無事を祈って涙ぐむ こんな弱気を みせたくないと 肩でつっぱる 女の岬
あゝそうよここがあなたの故郷 帰る時を わたし待ちます 岬に春が過ぎてゆくけど
赤い口紅買ったよな 逢いたいな 逢いたいよ 津軽恋唄 じょんがら岬
母のふるさと ああ色丹恋し 苫屋が恋し 落書き恋し ノサップ岬
岬がくれの 燈台灯り あなた私の命綱 ついて行きたい 男女舟



塩屋の岬 見えぬ心を 照らしておくれ ひとりぼっちに しないでおくれ
離れた月日の償いができる日まで きっと待ってて 哀愁岬
さだめがにくい 心の叫びも 岩角の しぶきに消える 愛愁岬
せめて泣くだけ 泣かせて欲しい おけさ浜なす 風岬
洗い流してしまうまで 噫々ーあーここは北陸越前岬よ



ひとり紅ひくとまり木で 春を待ちます 春を待ちます 越前岬
さよならはしたけれど 今でも好きよ あなたが 雪が舞う 龍飛岬よ
岬をまわれば やさしい胸だ 花園みたいな 漁港のなかだ
遠くの岬が 滲んで消えた
いまさら 他人に 戻れない ここは最果て 恋の最果て 今更岬



流氷とけて 春風吹いて ハマナス揺れる 宗谷の岬
抱いてみつめる あの北岬 惚れてしまえば 女は負けね なみだ 鴎のなみだ
名もない鴎に なりたくて 海なり岬を 函館本線は 涙の線路を 走ります
ふりむく旅路です あなた あなた恋しい さいはて岬
ひとの別れの さみしさだいて 風と鳴こうか 足摺岬



未練な奴と 能登の岬よ ああ日本海 なまり色した ああ日本海
離れていく流氷たちが あなたに見える納沙布岬
逃げてゆくのね いのちの恋は ひとつ残った はまなすの 花がふるえて 涙ぐませる片恋岬
切なくむせぶ あの声が ああ 終りなき愛は 宗谷の岬の月をゆがめる
もう見おさめだ 船をおりるぜ 千島の千鳥 さらばさよなら ロパトカ岬



花の一輪ない岬 もしもおろかと言われても 私女おんなです
灯台あかり 燃えてあなたを 引き留める 朝はいらない 岬宿
吹雪の岬 身を投げて 死んでくれると いうのなら あゝあなた 夜叉海峡
春はいつくる 涙が枯れたら 鴎の唄に 明日を夢見る 夕霧岬
竜飛岬は ああ北の果て 命断ち切る 意地もない つらさなお増す 別れ旅



越前岬は今も 昔のままだろか 男と女の男と女の 哀しみ織りなす 螢川