ものづくりの終焉

エルピーダが会社更生法申請 
先日の イーストマン・コダック社経営破綻 
経営手腕のない会社の 物づくりの終焉でしょう 
 
蓮舫さんの 
「世界一になる理由は何があるんでしょうか?」 
「2位じゃダメなんでしょうか?」  
まさに世界一のシェアを目指さねばならない業界でした 
プライスリーダーを目指さねばならなかったのです 
 
技術立国を維持するなら 
後発の韓国中国企業を「 傘下に置く」ような 
政治・経営戦略が必要になるかもしれません


  
1980年代後半 プリント基板メーカーは 
四層以下の低価格基板の生産工場を東南アジアに移しました 
国内は多層基板に特化されました 
フィルムを焼付け用複版に利用した最後でしょうか 
線幅も100-50μと細くなり のせる部品数も急激に増え密集化されました
大事なユーザー 
一社は韓国に もう一社はシンガポール・ベルギー・マレーシアと展開しました 
結果的に日本の最新生産技術も海外へついていきました 
(フィルム露光機販売でのおぼろげな記憶)
  
プリント基板にのる半導体も同様でした
 
次はテレビ 
その次は白物家電 
「良いものを作る物づくり」だけで儲る 時代が終ったのでしょう 
  
   
  
  
  
エルピーダが会社更生法申請、負債4480億円  
半導体メモリー世界3位のエルピーダメモリは27日、東京地裁に会社更生法の適用を申請した。負債総額は昨年3月末時点で4480億円あり、帝国データバンクによると、製造業では過去最大だ。エルピーダには経営支援のため300億円の公的資金が投じられており、うち最大280億円が焦げ付いて国民負担となる可能性がある。日本唯一のDRAMメーカーの破綻により、世界を席巻した「日の丸半導体」の衰退ぶりが明らかになった。発行済みの社債(約1400億円)も債務不履行(デフォルト)になり、2001年のマイカル破綻時に次ぐ規模だ。エルピーダは同業で世界4位の米マイクロン・テクノロジーと提携交渉をしていた。坂本幸雄社長は27日の記者会見で、「今日までに(提携の)申し入れがあると期待していたが、具体的に出てこなかった」と、不調に終わったことを明らかにした。提携での合意が、銀行から金融支援を引き出す条件となっていたため、「銀行による追加支援は難しい」と判断した。エルピーダは、リーマン・ショック後の09年6月に政府の改正産業活力再生特別措置法(産活法)の認定を受け、日本政策投資銀行が300億円の公的資金を出資した。民間金融機関も約1000億円を融資した。産活法の適用期限が3月末で、4月2日には銀行団に計770億円を返済する期限が迫っており、銀行の協力が得られない中では資金繰りの行き詰まりが確実となった。  
  
技術高評価 複数社名乗りも  
半導体メモリー(DRAM)大手のエルピーダメモリは、米マイクロン・テクノロジーとの資本提携交渉を水面下で進めたが、見通しが立たずに自力再建を断念せざるを得なかった。新たな支援企業としては、交渉していたマイクロンが有力になるとみられるが、東芝や韓国勢など、マイクロン以外の支援企業が名乗りを上げる可能性もある。会社更生手続きの申し立て代理人である小林信明弁護士は27日の記者会見で、「いつまでに、とは申し上げられないが、事業価値を維持するためになるべく早く(支援先を)決めたい」と述べた。エルピーダの坂本幸雄社長も「DRAMの火を消したくない」と強調した。DRAM価格の下落と歴史的な円高に苦しむ中で、生き残りのために最後の望みを託したのが米マイクロンだった。2月3日にはマイクロン幹部が来日し、経済産業省やエルピーダの主力取引行の担当者らと面会し、出資に前向きな意向を伝えていた。だが、マイクロンは、約4000億円(11年12月末)のエルピーダの有利子負債を肩代わりすることに難色を示し、合意できなかったとみられる。今回の法的整理は「DIP型会社更生」と呼ばれるのが特徴で、提携交渉にあたった坂本社長が当面続投する。フラッシュメモリーも手掛けるマイクロンがDRAMの技術力に定評があるエルピーダと組めば互いにメリットがあり、有力な支援企業になりそうだ。会社更生法の下では、再建の実現性や支援額などを勘案して幅広い候補の中から支援企業を選ぶ。エルピーダの技術力は世界的にも評価されており、マイクロン以外の企業も名乗りを上げる公算が大きい。その一つが、規模を一段と拡大して競争力を高めたいDRAM2位の韓国・ハイニックス半導体だ。日本勢の中では、半導体に強い東芝に対する期待感が取引銀行などから出ている。一方、システムLSIの分野では、半導体大手ルネサスエレクトロニクス、富士通、パナソニックの3社が事業統合を検討している。その過程で発足するLSIの生産部門は、半導体受託製造大手の米グローバルファウンドリーズと、官民共同出資の産業革新機構が設立する新会社に移す計画だ。この会社は、エルピーダの主力の広島工場取得を検討しているとされ、支援企業選びに絡む可能性がある。ただ、坂本社長は「(単体で約3200人いる従業員の)リストラはいまは考えていない」と述べた。広島工場の売却も当面ないとしており、支援企業選びや再建計画に影響を与える恐れがある。提携交渉を巡る坂本社長の手法に不信を抱く金融機関が再建に協力するかどうかもカギを握る。  
  
国民負担は最大277億円  
日本政策投資銀行は28日、エルピーダ向けの貸出金と出資金計461億円が回収できなくなる可能性があると発表した。このうち投融資で生じる損失について最大277億円の補填ほてんを日本政策金融公庫に求める。これが最終的に国民負担になる。金額は更生計画の中で決まる。金融公庫との契約に基づき、補填額は、政投銀が保有する優先株284億円の8割(227億円)と、危機対応融資100億円の5割(50億円)が上限になる。また、主要取引4銀行のうち、三井住友トラスト・ホールディングスは193億円の回収が困難になる恐れがあり、影響は地方銀行にも及んでいる。エルピーダが39・64%出資する半導体関連のテラプローブ(東証マザーズ上場)は、25億円の売掛金が回収できていない。同社はDRAMのテスト工程を行う会社で、2011年4〜12月期で売上高の65%がエルピーダ向けの取引だ。 
  
8月末、事業資金枯渇の恐れ  
会社更生法の適用を申請した半導体メモリー(DRAM)大手エルピーダメモリの資金繰り計画が、東京地裁への申請書類で明らかになった。現在343億円の現預金残高が8月末には22億円に減る見通しで、事業を続けるのに必要な手元資金が枯渇しかねない。同社は7月下旬までに更生計画案を示す方針だが、経営再建の後ろ盾となる支援企業探しが、最大の焦点になってきた。資金繰り計画では、残高は3月末に一時的に385億円に増えるが、4月以降は毎月40億〜120億円のペースで減る見通しだ。更生法の申請により、融資返済や社債償還は原則行わないが、総額100万円以下の少額債務や原材料購入費や人件費などは支払うためだ。申し立て代理人の小林信明弁護士は29日、都内で開かれた債権者説明会で、支援企業について「複数の企業から話が来ている。なるべく早く選びたい」と述べ、米マイクロン・テクノロジーや東芝などとの交渉を進める考えを示唆した。また、坂本幸雄社長が当面続投し、裁判所の監督下で現経営陣を管財人に選任してもらい、経営を続ける「DIP型」を目指すと表明した。エルピーダの金融債権者は50、一般債権者は476にのぼる。説明会には、取引企業などから計約800人が集まり、坂本社長が破綻に至った経緯を説明し、陳謝した。 

 
2012/3 
 
プロ不在の政府・銀行と対峙した「再建請負人」の苦闘  
 坂本幸雄 (エルピーダメモリ元社長) 2014/5
坂本幸雄(さかもと・ゆきお) 1947年生まれ、群馬県出身。70年日本体育大学を卒業し、日本テキサス・インスツルメンツ(TI)入社。工場長、事業部長、開発本部長を経て、93年取締役副社長に就任。97年には神戸製鋼所とTIとの合弁会社KTIセミコンダクターの立て直しのため神戸製鋼所に転籍。2000年に日本ファウンドリーの社長に就任。02年エルピーダメモリの社長に就任、04年東京証券取引所第1部上場を果たす。12年2月会社更生法の適用を申請、管財人を務める。13年7月管財人兼社長を退任。  
 
日本唯一のDRAMメーカーだったエルピーダメモリは2012年2月に会社更生法を申請、製造業として戦後最大の負債総額4480億円で経営破綻した。負債総額の大きさとエルピーダ支援に公的資金が投入されていたことも相俟って、経営破綻時の社長である坂本幸雄氏は激しい批判にさらされた。  
その一方で、半導体業界内では、「坂本氏が社長でなかったら10年前にエルピーダは潰れていた」という声は少なくない。坂本氏は、米半導体大手テキサス・インスツルメンツ(TI)でキャリアをスタートさせ、日本法人副社長を務めた後、KTIセミコンダクター、日本ファウンドリーと渡り歩き、「再建請負人」と言われた。エルピーダでは11年にわたって社長を務め、04年には上場を果たした。  
エルピーダの会社更生法申請後は管財人としてDIP型会社更生を進め、13年7月には米マイクロンテクノロジーとの経営統合をまとめた。「株主と債権者には確かに迷惑を掛けたが、銀行には借金をほとんど返すことになっていて、従業員の雇用は守った」とし、1年半の「撤退戦」をやり切った。  
エルピーダと坂本氏の苦悩から、日本の半導体業界とそれをとりまく環境の問題が改めて浮かび上がる。  
大規模な資金調達で成長の基礎を固める  
坂本幸雄氏がエルピーダの社長に就任したのは2002年11月。「エルピーダでは最初から最後まで金のことで大変だった」と振り返る。  
まず直面したのは、設備投資のための資金調達だった。当時のエルピーダのDRAM市場での世界シェアは1・9%で、早急に設備投資して生産能力を増強しなければ海外メーカーに太刀打ちできない状況にあった。しかし、親会社のNECと日立製作所からは金は出せないということだった。そこで、坂本氏は、米インテルと日本政策投資銀行を2つの柱にして資金調達を進めた。インテルは半導体のオペレーションでは圧倒的な世界ナンバーワンで、政策投資銀行は日本の財務をリードしている。この2つから融資を引き出せば、他のメーカーや銀行も出資に応じるだろうという判断だった。  
インテルとの交渉では何十回と米国に飛んだ。なかなか認められなかったが、最後にインテルが認めて出資する時に言われたのは、「インテルは人を見て金を出す。どんなに装置や工場があっても経営者がしっかりしていなかったら出資しない」ということだった。  
当時のエルピーダはNEC広島工場に製造を委託しており、自前の工場を持っていなかったが、破格の250億円の出資をインテルから引き出した。  
一方、政策投資銀行については、エルピーダの財務もギブアップして諦める寸前だった。交渉では、誰も利益を出せないようなワーストケース中のワーストケースばかりを想定する銀行側に坂本氏も閉口したという。結局、希望額には届かなかったものの20億円の出資を受けた。  
インテルと政策投資銀行からの融資を受けたことで、他からの資金も集まり、最終的に1800億円の資金を調達。これでエルピーダの基礎ができたという。広島工場を立ち上げ、製品開発と生産能力を増強。シェアを回復させた。  
企業の可能性を見抜けない銀行  
銀行との関係は、最後まで悩まされることになった。  
坂本氏のキャリアを振り返っても、銀行との交渉は、エルピーダに入って行ったのが最初で、銀行との付き合い方は難しかったという。坂本氏は、マイクロンとの経営統合の会見において、メーンバンクを作らなかったことが失敗だったと語った。  
「ディールバイディールでベストのところを選んでやっていくということを言っていて、確かにそれはショートタームでは良いことだったかもしれない。でもロングタームで見たら、やっぱり銀行がちゃんと面倒を見るスキームを作っておかなかったら生き残っていくことは難しいのかなと。だからそこは失敗したと思っています」  
しかし次のようにも語る。  
「やはり今、冷静に考えてみると、旧エルピーダは現在すごい利益を出しています。東芝のNANDフラッシュメモリの営業利益が約2千億円と言われていますが、たぶん、旧エルピーダはそれ以上出ているでしょう。1年たって、そういう結果が出てきている」  
エルピーダの可能性を見抜けない銀行の目利きを問題視する。  
「政府も銀行もそれぞれ会社担当、産業担当がいますが、3年くらいで代わっていく。そのため、半導体のプロが育っていません。今、提言できることとしては、本当のプロを入れておいたほうがいい。アメリカの場合はインベストメントバンクの人たちがいて、半導体をよく分かっているプロフェッショナルがやっています。そういう頭脳集団を銀行が抱えておくと、エルピーダは更生法に行かなくて良かったのではないでしょうか」  
過去に経営破綻したDRAMメーカーが再建した例としては、韓国のSKハイニックスがある。ハイニックス・セミコンダクターは01年に経営破綻し、政府系金融機関からの支援を受けた債権銀行団の管理下で再建を進め、再建が一段落した11年にSKテレコム傘下に入り独立した。エルピーダについても、このハイニックス型の再建は選択肢としてあったと思うが、坂本氏はこう語る。  
「日本は銀行がそれをやるという意思表示をしなかったのです。だから、その時に思ったことは、誰が何といっても、エルピーダのクロージングが終わるまでには、猛烈に高い利益を出す会社になっていようと思いました。だから今、銀行の人たちはたぶん、しまったと思っているでしょうね」  
エルピーダの経営破綻の直接のきっかけは、事業継続のために銀行から新たな「借り入れ」ではなく「借り換え」が認められなかったことだ。さらに「提携先を見つけて資本を増強できなければ、これ以上支援できない」という銀行団の意向に沿えなかったことから、会社更生法の申請に至った。坂本氏はこうも語る。  
「日本も証券会社が頑張って、もっと戦略的に動くべきだと思います。失礼な言い方ですけど、1100億円の借金があり、それを1年伸ばしてくれということが認められなかっただけのことでしょう。その1千億円をデット・エクイティ・スワップとかしていれば、数千億円の利益を出していることを考えると、エルピーダの株は1万円以上しているでしょう。当時1千円の株価が1万円ですから10倍になるわけです。なぜそういうことをやらないのかと思います。  
銀行の考え方は全部、シュリンクしていこうという考え方であって、担保がなかったらお金を貸さない。例えば、インテルは人を見てお金を貸す。だからそういう面では銀行の人たちも金融というものを最大限に使って企業を育てていこうということがないと厳しくなってくるでしょうね」  
未来に広がるエルピーダ・ウェイ  
経営統合後、マイクロンの利益のほとんどは旧エルピーダが叩き出していると言われる。  
経営統合会見で坂本氏が述べたように「エルピーダという社名はなくなるが、開発や製造の遺伝子は日本に残り、今後も築き上げられていく」。その意味でも坂本氏がエルピーダに残したものは少なくない。  
坂本氏がエルピーダに持ち込んだ行動規範は「エルピーダ・ウェイ」と言われる。具体的には、24時間以内にコミュニケーションする。それから誰も差別しない。移動の際の飛行機も6時間以内は全員がエコノミー、6時間以上は全員がビジネスで、給与以外のところはすべて公平にするというもの。単純なようなだが、組織を活性化させる。  
エルピーダ出身者としては、先月上場を果たしたジャパンディスプレイ社長の大塚周一氏の名前が挙がる。今後は大塚氏のようにエルピーダ出身者が日本の半導体業界のキーマンとして活躍する場面が増えてくるかもしれない。  
坂本氏は将来の期待を語る。  
「大塚さんは今でもエルピーダ・ウェイを実践していると思います。そして、彼がジャパンディスプレイで頑張っていることは、たぶんほかの人ではできなかったと思います。だからそういう意味では、エルピーダの人たちのエルピーダ・ウェイが日本中にどんどん広がっていけばいいと思います」