水戸納豆茨城県人みなスリム

そんなことはありえません 
 
テレビも非常識なら 
信じて買い占める人も人 
世の中を見渡す常識はどこにいったのでしょうか


  
視聴者をたぶらかす 
   
無知な視聴者にはちょうどいいか 
馬鹿にしすぎていませんか 
因果応報 
消えてください
  
太っての不都合 
苦労しないでやせる 
やせてどうする
  
納豆を悪者にしないでください 
鵜呑みにしたあなたの非常識を悔いてください 
茨城県人にも同様にスリムでない方が多数います 
周りを見渡せばすぐに判る程度の問題です
  
納豆の名誉のために 
血液障害の人にとって頼もしい食べ物です 
医学的な証明もされています
  
  
 
おいしいものを 
おいしくいただく 
偏った食事で健康が得られるなど 
古今東西歴史にありません

 
2007/ 
 
 
納豆菌のはなし 
大豆の栄養をさらに促進する"納豆菌"  
納豆菌とは、BERGEYの分類によると枯草菌(こそうきん)「Bacillus subtilis」に属します。大豆には良質のタンパク質や脂肪、ビタミン、ミネラルがバランスよく含まれ、健康な身体に欠かせない大切な栄養源です。しかし、大豆は生のままでは組織が固く消化吸収が悪いため、加熱などの調理や加工をして摂ります。納豆菌の働きにより大豆を発酵させた納豆は、消化吸収が大変よく大豆の欠点を解消しました。成分としては、美肌をつくるビタミンB2が大豆の2倍、骨粗鬆症によいといわれているビタミンK2は納豆菌によりつくられるもので、食品の中で最も多く含まれている栄養素の一つです。また、血栓症に効果が高いといわれている血栓溶解酵素「ナットウキナーゼ」は納豆菌によって合成されるもので、豆腐や他の大豆食品には含まれていません。その他、納豆菌には整腸作用もあり、栄養の宝庫といわれる納豆は、正に優れた食品です。 
納豆とはなにか?/ 大豆を発酵させた食品"納豆" 
納豆は、微生物の発酵作用で生まれた発酵食品です。大豆は、昔から貴重な食糧としてなくてはならないものでした。煮大豆を俵につめた偶然から納豆が作られるようになり、食用とされてきました。納豆は大豆を納豆菌の働きで発酵させた食品で、消化吸収がとてもよく、大豆にはない栄養成分が多く含まれています。特にタンパク質は良質で、その他ビタミンB2、B6、ミネラルなど、健康に欠かせない食品として納豆は世界中から注目されています。 
枯草菌(こそうきん) 
枯草菌とは、主に枯れ草に住むどこにでもいる、ごくありふれた菌で、ススキなど乾燥した植物にもいます。堆肥発酵なども枯草菌のはたらきで、稲わらに住む特定の枯草菌が最初の納豆菌と考えられます。納豆菌は非常に強力で、納豆菌が住みつくと他の菌をすべて殺してしまいます。O-157への抗菌作用が確認されたのもこのためです。つまり、納豆自体はいつまでも腐敗しません。中国では完全発酵させたそらまめの納豆を乾燥させた調味料を常用しています。 
古代、枯草菌により自然発生的に煮豆からできた納豆は自家消費のための保存食でした。しかしどうも発酵にむらがあり、品質もさまざまだった様です。 
近代、明治時代になって沢村真博士が納豆菌を抽出し、純粋培養に成功。三十八年(1905)に学名「バチルス・ナットー・サワムラ」と付けられました。四十五年(1912)には盛岡高等農林学校教授の村松 舜祐 博士が三種の納豆菌を分離、菌の改良をはじめました。大正八年(1919)には北大の半沢博士が画期的な改良容器による新製法を開発、現在に続く良質で大量の納豆製造が可能になりました。  
 
「納豆で血液サラサラ」は嘘 
「あるある大事典」は納豆の血液効果、「ためしてガッテン」は納豆の血栓防御効果があるかのように視聴者に思い込ませてきた。NHK「生活ほっとモーニング」も納豆効果を9月に放映したので、私が医師の立場から疑問をぶつけたところ、「ナットウキナーゼ(納豆菌がつくる酵素)が血液中に吸収されないことは認識している。血栓を溶かしているとは言っていない」と放送内容とは矛盾することを言い出し、さらに「否定の論文がないから肯定した」とあきれる回答をしてきた。 
試験管内を体内に見せかけた「あるある大事典」 
今回伝えたいのは、納豆である。納豆を食べると血液がサラサラになると思っている人が多いのではないだろうか。しかし、残念ながら納豆を食べても血液は絶対にサラサラにはならない。2001年5月23日放送のフジテレビ「あるある大事典」では、「納豆を食べると血栓が溶けて血液がサラサラになる」と言っていた。血栓とは、血液中にできる血の塊で、血管を詰まらせる原因のひとつである。まず、試験管を使って人工的な血栓を作り、血管の中の血栓をイメージさせたのである。そこにナットウキナーゼ(納豆菌が作る酵素のひとつ)を入れると、血栓がみるみる溶けていき、30分後には血栓が半分になっていた。 
まるで、血管内の血栓も同じように溶けていくかのようだ。さらに、ナットウキナーゼを発見した学者(須見洋行倉敷芸術科学大学教授)が「出来た血栓を溶かせる食品は、世界に納豆しかない」と言っていた。このように言われれば、「納豆を食べていれば血栓は溶けてしまう」と思ってしまい、人によっては「脳梗塞や心筋梗塞になっても納豆を食べれば治ってしまう」と極端に間違った考え方をして、納豆を過信してしまう人もいるかもしれない。 
では、どこにトリックや大ウソがあるのか?このように思い込んでしまうのは、納豆を食べれば、血栓を溶かすナットウキナーゼが腸から吸収されると信じているからだろう。 
ところが、納豆を食べてもナットウキナーゼは胃腸の消化液で分解される。たとえ分解されずに腸にいったとしても、分子量(粒子)が大きすぎて腸から血液には吸収されない。ナットウキナーゼの分子量は2万。腸からは分子量が約1万以下の物質しか血液中には吸収されないのである。その証拠に、「人が納豆を食べた後、血液中にナットウキナーゼが検出された」というデータはない。当然、「脳梗塞や心筋梗塞になった人が納豆を食べて血栓が溶けた」という確実な症例もない。 
納豆で「血液サラサラにならない」をわかりやすくまとめてみた。 
「納豆のナットウキナーゼが試験管内で血栓を溶かす」という事実を強調しておき、「納豆を食べると血栓が解ける」「納豆を食べると血液がサラサラになる」という間違いを信じ込ませるトリックである。また、ナットウキナーゼが試験管内の血栓を溶かすのは事実だろうが、血栓だけを特異的に溶かすのではなく、タンパク質を溶かす、単なるタンパク分解酵素である可能性がある。 
もし人にナットウキナーゼを点滴したら、ナットウキナーゼはタンパク質だから拒絶反応を起こすかもしれない。さらにナットウキナーゼは血栓のみならずタンパク質を分解する酵素であれば、血小板や赤血球や白血球が壊れてしまい出血しやすくなったり、貧血になったり、黄疸になったり、免疫力が低下するかもしれないのだ。 
「納豆で血栓が防げる」と宣言した「ためしてガッテン」 
2003年9月24日放送のNHK「ためしてガッテン」では、納豆の血液サラサラ効果に疑問を示し、「納豆の血液サラサラ効果はナットウキナーゼによる血栓を溶かす作用と言われているが、納豆を食べてナットウキナーゼが血液中に吸収されるという証拠はない」と正しいことを言っていた。ところが、「納豆を食べて血液中に血栓分解産物が急激に増えた」という実験データを持ち出し、「納豆を食べると血栓が大きくなるのを防げる」と間違ったことを言ったのである。この研究は納豆を食べた後、血液中の血栓が溶けて分解した血栓溶解産物という物質が増えたというものだった。しかし、血栓溶解産物が増えたからといって血栓が溶けた、とか血栓が大きくなるのを防げる、と言えるものではない。 
この研究では納豆を食べて血液中の血栓溶解産物は測定しても、ナットウキナーゼは測定していない。あるいは測定したかもしれないが、当然検出されるはずはない。 
せっかく「納豆を食べてもナットウキナーゼは血液中に吸収されない」と正しいことを言ったにもかかわらず、的外れな研究データをトリックに使い、「納豆を食べると血栓が大きくなるのを防げる」と大ウソを言ったのである。しかし、さすがにこの研究データに疑問をもっていたのか、「血栓を作らない」とか「血栓を溶かす」とは言えなかったようだ。
 
日本人の長寿体質ささえた納豆に世界が注目 
近年、食生活の欧米化で心筋梗塞や脳梗塞などの血栓疾患が日本人の間で増えている。そうした血栓を溶かす食品として日本人が昔から親しんできた「納豆」の機能性が注目されている。「納豆」に含まれる血栓溶解酵素「ナットウキナーゼ」やビタミンK2が日本人の長寿体質をささえてきたとして世界的にも関心が高まっている。”納豆博士”で知られる須見洋行教授に「納豆」の有用性についてうかがった。 
血栓溶解など納豆の機能性が注目されていますが、研究のきっかけは  
須見 / 今世界中で使われている血栓溶解酵素は人間の尿から取ったウロキナーゼとか、メラノーマというがん細胞から採取した酵素のTPAといったものがありますが、私が米国のシカゴで血栓症の研究をしていた当時はウロキナーゼしかありませんでした。 
その他、ヨーロッパではストレプトキナーゼやスタフィロキナーゼという、バクテリアからとった蛋白成分が見つかり、それを注射薬にして心筋梗塞や脳梗塞に早期治療すると溶けて治るといったことをずっと研究していました。  
遊び心で納豆を試したところ、血栓を溶かす強力な酵素があることがわかった  
私は日本人で納豆を食べる機会があったものですから、ある日、納豆を研究所に持っていきました。それが1980年です。血栓をシャーレの中に作り、その上にウロキナーゼをのせて血栓の溶ける強さを測るわけですが、遊び心で納豆を直接乗せてみました。その強い溶解面積から、納豆に強力な血栓溶解酵素があるということがわかりました。 
帰国後も実験を重ね、1986年に日本で初めて、その研究成果を発表しました。「ナットウキナーゼ」と名付けたその酵素はNHKだとかいろいろな新聞で報道され、いつの間にか納豆博士になってしまったというわけです。  
もともと私は発酵に関心があって、山梨大発酵生産学科(ワイン研究施設)を卒業した後、さらに酵素の研究を続けたくて医学部に入りました。納豆に限らず、発酵に関する限りは日本の技術は世界でもトップクラスで、また最もオリジナリティの高い分野と思います。  
世界中の200以上の食品を調査したが、血栓溶解作用で納豆に勝るものはなかった。 
そうした外国で誇りにできるものを研究したいと思ったことと、食品の中にはじめて血栓を溶かす酵素を見つけたのがきっかけで、その後も納豆の研究を続けることとなりました。 
現在までに世界中の食品200種類以上を検索しています。その結果、結局ナットウキナーゼよりも血栓の溶解で強いものはないということが判りました。人間の血栓をこれほど強く溶かす酵素をなぜ納豆が持っているのかわかりませんが、ナットウキナーゼよりも溶解性が強い酵素を持ち、しかも食べても安全という食品は他にありません。 
ナットウキナーゼは、大豆をベースにした納豆という形でなくとも出るものなのですか  
須見 / 普通の大豆でなくても黒豆でもいいですし、小豆とかインゲンマメでもでもいいです。効率よく出すにはひまわりの種などもいいです。ただ納豆菌というのは大豆の成分を非常に好みます。効率からいうと大豆のたんぱくをエサにしているほうがナットウキナーゼの生産量は多いようです。 
もともとの納豆の発祥というのはアジアですが、稲ワラがあって大豆があれば、ワラに住みつく納豆菌によって自然発生する訳です。また、大豆があるところには納豆菌も増えてくるようです。米国も150年くらいかかって大豆を植えるようになりましたが、その間に納豆菌もたぶん住むようになっていると思います。 
納豆に含まれるナットウキナーゼやビタミンK2の機能性については  
須見 / 納豆が一般的に食べられるようになったのは、江戸時代といわれています。江戸の町には納豆売りの声がしょっちゅう聞こえたといわれます。納豆の効用については、お腹が痛くなった時、風邪を引きそうになった時、赤ちゃんが生まれる時とか伝承的なものがたくさんあります。 
これは納豆が栄養価が高く、しかも、それが吸収されやすいためです。それと、もう一つは抗菌性。昔は食中毒が多かったわけですが、コレラやチフスや赤痢などの予防のために納豆を利用したという歴史があります。 
納豆は抗菌性が強く、O-157を抑制するジピコリン酸も含んでいる  
江戸時代の食べ物辞典に、納豆は「毒を消して食をすすめる」と記されています。「毒を消す」というのは今の抗菌性にあたります。最近、納豆にO-157を抑制するジピコリン酸が含まれているとか、一種の抗生物質のような働きがあることも明らかになってきています。また悪い菌は抑えるが、乳酸菌のような良い菌に対しては増やすように働き、整腸効果があるといったことも判っています。 
またその本体の一番よく分かっているのが血栓を溶かす酵素として注目されているナットウキナーゼです。今、日本人は米国に近い食生活を送っていますから血栓症が増えています。心筋梗塞とか脳梗塞とか、胸と頭に起こる血栓症は2つ合わせるとがんより多い。また老人性の痴呆症も血栓性の病気ですが、ナットウキナーゼは注射薬ではなく、食べて非常に長い間血栓を溶かすように働くため、血栓性の病気の予防食として注目されています。 
骨粗しょう症の予防に納豆のビタミンK2が必須  
この他、納豆にはビタミンK2という有効成分が含まれています。60歳以上の女性の約60%が骨粗しょう症にかかるといわれますが、K2は骨粗しょう症の予防にいいのです。骨というと牛乳やビタミンDでカルシウムを取り入れようという研究はたくさんありますが、骨にカルシウムが結合する際、オステオカルシンというたんぱく質がカルシウムに対して一種の糊の役目を果たし、そのたんぱく質を作るためにビタミンK2が必須であるということが最近判ってきました。 
また、最近の疫学的調査によって、骨粗しょう症の人は元気な人に比べ、ビタミンK2が減っていることも判っています。  
健康な人は消化管で大腸菌のような微生物が常にK2を作っているため問題ありません。ところが年をとったり、抗生物質の入っているような薬を飲んだりしますと、消化管の微生物が弱ってきてK2の量が減ります。そういう微生物由来のK2が非常に骨粗しょう症と関係しているということがはっきりしてきて、最近厚生省もK2を骨粗しょう症の治療薬として認めました。 
微生物由来のK2を補給するものは酵母も乳酸菌も麹もみんな持っていなくて、唯一納豆だけが持っています。納豆菌というのは世界でも例のない特殊な細菌で、しかもそれを人間が生で食べているというわけです。そのため世界中の食品の中で納豆が唯一ビタミンK2を持つ食品として注目されているのです。 
ビタミンK2は化学名でいうとメナキノン7といいます。今、K1とかメナキノン4とかが厚生省認定の薬で合成されています。血液の中の成分を分析してみると、健康な人にあって骨粗しょう症の人に少ないビタミンがメナキノン7です。これが減るから骨粗しょう症になるということがわかってきましたが、それは実は納豆菌が出すものなんです。 
それで納豆を摂ることが骨の予防になるわけです。牛乳をのんだり、しいたけを食べることで骨の元になる成分を摂ることは大切ですが、さらにK2が必須であるというわけです。メナキノン7というのは化学技術庁の分析データの中にも納豆の中の成分は最近やっと表示されたばかりで、試薬としてもまだ売られていません。 
納豆1パック(100g)で充分なビタミンK2が補給できる  
今、メナキノン7の分析をやっていますが、納豆というのは100gの中に約1,000マイクログラムのメナキノン7を含みます。正常な人は1日に体重1キログラムあたり1マイクログラム摂ればいいです。60キログラムの人ですと60マイクログラムです。ですから計算上は10gの納豆で1日分が充分補給できることになります。腸内細菌が弱った時、納豆1パックで充分補給できるわけです。 
東京、大阪、ロンドンに住む人達の血液中のメナキノン7を計りますと、関西の人は関東の人に比べ半分くらいしかありません。納豆を食べないからです。もちろんロンドンの人はもっと少ないです。現在いろんな疫学的な調査が行われていますが、納豆を食べる人は血液中にメナキノン7が多いです。 
また骨粗しょう症とそうでない人をみると骨粗しょう症を起こしている人ほどメナキノン7が少ないです。統計的にもはっきりしています。ですから納豆を食べて骨の予防をしようということは科学的にも根拠があります。  
また納豆の中の抗酸化物質で、一つにはイソフラボン化合物というのがありますが、1日に1パックの納豆を食べると50mgのイソフラボンが摂れます。50mgというのは今米国でも推奨されているがん予防のための必要量です。米国では日本の15倍くらい前立腺がんが多いといわれますが、こうした前立腺がんや乳がんの予防にも納豆が注目されています。 
またイソフラボンには一種の女性ホルモンとしての効果がありますが、大豆の女性ホルモンが人間由来の女性ホルモンを抑えてくれるからいいとされています。また、男性の前立腺がんなども女性ホルモンが効きますが、男女ともこうしたがんの予防のために抗酸化物質のイソフラボンが大変注目されています。 
ところで、こうした抗酸化活性だけみると大豆より納豆菌が発酵して、納豆になった時のほうが活性が約4倍に高まります。これは納豆菌によって独特の抗酸化物質が作られるわけですが、それがどういう物質であるかについては、まだ研究中です。 
納豆の味やネバリが苦手な人がいます、うまく食生活の中に取り入れていくべきですね  
須見 / 納豆の成分というのは血栓症のような病気に効くわけですから、そうした病気の予防のためにも取り入れていく必要があるかと思います。現在、日本の法律では治療薬は認められますが、予防薬というものは認められません。ですから、予防専門に使える食品というのがこれからどんどん伸びていくと思います。 
納豆が食べやすく改良された結果、有効成分が未熟になってしまった 
ただ、納豆をもっと食べやすくということで、今匂いが少なくてネバリも少ない関西風になり、非常に未熟な納豆が増えています。というのも昭和20年にGHQが来て、こんないいかげんな作り方で腐ったようなものを食べているからコレラやチフスが多いのではないかと、納豆の販売が止められたことがあります。それ以降、もう少しきれいに作ろうということで、結果的に純粋培養された3種類くらいの菌が使われるようなりました。改良されたことで、美味しく安全なのですが、反面、昔に比べて促成栽培で、抗菌物質やビタミンK2やナットウキナーゼも未熟になってしまいました。 
昭和11年頃の納豆の成分や活性を調べた論文がありますが、当時のものと今のものを比べると、抗菌成分などははるかに少なくなっています。 
パーフェクトフードとして、日本の納豆は今後世界的にも注目を集めそうですね     
須見 / 納豆は日本人のお腹の中の菌には相性がよく、逆にいうと、日本人は納豆菌由来の菌を摂っていないと調子の悪い国民じゃないかという感じもします。納豆というのは1gの中に10億とか100億の菌が生きています。まさに納豆菌の塊です。この納豆菌はそれ自体が厚生省認定の薬にもなっており、胃薬の中にも納豆菌が入っています。昔から当たり前のように薬で使われていたものをそれに近い形で今食べているのが納豆なのです。 
米国をはじめ、世界中で納豆が長寿食として今一番関心が持たれている 
もともと大豆はベジタブルチーズとして外国でも知られており、10年くらい前には乾燥納豆も登場し、JALの機内食になったり、ビールのつまみに利用されています。また米国では大豆を利用した病気予防の国際学会というのも開催され、その中で納豆はかなりのブームになっています。 
日本は世界で一番の長寿国ということもあって、米国では納豆という世界の他の人が食べていない食品に、神秘的な食べ物として関心を寄せているのです。英文の学術誌に初めて紹介されたのが1896年。ちょうど100年目の今、世界中で長寿食として一番関心がもたれているのが納豆なのです。 
 
平成納豆事件の結末 
先週の日曜日に近所のスーパーにいったところ、納豆の棚が空っぽでした。聞くところによると、それはその1週間前に放送されたあるテレビ番組で、1日に納豆を2パック食べると痩せるという情報が放送されて、日本中でかなりたくさんの人がそれに引きずられて納豆の大量購入に走ったことが原因だということがわかりました。ネットで調べてみると、それは「納豆事件」とも呼ばれているようでした。 
ところが、昨夜になってその番組の内容がねつ造されたものだということが発覚したというニュースが流れました。当然ですが、今日のスーパーの納豆の棚には「特売」の表示があるにもかからわず、大量の納豆が残っておりました。朝日新聞でも、今朝の一面トップで「『納豆で減量』番組ねつ造 フジ系関西テレビが謝罪」と大々的に報道されていました。 
これが、もし納豆というような商品がからんでいなかったとしたらどうでしょうか。たとえば、朝夕2回10分間ずつ深呼吸をしたら確実に痩せるということが、いわゆる「科学番組」で実験や各種検査の測定値あるいは経験者の体験談などを交えて、本当らしく放送されたら同じような騒ぎになったでしょうか。 
たとえ日本中の人が朝夕10分間ずつ深呼吸をしたからといって、他の人に影響が及ぶくらい酸素が減ってしまうというようなことが起こるとは考えにくいですから、人々は冷静に「信じる方がバカなんだよ」と笑い流してくれたような気もします。しかし、納豆という商品が絡んでくると、それがなくなることによって買えないという「被害」を被る人が出てきます。また、これを機に納豆販売で一儲けする人も出てくるかもしれません。それほど大きくないとはいえ、「実害」や「利益」が生じてしまうと、ニュースになりやすい状況が生じたような気もします。 
冷静に考えてみると保存食品ではない納豆ですから、何万円分も買った人というのはあまりいなかったはずですので、「信じていたのに裏切られた」という精神的被害を除くと、実際に甚大な被害を受けた人はほとんどいないはずです。そういう意味では、この「事件」は先日の不二家の事件に似ているような気がします。不二家事件でも、この数ヶ月で直接的に不二家製品で健康被害があったという例はほとんど出てきていません。 
しかし、人々は怒っているようです。あるいは、人々が怒っているとマスコミが大きく報じています。「これは記事になる」とマスコミが判断して報道しているからでしょう。この姿勢は、「納豆ダイエットが視聴率を稼げる」と考えたテレビ局とどのくらいの違いがあるのでしょうか。 
そろそろ我々は、出発点を考え直すところにきているような気がします。間違っている出発点とは「お客様は神様です」という発想です。 
視聴率とか、ものの売れ行きとか、政治でいうと内閣の支持率というものを極端に大きく気にする態度が「お客様は神様」主義だと思うのですが、それは情報を発信したり、ものを売る、あるいは政治をする側の主体性あるいは主張の放棄だと思うのです。 
市場とか世論とかいうものが、テレビ番組や新聞の「ウソ」や「誇張」によっても、こんなに簡単に動くことが証明されている以上、もはや「お客様は神様」ですという市場主義や自由競争主義が虚構であることは証明されたと言えるはずです。 
我々日本人が愚かな国民であることを自覚した上で、今後の日本の進む道を考えて行かなくてはならないと強く感じています。
 
納豆製造者の納豆(菌)との出会い 
記憶のなかに 
この道は国道23号線、伊勢から松阪へ至る道である。 直線が続く、先のことだけ考えていれば良い、物思いにふけることも許される、心地よい道である。久しぶりの運転は先へ先へと私をいざなう。この車には昔よく聞いたCDがのせてある。懐かしいあの曲は私が歩んできた日々を鮮やかに浮かび上がらせるのである。 
私は伊勢の国、三重県松阪市の納豆屋に生を受けた。創業者の祖母、生真面目で厳しい父と努力家の母は納豆づくりに誇りを持ち、納豆屋の少ない三重という土地にあっての納豆中心の日常がいつしか物心つかぬ幼児を納豆職人を生業とする将来像があたりまえの少年へと育んでいった。大人になったら何になりたい?それぞれ級友たちの夢が描かれている、小学3年生の文集に納豆屋になりたいという拙い文章が今も残されている。  
宿命の糸-松阪から    
納豆は良くも悪くも私の人生そのものである。1〜2歳の頃、工場内の水槽で溺れていたのを従業員のおばちゃんに助けてもらったこともある。幼い頃、会社慰安旅行で毎年色々な所へ連れていってもらったりもした。いたずらをした後、納豆冷蔵庫に放り込まれ閉じ込められ反省したこともあった。大豆倉庫は私の秘密基地だった。釜を見ていていつまでも飽きなかった…。私にとって一番楽しい遊び場所は納豆屋だったのである。大きくなるにつれてたくさん友人も出来、平穏なままに時は流れていったが、小学4年生のある時、自分の人生を考えるひとつの転機が訪れた。  
納豆屋の人間として級友よりからかわれ、いじめに発展していったのである。その当時、クラス30人のうち納豆が好きな人数は5〜6人くらいだった時代、今のように納豆に市民権もなく、子供にとっては格好のいじめ材料だったのであろう。親の仕事をふがいない息子が汚している。誰にも相談できず、中学生になる頃には誰にも話しかけない硬い殻で覆われた心が出来あがっていた。  
笑顔もやる気も希望さえも私から消え去っていたのである。  
何をするのにも自信が持てず、ただ惰性で日々を繰り返す…卑屈な心は努力を拒み、何の根拠なく、ただ漠然と進学が出来るだろう、ただ何となく将来は家業を継がされるのだろう、せめて家業を潰さないように年をとり、死んでいこう…そんな思考が私の感情を支配していたのだった。しかし、そんな私でも、家族と納豆は見捨てる事をしなかった。家庭での納豆の話題は絶えず、納豆を身近に思い、納豆が食卓から消えたことはなく、納豆に支えられた体は徐々に丈夫になっていった。病気しない身体、健全な身体は健全な魂を少しずつ呼び戻し、中学3年間を無遅刻、無欠席に!そして体育部活動を通して友人達、恩師も、失ったはずの自信を私に蘇らせる力強い応援をしてくれたのである  
「納豆屋!納豆屋!頑張れ!」と叫んで。  
人間としての情緒を取り戻した私ではあったが、納豆屋としての私を形成していくのは大学生活も後半にさしかかる頃の事になる。 
その時期、運命のジクソーパズルは組み上げることを急かせる様にたくさんのピースをめぐり逢わせ、かみ合わせ、それまでに少しずつ集まっていたピースに意味を持たせつつあった。完成にはほど遠いが、作品のイメージを私の魂のまなこ眼に投影させていったのである。次項の黎明編では私に与えられたそれぞれのピースについて触れていきたい。
歯車は動くか 
オクノ、オクノマン、エッグマン、ショクヒン、ナットット 
これらは私が高校時代に級友から呼ばれたニックネームである。これら数ある呼び名の中に「社長(シャチョー)」というのがある。久しぶりに再会した友人からこの呼び名を聞いたとき、高校3年生の時のエピソードが脳裏に蘇った。 
高校生活の大半を睡眠と弁当の時間に費やし、不良でもなく、模範生徒でもない、ただ体が丈夫なだけの目立たぬ学生であった私がその渦中に巻き込まれることになるとは考えてもいなかった。いや、考える頭も感覚もなかった〜高校3年生の文化祭でのことである。 
受験勉強にいそしむ級友たちの文化祭への反応は鈍く、それは私も例外ではなかった。毎年、文化祭の前になると、納豆工場から出るダンボールを工作材料として学校へと提供していた流れで、その年も担任の先生に日程の打ち合わせに職員室へ行ったとき、「お前のウチは肉まん屋を知らないか?」と聞かれたのが始まりであった。 
文化祭を何に打ち込むのか、研究の発表、美術作品の展覧、ステージ開催、お化け屋敷、食堂…色々あるなか、私達のテーマは"肉まん・赤福・かたやき を売ろう"であった。それぞれ三重県ゆかりの食べ物である。肉まんは三重県津市の井村屋が全国メーカーとして名を馳せている。赤福は全国に知らぬ者無しの伊勢名物、かたやきは伊賀忍者の携帯食としての伝統が生き続けている特産品である。商業高校でない普通高校において、商売の学習の場所は限られている、この機会に商売を経験しよう!とのことであった。が、しかし、このテーマも白熱して議論が交わされ決定した物ではない。何でもいいから早く決めろや、と挙手で何となく決まった様子であった。受験戦争を目前とした普通高校の生徒として、冷めた反応は当たり前の事であったのかも知れない。まして男子高校!甘酸っぱい生活は送れようはずがない。文化祭は受験生のする事ではないという空気がどことなく漂っていたのである。もちろん自分も含め、商いの道、荒波など知らぬ甘ちゃん連中である。数学の公式や英語の文法は知っていても商いのイロハは知る由がない。担任の先生も諦めて投げやりになっていたのだろう 
〜私に声をかけたのである。 
商人(あきんど)の資質 
厄介な事になったとの気持ちのまま学校より帰宅し、文化祭の学級テーマが決まった経緯を父に話してみた。ボーとナマケモノのように寝ているか何か口に入れているかの将来性のカケラも見当たらない息子が担任の先生から任されることがあるなんて…と、よほど嬉しかったのであろう、間髪空けずに電話をかけ、有無を言わさず車に乗せられ行き先を告げず車を走らせた。友人であり、松阪の肉まん業界を仕切っているY商店のY氏宅に向かったのである。Y商店は井村屋の代理店であり、肉まん、あんまん、アイスクリームの卸問屋として現在も松阪を代表するあきんど商人の一人として君臨している。 
父と私を乗せた車がY商店に到着するまでに親子で交わされた会話は何一つなかった。寡黙な父から何も情報がない、恐らく肉まんに関係する人物に違いは無いだろうが、前もって教えてくれても良さそうなものなのにと恨めしく思った。町から少し離れた古い店に到着した親子をY氏は精悍な顔を崩して「私がYだ。よろしく!」と笑顔で出迎えてくれたのだった。お茶をいただき、Y氏と父の世間話が落ち着いた後、父は息子が任された文化祭での役割を説明しはじめた。詳しくは息子からと今度は私が説明する事となった。そこに至るまでの次第を説明したが、まだY氏は自身の仕事を語らず、私はその時点でこの人物が何を生業にしているのか判らないままだった。つまり、事の次第は客観的に説明しなければならない状況となっていた。感情のみの説明はせず、理屈で遊ばず、ただ何が起ころうとしているのか、何が求められているのか、どのようになれば理想なのかを説明しなければならなかった。それは私、自分自身への確認、状況整理でもあった。 
目の前の私が自分自身との対話を終え、腹に落ちていったのを見計らって、それまで聞き役であったY氏は一転、商いの仕組みを私に教え始めたのだった。自分から社会勉強をおろそかにし、それまで「生産者の場所」で格闘している親に甘え安全な場所で保護してもらっている「ただの消費者」でしかなかった私は「流通」というものを初めて現実(リアル)に感じたのである。生産者の立場からの視野だけなく消費者の気持ちも感じる、結びつけるのが「流通」。そしてお客様の喜びが即ち「あきない商い」。それは水が上から下へ流れるように自然なこと。喜び無き取引は不自然な交換。不自然は身を滅ぼす…。 
Y商店の強味の全容、Y氏の実行力の範囲などを説明してもらい、具体的な話し合いを進めた。肉まんを安く仕入れて蒸し上げ器も無料で貸してくれるという好条件で話は固まり、事務所を出ようとしたその時、一枚のパンフレットが私の目に飛び込んできたのである。
 
医薬品の他にも健康食品を手がけ、納豆菌を利用した栄養補助食品との出会いです。 
私の会社は病院に薬を納める医薬品専門商社です。会社を始めて三十三年になりますが、二十数年前よりお薬を飲まれている患者さんのある変化に気が付き始めました。 
それは、以前はよく効いていたお薬が効かなくなった、昔は副作用など出なかったのに多くの副作用が出るようになるなどの症状です。それ以外にも今でいう生活習慣病の患者さんの年々の増加、あるいは若年化が進んでいるように思えました。 
この事は色々な要因があると思いますが、私はこの症状の一番の要因は人々の体質の変化ではないかと考えました。 
社会情勢や生活環境、食生活などの外的な変化に人々の体質が変質させられているのではないかということです。この体質の変化で顕著なものが微量元素の不足によるものと腸内環境の悪化によるものだと気づきました。 
そこで十六年前になりますが食物繊維とミネラルの豊富なアルファルファを製品化し健康食品をスタート致しました。これにより微量元素の不足を補うことが出来るのではないかと考えたのです。この製品は多くの方のご支持を得ることができました。 
次に腸内環境を正常化できるものはないかと色々考えました。様々な論文や研究を重ねていくうちに、腸内細菌叢が腸内環境を良くする重要なポイントであることを学び、腸内有益菌を増やすために納豆菌の飲用が有効であるという考えに至りました。 
納豆菌と私どもの出会いはかなり古くからのもので、医家向け医薬品に納豆菌を用いた消化酵素剤を長年販売しており、主に抗生物質や抗菌剤を使用した後に整腸剤として投薬するものですが、それ以外でも病気の回復に時間のかかる人や生活習慣病で悩む人には便秘、下痢など腸の不調を訴える人が多く、そのような方々にとても有効であり、お使いの医師の方々にも大変好評をいただいておりました。 
この納豆菌を何とか生活習慣病の予防に役立つ食品に安価に提供できないかと考え、弊社と関係する研究機関、関係会社の協力をいただき、生菌としての納豆菌を健康食品として製品化する事ができ、1998年に〔ちょう元気なっとうや〕として発売するに至りました。発売以来大変ご好評いただいております。 
腸内有益菌としては乳酸菌、好酸性乳酸菌や酵母菌など色々考えられましたが胃酸の影響や増殖力、菌の強さなどから考えるに納豆菌は非常に優れた菌だと思いますし、古来から土と親しんできた農耕民族としての日本人に適した菌ではないかと思っております。 
今までの病気の回復には主にその原因を外に求めました。その病気を発生させている病原菌を殺せば解決できる考えです。この事は有効で今後も成果を上げるでありましょうが、それに甘える事無くなぜそうなったかを考える時、病原菌の繁殖に適した環境を提供した自分自身をどう改めるかに取り組まないと問題の解決にはなりません。病気は過去の自分がつくったものです。 
ちょっとした「気づき」と少しの努力で今よりずっと健康に暮らすことができます。それはこれからの自分が決めることです。 
病気は一日にしてできたものではありません。長年の生活習慣や環境が大きく影響していることは誰でも知っていることです。病気になりたくてなる人はいません。自分の何かが間違っていると気がつかないままに病気になっている人がほとんどかもしれません。食べすぎを控え,腸内有益菌(善玉菌)を増やすことに心配りが出来るように自分自身が変われば世界が変わり、おなかが活き活きに変われば生きる活力が変わります。 
二十世紀の問題解決は自分に都合の悪いことはそれを取り除けばよしとし、目的を果たす為には邪魔者は消せの思想には限界を感じます。二十一世紀はバランス、ハーモニーの時代、目的達成の為、病気の回復を達成する為にそ 
の環境をいかに作り上げるかその協力者をいかに増やすか、そのために自分の出来る事は何なのか。病原性ウイルスにしろ癌細胞にしろ意味のない存在はあり得ずそれらが増殖繁殖するのに都合の良い環境を与えていることに過ぎないのです。腸内細菌叢のバランスを良くしていくこと、そのために納豆菌を飲用していくことは、自分自身が実は様々なものから生かされているのだということが実感できる健康法だと思います。 
納豆菌は従来の納豆を作るためのもの以外に、九州大学の原敏夫先生のご研究にみられるように様々な活用が考えられておりますが、私どもは長年医療に携わってきた経験をいかし、納豆菌を人々の健康維持のために活用していけるようにこれからも努力していきたいと思っております。
 
納豆菌を語る 
目的は、発酵するときに納豆菌が作るコロニー(集団)の形と、その納豆菌でできる納豆がもつ酵素の量(菌体外酵素生産性)にはどういった関係があるのかを、ナットウキナーゼ6倍の納豆菌を探しだし、商品化を行った大山豆腐研究開発室の伊部さん、そして熊田さん(医学博士、つくば国際短大)にお聞きするというものです。 
納豆には、血栓溶解成分として有名になったナットウキナーゼやタンパク質を分解するプロテアーゼなどの酵素が入っているのですが、数ある納豆菌のなかでも、その酵素を多く作り出す菌とそうでないものがあります。 
それを区別するために、普通は実際に作って測定するという事を繰り返すのですが、納豆菌が作るコロニーの形を見ただけである程度判断できるのではないか、ということを確認したかったわけです。研究者の方は純粋な研究の一環として興味のあるところだと思いますが、私はコロニーのかたちを見ただけで、 「ふっ、これではアミラーゼの多い納豆にはならんな」と言いたいだけなので、俗物根性丸出しです。スイマセン。 
豆腐事業だけだった大山豆腐さんが納豆事業に参入してきたのが、1987年。当時は挽き割り納豆も造っておられたそうですが、納得のいく製品ができなかったため、現在は小粒納豆のみとなったそうです。確かに挽き割り納豆は難しく、曰く、ヤマダフーズさん以外の大手メーカー納豆で美味しいものは食べたことがない、とのことです。 
大山豆腐さんは、社長が機械の専門家であったことから、日本オペレーター株式会社として創業し、1998年に「大山豆腐」に社名変更されたそうです。 
「お話の途中でスイマセン。皆さんの胸に『パンタス』と書いてありますが、これはどういった意味でしょうか?」 「ああ、それ。パンタスのパンは食べるパンで、タスは味わうという意味です」 という恩賀さんのお答えに 「では、ブレッド(bread)テイスト(taste)という意味でしょうか」 「そうです」 「はっ、そうですか。身が引き締まる思いが致します」と答え、訳の分からないやりとりになったところで、工場を案内して頂きました。 
あいにく工場内での生産はお休みでしたが、設備を見る限り機能的にまとまった工場です。納豆工場見学も、数多くしてまいりましたので、メーカーさんによって色があり、面白いものです。工場内見学を終え、会議室に戻り、いよいよ納豆菌のお話です。と、そこで大山豆腐さんの社長、加藤さんのご登場。せっかくですから、大山豆腐さんの売りであるナットウキナーゼ6倍納豆の誕生について質問してみます。横からは、「社長は話が長いんです」「先日、話を聞きながら寝ちゃいました」というお声も聞こえましたが、お聞きしなけばなりません。 
「ナットウキナーゼ6倍の菌を使うという発想はどこからお出になったのですか?」 「死んだんですよ・・・目の前で人が。」 「は、はぁ」 
「いやね、アメリカに行ったときにね。目の前にいた老人の旅行会みたいな人がねぇ・・・」と加藤社長の熱いトークが炸裂し、納豆にかける思いが伝わってまいりました。 
要約しますと、9年前に自社で納豆菌の開発をしようと思い、「美味しい」納豆を造るため、研究開発室を設置。美味しい納豆を求めていたのですが、商社を通さず大豆を輸入している関係で、加藤社長がアメリカを訪れたときのこと、目の前でご老人が急に倒れお亡くなりになり、それを悲しむ人たちを見て、「食品で何か出来ないのか」と思いになったそうです。 
ちょうどその頃、須見教授のナットウキナーゼ発見のお話があり、それを目につけた加藤社長、「美味しい納豆」のための納豆菌探しから、「体にいい納豆(機能性のある)」のための納豆菌探しに変え、2年間におよぶ調査でナットウキナーゼ6倍の納豆菌を見つけたそうです。 
そして、いよいよ納豆菌のお話です。 
納豆菌のコロニーの現物数種類、納豆菌を撮影した資料を見せて頂きました。 
結論から言いますと、コロニーを作っていく際に横方向に広がっていく納豆菌は、ナットウキナーゼなどの酵素を作る量も少なく、上方向(x軸、y軸、z軸で言えばz軸)にのびる納豆菌は酵素を作る量が多いということです。写真で見ると、豚のしっぽのようなものがピョンと飛び出ているかたちのコロニーです。 
また、ナットウキナーゼ(フィブリン溶解活性)とプロテアーゼの間にも関連性があることから、ナットウキナーゼを多く作る納豆菌はプロテアーゼも多く作るということが分かりました。 
プロテアーゼ、アミラーゼなどを作る量は、ナットウキナーゼを作る量と同じ遺伝子の調節を受けているのではというご指摘もありました。 
酵素をよく作る納豆菌がなぜコロニーを作っていくときに上(z軸)にのびていくのか、という点については不明ですが、予想では「より酸素を求めて上にのびるのでは」ということでした。 
予想通りに「より酸素を求める」納豆菌であるなら、酵素を作る量が多いだけでなく、昨年から話題になっている活性酸素を食べてくれるSOD(スーパー・オキシド・ジスムターゼ)も多い納豆になるのではないか、と私は勝手に予想してます。 
もしz軸を正確に計測することができ、何mm、上(z軸)にのびたら、酵素がどれくらいできるのか、なんていう表ができたら面白いことでしょう。 
納豆菌のお話がはじまって約1時間、大変密度の濃いお話をすることができ、「あっ!」という間に時間が経ってしまいました。私自身、納豆菌への関心がいままで以上に強くなり、今後の納豆活動への意欲が沸いてきました。
 
納豆は地球を救う驚愕の納豆パワー 
驚異のネバネバパワー 
先生は、納豆についてさまざまな研究を行なっていると伺っております。「納豆」といえば、先ごろいろいろと物議をかもしましたが、ダイエット云々は別として、やはり健康食品の代表といえることは確かです。しかし、それ以外にも、実は大変すばらしい可能性を秘めているとか…。 
原 そうなんです。納豆にはものすごいパワーがあるんですよ。しかも、あの「糸」に。 
あのネバネバした糸がですか? 
原 ええ。あの糸はポリグルタミン酸という高分子物質で、化学調味料としてご存知のグルタミン酸からできています。これが「ものすごい納豆パワー」の源泉です。 
と、おっしゃいますと? 
原 この納豆の糸、すなわちポリグルタミン酸に放射線(ガンマ線)を照射すると、寒天のようなブヨブヨしたゲル状になります。それを凍結乾燥させると白い粉末状の樹脂ができます。これが「納豆樹脂」と呼ばれる吸水性、可塑性、生分解性に優れた新素材で、こうした三つの特性を利用してさまざまな用途開発ができます。 
それらの特性を、分りやすく教えていただけますか? 
原 吸水性に優れているというのは、具体的には、納豆樹脂1gで3以上の水を蓄えることができるということです。また、可塑性とは、外から力や熱を加えると変形し、力を取り去っても元に戻らず、プラスチックと同じ性質を持ちます。それから、生分解性があるというのは、微生物が分解すると水と炭酸ガスになるということで、地球環境に優しい素材ということになります。 
納豆樹脂から「紙オムツ」が! 
なるほど、確かにすごいパワーですね。ではそうした特性を活かして、納豆の糸からどんなものができるんでしょうか? 
原 吸水性に優れているという特性を利用して、紙オムツや化粧品の開発が進んでいます。堆肥づくりにも取り組んでいます。牧場などでは飼育する牛の排泄物を堆肥にしていますが、北海道の冬場は排泄物の水分が凍結するため微生物が育ちにくい。そこで、2000年に納豆樹脂を使った「プロスポリマー」という堆肥化促進剤を開発しました。オガクズのような副資材を投入しなくても、これで水分調整ができ、微生物が活性化し、発酵作用が進み、堆肥化のスピードも格段にアップしました。 
それから、可塑性を活かして、プラスチックに代る容器の開発も考えています。納豆から作った容器ですから食べることもできますし、しかも生分解性があるので使用後土に埋めるといった廃棄ができる。ゴミ問題の解決にもつながります。 
いろいろな可能性があるんですね。それにしても、納豆の糸から「オムツ」とは意外です。でも、納豆の糸ってそう大量に取れるものではないと思うんですが、どうやって大量生産するんですか?まさか、工場で大量の納豆をかき回して作り出すわけでは…? 
原 ははは(笑)。いえいえ、実際はキャッサバという植物を利用して、発酵プラントで納豆菌を培養しています。 
キャッサバって、聞いたことがありますが…。 
原 芋の仲間で、主に熱帯に見られる低木です。根っこにデンプンが貯蔵されていて、蒸したり茹でたりするとジャガイモみたいな味と食感があります。皆さんご存知の「タピオカ」はこのキャッサバの別名なんですよ。このキャッサバから取り出したデンプンを原料として納豆菌でポリグルタミン酸を発酵生産しているんです。この方法で、今では1日に1tは生産できるようになりました。 
そうだったんですか。どれも商品化したら、すばらしいビジネスになりそうですね。 
原 ありがとうございます。ところが、「役に立つ」ことと「事業性がある」ことはまったく別の話のようで・・・。いろいろな企業ともお話ししているのですが、皆さん興味は示されるものの、実際の事業化となると腰が引けるようです。そこで数年前、自ら商品の製造や販売を手掛けるベンチャー企業を立ち上げました。実際のところ、まだまだコスト面や技術面などで課題が多いですね。実用化されたのは化粧品で、肌の潤いを保つスキンケア化粧品などが商品化されています。今、保湿ジェル化粧品のドクターズブランドとしての自社商品化を目指しています。 
ぜひ早く売り出してください。 
納豆樹脂と植物の種を砂漠に埋めたら... 
ところで、先生、ご研究のこれからの方向は? 
原 納豆樹脂を使って強靭な繊維やフィルムができる可能性もありますから、バイオ素材を始め、人工臓器、人工皮膚といった医療への利用も考えられるかな、と思っています。それからこれは壮大な夢ですが、納豆樹脂をヘドロや植物の種と一緒に地中に埋めることで、砂漠の緑化ができないかと考えています。実現にはもう少し時間が掛かると思いますが、温帯乾燥地を想定した実験では80%以上の発芽率が確認できています。納豆樹脂の特性を活かして、何か世の中に提供できるものがあればと思っています。 
大量の水を吸収できる納豆樹脂ならではの活用法ですね。砂漠緑化事業を始め、時代のニーズに応える数々のご研究が一日も早く実現することを期待しています。
 2010/11