月・ムーン



月の光の中 二人ならば きっとうまくゆくさ 君の悲しい涙に もう さよならさ
高い塔に蒼い月が上るわ 絨毯に寝転び いい夢見なさい
君無しじゃ辛い 艶やかな口づけを交わすのは月明かりの下で
満月の晩 私を失くさないでね 何万回のけんかをしても
切ない心 気づいて欲しい 月に吠える夜



散るを惜しまぬ おりょうの心 月もご存じ嵐山
リンゴ畑のお月さん今晩は 噂をきいたら 教えておくれよなあ
空も海も 月も星も みんな みんな うつろな 輝きだ
ハーフムーンの砂浜で 裸で朝まで騒ぎたい
ああ あたりまえの男に会いたくて しかめっ面した しょっぱい三日月の夜



さあ 踊りましょう 月夜のステップで ねえ 差し出した右手を重ねてね
ドブ板通りのお月様 恋するハートを照らしてよ
見上げる夜空に 春の月 今日からふたりの ふたりの花道を
死んで私は 月になる 夜明けの中で 女がひとり フランス人形 抱いていた
あなたは来ない 思い出たどれば 切なさばかり 月も十六夜 涙揺れます



割れた月を曳いて どこへ下る小舟 この恋住所は哀愁エリア
約束はオウム返し 唇に乗せてみるの 窓からの月の光 心の壁 突き抜けるよ
天下取る気で 酔おうじゃないか 月の四万十 火振り酒
思い届ける 術もない 咲かせて 胸がなく あなた 恋しい 華観月
月がさしこむ あばら家で 主の腕に ほんのりと 妾しゃ抱かれて 暮したい



やせたわネ 窓にほんのり おぼろ月
うちだしの 太鼓が響く 初秋の 街の甍に 赤い月
揺れて見えます 今宵の月は 泣けてきました ああ
月の砂漠に降る雪は 真っ赤な真っ赤な 凍れ雪
すがる明日は 来るかしら お酒飲むほど この胸に しんしん 沁みます 月の宿



きらめく星座よ 月の小舟はゆれるよ ゆらゆらりゆらり
ああ月の光を ひきずりながら 長い汽笛が むせび泣く
私もつれていってねと かもめを呼んでくり返す 月下美人の花言葉 花言葉
夢のしずくに 身をまかせ 夜明けせつない 女ごころの 月見草
せめて今夜は 水いらず 月夜だね 月夜だね 燃える 恋心



世界で一番 素敵なふたり 今夜はフルムーン
ゆらゆら ゆらりこ 月夜舟 縁 嬉しい 人の世の 情け唄
あゝ背のびして あゝ指を噛む 波浮の港は 御神火月夜
今宵月光価千金 抱く 抱く 抱く 抱く
好きよあなたが 大好きだから 月を頼りに 櫂を漕ぐ



春夏秋冬 橋を探そう歳月河に 愛の愛の名残りの月が出る
夏は夢見てよく眠り 秋は心の人になる 三日月に 約束しよう
三日月よ せめても遠い面影を 吐息を酒にあびせつつ 今宵もきみを また想う
胸に吊した似顔絵の 君と一緒に 越える木曽路は 時雨月
可愛いお蝶は 新茶の香り 月に墨絵の 月に墨絵の ふたり笠



月に淋しさ 打ち明けながら なみだ杯 酒きずな
頬のゆるみが 許してる 誰が名付けた ためらい月と なさけ一夜の 十六夜を
しみじみと かさねる幸福 月も微笑む ふたりに 離れはしません
三日三晩も 黒髪とかす あぁ月見草 それでもいいです 純情ひとすじに
月も片割れ 室戸の風に 捨てる涙を 誰が知ろ 異名も 女鬼龍院



夢をかぞえて 袂を噛めば 逢坂山の あゝ 月もなみだの 傘をさす
後にゃ引かれぬ 任侠の意地を 月も見ている 月も見ている富士見坂
月のしずくに濡れながら ふたりできめた ふたりで咲いた 水に咲く花
あなたのそばで 過ごせることは いとしさ余って 残る紅 月も恥じらう 酔月情話
雪・月・花 移ろわないのが恋心 雪・月・花 ひたすらつのるばかり 



枯れたすすきの二人ゆえ 熱い涙の出た時は 汲んでおくれよお月さん
あなたの満月が 消えないかぎり 私は私は ついて行く
夜風にさすらう恋ごころ ひとり行くこの胸に 夕月あかり
どこへゆく もったいないよな 恋月夜 たまにはしっぽり 濡れてみな
夢があるだけ まだいいの 冬・七夕の 恋ならば 次の逢瀬も 雪見月



あなたと私 今宵 月です 花です
私のことを 口説きたいなら三日月の夜 入江の奥は 誰も知らない 秘密の花園
切なくむせぶ あの声が ああ 終りなき愛は 宗谷の岬の月をゆがめる
かがり火も 赫々燃えて 面影揺れる あゝ 北海の満月よ
歌え踊れよ たゝけよ太鼓ヨ 月のナ 月の世界に とどくまでヨ



窓に満月 この身を焦がし あなた浮かべて 紅をさす
春は近いと 指さす先の 暗の切れ間に 涙の月が照る
泣いちゃならぬと 言いつつ泣いて 月にくずれる 影法師
後れ月夜に あと振り返り 今度逢うときゃ 堅気だぜ
ふたりぼっちの 旅の宿 いっそこのまま 時を止めてよ 雪見障子の月灯り



月が明るい ほろほろ 涙 あんたの前でだけよ
あんたに始めて抱かれたあの夜に ぼっちぼっち 帰りたいおんな恋月夜
のぞく情けの 二十日月 浪花花道 恋あかり 足もと照らして おくれやす
月よみてくれ 日本一の 夫婦花火を あげるんや
こんな二人がいたらいい 昔はちょっといた筈の 朧月夜のいい景色



春は花 秋は月 冬は雪 二人に巡る 歳月を 越える 旅路川