人の噂

【噂】物事や人の身の上について陰で話をする。風説。風聞。世評。 
噂を言わば目代(めしろ)置け 噂をする時には見張り人を置いたほうがよい。 
噂をすれば影 人の噂をすると当人がそこへ偶然やってくるものだ。 
人の噂も七十五日 世間がいろいろと噂をするのも一時で、やがて世間は忘れてしまう。
人の噂も七十五日 
悪い噂も良い噂も75日も経てば忘れ去られてしまう。だから、悪い噂で負けそうになっている時もじっと踏ん張って時が経つのを待つのだぞという言葉。 
あるいは人の気持ちは移ろいやすい物だという事を表した言葉。 
この75日と言う言葉を使った物では同義のことばには「良きも悪きも75日」「世のとりざたも75日」などがあり、それ以外にも「初物を食えば75日長生きできる」などと言う物がある。 
昔の文献をひもとくと、14世紀の前半に書かれた「源平盛衰記」の中に「人の上は百日こそ申すなれ」と書かれており、この時代には人の身に起こった出来事など100日あれば忘れられてしまうと言う諸行無常を言われていた。 
これが75日として出てくるのが江戸時代、19世紀の1830年に書かれた「人情本・春色辰巳園」の中には「人の噂も七十五日、過ぎたむかしは兎も角も、今じゃあ実の兄弟どうぜん」と言う記述が出てくる。 
さらに1886年作の歌舞伎「盲長屋梅加賀鳶」の五幕には「たとへ世間でとやかうとおまえの事を言はうとも、人の噂も七十五日、僅か一月か二月だ」と言うセリフがある。 
この「75日」にはこれといって深い意味がないとも言われているが、1つの説として、野菜?などの種をまいて収穫するまで約75日かかると言う事で、ひとつの区切りとして75日になったといわれています。 
日本には細かい季節の分け方に二十四節季がありますが、これは一節季がほぼ15日で、五節季(75日)も過ぎる頃には季節もまったく違う物になっていると言う意味もあるとも言われています。 
あるいは中国の陰陽道の影響で、七や五はめでたい数字とされて(七五三などもその関係)、その噂はそのめでたい7や5がつく日には消えているだろうとも言う説もある。 
海外にも同様のことばが存在するが、その忘れられる日数が違っています。 
お隣の韓国では「人の噂は90日」と少し長くなっているが、季節が変わると言う意味ではちょうど3ヶ月なのでこちらの方が正しいとも思える。 
英語のことわざには「世間の噂もたった7日」と言うものがあり(9日と言う場合もある)これは聖書で決められた「七日間」と言うくぎりが元になっているのではないかと思われる。 
The public memory is a short one. 
A wonder lasts but nine day. 
It will be a nine day’s wonder.  
「75日」 
野菜などの種を撒いてから収穫するまでにはおよそ75日かかるため、これが一つの区切りになっているという説が有力とされている。 
また、日本には二十四節気という季節の区切り方がある。365日を24等分しているので、一節気はおよそ15日。昔から五節気経てば新しい季節になると言われていたから、15×5=75日となる。75日たてばまったく新しい季節がはじまるため、そのころには噂も忘れられているというのだ。  
「75日」と五行思想 
どんな噂もひとつの季節が終われば人々は忘れ去るものだ・・・ではひとつの季節が何故75日か。昔のカレンダーは年によって春夏秋冬の期間が70〜75日あります。さらに現在夏の土用として知られている土用が各季節の始めに18日間ありました。18X4=年間73日ここから昔の人は体験的に季節は75日ぐらいで移り変わるものだと知っていたようです。つまり、今のように一年を4季節で考えるのではなく、5季節で考えていたという説です。 
昔の人は一年を5日ごとに区切り72侯と見たり24季節(15日ごと)といってもう少し大きな区切りをしたり、現在とかなり違う季節感を持っていたので、上記の説も説得力があります。いずれにしても噂は3ヶ月も続かず忘れ去られるということです。  
 
【風説】うわさ。風評。 
【噂町】京都島原遊郭の「出口の茶屋町」の別称。水茶屋であるが、昼間、端傾城を揚げて遊ばせもした。 
【沙汰】物事の是非や善悪などをとりさばくこと。裁判。訴訟。公事。問題として論議すること。検討。評議。情報を与えること。決裁されたことについての指令。指図。命令。下知。報知。報告。通知。消息。たより。話題にすること。評判。うわさ。 
【物議】世間の議論。世間の取りざた。世人の批評。うわさ。論議。紛争。もめごと。 
物議を醸(かも)す 世間の論議を引き起こす。 
【世評】世間の評判。世上のとりざた。
  
【面目】世人に対する体面や名誉。世間からの評価。 
面目が立つ 名誉が保たれる。顔が立つ。 
面目丸潰れ 非常に面目を傷つける。ひどく名誉をそこなってしまう。 
面目を失う 名誉を傷つけられる。自分の不手際によって世評を悪くする。体面をそこなう。 
【衆評】多くの人の批評。世間の評判。世評。多くの人による話し合い。衆人の評定。大衆の評議。 
【虚像】あるものの実態とは異なるイメージ。 
【街談】世間のうわさ。世評。風説。 
【風聞】ほのかに伝え聞くこと。うわさ。さまざまにとりざたすること。 
【風評】世間であれこれ取り沙汰すること。評判。うわさ。風説。 
【評判】世間で取りざたすること。世評。うわさ。 
【虚説】事実無根であるさま。そらごと。浮説。つくりごと。
  
【伝】(つて)人の話。ひとづて。うわさ。仲立ち。とりなし。媒介。てびき。ついで。もののついで。折り。縁故。てづる。 
【俗言】俗間の風説。世間の取りざた、うわさ。 
【新聞辞令】 噂だけで実際に辞令が出なかったときなどにいう。 
【虚声】事実に基づかない評判。まったく根拠のない噂。 
【悪評】悪い評判、うわさ。悪く批評すること。 
【醜聞】よくない評判、うわさ。不品行の評判。聞くに耐えない風評。スキャンダル。
  
【世間】仏語。生きもの(有情世間)とその生きものを住まわせる山河大地(器世間)、あるいはこれら二つを構成する要素としての五蘊(五蘊世間)の総称。人が生活し構成する現世社会。この世の中。この世。日々生活する自分の回りの社会やその状況。人々とのまじわり。世間づきあい。 
世間が狭い 交際範囲が狭い。つき合いが狭い。世間に関する知識が狭い。肩身が狭い。 
世間が立つ 世間への義理が立つ。世間に対して申しわけが立つ。多く打消の形で用いられる。 
世間が詰まる 世の中が不景気である。不景気で金のやりくりがつかなくなる。 
世間が張る 世間づきあいが広くなったり、みえをはったりするために出費が増す。 
世間が広い 交際範囲が広い。つき合いが広い。世間に知れ渡っている。世間に関する知識が広い。 
世間する 世間に出て交際する。世間づきあいをする。 
世間に鬼はなし 世の中には悪い人ばかりでなく、よい人も存外に多いもの。慈悲、人情はどこにもあるものである。渡る世間に鬼はなし。 
世間の口に戸は立てられぬ 世人の噂を防ぎとめることはできない。 
世間は張り物 世渡りをするにはみえをはるのがふつうである。 
世間は広いようで狭い 世の中は広いようで案外狭いものである。 
世間晴れて 公然と。大っぴらに。天下晴れて。 
世間を狭くする 世間に対する信用を失い、交際の範囲を狭くする。肩身を狭くする。 
世間を張る 広くつきあったり、世間に対してみえをはったりする。 
世間をやめる 世間づきあいをやめて、出家や隠居をする。
  
【喉・咽・吭】大事なところ。急所。 
【喉元・咽元】咽喉(いんこう)部、食道と気管とに通じるあたり。のどのあたり。のどのところ。 
【喉元思案】 きわめてあさはかな考え。 
喉元過ぎれば熱さを忘れる 苦しいこともれが過ぎると簡単に忘れてしまうたとえ。 
喉が渇く ほしいものを見てうらやむ。人の美しい衣装や持ち物などをうらやみ欲しがる。 
喉が鳴る うまそうなものなどを見て食べたくてうずうずする。はなはだしく欲求が起こる。 
喉から手が出る ほしくてたまらないたとえ。 
喉の鎖 (人の命のつなぎとなる鎖の意)のど。 
喉の下へはいる 人を扇動して自分が利を占める。うまく取り入る。こびへつらう。 
喉を(やく)して背(せ)を拊(う)つ 前後から急所を攻めて、避ける道がないようにする。
  
【耳】聞くこと。聞こえること。聞く能力。聞く気持。聞いた話。聞こえてきた事柄。うわさ。聞こえ。 
耳驚(おどろ)く 耳にして驚く。聞いて驚く。めずらしいと聞く。 
耳が痛い 他人のいうことが自分の弱点をついていて、聞くのがつらい。 
耳が肥える 音楽・話芸などを聞き味わう能力が豊かになる。 
耳が遠い 耳がよく聞こえない。聴覚がにぶい。 
耳が早い 噂などを聞きつけるのが早い。すばやく物事を聞き知る。耳ざとい。 
耳順(したが)う年 (「論語‐為政」の「六十而耳順」による)60歳。耳順(じじゅん)。 
耳留まる 耳ざわりに聞こえる。耳にはっきり聞こえる。耳立つ。耳にとまる。注意を向けて聞く。聞いて注意が向く。聞いて納得がいく。耳にとまる。
  
耳に入る 聞こえる。他人のいうことや音、情報などがおのずと聞こえる。聞いて知る。聞いて理解する。 
耳に入れる はなしを聞かせる。告げ知らせる。聞いて知る。 
耳に逆らう 聞いて不愉快に思われる。耳に障る。 
耳に障る 聞いて不愉快に思う。耳に当たる。耳に逆らう。聞いて注意が向く。耳にとまる。 
耳にする 聞く。 
耳に胼胝(たこ)ができる 同じことを何度も聞かされること。耳たぼに胼胝。 
耳に立つ 聞いて心にとまる。聞いてそのものに注意がひかれる。 
耳に付く 物音や声などが耳にとまって、いつまでも忘れられなくなる。同じことを何度も聞かされ聞き飽きている。 
耳に挟(はさ)む ちらっと聞く。ふと耳にはいる。小耳に聞き挟む。
  
耳の穴を広げる 注意して聞く。 
耳の障子 鼓膜(こまく)の俗称。 
耳の間(ま) 物音の聞こえない間。耳の休んでいる間。 
耳の役に聞く 耳があるのでしかたなく聞く。いやいやながら聞く。 
耳を洗う 世俗の栄達をきびしく避ける。 
耳を疑う 聞いたことが信じられない。 
耳を掩(おお)うて鐘を盗む 自分では悪事をうまく隠しおおせたと思っても世間は皆知っている。 
耳を貸す 人のいうことを聞く。相手の相談にのってやる。 
耳を傾ける 注意して聞く。熱心にじっと聞く。傾聴する。 
耳を聞く 話を耳にする。噂、評判などが耳にはいる。
  
耳を信じて目を疑う 人のいうことは信じるが、自分で実際に見たものを信じない。遠くのことをありがたがって、近くのことを軽んじる。 
耳を澄ます 聞こうとして注意を集中する。注意して聞く。 
耳を揃(そろ)える 金額を不足なく整える。 
耳を立てる 聞こうとして注意を集中する。耳を澄ます。 
耳を潰す 聞いても聞かないふりをする。知っていても知らないふりをする。しらばくれる。 
耳を塞ぐ 聞こえないようにする。また、しいて聞かないようにする。
  
【物忘】物事を忘れること。失念。悲しみや苦痛を忘れる。 
【面忘】他人の顔を見忘れる。 
【空忘】(そらわすれ)すっかり忘れてしまうこと。うっかり忘れること。忘れたふりをすること。 
【忘形見】忘れないようにと遺しておく記念の品。父が死んだとき母の胎内にあった子。一般に親の死後に遺された子や子孫をいう。遺児。 
【忘勝】よく忘れるさま。忘れることがしばしばであるさま。 
【度忘】それまでは知っていたことを何かの拍子にふと忘れてしまい、努力してもいっこう思い出さないこと。 
【忘咲】(わすれざき)小春日和の頃、時節はずれに花が咲くこと。 
【忘花】(わすればな)忘れ咲きの花。時節を過ぎて咲く花。 
寝覚めが悪い ある事が気になったり重荷になったりして気が安まらない。良心がいたむ。心が安まらない。
  
【手形】信用の根拠となるもの。身の保証となるもの。表向きの理由。口実。だし。 
【二百十日】立春から数えて210日目に当たる日。9月1日頃がそれに当たり台風の襲来が最も多い時期で、稲の開花期にあたる農家は厄日として警戒する。 
【遣り過ごす】なすがままにしておく。相手のするままにして何もしないでいる。「見て見ぬふりでやり過ごす」 
【透かす・空かす】(すかす)身をかわす。やりすごす。 
【違える】そむいて裏切る。約束や言いつけを破る。反故にする。まちがえる。

  
出典「マルチメディア統合辞典」マイクロソフト社 / 引用を最小限にするための割愛等による文責はすべて当HPにあります。  
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