親の死に目に会えない

昭和以前の日本文化の価値観 
私の知る限り 
目の前の大仕事一大事 
放り出して親の死に目に会いに行くなど 許されませんでした 
 
そんな気概緊張感が仕事のスタンスでした
 


  
「お父さんが亡くなった、すぐ帰りなさい」 
高校のとき先生に言われ家に帰りました 
夏負けで具合は悪かったが そんなに深刻とは思っていませんでした
  
「お母さんが亡くなった」 義姉からの電話 
三日前仕事で実家近くへ行く ついでと母に会い食事を一緒にする 
虫の知らせを信じるようになりました
  
  
  
お 母さんが死にそう 
連絡を受けたらどうしたろう
  
どうしても会いたい 飛んで帰る
  
目の前の大仕事一大事  
私も頑張るから 母さんもちょっとだけ頑張っていて
  
 
苦楽を共にしてきたお母さん 
どちらの選択を喜んだろうか 心配してしまう

 
2012/1