鏡よ鏡

自己満足 
陶酔 
嫉妬やきもち 
 
冷静に受入れられますか
 


白雪姫
 
 
Mirror, mirror on the wall... 
 Who's the fairest of them all ?  
My dear, you are the most fair.  
Your face and look are beyond compare !
 
 
 
行きつくところは 
心の豊かさです
 
鏡の法則 
人生のどんな問題も解決する魔法のルール 
「 現実に起こる出来事は、一つの結果です。結果には必ず原因があり、その原因は、あなたの心の中にあるのです。 つまり、あなたの心を映し出した鏡だと、思ってもらうといいと思います。」 
著者野口嘉則は、1963年広島生まれ。広島大学経済学部卒。大学卒業後リクルートに入社。その後独立してメンタルマネジメントの講師となる。99年に心理コンサルティング事務所を開設。2003年に(有)コーチング・マネジメントを設立。数々の企業研修(EQ向上研修)の中で紹介した例話を元に本書を出版したものである。研修当時からこれを読んだ9割の人が泣いたといい、発行まもなくベストセラーになった。 
41歳の主婦が小学校5年生の息子が軽いいじめにあっているのを苦にしているところから話は始まる。息子はいじめではないと言い張っているが心配でたまらない。夫の先輩で経営コンサルタントで心理学にも造詣の深いという矢口(著者のこと)に相談する。そこで最初に言われたことは「誰か身近な人を責めていませんか」ということだった。一番身近といえば夫である。夫には感謝はしているが尊敬はしていないと感じた。矢口氏は更に「お父さんに対してはどうですか」と聞いてきた。更に「許せないという気持ちはありませんか」という。親として感謝はしているが好きになれなかった。 
高校生の頃から他人行儀な付き合いしかしてなかったことに気づいた。次は「お父様を許せない気持ちを存分に紙に書いてください」「父に感謝できることを書いてください」「父に謝りたいことを書いてください」「形だけでもいいからお父様に感謝の言葉と謝る言葉を形だけでもいいから伝えてください」。言われたとおり父に電話して形どおりの言葉を伝えた。ここで父の反応はお意外なものだった。嗚咽して言葉にならなかったのである。自分に対する父の気持ちが、自分の息子に対する気持ちと同じではないかと気づいた。矢口氏から「優太君に有り難うを100回言ってください」といわれた。その気持ちが通じたのか息子のいじめも解決したようである。これにはいろんな考えもあるであろう。物語は終わったが何かがある。 
解説で著者は「私たちの人生の現実は、私たちの心の中を映し出す鏡である」という法則が「鏡の法則」であるという。そして許すということの重要性を説く。 
まず自分を許し、 
 ● 許せない人をリストアップする。 
 ● 自分の感情を吐き出す。 
 ● 行為の動機を探る。 
 ● 感謝できることを書き出す。 
 ● 言葉の力を使う。 
 ● 謝りたいことを書き出す。 
 ● 学んだことを書き出す。 
 ● 「許しました」と宣言する。 
これで結果が出ても出なくてもよいのです。 
「人生で起こるどんな問題も何か大切なことを気づかせてくれるために起こります。そしてあなたに解決できない問題は決して起きません。あなたに起きている問題は、あなたに解決する力があり、そしてその解決を通じて大切なことを学べるから起こるのです」 
というのが著者の結論である。いじめによる自殺の問題が大きく取り上げられている今日、この考えが何かを解決するよすがになればと思うものである。 

 
2009/ 
 
 
白雪姫
「白雪姫」1 
白雪姫を産むときに本当の母親である妃が死んでしまい、白雪姫の父親である王は、ある女性を後妻としてむかえる。新しい妃(継母)は、魔法の鏡を持っていて、ことあるごとに魔法の鏡にたずねる。 
「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰?」答えはずっと妃その人であったが、白雪姫が7歳になったとき、鏡は「白雪姫のほうが千倍も美しい」と答える。その言葉を聞いた継母は、狩人に「あの子を森へ連れ出し殺しておくれ。その証拠に肺と肝を持って帰って来るように」と命じる。狩人は白雪姫を森へ連れ出すが、彼女に泣きつかれて、結局、彼女を森の中へ置き去りにして、代わりに、猪の肺と肝を持ち帰った。継母はその臓物を食べ尽くして安心した。しかし、白雪姫は森の奥深くで暮らす7人の小人の家に世話になることになった。ほどなく、魔法の鏡に白雪姫が生きている、という事実を聞かされた継母は、みずからの手で白雪姫を葬ろうと、胸を締め上げる紐や毒の櫛を試みるが悉く失敗する。最後の手段として、毒リンゴを持って行き、これを食べた白雪姫は仮死状態となった。7人の小人は、ガラスの棺を作って、彼女をその中へ横たえた。小人たちが彼女の死を嘆き悲しんでいるところへ、他国の王子が通りかかり、白雪姫の美しさに心打たれ、棺を譲って欲しいと小人たちに頼んだ。そして、棺を動かした時に、白雪姫の口の中から毒リンゴのかけらが吐き出され、彼女は生き返った。そこで、王子は白雪姫に求婚した。二人の婚礼に出席した継母は、真っ赤に焼かれた靴を履かせられて、熱さに踊りくるいながら、死んでいった。そして白雪姫は王子と末永く幸せに暮らした。 
以上が白雪姫のあらすじであるが、グリム初版では、継母ではなく実母となっている。版を重ねるごとに残酷な実母が継母へと姿を変えた。また、母親が白雪姫の美しさだけを憎んで葬る去ろうとしたのではなく、夫である王の愛(性愛)が白雪姫へ向けられていたからという解釈もある。母親が娘の臓物を食べたり、焼けた靴で拷問を受けるというくだりは2版以下にも出てくるが、実母との確執、実父との近親相姦の描写は大幅に変えられている。グリム兄弟は、血なまぐさい残酷描写には比較的寛容であったが、性的な表現は隠蔽しようとした向きが強い。狩人や7人の小人たちと性的な関係があったという類話も多い。また、通りかかった王子がネクロフィリア(屍体愛好家)であったとも言われている。最後に、ディズニーの「白雪姫」像に慣れ親しんでいるものにとっては、意外であろうが、白雪姫が森へ追われたのは、たった7歳のときなのである。  
Mirror, mirror on the wall 
 Who's the fairest of them all ? 
「鏡よ鏡……、世界で一番美しいのはだあれ?」知らない人はいないほど有名なこのフレーズ。そう、グリム童話「白雪姫」で継母が魔法の鏡に向かってつぶやくあのセリフです。Fairは古典文学で美しい(=beautiful)の意味。同センテンスのthemは女王が知り得る周囲の女性全員を指していますが、ロシアに伝わる「The Tale of the Dead Princess」(白雪姫の物語と酷使していますが別の物語と認識されています)では、Who's the fairest throughout the land?(この国で一番美しいのは誰?)と表現されています。  
My dear, you are the most fair. Your face and look are beyond compare ! 
ご主人様、それはあなたです。他と比べものにならないほど!
「白雪姫」(初版グリム童話)2 
ずっとむかしの、冬の雪の日、一人の美しい妃が、黒檀の枠のついた窓のそばで縫い物をしていました。 
妃は、うっかり針で指を刺してしまい、雪の上に落ちた三滴の血を見た時、 
「この雪のように白く、血のように赤く、この窓枠のように黒い子どもがほしいものだわ」 
と、考えました。やがて、そのような女の子が生まれ、白雪姫と名づけられました。 
この妃は、その美しさを鼻にかけた、高慢な人でした。 
「鏡よ鏡、国じゅうでいちばん美しい女はだれ?」 
と聞いて、鏡が、 
「あなたです、お妃さま、あなたが国じゅうでいちばん美しい」 
と答えるのを聞いて、満足していました。 
ところが、白雪姫が、7歳になり、いつものように、妃が鏡に聞きますと、 
「白雪姫は、あなたより千倍も美しい!」 
と、こたえるではありませんか。 
妃は、妬ましさのあまり、白雪姫を殺してしまおうと思い、狩人を呼んで、いいました。 
「白雪姫を、森のずっと奥へ連れていって、刺し殺しておしまい。そうして、殺した証拠に、あの子の肺と肝臓をここへ持っておいで。」 
狩人は、白雪姫を森に連れ出しますが、いざ、殺そううとするとかわいそうになり、ちょうど走ってきた猪の子を刺し殺し、肺と心臓を取り出して、持って帰りました。 
妃は、白雪姫が死んだと思い、その肺と心臓を塩茹でにして食べてしまいました。 
一方、白雪姫は、森の奥の小人の住む家で下働きするようになりました。 
ある日、妃が、いつものように鏡に向かって、国じゅうで一番美しい女はだれかと聞きますが、白雪姫がまだ生きていることを知ります。 
自分で、姫を殺そうと考えた妃は、始めは、物売りに化けて、小人たちが、昼間、金を堀りに出かけている隙に、黄色と赤と青の絹紐で編んだ紐で、姫を絞め殺そうとしますが、夜、小人が戻ってきて、白雪姫は、生き返ります。 
次に、きらきら光る綺麗な毒の櫛で、姫を殺そうとしますが、夜に、小人たちが戻ってきて、毒の櫛を抜き取ると、姫は、生き返りました。 
最後に、半分だけ毒の入るように細工したりんごを持って行き、自分が半分食べて見せた上で、残りを姫に食べさせました。今度は、小人たちも、姫を生き返らせることができませんでした。が、棺の中に横たわった姫は、いつまでも生きているかのように見えました。 
こうしたある日、一人の若い王子が、小人の家にやってきて、姫の美しさに目を奪われ、その棺をお城に持って帰りました。王子は、その棺を自分の部屋に置いて、毎日つききりで見守り、目を離そうとしません。更に、どこに行く時も、食事の時も、その棺を持ち運ばされるので、うんざりした召使の一人が棺を開け、白雪姫を持ち上げて、 
「こんな死んだ娘の一人のおかげで、俺たちが一日じゅう、苦労させられるんだぜ」 
と、いいながら、白雪姫の背中をドンと突きました。 
そのとたん、白雪姫がかじった林檎のかけらが、のどから飛び出し、姫は生き返りました。 
次の日、結婚式が行われることになり、白雪姫の母である妃も招かれました。 
その朝、いつものように鏡に向かって、国じゅうで一番美しい女はだれかと聞きますが、鏡は、 
「若いお妃は、あなたより千倍も美しい!」 と、答えました。 
妬み心に突き動かされた妃は、結婚式に出かけていきますが、若い妃が、白雪姫であることを知ります。 
結婚式には、火の中で真っ赤に焼かれた鉄の上靴が用意され、妃は、それをはいて踊ればなりませんでした。足は焼けただれましたが、死ぬまで踊りやめさせてもらえませんでした。