色のイメージ

 
白 
   
真実・正義・純潔・清浄・善良・冷たさ 
万葉の白 [白々と明けゆく・白丹・白土(しらに)・白橡(しらつるばみ)・白波・白玉・白雲・白たへ] 
氷 [氷糸丸(ひょうかん・純白の絹)・氷肌玉骨・氷魂・氷姿(梅の白い花)・氷容(白い肌)・氷雪の心・氷雪の操(純白の心)・焦葉白]
 
秋白し [白露・白南風(しろはえ)・白い虹(月虹)・白(秋の色・陰陽五行説)] 
花 [白梅・水仙・雪柳・白薔薇・アカシア・小手毬・辛夷・白百合・糸蘭・泰山木・白丁花・さんざし・雪の下・空木・花つくばね・山帽子・くちなし・白萩・白菊・茶ノ木]
 
鳥 [白鳥・少女・妻・鳩・鶴・白い蛇・尾白鷲・白鷺・かもめ・白頭の鷲・白い孔雀(嫁ぐ娘)] 
馬 [白馬・白馬の天使・白馬入芦花] 
竜 [羽衣伝説・白馬処女伝説・白砂・白い富士・]
 
衣装 [冠婚(赤白)葬祭(黒白)・白無垢(白は忌み色)・お色直し・白装束・白い帽子(尊敬)・白衣(無位無官)・白粉] 
朝鮮の白 [白衣(びゃくい・俗人)・白磁・白水(清廉潔白)]
   
純粋・貞潔・処女性・無垢 [聖職者の白衣・祭礼色・洗礼服・ウエディングドレス・子羊・処女・巫女] 
衛生・清潔・寒さ・不毛 [石鹸・洗剤・シーツ・下着・雪・冷蔵庫・保存・台所器具・バス] 
シンプル・慎み・安らぎ [白帯・白衣・白旗]
   
賢明・老い [白髪・老人・老いた賢者・狂った科学者・魔術師] 
貴族・王政 [王の色・白いワイシャツ・ホワイトカラー] 
色の不在 [亡霊・幽霊・死・恐怖・不安] 
崇高 [神・天使・永遠・天国・幸福]
 
伊達政宗     馬上少年過 時平白髪多 残躯天所許 不楽是如何  
一の台(秀次側室) つまゆへに くもらぬ空に 雨ふりて 白川くさの 露ときえけり  
西郷一族(会津) 秋霜飛んで金風冷たく 白雲去って月輪高し  
与謝蕪村     白梅に明くる夜ばかりとなりにけり  
岡部隆豊     白露の消えゆく秋の名残とや しばしは残る末の松風   
島津歳久     晴蓑めが玉のありかを人とは々 いざ白雲の末も知られず
赤 
 
太陽・血・愛情・活動・革命・活気・革命・勇気・情熱・祝・喜び・誠心・誠実・権力・幼稚・野蛮・ 赤の他人・真赤な嘘・赤裸々・赤恥・赤い気焔・赤心 
日本の古語に色の「赤」はなく、「明るい」ことをさし「暗い」ことがクロだった 
海 [紅海・赤い砂漠・赤い砂浜・セイロン(赤い・銅色)] 
体 [口紅・頬紅・マニキュア・ペディキュア・アイシャドー・赤い化粧(京劇・善人役)・ルージュ・赤子・赤面・水芙蓉] 
化粧 [紫貝・辰砂・藻類・桑の実・紅花・茜の根・カルミン・笹色紅]
 
服 [サンタクロース・祭服・赤い帽子・赤頭巾・赤烏帽子・赤シャツ] 
米 [赤飯・小豆・堅粥・汁粥・強飯・姫飯・赤米・大唐米・唐法師・玉津日女命] 
暮らし [暖房器具・紅絹(もみ)・長襦袢・赤襷・珊瑚・ダルマ・緋毛氈・獅子舞・赤漆・制服の赤線・消防車・赤暖簾・赤鳥居・ネオン・つま折傘・赤レンガ・トマトレッド(サンディエゴ市電)] 
汚染 [赤い川・赤い海・酸欠・赤潮] 
 桃色・薄紫 [桃・桜・杏・コスモス・片栗・海棠・牡丹・躑躅・夾竹桃・合歓木・百日紅・おしろい花・撫子・はまなす・芙蓉]
 
 薔薇色 [喜び・希望・紅薔薇・白薔薇・ルンバ・シャンソン・ワイン(ロゼ)] 
注意喚起(危険・禁止)・暖・熱(暖色・膨張色・進出色・前進色)
   
良い血 [生命・浄化・聖化・精神力・エネルギー・贖罪のしるし]悪い血 [不純・暴力・罪・タブー・犯罪・神への反抗・怒り・汚れ・死] 
良い火 [聖霊・光・息吹・太陽・暖・照らす]悪い火 [悪魔・焼焦がす・傷つける・破壊・地獄の炎・ユダの髪の毛・偽善・狡猾・強欲・傲慢] 
最も美しい色 [赤い・色がつく・美しい、は多くの言語で同義語] 
印・合図・標識 [赤インキ・赤ペン・チェック・赤札・人目を引く・宣伝] 
危険・禁止 [交通信号・赤線・赤信号・ホットライン・赤字・赤旗・薬]
 
愛・エロティシズム [誘惑・売春婦・赤毛・赤い下着(放蕩を誘う)・肉体の罪・タブー違反] 
ダイナミズム・創造 [動き・誘引・食欲] 
子供の喜ぶ色 [赤い玩具・赤い菓子・赤い衣服(帽子・マフラー・服・手袋)] 
贅沢・お祭り [中世では高貴な色(皇帝の衣)・プレゼント・飾り・包装紙・赤いドレス]
 
血の色 [赤十字・薬局の十字(イタリー)・包帯・赤チン・タブー・生理・礼拝式・流血・死刑執行人] 
火の色 [消防士・消火器・消防車・聖霊・地獄の炎] 
物質・唯物論 [強い・重い・存在感・コミュニズム・政治] 
赤ちゃん [男の子にブルー女の子にピンクの服・青は男女は赤の性別対比]
 
泉 鏡花      露草や赤のまんまもなつかしき 
武川信臣     世にしばし赤き心はみすてども 散るにはもろき風のもみぢ葉 
河上彦斎     君が為め 死ぬる骸に 草むさば 赤き心の 花や咲くらん
   
快楽・陽気・快活・歓喜・積極・疑惑・元気・わがまま
 
黄 
   
希望・光明・向上・愉快・誠実・発展・明快・軽薄・幼稚・功名心・健康・下品・甘え・明朗 
花 [福寿草・菜の花・黄梅・金梅・迎春花・土佐水木・伊予水木・日向水木・山茱萸の木・山椒の木・木五倍子・檀香梅・連翹・黒文字・万作・目木・春蘭・三椏・たんぽぽ・野芥子・パンジー・フリージャ・山吹・百合・チューリップ・睡蓮・南瓜・西瓜・胡瓜・トマト・枇杷・宵待草・草合歓の花・菊・女郎花・寒菊・黄落]
 
人 [皮膚・日本人・しみ・そばかす・人種差別] 
病 [爪・黄疸・尿・黄熱病・お乳]黄色い衣 [僧衣・パンティー・リボン] 
味 [栗ご飯・黄飯・食用菊・グレープフルーツ・レモン・玉蜀黍・大豆・南瓜・栗きんとん・卵焼き・芥子・陳皮・カレー]
 
金色の草木 [金雀花(えにしだ)・ゴールデンシャワー・アカシア・向日葵・マロニエ・金木犀(丹桂)・金盞花・金銀木・稲・金枝・宿り木] 
金色 [金属・金箔・障壁画・金屏風・金の鳥・神武天皇・金の鵄(とび)・金の卵・小鴨・仏像・鍍金・鋳銅・青銅・りゅう金・大仏・盧舎那仏]
   
光 [太陽・バカンス] 
繁栄・富 [小麦・穀物・黄金・宝物・硬貨・金持・権力] 
喜び・エネルギー [子供の喜ぶ色・強壮剤・栄養剤]
 
病気・狂気 [胆汁・吐き気・胃酸・硫黄・地獄・悪魔・異端・奇行・変装] 
虚偽・裏切り [ユダヤ教(中世)・ユダヤ人・のけ者・排斥・スト破り・妻を寝取られた夫] 
衰退・メランコリー・秋
 
松岡洋右     悔いもなく怨みもなくて行く黄泉(よみじ)  
良寛         草の上に蛍となりて千年を待たむ 妹が手ゆ黄金の水を給ふと言はば  
道元         渾身求むるところなく 活きながら黄泉に陥つ  
一休和尚     身後精魂何処にか去る 黄陵の夜雨馬嵬の風
緑 
   
安息・平静・平和・慰安・健全・知性・親愛・公平・理想・純情 
昔、日本や中国では青と緑を一様に青と呼んだ [青蒼・青冥・青天・青令・青龍・青筋・青陽・青翠・青島・青林・青々・青梅・青松・青蓮・青桐] 
大昔の「みどり」は若くてみずみずしい状態をさし「みどりご」などがそれにあたる 
孔雀石(緑青・緑色の天然顔料)
 
食べ物 [マスカット・枝豆・ずんだ(枝豆)餅・クロロフィル(葉緑素)・野菜・果菜・葉菜・根菜・緑黄色野菜・アスパラガス・ピーマン] 
緑化 [大地・都市・オリーブ・桐・紅葉・桜・金木犀・白樺・街路樹・柳・プラタナス・アカシア・クス・槐・ポプラ・白楊樹・森林公園・姫沙羅・風車・飛砂・砂漠・オアシス]
 
都バス [アイボリー/スカイブルー・サンライトイエロー/マルーン(えび茶)・ベージュ/グリーン] 
宝石 [エメラルド・碧石・ワットプラケオ(タイ仏教寺院)・オパール・翡翠・琅玕]
   
運命の象徴で幸不幸を同時にあらわす [儀式・賭け事・裁判・会議テーブル] 
運命・幸運・不運・お金・偶然・期待 [エメラルド・ドル紙幣・賭博台・緑のドレス・テーブルを覆う緑のフェルト] 
自然・エコロジー・衛生・健康 [植物・野菜・ダイエット・田舎・狩猟・グリーンピース・薬局の緑十字・医学・ゴミ箱・公衆衛生・オフィスの壁色]
 
若さ・樹液・放埒 [不実不品行な愛(誠実な愛・青)・無秩序・違犯・狂気] 
許可・自由 [交通信号] 
悪魔の色・怪奇さ・酸っぱい色
 
宇喜多秀家    御菩薩の種を植えけんこの寺に 緑の松のあらぬ限りは  
小野小町      あはれなりわが身の果てや浅緑 つひには野辺の霞と思へば  
倭建命        倭は国のま秀ろばたたなづく青垣山ごもれる 倭しうるはし
青 
   
沈静・冷淡・沈着・平静・疎遠・消極・真実 
日本文化の「青」は緑〜藍色くらいまでを含む 
空・海・湖沼・情緒・生命・畏敬・恐怖・ 透明さ・静けさ・涼しさ・若さ・安全・孤独・寂しさ 
空 [太陽・空・秋の空・霞棚引く・赤道直下で空色は暖色(色彩心理は風土で変わる)]
   
川 [美しき青きドナウ(西独〜黒海)・水色のワルツ(ハンカチ)・ヴォルガ・ナイル] 
海 [瀬戸内海・黄河・長江(揚子江)・マリンブルー・親潮・黒潮・群青・人魚・大海原・漁師・荒海・青い魔物] 
服 [幸運をよぶ青い服・浅葱/浅黄(水色・薄いブルー)・浅葱幕・水浅葱] 
神 [ヒンズー教の濃い青色の神「クリシュナ」・クリシュナンブルー・ギリシャ神話「ゼピュロス」は春をもたらす青い天使]
 
童話 [青い丹頂鶴・青い北風・青い鳥] 
藍を建てる [古語の「褐色」は濃い藍色のことでカチイロ、カチ、カチンと読んだ・山藍・インジゴ藍・琉球藍・蓼藍・阿波藍・藍染]
   
西欧人の過半が好きな色「青」 [緑(20%)・赤(10%>)] 
無限・遠方・夢 [宇宙・空・大気・ロマン主義・感傷・逃避・ブルース・夜・闇・退社時間・バー・アルコール] 
誠実・愛情・信仰 [誠実な愛情(不誠実は緑)・聖母マリア(青い服を着た子供達)・放棄・平和・国連・ユネスコ・公平中立]
 
冷たさ・涼しさ・水の色 
王室・貴族・青い皿・ラピスラズリ(瑠璃) 
副次的な「黒」
 
群青と瑠璃(ラピスラズリ)  
「空の青、海の青」というが、美しい青色を群青とか瑠璃色と呼ばれる。東の群青は、海の青であり、西の瑠璃は天空の青である。讃岐生まれの弘法大師、空海は、その名のように、室戸岬で修行し、空の青と海の青を見て悟りを開いた。瑠璃は空海さんの守護石である。瑠璃は、エジプトにおいて天空と冥界の神オシリスの聖なる石である。  
群青とは / 群青は、日本画などの青色顔料で、原石は藍銅鉱(アズライト)である。空青・金青・紺青・大青・浅青などの表現があるが、江戸時代中期に 「群青」 の字が当てられています。ラピスラズリと同じですか? と良く聞かれますが、別物です。  
瑠璃(ラピスラズリ) / ラピスラズリは青金石、瑠璃、ウルトラマリンとも呼ばれ、中近東(産地はアフガニスタンなどの)が有名である。  
古代日本には、群青・ラピス共にシルクロード経由で上陸している。ラピスは絵具と云うより、宝石としての扱いだった様で、正倉院の宝物にその姿を見る事が出来ます。  
日本では、ラピスラズリは瑠璃と呼ばれ、仏教の七宝(金・銀・瑠璃・玻璃・しゃこ・珊瑚・瑪瑙)のひとつとされ、真言宗の開祖、空海は瑠璃を守護石としていた  
神秘的世界を思わせる石、ラピスラズリは古代から現代にいたるまで数多くの伝説を生み、世界各地で人々を魅了してきた。  
装飾品にとどまらず、工芸品や宗教的な儀式を行うための道具、鮮やかな青を描くための材料、時には薬や化粧品などにも用いられた。  
古代エジプト人はラピスラズリの持つ超自然的な力が病気にも効くと考え、眼病や鬱病、頭痛などの際に粉末にして塗布したり服用したりしたとパピルスに書かれている。  
ヨーロッパでは、「ウルトラマリン(海の向こうから来た青)」と呼ばれ、群青色の顔料として珍重されていた。ラピラズリから抽出したこの顔料は他のものでは同じ色を出すことができず、金と等価で取引されるほど高価なものであった。  
イスラムのモスクでは、青を神聖視している。聖なる色である。  
薬師如来の正式の名前は、「薬師瑠璃光(るりこう)如来」と言います。瑠璃光と付いているのは、遥か東方に薬師如来の主宰する国があり、そこは地面が瑠璃(るり=ラピスラズリ)で出来ていて、浄瑠璃世界と呼ばれてると経文に説かれている。  
両者は産出地域の関係もあり、「東の群青」「西のラピス」と分かれている。  
群青  
群青は「高松塚古墳壁画」(600年末頃)に絵具として使用されている。群青の国内生産は700年前後(法隆寺壁画の頃)には開始され、戦乱や政争による、供給ストップの時代を経て製造が続いて行きます。  
綺麗で上質な群青は、今も昔も貴重で高価な物ですから、絵具屋が登場するまでは 「お国の物」。織田信長・豊臣秀吉など、時の権力者による採掘許可や取扱許可が必要でした。絵師達に絵具の製造・使用を許可する事で、安土・桃山の絢爛豪華な文化が花開いたと想像するのは楽しいです。  
群青も天然の物ですから、全てが綺麗とは限りません。渋い所から綺麗な所、価格も大分差がありますが、全て原石がアズライトの天然群青です。  
現在、岩絵具の国内原石が枯渇し、多くを輸入に頼っており、その分、豊富な色目を手に入れる事が可能となっています。  
”絵具を焼く”  
熱を加える事で起こる化学反応を利用して、色を変化させていきます。(自然物なので、焼いてみないとどんな色になるかは分かりません) また、焼いた絵具・焼いてない絵具を混ぜて、色目を調整して行く事もある。焼群青・焼緑青等の名称がある。自作する事も可能ですが、ガスが発生する。  
ラピスラズリ  
ラピスラズリのラピス(Lapis)はラテン語で”石”、ラズリ(Lazuli)は”青”や”空”を意味するペルシャ語の”lazward”が語源である。スペイン語/ポルトガル語で青を意味する”azul”もここから来ており、イベリア半島が8〜13世紀半ばまでイスラム世界であった名残。  
ラピスラズリの産地はアフガニスタン、シベリア、チリ、アメリカ、コロラド州など非常に限られており、歴史に古くから登場するのはアフガニスタンのバダフシャン産出のものである。  
鉱物学的には、ラピスラズリとはラズライト(天藍石)、ソーダライト(方ソーダ石)、アウイン(藍方石)、カルサイト(方解石)、パイライト(黄鉄鉱)など複数の鉱物から成る青い石である。 星のように見える金色の斑点は黄鉄鉱、白いのが方解石である。  
方ソーダ石族の鉱物はどれも同じ結晶構造をもっており、アルミニウム(Al)または珪素(Si)を四つの酸素(O)が囲む四面体が、石英や長石と同じように、立体的につながった骨組みをつくっています。 しかし、骨組みの間に比較的大きな空間があって、この空間にいろいろのイオンが入ることができます。 ラピスラズリ(青金石)ではここに、ナトリウム、カルシウム(世紀a)と、硫黄(S)、四酸化硫黄、塩素が入っていることで、青色となる。  
方ソーダ石族の鉱物はさまざまな色をもっていて、無色あるいは白色のものから、灰、黄、緑、褐、桃、青、藍色まであります。 これらの色の原因について多くの研究が行われ、また、同じ結晶構造をもったウルトラマリン(群青)の合成研究の結果、構造の骨組みの空間に入っているイオンによって色がコントロールされていることか明らかになりました。 ラピスラズリやウルトラマリンの藍色は硫黄によるものです。 硫黄の 代わりにセレンを入れて合成すると血赤色になりごテルルに変えると黄色になります。  
紀元前3000年頃  
エジプトの墳墓から、この地では産出されないラピスラズリの装飾品や工芸品が数多く発見されている。ナイル河畔の町ルクソールの対岸にある王家の谷で発見されたツタンカーメン王(紀元前1350年頃)の黄金マスクにラピスラズリが使われ、当時のままの美しい金と青のコントラストを見ることができる。ラピスラズリはエジプトにおいて天空と冥界の神オシリスの石とされた。ラピスラズリをはめ込んだツタンカーメン王の棺には死者の書の呪文とともにオシリスの像が描かれ、霊魂の流転再生の願いが込められた。太陽と再生のシンボルである虫スカラベやオシリス神の鷹の頭を持つ息子ホルスの目がラピスラズリに彫られ、護符として用いられた  
紀元前2500年頃  
チグリ ス・ユーフラテス河のデルタ地帯に存在したシュメール人の古代都市国家ウル(現在はイラク)の遺跡のプアビ女王墓からはラピスラズリのネックレス、ラピス ラズリとカーネリアンのビーズが付いた黄金の頭飾りなどが多数発見された。  
マルコ・ポーロ(西暦1254-1324年)  
その著書「東方見聞録(原題/百万の書)」の中でラピスラズリを求め、その産出地であったヒンドゥークシュ山脈北部、バダフシャン地方のラピスラズリ鉱山を訪ねたことを次のように記している。「世界中でもっとも高品質なラピスラズリがこの地方の山で採れる――そこへ行くには岩山の側面を切り出した細い小道を抜け、つり橋を渡らなければならなかった――銀の鉱脈のように縞状になってそれは現れた。」  
ラピスラズリはエジプトやメソポタミアの遺跡を始め、古代オリエントの居住跡のあらゆる層でラピスラズリが出土している。ただしラピスラズリは古代世界においてバダフシャン地方でしか産出されない。  
アフガニスタン、イランを旅すると青が特別な色であることを感じさせられます。これらの国々は土漠の延々と広がる乾燥地帯です。車窓から目にするのは土色の世界だけ。緑の存在すら感じさせません。家々も土から作られ、大地の色と同化しています。その中にあってモスク(イスラム教寺院)は青と水色の唐草文様でびっしりと埋め尽くされ土色の世界の中に光り輝いています。  
いにしえよりアフガニスタンは青を代表する石ラピスラズリの産地であり、イランは水色を代表する石ターコイズの産地でした。 
紫 
  
優美・高貴・優雅・不安・温厚・神秘・永遠 
紫の袈裟は高位の僧の法衣(唐の則天武后が紫衣を下賜したことに始まる) 
紫色の雲 [瑞雲・天子・聖人・神仙・稚竜が成長して天に昇る・阿弥陀三尊の極楽からの迎え・臨終] 
天子のいる所・紫禁・紫金
 
花 [リラ・ライラック・紫華鬘・茄子・紫かたばみ・紫陽花・桐・釣舟草・紫露草・朝顔・松虫草・薊・桔梗・ラベンダー・ヘリオトロープ・サフラン]
 
朝廷内の序列十二階(603年推古天皇・聖徳太子が官色を紫・青・赤・黄・白・黒とそれぞれの濃淡で定めた)
 
染料 [古代フェニキアに始まるシェルパープル(貝紫)・ツロツブリ・シリヤツブリ・帝王紫(ティリアンパープル)・紫貝]
   
忌まわしい色・悪趣味
■黒 
   
悪魔・罪・死・悪者・不吉・不浄・不正・喪色・生命の否定・静寂・暗黒 
枕詞・ぬばたまの・むばたまの [黒・夜・月・暗き・今宵・夢・寝] 
黒衣 [墨染・修道服(スーダン)・俗念俗懐の遮断] 
喪服の黒 [古今東西共通・黒紋付・明治以前は白が忌む色・黄泉の国・古代日本の喪色は薄鼠、浅葱や鈍色(にびいろ)・藤衣]
 
歌舞伎の黒衣 [無の色・「いない」・黒衣(くろこ)・雪後見・波後見・定式幕(右から柿・黒・萌黄、森田座・狂言幕・引き幕)] 
ファッション [川久保玲、ソニア・リキエル、華麗な気品・重さの顕示] 
墨 [手紙・文・紙の色・書体・墨つき・香・小枝・笹・梅の枝・松煙墨(青墨)・油煙墨(黒紫)・水墨画・唐墨・落款・南画・焦墨・青墨・紫墨・桐煙墨]
 
囲碁・禅・黒船・黒帯・黒胴 
活字・グーテンベルク・印刷術・インキ・黒い魔術師 
黒南風(くろはえ・入梅)・黒い帳・黒い雨 
灰色・ねずみ色・利休鼠・どぶねずみ色
   
死 [地獄・悪魔・不幸・暗闇・喪服・黒衣・暗黒の日] 
過ち・罪・不正直 [汚物・憎悪・黒旗・アナーキー・ニヒリズム・黒シャツ・処罰・刑務所] 
悲しみ・孤独・メランコリー [暗澹・陰鬱・悲観・年寄り・老年・終り・恐怖・暗黒]
 
厳格・現世の放棄・宗教 [聖職者の服・謙遜・控えめ・節度・プロテスタント・清教徒・信心] 
エレガンス [黒い衣服・ネクタイ・ドレス・正装・贅沢品・包装] 
権威 [審判・裁判官・看守・昔の軍人、消防士、警察官]
 
勝頼夫人(桂林院) 黒髪の乱れたる世ぞはてしなき 思いに消ゆる露の玉の緒
灰色
  
ピンク・黄・灰色>好感度>紫・オレンジ・褐色(最も人気のない3色)
 
十返舎一九    この世をばどりゃお暇せん香の 煙とともに灰さようなら
セピア 
   
sepiaもんごういかのラテン語名・近接過去・昔の写真・マロン・想像のイメージ色・好意的に受け入れられる色・不愉快な側面を喚起するときは濃褐色(ビスタ)
日本の古代の色名
 
アカ(明るい)クロ(暗い)シロ(顕く)アオ(漠)の四色で、明度と彩度はあったが、色相を表す名はなかったとの説がある。 
飛鳥は鉱物的な色彩名、白土(しらに)・赤土(はに)・黄土(はにふ)・雌黄(しおう)・黄丹(おうたん)・青土(あおに) 
春(青)夏(赤)秋(白)冬(黒) 陰陽五行説 
東(青龍)南(朱雀・赤)西(白虎)北(玄武・黒) 中国・四神思想
  
心のイメージ


引用を含む文責はすべて当HPにあります。 
「人はなぜ色にこだわるか」 「ヨーロッパの色彩」 「色彩の科学」