ばか



馬鹿な女でよかったら 明日を夢見る 止まり木に 戻って ねえあんた
真実が伝わらぬ世界 そうさたえこ 僕も馬鹿な男
馬鹿で 愚図で 何度も 騙されてきたけれど きっとちがう あたしと似てる人だから
馬鹿がつきます あなたって うしろ姿で つぶやけば 涙あふれる 恋情話
ばかよ ばかねと 叫んでみても 男ごころが どうになろ



わたしのことを 捨てたり しないけど 夜霧よ 馬鹿ね
馬鹿ね 人が良くて 駄目な奴だけれど いつも おこれないで 許してしまうの なにもかも
アタシって 愚図なおばかさん
今更云える訳 ないじゃないの あたしって本当に 愚図なおばかさん
バカにゃ未練は ないけれど 忘れられない 奴ばかり 夢は夜ひらく



明日からひとりよ ばかね 抱いてくれた肩先が 今でも温かい
馬鹿を承知の 俺等の胸を 何故に泣かすか 今朝の風
ひとしきり泣いたら 馬鹿げたことねと思う ピアノに問いかけてみたけど
馬鹿でした 女ひとりの 淋しさに すがる夜更けの手酌酒
本当に私 馬鹿なのね 知っていながら いつも待ってるなんて



夢を見てたの お馬鹿さん 泣いてみせても 私の負けね
木枯しの あゝ 馬鹿野郎が 肩をたたいて 笑ってる
陸で女のケツ追うて 馬鹿をみるなよ どっしり生きろ
所詮流れる他人の川は 恋に溺れる舟もない おんな 馬鹿なおんな
馬鹿な生き方しか どうせできないけれど お前らしくていいさと 今夜も 酒が笑う



何度言われても あヽお馬鹿さん 懲りない懲りない 私です
うつつぬかして 泣きっ面 馬鹿は死ななきゃ なおらない
馬鹿やね つなぎきれない愛情なのに 馬鹿やね 抱かれるだけの愛情なのに
馬鹿ね 身体が許してる 戻って来てよ あなたの女です 別れたけれど あなたの女です
ばかな女よ許してね ああ ああ 私あんたと 別れて北へ



そうね わたしもばかな事を話したものね
小指からめる 泣き笑顔 ばかなやつだよ おまえってやつは
箸の袋に別れ文字 書いて残してどこ行った 馬鹿な奴だよ ああひとり酒
なんて馬鹿な 女でしょう 恋の 残り香を抱いて ゆらゆら 揺れています
ばかな男の 男の心 酒よ、せめるな 露地裏屋台



背中のうすさ 細い肩 馬鹿な男に 夾竹桃の花がしみるよ