「文書改ざん 自由にやり放題です」 お墨付き

31日 大阪地検特捜部 前国税庁長官・佐川氏を不起訴処分にした

「改ざん」とは 主要内容も変更すること
   主要内容を変更しなければ 他の部分は自由に文書改ざんをやってよい
「背任」とは 何らかの意図をもったとき
   意図がなければ 結果的に国に損害を与えてもかまわない
お役人の自由な行動に お墨付きを与えました

お忘れの罪 「窃盗罪」
国会 1年以上に渡り 無駄な時間を消費させました
これは「時間泥棒」です


不起訴処分 
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書の改ざん問題で大阪地検特捜部は31日、虚偽公文書作成などの疑いで告発された佐川宣寿前国税庁長官を不起訴(嫌疑不十分)とした。また、売却額を約8億円値引きし損害を与えたとして、背任容疑で告発された迫田英典元理財局長を不起訴(嫌疑なし)とした。財務省職員ら36人も不起訴となり、昨年2月に発覚した問題を巡る一連の捜査は終結した。

改ざんがあったのは佐川氏が理財局長だった17年2〜4月で、国有地取引に関する14の決裁文書。特捜部は売買契約の内容などが変更されていない点を重視。「虚偽の文書を作成したとまでは言えない」と判断した。
国有地の格安売却を巡っても、幹部や職員に自らの利益を図ったり、国に損害を与えたりする意図は認められず、背任罪は成立しないと結論付けた。 
なぜ官僚はそこまで安倍首相をかばうのか 5/15
あの佐川氏はウソのときほど断定口調だった
学校法人・加計学園の獣医学部新設をめぐって衆参両院の予算委員会が、柳瀬唯夫元首相秘書官(現・経済産業審議官)を参考人招致した。
柳瀬氏は3年前に加計学園の関係者と計3回、首相官邸で面会したことを認めた。「記憶にない」と否定していた愛媛県今治市など自治体関係者の同席についても「いたかもしれない」と発言、説明を180度ひっくり返した形だ。これまでの国会答弁はいったい何だったのだろうか。
柳瀬氏は安倍晋三首相に「報告したことも指示を受けたことも一切ない」とも答弁。これに対し、野党は一斉に「不自然だ。加計学園に対し、特別扱いがあったのではないか」と反発した。
今回の参考人招致だけでは事態は治まらず、柳瀬氏の証人喚問が行われることになりそうだ。
ところで3月27日、森友学園に対する国有地売却に関連して浮上した森友文書(決裁文書)の改竄問題で、財務省理財局長だった佐川宣寿氏の証人喚問が衆参両院で実施され、佐川氏は「安倍総理や夫人の影響があったとは、まったく考えていません」ときっぱりと答えていた(プレジデントオンライン「佐川氏は"ウソ"のときほど断定口調になる」3月29日掲載)。
佐川氏も柳瀬氏もいまの霞が関の官僚は、どうして安倍首相をかばうのだろうか。大きな見返りを期待しているのか。それとも安倍政権ににらまれるのが恐ろしいのか。
読売社説の「変身ぶり」が気になる
今回は5月11日付の読売新聞の社説から取り上げよう。
「不誠実な対応が国会の混乱を招き、政府に対する信頼を損ねたと言わざるを得まい」と書き出し、「安倍首相には、一層の説明責任が求められよう」と主張する。
これまでの安倍政権寄りの主張とは違う。読売社説は加計学園をめぐる問題になると、安倍政権を擁護する論調だった。それが今回はきちんと批判するのだ。
社説を担当する論説委員たちの議論のなかで何かあったのだろうか。渡邉恒雄主筆が安倍首相を見限ったのだろうか。それとも沙鴎一歩のこの連載を読んで反省してくれたのだろうか。いずれにせよ、この読売社説の変身ぶりは気になる。
そう思って読み進むと、中盤もしっかりと安倍首相を批判している。
「首相は、長年の友人である学園理事長に対し、学部開設の便宜を図った疑いが指摘されている」と書き、「野党の追及を受ける首相を慮り、柳瀬氏が事実を隠そうとしたとみなされてもやむを得ない」と指摘する。
そのうえで「首相官邸が事実を早期に確認し、説明していれば、事態を複雑化させずに済んだのではないか。対応をおざなりにした結果、政府への不信感を招き、問題を長引かせてしまったと言えよう」と手厳しく安倍政権の対応の鈍さを批判する。まるで朝日新聞の社説を読んでいるようだ。
それでも最後に歯切れの悪さが残る
後半もしっかり安倍政権を批判している。これでこそ、反骨精神を忘れない新聞の社説だ、と拍手を送りたい。
だだ、納得できない書きぶりもある。それは最後の部分である。
「加計学園の問題は昨年来、堂々めぐりの議論が行われている」と書いた後、「北朝鮮やイラン、国際経済を巡る情勢は日々変化している。働き方改革や財政健全化、社会保障制度改革の議論も急務である」と続ける。
一体何をいいたいのかと思って読むと、「疑惑の追及のみを重視し、内外の懸案を疎かにしては、本来の国会の役割は果たせない」と主張している。
平たくいえば、国会(特に野党)に対し、「疑惑の追及はもう止めにしてもっと大事な外交や内政問題を論議すべきだ」といいたいのだろう。
この辺が読売社説らしい“いやらしさ”なのである。今回、これを社説の中で書くから歯切れが悪くなる。機が熟した別の機会に書くべき話題ではなかったか。
沙鴎一歩はこう考える。
ときの政権の疑惑を追及することも、国際問題や内政政策を論じることも、ともに国会の役目であり、両方とも国民・世論が十分に納得するまで行うべきなのだ。
朝日は「『加計優遇』は明らかだ」と歯切れよし
読売社説に対し、朝日新聞の社説(5月11日付)の方は、歯切れがいい。
見出しで「『加計優遇』は明らかだ」と掲げ、前半部分でこう書く。
「多忙な首相秘書官が3度も時間を割くという異例の対応をする一方で、他の事業者には誰とも会っていないという」
「国家戦略特区構想に基づく獣医学部の新設は『加計ありき』だったのではないのか――。その疑いはさらに深まった」
朝日社説は加計優遇の理由を柳瀬氏の答弁を根拠に理詰めで書き進めていく。
「なぜ加計学園はこんな厚遇を受けることができたのか」
「柳瀬氏は、安倍首相が別荘で開いたバーベキューで学園関係者と知り合い、その後、面会の申し込みに直接応じ、関係省庁の担当者も同席させたと述べた。それでも『学園を特別扱いしたことは全くない』という」
常識から考えても、柳瀬氏は上司である安倍首相の親友の加計孝太朗理事長を優遇して当然だろう。それが人間というものだ。李下に冠を正さず。どこまでも公平・公正に加計学園を扱ったというのならば、国民・世論は安倍政権に不信感を抱かないはずだ。
柳瀬氏はどうして正直に話せないのか
続けて朝日社説は「さらに不可解なのは、一連の経緯について『総理に報告したことも指示を受けたことも一切ない』と断言したことだ」と指摘する。
「柳瀬氏は、首相は獣医学部を新設する政策を重視していたと強調した。その計画に首相の盟友が乗り出し、相談に乗ったというのに、何も伝えない」
「これが事実なら、首相と情報を共有して政策調整にあたる秘書官の職務を放棄していたに等しい。関係業者とのつきあいについて定めた大臣規範に触れることのないよう、首相に助言することもしない。不自然で、およそ信じることはできない」
まるで詰め将棋のように朝日社説は柳瀬氏を追い詰めていく。
そして「疑問だらけの柳瀬氏の説明の背景には、何があるのか」と王手をかける。
「首相は、学園の獣医学部新設を知ったのは昨年1月20日だったと国会で答弁している。柳瀬氏が面会の事実を首相に伝えていたら、矛盾が生じてしまう。そうならないように、つじつまを合わせなければならない。そんな思惑から無理を重ねているのではないのか」
朝日社説はこのように推測する。柳瀬氏には虚偽の発言やつじつま合わせの答弁が実に多かったと思う。どうして正直に事実を話せないのだろうか。
最後に朝日社説は「政権への信頼が大きくゆらいでいるのだ。正面から向き合う覚悟を、首相に求める」と締めくくって筆を置く。安倍首相は今後、どう出てくるかだろうか。
安倍「1強」が官僚にうそをつかせる
森友学園と加計学園の「もりかけ疑惑」は、政治家が関わったという証拠はいまのところ出てきていない。それなのに安倍政権は国民に背を向けられ、内閣の支持率は急落している。どうしてなのか。
その答えは、安倍首相(もしくは首相夫人)の友人や知人が疑惑の線上に登場することで何らかの便宜が図られたのではないかと多くの国民が思っているからだ。
さらに参考人招致や証人喚問を受ける霞が関の官僚たちが、国会でうそをついていると、国民が感じているからである。
行政が「ない」と言い続けてきた記録が残っている。破棄された文書も出てくる。そんな省庁のトップクラスが国会でうそをつきまくる。どう考えても異常だ。
「安倍1強」が続いた結果である。元凶は安倍政権が官邸主導を強行するために霞が関の主な人事を握ったところにある。
前国税庁長官の佐川氏も、元首相秘書官の柳瀬氏も、ひとつ穴のムジナだ。いまの霞が関の官僚が国会でうそをついてまで安倍首相をかばうのは、「安倍1強」だからだ。その弊害を安倍首相自身が自覚しない限り、安倍政権の未来はない。 
加計問題で喚問必至 官邸が練るトカゲの尻尾切りシナリオ 5/24
加計学園の獣医学部新設をめぐり、愛媛県が国会に提出した超ド級の新公文書が安倍政権に激震を走らせている。
学園関係者から県への報告内容が記された2015年3月作成の公文書には、〈2/25に理事長が首相と面談(15分程度)〉〈首相からは「そういう新しい獣医大学の考えはいいね。」とのコメントあり〉などと記載されている。安倍首相が新設計画を知ったのは「2017年1月20日」とする国会答弁を覆す決定的な内容だ。
釈明に追われた安倍首相は22日、「2月25日に加計氏とお会いしたことはございません」と強弁。加計学園も「理事長が2015年2月に総理とお会いしたことはございません」とコメントを出した。
確かに首相動静には2人の面会は書かれていない。しかし、首相動静で報じられず、マスコミの目をくぐって首相と面会する方法はある。早大大学院教授の片山善博氏が22日の「ひるおび!」(TBS系)で、鳥取県知事や総務相時代に官邸で首相と密会した体験談をこう明かしていた。
「(番記者から)〈片山さん、どこに行くんですか〉と聞かれて〈官房長官のところへ行きます〉と言って、官房長官のところへ行って、裏口から総理の執務室に入ることもありました」
12年に野田前首相と自民の谷垣総裁が都内のホテルで密談していたと報じられたこともある。元特捜検事の郷原信郎弁護士はこう言う。
「4月に明らかになった愛媛県文書は極めて信憑性が高く、新文書はそれを補完する内容だと思いますが、安倍首相の発言とされる〈獣医大学いいね〉には疑問の余地もあります。安倍首相→加計理事長→加計学園関係者→愛媛県職員というルートをたどった伝聞の伝聞だからです。愛媛県に対して加計学園側が話を膨らませた可能性がないとは言えないでしょう」
そこに目を付けたのか、学園関係者が話を脚色して愛媛県に伝えた――という落としどころで幕引きする官邸シナリオが流れている。学園関係者に「愛媛県職員に虚偽の説明をしてしまった」と謝罪会見させる筋立てである。
そうなれば、安倍首相も加計氏もウソをとがめられず、愛媛県のメンツも立つ。しかし、その場合はウソをつくような教育機関に学部新設を認めたというそしりは免れない。政治評論家の野上忠興氏は言う。
「安倍首相は膿を出し切ると繰り返しているのですから、疑惑の中心にいる加計氏や柳瀬元首相秘書官の証人喚問を受け入れ、白黒つけるべきです」
誰がウソをついているのか。いい加減、国会でハッキリさせる時だ。 
これだけウソを並べる政権が戦後あったか 5/25
愛媛県と安倍首相 どっちが本当なのか
ウソをつきまくる安倍政権のひどさに怒りを忘れてはならない。
学校法人・加計学園の獣医学部新設をめぐって愛媛県が5月21日、新たな記録文書を国会(参院)に提出した。
その加計新文書の中から「加計学園の加計孝太郎理事長が、安倍晋三首相と2015年2月25日に面会し、学部の新設計画を説明した」「安倍首相はそういう新しい獣医大学の考えはいいねなどと語った」との記載が見つかったのである。
安倍首相はこれまで国会で「私の地位を利用して何かを成し遂げようとしたことは一度もない」「獣医学部新設に関して相談や依頼があったことは一切ない」と答弁し、さらに加計学園の獣医学部新設の計画を知ったのは「国家戦略特区諮問会議で加計学園が学部設置の事業者に決まった2017年1月20日だ」とも説明していた。
加計新文書と安倍首相の答弁は大きく食い違う。どっちが本当なのだろうか。
真実を語るチャンスを逃すな
加計新文書の内容に対し、安倍首相は22日、首相官邸で記者団に「ご指摘の日に加計孝太郎理事長と会ったことはございません。念のために昨日、官邸の記録を調べたところ、確認できませんでした」ときっぱりと答え、否定していた。
記者団とのやり取りは、テレビでも放映されたので見た方も多いと思うが、あそこまで明確に否定できる自信はどこから生まれるのだろうかと思う。口調ははっきりしていたものの、表情はどこかうつろだった。
政治家がウソをつくのはいまに始まったことではない。
沙鴎一歩が現役の事件記者のころだから30年以上も前の話になる。リクルート事件でリクルートコスモス社の未公開株の譲渡を受けたと思われる政治家を一人ずつ夜討ち朝駆けしながら取材したことがあった。
最初はどの政治家も「知らない」と全面否定していた。しかし二度、三度と自宅や議員宿舎に足を運ぶうちに「調べてみたら秘書が譲渡を受けていたことが分かったよ」と秘書のせいにしながらも、譲渡の事実を認め出したのである。
安倍首相も政治家だ。最初はウソでもいいだろう。しかしこのままでは、本当のことを話すチャンスを逃してしまう危険性がある。まして日本の国を背負って立つ現役の首相だ。政治家がどうあるべきかはよくご存じのはずだ。
何かやましいことでもあるのではないか
安倍首相は加計学園の計画を知ったのは「2017年1月20日だ」と繰り返す。加計理事長と古くからの親友である以上、加計理事長から何らかの便宜を期待されても不思議ではない。逆に便宜を期待されない方がおかしいともいえる。
ただ何らかの便宜を頼まれたとしてもそれをきっぱりと断っていれば問題はない。それなのに行政の文書(加計新文書)と大きく矛盾してまでも、最初の答弁にこだわって変えようとしない。
もし最初の答弁が違っていたのだとしたら「私の勘違いでした」で済むはずだし、国民も野党もそれで納得するだろう。
安倍首相がかたくなに「2017年1月20日」を主張すればするほど、何かやましいところでもあるのはないかと勘ぐってしまうのだ。問題はそこにある。
安倍首相だけではない。
国会から参考人招致を受けた柳瀬唯夫元首相秘書官(現経済産業審議官)も、証人喚問された佐川宣寿前国税庁長官も、新たな公的文書が次々と出てきて最初の答弁がウソだったことが暴露されている。
安倍首相も後を追うことになるのではないか。初の米朝首脳会談も近いし、北朝鮮は日本や米国に揺さぶりをかけてきている。
そんな重要な時期に内閣総辞職ではどうしようもない。安倍首相にはそうなる前にうまく動いてほしい。それが政治家だろう。
安倍首相の答弁がウソと強調したい朝日
持論を交え、安倍首相や安倍政権を批判したが、新聞の社説(5月23日付)も読売新聞を除く全国紙すべてが、今回の加計新文書を社説のテーマに取り上げて安倍首相を厳しく批判している。
その筆頭は朝日新聞である。
「安倍首相の国会答弁の信憑性にかかわる重大事態だ」と書き出し、「首相はこれまで、学部新設を知ったのは、正式に決まった17年1月だと繰り返してきた。県の文書が事実なら、その2年前から知っていたというにとどまらない。『加計氏と獣医学部の話をしたことはない』という説明も偽りだったことになる」と指摘する。
朝日は安倍首相の答弁や説明がウソだと強調したいのである。
2人でこっそりと会ったのかもしれない
朝日社説は「官邸への出入りの記録は残っていないという。新聞が報じる首相の動静も、記者が確認できたものに限られる。気づかれずに会う手段はある。会っていない根拠の提示は全く不十分だ」とも指摘する。
加計理事長と安倍首相は古くからの親友だ。朝日社説の指摘のように2人でこっそり会うことはいくらだって可能だ。
さらに朝日社説はこうも書く。
「首相も学園もともに、面会の事実を否定しているが、リスクを冒して虚偽のやりとりを書き留める動機が県職員にあるとは思えない」
「県の文書の中には、首相との面会に先立ち、学園関係者が、当時、官房副長官だった加藤勝信厚生労働相と会った記録もあった。加藤氏はこの面会を認めており、文書の正しさの一端を示したとも言えよう」
こうした朝日社説の指摘も理解できる。
後半で朝日社説は「一連の文書からは、競合する新潟市などに対抗するため、学園が政権への働きかけを強め、首相と加計氏の面会後に計画が加速化したという流れが見て取れる」と書いているが、これが加計学園問題の大きな流れだったのだろう。
日経までが「異例の状況だ」と指摘する
一般紙と違って経済ネタを重視する日経新聞までが「加計関係者を招致し解明を」(見出し)と社説で訴えている。
社説の後半では次のよう指摘している。
「文書の記載がどの程度正確なのかは分からない。しかし獣医学部新設のため国家戦略特区に認定する過程で、文部科学省や愛媛県から首相と加計氏の関係に触れる資料が次々と見つかるのは異例の状況だ。一方で誘致先の同県今治市の記録も明らかにしてほしい」
文科省や愛媛県から首相と加計氏の関係にまつわる資料が次々と見つかっているのは間違いのない事実である。
この事実に対し、安倍首相はどう思っているのだろうか。何も考えていないのかもしれない。
それゆえ首相は加計理事長との関係について「私の地位を利用して何かを成し遂げようとしたことは一度もない」「計画を知ったのは17年1月20日」などと国会で繰り返し答弁できるのだろう。
国民が怒りを爆発させるときだ
日経社説は最後にこう主張する。
「加計問題が国会で取り上げられてすでに1年以上たつが、特区認定が公平だったのかどうかの疑念は晴れていない。与野党は当事者に事実を確かめ、行政のゆがみを正していく責任がある」
なぜ、1年以上も国会で審議されたというのに疑惑が晴れないのか。それは安倍政権が虚偽の答弁を繰り返しているからだ。
国会でウソをいうことは、国民にウソをつくことである。安倍政権は安倍首相をはじめ閣僚みなが、国民を愚弄している。怒り心頭に発す。いまこそ、国民が怒りを爆発させるときだ。
これだけウソを並べ立てる政権も珍しい。戦後、こんな政権があっただろうか。 
“加計面談”否定の生命線 安倍首相がすがる空白の3時間18分 5/25
愛媛県の文書に記された加計学園の加計孝太郎理事長との面談について、安倍首相は全面否定を繰り返しているが、官邸への入邸記録は破棄され、「会ってない」との記憶だけでは否定の根拠にならない。
そこで安倍首相がすがるのが報道各社の首相動静だ。23日も国会で「首相動静等で調べるしかない。それを見る限りでは会っていない」と居直った。愛媛文書によると、安倍首相が加計氏と面談し、「新しい獣医大学の考えはいいね」と伝えたのは、2015年2月25日。この日の動静に加計氏の名前が載っていないことを逃げ口上に、ノラリクラリとはぐらかすつもりだ。
「ただ、首相の番記者は主に官邸の正面玄関から入る面会者を確かめます。官邸には出入り口が複数あり、その全てを確認しているわけではありません。“裏口”から記者の目をくぐって官邸に忍び込めば、安倍首相と面会しても動静に載らないことは十分あり得ます」(ある政治部記者)
愛媛文書に記された面談時間は「15分程度」。これだけの時間を割けないほど、安倍首相の日程がびっしり埋まっていれば否定の材料になるが、当日の動静は〈別表〉の通り。スケジュールはスカスカだ。
15分以上の「空白」は1加藤官房副長官(当時)と面談後、官邸を離れるまでの39分2国会から官邸に戻り、再び離れるまでの48分3官邸に移動後、米シンクタンク外交問題評議会のハース会長と面談するまでの28分4毎日新聞のインタビュー後、谷垣幹事長(当時)と会うまでの36分5谷垣と面談後、戦後70年談話に関する有識者会議出席までの47分――私邸に帰るまで都合5回、計3時間18分もある。
ちなみに、1の前に会った加藤は、15年2月に加計学園関係者と面談したことを認めている。直後に、加計氏がこっそり現れてもおかしくないシチュエーションだ。
また、記者に悟られず官邸や私邸で「極秘会談」を行えば、首相動静には載らない。この日に海外にでもいない限り、いくら安倍首相がゴマカしてもムダ。「獣医学部新設の計画を知ったのは2017年1月20日の国家戦略特区諮問会議」の国会答弁が大嘘だった疑惑は深まるばかりだ。
これだけ虚偽答弁を重ねる首相にはどう対峙すべきか。衆院事務局に33年間勤めた元参院議員の平野貞夫氏は23日、都内のパーティーでこう訴えた。
「保守本流とは嘘をつかないこと。今の総理や周辺は嘘をついて国会を混乱させている。憲法58条に基づく、嘘で院内の秩序を乱した『懲罰動議』に値する」
懲罰動議は国会法の定めで、衆院は40議員、参院は20議員の賛成で提出できる。野党は何が何でも安倍を退陣させると、腹をくくるべきだ。 
8億円値引きで検査院対策 財務&国交省が“秘密会議”の衝撃 5/29
森友学園への国有地格安売却をめぐり、財務省と国交省の“謀議”を裏付ける新たな文書の存在が浮上した。28日の参院予算委の集中審議で共産党の小池晃議員が示した「航空局長と理財局長の意見交換概要」だ。
この文書によると、2017年9月7日、財務省の太田充理財局長と国交省の蝦名邦晴航空局長、両局の総務課長の4人が協議。値引きの根拠とした約8.2億円のゴミ撤去費の妥当性を調べていた会計検査院に独自の試算額を検査結果報告に明記されるのを避けるため、官邸や与党へどう働き掛けるか知恵を絞っていた。
文書に記載された太田氏の発言は生々しい。「総額を消すことが重要」「少なくともトン数は消せないのではないか。金額よりも数の方がまし」と試算額の扱いを相談。「検査院に対しては官邸だからといって通用しない」「官房長官への対応をするのが基本」などと官邸を通じた検査院への圧力に言及し、「政権との関係でデメリットも考えながら対応する必要がある」とも口にしていた。
小池議員に事実関係を追及された太田氏は「それがどういう紙か、私にはわかりません」とトボけ、安倍首相も「紙がどういう性格のものか承知していないのでお答えのしようがない」とはぐらかしたが、デタラメな値引きをごまかそうとしたのはミエミエだ。国に損害を与えた背任罪に問われかねない。そんな後ろめたい気持ちで動き回っていたのではないか。不当なダンピングが表沙汰になったらヤバイと慌てたのは明らかだ。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「売り手は高く売ろうとし、買い手は安く買い受けようとする。それが通常の商慣習なのに、財務省が国有地を安く売るために奔走し、その後処理に腐心する異常な状況が浮き彫りになりました。安倍首相が〈私や妻が関係していたなら、首相も国会議員も辞める〉と大見えを切ったために、ツジツマが合わない国会審議が延々と続けられ、国民の疑念は深まる一方です」
捜査を進める大阪地検特捜部は関係者の立件を見送る方針だというが、そんなメチャクチャに世論が納得するわけがない。 
発表コメント矛盾だらけ 加計学園「安倍利用」自白の墓穴 5/29
「公的機関に偽りの説明をしたとすれば、県や市に説明と謝罪をして、責任者が記者会見を開くのが常識だ」――。加計学園の獣医学部新設をめぐるウソのもぐらたたきのような展開に、愛媛県の中村時広知事がブチ切れた。
県が国会に提出した公文書の〈(2015年)2/25日に(加計)理事長が首相と面談〉との記載について、加計が26日、「当時の担当者が実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と今治市に誤った情報を与えてしまった」なんてコメントを発表したからだ。
中村知事が激怒するのも当然だ。自前の土地もなく、資金力も乏しい加計に対し、県や市が獣医学部の施設整備費として計約93億円の税金補助を決めた背景には、安倍首相と加計理事長の「面談」を踏まえ、国という後ろ盾を信用したからだろう。それが県や市に何ら説明もなく、当然、「面談は作り話でした」と言われて「ハイそうですか」となるワケがない。
そもそも県の公文書には〈加計学園から、理事長と安倍首相の面談結果等について報告したいとの申出があり、(2015年)3月3日、同学園関係者と県との間で打ち合わせ会を行った〉とあるのだ。つまり、加計側はわざわざ両者の面談内容について話したい、と県に要望。そこで2月25日の面談や、〈首相からは「そういう新しい獣医大学の考えはいいね。」とのコメントあり〉と報告しているのだ。
さらに加計はウソをついた理由として〈当時、獣医学部設置の動きが一時停滞していた時期であり、何らかの打開策を探していた〉としている。つまり、安倍首相の総理大臣としての地位や立場を獣医学部設置の打開策に利用したと認めているワケだが、これは〈理事長が私の地位や立場を利用して何かを成し遂げようとしたことは一度もなかった〉という安倍首相の国会答弁と真っ向から反する話ではないのか。
森友学園をめぐる補助金詐欺事件で、詐欺罪などで起訴、勾留され10カ月ぶりに保釈された前学園理事長の籠池泰典被告は安倍首相の妻・昭恵氏からの100万円寄付が虚偽との理由で証人喚問された。仮に加計側の説明通りであれば、安倍首相と理事長の面会を引き合いに出して獣医学部をつくり、県や市からカネを引っ張ることにまんまと成功した加計孝太郎理事長の証人喚問は避けられないだろう。
元検事の落合洋司弁護士は次のように指摘する。
「一担当者が理事長や首相の名前を勝手に使ったとは考えにくい。恐らく、愛媛県の公文書の信用性は否定できないため、ならば『担当者がウソをついた』となったのでしょう。もはや、証人喚問か参考人招致かはともかく、国会で加計理事長にきちんと説明してもらう以外に真相解明はできません」
ウソまみれでありながら、よくもまあ「世界に冠たる獣医学部を目指す」(加計理事長)なんて言えたものだ。  
告発者ら、検察審査会に申し立てへ 佐川氏ら不起訴 5/31
学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却を巡る一連の問題で、大阪地検特捜部は31日、前国税庁長官の佐川宣寿氏(60)や財務省職員ら計38人について不起訴処分にした。いずれも、容疑不十分か容疑なし。特捜部は、決裁文書を改ざんした虚偽公文書作成や、国有地を不当に安く売却したとする背任など6容疑で告発を受理したが、佐川氏らの刑事責任は問えないと判断した。
特捜部は、昨年春から1年以上にわたった捜査を終える。ただ、告発した大学教授らは来週にも、処分の妥当性を判断する検察審査会に審査を申し立てる方針。検審の議決によっては、佐川氏らが強制的に起訴される可能性もある。
財務省は今年3月、国有地の取引に関する決裁文書14件が昨年2〜4月に、同省理財局の主導で改ざんされていたと発表。元々の文書には学園との価格交渉に加え、安倍晋三首相の妻昭恵氏や複数の政治家の名前も記されていたが、交渉経緯などとともに削除された。
当時の理財局長だった佐川氏が「価格交渉はしていない」などと国会で答弁した内容に合わせるため、改ざんが行われたとされる。虚偽公文書作成罪は、権限を持つ者が文書の趣旨を大幅に変えることが成立要件となるが、契約金額や方法など根幹に変更がなく、特捜部は不起訴にした。
佐川氏は虚偽公文書作成など4容疑で捜査対象になったが、いずれも容疑不十分と判断された。特捜部は認否を明らかにしていないが、関係者によると「(改ざんは)事前に部下から報告があり、了承した」などと関与を認めている。
一方、国有地売却を巡る問題は昨年2月に発覚。学園が国有地で小学校建設中に「地中からごみが見つかった」と主張し、国が8億円を値引きした経緯が問われた。佐川氏以外の財務省職員や、国土交通省大阪航空局の職員らが、小学校の名誉校長だった昭恵氏らに配慮し、自らの保身や学園の利益を図る目的で過大に値引きしたとして、背任容疑で告発された。
しかし特捜部は、学園がごみによる開校の遅れを理由に国に損害賠償を求める意向を伝えていたことや、国に賠償請求できない特約が売買契約に盛り込まれていた点を重視。値引きの背景に、ごみ処理を巡るトラブルや賠償請求を避ける意図があったとし、国に損害を与える目的はなかったと判断したという。
学園との交渉記録などを廃棄したとする証拠隠滅や公用文書毀棄(きき)容疑についても、文書の保存期間が1年未満と定められていたことなどから、特捜部は一括で不起訴にした。
山本真千子・特捜部長は処分発表で「社会的な批判の対象となった問題だが、刑事罰を科すことには慎重に判断した」と話した。 
佐川氏ら不起訴 「闇に葬らせない」追及の市議ら怒り 5/31
学校法人「森友学園」への国有地取引を巡る一連の問題で、告発された佐川宣寿・前国税庁長官らが不起訴処分となった31日、問題を追及してきた人たちからは一斉に「幕引きにはさせない」との声があがった。舞台は検察審査会(検審)に移るほか、国会でも追及の手は緩みそうにない。
「検察は不起訴ありきで理屈を並べたとしか思えない。国民は何を信じたらいいのか」。財務省の決裁文書改ざんなどを巡り、大阪地検特捜部に告発状を出した上脇博之・神戸学院大教授は神戸市内で記者会見し、怒りを隠さなかった。
上脇教授は「これが犯罪にならないなら、政治家は役人に公文書の改ざんや廃棄を自由に指示できる。政治家にとっては天国。ますます政治不信が強まりかねない」と検察を非難した。特捜部の不起訴処分を不服として、来週にも検審に申し立てる。
国有地の売却問題を最初に裁判で訴えた大阪府豊中市の木村真市議は「『巨悪』を眠らせないのが特捜部のはず。期待していただけに残念だ」と強調。検審の議決によっては佐川氏らが強制起訴される可能性もあり、「森友問題がこのまま闇に葬り去られてはならない」と訴えた。
決裁文書改ざんの舞台となった財務省理財局の幹部は、佐川氏らの不起訴について「我々は調べられていた側。地検の判断にコメントなんてできる立場にない」と言葉少なに話した。財務省は、来週早々にも調査結果を公表し、関係者を処分する方針だが、官房の中堅幹部は「今後の省の運営に関わるので、関係者の処分がどこまで広がるか気がかりだ」と不安げな表情を浮かべた。
近畿財務局が入る大阪市中央区の大阪合同庁舎第4号館前には夕方、報道陣が集まったが、帰宅する職員は「他部署のことは分からない」「急いでいる」などと話すだけで、足早に庁舎を立ち去った。同局の広報担当者は取材に「不起訴でも文書の書き換えがあったことは事実。深く反省し、綱紀粛正に努めたい」と語った。
また、東京都内にある佐川氏の自宅前には報道陣が集まったが、夜まで佐川氏の出入りはなかった。窓はカーテンが閉じられたまま。近所の女性は「もう何カ月も犬の散歩やごみ出しする姿を見ていない」と話した。
与党からは不起訴を歓迎する声も。自民党のある参院議員は「不起訴は問題の節目。犯罪にならないことが明らかになり、国民の心も離れていくのではないか」と期待した。
だが、問題を追及してきた国民民主党の今井雅人衆院議員は「財務省は『捜査中』を理由に答弁を拒否することもあったが、できなくなる」と、今後も国会で取りあげる考えを強調した。「司法判断とは別に、立法府には不適当な取引を追及する役目がある。これで幕引きにはさせない」
不起訴処分について審査が申し立てられると、検察審査会(検審)が処分の妥当性をチェックする。検審の議決によっては捜査対象者が強制的に起訴され、新たな事実が明らかになる可能性もある。
検審では、有権者から無作為に選ばれた11人の審査員が、捜査記録や供述調書に沿って非公開で審査する。11人中8人以上が「起訴すべきだ」と判断すると「起訴相当」の議決になり、検察が再捜査して3カ月以内に起訴・不起訴を判断する。
議決に拘束力はなかったが、2009年に強制起訴の制度が導入された。再捜査後に検察官が再び不起訴としても、検審が改めて起訴議決をすれば、裁判所が指定する弁護士によって強制的に起訴されるようになった。指定弁護士が求刑などを行い、法廷では検察が集めた証拠が明らかになる場合もある。
最高裁によると、これまで強制起訴された事件は9件で、判決が確定した7件のうち有罪は2件。JR福知山線脱線事故▽小沢一郎衆院議員の資金管理団体を巡る政治資金規正法違反事件−−など5件は無罪や、時効成立で裁判を打ち切る「免訴」になった。
決裁文書改ざんについて告発状を出した市民グループは、審査を申し立てる意向を表明している。 
史上最低の党首討論 安倍首相の答弁は“ご飯論法”より醜悪 5/31
「党首討論の歴史的使命は終わった」――。立憲民主党の枝野代表がそう振り返った。30日の1年半ぶりの党首討論で安倍首相はスリ替えと時間稼ぎに終始。いま流行の「ご飯論法」をも上回る見苦しい答弁も飛び出した。
「ご飯論法」とは、労働問題に詳しい法政大の上西充子教授が名付けた言い逃れのワザ。「朝ご飯を食べましたか」という問いに「(パンは食べたけど、ご飯=米飯は)食べていない」のように論点をスリ替え、ごまかす答弁だが、安倍首相もこの日、活用した。
冒頭、森友への国有地売却の「関与」を金品授受に絞ろうとする安倍首相に対し、枝野代表は「急に金品や贈収賄のような限定を付したとすれば、ひきょうな行為だ」と指摘した。安倍首相は、過去に金品授受に触れた答弁が数回あることを示し「急に私が新しい定義を定めたわけでない」と釈明。金品授受の有無にかかわらず関与は問題との趣旨なのに、「急に」という言葉にだけ反応する「ご飯論法」である。
その後の答弁もヒドイ。加計学園の“安倍面会デッチ上げ”について、枝野代表が「個人としては平然でもいいが、総理として怒るべきだ」と質問すると、安倍首相はまた論点をスリ替え。「この問題で見失ってならない視点は獣医学部が50年間新設されなかったこと」と長広舌を振るって、最後に「政府はコメントする立場にない」と逃げた。「総理」の肩書を悪用された当事者意識ゼロだ。
さらにヤジに過敏な安倍首相は「いま、後ろから(同じ答弁を)100回聞いたという、辻元さんからのヤジがございましたが、同じことを聞かれたから同じことを答えるのです」と気色ばむ。納得できないから、何度も聞いているのにバカ丸出し。こんな認識だから、モリカケ問題がいつまでも続くのだ。
共産の志位委員長が、改ざん、隠蔽、廃棄、虚偽答弁が安倍政権下で相次ぐ理由を聞いても、安倍首相は関係ないことをダラダラ答えた揚げ句、「うみを出し切り組織を立て直したい」と抱負を述べるだけ。「どうして、ご飯食べたなんてウソつくの?」という問いに「これからしっかり食べます」と切り返すようなもの。もはや異次元レベルの言い逃れで、「ご飯論法」よりもヒドイ。
「安倍首相は、ほとんど全て聞かれたことに答えていませんでした。くだらない答弁を繰り返し、時間が過ぎれば勝ちという姿勢です。メディアも世論も『どうせ、いつものこと』とやり過ごしてはいけません。もっと大騒ぎすべきです」(政治評論家・森田実氏)
最初から安倍首相に答える気がなけりゃあ、党首討論はやるだけムダだ。  
籠池氏と口裏合わせ 財務省に「応接記録」改ざん疑惑浮上 5/31
また改ざんか――。森友問題をめぐり、交渉記録を意図的に廃棄し、決裁文書は改ざん。もはや財務省にとって、公文書は“落書き帳”レベルだが、ナント、新たに「応接記録」の改ざん疑惑まで浮上した。最初に問題が報じられて以降のマスコミ対応をめぐって、学園側と“口裏合わせ”までしていた。
29日の衆院財務金融委員会で、共産党の宮本徹議員が2017年2月13日付の財務省の「応接記録」と題された資料を提示。日付は、朝日新聞が最初に森友問題を報じた4日後だ。紙1枚で、財務省が今年3月末、別の共産党議員に提出したものだという。
記録は、籠池泰典前理事長が近畿財務局の池田靖前国有財産統括官に電話した際のもの。
〈応接概要〉には〈本日、森友学園から取材対応状況について報告〉と記されている。〈森友学園に対する取材状況〉には、〈18:30 朝日新聞〉〈29:00 毎日放送〉などと、マスコミ計12社から学園が取材を受けた時刻が記載されている。
ところが、である。ここからが仰天発言だ。宮本議員は、表題は違うものの、冒頭からマスコミ12社までの記載がほぼ同じ内容、同じ日付の別の記録を独自入手したという。こちらの記録は全4枚で、籠池氏と池田統括官の詳細なやりとりが記されている。
宮本議員によると、近財側の質問として〈地下埋設物は適切に処理しているのかといった質問はありましたか〉〈地下3メートル以深のゴミに関して何かコメントされているか〉などと記載がある。さらに、よほど気になったのだろう、近財が〈国会議員の関係は聞かれましたか〉と質問すると、籠池氏が〈いろいろと聞かれたがそんなことあるはずもない〉〈根も葉もないことをいろいろ聞かれたが何ら関係ないと答えている〉と返答したことが記されているという。
つまり、財務省が都合の悪い部分を意図的に削除したのではないかということだ。
宮本議員が「応接記録も改ざんしたのか」と追及すると、太田充理財局長は「今、調査している。報告もする」とシドロモドロだった。そもそも、学園側とマスコミ対応をめぐって“口裏合わせ”をやっていたというのも大問題だ。
「宮本議員が提示した資料はかなり詳細で、信憑性は高いと思います。また改ざんしたのであれば、財務省は終わりです。改ざん体質が染みついていると指摘せざるを得ません。口裏合わせをしていたということは、財務省は学園と一体になって動いていたということでしょう」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)
決裁文書改ざんはやはり氷山の一角だったか。 
佐川氏不起訴 これで終わりではない 6/1
森友学園への国有地売却を巡る決裁文書改ざんで、佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官ら関係者を大阪地検が不起訴とした。刑事責任追及は見送られるとしても、これで問題の幕引きとすることは許されぬ。
財務省は、国有地の大幅な値引き売却が明らかになった昨年二月以降、十四件の決裁文書で改ざんが行われたことを認めている。
当時、理財局長だった佐川氏の国会答弁と整合性を取るためだったとされ、安倍昭恵首相夫人や複数の政治家に関する記述、学園側との取引を巡る「特例的な内容」「本件の特殊性」といった文言が削除されていた。
虚偽公文書作成などの罪を問うには文書の趣旨が大幅に変わったとの裏付けが必要になるが、検察は、根幹部分が変わったとはいえないと判断したという。
近畿財務局の担当者らが告発された八億円余の値引きを巡る背任容疑についても、国に損害を与える意図は認められないとして不起訴とした。
その結果、一連の森友学園問題では国側の刑事責任が問われずに捜査が終結することになるが、捜査の過程で浮き彫りになった行政のゆがみを考えれば、当然のことながら、不起訴だから問題なし、と片付けることはできまい。告発していた弁護士グループらも、不起訴処分を不服として検察審査会に申し立てを行う見通しだ。
政府は、いわば官僚の不始末として改ざん問題などの幕引きを図る構えで、財務省は週明けにも調査結果を公表して佐川氏や関係職員を処分する方針という。
しかしながら、公文書の改ざんは、言うまでもなく民主主義の根幹を揺るがす暴挙である。そうした暴挙がなぜ起きたのか、という最も大事な問題をうやむやにしたままでよいのか。
麻生太郎財務相は、文書の改ざんは、佐川氏のこれまでの国会答弁と齟齬(そご)がないようにするためだったと説明している。佐川氏は、国会での三月の証人喚問では「刑事訴追の恐れがある」を連発して証言を拒み、真相は何も語らなかった。
佐川氏はなぜ、国会で虚偽答弁をしなければならなかったのか。
政治主導をうたい、官僚の人事を内閣人事局が握っている以上、公文書への信用を根底から覆した改ざん問題の責任を財務省だけに押しつけるわけにはいくまい。
検察には検察の、政治には政治の責任がある。「なぜ」の解明なしに、信頼回復はありえまい。 
佐川氏不起訴 これで決着とはならぬ 6/1
国有地の不透明な大幅値引きも、それに関する決裁文書の改ざんや記録の廃棄も、刑事責任を問うことはできない――。
森友学園をめぐる問題を捜査してきた大阪地検特捜部は、佐川宣寿・前財務省理財局長らを不起訴とする処分を発表した。
土地取引には納税者への背信の疑いが消えない。文書の改ざんと廃棄は、行政の存立そのものを根底から揺るがす。国会では、書き換えられた文書を前提に、実に1年以上にわたって質疑と答弁が交わされてきた。
いずれも民主主義を破壊し、主権者である国民をあざむく重大な行為である。罪なしとする検察の判断に、納得がいかない人は多いのではないか。
地検は記者に対する説明の場を設けたが、刑法の規定や解釈を踏まえた抽象的な物言いに終始し、細部にわたる質問については、関係者の名誉やプライバシーを理由に回答を避けた。
佐川氏らを告発した市民団体などは、検察審査会に審査を申し立てる構えだ。審査会では、検察は処分の理由について丁寧な説明が求められる。市民から無作為に選ばれた審査員がどう判断するか。引き続き大きな関心をもって見守りたい。
忘れてはならないのは、刑事責任と、政府が負う責任、そしてその政府を監視する国会が果たすべき責任とは、まったく別だということだ。
財務省は週明けにも、文書の改ざんと廃棄について、省内調査の結果と関係者の処分を発表するという。今回の不起訴処分とあわせて、政府は幕引きを急ぐ考えだろうが、森友問題の核心は未解明のままだ。
それどころか、最近になっても、問題の国有地のゴミの撤去費用を算定した国土交通省に対し、財務省が働きかけて値引き額を上積みしていたことがわかった。また、安倍昭恵氏付だった政府職員が、優遇措置を求める学園側と財務省をつないでいたことをうかがわせる文書も、新たに見つかった。
ところが麻生財務相は無軌道な発言をくり返し、安倍首相も真摯(しんし)な議論から逃げ続ける。政権のトップ2人のこうした振る舞いが、政治に対する国民の不信をいかに深めているか。
政府がこんなありさまだからこそ、国会の責務は重い。とりわけ考えなければならないのは与党議員である。
問われているのは政治のあり方そのものであり、うやむやにして犠牲になるのは、この国の民主主義だ。その認識と自覚をもって、最終盤の国会審議に臨んでほしい。 
佐川氏不起訴…民主主義への犯罪も“お咎めなし”の異常事態 6/1
誰も責任を取らない異常事態だ。森友学園への国有地売却問題で、大阪地検特捜部は31日、佐川宣寿前国税庁長官(60)や財務省職員、国交省職員ら計38人の不起訴を発表した。佐川前長官や財務省職員らは、虚偽公文書作成や、国有地を不当に安く売却したとする背任容疑などで告発されていたが、特捜部は刑事責任を問えないと判断して捜査を打ち切った。
文書改ざん問題では、近畿財務局の職員が自殺するまで精神的に追い込まれた。それなのに、改ざんの指示に関与したとされる佐川前長官も“お咎めなし”なのだからどうかしている。森友問題を追及する立憲民主党の川内博史衆院議員がこう言う。
「国民や国会を欺くための公文書改ざんは、民主主義に対する『犯罪』です。検察が不起訴にした今、佐川氏には国会に出てきていただいて、誰が何のためにやったのか明らかにしてもらわなければならない。与野党問わず、国会の場で明らかにする責務が我々にはあります。誰も責任を取らない、何も分からない、という状況では、国民が納得するはずがありません」
まったくその通り。佐川氏は不起訴になり、「刑事訴追の恐れ」がなくなったのだ。今こそ、堂々と国会で話せるはずだ。
財務省は佐川氏に対する処分を4日にも下す見通しで、「停職処分相当」として退職金の減額などを検討しているという。そんないい加減な処分で幕引きなんて許されるはずがない。真実を明らかにしない限り、佐川前長官には、証人喚問の“無間地獄”が待っている。 
佐川氏ら不起訴 「忖度」疑惑、未解明のまま 6/1
学校法人「森友学園」を巡る一連の問題で、大阪地検特捜部は、前国税庁長官の佐川宣寿氏(60)や財務省職員らを不起訴処分にした。問題の発覚から1年4カ月。検察の捜査は終わったが、国有地の大幅な値引きや決裁文書改ざんの背景に、安倍晋三首相らへの忖度(そんたく)があったかどうかなど、多くの疑惑は未解明のままだ。財務省は佐川氏らを処分し、幕引きを図る構えだが、与党からも麻生太郎財務相への責任追及の声が上がる。
○ 真相、どれだけ迫れたか
一連の問題の根幹は、異例ずくめの取引の経緯だ。国有地は当初の貸し付け契約から売却に変更。最終的に8億円も値引きされ、学園が建設を計画する小学校の名誉校長だった昭恵氏の影響が国会などで追及された。
値引きの根拠は国有地の地中のごみの撤去費だが、学園との売却交渉を担った財務省近畿財務局が、費用を積算する国土交通省大阪航空局に対し、撤去費の増額を要求していたことが明らかになっている。学園側は当初から、交渉で購入費の上限を1億6000万円と主張。結局、土地の鑑定価格から、1億5000万円が増額された撤去費8億円が差し引かれ、上限価格を下回った経緯がある。
結論ありきの異常な取引にもみえるが、大阪大大学院の品田智史准教授(刑法)は、学園側がごみ処理による開校の遅れを理由に、訴訟をちらつかせていたことに着目する。「訴訟リスクを避けるための値引きには一定の合理性があると、裁判で判断されて無罪になる可能性を、検察は懸念したのではないか」と推測する。
背任罪の成立には損害が発生したことの立証も不可欠で、値引きが過大だったとの証明には、ごみの量を裏付ける客観的な証拠が必要になる。元東京地検特捜部検事の高井康行弁護士は「詳細なごみの量は実際に掘り返さないと分からない。校舎が残っている現状では難しく、当初から立件のハードルは高かった」と指摘する。
特捜部は今回、財務省職員らが保身などのために値下げをしたとまではいえないと判断し、背任容疑での立件を見送った。ある捜査幹部は、不起訴処分が国民の理解を得難いとした上で、「財務省の対応が非難される理由がなかったわけではない。そのレベルが犯罪のレベルなのかということにつきる」と語った。
ただ、積算時の調査でごみの量をしっかり確認しなかったり、大阪航空局が増額要請をなぜ容易に受けたりしたのかなどの疑惑については、未解明のまま捜査は幕引きした。
検察関係者によると、1年以上にわたる捜査では、むしろ学園との交渉記録の取り扱いが課題になったという。保存期間が1年未満であることもあり、佐川氏ら責任者が、必要がなくなり「廃棄した」と言えば、公文書ではなく職員の手控えの扱いになる。公用文書毀棄(きき)罪は、公文書としての使用目的を持って保管されているものを捨てることで成立し、手控えには適用されない。
特捜部は応援検事を集めて立件に向けて長期間検討したが、「廃棄した」との発言に加え、保存期間の問題から起訴は不可能だと判断したとみられる。
山本真千子・特捜部長は今回、1時間半にわたって捜査結果を説明した。不起訴処分の事件としては異例だが、動機や指示系統など詳細については明かさなかった。元裁判官の門野博弁護士は「学園と関わった政治家や昭恵氏らの影響も含め、検察がどれだけ真相に迫れたかは極めて疑問だ」と指摘。「強制捜査に踏み切り、徹底して証拠を集めるべきだった。このままでは、検察が政治に忖度(そんたく)しているのではという疑いを生む」と批判する。
○ 麻生氏、責任をどうとるか
「極めて由々しきこと。関与した職員への処分を含めて(省内調査の結果を)週明け早々にとりまとめる」。森友学園問題で大阪地検が財務省関係者を不起訴とした31日、麻生太郎財務相は成田空港で用意したコメントを淡々と読み上げた。これまで「書き換え」と表現してきた同省の不正行為を「改ざん」とようやく明言したが、報道陣からの質問には一切答えず、主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に出席するためカナダに旅立った。
財務省は、麻生氏の帰国直後の4日にも調査結果と関係者の処分を発表する方針。麻生氏は「再発防止と信頼回復に努めたい」と述べ、財務相を続投する意思を改めて示したが、虚偽答弁などで国会を欺いた森友問題に加え、前事務次官のセクハラ問題など不祥事が相次ぐ中、今後は麻生氏が自らの責任をどう取るかが焦点となりそうだ。
また、大阪地検が前理財局長の佐川宣寿前国税庁長官らを不起訴としたため、決裁文書の改ざんや森友側との交渉記録の廃棄を進めた経緯などの解明は、財務省の調査に委ねられる形となった。麻生氏や財務省には4日にも公表する調査結果と省内処分で問題の幕引きを図りたい思惑もうかがえるが、国民の理解が得られるかはわからない。
関係者によると、近畿財務局の複数の職員は、調査に対し、改ざんなどは「佐川氏から指示された」と証言しているという。佐川氏自身は指示したことを明確に認めていない模様だが、財務省は調査結果で「職員側は佐川氏の指示と受け止めた」として、佐川氏が改ざんや交渉記録の廃棄を主導したことを事実上、認定する方針だ。ただ、処分は、佐川氏らが不起訴となったことを踏まえ、懲戒処分のうち最も重い「免職」を見送り、「停職」にとどめる見通し。すでに退職している佐川氏は停職期間に相当する給与分を退職金から減額される見込みだが、世論の理解が得られるかどうかは分からない。
麻生氏に関して、菅義偉官房長官は31日の記者会見で「国民の厳しい目を真摯(しんし)に受け止め、再発防止に努めていただきたい」と擁護。自民党の二階俊博幹事長も「麻生氏の責任なんて考えたことはない」と、引責辞任論の打ち消しに躍起だ。政権幹部が辞任論を否定するのは、安倍内閣の支持率が低迷する中、屋台骨を支える麻生氏を失えば政権運営が一層不安定化しかねないためだ。
ただ、麻生氏が改ざん問題などを巡り、失言を繰り返したことが世論の批判を増幅しており、自民党内でも「常識的には辞めないのはおかしい」(中堅議員)との不満がくすぶる。公明党の山口那津男代表も記者団に対し、麻生氏について「政治家としての責任が問われる」と指摘する。
立憲民主党など野党6党派の国対委員長は31日、会談し、佐川氏の再度の証人喚問や衆参両院での予算委員会集中審議を求めることで一致。麻生氏の辞任を迫る構えだ。立憲の辻元清美国対委員長は、佐川氏が3月の証人喚問で「刑事訴追の恐れがある」として証言を避けた点をあげて「(不起訴で)刑事訴追の恐れがなくなったわけだから、ご自身の言葉で(国会で)語っていただく」と語った。 
佐川氏ら不起訴 幕引き許さない 「政治不信に拍車」 告発人ら検審申し立てへ6/1
学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却を巡る一連の問題で、告発された佐川宣寿・前国税庁長官や財務省職員らは31日、いずれも不起訴処分になった。国会や国民を翻弄(ほんろう)し続けながら、誰も刑事責任を問われない事態に、告発人らは「まだ幕引きにはさせない」と憤った。1年以上に及ぶ捜査に携わった関係者には悔しさがにじんだ。 【山崎征克、山田毅、土田暁彦、松本紫帆】
「検察は不起訴ありきで理屈を並べたとしか思えない。国民は何を信じたらいいのか」。財務省の決裁文書改ざんなどを巡り、大阪地検特捜部に告発状を出した上脇博之・神戸学院大教授は31日、神戸市内で記者会見し、怒りを隠さなかった。
上脇教授は「これが犯罪にならないなら、政治家は役人に公文書の改ざんや廃棄を自由に指示できる。政治家にとっては天国。ますます政治不信が強まりかねない」と検察を非難した。不起訴処分を不服として、来週にも検察審査会(検審)に申し立てるという。
国有地の売却問題を最初に裁判で訴えた大阪府豊中市の木村真市議は、「『巨悪』を眠らせないのが特捜部のはず。期待していただけに残念だ」と強調。検審の議決によっては佐川氏らが強制起訴される可能性もあり、「森友問題がこのまま闇に葬りさられてはならない」と訴えた。
市民も検察の判断に疑問を投げかけた。森友学園が小学校開設を目指した豊中市の主婦(70)は「市民感覚からずれている。検察にも忖度(そんたく)があったのだろうか」と首をかしげた。JR大阪駅では、同府高槻市の会社員、野々口徹さん(58)が「真実は明らかになっていない。捜査機関にはもっと追及してほしかった」と落胆した様子で話した。学校法人「加計学園」の獣医学部問題で揺れる愛媛県今治市の女性(72)は「捜査にも政治的な圧力があったのではないかと疑ってしまう」と憤った。
○ 「国会で追及継続」
文書改ざんの現場になった近畿財務局(大阪市中央区)。同局が入る大阪合同庁舎第4号館前には31日夕、報道陣が集まったが、帰宅する職員は「他部署のことは分からない」「急いでいる」などと話すだけで、足早に庁舎を立ち去った。同局の広報担当者は取材に、「不起訴でも、文書の書き換えがあったことは事実。深く反省し、綱紀粛正に努めたい」と語った。
一方、東京都内にある佐川氏の自宅前にも報道陣が集まったが、夜まで佐川氏の出入りはなかった。インターホンに応答はなく、窓はカーテンが閉められたまま。近所の女性は「もう何カ月も犬の散歩やごみ出しの姿を見ていない」と話した。
与党からは不起訴を歓迎する声が出た。自民党のある参院議員は「犯罪にならないことが明らかになり、国民の心も、この問題から離れていくのではないか」と期待した。
だが、問題を追及してきた国民民主党の今井雅人衆院議員は「財務省は『捜査中』を理由に答弁を拒否することもあったが、今後はできなくなる」と、今後も国会で取り上げる考えを強調した。「司法判断とは別に、立法府には不適当な取引を追及する役目がある。これで幕引きにはさせない」
○ 家宅捜索踏み切らず 特捜部
佐川氏をはじめ、告発された財務省職員ら38人全てを不問にした特捜部。検察幹部は「立件が難しいことは分かっていた」と振り返るが、地検内には結果を無念に思う声もある。
「白ではなく、限りなく黒に近い灰色だ」「一国民としては許せないが、有罪にできる確証はなかった」。捜査関係者らは悔しさをにじませた。一線の検事らの中には、一連の問題を「国家を揺るがしかねない重大事件」と捉え、「納得できるまで捜査すべきだ」という「主戦論」も根強かった。特捜部は検事を増員して1年以上捜査したが、財務省への家宅捜索には踏み切らなかった。
大阪の特捜部には、霞が関を巡る事件の苦い記憶が今も影を落としている。厚生労働省の村木厚子元局長が無罪になった問題に絡み、2010年に発覚した元特捜部長らによる証拠改ざん事件。ある捜査関係者は打ち明けた。「あれ以降、上層部は強制捜査に慎重になってしまった」
○ 事実解明に望み 検審、強制起訴なら
不起訴処分について審査が申し立てられると、検察審査会(検審)が処分の妥当性をチェックする。検審の議決によっては捜査対象者が強制的に起訴され、新たな事実が明らかになる可能性もある。
検審では、有権者から無作為に選ばれた11人の審査員が、捜査記録や供述調書に沿って非公開で審査する。11人中8人以上が「起訴すべきだ」と判断すると「起訴相当」の議決になり、検察が再捜査して3カ月以内に起訴・不起訴を判断する。
議決に拘束力はなかったが、2009年に強制起訴の制度が導入された。再捜査後に検察官が再び不起訴としても、検審が改めて起訴議決をすれば、裁判所が指定する弁護士によって強制的に起訴されるようになった。指定弁護士が求刑などを行い、法廷では検察が集めた証拠が明らかになる場合もある。
最高裁によると、これまで強制起訴された事件は9件で、判決が確定した7件のうち有罪は2件。JR福知山線脱線事故▽小沢一郎衆院議員の資金管理団体を巡る政治資金規正法違反事件−−など5件は無罪や、時効成立で裁判を打ち切る「免訴」になった。
決裁文書改ざんについて告発状を出した市民グループは、不起訴の場合、審査を申し立てる意向を表明している。申し立ては複数回行われる可能性がある。 
財務省決裁文書改ざんが起訴できない“本当の理由”  6/4
 〜問題の根本は、陸山会事件での虚偽捜査報告書作成事件にある
森友学園への国有地売却をめぐる背任事件と決裁文書改ざん事件で、検察が、佐川宣寿前国税庁長官ら財務省関係者全員を不起訴にしたことに対して、野党やマスコミから、厳しい批判が行われている。国有地売却という国民の重大な利害に関わる行政行為についての決裁文書が300か所以上にもわたって改ざんされていたにもかかわらず、刑事責任が問えないという結論に国民の多くが納得できないのは当然であろう。
私は、決裁文書改ざん問題が明らかになって以降、国会での審議あるいは国政調査権の行使等に関して重要な事実を隠蔽したということであり、行政権の行使について内閣が国会に対して責任を負う議院内閣制・議会制民主主義の根幹を揺るがしかねない許すべからざる行為であるものの、今回の「書き換え」は基本的に「一部記述の削除」に過ぎず、一部の文言や交渉経緯等が削除されたことによって、国有地売却に関する決裁文書が、事実に反する内容の文書になったと認められなければ「虚偽公文書の作成」とは言えないとの理由で、虚偽公文書作成罪で起訴される可能性は高くないと言ってきた。
検察も、最初から、国の関係者を起訴しない方針だったはずだ。それでも告発を受理し、任意聴取を続けてきたのは、一方の当事者の籠池泰典被告ら森友学園側だけを対象にすると「国策捜査」との批判が巻き起こると予想したからだろう。
今回、検察が不起訴理由としているのは、背任罪については、幹部や職員に自らの利益を図ったり国に損害を与えたりする意図は認められないこと、虚偽公文書作成罪については、「虚偽の文書を作成したとまでは言えない」と判断したというものだ。そのような理由で不起訴にするのであれば、背任については1年以上、決裁文書改ざんについても3ヶ月もかけて捜査を続ける必要があったとは思えない。
いずれにせよ、検察がこれまでかけてきた捜査期間の大半は、国民向けの「ポーズ」だったと言わざるを得ない。
虚偽公文書作成罪での起訴は「検察の判断」の問題
私が、「虚偽公文書作成罪での起訴の可能性が低い」としてきたのは、同罪に関する法解釈の問題というより、同罪に関する従来の刑事実務の観点からだ。「虚偽の文書」という文言を、「少しでも事実と異なる記載がある文書はすべて虚偽の文書に当たる」とすると、公務員が作成した文書の多くについて虚偽公文書作成罪が成立することになりかねない。そこで、「虚偽の文書」については、「その文書作成の目的に照らして、本質的な部分、重要な部分について虚偽が記載された場合に限られる」という限定を加えるべきという考え方になる。
しかし、そのような消極論は、「虚偽の文書」という文言解釈から当然出てくるものではなく、理論上の根拠や判例上の根拠があるわけではない。一方で、今回のような決裁文書のような、官公庁の内部文書に関する虚偽公文書作成罪の成否に関する基準を示す判例もない。(昭和33年9月5日最高裁判所判決を根拠に、虚偽公文書作成が成立すると主張する人もいるが(【従たる内容の変更でも犯罪ですよ、菅官房長官】など)、同判例は、「村農地委員会議事録」について、「本件の工場跡の買収につきこれを宅地とするか耕地とするかを定める重要点であり、その除去により恰も現実にされた決議と異(な)る事項が決議されたかのように記載することは公文書の無形偽造であるといわなければならない。」として、「未だ所定の署名者の署名押印を終つていない場合においても、既に会長の押印を終つて一般の閲覧に供せられるようになつた」場合に、その一部の除去について虚偽公文書作成罪が成立するとしたもので、一般の閲覧に供される農地委員会議事録において実際の内容とは異なる議決がされたように記載された事案であって、決裁文書の改ざんについて虚偽公文書作成が成立することの根拠となるものではない。)
そういう意味では、今回の事件についての虚偽公文書作成罪の成否は、検察の判断如何にかかっていると言ってよい。決裁文書を改ざんする重大な行為が虚偽公文書作成罪で処罰されないのはおかしい、納得できない、という世の中の常識や圧倒的な世論を受けて、もし、検察が、虚偽公文書作成で起訴した場合、検察の判断を否定する理由はなく、裁判所はほぼ間違いなく有罪判決を出すであろう。
しかし、私は、検察が今回の事件を「起訴しない」と確信していた。それは、検察が、自らの「虚偽公文書作成罪」の問題に関して過去に行ってきたことと比較して、「組織的な虚偽公文書作成」が疑われる事件を起訴することは凡そあり得ないと考えられたからだ。
陸山会事件の虚偽捜査報告書作成での「虚偽公文書作成罪」の不起訴
東京地検特捜部の小沢一郎衆議院議員に対する陸山会事件の捜査の過程で、石川知裕氏(当時衆議院議員)の取調べ内容に関して特捜部所属の検事が作成し、検察審査会に提出した捜査報告書に、事実に反する記載が行われていた問題で、2012年6月27日、最高検察庁は、虚偽有印公文書作成罪で告発されていたT検事(当時)、佐久間達哉特捜部長(当時)など全員を、「不起訴」とした。
その事件は、検察が組織として決定した小沢一郎氏の不起訴を、東京地検特捜部が、虚偽の捜査報告書を検察審査会に提出し、検察審査会を騙してまで「起訴すべき」との議決に誘導した「前代未聞の事件」であった。検察審査会に「強制起訴」された小沢氏に対して東京地裁が2012年4月26日に言い渡したのは無罪判決であったが、その中でも、「検察官が、公判において証人となる可能性の高い重要な人物に対し、任意性に疑いのある方法で取り調べて供述調書を作成し、その取調状況について事実に反する内容の捜査報告書を作成した上で、これらを検察審査会に送付するなどということは、あってはならないことである」「本件の審理経過等に照らせば、本件においては事実に反する内容の捜査報告書が作成された理由経緯等の詳細や原因の究明等については、検察庁等において、十分調査等の上で対応がなされることが相当であるというべきである」と、検察を厳しく批判し、調査の必要性に言及した。
この東京地裁判決の批判を受けて、最高検による調査が行われ、その調査結果と田代検事などの不起訴の理由についての最高検報告書が取りまとめられた。
この虚偽捜査報告書の事件との比較からも、今回の決裁文書改ざん事件での虚偽公文書作成罪による起訴はあり得なかったと言える。
捜査報告書が実際の供述と「実質的に相反しない」という論理の破綻
最高検の報告書で、田代検事を虚偽公文書作成罪の「不起訴」の理由とされたのは、
「 1. 田代検事が作成した捜査報告書は、取調べにおける石川氏の供述と実質的に相反しない内容となっている
2. 実際にはなかったやり取りが捜査報告書に記載されている点については、その記載内容と同様のやり取りがあったものと思い違いをしていた可能性を否定することができない 」
という点だった。
しかし、田代検事が作成した捜査報告書に書かれている取調べの状況は、石川氏が密かに録音した実際の取調べでのやり取りとは、全く異なったものだった。
捜査報告書に記載された状況は、
「 石川氏は、従前の供述調書の内容について一貫して全面的に認める一方で、小沢氏の供述を否定することを気にして供述調書への署名を渋っていた。そこで、田代検事が、石川氏に供述調書作成に至る経緯を思い出させたところ、田代検事に言われたことを自ら思いだし、納得して小沢氏への報告・了承を認める供述調書に署名した 」
というもので、田代検事は小沢氏の供述との関係ばかりを気にする石川氏に、従前と同様の供述調書に署名するよう淡々と説得しているだけで、全く問題のない「理想的な取調べ状況」が描かれていた。
もし、取調べの経過が、この通りだったとすれば、誰しも、それ以前に作成されていた、石川氏が小沢氏との共謀を認めた供述調書は信用できると判断するであろう。
実際にそのような捜査報告書の提出を受けた検察審査会は、「小沢氏との共謀に関する石川氏の供述が信用できる」として小沢氏の「起訴相当」を議決した。
ところが、実際の取調べ状況は、それとは全く異なる。
録音記録によると、田代検事は、石川氏に、「従前の供述を覆すと、検察審査員も石川氏が小沢氏から指示されて供述を覆したものと考え、起訴議決に至る可能性がある。」なとど言って、従前の供述を維持するように繰り返し推奨し、「検察が石川氏を再逮捕しようと組織として本気になったときは全くできない話ではない。」などと恫喝まがいのことを言っていた。石川氏が、取調べの中で、「捜査段階で作成された『小沢氏への報告・了承に関する供述調書』の記載は事実と異なる」として、それを訂正するよう求めているのに、そのような石川氏の要求を諦めさせ、従前の供述を維持させようとしていた。最高検の報告書でも、そのような田代検事の発言は「不適正な取調べ」として指摘している。
田代検事は、検察も「不適正」と認めざるを得ないあらゆる手段を弄して、何とか、石川氏に従前の供述を維持させようとし、そのような「不適正な取調べ」によって、ようやく供述調書に署名させたというのが実際の「取調べ状況」だった。
田代報告書と取調べの録音記録とを読み比べてみれば、誰がどう考えても、捜査報告書に記載されている取調べ状況が、実際の取調べ状況と「実質的に相反し」、捜査報告書が「虚偽公文書」であることは明らかだ。
ところが、最高検は、田代報告書の中から、録音記録中の同趣旨の発言と無理やりこじつけられなくもないような箇所だけを抽出し、「記憶の混同」で説明できない箇所は見事に除外して、両者が「実質的に相反しない」と強弁した。
それを正当化する理屈として、供述内容を報告することを目的とする報告書の記載に関する一般論として、「表情や身振り、手振り等のしぐさ、それ以前の取調べにおけるやり取りを含めたコミュニケーションの結果得られた供述の趣旨を取りまとめて記載する」ことが「一般的には許容され得る」という理屈までを持ち出していた。しかし、「捜査報告書」というのは、供述調書とは異なり、供述者に供述内容の確認を求めることもなく、検察官が一方的に作成して上司に報告するものだ。その報告内容について、表情や身振り、手振りなどを勝手に「供述」に置き換えて具体的な言葉で表現したり、過去の取調べで述べたことを、再度供述したように勝手に記載したりすることが許されるということになれば、検察官は、取調べ状況の捜査報告書に何を書いてもかまわないことになり、それについて「虚偽公文書作成」などあり得ないことになる。
このような全く事実に反する捜査報告書を作成して、検察審査会に提出し、その判断を誤らせる行為が「犯罪」であることは、否定する余地はないところであろう。ところが、検察は、この、誰がどう考えても「虚偽公文書作成」としか考えられない行為を、東京地検特捜部が組織的に行ったのに、告発されていた特捜部長以下を全員「不起訴」にし、その理由として、捜査報告書の内容が、実際の供述と「実質的に相反しない内容」だと言ってのけたのである。
虚偽公文書作成罪を不起訴とした検察の判断が不当極まりないものであり、「検察の正義」が大きく揺らいだことは、当時のブログ【「社会的孤立」を深める検察〜最高検報告書は完全に破綻している〜】に記載している。
陸山会事件での虚偽捜査報告書作成事件不起訴の「その後」
捜査報告書作成者で直接の行為者であるT検事は懲戒処分を受けて辞職したものの、佐久間特捜部長は、その後も検察の要職を務め、現在も、法務省法務総合研究所長の職にある。また、虚偽公文書作成事件を、凡そあり得ない理由で、なりふり構わず不起訴処分にした最高検察庁の主任検事であった長谷川充弘氏は、認証官の広島高検検事長を務めた後、現在は証券取引等監視委員会の委員長のポストに就いている。
陸山会事件での虚偽捜査報告書作成事件は、「検察の歴史上最悪の組織犯罪」と言うべき事件である。しかし、検察は、その後、関係者らを相応に人事上処遇するなどして、組織的に許容したのであり、今さら、「虚偽捜査報告書の作成が、実は虚偽公文書作成罪に当たる犯罪であった、その不起訴処分が不当であった。」などと言えるわけがないのである。
陸山会事件での捜査報告書が、実際の供述と「実質的に相反しない」と強弁した検察の論理を当てはめれば、今回の森友学園への国有地売却の決裁文書での改ざんについても、改ざん前の文書と改ざん後の文書とが「実質的に異ならない」ということにならざるを得ない。
虚偽公文書作成罪における「虚偽の文書」の範囲は曖昧であり、結局のところ、検察の判断によるところが大きい。検察が、自らの組織的犯行が疑われた虚偽捜査報告書作成事件と財務省の決裁文書改ざん事件とで、虚偽公文書作成罪の成立範囲について、明らかに異なった判断を行った場合、そのような検察の判断の是非が公判で厳しく争われることは必至だ。
陸山会事件での虚偽捜査報告書の作成が、「東京地検特捜部が組織的に、虚偽の捜査報告書を作成して検察審査会を騙したことが疑われた事件」であったのに対して、森友学園に関する決裁文書の問題は、「財務省が、組織的に決裁文書を改ざんして、国会を騙そうとしていたことが疑われる事件」であり、両者は、「組織の内部文書によって外部の組織を騙そうとしたことが疑われる事件」である点で共通する。
今回の決裁文書改ざん事件についての不起訴が、一般人の常識に反する不起訴であるとしても、そのレベルは、陸山会事件の虚偽公文書作成事件と比較すれば、低い。陸山会事件での「虚偽公文書作成罪」についての判断を前提にすれば、決裁文書改ざん問題を、検察が起訴することはあり得ないのである。
真相解明に向け今後行うべきこと
今回の財務省の決裁文書改ざん問題は、行政行為の意思決定に関わる文書を財務省が組織的に改ざんして国会に対して虚偽の説明をしたという問題なのであるから、「書き換えられた決裁文書」の提出を受けた「被害者」とも言える「国会」が主導的な立場で調査を行うべきであり、犯罪捜査や刑事処罰は中心とされるべきではないことを、これまでも指摘してきた。実際に、今回、すべての関係者が「不起訴」に終わったことで、今後の焦点は、国会での真相解明に移る。
本日(6月4日)、財務省による内部調査の結果が公表される予定だが、今回の問題で著しく信頼を失墜した財務省自身の調査結果をそのまま「鵜呑み」にすることができないのは当然だ。公表される財務省の内部調査については、調査結果だけではなく、調査の内容、経過についても問い質し、調査が不十分な点や疑問点を徹底して追及することが必要だ。
特に、昨年、理財局長として国会で事実と異なる答弁を行い、決裁文書改ざんにおいても中心人物だったとされている佐川氏が、国会での証人喚問では、「刑事訴追を受けるおそれ」を理由に証言を拒絶する一方で、財務省の内部調査に対して、どのように対応し、どのように供述をしているかが注目される。
内部調査への供述内容如何では、佐川氏の再度証人喚問が必要になることも十分に考えられる。検察で不起訴処分になったことで、前回の証人喚問の時とは「刑事訴追を受けるおそれ」に関して状況が大きく異なる。
ただ、検察の不起訴処分に対しては告発人側が検察審査会への審査申立てを行う方針を明らかにしており、その審査結果如何では、検審議決による起訴の可能性もないわけではない。とりわけ、本件では、既に述べたように、佐川氏らの行為が虚偽公文書作成罪に当たらないとの検察の判断は、一般人の常識では理解できない面があり、一般市民の検察審査会では、起訴すべきとする意見が多数を占める可能性も否定できない。
そうなると、国会での再度の証人喚問を行った場合に、ここでも、佐川氏が「刑事訴追を受けるおそれ」があるとの理由で証言を拒絶する可能性も全くないではない。しかし、検察審査会で「強制起訴」され、最終的に有罪となったケースは、これまでに殆どない。検察が起訴すれば、裁判所は有罪とする可能性が高いことは既に述べたが、検察が「不起訴」にした場合には、「公務員の世界における文書作成に関する問題」だということで、検察の判断が重視される可能性が強く、裁判所が有罪の判断をくだす可能性は決して高くはない。
佐川氏が、財務省の内部調査に対しては供述し、検察の不起訴処分を受けたのに、検審議決に基づく起訴の可能性を理由に国会での証言を拒絶することは、国税庁長官まで務めた官僚にあるまじき態度と厳しく批判されることは必至であり、再喚問が行われれば証言をせざるを得ないであろう。 
学校法人「森友学園」に関する文書改ざん問題に関する財務省の調査結果 6/4
社会民主党幹事長 吉川はじめ
1.本日、財務省は、学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る決裁文書改ざん問題に関する調査結果を公表した。当時理財局長だった佐川宣寿氏が改ざんを主導し、自身の国会答弁を踏まえた内容に変えるよう念押ししていたとするとともに、理財局総務課長が中核的な役割を担ったとするなど、官僚に責任を負わせようとする感が否めず、疑惑の核心についての解明は不十分と言わざるを得ない。それでも地中に埋まったごみの撤去費用について、森友側に口裏合わせを依頼したことや、会計検査院に対して改ざんの事実を隠していたことなども明らかになり、何よりも、一連の改ざんや廃棄のきっかけは、安倍首相の昨年2月17日の「私や妻が関係していたなら首相も国会議員も辞める」との答弁だったことが認定された。なぜ国会でうその説明を繰り返したのか、なぜ公文書を改ざん・廃棄したのか、そこまでして隠したかったことは何なのかに関わる問題であり、記録の廃棄や文書改ざんは自身の答弁と無関係だと強調していた首相発言との矛盾や整合性を厳しく追及していく。
2.調査結果とあわせて、佐川前理財局長を停職3か月相当として退職金を減額するとともに、改ざんを直接指示した当時の理財局の総務課長を停職処分にするほか、改ざんに関わった他の職員の処分を発表した。しかし、財務省の最高責任者である麻生太郎財務相については、閣僚給与の自主的返納にとどまり、安倍首相も続投を表明している。「膿を出し切る」といいながら、典型的なトカゲのしっぽ切りである。しかも麻生財務相は、「組織的ではない」と述べるなど、反省のない発言を繰り返している。麻生氏は、「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」、「主権者である国民が主体的に利用し得るもの」と法が定める公文書を改ざん・廃棄したことの悪質さ・深刻さを全く理解していないし、国有地売却で過大な値引きが行われたとすれば、税金を負担する国民に被害を与えたということの自覚もない。社民党は、監督責任、政治責任は明白であり、公文書改ざんや意図的廃棄、事務次官のセクハラなど、前代未聞の不祥事が続発しても責任を取ろうとしない麻生氏を厳しく糾弾し、財務相辞任を強く求めるとともに、国権の最高機関である国会を冒涜し、主権者国民を愚弄した前代未聞の不祥事を起こした安倍内閣の総辞職を求める。
3.大阪地検特捜部は、5月31日、虚偽公文書作成容疑などで告発された財務省本省や近畿財務局、国土交通省大阪航空局の担当者ら計38人について、虚偽公文書作成などの罪を問うまでに至らない、8億円余の値引きを巡る背任容疑についても、国に損害を与える意図は認められないなどとして不起訴処分とした。財務省自らが決裁文書の改ざんや交渉記録の意図的廃棄を認めるなど証拠もあるのに、8億円に及ぶ国有地の値引きや、悪質な公文書改ざんと意図的な廃棄のどれもが何ら罪にあたらないというのは、政権の意思を忖度し区切りを付けようとするものであり、公益の代表者として訴追権を行使する検察の役割放棄である。本件について市民団体は、検察審査会への審査を申し立てており、検察審査会での審査を注視したい。
4.検察は不起訴を理由に経緯の詳細を明らかにせず、会計検査院も文書廃棄を理由に調査を阻まれた。さまざまな疑惑はなお解明されていない。政治の私物化、行政のゆがみをただし、政治と官僚組織への信頼を回復するためには、これで森友問題を幕引きにしてはならない。3月の証人喚問で「刑事訴追の恐れがある」等を連発した佐川氏は、不起訴となったが、虚偽答弁や公文書改ざん・廃棄の事実があったことに変わりはない。社民党は、森友問題の幕引きを許さず、佐川氏の再喚問及び昭恵氏らの喚問を求め、国会における真相究明に全力を挙げる。 
麻生財務相「首相答弁きっかけではない」 自民、調査報告に異論 6/5
麻生太郎財務相は5日の衆院財務金融委員会で、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざんをめぐり、2017年2月の安倍晋三首相の国会答弁がきっかけになったのではないかとの指摘に対して「首相の発言がきっかけでそういうことになったとの事実は認められていない」と否定した。国民民主党の今井雅人氏への答弁。
財務省が4日公表した調査報告書には、首相が17年2月に国会で自身や昭恵夫人の関与を否定した後、同省理財局で文書の廃棄が進められたとの経緯が記されている。麻生氏は「背景事情として記載したもの」と話し、首相答弁が一連の問題行為のきっかけではないとの見方を繰り返した。
麻生氏は同委員会で、調査報告書で改ざんや廃棄を主導したと結論づけた佐川宣寿前国税庁長官について「長官の職務に関してきちんと対応していた。適材適所だった」と述べ、長官への起用は適切だったとの従来の見解を変えなかった。
野党からは第三者委員会を設置して改めて経緯を調べるべきだとの指摘も出たが、矢野康治官房長は究極の第三者機関は検察であるなどとして、設けない考えを示した。
自民党の5日の総務会では、財務省の調査報告書について異論が出た。出席者からは「今回の報告で十分とは思わない」「役所の信頼を根っこから覆した。万死に値する」など厳しい意見が相次いだ。党内で文書改ざん問題の検証作業を実施することを決めた。
竹下亘総務会長は記者会見で「国会が嘘の報告ですり抜けると思ったら間違いだ。絶対に許してはいけない」と強調。麻生氏に関しては「役所内部の再発防止をしっかりやることが最大の責任だ」と続投を支持した。吉田博美党参院幹事長も会見で「辞めて謝罪するのは簡単だが、自分が火の粉をかぶっても改革する強い意志の表れを感じる」と擁護した。 
森友問題不起訴、検察の「論理」は検察審査会で通用するか 6/6
学校法人森友学園への国有地売却をめぐる「疑惑」で、財務省が4日、佐川宣寿・前理財局長ら20人の処分を発表した。公文書の改ざんや廃棄は国会審議の紛糾を回避するためとしているが、改ざんによって何を隠したかったのか、国有地の大幅値引きは妥当だったのか、値引きの背景に「忖度」はなかったのか、は明らかにされないままだ。
直前に出された検察捜査の結論も不起訴だった。国民の間には徒労感と不満が残った。中でも検察への期待は大きかっただけに、検察は何をしていたのか、という声が広がっている。
記者会見は「不起訴」への批判を意識した
   「栄転の沙汰待つナニワの特捜部」
   「良識と正義は哀れ蚊帳の外」
   「巨悪とともに眠る検察」
   「ぎりぎりと国中奥歯のきしむ音」。
6月2日の朝日新聞朝刊に掲載された川柳である。
この2日前の5月31日、大阪地検は、森友学園への国有地の大幅値引き売却に関する背任や虚偽有印公文書作成などで告発されていた全ての容疑について、前理財局長の佐川宣寿氏ら告発された38人全員を不起訴処分とした、と発表した。川柳は、不起訴処分にした検察に対する国民の一般的な気分を示したものといってよかった。
一方で検察側も国民の期待を肌で感じていた。「不起訴の理由」を説明する記者会見を開いたのも国民の関心の高さを意識してのことだ。
「今回の事案が社会的な批判の対象となっていることは承知している。だが、犯罪にあたるかどうかは慎重に考えざるを得ない」。大阪地検の山本真千子特捜部長がまず言及したのは「本件についての検察のスタンス」。不起訴への釈明ともとれるものだった。 
この1年数ヵ月、国会やメディアで追及されてきた森友問題の「疑惑」は次のようなものだ。
財務省近畿財務局は、国交省大阪航空局が管理する大阪府豊中市の国有地を、当初の鑑定価格9億5300万円から8億2000万円も値引きして森友学園に払い下げていた。
籠池泰典理事長(当時)の民族主義的教育方針に共鳴した安倍首相の昭恵夫人が、学園がこの土地に建設予定の小学校の名誉校長を一時、務めており、値引きの背景に夫人の何らかの関与があったのではないか、との疑いが浮上した。
籠池氏に対する国会での証人喚問で、夫人付の政府職員が籠池氏の依頼で財務省に土地購入を前提とした土地の賃借料を安くできないか問い合わせていたことも判明。当時の佐川宣寿理財局長(その後、国税庁長官で辞職)は「(学園側との)面会等の記録は廃棄した」と明言し、多くの人を驚かせた。
財務省は、佐川氏の国会答弁に合わせ、取引に関する14件の決裁文書を改ざんして国会に提出したりしていたと認め、佐川氏の国会答弁などとの整合性をとることが目的だったと説明した。決裁文書からは、首相夫人や政治家名、「本件の特殊性」などの記述が削除されていた。
立件には当初から慎重 財務局職員の背任立件の可能性探る
大阪地検は17年7月末に籠池夫妻を、学園の小学校建設に対する国の補助金をだまし取った詐欺容疑で逮捕。幼稚園運営への大阪府、市の補助金も合わせ計1億7600万円をだまし取ったとする詐欺などの罪で起訴した。
国民の関心は籠池夫妻の逮捕よりも、背任罪で告発状が出され、関心も高い国有地取引の真相解明にあった。だが検察は当初から、財務省の背任と公文書改ざん疑惑の立件は、スジが悪いとして捜査に消極的だったのが真相だ。
問題の土地には、ゴミが大量に埋められていた。近畿財務局との売却交渉の途中でそれに気付いた籠池氏側は「だまされた」と厳しく抗議し、弱みを突かれた財務局職員は、ゴミの撤去は学園側が行うこととし、その撤去費を差し引いた額で売却に応じることにした。
航空局はゴミの埋設調査をし、撤去費を6億7000万円と算定した。当初の売却予定額からそれを差し引いた2億8000万円の支払いを学園から受け、後日、学園から瑕疵担保責任による損害賠償を求められたら、仮にその額が売却額より大きくなっても、予算措置を講じて学園側に支払うのが、通常の行政ルールだった。
ところが、財務局の職員は、上司に相談することなく、航空局職員と謀って、ゴミの撤去費を8億2000万円に修正し、瑕疵担保責任を問わないことを条件に売却価格を1億5000万円減額して学園側に売っていた。
瑕疵担保責任による賠償額は2億8000万円以上になるとの見方もあり、結果としてこの取引で国が損害を受けたと判断するのは困難だった。それが検察の背任立件を慎重にさせてきた理由だった。しかし、航空局と示し合わせて撤去費を事実上修正し、それが露見しないよう森友学園側と口裏合わせするなど手口は悪質だった。
捜査現場は、担当者だけでも起訴できないか、容疑をもう一度見直そう、との機運が一時高まったとされる。
財務省の二重構造、キャリア隠しの「スケープゴート」非難を危惧
だが財務省幹部の背任を立件するのは壁があった。
イレギュラーな取引が行われた背景には、国有財産の管理や処分をめぐる財務省の特殊な事情があった。
財務省OB官僚によると、財務省理財局は、財政投融資と国有財産を扱うが、国家の財政政策を担う財投部門はエリートのキャリア官僚が担当し、国有財産の処分の仕事は、ベテラン官僚が担当する、という二重構造になっていたという。
国有財産処分は、時には、暴力団との関係を疑われるような業者とも渡り合わねばならないこともあるという。キャリア官僚を傷つけないため、そういう面倒な仕事はベテランに担当させてきた。そういう仕事に長けたベテランは、その部署に長くとどまることになり、職場環境と仕事の中身が閉鎖的になる。
検察もそういう事情は承知していた。ベテラン職員だけを起訴すれば、キャリア官僚をかばって、現場職員をスケープゴートにした、として非難されかねないとの危惧もあり、結局、検察は「国が損害を受けたと判断するのは困難」として、背任で告発された財務局、航空局の現場職員ら8人を嫌疑不十分に、4人を嫌疑なしで不起訴とした。
公文書改ざんの真相 佐川氏の「指示」は曖昧
民主主義の根幹を揺るがす背信行為として国民の憤激を招いた決裁文書の改ざん、廃棄についても、検察は、偽造・変造罪は作成権限者の了解の下に作成したと認められるため成立しないうえ、虚偽公文書作成罪についても、交渉経緯などが削除されたことで事実に反する内容の文書になったとは認められないため成立しないと、判断。佐川氏以下告発された全員を不起訴とした。
こうした検察の判断を受ける形で財務省は4日、改ざんについての調査結果を公表し、退職した佐川氏を改ざんの「主役」と認定して「停職相当(3か月)」に、改ざん実務の中心的役割を果たした理財局総務課長を「停職(1か月)」とするなど20人の職員に対する懲戒や内規に基づく行政処分を行い、幕を引いた。
関係者によると、事実は調査結果と少しニュアンスが異なる。改ざんの経緯は以下のようなことだったという。
国有地の格安売却疑惑が発覚し、国会では野党による理財局幹部に対する厳しいヒアリングが続いた。国会対策を担う総務課長らは、追及をかわすため、佐川氏の国会答弁との整合性をとり、国有地処分の正当性を主張するため、財務省側のストーリーに合わせて、決裁文書を改ざん、廃棄することを思いつく。
総務課長から相談を受けた佐川氏は、行政文書の法的意味合いを深く考えず「外に出すのなら、こんなものは出せないのじゃないか」と発言したという。
総務課長は、それを口実に「局長の指示」があった、として、近畿財務局の担当者らに文書の改ざん、廃棄を指示するメールを送った。それが、財務省内に佐川氏の「指示」という話が拡散した原因だったという。検察も同様の事実関係を把握している模様だ。
だとしても、部下の公文書の廃棄、改ざんを明確に認識したあとも、止めなかった佐川氏の責任は重大であり、許されるものではない。職責上「主犯」と認定されても仕方がないと思うが、日本的な組織力学の中で佐川氏ひとりが「ヒール」とされ、メディアや国会で袋だたきに遭うのは、ちょっと気の毒な気がする。
国民の期待と検察の実態の乖離 「巨悪摘発」時代の捜査モデルは破綻
新聞に掲載された川柳に象徴される、検察に対する国民の不満は、裏返せば検察に対する期待が大きいということでもある。
検察は戦後、ロッキード事件など数々の国政・中央省庁のからむ事件を摘発し、国民の喝采を受けた。「巨悪を眠らせない」と大見えを切った検事総長もいた。庶民にとって、検察は、巨悪を摘発する正義の味方、希望の星だった。
打って変わって今は、政界汚職の摘発から遠のき、今回のような官僚制度に対する国民の信頼を根こそぎ揺るがす公文書改ざん、廃棄という重大事件についても、はなからさじを投げているように見えた。
かつての検察には、捜査上の「オールマイティー」を可能にする仕組みがあった。
裁判所は検察を信頼し、検事が被疑者から供述調書を得、一定の裏付けがあると、ほぼ有罪判決を言い渡してくれた。
だから検察は有力政治家だろうと、高級官僚だろうと、容疑があれば果敢に捜査した。おそらく、その時代の検察なら、今回の事件でも、背任と改ざんで積極的に切り込んだ可能性は大だ。
だが2010年秋に発覚した大阪地検特捜部の証拠改ざん事件で、その捜査モデルは破綻した。
事実と異なる供述調書を作成し法廷に出し、つじつまが合わなくなって調書に合わせて押収したFD(フロッピーディスク)の内容を改ざんしたのである。
検察は逮捕した被疑者の取り調べへの録音録画の導入を受け入れざるを得なくなり、以来、政界汚職の摘発はなくなった。検察はその見返りとして捜査協力型の司法取引の導入を求め、6月1日から施行された。
強い検察の再構築に向けた動きは始まったばかりだ。森友学園事件の捜査はそういう中で行われた。
次の舞台は検察審査会で「強制的な起訴」の仕組みもある
検察が、一連の財務省の疑惑の真相を徹底解明した上で適正な処分をしたかどうかの検証は、検察審査会に委ねられる。
検察に財務官僚らを告発した弁護士や大学教授は4日、不起訴処分を不服として検察審査会に審査を申し立てた。
検察審査会は、検察が不起訴とし事件について検察など捜査当局が集めた証拠を基にその是非を審査する。11人の市民で構成され、起訴を求める議決が2度続けば強制的に起訴される仕組みだ。
起訴されれば、検察の捜査記録は法廷で開示され、検察官役の弁護士が、検察事務官らを使って新たに有罪立証のための補充捜査をすることもできる。
検察は、審査に必要な捜査記録を審査会に提出し、検事が捜査内容や不起訴判断の経緯を説明することになっている。審査会は、首相夫人や政権、財務省の高官らの関与の有無についても背任や文書改ざんの関連で審査すると見られる。
不起訴の記者会見で大阪地検の山本真千子特捜部長は「安倍政権に対する遠慮はなかったのか」と問われ「必要な捜査を尽くした。政治的な意図というものは全くない」と断言した。
さて、検察審査会はどういう答えを出すのだろうか。 
森友捜査を指揮 山本特捜部長が「栄転」 函館地検検事正へ 6/26
山本真千子氏は、東京高検検事などを経て、2015年10月から大阪地検特捜部長を務めていた。
森友学園問題の捜査では、陣頭指揮を執り、佐川宣寿元国税庁長官らの立件に意欲を示しているとの情報も一部で伝えられた。無所属の会の江田憲司衆院議員が18年4月、「大阪地検の女性特捜部長のリークがどんどん出てくる」などとツイートすると、物議を醸した。江田氏は後に、「言葉足らずだった」と訂正している。
一方、森友捜査については、大阪地検特捜部は5月に、佐川氏ら財務省職員ら38人を不起訴処分にした。山本氏は会見で、「犯罪にあたるかどうかは慎重に考えざるを得ない」と説明したが、安倍政権に忖度したのかなどと不満の声も上がっていた。
今回、6月25日付で函館地検検事正となる人事が発表されたことを受け、ツイッターやネット掲示板では、この人事がどんな意味を持つのか議論になっている。
佐川氏らを不起訴処分にしたことを重く見て、「また安倍晋三の『ごほうび人事』かよ!」「有利な忖度すると栄転するんだよな」といった声が出た。
反対に、「左遷だろう」「函館に飛ばされたんだな」などと逆の見方も多く出たほか、どちらでもない通常のルートでは、との意見もあった。
ここ数年で報じられた法務省人事を見ると、大阪地検特捜部長からは、東京高検検事兼最高検検事になったケースや東京高検刑事部長になったケースがあった。
山本真千子氏の異動について、元東京地検検事の大澤孝征弁護士は6月26日、ニュースの取材に対し、「栄転だと思います」との見方を示した。
「不起訴にした論功行賞かなと思いますね。札幌などでは批判を受けるので、そこそこに留めた印象もあります。出世は出世でしょう。ただ、大方の検察OBは、不起訴なんてとんでもない、筋を通してほしかったと思っていますよ」  
安倍政権また忖度に“ご褒美” 森友不起訴の特捜部長が栄転 6/26
露骨な論功行賞だ――。法務省は25日、大阪地検の山本真千子特捜部長(54)の函館地検「検事正」への異動を発表した。山本氏は、森友問題で刑事告発されていた佐川宣寿前理財局長ら38人を全員不起訴にした責任者。地検トップの検事正への異動は栄転だ。森友問題の渦中にあっても国税庁長官に昇格させた佐川氏同様、安倍首相を守り抜いたご褒美である。
「森友問題が法廷に持ち込まれれば、司法によって断罪される可能性が高まる。裁判所、とりわけ地裁にはマトモな裁判官も多いからです。だから、安倍政権は行政組織である検察で食い止める必要があったのです」(司法担当記者)
那覇地裁は18日、ゴミ計量票を改ざんして議会に提出した公務員に有罪判決を下した。佐川氏らも起訴なら、有罪も十分ある。安倍政権にとって大阪地検特捜部は頼みの綱だったのだ。
山本氏は、大阪市立大卒業後、1991年東京地検に着任。神戸、大阪、金沢地検などを経て2015年10月、大阪地検初の女性特捜部長に就いた。金沢地検の次席検事に就任した直後の08年4月、朝日新聞のインタビューで、「モットーは現場主義」と熱く語り、キムタクが検事役で出演したドラマ「HERO」がお気に入りと打ち明けている。
「マイペースで、自分を貫くタイプです。記者の間では、彼女ならマトモな捜査をやるのではとの見方もありました。森友案件処理後の検事正ポストは既定路線でしたから、政権サイドの顔色をうかがったのでしょう」(前出の司法担当記者)
9月の自民党総裁選を控え、安倍政権は特捜部長を函館に異動させ、森友問題の幕引きを一気に図る魂胆だ。全員不起訴を不服として、有権者で構成される検察審査会に審査申し立てをしている醍醐聰東大名誉教授が言う。
「私たちが、大阪の検察審査会に申し立てをしていることもあり、山本氏が大阪地検にいることを避ける意味もあったと思います。泥をかぶった公務員を、追及の手が届かないポジションに栄転させるのは安倍政権のお決まりのパターン。谷査恵子氏の在イタリア日本大使館への赴任、佐川氏の国税庁長官しかりです。これほど重大な問題が、司法にすらはかられないでの幕引きは許されません」
やりたい放題である。 
 
 
 
 
 


2018/6