表情のあたたかさ口元の余裕

歯を「噛み続け」ない 
歯を食いしばらない 
口元の余裕が病気予防 
 
言われてみれば 
口元の余裕は表情にあたたかさを与えます 
元気もくれます
 


 
 
 
全身に不快症状を起こす謎のクセとは?  
自分では気づかぬうちについついやってしまう「癖」。他人にはイヤな顔をされることもありますが、自分には特に害はない・・・そんな常識を覆すのが今回の「ナゾの癖」です。  
ナゾの癖は全身に不快な症状をもたらします。  
肩こり・おなら・頭痛・ゲップ・ひざ痛・首の痛み・おなかのハリ・めまい・のどの異物感・耳なり・腰痛・視力低下・息苦しさ・アゴの痛み…  
これら一見脈絡のないような症状が、あるたった1つの癖によって引き起こされているというのです。  
しかもこの癖、なんと4人に1人がもっているといわれるほどポピュラーなもの。ストレスがかかるほど現れるといいます。  
一体どんな癖なのか?
 
すべての症状の犯人は「噛み続け」  
実はこのナゾの癖、1つだけ良い面があります。  
それは「体が柔らかくなる」。  
ナゾをとくため、街のみなさんに前屈調査を行いました。 ティッシュを使ってその癖を再現すると、前屈の記録が伸びるのです。 一体ティッシュをどのように使ったのかというと…正解はティッシュを「噛(か)んだ」。  
つまりナゾの癖は「噛む」ことだったのです。  
前屈の記録が伸びたのは、噛むことによって体を曲げる筋肉の収縮力が増したから。 噛むことは、全身の筋肉の活動を活発にしてくれるのです。  
ところが、同じ噛むでもあることが加わると、なぜか「視力低下」「集中力低下」「筋肉活動の低下」などをもたらすことがわかりました。  
「噛む」ことが良いことと悪いことに分かれる境目… それは“時間”でした。  
「噛む」こと自体は良いことですが、歯を「噛み続けること」が良くないのです。  
つまり、全身の不快症状の原因となる「ナゾの癖」とは「噛み続ける癖」だったのです。  
安静時、歯はわずかに離れているのが普通の状態。  
ヒトが普通1日に歯をあわせる時間は20分ほどしかありません。しかし、「噛み続け癖」のある患者さんでは、何時間も噛んでる場合も少なくありません。  
 
 
 
なぜ「噛み続け」が症状を引き起こすのか?  
なぜ「噛み続ける」だけで、さまざまな症状が起こるのでしょうか?  
まずは、「噛む」「噛まない」によって筋肉の活動にどう変化が出るのか調べてみました。すると、一瞬噛んだ場合では、全身すべて筋肉の活動が高まりますが、30秒噛み続けただけで、噛まないときよりもむしろ活動が低くなってしまったのです。実は「噛む」ことは火事場のばか力を出すためのスイッチ。そのため、噛み続けていると全身の筋肉が疲労してボロボロになってしまいます。  
頭痛・アゴ・腰痛・肩こり・ひざ痛・首の痛みは「筋肉疲労」によるものだったのです。  
とくに疲労しやすいのが“こめかみ”のあたり。  
こめかみをはじめ、頭のまわりの筋肉周辺には目、耳の領域を支配する神経が密集しているため、噛み続けによって筋肉が神経を圧迫すると、「神経疲労」による視力低下・耳鳴り・めまいがおこります。  
さらに、「噛む」ことは、だ液が出てくるスイッチにもなっています。つまり、噛み続けるとだ液が出るため、飲み込みの回数が多くなります。実は、このとき、一緒に空気も飲み込んでいるのです。おなかには、口から飲み込まれるガス、腸内で発生するガスの二種類のガスがありますが、実は8割近くが口から飲み込まれるガス。「噛み続け癖」によって、飲み込む回数が多い人は、口から飲み込んだガスによって、オナラ、ゲップ、のどの異物感、息苦しさを引き起こしていたのです。
 
 
 
 
噛み続け癖かんたん治療法  
「噛み続け癖」の治療に使うのはなんと、メモ用紙。実際、このメモ用紙治療は医療現場でも使われています。 方法は超かんたん!  
〔メモ用紙治療法〕  
@ 「歯を離す」と書いたメモをよく目に付く場所やパソコンなど集中してしまう場所に貼る  
このメモを見ると、自分が歯を噛んでいることに気づくことができます。  
A メモを見たら、フーと「息を吐く」  
「息を吐く」=「口が開く(歯を噛めない)」。つまり、このフーと息を吐く行為は、“治したい癖と両立しない新たな癖をつける”という意味があります。  
このとき大切なのが、「メモが目についたときだけ息を吐く」ということ。「いつも歯を離そう」と頑張りすぎると、逆にストレスになってしまい逆効果に。メモとメモの間は何もしなくてOKです。早い人で、1週間ほどで効果を実感できます。  
「噛み続け」で起きる症状  
噛み続けによる“筋肉疲労”でおこる「頭痛」「アゴの痛み」「腰痛」「肩こり」「ひざ痛」「首の痛み」。筋肉が神経を圧迫することによる“神経疲労”でおこる「視力低下」「耳鳴り」「めまい」。そして口から飲み込んだ“ガス”によって起こる「オナラ」「ゲップ」「のどの異物感」「息苦しさ」です。  
これらの症状は代表的なもので、他にも噛み続けることで起こるからだの痛みや神経疲労、ガスによる症状はあり、 ここにあげたものがすべてではありません。また、噛み続けるだけで、すべての症状が引き起こされるわけではなく、複数の症状を持つ方もいれば、1つだけの方もいます。

 
2012/7