金融工学

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ショック[10/10]ショック[10/9]ショック[2008/10/8]
 
金融工学

 

金融工学(Financial engineering、Computational finance)は、資産運用や取引、リスクヘッジ、リスクマネジメント、投資に関する意思決定などに関わる工学的研究全般を指す。 
金融工学は新しい学問領域であるといわれる。これは金融工学が1950年代以降、経済学・会計学・工学・数学など様々な学問領域と接点を持ちながら形成されてきたためである。金融工学の中でも画期的な研究としては、1950年代にハリー・マーコウィッツが示した現代ポートフォリオ理論や、1970年代にフィッシャー・ブラックやマイロン・ショールズらによるデリバティブの価格理論、Harrison、Kreps、Pliskaらによる確率同値における無裁定性と均衡などが有名 。 
金融工学におけるプライシング理論は、一物一価の考え方に基づくところである。経済学での議論における需要と供給の関係においてアローとドブリューは証券の仮定を置くことにより、同時点での将来価値が同値な財は同じ現在価値を持つ、という前提を組み立てる。たとえば、株のコールオプションと債券と株式を保有している投資家は、ポートフォリオの組み合わせによって、瞬間的に超過収益を得ることができない。この関係から、3者の価格においては均衡式を得ることができるのである。金融工学の理論は、金融実務と密接に結びついており、金融工学理論から得られた算式はプライシング・リスク管理・会計の実務でも広く用いられており、金融工学の発展の背後には、金融実務への適用がある。 金融経済学(financial economics)や数理ファイナンスを理論的バックグラウンドとして持ち、金融機関が事業活動を通じて取り扱う様々なリスクを計測し、適切に管理することを目的として発展した。
  
一般均衡理論 / 1983年ノーベル経済学賞を受賞したジェラール・ドブリューと共にケネス・ジョセフ・アローは限定的な仮定を置いた上で、市場の明確な均衡の存在を初めて厳密に証明した。アローは続けて不確実性に関する問題や、均衡の安定性、競争的均衡が有効か否かの問題を扱うため、このモデルを拡張していった。 
ケネス・ジョセフ・アロー(Kenneth Joseph Arrow)は、アメリカ合衆国の経済学者。20世紀経済学史上の最重要人物の一人とされ経済学全般において革命的な論文を書いている。経済学・社会学・政治学など他学問にも影響を与えている。1972年51歳という史上最年少でノーベル経済学賞を受賞。 
ジェラール・ドブリュー(Gerard Debreu)は、フランスの経済学者、数学者。数理経済学全般、特に一般均衡理論の研究に関する数理経済学者の代表的人物。1983年には一般均衡理論の徹底的な改良と経済理論に新たな分析手法を組み込んだことが評価され、ノーベル経済学賞を受賞した。  
金融工学の主な分野 
投資銀行における企業価値の測定 / デリバティブ(先物、先渡、オプション)取引 / 機関投資家の最適投資戦略 / 不動産担保証券などのプライシング / リアルオプション(Real options analysis)によるプロジェクト価値の測定 / 金融機関のリスクマネジメント
  
デリバティブ 
デリバティブとは伝統的な金融取引(借入、預金、債券売買、外国為替、株式売買等)や実物商品・債権取引の相場変動によるリスクを回避するために開発された金融商品の総称 、英語のDerivativesに忠実に「デリバティブズ」と呼ばれることも多い、日本語では派生商品という。デリバティブ(derivative)は「誘導的な」「派生した」という意味。 
デリバティブは、基礎となる商品(原資産)の変数の値(市場価値あるいは指標)によって相対的にその価値が定められるような金融商品をいう。デリバティブ取引は、債券や証券(株式や船荷証券、不動産担保証券など)、実物商品や諸権利などの取扱いをおこなう当業者が実物の将来にわたる価格変動を回避(ヘッジ)するためにおこなう契約の一種であり、原資産の一定%を証拠金として供託することで、一定幅の価格変動リスクを他の当業者や当業者以外の市場参加者に譲渡する保険(リスクヘッジ)契約の一種である。市場で取引される債券・商品には「標準品」「指数」があり、個別商品の先渡契約(forward)は一般にデリバティブに含まない。デリバティブの利用目的には「リスクヘッジ」の他、「スペキュレーション(投機)」「アービトラージ(裁定取引)」がある。 デリバティブ取引の特徴として、差金決済(レバレッジ効果)、ショートポジションがある。  
かつては損益確定までは財務諸表に計上されない(オフバランス)取引であったため決算粉飾の温床とされていた。レバレッジ効果で、たびたび投機的な運用資産として、多額の損失を生じ問題となっている。英国のベアリングス銀行や米国のカリフォルニア州・オレンジ郡など、運用セクションによる 失敗により、企業は元より地方行政の存続に大きな影響を与える事件は後を絶たない。現在では、多くの会社ではデリバティブへの投資に対して、リスクをモニタリングする仕組みが導入されている。銀行業の場合は、BIS規制や金融検査マニュアル等でそのデリバティブの運用に対する体制整備が求められている。
 
工学(engineering) 
科学、特に自然科学の蓄積を利用して、実用的で社会の利益となるような手法・技術を発見し、製品などを発明することを主な研究目的とする学問の総称。 
歴史的に見ると工学は理学とは相互に影響しながら発達してきたといえる。例えば、蒸気機関の効率についての研究から熱についての認識が深まっていったのであるし、熱についての理学的な研究が進められることによって冷凍も可能になったのだといえる。 
工学も大半の分野では数学と物理学が基礎となるが、工学と理学の違いは、理学がある現象を目の前にしたとき「なぜそのようになるのか」を追求するのに対して、工学は「どうしたら目指す成果に結び付けられるか」を考えることにある。工学ではある実験によって一定の関係が得られたら、それがなぜ起こるのかにはあまり関心を寄せず、その実験式をとりあえず受け入れる。なぜそのような関係になるのかを追求するのは理学の役目とされている。
 
投資の科学
 

 

投資行動における確率と期待利益のバランス  
マイケル・J・モーブッシンの投資の科学は、マーケットにおける最適な投資行動について各種の科学的知見を集めたオムニバス形式の書籍である。本書の内容は、株式市場や金融市場で利益(利回り)を得るための投資行動の分析・予測・アドバイスだけに留まるものではなく、より良い人生を生きるための効果的な意思決定と最善の問題解決法について多くの示唆を与えてくれる。結果を予測することが不可能な市場や事業に資金を投入する投資(investment)は、リスクのあるギャンブル(gamble)とは似て非なるものであるとモーブッシンは語る。不確実な未来に自分の資金と時間を投資するという行為は実に複雑でスリリングな行為であり、私たちの人生と行動そのものが有限の時間に捧げられた投資だと解釈することもできる。  
狭義の金融投資(株式投資・不動産投資)を実際に行うか否かに関わらず、本書は人間の人生に必然的に付きまとう投資行動(選択行動)を合理的・客観的に理解するガイダンスとして楽しめる構成になっている。投資行動とは、いかにも世俗的な経済的利益の獲得(利潤と効用の最大化)を目的とした行動であるが、科学的な人間の認知傾向・行動形成が分かりやすく反映されやすい行動でもある。  
投資は利益獲得(正の強化)と損失回避(負の強化)との間の葛藤によって形成される行動であるが、カーネマンとトヴァスキーによると人間は同額の利益による満足よりも同額の損失による不満を2倍以上強く認知する。その為、過半数の人は損失を出す可能性があるリスク投資に極めて消極的であり、確率と期待利益の合理的な判断が出来なくなることが多い。サブプライムローン破綻以後の世界同時株安や原油・食糧の物価上昇がいつ改善するのか分からない状況では、特に大半の人は投資活動を抑制するが、シュロモ・ベナルツィとリチャード・セイラーは投資家の近視眼的な損失回避によって株式市場の長期的なリスクプレミアムが担保されると語る。  
第1部投資の哲学では、運試しによる投資の結果がいくら優れたパフォーマンスを達成しても長期的には意味がない投資だと断じる。理論的・合理的な投資基準の策定による投資の過程・意志決定の根拠が的確であれば、その時々の結果(パフォーマンス)が良くても悪くても長期的には必然的に高い利率が得られるとする。偶然の運だけによる一時的(短期的)な利益獲得は、長期的には市場や競争相手にその小さな利益を吸い上げられて損失に転換するので、それは投資というよりもギャンブルのカテゴリーに入る行為となる。自分が何に投資しているのかが分かっていること、投資した理由や根拠について自分なりの合理的推測があること、確率と期待利益のバランスがとれていることによって、ギャンブルが投資へと変化すると考えられる。  
第1部の第2章投資と投資ビジネス マーケットを打ち負かす意味についてでは、株式市場の指標に連動した平均利回りを目標とするインデックスファンド(日本の日経225,TOPIX・アメリカのS&P500,NASDAQなど)を超える利回りを出すファンドマネージャーや投資信託にはどのような特徴があるのかについて語られている。株式投資の本質的傾向を分析した書籍として有名なバートン・G・マルキールのウォール街のランダム・ウォークでは、大多数の投資行動(プロのアクティブファンドの投資信託・アマチュアの個人投資)は市場の平均利回りであるインデックスを越えられないとしたが、インデックスのベンチマーク(目標基準)を連続で超え続けるような高利回りのアクティブファンド(ファンドマネージャー)が存在しているのもまた事実である。  
大半のアクティブファンドよりも優れたパフォーマンスを発揮する市場平均のS&P500は、流動性の高さ・営業黒字のファンダメンタル・米国の各産業分野における主要企業・セクター(事業分野)の市場に準拠した分布などのシンプルな基準で銘柄を選定しているだけである。S&P500を超えるアクティブファンドもまたシンプルな選定基準で銘柄を組み込んでいるが、その特徴はポートフォリオの回転率が低い(長期保有のスタイル)・ポートフォリオの上位10銘柄への投資比率が高い(均等額の分散投資をしない)・バリュー投資(割安な銘柄への投資)といったものである。  
しかし、外観的な資産構成比率としてのポートフォリオを真似るだけでは高利率を得ることはできず、そのポートフォリオの銘柄を実際に組み替えるときの時期・金額の判断という運用プロセスの影響がより大きなものとなってくる。なぜ、多くのファンドがインデックスを上回るような運用ができないのかについて、モーブッシンは純粋な利率追求の投資と顧客から手数料を得る投資ビジネスの目的が厳密には異なるからだ(パフォーマンスが低くてもマーケティングや話題性で売れる投資信託があり、パフォーマンスが高くても売れない投資信託がある)と語っており、プロとしての倫理と規律の問題を指摘している。第7章時間は投資家の味方では、ハイパフォーマンスを上げている投資家の事例や市場のデータを引きながら、バリュー株や優良株のバイ・アンド・ホールドによる長期投資こそが投資の正攻法であるという結論に落ち着くのだが、現在の株安基調も個別銘柄では下落が続くことは十分有り得るがインデックスではいつかは回復に向かうことになると予測される。  
第2部投資の心理学では、効用の最大化を合理的に目指すという経済人(ホモ・エコノミクス)の前提を否定して、人間の行動や意思決定は経済学が想定するほど合理的・客観的ではないことを様々な理論・データ・事例を参照しながら論証していく。投資行動における人間の意志決定プロセスは、集団(世論)の意思決定・精神的ストレス・直観的予測に対する自己過信によって大幅に歪められてしまい、大半の人は冷静に合理的な意志決定をすることがまったく出来なくなってしまう。  
株式市場をはじめとするあらゆるマーケットでは、自己の欲求と他者の欲求が相互作用して、他者の意見・判断が自分の意思決定プロセスに無視できないほどに大きな影響を与えてくるので、周辺状況・経済情報を正確に解釈した個人としての合理的判断を行うことは困難になってくる。投資行動で間違った不合理な判断を導く精神的ストレスの原因の多くは、自己の投資内容の短期的評価やトラッキングエラー(市場平均利回りとの落差)に目が行き過ぎて、ポートフォリオの回転率(売買する回数)を無闇に上げて損失を積み重ねてしまうことにあるというが、本書を一貫するテーマは長期的視野に立ったあれこれ迷い過ぎない意思決定(自分の意思決定を根拠なく疑い過ぎないこと)だと言えるだろう。 
学際的研究による株式市場の予測とラプラスの悪魔  
第9章すべての鍵はタッパーウェアパーティーにありでは、営業・勧誘やマーケティングで他者の行動をコントロールする心理的テクニック(行動形成に対する影響力)をまとめたロバート・チャルディーニの影響力の武器をもとにして、投資家がはまりやすい心理的な罠について考察している。ロバート・チャルディーニは影響力の武器の中で、他者の言動に自分の意思決定が左右されたり合理的な意思決定が困難になる要因として、以下の6つの行動性向を上げている。  
1.返報性……相手の好意や親切に対して、自分も好意的な反応(返礼)を返さなければならないと思う傾向。  
2.責務と一貫性……自分が一度下した決断・選択の正当性を守るために、一貫した態度を取り続けてそれを責務の履行だと考える傾向(認知と行動が対立する認知的不協和の回避)。論理的な思考の停止や本当に選択すべき行動の回避を導くことになる。  
3.社会的承認……複数の人間が参加する集団状況(社会的状況)では、社会的承認を求めて多数者の意見に自分の意見が引きずられる(アッシュの同調圧力に関する実験)。  
4.好意……好きな相手や魅力を感じる相手をがっかりさせたくないという欲求によって、相手の提案や主張を否定しにくくなる傾向。  
5.権威……法律・政権や多数者によって権威的に承認された役割・命令に従順になりやすい傾向。人間には多かれ少なかれみんなが認めている権威・慣習・ルール・社会的役割に従いやすい心理があり、論理的・道徳的に間違っている行動でも選択してしまうことがある。  
6.希少性……数量・期間・機会が限定されている稀少なモノや情報に魅力を感じやすい傾向。  
モーブッシンは、チャルディーニが上げた6つの行動性向のうち、責務と一貫性・社会的承認・希少性が投資家の判断に影響を与えるとしており、自分の初めの決断を合理的に変更できない頑迷な一貫性、周囲の売買注文にむやみに同調してしまう社会的承認、マーケットに織り込まれている情報を稀少な重要情報と勘違いする希少性への注意を喚起している。社会的承認(他者への同調と模倣)は投資家の群衆行動を導き出すが、群衆行動が正のフィードバックをもたらす時にはそれを上手く利用するという投資手法もある。  
しかし、投資家の個々人が個人の意志決定プロセスを放棄して群衆行動(集団的熱狂)に同調すると、マーケットから投資判断の多様性が失われて高騰(バブル)と暴落(不況)のリスクにつながるのである。投資家の多様性とマーケットの効率性は同義であり、個人・ファンドごとの判断の多様性が失われれば高騰か暴落に至って投資機会そのものが失われる。ハイリスクのバブルや不況の傾向が顕著になれば投資マネーが流れ込まなくなるので、株式市場・金融市場の機能的なダイナミクスはプレイヤーの意思決定の多様性に全面的に依存していることになる。  
第3部イノベーションと競争戦略では、企業の市場競争の勝敗や産業構造の大幅な転換を規定するイノベーション(技術革新)について考察しているが、現代社会の富の源泉は知識経済(先端技術・解決方法・アイデア)のイノベーションにある。今までの市場経済に存在しなかったイノベーションは、市場における勝者と敗者を効率的に入れ替え競争優位・市場シェア上昇の条件を変更する力を持つ。  
その終わりなき企業群と先端技術の新陳代謝こそが、投資行動の多様性によって確立されたマーケットの効率性の原動力となる。これは進化生物学の自然選択を促進するフィットネス・ランドスケープ(生態学的な適応環境)のメタファーでもあるが、イノベーション・規制緩和・グローバリゼーションによって競争環境はますます厳しくなり、フィットネス・ランドスケープは多様性と不確実性を増していく。モーブッシンは経済学的な条件が多様化するフィットネス・ランドスケープの中で、株式市場が企業の適正な株価を見誤る頻度が高くなり、実際のファンダメンタル(業績・利益率・業績の回復基調)と比較して株価が安くなっているバリュー株への投資が魅力的であると語る。  
第4部科学と複雑系理論では、社会的承認(同調圧力)を生み出す群衆の声のメリットとデメリットを各種の事例で取り上げ、マーケットの効率性と非効率性の両義的側面を指摘しているが、マーケットの最大の特徴は要素還元主義によって未来(結果)を予測できない複雑系のシステムを持つことにあるという。株式市場や商品市場は無数の構成要素(規定要因)が相互に作用する複雑系のシステムであり、古典派経済学が重視する需要−供給・リスク−報酬・価格−需要といった要素を分析することではマーケットの振る舞いはほとんど予測することが出来ない。投資のマーケットはプレイヤー(個人)の多様性が効率性を導く集合知の世界であり、経済学者やアナリスト、政府などの権威的予測(学説・分析・規制)に従ってマーケットが予想通りに振る舞うことは有り得ないことである。  
無数の部分的な要因が相互作用することによって、全体の結果や特徴を予測することが不可能になる複雑系のシステムは、第28章「ラプラスの悪魔」に学ぶにあるように単純な原因−結果の決定論的な因果法則が全く通用しないシステムである。フランスの数学者ピエール・シモン・ラプラスが確率の哲学的試論の中で、世界のあらゆる現象(事物)を数学的に計算・予測するラプラスの悪魔について語ったが、市場に限らず現実世界は決定論(因果論)で語れる線形的なシステムではない。どんなに科学技術や統計理論、計測機器が発達したとしても、この世界(マーケット)から不確実性のノイズを完全に取り除くことができない以上、ラプラスの悪魔的な知性が成立する可能性はまずないということになる。  
モーブッシンは結論投資の科学が示唆するものにおいて、経済学・金融工学・心理学・生物学・社会学・神経科学(脳科学)など各専門分野の横断的な統合によって、現在の行動ファイナンスの予測精度が更に上がることへの期待を覗かせている。現実のマーケットでは、経済学の前提となっている経済人の合理的判断は余り見られないし、一般市民が信じているようなリスクと報酬のトレードオフの相関(ハイリスク−ハイリターンの相関)も実際には明らかではないのだが……モーブッシンがマーケットの正確な予測技術(シミュレーション技術)として夢想する複数の科学分野を横断する学際的な研究成果が、ラプラスの悪魔に近づける日は果たしてくるのだろうか。  
結局、マーケットの予測精度が上がってその予測に従う投資家が増えれば増えるほど、投資判断の多様性が縮減されてマーケットの効率性(流動性)が失われるという落とし穴があるだけではないのかという疑念が拭えない。いくら予測精度が高くてもその予測結果が投資行動にフィードバックを与える以上、一部の人だけが知り得る予測(閉鎖的なネットワークでの予測)でなければマーケットの効率性・流動性は保たれないのではないだろうか。 
 
現代ケインズ研究と『マネタリー・エコノミクス』

 

1.はじめに  
1970 年代後半から2000 年代初頭にかけては、経済学界と経済政策は国際的に「反ケインズ」の時代であり、古典派の復活の時代であった。しかし、2005 年頃から新たにケインズが復権する方向にある。  
国際的にはハーコートなど編『一般理論第二版』が出版され、ポスト・ケインジアンの方向が打ち出されるとともに、国内でも浅野栄一氏の研究や伊東光晴氏の研究が明らかにされている。この流れは市場原理主義あるいはワシントン・コンセンサスと呼ばれる市場至上主義(思想的には新自由主義と呼ばれる)の経済政策が、行き詰まりを露呈し、アメリカをモデルとした新古典派経済学が他の諸国では適用できなくなっていることの経済学上の反映でもある。  
国際金融論でもイートウェル=テーラーの『金融グローバル化の危機』が出版され、従来の新古典派の議論に異議を唱えた。『マネタリー・エコノミクス』は、こうした内外の研究の流れとは独自に、世界経済の現状分析を積み重ねることで、そこから捉え直される経済学を再構築したものである。その方向はケインズ研究の文献考証学的研究の方向と基本的に一致する方向であるとともに、従来の経済学の枠組みに大きな問題を提起したつもりである。  
本稿では、ケインズ研究の到達点を確認するとともに、経済学の枠組みを問い直した『マネタリー・エコノミクス』のエッセンスを部分的に紹介し、さらにデリバティブについて簡単に言及することとする。 
2.現代ケインズ研究の到達点  
まず伊東光晴氏の『現代に生きるケインズ』の検討から始めることにする。一般理論刊行70年、ケインズ没後60 年、そして、伊東光晴氏の前著『ケインズ』(岩波新書、1962 年)から44年たって、1970 年代からケインズ批判の潮流=新古典派の復権と、1970 年代以降の『ケインズ全集』(東洋経済新報社)刊行に伴うケインズ研究の進化、そして、日本のバブルとバブル崩壊後の長期不況の経験を経て、改めて、ケインズの真の姿を問い直すという著作であるこの本は、正しく現代ケインズ研究の到達点を踏まえ書かれたものであり、本節ではその叙述に沿いながら、ケインズ経済学の姿を確認することとしたい。  
伊東氏の著書の序章「ケインズ没後60 年」では、1971 年から1989 年までの間に『ケインズ全集』が発刊されたこと、全集発刊開始までの25 年間の現実の経済政策はケインズの時代であったが、アメリカの市場の風土に根ざしている新古典派総合からマネタリズムや新しい古典派の流れを生み出し、レーガン政権下の新自由主義と結んでゆくことを念頭に置き、乗数理論のカーンの役割が「有害なものであった」ことを指摘している。さらにアメリカの経済学教科書に出てくるIS ・LM曲線がケインズ理論の曲解であり、ケインズ反革命の中心に位置していることを指摘している。さらにケインズはムーアの強い影響で「道徳科学」として経済学を位  
置づけているが、その意味は何かという問題を提起している。  
第1章「道徳科学としてのケインズ体系」では、過去にノーベル経済学賞を受賞した人が50年後には忘れ去られ、ガルブレイスやケインズは生き残るであろう、という点から説き始め、ケインズが20 世紀科学主義を志向し、管理通貨制を定着させ、資本主義の枠組みを変えた人物であるという評価がなされる。そして、ケインズの経済学がアダムスミスからマーシャルに流れる道徳哲学の系譜を踏まえた道徳科学(moral science)(リベラル・アーツと自然科学と道徳科学に3分するイギリスの伝統的学問論の上に立つ)ものであることを明らかにする。ところがアメリカで流布されている経済学のテキストブックでは、ロビンズの系譜を引く効率的資源配分論の問題に終始しているのであり、ケインズの経済学の精神とは全く異なっていること、ケインズは実は「経済の効率性と社会的公正と個人的自由」の3者を結合させようとしたものであったことが明らかになっている。ケインズにあっては、経済問題と政治問題が常に交叉し交じり合っており、ケンブリッジの若い友人達とのThe Society のメンバー達はムーアの影響下で、人生の目的として人間交流の楽しみ=愛、美しきものに接すること=美、そしてケンブリッジ知性主義=真を求めていたことが明らかになっている。  
ケインズは自由党支持者として、自由を誰にもまして尊重してきたこと、しかし、ハイエクと違って、自由は目的ではなく、社会的公正と経済的効率のために、自由を制約せざるを得ないときもあると考えていたのである。特に株式市場においては「公共の利益のために、賭博場に近づきにくい、金のかかるものにしなければならない」とケインズが考えていたことが明らかになっている。1986 年の金融ビッグバン以降、ケインズが考えていたものと正反対の方向に進んでいることへの危惧が表明されている。そして、ロビンズと異なり、道徳科学は自然科学と違い、内省と価値判断とを伴うものであり、自然科学と異なり、計量経済学のように将来長期予測をしようとするのは誤りであること、倫理学を基礎におく点で、ケインズはアリストテレスと同様に政治学を重視したことがケインズの草稿の研究のより明らかにされている。  
第2章「ケインズ理論再考」では1930 年代の大不況という前提の上に、過少消費水準における所得水準決定論が生まれたこと(のちのマクロ経済学の創始)、その意味で失業者の存在を前提とする一般理論を構築したことを論じている。この点については詳しく触れられているが、ケインズ経済学の従来の枠組みとほぼ同じなので、本稿では省略することとする。  
他方、ケインズは貨幣数量説を批判していることを述べている。また労働賃金率は古典派と異なり、不完全雇用下では価格弾力性がなく、労働供給曲線は水平であることを明らかになっている。不完全雇用下で、需要曲線と交わるのである。また、社会全体の経済規模を明らかにするのは国民所得であること、それは「投資・貯蓄の所得決定理論」(投資水準が先行的に決まり、それに応じて貯蓄が生まれる)や、カルドアが明らかにしたようにカレツキの理論を発展させて、投資の大きさが、国民所得に占める利潤と労働者所得の割合を決定することが述べられている。  
第3章「妥協の書『一般理論』」では、カーンの進言によって新古典派の短期費用曲線(新古典派の財市場の理論)を認めてしまい、これが後の新古典派の復活を許す原因になったことが明らかになってきている。そして浅野栄一氏の『ケインズ「一般理論」形成史』で、ハロッドのケインズ理解がまちがっていること、が明らかにされたのであった。ケインズは新古典派の方法論的個人主義を否定したこと、多様性を認めていたことが重要である。こうした立場は私が『マネタリー・エコノミクス』で展開した議論と基本的に同一の立場である。  
つづいて乗数論の誤りが指摘される。波及論的な乗数論はカーンから受け継いだものあるが、原材料を含んだ波及的乗数論を考慮に入れなければならないことを伊東氏は指摘している。この点は私の『マネタリー・エコノミクス』では産業連関表を使い、表現に苦労した点であったが、その点が間違っていなかったことが、学説史的に確認できるのである。  
また「呼び水政策」や「補整的財政政策」がアメリカ・ケインジアンによって経済政策に導入されるが、日本の1990 年代不況の経験からキャピタル・ロスの大きさにより、政府の支出増は波及効果が薄れたことが明らかになっている。  
そしてカーン自身はなべ底型の供給曲線を考えながら、ケインズに対しては収穫逓減を採り入れるように勧めたカーンの進言が、後の新古典派の反革命を用意したことが明らかにされている。カーン自体はなべ底型の限界費用を考えていたのに、妥協のためケインズに、収穫逓減を取り入れるよう提言したと指摘されている。この点は私の『マネタリー・エコノミクス』では、最終的にのみ、収穫逓減が働くとしているので、こうした誤りは踏襲しなかったのである。  
第4章「ヒックスによるケインズ理解」ではIS ・LM曲線で示されるヒックスのケインズ理解が実はケインズと矛盾することを明らかにしている。ヒックスは基本的に古典派の戻っているのであり、貨幣量把握(貨幣数量説)がそれに当たるとしている。この点も『マネタリー・エコノミクス』ではケインズの貨幣量把握を前提とした議論を組み立てているので、単純にヒックス・モデルに陥るリスクを回避したのですが、私は一方でIS ・LM曲線を使用して説明をしている箇所もある。ヒックスはこの誤りを後に認めたが、アメリカのスタンダードなテキストでは、IS ・LMを前提に議論しており、新古典派の世界に戻っているのである。  
終章「学説史の中のケインズ」では、道徳哲学から道徳科学への流れの中でケインズを位置づけ、ケインズの市場観が価格差を重視したことを指摘している。この点は『マネタリー・エコノミクス』の中で、価格差を利用した裁定取引と投機の繰り返しで、価格水準が絶えず変動すると主張しましたことが、その点でケインズの考え方に近いことが裏付けられられているように思われる。なお、ケインズがカーンの進言を受け入れていなければ、つまりスラッファのように収穫不変という前提に立てば、新古典派の復権はありえなかったのであり、ケインズの人のよさが、後のケインズ反革命を呼び起こす原因であったとの主張は非常に興味深い点である。そして、ケンブリッジ学派によって「マーク・アップ理論」で価格が説明される点は、私が『マネタリー・エコノミクス』の中で、ジョーン・ロビンソンの説明を引用しながら、同様に説明を加えていたのである。これも学説史的研究と拙著が基本的に同一の立場を持っていることを示している。  
また、リカードウの時代は生産力が低く、収穫逓減の時代であったのあるが、現代では収穫不変の世界であることが強調されている。この点はオイル・ショックの時などに見られる収穫逓減の事態を、若干過小評価しているものだと私は感じる。伊東氏は、ケインズが意図したのは株式市場であれ、商品取引市場であれ、その安定と健全性であることが示され、バブル形成と崩壊の局面でこれが軽視されたことに言及している。  
この論点はトービン・タックスや株式市場や商品市場を考える上で非常に重要な指摘だと考えられる。現在の市場原理主義に対して伊東氏は「アリストテレスがそうであったように、倫理学、道徳哲学を基礎に、それを実現する手段としての学問としてのケインズ体系の真意は、こうした経済学への批判なのである」と結ばれている。  
伊東氏のこの本は、国際的に見てもケインズ研究の深まりを踏まえた、非常に説得力のある優れたケインズ経済学の解説書であり、現代の課題を踏まえた貴重な書物である。ただし、ケインズはこのように読まれてはいけない、という警句が散りばめられている半面、積極的に現代にケインズはどう生かされるべきかというか課題には答えていない。拙著『マネタリー・エコノミクス』の一ヵ月半後の出版された書物であるが、拙著で訴えたかったことが、学説史的に的確にわかりやすく表現されている。また、わたしの『マネタリー・エコノミクス』は世界経済を対象に貨幣理論を軸に書かれており、伊東氏のこの新書とは性格をことにするけれど、基本的に訴えたいことは同じであることを主張しておきたい。 
3.貨幣と金融・証券  
さて、拙著『マネタリー・エコノミクス』の方に視点を変えよう。  
拙著での方法論は3つの視点で描いている。@市場の需要と供給は投機と裁定により、絶えず変動しているおり、ここに売り手と買い手の分離があり、この分離がバブルの可能性や恐慌の可能性を生ぜしめることこと。A貨幣の一律性は、現実の経済社会の生産・生活の多様性の中で、絶対的には貫徹し得ないこと。B貨幣と金融・証券はグローバルな視野で再把握されなければならないこと。以上を前提として、『一般理論』で見られるケインズの貨幣理論に立脚して、貨幣論・価値論・銀行論・証券論・金融政策論・国民所得論・産業連関論・国際収支論・国際通貨論・外国為替論・国際マクロ政策論を統合的に再構築している。  
まず、貨幣論であるが、古典派の貨幣数量説とケンブリッジ学派のマーシャルのkだけでなく、銀行学派やマルクスが蓄蔵貨幣量を捉えたのを踏まえて、ケインズは投機的な貨幣需要を把握し、商業流通に必要な貨幣額は所得に応じて決まり、投機的なすなわち金融的流通に必要な貨幣量は金利水準によって決まると考えたのであり、この点が古典派や新古典派、マネタリスト、守旧派マルクス学派と根本的に異なるのである。  
なお貨幣は@商品貨幣、A金属貨幣、B紙幣及び銀行券、C銀行預金、D電子マネーの順で発達してきたが、基本的に貨幣は@価値尺度機能、A支払い手段機能、B価値保存機能の3つの機能を持っており、これは国際通貨でも同様であって、@国際的な価値尺度機能、A国際的支払い・決済機能、B国際的価値保存機能を持っているのである。  
一方、貨幣保有者が貨幣を一時的に手放す代償としての利子は流動性選好説で説明される。  
そして貨幣の貸出にはリスクがつきものであり、取引コストと分割可能性に加えて、リスクが多様であることが重要な点である。したがって、時間と金銭的・心理的コストに加えて、情報の非対称性のため、金利水準は貸し手により異なるのである。  
商品の価格変動の中心値は価値であるが、19 世紀の大工場労働者の時代と異なり、価値とは有り難みを意味する。有り難みとは@希少性、A感謝の意、B効用・有用性、C限界効用の4つが組み合わされたものである。使用価値は効用により決定され、交換価値は限界効用によって決定される。その有り難みとしての価値を生み出す本源的生産要素は@人間労働とA天然の土地や自然エネルギーである。  
一般に価値の自己増殖が資本といわれる。資本は事業の元手となる貯えであるが、資本を今日的観点から捉え直すと@過去の富の蓄積の側面とA自然の加工技術や経済上・マーケティングや生産管理などの経営上の合法則性の認知している側面と、B損失の危険を知りながらあえてリスクを取るという側面との、3つの側面を持っている。『資本論』の著者の資本の規定は狭きにすぎるのであり、現代経済を捉えきれないものであり、修正されなければならない。  
また、一般の経済学テキストでは一物一価が想定されているが、これは現実にはありえず、価格差を利用した裁定取引と将来の価格変動を見込んだ投機とにより、絶えず変化するのであり、場所的にも時間的にも価格差が存在する多様な姿が正常である。そして国際貿易もまた、そうした裁定取引の一種であって、それが行われることにより、国際的に有り難みが増大するものである。  
以上の貨幣論を踏まえて、銀行論を述べることとする。  
黒字主体から赤字主体へ債権債務を伴う形で資金移転されることを金融という。黒字主体が貨幣を手放すのであるから、ここですでに、過去の富の蓄積と経済・経営上の合法則性の認知およびリスクを取る貨幣資本家として現れている。銀行は預金・貸付ないし手形割引、及び為替(振替)業務を営む金融機関である。銀行のルーツは、ゴールドスミス(金細工商人)、振替銀行Giro、マーチャントバンク、中小商工業者の相互扶助組織、政府による銀行など、様々な場合がある。銀行券のルーツはゴールドスミス・ノート(自己宛一覧払い手形)である。  
銀行は受け入れた預金を貸し出すというよりも、自己宛債務証書である当座預金を設定して貸し出す信用創造機関である。銀行は@貨幣システム提供機能、A金融仲介機能、B資金変換機能の3つの機能を果たしている。貸し手である銀行と借り手との間には情報の非対称性が存在する。このため、銀行は情報生産機能を持っている。  
銀行は信用創造機関であるが、信用創造の技術的限界は1920 年にA.C.フィリップスが明らかにしたのであるが、これは高度成長期のような資金逼迫期にのみ問題となるのであり、通常は技術的限度以下の状態にあり、信用創造の現実的限度は、資金需要の大きさによって決まるものである。  
自己資本についても乗数的側面があり(自己資本乗数)、BIS 自己資本比率規制の適用は、分子の自己資本の増大のみで処理できる問題ではなく、分母である貸出量を制約し、貸し渋り・貸し剥がしに帰結する大きな要因となった。  
金利は保有している貨幣を手放すことに対する報酬であり、リスクを伴っている。金利体系は、情報の非対称性により取引費用がかかり、銀行と非銀行金融機関とでは二重構造となる。  
高度成長期にはコール・レートが非常に高かったが、バブル崩壊後、金余り現象が出てゼロ金利に近づいた。  
そして、短期金利と長期金利の関係は流動性選好説で決まる。この関係は将来金利の予想に基づき、短期と長期の裁定価格で決まるが、後者はまた同時に株式相場との裁定取引にも関係する。  
現代のメガバンクである多国籍銀行は寡占的銀行の対外直接投資により形成され、民間銀行の信用創造のグローバル版であるユーロダラー市場を中心に発達してきたが、近年ではシティバンク、香港上海銀行、三菱UFJ銀行、ドイチェ銀行などグローバルな寡占状態になってきている。  
こうした銀行の存在の中で、中央銀行は、@銀行の銀行であり、A政府の銀行であり、B発券銀行である。そして最後の貸し手として機能する。中央銀行がもたらすハイパワード・マネーの信用創造も基本的に、資金の借り手の需要量によって決まり、これによりマネー・サプライの量が決まる。マネーサプライは諸商品・サービスなどの多様性を貨幣量という極めてシンプルな一律性で覆ってしまうのである。それにより貨幣量であらゆるものが評価される世界となっている。しかし、実際には見方は多様であり、多様な価値観が存在する。  
近年、銀行と証券、保険の垣根が取り払われ、銀行が持ち株会社を通じて証券会社を運営したり、証券会社が銀行を保有したりするようになってきた。証券とは一定の事実関係を証明する紙片であるが、ここでは有価証券、特に資本証券を問題にする。債券や株式などの証券は、直接金融の手段である。この証券類もリスクが異なっている。  
社債や国債のような債券は@償還期限、A利払い期、B利払い額が確定しているのに、株式は償還期限がなく、配当もリスクがあり、絶えず価格変動をしている。この株式は社債が債務証書であり他人資本であるのに比して、自己資本であり、経営参加権を示している。また、近年、第6節で取り上げるようなオプション、金融先物、通貨先物、スワップなどのデリバティブ(金融派生商品)が活発になってきたが、原証券が基礎にある取引である。  
証券市場には発行市場と流通市場がある。証券会社は債券、株式などを取り扱う金融機関であるが、ディーリング(自己売買業務)、ブローキング(委託売買業務)、アンダーライティング(引受発行業務)、セリング(販売業務)などがある。債券の値決めの場合、決定的な重要性を果たすのが格付け会社である。2006 年1月のライブドア事件などで公正な経理公開(ディスクロージャー)と監督官庁の役割も重要になってきた。  
証券運用者はリスクを分散するためポートフォリオを組む。資本蓄積が進み、機関投資家が重要になると、投資信託の重要性が増してゆく。他方、企業財務から見れば内部資金(利潤の内部留保、設備の減価償却)と外部資金(増資、借入金、社債など)があり、証券が絡んでくる。また、企業の資金運用は、運転資金、設備投資資金、手元流動性などに向けられる。内部資金も巨額となり、外部資金調達も巨額となる。M&Aなどの資金の調達も重要になってきている。  
戦後日本企業はメインバンク制と系列でコーポレート・ガバナンスをやってきたが、近年では株価最大化を追求するアメリカ的経営とコーポレート・ガバナンスが主流になりつつある。  
しかし、株主だけでなく、従業員、関係企業、環境などの多様な利害関係者を考慮しないと、長期的には経営は成り立たない。  
他方、証券価格は企業収益や金利水準など、ファンダメンタルズで決まる側面と、多様な期待・思惑のよる投機によって決まる側面がある。基本的には証券の現在価値は、将来得られると見込まれるキャッシュフローの合計値である。しかし、現実には、株式市場では情報の非対称性があるため、予想や期待が市場参加者により異なり、流通市場での投資と投機および裁定取引で、需要と供給が左右される。  
ファンダメンタルズを超えた資産価格の急上昇がバブルである。キャピタル・ゲインを狙う投機マネーの動きがバブルの要因になり、金融機関によるファイナンスがそれを支える。しかし、破綻すれば悲観・弱気が市場を支配し、ファンダメンタルズを下回る価格水準に長く低迷する不況期もある。  
国際的な情報の非対称性により、最貧国では証券市場は育たず、資本が逃避する。他方、先進国や新興市場ではヘッジファンドなどのグローバルな資金が流入し、証券市場は肥大化し活発な取引が行われる。  
本節の検討を通じて重要なことは、貨幣の一律性と多様性の関係について、また、資本の3つの側面について考えることであり、貨幣資本の運動形態である銀行や証券でも、利子(利回り)と株価とは、一律に決まりそうで実は決まらない世界にあり、多様な思惑による投資と利鞘を狙った裁定取引とにより絶えず変動していることである。 
4.金融政策と投資乗数  
銀行と証券会社が存在する世界においては、金融政策は中央銀行の金融調整が所得・消費や投資のサイクルにあわせてハイパワードマネーが供給する形で行われ、そのルートにより金融政策が遂行されることになる。そして、所得から消費分を差し引いた部分である貯蓄について、貯蓄性向は多様であるが、マクロ的には国民的貯蓄性向を考えることができる。主要な企業部門が慢性的な貯蓄過剰な場合には、公定歩合政策はアナウンスメント効果しか持たず、債券・手形オペを通じて資金の供給・回収が行われる。市中における資金需要に応じて、市中の預金が必要になり、ついで準備預金が必要になる。これは短期金融市場、資本市場への準備預金の増大と中央銀行券の増発、すなわちハイパワードマネーの増大により行われる。  
マネタリストはハイパワードマネーが供給されれば、マネーサプライが増大すると考えるが、実際には、市中に資金需要がほとんどない不況の状態では、こうした形でハイパワードマネーを供給することができず、ゼロ金利政策や量的緩和政策を採らざるを得なくなる。極端な内生的貨幣供給論者は量的緩和政策も、市中に資金需要がない限り無効であると主張するが、実際には準備預金量を大量に供給すると、市中銀行は国債に買い向かい、それを通じて国債利回りの低下をもたらし、実質金利水準を様々な裁定取引を通じて低下させる働きを持つ。そして金利水準低下は、それまで金融資産に向かっていた資金を実物投資に向かわせるという投資を誘発する効果をもたらすのである。  
それゆえ、低金利政策と量的緩和政策は、ともに重要なのであり、1990 年代後半から2006年まで、こうした努力が中央銀行によって行われたことが、実物経済のリストラクチャリングと相まって、2006 年春ごろから景気を浮上させることとなった。デフレからの脱却は時間がかかったうえ、実物経済でのコスト削減・合理化の徹底がキーポイントであったとはいえ、金融政策によって支えられた側面も強く、実物経済面からだけでは説明できないものである。  
インフレは持続的な物価上昇と定義されるが、これは需給ギャップ(デマンド・プル)の基礎の上に、生産の増大が労働や資本や資源の需要増大をもたらし(コスト・プッシュ)、その基礎の上に中央銀行のハイパワードマネーが供給されるために生じるものである。デフレは持続的物価下落であるが、管理通貨制では発生しにくい側面を持つ。金本位制は金準備量によって規制されるため、インフレが持続的に生じず、恐慌という現象となって現れる。ところが、管理通貨制では金準備量というタガがはめられていないので持続的インフレから熱狂のバブルに化す可能性を常に秘めている。  
だが、それにもかかわらず、1990 年代から2005 年にかけて日本経済がデフレに陥ったのは、バブル崩壊により、資産(土地・株式)価格の劇的な崩落がおこり、ストック価格の崩壊が生じ、「労働、資本、設備の3つの過剰」を企業にもたらしたためである。そのため、富(ストック)と所得(フロー)の下落のため、労働と資本と設備への需要が決定的に不足して、他方、在庫過剰を中心に「3つの過剰」が存在していたため、供給過剰が慢性的にもたらされ、物価が持続的に下落した(サプライ・オーバー)のである。しかもこれに加えて、グローバリゼーションの進行のため輸入財の価格が下落した(コスト・プレス)。このため、金融政策を劇的に追加してハイパワードマネーを供給させようとしても市中に資金需要がなく、しかも財政は危機であり出動できず、できうる限りの金融政策と財政政策の組み合わせをしても救えないほどにまでの、強い需給ギャップが発生し、長期デフレとなったのである。  
3つの過剰の整理が終わり、新技術と新製品が開発され、市場で供給過剰が淘汰されて、ようやく回復局面へと向かったのである。  
なお、投資は貯蓄を生み出すという周知の投資乗数は産業連関表で示されるように、物的な資本財からの波及ルートと、労働者の所得増大による波及効果の両側面から把握されなければならない。産業連関効果の分析は、財政政策の重点をどこに置くのかの議論のために、非常に重要な分析ツールである。 
5.国際金融のケインズ的視点  
対アジア貿易、対米貿易で輸出が増大すると、国際貿易による産業連関効果から日本は恩恵を受けるが、一方でアジアからの輸入増大は、国内での産業連関効果がアジア諸国に流出することになる。アメリカの貿易赤字は日本やアジア諸国の外貨準備の増大、対米金融資産の増大となる。  
X−M=(S− I)+(T−G)  
(Xは輸出、Mは輸入、Sは貯蓄、I は投資、Tは税収、Gは財政支出を示す)  
であるから、経常勘定での輸出超過は民間の貯蓄超過が政府部門の財政赤字を補って余りあることを示している。他方米国は、巨額の財政赤字の結果、巨額の経常収支赤字となっており、アジア諸国や欧州諸国による貯蓄超過=対米ファイナンスにより、支えられていることを示している。  
フローベースでのこの動きはストックでの対外資産・負債残高表の中で、アメリカが債券取り崩し国から世界最大の債務国に転落したことに現れている。日本は貿易収支黒字より所得収支の黒字が大きくなり、世界最大の成熟債権国となってきている。将来は中国が債権国となるであろう。  
こうした国際取引を行う際に用いられるのは国際通貨である。民間の国際取引では@財・サービス及び資本取引の建値通貨であり、A国際的取引の支払い・決済手段であり、B企業や個人の価値保存手段である。また、通貨当局などの公的国際通貨としては@各国通貨の価値を示す基準通貨であり、A公的取引の決済通貨であり、B介入通貨であり、C国際準備通貨である。  
民間取引と公的取引が交錯する民間銀行間では、@各国通貨の価値基準通貨であり、A為替媒介通貨であり、B銀行のドル残高としての価値保存手段である。これらは第3節で述べた貨幣の3つの機能の国際版である。  
現代では米国ドルが基軸貨幣として用いられており、ユーロも国際通貨である。円の国際化は中途半端で、アジアでは東アジアでACUの発行が検討課題に上っている。米ドルが基軸通貨であるのは、@世界的国際貿易の結節点にあり、A資本輸出の中心国であり、B国際決済の便宜を提供しているからである。かつてのイギリス・ポンドも同様な位置にあったが、現代ではユーロダラー市場の取引市場としての貸し座敷市場的な立場にある。アジアに世界貿易ネットワークの結節環が移ってくると、将来はアジアの通貨が重要な国際通貨となり米ドルおよびユーロと世界を3分する可能性がある。  
国際取引が外国為替メカニズムを使って行われる。その説明は省略せざるを得ないが、基本的に内国為替で行われている日銀ネット内の決済が、米国のニューヨークにある民間銀行(特にシティバンクとJPモルガン・チェース)のコルレス預金間の決済で行われるのであり、日本とタイの間のような三国間貿易についてもドル建てで行われるなら、ニューヨークの銀行のコルレス預金口座を用いて決済が行われる。ただし、日本企業のアジア進出が増大している現状では円建て決済も増えており、東京の銀行口座で決済が行われる。ドル建ての場合が米国企業は為替リスクがないが、他の国の企業が為替リスクを負うことになる。円建ての場合が日本企業は為替リスクがなく、取引先企業が為替リスクを負うことになる。  
国際貿易は従来19 世紀に定型化された荷為替手形で貿易金融と関連した為替取引が行われたてきたが、近年では同一企業内のオープン勘定内で振替価格により適当な時期に決済される割合が増し、荷為替手形も飛行機輸送が発達したので、EDI(電子データ交換)という方法で決済されつつある。また、財の国際取引より、マネーの国際取引が大幅に増えており、銀行間では同一日にオーバーナイト・ポジションを超えない範囲でとどめられるが、機関投資家やヘッジファンドなどはリスクを承知で、投機的ポジションにしていることが多い。  
一国通貨と外国為替の交換レートが外国為替相場である。外国為替は直物と先物との間に裁定が働き、金利裁定式が成り立つ場合が多い。為替相場も需要と供給により決まるが、その需給要因は何が決定的かというと、外国為替相場の理論として、古くより@経常収支説(ゴッシェン)、A購買力平価説(カッセル)、B為替心理説(アフタリヨン)が、3大古典学説と呼ばれている。資本の移動が多い現在では、アセット・アプローチという貨幣や資産(債券)の評価期待値・予想値をめぐる考え方となっているが、ファンダメンタルズ(@経常収支、A金利差、BGDP増減、Cインフレ率、D失業率など経済の基礎的条件)に政治的軍事的要因や通貨当局の介入(口先介入を含む)が絡んで需給要因を決めている。  
外国為替をめぐっても商品相場や株式相場と同様に、大規模な投機と裁定とが繰り返される。  
裁定取引により、時間的・空間的・通貨ごとの相場体系が決まってくるが、取引業者の予想・期待は多様であり、思惑の違いにより投機が行われるため、為替相場は常に変動しており、そこに裁定取引の余地が生ずる。しかし、裁定取引により、相場体系が一律に決まるようにみえながら実は一定のところに収斂するのではなくのではなく、絶えず変動しているのである。  
このような外国為替相場の変動は通貨当局の金融政策をも拘束する。アイケングリーンの述べるように、@固定為替相場の安定、A自由な金融(通貨)政策、B自由な資本移動は同時に鼎立できない。すでに大量の資本移動が前提となっている現在、為替相場の安定を犠牲にする完全なフロート制か、ユーロのような一国の自由な金融政策を放棄する通貨同盟か、のいずれかを選択するのが各国の通貨当局に迫られている。国際通貨制度はこうした2つの選択を迫る力が強力に作用するが(新古典派の世界)、ACUのような中間的制度を目指す動きや、イートウェルのように国際的サーベランスを強化して、国際的に通貨制度を調整してゆこうとする撹乱的投機に歯止めをかける政策や、トービン・タックスのように外国為替による投機そのもの取引を税制面から規制しようとする動き(ケインズ的政策)をも生み出してきている。 
6.デリバティブの世界  
経済が複雑化した現代では、商品価格や債券価格、株価、株価指数、外国為替などの将来価格について、多様な見方が存在する。そこに原証券を基礎に、先物の売買や、将来時点での売る(買う)権利を買う(売る)オプション取引や、諸通貨間、変動金利と固定金利の間とのスワップ、あるいはそれを組み合わせたスワプションのなどの取引が生じ来る。これらがデリバティブ(金融派生商品)である。高度な数学を駆使して行われるが、せんじつめれば原理は「安く仕入れ、高く売る(貸す)」という基礎的な金融の原理の応用である。これらを利用して、リスクをコントロールしたり、逆にリスクを負ってハイリターンを求めようとする動きが生ずる。  
1970 年代に世界がフロート制に移ってから急速に発達したデリバティブは、経済学、経営学、会計学、政治学、統計学、数学などにわたり、金融と証券と保険をその製品の送り手からも、生活者の視点からも問題となってきている課題である。  
金融の世界では、資産選択の理論の進化とともに、オプション、先物、スワップといったデリバティブ(金融派生商品)の理論が豊富化され、それらを中心として、従来型のリスクを取らない預貯金中心の資金運用の時代から、近年の低金利下で、個人国債や投資信託や株式にマネーが流れ、金融機関も銀行の窓口で証券や保険を売り、証券会社が銀行を買収するという流れの中にある。  
デリバティブは、資本につきもののリスクを中心に考えることができ、従来のような制度として金融や証券や保険を捉えるのではなく、「機能的金融」つまり、世界中に分散している資金の出し手と取り手が最適な相手を見つけ、互いに満足するように資金の流れをつくるということを目指す学問としてデリバティブと金融工学を位置づけることができる。  
また、時価会計への流れや国際会計基準への動き、BIS自己資本規制の歴史的位置などをその視野に収めるためにデリバティブと金融工学の知識が不可欠である。そして、その中にあって日本の金融機関や企業の財務担当者や証券会社の製品開発者や財務の監督者、監督当局が抱えている解決しなければならない課題が存在する。銀行員や証券マン、保険会社の人たちは、こうしたデリバティブの開発現場にいて、監督当局の硬直的な制度的思考と格闘せざるを得ないのである。  
デリバティブは、数式などを用いるため、一見難解であり。部外者には、とっつきにくく感じさせるものであるが、実は利ざやを取る単純な取引の応用であるにすぎない。多様な先行きの見方(予想・期待)の存在により、現代経済はこうした複雑な制度を抱えている。例えば、将来の金利動向が不確実であるにもかかわらず、個人向け住宅金利が長期固定となっているのも、デリバティブの発達の産物であり、現代では、誰もが否応なく、こうした複雑な仕組みの中で生活しているのである。 
7.むすび  
現代経済は複雑化しているが、その真髄は新古典派的思考では捉えきれず、ましてや19 世紀の価値論である労働価値論では捉えきれない。20 世紀前半の活躍したケインズの思考方法を援用することにより、そして、それを経済学全般と、世界経済に分析に活用することにより、初めて総体として把握しうるものとなる。  
拙著『マネタリー・エコノミクス―国際経済の金融理論』はそうした試みであったが、本稿ではそのエッセンスを紹介するとともに、現代ケインズ研究での理論史的位置づけを踏まえて、紹介し、さらに、デリバティブの世界の一端を紹介することでその位置づけを考察したものである。 
 
リーマン・ショック報道

 

2010/2/19 
 
2010/2/19 米公定歩合上げ「FF金利引き上げ兆候でない」NY連銀総裁 
米ニューヨーク連邦準備銀行のダドリー総裁は19日、プエルトリコで講演した。米報道によると、記者団に対して「公定歩合引き上げは、フェデラルファンド(FF)金利引き上げ開始の兆候ではない」と語った。米連邦準備理事会(FRB)は18日夕、公定歩合を0.25%引き上げ年0.75%とすると発表。同総裁は「インフレーション圧力はほとんどない状況で、FRBの焦点はあくまで経済成長と雇用情勢」と強調。公定歩合引き上げは「銀行の状態が改善したのを反映したにすぎない」と説明した。出口戦略に関しては、「個人的にはバーナンキ議長の方針が最善だと思っている」と、支持を表明した。 
2010/2/18 FRB、公定歩合引き上げ 3年8カ月ぶり年0.75%に  
米連邦準備理事会(FRB)は18日夕、民間金融機関向けの貸出金利である公定歩合を現行の年0.5%から0.25%引き上げ、年0.75%にすると発表した。公定歩合の引き上げは2006年6月以来、約3年8カ月ぶり。FRBは引き上げの理由について、声明で「金融市場の状況が改善を続けている」と説明した。一方、最重要の政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は0-0.25%で変更しない。公定歩合の引き上げは19日から実施する。FRBは08年9月のリーマン・ショック後の金融危機対応で導入した長期国債の買い取りなどの緊急対策を平時に戻す「出口戦略」に取り組んでおり、今回の決定もその一環となる。公定歩合による金融機関への貸出期間も現在の最長28日間から翌日までに戻す。各種証券を担保に銀行などに短期間の資金を供給する制度(TAF)の金利も0.25%から0.5%に引き上げる。  
2009/1/23 (Fri) 
 

 

12/5 (Fri) 
11/18 (Tue) 
11/7 (Fri) 
8583円
11/9 米主要500社、5四半期連続の減益 7-9月13.9%減 
景気悪化で米主要500社の7-9月期の純利益は前年同期比13.9%減少し、5四半期連続での減益が避けられない見通しだ。2001年のIT(情報技術)バブル崩壊後に並ぶ長期の業績悪化となる。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムロ-ン)問題の長期化を背景に、米景気は急速に冷え込んでおり、金融以外の産業にも業績悪化が広がっている。業績予想は米調査会社トムソン・ロイタ-が7日、決算発表を終えた企業の実績値に、未発表企業のアナリスト予想を加えて集計した。(07:00)  
11/7 パナソニック、三洋株過半取得めざす買収方針 
パナソニック(旧松下電器産業)と三洋電機は7日、パナソニックが三洋を買収する方針を正式発表した。パナソニックの大坪文雄社長は同日の記者会見で「(三洋の)株式の過半は押さえたい」と子会社化する意向を表明した上で、三洋のブランドを当面は維持する考えを示した。今後、三洋大株主の三井住友銀行、大和証券SMBCグル-プ、米ゴ-ルドマン・サックスグル-プが保有する優先株の取得交渉に入り、年内の合意を目指す。電機大手同士の初のM&A(合併・買収)により国内最大の電機メ-カ-が誕生、電機業界再編は新段階に入る。大阪市での記者会見でパナソニックの大坪社長は「経済が厳しい中でさらなるグロ-バル成長を目指す」と買収の狙いを説明。三洋のブランドや雇用については「経営は甘い話だけではないが、今ある姿に近い形でスタ-トしたい」と語った。三洋の佐野精一郎社長は「9月の金融危機後、(優先株の売却先について)考えないといけない時期が早まった。(相手がパナソニックなら)相乗効果が期待できる」と述べた。(21:37) 
11/6 トヨタ、今期営業益7割減 1兆円下方修正  
トヨタ自動車は6日、2008年4-9月期連結決算(米国会計基準)の発表とあわせて09年3月期の業績見通しを下方修正した。本業の稼ぎを示す営業利益は前期比74%減の6000億円と従来予想を1兆円下回る。金融危機が波及し、北米や欧州など先進国を中心に自動車販売が減少。収益計画を立てる際の想定為替レ-トを円高に見直した影響も大きい。ホンダ、日産自動車なども今期は大幅減益。企業収益を引っ張ってきた自動車大手の急減速は、世界景気後退に沈む日本の製造業の苦境を象徴する。業績悪化が鮮明になったのは7-9月期。主戦場の北米地域と欧州が営業赤字に陥り、全面改良した「カロ-ラ」などが好調だったアジアで販売台数、利益を伸ばしたものの補えなかった。(20:47)
 

 

10/31 (Fri) 
8577円
 
10/24 (Fri) 
7649円 
円が急騰、対$で一時90円台に 対ユ-ロでも113円台  
24日のロンドン外国為替市場では円相場が急騰、午前10時(日本時間午後6時)過ぎに、一時1$=90円87銭をつけ、1995年8月以来約13年3カ月ぶりの円高・$安水準となった。世界的な株価急落を受け、投資家が外貨資産の持ち高の解消に一気に動いたことなどが背景。対ユ-ロでも1ユ-ロ=113円台後半まで上昇し、約6年ぶりの高値を付けるなど、円は全面高となった。ロンドン市場では欧州株が大幅下落して始まったことを受け、一時円買い・$売りが加速した。正午(日本時間午後8時)現在、円は1$=92円30-40銭で推移している。(20:17)  
円、一時対$で90円台に上昇 対ユ-ロでは一時113円台  
24日午前のロンドン外国為替市場の円相場は大幅続伸。午前10時45分現在、前日終値に比べ6円25銭円高・$安の1$=91円20-30銭で推移している。日欧の株式市場が急落したことを受けて投資家のリスク回目的の円買い・$売りが強まった東京時間の流れを引き継いで始まった後、ロンドン取引時間に入って$売りが加速している。午前10時半頃に円は1$=90円台後半と、1995年8月以来の水準まで上昇する場面もあった。円の対ユ-ロ相場は急伸。同11円50銭円高・ユ-ロ安の1ユ-ロ=114円10-20銭で取引されている。界的な株安を背景に、低金利の円を借りて高金利通貨などで運用する「円キャリ-取引」を解消する投資家の動きに伴うユ-ロ売りが進んでいる。ロンドン取引時間に入ってから円は上げ幅を拡大し、ほぼ6年ぶりの円高・ユ-ロ安水準で推移でしている。ユ-ロは一時、1ユ-ロ=113円台後半まで売り込まれた。(19:35)  
日経平均先物、夜間取引で7100円台-円90円台に急騰で  
24日の日経平均先物12月物はイブニング・セッション(夜間取引)でさらに下げ幅を拡大。一時は24日の大証大引けと比べて520円安の7100円まで下げている。大引けの水準は1988年9月3日に上場して以来の安値をつけたが、夜間取引は大きく下回っている。投資家のリスク回避姿勢が一段と強まり、外国為替市場で円が1$=90円台、1ユ-ロ=113円台までそれぞれ上昇。外部環境の悪化を嫌気した売りが止まらない展開になっている。(18:54)  
日経平均急落 終値7649円 バブル後安値に迫る  
24日の東京株式市場で日経平均株価がバブル崩壊後安値の寸前まで急落した。終値は7649円08銭で、前日比811円90銭(9.60%)安。2003年4月28日につけたバブル後安値7607円88銭まであと41円20銭。世界的な景気悪化懸念から世界の金融・証券市場の動揺が止まらず、為替市場では急激に円高が進行。日本産業を代表する輸出企業を中心に先行きの業績悪化に対する警戒感が一段と高まっている。日経平均株価の1日の下落率は歴代5番目。昨年末から24日までの下落率は50.03%に達する。取引開始から円高などを理由に業績を下方修正したソニ-株に売り注文が殺到。日本板硝子や日立建機、オリンパスなどソニ-以外の輸出関連株にも売りが波及し、下落率は10%を超えるものが目立った。急速な円高の進行による企業業績の悪化が株式市場の重しとなってきた。世界的な金融危機に対する株式市場の不安心理は薄らいでいるが、実体経済の悪化が強く意識されている。(16:40)  
 

 

 
10/18 (Sat) 
ダウ平均、前週末比では4.7%上昇 景気・業績懸念は根強く  
17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は8852$22セントと反落して取引を終えたものの、前週末(10日、8451$19セント)比では401$3セント(4.7%)の上昇となった。ダウ平均が週間ベースで上昇するのは5週ぶり。主要金融機関への公的資金注入などの金融安定化策を受け、株安にひとまず歯止めがかかった格好だ。ただ、景気や企業業績の下振れ懸念は根強く、週明け以降に向けて不安定な要素は少なくない。17日もダウ平均は上昇と下落を繰り返す目まぐるしい展開が続いた。景気下振れ懸念から取引開始直後に一時約260$安まで急落したが、著名投資家のウォーレン・バフェット氏がニューヨーク・タイムズ紙への寄稿で現在、米国株を買い進めていることを表明したことなどが材料視され、約300$高まで上昇する場面もあった。ダウ平均の日中の変動幅は560$を超えた。(10:09)  
時価会計の一部凍結、銀行業界は歓迎  
日本でも金融商品の時価会計を一部凍結する検討が始まったことを銀行業界はおおむね歓迎している。証券化商品や債券など市場の混乱が経営に与える悪影響を軽減できるためだ。一方、企業会計の専門家などからは「金融機関が抱える金融商品の損失が見えにくくなり、情報開示の流れに逆行する」との批判も出ている。金融商品の評価損が膨らんで自己資本が傷めば、貸し出しなどのリスク資産を圧縮せざるを得ない。日経平均株価が急落した今月上旬、多くの銀行は緊急会議を開いて今後の対応策を話し合った。(09:45)  
米国株反落、ダウ127$安 景気の先行き不透明感を意識  
17日のニューヨーク株式市場ではダウ工業株30種平均が反落し、前日比127$4セント安の8852$22セントで取引を終えた。9月の住宅着工が予想を下回る内容だったことなどから景気の先行き不透明感があらためて意識されたほか、前日にダウ平均が401$高と急反発したため、利益確定売りも出たようだ。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は1711.29と6.42ポイント下落した。ダウ平均は大幅安で始まったものの、割安感からの買いで一時約300$高まで上昇する場面もあった。だが、取引終了間際にかけて週末を意識した手じまい売りが膨らみ、金融やエネルギー関連株が下落。全米の主要500社で構成するスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)500種株価指数も940.55と5.88ポイント下落した。(09:31)  
米、不況長期化の恐れ 7-9月生産・消費大幅下振れ  
昨年10-12月期に小幅のマイナス成長になり、その後いったんは復調した米国の景気が今年7-9月期から再び水面下に沈んだもようだ。9月の金融危機が企業の生産や個人消費を直撃し、大幅に下振れする可能性が大きいためだ。3四半期連続のマイナス成長を懸念する専門家の見方も拡大、不況が長期化する見通しが強まっている。米国の景気後退を判定する目安となる2.四半期連続のマイナス成長になれば、1990年10-12月期(マイナス3.0%)と91年1-3月期(同2.0%)以来。今回はマイナスの期間が長くなる恐れがある。(07:22) 
金融機能強化法改正案、公的資金枠2兆円金融庁検討  
金融庁は地域金融機関への公的資金の予防的な資本注入を可能にする金融機能強化法の改正案について、従来と同様に2兆円規模の公的資金枠を設ける方向で検討に入った。一部には10兆円規模への増額構想も浮上していたが、金融安定化に当面必要な額としては2兆円規模で十分だとの判断に傾いている。公的資金の注入対象は地域金融機関に限らず、大手銀行も可能にする方針だ。金融庁は改正案について、いかに金融機関にとって使い勝手の良い制度にできるかを念頭に検討を進めている。欧米発の金融危機が世界に波及するなか、日本への影響を緩和するためには機動的な対応が必要と判断。金融機関がためらうことなく資本注入を申請できる環境を整えるためだ。(07:00)  
地銀の9月中間、下方修正相次ぐ  
札幌北洋ホールディングス、みなと銀行(神戸市)、十六銀行(岐阜市)の地方銀行3行は17日、2008年9月中間期に最終赤字になる見通しだと発表。静岡銀行、八十二銀行(長野市)なども同日、相次ぎ9月中間期の業績予想を下方修正。金融市場の混乱に伴う有価証券の評価損などを計上し、既に地銀10行以上が9月中間期に最終赤字になる見通しだと発表している。ただ時価会計の一部凍結により、評価損は圧縮される可能性がある。(07:00)
 
10/17 (Fri) 
8693円 
経営破たんの大和生命支援、8社が名乗り  
経営破綻した大和生命保険は17日、会社更生に必要な支援企業の候補について、合計で8社が名乗りを上げていることを明らかにした。16日までに入札に必要な手続きを終えたのは保険会社2社とファンド6社。11月中旬にも最初の入札を実施し、年明け早々には支援企業を決める方針だ。17日付で更生管財人に就任した瀬戸英雄弁護士は記者会見で「できることなら自力で再生計画を組めるようにしたい」と語り、業界の公的な安全網である生命保険契約者保護機構からの資金援助なしで再生を目指す考えを示した。支援企業選びの基準については「企業価値をできるだけ高く評価してくれるところ」とする一方、候補企業の具体名は明らかにしなかった。契約者が受け取れる保険金額は公的な保護の対象となるものの、一部は減額される見通しだ。大和生命は2000年に経営破綻した大正生命保険の受け皿となっており、旧大正生命の契約者は保険金が二重に減額される可能性がある。(20:26)  
日銀総裁「国内金融機関の信用コストは増加傾向」信組大会で  
日銀の白川方明総裁は17日、全国信用組合大会の冒頭あいさつで、足元の経済情勢について「世界経済が大きく下振れすれば、日本にも大きなマイナスの影響をもたらすことが懸念される」と述べ、海外の景気後退が日本に波及する可能性に言及した。物価に関しては「我が国ではしばらく経験してこなかった物価上昇率となっている」と引き続き注視していくと説明した。米国の経済情勢については「実体経済の停滞が金融機関の資産内容の一段の悪化とさらなる信用収縮をもたらし、これがまた景気に悪影響を与えるという金融と実体経済の負の相乗効果が生じている」との認識を示した。国内の金融システムは「全体として安定した状態を維持している」としながらも「建設・不動産業を中心とした倒産の増加等を背景に、(金融機関の)信用コストは増加傾向に転じている」と説明した。(19:29)  
日経平均先物、夜間取引で8500円つける 米株価指数先物が下落  
日経平均先物12月物は夜間取引で一時、17日の大引けと比べ200円安の8500円をつけ、きょうの日中取引の安値(8540円)を下回る場面があった。GLOBEX(シカゴ先物取引システム)で米株価指数先物が下げ幅を広げており、17日の米株式相場が反落するのではないかとの警戒感から売りが出ている。(17:48)  
東証大引け・反発 米株高を好感、トヨタなど主力株上昇  
17日の東京株式市場で日経平均株価は反発。大引けは前日比235円37銭(2.78%)高の8693円82銭だった。16日の米株式相場が急反発したうえ、外国為替市場で円相場が円安・$高方向で推移したことを好感し、トヨタやキヤノン、ソニーなど主力の輸出株を中心に上昇した。日経平均は前日に1000円を超す大幅安となり、急ピッチの下げに対する警戒感から自律反発狙いの買いも入りやすかった。東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに上昇。日経平均の上げ幅は朝方に300円を超す場面もあったが、戻り待ちの売りに押され、伸び悩んだ。世界景気の減速や企業業績への先行き不透明感が根強く、積極的な買い手は限られた。東京市場で来週以降に発表が本格化する主力企業の4-9月期決算の内容を見極めたいとして、買い進む投資家は目立たなかった。東京時間午後のアジアの株式相場が高安まちまちで推移したことも買いの勢いを抑えた。週末とあって持ち高を大きく傾けづらいとの指摘も聞かれた。業種別TOPIXは33業種中、29が値上がり。「電気・ガス」「金属製品」「情報・通信」などの上昇が目立った。半面、「海運」「ゴム製品」などが下げた。東証1部の売買代金は概算で1兆9690億円と、3日ぶりに2兆円を下回った。売買高は同22億9961万株だった。値上がり銘柄数は全体の81%に当たる1392、値下がりは272、変わらずは50だった。(15:34)  
追加経済対策「特会のお金活用も」財務相 政府・与党が検討を始めた 
追加経済対策を巡って、17日の閣議後の記者会見で経済関係閣僚からの発言が相次いだ。中川昭一財務・金融担当相は財源について「特別会計などのお金を何に使うか。一番安易なのは赤字国債だ」と述べ、財政投融資特別会計の余剰資金の流用を軸に検討する考えを示した。内容に関しては「バラマキや不透明なものは内外から批判される」と強調した。追加対策を計上する第2次補正予算案では、当初予算と比べた国の税収の下振れ分を減額修正する必要がある。与謝野馨経済財政担当相は「税収見積もりが狂って赤字国債を出さなければならない事態は理論的に許される」と指摘。減収を補う分の赤字国債の増発は容認する考えを示した。政府内には公共事業の積み増しなどには慎重意見が強く、金子一義国土交通相は「従来のやり方では地方は応じられない」と指摘した。二階俊博経済産業相は中小企業へのてこ入れを巡って、資金繰り支援を拡充する方針を表明。投資減税の拡大についても「積極的に対応する」と語った。(15:02)  
公的資金注入、大手行も可能に金融機能強化法改正案  
自民党国際金融危機対応プロジェクトチームの柳沢伯夫座長は17日の朝日ニュースター番組の収録で、金融機能強化法の復活に関し、大手銀行への公的資金の注入も可能とする方向で検討する考えを示した。同法は国が予防的に地域金融機関へ公的資金を注入できると定めていたが、今年3月に失効。世界的な金融危機を受け、政府・与党は民主党にも協力を呼びかけ、今国会での法案成立を目指している。柳沢氏は「予防的な資本注入がメガバンクに不要かというと、場合によってはあるかもしれない。改正作業で道を少し開いておこうと考えている」と語った。金融機関や企業が保有する資産については「長く持っているものであったら時価評価しなくてもいいのではないかということで作業している」と語り、時価会計の適用を一部凍結すべきだとの意向も表明した。(12:41)  
世界同時株安再び 危機波及、景気を懸念  
16日日経平均株価が1000円を超す下落となり、再び9000円を大きく割り込んだ。金融危機の実体経済への本格的な波及が懸念され、幅広い銘柄が売られる全面安の展開。主要国が先週末から相次いで打ち出した金融安定化策が好感され、前日までの2日間で1300円近く上昇したが、そのほとんどが1日で消えた。なかなか底値がみえてこない状況に、市場の先行き不安は高まっている。ある米系証券には三井住友フィナンシャルグループなどの大手銀行株の売り注文が外国人から次から次へと舞い込んだ。前日に中央三井トラスト・ホールディングスが9月中間期の業績予想を下方修正したばかり。市場では銀行の業績悪化懸念が強まっていた。「見切り売りだ」注文を受けたトレーダーは思わず漏らした。(07:00)  
日経平均、1089円安 11%強、過去2位の下落率  
世界の市場が再び動揺している。16日の東京市場で日経平均株価が1089円安と11%強の急反落となり、過去2番目の下落率を記録した。外国為替市場では$が売られ、円相場は一時、1$=99円台前半まで上昇した。欧米の金融危機で世界景気が悪化するとの懸念が一段と強まった。アジア株の急落に続いて欧州株も大幅安で始まっており、主要国の金融安定化策でいったんは落ち着きを取り戻した世界の市場は、再び不安定な展開となってきた。 日経平均の終値は前日比1089円02銭(11.41%)安の8458円45銭。10日につけた今年の最安値(8276円)まで180円あまりに迫った。下落率は1987年10月のブラックマンデー(14.90%)に次ぐ大きさで、終値ベースの下げ幅が1000円を超えたのはIT(情報技術)バブル当時の2000年4月以来。(07:00)
 
10/16 (Thu) 
輸出関連株下げ主導 日米株再び急落、業績下振れに警戒感  
世界の株式相場が再び連鎖安の展開になった。世界の投資家は米金融危機に対する不安に加え、企業業績の下振れ懸念を強め売りを膨らませている。国内では外国為替市場で$、ユーロに対し円高が進んだことも嫌気され、自動車、電機など主力の輸出関連銘柄を中心に売りが止まらない状態。前日の米国市場でも米建設機器大手キャタピラーの株価が急落するなど、業績が景気動向に連動しやすい銘柄を敬遠する動きが世界的に強まっている。16日午前の東京市場では輸出関連株を中心に軒並み売り気配で始まった。2009年3月期の連結営業利益が計画を1000億円超下回る公算が大きいと伝わったソニーは取引開始から25分後にようやく値が付き、前日比で一時10%近く下げた。(17:01)  
日経平均急反落、終値1089円安の8458円 過去2番目の下落率  
16日日経平均株価は急反落した。大引けは前日比1089円2銭(11.41%)安の8458円45銭だった。下落率は1987年10月20日(14.90%)に次ぎ歴代2位の大きさ。下げ幅が1000円を超えるのは2000年4月17日以来で、3営業日ぶりに節目の9000円を下回った。15日の米国株式相場が、米国の景気悪化懸念で急落したことを受け、輸出関連株や大手銀行株など主力株を中心に幅広い銘柄に売りが出た。東証株価指数(TOPIX)は90.99ポイント安の864.52となり、3営業日ぶりに900割れとなった。15日の米市場でニューヨークダウ工業株30種平均が過去2番目の下落幅を記録するなど売りが膨らんだことから、東京市場では朝方から主力株中心に売りが先行した。日経平均先物は朝方の急落を受けサーキットブレーカー(取引の一時中断)が発動された。海外ヘッジファンドなどの解約に備えた換金売りや、前日15日まで2営業日で1200円超上昇したことを受けた戻り待ちの売りなどが優勢になった。(15:41) 
日経平均、再び9000円割れ 先物取引は一時停止  
世界の株式市場が連鎖安となり、再び大きく動揺し始めた。前日のニューヨーク株式相場の急落を受け、16日日経平均が急反落し、下げ幅は一時980円を超え、再び9000円の大台を割り込んだ。世界景気や企業業績など実体経済の悪化を警戒する売りが膨らんでいる。午前9時30分現在の日経平均は前日比777円97銭(8.15%)安の8769円50銭。東京証券取引所第一部は幅広い銘柄に売り注文が膨らみ、ほぼ全面安の展開になった。世界景気の悪化懸念が強まったことに加え、為替相場が再び1$=100円を突破する円高になり、主力の輸出関連株には売り注文が殺到、取引が成立しないまま気配値を切り下げた。ソニーは9時25分、トヨタ自動車は9時28分になってようやく取引が成立した。東京市場に先行して取引が始まったシンガポール取引所(SGX)の日経平均先物は、前日比1210円安の8250円で取引が始まった。大阪証券取引所の日経平均先物は、取引開始9分後に前日比1190円安の8300円で寄り付いた直後にサーキットブレーカーを発動。取引を15分間中止した。(09:53) 
米小売り大幅減、市場予想下回る 金融危機が消費に波及  
米商務省が15日発表した9月の小売り売上高(季節調整後)は3754億7300万$で、前月比1.2%減と、市場予想(前月比0.6%減)を大幅に下回った。3か月連続のマイナスで、減少幅は2005年8月(1.4%)以来、3年1か月ぶりの大きさ。金融危機が実体経済に影響を及ぼし、個人消費を冷え込ませている状況を浮き彫りにした。業種別では、自動車・同部品ディーラーが3.8%減と大幅に落ち込んだ。電気器具は1.5%減。衣料品も2.3%減少し、消費を抑える動きが広がっている。(07:01) 
米国株急落、ダウ終値733$安 過去2番目の下げ幅  
15日の米株式相場は急落。ダウ工業株30種平均は前日比733$8セント安の8577$91セントで終えた。ダウ平均の下げ幅は9月29日に次ぐ過去2番目の大きさだった。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同150.68ポイント安の1628.33で終えた。経済指標が市場予想以上に悪化し、景気悪化懸念が強まったことなどを手掛かりに売りが膨らんだ。S&P500種株価指数は90.17ポイント安い907.84。下落率は9.0%と1987年10月19日のブラックマンデー以来の大きさとなった。朝方発表された10月のニューヨーク連銀景気指数がマイナス24.6と大幅に悪化した。9月の小売売上高は前月比1.2%減と市場予想(0.7%減)を上回る落ち込み。変動の大きい自動車・同部品を除くベースでも0.6%減少し、前月分も下方修正された。米景気が急速に悪化しているとの見方が強まり、エネルギーや素材など景気敏感株に売りが膨らんだ。(06:34)
 

 

 
10/15 (Wed) 
NY株、ダウ下げ幅一時500$超  
15日午後の米国株式相場は一段安。ダウ工業株30種平均は午後2時ごろ、下げ幅が500$を上回り、8800$を割り込む場面があった。9月の米小売売上高など同日発表の経済指標が市場予想を下回る内容で、米景気後退懸念が改めて強まり売りが広る。(04:03)  
G8首脳が金融危機で緊急声明 「緊密な協力」打ち出す  
主要国首脳は16日未明、未曽有の金融不安の解決に向け主要国が責任を果たす決意を示した「世界経済に関するG8首脳声明」を発表した。「金融危機を解決し、金融機関を強化し、金融システムへの信頼を回復し、我々の市民とビジネスに健全な経済的基盤を提供すべく、共通の責任を果たす」と明記。金融システムの安定化に向けた主要国間の「緊密な協力と調整」を打ち出した。声明では7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で採択した行動計画に沿って各国が実行した取り組みを歓迎。新興経済国など途上国側に与えた悪影響を和らげるよう努める意志を示した。(02:25)  
NY株大幅続落、一時9000$割れ 9月小売売上高減を嫌気  
15日午前の米株式相場は大幅続落した。ダウ工業株30種平均の前日終値と比べた下げ幅は一時、390$を上回り、9000$を割り込んだ。米商務省が発表した9月の米小売売上高が市場予想を下回ったことから、金融危機の影響を受けた景気後退(リセッション)懸念が強まっており、幅広い銘柄に売りが広がっている。正午(日本時間16日午前1時)現在、ダウ平均は前日比319$15セント安の8991$84セントで取引されている。9月の小売売上高(季節調整済み)は、3755億$となり、前月比1.2%減少となった。2005年8月以来3年1カ月ぶりの大幅な落ち込みで、市場予測の平均(0.7%減)より大幅に悪化した。売り上げ減は3カ月連続で前年同月比でも1.0%下回った。(01:22)  
欧州株が急反落 英国株7%安 ドイツ株も6%安  
15日の欧州株式相場は急反落。ロンドン市場ではFTSE100種総合株価指数の終値が前日比314.6ポイント(7.16%)安の4079.6、ドイツ株式指数は同337.56ポイント(6.49%)安の4861.63と大幅安で引けた。 実体経済の悪化懸念が市場で改めて認識され、鉱業株や製造業株などを中心に幅広い銘柄が売られた。引けにかけて米株式相場が大幅下落すると、つられて下げ幅を拡大した。英国の失業率が高水準だったことも相場の重しとなった。(01:03)  
NY株大幅続落、一時再び9000$割れ  
15日午前の米株式相場は大幅続落。ダウ工業株30種平均の前日終値と比べた下げ幅は一時、350$を上回り、9000$を割り込んだ。米商務省が発表した9月の米小売売上高が市場予想を下回ったことから、米景気への先行き不安が改めて意識され、幅広い銘柄に売りが広がっている。原油相場の下落を受けて、エネルギー関連や素材株も軒並み安い。朝方に7-9月期決算を発表した米銀大手JPモルガン・チェースは前日終値前後で推移しているが、信用収縮関連の損失が高水準だったことから、他の金融株の下げが目立つ。午後10時45分(日本時間午後11時45分)現在、ダウ工業株30種平均は前日比344$72セント安の8966$27セントで取引されている。(00:09)  
日経平均続伸、終値99円高の9547円  
15日の東京株式市場で日経平均株価は続伸。終値は前日比99円90銭(1.06%)高の9547円47銭だった。続伸したのは9月19-24日(3日続伸)以来となる。朝方から総じて安い水準で推移していたが、大引けにかけて底堅さを好感した買い戻しなどが優勢になり、上げに転じて終えた。各国が金融危機への具体的な対応策を打ち出し、世界的な株式相場の急落懸念がひとまず後退する中、再び一部大型株の組み入れを増やす動きも出始めたとみられる。一方、東証株価指数(TOPIX)も下げ渋ったものの大引けはわずかに反落。前日の米株式相場が下落したことや、前日に1171円高と急伸した反動もあって、後場中ごろまでは軒並み安の展開だった。前日の米ハイテク株安の背景となった世界景気の悪化懸念はむしろ強まっており、業種別ではハイテクや自動車、鉄鋼、海運といった景気敏感株への売りが目立った。日本時間今晩発表の米経済指標や金融決算を見極めたいとの雰囲気も重しになっていたという。東証1部の売買代金は概算で2兆3426億円、売買高は25億1233万株。(15:30)  
日経平均反落、午前終値136円安の9311円 米金融決算控え様子見  
世界的な金融危機への対応策が各国で固まるなか、14日の米国株式市場は反落し、15日午前の東京株式市場でも日経平均株価が軟調に推移している。主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議後、株式市場は次第に落ち着きを取り戻し始めたが、上値は重い。今週に控える米金融機関決算の内容を見極めたい心理が働き、実体経済に対する懸念は根強い。午前の日経平均の終値は前日比136円35銭(1.44%)安の9311円22銭。東京証券取引所第1部の売買代金は概算で9653億円だった。米国が金融機関へ資本注入を決めるなど、金融危機に対する不安感はひとまず沈静化した。東京市場でも朝方は前日の米国株式市場で金融株が上昇したのを好感し、大手銀の一角が一時買われて相場を下支えした。(11:15)  
日銀、短期市場への資金供給20日ぶり見送り 1兆円を吸収  
日銀は15日午前、短期金融市場から即日で1兆円を吸収する公開市場操作(オペ)を実施した。連日の資金供給で必要額以上のお金が市場に滞留。銀行同士が日々の資金をやり取りするコール取引での調達金利が急低下したため、日銀は資金吸収で対応した。前日まで19営業日連続で実施してきた即日資金供給は、朝の段階で見送った。 市場での需給のゆるみを背景に外国銀行は無担保翌日物資金を0.5%で確保するなど総じて落ち着いた取引となっている。調達難が続いていた外国銀行の金利にやや落ち着きがみえたため、一段の資金供給は必要ないと判断したもよう。地方銀行は資金を0.2%と日銀の誘導目標(0.5%)を大きく下回る水準で調達。国内大手銀行は調達意欲が乏しく注文は少なかった。(10:37)  
欧州、資本注入枠37兆円 大手銀の破綻防ぐ  
欧州主要国の金融危機対策が出そろった。金融機関への資本注入に充てる公的資金枠は合計で約2700億ユーロ(約37兆8000億円)。各国とも大手銀行の破綻回避に総力を挙げる姿勢を金額で示した格好だ。銀行間取引の保護など金融機関の信用保証枠も合算すると、対策の総額は1兆9000億ユーロ強(約268兆円)に達する。国内総生産(GDP)でみた欧州の経済規模はざっと日本の3倍。日本が1990年代後半の金融危機時に設けた総額は約70兆円で、経済規模と比べた今回の欧州の対策は当時の日本より大きいといえる。巨額対策で金融システムの安定確保に万全を期す。(08:53)  
三菱UFJのモルガン出資、株急落で窮余の条件変更  
三菱UFJフィナンシャル・グループが難産の末、米モルガン・スタンレーへの90億$(約9000億円)出資を実行した。邦銀による欧米大手金融機関との資本提携では過去最大。名門投資銀行との提携を通じて海外展開を加速するのが目的だが、想定外のモルガン株の急落で、交渉は土壇場の決着まで二転三転した。米東部時間の13日早朝、ニューヨーク・マンハッタンのオフィスを訪れた三菱UFJの担当者がモルガン側に1通の小切手を手渡した。記載された額面は90億$。(08:32)  
政府が金融安定化策、危機回避へ政策総動員  
政府は14日、世界的な金融危機が国内の株価下落や実体経済への悪影響に及ぶのを防ぐための当面の対策をまとめた。国際的な政策協調も念頭に、株価対策、地域金融機関への公的資金注入制度の復活、生命保険会社の公的安全網の維持など幅広いメニューを盛りこんだ。政策総動員の姿勢を打ち出し、株式市場や金融機関の利用者の不安感を払拭(ふっしょく)することを狙う。市場の動向次第で追加の対策も検討する構えだ。株価安定策として、自社株買いの規制緩和や取引所による空売りに関する情報開示の拡充、政府が保有する株式の市場売却の一時凍結といった措置を打ち出した。(07:00)  
NY株反落、終値76$安 業績不安で利益確定売り優勢  
14日の米株式相場は反落。ダウ工業株30種平均は前日比76$62セント安の9310$99セントで終えた。米政府が金融機関への公的資金注入や、米連邦預金保険公社(FDIC)による新規債務の保証などを発表した。金融市場が落ち着くとの見方から金融株を中心に買いが先行し、一時約400$急伸する場面があった。ただ、前日に過去最大の上げ幅を記録した後とあって、次第に利益確定売りが優勢となった。景気悪化による企業の業績不安が強いことも重しとなった。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同65.24ポイント安の1779.01で終えた。前日の急伸の反動に加え、世界的な景気減速観測を背景とした売りが膨らんだ。ハイテクに対し、アナリストによる利益予想や目標株価の引き下げが相次いだことも売りを誘った。(05:23)
 

 

   
10/14 (Tue) 
8276-9447円 
歴史に残る1週間になるかも 
首相、追加経済対策は「赤字国債出さずに」 
参院予算委員会は14日政府の総合経済対策を盛った2008年度補正予算案の基本的質疑に入った。麻生太郎首相は金融不安を受けた追加的経済対策について「赤字国債を出さずに済ませないといけない」と語った。今年度の法人税収に関しては「(当初見通しより)猛烈な勢いで落ちる。その分の話と、やるべき景気対策は分けて考えないといけない」と指摘。税収減を補てんするための赤字国債発行には柔軟に対応する考えを明らかにした。(18:58) 
ロンドン株、続伸で始まる 
14日朝のロンドン株式相場は続伸。FTSE100種総合株価指数は午前9時15分現在、前日終値比209.0ポイント高の4465.9で推移している。(17:23) 
上海株大幅反落、2.7%安  
内需減速を嫌気 14日の中国株式市場で上海株式相場は大幅に反落。上海総合指数は前日比56.247ポイント(2.71%)安の2017.321だった。13日の米株高などを好感して高く始まったが、上値の重さが嫌気され、後場に下げに転じた。前日発表された9月の中国貿易統計で輸入の鈍化が示され、中国の内需減速や景気全体の先行き不透明感が意識されたことも重し。大手銀行株や鉄鋼株といった主力株が後場に売られ、相場全体を押し下げた。総合指数は大引けにかけて下げ足を速め、この日の安値圏で終えた。中国共産党の第17期中央委員会第3回全体会議(三中全会)が12日に閉幕。ただ、期待される総合的な景気対策は閉幕後も発表されておらず、失望感から目先的な利益確定に動く投資家が増えた。前日に7営業日ぶりに反発した後とあって戻り待ちの売りも出やすく、主力株を中心に後場に下げに転じる銘柄が相次いだ。(16:43)  
金融危機対応で首脳会議、主要国が検討入り 
日米欧など主要先進国は金融危機に対応する首脳会議開催の検討に入った。訪米中のイタリアのベルルスコーニ首相は13日、ブッシュ大統領との会談後の共同記者会見で「ブッシュ大統領は数週間以内にG8首脳の会合を開く意図を表明し、私も同意した」と語った。緊急首脳会議を開く場合は東京、ワシントンなどが候補地となる。(16:00)  
日経平均急反発、終値1171円高の9447円 
過去最大の上昇率 14日の東京株式市場で日経平均株価は急反発した。大引けは3連休前の10日比1171円14銭(14.15%)高の9447円57銭。上昇率はバブル崩壊初期の1990年10月2日(13.24%)を上回り、過去最大を記録した。10日の7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議後に欧州各国が金融機関への公的資本注入など金融危機対策を打ち出したことを好感し、主力株中心に買い戻しが殺到した。米政府による追加対策への期待もあって、三菱UFJやみずほFG、ソニー、武田といった主力株が軒並み値幅制限の上限(ストップ高)まで買われた。東証株価指数(TOPIX)も急反発。日経平均が一時1000円あまり下落し、バブル経済崩壊後の安値(2003年4月28日の7607円)が視野に入った10日から地合いが一変。10日までの7日続落による下落幅(3091円)の約4割を戻した。株価指数先物にも買いが膨らみ、朝方は日経平均先物とTOPIX先物に2日連続でサーキット・ブレーカー(取引の一時停止措置)が発動された。(15:26) 
日銀、短期金融市場に2兆円を即日供給  
19営業日連続 日銀は14日、短期金融市場に即日で2兆円を供給する公開市場操作(オペ)を実施した。即日で供給するのは19営業日連続。潤沢な資金供給を続けることで金融機関の資金繰りを支える。7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で「金融機関が流動性と調達資金を確保できるよう必要な手段を講じる」などとする行動計画が好感され、「(短期市場は)先週に比べ落ち着いている」(短資会社)という。一部の邦銀では資金余剰感も強まったため、日銀は午後に即日で8000億円の資金吸収も実施した。(14:12)  
日銀総裁「世界的景気後退に備えを」IMF・世銀年次総会  
日銀の白川方明総裁は13日、国際通貨基金(IMF)と世界銀行の年次総会で演説し、金融情勢の「行く手には大きな不確実性がある」と指摘した。新興国経済も低迷が続くとして「世界的景気後退に備えるべきだ」と訴えた。白川総裁は政府の経済対策や日銀による$資金供給など、世界経済と金融の安定に向けた日本の取り組みを紹介。「(日銀は)経済や物価の見通しを注意深く判断し、柔軟に政策を実行していく」と述べた。新興国経済は成長が鈍化するとともにインフレ圧力にさらされており、政策対応が難しくなると指摘。世界的な信用収縮を背景に、「新興国への民間資金流入が大きく減少するリスクを増大させるおそれがある」と警戒感を示した。またIMFに対して、新興国の金融危機対策などに資金を支援する新型融資制度を改めて提案し、日本が資金を拠出する用意があることをアピールした。(12:37)  
円が大幅反落、一時103円台  
14日の東京外国為替市場で円相場は大幅反落し、前週末の終値から3円以上円安・$高の1$=102円台後半で取引されている。円は早朝に一時1$=103円6銭まで下落した。欧米各国政府の金融危機対策を受けて、市場では金融不安がやや後退。銀行ディーラーを中心に円を売って、$を買い戻す動きが広がった。10日の主要国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で採択された行動計画に基づき、「各国の具体的な対策が出てきた」(みずほコーポレート銀行の兼平修一氏)という。(12:19) 
9月の企業物価指数、前年比6.8%上昇  
日銀が14日発表した9月の国内企業物価指数(2005年=100、速報値)は111.6となり、前年同月に比べて6.8%上昇した。石油・石炭製品が37.7%上昇したほか、加工食品も6.5%上昇した。前年同月比プラスは55カ月連続。ただ原油価格の下落を受けて、主に輸入物価の上昇率は鈍化しており、全体でも前月比では0.4%低下した。国内企業物価指数は製品の出荷や卸売り段階で企業どうしがやりとりする製品などの価格水準を示す。企業物価指数は原油価格の高騰を受けて7月に前年同月比の伸び率が7.3%と1981年以来の水準まで上昇したが、米原油先物相場は7月から急落しており、「伸び率はピークアウトしている」(日銀)。9月は輸入物価が契約通貨ベースで前月比4.7%下落。下落幅は石油ショック後に原油価格が急落した1986年4月以来の大きさとなった。(12:08)  
日米欧5中銀の$供給上限撤廃、資金繰り不安緩和狙う  
日米欧の主要5中央銀行は13日、金融機関が資金をやりとりする短期金融市場を通じて、事実上無制限に$資金を供給すると発表した。金融機関が差し出す担保の範囲内なら必要なだけ$を貸し出す。経営難に直面した外国銀行は市場で$をほとんど調達できない状態に陥っていたため、中銀が代わりに$を出して銀行の資金繰り不安を和らげる。新たな協調策をまとめたのは日銀、米連邦準備理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)、英イングランド銀行、スイス国立銀行の5中銀。欧州3中銀は13日に$資金の限度額撤廃を発表した。日銀も同日に「同様の措置を検討する」と発表、14日以降に金融政策決定会合を開いて限度額の撤廃を正式に決める見通しだ。日銀はほかにも、準備預金の一部に利子をつけたりコマーシャルペーパーを担保とした資金供給を拡充するなど独自策を検討する。(12:08) 
与謝野経財相「信用不安、一歩ずつ解消」 
株式相場反発で与謝野馨経済財政担当相は14日の閣議後の記者会見で、週明けの株式相場が世界的に急反発したことについて、「信用不安が一歩ずつ解消している」との認識を示した。7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議を受けて、「金融機関への公的資金注入など、欧米できちんとしたフォローアップができている」とも語り、各国の施策を評価した。経財相は中川昭一財務・金融担当相が金融市場の安定に向けて公表した談話に関連して、「金融の安定化のための手段を持たなければならない」とも述べ、対策の必要性を強調した。預金の全額保護については、「預金が損なわれることは今回の欧米でもなかった。今後もそういう事態には全くならないと思うし、日本でも永遠にあり得ない」と語った。(11:38) 
公的資金注入を復活  
政府安定化策 政府は14日、株価下落や実体経済への悪影響の波及を防ぐため、証券・金融市場の安定化策を発表した。地域金融機関への公的資金注入の枠組みを定めた金融機能強化法を復活させて活用することや、政府が大手銀行などから買い取った株式の市中売却を一時凍結する措置などを盛り込んだ。2009年3月末で期限切れとなる生命保険会社向けの公的な安全網の仕組みを、09年4月以降も継続することも明記した。中川昭一財務・金融担当相が14日の閣議後の記者会見で大臣談話の形で公表した。中川氏は「状況の変化があれば、適時適切に対応していく」と語り、与党の追加経済対策や市場の状況を踏まえ、今後も機動的に対策を検討していく考えを示した。金融機能強化法は今年3月に失効したが、金融機関の資本増強や中小企業金融の円滑化に向けて、金融機関が活用しやすいように内容を一部見直して復活させる姿勢を示した。今月15日に金融機関のトップらを集め、中小企業向け融資の円滑化を要請する。(11:04)  
欧州各国、金融安定確保に全力 独仏伊など対策実施急ぐ  
金融危機への対応を協議するユーロ圏15カ国による緊急首脳会合は12日夜(日本時間13日未明)、「共同行動計画」を採択して閉幕した。欧州各国は今回盛り込んだ政策手段を組み合わせ、金融システムの安定確保に全力を挙げる。独仏伊などのユーロ圏主要国は今回の計画に沿った個別の危機対応策の詳細を13日に公表し、実施を急ぐ。先に包括策を決めた英国に続き、欧州では「共通の政策パッケージから各国が最適な手段を選び実施する」(メルケル独首相)態勢が整う。欧州は年内の緊急サミット(主要国首脳会議)開催などを含め、日米に危機対応を急ぐよう働き替えを強める。(09:56)  
日経平均、上げ幅一時1000円超 9300円台に  
14日前場の東京株式市場で日経平均株価は一段高。上げ幅は1000円を超え、9300円台に上昇した。世界的な金融危機がいったん遠のいたとして、買い戻しが膨らんでおり、トヨタや三菱UFJといった主力株は気配値を値幅制限の上限(ストップ高)まで切り上げているが、まだ売買が成立していない。ホンダはストップ高で寄り付いた。外国為替市場で円相場が対$や対ユーロで下落していることも輸出株への支援材料になっている。(09:49)  
東京円、一時103円台に下落  
14日午前の東京外国為替市場で円相場は一段安。9時30分ごろに1$=103円03銭近辺と前週末の17時時点に比べ3円88銭の円安・$高水準まで下落した。103円台は10月7日以来、1週間ぶり。前日の米株急伸を受けて東京株式市場で日経平均株価が急反発し、投資家のリスク許容度が改善するとの思惑が円売り・$買いを促している。(09:41)  
9月国内企業物価、前年比6.8%上昇  
日銀が14日発表した9月の国内企業物価指数(CGPI、2005年平均=100)は111.6となり、前月比0.4%下落、前年同月比6.8%上昇した。輸出物価(円ベース)前月比2.7%下落、前年同月比1.1%下落した。輸入物価(同)前月比6.7%下落、前年同月比20.0%上昇した。(08:54)  
NYダウ、最大の上げ幅 終値936$高  
13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は急反発し、前週末比936$42セント(11.08%)高い9387$61セントと、9000$台を回復して取引を終えた。上げ幅は2000年3月16日の499$を上回り史上最大で、先週の下げ幅の半分を回復した。週末のG7財務相・中央銀行総裁会議や、各国政府が打ち出した金融安定化策を好感し、ほぼ全面高の展開となった。13日は朝方から買いが先行。米政府が金融安定化法に基づく不良資産買い取り業務の方針を発表し、大手銀のバンク・オブ・アメリカやシティグループなど金融株が急反発した。先週に1800$超下げたため自律反発を狙った買いも入ったとみられ、正午過ぎに9000$を回復した。午後、ポールソン米財務長官と金融機関トップが金融機関への公的資金注入について話し合うとの情報が流れ、取引終了にかけて一段高となった。ダウ平均の30の構成銘柄のうち、ゼネラル・エレクトリック(GE)を除く29銘柄が上昇。クライスラーとの合併報道が出ているゼネラル・モーターズ(GM)は3割超高い6$台半ばに急伸した。(08:15)
 

 

  
10/13 (体育の日) 
日銀総裁「世界景気の後退に備えを」IMF・世銀年次総会で  
日銀の白川方明総裁は13日、国際通貨基金(IMF)と世界銀行の年次総会で演説し、金融情勢の「行く手には大きな不確実性がある」と指摘した。新興国経済も低迷が続くとして「世界的景気後退に備えるべきだ」と強く訴えた。白川総裁は政府の経済対策や日銀による$資金供給など、世界経済と金融の安定に向けた日本の取り組みを紹介。日銀としては「経済や物価の見通しを注意深く判断し、柔軟に政策を実行していく」と述べた。新興国経済は成長が鈍化する一方で基調的なインフレ圧力にさらされており、政策対応が難しくなると指摘。世界的な信用収縮を背景に、「新興国への民間資金流入が大きく減少するリスクを増大させるおそれがある」と警戒感を示した。(03:45)  
政府、銀行保有株の取得を検討  
金融危機対策で空売り規制も 政府は14日、銀行が保有している株式の買い入れなどを柱とする金融市場の安定化策を発表する方針を固めた。株式の空売り規制も強化する。世界的な金融危機を発端とする東京市場での株価相場の下落に歯止めを掛け、実体経済に悪影響が波及するのを防ぐため、総合的な対策を急ぐ。中川昭一財務・金融担当相が13日出演したテレビ番組で「金融機関の持っている株を買い取るということをもう少し前広にやっていくことも検討している」と明らかにした。株式の空売り規制についても「もう少し厳しくやる」との考えを表明した。麻生太郎首相は13日夜、米国出張から帰国した中川財務相と自民党本部で協議し、世界的な金融危機に関し「日本にも影響しかねないので、あらゆる事態に対応できるように」と万全の対応を指示した。3月に失効した地域金融機関への公的資金注入の枠組みである金融機能強化法の復活にも触れ「より柔軟な形で(資本注入できるように)法律化できるか考えてほしい」と求めた。(01:19)  
日米欧5中銀、$供給の上限撤廃 事実上無制限に  
日米欧の主要5中央銀行は13日、金融機関が資金をやりとりする短期金融市場を通じて事実上無制限に$資金を供給すると発表した。金融機関が差し出す国債など担保の金額の範囲内なら必要なだけ$を貸し出す。経営難に直面した外国銀行は市場で$資金をほとんど調達できない状態に陥っているため、中銀が代わりに$を出して銀行の資金繰り不安を和らげ、借り手となる世界各国の企業や家計にも資金が行き渡るようにするのがねらいだ。10日の7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では「金融機関が流動性と調達資金を確保できるよう必要な手段を講じる」などとする行動計画をまとめた。今回の$供給策は、G7会議を受けた中銀協調の第1弾となる。(23:24)  
日米欧、金融安定へ警戒強める 追加対策も視野に  
日米欧の政府と中央銀行が金融市場の安定に向けて警戒姿勢を強めている。ワシントンで10日開いた主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では、公的資金による金融機関への資本注入などを柱とする行動計画の実施で合意。各国は計画の具体化を急ぐ。株式や債券、為替の相場は当面、神経質な展開が見込まれることから、日米欧は市場を注視しつつ、追加策も視野に協調体制を強化していく構えだ。(22:10)  
金融庁、自社株買い規制の緩和策発表 14日から実施  
金融庁は13日、上場企業の自社株買いに関する規制の一部を14日から緩和すると発表した。麻生太郎首相の指示を受けた措置で、直近4週間の1日平均売買高の25%までとしていた自社株の買い付けについて、直近4週間の1日平均売買高まで可能とする。買い付け時間に関しては、午後2時半以降の30分間も取引ができるようにする。内閣府令を改正し、年内いっぱい適用する。(22:00)  
三菱UFJ発表、モルガンへの出資を優先株に 投資額は変えず  
三菱UFJフィナンシャル・グループは13日夜、モルガン・スタンレーに対して総額90億$の出資を実行。出資形態は当初予定していた普通株で30億$優先株で60億$の組合せを変更全額優先株とする。モルガンの株価が不安定な現状を踏まえ、普通株の価格変動リスクを回避する狙いだ。優先株の配当利回りは10%とし、普通株への転換価額は25.25$。三菱UFJは潜在株式調整後ベースで出資比率20%を維持する権利を有する。(21:24)  
主要中銀、$供給をさらに強化へ 担保範囲内で要求全額供給  
米連邦準備理事会(FRB)、英イングランド銀行(BOE)、欧州中央銀行(ECB)など主要中銀は13日、短期金融市場で$資金が調達しにくくなっている金融機関を支援するために実施している$資金の協調供給策を強化すると発表した。現在の入札方式を取りやめ、各金融機関が差し入れている担保の範囲内で要求金額を全額、中銀から調達できるようにすることが柱。日銀も同様の措置の導入に向けて検討を進めるとしている。(15:53)  
政府・日銀、保有株売却を凍結 計2兆円分、相場下げ圧力回避  
政府・日銀は世界的な株価急落を受け、2002-06年に日本の金融危機対策として大手銀行などから買い取った2兆円分の株式の市場売却を当面凍結する。7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で金融安定化に向けた行動計画を打ち出したものの、週明け以降も市場が安定しない可能性があるためだ。買い取り株は06年度から徐々に売ってきたが、株価の下押し圧力になるとの指摘があり、凍結で市場の需給改善につなげる。政府・日銀は日本のバブル崩壊後の金融危機を受け、02年から06年まで緊急避難的に銀行の持ち合い株などを買い取った。株価下落で銀行が保有株に含み損を抱えた結果、過小資本に陥りかねなくなり、それが持ち合い株の売却を招いて株価をさらに下げる悪循環が起きていたためだ。(07:00)  
G20会議、地球規模の協調手探り 具体策は乏しく  
11日開いた20カ国(G20)財務相・中央銀行総裁会議の緊急会合は、新興国を含めた各国が金融危機対策で協調する姿勢を打ち出した。米国から欧州へ広がった危機が新興国にも波及し、地球規模での対応が不可欠になってきたためだ。危機意識の共有では前進したものの、具体策は乏しい。経済のグローバル化で波及スピードが加速する21世紀型の危機克服に向けた「新しい協調」はなお手探りだ。「途上国(新興国)にも影響が出てきている。しっかり対応しなければならない」。中川昭一財務・金融担当相は会合閉幕後、記者団に対し、日米欧の主要7カ国(G7)とブラジルや中国など新興国との間で「危機意識の共有が進んだ」との認識を強調した。(07:00)  
日経平均同水準の03年振り返ると 実体経済、悪化の懸念  
欧米金融危機の波及で日経平均株価が急落し、2003年春の安値である7603円に迫っている。株価は企業業績の先行きを織り込んで動くため、景気の先行指標になるとされる。株価が経済の将来の姿を示しているとした場合、03年当時の経済指標をみてみると、企業収益の悪化や失業率の上昇が避けられなくなる恐れがある。日経平均が8000円を割っていた03年春はソニーが大幅減益見通しを公表したことや米国経済の先行き懸念を受け、企業業績全体が悪化するとの見通しが台頭。株価はバブル期以来の安値を更新した。(07:00)  
日証協、危機未然防止へ実務者作業部会  
日本証券業協会は証券市場の危機など大きな問題が起こるのを未然に防ぐ方策を検討するため、実務者レベルの新組織を設置する。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)が金融危機につながった事態を踏まえ、なるべく早く課題を見つけ、市場への悪影響を最小限にするのが狙い。有識者の研究会(座長・神田秀樹東大大学院教授)が14日にも報告書を発表。それを受け、年内にも証券各社の実務者を集めた作業部会をつくる方向だ。新組織は市場に悪影響を及ぼす可能性のある行為を発見・特定したり、新しいタイプの商品や取引のルール整備を検討したりする。具体的には空売りや貸株取引、取引所を経由しない「取引所外取引」の問題点を指摘するほか、排出量取引のルール整備、取引所の機能がまひした場合の対策などを検討する見通し。(07:00)  
途上国に150億円支援表明 
日本政府は12日、世界銀行とIMFの合同開発委員会で、途上国の食糧問題・気候変動対策に世界銀行を通じて5年間で1億5000万$(約150億円)の資金支援をすると表明。農業分野では1億$を拠出。高温で雨が少ない地域でも育つイネの品種改良などを目指す。台風など大規模災害の続出を受け、防災対策の強化に5000万$を支援する。(07:00)  
旧リーマン日本法人、東京オフィスを野村が引き継ぎ  
野村ホールディングスは12日、破綻した米リーマン・ブラザーズの日本法人(東京・六本木)のオフィスと業務を野村グループの1部門として引き継ぐ作業を始めた。掲げていた「リーマン・ブラザーズ」のネームプレートは同日中に「野村グループ」に付け替えた。東京を含むアジア・太平洋部門は週明けにも野村グループ傘下で業務を再開する見通しで、約3000人の人員の大半が野村に移籍する見通し。(07:00)
 

 

  
10/12 (Sun) 
金融危機対応、新興国と連携強化 G20会議が声明採択  
日米欧の主要国にブラジルや中国など新興国が加わった20カ国(G20)財務相・中央銀行総裁会議は11日午後(日本時間12日午前)、米ワシントンで臨時会合を開き、金融危機の克服に向け先進国と新興国の連携強化を盛り込んだ声明を採択した。会合にはブッシュ米大統領も急きょ出席し、世界規模で協調して金融危機対応を加速する方針を確認した。今回のG20会議は予定外の会合で、7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に合わせてポールソン米財務長官が緊急招集した。ブッシュ大統領は会合で金融危機について「米国の問題であり全力で立ち向かう」と述べ、新興国に直接、理解と協力を求めた。(21:34)  
「不良資産の会計基準統一が急務」金融安定化フォーラム議長  
日米欧の金融監督当局でつくる金融安定化フォーラムのマリオ・ドラギ議長は11日ワシントンで記者会見「(金融危機に対処するには)不良資産に関する会計基準の統一が急務」 と述べた。国際会計基準審議会など関係団体に対応を急ぐよう求めた。住宅ローンを裏付けとする証券化商品などは現在、市場での売買がほとんど成立せず、時価がわかりにくくなっている。このため銀行の含み損の大きさが見えにくく、財務の健全性に不信感が強まる原因になっている。不信の解消には資産の評価方法を明確にする必要がある。FSFは10日のG7財務相・中央銀行総裁会議に金融機関の自己資本規制の見直しなどを提言する報告書を提出した。足元の金融危機の解消について、ドラギ議長は不良資産会計のほか、金融派生商品(デリバティブ)の決済機関設立など「特に急ぐべき優先課題」として挙げた。(19:18)  
日韓財務相、金融混乱で「連絡密に」  
中川昭一財務・金融担当相は11日ワシントンで韓国の姜万洙(カン・マンス)企画財政相と会談。中川財務相は金融・経済情勢の混乱のなかで「お互いに連絡を密に取り合う」と述べ、連携を強化する意向を伝えた。危機時に通貨を融通し合う「通貨スワップ協定」に関しては2国間協定を多国間に移行する取り組みを進めることで一致した。(18:54)  
米リーマン対象のCDS清算、国内に損失波及も  
経営破綻した米証券大手リーマン・ブラザーズを対象にしたクレジット・デフォルト・スワップの清算に伴って国内外の金融機関に大きな影響が広がる可能性が出てきた。リーマン関連の想定元本は4000億$(約40兆円)もあり、CDSの清算では過去最大規模。思わぬ損失を迫られることから、金融市場で不透明感が高まる一因になっている。CDSとは企業が倒産して、出したおカネが返ってこなくなる可能性を想定して取引する保険契約。投資家が保証料を払って契約すると、企業倒産時に保証料を受け取った相手から元本の補てんを受ける。リーマンの場合は10日に清算価格が元本の約8.6%で決定した。この契約をしていると、元本から差し引いた残りの90%強も保証される。逆に売り手は多額の損失を受ける。(18:07)  
危機打開なお時間 G7「行動計画」合意  
日米欧の7カ国(G7)は10日に閉幕した財務相・中央銀行総裁会議で、公的資金の注入などを柱とする「行動計画」の実施で合意した。金融危機の打開に向けて連携を深めたが、公的資金をいつ投入するのか詰まっていない国が多い。銀行の資金繰りを政府保証などで支援することも参加国で温度差がある。「行動計画」の実効性にはなお課題があり、危機の沈静化には時間がかかりそうだ。「大きな前進」。中川昭一財務・金融担当相はG7会議閉幕後の記者会見で胸を張った。信用不安の根っこにある銀行の資産内容への不信感は、公的資金の注入で取り除く道筋ができた。11日朝(日本時間11日夜)のブッシュ米大統領とG7財務相らとの会合でも、迅速に行動に移すことを確認した。(09:59)  
主要中央銀行、追加利下げも視野 G7会議  
G7会議が10日採択した行動計画は、財政・金融政策などマクロ経済政策での協調も確認した。金融危機の影響が企業・家計の資金繰りや株価下落を通じて実体経済に波及。世界経済が「同時不況の瀬戸際にある」(IMFのストロスカーン専務理事)ためだ。行動計画の文書は「必要かつ適切な場合にはマクロ経済政策上の手段を活用する」と明記。白川方明総裁は「必要で適切なときに(政策変更を)行う」と述べ、日銀としても緊急時には利下げを検討する余地があるとの考えを示唆した。欧州中央銀行のトリシェ総裁も「物価上昇リスクは減退した」と発言。追加利下げが視野に入ってきた。米欧中銀は8日に協調利下げに踏み切ったばかりだが、米連邦準備理事会は声明で「必要に応じて行動する」と強調。(08:47)  
年金・健康保険料でつくった施設、売却額1000億円突破  
年金や健康保険の保険料でつくった施設を処分する年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO=水島藤一郎理事長)が売却した施設の金額が1101億円となり、発足から3年で1000億円を突破した。政府が同機構に移管した際の出資価格と比べると、289億円の売却益が出た計算になる。国は2005年10月に発足したRFOに302施設を現物出資。このときに簿価を引き下げており、RFOは施設を出資価格より高く売れば売却益が出る仕組み。RFOはこの売却益を国の年金特別会計などに納付する。(07:00)  
三菱UFJ、モルガン出資へ大詰めの調整  
三菱UFJフィナンシャル・グループは11日、14日に払い込みを予定している米モルガン・スタンレーへの90億$(約9000億円)の大型出資に向けて大詰めの調整に入った。金融危機の深刻化のあおりでモルガンの株価が急落するなか、経営陣はぎりぎりの判断を迫られそうだ。三菱UFJによるモルガンへの出資は9月22日に発表したが、その後の世界的な連鎖株安などで環境は激変。特にモルガン株は集中的に売り込まれ、10日終値で10$の節目を割り込んだ。合意している1株当たり25.25$という三菱UFJによるモルガンの普通株の取得価額を大幅に下回っている状況だ。(07:00)  
新興国向け融資制度創設を正式提案  
IMF国際通貨委で財務相 国際通貨基金(IMF)の国際通貨金融委員会(IMFC)が11日午前(日本時間同日深夜)、始まった。中川昭一財務・金融担当相は演説で、金融危機に対応したIMFの役割の拡大について「資金を補完する用意がある」と指摘。金融危機への対応で財政難に陥った新興国などを支援するIMF融資制度の創設を正式に提案した。IMFCには日米欧や中国、インド、ロシアなど計24カ国・地域の財務相・中央銀行総裁らが出席。世界経済や金融市場の情勢、IMF改革などについて討議した。(07:00)
 

 

  
10/11 (Sat) 
米大統領、金融危機克服へあらゆる手段  
G7各国に協力要請 ブッシュ米大統領は11日朝(日本時間同日夜)、日米欧主要7カ国(G7)の財務相らをホワイトハウスに招き、金融危機への対応について協議した。大統領は会談後に発表した声明で「米国は危機克服へあらゆる利用可能な手段を取る」と表明。「真剣な地球規模の対応が求められている」と述べ、G7各国に金融安定化に向けた一段の政策協調を要請した。さらに中国、インドなどG7以外の新興国にも協力を呼びかけた。この会合はブッシュ大統領が呼びかけた。米大統領がG7財務相を招いて協力を求めるのは極めて異例。会合にはポールソン米財務長官のほかライス米国務長官、国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事や世界銀行のゼーリック総裁も参加。1時間弱、意見交換した。ブッシュ大統領は声明で「世界は深刻な危機に直面している」と指摘。G7各国が金融安定化へ様々な措置をとっていることを歓迎したうえで「危機の解決というゴールに向けて努力することで合意した」と述べた。(23:35)  
大和生命、再生計画難航も 保険金、減額幅拡大の恐れ  
10日に更生特例法の適用を申請した大和(やまと)生命保険(東京・千代田)は11日、東京都内で保険契約者など債権者向けの説明会を開いた。経営陣が破綻に至った経緯などを説明。今後の再生について「極めて厳しい」(保全管理人の瀬戸英雄弁護士)との見通しを示した。契約者からは保険金の支払いを不安視する声が相次いだ。大和生命の中園武雄社長は冒頭、「かかる事態に至り、債権者には誠に申し訳ない。心よりおわび申し上げる」と陳謝。金融市場の混乱により株式など保有する資産の価値が下落し、経営破綻に至ったと説明した。大和生命は今後、「裁判所の認可を得たうえで新たに選任された管財人のもと、再生計画作りなどに入る」(更生手続き開始申立代理人の阿部信一郎弁護士)。ただ、計画作りに不可欠な支援企業のめどは立っておらず、先行きは不透明だ。(20:27)  
週明け株式相場、不安定な展開に  
7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議を受けた週明けの株式相場は不安定な動きが続きそうだ。ポールソン米財務長官が金融機関への資本注入準備を表明したことを評価する声がある一方、「政策の具体策に欠ける」との見方も多い。金融危機の深刻化と景気後退に対する懸念がくすぶり、市場の不安心理が収まるかどうか不透明だ。日経平均株価が1週間で24%、ダウ工業株30種平均も同18%急落しただけにG7でどれだけ具体的な政策が打ち出せるか、市場の注目度は高かった。株式市場ではG7が発表した「行動計画」について「予想の範囲内」との受け止め方が多い。金融機関への強制的な公的資本注入など、一段と踏み込んだ政策を求める声が出ている。(19:07)  
中川財務相、米財務長官に資本注入促す  
中川昭一財務・金融担当相は10日昼(日本時間11日未明)、G7会議に先立ち、米財務省内でポールソン財務長官と会談した。中川財務相は日本が不良債権処理を乗り越えた経験を踏まえて「資本注入は大切なステップ」だと訴え、金融機関の資本不足に対する公的資金の活用を促した。ポールソン長官も前向きに応じたもようだ。会談では世界の金融市場が緊張しているとの認識を共有し、危機を乗り越えるために協調する姿勢を確認した。(16:00)  
IMF通じ資金提供 中川財務相、危機連鎖防止へ提案  
中川昭一財務・金融担当相は10日のG7会議で、国際的な金融危機の連鎖を防ぐため資金提供で協力する方針を表明した。国際通貨基金(IMF)の仕組みを積極的に活用することを訴え、各国に協力を呼びかけた。「危機に対応するため必要なら我が国として貢献する用意がある」。中川財務相はそう表明したことを会議後の記者会見で明らかにした。IMFを通じて外貨準備などの資金を提供する内容。韓国やアイスランドなどの通貨が急落するなど混乱のすそ野が広がっているだけに、連鎖を食い止める国際的な資金支援の枠組みが必要との認識を示した。G7がまとめた行動計画も「混乱により影響を受ける国々を支援する上でIMFが果たす決定的な役割を強く支持する」と記した。(16:00)  
三菱UFJ、モルガン株の含み損リスクを懸念 株価急落で  
米モルガン・スタンレーの株価下落が止まらない。10日のニューヨーク株式市場での終値は9.68$と前日比22%急落し、10$を下回った。大型出資を決めている三菱UFJフィナンシャル・グループはその動向が気が気でない。モルガン株のこのところの下落がほかの米欧金融機関の下げと比較しても突出しているのは、三菱UFJがたびたび「連休明けの14日には約束通り90億$(9000億円)の出資を実施する」とアナウンスしても「結局、見送るのでは」と市場が疑心暗鬼になっているからだ。(16:00)  
欧州中銀、追加利下げ視野 トリシェ総裁「物価上昇リスク減退」  
欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は10日、G7会議の閉幕後の記者会見で「物価上昇リスクは減退した」と発言した。ECB理事会の有力メンバーであるドイツ連邦銀行(中銀)のウェーバー総裁も記者懇談で「金融市場の安定が圧倒的な優先課題」と述べた。インフレ警戒への姿勢が緩んだことで、ECBの追加利下げが視野に入ってきた。ECBは8日に主要国中銀と協調して緊急利下げに踏み切った。さらに15日以降に実施する公開市場操作(オペ)では資金供給額の上限枠を一時的に撤廃し、金融機関の需要に応じて機動的に資金繰りを支援する仕組みを導入した。金融市場の混乱に歯止めがかからなければ年3.75%の政策金利をさらに引き下げるほか、供給額も一段と増やす可能性がある。トリシェ総裁は「多くの対策を実施しており、我々は行動を続ける」と表明した。(13:04)  
米財務長官、公的資金「中小含め幅広く注入」  
ポールソン米財務長官は10日、7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議閉幕後の記者会見で、金融安定化法に基づく米国での資本注入について「無議決権株の購入がベースとなる」と語った。優先株などが対象とみられ、経営への介入を避けながら金融機関の資本の増強をめざす考えだ。注入時期や総額などについては明言を避けた。資本注入の対象となる金融機関については「幅広い金融機関が利用可能な一定の制度を検討中」と説明、中小金融機関も対象とする方針も示した。ただ、時期については「できるだけ早く」と発言するにとどまり、必要な注入規模についても「今は語れる状況ではない」と明示しなかった。(12:02)  
中川財務相、米の公的資金注入「大きな前進」  
G7閉幕で会見 中川昭一財務・金融担当相は10日夜(日本時間11日昼)、G7会議後に記者会見し、会議の成果について「今日ここで何をすべきか目前の事態解決に集中した」と述べた。さらに焦点となっている欧米などの金融機関の公的資金注入が行動計画に盛り込まれたことを受け「大きな前進だ」と評価した。中川財務相は世界の経済・金融情勢について各国の間では、前回4月の会議と比べて「それぞれの国、世界全体で悪化している」との見方で一致したと述べた。会議では為替相場についても議論が及んだと明かし、「過度な変動や無秩序な動きは経済に悪影響を与えるという共通認識があった」と語った。同時に会見した日銀の白川方明総裁は「金融システムの安定を確保することが大事だ」と述べたうえで、「大きな金融機関の破綻を防ぐという強い意志をもって臨む」と強調。世界同時不況の恐れが強まる中で、「財政政策も金融政策も必要なときに、適切なときに行う」と述べ、金融不安の日本への波及を防ぐため全力を尽くす考えを示した。(11:51)  
公的資金注入でG7協調、金融安定へ5つの行動計画  
日米欧の7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は10日夕(日本時間11日午前)、公的資金による資本増強など5項目を盛り込んだ異例の「行動計画」を発表し、閉幕した。文書は「現下の状況は緊急かつ例外的な行動が必要」と言及。主要金融機関の破綻回避へあらゆる手段を活用することで一致した。金融機関の流動性確保へ必要な手段をとることでも合意。金融危機の克服へ各国が協調して全力を挙げる姿勢を明確にした。ただ、具体策への踏み込み不足との見方もあり、週明けの世界の市場の反応が注目される。行動計画には金融市場の安定と世界経済の成長に向け「必要かつ適切な場合にマクロ経済政策上の手段を活用する」ことも盛り込んだ。G7会議では世界経済や為替相場の現状認識を盛り込んだ「共同声明」を採択するのが通例。今回は未曽有の金融危機への対応が喫緊の課題となったことから、G7合意を5項目の「行動計画」に絞り込んだ。(11:23)  
金融安定化フォーラム、G7に金融機関規制の検討を提言  
日米欧の金融監督当局でつくる金融安定化フォーラム(FSF)は10日、国際的な金融システムの安定に向けた報告書をまとめ、G7会議へ提出した。金融機関に対する規制などが景気変動を増幅させているとの指摘が出ていることについて、来年4月のG7会議までに検証し、対策を検討するよう提言。米国などで金融規制の対象外になっているヘッジファンドなどを規制対象に含めることも検討するよう求めた。FSFは4月、金融安定化に向けた最終報告書を策定。今回のG7会議では進ちょく状況を確認するだけの予定だったが、国際的な金融不安の広がりを受けて、追加的な安定化策を提言した。追加策で強調したのが金融機関に対する自己資本比率規制や会計基準などのあり方。不況期には金融機関の貸し出しを抑え、むしろ景気の悪化ペースを加速させているとの見方がある。来春までにこうした指摘が当てはまるかを検証し、対策を検討するよう求めた。(11:23)  
中川財務相、国際的な資金支援を表明 危機連鎖防止へ  
中川昭一財務・金融担当相は9日夜(日本時間10日昼)、7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議を前に、国際的な金融危機の連鎖を防ぐため「日本としても資金提供を含めて協力していく決意がある」と表明した。国際通貨基金(IMF)を通じた外貨準備などを使った資金提供を提案し、各国に協力を呼びかける。中川財務相は金融危機により「G7だけでなく世界的に影響が出ている」と指摘。韓国やアイスランドなどの通貨が急落するなど広がりを見せているだけに、連鎖を食い止める国際的な資金支援の枠組みが必要との認識を示した。経営破綻した大和生命保険(東京・千代田)については「リスキーなビジネスを長くやっていたということで、債務超過になる事態が予想されていたと聞いている」と発言。このため「金融システムの問題とは直接関係ないと認識している」との見方を示した。(10:07)  
地銀、下方修正39行に 9月中間期、不良債権処理費用が急増  
地域金融機関の業績が下振れしている。上場地方銀行88行・グループのうち、2008年9月中間期の業績見通しを10日までに下方修正したのは39行・グループに達した。そのうち13行は同期に最終赤字となる。建設・不動産業の融資先を中心に不良債権処理費用が急増しているほか、米リーマン・ブラザーズの破綻も影を落としている。七十七、南都、東京都民など地銀10行は10日、相次いで中間期の業績予想を下方修正した。10行のうち福島銀行と十八銀行は中間赤字。(09:44)  
リーマンのアジア部門、来週から再スタート  
社員の大半、野村に 野村ホールディングスが買収を決めた米リーマン・ブラザーズのアジア・太平洋部門の社員が、野村に移籍して来週から業務を新たにスタートすることが10日分かった。社員の大半が野村に移る見通し。欧州・中東部門は13日からの業務再開を決めており、リーマンの両部門は9月15日の破綻から約1カ月で、野村の一部として再出発する。リーマンのアジア・太平洋部門は約3000人。野村の社員として雇用契約を新たに結ぶ。うち約1300人を占める東京拠点は週明け14日にも業務を始める見通し。一部の社員は野村以外の同業他社に転職するもようだが「かなりの比率のリーマン社員が残ってくれる」(野村関係者)という。(09:44)  
株安・円高、暮らしに打撃 日本人の富、1人あたり200万円目減り  
株安の連鎖で、世界の株式価値(時価総額)は過去1年間で2800兆円相当が吹き飛んだもようだ。世界人口66億人で割れば、1人当たり40万円強の価値が目減りした。日本株だけでみると国民1人当たり200万円相当が消えた。時価総額は株式数に株価を掛けた金額の総計。国際取引所連盟(WFE)によると、加盟する世界の証券取引所の時価総額の合計は8月末が49兆$。その後の株価下落分を米モルガン・スタンレーの算出する世界株指数を用いて試算すると9日現在で34兆6000億$になる。ピークだった昨年10月末に比べて28兆4000億$減り、円換算で2820兆円減った計算だ。(09:08)  
「金融機関の破綻防止へ断固たる措置」G7が行動計画 
7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は10日、金融市場の安定に向けた5項目の「行動計画」を特別声明として発表した。金融機関の破綻防止へ断固たる措置をとることや、各国の主要金融機関が公的資金や民間資本で十分に資本増強できるように支援するのが柱。通常の共同声明の発表は見送られた。(08:34)  
G7が行動計画 金融破綻防止へ5項目で合意  
7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は10日夕、行動計画を採択して閉幕した。世界の金融情勢については「現下の情勢は緊急かつ異例の措置を必要としている」と指摘。「銀行などが、必要に応じ、資本を民間及び公的部門から調達できるようにする」など、5項目で合意したと発表した。5項目には、金融システムのために重要な金融機関を支援し破綻を未然に防ぐことや、金融市場の機能停止状態を緩和し、銀行や金融機関が幅広い流動性にアクセスできるようにすることなども含んでいる。(07:36)  
ガソリン全国平均、月内に160円割れも  
石油元売り大手の出光興産は10日、10月第3週(13-19日)出荷分の国内向けガソリン卸値(全国平均)を前週比で1リットル6.0円引き下げると発表した。米原油先物相場が同日、約1年ぶりに一時1バレル80$を割り込むなど、金融市場の混乱や世界経済の後退懸念を受けて原油価格が急落。6日時点で1リットル164円台(レギュラー)だった全国平均価格が月内に160円を割る可能性も出てきた。出光は10月から先物や業者間取引など市場での石油製品価格に沿って週ごとに卸値を変える制度に移行、先週から公表を始めた。(07:13)  
大和生命が破綻 金融淘汰、日本でも  
株安痛手で生保5社含み損 世界を襲う金融危機が日本の金融機関の経営にも波及してきた。更生特例法の適用を10日申請した大和(やまと)生命保険が破綻したのは過度にリスクの高い資産運用を続けるなどの特異な経営が直接の理由だが、株価の大幅な下落により、大手の生命保険でも保有する株式が取得時の価格を下回る「含み損」が軒並み発生した。大和生命の支援企業探しも難航する見通しだ。大手生保は保有株式の含み益がなくなる株価水準(3月末)を開示している。日経平均株価の10日終値(8276円)と比べると朝日、住友、三井、富国、第一の5社が含み損になった可能性がある。株式の含み損は自己資本から差し引かれるため、保険金の支払い余力が下がることになる。(07:00)  
財務・金融担当相、中小企業への円滑融資を大手銀に要請へ  
中川昭一財務・金融担当相は15日にも、大手銀行の頭取ら金融界のトップと一堂に会い、中小企業への円滑な資金供給を要請する。中川氏は「メガバンクが地方の中小企業向け融資から一斉に引き揚げている」との考えを表明しており、銀行の融資姿勢が地域の実体経済に影響を与えないよう配慮するよう求める。金融庁が9月に公表した中小企業金融の実態調査によると、大手銀行の融資姿勢を「消極的評価」するとの回答が35%となり、「積極的評価」を15ポイント近く上回っている。会合には地域金融機関の代表者も出席する。(07:00) 
NY原油急落、終値77.70$ 一時1年1カ月ぶり安値  
10日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は急落。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の11月物は大幅に3日続落し、前日比8.89$安の1バレル77.70$で取引を終えた。下げ幅は9月29日(10.52$安)以来の大きさだった。一時は77.09$まで下げ、2007年9月11日以来の安値を付けた。世界的な金融・景気悪化に伴う原油需要の減退の思惑が引き続き重しになった。金融・景気悪化懸念からこの日も株式相場が急落して始まり、原油先物にも売りが膨らんだ。株式・金融市場など市場環境の急速な悪化を受けヘッジファンドなどの収益悪化懸念が広がっており、リスク資産の換金売り圧力の強まりが原油売りを誘っているとの見方が多い。株式相場が乱高下し、いったん下げ渋る局面で原油にも買い戻しの動きも見られたが、取引終了にかけては再び売りが加速した。この日の高値は85.13$だった。ガソリン、ヒーティングオイルもともに急落。(05:17)  
NY株続落、終値128$安 終日乱高下し一時8000$割れ  
10日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均は8営業日続落し、前日比128$00セント安い8451$19セントで取引を終えた。終日乱高下した。アジア・欧州市場で大きく下げた流れを引き継ぎ、午前9時半の取引開始直後に700$近く下げ、取引時間中としては5年半ぶりに8000$を下回った。午後にかけて売りが優勢だったが、午後3時過ぎに一時前日終値を300$上回る場面があった。ダウ平均は6日に1万$、前日9日に9000$を割り込むなど急落が続いている。(05:13)
 

 

  
10/10 (Fri) 
日経平均終値8276円、5年4カ月ぶり安値  
日経平均は7日続落し、この間の下げ幅は3000円を超えた。10日の終値は前日比881円06銭(9.62%)安の8276円43銭と約5年4カ月ぶりの安値。ITバブル後の戻り高値である07年7月9日(1万8261円)から1年3カ月で半値以下になった。10営業日での下落率は3割を超え、1949年の指数算出以来で最も大きくなった。9日に上場不動産投資信託(REIT)のニューシティ・レジデンス投資法人が破綻。10日には大和生命保険の経営破綻が表面化し、米国発の金融危機の影響が国内にも波及したことで売りが売りを呼ぶ展開になった。03年4月に付けたバブル後最安値(7607円)の更新を警戒する市場関係者も増えてきた。外国為替市場では$売りが加速。円相場は大幅に反発し、前日終値より2円1銭円高・$安の1$=99円15銭で取引を終えた。円は一時、7カ月ぶりの円高水準となる1$=97円91銭まで上昇。対ユーロでも3年3カ月ぶりの高値となった。(02:21)  
韓国大統領、日韓経済界の連携強化求める  
韓国の李明博大統領は10日、韓国経済界との会合に出席した日本経団連の御手洗冨士夫会長らと会談した。大統領は米金融危機の影響拡大に関して、「両国の経済界が協力すれば互いに助けになる」と連携強化を求めた。また「労使問題は政府が特別に関心を持って管理し、規制緩和も果敢に推進する」と述べ、投資環境の整備に努める考えを示した。両国の経済界は「日韓ビジネスサミット・ラウンドテーブル」で、経済連携協定(EPA)の必要性で一致した。産業分野では日本側が技術協力の実効性を高めるために、労使関係の改善や人材の定着を要請。韓国側は日本企業の投資拡大を要請した。(02:21)  
G7開幕へ 金融危機打開策・経済対策など探る  
日米欧の主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が10日午後(日本時間11日未明)、米ワシントンで開幕する。世界的な金融危機の打開に向けて、金融機関への公的資金注入などの対策で各国が協調姿勢を打ち出せるかどうかが最大の焦点。金融危機が実体経済にも悪影響を及ぼし、世界経済の同時停滞色が強まっていることも踏まえ、景気下支えのため経済政策運営についても議論する。日本からは中川昭一財務・金融担当相と白川方明日銀総裁が出席。G7会議の開幕前に、中川昭一財務・金融担当相は10日昼、米ポールソン財務長官と会談した。米ブッシュ大統領が可能性を表明した金融機関に対する公的資金注入などを中心に議論を交わしたもようだ。中川財務相は、日本の不良債権処理の経験などを踏まえ公的資金による民間金融機関への資本注入の重要性を訴えたとみられる。(02:21)  
NYダウ、一時8000$割れ モルガン・スタンレー株は急落  
10日のニューヨーク株式市場でダウ平均は取引開始直後に急落し、一時前日比696$68セント安い7882$51セントまで下げた。取引時間中に8000$を下回るのは2003年4月以来、5年半ぶり。正午(日本時間11日午前1時)現在、432$89セント安の8146$30セントで取引されている。アジア・欧州市場で大きく下げた流れを引き継いだ。急落後は金融株などの買い戻しで前日終値を上回る場面もあったが、再び売りが優勢となっている。米証券大手モルガン・スタンレーの株価は一時、前日比4割安い7$台半ばまで下落した。ダウ平均は8営業日続落。6日に1万$、前日9日に9000$を割り込んだばかりだった。欧州市場ではロンドン市場でFTSE100種総合株価指数の下落率が一時10%に達し、約5年ぶりに4000の大台を割り込んで取引を終えた。独仏株も下落率が一時、10%を超える下げとなるなど軒並み急落した。市場混乱でロシアなどは株式取引を全面的に停止した。(01:27)  
財制審会長、「埋蔵金」活用に慎重  
財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の西室泰三会長は10日の記者会見で、与党が検討している追加経済対策の財源に特別会計の積立金などを充てることに慎重な考えを示した。西室会長はこうした「埋蔵金」の活用は財政規律を損なうとの認識を示したうえで、「(財政規律を)どう復活させるかを同時に示すべきだ。そうでないと、財政健全化はいつまでたっても達成できない」と指摘した。(00:06)  
WTO、貿易決済で特別会合 金融危機の波及防止へ11月開催  
世界貿易機関(WTO)は10日、世界的な金融危機が貿易決済に波及することを防ぐため、11月12日に国際機関や民間金融機関を集めて特別会合を開催すると発表した。WTOによると、信用不安で貿易代金の未払い金にかかる金利が上昇するなどの問題が発生しているもよう。貿易そのものに悪影響が出る恐れがあるため、特別会合で実態を把握し、解決策を検討する。会合に参加するのは国際通貨基金(IMF)、世界銀行、アジア開発銀行や、米のシティグループ、ドイツのコメルツ銀行、英のHSBCなど。(00:06)  
9月の国債受け渡しの滞り、8月の9.7倍に リーマン破綻が影響  
日銀は10日、金融機関同士で国債の受け渡しが期日より遅れる「フェイル」が9月中に額面総額で5兆6619億円にのぼったと発表した。8月分の9.7倍にあたり、この調査を始めた2001年1月以降、最も多かった。大手証券リーマン・ブラザーズ破綻の影響で国債の受け渡しが滞った。フェイルが起きたのは主に「レポ取引」と呼ばれる債券を担保に資金を貸し借りする取引。9月15日に業務停止命令を受けたリーマン・ブラザーズ証券(リーマンの日本法人)から国債を調達できるはずだった金融機関が、ほかの相手に国債を貸し出す取引が連鎖して遅延した。直接リーマンがかかわった取引は、同社の民事再生法適用申請(9月16日)時点で債務不履行にあたるとして今回の調査の対象外となっている。(22:01)  
「投資家は冷静な行動を」東証社長が声明発表  
斉藤惇社長は10日、株式相場の急落を受けて「冷静な投資行動をとられるようにお願いする」との声明を発表した。投資家に慎重な対応を呼びかけた形だ。そのうえで「証券取引等監視委員会とも連携して相場操縦の不正行為に関係する監視を徹底していく」とコメントした。大阪証券取引所の米田道生社長も同日、「市場での透明、公正、円滑な価格形成機能の確保に努める」とするとともに、投資家に対しては「風説の流布など市場の信頼性を損なうような行動は厳に慎んでほしい」と要請した。(22:01)  
野村アセット、ブラジル・レアル債投信の設定を中止  
野村アセットマネジメントは10日、投資信託の新商品「ブラジル・レアル債券投資」の設定を中止すると発表した。すでに集めたお金は投資家に返す。同社が募集を始めながら設定を中止するのは「過去5年間に例がない」(同社)という。株安と円高で投信の運用環境は一気に悪化。9月には設定中止に追い込まれた投信が少なくとも5本あった。新しいファンドにお金が入らないだけでなく、既存の投信からも資金は流出している。(21:02)  
首相、自社株買い「規制を一部撤廃」株安対策で年内いっぱい  
麻生太郎首相は10日、世界的な株安への対策として、上場企業の自社株買いに関する規制の一部を週明けから年内いっぱい撤廃する考えを記者団に表明した。金融問題を巡る主要国首脳会議(サミット)緊急会合について「日本として主催する用意がある」と述べた。日経平均株価の急落には「明らかに常軌を逸しているほどの下がり方だ」との認識を示した。上場企業の自社株買いはインサイダー取引防止のため(1)1日当たりの購入株数を直近4週間の1日当たり平均取引量の25%までとする(2)午後2時半以降の30分間は売買禁止などの制限がある。金融庁で内容を詰め、内閣府令を改正する。緊急サミットは月内開催を念頭に、7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議を見て判断する。(20:39)  
大和生命破綻、高リスク運用裏目に  
大和生命保険の経営破綻が業界全体の信用不安に広がる可能性は小さい。1990年代末からの生保の危機時と比べると各社の財務は大幅に改善しているためだ。ただ米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が日本の生保3社を売却する方針など、生保業界の再編・淘汰が一段と進む可能性がある。破綻につながった背景には、過度にリスクの高い資産運用や経営陣の内紛といった特殊な要因が大きい。一方、生保各社はここ数年の景気回復で内部留保を蓄えている。格付投資情報センターの植村信保チーフアナリストは「生保危機時より株価下落などへの耐久力が上がっている」と指摘している。(20:29)  
G7、ワシントンで10日開幕 金融危機打開策を議論  
日米欧の主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が10日午後(日本時間11日未明)、米ワシントンで開幕する。世界的な金融危機の打開に向けて、金融機関への公的資金注入などの対策で各国が協調姿勢を打ち出せるかどうかが最大の焦点。金融危機が実体経済にも悪影響を及ぼし、世界経済の同時停滞色が強まっていることも踏まえ、景気下支えのため経済政策運営についても議論する。日本からは中川昭一財務・金融担当相と白川方明日銀総裁が出席する。現地入りした中川財務相は9日夜(日本時間10日昼)、記者団に対し、国際的な金融危機の連鎖を防ぐため「日本としても資金提供を含めて協力していく決意がある」と表明。G7会議で国際通貨基金(IMF)を通じ、外貨準備などを使って新興国などに資金提供する緊急融資制度の創設を提案し、各国に協力を呼びかける。(20:04)  
同友会代表幹事、株価急落「政治への不信も」  
経済同友会の桜井正光代表幹事は10日、日経平均株価の急落について「下げ幅が諸外国に比べ大きいのは日本の政治に対する不信がある」との談話を発表した。麻生政権には「中長期的な構造改革路線の堅持と成長戦略を発信してほしい」と注文。「証券優遇税制の延長、公的機関による株買い取り、金融機能強化法の暫定復活を含む株式市場対策を公表すべきである」との見方を示した。(20:01)  
自社株買い規制緩和を指示  
首相、世界同時株安で 麻生太郎首相は10日夜、米国発の金融危機を受けた世界同時株安への対応の一環として、企業の自社株取得に関する規制を時限的に緩和する考えを明らかにした。14日から年内いっぱい適用する。首相官邸で記者団の質問に答えた。(19:17)  
日経平均急落、終値881円安の8276円 5年4カ月ぶり安値  
10日の東京株式市場は日経平均株価が急落。大引けは前日比881円6銭(9.62%)安の8276円43銭だった。2003年5月28日以来の安値水準まで落ち込み、03年4月に付けたバブル経済崩壊後の安値(7607円)が視野に入った。下落率は過去3番目の大きさ。世界的な金融危機や景気減速に対する警戒感が一段と高まり、朝方からほぼ全面安の展開で、下げ幅は一時1000円を超える場面もあった。後場は三菱商やコマツなどを買い戻す動きも見られたが、みずほFG、新日鉄、トヨタなど主力株は総じて大幅安となった。東証株価指数(TOPIX)も急落。840.86で引け、2003年5月30日以来の安値水準まで下落した。 日経平均は7日続落し、この間の下げ幅は3091円に達した。9日の米株式市場でゼネラル・モーターズが急落したことで金融危機に伴う事業会社の経営に対する警戒感が東京市場でも高まった。 東証1部の売買代金は概算で2兆6353億円、売買高は同32億7441万株。値下がり銘柄数は1499、値上がりは175、変わらずは40だった。(15:36)  
G7で公的資本注入を議論 財務相と日銀総裁  
7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に出席するためワシントンに入った中川昭一財務・金融担当相は9日夜(日本時間10日昼)、ポールソン米財務長官と電話で会談したことを明らかにし、同長官が金融機関への公的資金注入の可能性に言及したことを「歓迎したい」と語った。中川財務相は日本が不良債権処理や銀行の国有化など金融危機を経験したことを振り返り、「必要なことは公的資金の注入だった」と強調。10日の7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に先立って開く日米財務相会談などで、公的資金の活用法について議論が及ぶ可能性を示唆した。日銀の白川方明総裁も9日夕、米欧の金融危機について「日本は最終的に公的資金を投入した。経験の一つとして触れることになる」と記者団に語った。公的資金による資本注入の方法などをG7会議で議論するとの見通しを示した発言だ。(14:26)  
日銀、即日で4兆5000億円供給 18営業日連続で最大  
日銀は10日、公開市場操作(オペ)を通じて短期金融市場に即日で4兆5000億円の資金を供給した。即日資金供給は18営業日連続で、即日の供給額として量的緩和解除後で最大。世界的に深刻化する金融不安のなか、大量の資金供給が必要と判断した。金融機関同士が資金をやり取りするコール市場で、外国銀行は無担保翌日物の資金を0.7-0.75%と日銀の誘導目標(0.5%)を大きく上回る水準で調達していた。(14:26)  
大和生命が破綻 金融危機直撃、負債2695億円  
経営不振に陥っていた中堅生保の大和生命保険は10日午前、東京地裁に更生特例法の適用を申請、受理されたと発表した。米金融危機による市場の混乱で株式など有価証券の損失が拡大、2008年9月中間決算で114億円の債務超過に陥った。負債総額は2695億円。新たなスポンサーが見つからなくても約18万件の契約そのものは保護されるが、貯蓄性の高い商品を中心に保険金や年金は一定割合削減される可能性もある。中川昭一財務・金融担当相は滞在先のワシントンで、同社の経営破綻に関し「リスクのあるビジネスを長くやっていて、債務超過になる事態が予想されていたと聞いている」と発言。「金融システムの問題とは直接関係ないと認識している」と述べ、他社への経営不安にはつながらないとの見方を示した。同社はここ数年、高利回り商品を維持するためリスクの高い投資を進めてきたが、米国の信用力の低いサブプライムローン問題に端を発する金融危機の影響が直撃。経営再建に向けて出資者を募ってきたが、合意には至らなかった。(14:09)  
大和生命破綻、経財相「他の生保への波及は全くない」 
与謝野馨経済財政担当相は10日の閣議後の記者会見で、大和生命保険の経営破綻について「世界の金融危機の中で起きた事例ではなく、特異な経営モデルで行き詰まった」と指摘。他の国内生保の経営問題への波及については「まったくない」と強調した。自民党の細田博之幹事長も「例外的に小さな会社が資金運用などで独自路線をとって破綻した。一般化する必要はない」と述べた。二階俊博経済産業相も同日の記者会見で、同社の破綻は「国際金融の波とは関連はない」と述べ、国際的な金融危機が日本の金融機関に及ぼす影響は限られるとの見方を示した。政府・与党が検討に入った地域中小金融機関への公的資金の資本注入策を巡っては、経財相が「(地域金融機関が)危ないと発信することにもなりかねない」と述べ、慎重に対応すべきだとの姿勢を打ち出した。(14:09)  
長期金利、一時1.58%に急上昇  
長期金利の指標である新発10年物国債利回りは一時、前日比0.11%高い1.58%に急上昇(価格は急落)した。7月末以来の高水準。株安の損失を穴埋めするため換金目的の投げ売りが膨らんだ。東京証券取引所は10日午後、価格が急落した債券先物の取引を一時停止した。(14:09)  
住友信託、9月中間純利益250億円に下方修正  
住友信託銀行は10日、2008年9月中間期の連結純利益が前年同期比33%減の250億円にとどまる見通しだと発表した。従来予想は450億円。破綻した米証券大手リーマン・ブラザーズとの金利スワップ取引などで約80億円の損失を計上するほか、国内保有株式の減損処理で約100億円の損失が出ることが響く。従来は1000億円としていた2009年3月通期の純利益も前年同期比21%減の650億円に下方修正した。(14:09)  
9月の民間銀貸出残高、1.8%増  
日銀が10日発表した9月の「貸出・資金吸収動向」によると、民間銀行の貸出残高は前年同月に比べて1.8%増え、395兆4309億円となった。前年同月を上回るのは32カ月連続。原油などの原材料価格が下落して企業の運転資金需要がやや減少したため、貸出残高の前年同月比の伸び率は昨年12月以来9カ月ぶりの縮小となった。(13:01)  
$資金、外銀の調達困難 日銀決定会合要旨を公表  
日銀は10日、9月16-17日と18日に開いた2回分の金融政策決定会合の議事要旨を公表した。18日の緊急会合では米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻をきっかけに、外国銀行を中心に$資金調達が著しく困難になっている状況を確認。短期金融市場への$資金供給策の導入が国際協調策として必要との見方で一致した。議長の白川方明総裁は、同日の記者会見で「円市場の流動性にも影響を及ぼす可能性が高まっている」と説明していた。ただ金融市場混乱の根本は米欧の金融機関の経営不安にあり、複数の委員が「国内金融機関の支援を直接意図していないことを十分に説明する必要がある」と指摘した。16-17日の定例会合では、経済や物価情勢も含め幅広く議論。米国経済については、多くの委員が「金融と経済の負の相乗作用が収束するか、不確実性が大きい」と述べ、金融危機が実体経済に及ぼす悪影響に懸念を示した。(13:01)  
9月のマネーストック、M3は0.9%増  
日銀が10日発表した9月のマネーストック(旧マネーサプライ・通貨供給量)で、代表的な指標の一つであるM3(現金・要求払い預金、定期預金、譲渡性預金など)は前年同月比0.9%増の1034兆8000億円だった。前年同月比プラスは17カ月連続。個人の安全運用志向が強まっており、定期預金など「準通貨」が増加して全体を押し上げた。(13:01)  
公的資金の資本注入、G7会議で議論へ 日銀総裁が見通し  
7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に出席するためワシントンに入った日銀の白川方明総裁は9日夕(日本時間10日朝)、米欧の金融危機について「日本は最終的に公的資金を投入した。経験の一つとして触れることになる」と記者団に語った。公的資金による資本注入の方法などをG7会議で議論するとの見通しを示した発言だ。白川総裁はワシントン到着後、米連邦準備理事会バーナンキ議長や国際通貨基金ストロスカーン専務理事、欧州中央銀行トリシェ総裁と個別に会談。バーナンキ議長とは「日米の現在の経済、金融の問題について意見交換した」と述べた。今回のG7会議は金融市場の緊張が極度に強まり、世界経済が急減速する局面で迎えることになる。総裁は「日本が1990年代から2000年代初めにかけて金融危機で経験したこと、そこからどういう教訓を導き出すか話したい」と指摘。「世界経済の安定を回復するための取り組みについて真剣に議論する」と強調した。(12:03)  
REIT指数、最安値を更新  
不動産投資信託(REIT)の値動きを示す東証REIT指数が10日、大幅安となった。午前の終値は前日比118.38(14.19%)安の715.76と、前日の最安値を下回った。前日に中堅のニューシティ・レジデンス投資法人がREITで初めて破綻したことを受け、REIT全体に対する懸念が広がった。REIT指数は、東京証券取引所に上場するREIT41銘柄の時価総額を加味して算出する平均値。2003年4月1日から算出を開始している。(12:01)  
大和生命が経営破綻 負債総額2695億円、金融危機で損失拡大  
経営不振に陥っていた中堅生保の大和生命保険は10日午前、東京地裁に更生特例法の適用を申請、受理されたと発表した。米金融危機による市場の混乱で株式など有価証券の損失が拡大、2008年9月中間決算で114億円の債務超過に陥ったとしている。負債総額は2695億円。生保の経営破綻は7年ぶりで8社目となる。同社の契約は生命保険契約者保護機構により大半が保護されるが、保険金や年金は貯蓄性の高い商品を中心に一定割合削減される可能性もある。訪米中の中川昭一財務・金融担当相の代理を務める与謝野馨経財相は同日午前、同社の経営破綻に関し「高コストの本業を高利回りの有価証券運用で補てんする特異な収益構造が主因であり、他の保険会社とは状況が異なる」との談話を発表。他社への経営不安に直接つながるものではないことを強調した。記者会見した中園武雄社長は破綻の理由について「世界的な金融市場の低迷を背景に、保有する有価証券の価値が想定外の早さで下落、債務超過に陥り立ち行かなくなった」と説明した。(11:04)  
IMF総会、邦銀トップが大挙出席へ  
11日にワシントンで開幕する国際通貨基金・世界銀行年次総会に合わせて、日本からも大手銀行首脳が大挙して出席する。3メガバンクによる米欧金融機関への出資など日本の金融機関が久々に海外で存在感を増すなか、世界の金融機関首脳と水面下のトップ外交も展開し、金融危機下の情報収集に努める。総会に参加するのは奥正之・三井住友銀行頭取、斎藤宏・みずほコーポレート銀行頭取、高橋温・住友信託銀行会長ら。米大手証券モルガン・スタンレーへの大型出資を決めた三菱UFJフィナンシャル・グループからは畔柳信雄社長と永易克典・三菱東京UFJ銀行頭取の両トップがそろって渡米する。(10:06)  
NYダウ9000$割れ、終値678$安 5年5カ月ぶり安値  
9日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均が急落。前日比678$91セント安の8579$19セントと2003年5月以来、約5年5カ月ぶりの安値水準で取引を終えた。ダウ平均の下落幅は史上3番目の大きさ。金融不安と景気悪化懸念が重なってパニック的なムードが市場を覆っており、「売りが売りを呼ぶ」展開から抜け出せなくなっている。米金融当局は一段の市場安定化策が避けられない見通しだ。ダウ平均が終値で9000$の大台を割り込むのは03年6月以来。前日終値と比べた下落率(7.33%)は史上11番目で、1988年以降では最大。過去7日間での下げは合計2271$47セント(20.9%)に達した。(09:18)  
家計の株・投信、120兆円目減り 金融危機の影響広がる  
米国発の金融危機を発端にした株安を受け、日本の家計にも傷みが広がってきた。民間研究所の推計によると、家計が保有する株式と投資信託は昨年6月末に比べ合計で約120兆円目減りした。株式で運用する投信では「元本保証」が外れるファンドが続出。リスクをとれなくなった個人マネーは銀行預金に流れ込んでいる。保有資産の減少で、個人消費の落ち込みは避けられないという見方も出始めた。運用開始時に決めた株価水準を下回らない限り、元本が保証される「リスク限定型」投信。下限となる株価は日経平均1万円前後に設定されている商品が多い。個人が期待していた元本が保証されなくなったファンドは今週3日間で、三井住友アセットマネジメントで九本、中央三井アセットマネジメントで三本、三菱UFJ投信で一本あった。(07:00)  
新生銀・あおぞら銀、5年債発行見送り  
新生銀行とあおぞら銀行は9日、機関投資家向けの10月の5年物利付金融債の発行見送りを決めた。両行とも5年債を毎月発行しているが、金融市場の混乱に伴い調達環境が悪化しているため発行を見送る。新生銀が同債券を発行しないのは初めて。世界的な市場の混乱が国内銀行の財務戦略にも影響を与え始めてきた。両行とも1、2、3年物の金融債の発行については10日以降に決める。金融債は資金調達手段の一つで市場環境に応じて利率を決めて発行している。市場の混乱を背景に両行とも10月の金融債については金利を高めに設定する必要があったため「経済合理性に照らして発行見送りを決めた」(新生銀)。(07:00)  
地域金融、公的資金を資本注入 政府・与党方針  
政府・与党は9日、2008年度中にも地域の中小金融機関などに公的資金を資本注入する新たな枠組みを整備する方針を固めた。10兆円規模の資金枠を用意する構想も浮上している。欧米の金融危機に端を発した市場の混乱で地域金融機関の健全性に対するリスクが高まっている。将来の損失に備えて公的資金を予防的に資本注入する枠組みを整備することで、地域金融システムの安定化や資金供給の円滑化を図る。公的資金の新たな枠組みは10月下旬にもまとめる政府・与党の追加経済対策の柱の一つに位置づける見通し。信用組合や信用金庫の中央金融機関や第二地方銀行などを主な対象として検討する。政府・与党は3月に期限が切れた金融機能強化法の改正を軸に調整を進める方針だ。(07:00)  
日証協、大証とジャスダック株取得で基本合意  
日本証券業協会の安東俊夫会長と大阪証券取引所の米田道生社長は2日に会談し、日証協が保有するジャスダック証券取引所株の過半数を大証に売却することで基本合意した。焦点だったジャスダックの資産価値を70億円前後と見なすことで決着。大証が2分の2の株式を取得すれば、買収金額は40億-50億円になる。早ければ今月中にもTOB(株式公開買い付け)を実施。ジャスダックを子会社化したうえで、2010年にも傘下の新興市場ヘラクレスと統合する。TOB価格は一株あたり7000円前後となる見通しで、大証は最終的に株式の3分の2超を握りたい考えだ。ジャスダック株の72.6%を保有する日証協は、まず50.1%分を売却する。残りの27.4%分は約130の証券会社が保有しており、TOBに応じる証券会社の分も合わせて3分の2超に達しない場合は、日証協が追加売却を検討する。(07:00)  
空売り監視強める 監視委、外資金融株など  
米国の金融危機を受けた株式相場の急落に対応し、証券取引等監視委員会は株式を保有しないまま売り注文を出す「空売り」について監視を強化し始めた。重複上場する外国株を重点的に調査する。米国は8日に空売り禁止を解除したが、金融庁も金融株を狙い撃ちした投機売りが起きていないか注視している。空売りかどうかは顧客が証券会社に注文を出す際に明示することを義務づけている。証券会社は証券取引所にも伝える仕組みで、監視委は空売りの全容を把握している取引所と連携して監視を強めている。(07:00)  
NY株急落、9000$割れ ダウ終値678$安の8579$  
9日ニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均は前日比678$安8579$と、9000$を大きく割り込み取引を終えた。終値では6日に1万$を割っており、わずか3日で1000$以上水準を切り下げた。ダウ平均はちょうど1年前の2007年10月9日に1万4164$の史上最高値を付けており、1年間で4割近く下落した。前日にポールソン米財務長官が金融機関への資本注入を示唆したことなどを好感して大きく上げて取引が始まったが、金融危機を発端とする世界的な景気後退懸念は根強く、取引終了にかけて大きく売り込まれた。(05:18)
 

 

  
10/9 (Thu) 
8月末豪雨、保険金支払い198億円 損保協見込み  
日本損害保険協会は9日、8月末に愛知県岡崎市などに被害をもたらした豪雨で、損保24社が支払う保険金の見込み額が約198億円となったと発表した。地域別では愛知の156億円が最多で、千葉県や埼玉県の支払額もそれぞれ数億円と多かった。(00:24)  
7-9月期以降、ゼロ%台の成長 民間予測「1年続く」  
民間エコノミストが年率換算の実質国内総生産(GDP)について、2008年7-9月期以降、1年にわたりゼロ%台の低成長が続くと見込んでいることが、内閣府の外郭団体である経済企画協会が9日発表した10月の「ESPフォーキャスト調査」でわかった。4-6月期(前期比年率3.0%減)に記録した1年ぶりのマイナス成長からは抜け出すが、景気の停滞は長引きそうだ。調査は9月25日から10月2日の間に実施し、34人のエコノミストが回答した。四半期別の実質成長率は予測平均で7-9月期が前期比年率0.87%。その後は0.91%、0.96%、0.72%とゼロ%台の予測が続き、09年7-9月期でようやく1.46%に上昇する。(00:24)  
空港関係会社への出資、外資規制の導入見送り 政府研究会  
空港関係会社への出資規制のあり方を検討していた政府の有識者研究会は9日、外国資本と国内資本との間で規制の区別をしない方針を確認した。外資系ファンドが羽田空港のビルディングを管理する会社の大株主になったことなどをきっかけに、国土交通省は安全保障上の点などから空港会社への外資規制を検討する姿勢を示したが、導入を見送る方向だ。研究会は詳細を詰めたうえで年内に報告書を出す。羽田空港のビル管理会社は東証一部に上場する「日本空港ビルデング」。オーストラリアの投資銀行系ファンドが徐々に買い増し、2008年3月末の外国人持ち株比率は31.5%に上昇。このファンドはいまも20%弱保有しているもよう。行政改革の一環として成田空港会社が09年度中に上場する計画が進んでいることもあって、国交省は空港関係会社の外資規制検討に着手。政府は市場関係者から出ていた「外資の対日投資を冷え込ませる」との異論に配慮して外資規制に否定的な見解を示し、国交省に再検討を指示。論争になっていた。(23:55)  
8月のリース契約高、18.8%減  
経済産業省が9日発表した8月の特定サービス産業動態統計(速報)によると、リース業の契約高は3256億500万円となり、前年同月に比べ18.8%減少した。減少は15カ月連続。輸送用機械を除くすべての機械や機器で落ち込み、3カ月ぶりに2ケタの大幅な減少となった。同省は「景気の先行き不透明感が強まり、設備投資の動きが弱い」とみている。(23:36)  
新生など4行、長プラ0.05%上げ  
新生銀行、あおぞら銀行、商工組合中央金庫は9日、大企業向けの融資の指標となる長期プライムレート(最優遇貸出金利)を0.05%引き上げて2.35%にすると発表した。10日から適用する。みずほコーポレート銀行も同日、0.05%引き上げて年2.35%にすると発表した。日本生命保険と第一生命保険は9日、期間10年の大企業向け長期貸付基準金利をそれぞれ2.45%、2.4%に引き上げると発表した。いずれも引き上げ幅は0.05%。(23:36)  
全国銀行貸出金、0.3%増 9月末  
全国銀行協会が9日発表した加盟124行の2008年度上半期の預金・貸出金速報によると、9月末の貸出金残高は418兆8573億円となり、08年3月末に比べて0.3%増加した。半期ベースでは07年度下半期から2期連続で増加。住宅ローンや大企業向け融資が伸びた。実質預金残高は538兆2862億円と同0.3%減少した。(23:36)  
米欧同時利下げの舞台裏、米紙が報道 中核は「3人組」  
ウォールストリート・ジャーナルやワシントン・ポストなど海外メディアは米欧6中銀が8日、同時利下げに踏み切った舞台裏を報じた。中核となったのは「3人組」。米連邦準備理事会バーナンキ議長は週末の4、5両日、ワシントンの執務室から英中銀のキング総裁と欧州中央銀行トリシェ総裁に頻繁に電話をかけ「一斉行動」で市場にインパクトを与えられないかと協議した。中でもバーナンキ、キング両氏は学者として米マサチューセッツ工科大学経済学部に同時に在籍し、気が合う仲。5日夜までには大筋合意した。(21:46)  
アジア開銀総裁、アジア成長率減速へ  
金融危機 アジア開発銀行の黒田東彦総裁は9日、都内で講演し、金融危機による欧米経済の減速でアジア諸国の輸出の伸びが鈍化する結果、実体経済も悪化し「今年から来年にかけてアジア全体の実質国内総生産成長率は、好調だった昨年に比べ1.5-2.0%程度減速する」見通しを示した。一方で危機は「アジア地域の金融システムに深刻な影響は及ぼさない」と楽観視。また、韓国の通貨ウォンの急落にも触れ「上昇していたウォンの為替レートの修正は必然。政府も外貨準備高の積み上げで危機に備えており、大きな混乱はない」と強調。「多くのアジア諸国でインフレは最悪期を脱しつつある。来年からは、世界的な景気減速のなかで、いかに比較的高い成長率を維持していくかが課題となる」と語った 。(20:23)  
みずほコーポレート銀、長プラ0.05%引き上げ  
2.35%に みずほコーポレート銀行は9日、大企業向け貸出金利の指標となる長期プライムレート(最優遇貸出金利)を現行の年2.30%から0.05%引き上げ、2.35%にすると発表した。10日から適用する。引き上げは2カ月連続で、今年7月以来の高水準。(14:02)  
日銀、午後も2兆円供給 合計4兆円  1日で最大額  
日銀は9日、公開市場操作(オペ)を通じて短期金融市場に即日で午前に2兆円、午後に2兆円の合計4兆円を供給した。即日の資金供給は17営業日連続で、1日の供給額としては最大。金融不安が深刻化する中で多めの資金供給が必要と判断した。午前のオペは返済期限を今月14日と15日の2種類とし1兆円ずつ実施。午後は10日を期限とした。14日は金融機関同士の資金決済を担う「日銀ネット」が新システムに移行する日で、手元資金を厚めに確保しようとする金融機関に対応。15日は準備預金の積みの最終日にあたり、それぞれ資金の需要が異なることから期限を分けたとみられる。短期市場では一部外国銀行が無担保コール翌日物で、日銀の誘導目標金利(0.5%)を上回る0.55-0.60%で取引している。(13:08)  
円相場、100円台半ばで推移  
協調利下げへの反応薄 9日の東京外国為替市場で、円相場は1$=100円台半ばで推移している。前日の海外市場で1$=98円60銭まで上昇したことを受け、海外勢などがいったん利益を確定するため、$を買い戻した。米欧の6中銀などが前日に実施した協調利下げへの反応は乏しい。米欧の金融危機の先行きをにらんで、投資家は引き続き為替取引のリスクに神経質な状況。市場では「年末までは円高局面が続く可能性が高い」(JPモルガン・チェース銀行の棚瀬順哉FXストラテジスト)との見方が多い。(13:01)  
協調利下げ「高く評価」中川財務・金融相  
中川昭一財務・金融担当相は9日午前、世界10カ国・地域による協調利下げについて「金融危機の中での適切な対応として高く評価したい」と国会内で記者団に語った。協調利下げの市場への影響には「必ずやいい効果が出てくる」との期待を示した。日米欧の主要7カ国(G7)が10日に米ワシントンで開く財務相・中央銀行総裁会議について「非常に厳しい状況の中なので、有意義な、危機に立ち向かっていける成果が出るように共通の認識を持って臨んでいきたい」と述べた。(13:01)  
8月の機械受注14.5%減 金額は5年4カ月ぶりの低水準  
内閣府が9日発表した8月の機械受注統計によると、設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」(季節調整値)は前月比14.5%減の8917億円だった。減少は3カ月連続で、受注額は2003年4月以来、5年4カ月ぶりの低水準。電気機械や自動車といった業種からの受注が落ち込んだ。世界的な景気減速を受け、企業の投資意欲が冷え込んできた。内閣府は8月の基調判断を「減少している」とし、7月までの「弱含んでいる」から5カ月ぶりに下方修正した。「減少」の判断を示すのは02年4月以来、6年4カ月ぶり。(10:33)  
日銀、2兆円を即日供給 17営業日連続  
日銀は9日公開市場操作(オペ)を通じて短期金融市場に即日で合計2兆円を供給した。即日の資金供給は17営業日連続。金融不安が深刻化する中で多めの資金供給が必要と判断。この日はオペを返済期限を今月14日と15日の2種類とし1兆円ずつ実施。14日は金融機関同士の資金決済を担う「日銀ネット」が新システムに移行する日で、手元資金を厚めに確保しようとする金融機関に対応。15日は準備預金の積みの最終日にあたり、それぞれ資金の需要が異なることから期限を分けたとみられる。短期市場では一部外国銀行が無担保コール翌日物で、日銀の誘導目標金利(0.5%)を上回る0.55-0.60%で取引している。(10:04)  
日銀、合計2兆円の即日供給オペ通知  
17営業日連続 日銀は9日朝方の定例金融調節で即日に始まる合計2兆円の共通担保資金供給オペ(全店方式)を通知した。期日が14日と15日の2本立て。即日スタートの資金供給オペは米証券大手リーマン・ブラザーズが経営破綻した直後の9月16日以降、17営業日連続。期日は1週間程度と長めのオペを実施。方式は前日午前の即日オペに引き続き供給対象先の多い全店方式を採用することで、地方銀行などの金利上昇にも配慮した。朝方の短期金融市場では、無担保コール翌日物金利が外国銀行の調達で0.55%程度、0.65-0.69%程度とばらつきがあるものの日銀の誘導目標金利(0.5%前後)を上回る水準で取引が始まっていた。国内地方銀行の調達水準も0.55%程度とやや高い。国内大手銀行は0.50%程度と誘導目標金利近辺での調達を始めた。外国銀の調達量が減少しているが、国内銀を含め長めの期間(ターム)物に対する需要は強い。日銀は市場のニーズに応える形で、短期金融市場の緊張緩和を図った。(09:38)  
日経平均急落が金融機関経営の重しに  
東京市場で株安、円高が進んだことは、金融機関の経営の重しになりそうだ。大手生保会社では朝日生命保険や住友生命保険など4社で、保有株式が取得時の価格を下回る「含み損」が発生したとみられ、財務体力が低下する。銀行も株価が大幅に下がった銘柄で損失計上を迫られる恐れがある。ただ、各社の体力は1990年代後半の金融危機時から大幅に回復しており、経営の屋台骨が揺らぐことはない。円高も痛手 大手生保は保有株式の含み益がなくなる株価水準(3月末時点)を開示している。日経平均株価の8日終値(9203円)と比べると、朝日、住友、三井、富国の4社が含み損になった可能性がある。株式含み損は自己資本から差し引かれ、保険金の支払い余力が下がる。(08:35)  
G7、為替で懸念表明へ 過度の変動をけん制  
日米欧の主要7カ国(G7)は10日に米ワシントンで開く財務相・中央銀行総裁会議で、金融市場の混乱で乱高下する為替相場について懸念を表明する見通しだ。相場の急変動は経済に悪影響を及ぼすとの認識で一致、会議後に出す声明にも盛り込み過度の相場変動をけん制する。損失拡大で経営不安が高まる米欧などの金融機関を巡っては必要に応じ速やかな資本増強が重要との立場を確認。市場の流動性確保や監督面で密に連携し、危機の拡大阻止へ結束する姿勢を打ち出す。G7は経済実態からかけ離れた為替相場の振幅は経済や金融を一段と不安定にすると懸念しており、議論に多くの時間を割くとみられる。(07:01)  
日経平均が952円安、円は一時98円台 景気不安強まる  
8日の東京株式市場で日経平均株価が5日続落し、終値は前日比952円58銭(9.38%)安の9203円32銭となった。5年3カ月ぶりの安値で、1日の下落率は歴代3番目。為替市場では$とユーロが対円で急落し、円相場は一時、半年ぶりに1$=100円を突破した。米欧の金融危機の影響で世界経済悪化への警戒感が一段と高まっている。日経平均の下落率9.38%は1987年10月のブラックマンデー(14.9%)、1953年3月のスターリン暴落(10.0%)に次ぐ大きさ。トヨタ自動車の業績が下方修正される見通しになるなど、日本企業の業績悪化が鮮明になっており、全体の9割が値下がりする全面安の展開だった。インドネシアが10%を超える下げを記録するなど株安の波はアジア市場にも波及した。(07:01)  
米の資本注入、焦点に 英、8行対象に注入  
英国政府が大手銀行の経営破綻を未然に防ぐため、公的資金を使った資本増強対策に踏み出した。経営に不安がある個別の銀行を救済するのではなく、大手すべてに対して資本を注入するもので、世界の金融当局による金融危機封じ策は新たな局面に入った。大手銀は国際的に業務を手掛けており、破綻すれば全世界に影響を及ぼす。他の主要国も個別行の救済策から大手銀全体の破綻防止策に軸足を移すとみられ、米国の対応が最大の焦点になってきた。日本では1990年代後半からの金融危機時に大手銀行を含む幅広い銀行に公的資金を使って資本注入を実施し、危機を封じ込めた経緯がある。今回の米国発の金融危機では、欧米などで個別銀行の救済や、不良資産を公的資金で買い取る対策などを実施してきたが、危機の出口は見えていなかった。このため、大手銀に幅広く資本注入する日本型の対策をいつ、どの国が実施するかに、市場関係者や金融界が注目していた。(07:01)
 

 

  
10/8 (Wed) 
世界10中銀が同時利下げ 市場混乱で協調、日銀は資金供給  
米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)など米欧6中銀は8日、協調して緊急利下げに踏み切ると発表した。米欧発の金融危機に伴う世界的な同時株安など金融・資本市場の混乱を抑えるのがねらい。政策金利をそれぞれ0.5%下げた。中国など一部新興国も協調に加わり欧米とあわせ10カ国・地域による異例の世界同時利下げになった。10日の7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議を前に、主要国の政策協調は新段階に入った。日銀は協調利下げには加わらないが、市場への資金供給拡充などで協力する。協調利下げを発表したのはFRB、ECBのほか、英イングランド銀行、スイス国立銀行、カナダ中銀、スウェーデン中銀の六中銀。このほか中国、アラブ首長国連邦(UAE)も同じ時間に利下げを発表した。米欧協調利下げは米同時テロが起きた2001年9月以来だが、これだけ広範な中央銀行が一斉利下げに踏み切るのは前例がない。(01:17)  
日銀、準備預金に利払い検討  
日銀は8日、当座預金制度の見直しなど、短期金融市場でより円滑な金融調節ができるような方策の検討を白川方明総裁が指示したとの声明を発表した。具体的には当座預金のうち、民間銀行が日銀に積み立てている準備預金に金利を付けることなどを検討する。通常は無利子としている準備預金に利息を付けることで短期市場の金利を安定させるのがねらいだ。当座預金制度の見直しについて日銀の山口広秀理事は8日、「米連邦準備理事会(FRB)が公表した準備預金への金利付与が参考になるのではないか」と述べた。日銀は足もとの金融不安への対応で連日、大量の資金を金融機関に供給している。ただし資金が不足しているのは一部の外国銀行。資金が余った国内勢などが外銀の破綻リスクを敬遠して資金運用を絞り込んでいるのが原因だ。(01:02)  
米経済0.1%成長に急減速 IMF09年予測、先進国同時不況も  
国際通貨基金(IMF)は8日、最新の世界経済見通しを発表した。金融危機の影響で2009年の米実質経済成長率は0.1%に急減速すると予測。主要国の成長率が軒並み低下する結果、世界全体でも3.0%成長まで落ち込むと見通した。「多くの先進国の経済は景気後退目前か後退局面に入りつつある」と指摘。先進国が同時不況に陥る可能性に言及した。見通しは「世界経済は大恐慌以来、最悪の金融危機に直面し、大幅な下降局面に入っている」と指摘。09年の米成長率見通しは前回7月時点の予測から0.7ポイントの下方修正となった。世界経済の成長率見通しも0.9ポイントと大幅な下方修正。米成長率が0.1%まで落ち込めば、マイナス成長を記録した1991年以来、18年ぶりの低成長となる。(22:19)  
米欧6中銀が協調利下げ、政策金利0.5% 中国も同調  
米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)など米欧6中銀は8日、協調して緊急利下げに踏み切ると発表した。米欧発の金融危機に伴う世界的な同時株安など金融・資本市場の混乱を抑えるのがねらい。各国とも政策金利をそれぞれ0.5%下げた。中国など一部新興国も協調に加わり異例の世界同時利下げになった。10日の7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議を前に、主要国の政策協調は新段階に入った。日銀は協調利下げには加わらないが、市場への資金供給拡充などで協力する。協調利下げを発表したのはFRB、ECBのほか、英イングランド銀行、スイス国立銀行、カナダ中銀、スウェーデン中銀の6中銀。このほか中国、アラブ首長国連邦(UAE)も同じ時間に利下げを発表した。米欧協調利下げは米同時テロが起きた2001年9月以来だが、これだけ広範な中央銀行が一斉利下げに踏み切るのは前例がない。中国人民銀行(中央銀行)は8日、商業銀行の貸出基準金利を期間1年物で0.27%引き下げ、6.93%にすると発表した。9日から実施する。(22:19)  
為替相場安定へ協調介入も有効 経団連会長  
日本経団連の御手洗冨士夫会長は8日、札幌市で記者会見し、日経平均株価急落と円高・$安の動向について「株安は消費者心理が冷えて景気回復を難しくする点で心配。為替は輸出企業に大きなダメージを与える」と述べた。投資・証券減税といった株価対策の必要性に加えて、為替相場の安定には主要国の$買い協調介入も選択肢になるとの見方を示した。株安と為替変動に関しては「根源にサブプライム問題に端を発した世界的な金融不安がある」と指摘。米住宅市場は「過剰な在庫があり、価格も下がり続けている」と話したうえで「その状態が落ちついて金融不安が緩和されるには相当長くかかる」と展望した。急速な円高・$安に歯止めをかけるには「主要国に($買い)協調介入を呼びかけるのが一つの方法だ」と述べた。金融不安が増すなかで国内のマクロ経済対策は「内需の拡大をやるべきだ」と強調。「こういう緊急事態で解散すべきではない。補正予算案が成立した後、緊急の追加対策が必要だ」との見解を示した。(21:01)  
上半期の倒産、負債総額過去5番目の水準 帝国データバンク  
倒産の増加が一段と鮮明になってきた。民間調査会社の帝国データバンクが8日発表した2008年度上半期(4-9月)の企業倒産集計によると、負債総額は前年同期比2.9倍の8兆4533億円に上り、半期ベースで過去5番目、上半期だけをみると過去2番目の高水準になった。件数は前年同期比15.3%増の6343件。前年同期比での増加は3年連続になる。国内景気の低迷に金融市場の混乱が重なり、不動産や運輸業者などの息切れが目立っている。帝国データは負債総額1000万円以上の法的整理についてまとめている。負債総額は佐藤工業などゼネコンが相次ぎ倒産し、日経平均株価が1万円前後で推移した01年度下期以来の水準に膨らんだ。倒産はこれまで経営体力の弱い中小・零細企業で増加傾向をたどってきたが、今年度上半期はアーバンコーポレイションなど不動産関連を中心に18社の上場企業が立て続けに倒産した。(20:51)  
米欧6中銀、利下げ幅は0.5%  
米欧6中銀は政策金利をそれぞれ0.5%引き下げる。各国の政策金利はそれぞれFRBが1.5%に、ECBは3.75%に、英中銀は4.5%に、カナダが2.5%に、スウェーデンが4.25%、スイスは2.5%になる。主要中銀の政策金利の変更は通常0.25%刻みだが、各国とも異例の大幅利下げとなった。(20:29)  
米欧6中銀、緊急協調利下げ  
米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)など米欧6中銀は8日、協調して緊急利下げに踏み切ると発表した。米欧発の金融危機を引き金に世界的な同時株安が起きるなど、金融資本市場の混乱が深まっているため。10日の米ワシントンでの7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議を控え、主要国中銀による連携を強める。日銀は協調利下げには加わらないが、市場への資金供給拡大などで協力する。協調利下げするのはFRB、ECBのほか、英イングランド銀行、スイス国立銀行、カナダ中銀、スウェーデン中銀の6中銀。(20:02)  
景気判断「停滞」で据え置き  
10月日銀月報、設備投資は下方修正 日銀は8日、10月の金融経済月報を公表した。前日までの金融政策決定会合の議論に基づき、景気の現状判断を「停滞している」と据え置いた。月報で明らかになった個別項目では、設備投資の判断を「減少している」とし「足もと幾分減少している」という前月の表現から引き下げた。設備投資の判断を下方修正したのは3カ月連続。半導体などで先行した設備投資の落ち込みが、建設機械や金型にも広がったためだ。1日発表の企業短期経済観測調査(短観)を受け、企業の業況感は「さらに慎重化」とし、7月の「引き続き慎重化」との表現から一段と後退させた。このほか輸出や個人消費の判断は据え置いた。先行きについて日銀の白川方明総裁が7日の記者会見で「景気回復時期は想定したよりも先に延びる」認識を表明した。個別項目では輸出を「横ばい圏」で推移すると予測。9月の「ごく緩やかな増加」から下方修正するなど慎重な見方を強めた。(19:30)  
9月の街角景気、過去2番目の低水準  
6カ月連続悪化 内閣府が8日発表した9月の景気ウオッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は28.0と前月に比べて0.3ポイント下がった。6カ月連続の低下で、水準は2001年10月以来、過去2番目の低さだった。景気が減速していることに加え、事故米問題が話題になったことで外食を控える動きがあった。物価高も受け、消費者心理は冷え込んでいる。内閣府は調査に基づく判断を7月から3カ月連続で「景気の現状は厳しい」とした。指数は景気の現状が横ばいとする50を18カ月連続で割り込んでいる。(18:48)  
日経平均終値、952円安の9203円 下落率は過去3番目  
8日の東京株式市場で日経平均株価が急落し、終値は前日比952円58銭(9.38%)安の9203円32銭と、2003年6月以来5年4カ月ぶりの安値になった。下落率としては1987年10月のブラックマンデー(14.9%安)、1953年3月のスターリン暴落(10%安)に次ぐ過去3番目で、下落幅は過去18番目。前日の米国株安を受け、トヨタ自動車やソニーなど主力の国際優良株を中心に全面安の展開。米金融危機に対する政府の対応が不十分との見方や、実体経済への影響を悲観する見方が強まった。世界の株価連鎖安に歯止めがかからなくなってきた。東京証券取引所第1部の約96%の銘柄が値下がりし、日経平均株価採用の225銘柄のうち東京電力以外はすべて下落した。朝方から主力の国際優良企業株を中心に売りが先行、午後に入りアジア株が下げると軒並み下落幅が拡大した。今期の連結営業利益が前期比4割減になりそうだと伝わったトヨタ自動車には売り注文が殺到。取引開始から20分間値の付かない状態が続き、11%以上の下落になった。(16:42)  
日経平均終値、952円安の9203円 5年3カ月ぶり安値  
8日日経平均株価は5日続落し、大引けは前日比952円58銭(9.38%)安の9203円32銭と、2003年6月30日以来およそ5年3月ぶりの安値水準に落ち込んだ。前日の米株式相場が金融不安を背景に大幅安となったことを嫌気し、全面安となった。世界的な株価の下落基調を背景に内外の機関投資家がリスク資産を圧縮する目的で換金売りを続けた。景気や企業業績の悪化懸念が強まるなか押し目買いは限られ、後場に入ると損失覚悟の処分売りも膨らんだという。外国為替市場で円相場が1$=99円台をつけるなど円高・$安が進み、自動車など輸出関連株に売り圧力が強まった。東証株価指数(TOPIX)も5日続落し、終値は前日比78.60ポイント(8.04%)安い899.01と、03年6月26日以来の安値水準となった。東証1部の売買代金は概算で2兆4216億円、売買高は同28億5785万株だった。値下がり銘柄数は全体の96%強に相当する1649だった。値上がりは44、変わらずは14だった。(15:38)  
日経平均、午前終値460円安の9695円 国際優良株など売り先行  
8日日経平均株価は前日に続き一時1万円を割り込んだ。前日の米国株安を受け、主力の国際優良株を中心にほぼ全面安の展開で、下げ幅は一時450円を超えた。世界的な株安連鎖に歯止めが掛からず、米金融危機に対する政府の対応が不十分との見方から投資家は一段と慎重姿勢を強めている。景気悪化への懸念も強く、株価の下値のめどが見えにくくなっている。日経平均株価の午前の終値は前日比460円78銭(4.54%)安の9695円12銭。取引時間中としては2003年11月20日以来の低水準となった。取引直後から主力の国際優良企業株を中心に売りが先行する展開。今期の連結営業利益が前期比4割減になりそうだと伝わったトヨタ自動車には売り注文が殺到。取引開始から20分間、値の付かない状態が続き一時7%安まで下げた。北米を中心に世界的な景気減速の影響が及んできたととらえられ、商社、海運、電機株も大きく売られた。(11:22)  
日銀$供給、予定200億$に360億$応札  
外銀の調達活発 日銀は8日、欧米など各国中央銀行と協調して実施した2回目となる$資金供給のための公開市場操作(オペ)の入札結果を公表した。応札額は362億9900万$(約3兆7000億円)、落札額は200億$ちょうどだった。決済が集中し資金需要が高まる年末を越える3カ月間の貸し出しのため、調達難が続く外国銀行の調達意欲が特に強かったもようだ。米連邦準備理事会(FRB)との協定により、当初予定していた100億$の供給額を200億$に上積みしていた。資金は落札した金融機関に9日に振り込まれる。平均落札金利は4.135%。最低落札金利は3.110%と、日銀が事前に示した応札最低基準の1.390%を大きく上回った。米国発の金融不安が欧州にも波及するなかではオペ結果の発表も安心感にはつながらず、$資金市場では資金のやり取りがほぼ停止したまま。外国銀行が「1カ月物の$を調達しようと5.5%の金利を提示しても資金の出し手がいない」($資金ブローカー)という。(10:30)  
円続伸、対$で101円台半ば対ユーロは138円前後で推移  
8日の外国為替市場は円が対$で続伸し、1$=101円台半ばで取引されている。米国の株価が金融株を中心に急落したことを受けて、金融不安への懸念が高まり、銀行ディーラーの円買い・$売りが優勢となった。米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が講演で利下げを示唆する発言をしたと伝わったことも、日米の金利差が縮小するとの思惑から$売り圧力となっている。円は対ユーロでも続伸。1ユーロ=138円前後で取引されている。前日の海外市場ではユーロが値ごろ感から買われ、一時1ユーロ=141円台まで上昇する場面もあった。その後は、欧州中央銀行(ECB)が早期に利下げするとの観測が強まり、東京市場では再び円買いが優勢となった。(10:18)  
利下げ観測広がる 政策金利、緩和の方向へ  
市場では米欧などの中央銀行の利下げ観測が急速に強まっている。金融市場の危機が深まり実体経済に波及し始めたためだ。7日豪州が大幅な利下げに動いたのに続き、英米の月内利下げを予測する声も目立つ。原油価格の下落に伴うインフレ懸念の後退もあり、中央銀行の政策金利は世界的に緩和方向に向かう。豪中央銀行のオーストラリア準備銀行は7日、政策金利を7%から1%下げると発表。0.5%の利下げを予測していた市場にはサプライズ。スティーブンス総裁は声明で、世界的な信用収縮が進むなか「異例の利下げが適切と判断した」と説明した。近隣のニュージーランド準備銀行も先月0.5%の利下げに動いた。(07:00)  
景気基調判断、2カ月ぶり下方修正へ 内閣府 10月月例報告  
内閣府は今月中旬にまとめる10月の月例経済報告で、景気の基調判断を2カ月ぶりに下方修正する方向で検討に入る。すでに公表された8月の生産や個人消費、雇用の指標がそろって大幅に悪化しているためだ。株安・円高も日本の景気には下押し要因で、基調判断で景気を「悪化」とするかどうかが焦点。9月の月例経済報告は基調判断を「景気はこのところ弱含んでいる」とし、景気後退を事実上認めた8月の判断を据え置いた。(07:00)

 


  
出典不明 / 引用を含む文責はすべて当HPにあります。
 
2008/10-2010/2