に、農家戸別所得補償制度の補助金を農家にばらまけば不満は解消できる。これまでも、農業の市場開放でとられてきた常套手段だ。10年先の話と目の前の現金を見せられれば、多くの人は現金に弱い。こうした言い方は、身も蓋もないが、政策決定の現実であり、海外でもよく行われている。 
民主党は、こうした「時間差論法」は得意なはずだ。実際、マニフェストが実行できていなくても、「4年間のうちにやればいい」と主張する。しかし、進捗率を考えるととてもできそうにない。また、企業献金再開も、マニフェストに書いたのは「法施行三年後」だから今はいいという論法を唱える。しかし、こうした便法は、企業献金禁止の法律を早く国会に出せ、公明党も賛成するだろうとか、企業献金禁止という理念に賛成したのにそれに逆行するとかいう批判をすぐ受ける。 
要するに、「時間差論法」の場合、方向性がとても重要なのだ。その悪い例が、特別会計の事業仕分けで数多く見られた。 
まず、特会の事業仕分けは、政府内における法律上根拠のない参考意見である。これを実際の政策に昇華させるためには、これから政府内の検討を行い、その上で法案を作り、国会で審議し通過させるという作業が必要だ。これを成し遂げるためには、明快な方向性が不可欠である。 
財政には二つの方向がある。資金をできるだけまとめるというGeneral Fundと、受益と負担をわかりやすくするSpecial Revenue Fundである。前者が一般会計、後者が特別会計だ。特別会計は別に日本だけでなく、海外にも存在している。この意味で、特会を一般会計化すればいいとならない。 
特会のほうが情報量が多く、事業の廃止でなく一般会計化した場合、受益と負担が不明確になってドンブリ化するだけの場合もある。国会審議も、一般会計と特会では同じであり、ともに予算書は1000ページ程度だ。質問が少ないのも事実だが、マスコミが報道しないだけだ。特会の一般会計化が意味ないのと同じで、独法化も意味がない。ただし、民営化にむかうのであれば一歩前進だ。 
事業仕分けでの「空港整備勘定廃止」は無意味 
特会の改革を論ずるとき、方向性は、民営化、地方移管、廃止のいずれかである。政策を評価するときに、こうした視点をもって評価したらいい。それでは、具体的に特会仕分けのうち3つをとりあげ、具体的に評価しよう。 
まず、貿易再保険特会。貿易再保険特会を独立行政法人日本貿易保険に統合となったが、これは酷い。そもそも再保険と保険と二階建てになっているのは、もともと国営の貿易保険を、再保険は国、保険は民間とするために2001年の省庁再編時に、再保険は特会、保険は日本貿易保険で独立行政法人と決めたからだ。その後、日本貿易保険の民営化(特殊会社化)となり、貿易保険には民間会社が参入した。 
しかし、今回の事業仕分けで、民営化の方向性がなくなった。再保険と保険が独法でひとつになり、以前の特会が独法に変わっただけなので、2001年以前に逆戻りだ。民営化の方向性と逆なので、まったく評価できない。民主党は、郵政民営化や道路民営化も逆に戻しているので、なんとも思わないのかもしれない。 
次に、空港整備勘定。廃止というが、各空港の民営化が前提になっている。これは時間差論法といえども、いつになったらできるのかわからず、ほとんど何もしないに等しい。民営化が容易でないのは、空港で下の滑走路は国の所有で、上のビルだけ民営化しても、着陸料等の収入は国がもっていく。 
だから、いったん空港整備勘定を分解して各地方自治体に譲渡し、着陸料込みで上下一体で地方公共団体に経営してもらうほうが、より民営化や公社化につながる現実的な対応策だ。今回の空整特会の仕分けは、民営化の方向にみせているが、とんでもない遠回りであり、近道の地方移管の方向になっていない。 
最後に、外為特会。これは先週のコラムで書いたとおり、円安という目的が達成できずに、損失を抱えているのであるから、廃止の方向でなければならない。今の為替レートで35兆円以上の含み損があり、積立金は20兆円だから、15兆円程度の債務超過になっている。 
為替レートは金融政策でほぼ決まり、為替介入の効果はせいぜいぜい数日間だ。国民から借金して、効果がなく損をするくらいからやらない方がいい。しかも、G20等の議論でわかるように、為替介入は世界に受け入れられない。日本は変動相場制の国だ。ところが、特会仕分けでは、外為特会の存続は当然として単なる見直し(そのばあい「抜本見直し」という)に終わってしまった。為替管理の本質論にはまったくとどかなかった。 
役所が言い出した「埋蔵借金」の滑稽 
なお、「埋蔵借金」という言葉も役所のほうから出てきたようだ。テレビや新聞などで同じ数字で報じられるので、役所情報であることがよくわかる。もともと埋蔵金をいった私からみると、かなり滑稽な概念だ。 
埋蔵金は、特会ごとのバランスシートで資産と負債について資産が負債を上回る時にその差額をいう。この用語に従えば、埋蔵借金は、負債が資産を上回る時にその差額、つまり、埋蔵金がマイナスの時をいうのが適切だろう。であれば、時価評価した外為と交付税特会くらいであろう。 
しかし、マスコミの資料(=役所からの資料)をみて笑ったのが、埋蔵借金とは負債そのものの数字だった。しかも、仕分け人の中には、今回の仕分けで初めてわかったといっていた人物もいた。まったくの間違いである。埋蔵金を資産負債差額で算出している以上、前から予算書に記載されている。しかも、負債だけというのは、国の借金で負債だけの数字をいうことと似ている。国の借金1000兆円というが、資産が700兆円あることをいわないのとまったく同じである。バランスシートの片方だけをいうのは、議論の本質を歪める話だ。 
ちなみに、埋蔵金は、プラスであれば国民のもので、それがマイナスなら事業として危ういサインである。この方式から見れば、資産7兆円、負債35兆円の交付税特会は何とかしなければいけない。 
主要国税の一定割合(3割程度)が交付税原資なのに、それ以上を地方に配分して、その差額が積もり積もったものが交付税特会の「埋蔵借金」だ。総務省のこの特会がなければ、地方が負担して借金しただろう。それを国が肩代わりすると、地方が借金を自分のモノとは思わず、真の自律にはマイナスだ。裕福な地方と貧しい地方が助け合う必要はあるだろうが、国がやる必要はない。交付税特会も地方移管という方向で処理できるのに、仕分けではそうなっていない。 
日本のTPP参加は、環太平洋地域が信頼感薄く、中国覇権、米国カーギル社の穀物戦略から見て時期尚早(10月30日) 
菅直人首相は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加に前向きという。だが、時期尚早である。半世紀は早い。なぜかならば、EUとは違い、環太平洋地域には、未だ「共同体」が出来ていないからである。鳩山由紀夫前首相が提唱している「東アジア共同体」ですら夢物語の域を出ていない。急成長目覚ましい中国の共産党1党独裁北京政府は、いつ手のひらを返して信頼を裏切るかわからないほど野蛮である。尖閣諸島沖の中国漁船(スパイ工作船)衝突事件後の「レアアース輸出禁止措置」(北京政府は否定)が最もよい例で、突然、対日輸出禁止を打ち出す恐れが、今後とも起こり得る。これは、自由貿易を標榜する米国も例外ではない。経済制裁と称して、米国の都合で輸出禁止を発令しないとも限らない。大東亜戦争勃発前、米国が対日石油輸出禁止を断行した実例を忘れてはならない。日米中3国は、本音部分で信頼し切ってはいない。不信だらけである。 
ここで用心しなければならないのは、TPPに合う産業と合わない産業があることを、当然ながら区別する必要がある。合わない産業が、食糧生産産業であることは、言わずもがなである。軍事的な安全保障以上に大事なのは、食糧安全保障であり、それ以上に大切なのは、信頼である。その最上級の「信頼関係」がまだ築かれていない。孔子が弟子の子路に「軍備、食べ物のうち一番先に捨ててもよいものは何か」と聞かれて、最後に残すものは「信」と答えたように、「信なくば、この世は成り立たない」のである。だが、肝心要の「信」が、環太平洋地域には、まだ確立されていないのである。 
その典型的な実例が、中国共産党1党独裁北京政府の「覇権主義」である。日本政府、とりわけ外務省が、だらしがないのであるけれど、北京政府の軍拡政策は、明らかに日中平和友好条約に違反しているのに、一度も抗議してこなかった。日中平和友好条約の全条項は、以下の通り。 
第一条 1 両締約国は、日本国政府及び中華人民共和国政府は、主権及び領土保全の相互尊重、相互不可侵、内政に対する相互不干渉、平等及び互恵並びに平和共存の諸原則の基礎の上に、両国間の恒久的な平和友好関係を発展させるものとする。  
2 両締約国は、前記の諸原則及び国際連合憲章の原則に基づき、相互の関係において、すべての紛争を平和的手段により解決し武力又は武力による威嚇に訴えないことを確認する。  
第二条 両締約国は、いずれも、アジア・太平洋地域においても又は他のいずれの地域においても覇(は)権を求めるべきではなく、また、このような覇(は)権を確立しようとする他のいかなる国又は国の集団による試みにも反対することを表明する。  
第三条  両締約国は、善隣友好の精神に基づき、かつ、平等及び互恵並びに内政に対する相互不干渉の原則に従い、両国間の経済関係及び文化関係の一層の発展並びに両国民の交流の促進のために努力する。  
第四条 1 この条約は、批准されるものとし、東京で行われる批准書交換の日に効力を生ずる。この条約は、十年間効力を有するものとし、その後は、2の規定に定めるところによって終了するまで効力を存続する。  
2 いずれの一方の締約国も、一年前に他方の締約国に対して文書による予告を与えることにより、最初の十年の期間の満了の際またはその後いつでもこの条約を終了させることができる。 
「覇権条項」に明らかに違反している北京政府を信頼して、事を運ぶとひどいめに遭う。「信頼関係」もさることながら、食糧安保が損なわれると日本民族の命運にもかかわる。工業製品の生産は、海外移転できても、食糧生産を国土ごと海外に移すことはできない。加えて、食糧生産は、天候にも左右される。ここのところを無視してはならない。さらに、日本国民の大半が、認識不足なのは、世界最大の穀物商社「カーギル社」の穀物戦略である。非上場会社であるだけに実態がよくわからないところが、極めて怪しい。うかうかしていると、生殺与奪権を握られて、日本民族は、大変なことになる。菅直人首相が最も神経を使わなくてはならないのは、ブッシュ前 大統領とデイビッド・ロツクフェラーが企てていると言われている「第三次世界大戦」である。いざ大戦争となれば、軍費はもとより、食糧の自給生産である。  
日本国内でTPP議論沸騰、参加は是か非か(10月30日) 
アジア太平洋地域に自由貿易圏を構築する環太平洋パートナーシップ協定(Trans-Pacific Partnership、TPP)をめぐり、日本国内での議論が紛糾している。輸出企業が参加を強く望む一方、安い輸入農作物の流入を恐れる農家は断固反対の立場だ。米国が主導するTPPは、11月に横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議で主要議題となる見込みで、政府は参加の是非をめぐる方針を急ぎ固める必要に迫られている。 
米国は参加へ、中国も関心 
日本経団連(Nippon Keidanren)の米倉弘昌(Hiromasa Yonekura)会長は今週、「参加しないと日本は『世界の孤児』になる」と述べ、政府に交渉への早期参加を求めた。現在TPPに正式に参加しているのはシンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの4か国のみだが、米国、オーストラリア、マレーシア、ペルー、ベトナムが現在すでに交渉に入っている。また、国内メディア報道によると、中国も参加を検討し始めたとされ、読売新聞(Yomiuri Shimbun)は「米中が日本の頭越しに手を握ることになったらどうなるのか」という政府通商筋の声を伝えた。 
どれが正しいの?省庁の試算バラバラ 
菅直人(Naoto Kan)首相は参加に意欲を見せるが、政府内部でも意見は全くまとまっていない。内閣府は今週、TPP参加で日本の実質国内総生産(GDP)が最大0.65%押し上げられるとの試算を発表した。経済産業省も、不参加ならばGDPが1.53%低下すると警告した。ところが、農林水産省は逆に、TPP参加によって国内農家が大打撃を受け、1.6%GDPが落ち込む結果になると発表した。こうした中、全国農業協同組合中央会などJAグループは、参加には断固反対すると表明、国への要請に力を入れる構えだ。 
「参加しなければ世界から置き去りに・・・」 
ただ、ここで日本が苦渋の決断をしなければ、世界経済の中で競争力を失い、孤立するだけだとの指摘もある。隣国の韓国はインド、欧州連合(EU)と相次いで自由貿易協定(FTA)を結び、現在は米国との交渉下にある。実際、前年の欧州における家電製品のシェアは、韓国製品が10年前比で10%近く伸ばしたのに対し、日本製品は20%から10%に半減した。「もしTPPに参加できなければ日本経済は、急成長するアジアや世界から取り残されてしまうだろう」と、本間正義・東大教授は指摘している。  
環太平洋戦略的経済パートナーシップ協定 (TPP) について考える官庁エコノミスト(10月25日) 
本題の TPP に入る前に、本日、財務省から9月の貿易統計が発表されました。ヘッドラインとなる輸出額は5兆8429億円、輸入額は5兆459億円、差引き貿易黒字は7970億円でした。貿易黒字は18か月連続、輸出の前年同月比プラスは10か月連続なんですが、同時に、7か月連続で前年同月比伸び率は低下しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。 
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輸出額、9月は14%増 アジア向け減速 
財務省が25日発表した9月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同月比14.4%増の5兆8429億円と、10カ月連続で前年同月比プラスになった。ただ円高や高成長を続けてきたアジア経済の成長鈍化を背景に、伸び率は7カ月連続で縮小した。同時に発表した2010年度上半期(4-9月)の貿易収支は3兆4152億円の黒字で、3期連続の黒字になった。 
9月の輸入額は9.9%増の5兆459億円。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は7970億円で、18カ月連続の黒字になった。為替レートは対ドルで1ドル=84円66銭と前年同月比で9%の円高水準だった。 
地域別の輸出額をみると、アジア向けは前年同月比14.3%増で、8月の18.0%増から伸び率が縮小した。中国向けが化学製品や金属加工機械を中心に8月の18.5%から10.3%増に鈍化したことが影響した。ただ財務省は尖閣諸島沖での漁船衝突事件に伴う日中関係の悪化の影響は「輸出入ともみられない」と説明している。 
米国向けは前年同月比10.4%増で、建設用機械や原動機が伸びた。欧州連合(EU)向けは船舶や自動車部品が増えて11.2%増だった。 
10年度上半期の輸出は前年同期比25.0%増の34兆980億円、輸入は20.8%増の30兆6828億円だった。アジア向けの貿易黒字は40.6%増の5兆2267億円。輸出の増加で、比較できる1979年度以降では最大になった。 
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次に、いつもの貿易統計のグラフは以下の通りです。上のパネルが季節調整する前の原系列、下のパネルが季節調整済みの系列です。いずれも、水色の折れ線グラフが輸出、赤が輸入、緑色の棒グラフがその差額の貿易収支です。上のパネルの原系列のグラフでも輸出の伸びが鈍化してきたことが読み取れるようになっていますし、下のパネルの季節調整済みの系列に着目すると、輸出入ともハッキリと前月比でマイナスをつけているのが明らかになるとともに、輸出よりも輸入の傾きの方が大きいのは、新興国を含む世界経済の鈍化よりも我が日本経済の鈍化の方が急ピッチで進んでいる可能性を示唆していると受け止めています。 
さらに、輸出のみに着目したのが下のグラフです。一番上のパネルでは輸出金額指数の前年同月比を価格指数と数量指数に寄与度分解してあり、真ん中のパネルでは輸出数量指数の前年同月比と OECD 先行指標の前年同月比を3か月ズラしたものを並べてあります。一番下のグラフでは同じく輸出数量指数の前年同月比と鉱工業生産指数のこれまた前年同月比を並べてあります。一番上のパネルのグラフから、輸出金額の伸びの鈍化は圧倒的に輸出数量に起因することが読み取れますし、真ん中のパネルから輸出数量の伸びの鈍化は世界経済の鈍化に起因し、さらに、輸出の鈍化は生産の鈍化に帰結することが見て取れます。 
長くなりましたが、貿易統計の概観を終えて、本題に入り、環太平洋戦略的経済パートナーシップ協定 (Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement, TPP) について簡単に取り上げたいと思います。私が見た範囲の最近のメディアでは、先週10月22日の民主党の会議で TPP の経済効果に関する資料が配布され、経済産業省は10兆円、内閣府は3兆円と試算した、といった記事が日経新聞のサイトで報じられていたりしました。もちろん、政府でも10月8日に開催された第2回新成長戦略実現会議で取り上げられています。  
ということで、上の地図は今年横浜で開催される APEC 総会にちなんで、関連するデータや情報などを集めた経済産業省のサイトから引用していますが、構想段階のものも含めたアジア太平洋地域における自由貿易協定の枠組みです。これに見るように、TPP はブルネイ、チリ、ニュージーランド、シンガポール4国をメンバーに2006年に発効しています。地図では見にくいんですが、オーストラリア、ペルー、米国の3国が加盟を表明してラウンドに参加しており、ベトナムがオブザーバーとなっていたりします。マレーシアもラウンドには参加していないものの、加盟を表明しており、カナダも検討中と伝えられています。特に、昨年11月に米国のオバマ大統領が参加を表明しラウンドに加わってから大いに注目を集めました。米国の加盟表明に加えて、多くのエコノミストが関心を持った理由は、他に2つあると私は考えています。すなわち、第1に、例外品目がなく100%関税撤廃を実現する質の高い自由貿易協定であり、しかも、サービス貿易、政府調達、知的財産権を本協定に含み、さらに、労働と環境も補完協定と覚書に持つ包括的な自由貿易協定である点です。繰返しになりますが、自由貿易協定として、例外品目がなく100%関税撤廃という意味で質が高く、貿易に関連するさまざまな分野を含むという意味で包括的であるといえます。この特徴から、一部に「21世紀型の自由貿易協定」と呼ぶ向きもあります。ただし、私が調べた範囲で投資の自由化に関する規定を欠いているような気がします。第2に、「戦略的」と名付けられている通り、APEC のモデル協定として APEC 諸国の加盟を念頭にしており、APEC が自由貿易協定に発展する可能性がある点です。APEC 加盟国として、日本が TPP に加わるのか孤立するのか、どちらが望ましいのかを考えるべきです。 
どんなに保守的な試算をしても、貿易を自由化し、関税を引き下げることにより、いわゆる自由貿易に近づけることは国民経済の観点からプラスの経済効果を有します。問題は抵抗勢力が強いことで、日本国内では農業セクターということになります。経済政策の中で圧倒的なエコノミストの合意がありながら実現されていないのは自由貿易なんですが、この TPP への参加はどうなりますことやら。  
Uターンする日本:そこに未来はあるのか?(10月25日) 
「淋しかったら帰っておいでと 手紙をくれた母さん元気?帰りたい 帰れない 帰りたい 帰れない」 
加藤登紀子が歌った「帰りたい 帰れない」の一節です。 
古い歌で、オヤジしか知らんでしょうが…。「母さん」を「自民党」に置き換えれば、官僚の皆さんが今歌っているのかもしれません。でも、哀しいけれど、もう戻る場所がないんですね。 
後戻りするにも、今だに世界は百年に一度の経済危機にただ中にあり、世界中の先進諸国で政権が不安定化しています。イギリス、オーストラリアでは総選挙で与党が単独過半数を得られませんでした。仏独両国でも与党が地方選挙で敗北し、とくにドイツでは与党が上院(連邦参議院)で過半数を失いました。日本と同じですね。オバマ米大統領も支持率が落ち、来月の中間選挙で敗北する可能性も伝えられています。米民主党が敗北すれば、米国政治は何も決まらなくなっていきます。 
世界金融危機に際して、日米豪などで大胆な改革を掲げて政権交代が起きましたが、日米民主党や豪労働党は政権につくと、既存政治に妥協しながら「公約」を後退させていきました。世界金融危機が続く下で失業と貧困が拡大する中、既存政党への拒否感が広がっているのです。実際、ドイツ・オランダ・スウェーデンなどの欧州諸国では移民排斥を唱える極右勢力が台頭し、米国では市場原理主義と宗教原理主義の影響力が強い茶会(ティーパーティ)運動が力を増しています。 
オバマ政権は“チェンジ(変化)” を掲げたにもかかわらず、ウォール街と妥協して大手金融機関の救済措置を繰り返すうちに「大きすぎて潰せない」状態になり、グリーン・ニューディール政策も後退させ、経済停滞の中で有権者の失望をかっています。一方、日本の民主党政権も、唐突な「消費税10%発言」、普天間基地移設問題、あるいは政治とカネの問題をはじめとして、2009年総選挙マニフェストを次々と後退させて有権者の失望をかい、2010年7月の参議院選挙で敗北を喫しました。その意味で、日米両国は同じ道を歩んでいるように見えます。 
菅直人政権は、ねじれ国会のもとで各野党と妥協をしながら法案を通していかなければなりません。菅政権は、国会での「熟議」に基づいて,問題ごとに野党と協力して法案を通すことを目指しています。世論調査も、こうした方向性を支持しているように見えるのは、政権が毎年のように変わるような事態を避けたいという有権者の心理が働いているのかもしれません。なんと情けない状況…。 
しかし原則なき妥協は、大きな問題を引き起こします。菅政権はこれまで以上に、マニフェストをつぎつぎと修正して野党に近づいていくことになり、政策がどっちへ向かっているかが分からなくなってきています。日本版グリーン・ニューディール構想、東アジア共同体構想、あるいは年金・医療・介護などの社会保障制度改革など、マニフェストで掲げた本格的改革はますます遠のいていきます。やがて「マニフェストの原点に返れ」という声はかき消され、民主党政権も「帰りたい 帰れない」状態になっていくのかも…。 
ところが、世界の状況は、「帰れない」はずの80年前の大恐慌期に似てきているのが、とっても不気味な感じです。 
実際、再び景気悪化がもたらされると、各国とも実質的な為替切り下げ競争を進めています。各国とも中央銀行が量的金融緩和でマネーを垂れ流し、自国の為替レートの切り下げを図る姿は、どこかで戦前の近隣窮乏化政策を連想させます。さらに自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)による市場の囲い込みも進んでいます。これも戦前のブロック経済の変形版と考えられなくもありません。 
菅政権はその対応に追われています。日銀は4年3ヶ月ぶりに実質ゼロ金利政策に戻り、政府はインドとの間で経済連携協定の締結を進め、TPP(環太平洋経済連携協定)に参加を表明しようとしています。 
菅内閣になってから、ますます従来の「日米同盟」基軸の路線、つまり中国を敵国とし米国についていけば何とかなる、という古い発想に逆戻りしつつあるように見えます。そういえば、前原外相の口からは「東アジア共同体構想」という言葉を一度も聞いたことはありませんね。気づいてみれば、民主党代表選はそういう路線対立だったのかもしれません。 
8月27日、首相の私的諮問機関「新安保懇」が、集団自衛権行使の禁止や武器輸出三原則を修正する方向を打ち出した報告書「新たな時代における日本の安全保障と防衛力の将来構想――『平和創造国家』を目指して」を提出しました。中国の軍事力強化の分析に頁が割かれ、その脅威対抗から「米軍との共同作戦基盤」のもとで自衛隊を統合運用する方向が打ち出されました。そして「中国の海洋進出」に照応した「離島防衛の強化」を勧告しています。まさに、この報告書提出直後の9月8日に、尖閣諸島近辺での中国漁船の船長逮捕が起きました。 
イラク戦争に反対した民主党はどこへ行ったのでしょうか。ここでも「帰りたい 帰れない」状態になりつつあります。 
さらに、先に述べたように、菅政権は、米国が提唱するTPP(環太平洋経済連携協定)への積極参加を打ち出しましたが、今さら経済衰退するアメリカと自由貿易協定を結んでも、日本にはあまり利益があるようには思えません。輸出市場の大半はアジア諸国になっています。それどころか、小泉政権時代がそうだったように、郵貯の資金運用に米国金融機関を参入させろとか、BSEがらみで月齢30ヶ月という安全基準を止めろとか、経済連携協定の名前で米国産業に有利な条件を実現しろと対日要求を突きつけてくるでしょう。米国経済における景気後退は深刻で、住宅関連指標だけでなく、鉱工業生産指数も落ちだしています。米国の覇権が揺らいでいるのです。米国が助けてくれるという時代は、もうとっくに終わっています。 
なのに、「帰れない」はずの過去に戻ろうとしています。米国政府が負担ばかり言ってくるに決まっているのに、過去の習い性からなかなか抜けられないんでしょうね。 
このままいくと、食料自給率を40%から50%に引き上げるという民主党のマニフェストも「帰りたい 帰れない」になっていくのかも。農水省の試算では、日豪、日米で農産物の関税をゼロにすると、食料自給率が12%まで落ち込むようです。もっとも、「東アジア共同体」のように似たような規模の米作中心の農業であり、小麦や畜産や砂糖などの農産物で競合しない中国などが相手なら話は別ですが。 
韓国は、米国やEUとのEPAを結ぶ際に、国内農業対策として10年間9兆円出しました。農業の生産規模を考えると、日本は韓国の3倍はありますから、単純計算で「韓国並み」にするには、10年間27兆円ということになります。つまり1兆円の戸別所得補償にすれば、実質3倍に引き上げないといけないということになります。菅政権はそこまでやる覚悟があるようには見えませんね。 
もう一度、問題を一から考えてみましょう。 
まずEPAやFTAを受け入れることは、これまでの関税中心の農業保護政策を捨てることになり、代わりに戸別所得補償などの国内対策を増額することになります。WTOでは欧米が関税を基本的にゼロにする方向で合意しており、あくまでも関税で日本の農産物を保護しようとするやり方は玉砕路線に近くなってしまいます。だとしたら、新たな農業保護のあり方として欧米が合意している直接支払い=戸別所得補償政策を正面から考えざるをえません。たしかに、そこには従来からの製造業利害と農業利害の不毛な対立を乗りこえる可能性も眠っています。 
しかし実際には、農業利害も製造業利害も、まだ不毛な対立を繰り返しています。国内措置を十分検討することなく、未だに「規制改革をすれば、農業の競争力が付いて、EPAを締結しても問題がないから、やるべきだ」という根拠のない議論や、「農林漁業は日本経済の1〜2%程度の割合しかないのに、EPAを反対することは残りの経済を犠牲にすることにつながる」といった主張が横行しています。とくに日本の政財界には、欧米諸国と比べて日本の農家の戸別所得補償の水準が著しく低いという認識がそもそもありません。 
拙著『日本再生の国家戦略を急げ!』132頁で、その計算値を示しています。2003年の古いデータで、一定の仮定の下に機械的な計算を行ったものですが、農家所得に占める直接支払いの割合を見ると、米国は3割弱、フランス、イギリス、ドイツといった欧州諸国は8割以上も占めています(米国28.9%、フランス79.0%、ドイツ107.4%、イギリス91.5%)。これに対して、日本は、平成23年度の概算要求通りに1兆円規模になって、ようやく米国並みの3割弱になります。欧州並みを目指すなら、さらに3倍近い直接支払いが必要だということになります。 
結局、これまで農林水産省がこうした国際的な潮流に乗っかれなかったのは、財源論がネックになってきたと考えられます。議論としては分かるが、財源がないまま関税撤廃だけが強行されてしまうのではないか、という危惧が強かったためです。その結果、関税で守ろうとする農業関係者と、所得補償をバラマキとする製造業関係者という不毛な対立が繰り返され,世界から取り残されてきました。 
たしかに、しっかりした財源保障が不可欠です。とはいえ、過去の財政赤字のツケもあって、現下の財政事情を考えれば、おそらく1兆円の戸別所得補償を確保するのが精一杯なのかもしれません。だとすると、いきなり日豪、日米間で関税ゼロにするのは難しいでしょう。どちらにいくのか、政治の決断が必要です。 
戸別所得補償に関しては、相変わらず規模の拡大による生産性の向上がないと意味がないという議論があります。でも、現実を見ているとは思えません。たとえば、欧州の平均耕作面積は 50〜70ha、米国は180haもあります。オーストラリアは3200 haです。現状の日本はわずか1.4haです。これを4〜10haにしても、実際に、担い手不足から請負耕作でこういう経営は増えてきていますが、「誤差」の範囲です。休耕地になっているのは中山間地で、ここでは耕作面積を拡大しても機械化のメリットが働かないのです。当たり前の現実が無視されています。 
実際、この農産物価格が下落するデフレ下では、個別経営として規模を30haにしても、かえって経営を苦しくするだけです。パートや中国人研修生に依存するしかなくなります。結局、外食チェーン店などに売って行くには、一定のロットが求められ、産地形成が必要になるのです。規模を考えるうえでも、地域農業という視点が不可欠です。 
ここではドグマを捨てないといけません。日本では、規模拡大とは違った国際競争力を高める方法が必要になってきます。 
一つは、ヘリコプターで農薬をまくような大規模農業にはできない安心・安全の農業を追求することです。安全基準を作り上げ、トレーサビリティを強めていく戦略です。安全規制の強化は目に見えない非関税障壁となります。さらに、安心・安全のブランド作りに貢献して、EPAを契機にして日本の農林水産物を中国その他アジア諸国に輸出していくことも可能になってくるでしょう。 
しかし、それだけでは高い農産物になってしまいます。そこで面としての地域農業を考え、6次産業化が必要になってくるのです。農業(1次産業)を安心・安全なものに変えるとともに、流通(3次産業)や加工製造(2次産業)を同時に展開するのです。自ら売ることで流通の中抜きを自分たちの取り分にするのです。直売所や産直などが典型です。さらにカット野菜にしたり、菓子、ジュースや缶詰、レトルト、酒などに加工したりすることで、常に価格を安定させ、付加価値をつけることです。そこで雇用も創り出せます。 
私は個人的にこうした地域の動きを応援しています。 
でも正直に言います。Uターンする日本に、国の自給率はますます信じられなくなりました。だったら,食料危機に備えて、自分の自給率だけは高めておかないと…。 
こういう下心で仕事をしてはいけませんね。  
亀井代表が貿易自由化協定参加に反対を表明(10月21日) 
国民新党の亀井静香代表は20日、「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)」への日本の参加について「あんなものはナンセンス。日本が飛びついてやるものじゃない」と反対の意志を示した。菅首相は1日から始まった臨時国会の所信表明演説でTPPへの参加検討に言及している。亀井氏は反対の立場を示し、「世界は世界連邦じゃない。国がある以上、国と国とのいろんな利害の違いを調整する機能が国にある。その中の1つが関税。地政学的な違いや文化の営み、生産性にも違いがある」と説明。「あんなことにすぐ飛びつきやすい体質があるから民主党は駄目なんだ」とこぼした。TPPは経済協力協定(EPA)の中でも強力なもので、10年以内に関税の完全な撤廃を目指す。シンガポールなどASEAN内の4カ国で06年に始まり、米国や欧州など5カ国が加わって新たな協定づくりが進められている。政府内では経産省が推進に積極的だが、農水省は消極的で対立が生まれている。菅首相は11月に横浜市で開くアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議までに基本方針を示す意向だ。自由化に意欲を示すのはわが国の自動車や産業機械などの優位性を重視してのことだが、維持コストを考えると損得さえ微妙だ。09年度の貿易黒字額は5兆2332億円だが、「輸出補助金」と呼ばれるドル買い介入を9月中旬だけで2兆1249億円も実施。10兆円まで拡大する可能性があるが、100兆円超積み上がった米国債を売った試しはない。食管法廃止を端緒に農業自由化が進んだ結果、全国の過疎地比率は50%を超えた。農水省の統計では、前回調査から全国で500の集落が消失している。 
国民新党はこれまで、5年かけて食料自給率を50%に引き上げることや米飯給食を週4回以上にするなどの食料安全保障政策を提言する一方、BIS規制や国際会計基準の導入の凍結などを唱え、やみくもな「国際基準」の採用に反対してきた。  
2010年日本APEC/経済データ 
1.APECの経済規模 
下記の図は、世界のGDP、人口、貿易額の構成割合を表したものです。この図からAPECが世界の約半分のGDP、人口、貿易額を占める一大経済圏であると言えます。GDPでは世界1位(米国)、2位(日本)及び3位(中国)を含み、人口でも世界1位(中国)及び3位(米国)を、貿易額でも世界2位(中国)及び3位(米国)を含んでいます。このようにAPECには世界有数の大国が含まれており、世界経済にあたえる影響は非常に大きいといえます。 
2.APECの貿易額の推移 
右の表は、APEC加盟エコノミーが現在の21エコノミーとなった1998年から2008年までの貿易額の推移を表したものです。 
APEC及びAPEC加盟エコノミーを含む他の枠組みの貿易額の増加とともに世界の貿易額も増加していることから、APEC加盟エコノミーが中心となって、世界経済の成長をリードしていると言えます。 
(参考) 
・ASEAN+6は、ASEAN10ヵ国と日本、中国、韓国、インド、 オーストラリア及びニュージーランドで構成。 
・ASEAN+3は、ASEAN10ヵ国と日本、中国及び韓国で構成。 
・TPP(アジア太平洋戦略的経済連携)はシンガポール、ブルネイ、チリ及びニュージーランドに加え、米国、オーストラリア及びペルーが参加を表明し、ベトナムがオブザーバー参加を表明している経済連携協定。 
3.APECの域内貿易比率 
下の図は、それぞれの地域枠組みにおける域内貿易比率の推移を表したものです。APECの域内貿易比率は、EUやNAFTAの値を上回る65.2%(2008年)であり、APEC加盟エコノミー同士の経済的結びつきが密接であることを表しています。高い域内貿易比率の背景には、これまでAPECが取り組んできた貿易と投資の自由化やビジネスの円滑化を推進する取組はもとより、APEC域内で経済連携協定等が進展してきたことによる制度面からの関税引き下げが効果を発揮してきていること、原料や部品の調達、製造・販売までの流れ(サプライチェーン)が構築されつつあり、APEC域内で相互に補完し合っていることなどが考えられます。 
4.日本とAPECの経済関係 
APEC地域は、日本の対世界輸出の69%、対世界輸入の61%を占めています。APECは、日本の輸出相手国1位(米国)及び2位(中国)を含み、また日本の輸入相手国1位(中国)及び2位(米国)を含んでいるため、日本がAPEC地域の経済成長に向けた取組を積極的に実施することが、ひいては日本の経済成長につながっていくものと考えられます。 
5.アジア太平洋における重層的枠組み 
東アジア地域にはASEAN自由貿易連合(AFTA)、東アジア自由貿易協定(EAFTA)、東アジア包括的経済連携(CEPEA)が、米州地域には北米自由貿易協定(NAFTA)が、東アジアと米州をつなぐものとしては環太平洋連携協定(TPP)があり、アジア太平洋地域には、数多くの経済枠組みや研究・交渉中の構想が存在しています。そして、これら多くの枠組みを包括しうる長期的な展望として、APECには、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)構想があります。このFTAAPに具体的な定義はありませんが、貿易と投資の自由化やビジネスの円滑化の象徴として、実現すべきことの重要性がAPECで繰り返し主張されています。 
(参考) 
APEC以外のアジア太平洋地域の枠組(構想含む)について 
・EAFTA(東アジア自由貿易協定)・・・ASEAN(10カ国)と日本、中国、韓国の13カ国(ASEAN+3)による自由貿易協定(FTA)構想。2002年のASEAN+3首脳会合で経済大臣会合に対し、東アジアにおけるFTAの検討を指示。2005年4月から、2009年6月まで専門家による研究会が実施された。2009年のASEAN+3首脳会議において、今後、政府間で議論することに合意。 
・CEPEA(東アジア包括的経済連携)・・・ASEAN(10カ国)と日本、中国、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランドの合計16カ国(ASEAN+6)による包括的経済連携構想。2006年4月の経済産業省「グローバル経済戦略」において、同構想を提唱し、2007年6月〜2009年7月まで、専門家による研究会が実施された。2009年10月の東アジアサミット(EAS)において、今後は政府間で議論していくことに合意。 
・TPP(環太平洋連携協定)・・・2006年に発効したシンガポール、NZ、ブルネイ、チリの4カ国による経済連携協定(いわゆるP4)から発展し、米国、豪州、ペルー、ベトナム(オブザーバー)を加えた8カ国で2010年3月から交渉を開始した、アジア太平洋における新たな経済連携協定。10月にはマレーシアも参加し、現在9カ国で交渉中。12月に第4回交渉会合を予定。
「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)」 
環太平洋戦略的経済連携協定(TPP) アジア太平洋経済協力会議(APEC)21カ国・地域のうち米国やオーストラリアなど9カ国で交渉が進む経済の枠組み。コメを含む原則100%の関税撤廃をはじめ、投資、貿易円滑化、サービス、金融など幅広い分野で「障壁」を取り除く取り決めとなる見込み。オバマ米大統領は来年秋にハワイで開くAPEC首脳会議の場で交渉妥結を目指しているとされ、日本が加われば交渉に弾みが付く可能性が高い。  
「アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)」 
米国が2006年に提案したアジア太平洋経済協力会議(APEC)21カ国・地域をメンバーとする経済統合構想。09年のシンガポールでの首脳会議で、実現への道筋を模索する方針を決めた。日本は今年の首脳宣言案に(1)環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)(2)東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日本・中国・韓国)(3)ASEANプラス6(日中韓・インド・オーストラリア・ニュージーランド)−の三つの枠組みを中核に進めると盛り込んでいる。  
TPP報道 
【11月】 
・貿易自由化加速へ 地方の反発必至/APEC首脳宣言 (2010-11-16)  
・7閣僚会合設置 月内に農業改革本部/政府 (2010-11-16)  
・[論説]行先不明バスは危険/APECと自由化 (2010-11-16) 
・[農政ウォッチ] 「開国」前のめり警戒/APEC閉幕、自由化の行方 (2010-11-16)  
・対カナダ「前向き」/経済連携強化で菅首相(2010-11-16) 
・日米首脳会談 TPP協議で一致/首相 農業・規制改革に言及 (2010-11-15)  
・「開国」姿勢を強調/TPP会合で首相 (2010-11-15)  
・食料安保など議論 13日自由貿易圏討議/APEC首脳会議 (2010-11-15)  
・ TPP軸に貿易自由化加速へ 農業に風圧強まる/APEC首脳宣言(2010-11-14)  
・欧州にEPA提案 乳製品、豚肉が課題/菅首相 交渉開始 来春目指す(2010-11-13)  
・タイが警戒感 ASEAN主導を/TPP (2010-11-12)  
・宮崎の再建 意欲そぐ 政府に反対申し入れ/TPP 超党派の国会議員(2010-11-12)  
・農業競争力強化へ 副大臣級で具体策検討/4大臣初会合(2010-11-12)  
・TPP断固阻止 地域つぶすな/生・消ら3000人が決議 (2010-11-11)  
・政府の横暴許さぬ 農家 怒り頂点/TPP全国集会(2010-11-11)  
・[論説]TPP全国集会/連帯が日本の「食」守る (2010-11-11)  
・きょう4大臣初会合 競争力強化へ点検/農業予算 (2010-11-11)  
・WTO来年末妥結 対日EPAは慎重姿勢/EUの通商戦略 (2010-11-11)  
・TPP 沸騰 7道県議会意見書/JA、町村会、消費者も(2010-11-10)  
・6月に参加判断 農水省が改革本部/TPP協議開始 閣議決定(2010-11-10)  
・断固反対貫く/全中会長談話(2010-11-10)  
・[論説]TPP問題と農業/自給率向上の約束守れ (2010-11-10)  
・党提言と隔たり 前のめり姿勢警戒/TPP政府方針で与党農林議員(2010-11-10)  
・[TPPの衝撃(下) 北海道・十勝地区] “地域の核崩壊”/畑作物(2010-11-10)  
・TPP反対で緊急集会/酪政連(2010-11-10)  
・食料安保脅かすTPP 関税すべて撤廃/農産物も例外なし(2010-11-10)  
・ペルーとのEPA詰め/政府(2010-11-10)  
・TPP拙速だ 食べる側も「ノー」/生協、消費者ら反発(2010-11-10)  
・価格下げ圧力必至 市場外流通が拡大/TPPで流通業界(2010-11-10)  
・TPPで農業破壊 地域経済に混乱/北海道中央会、道経連、消費者協 (2010-11-09)  
・[TPPの衝撃(中) 東北] 経営成り立たぬ/水稲・小麦(2010-11-09)  
・中国は不参加 米国主導警戒か/TPP事務会合(2010-11-09)  
・幅広く検討 自由化推進を強調/衆院予算委で首相(2010-11-09)  
・協議開始撤廃を/自民・求める会 緊急決議(2010-11-09)  
・[農政ウオッチ] 政府・与党TPP攻防 「逆らうか」やじ強烈/新人奮闘、重鎮粘り(2010-11-09)  
・TPP阻止へ3000人集会/山形(2010-11-09)  
・TTP参加 慎重に 政府へ緊急要望/四国知事会(2010-11-09)  
・TPP関係国と協議 あす閣議決定/経済連携基本方針 (2010-11-08)  
・FTA規定 見送り/APEC宣言案 (2010-11-08)  
・[論説]TPPの深層/米中攻防に展望見えぬ (2010-11-08)  
・包括的経済連携に関する基本方針(全文) (2010-11-08)  
・農業の競争力強化 来年6月に基本方針/政府、構造改革推進本部設置 (2010-11-08)  
・参加判断先送り 情報収集で協議/TPP政府方針 (2010-11-07)  
・TPP交渉参加に断固反対 農相ら20人にはがき発送/JAみやぎ登米 (2010-11-06)  
・衆参農水委TPP集中審議/対応めぐり論戦 (2010-11-06)  
・参加反対を緊急決議/農を礎に日本を創る国民会議 シンポで採択 (2010-11-6)  
・衆参農水委TPP集中審議/対応めぐり論戦 (2010-11-06)  
・EPA 基本方針持ち越し/政府 TPP対応 最終調整 (2010-11-06)  
・[TPPの衝撃(上) 沖縄・宮古島] 島の宝 壊滅危機/関連産業にも打撃 サトウキビ (2010-11-06)  
・TPP 情報収集で協議/民主PTが提言(2010-11-05)  
・反対を決断/民主党 TPPを慎重に考える会(2010-11-05)  
・TPP参加撤回を要請/全国町村会(2010-11-05)  
・TPP「国益損なう」/自民有志が撤回求める(2010-11-05)  
・きょう集中審議/TPPで衆参農水委(2010-11-05)  
・地域全体に打撃 相次ぎTPP反対要請/全青協、全国町村会、鹿児島県(2010-11-05)  
・情報収集に力点 TPPで政府・与党/EPA基本方針(2010-11-04)  
・TPP反対署名を 50万人目標/JAグループ秋田 種苗交換会皮切り(2010-11-04)  
・[論説]根拠なきTPP/「空論」で進路決めるな (2010-11-04)  
・TPP事前協議提案 農林議員が猛反発/民主プロジェクトチーム(2010-11-03)  
・日本の食守れ 東京で反対訴え/JA全青協(2010-11-03)  
・自民党が撤回求める会 TPPに待った/あす設立(2010-11-03)  
・TPP反対 農相へ要請/慎重に考える会(2010-11-03)  
・9日に閣議決定 農業改革本部を設置/EPA基本方針(2010-11-03)  
・[農政ウオッチ]TPP交渉入り条件/関税撤廃の例外わずか(2010-11-02)  
・TPP参加に反対/全国地域リーダー農業政策研究会 農水省へ要請(2010-11-02)  
・農政の活力が第一 自由化との両立を強調/衆院予算委員会で首相(2010-11-02)  
・TPP参加に反対する声明を発表/JA道青協(2010-11-02)  
・[論説]菅首相とTPP対応/食料自給へ有言実行を (2010-11-01)  
・政府・民主 調整大詰め TPPが焦点/EPA基本方針(2010-11-01) 
【10月】  
・民主・EPA対応検討PT/TPP対応で論点提示 非関税障壁も(2010-10-30)  
・TPPで10日に3000人集会/農林水産関係団体(2010-10-29)  
・現状維持が焦点 主産道県要請活動強化/甘味資源交付金(2010-10-29)  
・来週前半に意見集約/民主・TPP対応検討PT(2010-10-29)  
・自由化阻止で連携 「地方経済崩壊招く」/全中、全漁連共同会見(2010-10-29)  
・TPP交渉参加に断固反対/茂木JA全中会長インタビュー (2010-10-28)  
・TPPで慎重論続出 金融に懸念も/民主党の検討チーム(2010-10-28)  
・消費者団体もTPP参加反対/24団体が意見表明(2010-10-28)  
・APECでの参加表明困難/内閣府副大臣(2010-10-28)  
・TPP効果限定的 農業生産4.1兆円減/政府資産(2010-10-28)  
・TPP慎重姿勢 保険、金融へ波及懸念/経産相(2010-10-27)  
・TPP事務会合に出席 既成事実化狙いも/前原外相(2010-10-27)  
・TPP影響試算来週にも/政府(2010-10-27)  
・TPP慎重に議論/農相 衆院農水委 (2010-10-27)  
・[論説]TPP影響試算/地域再生の逆行許さぬ(2010-10-27)  
・「農業再生が前提」 TPP参加検討で首相/参院予算委(2010-10-26)  
・[農政ウオッチ]与党内も反発強く 関税撤廃なら農業崩壊/TPP問題ヤマ場(2010-10-26)  
・TPPで5563億円減 畑作など壊滅/北海道 農業影響試算(2010-10-26)  
・[論説]崩壊招くTPP/農業団体の声反映せよ(2010-10-25)  
・TPP影響 再試算/閣僚ら議論(2010-10-25)  
・EPA方針調整へ/あす、関係閣僚が議論(2010-10-23)  
・農業打撃4兆1000億円 自給率14%に下落/TPPで農水省試算(2010-10-23)  
・TPP断固反対 農業が壊滅/新成長戦略実現会議で茂木全中会長(2010-10-22)  
・外相発言で抗議声明/茂木全中会長(2010-10-22)  
・農相 「慎重な議論を」 /TPPで参院農水委(2010-10-22)  
・参加検討に懸念/与党有志議員がTPPで緊急決議(2010-10-22)  
・慎重な意見相次ぐ/民主・国民新党 TPPを考える会(2010-10-22)  
・対処方針決定へ/自民党貿易調査会(2010-10-22)  
・TPPで意見集約へ 前原外相に抗議も/民主党農林水産部門会議(2010-10-21)  
・TPP参加検討を表明/経産相(2010-10-21)  
・TPP反対決議 緊急需給対策求める/米・戸別補償・EPA集会(2010-10-20)  
・民主 自由化に慎重論/JAグループ決議を要請 (2010-10-20)  
・自給率向上どこへ/TPP検討に不安渦巻く農家 北海道(2010-10-19)  
・「農業と両立前提」 議論が不十分/篠原農水副大臣(2010-10-19)  
・外務省が自給率否定の論文/民主農林幹部憤り (2010-10-19)  
・[論説]TPP参加検討/今こそ共生の道筋示せ (2010-10-19)  
・[論説]TPP問題と農業/自給率向上の約束守れ(2010-10-18)  
・TPPで21日に緊急会合 山田前農相ら呼び掛け/民主党(2010-10-18)  
・ニュージーランドとのEPA交渉断る 農業に配慮/鹿野農相(2010-10-18)  
・食料安定供給を強化 62行動計画も採択/APEC閣僚会合(2010-10-18)  
・[農政ウオッチ]輸出 輸入国 どう着地/APEC食料安全保障担当相会合(2010-10-16)  
・来月初めに政府決定 TPP対応が焦点/EPA基本方針(2010-10-16)  
・慎重な対応要求/TPPで北海道知事 (2010-10-15)  
・超党派の議論を 自由化へ強硬姿勢/TPPで首相 衆院予算委(2010-10-14)  
・農相 TPP慎重 外相は促進を強調/衆院予算委(2010-10-13)  
・自由化の影響、来週にも提示/政府(2010-10-13)  
・あすから本格論戦/低米価 TPPが焦点(2010-10-11)  
・TPP検討指示 農業との両立鍵に/新成長戦略会議(2010-10-10)  
・TPPへの参加撤回を/自民党調査会、貿易自由化で緊急決議(2010-10-09)  
・菅首相の「TPPへの参加」発言/与野党に波紋(2010-10-09)  
・重要品目を守れ/北海道議会 EPAで意見書(2010-10-09)  
・政府/与党で存在感増す 篠原農水副大臣/思い切りよく発言(2010-10-09)  
・岡田幹事長と会談 EPA、戸別所得補償を要望/茂木全中会長(2010-10-08)  
・衆参両院代表質問 米、PTで論戦(2010-10-08)  
・農政に現場の声を/JAグループ代表 農水副大臣に要請(2010-10-08)  
・衆院代表質問/貿易自由化で論戦開始(2010-10-07)  
・自由化対応でPT 農業への影響調査 政府方針に意見反映/民主(2010-10-06)  
・EPA加速化/農業への影響直視せよ(2010-10-05)  
・民主党・農水部門会議/自由化加速に慎重論(2010-10-05)  
・EPAで政府追及へ 農業への配慮重視/自民党貿易調査会(2010-10-02)  
・自由貿易を加速 環太平洋協定参加を検討/首相所信表明(2010-10-02)