今日



青春を渡って あなたとここにいる 遠い列車に乗る 今日の日が記念日
朝陽が昇るたびに 今日生まれ変わるの 時よ美しくあれ 毎日が誕生日
今日にかぎって 安いサンダルをはいてた 空しいこと むすばれぬ 悲しいDESTINY
処女と少女と 娼婦に淑女 いい顔 今日はどの顔で 誘うのかい
おやすみって手を振るのよ 明日逢える時には今日より やさしくしてあげる



遥かな過去から 今日まであなたを求めて この次死んでも いつしかあなたを見つける
よくぞ今日まで尽してくれた 絆ひとすじ あっぱれ恋女房
雨がふる ふりむかないわ ふりむかないわ きょうからわたしは あなたの女
いらだちながら くずれてしまう 今日でこの世が 終わればいいのに
出会いから 今日までが 忘れない いついつまでも 男は酒の中



似た者同志さ 俺たちは しあわせを しあわせを 今日からふたりで
二人で生きる 明日があれば 今日から俺が おまえの港
初島うかぶ海を見て きょうもあなたと二人連れ
きょうもおまえと つなぐ舟
冬のとなりに春がある あ〜人生は かざぐるま 今日も回り続ける



六杯飲んでさようなら きのうも 今日も あさっても この店通う かよい虫
愛は二人の 命綱 今日の日を ありがとう ぐい呑み酒は 契り酒
波風たてず この俺に よくぞ今日まで ついてきた 俺の人生 悔いはない
心のほのお 消えぬ間に 今日はふたたび 来ぬものを
心にしみて 夢を明日に つなぎます 今日の幸せ あゝ有り難とう



そっと呼んで 胸の奥で ずっとそばにいるわ 今日も 明日も ずっと
今日は甘えて みたいのに このごろこない 博多も そんなナイトパブ
夢を浮べた ぐい呑みほして 今日もスチャラカ スチャラカチャンです たそがれ酒場
今日は何故か おだやかで 知らん顔してる 自分が見える
5年かければ 人は貌だちも変わる ましてや男ましてや他人 今日もトーキョー迷子



あなたが好き 苦しいほど もう迷わずに 今日からは言えます
袋小路の 明日を今日を 酔って 酔って忘れる はしご酒
穏かな昼下り だけど今日は忘れないね そういう 気がするの
愛のおもいは 胸にあふれそうよ 愛の涙は 今日もこぼれそうよ
見上げる夜空に 春の月 今日からふたりの ふたりの花道を



今日は何杯飲んでも飲んでも酔いきれない 今日は何杯飲んでも飲んでも涙がでる
雲に溶けてボールが消えた 今日はじめて見た あなたがまぶしい草野球
今日は 朝までいたい もっともっとそばへ
今日も遥々 南洋航路 男船乗り かもめ鳥
愛アリガトウ あなたがいれば 今日を越えた笑顔出来るから



たとえ明日は 泣こうとも 今日に生きるわ 胸を焦がして 愛してあげる
今日旅に出る 燃え尽きたい 流星のように 一度きりのひとりきりの今
くされ縁 あすも見えない ふたりだが どこへも行くなよ 今日からは
宵に褄とる女にも きっといつかは幸福が 来ると今日まで信じて生きた
それでもわたしは 今日も恋の歌 うたってる



今日は雨なのに あなた 誰かの麦わら帽子が 海の隙間で揺れてる
あなたを追って 今日も会えずに泣く女
祇園の雨に濡れながら シャネルの人を せつなく今日も さがす京都の夜はふけゆく
いつか逢えますか 陽気に今日もお手拍子 私 極楽とんぼです 歌います
空と君とのあいだには 今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる



何かのためじゃなくていい 手をとり合えば 今日が始まる ここから
逢いたいよ 今日もひとり 瞳がきみのこと 抱きしめるから眠れない
誰かをいつも傷つけた 真っ白な空の下 メリーゴーランド 独りで今日も廻してる
今日も波の音 あんた教えた 歌がわりに あぁ 北の港町 冬待つ女
暗闇の中 むなしい恋唄 あの日あの頃は 今どこに 今日も消える 夢ひとつ



きっとあなたが 困るから つらくても お別れします ああ 今日かぎり
今日も最高やねエ ただそれだけで 浪花に夢の風が吹く
やっとわかってきた 大人の恋の味が 燃える燃える 今日も初恋のように
今日のかぎりただ泣けばいい 幸せに精一杯願いを込めて 願いを込めて
あなたと重ねた温もりとか ジェラシーや切ない気持ち それが今日の 流れ星



今日は倒れた旅人たちも 生まれ変わって歩きだすよ
今日も集まる 酒場のすずめ ちゅんちゅん ちゅんちゅん お前のもうよ 人恋酒場
着く度に よくにた女が降りてくる そして今日も一人 明日も一人 過去から逃げてくる
今日咲く花が実になって 孫という名の孫という名の 芽を出せと 祈る幸せ 祝い唄
今日はめでたい 希望の船出 夢の帆柱 天までとどけ 舵を明日へ 祝い船



花の嵐が 散り急ぐ前 春が来る朝 今日が出発 出発の朝
浮世川 ああ今日も 小舟のように ゆれて流れて 流れてゆれて 女の一生 夢航路
ほほえむ北の ローカル線 今日から出直す 女の始発駅
女は昨日のために 男は明日のために 今日だけ 一人で
今日より明日の世を思い 澄んだ瞳で見つめてる そういう人に私はなりたい



夢の小島に 着きたがる 人生海峡 おんなの旅は 今日も荒海
今日もあなたの 一夜妻 夜の化粧の 裏で泣く
流れも時も たちどまる 窓うつ風は 心の傷も 昨日も今日も 消してゆく
今日も稼いだ喜びに 大漁目出度い漁師町 ドッコイ 笑顔の夫婦酒
さよなら思い出 今日までの私たち 夜が明けたら一面真っ白な朝が来る



また今日もあんたの夢に 夢に泣かされ枕を濡らす
目指して勇む 今日は本番 燃え尽きろ 泉州岸和田 ダンジリ祭り
いつかあなたに めぐり逢う ああ 夢を見ました 今日もまた大阪ごころ
耐えりゃほほえむ 春もあろ あんじょやりやと 今日も流れる 大阪めおと川
今日がだめなら明日がある 飲もうぜ今夜は 男どうしで 飲もうじゃないか



明日は知らない マンボ 今日はしあわせ マンボ ウーッ
酒に恨みは ないものを あゝ 長崎は今日も雨だった
面影を追いかけて ふりむけば今日も わかれ雨降る 夜の中島川
南十字星 祈る倖せ 今日が明日呼ぶ 南国旅情
もちこめれば いいのだけれど 今日も一日が 過ぎてゆく



つまずきそうな夜も 今日まで愛した 勇気を信じて
渡るこの世の 芯柱 今日も三十六霊場の お不動さんと共に往く
帰りたい帰れない あなたの胸に風立ちぬ 今は秋 今日から私は心の旅人
今日からふたり 北の法善寺 ちいさな愛を 抱きしめて
おもいでばかり 浮かべています 今日もひとり 枕を相手に



今日が誕生日じゃなくっても 記念日じゃなくっても 給料日じゃなくってもね 毎日がスペシャル
生きてくもの 多分 悲しみに この手を振り 今日から 未来女
それもいいぜと 笑い顔 今日も明日も 陽は昇る 日本列島 夢街道
つのる望郷夢千里 うたを乗せなみだ乗せ 今日も船がゆく
娘たちがわたってゆく 今日も一人一人一人



かわいい横顔 やつれたお前 別れて今日まで 探したあなた
何か飲みませんか 今日の夜のために 二人の出会いに かんぱい
ドアにもたれて見送って もう今日かぎりと泣きました
胸に聞かせるひとり旅 朝が来たのかバンドのかもめ 帰れ 帰れと今日も鳴く
今日の運命を ゆきずりの 船にあずけて 拭くなみだ



野暮な野郎の意地っ張り 今日も草鞋の今日も草鞋の 紐が泣く
今日も楽しく 過ごしましょう どうぞ よろしく頼みます
きょうだけは泣かせてね 涙つづりの夫婦の春よ
愛しながら また今日の日を生きよう
今日も一人あたし一人 消したはずの恋の嵐 かれた心につきささる



時雨ひととき 恋の宿 今日から あなたに 命あずけます
明日に希望が あるのなら 今日の苦労はなぁ 黙ってたえようぜ
不倖をかくす 頬紅つけて あゝ今日も聞いてる 浪花のギター




 
花ある風景/並木徹
・・・毎日新聞の名物記者・佐藤健が今年「演歌艶歌援歌わたしの生き方星野哲郎」を出版した、本のなかに星野の本質を表現する言葉が紹介されている。歌人であり、劇作家であり、演出家でもあった寺山修司(故人)の指摘である。
「星野哲郎を戦後詩人のベストセブンに加えるとなると異論を唱える人も少なくないだろう。(中略)だが、私にはやっぱり星野哲郎がいいような気がする。もちろん、星野哲郎には深い燃焼と言ったものはない。文字に印刷してみたところで、おそらく新しい感動など惹き起こさせたりはしないであろう。しかし、私は〈詩の底辺〉ということばを使うなら星野哲郎こそ最も重要な戦後詩人のひとりだと考えるのである。しかも、彼は活字を捨てて他人の肉体をメデアに選んだのだ」(紀伊国屋新書「戦後詩」より) 。 「他人の肉体をメデアに選んだ」とはうまい。さすが寺山修司である。詩は肉体によって新たな生命が加えられる。いい詩であるほど輝きを増す。
星野の作詩は4000曲をこえる。自ら選んだベストテンは函館の女(北島三郎)みだれ髪(美空ひばり)兄弟船(鳥羽一郎)アンコ椿は恋の花(都はるみ)三百六十五歩のマーチ(水前寺清子)黄色いさくらんぼ(スリーキャッツ)思い出さん今日は(島倉千代子)柔道一代(村田英雄)昔の名前で出ています(小林旭)女の港(大月みや子)雪椿(小林幸子)。番外は「男はつらいよ」(渥美清)である。
大月みや子の例をあげる。代表作「女の港」(作曲/船村徹)に出会ったのは下積生活19年目であった。「有線放送から口コミで広がっていく、そういう歌だよ、これは・・・」音楽プロデューサーの小西良太郎は、はやる大月の手綱を絞ったと当時の秘話を語る。
星野は毎日朝午前4時に起き、散歩しながら、道端に捨てられた空き缶を拾って集めるのを日課にしている。しかも毎日ひとつの詩を作ることをも己に義務づけている。
座右の銘は「今日の山を全力でのぼる。先のことは考えない」である。