忖度 トカゲ探し

3/12 森友文書改ざん原本 公になる
トカゲはだぁれ

楽しい トカゲ探し
安倍さん捨てて 自民党の自浄努力
忖度捨てる お役人の自浄努力 見せてください


今井尚哉迫田英典佐川宣寿太田充官僚改ざん経緯20172018
朝日報道 3/2佐川辞任 3/9
改ざん原本  3/123/133/143/153/163/173/18
          3/193/203/213/223/233/243/253/26
佐川証人喚問 3/273/283/293/303/314/1
関連情報 / 忖度文化誕生の起源「忖度」の証明忖度の「闇」「忖度」考
関係者 / 安倍昭恵谷査恵子籠池泰典自殺者・・・
 
 
 
決裁文書・関連文書 原本作成
忖度 特別な値引きの経緯 アリバイ証明
先見の明 将来 火の粉を被らない保険
 
  
 
 
決裁文書・関連文書 改ざん版作成
局長発言 辻褄合わせ
お守りします
 
 
 
「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」 
 
 

 
 
●今井尚哉
 

[ 1958/8 - ] 日本の通産官僚。内閣総理大臣秘書官。日本機械輸出組合ブラッセル事務所所長、資源エネルギー庁資源・燃料部政策課課長、経済産業省大臣官房総務課課長、経済産業省貿易経済協力局審議官、資源エネルギー庁次長などを歴任した。
通商産業省や経済産業省において、主として産業政策・エネルギー畑を歩んだ。福島第一原子力発電所事故以後は、関西電力大飯発電所再稼働に道筋をつけるなど、原発再稼働に尽力したことで知られている。第1次安倍内閣の下で内閣官房に出向し事務担当の内閣総理大臣秘書官を務め、その後は経済産業省の本省にて大臣官房総務課課長や貿易経済協力局審議官を経て、外局の資源エネルギー庁で次長に就任するなど、要職を歴任した。安倍晋三に乞われ、第2次安倍内閣の発足とともに政務担当の内閣総理大臣秘書官に就任している。第3次安倍第1次改造内閣が掲げた「一億総活躍社会」というスローガンを発案したことでも知られている。
生い立ち
栃木県生まれ。勤務医の父の下で、栃木県宇都宮市にて育った。栃木県立宇都宮高等学校を卒業後、上京して東京大学に進学し、法学部にて学んだ。1982年、東京大学を卒業した。同年4月、通商産業省に入省した。
官僚として
通商産業省においては、主として産業政策・エネルギーを所管する職務に就くことが多かった。2001年の中央省庁再編後は、経済産業省にて勤務した。2003年、日本機械輸出組合にてブラッセル事務所の所長に就任したため、ベルギーのブリュッセル首都圏地域に渡った。その後、経済産業省の外局である資源エネルギー庁において、資源・燃料部の政策課で課長に就任した。
第1次安倍内閣の発足にともない、内閣官房に出向し、内閣総理大臣秘書官となった。このとき、内閣総理大臣であった安倍晋三の知遇を得た。
第1次安倍改造内閣が退陣すると、経済産業省に戻った。2008年12月、大臣官房にて、いわゆる「官房三課長」の一つである総務課の課長に就任した。また、政策審議室の室長にも併任された。その後、貿易経済協力局の審議官などを務め、2011年6月には審議官としての職務を続けながら資源エネルギー庁の次長に就任した。
福島第一原子力発電所事故を受け菅第2次改造内閣が脱原発を模索する中、原子力発電所の再稼働を目指し奔走した。関西電力大飯発電所再稼働をめぐっては、仙谷由人、斎藤勁ら菅第2次改造内閣や野田内閣の政権幹部を説得するだけでなく、嘉田由紀子、橋下徹ら地方公共団体の首長に直談判して説き伏せるなど、再稼働への道筋をつけた。これらの活動から「経産省に今井あり」と評されるようになり、同期入省の日下部聡、嶋田隆とともに「経産三羽烏」と称され、345億円の国費を投入した福島第一原発敷地内の凍土壁建設にも大きな影響を及ぼしたとみられる。
2012年の第2次安倍内閣の発足にともない、安倍晋三に乞われ政務担当の内閣総理大臣秘書官に就任した。なお、独立行政法人である経済産業研究所においてコンサルティングフェローを務めていたが、2013年6月30日に退任した。
2016年の伊勢志摩サミットの際には、消費税増税の延期理由を国内にアピールするために提起された、「世界は今、リーマン・ショック級のリスクにさらされている」というペーパーを主導して作成したとされる。 
活動・主張
原発再稼働
福島第一原子力発電所事故以降、民国連立政権では原発政策を「三プラス二会合」にて検討することになったが、その場に出席して再稼働させるよう力説した。菅第2次改造内閣にて内閣官房副長官だった仙谷由人、野田内閣にて内閣官房副長官だった斎藤勁の説得に全力を注いだ。のちに斎藤は「大飯の再稼働は今井さん抜きではありえなかっただろう」と語っている。また、滋賀県知事の嘉田由紀子や大阪府知事の橋下徹など、関西広域連合の首長らが再稼働に否定的だと見るや、単独で説得に赴いている。滋賀県知事公館にてブラックアウトと経済や人命への影響を説き、嘉田を翻意させることに成功した。今井の説得に応じた理由について、嘉田は「ピーク時の真夏の消費電力三千キロワットが、今は二千五百キロワットまでカットできているけど、あのときは先行きが見えませんでしたから、折れる以外になかった」と回顧している。また、東京都で行われた橋下と前原誠司との会合にも足を運び、橋下に対して原子力発電の重要性を力説、のちに橋下は再稼働容認を表明した。
新三本の矢
第3次安倍第1次改造内閣が掲げる「一億総活躍社会」とのスローガンを考案した。また、経済産業省に指示して新たな経済政策の素案を提出させたが、それを見た安倍晋三からわかりやすい数値目標を設定するよう指摘されたため、「GDP六百兆円」「出生率一・八達成」を発案した。その後、後付けでこの数字の根拠となるデータを見つけるよう関係省庁に慌てて指示し、数日でアベノミクスの「新三本の矢」政策を取りまとめた。新三本の矢の狙いについて「今度のアベノミクスは、安保から国民の目をそらすことが大事」と説明しており「心地よく受け止められるより、悪い評判のほうが印象に残りやすいので、そのほうがいい」としている。 
人物
安倍晋三との関係
第1次安倍内閣にて内閣総理大臣秘書官となったことから、安倍晋三の知遇を得た。ともに内閣総理大臣秘書官を務めた井上義行は、今井の叔父の今井善衛と安倍の祖父の岸信介とが商工官僚同士だった縁から両者が接近したと述べている。また、井上は、安倍の姻族である牛尾治朗が今井の活用を進言していたと述べている。
第1次安倍改造内閣退陣後も、長谷川榮一とともに安倍を高尾山登山に誘うなど、今井と安倍は交流を深めた。第46回衆議院議員総選挙直前、安倍の事務所ではベテランの政策担当秘書が突然辞任し人材が払底していたため、安倍は今井に着目し、新政権にて政務担当の内閣総理大臣秘書官に就任するよう要請した。これを受け、今井は第2次安倍内閣発足とともに政務担当の内閣総理大臣秘書官に就任した。
第1次・第2次ともに安倍首相に秘書として仕え、内政から外交にまで暗躍した影響力から「影の総理」と見る向きもある。外交を巡ってはロシアとの共同経済活動や中国の一帯一路やAIIBへの参加に積極的な今井に対して、中露との経済協力に慎重な国家安全保障局長の谷内正太郎と政権内で対立があるともされてる。
その他
原発事業で経営危機に陥った東芝が、福島第一原発事故後の原発事業のリスクについての経営判断を誤らせる元凶となった人物として、週刊文春に名指しで批判された。
森友学園問題で、安倍昭恵首相夫人と夫人付きの秘書だった政府職員の2人に聞き取り調査を行った。
NHK記者兼解説委員の岩田明子と仲がよい。
略歴
1958年 - 栃木県にて誕生。
1982年 - 東京大学法学部卒業。
1982年 - 通商産業省入省。
2003年 - 日本機械輸出組合ブラッセル事務所所長。
2006年 - 内閣官房内閣総理大臣秘書官。
2008年 - 経済産業省大臣官房総務課課長。
2008年 - 経済産業省大臣官房政策審議室室長。
2011年 - 資源エネルギー庁次長。
2012年 - 内閣官房内閣総理大臣秘書官。
家族・親族
叔父の今井善衛は、『官僚たちの夏』で主人公と対立する官僚「玉木」のモデルとしても知られており、商工官僚を経て通商産業省で事務次官を務めた。また、同じく叔父で公益財団法人日本国際フォーラム代表理事の今井敬は、新日本製鐵の社長を経て経済団体連合会の会長を務めた人物。現在はほかに一般社団法人日本原子力産業協会理事長の職に就いている。
これらの経緯から、尚哉は当初より「永田町や霞が関界隈でサラブレッド視されてきた」という。また今井善衛の妻は山崎種二の娘であり、安倍晋三夫人である安倍昭恵の叔母が山崎種二の三男(山崎誠三)に嫁いでいるため今井家と安倍家は縁戚に当たる。 
「森友」「東芝」震源地に立つ今井尚哉首相秘書官の暗躍 3/27
「安倍晋三首相が最も信頼する男」。内閣総理大臣秘書官の今井尚哉(たかや)氏の権勢に陰りが見える。元経産官僚の今井氏による首相夫妻への進言は、経済政策、政治日程からプライベートのトラブルにまで至る。しかし、「現代のラスプーチン」さながら絶頂にある今井氏の鉄壁の守りに、ほころびが見えてきた。ほころびは2つ。「森友問題」と「東芝危機」だ。
人生のすべてを安倍政権に
栃木県生まれの今井氏は東京大学法学部を卒業し、1982年に通商産業省(現在の経済産業省)に入省した。新日本製鐵(現在の新日鐵住金)の社長、会長、経団連会長を歴任した今井敬(たかし)氏、元通産省事務次官の今井善衛(ぜんえい)氏(今井敬氏の兄)という2人の叔父を持つサラブレッド中のサラブレッドである。
入省後は主に産業政策・エネルギー畑を歩み、資源エネルギー庁次長などを務めた。嶋田隆氏(現・経産省事務次官)、日下部聡氏(現・資源エネルギー庁長官)と同期で「経産省三羽烏」と呼ばれたこともある。2006年の第1次安倍内閣で、事務担当の首相秘書官に任命された。今井氏の叔父、善衛氏が戦前、通産省が商工省だった時代、商工省次官、大臣を歴任した岸信介(安倍首相の祖父)の部下だったことを知ると、安倍首相は「そうだったの。昔からお世話になっているんだね」と、今井氏に心を開くようになったという
2007年、潰瘍性大腸炎で安倍首相が退くと、今井氏は経産省に戻る。それまで安倍氏にすり寄っていた官僚や記者は潮が引くように離れていったが、今井氏は高尾山登山に同行するなど、不遇時代も寄り添い続けた。今井氏は昭恵夫人に対しても、「奥様、奥様」と如才なく振る舞い、大のお気に入りになる。
2012年、第2次安倍内閣が発足すると、安倍首相のたっての願いで政務担当の首相秘書官に就任する。この時、今井氏は経産省事務次官の最有力候補だったが、「俺の役人人生はここで終わり。最後まで安倍首相に仕える」と周囲に漏らしている。離婚もしている今井氏は言葉通り、人生のすべてを安倍政権に捧げるようになる。
そんな今井氏に安倍首相は全幅の信頼を置いており、「消費税率引き上げの時期から解散のタイミングまで、なんでも相談する」(関係者)という。「一億総活躍社会」やアベノミクス「新・三本の矢」など、安倍政権の目玉政策を策定しているのも今井氏である。3本目の矢である「経済」の中で「インフラ輸出」の旗を掲げ、日本の原発を海外に輸出する政策を推し進めた。これが、東芝を倒産寸前まで追い込んだ巨額赤字の原因になった。このことについては後で詳しく述べる。
鉄壁のガードにほころび
その異常なまでの権限集中により、今や今井氏は「菅義偉官房長官より首相に近い」とされ、「影の総理」または「日本のラスプーチン」と呼ばれている。グレゴリー・ラスプーチンは帝政ロシア末期、ニコライ2世皇帝夫妻に寵愛されてロシアの政治、外交に大きな影響を及ぼし、ロシア帝国崩壊の一因を作ったとされる怪僧だ。
その血筋と経歴故に極めて用心深く、スキャンダルと無縁だった今井氏だが、ここへきて鉄壁のガードにほころびが見えてきた。1つは今、国会を揺るがしている森友問題への関与だ。
財務省と森友学園の国有地取引に関する決済文書が改竄された問題で、前文部科学省事務次官の前川喜平氏は『週刊朝日』(3月30日号)でこう語った。
「忖度ではなく、官邸にいる誰かから『やれ』と言われたのだろう。私は、その“誰か”が総理秘書官の今井尚哉氏ではないかとにらんでいる」
気の小さい官僚に自分の一存で公文書を改竄する勇気などない、というのが自らも官僚であった前川氏の見立てである。3月27日には、国有地管理の責任者である理財局長だった佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官の証人喚問が開かれる予定だ。トカゲの尻尾切りで終わらせたい安倍政権側は、佐川氏に「改竄は自分の一存」と言わせたいところだが、切り捨てられる佐川氏がヤケを起こし、「上から言われた」と証言すれば、「上」の中に今井氏が入っている可能性が高い。それを見越した前川氏は最近、長野県で開いた講演で、こうコメントしている。
「役人は辞めればなんでも言える。佐川さんにそう教えてあげたい」
森友問題でも官邸で収束のシナリオを書いているのは、間違いなく今井氏だ。圧倒的な情報量でマスコミを操ってきたのも同氏だが、佐川氏が腹をくくってパンドラの箱を開ければ、中から「今井」の名前が飛び出してくる可能性は高い。
不可能を可能にした「戦友」
もう1つ、今井氏を脅かしているのは東芝問題である。東芝は4月、元三井住友銀行副頭取の車谷暢昭(くるまたに・のぶあき)氏を会長兼CEO(最高経営責任者)に迎える。一見、東芝のメインバンクである三井住友銀行の支援と思われるが、そうではない。「三井のエース」と言われた車谷氏は、頭取レースに敗れて1年前に三井住友銀行を去り、英投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズの日本法人会長兼共同代表になっていた。メインバンクが送り込んだ訳ではないのである。
車谷氏に目をつけたのは今井氏と経産省事務次官の嶋田隆氏だとされる。車谷氏は東日本大震災による東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、経営危機に瀕した東電に対し、2兆円の緊急融資をまとめあげた。この時、民主党政権下で東電危機に対処するタスクフォースを取り仕切ったのが、経産省に戻り資源エネルギー庁次長を務めていた今井氏だ。
仙谷由人官房副長官をヘッドとする、このタスクフォースは「チーム仙谷」と呼ばれ、嶋田、日下部、今井の経産省三羽烏が顔を揃え、そこに内閣官房参与だった国際協力銀行(JBIC)の前田匡史(ただし)副総裁、東芝電力システム社の首席主監だった田窪昭寛氏が加わった。チーム仙谷は、原発政策を維持するため、史上最悪の原発事故を起こし、誰がどう見ても経営破綻していた東電を存続させた。そのための絶対条件が、2兆円の緊急融資であり、交渉テーブルの向こう側にいたのが車谷氏であった。今井氏にとって車谷氏は、不可能を可能にした時の「戦友」なのだ。
しかし、経産省が主導する日本の原発政策は事実上、破綻している。東電が国から借りた9兆5157億円の賠償金を返済するには、今のレベルの営業利益をそっくり返済に充てたとしても40年はかかる。そんなことをしたら設備投資も技術開発もできず、会社として死んでしまう。それでも今井氏を筆頭に、経産省・官邸の原発推進勢力は強引に東電を延命させている。
「官邸からの圧力」
そうこうするうちに、東電に続いて東芝が火を噴いた。経産省の強い後押しを受けて買収した米原発大手のウエスチングハウスが1兆5000億円近い赤字を生み、東芝本体が債務超過に陥った。海外原発事業で巨額の減損処理が必要なことは、リーマン・ショック後の2009年頃から原発部門や財務部門で認識されていたが、東芝はこれを隠蔽するために粉飾決算を続けた。利益水増しの総額は、7年間で2248億円に及んだ。
が、2248億円という巨額粉飾にもかかわらず、東芝は刑事訴追されていない。東京地検特捜部OBの弁護士はこう指摘する。
「債務超過転落の原因となった2015年の米原発建設会社CB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)の買収に、原発事業の損失を隠蔽する意図があったとすれば、経営陣は背任に問われる。これだけの規模の粉飾を捜査しないのは、検察の怠慢ではないか」
ここでささやかれているのが、「官邸からの圧力」である。今井氏は田窪氏を通じて東芝経営陣と密接な関係を持ち、ウエスチングハウス買収以降の東芝の海外原発事業を後押しした。東芝社内では、常識から考えて無謀と思われる投資でも、田窪氏やその上司で後に社長になる佐々木則夫氏らは、「これは国策だ」の一言で反対を封じてきた。
佐々木氏と前任の西田厚聰(あつとし)氏(2017年に死去)、後任の田中久雄氏の歴代3社長は、粉飾決算の責任を取って辞任。現在は東芝から損害賠償請求を受けている。経産省と気脈を通じる経営者はいなくなったが、今井氏と嶋田氏はそこに車谷氏を送り込み、東芝をリモートコントロールするつもりではないか。
米国で4基、中国で4基
東芝は昨年、増資で海外ファンドから6000億円を掻き集め、2期連続の債務超過を免れた。ウエスチングハウスはカナダの投資グループ傘下のファンドが46億ドル(当時約5200億円)で買収することになり、車谷新会長を迎える東芝には、「一件落着」の空気が漂う。しかし、米国で4基、中国で4基の原発を作りかけて倒産したウエスチングハウスの問題は、まだ収束していない。
施主のスキャナ・コーポレーションとサンティ・クーパー社が建設を断念したVCサマー原発があるサウスカロライナ州では、3月21日、州議会が米ウエスチングハウスの経営幹部を証人喚問した。同原発では建設コストが約1兆7000億円と当初計画の2倍近くに膨らんでおり、経営責任を問う声が高まっている。ウエスチングハウスの親会社だった東芝も責任を免れない。地元住民も東芝に損害賠償を求める訴訟を起こしている。
森友問題も東芝危機も震源を探っていくと今井氏に辿り着く。ラスプーチンに籠絡されたニコライ2世夫妻の代で、ロシア帝国は崩壊した。首相秘書官という陰の立場から官庁や企業を動かし、国を危うくしている今井氏は、まさに現代の日本のラスプーチンと言える。
全てはシナリオ通り。森友疑惑で炙り出された「影の総理」の存在 4/5
森友学園に関する財務省の改ざん問題は、佐川宣寿前国税庁長官への証人喚問を経てもなお真相は明らかにならず、野党側は安倍昭恵首相夫人や今井尚哉(たかや)首相政務担当秘書官の証人喚問を求めています。その今井秘書官とは一体どのような人物なのでしょうか。元全国紙社会部記者の新 恭さんが、自身のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』で彼の素顔と森友問題への「関与」について、あくまで推測の範囲内であるとことわった上で詳述しています。
森友問題をめぐり、野党は安倍首相の政務担当秘書官、今井尚哉氏の証人喚問を求めている。
言うまでもなく疑惑の核心は安倍首相の関与だが、首相の意向をくみ、汚れ仕事の代行を引き受けているのが政務担当秘書官だとすると、今井氏が森友学園への国有地叩き売りと公文書改ざんの全貌を知っているという仮説は十分成り立つだろう。
「私や妻は関係していない」「指示はしていない」と安倍首相は言う。それはそうかもしれないが、代わりに今井秘書官が各省庁の官僚に命じ、それを総理の意向として受け止めた省庁が言われるがままに動くことはありうる話だ。
「今井ちゃんは本当に頭がいい。何を聞いてもすぐ答えが出るんだよ」
安倍首相はそのように今井氏をほめているらしいが、当然、官僚たちは総理の“今井依存症”を知っている。
首相が「改造内閣の目玉政策が欲しい」と言えば、今井氏がわずか3日で「一億総活躍社会」という答えを出した。政策というより空疎なスローガンだが、それこそが今井氏の真骨頂だ。アベノミクスを提言したのも今井氏とされている。
自分で考えるより、今井氏に問う方が早い。依存し、操られる。国家トップの肖像の内部に秘められた構図だ。
小泉純一郎政権の政務担当総理秘書官、飯島勲氏も裏の権力者として恐れられる存在だった。
その著書『小泉官邸秘録』に次のような記述がある。
「(総理の外遊日程について)私の了解なしに相手国との調整にはいったりしないように、外務省に厳命した。」
総理がバックにひかえる秘書官という立場は、そもそも特殊だ。ふつうの秘書よりもはるかに忖度される度合いが強い。「外務省に厳命」という表現が示すように、おそろしく“上から目線”なのである。
補佐官も、人によって強弱はあるものの、立場は似通っている。加計学園の獣医学部新設計画について、前文部科学事務次官、前川喜平氏は2016年9から10月にかけ、和泉洋人首相補佐官に何度か官邸へ呼び出され、「総理は自分の口から言えないので」と、獣医学部新設を早く認めるよう求められたという。
つまり、総理は自らの口で指示を伝える必要がない。秘書官、参事官、補佐官らが、総理の意向をくんで各省庁を動かしてゆく。首相は「関与していない」という態度をとり続け、秘書官らは総理に忠誠を尽くして真実を隠ぺいする。
結局、割を食うのは総理秘書官らから難題をふっかけられたあげく、国会で追及され、詰め腹を切らされる各省庁の幹部たちである。上ばかり見るヒラメ官僚のきらいがあったが、前国税庁長官、佐川宣寿氏などはその一人であろう。
たとえば、安倍首相に政治家や識者が面会を希望しても、今井秘書官が「会わせたくない」と思えば「スケジュールがいっぱいで」と断わられる。さまざまな重要情報のうち、首相の耳に入れたくないものは握りつぶす。安倍首相は今井氏が選別した情報しか与えられず、今井シナリオ通りに動くほかなくなる。
してみると、安倍政権の本質は、今井氏を抜きに語れないということにもなるであろう。
今井氏については当メルマガでこれまで何度も書いてきた。だが、その実像は、われわれ国民には見えない。官邸記者クラブのメンバーはオフレコの懇親会などで彼に接しているが、その言動が報じられることはまずない。
しかし、知り合いの政治部記者からその人物像が漏れ伝わることはある。しばしば耳にするのは「剛腕」「傍若無人」といった評判だ。昨年9月4日の「NEWSポストセブン」にこんな記事が載った。
「『取扱厳重注意』と印字されたA4判2枚のペーパーがある。今井氏が官邸詰め記者とのオフレコ懇談(8月16日)で語った内容を記したメモだ。そこには決して漏れてはいけないはずの官邸での総理との生々しいやりとりがこう書かれている。〈ある記者に安倍総理が、「最近今井さんが僕に厳しい」と漏らしたと聞いたから、僕は机を叩いて、「国民のために総理をお支えすることに命をかけている。総理がそんな姿勢なんだったら今すぐ秘書官を辞めてやる」と言ったんだ。そしたら、安倍総理が謝ってきた〉」
安倍首相が謝ってきたと自慢げに語るのはどうかと思うが、今井氏が激しい気性の持ち主であり、力づくででもコトを進めるタイプであることがよくわかる。
ご記憶の方もいるだろう。昨年4月13日号の週刊文春は、「東芝“原発大暴走”を後押しした安倍首相秘書官 今井尚哉」という記事を大々的に掲載した。
原発の海外輸出に向けて突っ走る東芝がいかに経産省時代の今井氏を頼りにしていたかを、担当者の手帳や、原発部門の幹部たちが交わしたメールを暴露することで明らかにした記事である。
福島原発事故から約3か月後、東芝の原子力フロントエンド営業部グループマネジャーから送られた社内メール。
「トルコプロジェクト関係の皆様 本日付で、今井審議官はエネ庁次長兼任発令が出ましたので、お知らせいたします。…原子力システム輸出について、エネ庁次長としての立場で、より一層熱心に主導されます。」
東芝が、政府における原発輸出政策の推進役として今井氏に大きな期待をかけていたことがよく分かる文面だ。
その後、秘書官として官邸に戻った今井氏は福島原発事故で滞っていたトルコへの原発輸出プロジェクトを本格的に再開させるため安倍首相に進言して2013年5月、二人一緒にトルコ、UAEを訪問している。脱原発を公言していた大阪市の橋下徹市長を説得して再稼働に方向転換させたのも今井氏だといわれる。
今井氏は経産省官僚のなかでも、財界にとっては特別な存在だ。叔父である経団連会長、今井敬氏は現在も経団連名誉会長、新日鐵住金相談役名誉会長として財界に隠然たる影響力を持っている。
あえて邪推をするなら、今井敬氏の財界人脈をバックに、前国税庁長官、佐川宣寿氏が証人喚問で余計なことを言わないよう、近い将来の再就職を匂わした可能性すら否定できない。
安倍首相自身、財界のレジェンドを叔父に持つ今井秘書官との絆は、集票、集金の面からもとりわけ重視しているに違いない。第一次政権で事務担当の総理秘書官だった今井氏を気に入っていた安倍首相は第二次政権で政務担当秘書官に抜擢、よほど気が合うのか、個人的にも家族ぐるみの付き合いを続けている。
経団連が2014年から献金の呼びかけを再開し、16年から大手銀行が18年ぶりに自民党への政治献金を復活させた背後に、今井秘書官の暗躍があったという噂もある。あながち的外れとはいえまい。
森友問題に戻ると、昨今ではあからさまに今井氏やその周辺に疑いの目を向ける識者も増えてきた。
法務相の事務担当秘書官の経験がある住田裕子弁護士はテレビ番組でこう発言した。
「総理答弁と関連がある場合、省庁の官房文書課が総理のところと連絡調整する。総理の秘書官がある程度、ちゃんと采配してらっしゃるはず…総理秘書官、総理補佐官あたりの総理周辺の事務方にはちゃんと情報があがっている。」
前川喜平氏もテレビ番組のインタビューで次のように指摘した。
「総理答弁だったら官邸に持っていって、官邸の秘書官や関係の人たちとすり合わせるわけですね。大臣の答弁と局長答弁が食い違わないように調整しますよね。そういうことを、前の日の夜にやるはずです…佐川さんの一存で無茶なことを言っているんじゃなくて、私は官邸とかと調整した上での答弁だと思いますけどね。」
佐川氏は官邸の操り人形のように答弁させられていたのではないか。そうさせた張本人として、今井秘書官が浮かび上がるのは当然であろう。
昭恵夫人の“秘書役”をつとめ、森友学園のために財務省に問合せをした谷査恵子氏を経産省から送り込んだのは今井氏である。疑惑の焦点は佐川氏から今井氏に移っている。
 
 
●迫田英典
 

[ 1959 - ] 日本の元財務官僚。山口県豊北町(現下関市豊北町)出身。山口県立山口高等学校卒業。1982年、東京大学法学部卒業、大蔵省入省。竹下内閣の内閣総理大臣秘書官補。
1978年3月、山口県立山口高等学校卒業
1982年3月、東京大学法学部卒業
1982年4月、大蔵省(現 財務省)入省
1999年、東京国税局徴収部長。
2000年、金融庁総務企画部信用課信用機構室長。
2002年、徳島県庁企画総務部長。
2004年、主計官(農林水産係)。
2006年、主計官(厚生労働係)。
2008年、主計局総務課長。
2009年、財務省大臣官房総合政策課長。
2010年、主計局次長。
2011年、内閣官房内閣官房副長官補室内閣審議官。
2013年、関東信越国税局長。
2014年、財務省大臣官房総括審議官。
2015年7月、理財局長。
2016年6月17日、第47代国税庁長官。
2017年7月5日、退官。

2018年1月、TMI総合法律事務所顧問及び三井不動産顧問に就任した。  
2017/3/24
昭恵夫人の証人喚問要求 4野党一致、菅氏拒否  
民進、共産、自由、社民の野党4党は24日午前、国会対策委員長会談を開き、学校法人「森友学園」(大阪市)を巡る問題に関し、安倍昭恵首相夫人の証人喚問を実施するよう与党に求めることで一致した。同学園の籠池泰典氏の23日の証人喚問を受け「事実を明らかにするためには同じ条件での発言が公平だ」(民進党の山井和則国会対策委員長)とした。
国有地売却や大阪府による認可の経緯を明らかにするため、昭恵氏のほか、松井一郎大阪府知事、同学園の元顧問弁護士も新たに証人喚問を要求することを決めた。これまで籠池氏とともに参考人招致を求めてきた迫田英典国税庁長官ら5人の政府職員に関しても証人喚問の要求に切り替える。
山井氏は昭恵氏に関し「(国有地売却などで)口利きしたのではないかという疑惑が出てきている」と指摘。昭恵氏が23日夜に自身のフェイスブックで寄付や借地権延長の陳情への関与を否定したことについても「第三者が原稿を書いてもわからない。フェアでない」と述べた。
政府・与党は籠池氏の証言に疑義があるとの立場を崩さない。自民党の二階俊博幹事長は24日午前の記者会見で、昭恵氏の証人喚問について「必要は全くない」と述べた。公明党の井上義久幹事長も記者会見で「証人として聞く必要はない」と語った。
菅義偉官房長官は閣議後の記者会見で「国会で首相が丁寧に説明している」と喚問を拒否した。24日午前の参院予算委員会では、昭恵夫人付の政府職員、谷査恵子氏のメールアドレスなど個人情報を23日に公開したことを陳謝した。
首相、関与改めて否定 森友問題
安倍晋三首相は24日午前の参院予算委員会で、学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却や学園の小学校の認可手続きに関し「私も妻も事務所も全く関与していない。そのことは明確に申しあげておきたい」と改めて関与を否定した。学園の理事長退任を表明している籠池泰典氏が23日の証人喚問で発言した内容について「事実と反することが述べられたのは誠に遺憾だ」と批判した。
籠池氏は23日の証人喚問で、昭恵夫人から2015年9月に寄付金100万円を受け取ったと明言。同10月に国有地の定期借地契約の延長を巡り昭恵夫人に相談し、翌11月に夫人付の政府職員から財務省に問い合わせた内容をファクスで回答されたとも証言した。
首相は夫人付の政府職員の対応について「制度上、法律上どうなっているかの問い合わせだ。依頼や働きかけ、不当な圧力では全くない」との認識を示した。「この方に責任を押しつけるわけではない。勝手にやったわけでももちろんない」とも説明。「忖度(そんたく)が働き、本質の問題に関わったかといえば全くそんなことはない」と語った。
学園との国有地売却交渉時に財務省理財局長だった迫田英典国税庁長官は参院予算委で「政治的な配慮をするべくもなかった。本件に関して国会議員をはじめとした政治家、また秘書からの問い合わせ等は一切ない」と政治家の働きかけや政治的配慮を否定。近畿財務局長だった武内良樹国際局長も「政治家とその秘書などから問い合わせ等は一切なく、政治的な配慮は一切していない」と言明した。
首相は昭恵夫人らの証人喚問に関して「補助金などの不正、刑事罰に関わることをやっているわけでは妻はない。私とかが出ろというのはおかしな話だ」と述べ、拒否する考えを示した。
「口止めでない」「虚偽だらけ」 籠池氏証言に反論
学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地払い下げをめぐる問題で、理事長の籠池泰典氏が証人喚問で名指しした関係者が24日、相次いで反論の声を上げた。同日の参院予算委員会では財務省の当時の担当幹部が参考人として証言。与党側が幕引きをはかる一方、野党は首相夫人らの証人喚問を要求し、なお追及する姿勢を示した。
「疑惑」メール公開
「悪意に満ちたものだ」。24日午前の参院予算委員会で安倍晋三首相はまくし立てるように籠池氏を批判。前日の証人喚問で、籠池氏が「(昭恵・首相夫人から)口止めともとれるメールがあった」と指摘したことについて、「李下(りか)に冠を正さずとの趣旨で送ったものだ」として、真っ向から否定してみせた。
自民党は昭恵夫人と籠池氏の妻のメールのやりとりを公開。首相は「口止めがあったかのごとく証言があったが、そうではない」と語気を強めて反論した。
同学園に首相側が100万円を寄付したとの主張を巡っても、安倍首相は「(籠池氏は)密室でのやりとりで反証できない、事実と異なることを述べられた」といらだちを隠せない様子。
ただ、公開されたメールの文面からは問題発覚後も頻繁に連絡を取り合っていた実態が浮かび、野党は昭恵夫人らを籠池氏と同じく、証人喚問するよう求めた。
政治的配慮ない
森友学園に払い下げられた国有地の評価額が9億5600万円から1億3400万円まで引き下げられたことが、一連の疑惑の根幹。地中に埋まったごみの撤去費を差し引いたことが理由とされているが、詳細な背景は分かっていない。
予算委には、同学園の小学校用地買収交渉時の財務省理財局長、迫田英典・国税庁長官も参考人招致。籠池氏の「政治的な関与があったと理解している」との発言について、「一切、報告を受けておらず、政治的配慮をするべくもなかった」ときっぱりと否定。当時の近畿財務局長の武内良樹・同省国際局長は「政治家や秘書からの問い合わせもなかった」と淡々と述べた。
SNSでも
SNSでの反論も相次いだ。籠池氏から「はしごを外された」との指摘を受けた大阪府の松井一郎知事は23日にツイッターで「(籠池氏と)会ったこともない。はしごは虚偽だらけ。なぜ恨まれなければならないのか」「逆恨みはやめていただきたい」と訴えた。
昭恵夫人も23日に自身のフェイスブックを更新し、「籠池さんに100万円の寄付金を渡したことも講演料を頂いたこともありません」と改めて強調。同学園で昭恵夫人が講演した際に寄付金のやりとりがあったとされる控室は園長室ではなかったとして「事実と異なります」と断言した。
迫田国税庁長官「政治的な配慮していない」 
学校法人「森友学園」への国有地売却を巡り、交渉時に財務省理財局長だった迫田英典国税庁長官は24日の参院予算委員会で「当時、本件について報告を受けたことはなく政治的な配慮をするべくもなかった」と述べた。国会議員やその秘書からの問い合わせがあったかどうかは「一切なかった」と否定した。
交渉当時、近畿財務局長だった武内良樹財務省国際局長も「政治家やその秘書から問い合わせなどは一切なく、政治的な配慮は一切していない」と語った。 
2017/7/4
省庁の幹部人事決定 厚生次官に蒲原氏  
政府は4日の閣議で、省庁の幹部人事を決めた。財務省は佐藤慎一次官の後任に福田淳一主計局長が昇格する。迫田英典国税庁長官は退任し、後任には佐川宣寿理財局長を起用する。
厚生労働省は次官に蒲原基道老健局長を起用する。新設する次官級の医務技監には鈴木康裕保険局長を起用する。
文部科学省は空席だった文部科学審議官に伊藤洋一科学技術・学術政策局長が就く。天下り問題で減給処分を受けた藤原誠初等中等教育局長は約1年ぶりに官房長に戻る。
外務省は片上慶一外務審議官(経済担当)が退任し、後任に山崎和之官房長を充てる。
総務省は佐藤文俊事務次官の後任に安田充自治行政局長が昇格する。
経済産業省は菅原郁郎次官の後任に嶋田隆通商政策局長が昇格する。
国土交通省は武藤浩事務次官の後任に、毛利信二国土交通審議官が昇格する。農林水産省は林野庁長官に沖修司同庁次長が昇格する。水産庁長官には長谷成人同庁次長が就く。
環境省は小林正明事務次官が退任し、後任に森本英香官房長を充てる。
内閣府は西川正郎次官が退任し、後任に河内隆官房長を充てる。
復興庁は西脇隆俊次官の後任に関博之統括官が昇格する。公正取引委員会は事務総長に山田昭典経済取引局長が就く。
財務次官に福田氏 主計局長から昇格 浅川財務官は留任  
麻生太郎財務・金融相は4日、5日付で財務省の事務次官に福田淳一主計局長(57)が昇格する人事を発表した。佐藤慎一事務次官(60)は退任し、主計局長の後任には岡本薫明官房長(56)が就く。国際部門を統括する浅川雅嗣財務官(59)は留任し、現職3年目に臨む。 国税庁長官には佐川宣寿理財局長(59)を充てる。現任の迫田英典氏(57)は退任する。
 
 
●佐川宣寿
 

[1957- ] 日本の元大蔵・財務官僚。第48代国税庁長官。福島県平市(現在のいわき市)生まれ。平市立平第一小学校、いわき市立平第一中学校で学ぶ。中学3年の時、父を亡くす。その後、東京都内の中学校に転校。九段高校に進学した際には、3人の兄が学費を負担してくれた。
1982年、東京大学経済学部卒業、大蔵省入省。
1984年、大阪国税局調査部。
1987年、名古屋国税局高山税務署長。
1998年7月、近畿財務局理財部長。
2001年、塩川財務大臣秘書官。
2004年、財務省主計局主計官。
2008年、主税局総務課長。
2010年、財務省大臣官房審議官(主税局担当)。
2011年7月1日、東日本大震災復興対策本部事務局次長。
2012年2月10日、復興庁統括官付審議官。
2013年6月28日、大阪国税局長。
2014年7月、国税庁次長。
2015年7月7日、関税局長。
2016年6月17日、理財局長。
2017年7月5日、国税庁長官(第48代)。
2018年3月9日、麻生太郎財務大臣により懲戒処分(減給20%3ヶ月)。同日、依願退官。
出身地いわき市の「いわき応援大使」を務めている。
森友学園問題における答弁
学校法人森友学園への払い下げ問題について、近畿財務局と森友学園との交渉経過や、その際の記録の有無について政府参考人として答弁して広く注目を集めた。
2017年2月24日に衆議院予算委員会で、近畿財務局と学校法人森友学園の交渉や面会の記録は「売買契約の締結をもって、事案は終了した。記録は速やかに廃棄した」と、3月6日に参議院予算委員会で、「産業廃棄物の場内処分を近畿財務局が業者に促していた」の報道に「財務局が掘り出したごみを埋め戻すというようなことを指示するということはあり得ない」と、4月3日に決算行政監視委員会で、電子データは「短期間で自動的に消去されて、復元できないようなシステムになっている」と、4月28日に財務金融委員会で、2016年3月15日の財務省で籠池夫妻と面会した際に籠池が録音したとされる音声データは「どういう風にでき上がったものなのか承知していない」[19]と、それぞれ答弁した。  
佐川国税庁長官の発言
佐川宣寿 財務省理財局長(当時) 「売買契約締結をもって事案は終了しているので、記録が残っていない。速やかに事業終了で廃棄していると思う」
  朝日新聞デジタル 2017年3月19日
3月9日、これまで“逃亡”を続けてきた前財務省理財局長の佐川宣寿国税庁長官が辞任の意向を固めたことが明らかになった。森友学園問題に関して、財務省理財局長として国会で行った答弁が「虚偽だ」と指摘されており、混乱の責任を取った形だ。では、どのような言葉があったのか、あらためて振り返ってみたい。
佐川氏は昨年の国会で森友学園側との交渉記録は「廃棄した」と何度も答弁してきた。その最たるものが、昨年2月24日の衆院予算委員会で発せられた冒頭の発言だ。そして、「廃棄」とともに繰り返されたのが「適正」という言葉である。
「国有地は時価で売るのが基本で、適正な価格で売っている」
  毎日新聞 2017年2月17日
「適正」だという根拠の交渉記録を求められると「廃棄した」と繰り返す。どうせいっちゅうねん。挙句の果てには、次のようなトンデモないことまで言い出した。
「(電子データは)短期間で自動的に消去されて、復元できないようなシステムになっている」
 朝日新聞デジタル 2017年4月10日
この“自動証拠隠滅システム”についてはネット上でも話題になり、発言の4日後の4月7日に中尾睦理財局次長が「自動消去機能というのは基本的にございません」と訂正した(毎日新聞 2017年5月16日)。
また、佐川氏は昨年3月15日の衆院財務金融委員会では次のように答弁している。
「価格につきまして、こちらから提示したこともございませんし、先方から、いくらで買いたいといった希望があったこともない」
  毎日新聞 2017年12月4日
佐川氏の答弁が虚偽だったことはすでに明らかだ。
佐川氏が「廃棄した」と答弁していた交渉関連記録は残されていた。財務省近畿財務局は今年1月、交渉に関連する文書5件を開示している。これらの文書には、「(新たなごみの)撤去費を反映させた評価額で買い取りたい」などとする学園側の要望事項や国の対応方針が明記されていた(朝日新聞デジタル 1月30日)。2月1日には佐川氏の後任の太田充理財局長が、これら以外にも内部文書が存在することを認めている。
また、森友学園の籠池泰典前理事長と財務省近畿財務局の担当者が事前に価格交渉していたとされる音声データの存在も明らかになった(日テレNEWS24 2017年11月27日)。売買交渉の中では、近畿財務局の職員が「1億3千を下回る金額というのはない」などと学園側に伝えていた(朝日新聞デジタル 2017年11月27日)。
ついに自殺者も……。そして擁護し続けた麻生氏は
昨年7月、佐川氏は国税庁長官に任命された。佐川氏は通例の就任に際する記者会見を開かず、“逃亡”を始める。「諸般の事情により行わないことにした」という国税庁の説明も話題を呼んだ(東京新聞 2017年8月9日)。佐川氏が就任後、国税職員向けの訓示で「文書の徹底管理」を指示していたことも報じられた。
「綱紀の厳正な保持に努め、行政文書・情報の管理の徹底に特段の配意を・・・」
  朝日新聞デジタル 1月10日
「まずお前が文書を徹底管理しろよ!」と思った人は少なくあるまい。野党側は再三にわたって佐川氏の国会招致を求めてきたが、与党は断固拒否を続けている。特に、安倍晋三首相、麻生太郎副総理兼財務相は、徹底的に佐川氏を擁護し続けてきた。
麻生氏は佐川氏が国税庁長官に就任したことについて、堂々とこう言い放った。
麻生太郎 副総理兼財務相「(佐川氏は国会で)丁寧な説明に努めてきた。適材だ」
  毎日新聞 2017年7月22日
「丁寧な説明」に一番遠い人物をよりによって「丁寧な説明に努めてきた」と評してしまうのが麻生氏らしい。今年2月15日の衆院予算委員会では「極めて有能な役人だ」と評してみせた(共同通信 2月15日)。
また、佐川氏を国税庁長官のポストに任命した安倍首相は、昨年12月4日の参院本会議で野党に批判されると、次のように反論している。
安倍晋三首相 「それぞれのポストに最もふさわしい人材を適材適所で配置する、という考え方に基づいて行った」
  時事ドットコムニュース 2017年2月4日
しかし、かつては野党に対して強気の姿勢を貫いた佐川氏を「さえている」(『週刊文春』2017年7月13日号)と評価していた安倍首相も、最近は「佐川も定年だしね」と更迭を示唆していたという。佐川氏に責任を押し付けて首を切り、一気に問題の解決を図っていたようだ(『週刊文春』3月15日号)。
もともと森友学園問題は、安倍昭恵首相夫人が国有地に建つ予定だった小学校の名誉校長に一時就任し、行政側が忖度して不可解な値引きにつながったのではないかという疑惑から始まったものだ。
3月2日には、森友学園との契約時に財務省が作成した決裁文書が改ざんされて国会に提出された疑いがあると朝日新聞がスクープした。報道によると、原本には記されていた、森友学園側からの要請という部分や、特例的な内容となるという文言が削除、あるいは修正されていたという。報道が事実なら、佐川氏と財務省は組織ぐるみで公文書を改ざんし、隠蔽工作を行っていたということになる。
3月9日には、近畿財務局で森友学園との交渉を担当した職員が自殺したという報道があった。この報道が佐川氏の辞任とどう関わっているかはわからない。だが、一連の問題が佐川氏の辞任で幕引きとはいかないことだけは確かである。
麻生太郎 副総理兼財務相 「理財局長時代の国会対応に丁寧さを欠き、混乱を招いた」
  YOMIURI ONLINE 2018年3月9日
3月9日夜、緊急会見を開いた麻生氏が最初に挙げた佐川氏辞任の理由がコレ。自分で「丁寧な説明に努めてきた」って言ってたのに!   
 
 
●太田充
 

[ 1960- ] 日本の財務官僚。島根県松江市出身で、島根県立松江南高等学校を経て1983年に東京大学法学部を卒業し、大蔵省に入省した。
1983年(昭和58年) 大蔵省入省
2003年(平成15年)9月1日 監督局総務課協同組織金融室長
2005年(平成17年)7月13日 財務省に出向
2008年(平成20年)7月4日 主計局主計官
2009年(平成21年)7月14日 主計局総務課長
2009年(平成21年)7月21日 免・兼主計局給与共済課長
2011年(平成23年)7月8日 兼主計局主計官(国土交通係、環境係担当)
2011年(平成23年)7月15日 免・兼主計局主計官(国土交通係、環境係担当)
2011年(平成23年)8月2日 主計局次長
2011年(平成23年)9月2日 内閣総理大臣秘書官
2013年(平成25年)6月28日 主計局次長
2015年(平成27年)7月7日 大臣官房総括審議官
2017年(平成29年)7月5日 理財局長  
自民・和田氏「変な答弁、政権おとしめる意図?」  3018/3/19
 財務省・太田氏「いくら何でも」声荒げ3連発
森友学園の国有地取引をめぐる財務省による決裁文書の改ざん問題。3月19日の参院予算委員会での集中審議で、自民党・和田政宗氏の質問が物議を醸している。
和田氏は、今回の国会審議で答弁に立っている太田充・理財局長が、民主党政権時代に野田佳彦首相(当時)の首相秘書官を務めていたと指摘。その上でこう質問した。
「まさかとは思いますが、太田理財局長は、民主党政権時代に野田総理の秘書官も務めておりまして、増税派だから、アベノミクスをつぶすために、安倍政権をおとしめるために、意図的に変な答弁をしているんじゃないか」
太田・理財局長は、「いくら何でも」と3回も繰り返し、語気を強めて反論した。
「いや、お答えを申し上げます。私は、公務員として、お仕えした方に一生懸命お仕えするのが、仕事なんで。それをやられるとさすがに。いくら何でも、そんなつもりは全くありません。それはいくら何でも、それはいくら何でもご容赦ください」
ネット上には、質問の内容を疑問視する声が相次いでいる。立憲民主党の蓮舫氏は「この発言は看過できません。昼に再開される予定の理事会で与党に抗議します。しかし、醜いです」とツイートしている。
交渉記録、調査へ 財務省・太田理財局長 3/19
財務省の太田充理財局長は19日の参院予算委員会で、「森友学園」への国有地売却を巡る交渉記録が近畿財務局内に保存されていたことについて「誠心誠意調査したい」と述べ、今後調査する方針を示した。
毎日新聞が19日朝刊で交渉記録の存在を報じたことに関連し、太田氏は「決裁文書の書き換えの状況からして、他にも今まで言ってきたことと違うことが起きているのではないかという疑問はよく分かる」と述べ、改ざん問題への対応後に調査する考えを示した。麻生太郎財務相も「更なる対応をしなければならない」と語った。
「いくら何でも」太田理財局長 財務省「エース級」事務次官「本命」だった... 3/19
財務省の決裁文書書き換え問題をめぐって2018年3月19日に参院予算委員会で行われた集中審議で、答弁する側の太田充理財局長が質問に対して「それはいくら何でもご容赦ください!」と声を荒らげる一幕があった。
太田氏は民主党・野田政権で首相秘書官を務めていたことがあり、財務省は「増税派」で「意図的に変な答弁をしているのではないか」と指摘されたことに反発したためだ。太田氏は首相秘書官起用時、財務省が「増税実現へ人事画策」する一環として官邸に送り込まれたと報じられたこともある。
「官邸や自民党がこじ開けなければ書き換えの事実は完全に闇に」
この日の国会審議では、与党も財務省批判一色だった。自民党の和田政宗参院議員は、
「財務省は書き換えの事実を隠し続けており、官邸や自民党がこじ開けなければ書き換えの事実は完全に闇に葬られていたかもしれない」
などと主張。太田氏の答弁からは「誰が書き換えさせたか」をはじめとする新たな情報が明らかにならないことに「何にも調査してないですよね?」といらだった。さらに、具体的にどの答弁のことを指しているのかは明らかではないが、太田氏の答弁は「切り取られる」リスクがあることを問題視した。
「太田理財局長は一生懸命答弁してくれているのかも知れないが、そこに、例えば一部メディアで切り取られるような発言も入っている。これは、佐川理財局長がそういう答弁をしたからこういうこと(決裁書類の改ざん)になっているのに、また同じことをやっている」
「増税派だから、アベノミクスをつぶすために、安倍政権をおとしめるために」...
太田氏は11年9月の民主党・野田政権発足時に、主計局次長から7人いる秘書官のうちの1人に起用されている。和田氏はこのことを指摘し、
「増税派だから、アベノミクスをつぶすために、安倍政権をおとしめるために、意図的に変な答弁をしているんじゃないですか?どうですか?」
と疑問をぶつけた。そうすると太田氏は、「いくら何でも」と3回繰り返し、首を何回も横に振りながら、色をなして反論した。
「いや...、お答えを申し上げます。私は、公務員として、お仕えした方に一生懸命お仕えするのが仕事なんで...。それをやられるとさすがに、いくら何でも、そんなつもりは全くありません。それはいくら何でも、それはいくら何でもご容赦ください」
和田氏はこの反論に特に反応を示さず、「では、次のパネルをご覧ください」と、次の話題に移った。
この日は終日質問の矢面に立たされた太田理財局長、午後には共産党・小池晃書記局長に対し、安倍昭恵氏の名前が決裁文書に掲載されていた理由について、「総理夫人」だからと答え、野党を勢いづかせる場面もあった。
野田政権では「ホットライン」の役割果たす
太田氏は東大法学部を卒業し、1983年に当時の大蔵省に入省。矢野康治官房長(1985年入省)の2年先輩にあたる。2011年に首相秘書官に起用された際は、増税を目指す財務省の意向を反映しているとの報道が相次いだ。例えば朝日新聞は11年9月2日、
「野田流、裏に財務省 増税実現へ人事画策 首相、組織力を信頼」
と題した特集記事で、太田氏を
「財務省は野田官邸の態勢固めでも、全面支援の構えだ。首相秘書官に太田充主計局次長という『エース級』(財務副大臣経験者)を送り込んだ」
と紹介。9月4日の日経ヴェリタスも、
「官房秘書課長の岡本薫明と並んで主計畑で83年組の先頭を走り、官邸勤務の経験もある太田の登用は野田と財務省のホットラインの継続を裏打ちする」
などと分析した。財務省に復帰してからも「エース級」との評価は変わらず、次期事務次官人事の見通しを報じる17年7月の日経新聞の記事では
「本命は総括審議官から理財局長に就いた太田充氏」
と言及されている。  
 
 
●官僚

玉木財務官の「後継レース」に異変 2010/10
これまで波乱のない人事と見られていた財務省の財務官レースに異変が生じている。玉木林太郎財務官(76年入省)の次は中尾武彦国際局長(78年)。その後は古澤満宏氏(79年)、林信光氏(80年)、浅川雅嗣副財務官(81年)、梶川幹夫米国公使(82年)の順番で回ると見られていた。ところが、7月末の定期異動で、古澤氏は国際局次長から国際通貨基金(IMF)に、林氏は国際局担当審議官から世界銀行に出向となった。IMF・世銀への出向期間は最低でも2年とされる。玉木財務官が金融庁から林氏の同期の山崎達雄氏(80年)を呼び寄せて国際局次長に就けたこともあり、古澤、林両氏は財務官レースから大きく後退したと囁かれる。中尾国際局長は玉木財務官との不仲が伝えられるが、来年以降の昇格は固い。現在2年目の玉木氏が財務官を3年務めない限り、古澤氏が財務省に戻り国際局長に就くことはできない。福田 ・・・ 
日銀総裁の交代とTPPで財務省人事に動き  2013/03/31
日銀の新総裁にアジア開発銀行前総裁の黒田氏が就任したことや、日本がTPP参加を正式に表明したことで、財務省の人事に動きが出ている。
アジア開発銀行の総裁は選挙で選出されるが、日本からは財務省の中尾武彦財務官が立候補していた。一時は中国が総裁のポストと取りに来るという噂もあったが、3月24日の締め切りまでに対抗馬は現れず、中尾氏は信任投票を経て選出されることが確定的となった。
これに伴い空席となる財務官のポストには、現理財局長の古澤満宏氏(79年入省)が就く。また理財局長には、林信光会計センター所長(80年)が就任する。古澤氏は一時は財務官の有力候補ともいわれた。だが、IMFを経由して理財局長となったため財務官にはならないとの見方がもっぱらだったが、黒田氏の総裁就任をきっかけに財務官就任となった。
また政府は3月26日、佐々木豊成内閣官房副長官補(76年)がTPP担当の総括官に就任することから、後任の副長官補として古谷一之国税庁長官(78年)を充てる人事を決定した。これに伴い、後任の国税庁長官には、財務省の稲垣光隆関税局長(80年)が就任する。
ただ、今回の人事はあくまで黒田氏の日銀総裁就任とTPPに関連したものであり、財務省本体の次官レースには大きく影響しない可能性が高い。
現在事務次官の真砂氏は78年入省、主計局長の木下氏と官房長の香川氏はともに79年入省で年次が詰まっている。ただ80年の林氏が理財局長に、同じく80年入省で関税局長の稲垣氏が国税庁長官に就任したことで、その後の年次には多少の余裕が出てきている。
財務省の人事が大きく動くのは、やはり現在の真砂次官が退任するタイミングである。次官の有力候補といわれる木下主計局長と香川官房長が短期で連続して次官に就任するのか、どちらかが次官レースから降りるのか、それによって80年入省以降の人事も大きく影響してくるだろう。 
林国税庁長官が就任会見  2014/7/24
国税庁長官に4日就任した林信光氏(57)が24日、同庁で記者会見した。「グローバル化やIT化が進み、国境をまたぐ商取引も増えている。税の仕事は困難で複雑になっており、自らをバージョンアップするつもりで取り組みたい」と抱負を語った。
1980年に旧大蔵省入省。2007年に福田康夫首相の秘書官、昨年3月からは財務省理財局長を務めた。
来年の相続税の課税ベース拡大について「納税者に仕組みを理解していただけるよう、税務署の相談体制を充実させたい」と強調。国税職員の不祥事が相次いでいることを受け「職員の綱紀保持を徹底したい」と話した。 
財務省・佐藤慎一主税局長の蹉跌 2015/11/4
消費税を10%に再増税する際に、「マイナンバーカード」を使って還付する制度を仕掛けた財務省は、近年稀にみるほどの完敗をくらった。仕組みが複雑すぎるうえ、どうみても財務省がケチっているとしか見えない“愚策”ゆえに、一般世論が猛反発。結局、撤回に追い込まれ、仕掛けておきながら財務省は何も得るものはなかった。この経過を分析すると、次期事務次官就任に「王手」をかけていた主税局長・佐藤慎一氏が自らの功を焦るがあまりの“自爆”という面が濃厚だ。エリート官僚、佐藤慎一氏の蹉跌を検証する。
ことの発端は、麻生太郎財務相が9月初め、トルコで開かれたG20で、同行した記者団に話したことから始まる。ちょうどG20は、その直前の8月下旬からマーケットに大きなインパクトを与えていた中国経済の変調「チャイナショック」が、話題の中心になるはずだった。だが、麻生発言を受けて各紙は、それをかき消すように、マイナンバーカードを使った還付制度を大々的に報道。これによりG20の本来のメインテーマであるチャイナショックは、すっかり後景に退いた。
安倍晋三首相は常々「リーマン・ショックのような大きな経済変動がなければ」という条件付きで、2017年4月に消費税を10%に再引き上げすることを認めていた。ところが、チャイナショックによって世界の工場である中国の輸入は2ケタ減という大幅減少に見舞われた。チャイナショックは、リーマン・ショックのように一気に津波のようには世界経済を襲わないが、電子部品や素材メーカー、海運会社などを通じて、じわりじわりと「負のインパクト」が波及する可能性はある。
そこで、チャイナショックがリーマン並みの大きなインパクトを経済に与え、それによって安倍首相が再び消費税の引き上げを先送りする名目に使うことを、何としてでも避けなければならない――。「おそらく、佐藤君には、そんな計算が働いたのだろう。本来の争点を隠し、自分たちが意図する消費税再増税に世間の目を向かせるアドバルーンに違いない」。霞が関の官僚の手練手管に詳しい元財務官僚はそう指摘する。
麻生大臣が唱えた還付制度とは、消費税が10%に再増税された際に食料品(酒類を除く)に限っては2%の増税分に相当する給付金を事後に納税者に還付するとことにし、この還付にあたってはこれから導入されるマイナンバーを使って算出し、上限は年4,000円にする、というものだ。西欧諸国では食料品、書籍・新聞に対して軽減税率が適用されるのが一般的で、与党の公明党もそれを望んでいたが、財務省は税金のとりっぱぐれが増える軽減税率適用については及び腰で、その次善の策として打ち出したのがマイナンバーを使った還付制度だった。
しかし、たった4,000円の還付のために、まだ海のものとも山のものともつかないマイナンバーを使って給付額を算出しなければならないなど、納税者からすると、やたら手間がかかるわりにはメリットが少ない。人を馬鹿にしたような案だった。
もちろん麻生大臣が自らこんなアイディアを思いつくはずがない。振り付けたのは、財務省の佐藤慎一主税局長だった。
佐藤慎一氏は、大阪の天王寺高校を経て東大経済学部を卒業し、1980年に旧大蔵省に入省。東大法学部卒が圧倒的に多い財務省のなかでは、ややランクの下の経済学部卒。エース級が送り込まれる予算編成を受け持つ主計局ではなく、どちらかというと税制などを担う主税局畑が長い。
そもそも80年入省組でトップだったのは、稲垣光隆氏(旭丘高校卒、東大法)だった。国家公務員上級職員と同時に司法試験も合格している秀才で、入省間もない頃から将来の次官候補と目され、当時、同省内の実力者だった斎藤次郎氏(元事務次官、後に日本郵政社長)の娘と見合い結婚している。
ただ、このことにより「斎藤氏に近い=小沢一郎に近い」と勘繰られやすくなり、小沢憎しで凝り固まっていた自民党有力者の間に忌避する空気が広がった。最後は国税庁長官まで上り詰めたが事務次官にはなれず、その後、TMI法律事務所に顧問として転出している。
80年入省組のナンバーツーは林信光氏(洛星高校卒、東大法)だった。林氏は英語がネイティブ並みに流暢で、若くして国際通貨基金(IMF)に出向し、福田康夫首相秘書官も務めた。しかし、彼も国税庁長官までで次官にはなれず、岩田合同法律事務所顧問に転身している。
ナンバーワンとツーが退き、寺田稔(自民党)、後藤茂之(同)、岸本周平(民主党)ら国政転身組も相次いだため、23人いる80年入省組で相対的に浮上したのが、それまで下馬評にはまったく上がったことのなかった佐藤氏だった。
1つ上の79年入省組は、極めて異例だが、香川俊介、木下康司、田中一穂と同期3人が連続で事務次官に就任しているため、本来ならば若返りを考えて80年入省組の次官就任は、飛ばされても不思議ではない。しかも佐藤氏の同期には、『さらば財務省!』を執筆し、古巣の財務省批判を繰り広げている嘉悦大の高橋洋一教授もいるため、「高橋のような男を生んだ80年入省組は連帯責任≠とって、次官就任を控えさせるべきだ」(同省OB)という意見も一部にはある。
しかし、今のところ80年入省組で省内に残るのは佐藤氏しかおらず、次官になれるのはほぼ確実視されてきた。もともと佐藤氏は「これと言って個性のない男だが、爺殺しではある。有力者の懐に飛び込むのはうまい」(同省OB)と言われる。そこで得意の爺殺し作戦を使って、まず口説き落としたのが自民党税調の野田毅会長だったのだろう。
過去の自民党政権では通常、党税調の「インナー」と呼ばれる実力者に根回しして口説き落とせば、まず政策の実現性は高い。こうした定石通りに佐藤氏は、野田会長をはじめとした党税調の有力者を口説き落とし、最後には麻生大臣も折伏。麻生大臣がG20で外遊する直前の9月1日には同大臣、田中一穂事務次官とともに佐藤氏は官邸を訪れている。おそらくは、「これで一応総理に説明した」というつもりになっていたのだろう。
ところが、いざ麻生大臣が同行記者たちに説明してマスコミが大きく取り上げると、状況は一変。とりわけ新聞に軽減税率の適用を強く求めてきた”ナベツネ”こと渡辺恒雄氏率いる読売新聞は猛反発し、連日、異様なほど過激な財務省批判繰り広げてきた。同省の天下りとして実力事務次官OBの丹呉泰健氏を読売新聞グループ本社監査役として受け入れてまで軽減税率導入を働きかけてきたのに、これでは、さしものナベツネも「話が違う」と踏んだり蹴ったりだったのだろう。基本的には政府や大企業、捜査機関のやることには、すべて肯定的な評価を下すことが多い読売にしては、珍しい激烈な政府批判が展開されたのには、こうした事情がある。
やがて読売以外の各紙、各民放も次第に批判一辺倒に傾き、ついには安倍首相、菅義偉官房長官が収拾に動いて野田氏を更迭。財務省も、いったんぶち上げたこの還付制度の撤回をせざるを得なくなった。
こうした顛末を振り返ると、ひょっとしたら事務次官になれるかもしれないという佐藤氏が、自らの「消費税増税を完璧なものにしたい」という功を焦りすぎて、財務省にとってなるべく負担の少ないケチな還付制度を考えて突き進もうとした可能性が高い。おそらく、東大の受験エリートらしく、それが彼らにとっては完璧な模範回答だったのだろうが、受験エリートよりも世知に賢い世間はそれを許せなかった。「財務官僚としては完璧に『過去問』を解いてきたはずだった。しかし今回のテストは『過去問』にはないケースだったので、結局、大失敗だった。東大受験の赤本ばかりやって、受験テクニックばかり精通してきた彼の失敗だろう」。そう同期の一人は笑う。
財務省の、増税の際の「過去問」には、必ず「党税調の根回し」が最優先課題としてあっただろうから、佐藤氏は、そこは余念なく一生懸命にやったはずだ。だが、一般世論の反発という展開は、おそらく彼が参考にした「過去問」にはなかったのだろう。大騒ぎになった後の対応は後手後手で、ひとり財務省の間抜けぶりばかりが露呈して失敗した。一連の顛末の真相は、おおむね、こんなところだろう。試験勉強したところ以外から出題されたので、テストでぼろ負けしたのだった。
今回の佐藤氏の大失敗は、この国の受験エリートの、意外に世知に疎い脆弱な側面が垣間見えた格好だ。
野田税調会長が更迭され、麻生大臣が赤恥をかかされたというのに、だがしかし、主税局トップの佐藤氏はいまだ健在。取材申し込みに対して、「私の名前が引用される取材は一切受けません」と取材拒否に徹している。残念ながら、これでは「事務次官の器」では到底あり得ない、と言っておこう。 
”実質”福田事務次官体制 始動。 中原−迫田ラインは国税庁へ 2016/6/15
正直、佐藤事務次官がいくら”飾り”とはいえ、もう少しオブラートに包んだ陣容になると思っていたが・・・
「実質、福田事務次官体制では?!」というのが第一印象。
なぜなら、主要幹部の年次がすべて福田主計局長と同期(昭57年入省)か一年下(昭58年入省)で固められているから。
「佐藤事務次官は飾りです!」と財務省自ら高らかに宣言しているような陣容・・・。
”中原−迫田ラインが国税庁へ流されている”こと、”浅川財務官留任”も嘆かわしい・・・。
政府は14日の閣議で財務省の幹部人事を決めた。田中一穂次官(60)の後任に佐藤慎一主税局長(59)が昇格することが正式に決まった。中原広国税庁長官(57)は退任し、後任には迫田英典理財局長(56)を起用する。佐藤氏の後任の主税局長は星野次彦国税庁次長(56)を充てる。
理財局長には佐川宣寿関税局長(58)を、国際局長には武内良樹近畿財務局長(56)をそれぞれ起用する。関税局長には国際通貨基金(IMF)の梶川幹夫理事(57)を充てる。財務総合政策研究所長は国際機関「AMRO」の根本洋一前事務局長(56)を起用する。 
安倍政権の中枢・内閣官房参与めぐり不可解人事発覚 2016/12/1
不可解な内閣官房参与人事があった。10月1日付で同職に抜擢された木山繁氏の人事だ。木山氏は直前まで国際協力機構(JICA)の理事だったので、抜擢の表向きの理由は、インフラ輸出などでの知見を生かすということだが、「JICAでの仕事ぶりの評価は芳しくなく、部下に無理難題を押し付けて困らせることで有名だった」(外務省筋)との声もある。
内閣官房参与といえば、首相のブレーンで、小泉純一郎元首相の秘書官だった飯島勲氏ら錚々たる顔ぶれが並ぶなか、こうしたまったく無名でしかも評判の悪い木山氏が抜擢されたことを、驚いてみているキャリア官僚も多い。
この人事には「裏」がある。木山氏を内閣官房参与に押し込んだのは、国際協力銀行(JBIC)代表取締役副総裁の前田匡史氏といわれている。前田氏と木山氏はこれまでもインフラ輸出などで協力してきた。前田氏が木山氏を内閣官房参与に売り込んだのは、責任を押し付けるための要員とみられている。ある官僚は「地位や名誉に弱い木山氏をうまく使う腹積もりだろう」と言う。
この前田氏は「官邸の打ち出の小槌」の異名を持つ。首相肝いりのプロジェクトなどに即座に融資することで重宝がられている。最近でも、日露関係を重視する安倍官邸の意向を受けて、ロシア最大の銀行といわれるズベルバンクに対してJBICが40億円の融資を行うことを決めたが、それを主導したのも前田氏だ。世耕弘成経済産業相とも親しいとされ、そのルートを使って木山氏を売り込んだようだ。
このほかにも、現政権が力を入れる原子力発電所や鉄道などのインフラ輸出のプロジェクトに前田氏がかかわっているケースが多いが、かかわったプロジェクトはことごとく失敗している。
たとえば、インドネシアの高速鉄道の受注競争で中国に負けた際に、日本の事実上の「司令塔」は前田氏だったとされる。経産省関係者が言う。
「前田氏が連れてきたインドネシア政府に食い込んでいるという触れ込みのコンサルタントが食わせ物で、金だけ取ってなんの力もない人物で役に立たなかった。その結果、中国との情報戦で負けた。負けるとわかったら前田氏はすぐに逃げて、その責任を現地大使館に押し付けた」
前田氏は「風見鶏」とも評されている。民主党政権時代は仙石由人官房長官に食い込み、自らが内閣官房参与に就任して、インドや東南アジアへの日本からの経済支援を、政府の背後から操っていたといわれる。
「今でも仙石氏の面倒を見ているほか、民主党に情報を流して野党にもいい顔をしている」(政治部記者)
このため、政府系金融機関の重鎮でありながら、「政商気取り」といった批判も霞が関の一部から出ている。
今年、JBICのナンバー2である副総裁に専務から昇格した前田氏は、自らの人事も動かした。JBICは財務省の管轄で、この6月までは渡辺博史元財務官が総裁だった。渡辺氏が退任後、代わりに元国税庁長官の林信光氏が天下って総裁に就くとみられていたが、そのポストは専務で、前田氏の下に置かれた。前田氏はJBICの前身である日本輸出入銀行のプロパー職員出身。通常ならば管轄官庁から天下ってきた高級キャリア官僚の上のポストに前田氏が就けるはずがない。そして、トップの総裁には元住友銀行常務の近藤章氏が起用された。
「この近藤氏、住銀時代は国際畑なので適任のように思われているが、かつてある問題を起こして失脚した経歴の持ち主。JBICで権勢を振るうことはなく、形だけの『お飾り総裁』にすぎず、事実上の総裁は前田氏で、官邸へのパイプを使ってこの人事を画策した」(大手銀行関係者)
こうした前田氏の権勢ぶりに財務省は不快感を示しているそうだ。さらには外務省や経産省、国土交通省といったインフラ輸出に絡む関係官庁を差し置いて出しゃばってくる前田氏は、霞が関の反発も買い始めている。今後、前田氏は得意の処世術で霞が関や永田町の世界を泳ぎ切れるかが見ものだ。 
“税界”の裏話 財務省が巻き返し! 事務次官ポストは規定路線 2017/7/5
6月に財務省幹部の人事が固まった。ひと波乱有るのか、記者や関係者の間では話題にはなっていたが、規定路線の順当な人事に落ち着いたようだ。とはいうものの、ガチガチの人事には裏事情も見え隠れする。
各省庁の審議官級以上の幹部人事は、内閣人事局の会合を経て決められる。審議官級以上の幹部は約600人にのぼり、官房長官が適確性を審査した上で、人事局が幹部候補名簿を作成する。閣僚が管轄する足下の人事に影響を持つのは、幹部の任免に当たって首相や官房長官と協議する段階だ。つまり、現状の役人幹部人事は、事実上の官邸主導と言うことになる。現在、内閣府人事局長は、萩生田光一副官房長官。ただ実際の運用に際しては、菅官房長官が強い権限を持つ。
さて、財務省の幹部人事は、6月に固まったが、事務方のトップである佐藤慎一財務事務次官(60)の後任には、福田淳一主計局長(57)を昇格させ、主計局長のポストには、岡本薫明官房長(56)を起用する。国際部門トップの浅川雅嗣財務官(59)は留任し、異例の3年目に入る。このほか、迫田英典国税庁長官(57)の後任に、財務省の佐川宣寿理財局長(59)が就任する(7月5日付)。
財務省キャリアが目指す最高ポストは、指定職8号の事務次官になるわけだが、俸給別にポストをみると、指定職7号は財務官、同6号が主計局長、同5号が官房長、主税局長、理財局長、国際局長、同4号が関税局長となる。国税庁長官は、同7号でポスト的にはナンバー2であるが、国税庁長官を最後に退官という人が多い。ちなみに、国税庁長官から財務事務次官に昇格したのは、最近でも1999年〜2000年の薄井信明氏、その前が1996年〜1997年の小川是氏、1992年〜1993年の尾崎護氏とかなり遡る。なにせ、現職の佐藤慎事務次官は、35年ぶりの主税局長からの昇格で、それ以前の薄井氏以降は、主計局長から事務次官というポストが定例化していた。次期財務次官の福田氏も主計局が長く、2015年7月に主計局長に就任している。
さて、迫田氏の後任として国税庁長官になった佐川氏だが、大阪府豊中市の国有地が大阪市の学校法人「森友学園」に格安で売却された問題をめぐり、たびたび国会で答弁に立ち、適正な価格で売却したと説明していた人物だ。以前、このコラムでも書いたが、この人事は規定路線が守られた格好だ。
ガチガチの人事になったのは、一説によると、「森友学園」問題で、財務省をあげて官邸を守ったことが大きいとの噂も聞かれる。
ちなみに、佐川氏の国税庁長官昇格人事に関しては、民主党の蓮舫代表も6月29日の定例記者会見で、内閣人事局長である萩生田官房副長官に国会でぜひ聞かせてもらいたいと語っていたが、論功行賞はさておき、実は、2014年の林信光氏から中原広氏、迫田氏と3代続けて理財局長から国税庁長官になっている。ガチガチの人事をすれば、こういった昇格が順当だったのだ。 
林信光
日本の元財務官僚、第45代国税庁長官。京都府出身。1980年東京大学法学部卒業、大蔵省入省。財務省大臣官房総合政策課長、国際復興開発銀行理事、2012年財務総合政策研究所長、2013年3月29日理財局長を経て、2014年7月4日国税庁長官。2015年7月退官。現在国際協力銀行代表取締役専務取締役。
1980年(昭和55年)4月 大蔵省入省
2006年(平成18年)7月28日 大臣官房総合政策課長
2007年(平成19年)7月10日 大臣官房文書課長
2007年(平成19年)9月26日 内閣官房内閣総理大臣秘書官
2008年(平成20年)9月24日 大臣官房参事官(副財務官、大臣官房担当)
2009年(平成21年)7月10日 兼大臣官房秘書課財務官室長事務取扱
2009年(平成21年)7月14日 大臣官房審議官
2010年(平成22年)7月30日 派遣職員〔国際復興開発銀行〕
2012年(平成24年)8月6日 大臣官房付
2012年(平成24年)8月17日 会計センター所長 兼財務総合政策研究所長
2013年(平成25年)3月29日 理財局長 兼会計センター所長 兼財務総合政策研究所長
2013年(平成25年)6月28日 兼理財局次長事務取扱 
                 免・兼会計センター所長 免・兼財務総合政策研究所長
2013年(平成25年)7月18日 免・兼理財局次長事務取扱
2014年(平成26年)6月18日 理財局次長事務取扱兼務
2014年(平成26年)7月 国税庁長官
2015年(平成27年)7月7日 辞職 58歳

2015年(平成27年)9月1日 岩田合同法律事務所
2015年(平成27年)9月1日 日本生命保険相互会社
2016年(平成28年) 6月23日 株式会社国際協力銀行  
小堀敏久
1984年(昭和59年) 財務省 採用
2005年(平成17年)7月 近畿財務局理財部次長
2006年(平成18年)7月1日 独立行政法人国立印刷局に出向
2009年(平成21年)6月30日 大臣官房付
2011年(平成23年)7月1日 関東財務局管財第二部長
2012年(平成24年)7月1日 九州財務局理財部長
2014年(平成26年)3月31日 大臣官房付辞職
2015年(平成27年)7月1日 近畿財務局管財部長
2016年(平成28年)7月1日 九州財務局総務部長
2017年(平成29年)6月29日 兼九州財務局理財部長
2017年(平成29年)7月1日 大臣官房付
2017年(平成29年)9月30日 辞職

独立行政法人水資源機構 常務 参与 
飯塚厚
1983年(昭和58年) 大蔵省入省
2004年(平成16年)7月21日 大臣官房付
2004年(平成16年)8月9日 主計局給与共済課長
2006年(平成18年)7月28日 主計局主計官
2007年(平成19年)7月13日 理財局計画官
2008年(平成20年)7月4日 理財局財政投融資総括課長
2009年(平成21年)7月14日 理財局総務課長
2009年(平成21年)9月16日 兼理財局財政投融資総括課長
2010年(平成22年)3月31日 兼理財局財政投融資総括課長
2010年(平成22年)6月8日 免・兼理財局財政投融資総括課長
2010年(平成22年)7月30日 大臣官房参事官(大臣官房担当)
2010年(平成22年)10月29日 兼理財局
2011年(平成23年)7月12日 理財局次長
2014年(平成26年)7月4日 理財局次長
2015年(平成27年)7月7日 東海財務局長
2016年(平成28年)6月17日 国税庁出向(国税庁次長)
2017年(平成29年)7月7日 大臣官房付
2017年(平成29年)7月11日 関税局長 
佐藤善信
昭和57年 東京大学法学部卒業 運輸省入省
平成 4年 静岡県企画調整部空港計画課長
平成10年 航空局監理部航空事業課貨物業務室長
平成11年 〃 地域航空活性化対策室長
平成15年 航空局飛行場部関西国際空港・中部国際空港監理官
平成17年 航空局監理部航空事業課長
平成19年 総合政策局観光政策課長
平成23年 航空局航空ネットワーク部長、航空局次長
平成25年6月 国土交通省観光庁 次長
平成26年8月 海上保安庁次長
平成27年(2015)年9月 国土交通省航空局長
国交省・佐藤航空局長、「本音」ポロリ 「ごみ撤去費算定経験なし」 2017/3/1
国会では1日も大阪府の学校法人「森友学園」に対し、国が国有地を「格安」で売却したのではないかという問題をめぐり、野党側の追及が続いています。
民進党の藤末議員は、地下に埋まっていたごみの撤去費用を国土交通省の大阪航空局が8億1900万円と算定したことについて、過去に同じような計算を行った経験があったのか、質しました。
「ごみ撤去の費用、8億1900万円の算定を専門の第三者機関ではなく、大阪航空局が実施しておりますけれど、算定の知見とか経験があるんですか」(民進党 藤末健三参院議員)
「ごみ撤去の、ごみ撤去の、この撤去費について、撤去費について算定をしたことはございませんが」(国交省 佐藤善信航空局長)
国土交通省の佐藤航空局長は一旦は「算定したことはない」と答弁し、その後、「大阪航空局としても国交省が定める基準に基づき積算をしている」などと答弁を修正しました。また財務省の佐川理財局長は第三者に見積もりを委託する方法もあったが、1年後には森友学園が小学校を開校しなければならない状況で早めに算定する必要があったと説明しました。この答弁に議場では「おかしいだろう」などと、やじが飛び交いました。 
 
 

 

 
●森友学園、財務省の文書「書き換え」疑惑 経緯1 〜2018/3/12
学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる問題が、ここへきて急展開している。
鑑定価格よりも安い価格で国有地が払い下げられ、その経緯が問題視されてから約1年。これまで財務省は「価格を提示したこともない」「いくらで買いたいと希望があったこともない」などと国会で説明。決裁文書のコピーも提示した。
ところが、国会に示された決裁文書が「書き換えられた疑いがある」と3月2日に朝日新聞が報道、取引をめぐる決裁文書にはもともと「価格提示を行う」などの文言があったと伝えた。
一連の報道を受けて3月12日、財務省は「決裁文書の書き換えがあった」と認める方針だ。
ここでもう一度、森友学園への国有地取引をめぐる問題をおさらいしておこう。
2015年 国と森友学園、国有地の借地契約を締結
 5月
国と森友学園が、大阪府豊中市の国有地に関する定期借地契約を結んだ。森友学園は、この場所に小学校(「瑞穂の国記念小学院」)建設を予定していた
 7月
迫田英典氏が財務省理財局長に就任した
 9月
安倍昭恵氏(安倍首相夫人)が森友学園が運営する「塚本幼稚園」で講演した
2016年 国が森友学園に国有地を売却
 3月
森友学園が、借地した国有地の地中から「新たなゴミが見つかった」と財務省近畿財務局に報告した
 4月
国有地のゴミ撤去費用について、国土交通省大阪航空局が近畿財務局に「8億2000万円」と報告した
 6月
・佐川宣寿氏が財務省理財局長に就任した
・近畿財務局が森友学園に対し「1億3400万円」で国有地を売却。更地の鑑定価格から「ゴミ撤去費」として8億2000万円などを差し引いた価格だった
2017年 国有地売却めぐる問題発覚「価格が格安だった」
 2月
・国有地売却をめぐり「売却価格が格安だった」と朝日新聞が報道し、問題が発覚
・国有地売却に関する財務省の決裁文書のコピーが国会議員に開示される
・森友学園、「瑞穂の国記念小学院」の「名誉校長 安倍昭恵氏」とHPで紹介していたが、のちに削除
・安倍首相「(国有地売却に)私や妻が関与していたら、首相も国会議員もやめる」と国会答弁
・佐川理財局長、森友学園側との面会記録は「破棄している」と国会答弁
 3月
・佐川理財局長、国有地売却について「価格を提示したこともないし、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」と国会答弁
・森友学園の籠池泰典理事長(当時)を証人喚問
・森友学園、4月開校予定だった「瑞穂の国記念小学院」の認可申請を取り下げた。
 4月
・大阪地検、財務省職員らへの告発を受理。国が不当に安い価格で国有地を売却したとする背任容疑で捜査開始。その後、証拠隠滅や公文書等毀棄などの告発も受理した。
 7月
・佐川理財局長、国税庁長官に就任。就任会見を開かず批判の声
・大阪地検特捜部、森友問題の籠池泰典前理事長夫妻を逮捕。国の補助金をめぐる詐欺容疑で
 11月
会計検査院が国有地売却をめぐる経緯を調査。値引きの根拠について「不十分」と国会に報告
2018年 国有地売却の決裁文書で「書き換え」疑惑、国会答弁と食い違う
 1月
・安倍首相、国税庁長官に佐川氏を充てた人事について「適材適所」と発言
・近畿財務局、国有地取引について「できる限り(森友)学園との事前調整に務める」との文言を含む内部文書を開示
 3月2日
国有地取引をめぐる財務省の決裁文書について、問題発覚(2017年2月)後に書き換えられた疑いがあると朝日新聞が報道
 3月8日
朝日新聞が報じた決裁文書とは"別の決裁文書"にも「学園に価格提示を行う」などの文言が含まれていたと毎日新聞が報道
 3月9日
・近畿財務局の男性職員が「神戸市の自宅で死亡していた」と報道。森友学園への国有地売却をめぐり、担当部署で対応に当たった人物だった。
・佐川宣寿国税庁長官が辞任。麻生太郎財務相は「適材適所だった」と擁護
 3月10日
財務省、森友文書の「書き換え」あったと認める方針と報道
 3月12日
・財務省、森友学園への国有地売却をめぐる文書で「書き換えが行われた」と認める報告
・麻生財務相は「誠に遺憾。私も深くお詫びを申し上げる次第だ」と会見で陳謝。理財局の「一部の者」によって「佐川の答弁に合わせて書き換えられた」と発言。  
 
●経緯2 〜2018/3/15
朝日新聞の3月2日のスクープが引き金になって再燃した森友学園問題。スクープ通り、森友学園への国有地売却に関する14の決裁文書が300か所以上も改ざんされていたことが明らかになった。一連の問題にまつわる言葉を振り返ってみたい。
○安倍晋三 首相 2017/2/17
「私や妻が関係していたということになれば、私は間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということは、はっきりと申し上げておきたい」
一連の報道では、昨年2月17日の安倍首相のこの答弁が再び注目を集めた。財務省が文書を改ざんしたのは、佐川氏の答弁ではなく、安倍首相の答弁との整合性を保つためだったのではないかと野党側が指摘しているからだ。実際、決裁文書の改ざんは2月下旬から4月にかけて行われた。小泉純一郎元首相はBSフジのニュース番組で、「総理が『私や妻が森友学園に関係あったら、総理も国会議員も辞める』と言った。総理の答弁に合わせないといけないということで、この改ざんが始まったと私は見ている。忖度したんだよ」と断言した。官僚が政権に忖度するのは、官僚の幹部人事を首相と官房長官が握る「内閣人事局」が2014年にできたからだ。
○安倍晋三 首相 2017/3/6
「名誉校長に安倍昭恵という名前があれば印籠みたいに恐れ入りましたとなるはずがない」
改ざんされた箇所には安倍晋三首相の妻、昭恵夫人の名前があった。決裁文書からは昭恵氏が問題の国有地を「いい土地ですね」と語ったなどとする籠池泰典氏の発言などが削除されていた。実際に籠池氏の発言どおりに昭恵夫人が言ったかどうかはわからないが、安倍首相の言葉を引けば、完全に財務省は「恐れ入りました」状態だった。昭恵夫人の名前は明らかに「印籠」だ。もともと森友学園問題は、昭恵夫人が教育勅語を園児たちに唱和させるような籠池前理事長の愛国的な教育理念に涙を流して感激し、新たに建設する小学校の名誉校長を引き受けたところから始まっている。安倍首相は籠池氏の教育方針について「素晴らしい」「私の考え方に非常に共鳴している」と感銘を受けていた。籠池氏は昭恵夫人の名前を利用して小学校建設に乗り出し、近畿財務局は右往左往させられた。籠池氏の国会招致が実現し、佐川氏の国会招致も実現するなら、次は昭恵夫人となるのが当然だ。
小泉進次郎 自民党・党筆頭副幹事長 3/11
「自民党は『トカゲのしっぽ切り』と言われるような、官僚だけに責任を押しつけるようなことをする政党ではないという姿を見せないといけない」
小泉氏は「この問題は行政だけではなく政治全体の問題と受け止めなければならない」とも語っているが、安倍首相はあくまで「行政の長」として陳謝したに過ぎない。今後、小泉氏が自身の発言をどう実行していくかにも注目したい。安倍首相の総裁選挙の3選と、安倍首相の宿願である憲法改正にも暗雲がたちこめてきた。時事通信が3月9日から12日にかけて行った世論調査では、安倍内閣の支持率は前月比9.4ポイント減の39.3%と急落した。支持しない理由の最多は「首相を信頼できない」の25.2%だった(時事ドットコムニュース 3月16日)。昨夏、安倍内閣の支持率が急落したときと同じ理由である。そのときは北朝鮮のミサイルと「国難突破解散」で乗り切ったが、今年はしばらく飛んでこなさそうだ。
安倍晋三 首相 3/12
「行政全体の信頼を揺るがしかねない事態であり、行政の長として責任を痛感している。国民のみなさまに深くおわびを申し上げたい」
安倍晋三首相は12日、決裁文書改ざん問題について陳謝したが、「なぜこんなことが起きたのか、全容を解明するため調査を進める。麻生財務相にはその責任を果たしてもらいたい」と麻生太郎副総理兼財務相の辞任は必要ないとの認識を示した。
麻生太郎 副総理兼財務相 3/12
「自分が去ったら内閣が持たない」
たしかに麻生氏が閣外に去れば、安倍政権は大ダメージとなる。それにしても自分たちの責任逃ればかりが目につく。人が1人死んでいるというのに。
森山 裕 自民党・国対委員長 3/12
「参考人の対象には全くならない」
野党は安倍昭恵首相夫人の国会招致を求めているが、自民党の森山国対委員長は断固として拒否の姿勢を見せている。一方、佐川氏の証人喚問は認める方針なのだという。昭恵夫人はダメで、佐川氏はOK。この判断基準は何なんだろう? なお、森山氏は当初、佐川氏の招致に関しても「一般人だから」という理由で難しいと言っていた(朝日新聞デジタル 3月9日)。じゃ、籠池氏は一般人じゃなかったの?
村上誠一郎 自民党・元行政改革担当相 3/13
「来年度予算、予算関連法案という問題があるわけだから、そろそろ大所高所の判断をすべき時期に来ているのではないか」
自民党内からも安倍政権に対する批判の声が高まっている。村上氏が言う「大所高所の判断」とは内閣総辞職のことだ。村上氏はほかにも「はっきり申し上げて、全部出発点は安倍さんだと思っている」(朝日新聞デジタル 3月13日)、「部下がやったことに責任を持つのがトップだ」「もうそろそろ終止符を打った方がいいのではないか」(ブルームバーグ 3月16日)と安倍首相を激しく批判している。
麻生太郎 副総理兼財務相 3/13
「佐川の国家答弁に合わせて書き換えたのが事実だ」
政府側は文書の改ざんに関与していないと主張している。あくまでも財務省の「理財局の一部の職員」が佐川宣寿前国税庁長官(当時、理財局長)の答弁に合わせて改ざんしたものだというのだ。もともと佐川氏の答弁を「冴えているね」と絶賛していたのは安倍首相で、「極めて有能」と持ち上げていたのは麻生氏だ。佐川氏は1人で勝手に暴走したとでもいうのだろうか? また、財務省の問題ならば、そのトップである麻生氏の責任は免れないはずだが、麻生氏は一貫して責任を取らないと主張。なかにはこのような言葉も報じられた。
財務省近畿財務局の職員 3/15
「自分の中の常識が壊されてしまった」
財務省近畿財務局で森友学園への国有地売却を担当し、自殺した男性職員が言い残した言葉が次々と明らかになっている。男性職員が書き残したメモには「勝手にやったのではなく財務省からの指示があった」という主旨のことや「このままでは自分1人の責任にされてしまう、冷たい」という記述があった。また、「資料は残しているはずでないことはありえない」という財務省側の答弁に疑問を投げかける内容も書かれていたという。
籠池泰典 森友学園・前理事長 3/15
「すべてが安倍さんを守るために動いてる」
ジャーナリストの伊藤博敏氏は、昨年7月に籠池氏にインタビューした折、籠池氏から次のような言葉を聞かされたという。「すべて(の組織)が、安倍さんを守るために動いている。自分自身が濁流のなかにいるから、それがよくわかる。『ワルは籠池』で終わらせようということ。だが、それで済むはずがない」。なんとも意味深な言葉だ。はたして、籠池氏の予言どおり「それで済むはずがない」のだろうか? 1日3億円かかる国会は空転を続けている。昭恵夫人にはすべてを明らかにする義務がある。 
 
 
 
 
 
 -2017

 

安倍昭恵首相夫人と籠池理事長妻とのメール
2016/6/4
(籠池夫人、以下籠)ご無沙汰しております 本日「殿利息でござる」の映画を観てきました ある方が籠池さんとだぶるからと勧められての事清まりました
(昭恵夫人、以下昭)携帯水没でデータが一部飛んでしまいました。失礼ですが、お名前を教えて下さい。
(籠)今晩は 塚本幼稚園 籠池泰典の家内です
(昭)大変失礼致しました。
2016/6/5
(籠)殿利息でござるの映画を是非ともご覧ください 籠池
2016/10/4
(籠)拝啓 大阪の保育所激増により日本の質を落としお金で保育をされている事に子育ての美風がなくなりました 大変です!!保育連盟は護憲左方の思想で総理大臣様宛に毎年四兆円の予算要求の署名を強制し募金を集めて累計莫大な費用を貯めて飲食に使っています今月22日23日娘を代理に防衛大臣表彰に翌日観閲式に参ります主人は国学院のschoolingとテストで行けなくて残念です声をかけてやっていただければと祈ります幼稚園が保育園にのっとられてしまった感がいたします上棟式も終わりました頑張ります
2016/10/23
(籠)防衛大臣表彰 観閲式 娘が代理で参加いたし先程帰宅して首相の挨拶に感動しておりましたが心のない新幹線のテロップに憤慨していました
2016/12/7
(籠)拝啓9日明後日フライデーに掲載されます 衛生に悪い本かもしれませんがお読みください
(昭)そうですか。どんな内容でしょうか。
(籠)園長はパールハーバーにいかれますことで歴史が仕切り直され見直され憲法改正ができると喜んでおります 小学校の取材です ありがとうございました
(昭)読ませて頂きます!
(籠)前略 園長敗血症で一命とりとめ入院中フライデーの取材が来ましたので園長に聞きましたら皆が反対するなら受けるといいました
(昭)園長、大丈夫ですか?今も入院中なのでしょうか?
(籠)百田さんにも心配をおかけし講演会の前日からおかしくてそして当日の夜中に住友病院に2週間いました 前立腺から血液尿に毒素が回り入院中もこの日本はどうなるのだろうとうわ言で申してました 大きな使命をいただきました命が危ないと医者にいわれながらも神様仏様に助けていただきました一人で頑張ってきはりましたのでお休みいただけて ありがたいと思っています
(昭)どちらの病院ですか?
(籠)主治医は住友病院の院長先生です 退院して体調が戻りました 日本の歴史的な転換期に 学校わたてさせていただき幸せです 感謝
2016/12/13
(籠)おはようございます 海賊とよばれた男の映画は世界の勢力の中に押さえ込まれていた日本が出光さんによって活眼した物語でした
安倍首相はもちろん園長とダブることが多かったです 一人の偉大な思いが国を助けるのだと思いました 命あればこそ感動の映画でした
(昭)そうですか。機会があれば見たいと思います。
2017/1/20
(籠)拝啓早稲田大学は年間9億の補助金 この小学校は0 園長は補助してもらえないから頑張れるんだといいます 強い人です
2017/2/18
(昭)この度のことはどうなっているのか、ご説明もなく、マスコミから追いかけられて戸惑っております。
(籠)拝啓 メールの言葉がうまく書けず お電話をおかけしてはご迷惑になりますでしょうか 朝日新聞の仕業嫌がらせです、、、
2017/2/19
(籠)いたらないことばかりで 大変申し訳ございません
以後気をつけて対応させていただきます すみませんでした
何とか自分達で対応しようとしたのですが ニュースのスピードが早すぎてご連絡を怠った事いたらない自分が恥ずかしいです
(籠)おはようございます 自分の報告を昭恵さんの留守電二回分にいれさせて下さい 出ないで下さい喉を壊し聞き苦しい事をお詫びして、、、
2017/2/21
(籠池夫人、以下籠)同社大学の新島襄の学校弾圧の気持ちがよくわかると園長しみじみ思うといいます
(籠)おはようございます 大阪の教育はいろんな文化がまざり日本という太柱がどこにあるのか僕しかできないと申します あきえさんへ
(昭恵夫人、以下昭)留守番電話聞かせて頂きました。籠池園長の教育に対する熱意は理解しているつもりです。
(籠)昨夜TBSラジオに生電話で園長の本心を話し弁護士の言われた通り夜中に家をでました今奈良の三輪明神でご祈祷していただきました
民進党議員団が私達を追いかけ集団タクシーで家や幼稚園に来ました子達はいつも臨機応変に助けてくれました あきえさんの大変さは本当に感心します明日の大阪府の臨時審議委員会 神様の御心ならば認可をおろしてくださいと祈りました三輪明神様に導かれました
今は辻本清美学校にいったようです すみません
(昭)なぜ売却価格を非公開にしてしまったのですか。やはり怪しまれるようなことはしない方がよかったのかなあとは思います。
祈ります。
(籠)弁護士さんが秘書の方に十五分ほどしたら電車におりられますので話していただきます 主人は何度もこたえていますが伝わりません
公開しなかったのは、土壌汚染や廃棄物のある土地で開校しようとしていると、悪評をたてられたら困るのでしませんでした。
とメールしてください
2017/2/22
(籠)今日は奈良の石上神宮に参りました 神武天皇様がピンチの時に助けられた神様です 地元の警察にも協力いただき押し掛けてくる報道陣陣にパトカーがかけつけて下さってます 寄せてくる波のように電話がなりっぱなし 教育妨害がエスカレートしました大丈夫です報告
2017/2/25
(昭)このようなことになり残念です。どうぞお身体壊されませんように。お祈りしております。
(籠)中途半端な着飾りをとり悩むのもあほらしく政治家は一人でやってないので自分ならと まず同じようにかんがえるんです 主人のような正義の旗をかかげたらあらゆる権力マスコミでたたきにきます この際はっきり首相に申し上げます 私の主人は一人でここまでしてまいりました誰も助けていただいたことなどありません 政治家は保身ばかりで助けてはくれませんこっちが力をつければすりよるのでしょうから この学校は必ず認可をとりたいです神様仏様が経営者といっても信じてくれませんお金がないのにとばかりに昭恵さん主人に今の心境はとききました 一旦緩急あれば義勇公に奉じと一言でした 私学審議会の座長は民進党の議員とマスコミが非公開ときかず 保身で会見し 役人もなぜか出した書類がもれてました 主人は役人にどなっていました昨日は在日韓国人が団体で幼稚園をとりまきましたが警察官より先生方のほうが毅然と的確に排除してました きつい状態に皆がおかしいと気付き初め国が体をなさないなら主人は何もしてません 買ったのだから今は学園の土地です国会で質問されるなんて憤りよりもっとお役にたち困った人に勇気と希望をあたえていこうと思いました あきえさん 主人は安倍総理と平沼先生を尊敬してました利用はしてません
あきえさん ありがとうございました 小学校落ち着けば見に来てください
この学校は凄い意味があるから騒がれるのですね
(昭)全て必然であると思います。どんな意味があるのか私も考えています。
(籠)物事の裏を探ろうとしているひとがいて日本人的ではないのですが勘繰りを働かせています 全うな人間が全うな事をしようとしているのを阻止させるサタンの仕業と思います 余りにもマスコミ報道嘘だらけ まあ次男はあほですがふりまわされ振り回そうとしています 安倍総理まけないで下さいハッキリ申します 園長は天から使命をいただき学校を造ります 国家の為に信念でやってます やましいことしてません関学は国有地を租税特別措置法で買ってます関大もです あきえさんはどのように思われているのでしょうか
やましいことしてません関学は国有地を租税特別措置法で買ってます関大もです あきえさんはどのように思われているのでしょうか
(昭)信じたいと思っています。しかし園長の説明を聞いても私は人に納得してもらえるように話すことはできません。
(籠)安倍総理が森友学園に抗議したといわれたのはショックで 初村秘書の安倍昭恵さんからの文面 そして娘や園長にかなり醜い対応をされたのは政治の世界は怖いなあと正直思いました 初村さんに一方的に文章を送り だから抗議したというシナリオ策は
でも心配してくれる人には心の垢を排除してくれていると思えばこの一件超えたら悟りに入るねと今昨日の国会で総理の発言をききショックをうけ初めて大泣きしましたが 切り替えました 幼稚園に国会議員が来て自民党を守るため昭恵さんの写真を外してほしいといわれました 要は私達わからないものが政治に首を突っ込むといけないんだと勉強いたしました 
●2017/2

 

「私や妻関与なら辞任」国有地格安払い下げで 2017/2/17
安倍晋三首相は17日の衆院予算委員会で、国有地を格安で買い取った学校法人「森友学園」が設立する私立小学校の認可や国有地払い下げに関し、「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と述べた。小学校は今春に大阪府豊中市で開校予定で、「名誉校長」は首相夫人の昭恵さんが就任する見通し。
民進党の福島伸享氏への答弁。福島氏は、同学園が過去に「安倍晋三記念小学校」の名目で寄付が募られていたとも指摘。首相は寄付について「初めて知った」とした上で、「私の考え方に共鳴している人から『安倍晋三小学校』にしたいとの話があったがお断りした。現役の政治家である以上、私の名前を冠にするのはふさわしくない」と説明した。
また、該当の国有地の売買価格が評価額を大幅に下回っていたことに関し、財務省の佐川宣寿理財局長は予算委で「国有地は時価で売るのが基本で、適正な価格で売っている」と述べた。評価額は9億5600万円だったが、ガラスや木くずなどのごみ処理費として約8億円を減額し、売却額は1億3400万円だった。  
安倍昭恵名誉校長と安倍晋三首相「大変すばらしい森友学園の教育」 2017/2/22
「“名誉校長”は総理夫人 国有地 格安取得の小学校の裏側
テレビ朝日 ワールドビジネスサテライト 2月21日(火)
大阪府内で4月に開校予定の私立小学校「瑞穂の國記念小學院」。建設が進むのは豊中市内の約2,600坪の土地で、元は国有地です。売却価格は1億3,400万円で、豊中市が国から購入した隣接するほぼ同じ広さの土地の約10分の1の価格です。小学校を建設している学校法人「森友学園」は、運営する「塚本幼稚園」で園児に教育勅語を暗唱させるなどしています。園長の籠池泰典氏は、憲法改正や天皇を国家元首にすることを掲げる日本会議の大阪の幹部です。土地取引の経緯について学校側の弁護士は「言われた金額で購入した」としています。また国や学校は、地中に埋められたごみの撤去費用を差し引いた売却価格だと説明します。この小学校の名誉校長を務めるのが、安倍総理大臣夫人の安倍昭恵氏です。テレビ東京系列が入手した名誉校長就任を受けての講演では安倍昭恵氏は「(幼稚園の)教育方針は大変主人も素晴らしいと思っている」と述べました。」

国有地を10分の1の価格で提供というのも異常ですが、国民主権と基本的人権を否定し戦前の軍国主義教育の柱だった教育勅語を園児に唱和させる森友学園の教育方針を、「大変すばらしい」と明言する安倍昭恵名誉校長と安倍晋三首相の異常さは半端ありません。
教育勅語というのは、「一旦緩急あれば義勇公に奉じ以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし」、つまり「重大事態があれば天皇のためにすべての国民は命を投げ出さなければならない」と子どもたちに対して時には暴力も用いながら徹底して教え込むものでした。親孝行や兄弟仲良くなども並べていますが、それらもすべて天皇への命がけの忠義に結び付けています。戦前は教育勅語を叩き込むことが教育の最大の目的とされ、子どもたちは一字一句暗記、暗唱させられました。こうして国民主権と基本的人権を真っ向から否定する教育勅語によって子どもたちを天皇に奉仕する「臣民」に作り上げて侵略戦争に駆り立てたのです。
敗戦後は、戦前への痛苦の反省から、子どもの教育を受ける権利が憲法で保障され、「個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成」をめざす教育基本法が制定され、教育勅語はその理念に根本的に反するとして、1948年に衆議院で「排除決議」が、参議院で「失効決議」が採択され、公式に否定されました。
そうした教育勅語を子どもに叩き込む教育方針を「大変すばらしい」とする安倍晋三首相ですから、きっと↓このスペースに「安倍晋三」という文字が首相をやめたら入ることになるのでしょう。(ちゃんと「安倍晋三」を入れるスペースをあらかじめ空けてあるのもすごいですが、そもそも「瑞穂の国記念小学院」の「記念」って「安倍晋三」が前に付かないと変ですよね)
それから、国会や週刊誌等で、実際に行われている教育内容の実態も明らかにされつつあるので、紹介しておきます。
以下はテレ朝ニュースからです。
「“国有地格安払い下げ”の森友学園 幼稚園で虐待か
テレ朝ニュース(2017/02/22 11:53)
国有地の格安な払い下げを巡って問題になっている大阪府の学校法人「森友学園」が運営する幼稚園で、虐待の疑惑があると国会で民進党が指摘しました。
民進党・玉木衆院議員:「おむつが禁止をされていると。2歳の子でもおむつが禁止だ。お漏らしをしたり、うんちを漏らすこともあるだろう。それをパンツでうんちをくるんで、幼稚園のバッグに入れて持ち帰らせると複数のお母さんが言っていた。時に、食器と一緒に入っているので不衛生。私はこれ、児童虐待にもつながる」
民進党の玉木議員は幼稚園を辞めた保護者から直接、話を聞いたとして、松野文部科学大臣に調査するよう迫りました。松野大臣は指摘を受けて、この幼稚園を所管する大阪府に状況の報告を求める考えを示しました。」
『週刊SPA!』(2017年2月28日号)には、「軍歌を園児に歌わせる幼稚園――保護者が語った呆れた実態 「これ、児童虐待やん!」。塚本幼稚園退園者たちの悲痛な叫び!」という菅野完氏の緊急レポートが掲載されています。その中には、PTAの会計報告が教員の研修に使われていたりめちゃくちゃだったので、園に説明を求めた保護者に「いいかげんにしろ!!」から始まる恫喝手紙が副園長から届いたり、ヘイトスピーチ文書が飛び交ったり、子どもは幼稚園でトイレに自由に行かせてもらえず、トイレに行くと怒られるのが怖いから子どもは水分を補給できない状態に置かれていたり、「おもらししたパンツがそのままの状態で登園バッグに入れられていた」「透明のビニール袋にもらしたパンツを入れてみんなにわかるようにカバンからつりさげて帰される」など排泄に関する虐待まがいの行為や、塚本幼稚園で受けたトラウマから、子どもが半年以上家の外に一歩も出れなかったことなど酷い実態についての保護者の証言が枚挙にいとまがないと告発されています。
『週刊プレイボーイ』(2月20日号)は、「国有地を爆安でゲットした大阪『神道』学園のヤバすぎる実態!! 4月に開校する小学校の名誉校長は安倍首相夫人!! 不明朗な会計、ヘイトスピーチ、理不尽な退園勧告…保護者たちが怒りの告発!!」を掲載。「トラブルだらけの“愛国幼稚園”」のため『T(塚本)幼稚園退園者の会』が結成されているほど」で、PTA会費の不正流用の疑いがあったり、2万円近くする卒園アルバムを卒園生以外の年中組、年少組に対しても強制購入をさせたり、理事長と副園長は運動会のあいさつ含め日常的にヘイトスピーチをするなど酷い実態が告発されています。
安倍晋三首相は2月17日の国会で、この近隣国有地の約1割の価格で学校法人「森友学園」に小学校用地として売却された問題について、「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と断言していますが、国民主権と基本的人権を否定する森友学園の教育方針と、子どもを虐待するなどこうした酷い実態にある森友学園を「大変すばらしい」としていることだけでも十分に「首相も国会議員も辞める」に値することだと私は思います。 
安倍昭恵内閣総理大臣夫人の活動に関する質問主意書 2017/2/27
問一 「内閣総理大臣夫人」(以下総理夫人)の活動を補佐する公務員、公用車などについて
1 現在、安倍総理夫人の活動を補佐する公務員は存在するか。何人で、どの省庁から、どのような規定にもとづき、派遣されているか。
2 安倍総理夫人の活動を補佐する公務員は、いつからその任についているか。また、公務員が「総理夫人」を補佐する任につくようになったのはいつからか。
3 安倍総理夫人の活動を補佐する公務員は、自らの業務報告をどのように行っているか。業務上知りえた内容を、いつ、どのように、だれに対して報告しているか。
4 安倍総理夫人が使用する公用車は存在するか。また、「総理夫人」に専属の公用車が配置されたのはいつからか。
5 二〇一四年十二月六日と二〇一五年九月五日に、安倍総理夫人は大阪の塚本幼稚園で講演しているが、この際に、公務員の秘書やスタッフは随行しているか。また、講演に際して公用車は使用したか。
問二 「総理夫人」について
1 「総理夫人」というのは、公的な存在か。
2 「総理夫人」の公務にはどのようなものがあるか。
3 総理夫人の私的な活動に、公費が使われることはあるか。例えば、移動・宿泊・通信費などに公費をあてることは可能か。その場合、どのような手続きが必要で、どのような名目で支出されるのか。
4 総理夫人が何らかの法人の役職に就くことや、その際に「総理夫人」という肩書を使用することは、安倍総理夫人のみの判断で行われるものか。政府への報告や許可は必要ないのか。またそれは、どのような規定にもとづくものか。
問三 二〇一五年九月五日に、安倍総理夫人が塚本幼稚園で行った「瑞穂の國記念小學院を語る」と題された講演について、また「妻は、講演の前の待合室で名誉校長になってくださいと言われたが断っていた。しかし、突然その場で籠池さんからそのように紹介され、拍手をされた。その場で『お引き受けできない』と言うことはできなかったわけであります」「その後、これはお引き受けできないとお話ししたが、父兄の前でああおっしゃったのだから引き受けてもらわないとこまりますよということで引き受けた。その後、先方から何ら説明もなかった」という安倍総理の答弁について
1 安倍総理夫人に対し、塚本幼稚園側から、講演の依頼が来たのはいつか。またその依頼は、政府を通して行われたのか。政府を通さず、安倍総理夫人に対して直接行われたのか。
2 安倍総理夫人が上記講演を行う事実を、政府が把握したのはいつか。また、その事実を総理に報告したのはいつか。また、安倍総理夫人から講演を行う旨について、政府に報告はあったのか。
3 当該講演は、安倍総理夫人の公務として行われたものか、私的な活動として行われたものか。
4 安倍総理夫人と籠池氏が待合室で「講演の前の待合室で名誉校長になってくださいと言われたが断っていた」というやりとりをした際に、同席していた政府関係者は誰か。
5 安倍総理夫人が「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長を引き受けた事実を、政府が把握したのはいつか。また、その事実を総理に報告したのはいつか。
6 安倍総理夫人が「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長を引き受けたのは、私人としてか。公人としてか。政府の認識を示されたい。また、安倍総理夫人から名誉校長を引き受ける旨について、政府に報告はあったのか。
7 「瑞穂の國記念小學院」のホームページに、安倍総理夫人は「籠池先生の教育に対する熱き思いに感銘を受け、このたび名誉校長に就任させていただきました。」「瑞穂の國記念小學院は、優れた道徳教育を基として、日本人としての誇りを持つ、芯の通った子どもを育てます。」という発言を「内閣総理大臣夫人」の肩書でよせているが、上記は安倍総理夫人が自ら書いた文章であることを政府は確認したか。上記の文章が掲載されている事実を、政府が把握したのはいつか。また、その事実を総理に報告したのはいつか。
答弁書 3/7
問一の1について
御指摘の「規定」の意味するところが必ずしも明らかではないが、現在、安倍内閣総理大臣の夫人(以下「安倍総理夫人」という。)が内閣総理大臣の公務の遂行を補助すること(以下「総理公務補助」という。)を支援する職員二名を内閣官房に置いているほか、日常的には各省庁で勤務しているが、安倍総理夫人の総理公務補助を必要に応じ支援する職員三名を内閣官房に併任させている。これらの職員はそれぞれ経済産業省(中央省庁再編以前の通商産業省を含む。)又は外務省で採用された職員である。
問一の2について
内閣総理大臣の夫人による総理公務補助を支援する職員は、第二次安倍内閣の発足以前から配置されており、同内閣発足後も同じ職員が引き続き配置されていたところである。また、平成二十五年一月には当該職員の後任者等が任命されたところである。
内閣総理大臣の夫人による総理公務補助を支援する職員は、これまでに確認できる限りでは、平成十八年十月四日から平成十九年九月二十五日まで及び平成二十年十月九日から現在まで置かれているところである。
問一の3について
安倍総理夫人による総理公務補助を支援する職員は、内閣官房の職員として、法令に基づき、適切に職務を遂行している。
問一の4について
お尋ねは、安倍総理夫人又はこれまでの内閣総理大臣の夫人に専用の公用車が割り当てられていたかについて問うものと考えるが、そうした専用の公用車は、割り当てられていない。
問一の5について
平成二十六年十二月六日及び平成二十七年九月五日には、総理公務補助を支援する職員が安倍総理夫人に同行した。なお、その際、公用車は使用していない。
問二の1及び2について
御指摘の「公的な存在」及び「公務」の意味するところが必ずしも明らかではないが、総理公務補助として内閣総理大臣の夫人が行う活動としては、内閣総理大臣の外国出張への同行や、我が国に来訪する外国賓客の接遇、宮中晩餐会への出席のほか、内閣総理大臣の公務の遂行に関連する国内外の会議等への単独での出席等が挙げられる。
問二の3について
御指摘の「など」の意味するところが必ずしも明らかではないが、内閣総理大臣の夫人が行う活動であって総理公務補助以外のものに係る内閣総理大臣の夫人の「移動・宿泊・通信費」に公費が使用されることはない。
問二の4について
政府において、「総理夫人」という官職や職名は存在せず、お尋ねについて特段の定めはない。
問三について
お尋ねは、特定の個人が行った私的な行為に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。  
●2017/3

 

森友学園問題で安倍昭恵氏の関与どこまで 2017/3/17
 迫田英典国税庁長官の参考人招致は?
3月5日、森友学園問題の国会前集会(主催者は「森友10万人デモ実行委員会」)が開かれ、約200人が参加、2015年の安保法制反対集会と同じような雰囲気となってきた。「いりません!! 安倍晋三記念小学校」と銘打ったプラカードが立ち並ぶ中、映画監督や制服向上委員会の女子学生や三色旗を持った創価学会員らが次々とスピーチ。合間には「安倍は辞めろ!」のコールが入り、最後は10万人集会で安倍政権打倒の目標が確認される流れであったためだ。
目を引かれたのは「アッキード事件 ファーストレディは公人です」というプラカード。2日の参院予算委員会で山本太郎参院議員(自由党)が、“アッキー”こと安倍昭恵氏にかけて「アッキード事件」と質問すると、安倍晋三首相は「この問題の核心とは関係なく、名誉を傷つけるために委員会の場を活用」と強い不快感を示したが、昭恵氏の関与の解明こそ森友学園疑惑の核心なのだ。
小池晃参院議員(共産党書記局長)の質問に対しても安倍首相は「妻は私人」と反論したが、実態は限りなく公人に近い。昭恵氏の取材をすれば、すぐに気付くことだが、被災地をはじめ全国各地を飛び回る昭恵氏には、秘書が同行する。肩書は「内閣総理大臣夫人付」(「ASSISTANT TO THESPOUSE OF THE PRIME MINISTER」で、連絡先(所属)は「内閣総理大臣官邸」である。
防潮堤見直しや森林保護問題などの集会に参加、講演や質疑応答をする時の昭恵氏の決まり文句は「(この問題について)夫に伝えます」。集会で取り上げられたテーマ(課題)について「昭恵氏から安倍首相に伝わるに違いない」と主催者や参加者が確信する場面は、追っかけ取材の中で何度も見てきた。
安倍首相に日常的に直訴することができる昭恵氏は、並の国会議員以上の太いパイプと影響力を持つ“陳情窓口”と言える。昭恵氏が13年秋から熱心に取り組み始めた防潮堤見直しの集会で、安倍首相のビデオメッセージが流れたことがあったが、ファーストレディ(公人)の影響力を行使した賜物と捉えられたのは言うまでもない。
森友学園の講演でも防潮堤見直し集会と同様、昭恵氏には秘書が同行した。過去の昭恵氏の行動パターン(官邸の秘書が同行して陳情窓口となる)からすれば、学園側の要望を夫の安倍首相に伝えた可能性はきわめて高いといえる。
一方、森友学園側の要望について安倍首相が役所に働き掛け(口利き)をした状況証拠もある。
宮本岳志衆院議員(共産党)は2月24日の予算委員会で、15年9月4日の森友学園関係者と近畿財務局の会談について問い質し、佐川宣寿理財局長から「会談記録を廃棄した」という答弁を引き出したが、その前日(3日)に安倍首相は、迫田英典理財局長(当時。現在は国税庁長官)と面談をしていたのだ。「近畿財務局の上部機関に当たる財務省の迫田理財局長に安倍首相が国有地の格安払下げを依頼、その翌日に東京からの指示を受けて近畿財務局が森友学園側と内容を詰めた」と考えると、一連の経過が自然に理解できるのだ。
1日の民進党ヒアリングでは、辻元清美・福島のぶゆき両衆院議員が記者との質疑応答でこの経過を問題視。
「1年で5回も会った理財局長は迫田氏だけで、他は1回か2回。しかも予算関連だから理財局長と主計局長とコンビで入るのが通例なのに、迫田氏は官房長と事務次官と入っている」(福島氏)
また昭恵氏の秘書に関する質問主意書を出した辻元氏も「当時の迫田理財局長は役人なのに答弁に出てこない。籠池泰典森友学園理事長だけではなく、(安倍首相と同じ)山口県出身の迫田氏を参考人招致すべき」と強調。安倍政権の疑惑隠蔽姿勢を浮き彫りにした。
森友学園の要望が、国会議員同等以上の“陳情窓口”である昭恵氏から安倍首相に伝わって、首相と面談をした迫田元理財局長の指示で近畿財務局が動いたのではないか――というのが、“アッキード事件”の構図といえるのだ。 
マスコミが財務省・迫田前理財局長を追及しないわけ 2017/3/23
本日23日、国会で学校法人森友学園理事長の籠池泰典氏の証人喚問が行われる。しかし、森友疑惑の本筋である国有地の不当な払い下げの真相を解明するには“買い主”の籠池氏の証人喚問だけでは意味がない。“売り主”の財務省、とくに国有地売却の責任者だった理財局長(当時)の迫田英典氏の証人喚問は必須だろう。
迫田氏は首相と同じ山口県下関市の出身で、土地取引の直前、異例なほど頻繁に官邸に出入りして、安倍首相と会っていた。問題の値引きが決まった森友学園関係者と財務省近畿財務局が話し合いを行った前日にも、迫田氏は理財局長として安倍晋三首相と綿密な打ち合わせをしていた。そういう意味では、まさに、今回の疑惑のキーマンなのだ。
ところが、連日籠池氏を追い回しているマスコミからは、この迫田氏を追及すべきという厳しい声はあまり聞かれない。参考人招致も自民党が拒否すると、そのままフェードアウト。籠池理事長を単独取材した菅野完氏は緊急会見で、迫田前理財局長の写真を掲げながら、私人の籠池氏の自宅や自分の自宅に詰めかけながら、公人である迫田前理財局長の官舎には押しかけないマスコミの姿勢を糾弾していたが、まさにそのとおりだろう。
いったいこの及び腰の理由はなんなのか? 全国紙社会部デスクが解説する。
「それは、迫田氏が理財局長の後、いまは国税庁長官に就いているからですよ。財務省はただでさえマスコミにとってタブーなのに、相手は国税トップですからね。税務調査で報復されるのが怖くて、厳しい追及なんてとてもできません」
税務調査による報復? 信じがたい話だが、これは陰謀論でも過剰反応でもない。事実、国税庁は親玉である財務省のスキャンダルや増税反対キャンペーンなどを張った報道機関や記者に対しては、厳しい税務調査を行うことで“報復”してきた。
「報復調査のときの国税のやり口はすさまじいですからね。新聞販売店への押し紙や奨励金など、新聞社のブラックボックス部分を突いてくるのはもちろん、記者の出した領収証を1枚1枚チェックして、いったい誰と会ったのかを厳しく調査するんです。調査は長期に及び、日常業務にも支障が出てくるし、記者の人脈や情報源が筒抜けになってしまう。逆に、面会相手を秘匿すると、経費とは認められず、すべて申告漏れとされて追徴金を払わされる。しかも、申告漏れがあると、国税は他のマスコミにこれをリークして、大々的に記事にさせるんです」(全国紙元国税担当記者)
実例をあげよう。直近でもっとも露骨だったのは、2011年から2012年にかけての東京新聞(中日新聞)に対する調査だ。財務官僚に籠絡され、消費財増税へとひた走ろうとしていた当時の民主党・野田政権に対して、東京新聞は〈野田改造内閣が発足 増税前にやるべきこと〉〈出先機関改革 実現なくして増税なし〉などの社説で真っ向から批判を展開していた。すると、半年以上の長きにわたる異例の“調査”が入り、約2億8600万円の申告漏れが指摘されたのだ。
「このときは、名古屋国税局と東京国税局が連動するかたちで、中日新聞と東京新聞に同時に入り、異常なくらいのしつこさでやった。東京では国税が資料分析のための部屋を提供させて、徹底的に記者の領収証などを調べ上げたと聞いています。業務にも相当な支障が出て、ほとんど嫌がらせに近いような状態だったようです」(前出・全国紙元国税担当記者)
中日新聞と東京新聞は2016年にも、再び大規模な“調査”を受けている。このときは大きな不正はほとんど見つからなかったが、取材源秘匿のため取材先の名前を公開しなかった領収証を経費として認めないなど、重箱の隅をつつくような調査で、約3100万円の申告漏れを指摘された。しかも、こんな少額の申告漏れにもかかわらず、国税当局はこの情報を他のマスコミにリークして記事にさせている。
「2016年の調査は、官邸の意向を受けてのものと言われていましたね。2015年の安保法制強行採決や米軍基地問題での東京新聞の批判に、官邸が激怒し、国税を動かしたのではないか、と」(全国紙政治部記者)
もちろん、こうした目にあっているのは東京新聞だけではない。マスコミが財務省の政策批判や不祥事報道に踏み込んだあとには、必ずといっていいほど、税務調査が入っている。
たとえば、90年代終わり、それまで絶対タブーだった旧大蔵省にマスコミが切り込み、ノーパンしゃぶしゃぶ接待など、汚職事件の端緒を開いたことがあったが、その少し後、2000年代に入ると、国税当局は一斉に新聞各社に税務調査を展開した。
07年から09年にかけても、朝日、読売、毎日、そして共同通信に大規模調査が入り、申告漏れや所得隠しが明らかになっている。この時期は第一次安倍政権から福田政権、麻生政権にいたる時期で、マスコミは政権への対決姿勢を明確にし、官僚不祥事を次々に報道していた。これらの調査はその“報復”ではないかと指摘された。
さらに、東京新聞に大規模調査が入った2011年には、やはり消費増税に反対していた産経にも“調査”が入っている。また、12年3月には朝日が2億円超の申告漏れを、4月には日本経済新聞が約3億3000万円の申告漏れを指摘された。そして、この税務調査ラッシュの後、新聞各紙はどんどん消費増税の主張を強めていくのである。
また、税務調査による報復は、新聞やテレビだけではなく、週刊誌にも向けられてきた。
「財務省のスキャンダルをやった週刊誌の版元の出版社もことごとく税務調査で嫌がらせを受けてますね。それどころか、フリーのジャーナリストのなかにも、財務官僚のスキャンダルを手がけた後に、税務調査を受けたという人が結構います。年収1千万円にも満たないようなフリーに税務調査が入るなんてことは普通ありえないですから、これは明らかに嫌がらせでしょう」(週刊誌関係者)
たしかに、これでは腰がひけるのも当然だろう。実際、いまの新聞・テレビでは、財務省や国税がからむ不祥事は、よほどのことがない限り事前に自主規制で潰されてしまうという。森友学園問題は「みんな赤信号を渡っている」状態なため、ある程度は財務省の批判もしているが、現国税庁長官である迫田前理財局長を名指しで批判し、証人喚問を要求するというのは、やはりハードルが高いということだろう。
そう考えると、国税庁長官に迫田氏が就任しているということ自体がきな臭く思えてくる。つまり、安倍首相は自分たちのさまざまな疑惑を封じ込め、マスコミの情報源を特定するために、同郷の子飼い官僚を国税のトップに座らせたのではないか。
賭けてもいいが、安倍政権に飼い慣らされたマスメディアは、今日の証人喚問が終わったとたん、幕引きムードを醸し始めるだろう。しかし何度でも言う。森友学園問題は、籠池理事長の証人喚問だけでは何もわからない。国有地は国民全体の財産だ。真実を知るために、迫田氏の証人喚問は必須。そして、マスコミはいまこそ腹をくくり、総力をかけて“伏魔殿”に切り込まねばならない。 
籠池氏証人喚問 金銭授受、メールやファクスのやり取りなど新証言 2017/3/23
国会は23日、衆参両院の予算委員会で、学校法人「森友学園」の籠池泰典理事長に対する証人喚問を行った。籠池理事長は午前の参院予算委員会で、国有地が格安で売却された経緯をめぐって、「政治的関与があったのだろうと認識している」と主張したほか、昭恵夫人から100万円を受けった経緯について詳細に証言した。
籠池理事長は、午前9時10分ごろ、国会に到着。10時から始まった証人喚問の冒頭で、籠池氏は、「良心に従って、真実を述べ、何事も隠さず、また何事もつけ加えないことを誓います」と宣誓。そして、「教育者としての私の思いにつきまして、安倍首相や昭恵夫人、大阪府議会の先生方はじめ、多くの関係者の皆さんにご理解をいただきましたことに、今でも本当に感謝しています」と述べた。今回の証人喚問で特に注目されたのは、「政治家介入の有無」、「寄付金問題」、「補助金・3種の契約書」の3点。
○ 「政治家介入の有無」
まず、国有地が格安で売却された経緯をめぐり、籠池氏は政治的関与について、「あったのだろうと認識している。長短はあるが、その都度その都度の場所で、政治的な関与があったのではないかと思っている」と述べた。
○ 「寄付金問題」
安倍首相側が否定している100万円の寄付金について、籠池氏は受け取った状況について詳細に語った。
籠池氏は、「平成27年9月5日にご講演を賜ったときのことです。昭恵夫人は、講演の控室としてご利用いただいた園長室で、私との対面をしていただいたとき、同行していたおつきの方に席を外すようにおっしゃったのち、私と2人きりの状態で、封筒をカバンの中から取り出し、『1人にさせてすみません、どうぞ安倍晋三からです』とおっしゃって、寄付金として封筒に入った、100万円をくださいました。昭恵夫人は、『全く覚えていない』とおっしゃっているようですが、私たちには大変名誉な話なので、鮮明に覚えております」と語った。
○ 『どうぞ安倍晋三からです』
そして、「封筒は職員室にいた副園長に『いただきました』と言って渡した。その日は土曜日だったので、中身が100万円だということを確認して、金庫に入れた。そのあと、月曜日に職員が郵便局へ行った。(振込欄に安倍晋三と書いて郵便局に持参した?)はい。しかし、会計士がそれはまずいと言い、止めた」と細かく語った。
昭恵夫人に講演料10万円を渡したとされることについても、「先に用意していたので、お帰り頂くときに、封筒に『感謝』という名を入れてお持ち帰りいただいた」、と述べた。
民主党の福山哲郎議員から、昭恵夫人が100万円の件も10万円の件も否定する中、なぜ今になって、公にしたのかを問われると、「当初から安倍晋三先生に敬愛以上の念を持った保守の人間です。ところが、2月8日に事件が勃発し、財務局や国の方向性を見ていて、政府がうまく対応すればいいなと思っていたのですが、2月23日にテレビ中継の中で安倍首相が『籠池さんはしつこい人だ』とおっしゃった。重要なのは学園を一生懸命作ろうとしているのに、事件勃発後、手のひらを反すように学園つぶしになってきたので、いったいどんな風になっているのかなと思い、これを解明しないと国民の皆さんに申し訳ないし、不可思議な力が働いているのかと思った」と話した。
○ 国有地の契約をめぐっても、昭恵夫人に口利きを依頼
また、国有地の契約をめぐっても、昭恵夫人に、口利きを依頼しようとした経緯を新たに明らかにした。
籠池氏は、「買い上げの条件として、10年だったものを、もっと長い期間へ変更できないかとの思いから、私たちの教育理念に賛同している昭恵夫人に助けをいただこうと考えまして、昭恵夫人の携帯に電話をいたしました。平成27年10月のことです。留守電だったので、メッセージを残しました。すると後日、内閣総理大臣夫人付の谷 査恵子さんという方からご連絡いただき、なかなか難しいとのお返事をいただきました。平成27年11月17日に総理夫人付、谷 査恵子さんからいただいたファクスでは、『大変恐縮ながら、現状では希望に沿うことはできない。なお、本件は昭恵夫人にも、すでに報告させていただいております』というお言葉をいただきました」と話した。
○ 3種の契約書
金額の異なる3種類の契約書については、籠池氏は、「設計士の指示に従った」としたうえで、「自分の至らなさを認め、反省し、謝りたい」と述べた。しかし、具体的には、「刑事訴追を受ける可能性があるので答弁を控えます」と述べるに留まった。
昭恵夫人と籠池夫人で頻繁なメールやり取り
事件勃発後も籠池夫人と昭恵夫人の間で交わされ続けたメールの数は、2月は22回、3月は15〜16回に上るとも証言。
当初は、籠池理事長と昭恵夫人の間で交わされていたというが、女性同士としてその後は、籠池夫人と頻繁に交わされるようになったという。
籠池氏は、「私だけに、トカゲの尻尾切りで罪をかぶせようとしないでほしい」と述べ、昭恵夫人や松井大阪府知事らを国会に呼んで、真相を解明するよう求めた。  
迫田・前理財局長、参考人招致で森友学園問題への関与否定 2017/3/24
学校法人「森友学園」の大阪府豊中市の国有地購入をめぐる問題で、売却交渉時に財務省理財局長だった迫田英典国税庁長官らが2017年3月24日午前の参院予算委員会に参考人招致された。
迫田氏は、国有地売却について「政治的な配慮をするべくもなかった」と関与を否定。国有地の売り払い等の処分をめぐっては年間4000件近くに及び、理財局長まで報告や相談が上がってくる事案は「限定的」だと説明。今回の件も「報告を受けたことはない」とした。 
福島瑞穂 参議院予算委員会発言 2017/3/24
「安倍昭恵さんが2015年9月5日からこの小学校の名誉校長になり、そのことはホームページ上パンフレット上、幅広くそれは見ることができたわけです。そして昨日籠池証人が証言をしたことが、交渉のときに役所に対して安倍昭恵さんが名誉校長であるっていうことを言ってきたっていうことも仰っていました。しかし昨日また籠池証人がこの証人喚問のなかで言ったことに大変驚きました。それは、具体的に動いている、具体的に働きかけている、安倍昭恵さん具体的に動いているのではないかということです。実際具体的に動いていることが明らかになりました。この谷査恵子さんなんですが、首相官邸には内閣総理大臣夫人付の部屋があります。机もあって2人の公務員は国家公務員・役人は常駐をしております。つまり、谷査恵子さんは財務省との交渉を官邸の中にいて官邸から電話をしたわけです。そうすればそれを受ける役所の人たちがいったいどう思うか、官邸から来た、まぁ当たり前ですが、官邸から電話をしているわけですから、その意味は大変大きいというふうに思います。」 
“監視役”のはずが…「アッキー特別シフト」籠池問題で裏目に 2017/3/24
学校法人「森友学園」(大阪府)の理事長退任を表明している籠池泰典(本名・康博)氏(64)が23日、国会に証人喚問され、安倍晋三首相(62)のアッキーこと昭恵夫人(54)との“濃密な関係”を主張したことで、野党は「昭恵夫人の証人喚問」を要求する構えだ。スキャンダルのもとが大臣なら、クビを切れるが相手は夫人だ。「離婚しかないが…」と野党関係者からタブー発言も飛び出す始末。自民党関係者は「陳情ファクスの中身は法の範囲内。しかし、アッキーシフトが裏目に出てしまった!」と青ざめている。
“籠池爆弾”には隠し玉があった。一礼して参院委員会室に入った籠池氏は雰囲気にのまれることなく、言いたいことを言いまくった。
昭恵夫人を介した首相からの100万円寄付の詳細を証人喚問の場でもはっきり述べ、小学校建設に使用する国有地の定期借地契約の件で昭恵夫人に助けを求めたエピソードを紹介。
「平成27(2015)年10月に昭恵夫人の留守電に吹き込んだ。後日、夫人付秘書の谷査恵子氏からファクスがあり『希望には沿えない。夫人には伝えた』とあった」(籠池氏)と暴露した。
谷氏はファクスで「財務省本省に問い合わせ、国有財産審理室長から回答を得ました」とし「ご希望に沿うことはできない」ながらも「当方としても見守ってまいりたい」と回答。籠池氏が問い合わせていた件について、簡単にまとめてもいた。
質問に立った民進党の福山哲郎参院議員(55)は「夫人のスタッフが動いていた。面食らった。役人の忖度(そんたく)が働く状況だ」とファクスは働きかけの証拠になり得るとした。
一方、菅義偉官房長官(68)は「忖度以前のゼロ回答だった」と問題なしとしたが…。
自民党関係者も「ファクスの内容は法の範囲内を出るものではなく、セーフだろう」と不安視していない。だが、むしろ問題なのは“アッキーシフト”の崩壊だ。
「安倍首相や官邸にとっては痛恨の極みじゃないか。もともと、首相夫人付なんていなかった。でも、昭恵夫人は放っておくと何をしでかすかわからないから、監視の意味でつけていた。それなのに、そのスタッフをこんなことに使われてしまった」と天を仰ぐ。
首相夫人付にあたる職員は、辻元清美衆院議員の質問主意書に対する政府答弁書によると、確認できる限りでは06年の第1次安倍政権で始まり、福田内閣を除いて現在まで配置されている。とはいえ、現在5人体制のアッキーシフトは異例とみられる。その職員たちが、お目付け役なのに“ミイラ取りがミイラになった”とあっては、アッキーシフトの意味がない。官邸の危機管理に大きな穴があったと言わざるを得ない。
「某県の首長は当選後、夫人に『いろんな人がいろんな話を持ってくるが、自分で決めるな』と厳命していたくらい。トップリーダーとはそういうものなのに、安倍首相は昭恵夫人を甘やかしすぎていましたよ。今後は昭恵夫人に家でじっとしていてもらいたいが、無理だろう」(前出の自民党関係者)
籠池証言を受けて、野党は昭恵夫人の証人喚問を求める構えだ。
恐れていたアッキースキャンダルに安倍内閣の支持率も徐々に落ちている。これまで安倍内閣は問題閣僚を辞任させることでダメージコントロールしてきた。野党関係者は「首相夫人は役職ではないので、昭恵夫人を切るとなると離婚しかない。果たしてそれができるのか」と指摘した。
首相夫妻の離婚。「それはちょっと…」(別の自民党関係者)と誰もが口が重くなるタブーだ。永田町関係者は「仮面夫婦説が出たこともありますが、実は安倍首相の方が昭恵夫人にラブだというのです。だから昭恵夫人は好き放題やっている」と明かした。
家庭内野党といわれるアッキーもまた、安倍首相を守った。23日夜、フェイスブックで籠池氏にこう反論し、口利きを否定した。
「私は、籠池さんに100万円の寄付金をお渡ししたことも、講演料を頂いたこともありません」とし、寄付金授受の場で秘書に席を外させたこともないと明言した。ファクスについても「私は関与していません」。
籠池爆弾は、総理大臣の家庭内にもダメージを与えているようだ。 
証人喚問における籠池氏の強かさと、官邸のお粗末さ 2017/3/25
証人喚問は籠池氏の方が一枚上手で、自民党の姑息な意図は打ち破られた!
今回の籠池氏の証人喚問(23日)いろいろ新たな問題が発覚し、政権与党はますます追い込まれることになった。この原因は、参院予算委員会が行った現地調査で、籠池氏が安倍晋三首相側から100万円の寄付を受けたとの趣旨の説明をしたため、自民党の竹下亘国対委員長「総理に対する侮辱だ。(籠池氏に直接)たださなきゃいけない」と異常反応し、これまで野党からの参考人招致を求められていたが拒否していた自民党が、一転して学校法人「森友学園」の籠池(かごいけ)泰典理事長の証人喚問を決定した。
この証人喚問は、きわめて動機不純であり、民間人の証人喚問を拒否してきた経過からしても、極めておかしな決定であった。
しかしこの証人喚問は、政府自民党や官邸の思惑に反し、籠池氏が処罰されるどころか、籠池氏の見事な反撃で、政府与党に対する国民の疑惑はますます深まった。
この点については、テレビや新聞で相当正確に報道されているので、ほとんどの人が、森友学園問題で、安倍晋三夫婦がかかわっているという認識を持たれたと思う。
そこで、私が注目した一点だけについてここで書いてみたい。
内閣総理大臣夫人付の職員のFAX回答こそが、喚問の最大の成果である。
籠池氏は、午前中参議院の証人喚問冒頭発言で、FAXの問題について言及した。その内容は「昭恵夫人に助けて頂こうと携帯に電話し、留守電にメッセージを残した。内閣総理大臣夫人付の谷査恵子さんから『なかなか難しい』との返事を頂いた。」と安倍首相夫人のかかわりを証言した。
その発言に対して、詳しく内容を求められた際(誰の質問かは忘れたが)に、籠池氏はそのFAXを現在所持していると答え、現物を探したが、持参した書類の中には見つからず、「近くにはあるのですが」今手元にはありませんと答えた。
民進党の福山氏は、質問に際し、籠池氏が主張した谷査恵子という人が実在の人物であることを、今すでに確認したことをふまえ、質問すると発言し、籠池氏の主張は真実性が高いことを補完する発言をした。
籠池氏が書類(FAX)は探したが見つからないは、計算された芝居か?
私の注目点は、籠池氏がFAXを探したが見つからず、今ここにはないが、午後の衆議院議員の喚問には出せるという状況を演出した。これは巧妙に仕掛けられた芝居か、偶然かということである。
官邸は「焦った」、午後の衆議院での証人喚問の際に、籠池氏からこの資料が出されると、相当激震が走る。その激震を緩和するため、自ら議員や記者団等にそのFAX原本のコピ―を配布して、この問題の影響を小さくしようとした。
しかし、証人喚問を決定したのも、今回の焦ってFAXを配ったことも全くの藪蛇である。問題をさらに拡大してしまった。
まず、焦って出した証拠は、FAXの原本を慌ててそのまままコピーし、個人情報まで出してしまったことである。
消し忘れたのは籠池氏のFAX番号、及び谷小査恵子氏の携帯電話番号とメールアドレスである。
次に最も問題なのは、この間の森友関連の書類は全て廃棄したはずであるのに、この書類が菅義韋官房長官から公表されたことである。この一件をもってしても、政府側は嘘をついていることは、まるわかりである。FAXの内容は、昭恵氏による関与への疑問を膨らませるものである。
本日付(3月25日)毎日新聞も、一面トップで「夫人付職員個人で作成」という大見出しを掲げているが、これは政府の言い分をそのまな主張したように見せながら、こんな「不当な判断」が世間で通用しますか?と読者に問いかけたものと私は見る。
この官邸の「焦り」を引き出したのは、「籠池氏の資料(FAX)は手元無い、昼からなら出せるという芝居である」籠池氏側の綿密な計算があったのでないかと私は見ている。
情報操作の同じような事例が、自民党の西田昌司参院議員が24日、昭恵氏と籠池夫人の携帯メールの内容を明らかにしているが、この際にも、昭恵夫人の携帯が一時水没したとの言い訳を加えて発表している。籠池側からメール一覧が発表された際に、政府側発表のメール一覧に操作が加えられていたことが発覚することを恐れた予防線である。
この携帯メールのやり取りも籠池側はうまく対応している。昭恵氏は、「私は寄付をした覚えもないし、講演料をもらった記憶もない」と主張し、その主張に賛同を求めているが、それには答えていない。籠池側はこのメールを安倍首相側からの「脅かし・押しつけ」とみている。だから「言質」をとられないように対応している。
なぜ昭恵氏は、もらっていないと主張しないのか、「記憶がない」と主張し同意を求めるのか、嘘を押し付けるのは心苦しい、記憶がないという曖昧さで逃げ切る手伝いを求めているように見える。
全ての経過書類は処分した。「明かなウソ」を許してはならない。
今後の谷氏の証言に注目度が集まる。
すべては政府側が情報操作をしている。今後とも追及されて不利だと思ったら自らに有利な情報を小出しにしてくる可能性がある。さらには政府にとっては今一番危険な存在は、谷査恵子氏の存在である。彼女が証人喚問に出廷し、「昭恵夫人からの命令で、財務省の国有財産審理室長(田村嘉啓)に照会した」と答えられればすべては終わりである。
ちなみにこの田村嘉啓氏は、籠池氏がくい打ちを行うため、9メートルまで掘ったところその先にゴミがあったと東京まで上京し苦情を申し入れ、賃料の減額を申し入れした際に面談した相手でもある。(田村氏は、「総理マター」という意識はあったハズである。)
谷査恵子氏の今後の処遇が注目点でもある。籠池氏と同じようにトカゲの尻尾切になるのか注目している。もし、彼女が個人で財務省に問い合わせして、昭恵夫人の名前を利用していたのなら、明らかに職務権限の逸脱であり、処分対象になる。谷氏に対する今後の対応がこの問題の本質を暴き出す。政府の今後の対応が注目される。 
証拠FAXに官邸激怒 元夫人付の谷査恵子氏“国外追放”情報 2017/3/26
森友学園に問題のファクスを送付した女性官僚・谷査恵子氏の身辺がにわかに騒がしくなっている。
谷氏は1998年に経産省入省。13年から15年末までの3年間、「内閣総理大臣夫人付」として昭恵夫人を支えた。16年からは中小企業庁の経営支援部で連携推進専門官に就いていた。
ファクスの存在について、24日の集中審議で質問された菅官房長官は「1週間ほど前に全体の話を聞いて、その後すぐ籠池理事長に送ったファクスを谷氏から入手した」と説明したが、内情は違うようだ。
「証人喚問での籠池理事長の発言で、問題のファクス文書が保存されていることが分かり、対応に追われた。官邸もまったく把握していなかったのです」(官邸担当記者)
先に公開してしまった方がダメージが小さいと考えたのか、菅は23日の定例会見で記者にくだんのファクスを配布。よほど慌てていたとみえて谷氏のメールアドレスや携帯番号などの個人情報が示されたままだった。後で黒塗り版を配布し直すという失態について、菅は「不注意だった」と答弁したが、本当に文書を1週間前に入手していたなら、個人情報の扱いに配慮する時間は十分あったはずだ。
「もちろん総理もファクスの存在を知らなかった。激怒して、谷さんを呼び出し、怒鳴りつけたと聞きます。しかし、彼女の一存で勝手にやった話ではないことくらい政界関係者なら誰でも分かる。昭恵夫人に怒鳴るならともかく、ノンキャリの彼女にすべてを負わせるのはあまりに酷です」(自民党関係者)
安倍首相の怒りはすさまじかったそうで、「逆鱗に触れた谷氏の左遷情報がすぐさま霞が関を駆け巡った」(総務省キャリア)という。「4月1日付でアフリカの大使館付の駐在員に飛ばされる」「いや、南米らしい」などと臆測情報が飛び交っている。
元外交官の天木直人氏が言う。
「官僚の“口封じ”に外務省を使うのは、確かに都合がいい。実際、経産省から大使館への出向はないことはありません。しかし、ことがノンキャリ女性となると異例中の異例。本当にそんな人事をすれば、官邸自ら情報隠蔽を認めたも同然で、それこそ大スキャンダルです」
事実関係について経産省に問い合わせたところ、「現段階では、そういう情報はございません」(官房広報室)とのことだった。
主人公がアフリカに飛ばされる山崎豊子の小説「沈まぬ太陽」が思い出される。昭恵夫人に尽くした谷氏も、安倍官邸にとってはしょせん“トカゲの尻尾”なのか。  
森友事件の影の主役は内閣人事局 2017/3/26
――きょうは晴山先生に「公務労働者の役割と権利」についてお話をうかがいます。最初に公務員の役割についてお聞かせください。(聞き手=国公労連調査政策部・井上伸)
公務員の役割を考える場合、常に2つの基本的な視点を持つことが重要です。1つは、日本国憲法の視点で、もう1つは、公務員制度の歴史から見た現代国家における公務員の役割という視点です。
まず、憲法の視点から公務員の役割を考えることの重要性についてです。日本国憲法が直接公務員のことを規定した条文としては憲法15条の1項と2項があります。ただし、15条の意味を考えるにあたっては、憲法の基本原理である国民主権と基本的人権の保障、そして平和主義という憲法3原則を踏まえた上で、行政の担い手である公務員の位置づけについて、15条で規定していると捉えることが大事になります。国民主権など憲法3原則を除いた形で15条だけ単独で取り出して公務員の役割を考えるということは適切ではないわけです。
この点を踏まえた上で憲法15条をみていきましょう。15条1項では「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である」とし、2項では「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と規定しています。この1項と2項はいずれも憲法の基本原理である国民主権の表れなのですが、この規定の意味をより深く知るためには、戦前の官吏制度を振り返ってみる必要があります。
「一部の奉仕者」だった戦前の公務員
戦前の官吏(現在の国家公務員の中核部分に当たる人)は、大日本帝国憲法(明治憲法)のもとで、「天皇の官吏」として天皇に身分的に隷従し、天皇とその政府にだけ奉仕する存在でした。国民から見れば、絶対的な主権者であり統治権を総攬する天皇に奉仕し、国民を支配する特権階級だったわけです。そして、官吏の任命は、議会も関与できない天皇だけの権限であるといういわゆる「任官大権」が憲法で定められていました。こうした強大な官吏集団と軍部に支えられた絶対主義的天皇制、天皇主権のもとで、日本は軍国主義国家としてアジア諸国への侵略戦争へと突き進み、太平洋戦争を経て敗戦を迎えることになります。
こうした歴史への反省に立って、戦後の日本は、天皇主権に立つ大日本帝国憲法から国民主権に立つ日本国憲法へと転換を遂げることになります。戦前の「天皇の官吏」のあり方は全面的に否定され、公務員は国民全体の奉仕者になるとともに、「任官大権」も否定され、公務員を選ぶのは国民固有の権利であることを15条1項で明記させることになります。
もちろん、実際にすべての公務員が選挙で国民に選ばれるわけではありません。現在選挙で選ばれるのは国会議員と地方自治体の長、地方議会の議員ですが、国の場合には、国民によって選ばれた国会の多数派が内閣を組織し、内閣を構成する各省大臣が公務員を任命します。地方の場合にも、住民が選んだ長が公務員を任命する、ということを通して、つきつめれば国民に公務員の選定権があるということになるのです。つまり、公務員の地位は、国民から離れた一部の権力者によって付与されるのではなく、究極的には国民の意思によってのみ成立する、という国民主権という鏡を通して公務員の地位を照らし出した規定が15条1項になります。
15条2項の公務員が「全体の奉仕者」であるということも、同じ考えに立つものです。とりわけ注意する必要があるのは、公務員は「一部の奉仕者ではない」とわざわざ付け加えられているところです。これは、戦前の官吏のように、天皇を頂点とする一部の支配者に奉仕するのではなく、まさに国民全体に奉仕すべき存在であり、国民主権に立った公務員であるということを明確に性格規定しているのです。
公務員制度の歴史から見た現代国家における公務員の役割
――2つめの視点としてあげられた、公務員制度の歴史から見た公務員の役割とはどういうことなのでしょうか?
公務員制度の歴史から見た現代国家における公務員の役割を考える際に、参考になるのが、アメリカの公務員制度の歴史です。また、戦後日本の国家公務員制度は、アメリカの公務員制度にならってつくられたもので、憲法の制定と並行しながら、GHQが自国の専門家を呼んで、憲法の理念を踏まえながら国家公務員制度のあり方が構想され、国公法が制定されたわけです。その点からしても、アメリカの公務員制度の歴史を踏まえておくことが日本の公務員制度を考えるときにも大切なのです。
19世紀当初のアメリカの公務員制度は、猟官制という慣行が支配していました。猟官制というのは、一言でいえば、大統領選挙で政権が代わるごとに大量の連邦公務員を更迭する仕組みです。アメリカでは早くから2大政党制が発達するわけですが、そのもとで、ある政党が大統領選挙で勝利すると、その政党の支持者を公務員に任命します。そして、次の選挙で別の政党の大統領が当選すると、今度はその政党の支持者へと公務員を入れ替えます。これが猟官制の基本的な仕組みです。
ある意味ではこの猟官制はアメリカ的な民主主義の表れともいえるわけです。民意に従って政権を選び、その政権が民意を踏まえた政策を徹底して遂行するために、それを支持する公務員で固める。そして次の機会に民意が変われば、それに従う。非常に単純に考えれば民主主義の究極の形態ともいえるのですが、官職を得るために政治家と金銭でつながるなど行き過ぎた猟官運動が広がる中で、次第に当初の民主的理念を失い、腐敗の度を強めて、最後は大統領が暗殺されるという事件まで起こってしまいます。
アメリカの猟官制の腐敗と高度で専門的な職務への変化による成績主義の確立
他方で、資本主義の発展に伴いさまざまな社会的矛盾が激化する中で、国家機能が著しく拡大・多様化し、公務員の職務内容も当初の比較的単純な職務から高度で専門的な職務へと大きく変化します。猟官制で選挙のたびに入れ替わる数年間だけの公務員というのでは、その高度で専門的な職務を担うことはもはや不可能になっていきます。
この猟官制の腐敗と、高度で専門的な職務への変化によって、アメリカでは、100年くらいの長い歴史を経て、猟官制から成績主義へと移行が進められることになります。
成績主義というのは、党派的立場によってではなく、公務の担い手としての客観的な能力や資格を備えているかどうかを基準に公務員を任用するというものです。成績主義による公務員の役割は、時の政権の政治的支持者として政権に奉仕することではなく、自らの専門的能力を活かして、政権交代の有無を問わず永続的な立場に立って、公正中立の観点から国民全体に奉仕することにある、ということになります。
こうしたアメリカでの猟官主義から成績主義への転換を踏まえた形で、現在の日本の公務員制度ができ、成績主義を踏まえた憲法の「国民全体の奉仕者」という日本における公務員の役割が基本的に確立されたわけです。
アメリカの成績主義やドイツのワイマール憲法から日本国憲法の「全体の奉仕者」が生まれた
――アメリカでの猟官主義から成績主義への移行と、日本国憲法が制定される時に「全体の奉仕者」と明記されたのは、どういった時間軸での関係になるのでしょうか?
アメリカの猟官制が腐敗していったのが19世紀半ばから後半にかけてで、資本主義の高度化が19世紀末から20世紀でした。そこから大きく転換して、今の現代的な公務員制度の元になった法律が1883年にアメリカで制定されます。
しかし、そこで一気に成績主義に変わったわけではなく、完全に成績主義に変わるまでにはごく最近までかかっています。アメリカでは20世紀初頭からそういう流れになって、戦後日本のモデルにした時には大きく成績主義に転換を遂げつつあったということです。
それから、「全体の奉仕者」という規定が憲法に盛り込まれた理由については、最近、憲法の制定過程を調べ始めています。具体的にこれが理由だという明確なものはまだわかっていないのですが、同じ規定がワイマール憲法にあったということがわかっています。ワイマール憲法は第1次世界大戦後、ドイツの社会民主党政権のもとでできた、その時代の最も先進的で民主主義的な憲法と言われています。そのワイマール憲法には、「ドイツの官吏は国民全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではない」という規定があるのです。日本国憲法の制定はGHQの十数名のメンバーが中心になって起草しているのですが、法律の専門家が多くて、世界各国の憲法と日本の各種憲法草案も取り入れながら、いわゆるマッカーサー草案をつくっていったと言われています。その過程の中で、「全体の奉仕者」の規定についてはワイマール憲法が参考にされたということが共通して言われていることなのです。
そうすると、日本国憲法15条1項・2項は、猟官主義から成績主義へというアメリカの歴史だけではなく、ドイツのワイマール憲法も含めて、普遍性を持った現代国家における公務員の位置づけを定めた規定ではないかと最近は考えるようになっています。
「一人ひとりの人民の集合体としてのコミュニティ全体の奉仕者」=公務員
憲法制定過程はもっと調べていきたいと思っていますが、もうひとつ気になっている点について言うと、日本国憲法15条2項の英文の規定は「Public officials are the servants of the whole community」で、全体社会と言いますか、国家でもなく、ただの全体でもなく、まさに人々の集合体であるコミュニティというのが起草したもともとの言葉なのです。それを「全体の奉仕者」という非常に抽象的な日本語を使ったものですから、「全体主義的」な意味で捉えられたり、「全体の奉仕者」だから公務員は国家に尽くせ、ストライキなんかとんでもない、といういわゆる権威的な「全体の奉仕者論」になってしまうという負の側面も出て来てしまいました。当初の最高裁などは、それによって公務員の労働基本権の制限を合理化しました。
英文規定はGHQとやりとりした日本の法制局の官僚が日本語に訳したわけですが、意図的に「whole community」を「全体」と訳したのではないかという指摘もあります。せめて国民をつけて「国民全体の奉仕者」と規定すべきだったのを、国民も落として「全体」としたのではないかというわけです。この点についてもどこまで信憑性があるか確認しなければいけない問題なのですが、いずれにしても15条における「全体の奉仕者」というのは、もともとは抽象的な「全体の奉仕者」ではなく、文字通り「一人ひとりの人民の集合体としてのコミュニティ全体の奉仕者」が公務員なのだという趣旨です。その意味でも、非常に普遍性をもった国民主権のもとでの公務員のあり方だと捉えるべきではないかと考えています。
公務員が「全体の奉仕者」であることを確保する仕組み
――公務員が「全体の奉仕者」であることの意味はわかりましたが、そのことを確保するためにはどのような仕組みが必要になるのでしょうか。
指摘してきたように、憲法の視点と公務員制度の歴史という2つの視点から、現在の公務員は、一党一派に奉仕するのではなくて、自らの専門的能力を踏まえて、公正中立の観点に立って国民全体に奉仕すべきものということになります。
しかし、それを現実的に保障する制度なりシステムが存在しないと、時の政権の意向で「政権に従うことこそ全体に奉仕することなんだ」などという政治的な支配を受けかねないことになります。ですので、それを防いで、公務員が全体の奉仕者として国民全体のために職務を遂行することを確保する仕組みが必要となります。そのための制度上の原則が、いわゆる「公正中立性」といわれるものです。この公正中立性という言葉を悪用して、公務員そのものが公正中立でなければならないとして公務員の政治活動の自由を制限し正当化するケースがありますが、これは間違った使い方です。本来の正しい意味での公正中立性とは、人事行政の公正中立性を指し、政治が公務員に対して様々な支配や関与をすることを防ぎ、公正中立な人事行政のもとで公務員が国民全体のための奉仕者として職務を遂行できるようにするという意味での公正中立性ということになります。
その最も重要なものが、公務員の身分保障です。簡単にいえば、法令の定める事由によらなければ免職や降任されないということで、その免職や降任の理由も法律で厳格に制限し、客観的にそれを解釈していくことによって恣意的な免職等によって公務員の身分が脅かされないということが一つです。
もう一つは、今でいえば人事院制度ということになるわけですが、もう少し一般化して言えば人事行政全体を担う政府から独立した公正中立な第三者機関の存在が必要になってくるということです。これは、国でいえば人事院、自治体でいえば人事委員会ということに今はなるわけですが、こういう話をすると、組合活動を一生懸命やっている人は「そんなこと言ったって今人事院は給与制度の総合的な見直しで酷いことをやっているじゃないか」「人事委員会はもっと酷いじゃないか」という意見がかなり出るのですね。それは確かにそうなので、そこは正していかなければいけない課題として踏まえておく必要があるのですが、公正中立の第三者機関の存在によって公務員の全体の奉仕者性を支えるという、本来の第三者機関の役割がすごく重要だということは常に意識しておいて欲しいのです。その点を踏まえずに「人事院はいらない」ということにしてしまうと、今の政府の動きから考えても非常に危ういことになりますので、そこは常に意識すべきだと強調しておきたいと思います。
政治主導をめざす国公法「改正」
――今回の国公法「改正」については、どう見ていますか?
この春の国公法「改正」で、幹部職員を初めて国公法で定義づけました。事務次官、局長、部長ということですが、そこだけ普通の職員と切り離して独自の類型として法的に位置づけた。その上で、その幹部職員の人事については内閣総理大臣と官房長官が一元的に行うという具体的な仕組みをつくったわけですね。そして、それを事務的に支えるために内閣に内閣人事局を設置しました。
これは数年前の自公政権で最初に法案が出て、成立しないまま民主党政権に引き継がれ、民主党政権でも基本的に同じ内容の法案が出されたわけですが、それも廃案になった後に、安倍政権のもとでようやく成立したということになります。つまり、安倍政権が成立したから国公法「改正」が通ったということではなく、自公政権、民主党政権含めて、この間の一つの共通する流れとしてあったということになります。
それを支える考え方がいわゆる「政治主導」ということになるわけです。政と官の関係について従来のあり方を大きく見直し、選挙で勝った政党が内閣を構成するのが本来の議員内閣制であるから、選挙で国民の信を得た政策を実行していくために、公務員、官僚を統制しなければならないというわけです。官僚はそれに従うことこそが本来の役割だということなる。その論理を支えるもう一つが、いわゆる「霞が関解体」論です。今の官僚制度は省庁縦割りで、それぞれが省益だけを追求しているので、ここを解体しない限りは国民の要求は実現しないんだという話になっているわけです。
少しさかのぼると、橋本内閣以降の行政改革の流れの中で、政治主導論というのが日本の政治と行政のあり方を大きく変えてきました。これとセットになっているのが政治改革ということであり、90年代始めに紆余曲折の末に政治改革法案が成立し、2大政党制に向けて小選挙区制を導入したわけです。政権を競い合う二大政党を形成して、その2大政党がマニフェストを掲げて政権を争い、選挙で勝った方がマニフェストを全面的に実行していく。そして、公務員はすべてこれに従え、という論理です。
これを主導したのは財界ですが、そのシンクタンクといっていい21世紀臨調の動きをずっと追っていくと、じつに見事に21世紀臨調の主張に沿っています。そして、この政治主導の論理を最も有効に活用したのが小泉政権で、経済財政諮問会議を大活躍させて新自由主義改革をどんどんやって進めたわけです。そういう流れのなかで今日まで来ているのだろうと思っています。
国家公務員制度改革もその流れのなかで、従来の公務員制度改革とは性格が変わってきました。2001年に出た公務員制度改革大綱が今の流れにつながる出発点ではないかと私は思っているのですが、そこで橋本行革で器は整ったけれど魂が入っていない。これに魂を入れるのが公務員制度改革だというのを打ち出したわけですね。それ以降、政治主導論の流れが今日まで続いてきて、今回の国公法「改正」に結びついたというふうに大きな流れとしては見るべきだろうと思っています。
今回の国公法「改正」は時代に逆行するもの
――政治主導というのは、アメリカの猟官制に戻るというように考えていいのでしょうか?
そう見えますね。これまで指摘してきたように、公務員制度の歴史的な流れにはまさに逆行するわけですね。アメリカで猟官制が比較的腐敗しないでやっていくことができた時代は、それほど公務が複雑化・高度化していなかったわけで、多少知識がある人であれば誰でもやれるという状況だったのです。それが選挙で勝った政党のためにというところと結びついていたので、いってみれば民主的な理念がそれなりにシステムとしての猟官制を支える時代状況があったからこそやっていくことが可能だったわけです。
ところが、今やそんなことはもう現実的にできない。いくら猟官制をやろうとしても不可能なくらい公務自体が多様化・複雑化・高度化してきた中で、政治とは違う公務員独自の役割が出てきたわけです。もちろん最後は国民主権ですから、最後のところでは政治に従わなければいけない、政権に従わなければいけない、これは全面的に否定できないのですが、しかし、ただ政治に公務員が服従していればいいという話ではなくて、公務員が場合によっては政治も正すという観点から公務の専門家として意見を述べ、できるだけ国民全体の奉仕者としての公務員の役割を政治に反映させていくことが必要になっているのが現代なのです。
本当はそれをきちんと保障する仕組みが必要で、日本の場合はなかなかそれがなくて大変なのですが、本来的にはそういう役割を公務員は持っているわけです。私が描く政官の正しいあり方は、公務員は専門家として中立公正の立場で、どんな政党が政権についていようとも、時の政権に可能な限り自らの意見を反映させていく役割があるということです。他方で政治家の役割は、公務員の中立公正さを最大限尊重して、幅広くいろいろな意見を吸い上げ、最後は政治の責任で決めて実施し、その責任は選挙で問う。これが現代の政官の本来あるべき姿だと、私は考えています。
この現代の到達点から今の政治主導論を見ると、マニフェストで競い合って勝った政党に公務員も全面的に従えと説くことは、やはり猟官制の時代に戻ることになり、歴史を逆行させることになると思っています。
――民主党は、アメリカの猟官制の歴史などをきちんと知らないということでしょうか?
知らないのでしょうね。民主党を観察していると、ある意味では真剣に良かれと思ってやっているようなところもあるように思います。しかし、今の時代にそれを説くことの現実的な意味ははっきりしていて、橋本行革で出て来た政治主導の流れから小泉構造改革に象徴される政治主導によって、貧困と格差が拡大するという反国民的な結果になっているわけです。
この政治主導がもたらす反国民性を見ないで、ただ選挙で勝った方に公務員も全面的に従うことが国民主権と議院内閣制の要請だという論理は非常に危険な面をもっています。
小選挙区制のもとでの「政治主導」は根本に問題あり
――選挙自体も小選挙区制で民意が反映されていないという問題もあります。
そうですね。政治主導論は、小選挙区制を前提とする政権交代可能な政治を前提とするものですが、そもそも得票率と議席占有率の大きな乖離を不可避とする小選挙区制のもとでは、政権与党が国民の多数派であり民意が反映されているという前提自体に根本的な疑問があるわけです。
実際、過去2回の小選挙区制での選挙結果を見ると、2009年の総選挙では民主党が47%の得票率で74%の議席を獲得し、また2013年の総選挙では自民党が43%の得票率で79%の議席を獲得しているわけです。このことは、国民の多数意思にもとづく政権交代という構図がいかに虚構に満ちたものであるかを示しているわけです。政治主導論の根本に問題があるのです。
民意を反映する手段は選挙だけではない
それから、国民主権のもとでは、国会議員選挙が民意を反映する最も重要な機会であることは否定できませんが、それと合わせて、多様な手段を通して政治過程に民意を反映することが現代民主主義の不可欠な要請ということになります。情報公開や各種行政手続き、公聴会・審議会制度の整備、住民投票・直接請求制度の採用など、そのときどきの政策決定に民意を反映させるための多様な制度や仕組みがそれであり、たとえ選挙公約に掲げた政策であっても、これらのいろいろな手段を通して少数意見を含む国民の多様な意見を反映しながら政策の決定・執行に当たることが、政権にとっては求められるのです。数年に1度の選挙の結果でつくられた議会多数派の意思こそ民意であるとして、与党と内閣による政治主導・官邸主導を強調することは、場合によっては、民意の正しい反映を妨げるだけでなく、「民意」を口実とする「与党独裁体制」を招くことになりかねないわけです。
政治主導論に基づく「縦割り行政」批判の危険性
――縦割り行政の弊害で省益が優先され、霞が関に権限が集中しているからダメなんだという主張が常にあります。この点についてはどう考えればいいでしょうか。
本当の意味で行政が国民生活に背を向けている原因は、政官財の癒着や行政の官僚主義などに原因があるわけですね。たとえばキャリア官僚の「天下り」を例にとると、経産省から原発産業へとか、防衛省から軍需産業へとか、たくさんあって、これは当然あってはならないことなのですが、その本質的な問題はまったくアンタッチャブルにしておいて、第1次安倍政権がそれを根絶すると言って国公法を「改正」しましたがまったく変わっていない。むしろそれがおおっぴらに許される状況になってきているという問題があります。
また官製談合など、ときどき表に出るような問題もあって、これ自体は誰が見ても良くないことですから、それ自体は国民的な観点からも絶対に正さなければいけないことで、少しは国会で追及されたりするわけですが、本当に切り込もうとはしていない。構造には手は付けないわけです。他方で、霞が関が強固で縦割りだから政治のやろうとしている国民のための施策が阻害されている、だから地方分権を、という話などにもなってくるのですが、結局本当に正さないといけないところには切り込まないで、それを温存したまま官僚制そのものが悪だという印象を国民に植え付けようとしている。どこまで意図的かどうかは別として、結果的にそうなっていると思うのですね。
ところがそれによって何が起きるかというと、結局、曲がりなりにも国民のためにやっている省庁の仕事が時の政権による新自由主義的な政策の妨げになると、それをつぶすために縦割り行政の批判を利用したりするわけです。これは、小泉構造改革以来とりわけ目立つ手法で、ターゲットになっている省庁の一つは厚生労働省ですね。とくに労働規制緩和の問題で厚労省もあまりきちんとしていない面はあるのですが、それでもギリギリ労働者のために一定のところまでは抵抗しているところもある。それを構造改革の阻害要因だということでバッシングする。混合診療の問題でも同じで、国民サイドに立っている省庁を縦割り行政で批判して、結局、政治主導が妨げられるということに帰結させていくわけです。その側面を十分見ないで「霞が関が悪い」というだけの議論は非常に危ういのです。ここがいま盛んに政治サイドから行われている縦割り行政批判、霞が関批判の大きな問題点の一つだと思います。
それに、実際に省庁で働いている圧倒的多数の職員は国公労連にも結集する普通の公務労働者なわけで、その人たちは別に縦割り行政で自分の利益のためだけに仕事をしているわけでもありませんし、仮に縦割り行政に固執したからと言って自分の利益に跳ね返ってくるわけでもありません。圧倒的多数の職員は、国民のために働いているし、労働運動においてもすべての労働者のためにたたかっているわけです。そこも一緒くたにして批判の対象にするということで、こうしたバッシングというのは、単なるまやかしではなく、二重三重のまやかしで、非常に悪い機能を果たしていると思います。
これらは政治主導の立場に立った官僚批判ですが、最近は、それとは別に一般国民のレベルでの公務員バッシングは、かつてとは結構変わってきているのではないかという感じがしています。
かつては本当に素朴な意味で、「窓口に行くと公務員は働いていない」とか「新聞ばかり読んでいる」とか「給料が保障されている」というのが80年代は強かったですよね。マスコミの批判もそういうものと、「公費天国」などというお金を湯水のように使うというのが随分話題になりましたが、そういう時代からみると、本当に身近にいる公務員そのものにやっかんだり、批判したりというのは前ほど強くなくなっているのではないかと思うのです。むしろ公務員も大変だというのが国民にもわかってきた。たとえば教員が長時間労働でいかに大変かということなどが分かってきているので、そこは一つ、労働運動の拠り所にもなるのではないかと感じています。
むしろ今問題なのは、政治部門による意図的な、政治主導論に基づく省庁批判、官僚批判であって、国民との関係でいえば、公務員バッシングは以前よりは薄らいできているのではないか。結局、国民自身が非常に大変な状況になってきていて、公務の職場も「官製ワーキングプア」の深刻な状況であるとか、民間の職場と同様に深刻になってきていることが分かってきて、そこを理解し合える状況が逆にこの間の構造改革の中で生まれてきているという側面があるのではないかと思っています。 
真の黒幕に今井尚哉氏が浮上!谷査恵子氏の上司! 2017/3/28
森友学園問題を巡って様々な情報が飛び交っていますが、ここに来て安倍首相の側近である今井 尚哉(いまい たかや)氏の名前が浮上中です。今井氏は叔父が今井敬元経団連会長と今井善衛元通産事務次官で、経済産業省を得て今は内閣総理大臣秘書官となっています。「影の総理」とも呼ばれるほどの実力者で、安倍昭恵夫人のお付として活動をしていた谷査恵子氏の上司でもあるのです。
今井氏と森友学園問題の接点は2015年9月4日の食事会で、森友学園に関する重要な話し合いがあったと言われているこの時期に首相と接触しています。9月4日の会議は内容が不明ですが、これをキッカケにして森友学園の国有地買収の件は急展開しました。安倍昭恵夫人が名誉校長になった時期も同じで、谷査恵子氏を経由して何らかのやり取りがあったとしても不思議ではないです。少なくとも、9月4日の食事会について詳しく知っているのは事実で、是非とも国会で確認して欲しい人物だと言えます。
今井氏は安倍首相とは親戚関係。1982年、通産省(現経済産業省)入省。今井敬元経団連会長と今井善衛元通産事務次官の2人を叔父にもつ。もともと経済産業省の一役人が今では、安倍首相の側近中の側近。官僚ブレーンとして政治を動かす。政局対応、官邸広報、国会運営、あらゆる分野の戦略を総理の耳元で囁く。決断するのは総理だが、その影響力は計り知れない。

今井尚哉(1958 - )は、日本の通産官僚。内閣総理大臣秘書官。
日本機械輸出組合ブラッセル事務所所長、資源エネルギー庁資源・燃料部政策課課長、経済産業省大臣官房総務課課長、経済産業省貿易経済協力局審議官、資源エネルギー庁次長などを歴任した。
第1次安倍内閣にて内閣総理大臣秘書官となったことから、安倍晋三の知遇を得た。ともに内閣総理大臣秘書官を務めた井上義行は、今井の叔父の今井善衛と安倍の祖父の岸信介とが商工官僚同士だった縁から両者が接近したと述べている。また、井上は、安倍の姻族である牛尾治朗が今井の活用を進言していたと述べている。
第1次安倍改造内閣退陣後も、長谷川榮一とともに安倍を高尾山登山に誘うなど、今井と安倍は交流を深めた。第46回衆議院議員総選挙直前、安倍の事務所ではベテランの政策担当秘書が突然辞任し人材が払底していたため、安倍は今井に着目し、新政権にて政務担当の内閣総理大臣秘書官に就任するよう要請した。これを受け、今井は第2次安倍内閣発足とともに政務担当の内閣総理大臣秘書官に就任した。 
安倍晋三と橋下徹が切る最後のしっぽ 2017/3/30
籠池泰典の証人喚問について、自民党の、国家私物化が続いている。
今度は、国政調査権を使ってまで、しっぽ籠池をお縄にするつもりのようだ。
森友学園から郵便局で100万円を振り込んだのは、「職員」ではなく、籠池諄子だったのではないか、というのだ。これが偽証罪の可能性があるという。諄子も広義の「職員」であり、そんな小さいことはどうでもいいではないか。逆にしっぽ籠池の、本筋での証言の正しさを印象づけるものだ。
もともと自民党は、民間人の参考人招致には慎重であるべき、と語っていた。それが安倍昭恵の100万円寄付の話が出たとたん、「総理への侮辱」として怒り、参考人招致どころか偽証罪に問える証人喚問を決めた。
しかし、この感情的な証人喚問が裏目に出てしまった。FAX問題が新たに浮上し、今度は谷査恵子のしっぽ切りまでせねばならないことになったのである。
追い詰められているのは自民党である。そこで開き直りの逆襲に出た。しっぽ籠池証言の本質を離れて、枝葉末節で国政調査権まで使ってもしっぽ籠池の捕縛にかかったというわけだ。
籠池側の要請を受けて、安倍夫婦の間で話し合いがあったというのは、自然な流れである。安倍昭恵は、谷査恵子に話を伝え、それを受けて谷査恵子は公務として安倍昭恵に尽くしたつもりだっただろう。
彼女は安倍夫妻の森友学園に対する高い評価を知っていた。だから、森友学園の要望に応じて、懸命に仕事をして、結果的には満額回答(しっぽ籠池が「カミカゼが吹いた」というのはそういう意味である)となったFAXを送った。
満額回答というのは、籠池側から谷査恵子宛てに出された手紙によって、その要望がすべて満たされていたことがわかったためである。
「森友問題で政府が隠していた手紙の中身が判明! 籠池理事長から昭恵夫人への口利き依頼はゼロ回答どころか満額回答だった」(3月29日)
谷査恵子が安倍昭恵に一言の相談もなく、勝手に籠池側の要請だけを特別扱いして財務省に問い合わせ、せっせと仕事をしたということは、責任問題をもっとも警戒する官僚の習性からしてありえない。
しかもFAXは勤務時間中に送られ、文面には、「なお、本件は昭恵夫人にもすでにご報告させていただいております」と書き添えられている。完全な公人としての業務である。
ところが安倍夫婦に感謝されるどころか、私的にひとりで勝手にやったとしてしっぽ切りに遭っている。何とも気の毒なことだ。安倍夫婦は庇わないし、泥を被らない。情とモラルがないからだ。
坂勝が「昭恵夫人と秘書T氏双方を知るバー店主が激白。「上司に責任を押しつけられた、元首相夫人付秘書T氏のこと」」でこんなことを書いていた。
「疑惑の追及で開かれた3月23日の国会証人喚問で、森友学園の籠池泰典氏は、安倍首相の妻の昭恵夫人が元秘書(経産省からの出向)のT氏に指示して、国有地を巡る対応をさせていたと述べた。ところが翌日24日に菅義偉官房長官は、昭恵夫人はまったく関知せず、秘書のT氏が勝手にやったことであるとの見解を言ってのけた。首相や夫人の関与がないものとするために、秘書にすべての責任を押しつけたのだ。どう考えてもオカシイ。恐ろしいほどの詭弁だ。これは国家による一個人へのパワハラであり、イジメである。(「昭恵夫人と秘書T氏双方を知るバー店主が激白」)」
これが一般的な国民の感慨だろう。
要は散々利用し、都合が悪くなったらしっぽ切りをやって逃げるということだ。しっぽ切りは、しっぽ籠池から始まって、しっぽ谷に続き、まだ出てきそうだ。
そしてほんとうは、しっぽ福島があり、しっぽ沖縄が存在する。いや、この国の99%はすべて1%に切られ、捨てられていることを知らなくてはならない。
「市民メディア放送局」がこんなツイートをしていた。
「民進党・江田憲司氏は24日に『谷査恵子の実質上の上司は今井氏』として証人喚問を要求した。今井尚哉(首相政策秘書官)は、9月4日に安倍晋三が大阪を訪問している時にも同行している。谷査恵子−今井尚哉−安倍晋三が完全に繋がった。」
森友学園事件の闇は深い。
森友学園事件を考えるときは、ふたつのルートに分けて考えると、わかりやすいことを、メルマガ「メールが語る森友学園事件」(2017年3月26日)で書いた。その後、明らかになったことがあるので、深化させて再掲する。
官邸ルート / 安倍晋三(安倍昭恵) ― 稲田朋美 ― 今井尚哉(首相秘書官) ― 谷査恵子(夫人付き) ― 迫田英典(元理財局長) ― 佐川宣寿(現理財局長)(嶋田賢和・大石吉彦) ― 田村嘉啓(理財局審理室長) ― 佐藤義信(国交省航空局長)
大阪(近畿)ルート / 橋下徹 ― 松井一郎 ― 椿原泰夫(稲田朋美の父) ― 池田靖(国有財産管理官・近畿財務局) ― 武内良樹(近畿財務局長(土地取引)) ― 清水管理官(近畿財務局) ― 高見(大阪航空局調整係) ― 吉本馨(私学課) ― 梶田叡一(私学審議会) ― 酒井康生(森友弁護士) ― 稲田龍二(稲田朋美の夫で弁護士) ― 松本設計事務所 ― 籠池泰典
以前のメルマガでも指摘したとおり、官邸ルートと大阪ルートとは、複雑に入り組んでいる。
「ken」のツイートによると、「今井善衛の妻は山崎種二の娘であり、安倍晋三夫人である安倍昭恵の叔母が山崎種二の三男(山崎誠三)に嫁いでいるため今井家と安倍家は縁戚に当たる。迫田英典・国税庁長官も地元安部の親戚関係」にある」
安倍晋三の政治は、朝鮮型の縁故主義(ネポティズム)・利権政治であって、内閣をオトモダチ(日本会議)で占めることから始まり、あちこちに長州閥、マイノリティの人間関係が張り巡らされている。 
●2017/4

 

役人が“忖度”した後の報酬とは? 2017/4/3
森友学園問題の疑惑が日を追って深まるが、それとは逆に、真相解明の糸口はどんどん閉ざされていく感がある。
安倍昭恵夫人の森友学園への寄付や国有地売却への関与の有無に関して、もっとも有力な証人である谷査恵子元昭恵首相夫人付(現経産省)には、近く海外赴任の辞令が出るという話も伝わる。海外に行ってしまえば、事実上証人喚問の道は閉ざされる。
籠池泰典理事長も補助金の不正受給疑惑で告発されており、いつ逮捕されるかわからない。おそらく近々強制捜査が行われ、関連する資料はすべて地検に押収されてしまい、手紙やファックス、預金通帳なども政府側しかアクセスできなくなる。籠池氏が逮捕・拘留されれば、彼の口から爆弾発言が飛び出すこともない。推定無罪の原則はあるものの、逮捕段階で、事実上「犯罪者」の烙印が押され、犯罪者は証人喚問するが、そうでないものはしないという政府の強弁が何となくもっともらしく響くようになる。
財務省や国交省、さらには関係する役所のありとあらゆる文書も「廃棄」され、重要なものは、そもそも「存在しなかった」ことにされているが、それを批判・追及しても、同じことの繰り返しでは、国民はすぐに飽きてしまうだろう。
事態をあいまいにしたまま時間の経過を待ち、不当な小学校設置認可と不当な国有地売却の責任は、すべて、大阪府の私学課と近畿財務局や近畿航空局の担当者の責任という形で、また、昭恵夫人の関与については、谷氏個人の責任ということで終わらせるというのが、安倍首相と橋下・松井維新コンビ側のシナリオなのだろうか。こんなあからさまな「トカゲのしっぽ切り」を、よくも堂々とやれるなあと、思うのは私だけではないはずだ。
しかし、よく考えると、そもそも、どうして、彼ら官僚たちは、「トカゲのしっぽ」として、すべての責任を被せられ、最後は切り捨てられることに異を唱えないのだろうか。そのカギとなるのが、「忖度」である。最近、この言葉を見ない日はない。今年の流行語大賞確実という声まで聞かれる。
「森友学園」の籠池泰典理事長が外国特派員協会で会見を行なった際、通訳が忖度という言葉をなかなかうまく訳せずに困ったのは気の毒だった。確かに忖度は、日本の組織固有の仕組みに起因する独特の慣行で、海外の人には理解しづらいものかもしれない。
私は長く経産官僚として役所の忖度がどういうメカニズムで発動されるのかを直接見聞きしてきた。その体験から見ると、現在テレビや新聞・雑誌などで行われている「忖度」の議論は、どうも一面的、部分的な議論にとどまっているように思える。
「忖度」の定義は難しいが、国語辞典などには、「他人の心を推し量ること」などと書かれている。しかし、官僚文化の中での「忖度」には、もう少し「色」がついている。
まず、忖度が問題となるのは、“筋悪の案件”の場合だ。忖度という言葉には、ある前提がある。それは、忖度の対象となる人の内心が、表向きは不明であるということである。
例えば、企業において、利益を追求することは当然のことであり、社長が利益を求めていることは、様々な形で外形的に明らかである。このような場合、社員が、社長の指示がないまま、利益追求のために行動しても、それは「社長の意向を忖度した」とは言わない。
忖度という言葉が使われるときには、その対象となる人が、「表向きには言えないことを考えているはずだ」と読み取ることがカギになる。「表向きには言えないこと」とは、違法なこと、やってはいけないこと、考えてはいけないことである。法律の執行を上司の指示なくやっても、それは忖度と言わないが、違法なことを「上司はそれを望んでいるだろうと推し量って行うこと」が忖度である。つまり、「忖度」は常に違法まがいの問題を常に孕んでいるのだ。
次に、忖度の対象となる人は、自分の上司、または、自分の出世(目の前のことだけではなく、一生を通じての)に影響力を持つ人である。それは役人だけでなく、上司などに影響力を持つ政治家、業界関係者なども含まれる。
そして、これが、最も重要なのであるが、役所においては、「不忖度への懲罰」と「忖度への報酬」が他の組織に比べて、極めて大きいという実態がある。
「忖度」には、常に違法まがいの問題が付きまとう。だから、本来は、忖度などしない方が良い。しかし、「忖度」しないと上司ににらまれ、出世が遅れたり、その道を閉ざされたりするのは、どの組織も同じだ。しかし、その程度には大きな差がある。
役所の場合は、忖度しないと、その組織には非常に居づらくなる。もちろん、役所を辞めるという選択肢もあるが、その場合、単に役所を辞めることによる直接の不利益だけでなく、その後の人生において、その役所との関係では、差別的に取り扱われるリスクが生じる。江戸の敵を長崎でということである。
一方、「忖度への報酬」も実は、非常に大きい。出世につながるというのは、どこの組織でも同じだが、役所では、人事当局が、職員の退職後の天下りの差配をする。少なくとも70歳くらいまでは、役所の世話になるわけだ。したがって、忖度への報酬は、60歳定年まではなくその後の10年以上にわたって続く。
「忖度」利回りが、他の組織よりも良いのである。ネットなどを見ると、「トカゲのしっぽ切り」をされてしまう、大阪府の私学課長や谷氏が可哀そうだという声があふれている。
しかし、今解説した実態を考慮すると、ことはそれほど単純ではない。
彼らが可哀そうかどうかは、今後、経産省が谷氏に対して、また、大阪府や大阪維新が私学課長に対して、どのような「報酬」を支払うかにかかっている。
また、今後、財務省の官僚が処分されずに終わる可能性も大いにあるが、その場合でも、真実を語らず、文書廃棄までして守り通した安倍政権に対する「忖度」には大きな報酬が約束されている。この場合、貸し借りの関係は、役人個人と政治家の間に直接発生する場合もあれば、役所と政治家の間に発生する場合もある。また、両方に発生することもある。
現実には、政治家に対する忖度の貸しは、多くの場合、その官僚が所属する役所が代わりに弁済する(報酬の支払い)のが普通である。例えば、問題となる土地の不当安値販売を行った当時の理財局長(現国税庁長官)に対しては、財務省が、今後10年以上にわたる天下りあっせんで手厚い処遇をする可能性があるし、また、安倍夫妻は、何かの時に、官僚らに対して便宜を払うことになるであろう。麻生太郎財務相との関係でも大きな報酬を期待できるのかもしれない。
官僚は、そういう計算をしながら、「忖度」をして、報酬を確保する。そして、その結果、大きなトラブルになった時も「忖度による沈黙」を貫いて、さらなる大きな報酬を期待するのである。
国会で答弁する財務省官僚が、苦しそうに見えないのは、彼らが、この「忖度による沈黙」で大きな報酬を得られることを確信しているからではないかと私には思えてならない。 
「アッキード事件の核心に迫る“籠池ノート”の中身」 2017/4/4
「安倍晋三首相から100万円の寄付を頂戴している」。衝撃的な告白から、森友学園の籠池泰典氏の「運命」は急展開を遂げた。「首相に対する侮辱だ」との理由で開かれた証人喚問。政府・与党からの偽証罪をちらつかせた連日の恫喝。大阪地検特捜部による告発状の受理。そして、大阪府・市による幼稚園と保育園への立ち入り調査……。こうした出来事の全てが、たった10日のうちに、一個人に対して発動されたのだ。もはやこれは「国家権力の総力を挙げた弾圧」としか言いようがないだろう。
国会を大きく揺さぶった谷査恵子首相夫人付きから籠池氏に宛てたfax──。今、私の手元にはこのfaxと「籠池氏からの手紙」の両方がある。
双方とも、証人喚問前後に断続的に実施した、籠池氏へのインタビューの過程で「発掘」したものだ。
正直に告白するが、谷氏からのfaxを書類の山から見つけた瞬間、私はこの文書を「ただの連絡文」と認識し、処理してしまっていた。この文書の1枚目の文面は、社交辞令に終始しているからだ。「あまり意味のない文書だろう」と書類の山に戻そうとした瞬間、2枚目末尾にある「平成28年度での予算措置を行う方向で調整中」との文言が目に飛び込んだ。その時初めて、「これは、行政の業務文書ではないか」と気づいたのだ。
一方の「籠池からの手紙」は、籠池氏が提供してくれたノートの束の中から発見した。籠池氏は古い人間だ。手書きで文書を起案し、そのコピーに押印して手紙を送達するという昭和の時代の文書送達管理手法を、未だに実践している。
従ってノートの束の中には、役所や政治家に送った手紙の「原本」が大量に残されている。その大量の手紙の「原本」の山に、谷氏からのfaxと平仄のあうものは一つしかない。そしてその手紙は自民党の葉梨康弘衆議院議員が公開した手紙と同じものだ。
だがこの「籠池からの手紙」はいささか読解し難い。なぜなら手紙の内容が、「50年定借として早い時期に買い取るという形に契約変更したい」「学校の用地が半値で借りられたらありがたい」「本来なら平成27年度予算で返ってくるはずの立て替え払いが、予算化されていなかったので早急に予算化してもらいたい」と、手前勝手な要求事項だけを無味乾燥に箇条書きしたものにすぎないからだ。
冒頭の挨拶や自己紹介、依頼内容の概要など、手紙らしい内容は一切ない。ただただ要求内容が羅列されるだけ。「籠池氏が何をしている人か」「なんでこんな手紙を送りつけてきたのか」という予備知識がなければ、到底、理解できるような代物ではない。しかしながら、これに対する返答である谷氏からのfaxは、予備知識のない人間であれば読解不可能なはずの「籠池からの手紙」を見事に読み込み、その要求事項の全てに遺漏なく的確に返答しており、先述のように「工事立替費の次年度での予算化」という「籠池の要求」を完全に満たす回答まである。ここまで円滑なコミュニケーションが成立するためには、「籠池が手紙を送る意図」を、谷氏に「解説」する人物がどうしても必要だ。
籠池氏は証人喚問で「一昨年10月、お願いがあって昭恵夫人に電話し、留守電に残した」と証言している。そしてこのエピソード自体は昭恵夫人本人も、フェイスブックで発表したコメントの中で認めている。ならば、「籠池の意図」を谷氏に「解説」する役割は、昭恵夫人が担当したと解釈するのが自然だろう。つまり昭恵夫人は「籠池の意図」を正確に理解し、その内容を財務省に伝えるよう、自分の秘書である谷査恵子に命じたとしか言いようがないのだ。これでは政治家が行う「陳情処理」や「口利き」と全く同じではないか。
このように「籠池からの手紙」と谷氏からのfaxの両方を並べ読み比べてみれば、「昭恵夫人による土地取引への関与」の実態が、誰の目にも明らかになる。
参院予算委員会で民進党・福山哲郎議員から「あのfaxを政府はどのようにして入手したのか?」と糾された菅義偉官房長官は、「谷さん本人から入手した。個人で保有していたもので、個人で保管していた以上、行政文書に当たらない」との見解を示した。つまり政府は「公的な資料は全て廃棄したので存在しないが、見つかった資料があるなら、それは私的なものであり、政府は責任を負わない」と答弁しているのだ。あまりにも無茶苦茶ではないか。
このように、政府・与党は相変わらず、苦しい答弁を繰り返しており、空虚な言葉だけが、積み上がっていく。そしてなぜかテレビでは、政府・与党を擁護し続ける「識者」の類いが幅を利かせている。
しかし一度冷静になってもらいたい。
2月中旬に森友問題が明るみに出て以降、政府・与党側から進んでなんらかの資料が公開されたためしは一度もない。国会で答弁に立つ政府委員や閣僚たちは口を揃えて「資料は廃棄した」「そのような資料は存在しない」と言い張る。一方、「百万円の振替票」にせよ、谷氏からのfaxにせよ、「業者と役所の打ち合わせ記録」にせよ、議論の検討材料となる資料はことごとく籠池氏側から提示されたものばかりだ。つまり我々は今、「紙を捨てたと言い張る側が、紙を提出してくる側を『嘘つき』呼ばわりする」という、極めて珍妙な光景を目撃しているのだ。こう考えると、政府の答弁は「苦しい言い訳」としか表現のしようがあるまい。
瑞穂の國記念小學院の設置認可や敷地の国有地払い下げに「私や妻、事務所は一切関わっていない。もし関わっていれば首相も国会議員も辞める」と答弁したのは、安倍首相本人だ。
政府はこの答弁を守るため、嘘に嘘を重ねてきた。そして今や、「個人で保管していた文書である以上、公文書ではない」との苦しい言い訳を繰り出すところまで追い込まれている。あまりにも無理のある答弁を繰り返すことは、国家の危機管理機能や統治機能を根底から毀損する行為だ。たかだか首相一人のプライドを守るために、政府高官たちが嘘に嘘を重ね、国家を溶解させていく姿は見るに忍びない。
もうゲームオーバーだろう。首相、いい加減、諦めなさいな。 
ついに検察の「森友学園・国策捜査」がはじまる 2017/4/6
 安倍政権に立てつくものへの見せしめか
「検察は、国民の期待に応えて数々の疑惑を解明してほしい。そういう思いから森友学園問題を刑事告発した。最近、検察の事件対応にはがっかりさせられることが多いが、今回はやってくれると思う」
こう語るのは、政治経済誌『日本タイムス』発行人の川上道大氏(69)である。
川上氏は、3月14日、森友学園の「瑞穂の國記念小學院」建設にあたり、木を多く使うことで得られる補助金を国土交通省に申請した際、建設費を水増ししたとして補助金適正化法違反で大阪地検に刑事告発した。
大阪地検の動きは早かった。29日午後、大阪地検から川上氏のもとに「(補助金適正化法違反についての)告発を受理した」という連絡が入り、同日、いっせいにマスメディアが報じた。
川上氏は、今回の告発前の3月3日、森友学園の籠池泰典・諄子前理事長夫妻を、鴻池祥肇元防衛相に対する「贈賄申し込み罪」で刑事告発している。しかし、鴻池氏が渡された封筒の中身を確認しておらず、立件が難しいのか受理されていない。
今回の告発にしても、捜査は容易ではない。工事契約書が3種類存在し、水増しした契約書で国交省から不正に約5600万円を入金させたというのだが、28日までに森友学園は補助金を全額返還しており、起訴のハードルは上がった。
なのに、なぜ受理したのか。
元検事の郷原信郎弁護士は、自信のブログ「郷原信郎が斬る」のなかで「籠池氏『告発』をめぐる“二つの重大な謎”」(3月30日付)と題し、受理に至る理由を推測している。
「大阪地検の現場の動きではなく、何らかの意図があって、東京側主導で、『籠池氏の告発受理』が、大々的に報道されることになったようだ」
実際、拙速に過ぎる。
鴻池夫妻には、水増しとは逆に、工事代金を減額した契約書を大阪府に提出、経営状況を良く見せて設置認可を得やすくしようした偽計業務妨害、塚本幼稚園に対して支給された経常費補助金の不正受給に伴う詐欺容疑、など数々の疑惑がある。
こちらの被害者は大阪府と大阪市で、3月31日、両者はいっせいに森友学園傘下の幼稚園や保育園に立ち入り調査を実施した。「違法行為があれば刑事告訴する」と、松井一郎大阪府知事が明言している。従って検察は、公的機関の告発を待てばよかった。
確かに『日本タイムス』の川上氏は豊富な取材経験を持つが、今回、当事者ではなく一市民の立場で告発している。怒りは強いが証拠類の提示はなく、告発の弱さは否めなかった。「受理を公表するのに意味があった」という観測が成り立つのも無理はなく、そこから導き出される結論は次のようなものだ。
安倍晋三政権(官邸)と大阪府と財務省(霞が関)に対してケンカを売った籠池夫妻に対する国策捜査が始まった――。 
森友問題、昭恵「夫人付」職員の「尻尾切り」で終わらすのか? 2017/4/10
「(土壌汚染の)撤去に要した費用は、(中略)買受の際に考慮される」「(工事費の立て替え払いは)平成27年度(2015年度)の予算での措置ができなかったため、平成28年度(16年度)での予算措置を行う方向で調整中」――。
3月23日16時ごろ、衆議院予算委員会で証人喚問に立った学校法人「森友学園」の籠池泰典理事長がこの文面を読み上げると、議場内がどよめいた。これは、安倍昭恵「夫人付」の政府職員である谷査恵子氏が15年11月に籠池氏に送ったファクスの2枚目だ。1枚目は、国有地の10年の定期借地契約を延ばせないかと打診してきた籠池氏からの“森友案件”を谷氏が財務省に問い合わせ、昭恵氏に報告したとの内容。2枚目には、同省国有財産審理室長・田村善啓氏からの回答がある。回答の内容は“特別な取り計らい”によるものなのか、谷氏の行動は昭恵氏関与の“公務”か否かが争点となり、官邸は火消しに躍起だが、昭恵氏の関与は文面からも明らかだ。
籠池氏によると、ファクスが届く約1カ月前の15年10月、定期借地契約を10年より長い期間へ変更できないか昭恵氏に相談の電話をし、留守番電話にメッセージを残したという。すると11月17日にファクスが届き、1枚目には「現状ではご希望に沿うことはできない」と書いてあったものの、2枚目には冒頭の内容が記されていた。さらに、ファックスが届く前の10月26日には、籠池氏が谷氏に手紙を送っていたことも、共産党の大門実紀史議員により明らかになった。手紙には、定期借地期間を50年に延長し、「早い時期に買い取る」との意向などが記されていた。
注目すべきは、ファックスが届いた4カ月後の16年3月15日、籠池氏は、谷氏に回答をした財務省の田村室長と面談を果たしていることだ。9日後の24日には籠池氏は土地の買い受けを申し出ており、30日には土壌汚染の対策費として国から森友学園に1億3200万円が支給されることが決まった。15日の面談でこの一連の流れが協議されていた疑いが生じる。大門氏は「籠池氏の手紙と突き合わせていくと、要望はその後すべて実現している」ため、「満額回答」だと指摘した。
【「夫人付」の肩書きで財務省に問い合わせ】
民進党の福山哲郎議員は参議院での籠池氏の証人喚問で、昭恵夫人付が動いたことは「非常に大きなこと」だとして、「ある種、忖度が働いても仕方のない状況」と指摘した。籠池氏も同日、衆院予算委で、「昭恵氏は政治家的」であるとし、「財務省に多少の動きをかけていただいた」とも言及。財務省によると、谷氏は電話で同省に問い合わせをした際、「夫人付」の肩書きを使っていたという。これは明らかに「公務」としての問い合わせで、背後の昭恵氏に忖度し、財務省が動いたことがうかがえる。
しかし、菅義偉官房長官は証人喚問後の会見で、「忖度以前の『ゼロ回答』」だったと強調し、昭恵氏の関与を否定。籠池氏側からの問い合わせ先は昭恵氏ではなく谷氏であるとして、谷氏「個人」に責任を押し付ける“トカゲの尻尾切り”をした。谷氏の行動が「公務」だとなると、「妻や私が関わっていたのなら総理大臣はもとより国会議員を辞めますよ」と豪語していた安倍晋三首相は議員辞職せざるをえないからだ。
だが、谷氏が個人的に“森友案件”で動くとは考えにくい。元文部科学省官僚の寺脇研氏は、「一心同体のようにこき使っておきながら、いざとなると役人に責任をなすりつけて切り捨てるのは、都合が悪くなった時の政治家側の常套手段。とんでもない」と話した。
これまで昭恵氏が参加したシンポジウムや集会の数々に谷氏は同行しており、両者は国会議員と秘書のような密接不可分の関係にあった。15年3月15日に仙台であった国連防災世界会議の関連シンポにも昭恵氏は谷氏を同行させている(写真右)。昭恵氏のこうした場での決まり文句は、「(この問題について)夫に伝えます」というもの。安倍首相に日常的に“直訴”するなど、陳情窓口としての“政治家的”な側面が垣間見える。
谷氏「個人」の切り捨てで終わらせないためにも、昭恵氏、谷氏、田村氏を証人喚問する必要がある。 
●2017/5

 

 
●2017/6

 

安倍総理を辞任させたい麻生太郎 「森友」「加計」黒幕説が浮上 2017/6/15
やはり、政治とは権力闘争の場である。盤石に見えた安倍一強体制だが、「森友学園」に続いて「加計学園」の問題でも追い打ちをかけられ、さすがにガタつき始めている。
実は、その裏に見え隠れするのは、安倍晋三総理(62)を辞任させたい麻生太郎副総理(76)の影……。
都議選の投開票日の翌日、7月3日に麻生副総理率いる麻生派は、山東派と谷垣グループから離脱した天元会を吸収合併する予定だ。その結果、最大派閥である細田派(96人)に次いで、60人規模の自民党内第2の勢力に拡大する。
政治部記者が解説する。
「6月1日には、新麻生派結成に向けた懇親会が開かれました。その場で挨拶に立った麻生さんは、“本来は、二大政党制が望ましい。でも、それができないのなら、政権与党である自民党内に二大派閥をつくり、片方がダメなときは、もう片方が政権を取るという緊張感を持つのが大事”との持論を披露していました」
どうやら、麻生副総理には、民進党の存在は眼中にないようである。これからは、自らの派閥と安倍総理の出身母体である細田派とで、順繰りに総理を誕生させていくつもりなのだ。
「安倍さんが総理を2回務めることになったときには、麻生さんは次は自分も、という気持ちが強かった。でも、いまは年齢的なこともあって、ポスト安倍よりもキングメーカーの座を狙っていると言われている。そのために、派閥も拡大させているわけです」(同)
だとすれば、麻生副総理はいまのうちに安倍一強の牙城に楔を打ち込んでおきたいはずである。
そこに、「森友学園」、「加計学園」の問題を利用することはなかったのか。
そもそも、麻生副総理は昨年10月23日に行われた衆院福岡6区の補選をきっかけに安倍総理にわだかまりを持つようになっていた。
永田町関係者によれば、
「鳩山邦夫衆院議員の急逝に伴う補選でしたが、自民党は分裂選挙になりました。麻生さんが推したのは日本獣医師会会長の藏内勇夫福岡県議の長男、謙氏。一方、菅義偉官房長官は邦夫さんの弔い合戦を掲げる次男の二郎氏の応援に入った。結局、二郎氏がトリプルスコアの大差をつけて圧勝するわけですが、麻生さんからすれば、反対陣営にまわった菅さんだけでなく、何の手助けもしてくれなかった安倍さんにも不満でした」
それが、森友学園問題とともに噴出した。
「籠池泰典前理事長から“口利き”を求められた面談記録をあえて表沙汰にしたのは、鴻池祥肇元防災担当相です。日本青年会議所時代からの麻生さんのお友だちで、いまも麻生派の重鎮。結果的に鴻池さんの暴露は昭恵夫人が名誉校長を務める学園のいかがわしさをクローズアップさせ、安倍政権に、よりダメージを食らわすことになりました」(同)
さらに、加計学園疑惑噴出の裏にも麻生副総理の影がちらついている。自民党の獣医師問題議員連盟の会長を長年務めている麻生副総理は、加計学園の獣医学部新設には反対の立場だった。前川前次官がリークした8枚の文書の1枚にも、〈麻生副総理、森英介議員など獣医学部新設に強く反対している議員がいる中で〉などと記されている。
「52年間にわたって岩盤規制を守り続けてきた日本獣医師会の会長である藏内さんは麻生さんの盟友。麻生さんは獣医師の世界に詳しく、容易に加計学園の問題点を把握できるに違いありません。また、文教族でもあるため、手なずけた文科省の役人から安倍総理の圧力の有無についても聞き出せる。実は、そうして得た情報をもとに安倍追い落としのシナリオを練るブレーンが、夜な夜な麻生さん行きつけの六本木の高級サロンに集まっているのです」(同)
俄かに浮上する麻生黒幕説。お気に入りの漫画、ゴルゴ13のように、麻生副総理は謀略の世界に生きているのである。 
霞が関「7月人事」に異変 出世するのは安倍・菅両氏のお友達 2017/6/27
佐川理財局長は大出世
官邸からの評価によって明暗がくっきり分かれる。今年も霞が関に人事の季節がやってきた。
財務省の佐川宣寿理財局長('82年、旧大蔵省)は、森友学園をめぐる国会答弁で『すべての資料を破棄した』と繰り返し、野党やマスコミから批判を浴びたが、菅義偉官房長官をはじめ官邸からの評価は抜群。論功行賞の意味合いもあって、今夏、次官級の国税庁長官に就任する見込みだ。
「一方、森友問題で飛ばされそうなのが、国土交通省の佐藤善信航空局長('82年、旧運輸省)です。野党からの追及にしどろもどろになり、石井啓一国交相が代わって答弁に立つ始末。
勇退が予想される田村明比古観光庁長官('80年同)の後任との見方が根強かったが、白紙に戻った」(全国紙国交省担当記者)
官僚たちにとって「官邸主導」人事はトラウマになっている。
「昨年は国交省の次官になると目され、朝日新聞が『内定』とまで報じていた西脇隆俊氏('79年、旧建設省)が復興庁次官に飛ばされるサプライズがありました。
原因は菅官房長官の『鶴の一声』です。旧建設省の幹部がOBたちを使い、官邸の頭越しに西脇次官就任に向けて政界に働きかけるなどの暗躍をしたことが菅官房長官の逆鱗に触れた。
菅官房長官にしてみれば、『国交省の役人は官邸か組織内部か、どちらを向いて仕事をしているんだ』というわけです。そこで次官人事を予定調和からひっくり返した。菅流の官僚掌握術と言えるでしょう」(全国紙国交省担当記者)
国交省は旧建設省技官と旧建設省事務官、旧運輸省という出身部門で事務次官ポストをたらい回しにしてきた。
昨年、建設事務出身の西脇氏ではなく、運輸出身の武藤浩氏('79年)が次官に就任したため、慣例が崩れた。建設事務は「今年こそは」と巻き返しを図るが、先行きは不透明だ。
「順当ならば、武藤次官の後任には建設事務出身の毛利信二国交審議官('81年)が昇任するはずです。しかし、建設技官出身の森昌文技監('81年)も有力な候補。
もし、菅官房長官が国交省の内向きな人事を徹底的に潰そうとするなら、2年連続のサプライズもありえます。仮に森技監が次官になったら、再び建設事務が飛ばされて、省内の秩序は乱れるでしょう」(前出・国交省担当記者)
人事にもはびこる「忖度」
官邸の顔色を窺う。それは大蔵省時代に「最強の官庁」と呼ばれた財務省も同じ。幹部人事ではやはり「お友達」が優遇されそうだ。
「財務省は安倍総理の盟友、麻生太郎財務相が『防波堤』の役割を果たしていることもあり、次官人事は既定路線どおりの見通しです。
佐藤慎一次官('80年、旧大蔵省)が勇退し、後任に福田淳一主計局長('82年同)が昇格。主計局長には岡本薫明官房長('83年同)が就き、『次の次』の次官になることが確実視されています。
注目は太田充総括審議官('83年同)です。同期入省の岡本官房長の後釜に収まりそうですが、これは官邸に足繁く通っていることが評価されているから。
省内では『茶坊主』とまで揶揄されている。岡本氏の次の次官になる可能性も取り沙汰されています」(全国紙経済部デスク)
かつて財務省には「国の財布を預かっている」という自負と責任感があった。国民の嫌がる増税や負担増に道筋をつけてこそ評価されるという土壌もあった。
しかし、二度にわたる消費増税の延期により、財務省は無力感に打ちひしがれている。その結果、官邸との距離が近い者が出世していく。
「第二次安倍政権の発足以降、首相秘書官として4年以上にわたって仕えてきた中江元哉氏('84年同)の処遇に注目です。今夏の人事で本省に復帰する場合は、主税局長に就くとの見方があります。
ただ、安倍官房長官時代に秘書官を務めた『お友達』を首相が手放すかはまだわかりません」(官邸関係者)
4年半続く安倍政権下において、霞が関には沈滞したムードが覆っている。その原因は内閣人事局が官僚の人事を一手に握っていることだ。もっとも、安倍総理と菅官房長官が全省庁のすべての幹部人事を差配しているわけではない。
「安倍首相も菅官房長官も一部の幹部を除けば、官僚組織については素人同然です。そのため、秘書官など周りにいる人間の入れ知恵で人事を決めることがほとんど。彼らは首相の気持ちを『忖度』しつつも、自分たちの都合がいいように利用しています。
官邸の威を借りて、将来、ライバルになりそうな人材を人事で潰すことができる。本省にいる40〜50代のキャリア官僚にとって、これは脅威です。
秘書官をはじめとする官邸のスタッフの顔色を窺いながら仕事をしなければならず、これが沈鬱したムードを生み出している元凶です」(全国紙政治部記者)
外務省では安倍首相の覚えめでたい杉山晋輔次官('77年)の留任が決まった模様だ。
「杉山氏は昨年、前任の齋木昭隆氏('76年)から次官職を引き継いだ際には64歳という年齢から『1年限りの中継ぎ役』と言われましたが、ここにきて長期政権への展望が見えてきました。
官邸の指示で昨夏、ナンバー2の政務担当外務審議官に大抜擢された切れ者、秋葉剛男氏('82年)が次の次官になるのは確実視されていますが、入省年次から見て、まだ早すぎます」(全国紙外務省担当記者)
昨年、秋葉氏が外務審議官に抜擢された経緯も異例だった。本来は次の次官含みで、石兼公博総合外交政策局長('81年)が外務審議官に就くと見られていたのが、これも「官邸のご意向」でひっくり返ったのだ。
「官邸主導の人事に岸田文雄外相が抵抗しなかったことで、外務省内では深い失望が広がりました。秋葉氏に次の次官ポストが約束されている以上、先輩の石兼氏が秋葉氏の後任になる可能性は皆無です。
堅実な仕事ぶりで知られる石兼氏の処遇に省内の関心が集まっていますが、イタリア大使への転出が取り沙汰されているようです。
杉山氏は今後、秋葉氏よりも年次が上の人材を一掃し、秋葉体制を確固たるものにしていくでしょう。片上慶一経済外務審議官('80年)や上村司中東アフリカ局長('81年)は省外に出される見通しです」(外務省関係者)
経済産業省では当初、安倍首相の信頼の厚い菅原郁郎次官('81年、旧通産省)が続投すると思われていたが、ここにきて、嶋田隆通商政策局長('82年同)の昇格が急浮上している。
その背景には、宗像直子首相秘書官('84年同)の存在があるという。
経産次官は菅と今井が決める
前出の全国紙経済部デスクが解説する。
「安倍首相の腹心、今井尚哉首相秘書官('82年同)と組んで大胆な農政改革を仕掛けるなど『官邸の暴れ馬』の異名を取る宗像氏が本省に復帰し、女性初の経済産業審議官になるかが今夏の経産省人事で最大の焦点です。
現在、通商政策事務方トップの経産審議官は片瀬裕文氏('82年同)が務めていますが、今年2月の日米首脳会談を前に日本側が仕込んでいたトランプ政権に対するインフラ協力策をマスコミにリークした『戦犯』として官邸の不興を買った。
そのために勇退が確実視されています。その後任に宗像氏を当てれば、安倍政権として『女性活躍』の目玉人事にできるメリットがあります」
ただし、この嶋田次官−宗像経産審議官という人事シナリオが実現するかは、菅官房長官の「腹次第」だという。
「嶋田氏は前職の官房長時代に東電の経営改革と人事抗争に介入しすぎた結果、菅官房長官の不興を買い、昨夏の人事で『格下』の通政局長に回された経緯があります。
最近では日米経済対話を取り仕切るなど、実績を上げ、官邸の評価も回復していますが、菅官房長官が官僚としての最高峰の次官ポストまで認めるかはまだ微妙です。菅原次官も『嶋田がダメなら、俺がやるしかない』と3年目続投に意欲を燃やしています。
いずれにせよ、幹部の人事権は菅原次官や世耕弘成経産相にはなく、安倍総理の最側近である今井秘書官と菅官房長官の調整で決まる」(前出・官邸関係者)
総務省では佐藤文俊次官('79年、旧自治省)が勇退し、後任に安田充自治行政局長('81年同)が就くと見られる。
「問題は安田氏の後任です。山崎重孝内閣総務官('83年同)が有力ですが、これも第一次安倍政権時から官邸にいて、安倍首相と親しい。
省内では安倍総理に取り入るスタンドプレーが眉をひそめられていますが、現政権が続けば、将来の次官はありうる」(全国紙総務省担当記者)
あからさまな「お友達」人事に、依然、霞が関には閉塞感が漂っている。 
●2017/7

 

「佐川宣寿・理財局長の国税庁長官就任は栄転だ」 2017/7/5
 偏向記事を書く朝日新聞
○1 理財局長から国税庁長官に就任するのは一般的なコース
佐川・理財局長が国税庁長官に就任したことは “栄転” だと述べていますが、歴代・国税庁長官の前職を確認する必要があります。1年を目安に長官は入れ替わっており、前歴に「理財局長」を持つ人物が3人続けて国税庁長官に就任しているのです。(佐川宣寿氏で4人連続) つまり、穏当な人事の範囲内であり、“栄転” と呼ぶほどのサプライズ人事ではないのです。
○2 「佐川氏を昇進させるに相応しくない根拠」がなければ、批判することはできない
「佐川氏が国税庁長官に就任することはおかしい」と主張するのであれば、昇進するに相応しくない根拠を示すことが不可欠です。それができなければ、単なる“言いがかり”です。マスコミが次々に疑惑を報じ、論点を変え続けましたが、いずれの疑惑にも根拠がありません。これでは佐川氏の昇進を見送る理由にはならないのです。
•隣接地の10分の1の価格で購入している
•学校法人Aの方が高額なオファーをしていた
•ゴミ撤去費が高すぎる
ゴミを撤去することなどで生じる建築残土をきちんと処分すれば、かなりの額が必要となります。“残土券” を発行して荒稼ぎをし、大阪府の砂防条例に引っかかるような業者を使えば費用を圧迫できますが、そのツケは大阪府民に回ってきます。正規価格でどのぐらいのコストが必要なのかを算出した上で、「ゴミ撤去費用の見積もり額が高すぎる」と批判しなければ説得力はないのです。「佐川氏が国税庁長官に就任することがダメで、豊中市に隣接地を2124万円で売却した川北氏が就任したことは問題ない」と説明できなければ意味がないことを自覚していないのかもしれません。
○3 交渉時の文書は廃棄されるのが当たり前
“フェイクニュース” である『森友学園』の問題ですが、交渉時の文書が廃棄されていることは当然です。双方が交渉結果に合意した訳ですから、その時点で交渉時の文書を残しておく必要性はなくなるからです。批判している人は企業などで交渉した経験を持っていないのでしょう。機密事項を半永久的に抱えておくメリットはありません。交渉中の段階では双方のキーパーソンや懸念事項が示されている可能性があります。それをオープンにすることは将来的な悪影響を及ぼすリスクがあるため、契約が成立した時点で交渉用の資料は破棄されていなければならないのです。もし、問題があると思うのであれば、交渉過程ではなく「交渉結果」を見なければなりません。ゴミ撤去費の見積もり額を試算した上で、財務局の見積もりは高すぎることを数字で示すことが不可欠なのです。

定められたプロセスに則っていた佐川・理財局長が評価されるのは当たり前のこと。朝日新聞や野党が希望する対応をしている方が大きな問題なのです。朝日新聞が「国有地が不当に安く売却されたと報じた内容は誤りであり、また政治家が関与したと伝えた内容も事実と異なることでした」と誤りを認めて謝罪しない限り、詐欺ニュースが流れ続けることになるでしょう。 
●2017/8

 

 
●2017/9

 

大阪地検、財務省を背任罪等の容疑で捜査へ 2017/9/26
9月15日、東京地検特捜部は2つの市民団体から出されていた、財務省と国土交通省に対する背任罪および公用文書等毀棄罪の訴えを受理したことを発表し、立件捜査を大阪地検特捜部に移送することを通知した。なお、背任罪は市民団体「森友告発プロジェクト(現・森友・加計告発プロジェクト)」(藤田高景共同代表)、公用文書毀棄罪は同「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」(八木啓代代表)がそれぞれ提起していた。
東京地検では、9月11日に特捜部長が森本宏氏(前任は吉田安志氏)に交代した直後、約4カ月間店晒しにされていた告発状が受理され、大阪地検に移送された。森友問題の本丸は、安倍晋三首相と夫人・昭恵氏が、森友学園の小学校建設をめぐり便宜供与に動き、官僚がそれに応えて国有財産を、大量の埋設ごみを理由にただ同然の格安で払い下げた点にある。
ところが、この案件を担当している大阪地検は、払い下げの権限を有していた財務省近畿財務局、同理財局そして国交省大阪航空局の捜査すらせず、本丸から外れた補助金詐取問題で森友学園元理事長の籠池泰典氏と妻をいわば別件逮捕し、有識者から疑問を投げかけられていた。
大手メディアの記者によると、大阪地検は財務省と国交省の背任罪立件の動きを見せていたが、それを止めていたのは東京地検だといわれていた。ところが今回、その東京地検特捜部が部長の交代を機に、告発状を受理したことによって、その障害は取り払われたことになる。
市民からの主要な告発は上記のほかに、「『森友学園問題』を考える会」(木村真<豊中市議>代表)が提出した告発状(3月)、約240人の弁護士らが提出した告発状(7月13日/現状で未受理)であり、基本的には計4本の告発状について大阪地検は捜査を行うことになる。
こうした状況のなか、安倍首相が衆議院解散・総選挙に踏み切ったが、今回の告発状の受理によって、背任罪と公用文書毀棄罪の容疑の中心人物である佐川宣寿現国税庁長官の逮捕・罷免へと続けば、安倍首相の不正関与も問われることになる。森友問題から見た時には、安倍首相による衆議院解散は、告発受理と今後の展開を見越した自己保身策といってもよい。
一方、今回の東京地検特捜部による告発状の受理、大阪地検への移送は、安倍首相による国家の私物化といえ、「国家が崩壊する」(福田康夫元首相)という懸念も高まっている。
告発状の受理は真相究明の突破口
前出「森友・加計告発プロジェクト」代理人の大口昭彦弁護士は、告発から受理に4カ月もかかったことへの腹立ちを口にしながら、「受理されたことは、大きい。受理されたことによって、もし検察が立件しなければ、市民自ら検察審査会に訴え、起訴・立件する道が法律上保証されることになる。それは、今回移送された大阪地検特捜部に真剣に捜査に取り組ませる要因ともなる」と語る(リンク:背任罪の告発状)。
つまり、森友問題を籠池氏逮捕で幕引きしたいと考えていた安倍政権は、この背任罪の受理によってそうはいかなくなった。
また前出「市民の会」の八木啓代代表は、「幾重にも完璧に要件を満たした告発状を不受理にすることはできなかったのでしょう」とやはり東京地検による告発状受理が遅れたことに感想を述べながら、「国民の注視の中、特捜検察が決定的に存在意義を失いかねない事態のもとで、どういう判断が示されるのかが楽しみ」と大阪地検の捜査に厳しい視線を送っている(リンク:公用文書毀棄罪の告発状)。
森友告発プロジェクトでは、5月22日の告発状提出以降も、その後わかった関連情報を東京地検に追加で提出してきた。
6月18日には、豊中市への情報公開請求で資料「平成23年度大阪国際空港場外用地(0A301)土壌汚染深度方向調査業務報告書」(2012年2月/大阪航空局作成)が見つかった。そこに示された地層図や柱状図によって小学校建設予定地の3m以深にごみがないことが記載されていたが、この資料は今回の格安払い下げ時に3m以深に2万トンの埋設ごみがあると算定した大阪航空局自身が、算定の4年前に作成していたものだった。つまり深部にごみがないことを知りながら、8億円の値引きのために2万トンのごみを虚偽に仮装していたことを示す重要な資料であり、背任罪の要件である「故意性」を示す決定的な証拠であった。
さらに7月7日には、森友学園の建設工事の元受け事業者(藤原工業)が大阪府豊中市に提出した公文書「産廃マニフェスト」によって、2万トンのごみがなく、そこには194.2トンのごみの記載しかなかったことがわかったが、埋設ごみがなかったことを意見書として届けていた。しかも記載されていたごみは「新築混合廃棄物」であり、埋設ごみはなかった。
国民的な課題
8月の内閣改造後、安倍首相は「丁寧に説明する」といったものの、野党による臨時議会開催の正式要求は3カ月も延ばし、そして今、9月28日にようやく開催される臨時国会は、冒頭で解散し、総選挙に入るという。民意を聞き反映させるための総選挙を、首相が自らを守るための安全装置として利用しようとしている。
森友問題が全国的な注目を浴びたのは、国会での福島伸享議員(民進党)の質問に、安倍首相が「私や妻が関与していれば、議員を辞職する」と答えたことが出発点にあった。安倍首相が便宜を図った籠池氏は3月初め、森友学園の小学校建設の申請を取り下げた後は、安倍首相夫人から100万円の寄付を受け取ったと証人喚問で証言し、安倍首相夫妻の関与を決定づけた。
それを受けて安倍首相は、この100万円寄付問題を念頭に置きながら、「辞職すると発言したのは、(寄付自体はなんら違法な行為ではなく、)不正に関与していれば、という意味であった」と自らの発言を訂正していた。
これが最大のポイントになる。便宜供与を図った財務省や国交省が、違法で不正な行為を行っていたことが実証されれば、改めて安倍首相の責任問題が俎上に上ってくることになる。
その意味で、前出「産廃マニフェスト」によって、2万トンあるとされた3m以深の埋設ごみがなかったという事実は、不当に値引いた官僚の背任行為を決定的なものとすると同時に、安倍首相による不正への関与を示している。
産廃マニフェストについて全国紙やテレビの報道はなぜか腰が引けた状態にあるが、国有地の8億円値下げの根拠とされたごみがなかったという事実の報道が広がれば、背任と公用文書毀棄罪の容疑がある佐川国税長官の逮捕・罷免、さらには安倍首相の引責辞任がみえてくる。 
●2017/10

 

 
●2017/11

 

 
●2017/12

 

「忖度」はなぜ流行語になったのか? 2017/12/4
2017年の「ユーキャン新語・流行語大賞」が1日、発表され、そのうちの一つに「忖度(そんたく)」が選ばれた。安倍首相の公私混同による不正行為の有無が問われた森友・加計学園問題で、首相の意向を汲む忖度が焦点となり、世間に広まった。国会の中で議員がまじめに議論し、滑稽な感じさえ与えた。
忖度は造語・新語ではなく、もともと日本語に存在していた。語源は中国の古書にさかのぼるが、現代中国語の口語ではほとんど使われない。本来の日本語と同様、推し量るの意味で、中立的な用語だ。
おべっかを使ったり、こびへつらったり、迎合したりして、相手の気持ちを左右し、見返りの利益を追求し、不安やリスクから逃れたいとする心理はだれにでもある。ただ、それがどう表現されるかによって、文化の特色が表れる。問題は忖度という言葉自身にあるのではなく、それを流行語とした社会にある。
流行語になるほどに流布した「忖度」は、日本社会に根付いた不文律をあぶり出したのだ。他人ごとではすまされない滑稽さがあからさまにされたことで自虐的な苦笑が加わり、メディアで拡散した。「忖度」は対等の個人間に生まれるのではない。権力や権威に付き従おうとする心理の中で生まれる。
テレビドラマの中で、長い物に巻かれる忖度が笑いのツボになる。滑稽であると同時に、それに共感する部分があるから、冷笑ではなく苦笑いとなる。官僚的な組織の中で、個々は歯車として周囲の空気を読み取りながら、自分の安全な居場所を探すしかない。「全体の利益」は良心を偽るための空虚なスローガンに過ぎず、自己保身のみが動機と化す。世渡り上手に皮肉の意が含まれているように、笑いの裏には風刺が込められている。
だが同時に人々は、既存の権力に立ち向かい、忖度をものともしない力にも期待する。苦笑するだけでは救われない。現実には不可能であっても、心のどこかに理想の実現を望む気持ちが残っている。『ドクターX』のフリーランス外科医、大門未知子に拍手喝采するのもそのためだ。
それまでにも存在した忖度が、社会の許容範囲を逸脱し、デッドラインに達したところで、流行語としての「忖度」が生まれたとみるべきだろう。とうとう赤信号が点滅したのだ。
赤信号もみんなて渡れば罪の意識が薄れる。忖度にもまた、役人の常道であるとする開き直りから、相手を思いやる美しい日本文化だとする肯定論までが登場し、あやかり商法も生んだ。流行語のニュースそれ自体よりも、忖度を流行語とした社会現象全体を赤信号として反省しないと、単なるお祭り騒ぎで終わってしまう。問題の核心から目をそらし、笑ってごまかし、一時的なはけ口を求めたとしても、一歩も前には進んでいない。足元はずぶずぶと深みにはまって、ますます身動きが取れなくなっていく。
「忖度」を、日本が誇るおもてなし文化のように言う者がいる。とんでもない話だ。おもてなしは、自分が自ら考え、主体にメッセージを発し、相手と気持ちを共有しようとする双方向のコミュニケーションである。一方、首相に対する「忖度」のベクトルはあくまで自分の内側に向かい、思考や言動をコントロールする一方的なディス・コミュニケーションだ。この二つは全く異なる。以心伝心も推し量りだが、対等のコミュニケーションの上に成り立つものだ。
流行語となった「忖度」は、相手にメッセージの共有やコミュニケーションへの参画を求めない、責任回避、無責任システムの概念である。「忖度」の間に権力が介在し、上下関係が根っこにある点で、自由で独立した精神にもたらす害悪は無視できない。おもてなしの理念を分かち合うシェアリングとすれば、「忖度」は閉鎖、孤立、独善、断絶でしかない。ガラパゴス化が生んだ究極の内向き理念だ。
AI(人工知能)をめぐる議論の中で、人間がロボットの主人となるのか、ロボットに使われる奴隷となるのかが問われている。人はAIに人の気持ちや欲望、願いを忖度するよう求めるに違いない。「忖度」に飼い慣らされ、独立した精神を失った人々ほど、その反作用として他には「忖度」を強要する気持ちが強くなる。だが権力や権威を解さない機械は、自らの学習によって、忖度からやがては支配に手を染めるに違いない。そのとき、独立性を欠いた人間の精神は、自由を勝ち取る戦いに挑むよりも、支配のもとで安逸に流れることを選択することだろう。
「忖度」をジョークにして戯れている人々は、年が明けると、言葉をリセットし、「忖度」を生んだ当初の森友・加計学園問題までうやむやのまま忘れ去っていくのだろうか。「忖度」なんてもう古い、と言い始めるのだろうか。「忖度」を、一時のはやりである流行語で終わらせてはならない。その根っこにあるものから目を背けてはならない。 
安倍昭恵の関与確定か 谷査恵子が財務省の田村嘉啓へ直接電話 2017/12/6
森友学園問題では、売却価格が完全に不正であったことは既に明らかな事実であるが、この背景について、新たな安倍昭恵首相夫人付きの動きが明らかになった。共産党の宮本岳志議員によると、財務省本省の国有財産審理室長で、籠池から直接談判を受けた田村嘉啓氏自身が認めた内容として、当時首相夫人付きであった谷査恵子氏から直接、森友学園に関する要望の電話を受けていたというのだ。
これまでもファクスを送ったことが明らかになっていたものの、それにとどまらず直接の電話を入れていたとなると、これはもはや安倍昭恵首相夫人付きの関与は明確になったと言わざるを得ない。
そもそも、この売却については、「値引きの必要そのものがなかった」ということが明らかになりつつある。単に「地下三・八メートル×面積×ゴミ混入率四十七パーセント」との式が間違っていたというだけでなく、籠池が訴えたゴミは、借地契約時の段階で認識されていた三メートルのゴミであって、そもそも国が補償する必要のないものであったということだ。昨日の記事にも示したが、森友に対する国側の対応は、明らかに不自然なのだ。
今問題になっている、森友学園側の工事業者が「地下三メートル以下にはゴミがあまりない」などと主張してゴミの存在を否定しているのに対して、国側が「ゴミがあったストーリーを考えている」などとして架空のゴミを作り出そうとする音声記録について、財務省は「ゴミが出たと連絡してきたのは、森友学園の業者からであり、国から提案したわけではない」などと、あくまで「口裏合わせ」を否定しているが、工事業者が今年六月に会計検査院に提出した資料においても、三メートルより下からはゴミが出ていないとのことになっており、噛み合っていなかった。
これについて、今日共産党の宮本岳志議員の質疑に対し、この会議にも出席していた国土交通省は、「ゴミが出たと報告したのは、工事業者ではなく設計業者」だとの認識を示した。森友学園の業者は設計を請け負ったキアラ設計と、工事業者である藤原工業の二つの業者が関わっている。そして、工事業者が「三メートルより下からゴミが出ていない」としたにも関わらず、籠池がゴミが三メートルより下から出てきた、と国に訴えることになった理由は、借地契約時に分かっていて、撤去工事にかかる費用を有益費と支払う契約になっていた「三メートルより上の廃材」をすべて撤去せず、大幅に残したという事実を籠池が知らなかったということなのである。この三メートルより上のゴミを残したのは、平成二十七年の国と業者の会議において、国側が「場内処分の方向でお願いします」と業者に命じていることから分かるように、国側の要請である。そして、籠池はその事実を設計業者から知らされ、田村嘉啓審理室長のもとへ談判に行ったということなのではないか。つまり、籠池が訴えたゴミは、既に分かっており、全く国が補償する必要のないものであったということだ。
これについて財務省は、田村本人にも確認したところ、「詳しい内容を記憶していない」などとして明確に談判の内容について答えることはなかった。この田村と森友の間の話し合いの音声記録の最後には、国側から「今日にも理事長にお電話して、明日にも近畿財務局の方からお伺いして、今後の土地について話し合います」と発言すると、籠池の妻から「国の指導があって近畿財務局が動いていると正確に言わなければならない」との発言があり、それに対して財務省は「はい」と答えている。その後、実際に池田靖前統括管理官が森友学園の方に赴き、「まずお詫びしなければならないのは、地下埋設物の撤去について、きちんと情報が理事長に伝わっていなかったことです」などと述べている。そしてまさにここから、「ストーリーを作っている」の録音に記されるような森友と航空局、そして財務省の口裏合わせが始まっていくのだ。
つまり、明らかに籠池が談判した内容は、国が補償するべき「新たなゴミ」である三メートル以下のゴミではなく、むしろ国の要求で撤去を行わなかった「既にあった」三メートル以上のゴミであることが分かるだろう。籠池はこの事実を初めて知ったことで三メートル以下のゴミだと勘違いしたか、あるいはそのフリをして財務省に抗議に行ったことが分かる。
にも関わらず、籠池の田村嘉啓への直談判では、財務省は終始低姿勢で籠池に対応し、実際にそこから籠池が「神風が吹いた」と表現したような、実質タダでの売り払いのための「口裏合わせ」が始まっていくのはどういうことなのか。常識的に考えて、自ら危険を負って、しかも籠池のような高圧的な人物に対して役人が自ら不正な背任を行うことは考えにくい。その背景には、確実に「安倍昭恵夫人付」を名乗って田村嘉啓本人にファクスを送った谷査恵子の影響がある。
当ブログは、もとより森友→安倍昭恵→谷査恵子(官邸)→田村嘉啓(財務省本省)→池田靖(近畿財務局)→森友という流れで森友学園への不正な売却が実行されたことを指摘してきたが、この「谷査恵子→田村嘉啓」の流れを示す新たな根拠が示された。
宮本によると、田村嘉啓本人から聞き取りを行った結果として、なんと田村が、「谷査恵子が首相夫人付きを名乗った上で直接電話をしてきた」と認めた上で、「森友学園のことで要求されていると思った」と言ったというのだ。谷査恵子が直接電話をかけたというのは、これまで分かっていなかった、新たな動きである。安倍昭恵の関与の可能性がより大きく強まるものだと言えるだろう。
当然のことながら、谷査恵子氏は独断で森友学園のために財務省へ要求を送るようなことはするはずがない。森友学園から要望を受けた、元名誉園長の安倍昭恵の意向があってこのような行動をとったことはもはや言うまでもない。籠池が談判してきた内容が実際には補償の必要がないゴミであるにも関わらず、田村との談判以降一気に格安での売却の話が進み、補償の必要のない土地を補償するために架空のゴミを作り上げ、これを補償する空想上のお話を作り上げた理由は、まさに谷査恵子首相夫人付きから命じられた田村嘉啓氏の指示によるものであったということなのである。
ここまで根拠が出揃った以上、安倍昭恵及び谷査恵子の証人喚問は免れない。そして、妻が関与していたら辞任すると宣言した以上、安倍晋三は即刻、国会議員を辞職するべきである。 
 
 2018

 

●2018/1
佐川国税庁長官の訓示に関する質問主意書 2018/1/22
平成三十年一月十一日、朝日新聞は、「佐川宣寿・前理財局長は国税庁長官に就任後、国税職員向けの訓示で「文書の管理徹底」を指示していた」と報じた。朝日新聞によると、佐川長官は、平成二十九年八月に仙台国税局を訪れた際、「公務員に対する国民の目はますます厳しくなっている」「綱紀の厳正な保持に努め、行政文書・情報の管理の徹底に特段の配意をしていただく」との発言を行ったとされる。
この発言に関して、以下質問する。
一 朝日新聞が報じているように、国税職員向けの「局報」に、平成二十九年八月に佐川長官が仙台国税局を訪れた際の「公務員に対する国民の目はますます厳しくなっている」「綱紀の厳正な保持に努め、行政文書・情報の管理の徹底に特段の配意をしていただく」との発言が記載されているというのは事実か。
二 一に関連して、平成二十九年八月に佐川長官が仙台国税局を訪れた際、「公務員に対する国民の目はますます厳しくなっている」「綱紀の厳正な保持に努め、行政文書・情報の管理の徹底に特段の配意をしていただく」と発言したことは事実か。
三 当該訓示はどのような趣旨で行われたのか。また、いつ、どのような範囲の国税職員を対象にして行われたのか。
四 平成二十九年四月十日の参議院決算委員会で、佐川理財局長は、「私ども、公文書管理法の規定に基づきまして制定されております財務省の行政文書管理規則にのっとりまして文書管理を行っておりますが、この規則の中で、職員は作成又は取得した行政文書について保存期間を設定することとなっており、保存期間満了後に適切に処理をすると、こうなってございます。その規則の中で、課長級の者、近畿財務局におきましても課長級の者でございますが、所管事務に関する文書管理者として職員の指導等を行うこととされてございます。この規則におきましては、保存期間が満了した行政文書を破棄した場合には、そういう文書に関する行政文書ファイル管理簿を削除するとともに廃棄簿に記載しなければならないというのが規則でございますが、ただ、保存期間一年未満というものの行政文書につきましては、公文書管理法上、行政文書ファイル管理簿への記載を要しないとされてございますので、保存期間一年未満のものにつきましては廃棄簿にも記載をされていないところでございます。したがいまして、この面会の記録、やり取り等につきましては、事案終了後に処分ということになってございますので本件廃棄の記録も残っておりませんので、いつ廃棄されたということについてはお答えすることができない」と答弁しているが、佐川国税庁長官の「綱紀の厳正な保持に努め、行政文書・情報の管理の徹底に特段の配意をしていただく」との発言は異なる趣旨であるのか。「行政文書・情報の管理の徹底に特段の配意」ということは、事案終了後に速やかに処分するということを「徹底」すべきと訓示しているのか。見解如何。
五 第四十八代国税庁長官の佐川宣寿氏は、就任以後、記者会見を行ったのか。行ったとすれば、それは何回であるのか。
六 第四十五代国税庁長官の林信光氏、第四十六代国税庁長官の中原広氏、第四十七代国税庁長官の迫田英典氏は、就任期間中、それぞれ何回の記者会見を行ったのか。
七 会計検査院は、平成二十九年十一月二十二日、国会法第百五条の規定による検査要請を受諾した事項について、会計検査院法第三十条の三の規定により、「学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する会計検査の結果について」を報告した。この中で、「本件土地に係る決裁文書等の行政文書では、売却に至る森友学園側との具体的なやり取りなどの内容や、有益費の確認、支払等に関する責任の所在、地下埋設物の撤去・処分費用における本件処分費の単価の詳細な内容等が確認できず、会計経理の妥当性について検証を十分に行えない状況」などと指摘されている。平成三十年一月七日、立憲民主党の枝野代表は、「政府の国会での説明がおかしかったと会計検査院が結論を出した。おかしな説明をしていた人が長官をやっている」と述べた上で、「けじめをつけるべきだ」と指摘した。国民の佐川国税庁長官への不信は全く払拭されておらず、そのような人物が国税庁長官を務めていることは、国民の納税意欲を著しく減退させるものである。佐川宣寿氏は、確定申告の受付期間がはじまる前に国税庁長官を辞任すべきではないか。政府の見解如何。
右質問する。
答弁書 1/30
一について
お尋ねについては事実である。
二及び三について
平成二十九年八月に佐川国税庁長官が仙台国税局を訪れた際、国税庁の使命、適正な組織運営及び税務行政における課題について、同局の課長補佐級以上の職員を対象として訓示を述べた。
当該訓示において、「職務外の行動を含めて、公務員に対する国民の目はますます厳しくなっている。」、「引き続き、非行の未然防止、綱紀の厳正な保持に努めるとともに、行政文書・情報の管理の徹底に特段の配意をしていただく。」旨の発言をしている。
四について
お尋ねの佐川国税庁長官の発言については、行政文書・情報の適切な管理の徹底を指示したものである。
五について
佐川国税庁長官は、就任以後、記者会見は行っていない。
六について
林元国税庁長官、中原元国税庁長官及び迫田前国税庁長官は、在任期間中、就任時に国税庁の記者クラブに対しそれぞれ一回記者会見を行っている。
七について
佐川国税庁長官は、国税庁長官としての職務を適切に遂行していると考えており、引き続きその職責を果たすことを期待している。 
佐川氏就任会見なしで財務相 「森友質問回避」認める 2018/1/30
麻生太郎副総理兼財務相は二十九日の衆院予算委員会で、佐川宣寿(のぶひさ)国税庁長官が昨年七月の就任時に記者会見しなかった理由について「国税庁所管以外に関心が集まっていたから実施しないと決めた」と明らかにした。佐川氏は財務省理財局長当時に行った「森友学園」問題を巡る国会答弁に関し、野党などから追及を受けており、麻生氏は記者会見での質問を避ける狙いがあったことを事実上認めた。
長妻昭氏(立憲民主)の質問に答えた。長妻氏は「税以外の質問が飛ぶから一切、公の場に出ないというのは驚いた。これほど税の信頼が失われる人事はない」と佐川氏の更迭を要求。麻生氏は「職務を適切に行っている。引き続き責務を果たしてもらいたい」と拒否した。
立憲民主党は同日の予算委理事会で、佐川氏を参考人として呼ぶよう求めたが、与党側は応じず、出席は実現しなかった。
佐川氏は国税庁長官に就任して以来、歴代の新長官が行ってきた就任記者会見をしていない。就任当時、国税庁は会見をしない理由を「諸般の事情」と説明していた。
佐川氏は昨年の通常国会で、森友学園に国有地を約八億円値引きして売却した問題について、適正な価格だったとの説明を繰り返していた。ただ、安倍晋三首相の妻の昭恵氏が、森友学園が建設を進めた小学校の名誉校長に一時就任していたことなどもあり、野党側は不当に値引きしたのではないかと追及していた。
値引きを巡り、会計検査院は昨年十一月に「慎重な調査検討を欠いた」とする検査結果を国会に提出した。 
●2018/2

 

森友問題で昭恵夫人の口利き新証拠が次々  2018/2/1
本日の参院予算委員会で、再び森友学園をめぐる新たな音声データの存在が明らかになった。共産党の辰巳孝太郎参院議員が質問で明らかにしたのだが、2016年3月、近畿財務局と大阪航空局、籠池泰典理事長らとの協議の場で、籠池理事長はこう語っていたというのだ。
「昨日、われわれが財務省から出た途端に、安倍夫人から電話がありましてね。(昭恵夫人は)『どうなりました? がんばってください』と」
昭恵夫人直々に籠池理事長に対して、国有地取引にかんする応援の電話を入れていた──。実際、3月15日に籠池夫妻は財務省で「口利きFAX」に回答した田村嘉啓国有財産審理室長に面会しており、昭恵夫人はそのあとに「激励の電話」を入れていたというのだ。
だが、この音声データについて問われた安倍首相は、また例の如く「籠池さんは『安倍晋三記念小学校』と申請したと言っていたが実際は『開成小学校』だった」という話をはじめ、さらには、籠池理事長が近畿財務局や大阪航空局との協議のなかで「棟上げのときに首相夫人が来られることになっている」と述べていたことについても「民進党の杉尾(秀哉)議員の質問に、籠池氏は棟上げ式に『来ていない』と言っている」と言い、籠池氏は「言っていることをコロコロ変える人物の証言」だと反論した。
安倍首相はまるで鬼の首を取ったかのように語るが、この発言のどこが「昭恵夫人が電話した」ことを否定する証拠になるのだろう。籠池理事長は「棟上げ式に来ることになっている」という「予定」を述べていただけで、問題になっているのは「行く予定があったのかどうか」だ。しかし、このことについて1月29日の衆院予算委で問われた安倍首相は「突然聞かれても私は答えようがない」と答弁を拒否した。質問した長妻昭議員は事前通告をおこなっていたのに、である。
「安倍記念小学校」で申請していたかどうかの問題も同じだ。安倍首相はやはり29日の衆院予算委でこの問題を取り出し、「朝日新聞の報道は真っ赤な嘘」などと糾弾したが、これにも何の意味もない。たしかに昨年、公開された設置趣意書には「開成小学校」と書かれているが、設置趣意書は複数あるのではないかと見られており、「安倍晋三記念小学校」と書かれた設置趣意書が存在する可能性はまだあるのだ。
しかも、もし「安倍晋三記念小学校」と書かれた設置趣旨書がなかったとしても、だからどうしたという話で、実際、塚本幼稚園でおこなった講演会では、昭恵夫人みずから「(森友学園の)教育方針はたいへん主人も素晴らしいというふうに思っている」「(籠池)先生からは『安倍晋三記念小學院』という名前にしたいというふうに当初は言っていただいてたんですけど、主人が(略)『もし名前を付けていただけるのであれば、総理大臣を辞めてからにしていただきたい』ということで」と語っている。念を押しておくが、これは安倍首相が“嘘つき”と主張する籠池氏の発言ではなく、自分の妻・昭恵夫人が語ったものだ。
昭恵夫人の口利き追及に「事前通告のない質問」と逃げ続ける安倍首相
自身の名前を冠した小学校がつくられることにはまんざらでもない様子だったのに、窮地に立たされると言いがかりで話を逸らして攻撃する。──現に、「昭恵夫人が籠池氏にかけた激励電話」についての安倍首相の答弁は、逃げの一手で話にならないものだった。
たとえば、辰巳議員は「昭恵氏は、この3月15日の籠池氏の直談判が終わった直後に、籠池氏に電話をしたんですか?」と質問しているのに、安倍首相の答弁は「この売買について(昭恵氏は)金額の交渉等には一切かかわっていない」とまったく噛み合わないもの。再度、辰巳議員が同じ質問をおこなうと、「急に3月15日にということ、事前通告していただかなければなりませんよ、そんなものは! それ普通、常識じゃないですか。真面目に審議をしたいのであればですね、事前通告してください!」「質問通告があれば答える」とキレはじめたのだった。一昨日、事前通告した質問には答えなかったのに、である。
だが、いくら安倍首相が森友の土地取引と昭恵夫人の関係を否定しようとも、証拠は山のように出てくる。実際、昨日1月31日には、またも「政府答弁の嘘」が発覚した。
それは、2015年11月に昭恵夫人付きの政府職員・谷査恵子氏が、財務省理財局の国有財産審理室長・田村嘉啓氏(当時)に「口利きFAX」を送っていた件。昨年、国会に参考人招致された佐川宣寿前理財局長は、これを「一般的な問い合わせ」だったとし、田村国有財産審理室長が森友学園にかんする問い合わせであることを認識していたかどうかについても「私は承知していない」と答えていた。
しかし、田村氏は共産党の宮本岳志議員に対し、以下のような見解を文書で示したというのだ。
「森友学園に関係しての照会であったことは認識していたと思う」
つまり、財務省は少なくとも2015年11月の段階で、森友学園の国有地取引の問題は、昭恵夫人付きの秘書がわざわざ問い合わせをしてくるほどの案件だ、ということを認識していたということだ。その上、2016年3月15日に昭恵夫人から籠池氏に激励の電話がきたとしているのは、この田村国有財産審理室長との交渉が終わった直後。これが事実であれば、一体、どのようにして昭恵夫人は籠池氏が財務省と面談していたことを知ったというのか。
安倍首相は昭恵夫人の国会招致を拒み、「私が答える」と言ってきかないが、このまま昭恵夫人がとった言動について夫の安倍首相に何を聞いても無駄だろう。31日の予算委でも、安倍首相は籠池夫妻と昭恵夫人が2014年4月に小学校建設予定地で撮ったにこやかなスリーショットの写真も、「その事実を妻から聞いたことがない」と逃げた。れっきとした物証があっても「話を聞いていない」で済ませる人が代理で答えても、埒が明かないのは当然ではないか。
山本太郎が籠池夫妻の不当長期拘留を追及するも国会で「失言」扱いに
また、本日の予算委では、自由党・山本太郎議員が籠池夫妻の不当長期拘留問題に言及した。まず山本議員は、昭恵夫人から100万円の寄付を受けたと籠池氏が国会で述べたことを安倍首相は否定するものの、いまも「偽証罪」には問われていないとし、「発言の内容が事実と違うのであれば、偽証かどうか徹底的に検証する必要がありますよ」と追及。問題の当事者が、片方は証人喚問を受け、片方はいまだ呼ばれてもいないことは「あり得ない不公平」だと批判した上で、安倍首相にこう迫った。
「総理大臣夫人という立場性を使い、国有地をタダ同然で差し上げるきっかけ、その橋渡しなどをつくったと疑われる人物が、何の説明もすることなく毎日をエンジョイ。通常運転に戻っている一方で、現在、籠池氏と奥さまは半年以上にもわたり窓もない独房で長期間拘束されつづけているようです。総理ご自身が、これ念のため聞くんですよ、総理ご自身が口封じをするために長期拘留を指示したなんて、ありませんよね?」
籠池夫妻の不当勾留はあきらかに異常なもので、「口封じのために安倍首相が指示しているのでは?」という疑念をもっている人は多い。だが、この山本議員の質問に、委員長は「山本議員の失言」とし、理事会で協議するとした。
その上、山本議員は「国連被拘禁者処遇最低基準規則、いわゆるネルソン・マンデラルールに違反する行為ではないか」と指摘し、「総理、どんな嫌疑をかけられた人であっても、拘留中の人権は守られるべきだと思われますよね?」と質問。すると、安倍首相は「人権が守られるのは当然のことだろうと思われます」とだけ述べたのだった。
まだ公判もはじまってもいない籠池氏について、公共の電波を使って「詐欺をはたらく人物」と決め付けたのは安倍首相だ。進行中かつ未確定の司法案件について時の最高権力者である総理大臣が、「推定無罪」という司法の基本中の基本である大原則を無視し、いち民間人を有罪と決めつけ、マスメディアを通じて「詐欺をはたらいた」と連呼するのは完全に司法に影響を与えようとする露骨な圧力にほかならないが、その安倍首相が「人権が守られるのは当然」と答えても虚しいだけ。人権を守るべきというのなら、ただちに籠池夫妻の勾留を問題にするべきだが、そんなことは望むべくもない。籠池夫妻の言動が封じ込められてもっともトクをしているのは、ほかならぬ安倍首相と昭恵夫人であることは間違いないだからだ。
山本議員が述べたように、片方だけが国会にも出ず、毎日をエンジョイしている状況はおかしすぎる。森友問題の真相を解明するには、何よりもまず昭恵夫人が直接、国民に説明をするべきで、土地取引に一切関与していないと言い切るならば、安倍首相も「公人ではなく私人」などと四の五の言わずに公の場での説明を求めればいい。それをしようとしないから、疑惑は深まっていくのだ。この問題発覚から約1年経っても昭恵夫人が国会に出てこないという事実こそ、森友問題とは何かを物語っている。
 
 2018/3/2
●森友文書、財務省が書き換えか 「特例」など文言消える

朝日新聞
学校法人・森友学園(大阪市)との国有地取引の際に財務省が作成した決裁文書について、契約当時の文書の内容と、昨年2月の問題発覚後に国会議員らに開示した文書の内容に違いがあることがわかった。学園側との交渉についての記載や、「特例」などの文言が複数箇所でなくなったり、変わったりしている。複数の関係者によると、問題発覚後に書き換えられた疑いがあるという。
内容が変わっているのは、2015〜16年に学園と土地取引した際、同省近畿財務局の管財部門が局内の決裁を受けるために作った文書。1枚目に決裁の完了日や局幹部の決裁印が押され、2枚目以降に交渉経緯や取引の内容などが記されている。
朝日新聞は文書を確認。契約当時の文書と、国会議員らに開示した文書は起案日、決裁完了日、番号が同じで、ともに決裁印が押されている。契約当時の文書には学園とどのようなやり取りをしてきたのかを時系列で書いた部分や、学園の要請にどう対応したかを記述した部分があるが、開示文書ではそれらが項目ごとなくなったり、一部消えたりしている。・・・
国有地取引をめぐる「決裁文書」とは
問題となっているのは、2015年〜16年に国が森友学園と国有地を取引した際、財務省近畿財務局の管財部門が、局内の「決裁」を受けるために作成した2つの公文書だ。2つの決裁文書はそれぞれ、国有地の貸付契約と売却契約に関するもの。1枚目に決裁完了日や局幹部の決裁印などがあり、2枚目以降に交渉の経緯や取引内容などが記された「調書」が付いている。2017年2月、森友学園をめぐる問題が発覚すると、そのコピーが国会議員に提示された。
朝日新聞が「確認」した決裁文書の内容とは
森友学園との貸付契約と売却契約をめぐる決裁文書について、朝日新聞は2月2日・3日に文書を「確認した」と報道。その上で「契約当時のもの」と「国会議員に提示されたコピー」で、決裁文書の内容に違いがあると報じた。それによると決裁文書の起案日、決裁完了日、決裁印、番号はコピーと同じだが、文書の内容について「違いがある」とし、森友学園をめぐる問題発覚後に文書内容が改ざんされた可能性を伝えた。財務省はこれまでの国会答弁で、森友学園との事前の価格交渉を否定する答弁を繰り返していた。
○「全て法令に基づいて適正にやっている」
 (2017/2/24:佐川宣寿・前理財局長=衆院予算委員会)
○「価格を提示したこともないし、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」
 (2017/3/15:佐川氏=衆院財務金融委員会)
一方で朝日新聞は3日の朝刊で、「確認した」とする決裁文書に「学園の提案に応じて鑑定評価を行い」「価格提示を行う」などの記載があったと報じた。
決裁文書「原本」はあるのか、ないのか
焦点となるのは、朝日新聞が「確認した」という決裁文書の「原本」の存否と、その内容だ。存否をめぐっては、ここ数日で財務省側の説明が二転三転している。財務省の太田充理財局長は2日、参院予算委員会で「捜査に対する影響を十分配意しつつ、調査したい」と発言。文書の存否を明らかにしなかった。森友学園との国有地取引をめぐっては、大阪地検特捜部が背任容疑の告発を受理。さらに公用文書等毀棄容疑や証拠隠滅容疑の告発も受理している。そのため財務省側は「捜査」を理由に、具体的な説明を避けてきた。ところが、3月5日に事態は大きく動いた。決裁文書のありかについて、財務省側が説明を変えたからだ。
財務省の説明 「近畿財務局にある」が一転、「大阪地検にある」
財務省の富山一成理財局次長は当初、野党6党の国会対策委員長らに「原本は近畿財務局にある」と説明していた。一方で3月5日、野党議員らが決裁文書の原本を確認するため、近畿財務局を訪問していたが、ここで財務省側の説明が変わった。同省理財局の中村稔総務課長が、訪問中の野党議員らに対し「捜査当局に出していて現物は近畿財務局にもない」と説明したからだ。同日、参院予算委員会後にあった野党6党合同ヒアリングで、富山理財局次長は「決裁文書の原本は既に大阪地検に提出している」と認めた。立憲民主党の辻元清美国対委員長は「不可解なことが起こっている。1時間の間になぜ変わるのか」と憤った。
財務省「直ちに確認できない状況」⇒野党「ゼロ回答だ」と反発
朝日新聞の報道を受けて、国会では財務省の責任を追及する声があがっている。野党側は財務省に文書に解する詳細な説明を要求した。財務省は6日朝、参院予算委員会理事会で事実関係の調査状況を報告。「文書は捜査の対象になっているため直ちに確認できない状況」とするに留めた。麻生太郎財務相は6日の閣議後会見で「直接の担当である理財局、近畿財務局以外の職員も関与させた上で、全省あげて文書の確認、職員への聞き取りなどの調査を進めていきたい」と、省内での調査を続ける姿勢を示した。こうした財務省の姿勢に対し、野党側は「ゼロ回答で納得できない」と反発。「文書の書き換えが事実であれば、内閣総辞職に値する」と攻勢を強めている。6日の参院予算委員会の一般質問はとりやめになった。
自民党・二階幹事長「理解できない」 財務省を批判
財務省を批判する声は与党内からも出ている。自民党の二階俊博幹事長は6日の記者会見で、「どういう理由で国会から要求された資料が出せないのか」「出せないという事はわれわれも理解出来ないです」と発言した。一方で、公明党の山口那津男代表は「捜査対象になっているのであれば、言及を控えるという対応は妥当」「元の文書は大阪地検に行っている。確認する手立ては外部の者にはない」と述べ、財務省の姿勢に理解を示した。
公文書は「民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」
公文書の扱いについては、公文書管理法で定められている。同法では公文書を「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るもの」と位置づけている。その上で、「経緯も含めた意思決定に至る過程」を「合理的に跡付け、又は検証」するために、行政機関に公文書の作成を義務づけている。同法に基づく「行政文書管理規則」では、今回の土地取引のような国有財産(不動産)の処分に関する決裁文書の保存期間は「30年」と定められている。  

「答弁差し控える」説明避ける麻生氏 3/2
学校法人・森友学園(大阪市)との国有地取引の経緯を記した財務省の文書の内容が、契約当時とその後で違っていると朝日新聞が報道したことについて、麻生太郎財務相は2日の参院予算委員会で、大阪地検の捜査に影響を与えるおそれがあるとして、「答弁を差し控えねばならない」と述べた。野党が開いた会合で、財務省の担当者は「現段階では捜査に協力する。財務省として調査はしない」とした。
朝日新聞は2日付の朝刊で、財務省近畿財務局が契約当時に局内の決裁を受けるために作った文書の内容が、昨年2月の国有地売却問題の発覚後に国会議員らに開示した決裁文書の内容と違っている、と報じた。契約時の文書にあった学園との取引についての「特例」との文言が、開示された文書ではなくなるなどしていた。文書は問題の発覚後に書き換えられた疑いがあることも指摘した。
この報道について、予算委で自民議員から発言を求められた麻生氏は、「大阪地検において背任のほか、公用文書等毀棄(きき)で告発を受けて捜査が行われている」と説明。「お答えすることが捜査にどのような影響を与えるかということについては予測しがたいため、今のところは答弁は差し控えなければならないものだと思う」と話した。
また、菅義偉官房長官は、同日午前の記者会見で「財務相が述べた通り。それ以上でもそれ以下でもない」とだけ述べた。
一方、民進党と希望の党はこの日午前、報道を受けて会合を開き、財務省や会計検査院の担当者に説明を求めた。出席議員から「書き換えられたのではないか」などと追及を受けた財務省の富山一成・理財局次長は、地検の捜査が続いていることを理由に、「コメントは差し控える」と繰り返した。
野党議員は、「財務省が吹っ飛ぶ話だ」などと批判した。1〜2月に公表した土地取引に関連する法律相談文書には財務省が答弁していることを引き合いに、「なぜ今回の文書だけ『捜査中』を理由に答弁しないのか」と迫ったが、「予算委員会で大臣が答弁したとおり」などと答えた。 
 3/3

 

朝日の「森友文書の書き換え」スクープに「誤報だ!」と言えない安倍・麻生 3/3
麻生太郎 副総理兼財務相 「大阪地検の捜査に影響を与えるかについて予測しがたいため、答弁を差し控えねばならない」 朝日新聞デジタル 3月2日
今週の珍言、名言、問題発言を振り返る。2日、朝日新聞のスクープが飛び出した。学校法人「森友学園」への国有地格安売却問題をめぐり、財務省が学園との契約に関する決裁文書を書き換えた疑いがあるというのだ。
問題の文書は、2015年から16年にかけて学園と土地取引した際、同省近畿財務局の管財部門が局内の決裁を受けるために作ったもの。文書を確認した朝日新聞によると、契約当時の文書と昨年2月に問題が発覚した後に国会議員らに開示した文書は、起案日、決裁完了日、番号が同じで、ともに決裁印が押されていた。契約当時の文書には、学園との交渉についての経緯や学園の要請にどのように対応したかが記載されていたが、開示された文書ではそれらが項目ごとなくなったり、一部消えたりしていた。また、契約当時の文書にあった「特例的な内容となる」などの表現も消えている。複数の関係者によると、問題発覚後に書き換えられた疑いがあるという。記事の表現からは、財務省の中に書き換えについて告発した官僚が複数人いることがうかがえる。
2日の参院予算委員会で自民党の宮本周司氏に質問された麻生財務相は、「大阪地検において背任のほか、公用文書等毀棄で告発を受けて捜査が行われている」として「答弁は差し控えねばならない」と述べた。また、「財務省として調査するか」との質問には「今の段階では調査をすることはしない」と答えた(TBS NEWS 3月2日)。
一方、財務省は「捜査中」を理由に元の文書の存在の有無についての回答を拒否していたが、野党側との再三のやり取りの末、太田充理財局長が「捜査に対する影響を十分配意しつつ、調査してまいりたい」と文書について調査を行うことを認めた(朝日新聞デジタル 3月2日)。書き換えがないのならそう言えば済む話だが、麻生氏も太田氏も書き換えを否定しなかった。書き換えが事実だとしたら、公用文書等毀棄罪にあたると考えられる。毀棄とは文書を物理的に損壊したり、記載事項を部分的に抹消したりなど文書の証明力を毀損することを指す(弁護士ドットコム「文書の毀棄」)。
森友学園問題をめぐっては、近畿財務局と国土交通省大阪航空局の幹部や職員らが、不当な安値による売却で国に損害を与えたとして背任容疑などで告発され、大阪地検特捜部が昨年から捜査を続けている。しかし、他の文書は出しているのに、今回の問題だけ「捜査中」という理由で回答を拒否するのはおかしい。逆に言えば、捜査に大きくかかわる何かが隠されているということも考えられる。希望の党の泉健太国対委員長は国会内で記者団に「もしこれが真実であれば内閣は退陣しなければいけない」と語った(時事ドットコムニュース 3月2日)。
これまで安倍晋三首相は朝日新聞に攻撃を繰り返し、過去の“誤報”を主張してきた。2月5日に衆院予算委員会で「裏取りをしない記事は記事とは言えない」と批判。自民党の和田政宗参院議員の「謝れない朝日新聞」というフェイスブックへの投稿には「哀れですね。朝日らしい惨めな言い訳。予想通りでした」とコメントした。さすがに今回の記事は「裏取り」されていると思うが、首相らはどう対応するのだろうか? 麻生氏は共産党の小池晃氏に「朝日新聞の報道は誤報なのか」と迫られたが、「判断する立場にない」と答弁を避けた(日刊スポーツ 3月2日)。「誤報に決まってるだろ!」と言えば良かったのに。  
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財務省、とんでもないミスの可能性も…安倍政権倒しとの見方は? 
2日付朝日新聞は、財務省と森友学園の国有地取引に関して財務省内で作成された決裁文書について、契約当時の文書と、同省が昨年2月以降に国会議員へ開示した文書の内容に違いがあると報じた。朝日によれば、森友問題発覚後に書き換えられた疑いがあるという。この報道を受け、国会では野党が厳しく政府を追及しており、財務省の太田充理財局長は2日に開かれた衆院財務金融委員会で、文書の存在を調査した上で6日までに報告すると答弁した。
朝日によれば、契約当時の文書に書かれた森友側との交渉経緯に関する記述や、「特例」などの文言が、国会議員へ開示された文書では削除されていたというが、財務省が意図的に書き換えた可能性はあるのだろうか。旧大蔵省(現財務省)OBで元内閣参事官の高橋洋一・嘉悦大学教授はこう語る。
「もし事実であれば、財務省の担当者は刑法上の公文書偽造等罪に問われることになるので、財務省がこういう書き換えを行うということは、通常ではあり得ません。契約当初の文書とは違うものを国会議員に開示してしまったなど、担当者である官僚のとんでもないミスである可能性も考えられます。または、朝日が違うものを報道したかです。財務省内で保管されている契約当時のものとされる文書は、すでに一部が情報開示請求を受けて開示されており、法律に基づいて開示されたものなので、財務省としては、そちらのほうが間違っていたとは絶対に言えません。国会議員に開示されたものと情報開示請求で開示されたものは同じだという情報もあるので、財務省はどう説明するのでしょうか。ひょっとしたら、朝日の報道がおかしいと説明するかもしれません」
本件について、財務省の官僚が安倍政権への攻撃を意図してマスコミや国会議員に情報を流したという見方もあるが、高橋氏はこう否定する。
「どのような経緯で朝日が情報を入手したのかはわかりませんが、そうした官僚による“倒閣”的な動きではないでしょう。もし仮に書き換えが事実であれば、あくまで財務省の一官僚のミスとして処理されるでしょうし、法的に罪を問われるのも官僚個人だからです。安倍晋三首相や麻生太郎財務相は関係ないので、そもそも倒閣運動にはなり得ないからです」
また高橋氏は、倒閣運動という意味では、2月に発覚した厚労省による裁量労働制に関する調査データ異常問題のほうが注目されるべきだという。
「厚労省のデータ異常問題は、野党による国会での追及で公けになりましたが、その経緯に疑問を感じます。通常、厚労省の重要な政策や情報の公開についてはまず、すべて厚労省の労働政策審議会(労政審)に並べられ、調査審議されることになっています。今回のデータ異常は、この労政審を経ずに閣僚答弁されてから、野党が追及し、野党の部会で厚労省からデータ提供されたものですが、このプロセスは通常ではあり得ません。そもそも、この調査の企画は旧民主党時代にされていますから、こちらのほうがよほど“官僚による倒閣運動”である可能性を感じます」
いずれにせよ、6日までに財務省から発表される報告の内容が焦点となる。 
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森友文書書き換え問題〜スクープを発した朝日新聞にこそ検証責任がある
「学校法人・森友学園(大阪市)との国有地取引の際に財務省が作成した決裁文書について、契約当時の文書の内容と、昨年2月の問題発覚後に国会議員らに開示した文書の内容に違いがあることがわかった」と朝日新聞がスクープ報道したのは3月2日のことでした。
記事中で朝日新聞は2つの文書を「確認」、その違いの詳細を記事にしております。
「朝日新聞は文書を確認。契約当時の文書と、国会議員らに開示した文書は起案日、決裁完了日、番号が同じで、ともに決裁印が押されている。契約当時の文書には学園とどのようなやり取りをしてきたのかを時系列で書いた部分や、学園の要請にどう対応したかを記述した部分があるが、開示文書ではそれらが項目ごとなくなったり、一部消えたりしている。」
翌3日になると朝日新聞は社説で、「財務省は速やかに事実関係を調べ、公表する責任がある」と、今回の検証責任は財務省にあると主張します。
「森友学園への国有地売却問題で、財務省が作成した文書をめぐる新たな疑惑が浮上した。
取引の経緯を記した決裁文書の内容が、契約当時と、その後に国会議員らに提示したものとで違っていることが本紙の取材でわかった。複数の関係者によると、問題発覚後に書き換えられた疑いがあるという。だとすれば、行政の信頼を根幹から揺るがす重大問題だ。財務省は速やかに事実関係を調べ、公表する責任がある。」
決済後の文書を書き換えたとしたら、もし事実であれば、財務省の担当者は刑法上の公文書偽造等罪に問われることになります、国会議員すなわち国民の代表に偽造文書を配ったことになります。
さて、ここで問題視したいのは、本スクープを仕掛けた朝日新聞の報道機関としての問題あるその報道姿勢です。
6日付け朝日朝刊紙面の1面には大きく『森友要望の記述なくなる答弁に沿う内容に書き換え疑惑』との記事が掲載されています。
本記事ではタイトルにこそ「書き換え疑惑」との表現が使用されていますが、記事本文では驚くべきことに全編を通じて書き換えを「断定」して記述しています。
「学園からの要望内容やそれに同省がどう対応したかについての記述が複数の箇所でなくなっている。・・・契約当時の決裁文書には、貸付料の支払い方法などをめぐって学園側がどのような要望や主張をしてきたかが記載されている。これらに財務局がどう対応したかについての経緯も詳しく書かれていた。また、学園側が早く土地を買うために価格を示すよう財務局に求めたとも記載。それに対して財務局が「学園側の提案に応じ」「価格提示を行うこととした」とも記されていた。国会議員らに開示された文書では、こうした記載が元々あった場所から消えている。さらに学園の「要請」と書かれた複数の箇所が「申し出」になっていた。」
ご覧のとおり記事は書き換えが行われたことを疑惑ではなく事実として言い切っています。
さらに記事は、これらの書き換えは佐川宣寿・前理財局長の国会答弁に合わせたのではないのか、「答弁に沿う内容に」という記事タイトル通りの指摘で結ばれています。
「昨年2月の問題発覚後、野党は国会で、「前例のないことをしている」などと追及。学園への特別扱いや便宜がなかったか繰り返し尋ねていた。財務省側は「全て法令に基づいて適正にやっている」(昨年2月24日、佐川宣寿・前理財局長)、「価格を提示したこともないし、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」(昨年3月15日、佐川氏)などと学園側の要望に応じたことを否定する答弁を繰り返していた。・・・」
なんという角度を付けた読者への説明責任を放棄した報道姿勢なのでしょう。
タイトルの「書き換え疑惑」とは名ばかりにこの朝日新聞記事は「書き換え」を事実と断定して決めつけて報道しています。
現時点で書き換えが事実であるとする検証はスクープした朝日新聞からも財務省からも我々国民にはなされていないのにも関わらずです。
我々国民が本「書き換え疑惑」で唯一へその緒のように与えられた情報は「朝日新聞は文書を確認」(3月2日記事)したという断片だけです。
ここまで事実と断定した報道をするのならば、その事実と断定した根拠を読者に示すのが、報道機関としての誠意ある報道姿勢でありましょう。
「検証責任は財務省にある」と自らの情報源は秘匿し他者の責任に転嫁しつつ、しかし記事は書き換えを疑惑ではなく「事実」として断定した角度のついた暴走報道をする。
なぜ事実と断定したのかその検証を放棄しつつ報道を暴走する。
これはかつて嬢軍慰安婦捏造報道で、原発事故吉田調書書捏造報道で、朝日新聞が陥った過ちを繰り返していないか?
誤解なきよう補足しておきますが、今回の朝日新聞スクープ記事が事実でないと決めつけているわけでは、もちろんありません。
現段階では実際に財務省が公文書書き換えを行なった可能性ももちろんあります。
しかし朝日新聞のようにこの段階で書き換えを事実と断定した記事を国民に角度をつけて報道を繰り返すのならば、「朝日新聞は文書を確認」(3月2日記事)したなどのあいまいな説明ではなく当該文書の写真を公表するなりより具体的に証拠を開示すべきだと、それが報道機関としての当然の姿勢だと思うのです。
「根拠も未開示で曖昧にして、角度をつけた決めつけた報道を無責任に繰り返す」
朝日新聞のこの報道姿勢が問題だと思うのです。自らの記事が真実に基づいておるのか、その記事の検証をいつも後回しに軽んじるその報道姿勢。財務省に公表責任があるのは自明ですが、その前にスクープを発した朝日新聞こそ検証責任があります。 
森友案件をめぐる決裁文書の改ざん疑惑・・・大阪地検のリークか? 3/6
決裁文書の改ざん。事実だとすれば、私も役人をやっていたがあり得ないこと。やれば犯罪。一面報道した朝日が倒れるか、政権が倒れるか。いずれにせよ、トップは責任をとるためにある。
政府が言うように原本が近畿財務局にないのなら、それを押収した大阪地検からのリークという可能性も出てきた。朝日も文書を「入手」と書かず「確認」という表現にあえてしている。じゃあ誰から、その「文書」を見せられたのか?官邸が法務・検察当局を呼んだという情報(真偽不明)も今日流れてきた。
検察上層部が政治権力に屈することがあるにしても、現場の捜査検事の正義感は未だ残っていると私は信じている。上層部が抑えようとしても抑えきれない正義感が。今回の改ざん疑惑は、その検事からのリークという可能性が高まってきた。朝日も、一面トップ報道するからには、少なくとも見せられた原本の「写メ」は撮っていると思われる。
検察と政治権力との関係だけでなく、実は財務省と検察・法務省との「貸借り関係」も実はある。検事総長を頂点とする法務官僚の出世街道は、実は法務省会計課長から始まる。そう、予算査定で財務省に頭が上がらないポストがエリートコースなのだ。過去にもその「貸借り」関係で事件が闇から闇に葬り去られたこともあった。今回もそうなのか?
いずれにせよ(政治圧力であれ財務省圧力であれ)、それを良しとしない現場検事の憤懣が募り、上層部からの圧力に対する抗議を込めて、今回のリークが行われた可能性は十分にある。捜査の現場が一番、この森友問題の深層(真相)に迫っているだろうから、である。
しかし、めずらしく自民党の二階幹事長も参院吉田幹事長も、野党と歩調をあわせて、財務省が原本提出を捜査を盾に拒んでいるのを理解しがたいとしている。その思惑は、麻生財務大臣の首狙いなのか、はたまた安倍三選阻止への動きなのか。極めて興味深い。この二人は政局でしか動かない(発言しない)政治家だから。 
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財務省職員から「さっさと謝れよ」「昭恵夫人は疫病神」 
3月2日、学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐり、「財務省が契約当時の決裁文書を書き換えか」と朝日新聞がスクープしました。この一報を受けて、永田町は「朝日新聞社が社運をかけて安倍首相に“砲弾”をぶち込んだ!」とざわつきました。日頃から、安倍晋三首相は朝日新聞を名指しで批判しているため、そうとらえられたのだと思います。
しかし、一方で「事実確認はできるの?」と疑問に思ったのも事実です。なぜなら、決裁を受けた契約書は財務省近畿財務局にあったはずで、それらの書類はすでに大阪地方検察庁が押収しているからです。
それにもかかわらず、5日の夕方、財務省の富山一成理財局次長は野党6党の国会対策委員長に対して「原本は近畿財務局にある」と説明してしまいました。立憲民主党の辻元清美国対委員長あたりは、心の中で「よっしゃー」と叫んだはずです。原本を確認できない状況だということはわかっていたはずですから。そして、やはり「原本はない」という話になったときには、ものすごい形相で批判していましたが、ほかの国対委員長たちからは「辻元さんは目立ちたいだけでしょ」と冷ややかな目を向けられていたようです。
6日の朝、参議院予算委員会理事会で財務省は「一連の文書は大阪地検に提出しており手元にはない」と説明して紛糾しました。参議院の立憲民主党議員は6人なので理事は選任されず、オブザーバーという立場になります。その日の理事会には蓮舫議員がオブザーバーとして出席しましたが、官僚を追及するやり方があまりに感情的でどうしようもなかったそうです。
もはや人格攻撃ともいえる、蓮舫議員のお決まりのパフォーマンスですが、説明のために理事会に呼ばれた官僚をいくら怒鳴ったところで進展がないことは明らかです。唯一、野党会派で理事を選任している民進党の議員が「ほかの言い方ができないものかね。同調しづらいよ」とため息をついていました。
立憲民主党は働き方改革の問題で政府を追及している立場ですが、「こんなところでもパワハラの常態化を許しているんだな」と思ってしまいました。
噓の上塗りに終始する財務省
国民目線で見れば、「富山局次長も素直に間違いを認めて謝罪するか、発言を撤回するなどすればいいのに」と思いますが、何やらしがらみでがんじがらめの様子です。
「原本はある、調査します」→「原本はなかった、私の勘違いでした。すみません」
とはできないようで、
「調査方法を説明するつもりだった。書類は提出済み。任意か強制かは答えられない」
と、嘘の上塗りをしているだけです。
このあたりを共産党と日本維新の会が追及していますが、なぜ「強制捜査を受けて押収された」「地検から提出を求められて任意で提出した」の2択すら答えられないのか、不思議でなりません。
永田町の人間からすると、先は読めています。“朝日砲”はスクープではあるものの、内閣総辞職にまでは追い込めません。決裁文書の書き換え疑惑も、すでに司法に移っている案件なので、国会の場では追及しきれません。そのため、立憲民主党の議員たちが騒いでいますが、この議論は平行線をたどるだけです。
7日になって、財務省が8日朝に文書のコピーを提示することが決定しましたが、そこでどんな内容が明らかになるのでしょうか。
ちなみに、この件については希望の党も同調していますが、やはり存在感がありません。それどころか、希望の党のフロンティア議員たちは思うように議員活動ができずイライラが募っているようで、秘書に対する態度が日に日に厳しくなっているのが心配です。
「さっさと謝れ」財務省内から不満噴出
原本が「あった」「なかった」という話で、また参議院の予算委員会が流会になり、ほかの委員会の開催が変則的になったり延期になったりと影響が出ています。こんな茶番に付き合わされている身としては、「ほとほと疲れ果てた」というのが実感です。
財務省のある職員は、「どんなしがらみがあるのか知らないけど、俺たちが尻ぬぐいをさせられているんだから、『さっさと謝れよ』って思うよ」と愚痴をこぼしていました。やはり、何か「真実を口にできないしがらみ」があるのでしょうか。真実はどうであれ、これまでの説明では誰も納得できないからこそ、森友学園の国有地取引問題は疑惑が深まっているのだと思います。
また、別の職員は「一つひとつステップを踏むごとに決裁を受けて資料を残すのは、仕事をする上で当然のことです。おそらく、近畿財務局の職員もそのように仕事をしていたはずなので、立証できるはずですよ。俺たちにとっては、昭恵夫人は疫病神ですよ。フラフラといろんなところに顔を出すなっつーの!」と憤慨していました。
立証が可能なはずなのにそれをしないとなれば「やっぱりクロなのか……」と思われても当然でしょう。本当に、誰かをかばっているようにしか思えません。いずれ判明しますが、今回は誰が責任を取らされて犠牲になるのでしょうか。間違っても、命を代償にするのだけはやめてほしいと切に願うばかりです。 
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日本の官僚が「ねつ造・改ざん」を始めた根因 
「世界でも屈指の頭脳集団」とも称されることがある日本の官僚組織だが、その優秀さにいま顕著なほころびが見え始めている。3月8日時点では財務省の「決裁文書改ざん問題」が国会審議の注目点になっているが、発火点となったのは、裁量労働制導入のために提示された厚生労働省の「データ捏造問題」だ。
厚生労働省、財務省でこうした問題が生じているのは、なぜなのか。捏造・改ざんが起きる根本原因とは何なのか。結論からいうと、そこには安倍政権下で生じた「官僚システムのひずみ」がある。その詳細をみていこう。
厚生労働省の「データ捏造問題」とは?
「裁量労働制で働く人の労働時間は、平均で一般の労働者より短いというデータもある」
1月29日の衆議院予算委員会で安倍晋三首相は、裁量労働制は過労死を増加させるのではないかという立憲民主党の長妻昭代表代行の質問に対して誇らしげにこう答弁した。
裁量労働制や高度プロフェッショナル制度を含む働き方改革法案は、まさに安倍首相の悲願と言うべきものだ。同内容を盛り込んだ労働基準法等改正法案は2015年4月3日に国会に上程されたものの、反対意見が強くて審議されないまま昨年の衆議院解散で廃案になった。
ところが今国会で「働き方改革」は安倍政権の目玉のひとつとされ、裁量労働制の拡大や高度プロフェッショナル制度などの導入を望む財界からの圧力も強まった。「70年ぶりの大改革」と、安倍首相は大いに胸を張る。
だが、その自信は足元から崩れ去った。「裁量労働の方が一般労働よりも働く時間が短い」とする安倍首相の主張の根拠となったデータが、まったくのデタラメということが発覚したのだ。
数字の出典となった「平成25年労働時間等総合実態調査」では裁量労働は実際に働いた時間(9時間16分)とする一方で、一般労働には1カ月の最も残業時間が長い労働時間の数字(9時間37分)を記載していたのだ。しかも一般労働では残業時間に一律に8時間を足していたが、勤務時間は事業所によって異なり、一律に8時間というわけではない。そもそも計算根拠が異なるうえ、こじつけで比較していたのだ。
それにしてもなぜデータが捏造されたのか。厚生労働省は「消えた年金記録事件」や「C型肝炎訴訟」などずさんなデータ管理や隠蔽で、これまで幾度も問題を起こしてきた。そもそも厚生労働省自体がそうした体質なのか。
官邸の結論が先にあった
「確かに『消えた年金記録事件』などは厚生労働省のずさんさが原因だった。しかし今回はちょっと違うと思う」。希望の党の山井和則衆議院議員はこう述べる。山井氏は民主党政権時に厚生労働大臣政務官を務め、長妻大臣の下で「消えた年金記録問題」などを担当した経験を持つ。
「まずは『裁量労働の方が一般労働よりも働く時間が短くなくてはならない』という官邸の結論があったのではないか」
山井氏は、官邸の意向を直接的あるいは間接的にくみ取った厚生労働省が都合のいいデータをあてはめた可能性を指摘する。今回の労働法制改革の発端は2013年6月14日に閣議決定された『日本再興戦略』で、「企画業務型裁量労働制を始め、労働時間法制について、早急に実態調査・分析を実施し、本年秋から労働政策審議会で検討を開始する。ワーク・ライフ・バランスや労働生産性向上の観点から総合的に議論し、1年をメドに結論を得る」として「労働時間法制の見直し」をうたった。
さらに産業競争力会議の「雇用・人材分科会」は「日本型新裁量労働制」の導入を提言したが、働き方を決めたこの会議には、労働者の代表が参加していなかったという欠陥があった。
「まさに働く人の意見など入っていないずさんなもの。それでも閣議決定がある以上、官僚はこれに従わなければならない。そこで、とんでもない矛盾が発覚した」。こう述べるのは、立憲民主党の長妻昭代表代行。「消えた年金記録問題」を追及した長妻氏は「ミスター年金」の異名をとり、民主党政権時には厚生労働相を務めている。
「実は厚生労働省は2月7日に、われわれのところに『1か月の一般労働者の1日の法定時間外労働を平均した実績データ』を持ってきたが、これには『15時間超』とする事業所が9つもあった。勤務時間を8時間とすると平均して1日に23時間超働いたことになり、いくらなんでも多すぎると指摘した。その数字はおそらく『1か月の平均の残業時間』ではなく『1か月の中で最多の残業時間』だったのではないか」
そのデータの原典は前述した『平成25年労働時間等総合実態調査』で、1月29日の安倍首相の答弁はこれをベースとしたものだった。
そして2月14日に安倍首相はこの答弁を撤回し、加藤勝信厚生労働相は2月19日に衆議院予算委員会で「(データの使い方が)不適切だった。深くお詫びする」と陳謝。2月28日にはとうとう、裁量労働制は働き方改革関連法案から除外された。
いったい何種類の文書があるのか
データのデタラメな取り扱いは、何も厚生労働省だけとは限らない。森友学園問題で揺れる財務省も、国有地売却に関する決裁文書の取り扱いがデタラメだった。
3月7日に開かれた野党6党によるヒアリングでは、決裁文書の原本の所在が問題になった。その前々日、立憲民主党、希望の党、社民党、自由党から計5名の議員が大阪の近畿財務局に出向いたが、事前に「近畿財務局にある」とされた原本がすでに大阪地検に任意提出されおり、その事実を本省が把握していなかったことが判明した。
【3月9日10時16分追記】
記事初出時、「その前日、立憲民主党、希望の党、民進党、社民党、自由党から各1名の議員が」とありましたが、「その前々日、立憲民主党、希望の党、社民党、自由党から計5名の議員」に修正しました。
しかもこの時に入手した6枚の「調査書」には、以前に財務省が国会に提出して野党が入手した文書には入っていなかった「印」が記されていた。
「いったい何種類の文書があるのか」。野党議員が騒然となるのも当然で、今回の問題は3月2日の朝日新聞が、森友学園による国有地購入に関して財務省が作成した決裁文書について「契約当時のものと国会に提出されたものと異なる」と報じたことが発端。同紙によると、契約当時の決裁文書にはやり取りを時系列で記した箇所や「特例」などの言葉があるという。
仮にこの報道内容が事実だとすれば、財務省による隠蔽行為が疑われる。国家に対する重大な背任行為だ。
これについて財務省の担当者は「すでに司直の手に委ねられている」と述べ、三権分立を盾に野党の追及をかわそうとしている。その頑なさは憲法が衆参両院に認めた国政調査権をすら否定しかねないほどだ。
そしてその姿勢は財務省に限らない。 厚生労働省もまた3月4日に各紙が一斉に報じた、 裁量労働制の不正適用で局長による特別指導を受けていた野村不動産の社員の 過労自殺事案で、どのような指導内容だったかなどについて「個人情報にかかわる問題」 として回答を拒否している。
「財務省は森友学園問題で『司直の手に委ねた』と真実を隠し、 厚生労働省は過労死問題で『個人情報』 を理由に、野党がどのような質問をしても回答を拒否している。 この国の行政責任はいったいどこにあるのか」
これは毎日のように開かれる野党のヒアリングでため息とともに聞こえてくる言葉だが、官僚が保身に走ろうとする気持も理解できないわけではない。昨年の森友学園問題では「文書はない」と言い切って安倍昭恵夫人を守った佐川宣寿理財局長(当時)が国税庁長官に“抜擢”された例がある。9月の自民党総裁選で3選すれば、安倍政権はこれから3年以上続くことになるが、その間このひずみは続くのだろうか。  
「森友決裁文書書き換え問題」は“2つの可能性”を区別することが必要
朝日新聞が、3月2日付朝刊の1面トップで「森友文書 書き換えの疑い」と報じた問題をめぐって、国会が紛糾している。
朝日によると、平成27〜28年の学校法人「森友学園」との国有地取引の際、財務省近畿財務局の管財部門が作成した決裁文書について、「契約当時の文書」と、「国有地売却問題の発覚後に国会議員らに開示した文書」の内容が違っていたという。決裁文書は、1枚目に決裁の完了日や局幹部の決裁印が押され、2枚目以降に交渉経緯などが記されており、2つの文書とも、起案日、決裁完了日、番号が同じで、ともに決裁印が押されていたが、「契約当時の文書」では、学園との取引について「特例的な内容となる」「本件の特殊性」「学園の提案に応じて鑑定評価を行い」「価格提示を行う」との記載があったが、「開示文書」には、これらの文言がなかったことを「確認」したとのことだ。
この問題をめぐって、決裁文書の書き換えが行われたとすると、「公文書偽造」「同変造」「虚偽公文書作成」などの犯罪に当たるのではないかと野党側は財務大臣や財務省を追及し、財務当局側は防戦一方となった。財務省側は、「原本」は大阪地検に提出していて近畿財務局にはないとし、問題の文書が検察の捜査の対象であることを理由に、国会議員に提出したものと異なる決裁文書の「存否」についても回答しなかった。
このような財務省側の対応に対して、与党側からも決裁文書の資料提出を求められたことを受け、3月8日、財務省は、参議院予算委員会理事会に、決裁文書の写しを提出した。それは、国会議員に開示された文書と内容が同一であり、これに対して、野党側は、「書き換え後と思われる資料しか出てこなかった。」などと厳しく批判し、国会審議に応じておらず、事態の収拾の目途はついていない。
国会議員に開示された決裁文書とは異なった内容の決裁文書が財務省内に存在していたとすると、2つの可能性が考えられる。
第一に、決裁文書原本の「写し」として国会議員に開示された資料中、森友学園との交渉経過等についての部分が、開示に当たって書き換えられた可能性だ。この場合、財務省が公文書として管理している決裁文書の「原本」自体は、書き換られず、正しい記載のままになっていることになる。
当時、森友学園問題での朝日新聞を中心とするマスコミ報道を受け、国会でこの問題の追及を受けることになった財務省及び内閣側は、近畿財務局の対応が「森友学園特別扱い」と評価されると、安倍内閣にとっても重大なリスクとなるとの認識があったはずだ。そのリスクは避けたい意向だった財務省本省から報告を求められた近畿財務局側が、上記のような本省側の意向を認識し、本省側に対して「森友学園特別扱い」ではなかったと説明した後に、国会からの要求で、決裁文書を提出することになったとすれば、実際の決裁文書には、「特例的な内容となる」「本件の特殊性」「学園の提案に応じて」などと記載されていたことから、それをそのまま提出すると、それまでの説明が虚偽だということが発覚してしまうということで、2枚目以降の経過説明の部分を、問題がない記載に改めたものを作成して、決裁印が押してある1枚目と合体させて本省に提出し、それが国会議員に提出された可能性がある。
これは、近畿財務局側が書き換えの主体だったという想定だが、もちろん、可能性としては、国会への提出資料について、財務省本省側も関与して書き換えが行われたというケースも全く考えられないことではない。
この第一の可能性の有無については、確認するのは極めて簡単だ。近畿財務局側から大阪地検に任意提出されている決裁文書の「原本」と突き合わせば、国会議員に提出された決裁文書の「写し」が、「原本」と内容が異なるものかどうか一目瞭然だ。
この場合、「写し」の書き換えであっても、有印公文書変造・同行使の犯罪に当たる。判例で、「公文書偽造罪は、公文書に対する公共的信用を保護法益とし、公文書が証明手段としてもつ社会的機能を保護し、社会生活の安定を図ろうとするものであるから、公文書偽造罪の客体となる文書は、これを原本たる公文書そのものに限る根拠はなく、たとえ原本の写であつても、原本と同一の意識内容を保有し、証明文書としてこれと同様の社会的機能と信用性を有するものと認められる限り、これに含まれるものと解するのが相当」とされているので(最判昭和51年4月30日)、決裁文書の写しが書き換えされて国会議員に提出されたとすれば、有印公文書変造の重大な犯罪が成立することになる。
決裁文書の「原本」は、当該行政行為を行った財務省が、責任を持って保管すべき公文書であり、国会議員に提出した資料について、それが原本と異なるのではないかとの疑いが持たれているのであれば、その「原本」を示して、「写し」が「原本」と相違ないことを明らかにするのは行政官庁として当然の義務だ。
決裁文書の「原本」が検察官に任意提出されていて財務省側の手元にないとしても、それが、「捜索」ではなく、「任意提出」によって検察の管理下にあるのであれば、あくまで「任意」の提出なのであるから、財務省側で、その提出した文書自体を使用する必要が生じたとして検察官に要請して、一旦返還をしてもらうことができる。捜索差押ではなく、任意提出という手段をとったということであれば、検察官としては、その内容を、提出者の財務局側に秘匿しておく必要があるとは判断していないということだからだ。検察としても、返還に支障があるとは思えないし、少なくとも、任意提出者の財務局に文書の写しをとらせることは捜査の支障となるものではない。その結果、決裁文書「原本」と、開示した決裁文書原本の「写し」が同一であることが確認できれば、少なくとも、第一の可能性は否定できるのである。財務省側で検察と交渉し、その点を明らかにすることは、行政文書原本の管理者である財務省当局の当然の義務と言うべきであろう。
そこで、仮に、第一の公文書原本の「写し」の書き換えの可能性が否定された場合、第二の可能性として問題となるのが、公文書として財務省が管理しておくべき決裁文書「原本」そのものが、最終的に現在の内容になるまでの間に、書き換えられた可能性だ。いずれかの段階で、現在大阪地検に任意提出されている「原本」と言われている文書とは異なる内容の「本当の原本」が存在していたが、政府答弁に整合する内容に書き換えられ、それが国会議員に提出されたという可能性だ。この場合、国会議員に開示された決裁文書は、現在の正式な決裁文書とは異ならないことになる。
決裁文書として存在していた「本当の原本」そのものが書き換えられたとすれば、公文書管理法によって適切に管理することとされている公文書を、行政機関自身が組織的に書き換えたということになる。それは、有印公文書偽造・変造等に該当する「前代未聞の重大な公務員犯罪」だ。
しかし、現在、大阪地検に提出されている最終的な決裁文書の「原本」とは異なる内容の「本当の原本」が、どの時点で、どのような形で存在していたのかが明らかにされなければ、そのような重大な犯罪行為が組織的に行われたことの嫌疑があるとは言えない。
つまり、大阪地検が任意提出を受けた決裁文書「原本」と開示された「写し」が同一であることが確認され、第一の「公文書書き換え」の可能性が否定された場合には、第二の「公文書書き換え」の可能性の有無が問題になるのであるから、それを指摘するためには、朝日新聞が、その根拠を具体的に示すことが必要となる。スクープ記事で、「確認」したとする「開示文書とは異なる決裁文書原本」が、実際に存在することを示さなければならない。
朝日新聞の報道に関しては、「情報源」及び「確認」の方法について、様々な可能性が考えられる。可能性が高いのは、財務省の内部告発者からの情報又は資料の入手、検察関係者からの情報又は資料の入手の二つだ。
前者については、内部告発者の資料の真偽に問題がなかったのかどうか、が重要だ。一般的に、内部告発には様々な動機・事情が考えられる。極端な場合、決裁文書の「原本」として朝日新聞が確認したものが、すでに「書き換え」されたものである可能性もないではない。また、後者の検察関係者からの入手の場合、それ自体が、捜査情報漏洩という全くの違法行為であるので、情報源は絶対に明らかにすることはできず、事は非常に厄介だ。
以上のとおり、今回の「森友決裁文書書き換え問題」については、2つの可能性に分けて考える必要がある。第一は、行政庁である財務省の国会への報告に関して、虚偽説明や書き替えられた文書の提示が行われた可能性であり、「財務省」対「国会」という問題だ。行政機関が行政文書の原本を国会に提示するのは当然であり、検察の捜査や任意提出は言い訳にならない。
一方、第二の可能性は、国会との関係だけではなく、「財務省」という行政組織の内部で、その意思決定のプロセスを正確に記録しておくべき決裁文書の原本が組織内で偽造・変造されたという、組織自体の正当性に関わる問題だ。もし、朝日新聞が、その嫌疑の根拠を提示した場合には、財務省としても、第三者委員会等を設置して徹底的に調査することが必要になるであろうし、検察捜査にも最大限協力すべきであることは言うまでもない。
第一の可能性の問題が「一回表」の攻防だとすると、そこで行われるべきことは、まず、財務省側が、大阪地検に保管されているという最終的な決裁文書の原本を提示することだ。それによって、攻防は「一回裏」に入り、そこでは、決裁文書の原本が、現在の内容になるまでの間に、内容が異なる決裁文書が存在していたことについて、朝日新聞が具体的に資料を提示することが必要となる。
ところが、この二つの可能性、両者の攻撃防禦が混同され、場外乱闘状態となって、野党と政府の攻防や、マスコミ報道が行われている。それが、一層の混乱を招いているように思える。 
森友文書の改ざん疑惑、毎日新聞が「別の文書」を報道
森友学園への国有地売却をめぐり、財務省が「決裁文書を書き換えた疑いがある」とする朝日新聞の報道を受けて、国会が空転している。そんな中、毎日新聞が新たな文書の存在を3月8日に報じた。近畿財務局への情報公開請求で入手したものだという。そこには、財務省が森友学園に「土地の売却価格」を提示したとする内容が記されていた。「本件の特殊性に鑑み」「学園に価格提示を行う」といった文言も含まれていた。
財務省はこれまでの国会答弁で、森友学園とは、事前に価格交渉をしていないとする答弁を繰り返している。毎日新聞が報じた決裁文書の内容が事実であれば、国会答弁とズレていることになる。
2017年2月に森友学園をめぐる問題が発覚後、財務省は国会に対して国有地取引に関する決裁文書を開示した。しかし毎日新聞は、今回の文書がそれとは違う「別の文書」だと伝えている。
毎日新聞が報じた「別の文書」とは?
書き換え疑惑のある決裁文書については、朝日新聞が2月2日・3日に文書を「確認した」と報道。「契約当時の決裁文書」と「2017年に財務省が国会に開示した決裁文書のコピー」で内容に違いがあるとし、文書が改ざんされた可能性があると伝えた。
説明を求められた財務省は3月8日午前、参院予算委員会理事会に「決裁文書の電子データ」と「手書きのチェックが入った決裁文書のコピー」を提出した。
これらの文書は2017年に国会に開示されたものと同じだったため、野党側は「文書が他にないと言えないのであれば、改ざんの疑いは払拭されない」などと反発している。
毎日新聞の報道があったのは、このようなタイミングだった。
これらの表現は、2017年に開示された文書にはなかった。毎日新聞は「文書作成の経緯や疑惑との関連性が議論になりそうだ」と指摘している。
朝日・毎日が報じた「決裁文書」と国会答弁のズレ
財務省はこれまでの国会答弁で、森友学園との事前の価格交渉を否定する答弁を繰り返している。
・ 「全て法令に基づいて適正にやっている」(2017年2月24日:佐川宣寿・前理財局長=衆院予算委員会)
・ 「価格を提示したこともないし、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」(2017年3月15日:佐川氏=衆院財務金融委員会)
朝日新聞や毎日新聞が報じた決裁文書の内容は、財務省側の国会での答弁と一致していない。今後、財務省側に文書作成の経緯説明を求める声が強まりそうだ。
3月8日の参院予算委員会は午前に引き続き、午後も民進・共産など野党側が審議に応じない状況が続いている。 
森友“改ざん”問題で新展開 別文書にも「本件の特殊性」明記 
国会が空転するなど連日、論議されている森友学園への国有地売却に関する決裁文書“改ざん”問題。財務省への包囲網が強まっている。
自民党の二階俊博幹事長が政府に対し、資料などを速やかに国会に提出するよう昨夜、要求していたにもかかわらず、渦中にある財務省の対応はまたも「肩すかし」だった。
「原本のコピー」とする文書を8日、参院予算委員会の理事会に提出したものの、このコピーは昨年に国会に提出した文書と文言が同じものだった。
朝日新聞によると、2015〜16年に財務省近畿財務局が学園と土地取引をした際に作った文書と、昨年2月に問題が表面化した後に財務省が国会議員に開示した文書の一部が異なり、当時の文書にある「特例的な内容となる」「価格提示を行う」などの文言が開示文書から消えていたという。
野党はこの日も朝日が指摘した改ざん前の文書が存在するのかを問いただし、「他に文書が作られていないと明言してほしい」と財務省に迫った。
だが、財務省の富山一成理財局次長は「調査は継続中」と繰り返し、書き換え文書の有無については最後まで答えなかった。
さらには毎日新聞(8日付夕刊)が、財務省が国会に提出したものとは別の決裁文書にも「本件の特殊性に鑑み」「学園に価格提示を行う」と、朝日が報じた表現と似た文言があったと指摘した。この文書は近畿財務局が森友学園や国土交通省大阪航空局に売却の方針を通知した際のもので、近畿財務局への情報公開請求で入手したという。国会に提出された決裁文書になかった表現が、またもや明らかになったことで疑惑はさらに深まった。
民進、共産、立憲民主などの野党は「説明が一ミリも進んでいない」と反発。その後の予算委集中審議への出席を拒否した。
立憲民主党の福山哲郎幹事長はこう訴えた。
「今日の文書は与党の厳命で提出しろと言われたものであり、与党の面子も潰されたといわざるを得ません。与野党が参議院予算委員会で一致して、国会法104条に基づく資料の要求を政府に求めるべき」
ある官僚はこう話す。
「公文書の書き換えが事実なら、近畿財務局の独断でできるわけはなく、本省も知っていたはず。それにしても、財務省はあちこちに痕跡を残している。交番の前で1万円札を拾って懐に入れたようなものです。こんなことが許されてはならないし、逮捕者が出て当然です」
この官僚が指摘する「痕跡」とは、紙のコピーで8日に提出された決裁文書に書き込まれていたチェック印のことだ(資料写真参照)。昨年2月に問題が発覚した後に国会議員に開示された資料にはチェック印はなかった。つまり、チェック印はその後に誰かが書き加えたものと思われる。この点も野党は財務省に問いただしたが、同省の富山氏は「今、調査している」と繰り返すだけだった。
なぜ、財務省は「調査中」を理由に事実上のゼロ回答を続けるのか。元東京地検特捜部検事の郷原信郎氏は、こう分析する。
「朝日が報じたとおり書き換えが事実だと、現在、決裁文書の原本には2つの可能性があります。一つは、国会議員に提出されたものだけ内容が書き換えられていて、原本は正しい状態にあること。これは、原本を持っている大阪地検特捜部に『原本を使用したい』と言えば、すぐに突き合わせることができます。第二の可能性は、原本そのものが書き換えられていること。この場合は、誰が、どのような目的で書き換えたのかを調査しなければなりません。いずれの可能性も、有印公文書偽造・変造などの犯罪にあたる可能性があります」
問題発覚から1週間が経過したが、沈静化の気配はない。与党内でも財務省の対応を批判する声が高まっている。
「副幹事長の小泉進次郎ら若手の間で、財務省の対応を批判する声が出ている。このまま、『調査中』という曖昧な対応で逃げ切ることは難しく、いずれ麻生太郎財務相の進退問題となる可能性もある。そうなれば、9月の総裁選に向け、政局に発展する危険性がでてきた」(与党関係者)
国会から当分、目が離せない。 
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近畿財務局の職員が自殺か 森友学園への国有地売却の担当部署 
学校法人森友学園への国有地売却をめぐり、財務省近畿財務局の担当部署で対応に当たった男性職員が神戸市の自宅で死亡していたと、3月9日に共同通信などが報じた。自殺とみられる。
産経WESTは、職員の「遺書もあった」として、以下のように伝えた。
「関係者によると、男性職員は8日夕、神戸市灘区の自宅で自殺しているのが発見され、遺書もあったという。男性職員は、学園側と売却交渉にあたっていた当時、統括国有財産管理官の直属の部下だった。」
近畿財務局は2016年6月、大阪府豊中市の国有地を森友学園に売却。売却価格は、鑑定価格の9億5600万円から「ゴミ撤去費」として見積もった約8億円などを差し引いた1億3400万円だった。
2017年2月、国有地の売却額や取得の経緯が疑問視され、問題に。不当に安い価格で国有地を売却したとする背任容疑などで、大阪地検特捜部が捜査を進めている。
2018年3月には、国有地の取引をめぐる決裁文書が「問題発覚後に書き換えられた疑いがある」と、朝日新聞が報道。国会では、野党が財務省に説明を求めている。
共同通信によると死亡した男性職員は、国有地取引をめぐる問題の発覚直前だった2017年1月に「取材に対応していた」という。
菅義偉官房長官は9日午後の定例会見で、男性職員の死因と森友学園問題との因果関係について「承知していない」と述べた。菅官房長官は「大変残念に思っている」とコメント。財務省から死亡報告は受けたことを明かした上で、遺族との関係もあるとして、詳細については言及しなかった。 
森友学園への国有地売却が特殊性を帯びることになった理由 3/9
民進党など野党6党は9日午後、「財務省『森友文書』ねつ造疑惑野党合同ヒアリング」を国会内で開催。森友学園への国有地売却に関する財務省の決裁文書の書き換え疑惑について、財務省、会計検査院などから話を聞いた。
毎日新聞が8日夕刊で取り上げた別の決裁文書の内容が取り上げられ、出席議員が「別の決裁文書に『森友学園側に価格提示を行う』『本件の特殊性に鑑み』と記述されていたのはどういうことか」と質問。財務省の担当者は、「これは森友学園側に予定価格などを伝えることについての決裁であり、ルールに則ってやっているもの」と説明した。これに対し出席議員が「それでは価格交渉をしていないとする証明には全くなっていない」と指摘した。
また「本件の特殊性に鑑み」という文言について財務省の担当者は、「森友学園側の資金繰りが安定した状態ではないと想定されることから、売買代金を分割で入金できるようにする『延納特約』を入れたからだ」と答えたが、出席議員は、「われわれは分割になったということは特別なことと理解しているが、通常の売買ではありえない。知りたいのは、なぜ分割になったのか。一般的には一括だ。なぜ本件が特殊性を帯びるようになったのかが問題だ。本件の特殊性とは安倍昭恵夫人が介在したからではないのか」などと、重ねて追及した。
財務省が今回の決裁文書改ざん疑惑をめぐって「改ざんをしていない」と断言しないことに関連して、「その他の文書も改ざんしていないと言い切れるか」との問いに、財務省の担当者は「言い切れない」と答弁。この答弁には「財務省が発出する公文書に信ぴょう性がないと認めたもの。われわれはどうやって国会審議をするのか。この不信を払拭する責任は皆さんにある」と厳しい声が上がった。
会計検査院に対しては、参院の要請で行なった特別検査の中で近畿財務局から提出を受けた決裁文書が国会議員に開示されたものと同一の文書かどうかが問題として指摘された。「もしわれわれと同じ文書であれば、会計検査院は改ざん疑惑がある文書を元に会計検査をしたことになる。これは検査の妥当性を問う重大な話だ」として、来週にも確認した結果を報告するよう求めた。 
佐川宣寿国税庁長官が辞任 森友学園問題で批判 
佐川宣寿国税庁長官(60)が辞任の意向を固めたことが9日、分かった。政府関係者が明らかにした。学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題をめぐり、前職の財務省理財局長時代に国会で行った答弁が野党から批判を浴び、更迭を求める声が強まっていた。今月に入り森友学園に関する財務省の決裁文書が書き換えられた疑惑も浮上し、混乱の責任を取ったとみられる。
佐川氏は国有地の売買契約交渉がほぼ終わっていた平成28年6月に理財局長に就任。理財局長時代に国会で森友学園との事前の価格交渉を否定したほか、交渉記録は廃棄したと主張。その後、交渉を行っていたことをうかがわせる音声データや内部文書の存在が明らかとなり、野党は虚偽答弁だとして問題視していた。
佐川氏は、昨年7月に国税庁長官に就任。通例では1年程度務めることが多く、この時期の退任は極めて異例となる。
国税庁 佐川長官が辞任の意向固める 
森友学園への国有地売却問題をめぐり国会で答弁に立っていた財務省の前の理財局長で、国税庁の佐川宣寿長官が辞任する意向を固めたことが国税庁関係者への取材でわかりました。
佐川長官は昭和57年に当時の大蔵省へ入り、去年7月まで国有財産の管理などを担当する財務省理財局の局長を務めていました。
去年2月に発覚した森友学園に国有地が大幅に値引きされて売却された問題では、財務省の責任者として国会で答弁に立ち、「学園との交渉記録は廃棄した」とする一方で、政治の関与は一切なく、価格も適正だったと強調し、学園との間で事前の価格交渉はしていないと繰り返していました。
去年7月、国税庁の長官に就任したあとは、歴代の長官が開いてきた就任会見を行わないなど、公の場で発言することはほとんどありませんでした。
野党は国会での答弁が虚偽だったなどとして、更迭や証人喚問などの国会招致を求めていましたが、これまで安倍総理大臣や麻生副総理兼財務大臣は「適材適所の配置だ」などとして応じていませんでした。
先月16日から始まった所得税の確定申告では、国税庁の庁舎前など各地で罷免などを求める抗議デモが行われるなど、佐川長官に対する批判が高まっていました。
○佐川長官とは
佐川宣寿氏は昭和57年に当時の大蔵省に入省し、おととし6月から財務省の理財局長を務め、去年7月、国税庁長官に就任しました。
理財局長を務めていた去年の通常国会では、大阪・豊中市の国有地を学校法人「森友学園」に売却したことについて答弁を重ねました。
答弁では学園側との交渉記録について、保存期間1年未満の行政文書にあたり、財務省の規則で事業の終了後に廃棄が決められているとして、国有地を売却したあと廃棄したと繰り返し説明していました。
また、学園側と事前の価格交渉についても、「価格を提示したこともないし、先方からいくらで買いたいという希望があったこともない」などと答弁し、一貫して否定してきました。
しかし、国税庁長官に就任したあとの去年11月、国会で学園側との間で事前に金額をめぐるやり取りがあったことが明らかにされ、佐川氏の答弁が虚偽だったのではないかという質問が相次ぎます。
さらに、ことし2月には近畿財務局内での法律上の相談をした際の内部文書が見つかったほか、今月に入ると国有地売却に関する財務省の文書が書き換えられた疑いがあると報じられます。
このため、理財局長当時の佐川氏の対応に批判が高まり、国税庁や各地の国税局の前で、佐川氏の罷免を求める抗議活動が行われたほか、野党などからは佐川氏を国会へ招致すべきだという意見が相次いでいました。
○異例づくめの8か月
森友学園をめぐる問題が尾を引く中で、去年7月に長官に就任した佐川氏の8か月間は異例なことづくめでした。
歴代の長官は就任会見を開いて税務行政の今後の方針や課題について考えを述べていましたが、佐川氏は会見を開こうとせず、報道各社が要請しても「諸般の事情」を理由に拒みました。
また、国会で野党が虚偽答弁だったと批判を強めると自宅に戻らず、都内のホテルを転々とする生活を続けました。
そして、国税庁が年間を通じて最も重要な業務の一つと位置づけている確定申告の受け付けが先月16日に始まると、国税庁や各地の国税局の前に数百人規模の市民が集まり、長官の罷免を求める抗議活動が繰り広げられました。
安倍総理大臣や麻生副総理兼財務大臣は「適材適所に配置した」と擁護し続けましたが、国税庁は税務行政とは無関係の批判に翻弄された末、確定申告の期間中にトップが辞任するという最悪の形になりました。
国税庁の幹部職員のひとりは「長官就任は既定の人事でしかたがないが、辞めるタイミングは何度もあったのではないか。確定申告のさなかで本人も風当たりの強さを感じたのかもしれない。国税庁の前でデモ活動が起きるなど、さまざまなことが起きた。辞任で雰囲気が変わるのか心配だ」と話しています。
また財務省の幹部職員のひとりは「正直、任期を全うできないと思っていた。どうせ辞めるのであれば、もう少し早く辞めたほうが騒ぎが大きくならなかったのではないか。今回の辞任で問題が収まるのか不安だ」と話しています。 
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●佐川氏、辞任の理由「決裁文書」   

 

共産・小池氏「『佐川隠し』やってきた安倍政権の責任」
共産党の小池晃書記局長「森友問題に対する国民の深い怒り、さらに国会での追及によって追い込まれた結果だ」と指摘。同時に、「辞めて済む話ではない」と念を押した。小池氏は「文書改ざんの疑いが濃厚になっており、どう関与したのか、どのような指示が出されてきたのか、改ざんがあったのかも含めて厳しく問われる。理財局長時代に虚偽答弁だった可能性が極めて高い」と述べ、引き続き国会招致を求める考えを示したうえで、矛先を政権に向けた。「安倍晋三首相、そして安倍政権の責任だ。『適材適所だ』と言って擁護し、『佐川隠し』をやってきた安倍政権の責任は極めて重大だ」
希望・玉木氏「安倍首相自身も国会で説明を」 政府の対応を批判
希望の党の玉木雄一郎代表は、記者団に「なぜ佐川長官を辞めさせたのか、安倍晋三首相自身からも国会でしっかり説明をしてもらわなくてはならない。民間人になってしまうと証人喚問などで(国会に)呼ぶことが極めて困難になる。説明責任から逃げるための人事だ」と述べ、政府の対応を批判した。立憲民主、希望など野党6党は、財務省の対応に反発し、国会審議をボイコットしている。玉木氏は「事実隠蔽(いんぺい)に官邸を挙げて加担していると言わざるをえない。国会審議はとても正常化できない」。佐川氏の辞任は、国会審議をいっそう混乱させる可能性もある。
立憲・福山氏「官僚に責任転嫁するだけでは済まされない」
佐川宣寿・国税庁長官の辞任について、立憲民主党の福山哲郎幹事長が「文書の改ざん疑惑が出てからお辞めになるのは、逆に改ざんの疑いがより深まった。官僚に責任転嫁をするだけでは済まされない。当然、政治の責任が問われる」と訴えた。自民党の二階俊博幹事長と国会内で会談後、記者団に語った。福山氏は二階氏に対し、佐川氏の国会証人喚問を引き続き求めたほか、米朝交渉など国際情勢への対応について安倍晋三首相に国会で報告させるよう求めたと述べた。
自民・森山氏、佐川氏の証人喚問「一般人になられたわけで、難しくなった」
佐川宣寿氏の国税庁長官辞任を受け、与党も反応した。自民党の森山裕国会対策委員長は取材に応じた。野党が引き続き佐川氏の国会証人喚問を求めていることについて、森山氏は「一般人になられたわけで、難しくなったと申し上げた方が分かりやすいんじゃないか」と否定的な見方を示した。また、「『トカゲのシッポ切り』との指摘もある」との質問には、「国税庁長官の辞職は非常に重い。シッポではなく、トカゲにたとえればアタマだと思う」と切り返した。
立憲・辻元氏「政治家が責任をとらないとダメ」 麻生氏を追及へ
「麻生大臣の会見を聞いていて、なんか佐川さん、かわいそうになってきちゃった」。こんな言葉を発したのは、意外なことに立憲民主党の辻元清美国会対策委員長だった。麻生太郎財務相の記者会見を受け、記者団の取材に応じた。「ご自身の責任をどう考えていらっしゃるのかしら、と思った。ちょっとびっくりしたというか、ひとごとのようにおっしゃっている」と述べ、麻生氏の姿勢を疑問視した。そのうえで、「これで済ませるわけにいかない。佐川さんだけ一身に背負わされて、辞めさせられた。やはり政治家が責任をとらないとダメだと痛感しました」と強調。佐川宣寿・国税庁長官の辞任を受け、麻生氏の責任を追及する考えを強調した。
菅長官、近畿財務局職員の自殺を認める
財務省近畿財務局で森友学園との交渉・契約を担当した部署に所属していた男性職員が自殺したことについて、菅義偉官房長官は9日午後の記者会見で事実関係を認めた。菅氏は「財務省より、近畿財務局の職員の方がお亡くなりになられたと報告を受けており、大変残念に思っている。詳細については、ご遺族との関係もあり、お答えは差し控えたい」と述べた。一連の問題との関係については「承知していない」とするにとどめた。
麻生太郎財務相の記者会見
午後7時41分、財務省で始まった。「佐川宣寿・国税庁長官から、局長時代の国会対応に丁寧さを欠き国会審議に混乱を招いたこと、行政文書の管理状況に指摘を受けていること、さらに今回取りざたされている決裁文書の国会提出の担当局長だったこと、などを踏まえて、国税庁長官の職を辞し退職したいとの申し出があり、本日付で退職させている」 佐川長官の辞任を明らかにした。
辞任理由として、理財局長時代の国会対応に丁寧さを欠き、混乱を招いたこと▽行政文書の管理状況について様々な指摘を受けたこと▽決裁文書書き換え疑惑に関して担当局長だったこと、の3点を挙げた。決裁文書書き換え疑惑については、財務省で調査を続け、来週早々にも公表するとした。佐川氏について、国有財産の信頼を損ねたとして減給20%、3カ月の処分とした。「辞任後でも捜査当局の捜査や財務省の調査に協力させ、結果次第ではさらに重い懲戒処分になる可能性がある」と述べた。
財務省の決裁文書が書き換えられた疑いを受けた省内の調査結果について、「来週早々にも」明らかにする意向を示した。一方で、佐川宣寿・国税庁長官を任命したことについては「長官として不適任という認識は私にはない」「きわめて有能だし、真面目だ」「(辞任は)正直残念だ」などと語り、今回の辞任への無念さものぞかせた。麻生氏自身の任命責任については「適任な人を信任したと思っている」と述べた。
麻生太郎財務相は記者会見で、質問した記者に批判や皮肉で返す「麻生節」を随所で見せた。シャッター音が相次ぐ中、質問者の声が聞こえないと「よく聞こえないからはっきり言った方が良い。相手(麻生氏)は年寄りだから」。指名を求める記者には「俺が(記者を)指名するんじゃない」などと、不快感をにじませた。また、国税庁長官を辞任した佐川宣寿・前財務省理財局長の発言について問われると「直接本人に聞いたほうが良い。記者ってそういうもんじゃないの?」と切り返した。こうした麻生氏に対し、「会見を見ていて、大臣自身の反省が全くないと見受けられる」と、質問の中で指摘する記者もいた。
文書書き換え疑惑をめぐって財務省が進めている調査についても質問が相次いだ。麻生氏が「来週早々」と表明した報告の前に、大阪地検にある決裁文書の原本を確認するのか、という質問も出た。麻生氏は「(省内を)調べている段階で、どれだけ進捗(しんちょく)しているか分からないが地検にある物を見せて下さい、なんて簡単には言えない。これ以上調べて『ない』という段階じゃないと、地検と話にならない。それを週末かけてやった上で、大阪地検にお願いすればいいのだと思う」と述べ、来週以降の判断になるとの見通しを示した。
最後の質問は、麻生氏自身の責任についてだった。「結果として(決裁文書の)書き換えがあり、(財務省が)組織的にやったと明らかになった時は、ご自身の進退も含めて考えるか」と記者が尋ねた。麻生氏は笑みも浮かべながら、「それもさっき答えたけどさ、仮定の質問には答えられない。何度も言ってんじゃん。同じ質問を何回もさせるのが姿勢?」と切り返した後、「えっへっへっへっへ。いいですか、終わります」と会見を終えた。午後8時44分。会見は1時間超に及んだ。
安倍首相「佐川長官の人事は適材適所」
佐川宣寿理財局長は、昨年7月5日付で国税庁長官に就任した。今年1月24日、枝野幸男氏(立憲民主)は衆院本会議での代表質問で、佐川氏の更迭を求めた。これに対し安倍晋三首相は「佐川長官の人事は他のすべての人事と同じく、適材適所の考え方に基づき行ったもの」として応じなかった。確定申告が始まった後の2月19日の衆院予算委員会では、麻生太郎財務相が「確定申告の初日においてもさまざまなご意見があった」としつつ、「国税の分野での豊富な経験を生かし、佐川に関して、私どもは十分に職責を果たしていると認識している」と擁護した。 
佐川宣寿氏の発言
午後8時52分、佐川宣寿氏が取材に応じ、国税庁長官を辞職したことを表明した。佐川氏は「大変申し訳ありませんでした」と述べ、5秒ほど頭を下げた。カメラのストロボが一斉にたかれた。佐川氏は「(辞職が)このタイミングという意味では、今回取りざたされている決裁文書、国会の状況もこうなっており、提出時の担当局長だったことで責任者であり、その意味で今回辞職した」。書き換え疑惑が報じられた決裁文書をめぐる問題を、辞職の最大の理由に挙げた。
佐川宣寿氏は昨年7月の国税庁長官就任後、恒例の就任記者会見を開かず、批判を受けてきた。この点を聞かれると、「長官会見は、所管行政について所信を述べる。ただ当時、広報に聞くと、所管行政以外についてずいぶん聞くと言うことだったので、本来の趣旨の会見にならないと私が判断した。その代わり所信を文章で出した。皆様から会見を開かなかったということ(指摘)もあるので、その点についてもこの場でおわびをしたい」。改めて頭を下げた。
「忖度(そんたく)ってのはすいませんちょっと、どういう意味でございましょうか?」 佐川氏が記者団に「逆質問」する一幕があった。「国会答弁や文書管理で、政治への忖度はあったのか」との質問に答えている最中の出来事。佐川氏は「本当に一生懸命答弁しているし、行政文書の管理もルールに従ってやっていた。ただ、ずいぶん国会で批判頂き、時間もずいぶん使った」と振り返った後、「逆質問」が飛び出した。そしてこう続けた。「国会答弁は、ご質問いただいて誠実に答えたと思っている」
佐川氏、初の国会答弁は昨年2月 「土地の『時価』でもって売却した」
国会の議事録を調べたところ、森友学園への国有地売却をめぐる一連の問題で、佐川宣寿氏が財務省理財局長として初めて国会答弁したのは、昨年2月15日だった。衆院財務金融委員会で、宮本岳志氏(共産)が「なぜこのような非常識に低い価格で売却したのか」と質問した。佐川氏は「更地の不動産鑑定価格から埋設物を撤去する費用をきちんと見積もり、撤去費用を差し引いた、まさに土地の『時価』でもって売却した」と答弁した。宮本氏は何度も追及したが、佐川氏は「いずれにしても、撤去費用は適正に算定されたものだ」との主張を変えなかった。
佐川氏、理財局長時の答弁「記録が残っていない」「適切な対応だった」 
一連の問題発覚後、財務省理財局長だった佐川宣寿氏は「守り」の答弁に徹した。「記録」と「価格」にかかわる答弁が代表的と言える。「法令等に基づく契約手続きの前に、近畿財務局から森友学園側に対して土地の鑑定価格等を示した事実はない」(2月23日、衆院予算委) 「同局と学園の交渉記録はない。面会記録は保存期間1年未満。2016年6月の売買契約締結で事案が終了しているので、記録が残っていない」(2月24日、衆院予算委) 「開校が遅れ、学園から損害賠償の訴訟が起こされるおそれがあった。埋設物の撤去費用を見積もって売買価格に反映することで学校建設を進めようとした対応は適切な対応だった」(3月6日、参院予算委) 
佐川氏辞任は「トカゲの尻尾切り」 安倍一強はもうすぐ終わる 
学校法人「森友学園」(大阪市)の国有地売却をめぐる文書改竄(かいざん)疑惑で国会が空転している。混乱が続く中、売却交渉に関与した近畿財務局の男性職員が自殺していたことが、9日になって明らかになった。そしてこの日、森友問題が発覚した当時、財務省理財局長であった佐川宣寿(のぶひさ)国税庁長官が辞任した。
同日夜、麻生太郎財務大臣は記者会見し、佐川長官の辞任理由と経緯について説明した。国税庁長官はほぼ1年で交代するのが慣例であるが、佐川氏は昨年7月5日に就任し、まだ8カ月しかたっていない。佐川氏は長官就任時も記者会見を行わず「疑惑隠し」と批判されたが、麻生氏は「適材適所」の人事であることを強調し、彼をかばい続けた。
朝日新聞が報道したように、一連の問題をめぐる財務省の決裁文書が書き換えられたのかどうか、これまでに財務省が国会に提出した資料だけでは不明である。しかし、もし公文書を改竄したとなると、それは財務省全体の問題であり、財務大臣の責任問題に発展することは避けられない。
私は厚生労働大臣のとき、年金記録、薬害肝炎、新型インフルエンザなどの諸問題の対応に追われた。年金や薬害の資料管理のずさんさには閉口したが、それは過去の責任者の怠慢から来る問題であり、外部の力も借りてデータの訂正や再生に努力し、問題解決にまでこじつけた。
新型インフルエンザについては私の在任中に発生した。それだけに、もしウイルスの特性や患者の症状に関するデータが改竄されるようなことがあれば、国民の命に関わることであり、私は辞任の余儀なきに至ったであろう。そこで、私は外部の医者や研究者の助力を仰ぎ、厚労省技官(医療や薬の専門家)の説明の真偽を必ず確かめることにしたのである。それでも、医者ではない私をだまそうとする技官がいて、苦笑したものである。
今回の財務省の一件が朝日新聞の報道通りであるとするならば、厚労省のように大臣をだまそうというのではなく、政権や首相の意向を「忖度(そんたく)」して役人が動き、文書が改竄されたという意味で異質である。
要するに、長期政権の悪弊が出てきているということだ。いずれにしても、国民が被害者であって悪質極まりない。財務大臣が辞任して責任を取るのが筋である。国権の最高機関である国会で、政府が虚偽の文書を提出して許されるはずはない。
また、国会において、理財局長時代の佐川氏が虚偽の答弁をしていたのならば、その責任を取ってもらわねばならない。それは国税庁長官の職を辞したことで免責になるわけではない。その点は、麻生氏も会見で強調している。
ある問題が政局になったとき、政治的解決法の定石は誰かの首を飛ばすことである。しかし、その手法で問題が解決しそうにないのが、今回のケースだろう。これは、いわば「トカゲの尻尾切り」で、尻尾は佐川氏であり、麻生氏である。むろん、トカゲは安倍晋三首相である。佐川氏に責任を負わせ、財務省内に問題を閉じ込め、内閣全体に責任が及ばないようにする、いわば分離方式解決法である。財務省を悪者にして、首相にまで責任が及ばないようにするのである。
たとえそれが成功しても、安倍首相には麻生氏を任命した責任が残る。しかし今のところ、任命責任という理由で、首相が辞任する事態には容易には発展しないであろう。
だが、今後の世論の動向、与野党の駆け引き次第では、安倍内閣の命運にもかかわってくる。私は、安倍、福田、麻生の三首相に閣僚として仕えたが、第一次安倍内閣は首相の病気で崩壊し、福田内閣はねじれ国会への対応の困難さから行き詰まり、麻生内閣は総選挙の敗北で政権交代となった。いずれの内閣でも厳しい国会運営を迫られたが、特に世論の反応に一喜一憂したものである。
私は、参議院を仕切ってきた青木幹雄元参院議員会長から、内閣の命運は世論の支持と党内の支持という二つの要因で決まると教えられた。世論調査の支持率が少し下がっても、党内をしっかり掌握していれば、政権は維持できる。これは5年の長期となった第二次安倍内閣が好例である。総裁選の地方党員票で石破茂元幹事長に負けても、国会議員票で勝ったことでも明らかだ。
逆に党内で反対派が強くても、世論調査の支持率が高ければ政権は維持できる。この後者の典型が小泉純一郎内閣だった。
それでは、安倍首相が直面している現在の状況はどうであろうか、またどう推移することが予想されるであろうか。安倍内閣は、財務省のみならず厚労省のデータ問題も抱えており、世論は政府に対して極めて批判的である。いま世論調査をすれば、内閣支持率は下がっても上がることはまずないであろう。
そして今週末、国会議員の多くは地元に帰る。選挙区では、今回の件について、支持者も含め有権者から様々な批判が展開されるであろう。その世論の「空気」が自民党議員から週明けに永田町に持ち込まれる。党内の意見も、安倍内閣全体に対して厳しいものとなっていくであろう。
今年9月には自民党総裁選が行われる。「安倍一強」で首相への支持は盤石であると考えられてきた。しかし、今回の財務省の文書改竄疑惑、そして自ら今国会の最大課題としてきた「働き方改革」の頓挫は、世論のみならず、党内的にも安倍首相の求心力を急速に弱めていくものと予想される。
額賀派のお家騒動をはじめ、自民党の各派閥の動きも活発になってきている。「政界、一寸先は闇」と言われる状況が現実化してきている。 
決裁文書改ざん疑惑のキーマンは財務省から消えていた 3/9
キーマンは、すでに財務省から消えていた。森友学園への国有地売却を巡る決裁文書改ざん疑惑。書き換えた疑いのある国会議員らに提示された決裁文書には、最終責任者として当時、近畿財務局管財部長だった小堀敏久氏(57)の印が押されてある。彼こそ今回の疑惑のカギを握る人物なのだが、昨年9月30日に財務省を離れ、翌10月1日に異例の待遇で所管外の独立行政法人に迎え入れられていた。
茨城県土浦市出身の小堀氏は、明大商学部を卒業後、1984年に財務省に入省。関東財務局管財第2部長や九州理財局財務部長などを歴任するなど一貫して、地方の財務局で勤務してきた。
近畿財務局管財部長に就いたのは、2015年7月。翌16年6月に破格の約8億円値引きで森友学園に国有地を売却するまで、交渉窓口となった管財部のトップを務めたキーマンである。
同年7月の人事で小堀氏は九州財務局総務部長に異動。熊本県の地方紙本社を訪れた際には「(熊本城の)石垣などが崩れ、痛々しいと思った」「管内の地域と東京を結ぶ仕事。地元の声を東京にどう伝えていくかです」と抱負を語っていたが、昨年7月1日付で大臣官房付となり、たった1年で九州財務局を離れた。
その3カ月後に迎え入れられたのが、さいたま市の独立行政法人「水資源機構」。政府全額出資の資本金77億円を誇り、理事長の報酬は月額100万円を軽く超える霞が関官僚垂涎の“天下り先”だ。
ただ、理事に就いているのは所管の国交省や農水省の幹部OBだけで、所管外の財務省から人材を迎え入れるのは異例のこと。しかも小堀氏は「常務参与」という肩書を与えられているが、この役職は、小堀氏の就任以前5年間も担当者不在で“空席”だった。わざわざ、彼のために用意されたポストのようにも見えるのだ。
「『常務参与』は役員ではなく、あくまで一般職。内部統制の充実及び強化、業務改善の推進を任されています」(水資源機構広報課)
果たして、財務省を離れたキーマンの異例の人事は何を意味するのか。  
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財務省、森友文書の「書き換え」あったと認める方針 
森友学園への国有地売却をめぐり、財務省の決裁文書に「書き換えがあった疑いがある」と朝日新聞などが報じた問題で、財務省は「書き換え」があった事実を認める方針を固めた。3月10日、時事ドットコムなどが報じた。共同通信は「複数の政府関係者」からの情報として、財務省の調査で「当初の記述を削除した例が複数判明した」と伝えた。財務省は、書き換え疑惑の調査結果を3月12日に公表する予定。関与した近畿財務局の担当職員や本省幹部らの懲戒処分は、今後検討する方針だという。
「書き換え」疑惑報道、職員の自殺、佐川氏辞任... 混乱拡大する森友問題 
森友学園への国有地売却をめぐっては、2017年2月に売却額や取得の経緯が疑問視され、問題に。国が不当に安い価格で国有地を売却したとする背任容疑などで、大阪地検特捜部が捜査を進めている。当時、財務省の理財局長だった佐川宣寿・前国税庁長官は国会で「価格を提示したこともないし、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」などと、森友学園と事前に価格交渉はしていないと答弁していた。ところが3月2日、森友学園をめぐる問題は大きく急転した。この日、朝日新聞は朝刊で、財務省の決裁文書が「書き換えられた疑いがある」と報道。契約当時の決裁文書に「学園の提案に応じて鑑定評価を行い」「価格提示を行う」などの記載があったと伝えた。
3月8日には毎日新聞が「別の決裁文書」にも「学園に価格提示を行う」といった文言が含まれていたと報道。3月9日、森友学園との国有地取引をめぐる担当部署に所属していた近畿財務局の男性職員が自殺していたと報じられた。佐川氏は同日、「決裁文書の話が国会で大変大きな議論になっており、提出時の担当局長だったので責任を感じ」たとして、国税庁長官を辞任した。
安倍首相の政治責任を問う声高まる可能性も?
財務省側の説明をめぐり、これまで国会は与野党対立の膠着状態が続いていたが、財務省が「書き換え」を認めることを受けて、野党側はさらに攻勢を強めるものとみられる。週明けの国会は大荒れになりそうだ。共同通信は「安倍晋三首相や麻生太郎副総理兼財務相の政治責任を問う声が与党で高まる可能性もある」と分析している。 
安倍政権、窮地に 麻生氏に波及、与党も懸念 3/10
野党「とかげのしっぽ切りだ」 任命責任を追及する構え
森友学園への国有地売却を巡り「手続きは適切だった」と国会で答弁した佐川宣寿国税庁長官(前財務省理財局長)が9日辞任し、安倍政権は大きな打撃を受けた。決裁文書の書き換え疑惑の渦中で当時の担当局長が突然辞任したことに、野党は「とかげのしっぽ切りだ」と安倍晋三首相や麻生太郎副総理兼財務相の任命責任を追及する構え。与党からも「麻生氏の進退に波及する」との懸念が出ており、首相は窮地に追い込まれつつある。
「(辞任は)本人の意思だ。彼の責任感は理解するが、長官として不適任だったという認識は私にない」。麻生氏は9日夜の記者会見でこう述べ、自らの任命責任を否定した。
佐川氏からは理由として(1)理財局長時代の国会対応に丁寧さを欠き、審議の混乱を招いた(2)文書の管理にさまざまな指摘を受けた(3)決裁文書の提出時の担当局長だった−−と説明されたとした。だが麻生氏は、佐川氏が理財局長時代も適材適所だったと強調。「極めて有能で真面目。途中で辞めるのは残念だ」と佐川氏を高く評価してみせ、辞任問題を政権から切り離そうと躍起になった。
ただ、同時に佐川氏に減給の懲戒処分を科すことも発表。会見では「(佐川氏が)国民の信頼を損ねたとか言ったからだ」などと釈明し、「適材適所」との矛盾も目立った。
佐川氏は野党や世論から強い批判を浴びてきたが、決裁文書を巡って野党が追及しているタイミングだけに、事態は収束しないという見方が与党にも強い。公明党の中堅議員は「うしろめたいから辞めた、と言われる」と懸念。自民ベテラン議員は「麻生氏の任命責任が問われるのは避けられない」と指摘した。
麻生氏は第2次安倍内閣発足以来、5年にわたって政権の屋台骨を支える首相の盟友で、麻生氏に責任が波及すれば首相のダメージは計り知れない。森友問題はもともと首相や妻昭恵氏への「そんたく」があったのかが問われており、「仮にこの問題でクビになれば麻生氏は『なぜ俺が切られるんだ』と怒るはず」(自民幹部)との声も漏れる。政権内のバランスが崩れて一気に不安定化しかねないだけに、首相の側近議員は「辞任なんて1%もない」と語気を強めた。
一方、佐川氏の辞任に対し、野党は「首相や麻生氏は責任を免れない」と一斉に批判した。希望の党の玉木雄一郎代表は、麻生氏の会見を「支離滅裂だ。国民や国会への謝罪・反省もなく、上から目線で、麻生氏と安倍政権のごうまんさが表れている」と酷評。「とにかく佐川氏を切って幕引きを図りたいということが態度に出た」と述べ、麻生氏らの責任を厳しく追及する方針を示した。
立憲民主党の辻元清美国対委員長は「佐川氏も犠牲者かもしれない。政治家が責任を取るべきだ」と記者団に語り、佐川氏の国会招致要求も変えない考えを強調した。民進党の増子輝彦幹事長は「佐川氏は安倍首相を守ることに終始し、そういう意味では適材適所だった」と皮肉った。
決裁文書の書き換え疑惑を巡る与野党の対立が9日も続き、公明党の井上義久幹事長は会見で、事態の打開に向けて「必要があれば与野党合意の上で、ということはある」と国政調査権の行使に言及した。財務省が12日に報告する調査結果の内容次第では、国会の混乱がさらに拡大する可能性もある。
後手後手の財務省
「あまりにも対応が後手後手で、最悪の展開になっている。疑惑の真相解明を待たずに辞任してしまうと、説明責任に後ろ向きと受け取られ、財務省への批判は高まるばかりだろう」。財務省の中堅キャリアは不安を隠さない。森友学園を巡る文書の書き換え疑惑の真相が明らかになる前に、当事者の佐川国税庁長官の辞任を政府が認めたことで、書き換えがあったのではとの疑念が深まることは避けられず、財務省への風当たりはより一層強まりそうだ。
森友問題を巡っては、朝日新聞が今月2日、財務省の作成した国有地の森友学園への売却に関する決裁文書が問題発覚後に書き換えられた疑惑を報道した。この疑惑について2日の参院予算委員会で、太田充理財局長は、大阪地検の捜査を理由に「答弁を差し控えたい」と繰り返した。だが、度重なる審議中断を受けて、調査する意向を表明。同日の衆院財務金融委員会では、調査状況を6日に報告することを受け入れた。
しかし、6日の報告が「すべての文書を直ちに確認できない」という事実上のゼロ回答にとどまったことで、自民党からも批判が噴出。8日に提出した決裁文書の写しがこれまで国会議員らに提示したものと同じ内容とみられる文書だったため、さらに疑念を深める悪循環に陥り、国会運営の混乱にも拍車をかけた。
当初、財務省内では「決裁文書を後から書き換えることの違法性はたたき込まれており、常識的にありえない」(幹部)として、疑惑報道に楽観的な受け止めがあった。しかし、国会などで明確に疑惑を否定する材料を示せず、ゼロ回答を繰り返さざるを得ない状況に陥った財務省への批判は収まらず、地検の捜査をたてに真相解明に慎重な姿勢を続けることはできなくなった。麻生太郎財務相は追い込まれる形で、9日の記者会見で、地検の捜査を待たずに省内調査を週明けにも公表する意向を示さざるを得なくなった。
そもそも佐川氏を巡っては、安倍晋三首相、麻生氏いずれも、国税庁長官起用について「適材適所」として、野党の更迭要求を拒否してきた。しかし、佐川氏は9日、国会審議の混乱を招いたことなどを理由に辞任を申し出て、麻生氏は即日受け入れた。だが、佐川氏の辞任で事態打開が図れるかは不透明だ。週明けにも公表する調査結果で疑惑を払拭(ふっしょく)できるかどうか、財務省の姿勢が問われそうだ。 
財務省「文書書き換え疑惑」急展開 森友担当職員自殺遺書の中身 3/10
学校法人「森友学園」の国有地取引をめぐる“決裁文書書き換え疑惑”が波紋を広げるなか、近畿財務局で当時国有地売却を担当していた男性職員Aさんが自殺していたことが9日、判明し、衝撃が広がった。その後、事態は急展開。同日夕には一連の疑惑のキーマンとされる佐川宣寿国税庁長官(60)が辞任を表明し、麻生太郎財務相(77)も緊急会見を行った。あれほど逃げ回っていた2人が一斉に動いた背景には、Aさんが残した遺書の存在があったといわれている。その衝撃の中身とは――。
元大阪地検特捜部主任検事だった前田恒彦氏はツイッターでこうつぶやいた。
「つらい話ですが、特捜部では『自殺者が出る事件は本物だ』と言われています」
今月2日に朝日新聞が報じた決裁文書の書き換え疑惑。当初、安倍晋三首相(63)は「また朝日の誤報じゃないのか」とタカをくくっていたというが、雲行きは次第に怪しくなった。
内容の異なる決裁文書の存在について、財務省は「調査中」を連呼し、麻生財務相は大阪地検特捜部が関連する捜査を行っていることから「捜査にどのような影響を与えるか予見しがたいため、答弁に関して差し控えなければならない」と繰り返した。
そんななか9日、近畿財務局の男性職員Aさんが7日に神戸市の自宅で自殺していたことが判明。Aさんは国有地の売却などを行う管財部門に所属し、財務局が森友学園と売買交渉を行っていた2016年当時も在籍していたが、約半年前から休職していたという。
問題の書き換えをしたともいわれるAさんの自殺はこの日表に出たが、官邸筋は前日8日に把握。Aさんの元上司だった財務省幹部が慌てた様子で官邸に出向いたという。なぜか?
「残された遺書の中身がシャレにならなかったためです。そこにはAさんの上司だったB氏の実名と『(書き換えは)Bからの指示だった』という趣旨の内容が記されていたそうです。さらに、B氏に改ざんを依頼した人物として、当時の理財局長である佐川氏の名前があったという情報もあります」(永田町関係者)
一部情報では現場には遺書とともに、朝日新聞が論拠としている書き換え前の決裁文書が残されていたという話もある。
遺書に名前があったとされる佐川氏はこの日の夕方、国税庁長官を辞任することを表明。理由について「今回取りざたされている決裁文書の話が国会で大きな議論になっており、提出時の担当局長だった責任を感じ、今回辞職を決めた」としたが、書き換えの有無については明言を避けた。
Aさんの自殺については「残念だし、ご冥福をお祈りしたい。今日のニュースで知った。どなたが亡くなられたかも承知していない。職員の自殺についてはこれ以上お答えできない」と語った。
佐川氏の辞任を受け、麻生氏も緊急会見を開催。佐川氏から辞任の申し出があり「世の中の信頼を損ねた点は認めなくてはならない」と辞任を容認した。確定申告の時期に国税庁長官が辞職するのは前代未聞。佐川氏には減給20%、3か月の懲戒処分が科される。
一方で麻生氏自身の責任については「反省がないと追及したいわけ?」などといら立ち「行政文書は信頼できないという疑問を(国民に)持たせたのは大きな反省点」と語った。進退については「今、そういうことを考えているわけではない」とし、決裁文書の調査内容は来週早々に開示する考えを示した。
別の永田町関係者は「今日の時点ではそう言うしかない。麻生さんの腹はもう決まっていて、週明けに調査内容を開示したタイミングで辞任するのではという情報が駆け巡っている」と語る。
Aさんの自殺、佐川氏の辞任で、安倍政権はいよいよ窮地に立たされた。
関係者によると、このところ安倍首相は体調が芳しくなく「毎日がギリギリ。人の話が頭に入らず、何度か聞き直す場面も目立つようになってきた」という。
米トランプ大統領(71)と会談するために来月の訪米を予定している安倍首相だが「それまで総理大臣でいられるか」とまでささやかれている。 
 3/11

 

文書書き換え 大阪地検、刑事罰か慎重に見極め 3/11
森友学園との国有地取引をめぐり、財務省が決裁文書を書き換えたとされる疑惑は、同省が書き換えを認める方針を固めたことで大阪地検特捜部の捜査への影響が注目される。「道義的な問題なのでは」との見方もあり、検察当局は刑事罰に相当するかどうか慎重に見極めるとみられる。
財務省庁舎(東京都千代田区)や財務省近畿財務局の入る庁舎(大阪市中央区)は10日夜、週末のためか、職員の姿はほとんどなかった。財務省庁舎には報道関係者が出入りし、一部の幹部や部局の部屋には深夜まで明かりがともっていた。
特捜部は、近畿財務局が不当に安い価格で国有地を学園に売却したとする背任罪のほか、交渉記録を廃棄したとする公用文書毀棄(きき)や証拠隠滅の罪で告発状を受理している。関連資料の分析や職員らへの事情聴取を進める中で、決裁文書の書き換えという新たな疑惑が浮上した。
今後、この書き換えは立件されるのか。大阪地検特捜部OBの弁護士は公文書変造罪などに問われる可能性があると指摘しつつ、「文言が異なるだけでただちに罪になるということはなく、書き換えの程度やその動機も考慮しなければならない」とも話す。ただ、「財務省が自分たちに不都合な文言を決裁後に修正したとなれば動機としては悪質だ」とする。ある検察幹部は「内容的に大きく変わっていなければ刑事罰に問うのは難しい。事件というより政局の話という印象だ」と冷静な見方を示した。
一方、文書の書き換えについて、近畿財務局のある職員は「一般的には決裁途中で内容が変更されることは頻繁にあるが、決裁後の文書を書き換える行為があったとしたら考えられない」。ある省庁の職員も「こんな不祥事は前代未聞」と驚きを隠さず、「誰が書き換えたのか、誰が指示したのかが今後の焦点になる」とした。
近畿財務局に交渉記録の情報開示請求をしてきた神戸学院大の上脇博之(ひろし)教授(憲法学)は「合理的に説明できない不都合な点を隠したとしか思えない」と批判。近畿大の上崎哉(うえさき・はじめ)教授(行政学)は「森友問題の発覚当初からきちんと文書を出していたら、ここまで問題が長期化、拡大することもなかった。情報をきちんと作成、管理し、開示するのが民主主義を支えていることを再確認しなければならない」と指摘した。 
森友文書「書き換え認める」報道 新聞各紙がどう伝えたのか 
森友学園の土地交渉をめぐる、財務省の「決裁文書書き換え疑惑」
朝日新聞が3月2日に特報してから国会で取りざたされ、財務省による調査が進んでいた、この問題。その報道によると、もともとの決裁文書から「特例」という文言や、交渉経緯が丸ごと削除され、国家議員に開示されていたという。当初は報道の真偽を問う声もあがっていたが、関係者の自殺や、当時理財局長だった佐川宣寿・国税庁長官の辞任が重なり、疑いは深まっていた。さらに3月10日。「週明けにも財務省が書き換えを認める方針」と共同通信などが報じたことで、潮目は変わった。
翌11日。新聞各紙は、問題をどう報じたのだろうか、各紙を比較した。
読売新聞 「事態収束 見通せず」
読売新聞は、1面トップで報じた。これまでの経緯を表付きで掲載している。記事では「国会答弁と矛盾するととられかねない部分などを削除」としており、書き換えのあった箇所については、朝日新聞の報道を引用している。そのうえで、政府・与党が「幕引きを図りたい考え」である一方で、政府内には「麻生財務相の責任問題に発展しかねない」という声があると紹介した。2面では、与野党幹部の発言を一覧にして紹介。「与党は政府に丁寧な説明を求めて今国会を乗り切りたい考えだが、事態の収束は見通せない情勢となっている」としている。
毎日新聞 「佐川氏 指示か」
毎日新聞も、1面トップ、2面、社会面で展開。佐川氏が「問題の責任者として書き換えを指示した可能性が高い」と指摘した。変更箇所については、「特殊性」という文言の削除などがあったとし、佐川氏が「事前の価格交渉はなかった」としていることから、「森友への国有地販売の特殊性を否定しており、決裁文書は佐川氏の答弁に沿うように書き換えられた可能性」と踏み込んだ。2面でも「麻生氏の進退焦点」との見出しを掲げ、「与党内にも麻生氏辞任につながるとの見方がある」と指摘しつつ、安倍首相が「政権の屋台骨である麻生氏を守る姿勢を崩していない」とした。政府筋の「麻生氏は書き換えの事実を知らなかった」というコメントも紹介。一方で、佐川氏が書き換えに関与したことを示唆する政府関係者のコメントも引いている。
日経新聞 「書き換え疑惑深まる」
日経新聞は1面で比較的小さく展開。「複数の決裁文書が存在する」としたうえで、「意図的に書き換えたとの疑いが濃厚になった」と慎重な書きぶりだ。「政権運営への悪影響は避けられない」とし、森友学園の問題が発覚した2017年2月以降の書き換えであれば「都合が悪い事実を隠そうとした疑い」が出てくる、としている。また、「書き換えはただちに法律違反ではない」としながらも、「公文書管理法の趣旨に反するとみる専門家は多い」「内容次第では刑法上の罪に該当する場合もある」とした。5面では「森友書き換え 疑問多く」との見出しを取り、朝日新聞の報道を引用しながら、これまでの経緯を淡々とまとめている。
東京新聞 「行政が国民欺く行為」
1面トップで東日本大震災関連の記事よりも大きく展開した東京新聞。「麻生氏 進退に波及も」との見出しも踊る。解説記事では、「安倍政権に深刻な打撃」と指摘。「安倍晋三首相への忖度から公文書が改ざんされたのか」としつつ、首相や昭恵夫人の関与への疑念が「強まった」とした。そのうえで、「財務省が決裁文書を書き換えていたとしたら国民を欺く行為と等しく、行政の中立性は根底から崩れる」と厳しく批判。首相は「全容を解明する責任から逃げることはもはや許されない」とした。改変箇所についても「交渉経緯や『特殊性』といった文言が削除されていた」と指摘。3面では「誰が何のために」と、社会面では「疑惑の核心隠し」と大きく展開している。
産経新聞 「改竄ではなく訂正」
1面トップで「森友文書 書き換え認める」との見出しを掲げた産経新聞。「麻生氏 辞任せず」という小見出しもある。「書き換えは決裁文書に付随する関連文書の複数箇所」と具体的な内容には触れていない。そのうえで、政府関係者の言葉を引用し、改変は「麻生太郎副総理兼財務相の進退に関わる話にはつながらない」「佐川氏の指示によるものではない」とした。2面では、自民党幹部の「改竄ではなく訂正はあったようだ」というコメントを引用。「公文書偽造」には当たらないとの見方を紹介したほか、検察幹部の「事件というより政局の話という印象」という言葉もある。一方で公明党の山口那津男代表が、麻生氏に「説明責任を」と求めたコメントや、政権を批判する野党や識者の「不都合な点を隠したとしか思えない」などとするコメントも掲載した。
朝日新聞 「首相 『財務省が全力を』」
一連の報道で独走してきた朝日新聞の1面は、東日本大震災関連の記事のみ。3面に関連記事があるのみで、安倍首相が財務省に対し、調査に「全力で取り組んでもらいたい」と述べたことに言及。首相は記者から佐川氏の辞任と麻生財務相の任命責任について質問されたものの、「財務相が記者会見でお話しした通り」と言及を避けたことも紹介している。そのうえで、財務省が聞き取り調査を踏まえた結果を3月12日にも与野党に報告するとし、「与野党は今後の国会運営について協議する」などと指摘。与野党幹部のコメントも紹介するなど、淡々と報じている。

日経新聞の慎重な書きぶりが印象的だ。その日経と、読売新聞が朝日の報道を引用し、変更箇所を伝えているのもめずらしい。
毎日新聞、東京新聞は批判を強めている。なかでも署名解説を入れている東京は、かなり強く一連の問題を批判している。
特報を重ねてきた朝日新聞の冷静さも際立つが、コメントの引用が中心の産経新聞の「改竄ではなく訂正」という見出しは他紙にはないトーン。問題に対するスタンスがよく伝わってくる。
いずれの新聞も「麻生財務相の責任が争点になりうる」という見方に違いはない。3月12日以降、問題はどう動いていくのか。注目される。 
 
 3/12

 

決裁文書改ざんの財務省報告 3/12
森友学園への国有地売却を巡る決裁文書書き換え問題に関し、財務省が国会に報告した調査結果のポイント詳細は次の通り。
【貸付決議書】
国有地貸し付けについて、森友学園からの「要請」を「申し出」と複数箇所で書き換え。
「特例的な内容となることから」との文言を複数箇所で削除。
学園が小学校開校に向けて「取り組むことに問題はなく」との記述を「取り組むこととなり」と書き換え。
国有地の地盤について「地質調査会社に、ボーリング調査結果を基に意見を求めたところ、特別に軟弱であるとは思えないとした上で、通常と比較して軟弱かどうかは回答が難しいとの見解であった」との記述を、「ボーリング調査結果について専門家に確認するとともに、不動産鑑定士に意見を聴取したところ、新たな価格形成要因であり賃料に影響するとの見解があり、価格調査により鑑定評価を見直すこととした」と書き換え。
「本件の特殊性を踏まえて、当局(近畿財務局)と大阪航空局とで協議を行い、事務の担当を決定するものとする」との記述を削除。
「大阪航空局から貸し付けを検討してもらいたいとの意向が出され」などの記述を含む3ページ分の詳細な経緯を、半ページ分の簡略化した経緯に差し替え。
【売払決議書】
「特例的な内容となる」などの文言を含む「貸付契約までの経緯」を削除。
「本件売り払いに至る経緯について」の項目で、「学園の提案に応じて鑑定評価をし、価格提示を行うこととしたものである」などの記述を削除。
【特例承認の決裁文書】
「H25・8・13 鴻池祥肇議員秘書から近畿局へ照会(受電)。籠池泰典理事長が本件土地について購入するまでの間、貸し付けを受けることを希望しており、大阪航空局に直接相談したいとの要請を受ける」との記述を削除。
「H26・4・28 打ち合わせの際、本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉をいただいた、との発言あり。(森友学園籠池理事長と夫人が現地の前で並んで写っている写真を提示)」との記述を削除。
「H27・1・8 産経新聞社のインターネット記事に森友学園が小学校運営に乗り出している旨の記事が掲載。記事の中で、安倍首相夫人が森友学園に訪問した際に、学園の教育方針に感涙した旨が記載」との記述を削除。
「H27・1・15 森友学園が国土交通省北川イッセイ副大臣秘書官に『近畿財務局から示された概算貸付料が高額であり、副大臣に面会したい』と要請」との記述を削除。
「H27・1・29 平沼赳夫衆議院議員秘書から財務省に『近畿財務局から森友学園に示された概算貸付料が高額であり、何とかならないか』と相談。財務省は、法律に基づき適正な時価を算出する必要があるため、価格についてはどうにもならないこと、本件については学校の設立趣旨を理解し、これまでできるだけの支援をしていることを説明」とする記述を削除。
「H27・2・16 鳩山邦夫衆議院議員秘書から国会連絡室に『森友学園が近畿財務局から国有地を借り受ける件について相談したい』との連絡」、「H27・2・17 鳩山邦夫衆議院議員秘書が近畿財務局に来局し『近畿財務局から森友学園に示された概算貸付料が高額であり、何とかならないか』と相談」との2カ所の記述を削除。
籠池氏を「日本会議大阪をはじめとする諸団体に関与」と紹介した部分と、「日本会議と連携する組織として、超党派による日本会議国会議員懇談会が平成9年5月に設立され、役員には特別顧問として麻生太郎財務大臣、会長に平沼赳夫議員、副会長に安倍晋三総理らが就任」とする部分を削除。
添付されていた籠池氏の名刺の写しを削除。
【承諾書の提出について】
「平成25年8月、鴻池祥肇議員(参・自・兵庫)事務所(秘書)から陳情があったもの」との記述を削除。
【予定価格の決定について(年額貸付料(定期借地))】
「処分等予定相手方に対して4月28日付で見積もり合わせを実施する旨(口頭)通知を行い、予定価格以上の価格の見積書の提出により年額貸付料を決定する」との記述を追加。
【特別会計所属普通財産の処理方針の決定について】
「貸付通達に特段定めのない特例的な処理となることから、理財局長へ承認申請を行っており、契約日までに承認は得られる見込み」を、「貸付通達に基づき、理財局長の承認を得て別途処理を行うものである」に書き換え。
森友学園が軟弱地盤だと主張し、工事費の負担を国に要請したことについて「国は杭工事(基礎工事)の費用を負担しないが、貸付料および将来の売却価格を評価する際には地盤の状況を考慮することとした」などの記述を含む項目を全て削除。
大阪府による小学校の設置認可について、「認可適当の答申は得ていることから、森友学園が小学校開校に向けて取り組むことに問題はなく」との記述を、「森友学園が小学校開校に向けて取り組むこととなり」に書き換え。
【有益費支払いに関する三者合意書の締結について】
貸付期間の終了時に、大阪航空局から森友学園に償還される地下の廃棄物撤去などの費用について「将来に事務手続きを残さないよう、平成28年度当初予算により予算措置を完了している」との記述を削除。
国有地に埋設された廃棄物について「除去工事は地下3メートルまでの範囲で行われ、3メートル以深は除去されずに今回の作業で噴出した。細かいガラス片等が地表に残っており、それらを撤去すべきかの検討など、学園と国との間で継続して協議すべき問題が残っている」などの記述を削除。
【国有財産の鑑定評価委託業務について】
地下に埋まった廃棄物撤去処理の経緯などを記した「決裁参考」を全て削除。
【予定価格の決定(売払価格)および相手方への価格通知について】
「学園の代理人弁護士から、本来は国に対して損害賠償請求を行うべきものと考えているが、現実的な問題解決策として早期の土地買い受けによる処理案が提案された」「当局と大阪航空局で対応を検討した結果、学園の提案に応じなかった場合、損害賠償に発展すると共に小学校建設の中止による社会問題を惹起する可能性もあるため、売り払いによる問題解決を目指すこととしたものである」などの部分を大幅に削除。
「通常の売り払いではなく、口頭により相手方に価格を通知するものとする」などとした「価格提示について」の項目を全て削除。
【特別会計所属普通財産の処理方針の決定について】
「相手方代理人弁護士に提示して交渉を重ねた結果」などの部分を削除。
「経緯」の中で「H28・6・6 森友学園理事長、代理人弁護士から金額について了解するため買い受けたいとする旨を確認。即納での購入は難しいとして10年間の延納での購入要請が結論となる。6月20日を契約予定日として調整することで合意」など複数の項目を削除。 
 

 

「佐川忖度」の闇、財務省にとって安倍退陣は最高のシナリオである 
学校法人「森友学園」(大阪市)に関する問題は、朝日新聞の報道を契機にして、近畿財務局だけではなく財務省本体を巻き込んだ政治スキャンダルに大きく発展した。12日、国会に提出された報告書には、近畿財務局が作成した決裁文書を含む14の文書で書き換えがあり、そのうち一つは昨年の情報公開法による開示請求後に行われたものだという。その書き換えは本省理財局職員の関与である。これは重大な問題だ。
特に注目すべきなのは、「佐川忖度(そんたく)」ともいえる財務省の闇だ。開示請求後の文書書き換えが一点あり、その書き換えの内容は、「近畿財務局と森友学園の籠池泰典理事長(当時)の交渉に関するメモ。籠池氏と価格交渉したと受け止められかねない部分」である。これは昨年の国会で当時の佐川宣寿(のぶひさ)理財局長(前国税庁長官)の「事前交渉はなく、また記録も残っていない」とする趣旨の証言につじつまを合わせるために行われたという。
一つの文書を書き換えたために、他の文書も整合性をとるために理財局の職員が次々と書き換えたらしい。このことを当時の理財局長であった佐川氏が知らないわけはないだろう。いわば財務省の理財局あげての書き換え問題である。情報公開法の本旨にも逆らう行為であるし、また別な罪にも問われる可能性が大きいのではないか。
もともと日本の官僚組織は、情報やタイムスケジュールをコントロールすることで、政治的な利益を得てきた。タイムスケジュールのコントロールには、官僚が政治家に比べて地位が長く安定的なため、政治家を事実上「使い捨て」できるメリットもあげられる。例えば、財務省は消費増税を狙い、時の橋本龍太郎、野田佳彦両政権を「捨て駒」にしてでも政治家に責任を負わせ、あとは増税という事実上の果実を得たまま組織を無傷で守った。
また、新聞やテレビなどとは長期的な暗黙の契約ともいえる関係を築いてきている。だからこそ、情報のコントロールはさらに露骨かつ大胆である。例えば、東日本大震災のときに、財務省は、まだ甚大な影響を見通せないころから、災害対策として増税路線の採用をいち早くメディアを通じて仕掛けてきたのである。この増税路線という情報操作は、政治家やメディアを巻き込みながら、復興増税という形で決着した。そしてこの復興増税は、民主党と自民党・公明党の三党の連携に道筋をつくり、やがて消費増税として結実する。大胆でまた非情なやり口である。
このような財務省のやり口は、経済評論を行う問題意識のある論者には大きく共有されていた。特に日本の長期停滞をもたらした元凶は、財務省と昔の日本銀行のタッグであったことは明瞭である。日本は長期停滞した間、雇用の悪化に伴って自殺者が長期的に急増するなど、経済的困窮だけではなく、実際に死者さえも出している。だが、そんなことは財務省という「ムラ社会」の前ではなんの問題でもないのだろう。まさに非情で闇の組織だ。あえていえば、たかだか受験競争で試験ができるだけで、これだけの権威と過大な権力を与えることが正しいとはまったく思えない。日本のエリート養成の失敗でもあるだろう。
今回の財務省理財局をおそらくあげての「佐川忖度」もこのエリート養成の失敗のひとつの表れかもしれない。日本の受験は基本的に点数評価だけで、点数には満点という上限がある。国家公務員のキャリアになる人たちはこの点数をとる技能ですでに上限近くになっている人ばかりだ。その中での出世競争になる。ところが満点だらけの場合、何が競争で勝ち残る基準になるのだろうか。それは民間企業のように新しいアイデアを出したり、組織を牽引(けんいん)する能力などではない。端的にいえば、足の引っ張り合い、ミスをあげつらうことである。この場合、成果よりも失敗しないことがエリート官僚たちの最重要の関心事となる。そのような官僚組織の体質がこの「佐川忖度」にも出てきたのかもしれない。
もちろん理財局だけの問題ではなく、財務省全体の問題としてみなすべきだ。何人かの識者が指摘しているように、財務省は解体的な処遇を受けるべきだろう。具体的な提案もある。元財務官僚の高橋洋一・嘉悦大教授は、佐川氏が先週末まで長官だった国税庁を財務省から分離して歳入庁にする案を提唱している。もちろん財務省からの「天下り」は厳禁とするものだ。
これは徴税の効率化にも役立つし、財務省の徴税権力をそぐという点でもメリットがある。さらには消費増税の凍結を主張する人もいる。筆者も賛成したいところだが、いまの政治とメディア、それにあおられやすい世論の一部を考えると、増税凍結がうまくいくか不安である。かえって消費増税路線が勢いをつけかねない情勢かもしれない。
その理由のひとつは、やはり安倍政権本体への影響だろう。このままの展開でいけば、佐川氏が起訴ないし逮捕される可能性もある。以下はその可能性を前提にしてみよう。
その結果、麻生太郎副総理兼財務大臣の責任は逃れられないだろう。このケースでは、遠くない将来に辞任するのが正しい選択だろう。もちろんそのときは財務省の官僚たちにも十分な責任をとってもらわないと国民の利益にはならない。ここまで読んだ方々には十分おわかりだろうが、政治家は「財務省の尻尾」でしかないのである。
安倍晋三首相自身の責任も当然に問われる形にはなる。ただし、問われることがあっても、その問いが正しいかは別問題だ。一部の「反安倍主義者」が主張するような、安倍首相の退陣は必要ない。もし官僚が勝手に自己保身のために書類を改竄(かいざん)して、その責任を首相が取るということは論理的飛躍がすぎるからだ。また、時の政権をひきずりおろすために、官僚たちがミスをあえてメディアにリークしてしまうことを肯定することになる。そうなれば「暗黒時代」の到来だ。ただ、どうも反安倍主義者やアンチ安倍の人たちにはその種の暗黒時代、魔女裁判が好きな人たちも多いようである。
文書からは安倍昭恵首相夫人の名前も削除されていたという。これは報道によれば、籠池氏が近畿財務局との話の中で名前をあげたという箇所らしい。ただ、この話題はよほど物忘れが激しくなければ、すでに既出の話題である。首相夫人の名前を籠池氏が利用しようとしたのかもしれない。
このほかにも、文書では政治家の名前が複数あがっていて、その人たちも削除されているが、現時点では、法的にも道義的にも特段おかしな点はない。おかしな点が削除されたという事実だけである。なぜ削除したかについては、削除個所が予想以上に広範囲のためにいろんな疑いを招くだろう。現時点では、さきほど紹介した佐川氏の国会答弁に合うように、理財局内で「佐川忖度」が行われた可能性が高い。
しかし反安倍主義者たちはそうみなさないだろう。無理やりにでも昭恵夫人の関与を印象づけるかもしれない。しかし、それは現時点でなんの根拠もない暗黒裁判、魔女狩りともいえるものになるだろう。
世論がこのような暗黒面に魅せられた結果、安倍首相が早期退陣してしまえば、むしろ財務省は無傷でいる可能性も高くなる。なぜなら端的にいって、野党の目的は財務省批判ではなく、安倍政権の退陣だけに関心があるからだ。財務省の消費増税路線も、消費増税に乗り気ではない安倍首相の退陣によって一気に加速するのではないか。そして、日銀の金融緩和政策も終わる可能性が高まる。現段階での早期退陣というシナリオは、日本の新しい長期停滞の幕開けになるだろう。これが筆者の懸念する「最悪のシナリオ」である。
もちろん別のシナリオも考えられる。ただし、これは確率の問題であり、ぜひ読者にもいくつかの可能性としてとらえていただき、断定的に考えないことをお勧めする。ほとんどの時論系の識者の書く論説は、そういう条件つきであることを忘れてはいけない。別のシナリオとしては、一部の報道でいわれているように、書き換えの問題が、訴追や逮捕ほどの案件ではなく、むしろ政局の問題にしかすぎないときである。この場合、麻生氏の辞任は必然とはいえなくなる。どうも現時点で政権はこのスタンスを取るようである。ただ、この場合も世論の動向が大きく作用してくる。しかし、論理的にも事実確認的にも首相の責任はさらに論理的に飛躍しているといえるだろう。
ただ、これらは何度も指摘しているようにこれからの展開次第である。ただひとつ判明しているのは、財務省は本当に度し難い悪質な組織だ、ということである。 
改ざん前の決裁文書に「昭恵夫人が森友に感涙」の産経記事が… 
改ざん前文書に昭恵夫人の名前──。本日、公表された改ざん前文書の内容が公表されたが、そこには昭恵夫人の名前が記されていたにもかかわらず、削除されていたのだ。
しかも、驚いたのは、その名前が出てくる箇所だ。昭恵夫人の名前が記載されていたにもかかわらず削除されていたのは、土地取引の経緯が時系列でまとめられた「これまでの経緯」という項目。改ざん前は3ページ分のボリュームだったが、改ざん後はものの数十行にされ、2ページ半分が削除されている。
そのなかで、2014年4月28日に近畿財務局と森友側が打ち合わせしたことに言及する部分で、こう記されていた。
〈打合せの際、「本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください。』とのお言葉をいただいた。」との発言あり(森友学園籠池理事長と夫人が現地の前で並んで写っている写真を提示)。〉
これを受けて、さっそくネトウヨたちは「なんだ、籠池の発言か」「籠池の発言なんて削除されていて当然」などと喚いているのだが、じつは、昭恵夫人の名前が出てきたのは、ほかにもあった。2015年1月8日の箇所には、こんなことが書かれていたのだ。
〈産経新聞社のインターネット記事(産経WEST産経オンライン【関西の議論】)に森友学園が小学校運営に乗り出している旨の記事が掲載。
記事の中で、安部首相夫人が森友学園に訪問した際に、学園の教育方針に感涙した旨が記載される。〉(原文ママ)
この「これまでの経緯」という項目は、近畿財務局に森友学園から寄せられた要請や両者の交渉、国会議員からの陳情などの具体的な事実が記されたものだ。にもかかわらず、取引契約とは関係しないこの産経記事が唐突に、土地契約の「経緯」として出てくるのだ。
ちなみに、この問題の記事は、こういうものだった。
〈塚本幼稚園幼児教育学園。安倍晋三首相夫人が同園を訪れたとき、園児らのかわいらしくもりりしい姿を見て、感涙にむせんだという。さて、その塚本幼稚園の籠池泰典園長が、小学校運営に乗り出している〉
〈昭恵夫人は昨年4月、同園の視察と教職員研修のため訪れたとき、鼓笛隊の規律正しいふるまいに感動の声を上げた。さらに、籠池園長から「安倍首相ってどんな人ですか?」と問いかけられた園児らが「日本を守ってくれる人」と答える姿を見て、涙を浮かべ、言葉を詰まらせながらこう話したという。
「ありがとう。(安倍首相に)ちゃんと伝えます」〉
削除されていた「安倍晋三」「麻生太郎」「日本会議」という記述
近畿財務局が土地契約にいたる「経緯」のなかにこの記事の存在をわざわざ記したのは、いかに森友学園に昭恵夫人がかかわっているのかということを重要視していた、ということだ。
その上、ほかの文書から削除された部分には、「安倍晋三」「麻生太郎」、さらには「日本会議」の名まであったのだ。
それは、〈「学校法人 森友学園」の概要等〉という項目で、籠池泰典理事長(当時)について言及した箇所。そこには、籠池理事長が〈日本会議大阪(注)代表・運営委員〉とあり、その注釈部分にこう書かれていた。
〈国会においては、日本会議と連携する組織として、超党派による「日本会議国会議員懇談会」が平成9年5月に設立され、現在、役員には特別顧問として麻生太郎財務大臣、会長に平沼赳夫議員、副会長に安倍晋三総理らが就任〉
この記述を読めば、森友学園が安倍首相や麻生副総理もかかわる重大案件であるということがよくわかるが、こうした記述も削除していたのである。
しかし、こうした自己保身の改ざんが明るみになったというのに、本日14時すぎから会見をおこなった麻生財務相は開き直るような態度に終始。自身の進退について「考えていない」と言い、「佐川の答弁に合わせて理財局の指示で書き換えた」「最終責任者は理財局長である佐川」と、佐川宣寿前理財局長にすべての罪を押し付けた。
だが、これはおかしい。文書の改ざんは2017年2月下旬から始まったというが、これが正しければ、改ざんに最初に手を染める以前の佐川前理財局長における国会答弁は、「改ざんして整合性をとらなければならない」ようなものではなかったからだ。
たとえば、佐川前理財局長が、文書の改ざんが必要になるような踏み込んだ答弁に変わったのは2月下旬で、24日には「(交渉記録は)速やかに廃棄をした」と言い出し、3月に入ると「価格を提示したこともないし、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」と虚偽答弁をした。しかし、それ以前の答弁は、「適正な価格で売っている」(2月17日衆院予算委員会)という程度のものでしかなかった。
改ざんは佐川局長でなく安倍首相の答弁と整合性をとるために行われた
では、改ざんは誰を守るために、おこなわれたのか。
じつは、2月下旬より前に「改ざん」が必要な答弁をおこなっていたのは、佐川氏ではなく、安倍首相だった。
安倍首相は2月17日の衆院予算委員会で、追及する野党の質問に逆ギレし、こう言い放った。
「私や妻が関係していたということになれば、これは、まさに私は間違いなく、総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい」
だが、この答弁は大嘘で、公文書にははっきりと、昭恵夫人や安倍首相の名前、いかに総理夫人の存在を近畿財務局が重く受け止めていたかが記載されていた。「答弁に合わせて書き換え」が必要となったのは、まさに安倍首相のこの答弁ではなかったのか。
安倍首相も麻生財務相も、これからも佐川氏に責任を押し付けて有耶無耶にするつもりなのだろうが、そんな話が通用するはずがない。改ざん前文書によって、森友問題の本質が安倍夫妻にあることは明らかになった。そして、そうした事実を国民に伏せるために、公文書を改ざんするという国家的犯罪まで起こしたのだ。このまま安倍夫妻を逃げ切らせるわけにはいかない。 
財務省が「書き換えた」森友文書
森友学園との国有地取引をめぐり、財務省が公文書を「書き換えていた」と3月12日に報告してから一夜が明けた。「官庁の中の官庁」と言われる財務省が、国権の最高機関である国会に提出した公文書を、決裁後に書き換えていた――。この事実は、日本中に大きな衝撃を与えた。財務省が公表した報告書がどんな内容だったのか、ここで4つの要点をふりかえっておこう。
1 「書き換え」は14文書
財務省は公表した報告書はA4版で78ページ。この中で財務省は、2017年2月下旬から4月にかけて「財務省理財局」において14の文書で「書き換えが行われていた」と認めた。野党や一部メディアからは、「もはや"改ざん"」「偽造だ」という批判も出ている。
2017年2月下旬から4月といえば、森友学園への国有地売却の経緯が国会で問題視された時期と重なる。
書き換えがあったのは、3つの決裁書を含む14の文書。決裁書の書き換えに合わせる形で、玉突き事故のごとく他の文書にも影響が及んだようだ。
報告書は、「書き換え前」と「書き換え後」を比較するかたちで作成された。
「書き換え前」の文書が左、「書き換え後」が右。双方で異なっている部分には、下線が引かれていた。
「書き換え前」に記されていた項目が、全て消えた例もあった。
「普通財産売払決議書」(平成28年6月14日)では、「貸付契約までの経緯」と題し、森友学園が国有地を借地・購入するまでの経緯や近畿財務局などやりとりを記した37行にわたる説明文があった。
ところが、この部分は「書き換え後」には全て削除。1ページ以上が、丸ごと消えていたことになる。
2 複数の「国会議員」の名前が消された
報告書では、「書き換え前」の文書にあった複数の閣僚経験者や国会議員の各秘書らの発言や対応内容が削除されていたことが判明した。名前が削除されていた政治家は、以下の通り。
・安倍晋三首相
・麻生太郎財務相
・鴻池祥肇氏(自・参、元防災担当相)
・北川イッセイ氏(自・元参、元国交副大臣)
・故鳩山邦夫氏(自・元衆、元総務相)
・中山成彬氏(希・衆、元国交相)
・三木圭恵氏(維新・前衆)
・平沼赳夫氏(自・元衆、元経産相)
・杉田水脈氏(自・衆)
・上西小百合氏(元衆)
3 安倍昭恵・総理夫人に関する記述、全て削除
「特例承認の決裁文書(1)『普通財産の貸付けに係る承認申請について』」(平成27年2月4日)では、近畿財務局と森友学園との打ち合わせについて言及した部分が削除されていた。
削除されていたのは、以下のような内容だった。
「 H26.4.28   近畿財務局から森友学園に対し、資料提出を速やかに行うよう要請したところ、森友学園から(1)当初計画していた本年7月の大阪府立審議会への諮問を本年12月に変更したいので、その前提で対応してほしいとの要望とともに、(2)豊中市との開発協議を急ぐ必要があるため、大阪府が小学校新設に係る設置計画書を受理した段階で、近畿財務局から豊中市に「森友学園との本財産の契約を締結することを証する」旨の文書を提出してもらいたいとの要望あり。なお、打合せの際、「本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉をいただいた。」との発言あり(森友学園籠池理事長と夫人が並んで写っている写真を提示) 。 」
さらに「書き換え前」の文書には、昭恵氏が森友学園で講演・視察した事実や、「安倍首相夫人が森友学園に訪問した際に、学園の教育方針に感涙した」と報じたとする産経新聞のネット配信記事も紹介されていた。
ところが、「書き換え後」には、これらの内容も削除されていた。
昭恵夫人の名前が出てくるのは5カ所。「書き換え後」の文書からは、全て消えていた。
4 「日本会議」と安倍首相・麻生財務相に関する記述も削除
報告書には、森友学園の籠池泰典(本名:籠池康博)前理事長のプロフィールに関する部分が削除されていたが、そこには憲法改正などを目指す保守系団体「日本会議」に関する記述が含まれていた。
記述が削除されたのは、2015年4月30日付けの《特例承認の決裁文書(2)「普通財産の貸付けに係る特別処理について」》という文書。
「書き換え前」の文書には、日本会議と連携する議員懇談会の会長に「平沼赳夫議員」、副会長に「安倍晋三総理」、特別顧問に「麻生太郎財務大臣」の名前が記されていた。
これらも「書き換え後」の文書からは、丸ごと消えていた。
なぜ「書き換え」があったのか?
財務省が「書き換えが行われた」と報告した2017年2月下旬。この時期、財務省側の答弁を一手に引き受けていたのが、当時財務省理財局長だった佐川宣寿・前国税庁長官だった。
佐川氏は、交渉記録はない、事前に価格交渉はしていないと繰り返し答弁していた。
・「近畿財務局と森友学園の交渉記録というのは、ございませんでした(2017年2月24日:佐川宣寿・前理財局長=衆院予算委員会)
・「価格を提示したこともないし、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」(2017年3月15日:佐川氏=衆院財務金融委員会)
ただ、3月12日に公表された財務省の報告書では「書き換え前」の文書から、国有地取引に関する交渉記録や価格提示に関する記述が削除されていることが判明。「本省担当課から承認の内諾を受けている」という文言も消されていた。
大量の「書き換え」があった理由について、麻生財務相は12日のぶら下がり会見でこう述べた。
「佐川の答弁と決裁文書の間に齟齬があった。」—麻生財務相(2018/03/12)
「誤解を招くということで、佐川の答弁に合わせて書き換えられたのが事実だと思う。」—麻生財務相(2018/03/12)
麻生財務相は、組織ぐるみでの「書き換え」を否定。あくまで理財局の「一部」の職員が、「佐川氏の国会答弁」に合わせる形で書き換えたとする姿勢を貫く姿勢だ。
佐川氏&昭恵氏の証人喚問、自民は拒否
「書き換え前」の文書から削除された部分は、国会議員や昭恵氏による取引への明白な関与と言える記載ではなかった。
ただ、森友学園側との関係を、意図的に文書から消したことは事実だ。野党側は「誰が指示したのか」「なんのためにやったのか」を、今後も追及する構え。佐川氏と昭恵氏の証人喚問を引き続き求めている。
これに対し自民党の森山裕国対委員長は13日午前、立憲民主党の辻元清美国対委員長と会談。佐川氏と昭恵氏の証人喚問について拒否する意向を伝えた。
ある野党関係者は「書き換えの裏には、安倍首相が国会で"私や妻が関わっていたら、議員も総理も辞める"と発言したこともあるのではないか」と、財務省側の「忖度」があったと指摘する。
与党内からも批判の声が出ている。自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長は12日、国会内で報道陣にこう語った。
「なんで書き換えたのか。それを知りたいと思うのは当然。何が真実か。あり得ないことだが、なぜ書き換えたのか知りたい」
「自民党自身も、なぜこうなったのか重く受け止め、行政だけでなく政治がどう向き合うかが問われている」
「自民党は官僚だけに責任を押しつける政党ではない。その姿を見せる必要があるのではないか」
「財務相だけ辞任、副総理は留任」のシナリオも?
公文書管理法では、公文書を「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るもの」と位置づけている。
今回の「書き換え」問題について野党は、「行政が民主主義の根幹を否定した」と猛批判。安倍首相と麻生財務相の政治責任を厳しく追及する構えだ。
安倍首相は12日、「行政全体の信頼を揺るがしかねない事態であり、行政の長として責任を痛感している。国民の皆様に深くおわびを申し上げたい」と謝罪した。
一方で、「麻生財務相には、その責任を果たしてもらいたい」と、あくまで続投させる意向を示した。麻生財務相も、自身の進退については「考えていない」と明言した。
ある野党関係者は、こう語る。
「安倍首相にとってみれば、麻生さんは第二次安倍政権の発足から自分を支えてくれている"内閣の屋台骨"です。最後まで守りたいところでしょう」
「ただ、安倍首相は世論の動向を見ている。麻生さんは財務相と副総理を兼任しているので、『財務相だけ辞任させる』というシナリオも出ているようです。ただ、与党内からの突き上げもある。全ては世論次第でしょう」 
朝日新聞の刺客、「森友文書」改ざん問題は内閣を2つ吹き飛ばすか 
与党内部からも批判の声が上がっている、財務省による森友学園を巡る決裁文書の改ざん疑惑問題。与野党攻防の末の合意で8日朝の参院予算委員会理事会に財務省より文書のコピーが提出されましたが、その内容は過去に国会議員に開示された文書と同じもので、これに野党が反発、事態はますます混迷を極めています。同日の毎日新聞夕刊では、財務省が国会に開示した文書とは別の決裁文書の存在を、画像も掲載した上で明らかにしています。なぜ財務省は文書の改ざんを明確に否定できないのでしょうか。メルマガ『国家権力&メディア一刀両断』の著者で元全国紙社会部記者の新 恭さんがその真相に迫ります。
公文書改ざんを否定できない財務省の惨状
安倍首相に天敵のごとく罵倒され続けている朝日新聞が、またしても森友疑惑関連でスクープ記事を放った。
どうやら財務省が、昨年2月の疑惑発覚後、森友学園との賃貸や売却に関する決裁文書を、安倍首相夫妻との関連を疑われないよう改ざんして、国会に提出したらしいのだ。
改変後のものと思われる文書は国会議員やメディアの手元にある。だが、朝日の報道通り、改変前の原本があるのかないのか。財務省は「ある」とも「ない」とも言わない。そのココロは「捜査への影響が予測し難いから」だそうだ。
では、朝日新聞はこの文書を入手しているのか。記者の手にあるのなら写真が掲載されるはず。「本紙は入手した」と書きもするだろう。
これらの決裁文書の原本が国会提示のものと違うことを朝日新聞は「確認した」という。確認とはどういうことか。聞いたのか、見たのか、一時的に預かったあとネタモトに返したのか。
「文書には決済の完了日や幹部の決裁印が押されている」という記述からみて、少なくとも、現物を目で確認しているのは間違いなさそうだ。
よくは分からないが、信頼できる筋からの情報入手ではあるらしい。近畿財務局職員の内部告発かもしれない。大阪地検の検事、あるいは検察事務官からのリークということも、なきにしもあらずだ。
背任、公用文書等毀棄、証拠隠滅容疑などで大阪地検が複数の告発を受理し、近畿財務局の職員から事情を聴いている、とされる。ならば、任意捜査とはいえ、国有地に関する基本的資料は当然、提供を受けているだろう。
実際、野党各党の議員たちが近畿財務局に出向き、原文書を出すよう求めたら、その場の言い逃れかもしれないが、「大阪地検に持って行かれたのでここにはない」という趣旨の返事で拒否されたという。
スクープしたのは朝日の大阪社会部だろうか。そもそも、森友疑惑を最初に報じたのは大阪社会部の記者だ。安倍首相は各大手メディアの経営者や編集幹部を酒席に招くが、社会部はコントロールしにくい。ましてや伝統的に権力への視線が厳しい大阪となると、どうすることもできない。
話が横道にそれないよう、ここで本題に戻す。朝日が「確認した」という、決裁文書の原本には何が書かれ、それをどう変えていたのか。朝日の記事(3月3日付)を見てみよう。
「 貸し付け契約≫貸し付け契約の際の決裁文書には、学園側との交渉経緯をまとめた「調書」が付いている。朝日新聞が内容を確認したところ、契約当時の調書では「特例的な内容となる」などの文言があったが、国会議員が開示を受けた文書にはなくなっていた。また、学園側の「要請」と書かれた複数の箇所が、「申し出」に変わっていた。…貸し付けに至る経緯を説明していた項目が、まるごとなくなっていた。 」
「 売却契約≫売却契約の際の決裁文書では、契約当時の調書に「学園の提案に応じて鑑定評価を行い」「価格提示を行う」という文言があったが、開示された文書ではなくなっていた。 」
朝日のこの記事について、国会では当然のことながら、開示されたもののほかに文書が存在するのかという質問が出る。財務省は答弁に窮した。
「ある」といえば、改ざんを認めたことになり、「ない」と押し通せば、加計問題のようにあとから出てきて「ウソ」を追及されるリスクが高い。
どちらとも言えないので「捜査」を盾に言い訳し、「調査します」と時間稼ぎをする。
決裁文書は紛れもなく公文書だ。それを改ざんして国会に偽物を提示したとすれば、虚偽公文書作成の罪に問われる。その重大さは、麻生財務大臣も認めている。
3月2日の衆院財務金融委員会で、かつての首相、野田佳彦氏が次のように質問した。
「財務大臣を経験した者として驚いた。朝日新聞が社運をかけた一面の記事だ。それに対して財務省がガセネタだと一蹴するのかと思っていたら、モヤモヤした答弁が続いている。記事が本当なら、公文書の書き換えであり、改ざんだ。罪ですよね。この疑念が晴らせないならアイデンティティークライシスだ」
これに対する麻生財務相の答弁。
「改ざんが真実かどうか私には理解できていないが、真実ならきわめて由々しき事態だ」
まさに、財務省は組織ぐるみの犯罪を問われかねない事態に直面している。それを十分、承知しているからこそ、何も言えない。ただひたすら幹部らの決めたセリフ「捜査にどのような影響を与えるか予見しがたいため、差し控える」を、あらゆる質問に対して呪文のように繰り返すだけだ。
公文書管理法はこう規定している。
「 国の諸活動や歴史的事実の記録である公文書等は、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るものであり、このような公文書等の管理を適切に行うことにより、行政が適正かつ効率的に運営されるようにするとともに、国の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにする必要がある。 」
行政上の判断が適切だったかどうか、のちに国民がチェックできるよう、政府の意思決定を形に残すのが決裁文書だ。どのように説明され記述された案件を、誰が読み、確認し、ハンコを押したか。まさに、主権者である国民共有の歴史的な記録として、そのままの形で残されていなければならない。
にもかかわらず、決裁文書を国会に開示するにあたって改変したとすれば、言い訳のしようがない国民への背信行為だ。
そして、朝日の記事の真偽について追及された財務省が、それを否定できない国会審議の風景は、もはや惨事というほかあるまい。
3月2日の参院予算委員会の一コマ。
小池晃議員「本委員会の開示請求で出された文書であり、極めて重大。麻生大臣、元の文書を出してください」
麻生財務相「大阪地検で捜査を受けている最中で、財務省としては全面的に協力している。捜査にどのような影響を与えるか予見しがたいため、差し控える」
小池議員「捜査に影響を与えるということは元の文書があるということ。ないのなら、ないと言って済む話だ」
麻生大臣「手元にその資料が一切ないのでお答えのしようがない」
小池議員「近畿財務局にないということか、本省にないということか」
太田充理財局長「近畿財務局で保存しているものは国会に提出しているものだ」
小池議員「それ以外にないのなら、ないといえばいい」
「ある」とも「ない」とも言えない。いかにも苦しい。検察の捜査と文書の存否はいささかの関係もないことだ。
財務省がここまで追い込まれたのも、もとをたどれば、森友疑惑を追及された安倍首相が2017年2月17日の衆議院予算委員会において、以下の発言をしたことに行きつくのではないか。
「私や妻はこの認可あるいは国有地払い下げに一切かかわっていない。もし、かかわっていたのであれば総理大臣をやめる」
朝日新聞などごく一部のメディアが昨年2月14日に森友問題を初めて報じ、国会がざわつきはじめたところに、安倍首相のこの発言が飛び出した。決裁文書の中身に、“安倍案件”であることをうかがわせる中身があったとすれば、財務省内は首相の発言に、さぞかし慌てふためいたことだろう。
森友学園と近畿財務局の交渉の経緯を説明した項目が国会に示した決裁文書からまるごとなくなっていたという朝日の報道は何を意味するのか。
近畿財務局は2015年5月に森友学園と定期借地契約を締結した。国有地を定期借地で貸し付けるという特例の背景には、いわゆる「愛国教育」を実践する小学校新設について、大阪府知事や安倍夫妻の期待感が高まっていたという事情があった。
2014年4月以来、何度か森友学園の塚本幼稚園に来園していた昭恵夫人との親密さを籠池理事長が近畿財務局に吹聴していたこともよく知られている。
そんななかで、塚本幼稚園の教育にほれ込んだ昭恵夫人が小学校の名誉校長に就任した。2015年9月5日のことだ。
そこからは、昭恵夫人の名で威嚇する籠池理事長の思い通り、急テンポでコトが運んでいった。3月6日の朝日新聞にはこう続報が書かれている。
「 学園からの要望内容やそれに同省がどう対応したかについての記述が複数の箇所でなくなっている。同省は土地取引問題が発覚した昨年2月以降、学園への便宜を国会で否定しており、そうした答弁に沿う形になっていた。…また、学園側が早く土地を買うために価格を示すよう財務局に求めたとも記載。それに対して「学園側の提案に応じ」「価格提示を行うこととした」とも記されていた。国会議員らに開示された文書では、こうした記載が元々あった場所から消えている。 」
文書は、安倍夫妻との関連を拭い去るように書き換えられたのではないだろうか。
その不法行為の裏に安倍官邸から財務省へ強い働きかけがあったというのは下衆の勘繰りかもしれない。だが、森友問題全般にわたる政府の徹底した隠ぺい姿勢が、そうした疑念をよりいっそう深くしているのは間違いない。
どうして、そこまで隠そうとするのか。特別扱いしてまで森友学園の小学校を実現させることに財務省として何のメリットもない。どこからかの大きな力が財務省官僚に加わっているとみるのが自然ではないか。
追記
こんなニュースが飛び込んできた。
「 自民党の関口昌一・参院国会対策委員長と民進党の那谷屋正義・参院国対委員長は7日、同省が8日朝の参院予算委員会理事会で、決裁文書のコピーを出すことで合意した。財務省は文書は大阪地検に提出したとしていたが、コピーが残っていたという。 」(朝日新聞)
このコピーとは、原本そのもののコピーなのだろうか。財務省に対する7日の野党合同ヒアリングでは、コピーに何通りものバージョンがあるように受け取られかねない場面もあった。自民党がにわかに文書提出を財務省に求める動きを強め始めたのも、かえって怪しい。
合同ヒアリングで元検事の小川敏夫議員は、たとえ大阪地検にしか原本がないとしても、「財務省が仕事上必要とあらば、そのコピーをとることができる」と指摘した。大阪地検に提出したからというのは原本のコピーを出せない理由にはならない。だから今ごろになって「コピーが残っていた」と言い始めたのではないか。
本稿は、8日朝の参院予算委員会理事会に出されるという決裁文書コピーの中身を確認できない段階でお届けすることになるが、真実を明らかにする気が官邸や財務省にあるとは思えない。おそらく疑惑が一気に晴れるということはないだろう。 
「朝日新聞と安倍首相の一騎打ち」森友文書改ざん、勝者はどっちだ 
学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐって、事前の価格交渉を否定する答弁を繰り返し、交渉記録についても「廃棄した」と主張していた財務省が、3月12日ついに記録文書に書き換えがあったことを認めました。これによって、森友問題への関与を否定し続けてきた安倍政権は、致命的な局面に追い詰められた、と言えるのではないでしょうか。
3月2日『朝日新聞と安倍晋三の一騎打ち』という言葉が、報道関係者の間で飛び交いました。朝日新聞が、財務省の当時の決裁文書に「学園の提案に応じて鑑定評価を行い」「価格提示を行う」などの記載があり、書き換えられた疑いがある、と衝撃のスクープをしたからです。
これが真実だと判明したことで、「書き換えはない」としてきた安倍政権を窮地に立たせることになります。一方で、ネトウヨたちは、また朝日新聞の捏造(ねつぞう)だろう、証拠を示せ、などと息巻いていましたが、私は、朝日新聞は大きな勝負に出たな、と感じていました。官僚を味方に付けなければならないからです。今の官僚はトップの人事権を首相官邸が握っているので、安倍首相がその気になれば真実をもみ消せるかもしれない、という懸念も抱いていました。
私の取材経験によると、官僚というか、お役所というところは、何でも文書にして改変を許さず、やたら記録してため込む人種の集まり、という印象がありました。書類を作るのにも鉛筆書きはだめでボールペンに限る、修正は二重線にして押印する、といった習慣があります。ですから文書がさっぱり消えてなくなる、なんてことはあるはずがない、と感じていました。
では3月2日の段階で、なぜ朝日新聞という一介のマスメディアが、一国の首相と『一騎打ち』という状態だったのか。もちろん朝日新聞以外のすべてのメディアが、この森友問題に決定打となる証拠をまだ入手していなかったからですが、私はそこにマスメディアがマスメディアである本質、国家権力と向かい合う時のダイナミズムを垣間見た気がします。
マスメディアにはいかなる権力からの圧力にも屈せず真実を追求し、庶民の目となり耳となり、国家権力の暴走を防ぐ監視役となる、重要な任務があります。しかし、その前提として、自社の綿密な取材に基づき、事実を検証可能な根拠とともに正確に把握し、正しい情報を発信するという基本が守られなければなりません。特に今回のように、時の政権の存続を左右する重要な問題の場合、慎重を極めた事実確認が要求されます。
朝日新聞以外の新聞各社、NHKや民放は、自社の独自取材に基づく限りにおいて、首相の関与が疑われるレベルの公文書の改ざんが、財務省内部で行われていたという確固たる証拠にたどり着けていませんでした。確信がないから報道しないというのも、それはそれで一つの矜持(きょうじ)だったと言えます。
朝日新聞といえば2014年に、従軍慰安婦問題に関する、捏造にも近い誤報を続けていたことが発覚し、大バッシングを受けました。当時の社長が謝罪して辞任する騒ぎになったことは、記憶にも新しいかと思います。二度とあのような事態は起こしたくない、誤報は命取りになると痛感しているはずです。
そんな慎重な体勢の中で、今回の安倍首相を相手取るスクープ記事を発表したのは、大英断だったと言えるでしょう。相当入念な取材と事前準備による確信があったと思われます。おそらく朝日新聞は、公文書記録を改ざんした物的証拠を複数手に入れ、森友問題を捜査中の大阪地検特捜部にも協力者を得て、財務省にも証言してもらえるよう根回しをしたうえで、慎重に記事にしたのではないでしょうか。
3月2日の朝日新聞のスクープにやや遅れて3月8日、今度は毎日新聞が独自取材に基づいて、森友学園に関する「別の決裁文書」にも「学園に価格提示を行う」といった文言が含まれていたことを報道しました。
さらに、3月9日には、財務省近畿財務局の担当部署で対応に当たった男性職員が神戸市の自宅で死亡していたとの報道があり、一連の問題に関連した自殺と見られて大きく騒がれました。同日、これまで国会で証言してきた財務省の元理財局長で国税庁長官の佐川宣寿氏が辞任したとの報道があり、わずか一週間で森友学園問題は大きく動き、12日の報告につながったのです。
一方で朝日新聞と『一騎打ち』となった相手、安倍首相はどうだったでしょうか。国会における自民党の絶対多数と、長期にわたる安倍一強の政権によって、あたかも独裁者のような「おごり」が、その言動から見て取れます。
例えば野党を無視するような、強行採決を繰り返す国会運営です。安倍首相には「行政府の長」のみならず、本人が口をすべらせたように「立法府の長」も兼ねているという意識があり、それがあのような独裁的な手法を取らせているのだと思われます。
また最高裁判事も総理大臣が任命する日本の議院内閣制は、もともと三権分立にはなっておらず、与党の長が立法、行政、司法を独裁する仕組みになっています。安倍政権はその権限を最大限に行使して、内閣法制局長の首をすげ替えて違憲立法を通したり、検察を手足のように動かして森友問題のキーパーソンである元学園理事長の籠池泰典氏を長期拘留したり、好き放題にしてきました。
そもそも森友学園問題とは何だったのか。それは森友学園が国有地を取得する際に、同学園が経営する「塚本幼稚園」に安倍昭恵夫人が関わっていて、安倍首相が便宜を図ったのではないか、という疑惑です。それは直接的なものであったか、間接的なもの(忖度)であったかに関わらず、首相として問題がある行為です。
ましてや問題を隠蔽(いんぺい)するために、財務省や検察に圧力をかけていたとしたら、それは「独裁者」以外の何者でもありません。私企業に便宜を図ったことよりも、それを隠蔽するために国家権力を私物化して、ウソで塗り固めようとしたことの方が、はるかに政権として危険だと思います。そのあたりが今後の国会で明らかになれば、国民の見方も変わってくるでしょう。
国会では佐川氏の証人喚問や、昭恵夫人の証人喚問が要求されるでしょう。当然それらは行われるべきだと考えます。そして、安倍首相は国会でこう明言したはずです。「(森友学園問題に)私や私の妻が関わっているようなことがあるならば、私は議員も総理も辞職します」。キッパリとした発言でした。もしかしたら、その約束を守るべき日が近づいているのかもしれない、そんな気さえしてくる最近の情勢です。
少なくとも財務省の文書書き換えに対する責任は、麻生太郎副総理兼財務大臣に押しつけることなく、安倍首相が自ら説明責任を引き受けるべきではないでしょうか。疑惑のそもそもの発端は、安倍首相自身にあるのですから。
また現在の自民党が安定多数を決めた、昨年10月の衆院選そのものも、森友問題が復活した今となっては、あらためて国民に問い直さなければならないかもしれません。なぜならば当時の国会は、森友学園問題が紛糾していて、それに対する国民の信を問う、という流れで衆議院解散となったわけです。安倍首相は自民党の総裁として「森友問題は解決済み」と断言し、それを信じた国民の票を自民党は集めました。
しかし実は「森友問題は解決済みではなかった」ということになると、自民党が選挙の時に国民にした説明自体が、ウソであったということになります。「森友問題は解決済み、と信じて投票した私の票を返してくれ」と抗議されてしかるべきです。あの選挙はなんだったのか…。抗議される自民党議員も気の毒ですが、自分が安倍首相を総裁に選んだ因果です。
このように日本の民主主義の根幹に関わるレベルの、重要な問題提起が、朝日新聞の記事をきっかけになされました。マスメディアの本来の任務である「権力の見張り番」としての役割が、きちんと果たされた一例として、私たちは記憶にとどめたいと思います。
今回の森友学園問題は、氷山の一角です。これをきっかけに、長期政権の間にたまった膿(うみ)を、すべて出し尽くすべきです。マスメディアは政治を監視し、不正を白日の下にさらすことはできますが、政治を動かすことはできません。政治を動かすことができるのは、主権者である国民ひとり一人です。
私も一人の国民として、この問題がトカゲの尻尾切りでごまかされないよう、しっかりと目を見開いて今後の推移に注目し、本質を見失わないように分析を続けたいと思います。 
佐川氏ではなく、当時の理財局長だった迫田英典氏こそ、森友のキー
迫田前理財局長は国有地を管轄する部門の“最高責任者”だったわけだが、氏をめぐっては、森友学園側が近畿財務局で統括管理官と大阪航空局調査係とで話し合いを行った前日である9月3日(2015年)に安倍首相と面談。森友学園と国が交渉を行っていた翌日には安倍首相自身が来阪し、テレビ出演を行い、さらには翌5日に昭恵夫人が塚本幼稚園で講演し、名誉校長に就くことが決定するという“あまりに奇妙な流れ”がある。しかも、理財局長に就任した2015年7月以降、迫田氏は安倍首相と半年のあいだに5回も面談。主計局長や主税局長と違い、傍流の理財局長がこんなに頻繁に総理と会うというのは異例のことだ。

またも森友学園に関して、爆弾発言が飛び出した。本日、日本外国特派員協会による記者会見をキャンセルした籠池泰典理事長だったが、著述家である菅野完氏に会うために上京。自宅の前に詰めかけた報道陣に対し、本日14時半すぎ、菅野氏が理事長に代わって会見のキャンセル理由などを語ったが、そのなかには疑惑の鍵を握る重大な内容が含まれていた。
まず、菅野氏は「理事長は僕にだけ話したいと言っている」とし、籠池理事長の記者会見キャンセルの理由を「僕の口からは言えないが、いろんな事情がある。ご想像の事情もある」「会見は延期ではなく中止というふうに考えたほうがいい」と発言、籠池理事長の会見出席に何らかの圧力がかかっていることを示唆した。
さらに、菅野氏は「(籠池理事長から記者の質問に答えるための)交換条件をいただいている」として、封筒から紙を取り出した。その紙にプリントされていたのは、なんと、国税局長官であり、国有地が払い下げられた当時の理財局長だった迫田英典氏の顔写真だった。(注・迫田氏は。山口県出身)
「この人、当時の理財局長やった迫田さん。いま、(東京都内の)番町の官舎に住んでいらっしゃるんですけれども、この人の単独インタビューとってきたメディアがいたら話ししたると言っています」
「(迫田前理財局長は)国会の招致にも応じていないですよね。理事長は私人ですが、この人は公人です」
迫田前理財局長は国有地を管轄する部門の“最高責任者”だったわけだが、氏をめぐっては、森友学園側が近畿財務局で統括管理官と大阪航空局調査係とで話し合いを行った前日である9月3日に安倍首相と面談。森友学園と国が交渉を行っていた翌日には安倍首相自身が来阪し、テレビ出演を行い、さらには翌5日に昭恵夫人が塚本幼稚園で講演し、名誉校長に就くことが決定するという“あまりに奇妙な流れ”がある。しかも、理財局長に就任した2015年7月以降、迫田氏は安倍首相と半年のあいだに5回も面談。主計局長や主税局長と違い、傍流の理財局長がこんなに頻繁に総理と会うというのは異例のことだ。
しかも、昨日、塚本幼稚園で行われた修了式において籠池理事長は「疑惑が浮上してから、財務省に言われて身を隠していた」と発言していたが、その指示をしていたのが、現在の理財局長である佐川宣寿氏だったというのだ。菅野氏はこう述べている。
「理事長および理事長夫人は、顧問弁護士から、財務局の佐川理財局長から電話があって、『10日間でいいから身を隠してくれ』と言われた、と言っていました」
佐川理財局長が自ら籠池理事長の顧問弁護士に電話をし、身を隠せと指示をした──。これが事実ならば、財務省が国有地売買の不正を認識しており、それを語らせないために籠池理事長をメディアの前に立たせないように手を回したということだろう。そして、菅野氏も指摘したように、それは「迫田氏を守るため」だ。
だが、ここで菅野氏はもう1枚紙をめくり、今度はあの男の顔写真が入った印刷物をカメラに向けた。松井一郎・大阪府知事の顔だ。
「いま大阪府が必死になって、この人を守ろうとしている」
菅野氏はそう話すと、自分を取り囲む大勢のマスコミに向かって、このように迫った。
「この人は八尾のとある大規模マンションに住んではるんですけど、みなさん、この人(迫田氏の写真を取り出す)の官舎の前と、この人(松井府知事)の八尾の家の前に、これくらいのカメラ構えました?」
「同業者としてのみなさんへのお願いです。この人たちこそが悪い奴なんです」
「冷静になって考えてみてください。理事長は国有地の売買にどう関与しようと決済印を押せないんです。理事長は私学審議会の審査内容にどう介入しようが最後の認可の判子は押せないんです。認可の判子を押すように催促できるのは松井知事であるし、国有地の売買の最終決済をおろすのは近畿財務局の局長と本店の財務省の理財局の局長です。であれば、判断の責任を問われるべきは、私人である籠池さんではなくて公人である理財局長と知事ではないですか? マイクを向け、カメラを向けるべきは、政治家と役人ではないですか?」
「なぜ家に行かないんですか? なんで僕の家の前に来てるのに、(迫田国税局長や松井府知事に対してしては)なぜ記者会見の場以外に(迫田国税局長や松井府知事の)家に行かないんですか?」
籠池理事長を追及する声は高まり報道も過熱しているが、一方、公人にして問題の責任者である迫田理財局長や松井府知事への追及は、きちんとできているのか。本サイトも本日配信の記事において松井府知事と橋下徹への追及が甘いと言及したが、菅野氏の指摘はもっともな話だろう。
しかし、やはり批判を受けたメディアのほうは、今回もヘタレっぷりを自ら露呈した。
昼のワイドショーはこの菅野氏への囲み取材の模様を各社が伝えたが、生中継を行うとしてスタンバイしていた『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ)は籠池理事長ではなく菅野氏のみが出てきたために生中継を中止。『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)は生中継を行ったが、松井府知事の写真が飛び出すと、松井と仲良しの宮根誠司はワイプで露骨に苦笑いを浮かべ、挙げ句、菅野氏が「おそらく籠池さんがもってはるもんが全部出てきたら、内閣が2つ分くらい飛ぶと思うんです。安倍晋三みたいなどうでもエエって話になると思うんですが」と言った途端、安倍首相の名前が出るや否や素早く中継をストップさせたのだ。
だが、その『ミヤネ屋』が中継を止めてからも、菅野氏はもうひとつ、重要な指摘を行っていた。それは渦中にある稲田朋美防衛相についてと、安倍政権を支える政治家と極右組織との繋がりについてだ。
「稲田さんのお父さんである椿原(泰夫)先生(編集部注:昨年10月に死去)は関西保守人脈の重鎮ですから、籠池さんみたいな思想をもっている人だったら椿原さんとよく昵懇だったでしょうし、そうすると稲田朋美さんと在特会とか、いわゆるレイシストたちとのいかがわしい関係というのは大阪や京都や福井を歩けばいっぱい見つかると思いますよ」
「椿原先生の存在を追いかけると、なぜ瑞穂の國記念小學院みたいな学校が大阪に出来たのか、なぜ維新みたいな連中が大阪で権力をもつにいたったかというのも、よくわかると思います。みなさんぜひそこらへんを追いかけてみてください。いかがわしい連中が大阪府庁のなかで陣取っているというのが、よくわかると思います」
稲田の実父・椿原泰夫氏は、「頑張れ日本!全国行動委員会」という団体の役員などを務めてきた人物だが、同団体は在日朝鮮人・韓国人差別や同性愛者に対する差別デモなどをおこなってきた極右ヘイト団体だ。以前本サイトでも報じたことがあるが、その結成集会には、稲田朋美はもちろん、安倍首相、下村博文元文科相、高市早苗総務相、西田昌司参院議員、山谷えり子元国家公安委員長といった安倍政権の幹部たちが参加するなど、安倍政権と親密な関係にある。
極右人脈と政治家が接近し、その蜜月から森友学園疑惑は起こった──。今回の騒動の根幹に違いない問題だが、はたして、メディアはその深層にまで切り込むことができるのか。菅野氏がカメラの前で投げかけた重要な指摘の数々を、メディアは『ミヤネ屋』のように聞かないふりをして闇に葬ってしまう、そんな気がしてならない。
実際、夕方のニュースでは、一部の番組が菅野氏の会見に対する財務省の否定コメントを紹介するのみで、あれだけ大挙して押し掛けておきながら、迫田理財局長や松井大阪府知事の責任や、疑惑の背後にある極右人脈についてなどの重要な指摘については一切報じられていない。このままでは今回と同じように、思想によって便宜供与が図られるという異常政治が繰り返されるということは肝に銘じるべきだろう。
また夕方になって再度会見した菅野氏は、「籠池氏が、閣僚との金銭授受を明かす用意がある」ことを語った。本サイトでも引き続き、続報をお伝えしたい。 
常に浮かぶ昭恵氏の影 記述削除明るみに 3/12
学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却を巡り、財務省が契約に関する決裁文書を改ざんし、安倍晋三首相の妻昭恵氏に関する記述などを削除していたことが12日、明らかになった。財務省が公表した決裁文書からは、森友学園前理事長の籠池泰典被告(65)=詐欺罪などで起訴=と、安倍晋三首相の妻昭恵氏の関係をうかがわせるくだりや、一緒に写った写真の存在が削除されていた。
籠池被告は逮捕前、昭恵氏と知り合ったのは2012年10月ごろだったと明かしていた。首相を「大ファン」と慕い、開設を目指した小学校名を一時「安倍晋三記念小学校」としたほど。運営する塚本幼稚園での講演を首相に打診する過程で交流が始まった。
昨年3月の国会の証人喚問でも昭恵氏との親密ぶりを披露。14年4月には、昭恵氏を小学校予定地に案内し、昭恵氏は「いい田んぼができそうですね」と語った。小学校名は「瑞穂の国記念小学院」になった。
15年9月、昭恵氏は幼稚園で講演した際に小学校の名誉校長に就任(その後、辞任)。籠池被告はその際、昭恵氏から「100万円の寄付金を受け取った」としたが、昭恵氏は否定し、言い分は食い違ったままだ。
国有地取引でも昭恵氏の名前が取りざたされた。籠池被告は財務省近畿財務局との交渉内容を昭恵氏に何度も報告した、と証言。15年秋には、予定地の借地契約に関して昭恵氏に相談するため、携帯電話の留守電に伝言を残したといい、昭恵氏付の政府職員が財務省に要望を伝えたこともあった。
16年3月には、予定地から大量のごみが見つかり、財務省に乗り込んだ籠池被告は昭恵氏の名前を挙げて対応を求めた。3カ月後には、ごみ撤去を理由にした約8億円の値引きと異例の分割払い(10年)が実現した。籠池被告は「昭恵氏に名誉校長になってもらい、土地問題がスピーディーに動いた」と述べている。
一方の昭恵氏は、問題が浮上した昨年2月以降も、籠池被告の妻諄子(じゅんこ)被告(61)とメールを続け、「神様はどこに導こうとしているのか。とにかく祈っています」などと送信していた。
昭恵氏が公の場で問題に触れることはないが、今年2月、福岡県田川市のNPO法人を訪問した際には「私が真実を知りたいって本当に思います。何にも関わっていない」と報道陣に答えたこともあった。 
森友文書書き換え報道 財務省内ではリーク犯探しも 3/12
森友学園問題で交渉を担当した近畿財務局の職員が自殺し、佐川宣寿・国税庁長官が辞任、結局「書き換え」を認めるなど、政府・財務省は大揺れに揺れている。財務省が国会に提出した森友学園への国有地売却文書の「書き換え」という朝日新聞の“爆弾報道”は、安倍政権に大きなダメージを与えた。最も衝撃を受けているのは自民党だろう。小泉進次郎・筆頭副幹事長の危機感あふれる発言がそれを象徴している。
「今までの(森友)問題とは質が違う。与党としての自浄能力も試されている」
まともな政治家であれば、顔色を変えるのは当然だろう。霞が関の中心である財務省が、憲法で「国権の最高機関」と定められた国会に“虚偽”の文書を提出していたとすれば、議会制民主主義の根幹にかかわる重大事態だ。役人が首相の意向を忖度して一学校法人に便宜を図ったかどうかというこれまでの森友問題とは全く次元が違う。
政府の対応を見ても事態を深刻に受け止めていることは明らかだ。朝日の報道が事実無根であれば、「大の朝日嫌い」の安倍晋三首相はそれこそ鬼の首を取ったように即座に反論してみせるはずだが、今回はダンマリを決め込んでいる。
批判の矢面に立つ麻生太郎・副総理兼財務相は、発言を二転三転させた。3月5日の参院予算委員会では、検察の捜査中であることを理由に、「口裏合わせととられかねないことは捜査当局から控えるように言われている。個別調査はなかなかしにくい」と調査の引き延ばしを図ろうとしているように見えたが、翌6日には一転して「全省あげて調べる」と述べた。
財務省内では「誰が朝日にリークしたのか犯人捜しが行なわれている」(同省関係者)と囁かれるが、麻生氏が態度を変えたのはそんな理由からではない。
「麻生さんは、この件で役所から何の報告も受けていなかったが、結局書き換えていたことが明らかになった以上、最終的には自分が泥をかぶって詰め腹を切るしか政権を守る方法はない、と覚悟を固める可能性がある」(自民党幹部) 
決裁文書書き換えの動機 3/12
立憲民主、民進、希望、共産、自由、社民の野党6党は12日午後、森友学園との国有地取引をめぐり財務省の決裁文書が書き換えられた問題について、国会内で合同ヒアリングを開き、財務省の担当者から話を聞いた。
財務省は12日、この件に関する調査結果を国会に報告し、財務省や近畿財務局が書き換えた文書が14あったことを認め、書き換えの内容について公表した。
ヒアリングでは野党議員から、書き換えを行った動機は何か、首相官邸や政治家からの圧力があったのではないか、との質問が相次いだ。これに対し財務省の富山一成理財局次長は「それまでの国会答弁を受け、その後の答弁が誤解を生じないようにするため」だったとの説明を繰り返した。
また、決裁文書書き換えは誰の指示だったのかとの質問には「理財局が自らの判断でやった」と答えた。
ヒアリング終了後、希望の党の玉木雄一郎代表は会見で、書き換えが行われた当時の理財局長である佐川前国税庁長官の国会での証人喚問を求めていくとし「隠蔽、改ざんが行われていたことが明らかになった。国会審議を円滑に行える状況ではない」と述べた。また、麻生太郎財務相は責任を取り辞任すべきだとの考えも示した。  
麻生財務相、書き換えの会見 3/12
○ 決裁文書の書き換えは「ゆゆしきこと」
記者1 幹事社の日本テレビのスズキです。大臣、冒頭ありますでしょうか。
麻生太郎氏(以下、麻生) 先日の報道を受けて、国会の議論の中で大きな問題になっていたことを重く受け止め、私から指示した上で全省を上げて職員への聞き取り、また文書の確認を行い、捜査当局の協力もいただいて決裁文書の書き換えの事実について、調査を実施しました。その結果、昨年の2月の下旬から4月にかけて、本省理財局において森友事案に関する複数14件の決裁文書の書き換えが行われていたことが明らかになっております。決裁を得た行政文書について、書き換えを行うというようなこと。これは極めてゆゆしきことなのであって、誠に遺憾。私としても深くお詫びを申し上げる次第です。今後、進行中の捜査にも全面的に協力するとともに、二度とこうした事態が起こらないよう、財務省として引き続きさらなる調査を進めて、その上で信頼回復に向けて努力してまいりたいと考えております。
○ 組織ぐるみで行われたのでは
記者1 幹事社の日本テレビから質問します。まず本省財務省の職員の関与があったという報道もございますけれども、その点に関してはいかがでしょうか。
麻生 今般の書き換えが行われた決裁文書は、近畿財務局のものがほとんどですが、財務省理財局からの指示で書き換えが行われたということが、私どもの管外で出てきておりますので、私どもとしては理財局の一部の職員により行われたことは事実だと、そのように考えています。
記者1 一部、組織ぐるみで行われたのではないかという指摘もございますけれども、いかがでしょうか。
麻生 組織ぐるみの定義がよくわかりませんけれども、私どもとしては、時の理財局の一部の職員により行われたというのが事実だと思っています。
記者1 誰がいつどのように、という詳しいことは、どのように調査なさいますか。
麻生 今後の捜査がまだ途中経過でもありますから、私どもとしては今の段階で個人に聞くということは、誘導尋問というようなかたちにも取られかねない部分がありますので、そういったことは差し控えねばならない。我々は捜査を受けてる立場ですから、そういった意味では私どもとしての捜査は、ある程度地検の捜査が終わった段階でなければ、進めない部分があるということです。
記者1 そうしますと、財務省としての調査結果の発表は、地検の捜査が終わってからということでしょうか。
麻生 地検の捜査が終わらないと、完ぺきなものはできないだろうと思います。
記者1 先日の会見で、佐川(宣寿)前長官のさらなる処分も検討とおっしゃっておりましたけれども、それについては、その調査が終結してからということでしょうか。
麻生 そういうことになります。
○ 麻生財務相、進退は考えていない
記者1 それから時期が2月下旬と今おっしゃっておりましたけども。ということは、一連の報道がなされて、問題が起きてから書き換えが行われたという認識でよろしいでしょうか。
麻生 一連の報道……。いや、そういう認識ではありません。2月下旬、いわゆる佐川との答弁の間に、決裁文書との間の齟齬があった。間違いがあった、そうではないかという誤解を招くというようなことで、佐川の答弁に合わせて、書き換えたというのが事実だと思っています。
記者1 そうしますと、佐川さんの答弁に合わせたかたちで書き換えが行われたという認識でよろしいでしょうか。
麻生 佐川の国会答弁に、いわゆる調査結果を踏まえる必要がありましたので、書き換えの経緯等々については、国会での答弁が誤解を受けるようにならないようにするために行われたというのが背景だと思います。調査が全部終わっているわけではありませんから、今言ったそういう段階だと思われますとしか答えようがありません、今の段階では。
記者1 野党からは大臣の進退を考えるべきであるという厳しい発言もありましたけども、その点についてはいかがお考えですか。
麻生 私の進退については考えていません。
記者1 各社さん、いかがでしょうか。
○ 財務省全体が問題ではない
記者2 今、ゆゆしき事態とおっしゃっていましたけども、ご自身の進退も含めて、責任を取るほどの事態だとは受け止めてない、ということでよろしいですか。
麻生 私の進退については考えていません、と今お答えした通りです。
記者3 テレビ東京の○○です。このような事態が起きるというのは、財務省が組織として問題があると思うんですが、今の組織として、財務相はどのように考えていますか。
麻生 私としては、財務局の理財局の一部の職員によってということは、私どもとしては認めないといけないことだと思います。財務省全体としての信頼ということに関しては、一部の者によって全体の信頼が失われたとなっているのは、甚だ残念ですけれども、私としては財務省全体の組織が(問題)と考えているわけではありません。
記者3 一部の方だけに問題があったということですか。
麻生 書き換えが行われたという点が問題なんです。決裁文書が起きた後に書き換えているのが問題なんだと思います。
記者3 何かしらの圧力というか、書き換えるというのは、よほどのことがないとやらないことだと思うんですけど、そのへんはいかがですか。
麻生 少なくとも理財局の中において、理財局長の答弁と現場との仕業の齟齬が出たということで、いわゆる国会答弁の齟齬が起きるということを考えて、今やったということなんだと思います。
記者3 大臣ご自身が、財務大臣のときに書き換えが行われることはどう思いますか。
麻生 1回や2回も質問せずに、もうちょっと分散してくれないかな。テレビ東京だけのインタビューじゃないんだろうから。
○ 「変だから処罰されたんだよ」
記者4 NHKのクスタニです。答弁に合わせるために、書き換えたというのは、逆じゃないかと思うんですけれども、それは逆に答弁に合わせるために事実を書き換えたということなんでしょうか。
麻生 答弁に合わせるというのが、佐川が2月から3月にかけての答弁の内容に書いて、いわゆる書き換えノートについて、答弁に合わせて書き換えたということだと思います。
記者4 逆に資料に基づいて答弁すべきだと思うんですけれども、逆に答弁に合わせて書き換えるって、明らかに変じゃないですか。
麻生 変だから処罰されたんだよ。
記者4 それについての責任はどう考えておられるんですか。
麻生 それによって佐川が減給の上でやめるということになった、ということだと思いますが。
○ 昭恵夫人の発言について
記者5 朝日新聞のオガタです。大臣ご自身が財務大臣のときに書き換えが行われたという点、監督責任はどう感じていらっしゃいますか。
麻生 誠に残念だと思いますし、誠に申し訳ないと思っています。
記者6 NHKのノグチです。(安倍)昭恵夫人についての発言も削除されていたということなんですけども、これはどうしてなんでしょうか。
麻生 少なくともあの文書に関して、経緯を全部知りませんけども、ほかの政治家の名前も何人か与野党含めて、いくつかざっと上がっていると資料だったと記憶しています。その中の一緒のところに書いてあったんであって、関係者の名前が全員そのページだけ抜けてた、書き換えたということじゃないですか、あれは。
記者6 首相や夫人が関係していたら辞任するとおっしゃっていたと思うんですけども、その関係だったりとか、そういう発言があったからこそ、守るために削除した。そういうことではないですか。
麻生 文脈からして、その点は全然関係ないと思います。
○ かつての不祥事「大蔵接待」からの問題?
記者7 大臣ご自身が書き換えの事実を知ったタイミングはいつでしょうか。
麻生 3月11日です。
記者8 毎日新聞のヨコヤマです。今のお話をうかがっていると、書き換えの背景では、やはり政治家、あるいは政府に対する忖度が働いたとお考えですか。
麻生 いいえ、考えていません。
記者8 もう1つ、財務省では昔「大蔵接待」(注:大蔵省接待汚職事件)という不祥事がありましたけども、あれと今回質は違うと思いますが、組織の問題であるとお考えでしょうか。
麻生 財務省のいつの話?
記者8 「大蔵接待」は90年代の話です。その後、組織の解体というか、金融庁の発足までいってしまいましたけども。そういったことと問題は違うと思いますが、組織としての同じような問題があると思いますか。
麻生 意味がわかりましたけども、問題の本質はまったく違うと思います。今の段階として、私どもとしてはこういったようなことが二度と起きないようにしなきゃならないというのは、はっきりしてると思います。あのときの話と同じようなものとは全然考えていません。
記者8 どちらが重たいですか。
麻生 どちらが重たい? 今の段階で、申し上げる段階にはありませんね。
○ 佐川氏の判断で書き換えたのか
記者9 ニッカンスポーツのシミズと言います。書き換えの指示系統の一番トップはどなたになっているんですか。
麻生 書き換えの一番トップは、そのときの担当者で、ハンコの番号から言ったら、そんなに偉いところではないと思います。最終的な決裁として、理財局の長だというのは、当時の佐川が理財局の長であったから、その意味では理財局長ということになろうと思います。
記者9 そうすると、佐川さんの判断で書き換えを行ったということになるんですか。
麻生 佐川の判断の前の段階だと思います。今は調査が全部終わっているわけはありませんからなんとも言えませんけれども、そういった判断をしているのではないと思います。いずれにしても書き換えは当時の理財局の一部の職員によって行われたので、最終責任者が理財局の局長である佐川になるんだとは思います。
記者9 大臣が昨日お知りになるまで、佐川さんより上への報告とか、相談とかはなかったのですか。
麻生 それもこの文書に関してはないです。
○ 間違った文書をもとに国会で議論した責任は
記者10 朝日新聞のマツウラです。局長の前の課長。そうしますと、本省の課長などが指示したということになるんでしょうか。
麻生 どのへんのところまで指示したかは知らないけど、最終決裁文書の一番上は部長とか、そのへんのとこだったと記憶しています。正確な記憶ではありませんけども。
記者11 朝日新聞のオカダです。書き換えられた資料をもとに、国会議員はずっとこの1年間、国会で議論してきたと思うんですけども、その責任について、どうお考えでしょうか。
麻生 行政の在り方として、基本的に決裁文書を書き換えたというのは、甚だゆゆしき問題なんだと、私どもはそう思っています。私どもとしては、こういったことが二度と起こらないようにするというのが、一番肝心なところだと思っています。
記者11 正しい行政文書じゃない文書で、国会で議論されたと思うんですが、本当の文書じゃない文書で国会で議論されたことについてはどうお考えでしょうか。
麻生 元の文書じゃない文書で?
記者11 (その文書)をもとにして、国会議員の方々は国会で話をされていたと思うんですが、その責任についてどうお考えでしょうか。
麻生 今申し上げた答えです。
○ 隠蔽ではない
記者4 NHKのクスタニです。これまで、この1週間の間でずっと「調査するように」とあったにも関わらず、なかなか出てきませんでした。ようやくこの1週間経って出てきたので、これまでの時間、何を調査していたんだろうか、隠蔽だったんじゃないか。そう思われかねないと思うんですが、そのあたりどうでしょうか。
麻生 私どもとしては、少なくともこの種の話については、事務方において、その内容については、どういう内容で調査したのかというのは事務方に聞かれたほうがいいと思います。私どもとしては、少なくとも今の途中報告があったわけではありませんし、そういった意味では今の段階でどういう内容でしていたのかについては、事務方に聞かれたほうがいいと思います。
記者4 ただ捜査中なので、地検の捜査が続いているのでできないというお話をずっと言われてたと思うんですが。
麻生 確かに。
記者4 逆にその段階で、今話しているのはどうしてなんでしょうか。
麻生 今の段階で、私どもでできる話を捜査当局にこれまでの経緯、我々がやってきたものをきちっと調べた上でやらなければ、捜査当局に、我々被疑者の立場ですから、調べられてるほうが「調べてる内容を教えてくれ」なんて言ったって、言うわけないですから。当然でしょう。だから、そういった意味では、私どもとしてはいろいろなことで、中身については事務方に聞いてもらったほうがいいと思います。ぜひ内容についてということを聞く前には、きちんとこちらの対応をしてない限りは、できないと思いましたし、時間が限られてる感じがありました。ぜひ、そういうことをきちんと調べた上で、この問題のこの文書だけ原文なり写しなりを見せてもらえないか、という交渉が地検との間にできた、というように理解されたらいいんじゃないですか。
記者4 隠蔽ではないということでしょうか。
麻生 当然です。いいですか? 
 3/13

 

財務省、改竄後文書を検察当局に提出 3/13
 大阪地検特捜部、捜査の中で書き換えに気づく
学校法人「森友学園」(大阪市)との国有地取引に関する決裁文書を財務省が書き換えた問題で、学園をめぐる一連の問題を捜査している大阪地検特捜部に対して財務省が当初提出していたのは、書き換えた後の文書だったことが13日、関係者への取材で分かった。関係者によると、検察は捜査の過程で、書き換え前の文書の存在を把握したという。国会議員だけでなく捜査機関に対しても書き換え後の文書を提出していたことで、財務省の姿勢がさらに厳しく問われそうだ。
特捜部は、国有地を不当に安く売却したとする背任罪や、学園との交渉記録を廃棄したとする公文書毀棄(きき)罪などの告発を受理して捜査しており、決裁文書は捜査に関連して財務省側から任意提出された。
関係者によると、特捜部は捜査の中で書き換えに気づき、昨年中には書き換え前の文書も入手したという。財務省は、国有地の値引きについて検査していた会計検査院に対しても、書き換え後の文書を提出していたことがすでに判明している。
決裁文書の書き換えについては、虚偽公文書作成などの罪にあたる可能性が浮上。文書は財務省近畿財務局で作成されたが、財務省は書き換えを財務省理財局で行ったとしており、特捜部は当時理財局長として責任者だった佐川宣寿(のぶひさ)・前国税庁長官の聴取も検討するとみられる。  
決裁文書の削除部分は近畿財務局職員のひそかな告発だった? 
まったくどこまで無神経で、どこまで国民の感情を逆撫でするつもりなのか。財務省が公文書改ざんの事実を認めた翌日にあたる11日夜以降、昭恵夫人が信じられない行動に出ていた。
11日夜、昭恵夫人のFacebookに「野党のバカげた質問ばかりで、旦那さんは毎日大変ですね。国会には、世間には先を読めない人間が多すぎますね」と投稿されたのだが、なんと昭恵夫人はこれに「いいね!」したというのだ。
改ざん前文書に自分の名前が記され、それが削除されていたということは、すでに安倍首相が昭恵夫人に伝えていた可能性は高い。そもそも、森友問題の最重要人物は昭恵夫人であり、問題は公文書改ざんという国家的犯罪にまで発展。野党の追及はこれによって前提が崩れ、これまでの審議はすべて無駄になった。にもかかわらず、昭恵夫人は野党批判と夫をいたわる投稿に「いいね!」していたというのである。
このような当事者意識のない人間を庇うために公文書が改ざんされ、先週には犠牲者まで出してしまったのかと思うと腹立たしくて仕方がない。しかも、今回の改ざん問題では、森友問題にいかに昭恵夫人が大きな役割を果たしてきたのか、これまでよりもさらにはっきりとしたのだ。
そのことを追及したのは、本日放送された『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)でのこと。同番組ではコメンテーターの玉川徹氏が、昭恵夫人の名前が削除されていた「特例承認の決裁文書」のなかの「これまでの経緯」という項目に注目。そして、これはたんに昭恵氏の名前が消えていただけではないとし、重要な指摘をおこなったのだ。
まず、この「これまでの経緯」のなかに昭恵夫人の名前が出てくるのは2箇所。玉川氏は、そもそも当初は「そんなに乗り気じゃなかった」近畿財務局側が、昭恵夫人の名前が出てきたことで「急にアクセルが踏まれている」「(2度目に昭恵夫人の名前が出てくる部分で)またアクセルが踏まれている」と解読。「特例的なことが、いかに昭恵夫人の登場によっておこなわれたのかというストーリーが、このなかに書いてある」と述べた。
実際はどうなのか。昨日、財務省が公開した該当項目の書き換え前の文書を確認してみよう。
「これまでの経緯」で最初に記されているのは2013年6月28日で、籠池泰典理事長が小学校用地として問題の国有地取得を検討していることを近畿財務局が聴取、取得要望書の提出などといった必要な手続きを説明したとある。その後、同年8月13日には、自民党・鴻池祥肇参院議員の秘書が近畿局に電話をし、森友側が〈(国有地を)購入するまでの間、貸付けを受けることを希望しており、大阪国空局に直接相談したいとの要請〉を受けている。
だが、鴻池議員側が「口利き」をおこなったものの、事態は森友側の要望通りには進まない。近畿財務局は小学校設置認可の権限をもつ大阪府私学・大学課に認可の事前審査の状況を知るべく2度にわたって照会をおこなっているが、〈審査できる書類が整っていない〉ことや〈資金計画の妥当性が説明できる書類の提出〉がない状態であることをそこで把握。その上で、2014年4月15日に森友側から大阪府の小学校認可適当の答申より先行して〈貸付けてほしい〉という要望を受けたとき、近畿財務局は〈答申を得る前の契約はできない〉と断っている。大臣経験があり、関西では大物政治家として名を轟かせる鴻池議員がかかわる案件だと認識しながらも、近畿財務局は森友が要望してきた特例契約を拒否しているのだ。
しかし、この次に登場するのが、昭恵夫人の名だ。2014年4月28日、近畿財務局は森友側に資料提出を早くおこなうように要請すると、逆に森友側から今度は〈当初計画していた本年7月の大阪府私立学校審議会への諮問を本年12月に変更したいので、その前提で対応してほしい〉〈大阪府が小学校新設に係る設置計画書を受理した段階で、近畿財務局から豊中市に「森友学園と本財産の契約を締結することを証する」旨の文書を提出してもらいたい〉という要請を受けた。そして、こうした要望を記したあとで、〈なお〉と前置きし、近畿財務局は文章をこうつづけているのだ。
〈なお、打合せの際、「本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください。』とのお言葉をいただいた。」との発言あり(森友学園籠池理事長と夫人が現地の前で並んで写っている写真を提示)。〉
すると、つづく2014年6月2日に近畿財務局は、4月28日に森友側から受けていた2つの要請を承諾する回答をおこない、その上、〈売払いを前提とした貸付け〉についても〈協力させていただく旨を回答〉と記しているのだ。
鴻池議員が口添えしても動いてこなかった近畿財務局が一転、昭恵夫人との関係を認識するや、要望をすべて聞き入れ、特例契約に「協力する」とまで態度を一変させる──。これはその後も同じだ。2014年10月7日に近畿財務局は、やはり特例契約は厳しいと踏んでか、森友側に国有地を〈即購入することができないか検討を依頼〉するなど再び膠着状態になるのだが、翌2015年1月8日、産経新聞が昭恵夫人の森友訪問の際、〈園の教育方針に感涙した〉という記事が掲載されたことを記したあと、つづく同年1月9日の文章では、〈近畿財務局が森友学園を訪問し、国の貸付料の概算額を伝える〉と記載しているのだ。つまり、またも昭恵夫人の名前が出たあとに〈即購入〉から〈貸付〉へと話が森友側の要望通りに動いているのである。
たしかに、これは玉川氏の指摘通り、「特例的なことが、いかに昭恵夫人の登場によっておこなわれたのか」を指し示す文書と言えるだろう。
では、なぜ近畿財務局の担当者は、このような赤裸々な経緯を書き記したのだろうか。実際、番組ゲストの元財務官僚・山口真由氏は、「もともとの文章の異常な詳細さ」に驚いたと言い、「経験上なかなかない文書」と指摘した。
すると、番組コメンテーターの青木理氏は、その背景に何があったのか、このように感想を述べた。
「逆に言うと、それが本件の特殊性を非常に表している感じがしててね。つまり、官僚の人たちって基本的に保身の気持ちもあるから、『こんなにいろいろあったから今回こういう特別なことをしたんですよ』というような。(中略)ある種、叫びが聞こえてくるような文書なんですよ。その叫びの部分を『まずい、まずい』と消しているっていう」
さらに、玉川氏も青木氏の意見に呼応するように、こう語った。
「なんでこんな特例的な文書を残したのかっていうことになると、さっき『叫び』というような言葉がありましたけど、自殺されたノンキャリのこれを担当していた方が『汚い仕事(をやらされた)』と言っているわけですよ。その『叫び』ということと『汚い仕事』というようなことが、どうにもぼくには結びついて感じられるんですよね。じゃなかったら、書きませんでしょ? こんなこと。何のために書くんですか。『私はこんなことをやらされました』と、通常あり得ないこと、常識的じゃないことを、というような叫びなのかなとぼくは見ます」
普通ならば絶対におこなわない「汚い」取引を推し進めざるを得なくなってしまった理由。そのターニングポイントの直前に2度も記された昭恵夫人の名前──。こうした指摘に対し、「籠池理事長が昭恵夫人を勝手に利用しただけ」「近畿財務局が勝手に忖度しただけ」と安倍支持者は言うが、それはまったく通用しない。
この「これまでの経緯」が記された「特例承認の決裁文書」は2015年2月と4月につくられたもののため登場しないが、同年11月には総理夫人付け職員の谷査恵子氏が財務省に「口利きFAX」を送付。籠池理事長はこのFAX以降、「非常に瞬間風速の速い神風が吹いた」と証言しており、事実、FAXに記された森友側の要望は、結果としてすべて叶えられるという「満額回答」となっている。籠池理事長が昭恵夫人との関係を誇示して近畿財務局から忖度を引き出しただけではなく、昭恵夫人は自ら右腕の秘書を通じて、近畿財務局の上にいる本省に働きかけていたのである。
これは本省への働きかけのため、近畿財務局の決裁文書には出てこないが、昭恵夫人の財務省への働きかけはもう一度、徹底的に追及する必要がある。
あらためて言うが、昭恵夫人が取引に影響を与えていたことを証明する決裁文書が表沙汰になることによってもっとも不利益を被る人物は、間違いなく安倍首相だったのだ。
2月17日の衆院予算委員会で、追及する野党の質問に逆ギレした安倍首相が言い放った「私や妻が関係していたということになれば、これは、まさに私は間違いなく、総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい」という答弁。これこそが、公文書改ざんの引き金になったのではないかという指摘は、野党からもメディアからも相次いでいる。本日の『モーニングショー』では青木氏が「大袈裟でもなんでもなく、戦後有数の、極めて特異な権力犯罪」と断罪したが、その国家的犯罪の戦犯を、はっきりさせなければならないだろう。 
麻生財務相「佐川が」「佐川が」「佐川が」謝罪するも辞任否定 
学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る決裁文書について財務省は12日、昨年2月以降に14文書で改ざんがあったと認め、国会に調査結果を報告した。麻生太郎副総理兼財務相は報道陣に対し「佐川が…」「佐川が…」と元理財局長の佐川宣寿(のぶひさ)氏(60)の名前を何度も挙げ、自身の責任問題をのらりくらりとかわした。削除された部分には安倍昭恵首相夫人や複数の政治家の名前があり、一連の疑惑は政権の根幹を揺るがす重大局面を迎えた。
神妙な表情で報道陣の前に現れた麻生氏だが、いつもの強気な姿勢を崩すことはなかった。「佐川の国会答弁に合わせて…」「佐川が理財局の長であり…」。今月9日に国税庁長官を辞任した佐川氏の名前を、言い直しを含めて13分30秒の間に計10度も連呼した。
「極めて由々しきことで誠に遺憾。深くおわび申し上げる」。用意した書面を読み上げ謝罪した麻生氏が頭を下げることはなかった。改ざんがあった背景としては「佐川の答弁と決裁文書との間に齟齬(そご)があり誤解を招くということで答弁に合わせて書き換えた」と説明した。
組織ぐるみではとの指摘に「組織ぐるみの定義が分からない」とかわし、改ざんを行ったのは「理財局の一部の職員」であると繰り返した。その判断は「佐川の前の段階だと思う。最終責任者が理財局長の佐川だった」との認識を示し、「財務省全体の信頼が一部の者により失われたのは残念」と不快感も。自身の進退は「考えていない」と一蹴した。
理財局職員の独断とする麻生氏の説明に、霞が関の元官僚は首をかしげる。「官庁の文書は担当課と文書課の二重管理。文書番号を取り、最終決裁までいくつもの決裁印が必要で、事後の修正はありえない」。一部の官僚の判断で書き換えを行うことは、ほぼ不可能だという。
安倍首相は問題が浮上した直後の昨年2月17日の衆院予算委員会で「私や妻が関わっていたら、総理大臣も国会議員もやめる」とたんかを切った。佐川氏が国会で森友側との交渉記録を「破棄した」と答弁したのは、1週間後の同24日。改ざんが始まったのがこの時期となる。経済産業省の元官僚で市民団体代表の古賀茂明氏は「佐川氏が事務次官や官房長に相談した疑いは濃厚だ」と話した。
麻生氏は2012年の第2次内閣発足から安倍政権の屋台骨を支えてきた。前日11日、首相は「2人がいて一つの内閣ですから」と電話で麻生氏を激励した。今回、その麻生氏の進退問題に発展することは免れそうもなく、首相にとってはこれ以上ない痛手だ。党内では早くも岸田文雄政調会長や茂木敏充経済再生担当相らが後任候補に挙がる。党の重鎮は「麻生氏を守って、ずるずるいくのが一番まずい」と不安視した。 
森友問題、「決裁文書改ざん」の呆れた行状 
「事実は小説よりも奇なりと申します」
昨年3月23日の衆議院予算委員会の証人喚問で、枝野幸男衆議院議員の質問に対して籠池泰典元森友学園理事長はこう述べた。その言葉通り、この問題は当初、大阪ローカルのニュースに過ぎなかった。それが昨年2月になるとまたたく間に全国的なニュースに押し上げられ、今や政権を揺るがすような大事件に発展している。
まさに小説よりもドラマティックな展開といえるが、この奇妙な出来事が起きた理由は、ひとえに総理夫人である安倍昭恵氏が“関与”していたからに他ならない。夫人の関与は安倍首相が進退を賭けて否定し続けていたことであるが、もはや否定できなくなった。
財務省は3月12日、ついに「決裁文書についての調査の結果」を公表し、森友学園問題の国有地取引をめぐる決裁後に文書を改ざん(政府の表現は「書き換え」)していたことを認めたのだ。
昭恵夫人に関する記載が複数あった
改ざんされた文書は14件で、300カ所弱にものぼる。そして削除された文言の中に、昭恵夫人に関する記載が複数あったことが判明している。
なぜ昭恵夫人の名前が決裁文書の中に記されていたのか。そもそも昭恵夫人は私人なのか公人なのか。政府は昨年3月14日、「総理夫人は私人」と閣議決定した。しかし実際はそうではないことが、削除された文言から見てとれる。
1「打ち合わせの際、『本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉をいただいた。』との発言あり(森友学園籠池理事長と夫人が現地の前で並んで写っている写真を提示)」
2「記事の中で、安倍夫人が森友学園に訪問した際に、学園の教育方針に感涙した旨が記載される」(いずれも「普通財産の貸付けに係る承認申請について・平成27年2月4日」と「普通財産の貸付けに係る特例処理について・平成27年4月30日」の「別紙1」の「これまでの経緯」)
いずれも昭恵夫人の「安倍首相夫人としての政治力」を利用しようとした籠池氏からもたらされた情報で、それを重視した近畿財務局が記録したものだ。削除されたのは、公表されては官邸にとってまずいと判断されたからだろう。
さらに昭恵夫人の政治力を頼みにしていたと伺えるのが、「『学校法人 森友学園』の概要等」の中の削除された「(参考)森友学園への議員等の来訪状況」の箇所だ。中山成彬衆議院議員や平沼赳夫前衆議院議員の講演や、三木圭恵元衆議院議員、杉田水脈衆議院議員、上西小百合前衆議院議員ら日本維新の会女性局(当時)の来訪歴ともに、「平成26年4月 安倍昭恵総理夫人 講演・視察」と記載されていた。
森友学園に対して特別な計らいがあったことは明らか
そもそも森友学園では「教育講演会」と題し、多くの著名人を講師として招いている。たとえば百田尚樹氏が2016年11月、竹田恒泰氏が2011年5月と2013年5月、中西輝政京都大学名誉教授が2012年5月、櫻井よしこ氏が2011年11月に森友学園を来訪し、園児の父兄に政治や宗教、精神論などを説いた。
これらそうそうたる著名人を差し置いて、私人として昭恵夫人の名前だけがリストに掲載されたのは、やはりその政治力ゆえだろう。文書の作成者たる近畿財務局はそれを十分に理解していたため、決裁文書を改ざんしたに違いない。
理財局から森友学園に対して特別な計らいがあったことは、安倍昭恵夫人の名前だけではなく、交渉経緯も削除されたことからも明らかだ。たとえば2015年4月28日の「普通財産決議書(貸付)」や2016年6月14日の「普通財産売払決議書」からは、「特例的な内容」が消されている。また当該土地の貸付料について「年間の支払い回数については、学園の要請により年12回としている」が削除された。
こうした“書き換え”は財務省理財局が、昨年2月下旬から4月にかけて行ったという。麻生太郎財務相は12日のぶら下がりで、文書の書き換えは佐川宣寿理財局長(当時)の答弁に合わせるためだったと述べた。
確かに佐川氏は国会で「記録は破棄した」と繰り返していたため、ないはずの交渉過程の文書が出てはまずいことになる。しかしそれなら昭恵夫人の名前まで消す必要があったのか。
なぜ昭恵夫人の名前を消したのか。それはやはり安倍晋三首相を守るためではなかったか。
安倍首相は昨年2月17日、衆議院予算員会で「私も妻も関与しているとするのなら、総理も議員も辞める」と明言。よって昭恵夫人の名前が交渉記録に残っては「関与」が伺えてしまうのだ。
その安倍首相の名前も、削除された決裁文書で日本会議国会議員懇談会の副会長として掲載されていた。佐川氏を斬り捨てた麻生財務相も特別顧問としてそのリストに名前があった。
キャリア官僚の手厚い“忖度”
なぜそこまで理財局は政治家を忖度しなければならないのか。これについては国税庁長官の人事を見るとわかりやすいかもしれない。国税庁長官のポストはかつて理財局や主税局、およびその他の部署でまわしていたが、林信光氏が2014年7月に就任して以来は4代にわたって理財局長経験者が独占している。
官邸が公務員の人事権を掌握する内閣人事局が設置されたのが2014年5月30日だが、決裁文書の“書き換え”は2014年6月に始まっている。また削除された2016年6月14日の「普通財産売払決議書」には、「貸付措置は、特例的な内容となることから、平成13年3月30日付財理第1308号『普通財産貸付事務処理要項』貸付通達、記の第1節の第11の1に基づく理財局長の承認を得て処理を行うこととし、平成27年4月30日付財理第2109号『普通財産の貸付けに係る特例処理について』により理財局長承認を得ている」との文言があり、理財局長も含めた“特別のはからい”が伺える。
佐川氏がぶれもせずに国会で「文書は破棄した」と言い続けた理由がよくわかる。
「なぜこんなことが起きたのか。全容を解明するために調査をすすめていく」
安倍首相は12日、やや疲れた表情で記者団にこう答えた。しかしその口調は他人事を述べているようにも聞こえた。7日に自死した近畿財務局の職員は周囲に「常識が壊れた」と漏らしていたという。
まさに長年真面目に働いてきた公務員の無念さがにじみ出る言葉だが、キャリア官僚の手厚い“忖度”によって守られている安倍首相に、果たしてその無念の思いは届いているのだろうか。 
森友文書改ざん 
「民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」である公文書の改ざんだ。学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書を財務省が国会答弁に合わせて書き換えていた。トップ官庁による前代未聞の不祥事は、行き過ぎた政治主導の末路か。国会をないがしろにした対応に野党は反発し、安倍晋三政権の屋台骨がきしむ。
吏道に反した政局協力 藤井裕久・元財務相
私は政治家になる前、大蔵省(現財務省)に21年間在籍した。1971年に竹下登官房長官(後に首相)の秘書官を務めた際、長期政権だった佐藤栄作首相を降ろす動きがあった。ある時、竹下さんが私たち秘書官に対して、「これからは政治の話だ。『佐藤(首相)つぶし』の会合だから、君たちは知らない方がいい。もう帰っていいよ」と言ったことがある。政と官の間に明確な「けじめ」があり、それを政治家の方から言ってくれるのが筋だろう。
私自身も役人時代、政策面で政治家の圧力を感じたことがある。例えば「減税をしろ」と言われるなどだ。もちろん、役人が政策を独りよがりで行ってはいけないし、政治家の言うことを聞かないといけないのは了解しているので、その通りに行動した。ただし、政策と政局は違う。その違いを知らなかったのが、財務省理財局長を務めた佐川宣寿(のぶひさ)氏とその関係者だったと思う。
官吏として行うべき振る舞いを指し示す「吏道」という言葉がある。政策には客観的に向き合うべきだが、政治の影響を受けることは否定しない。特に役人が与党のシンクタンクであることは間違いない。しかし、それは政策についてのみ許される話であり、与党に政局で協力してはいけないし、一定の距離を置くべきだ。佐川氏は政治の動きに乗り、役人としてのあるべき姿を超えてしまった。吏道に反し、間違った形で与党応援をした以上、国税庁長官の打診を受けても就任せず、早期に辞職すべきだった。
森友学園への国有地売却を巡り、財務省は国会議員に開示した決裁文書とは別の文書が存在することを認めた。ただし、文書の書き換えを役人だけでできるはずがない。国有地の地中からごみが見つかり、ごみ撤去費用として約8億円を値引きした経緯などから考えると、政治が関与している可能性が高い。政治から何らかの指示というか、サジェスチョン(示唆)があったとしか思えない。
昨年秋の衆院選で、自民党は国会運営の主導権を握れる「絶対安定多数」を獲得した。全常任委員会で委員長を独占し、委員の過半数も占めることができ、与党の強引な国会運営が可能になった。「安倍1強」といわれる政治状況の下、役人も普通の人間だから、あれだけ安倍晋三首相が強いと、「(首相に)配慮しておいた方がいい」と思う人も出てくる。一連の疑惑の表面化は、そんな「空気」を一掃するチャンスだ。
国会議員に示された公文書が書き換えられていたとなると、立法府による行政府の監視が機能しなくなる恐れがある。私も役人時代に決裁文書の作成に関わったが、大事な記録なので後で変えることなどはあり得ず、今回は前代未聞の案件だ。立法府は国民に直接、選ばれた責任を果たしてもらいたい。森友学園が計画していた小学校の名誉校長に安倍首相の妻昭恵氏が一時就任していたことが国有地売却にどう影響したのか。文書の書き換えにいったい誰が関与したのか。これからの国会審議で徹底的に解明してほしい。
安倍1強が招いたゆがみ 成田憲彦・駿河台大名誉教授
官僚がここまで大きなリスクを冒して政治に加担し、政治をかばうのは、過去に例を見ない出来事だ。野党議員は「うそ」の公文書を渡されて国会で質問させられた。議会制民主主義を揺るがす事態といえる。なぜ、官僚がこのような極めて大きな決断をするに至ったのか。背景には、現在の「政」と「官」の問題があると考える。
一般に、国会審議の質問通告を受けた官僚は、過去の文書を調べて答弁を作る。今回の問題は答弁に合わせて文書を書き換えたというよりも、「こういう内容の答弁をしよう。そのために文書も書き換えよう」と、国会答弁とセットで判断されたと考えるべきだ。佐川宣寿・財務省理財局長(当時)の国会での答弁中、理財局の職員が耳打ちをしたり説明したりしていた。答弁内容は佐川氏個人が考えたものではなく、理財局の総意としてまとめたものとみられる。麻生太郎財務相は、書き換えにかかわったのが「理財局の一部」と説明するが、理財局という「組織」で動いたといえる。
文書と食い違いのある答弁をしなければならなくなったのは、森友学園との土地取引が「説明のつかない取引」だったからだろう。「安倍政権に協力しよう」と配慮して進めた取引自体が財務省のアキレスけんになり、そこを突かれてしまったため、通常はあり得ない判断に追い込まれたのではないか。麻生氏は土地売却時の財務相で、国会でも取引について一貫して「適正な手続きだった」と答弁してきた。責任を財務省の一部だけに負わせるのは難しいだろう。
「説明のつかない取引」の原因を考えると、1990年代から日本が進めてきた「政治主導」の強化が浮かぶ。日本は長く官僚主導で、その弊害も目立っていたため、細川護熙政権以降、「政治主導」を目指す改革が始まった。その流れは橋本龍太郎政権、第1次安倍政権、民主党政権などに引き継がれ、今の「安倍1強」とも呼ばれる「強すぎる官邸」ができあがった。しかし、その過程で、政治と官僚の役割やテリトリー(領分)に関する議論が不十分なまま、政治を強めることだけに目が向けられた。日本は、批判が起きると正反対に振れやすい傾向があるが、政治主導はまさにそうだった。その結果、「政治が上、官僚は下」という関係になってしまった。
「強すぎる官邸」の装置として内閣人事局が挙げられるが、それだけに矮小(わいしょう)化すべきではない。霞が関に「官邸の意に逆らうと危険だ」という意識が根付いたことや、内閣府の設置、政務担当の官房副長官の増員も影響している。総合的な官邸主導が招いたのが現状だ。公文書改ざんというとんでもない決断をさせるほどの大きな政治の力になっていたのだろう。
今回の問題を「森友問題の落着」で終わらせず、より大きな教訓をくみ取ることが大切だ。政と官は上下関係ではなく役割分担であり、官僚には超えてはならない限界があるべきだ。官僚たちは「特定の政権に加担するとこういうことになる」ということが骨身にしみたことだろう。政官関係のあるべき姿をもう一度議論していくことが必要だ。
「公文書管理」超えた問題 井上寿一・学習院大学長
公文書は「民主主義を支える国民共有の知的資源」である。公文書を保存・公開するのは、政策決定過程を検証できるようにするためだ。国有地売却に関する決裁文書の改ざんが、そうした公文書管理法の立法趣旨に反することは言うまでもない。
公文書の作成過程にはさまざまなケースがあり、今回は書き換えたこと自体がまずかった。一般的には、政策決定の途中に何らかの事情で文書の表現が書き換えられても、後からその過程が再現できるなら文書管理の目的は達成される。だが、今回は過程を追うことが難しいとみられ、その方が事は深刻だ。
森友学園問題や陸上自衛隊の日報問題などでずさんな公文書管理の実態が明らかになる中、政府は管理法に基づき定められるガイドライン(指針)を改正した。各府省が管理規則を作る際のひな型になるものだ。目下、公文書管理委員会は、改正されたガイドラインが各府省の管理規則に反映されているかどうかのチェックを進めている。
残念なことに、歴史をたどると、どの国でも不都合な公文書を隠したがる面がある。だから、管理法やガイドラインなどは、できるだけ精密で分かりやすいものにしなければならない。
改正されたガイドラインは、文書の作成にあたり、原則として複数の職員による確認を経るよう求めている。各行政機関外部との打ち合わせを記録する際には可能な限り相手方の確認を得ることにした。これらを守れば問題はかなり減るはずだ。
また、12日の公文書管理委員会に提示された各府省の管理規則見直し案では3年と5年に分かれていた記録の保存期間を長い方の「5年」に合わせる方向で議論が進んだ。これも官僚組織の危機感の表れだろう。
ただルールはあくまでルールであって、大切なのはそれをどう運用するかである。私は管理委員会で各府省に文書管理の研修について尋ねた。正確な内容は分からないものの、財務省の研修時間は他より短く、見劣りする印象を受けた。今回の問題との関連は不明だが、職員の意識をもっと高める必要がある。
さらにいえば、日本は欧米先進国やアジア諸国と比べても、文書管理に関心が低く、重要性も十分認識されていない。背景にはそうした状況があることも考えていかないといけない。
森友問題などを見ると、かつて55年体制下で指摘された政官財の「鉄の三角形」という構造を思い出す。自民党優位の体制に戻った今、政党と官僚の関係は当時とあまり変わらなくなっているのかもしれない。
公文書管理を巡っては、民主党政権によって行われた日米「密約」の調査が重要だ。外交文書が公開されて、かなり精密な報告書が2010年に作られた。そうした経験が生かされていないのは残念だ。
管理法は首相に強い権限を持たせている。公文書の扱いには時の政権の意向が表れやすいと言えるだろうが、与野党を問わず公文書管理のあり方に関心を持っている政治家はいる。安倍政権は森友問題が単なる文書管理のルールを超えた問題であることを認識してほしい。
「適正だ」「廃棄した」
森友学園の小学校建設用に国有地が鑑定評価額から約8億円もの値引きで売却されていた問題が昨年2月に発覚。安倍首相の妻昭恵氏が小学校名誉校長を務めていたことから国会で野党が追及したが、首相は「私や妻が関係していたら辞める」と反論。佐川宣寿・財務省理財局長(当時)は売却は適正だったと答弁し、交渉記録は「廃棄した」と主張した。書き換え疑惑の表面化後、近畿財務局職員が自殺し、佐川氏が国税庁長官を辞任した。  
改ざん前の森友文書「財務省に渡した」 国交省が公表 
森友学園との国有地取引に関する財務省の決裁文書が改ざんされた問題で、国土交通省が省内に保管していた改ざん前の文書のコピーを5日の時点で財務省に渡していたことがわかった。財務省は8日、「現在、近畿財務局にあるコピーはこれが全て」として改ざん後の文書を国会に開示したが、少なくともそのときに内容が異なる文書を本省として正式に保有していたことになる。
石井啓一国交相が13日の閣議後会見で明らかにした。国有地は国交省の所有のため、交渉を担った財務省から契約直後に関連の決裁文書を渡されていた。国交省は、文書の書き換え疑惑を朝日新聞が報じた2日、省内に保管していたこの決裁文書を確認し、国会議員に開示されていた文書と比較した。
その結果、「貸付決議書」についている「調書」の内容に差異があることを把握。5日、保管していた文書のコピーを財務省に渡し、内容が違っていることを伝えたという。
しかし財務省は8日にも国会に対し、改ざん後の「貸付決議書」を提出。参院予算委理事会で財務省の富山一成理財局次長は、他に文書があるかについて「調査を継続中」と明言を避けた。麻生太郎財務相は12日、自身が書き換えを知ったのは「3月11日」と述べた。
一方、財務省と国交省から内容の異なる「貸付決議書」を受け取っていた会計検査院に対し、財務省が調査時に「財務省提出が最終版。国交省のものはドラフト(下書き)版」と説明していたこともわかった。検査院が13日の野党ヒアリングで明らかにした。富山理財局次長は「推測だが、最終版と答えたのは書き換えに関わっていた者ではないか」と述べた。 
政府&産経「書き換え」野党&朝日「改ざん」 法的にはどっちが正しい? 3/13
学校法人「森友学園」に関する財務省の決裁文書は「書き換え」られたのか「改ざん(改竄)」されたのか、各所で表現が割れている。
刑事罰の可能性も指摘されている今回の件。法的には「書き換え」と「改ざん」のどちらと捉えるのが適当か、専門家に聞いた。
菅官房長官「書き換えだと思っている」
財務省は2018年3月12日、森友学園をめぐる省の決裁文書14点で「書き換え」があったとする報告書を発表。菅義偉官房長官は同日午後の会見で、「書き換えの認識か文書改ざんの認識か」と問われると「書き換えだと思っている」と述べた。理由として「全体を見て、本文についてはほとんど変わっていなかったと思っている」との認識を示した。
野党の認識は違うようだ。ツイッターでは枝野幸男・立憲民主党代表が13日「財務省の公文書改ざん問題について多くの皆さんから激励の声をかけていただきました」、大塚耕平・民進党代表も同日「改竄後の文書の中には『頁そのものが消失している部分』がある」、小沢一郎・自由党代表も同日「国有地売却に関する決裁書類が改ざんされていた」、玉木雄一郎・希望の党代表は12日「改ざんの結果、安倍内閣総理大臣の名前も消されている」――などとそろって「改ざん」と表現した。
全国紙も真っ二つ。13日の朝刊1面をみると、比較的政権寄りの論調をもつ読売・産経新聞が「書き換え」のみで通している一方で、朝日新聞は「14件の文書を意図的に改ざん」、毎日新聞も「関連文書14件で約300カ所が改ざん」と書いた。なお、今回の疑惑を最初に報じた朝日の2日朝刊1面や、「本件の特殊性」の表記があった決裁文書を紙面掲載した毎日の8日夕刊では、いずれも「改ざん」の言葉はなかった。
大阪地検特捜部は森友文書をめぐり、公用文書毀棄などの疑いの告発を受理しているという事情もある。認定が書き換えか改ざんかで、法的な扱いは変わるのか。
弁護士に見解を聞いた
「弁護士法人・響」の天辰悠(あまたつ・はるか)弁護士は13日、J-CASTニュースの取材に、「書き換え」と「改ざん」の違いについてこう答える。
「いずれも法律用語ではありませんので、内容に変更を加えるという意味では法律上同義といえます。一般的なイメージとして、『書き換え』と聞くと単なる更新を連想させますが、『改ざん』には何らかの意図に基づく行為を連想させます。この点から、人によって使い分けがあるのかもしれません」
刑罰の軽重などへの影響についても、「法律用語ではないため、区別はありません」という。また「参考までにお伝えすると、文書の本質的でない部分に変更を加えることを刑法上『変造』といいますが、変造も『偽造』と同じ法定刑とされていることが多いといえます」と述べる。
こうした背景から、理財局の指示で書き換えられたと財務省が認めた森友文書は、書き換えと改ざんのいずれが適しているかについて天辰弁護士は
「法律用語ではありませんので、どちらの方が適している、という優劣関係はないと考えます」
との見方を示した。
今回の財務省の調査結果から、可能性として誰にどのような刑罰その他の処分が考えられるかを聞くと、「誰の意思が表れた文書なのか、本質的部分の変更なのかにもよりますので、文書の抜粋ではなく全体を確認しなければ判断ができないといえます。また、変更後の内容が事実と異なるかどうかの精査も必要でしょう。変更を加えた公務員は虚偽公文書作成罪に問われる可能性があり、指示をした上層部公務員も共犯として刑事責任を問われる可能性があるといえます」と話していた。
「森友」文書の「書き換え」を「改ざん」に変えた在京3紙  3/18
読売や産経などに比べ批判色強めた朝日、毎日、東京
「森友」決裁文書の改ざん問題を大きく扱った在京6紙の3月13日付朝刊は、なかなか興味深い。朝日、毎日、東京の3紙が1面トップ記事でそろって「改ざん」を見出しに取っているのに対し、読売、産経、日経の3紙はいずれも「書き換え」の言葉を使っている。
前日に財務省が決裁文書の改ざんを認めたことを受けた報道だが、同省の説明通り「書き換え」を使った読売など3紙に比べ、他の3紙は、批判的なトーンを一段と強めた形だ。
野党6党は「国会と国民を欺いた違法行為」と断罪
今回の「森友」決裁文書報道では朝日なども12日付紙面までは、「書き換え」の言葉を使っていた。しかし、同日、財務省が文書の「書き換え」を認めて公表。それを受けた立憲民主や民進、共産など野党6党による同省や会計検査院など関係省庁の担当者への合同ヒアリングで、各党の議員は「今回の問題は書き換えというレベルではなく、国会や国民を欺いた違法な『改ざん』行為」と強調。
メディアにも「改ざん」の言葉の使用を促したことが、3紙の記事にも影響を与えたようだ。
テレビ朝日やTBSも「改ざん」、NHKは「書き換え」
新聞だけでなくテレビでも、テレビ朝日やTBSは「改ざん」を、NHKやフジなどは「書き換え」の言葉を使い放送している。
今回も各メディアと安倍政権の距離感を反映
結局、原発や、安保法制、改憲問題などと同様、各メディアと安倍晋三政権との距離感の違いが今回の森「森友」文書報道にも反映していることがわかる。
改竄(かいざん)
文書、記録等の全部又は一部が、故意もしくは過失により、本来なされるべきでない時期に、本来なされるべきでない形式、内容に変更されることをいう。悪意の有無を問わない。その変更が不適切であるか否かが厳密に定義できる分野では、悪意がなくても誤解や知識不足によって不適切な変更を行った場合や、パソコンの誤操作等の事故による意図的でない変更は「改竄」にあたる。悪意をもって不当な利益を得たり不利益を回避したり、あるいは不利益を与えることを意図して、本来許容されないことを知っていながらあえて行われる変更を指して改竄と呼ぶこともある。 
産経新聞、橋下徹、長谷川豊……朝日「森友文書スクープ」に手の平返しの人
言論上の「過ち」は、どう正されたか
論語の「衛霊公篇」に「過ちて改めざる是を過ちという」という有名な一文がある。「デジタル大辞泉」(小学館)は「過ちはだれでも犯すが、本当の過ちは、過ちと知っていながら悔い改めないことである」と訳している。

改めて財務省による「森友文書・書き換え問題」の原点を確認しておこう。3月2日、朝日新聞が1面トップで大きく「森友文書、書き換えの疑い 財務省、問題発覚後か 交渉経緯など複数箇所」と報じたのが全ての始まりだった。
紆余曲折を経て、3月12日、財務省が書き換えを認めることが明らかになった。「安倍政権寄り」とされる産経新聞も、12日は1面トップで「森友14文書 書き換え 1つは開示請求後 財務省理財局職員が関与 政治家関連記述も削除 きょう国会報告」と大きく報じた。記事では特に、下記の2箇所が民放テレビ局のニュースなどで引用された。
《稟議書にも書き換えがあった。鴻池祥肇元防災担当相、平沼赳夫元経済産業相、鳩山邦夫元総務相(故人)、北川イッセイ元参院議員の各秘書らの働きかけがあったことの文面はすべて削除されていた》
《1つの文書から交渉の経緯などを削除しようとしたところ、玉突きで次々に書き換えせねばならなくなったという》
他社にスクープされたら、自分たちもスクープで返す。これが新聞社の“基本理念”だ。産経新聞が12日に報じた1面記事は、それを実現したものと言える。だが率直に言って、これまでの産経新聞は、朝日新聞の書き換え報道に対し、牽制するような動きが目立っていたのは事実だろう。
朝日に冷や水を浴びせようとしてきた産経
例えば産経新聞の3月9日「森友文書深まる謎」の記事では、「財務省聴取の27人 決算後の書き換え否定」と大きく報じている。記事のポイントを列挙すると、
【1】自民党の和田政宗参院議員(43)は自身のブログで、朝日の「契約当時の文書」が、「予定価格の決定の決裁文書」と内容が酷似していると指摘。「朝日新聞さん、まさか文書を取り違えてはないとは思いますが…」と疑問を呈した。
【2】元大蔵官僚の高橋洋一嘉悦大教授(62)は「朝日が、異なった決裁文書を見比べて、書き換えられたと思い込んだのではないか。ただ、財務省本省の知らないところで近畿財務局が書き換えた可能性も残っている。朝日が根拠となる文書を表に出して確認すべきではないか」と話した。
【3】朝日は「契約当時の文書」を「確認」したと報じたが、8日もその「文書」を公表しなかった。
産経が朝日の誤報を印象づけようとしていたのは間違いない。しかし、財務省が書き換えを認めることが明らかとなり、産経新聞は3月11日の1面トップで「財務省、森友文書の書き換え認める方針 あす国会報告」と報じざるを得なくなる。
それでも1面の見出しには「麻生太郎氏、辞任せず」という文言を加え、更に2面でも必死に踏ん張った。見出しはこんな具合だ。
「文書書き換え 『改竄ではなく訂正』 自民幹部『問題なし』冷静」
「大阪地検、刑事罰か慎重に見極め 幹部『事件より政局の印象』」
どう考えても、朝日スクープを素直に認めたくなかった気配が伝わってくる。記事にも「与党幹部は『少なくとも近畿財務局内部の話とみられ、麻生太郎副総理兼財務相の進退問題には発展しない』と説明する」との記述がある。
こうした産経新聞の報道は、もちろん誤報ではない。“ミスリード”という指摘でも賛否が分かれるだろう。しかしながら少なくとも安倍政権を守ろうと“忖度”し、「無理な報道を繰り返してきた」と言われても仕方あるまい。
こうした流れを産経新聞は、3月12日の自社スクープ記事で正した、というわけだ。ただ正直なところ、これまでの同紙の記事を丁寧に読んできた人であればあるほど、何となく「手の平返し」という単語が浮かんだのではないだろうか。
「おわび」はしたが謝らない人も
産経新聞にも登場した和田政宗参院議員は、自身のブログに「私の分析についてのおわび」(3月12日13時ごろ)と題した文章を掲載した。冒頭は、こんな具合だ。
《まず、財務省の文書関連の一連の私の記事について、分析が甘かったことを皆様にお詫び申し上げます》
これほど正々堂々としているのなら、次は朝日新聞に頭を下げるのか、と思いきや、今回の真相発覚は、《自民党や官邸からさらなる調査を強く要請、検察に関連文書を開示させ》た結果なのだと結論。《財務省による証拠隠しを、政治の力で防いだことになります》と、あべこべに胸を張った。
いくら朝日新聞が嫌いでも、朝日の報道で真相が明らかになった事実は動かないと思うのだが、和田議員からすると、どうもそうではないようだ。記事の末尾では、検察が朝日にリークした可能性に触れ、《この場合、捜査情報の漏洩になりはしないでしょうか?》と結んでいる。とてもではないが「おわび」という印象からは遠い。
謝罪はしないが褒めた人も
率直に自説を撤回したのは、橋下徹氏(48)だ。毎日新聞は3月8日、財務省に対する情報公開請求で入手した文書の内容を発表。「本件の特殊性に鑑み」「学園に価格提示を行う」などの表現があり、国会に提出された文書とは異なると報じた。
橋下氏は、この記事をTwitter上でリツイートし、
《書き換えがなかったのなら朝日新聞は早急に誤報を認めるべき。最初の謝罪が肝心。しかし書き換えがなかったからと言って財務省の責任がなくなるわけではない。この文書の存在が確定すれば、これまでの財務省の国会答弁のいい加減さは大問題になる》
と指摘。さらに別の日にも、《朝日新聞はそもそも違う文書を比べていた可能性が高そう》とも主張していた。だが並行して《文書の存在を否定していた、財務省の最初の対応には問題がある》などと、財務省の対応を非難し続けたのも事実。《これから確定申告だよ。腹立つな》と憤懣をぶちまける場面もあった。
そして共同通信が3月10日、「森友文書の書き換え認める 財務省、12日に国会報告」と報じると、やはり記事をリツイートし、
《俺も政治家のときにはメディアと散々喧嘩をやったけど、やっぱり民主国家においてはメディアは重要だ。しかもきっちりと調査できるメディアがね。野党は全く力不足。今回は朝日新聞は大金星だな。これまで徹底した調査の陣頭指揮をとらなかった安倍政権の政治責任は重い》
と、これまでの自説を全面撤回。朝日に直接、謝罪した文面は見当たらなかったが、報道を評価することで代えたということになるのだろうか。今では朝日新聞のことなどすっかり忘れてしまったのか、「財務省解体論」を熱心に主張している。
謝りながらも宣伝する人も
元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏(42)は、3月10日の自身のブログに「朝日の『自称』スクープに元朝日社員までが苦言」というタイトルの記事を掲載。
《記事内容も全文読ませてもらったが…朝日さんも本当に大丈夫なのか?と心配になるレベルの記事と表現だと言わざるを得ない。元同じ業界にいた人間から見ても、「本当にぐうの音も出ないレベルでの証拠」を抑えているのであれば、あの表現になるかなぁ…と読めてしまう》(編集部註:原文ママ)
やはり報道内容に疑問を呈していたが、その数時間後、共同の報道を受け、「朝日への揶揄ともとれるコラム内容を謝罪させていただきたい」というタイトルで記事を公開し、長谷川氏はストレートに朝日新聞に謝罪した。
《朝日新聞の安倍政権への偏向的な記事の多さから、今回もハナから疑ってしまっていた。無礼な表現をしてしまった》
と率直に綴った。
ところが3月12日のブログでは「今回は朝日のスクープに称賛を送りたい。そして維新の腕の見せ所だ!」とのタイトル。朝日を称揚しながらも、自身が出馬した政党にも期待を寄せるという凄い内容になっていた。こちらは「過ちて改めた」のは事実だが、ちゃっかり宣伝にも使ったということなのだろうか。
謝罪はしないが訂正した人も
経済評論家の池田信夫氏(64)も、当初は朝日新聞に懐疑的だった。自身が運営する言論サイト「アゴラ」の3月9日に「朝日新聞が見た『調書』は初期ドラフトではないか」との記事を掲載した。
この「ドラフト」という単語だが、池田氏は「決裁前の未定稿」と説明している。そして池田氏は記事で、朝日新聞が“入手”した文書は財務省が大阪地検に任意提出した売買契約の決裁文書とは違うと推測し、次のように続けた。
《(編集部註:朝日新聞の)情報源は検察ではありえない(検察に出したのは国会に出したのと同じだろう)。昔のドラフトがどこかにまぎれこみ、それに内部告発者(?)が正式文書の表紙をつけて朝日に見せたのではないか。/根本的な疑問は、朝日が確認したという文書のコピーも写真も出てこないことだ。朝日としては取材源を秘匿するために見せないのだろうが、財務省もゴミになったドラフトまで、すべて洗い出すことはできない。電子ファイルは上書きされた可能性がある》
だが、3月11日には「森友文書『書き換え』疑惑についての訂正」というタイトルの記事を掲載。冒頭部分を引用させていただく。
《おとといのアゴラの記事の私の推測は外れたようだ。昨夜からの報道によると、財務省は12日にも「書き換え」の事実を認めるという。まだ全容は明らかになっていないが、私が間違えた部分を取り急ぎ訂正しておく》
検察ネタ元説の鋭い指摘も
「謝罪」ではなく「訂正」というわけだが、池田氏は「(財務省が)検察に出した(文書)は国会に出したのと同じだ」との推測は間違っていたとし、
《検察と違うバージョンを国会に出したら、それを見た検察がすぐ気づいて公文書偽造の動かぬ証拠になる。まさか近畿財務局がそんな単純な偽造をするはずがない――というのが私の常識的な見立てだったが、常識外のことが起こったようだ》
と分析してみせた。それに対して、鮮やかな印象を与えたのは、
《朝日新聞の情報源は、検察だと思われる。第一報の「契約当時の文書」を「検察に任意提出された文書」と読み替え、「複数の関係者」を「大阪地検特捜部」と読み替えると、この記事は理解できる。朝日が「原本」の写真を出せないのに「確認」したと主張する理由もわかる。この「原本」は今後も出てこないだろう。国家公務員法違反(捜査情報の漏洩)の証拠になるからだ》
の部分。要するに、謝罪の代わりに新事実を提示した、というパターンだ。産経新聞と同種と言えるかもしれない。
繰り返しになるが、どんなメディアでも、どんな識者でも、間違いを犯してしまうことはある。今は称賛を集めている朝日新聞も、数々の誤報、虚報を繰り返してきた。
この記事では「どのようにして過ちを正すか」に焦点を当ててみた。よって、朝日新聞の報道が事実だと明らかになっても、全く過ちを認めず、奇妙な理論で自分の正当性を誇示する人々は、一切取り上げなかったことを付記させていただく。 
 3/14

 

森友文書“改ざん”に忖度はあるのか 
財務省が森友学園の国有地売却に関する決済文書の改ざんを認めた問題で、政府は12日、14の文書に書き換えがあったと公表した。提出された80ページにわたる報告書の中には、政治家のほか森友学園の教育方針に賛同していたとされる安倍昭恵夫人の名前も記されていた。財務省の職員はなぜ彼らの名前を消す必要があったのか。
「打ち合わせの際『本年4月25日 安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは“いい土地ですから前に進めて下さい”とのお言葉をいただいた』との発言あり」
文書の中からこの「昭恵夫人」の名前は削除されたが、昭恵夫人のコメントは籠池氏の発言によるもの。昭恵夫人が実際にこの発言をしたかどうかは定かではなく、籠池氏からの伝聞ということになる。
お笑い芸人の小籔千豊は「今の報道とか野党は、これを籠池さんが言っていましたと言わずして、『前に進めてください』と昭恵夫人が言っていましたと、夫人が言ったことが決定したかのような心証を与える言い方をする。野党とか報道も汚いなと思う」とコメント。元財務官僚で、希望の党の大串博志衆院議員は「籠池さんが言ったということは事実。そういう機会を与えた総理夫人もどうかなと思う。総理夫人が簡単に名誉校長とか受けたら、どういう風に役所が感じるかというのは十分に考えるべきだと思う」と反論した。
改ざん後の文書では、そのほかの国会議員の名前が削除されたほか「特例的な内容」「本件の特殊性」という文言も削除されており、政治家からの指示や官邸への忖度があったのではという疑念が残る。
「特例的」「特異性」という言い回しについて、大串氏は「1つは(国有地に)ゴミの存在が明らかになって、開校時期が明らかになっている中で籠池さんが買いたいと言いだした特殊性。もう1つは、安倍昭恵夫人の関与疑惑。夫人付き秘書官の方が、財務省本省に対して本件に関して直接問い合わせをするようなことが行われていて、政府あるいは近畿財務局・理財局としては何らかの解決を図らなければならないという忖度があったのではないか。この2つの特殊性があるということはぬぐいきれないと思う」と指摘。
一方、慶應義塾大学特任准教授の若新雄純氏は、籠池氏の存在が一番の特殊要因だとし「『籠池さんてこんなにやばい人だった』ということを官僚の人は念のために書いていて、それが全ての発端になったんじゃないか。本当は答弁で交渉したと言っても良かったが、(佐川氏が)うっかり何のやりとりもしてないと言ってしまったから、辻褄合わせをしたという話。政治家が関与したというより籠池さんの交渉が面倒臭かったのでは」との見方を示した。
元財務官僚の高橋洋一氏も「(佐川氏は)最初から『交渉がないように機械的に処理した』という言い方をしたが、これはびっくりする。トラブルがあるんだから交渉があったのは当たり前。別に何の不思議もない。これだけ交渉があったということも決済文書を読めば分かる。それをあたかもないように話したので、佐川君大丈夫かなと思った」と佐川氏の答弁を振り返った。
一連の騒動は、官邸が官僚幹部の人事権を持つ“官僚システム”に問題があるのではとの見方もある。2014年、安倍政権は内閣人事局を設置し、幹部公務員約600人を一元管理した。佐川氏の辞任はトカゲの尻尾切りなのか、それともトカゲの頭なのか。
高橋氏は「(改ざんを)誰がどのように指示したか、もうちょっと検証したほうがいい。財務省も信用できないから第三者。佐川氏も含めて何人か告発されていて、大阪地検が受理しているので刑事事件にできる。刑事案件にすると、誰が悪かったかはっきり分かる。その過程で指示関係も分かる。国会で独立委員会みたいなものを作ることもできるので、誰がどういう風に言ったのかをまず固めないといけない。その結果、トカゲの尻尾切りなのか、頭切りなのかよりはっきりする」と主張。
大串氏は「トカゲの尻尾切りだと思う。内閣人事局というものが安倍政権の元でできて、役所の幹部600人くらいの人事を全部官邸が握っている。そこで働いていたら『官房長官に嫌われたらどうしよう』『総理に嫌われたらどうしよう』といろんな忖度をしなくてはいけないと思う。巨大な官邸の力からすると佐川さんは尻尾。『あなたたちの人事権は全部握っている』という力をあまりにも強く使いすぎる今の仕組みは行き過ぎなのでは」と考えを述べた。 
麻生氏「佐川が」「佐川が」 責任転嫁に躍起 
「森友学園」(大阪市)との国有地取引に関する決裁文書の改ざん問題で、財務省が「書き換え」を認めてから初めての国会審議が14日始まった。野党が欠席する中、政府・与党からは、理財局長だった佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官に責任を押し付けるような発言が相次ぎ、識者からは「国民の理解は得られない」と批判の声が上がった。
「(佐川氏の)答弁が誤解を受けることのないようにした。『そんたく』した話ではない」。14日午前の参院予算委員会。自民党の西田昌司氏から、財務省が文書を削除するなどした理由を問われた麻生太郎財務相は言い切った。佐川氏を呼び捨てにし、「書き換えは本省の利害で行われたもの。(政治家の)不当な圧力はなかった」と繰り返し、自身や安倍晋三首相らの関与がなかったと強調した。
「書き換えは佐川氏が自分に不都合なことを直したこと。自分のためにやった」「(削除された内容は)公表しても問題ない文書。書き換えにより、かえって(首相の)ご夫人や総理が迷惑を受けた」。西田氏の質問にも、改ざんの責任を同省に求めようとする思惑がにじむ。
西田氏の矛先は、学園の籠池泰典前理事長にも向けられた。補助金の不正受給による詐欺罪などに問われていることを強調。昨年3月の証人喚問で、事実と異なる証言をしたなどとして「まさに詐欺の語り口。(国有地売却問題は)詐欺で容疑を受けた人が首謀した事件だ」と断じた。
安倍首相も、決裁文書から削られた妻昭恵氏に関する記述について「(記載された発言は)籠池さんが(近畿財務局に)語ったこと」などと述べ、「書き換え前の文書を見ても、私や妻が関わっていないということは明らか」と断言した。質疑を通じ、改ざんなどの責任を財務省や籠池氏にとどめようとする政府と与党の「連係プレー」を印象づけた。
政治アナリストの伊藤惇夫さんは「政府が佐川氏や財務省理財局に責任を押し付けようとしているのは見え見えで、このままでは国民の理解を得られない」と批判。「与党側に『重要法案の審議が進まない』という声があるが、問題を1年間もうやむやにしてきたのは政府・与党だ。与党側が佐川氏や昭恵氏の国会招致に応じなければ議論は進まないだろう」と語った。  
森友文書改ざん 本省の職員18人、決裁に関与 
「森友学園」を巡る文書改ざん問題で、財務省は14日、安倍晋三首相の妻昭恵氏や複数の政治家の名前が記載されていた改ざん前の決裁文書について、2015年4月に当時の理財局次長ら本省の職員18人が決裁に関わったとする記録を開示した。国会内で開かれた野党の会合で明らかにした。学園との取引が「政治案件」という認識が、近畿財務局だけでなく本省でも広く共有されていた様子がうかがえる。
一方、財務省理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官は昨年3月の国会答弁で、政治家の関与について「政治家からの問い合わせはあるが記録は残っていない」と説明していた。
改ざんされた14件のうち、15年4月30日付の決裁文書に関して、新たに「決裁・供覧欄」の記録などが開示された。近畿財務局の求めに応じて学園への貸し付けを理財局が承認する内容で、当時の飯塚厚理財局次長(現関税局長)ら18人の氏名が記されている。
この決裁文書には、学園を訪問した昭恵氏が感涙したとする記事や、鴻池祥肇元防災担当相や平沼赳夫元経済産業相の秘書らが財務局に陳情した内容などが記載されていたが、同省によると、昨年2月下旬から4月までの間に削除されていた。 
自殺職員遺書「書き換え指示された」財務省火だるま 
森友学園への国有地売却をめぐる決裁文書14件で改ざんを認めた財務省は、13日も野党の追及で“火だるま”になった。改ざんの目的や指示した人物など肝心な部分は調査が続き、結果公表の時期も未定だ。
一方、森友案件の担当部署にいた近畿財務局職員の自殺に関し、遺書に文書の書き換えを財務省から指示されたと書かれていたとする一部報道も、問題視された。麻生太郎財務相は重ねて辞任を否定したが、自民党内では安倍晋三首相の責任論も浮上。安倍政権は四面楚歌(そか)に陥り始めた。
公文書改ざん判明から一夜明けた13日。野党が毎日国会内で開くヒアリングは、2時間に及んだ。改ざんの事実こそ認めた財務省だが、改ざんの目的や指示した責任者、関わった人数などの実態は、省内の調査を理由に明かしていない。この日も、富山一成・理財局次長は「調査は続いている」と明確な答弁を避け、質問と答弁がかみ合わず、質問を畳みかけられて言葉に窮する場面もあった。
会場は冒頭から、重苦しい空気が流れた。土地売却を担当した部署に所属した近畿財務局職員が7日に自殺した問題で、職員が本省の指示で文書を書き換えさせられたと遺書に記述があると、13日の読売新聞夕刊が報じたためだ。富山氏は事実関係を問われ、「職員個人のことで、コメントは控えたい」と答えを控えた。「職員の奥さんと連絡が取れないという情報があり、遺書も消えたという。(財務省が)どこかにかくまっていることはないのか」との指摘も出たが、富山氏は「報道を承知していない」と口は硬かった。
一方、会計検査院に財務省と国土交通省がそれぞれ内容が異なる決裁文書を出していた問題で、財務省は今月5日に国交省から違いを指摘され、改ざん前の資料のコピーを渡された。その段階で改ざんを把握したものの、国会には12日まで報告しなかった。会計検査院からも「心外。あってはならない」と批判された富山氏は「これとこれが見つかったという報告方法もあるかもしれないが、トータルとして(まとめて)12日に出した」と釈明。「(その前に国会に出した改ざん後の)大量のコピーは、無駄だったね」と、森裕子参院議員に皮肉られた。
一方、麻生太郎財務相は「責任を取らないのは世の中に示しがつかない」(立憲民主党の辻元清美氏)と、引責論が強まっている。麻生氏は「原因究明と再発防止が与えられた仕事」と辞任を否定したが、状況は厳しさを増している。 
田原総一朗「財務省『文書書き換え』問題の背景に官僚の怒りか」 
3月8日、財務省は森友学園への国有地売却に関する決裁文書の写しを参院予算委員会に提出した。
決裁文書と、国会議員たちに開示した文書とは異なっていて、書き換えられているのではないか、と野党が強い疑念を抱き、国会が紛糾し続けていたのだ。きっかけは、3月2日に朝日新聞が1面トップで大きく報じた疑惑であった。
朝日新聞が確かめたところ、決裁文書と、その後、国会議員たちに開示した文書の内容に違いがあることがわかったという。
「契約当時の文書には学園とどのようなやり取りをしてきたのかを時系列で書いた部分や、学園の要請にどう対応したかを記述した部分があるが、開示文書ではそれらが項目ごとなくなったり、一部消えたりしている。(中略)財務省は国会で学園との事前の価格交渉を否定し続けているが、『学園の提案に応じて鑑定評価を行い』『価格提示を行う』との記載もあった。開示された文書では、これらの文言もなくなっている」(3月2日付朝日新聞)
朝日新聞がこれほど自信を持って書き切るということは、契約当時の文書、つまり原本のコピーを入手しているのであろう。
朝日新聞によれば、両方の文書ともに決裁印が押されているという。となると、書き換えは公文書偽造にあたる疑いがある。
その原本について麻生太郎財務相は、文書は森友学園の土地売却問題を調べている大阪地検に提出しているため、書き換えられたのかどうか確認のしようがない、と国会で繰り返し述べている。財務省の担当幹部も、「捜査に影響が生じるので介入できない」と答えている。
だが、こうした答弁はまったく説得力がない。国会が文書を提出せよ、と要求すれば、大阪地検には拒否する権限はないはずであり、何よりも財務省の担当官僚に問い合わせれば、書き換えがあったのかどうかは確かめられるはずである。
このような、つじつまの合わない答弁を繰り返していると野党は国会への出席を拒否し、安倍内閣自体が危なくなるはずである。
何人かの自民党幹部に、この文書問題についてオフレコで問うた。誰もが、朝日新聞があそこまで自信を持って書くのは文書のコピーを入手しているためであり、そして誰もが財務官僚の何者かが、朝日新聞にリークしたとしか思えない、と言った。それ以外の手段で文書を入手できるとは考えられない、というのだ。
では、なぜ財務官僚が安倍内閣にダメージを与えるような行動をしたのだろうか。財務省の事情に詳しい元政治家は「森友学園の土地売却で、価格を8億円以上安くした。これは財務省の安倍内閣に対するとんでもない忖度(そんたく)だ。文書の書き換えも、忖度ゆえの公文書偽造だ。これでは財務省が情けなさすぎると感じた単数か複数の財務官僚がリークしたのではないか」と語った。
3月8日、なぜか財務省は、決裁文書として国会議員に開示されたのと同じ内容の文書を国会に提出した。これが唯一の文書だ、というのであろうか。
となると、朝日新聞のスクープが事実でないことになり、朝日新聞としては、確かな根拠ありと示す必要が出てくる。だが、このように朝日新聞を追いつめるのは、実は安倍内閣自体が追いつめられることになるのではないか。 
橋下徹"これが財務省書き換え問題の真相" 3/14
不正の事実が漏れなかった財務省という組織の恐ろしさ
安倍晋三首相は忖度イコール悪という認識で、財務省組織に自分への忖度は一切なかったというスタンスで臨んだ。だからこそ「私や妻が関係していたら総理大臣や国会議員を辞める」という発言まで行った。そのことを受けて、財務省は、安倍政権と森友学園の関係性が疑われることにつながる森友学園への配慮などは一切ないというスタンスで臨むことになった。
他方、僕は森友学園の小学校新設申請を巡る問題について、「大阪府庁の職員は僕に忖度していたはずだ。ただし違法性・不正はない。それでも私学審査に不備があったことは申し訳ない」というスタンスで臨んだ。松井一郎大阪府知事にも、徹底した事実解明をお願いした。
大阪府は、ただちに関係者へのヒアンリングなどの事実調査をやった結果、僕や松井さんの規制緩和の方針を受けて大阪府私学課は森友学園の審査に臨んだという事実を明らかにした。つまり僕に忖度していたわけだ。ただし僕や松井さんが個別の指示をしたことはないことも確認してくれた。その上で私学課の審査の不備・問題点を明らかにし、それに対する対策を講じることとなった。
もし安倍さんが、僕と同じようなスタンスで財務省組織に大号令をかけていたらどうなっていたであろうか。つまりこの森友学園問題が発生した当初に、役所の忖度性質を十分認識した上で、「自分の妻が森友学園の名誉校長に就任したことが、その後の財務省と森友学園の土地取引に少なからず影響したと思う。違法性・不正はないが、この点は申し訳なかった。森友学園との契約経緯がどのようなもので、どこに問題があったのかを徹底的に明らかにする」という方針を示していたらどうなっていたか。
財務省は、会計検査院が報告したような事実を自ら報告したであろう。首相夫人が名誉校長に就任したことが少なからず影響したことも報告したかもしれない。安倍さんがこのような方針を示せば、書類やデータを徹底して廃棄するというよりも、むしろ徹底して書類やデータをかき集めて事実調査をし、どこに問題があったのかを明らかにしたであろう。そして公文書を書き換えることもなく、職員が自殺することもなかったであろう。何よりもこの1年間の無駄な国会というものもなかったであろう。
財務省は単独で書き換えをやったのか。安倍さんや麻生さん、そして政権に相談はなかったのか。相談がなければ、それはそれで相談なくこのようなことをやってしまう財務省は恐ろしい。そして幹部や複数人の職員が関与しながら、誰もストップをかけない。
財務省は軍隊的組織ともよく言われるが、徹底した上意下達。最後の最後まで不正の事実が報道機関にリークされなかった。
加計学園問題のときには、文部科学省からリークがあった。陸上自衛隊日報問題のときには防衛省か自衛隊筋からリークがあった。ところが財務省はある意味鉄壁な情報管理が行われ、違法な組織方針にすら反する者が出てこない。これは逆に恐ろしい。  (略)
安倍政権はなぜ事実をきちんと確認しようという指揮命令をしなかったのか。どう考えても、森友学園を巡る財務省の国会答弁は国民をバカにするような対応だった。あれだけ必死になって書類やデータが廃棄されたという答弁を連発しながら、関係者に確認もしないという。この財務省の対応を正すのは麻生さんと安倍さんだった。財務省はどこまで政権に相談・報告をしていたのか、そして財務省側が出してくる事実を政権はどこまで検証したのか。
会計検査院の報告書にあるような事実を、財務省自らが報告してくれば、森友学園との土地取引が異常な取引だったことは一目瞭然である。そのときに役所に突っ込みを入れるのが政治の役割である。また、あれだけの異常な国会答弁をやっているときに、残っている書類の確認はしなかったのか。システム変更でデータが消去になるというのであれば、なぜそれにストップをかけなかったのか。そもそも土地価格の算出過程をどこまで聞いて、おかしな点をどこまで突っ込んでいたのか。
これら政治の役割を怠り、財務省が暴走することを安倍政権が許してしまったのであれば、それは政権の責任である。組織がここまでのことをしておいて、そのトップたちに何の責任もないということになれば、今後、日本社会においては、民間企業の不祥事についてトップは何の責任も負わなくてよくなるだろう。民間企業の不祥事の多くは、トップの知らないところで、組織の慣行や現場の作為で行われる。しかしそれでもトップは責任を負わされる。政府というものは、民間企業に対して指導や処分をする立場であることを十分に踏まえて、民間企業に求める責任と同じだけの責任を政府は負わなければならない。
そして、安倍さんの「私や私の妻が関係していたなら総理大臣と国会議員を辞める」という2017年2月17日の発言が、財務省が暴走した根本原因だと思う。
佐川氏の答弁に合わせた文書書き換えは安倍政権への忖度だ
3月11日(日)時点の情報でここまで書いたが、その後、衝撃的な事実がどんどん明らかになってきた。
麻生太郎財務大臣は、辞任はしない考えを示した。そして責任は佐川宣寿・前国税庁長官(元財務省理財局長)にある、と。佐川氏が辞任するときまで、佐川氏は良い人材だ、適材適所だと言っていたのに。事実調査の大号令をかけなかったのは麻生財務大臣だ。
財務省は、理財局単独の行為であり、安倍政権への忖度はなかったという認識を示した。ここまで政治に対して忖度しまくる組織であるのに、まだこのように言うか。財務省は、佐川氏の国会答弁に合わせる形で文書の書き換えが行われたという認識。佐川氏に責任の全てを押し付ける腹であろう。
しかし、今回、消された事実の中には、佐川氏の答弁に整合させたとは思えないものもたくさんある。特に政治家の名前だ。
安倍さん、麻生さんの名前は、もともと森友学園の概要説明の中で日本会議国会議員懇談会の副会長や特別顧問であることが記されていただけである。安倍さん、麻生さんが財務省に不当な働きかけをしたような事実が記載されていたわけではない。そうであれば、政治家からの不当な働きかけはなかったという佐川氏の答弁に合わせるためだけに、このような形でしか名前が出ていない安倍さん、麻生さんの名前をわざわざ消す必要はない。そのままにしていても本来何も問題はない。
しかし財務省はスーパー忖度して、安倍さん麻生さんと森友学園との関係が一切疑われないように、安倍さん麻生さんの名前を完全消去したのだ。
また、鴻池祥肇参議院議員サイドが2013年8月、森友学園の件で陳情していることが消されている。しかし不当な働きかけをしたわけではない。そうであれば佐川氏の答弁と整合させるために消す必要はない。鴻池氏は、麻生派の有力議員である。ということは麻生さんへの忖度であろう。
これら安倍さん、麻生さん、鴻池さんの名前の消去は、まさに安倍政権への忖度そのものだ。
さらに消された政治家の名前には、中山成彬衆議院議員、杉田水脈衆議院議員、三木圭恵元衆議院議員、上西小百合前衆議院議員もある。しかし、これらの者は森友学園問題で特段何らかのキーパーソンになっているわけではないし、その記載も「学園に来訪した」というどうでもいい事実である。ゆえに佐川氏の答弁に整合させるために、その者たちの名前をわざわざ消す必要もない。
にもかかわらず、なぜあえてその名前を消したのか。それは後に続く安倍さんの奥さんである昭恵さんの来訪記録を消すためである。つまり昭恵さんの来訪記録だけを消して、その他上記4名の来訪記録を残してしまうと、昭恵さんの来訪記録だけが記載されていないことがかえって不審に思われる。ゆえに上記4名の人物の名前とともに昭恵さんの名前を一括で消したのである。すなわち、佐川氏の答弁に整合させるために消したのではない。それは、昭恵さんの名前をとにかく消すために、一括で消したのであり、これは2017年2月17日の「私や私の妻が関係していたなら私は総理大臣と国会議員を辞める」という安倍さんの発言を忖度したにほかならない。
そして書き換え前の文書の2014年4月28日の欄では、森友学園元理事長の籠池泰典氏側が「本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めて下さい。』とのお言葉をいただいた」と発言した、と記載。その上で、「森友学園籠池理事長と夫人が現地の前で写っている写真を提示」とも付け加えられていたが、この記述が削除された。
スーパー忖度の原因はズバリ安倍さんが「辞める」と言い切ったこと
まさに森友学園問題の核心部分である。
森友学園問題は、首相夫人の昭恵さんが学園と関係が深く、その後名誉校長に就いたことが、土地の大幅値引きに影響したのではないかというものであった。
安倍さんは森友学園問題が浮上した直後の2017年2月に「私や妻が関係していたなら私は総理大臣と国会議員を辞める」と国会で言い切った。この安倍さんの発言を受けて、財務省がスーパー忖度し、この昭恵さんの名前が出てくる籠池氏の発言や昭恵さんの写真提示の記述を削除したとしか考えられない。
佐川氏の森友学園問題発覚当初(2017年2月)の答弁は、「適正な価格で学園に売却した」(2月24日)、「国会議員などの不当な働きかけは一切ない」(同日)、「処分は法令に基づき適正にやっている」(同日)「価格についてこちらから提示したこともないし、先方からいくらで買いたいといった希望もない」(3月15日)というものである。佐川氏の答弁と整合させるために削除したというのであれば、これら答弁に関連する記述を削除すればよく、昭恵さんに関する記述を削除する必要も理由もない。
佐川氏の答弁と整合させるために削除した部分もあるだろうが、安倍さんの発言と整合させるために削除したものもある。にもかかわらず、この期に及んで安倍政権と財務省は、佐川氏の答弁に整合させるためだけに削除が行われたのであり、政権への忖度はない、と言い訳する。佐川氏の答弁に整合させるためだけなら、昭恵さんの名前をわざわざ消す必要はないのだ。
そもそも佐川氏が後に客観的な事実と整合しなくなり、公文書の書き換えまでしなければならなくなるような答弁を、なぜ当初にやったのか。局長クラスの国会答弁で、しかも国会で追及されることが分かっている森友学園問題に関する答弁は、幹部級のメンバーも含めた答弁調整会議で答弁内容や答弁方針を決める。問題が重要であれば、事務次官や大臣、それこそ首相もその答弁調整会議に参加する。このような答弁調整会議の仕組みがあるにもかかわらず、佐川氏たちは何の準備もせずに国会答弁を行い、その佐川氏の間違った答弁に合わせるためだけに公文書の書き換えが行われたというのであろうか。
そんなことはない。財務省という抜群に事務処理能力に長けた組織である。佐川氏が国会答弁をするにあたって、本件土地の取引経緯は十分に確認しているはずである。そして法執行のプロである佐川氏たちであれば、今回の土地取引は、違法不正がなかったにせよ、会計検査院の報告書(2017年11月)に指摘されているように前例のない、異例づくめの特例的な契約であることは十分に認識していたはずである。
前例を究極に重んじる財務省が、本省も関与しながら、なぜ異例・特例の契約を行ったのか。籠池氏が「うるさ型」の人物で、早く土地処分を完了したかったという役所の気分もあったであろう。しかし籠池氏は、財務省との交渉において昭恵さんの名前をちらつかせており、また学園の名誉校長に就任した昭恵さん付きの秘書が土地取引に関して直接財務省に問い合わせるようになった。このような状況下では、財務省の頭に、強い政治力を発揮している安倍政権の顔は全くちらつかなかったと断言することはできないだろう。
財務省は幹部級の答弁調整会議でこのような事実を把握した上で、法令に基づいて適正な取引だったという答弁方針を決定した。財務省は間違ったことは絶対にしないというエリート集団が陥りがちな無謬性を死守するためという側面もあるだろうが、安倍さんの「私や妻が関係していたなら総理大臣と国会議員を辞める」という発言を忖度したことも間違いない。
安倍さんは「敵」だった財務省は忖度しないと誤解した?
近畿財務局という財務省の地方機関が独断で財務省本省を騙し続けたという場合もある。しかしそれはそれで、近畿財務局が本件土地取引の異常性を認識しているということであり、その取引の異常性は、うるさ型の籠池氏の存在や損害賠償請求されるかもしれないというリスクに加え、昭恵さんの存在も起因したことは否定できない。本省が知らずとも、近畿財務局という財務省組織が、昭恵さんの存在を意識して前例のない異例の取引をやったことは否定できない。
仮に佐川氏が答弁調整会議において詳細な事実を把握しないまま国会答弁を行ったというのであれば、それ自体財務省の失態でもあるが、もしそうであれば、何も分からないまま、なぜあのような言い切りの答弁を行ったのか。そこに安倍さんの発言が少なからず影響したことは間違いない。
ただし安倍さんの心境もよく分かる。消費税増税問題では、安倍さんは財務省と闘っていた。財務省は内閣が倒れようがそんなことはおかまいなしに自分たちの主張を押し通す。財務省が、増税しても景気に影響がないと安倍さんに間違った説明をしたり、増税が必要という世論作りを必死にやっていたりしたことは周知の事実だ。
政治家は役所と闘う場面がある。役所も政治家の寝首を掻いてくることがある。これが政治の現実だ。だから安倍さんとしては、財務省が俺のことを忖度するわけがない、と思っているのかもしれない。しかし役所は政治的に弱い者とは闘うが、政治的に強い者には忖度する。安倍政権発足時には、最強の官庁と言われる財務省はいつもの通り政権と対峙する意気込みだったのであろうが、内閣人事局も動き出し、数度の国政選挙での圧勝という結果によって安倍政権は財務省が忖度する存在に変わったことも事実だ。  (略)
森友学園問題が発覚したときに、昭恵さんが学園と関係が深く、名誉校長にも就任していたということであれば、安倍さんや安倍政権は本件土地取引の詳細について事実調査をすべきだった。財務省が組織防衛も含めて適正な取引だったと言い続けても、そこに介入して事実確認していくのが政治の役割である。もちろん自分たちでできないのであれば、こういうときこそ第三者を活用し、本件土地取引の異常性を認識すべきであった。
何よりも財務省のあの「適正な取引だった」「書類やデータは全て廃棄した」「追加の確認をするつもりはない」という国民をバカにしたような答弁を追認し、その答弁を改めさせなかった安倍政権の責任は重い。
本来であれば、財務省は、本件土地取引の異常性・特例性や、籠池氏が昭恵さんの名前をちらつかせていたことなどを安倍政権にきちんと報告すべきであった。その報告があれば、安倍さんもあのような強気一辺倒の国会答弁にはなからなかっただろう。財務省が安倍さんにきちんと報告できなかったことも、安倍さんの「私や私の妻が関係していたなら総理大臣と国会議員を辞める」という発言が影響していたことは間違いない。  (略)
安倍さんは、昭恵さんの森友学園への関わりや名誉校長就任の失敗を素直に認め、違法性・不正はなくても財務省の忖度があったことを率直に認めるべきである。さらに自身の「私や私の妻が関係していたなら総理大臣と国会議員を辞める」という発言が、この前代未聞の公文書書き換え事件を生んでしまったことも素直に認め、謝罪反省すべきである。麻生大臣のその後の反省のかけらも見えない不遜な言動は直ちに止めさせ、安倍さんの大号令の下、強力な権限を付与した第三者に徹底した調査を行わせるべきである。決定的な証拠が出る最後の最後まで、国会と国民を騙し続けた財務省と、これまで財務省の言い分を鵜呑みにし、調査も何もやっていない今の段階で政権への忖度はなかったと言い切る麻生大臣に、調査する資格はない。 
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「森友」文書書き換え財務省調査結果 
政治とのつながり部分はすべて削除
書き換え前の文書には安倍総理大臣の妻の昭恵氏など政治家やその家族の名前が数多く書かれていて、財務省や近畿財務局が森友学園と政治家などとのつながりを意識していたことがうかがえます。そして、こうした名前が書かれていた部分はこれまで開示されていた文書ではすべて削られていました。
( [ ] が削除された記述)
このうち、昭恵氏の名前は国有地の貸し付け契約に関する決裁文書に添付された「これまでの経緯」という資料の中にありました。
削除される前は平成26年4月28日に行われた打ち合わせでの学園側の発言として、[ 打合せの際、「本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから前に進めてください』とのお言葉をいただいた」との発言あり(森友学園籠池理事長と夫人が現地の前で並んで写っている写真を提示)] と書かれていました。
さらに平成27年1月8日に森友学園が小学校の運営に乗り出すことを伝える新聞社の記事がインターネットに掲載されたとしたうえで、[ 記事の中で、安倍首相夫人が森友学園に訪問した際に、学園の教育方針に感涙した旨が記載される ] と書かれていました。
また「森友学園の概要」をまとめた文書では、理事長だった籠池泰典氏が「日本会議大阪」に関与しているとしたうえで、この団体を説明する注意書きとして、[ 国会においては、日本会議と連携する組織として超党派による「日本会議国会議員懇談会」が平成9年5月に設立され、現在、役員には特別顧問として麻生太郎財務大臣、会長に平沼赳夫議員、副会長に安倍晋三総理らが就任 ] と書かれていました。
さらに参考として国会議員などの学園の訪問状況も記されていて、平成20年から25年にかけて学園を訪れた5人の議員の名前のほか、昭恵氏についても平成26年4月に講演や視察を行ったことが記されていました。
このほか、籠池氏から事務所が相談を受けていたことを明らかにしている鴻池元防災担当大臣についても、[ 「本件は、鴻池祥肇議員から近畿局への陳情案件」] などと複数の箇所に秘書の名前がありました。
同様に平沼赳夫元経済産業大臣と故・鳩山邦夫元総務大臣の秘書が森友学園の国有地取引をめぐって財務省や近畿財務局に相談をしていたと書かれていました。
鴻池 元防災相の記述は
鴻池祥肇 元防災担当大臣について書き換え前の複数の決裁文書に [ 「本件は、平成25年8月、鴻池祥肇議員(参・自・兵庫)から近畿局への陳情案件」とか平成25年8月13日に「鴻池祥肇議員秘書から近畿局へ照会(受電)。籠池理事長が、本件土地について購入するまでの間、貸付けを受けることを希望しており、大阪航空局に直接相談したいとの相談を受ける」] などの記載があります。
そして、8日後の8月21日に近畿財務局の担当者が同席する形で籠池前理事長が大阪航空局を訪れたことが書かれていますが、こうした記述はいずれも書き換え後の文書から削除されています。
鴻池氏の秘書は去年3月のNHKの取材に対し、籠池前理事長から国有地の売却手続きなどについて面談や電話で相談を受け、近畿財務局や大阪航空局に合わせて8回問い合わせの電話をしたことを明らかにしていました。
また鴻池氏の事務所が作成した「陳情報告書」には平成25年8月からおととし3月までの間に籠池前理事長から繰り返し相談を受けていたことが記録されていて、鴻池氏が同席した面談では「上からの政治力で早く結論が得られるようにお願いしたい。土地の評価額を低くしてもらいたい」と要望があり、「ウチは不動産屋ではありません」と答えたと記載されています。
また鴻池氏は去年3月の会見で4年前の平成26年4月中旬、国会のみずからの事務所で籠池前理事長の夫婦と面会し封筒のようなものを渡されそうになったことを明らかにしていました。鴻池氏は「財務省か大蔵省かわからないが、お願いの儀があるようなことをちらっと聞いた。同時に、紙に入ったものを差し出され、『これでお願いします』と言われた。一瞬で、カネだとわかった。だからそれを取って『無礼者』と言い、そういうのは教育者と違う、『帰れ』と言った」と述べ、差し出されたものを突き返したと説明していました。
去年3月の国会で当時、理財局長だった佐川 前国税庁長官は「籠池前理事長と近畿財務局の面会に政治家による仲介は一切なかった」と説明し、個別の面会記録は残っていないと答弁していました。
平沼 元経産相の記述は
平沼赳夫元経済産業大臣について、書き換え前の決裁文書には [「H27.1.29平沼赳夫衆議院議員秘書から財務省に『近畿財務局から森友学園に示された概算貸付料が高額であり、何とかならないか』と相談。財務省は『法律に基づき適正な時価を算出する必要があるため、価格についてはどうにもならないこと、本件については学校の設立趣旨を理解し、これまで出来るだけの支援をしていること』を説明」] と記載されています。
平沼氏をめぐっては大阪府が去年4月、森友学園が開校を計画していた小学校の認可をめぐって、平沼氏側から問い合わせがあり、当時の大阪府の担当職員が、「『学園の理事長に対する大阪府の職員の態度が悪い』という連絡があった」などと話していることを明らかにしていました。
これについて平沼氏の事務所は、去年4月のNHKの取材に対し、「森友学園の小学校の認可申請に関連して、平沼議員本人や事務所スタッフが大阪府に電話などで連絡を取ったことは一切ない」と説明していました。
鳩山元総務相の記述は
おととし亡くなった鳩山邦夫元総務大臣について書き換え前の決裁文書には [「H27.2.16鳩山邦夫衆議院議員秘書から国会連絡室に『森友学園が近畿財務局から国有地を借受ける件について相談したい』との連絡」とか「H27.2.17鳩山邦夫衆議院議員秘書が近畿財務局に来局し『近畿財務局から森友学園に示された概算貸付料が高額であり、何とかならないか』と相談。近畿財務局はH27.1.29の財務省対応と同様な説明を行う」] と記載されています。
平成27年1月29日には平沼元経済産業大臣の秘書が森友学園への国有地の貸し付け料をめぐって財務省に相談し、「財務省は『法律に基づき適正な時価を算出する必要があるため、価格についてはどうにもならないこと、本件については学校の設立趣旨を理解し、これまで出来るだけの支援をしていること』を説明」と記載されていました。
北川イッセイ元国土交通副大臣の記述は
自民党の北川イッセイ元国土交通副大臣について書き換え前の決裁文書には [「H27.1.15森友学園が国土交通省北川イッセイ副大臣秘書官に『近畿財務局から示された概算貸付料が高額であり、副大臣に面会したい』と要請。国土交通省は『貸付料は近畿財務局において決定する内容であるため、面会しても意味はなさない』旨回答」] という記載があります。
森友学園の籠池前理事長は去年3月の証人喚問で北川元副大臣について「国有地の土壌を除去する費用を大阪航空局に代わって立て替えたが、『早く返還して欲しい』と依頼した」と述べていました。
一方、北川元副大臣は去年3月のNHKの取材に対し「籠池氏とは会ったこともなく知らない。何かを頼まれたことは一切ない」と発言を否定していました。
財務省の調査結果 全文書
財務省が書き換えを認めた14の文書はあわせて78ページの分量があります。
このうち元の文書が削られたり、書き換えられたりした部分を一続きの文書や文言ごとに数えるとおよそ310か所にのぼりました。 
安倍首相がまたも大嘘答弁! さらに土地取引に首相も関与との情報も 
この期に及んで、安倍首相の虚偽答弁がまたも発覚した。問題となっている決裁文書改ざんの事実をいつ知ったのかと昨日の参院予算委員会で問われた安倍首相は「11日に報告を受けた」と答弁したが、これがとんだ大嘘だったのだ。
朝日新聞が決裁文書の改ざんを報じたのは今月2日のことだったが、その3日後の5日に、じつは国土交通省が書き換え前文書を確認して「書き換えられた可能性が高い」旨を首相官邸の杉田和博官房副長官に報告していたというのだ。
5日には改ざんの報告を受けていたのに、「捜査に影響するので答えられない」などと12日の改ざん前文書の公表までシラを切ってきたことも国民をバカにしているが、問題は最初に紹介した安倍首相の昨日の答弁だ。
きょうの会見で菅義偉官房長官は、国交省の報告を杉田官房副長官から6日に報告を受けていた事実を認め、安倍首相も「そうした動きがあることは承知している」と発言。ようするに、少なくとも6日には安倍首相は改ざんの事実を知っていたというのに、「11日まで知らなかった」などと嘘をついていたのである。
安倍首相が息を吐くように嘘をつく人間であることは過去のさまざまな発言からもはっきりしていたことだが、まさか、ここまで国民から不信の目で見られているいま、すぐにバレる嘘を堂々と国会で答弁していたとは……。呆れてものも言えない。
いや、そもそも安倍首相が改ざんの事実を6日に知ったという話自体、誰も信じてなどいないだろう。だいたい、これまでの安倍首相の行動パターンからいえば、朝日がスクープした時点でいつものように「朝日新聞のフェイクニュースだ!」とがなり立てていたはずだ。それをしなかったということこそ、改ざんの事実を知っていたということを如実に表しているだろう。
実際、このことをきょう放送の『ひるおび!』(TBS)で作家の室井佑月氏が指摘したのだが、すると、“御用ジャーナリスト”の田崎史郎・時事通信社特別解説委員は、こんなことを言い出した。
「2日の報道を受けて、安倍さんは内輪の席なんですけども、結構、朝日新聞批判をされていたときもあるんですよ」
「予算委員会でやってたとしたら、言ってたと思いますよ」
事前に知っていたかどうかの証拠が「裏では朝日バッシングをしていた!」って……。必死に安倍首相を擁護しようとしたものの、むしろ安倍首相の相変わらずな幼稚さを暴露してしまうとは。これこそまさに「惨めな言い訳」というやつだろう。
本サイトでは何度も言及してきたが、今回の改ざんは、麻生太郎財務相が主張している「佐川宣寿前理財局長が国会答弁に合わせるかたちで書き換えた」というような話ではけっしてなく、安倍首相の「私や妻が関係していたということになれば総理も国会議員も辞める」という答弁に合わせて改ざんしたとしか考えられない。しかも、約300箇所にもおよぶ改ざんは役人の判断でやれるようなものではない。政治の力が働いていたことは明白だ。
しかも、公表された改ざん前文書によって、土地取引に昭恵夫人が深く関与していたことがはっきりしたが、問題はそれだけではない。じつは、安倍首相自身が、土地取引の段階から何らかのかたちでかかわっていた可能性もあるのだ。
というのも、森友学園と国の間で土地のゴミ撤去費用交渉が行われていた最中、安倍首相は国有地払い下げの“責任者”と何度も会っていたという事実があるからだ。
たとえば、借地契約締結後の2015年9月4日、小学校建設工事を請け負った設計会社所長ら森友学園関係者が近畿財務局を訪ね、近畿財務局の統括管理官と大阪航空局調査係と話し合いをおこなっているが、この森友学園と国が面談した日の前日、安倍首相も官邸である人物と会っていた。その人物とは、当時、財務省理財局長だった迫田英典氏だ。
首相動静によれば、15年9月3日午後2時17分、迫田氏は理財局長として、財務省の岡本薫明官房長とともに官邸入り。10分間、安倍首相となんらかの話し合いをもっている。しかも、その翌日の午後、安倍首相は国会をサボって大阪入りし、読売テレビの『情報ライブ ミヤネ屋』に生出演したあと、冬柴鉄三元公明党幹事長の次男の料理店「かき鐵」で食事。一方、昭恵夫人はそのまた翌日の9月5日に、森友学園の経営する塚本幼稚園で講演をおこない、その場で小学校の名誉校長に就任している。
安倍首相と迫田氏が面談したのはこれだけではない。迫田氏は2015年7月に国有地を管轄する理財局長になってから、首相動静に記録されているものだけでも、7月31日、8月7日、9月3日、10月14日、12月15日と、半年の間に5回も会っているのだ。総理大臣が、主計局長や主税局長と違って傍流の理財局長とこんなに頻繁に会うというのは異例のこと。実際、前任の理財局長・中原広氏が総理と面談したのは在任中2回だけだった。
じつは、迫田氏と安倍首相とはもともと密接な関係をもっているという見方がある。
「迫田氏は東大卒で1982年に大蔵省入り、主計局次長などを歴任しましたが、事務次官レースの本命からは外れていた印象でした。ですが、迫田氏が内閣官房内閣審議官だったとき第二次安倍政権が発足、そのころに安倍首相から目をかけられていたと聞いています。迫田氏の出身は安倍首相の地元である山口県下関市。その縁じゃないかとも言われていましたね。そのためか2014年ごろには、首相を後ろ盾にして事務次官の目があるという噂も出ていました」(大手紙財務省担当記者)
実際、迫田氏は理財局長になる以前、2014年7月からの総括審議官時代にも安倍首相と3回面談している。こうした親密さを見ていると、迫田氏は安倍首相の名代として、その意向を反映、もしくは忖度するかたちで森友学園に便宜を図っていたのではないかという疑念が頭をもたげてくるのだ。
文書改ざん問題の本質は、なぜ〈特例〉の取引がおこなわれたのか、という点にあることは間違いなく、改ざん前文書を見ても、総理大臣夫人付き職員だった谷査恵子氏が財務省に送った「口利きFAX」の存在をとっても、昭恵夫人の存在が土地取引に「神風を吹かせた」ことはあきらかだ。だが、はたして安倍首相は、そんな妻の言動を黙って見ていただけなのか──。
いまだに自民党は昭恵夫人の証人喚問を拒否しつづけているが、昭恵夫人のみならず、谷査恵子氏、そして迫田元理財局長の国会招致も実施されなければ話にならないだろう。 
森友学園文書の書き換え疑惑、次はこうなる 
3月2日、森友学園をめぐる公文書書き換え疑惑を朝日新聞が一面トップで報じた。森友学園の国有地取引をめぐる財務省の決裁文書が、決裁後に書き換えられた疑いが浮上したのだ。
朝日新聞によれば、以下の通りだ。契約当時の文書には、学園とのやり取りを時系列で書いた部分や、学園の要請への対応が書かれていた。だが、開示文書では削除されるなどしているという。
両文書とも起案日、決裁完了日、番号は同じ、決裁印もともに押されているという。つまり、公文書偽造だ。れっきとした犯罪である。
これは、どういうことか。自民党幹部に聞いてみると、「おそらく財務省内からのリークではないか」と言う。財務省の官僚が、元の文書を朝日新聞に渡したらしいという。内部告発の可能性があるのだ。財務省内で、混乱が起きているようだ。9日には、財務省の森友担当の職員が自殺したことが明らかになっている。
大阪府の国有地が、鑑定評価額から8億円以上値引きして、森友学園に売却された。これは財務省が、安倍首相に「忖度」したとされている。
この件に関して財務省は、話し合いはなかった、文書は捨てた、としてきた。8億円の値引きについての話し合いがばれるとまずい。だから、その過程が書かれていた元の文書を書き換えた。つまり、当時の理財局長だった佐川宣寿元国税庁長官の「文書は破棄した」という国会答弁は嘘だった、ということになる。
こうした事態に憤った官僚が、情報をリークしたのだろう。元の文書については、裁判中のため手に入れられない、と麻生太郎財務大臣は答弁している。しかし、これは嘘だろう。国会は国の最高機関だ。裁判中であろうと、請求すれば文書は入手できるはずだ。
「調査中」とする財務省に対し、野党は「ゼロ回答だ」として反発。8日の参議院予算委員会を欠席した。二階俊博自民党幹事長も、「書き換えが事実なら、政府に抗議する」と述べている。
財務省も麻生大臣も、ことの深刻さがまったくわかっていない。朝日新聞は、元の文書を入手しているようだ。そうでなければ、あのような報道はできないだろう。元の文書の写真を掲載し、さらに詳細に報じることもできるかもしれない。
繰り返すが、公文書偽造はれっきとした犯罪だ。安倍内閣は大きなピンチを迎えている。 
「官房長が行方不明」…財務省で“怪情報”が駆け巡ったウラ 
「官房長が行方不明」――。森友学園への国有地売却を巡る決裁文書改ざん問題で大揺れの財務省で14日午前、こんな怪情報が駆け巡り、永田町も巻き込んで大騒ぎになった。「前日13日に国会の委員会で答弁し、午後3時ごろに公用車で財務省に戻った記録はあるが、その後、行方がわからなくなった。14日も財務省に現れない」と解説され、省内で自殺者が出た直後だけに、「まさか」ということで騒ぎになったようなのだ。
結局、14日午後になって、本人と連絡が取れ、所在が確認できたという。
官房長というのは、霞が関の各省庁にあるポストで、官房部門の事務を取り仕切るのが仕事。官邸や他省庁との折衝や省内の人事の責任者でもある。財務省では“将来の次官”と目される重要ポストで、過去11代連続で官房長経験者が事務次官に就いている。
行方不明とされた渦中の人物は矢野康治官房長(55)。1985年に一橋大経済学部を卒業し、財務省に入省。主税畑が長く、昨夏、主税局審議官から官房長に登用された。
「矢野氏は菅官房長官の秘書官を務めたことがあり、菅長官に近い。官房長への抜擢は『官邸人事』と言われました。真面目で線の細いタイプなので『まさか』という動揺が走ったのだと思います。本人は『13日から風邪気味だった』と説明しているらしいが、そんな理由はどう考えてもおかしい。『決裁文書改ざん問題をめぐり官邸と裏工作をしていたのではないか』『心労がたたり倒れていたのではないか』などと噂されています」(財務省関係者)
しかし、なぜ官房長が森友問題とリンクするのか? 財務省は14日も太田理財局長が国会で「当時の理財局トップは佐川局長で、佐川氏の関与の度合いは大きかったと思う」と答弁、改ざん問題は「理財局がやったこと」という立場だ。官房長が“自殺”する理由はないはずだ。
「つまりそこが今回の問題の本筋だということですよ。官房長が行方不明で財務省が大騒ぎになるということは、裏を返せば、官房長が森友問題に深く関わっていると財務省内で認識されていることの証左。官房長は官邸との窓口です。やはり改ざんの指示は官邸から下りてきたのではないのか。くしくも行方不明騒動が、事の本質を浮かび上がらせたと言えます」(永田町関係者)
森友問題は安倍夫妻問題だ。全ての責任を理財局と佐川氏に押し付けようなんて無理筋なのだ。 
悪辣シナリオ画策…佐川氏の「証人喚問」与党が認めた理由 
佐川宣寿・前国税庁長官の証人喚問が実現しそうだ。
14日、自民党の二階幹事長が立憲民主党の福山幹事長と電話会談し、「国会審議を通じて佐川氏の招致の必要性があれば検討する」と伝えた。衆参両院の予算委に野党が出席して、改ざん問題に関する集中審議を行った上で、佐川氏の国会招致を全会一致で議決する方針を確認。16日にも国会が正常化する見通しだ。
これまでかたくなに拒んでいた佐川氏の証人喚問を与党が突然、認めたのは、審議拒否を続けている野党を復帰させるためだ。来年度予算案はこのままでも自然成立するが、日切れの関連法案などを年度内に成立させる必要がある。衆院通過のリミットが20日前後だから、このタイミングで証人喚問というカードを切った。
だが、佐川氏の喚問で真実が明らかになることは絶対にない。何を聞かれても、「捜査中のためお答えできない」「刑事訴追の恐れがあるので、証言を控えさせていただく」で押し通すことは目に見えている。 
「官邸も、理財局長時代に『交渉記録は廃棄した』『事前の価格交渉はしていない』の一辺倒で国会審議を乗り切った佐川氏の答弁能力を信頼しています。ボロが出ることはないと安心しているからこそ、証人喚問を認めたのです。何を言い出すかわからない昭恵夫人は絶対に出しません。佐川氏の証人喚問は来週になりそうですが、念のため、今週中に改ざん問題でも大阪地検に事情聴取させることも検討しているようです。聴取がニュースで報じられれば、証言を拒否することへの反感も減るでしょうからね」(自民党関係者)
さらに、証人喚問で佐川氏が「すべて私の判断でやった」「財務省内の問題であり、官邸は関知していない」と言い切れば、むしろ野党は攻め手を失うというのが、政権サイドが描いているシナリオだという。すべての責任を佐川氏に押し付けるつもりなのだ。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏が言う。
「野党が佐川氏の証人喚問を国会審議に応じる条件にしたのは作戦ミスではないか。野党が人選を主導する第三者委員会を設置した上で、佐川氏を招致することを考えるべきでした。証人喚問では佐川氏から核心を突く証言を引き出すことはできないでしょう。与党の戦略にハマってしまう。このタイミングでオウム事件の死刑囚7人を東京拘置所から他の拘置所へ移送したのも、森友問題のニュースの扱いを小さくするためだといわれている。この政権は本当にしたたかです」
だが、アリバイ的に佐川氏の喚問をやれば世論が納得すると思っているなら、甘すぎる。佐川カードを切れば、次は昭恵夫人への喚問要求が高まるだけだ。
官邸前では連日、安倍首相の退陣を要求する抗議デモが続いている。国民の怒りをナメないでもらいたい。 
安倍首相とも近い関係 迫田英典氏こそ森友問題のキーマン 
佐川宣寿前国税庁長官の「証人喚問」が焦点になっている森友問題。しかし、関わった財務官僚は佐川氏だけではない。佐川氏よりも、深く森友問題に関与していたとされているのが、佐川氏の前任だった迫田英典元国税庁長官だ。
迫田氏は、近畿財務局が森友学園と国有地の売却交渉を進めていた時の理財局長だった。迫田氏こそ、森友問題の全容を知るキーマンである。迫田氏の喚問なくして、疑惑解明はあり得ない。
国と学園は、2015年5月、国有地の定期借地契約を締結している。その交渉過程で、当初、近畿財務局は<無理に本地を借りていただかなくてもよい>(3月31日付「法律相談書」)というスタンスだった。ところが、15年7月に迫田氏が理財局長に就任すると流れが一変する。籠池氏が「神風が吹いた」と驚いたほど、近畿財務局は森友学園寄りにスタンスを変えているのだ。
注目すべきは、迫田氏と安倍首相の近い関係だ。
「迫田氏は、安倍首相の地元・山口出身です。理財局長に就任すると、7月31日、8月7日、9月3日と立て続けに安倍首相と面談しています。理財局長が首相とこんなに頻繁に会うのは異例です。一体、何を話したのでしょうか。直後の9月5日には、昭恵夫人が森友の幼稚園で講演し、小学校の名誉校長に就任しています」(財務省関係者)
最終的に、2016年6月14日、迫田理財局長の下、8億円ダンピングして森友学園に国有地を売却することが、近畿財務局で決裁されている。迫田氏は、3日後の6月17日に国税庁長官に栄転したため、20日付の学園との契約こそ、後任の佐川理財局長だったが、「格安売却」の責任者は、紛れもなく迫田氏なのだ。
迫田氏は昨年7月に国税庁を退職し、今年1月からは、「TMI総合法律事務所」と「三井不動産」の顧問を務めている。日刊ゲンダイの取材に、両社とも迫田氏の報酬は明かさなかった。
迫田氏は、昨年3月の参院の参考人招致で、森友問題についてこう言っている。
「本件について報告を受けたことはございません」「私に対して政治家あるいはその秘書の方等からの問い合わせ等は一切ございません」
佐川氏同様、迫田氏にもウソが許されない証人喚問ですべてを語ってもらうべきだ。 
文書改ざんで田崎史郎と八代英輝が“安倍応援漫才” 
公文書改ざん事件を財務省理財局と佐川宣寿前理財局長に完全に押し付けることで、なんとか逃げようとしている安倍政権。しかし、すでに新聞やテレビで多くの官僚OBが指摘しているように、役人が自分たちだけの判断で公文書改ざんという民主主義の根幹を揺るがす犯罪を犯すとは到底考えられない。
さすがに、今回ばかりはワイドショーも安倍首相や麻生財務相をかばいきれないだろう、と思っていたら、やっぱりいつもの応援団が出てきて、安倍政権擁護を展開したのだった。しかし、その中身はもはや、笑うしかない代物だった。
いったいどんなお笑い擁護が飛び出したのか。トップバッターはもちろん“田崎スシロー”こと田崎史郎・時事通信社特別解説委員。13日の『ひるおび!』(TBS)に出演した田崎氏は、いきなりこんなことを言い始めた。
「僕はこの麻生さんの見解が正しいとするならば、これ、ものすごい危険なことなんですよ。ようするに理財局の役人だけで勝手に突っ走って、その上の人、大臣も知らない、となると、理財局の暴走というふうになりますでしょ。そうすると官僚の暴走がこういう時代に行われているっていうほうが怖いですよ」
「麻生さんの見解が正しいとするならば」などと言いながら、実際は麻生財務相の佐川氏への責任押し付けを全肯定、すべて“理財局の暴走”として片付けてしまったのだ。
その後も田崎氏は、政権は全然関係ないというようなトーンで、文書改ざんは「理財局による組織防衛」だと主張し続けた。いやはや、小泉純一郎元首相でさえ、公文書改ざんは安倍首相の「私や妻が関係していたということになれば、総理大臣も国会議員も辞める」という答弁にあわせようとしたものと断じているのに、田崎氏はいったいなにを言っているのか。
しかも、この安倍首相の答弁についても、田崎氏はお得意の“イタコ”状態でこう擁護していた。
「総理が『関わっていれば』ってね、あれ、言わなくていいことをやり取りのなかで話しちゃってるんですけど、マルカッコ“取引に”っていうのが多分入ってるんじゃないかって思うんですよ、総理の意図としては。その部分については具体的なものがいまのところ出てきてない」
まったく、いつものことながら田崎氏の露骨な安倍応援団ぶりには呆れるが、しかし、この『ひるおび!』で、田崎氏に匹敵するトンデモぶりを発揮した人物がもうひとりいた。最近、安倍応援団であることがどんどんバレてきているレギュラーコメンテーターの八代英輝弁護士だ。
八代弁護士といえば、6日放送で朝日新聞のスクープに「私はちょっと踊りたくないなと思っている」「いま本当にこの文書があるという立証責任を負っているのは、僕は朝日新聞な気がしますし」などと、弁護士とは思えない論理で、朝日報道がまるで“誤報”であるかのごとく攻撃していた。
そうした失態もあってか、文書公開日である12日の『ひるおび!』では死んだ魚のような目で消沈していた八代センセイ。13日の放送でも、しばらくはバツが悪そうな感じでほぼ黙っていたのだが、田崎氏が問題すり替えのムードをつくり上げた途端、意味不明な、しかし目的だけはよくわかる演説を長々と始めたのだった。
「(2015年の森友学園との最初の契約は)売るのを前提とした貸付契約でもう成立してしまってるんですよ。で、成立したあと、その土地から予想していないゴミが出てきた。で、これは聞いてないぞということで、完全に近畿財務局と籠池氏側、森友学園側の形勢が逆転したのがこのタイミングだと思うんですよ」
「書類上、非常に近畿財務局サイドとしては損害賠償請求を提起されるということを懸念してるんですね。防戦になった。そこは大きく潮目が変わったんだと思います」
「そうすると一方で防戦一方になって今度は組織防衛に走らなければならなくなった、ということが背景にあると思います」
八代弁護士はどうやら、近畿財務局が損害賠償請求を起こされそうになって、組織防衛のために改ざんをやったと言いたいらしいのだが、なぜ、損害賠償の可能性が出てきたら、「公文書偽造」という刑事犯罪を犯し、昭恵夫人の関与を文書から削除しなければならなくなるのか、意味がわからない。
実際、八代弁護士は翌14日の『ひるおび!』でも同じような主張をし、元文部官僚の寺脇研氏から「(ゴミが出てきたことは)そんな国会答弁を嘘ついたり、公文書を書き換えてまで整理しなきゃいけない問題ではないですよ」と速攻で論破されていた。
だいたい、ゴミが出てきて潮目が変わったかのようなことを言っているが、特例だらけの異常な取引はゴミが出てくる以前、最初の貸付契約のときから始まっているのだ。しかも、そこには昭恵夫人の存在が明らかに影響している。
ところが、八代弁護士はこうした事実を無視して、すべてを「ゴミが出てきた」せいにし、近畿財務局に責任を押し付けようとしたのだ。
さらに14日には、壊れているとしか思えないような論理を展開していた。このところ、官僚OBたちが自分たちの経験にもとづいて、「官僚だけでこんな判断ができるはずがない、明らかに政治の力が働いている」と指摘する声が上がっているが、八代弁護士はこれに対して「『こんなことを役人だけでできるはずがない』って感情論だと結論が見えてこない」と「感情論」よばわりして否定したのだ。
ところが、その一方で「この話、政権にとってまったくプラスになってないですからね」「ですからこれをもみ消したところでプラスにならないし、もみ消しのメリットもないですよ」と、まさに感情論丸出しで政権の関与を否定したのである。昭恵夫人の不正を隠すというのは政権にとって最大のメリット。むしろ隠すメリットがないのは官僚のほうなのに、いったいなにを言っているのか。
いくら昭恵夫人の土地取引関与、官邸の改ざん関与を否定するためとはいえ、こんな中学生でも支離滅裂とわかるような推理までふりまくとは、ほとんど田崎スシローレベルの露骨さではないか。
いや、実はそうなのだ。八代弁護士は、この改ざん問題をきっかけに、安倍応援団としてのギアを一段上げ、どんどんスシローに近づいている。
実際、13日、例の「損害賠償請求問題が改ざんの原因」という珍説を開陳したときは、当の田崎スシロー氏からこんなオホメの言葉をもらっていた。
「僕、八代さんやっぱ鋭いなって思って聞いてたんですけど。ほとんど聞き入ってました」
歯の浮くような田崎氏からの絶賛に、まんざらでもない表情で頷く八代弁護士。そして、二人はその後、まるで連係プレーのように野党攻撃を始めたのだった。まず、田崎氏が「なんでいまだに野党が審議拒否してるのかなってのは、僕は不思議で仕方ない」と言うと、八代弁護士が同調して、こんなことまで口走った。
「もともとはね、朝日新聞のスクープですから。野党が自分たちで調べてきたわけじゃないですから。自分たちの手柄のように審議拒否してないで、ちゃんとカメラも入る予算委員会でやってくれというふうに思いますけど。いつまでも審議拒否っていうのはもう古いんじゃないかなと思いますけど」
ついこの間、「朝日に立証責任がある」などと攻撃していたのに、いったいどの口が、とつっこみたくなるが、その後もこのコンビの連携はどんどん深まり、14日はふたりで“安倍応援団自虐漫才”まで披露する始末だった。
それは、安倍首相がいつ改ざんを知ったのかが話題になったときのこと。まず田崎氏が「僕が取材する感じでは先週土曜日(10日)夜のような感じがします」と言うのだが、すでに先週月曜日(5日)の時点で国土交通省が改ざん前文書の一部を見つけて官邸に報告していたと指摘されると、いきなり話をこうすり替え始めた。
「だから先週月曜日の時点で、国交省が理財局に資料を出すと同時に、官邸にもこういうのがありましたよという連絡はしてるんですよ、先週月曜日に。でも官邸にすればそれは財務省しっかり調べてくれよという話で、先週月曜日の時点では終わってるんですよ。この問題の深刻さはね、理財局が走っていて、それを大臣も官邸も自民党も知らなかったということなんですよ。だから自民党の人たちがものすごく怒ってる」
「大臣も官邸も自民党も知らなかった」と断言する田崎氏の言い分は誰が見ても強引。そこで、八代弁護士がこれをなんとか笑いに持っていこうと絡んでいくのだが、いつのまにかこんな自虐トークに。
八代「たぶんそれを田崎さんが言っても説得力ないって、なっちゃうんだと思うんですよ」(スタジオ笑い)
田崎「なんで?」
八代「僕が言っても多分(説得力が)ないんだと思いますけれども」
田崎「でもそうでしょ?」
八代「そうだと僕は思いますけど、でもそれを納得させる、国民に納得させることが必要なんじゃないですかね」
このやりとりにMCの恵俊彰から「ふたりの呼吸のほうが気になって。なに見つめあって私たちは……みたいな」とツッコまれていたが、彼らがタッグを組んでこんな“いちゃつき状態”にならざるを得なかったのは、それだけ、安倍政権と応援団が追い詰められているという証拠だろう。安倍政権の嘘と不正が完全に明らかになったことによって、彼らの嘘もすっかりバレてしまったため、開き直って、仲間と支離滅裂な主張をかばいあうしか方法がなくなってしまったのだ。
実際、ワイドショーで醜態をさらしていたのは、この田崎、八代コンビだけではない。後編では、同じく朝日攻撃を口にしていた北村晴男弁護士、そしてネトウヨ議員・和田政宗氏のワイドショーでのトンデモ言動をお送りしたい。 
北村晴男弁護士と和田政宗議員がワイドショーに
森友文書改ざんで相変わらず、安倍政権擁護を展開している安倍応援団コメンテーターたち。前編では、田崎史郎・時事通信社特別解説委員と、八代英輝弁護士コンビが“安倍応援自虐漫才”状態になっていたことをお伝えしたが、醜態をさらしている応援団は、ほかにもいる。
そのひとりが、八代弁護士と同様にテレビで“朝日は証拠を出せ!”と攻撃、まるで報道がデマかのように言いふらしていた、やはり弁護士の北村晴男氏だ。北村センセイは6日放送の『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ)ではこう主張していた。
「国会でワーワー言ったところで何も明らかにならない。そんなことをただ疑惑があるといって大騒ぎしたって意味がないんですよ。(改ざん前文書の証拠が)あるかないかが重要ですから。だから朝日が証拠を出さなきゃダメです、これは。それで告発しないと。それをやらなきゃダメです。ただたんに疑惑があるよっていう報道をただやっていくというやり方は正しくない」
そんな北村センセイが、13日の『グッディ!』にご出演。スタートからしかめっ面で、明らかに苛立っている様子だったが、番組が改ざん文書の疑問点に次々と切り込むなかで、もはや錯乱状態としか言いようのない醜態をさらけ出したのだった。
たとえば、他の出演者たちが“昭恵夫人の名前が登場したことで特例取引が動いたように見える”というふうに疑義を呈すると、北村センセイは唐突に「一般的にはですね、そういうのチラつかせる人ほど一番信用できないじゃないわけですか!?」とキレ出す。
当然、スタジオは「なに言ってんのこの人?」という空気になり、ほかの出演者から、実際に昭恵夫人の存在や政治家の「口利き」などがあり、近畿財務局が籠池泰典氏のことを信じてしまうだけの客観的事実があったことを指摘されてしまう。
ところが、驚いたのはその後だった。サバンナの高橋茂雄が「(昭恵夫人が)名誉校長ほんまにやってはんねんやっていうのが、信用してしまう決定打になるような」と言うと、北村センセイはプッツン。脈絡もなく“江戸時代じゃないんだから、ありえない”と強弁し始めたのだ。
「江戸時代とかね? 江戸時代とか中国ならわかるんですけど、日本の社会で、そんなことが一般的には、われわれ一般人の感覚としても嘘だろ! それそりゃ江戸時代の話だろ!と思うぐらいの話じゃないですか。それを官僚がやるっていうことがね、それを配慮しましたっていうことがわざわざ出すっていうことがどういうことを意味しているというのがわからないんですよ!」
いやはや、わからないのは北村センセイの頭の中である。
これにはMCの安藤優子も「えっ? 何が江戸時代なんですか?」と困り顔。すると北村センセイは「あ、つまり、印籠出したからみんな“へぇへぇ”となると。昭恵夫人が名誉校長になったからそこには十分配慮するんだってこれは江戸時代の話じゃないですか」と珍言を重ね、あまつさえ「そうじゃないんですか日本社会っていま!?」と逆上。しまいにはサバンナ高橋から、なだめられるようにこう諭されてしまったのである。
「それやのに、こういうことがあったから、結構こうやって問題になってるということではないんですかね。普通やったら絶対ありえへん江戸時代のような忖度が、実際こうやって行われて、安く土地を手に入れて小学校建てようとまでしてたから、こうやって問題になってるということじゃないんですか」
いや、サバンナ高橋の言う通りとしか言いようがないのだが、その後も北村弁護士は意味不明な政権擁護を連発。麻生太郎財務相の責任問題についても、全部の責任を官僚になすりつけて麻生大臣を被害者に仕立て上げようとした。
「ただまあ財務大臣の立場に立って考えると、やっぱり官僚に嘘つかれたんすよ。書き換えなんかしてないって言って嘘つかれてんすわ。で、それに対して怒ってこれを改革できるならこのまましばらく改革でもやってほしいし、できないならやめてもらったほうがいいんじゃないかと僕は思いますね」
が、すぐに安藤が「でも、改革は別の人でもできるんじゃないか」と一蹴。北村センセイは「いや、別の人ができるならいいんですけどね」と捨て台詞を吐くのが精一杯。これほど簡単に論破される弁護士って……なんともトホホではないか。
ちなみに、昨日14日放送の『グッディ!』では、希望の党の今井雅人衆院議員とともに、あの自民党の和田政宗参院議員が生出演。和田議員といえばこの間、ブログやTwitterで散々“文書問題は朝日の誤報”というように煽ってきたネトウヨ議員。財務省が文書改ざんを認めるまで、こんな妄想を散々垂れ流し、現実を直視しないネトウヨを狂喜乱舞させてきた。
〈朝日「文書書き換え」報道には説明不足の点が。「問題発覚後に書き換えの疑い」と報じたが、「疑い」と濁したのはなぜか。また複数の関係者の証言以外の証拠はあるのか?今回と同様の文書は、決済印を押す紙の後の2枚目以降は決裁途上で差し替えることがあり、朝日が見た文書は決裁途上の文書の可能性も〉(5日のツイート)
〈朝日新聞さん、指摘する文書の件、まさかとは思いますが全く別の決裁文書の調書を比較し、文言が変わっていると指摘ということはないでしょうか?「売買契約の決裁文書」とは全く別の文書の「予定価格の決定の決裁文書」の調書と比較すると、朝日の指摘とほぼ合致するのですが〉(8日のツイート)
ところが、財務省が改ざんを認める方針という報道があった10日になると一転、〈財務省が「書き換えた」可能性と「書き換えていない」可能性は半々と、私は報道当初から見てきた〉と言い訳をし始める。そして、12日には「私の分析についてのおわび」と題したブログを公開したのだが、それがまた「おわび」とは名ばかりのひどい代物だった。
和田議員はブログのなかで朝日に対しては一言の謝罪もせず、逆に〈今回は財務省による証拠隠しを、政治の力で防いだことになります〉と理解不能なことをほざき、さらには〈私が見つけた説明のおかしな点はおそらく誰も気付いていませんが、政権幹部には報告しています〉として〈この点も財務省に徹底調査を求めるきっかけの一つになったかもしれません〉とナント自分の手柄にしてしまったのだ。
あげく、〈検察しか持っていない文書から真実が明らかになったとみられることから、検察が朝日新聞にリークした可能性が高くなりました〉と述べて、〈ただこの場合、捜査情報の漏洩になりはしないでしょうか?〉と締めている。ようするに和田議員は、朝日憎しでスクープを誤報扱いしただけでなく、この期に及んで「情報漏洩」などと言ってネチネチ攻撃しているわけである。
クラクラしてくるが、そんな和田議員が『グッディ!』でいったいどんな言い訳をするのかと見ていると、予想通りのトンデモだった。政治評論家の有馬晴海氏から「昭恵さんが(籠池泰典前理事長に)うまく使われたとして、じゃあ昭恵さんがこれに関わってなかったら、それでもこの売買はあったと思いますか」と問われた和田議員は「関わってなくても(売買)はあった」「そもそもの問題は近畿財務局が相当悪い」と主張し、こうまくしたてたのである。
「近財は、これはどうしても売りたい土地だったんですよ。その周りはどんどん近畿財務局が持っていた土地が処分されていくなかで、大阪航空局が持っている土地ですけども、それで他の土地はいろいろなことが実はモメたりしてっていうことがあって、そうしたなかで、学校法人っていうものは官僚側から考えたら優良法人ですから、それでいわゆる買ってくれる人が出たっていうなかで、それで籠池氏側から森友側からどんどんどんどん言われて、この書き換え前の文書を見ると何が言えるかというと、森友側はいろいろ言ってきたけれどもわれわれはゼロ回答で、法令に基づいてやりましたっていうことが、これ全部わかるので、じゃあなんでこれ消したんだっていうような。それはその本省の理財局の指示なわけですけども、ちぐはぐじゃないかっていう」
ちぐはぐなのは和田議員のほうである。というか、例の土地は「どうしても売りたい土地だった」というのは、とっくのとうにデタラメがはっきりしている。実際、2012年には同じ土地を大阪音楽大学が7億円で購入する意向を示していたにもかかわらず、国側が時価9億円超での売却を希望したため折り合わず、購入断念に追い込まれているのだ。
しかも、和田議員は「改ざん前文書を見ると森友側の要求にゼロ回答」と主張しているが、これも真っ赤な嘘で、実際に「これまでの経緯」と題された決裁文書を読むと、森友側の数々の要望に難色を見せていた近畿財務局が、昭恵夫人の名前が登場した直後に一転して快諾しているのだ。
よくも、こういうすぐにわかる嘘を公共の電波を使って垂れ流せるものだ。さすがは、安倍首相の子飼い、“国会のネトウヨ”と称される和田議員と言うほかはない。
とまあ、安倍応援団のこの期に及んでのお笑い政権擁護をここまで紹介してきたが、だからといって、油断してはいけない。こういうギャグとしか思えないデタラメをそれこそ圧力と忖度と改ざんを使ってまるで事実のように拡散してきたのが安倍政権なのだ。
これからも安倍応援団コメンテーターがテレビでどんどん政権擁護の詭弁を垂れ流していくだろうが、視聴者はゆめゆめ騙されてはならない。 
ついに朝日が迫った安倍政権の"根本問題" 
5紙のうち最も読み応えがあったのは朝日新聞
「森友学園」への国有地売却問題で、財務省が決裁文書を改竄していたことを認めた。
3月13日付の全国紙はいずれも、1面から中面、さらに社会面までこの森友文書の改竄問題に紙面を割いていた。
この連載で読み比べている「社説」についても、5つの全国紙のうち、朝日、毎日、産経は大きな1本の扱いで、読売と日経は半本の扱いだった。このうち最も読み応えがあったのは、朝日新聞の社説だ。
「ダブル吉田問題」で揺れたが、「今度こそやれる」
財務省が森友文書の14もの決裁文書の書き換えを認めたのは、朝日新聞の取材力の成果だろう。
朝日新聞は3月2日付朝刊紙面(東京本社発行)の1面トップで「森友文書 書き換えの疑い」と大見出しを掲げ、「財務省が作成した決裁文書が、契約当時の文書の内容と、昨年2月の問題発覚後に国会議員らに開示した文書の内容に違いがあることがわかった」と報じた。特ダネだった。
他紙はすぐには追いかけなかったが、この朝日の記事をきっかけに野党が猛反発して国会は空転し、安倍政権は政局に立たされた。
安倍晋三首相はこれまで朝日新聞の記事を批判してきた。それだけに朝日新聞の指摘するような書き換えや改竄があったのかどうかが、大きく注目された。
朝日側はどうだったか。
ダブル吉田問題(慰安婦問題の吉田清治氏の虚偽発言と、東京電力福島第一原発の吉田昌郎元所長の発言などに対する歪曲報道)で揺れたこともあり、沙鴎一歩は「今度は大丈夫なのか」と心配していた。しかし朝日新聞のOBによると、朝日社内では「今度こそやれる」と期待する声が多かったという。
朝日の特ダネがなかったら、財務省の改竄は表に出ることがなかった。安倍政権という大きな権力に対峙する朝日の姿勢は大いに評価できる。
イエスマンが“最高”の役人になる構造
各新聞の社説に触れる前にまず、沙鴎一歩の見解を述べたい。
森友文書改竄という問題は、官邸主導という政治の副作用である。言葉を強めて言い換えれば、弊害である。
ただ官邸主導がすべて悪いわけではない。官邸主導の政治には公僕という立場を忘れて省益に走ろうとする役人を抑制できる利点もある。
ただ2014年に設置された内閣人事局には大きな問題がある。この内閣人事局によってこれまで霞ヶ関の人事に正面から口を出さなかった閣僚たち(内閣を組織する国務大臣の政治家)が省庁の幹部人事を握れるようになり、「官邸政治」を強化した。
そうなると、霞ヶ関の官僚は自らの出世のために首相官邸の顔色を気にして、いわゆる忖度に走る。イエスマンこそが、“最高”の役人になる。
国税庁の長官を辞任した佐川宣寿氏などはその典型的な例だろう。
佐川氏は財務省理財局長当時、森友学園との国有地の取引をめぐる問題で、安倍政権側に都合のいい国会答弁を繰り返し、その恩賞として国税庁長官に抜擢された。
安倍政権側にとっても、政治家に対する税務調査で毎年頭を悩ます国税当局のトップを抑えることは好都合だった。
「一部の職員が勝手に書き換えた」とは考えられない
ここで問題なのは、だれのための行政かということである。本来、役人は国民のためにあるはずだ。それがときの政権、首相、閣僚のために存在するようでは、なんとも情けない。
もうひとついわせてもらおう。忖度という言葉だけで今回の森友文書改竄の問題を片付けてはいけない。それではトカゲの尻尾切りになってしまう。
麻生太郎副総理兼財務相は「佐川氏の部下である理財局の一部の職員が書き換えた」と強調しているが、公文書の記載を書き換えるという犯罪行為につながるような大それたことを霞ヶ関の役人が勝手にできるはずがない。
佐川氏の上、つまり麻生氏あるいは安倍首相、もしくはその周辺からの指示があってはじめてできることだろう。
まして財務省は省庁の中の省庁、その役人は官僚中の官僚である。沙鴎一歩も大蔵省時代から付き合いのある人物が多いが、みなそれなりの官僚である。
話を戻すと、安倍政権の官邸政治が、今回の問題を招いたことを安倍首相自らがはっきりと自覚しなければ、また同じような事件は起きる。いまの官邸の政治力を、どうすれば国民のための政治に直結させられるのか。真剣に考えてほしい。
朝日社説は「『安倍1強政治』が生んだおごり」と書く
さて朝日新聞の3月13日付の1本社説から見ていこう。
「問われているのは安倍政権のあり方そのものであり、真相の徹底解明が不可欠だ」
沙鴎一歩が前述したように朝日社説は安倍政権の問題の根底に迫る。中盤ではこう指摘する。
「財務省のふるまいは『全体の奉仕者』としての使命を忘れ、国民に背くものだ」
「それは、5年余に及ぶ『安倍1強政治』が生んだおごりや緩みと、無縁ではあるまい」
根底には安倍1強政治の問題が横たわっている。森友文書の改竄はそれが生んだ負の落とし子なのだ。
「官僚に『政権の奉仕者』たることを強いている」
次に朝日社説はこう書いていく。
「学園への特例的な扱いの背景に、首相や昭恵氏の存在があったのではないか。指示や忖度などはなかったのか」
「政権に忠誠を尽くせば評価され、取り立てられる。官僚機構のそんなゆがんだ価値観もうかがえる」
さらに「内閣人事局の発足などで、官僚の幹部人事は首相をはじめ政権中枢が一手に握っている。だからこそ、政治の任命責任はいっそう重いはずである。その自覚を欠いた麻生氏や首相の言動が、官僚に『政権の奉仕者』たることを強いているようだ」と指摘する。
そのうえで「安倍1強下での行政のひずみが、公文書管理のずさん極まる扱いに表れている。速やかに正さねばならない」と訴える。
朝日社説の指摘は重い。森友文書改竄の根底を捉えているからだ。
読売社説は踏み込みが足りない
対する読売社説(3月13日付)は第1社説としているものの、分量は朝日の半分だ。
書き出しは「行政に対する国民の信頼を傷付ける浅はかな行為である。財務省は問題の全容を解明し、組織の立て直しに全力を挙げなければならない」とありきたりである。
読売社説は「事実をゆがめた答弁を繰り返した佐川氏の辞任と懲戒処分は当然だ。首相と麻生財務相は任命責任を重く受け止めねばならない」と主張する。
しかし「特命責任を重く受け止める」だけでは、問題は解決しない。
読売社説は「麻生氏は『理財局の一部の職員により行われた』と語り、組織ぐるみでの隠蔽を否定した」とも指摘する。
本当に組織ぐるみの隠蔽ではないのだろうか。読売社説は踏み込みが足りない。
そもそも読売社説は朝日社説が指摘するような森友文書改竄の根底にまで言及していない。とても残念である。
産経や日経も「内閣人事局」の問題には触れず
朝日や読売以外の新聞はどうだろうか。
朝日に次いで読み応えがあったのは、毎日新聞の社説(3月13日付)だ。毎日社説は朝日社説と同じ1本社説で、内閣人事局の問題にも言及している。
「各府省の幹部人事は今、内閣人事局が決めている。『安倍1強』の中、本来、公正であるべき官僚は自らの人事への影響を恐れて、首相や菅長官にモノを言えない。そうした空気は強まる一方だ」
さらにこうも指摘する。
「南スーダンの国連平和維持活動(PKO)日報問題では、当初、日報は廃棄していたと説明したが、実は存在していた。加計学園問題では政治家らの関与をうかがわせる文部科学省のメモが報道で明らかになったにもかかわらず、菅義偉官房長官は発覚後『怪文書』と切り捨てた」
朝日社説も「安倍1強下での行政のひずみ」を問題視するが、安倍政権下で顕著になっている問題点をひとつひとつ指摘している毎日社説は評価できる。
一方、産経新聞の主張(社説、3月13日付)や日経新聞の社説(同)も、読売社説と同様に森友文書改竄の根底のある問題に触れていない。どうして内閣人事局の問題についてしっかりと書かないのだろうか。 
安倍昭恵さんに「人格疑われる」の声、官僚の乱開始か 3/15
政権を揺るがす大問題に発展した森友問題。そもそもこの問題は“アッキード事件”と揶揄され、安倍晋三首相(63才)の妻・昭恵さん(55才)が引き金を引いたといえる問題だ。しかし、朝日新聞が決裁文書書き換え疑惑を報じた3月2日には、
《能舞台においてアジアのファッションショー。モデルの皆さんが全員足袋を履いているのが印象的でした》
とフェイスブックに投稿。書き換え問題で国会が空転していた7日には都内で映画鑑賞したことを投稿した。
そして近畿財務局職員の自殺が報じられた9日。その前日の国際女性デーのイベントに参加したこんな写真をアップした。ピンクのワンピース姿で満面の笑みを浮かべ、日本酒の樽の前に木槌を持って「鏡開き」する昭恵さんの姿──。
《昨年に引き続き、He for She,HAPPY WOMANのイベントに参加しました。大好きなART FAIR TOKYO 2018のオープニングもありました》
写真には、そんな文章が添えられていた。全国紙政治部記者が顔をしかめる。
「普段はフォーマルな服装が多い昭恵夫人ですが、この日はめずらしくピンクのワンピースでした。職員が自殺したのは7日で、森友問題に関連して自殺者まで出たという情報は耳に入っていたはずなのに、あんな服装でお祝いの写真を投稿するなんて…。“空気を読めない人”というレベルではなく、人格を疑われても仕方ありませんよ」
しかも昭恵さんは2014年3月に投稿した籠池夫妻とのスリーショットをいまだにフェイスブックで公開しており、無神経と言わざるを得ない。
「そもそも森友問題が解決しないのは、昭恵さんが証人喚問に応じないのも一因です。国会そっちのけで“スピリチュアルな活動”に精を出していますが、昭恵さんが早期に国会で真実を話し、政府が真摯に調査していれば、近畿財務局の職員は死なずにすんだはずです。昭恵さんと安倍首相の罪は重いと言わざるを得ません」(前出・政治部記者)
公文書の書き換え問題は、安倍政権下における「日本の権力の在り方」にも重大な問題を投げかけている。
立法、司法、行政の「三権分立」。国の権力が1点に集中しないための基本的なルールだ。お互いが独立し、監視しあうことで、権力が暴走しないように制御するシステムである。一般に、国民が唯一選挙で選ぶことができる立法が他に優越するとされる。
「安倍一強政権が続いてきたことで、そのバランスが崩れてしまいました。行政府(内閣・官僚機構)は立法府(国会)に捏造した文書を出すほど軽んじているし、司法府(検察)は官邸の顔色を見て動いています。森友の土地売買問題で、検察は“買い手”の籠池夫妻を逮捕して長期拘留しているのに、“売り手”の官邸・官僚には手を出さないのが、そのいい例です。
しかし、ここにきて風向きが変わってきました。霞が関の中心である財務省は超エリートの佐川宣寿氏(前・国税庁長官)が失脚させられ、ノンキャリアの自殺という悲劇を経験しました。官僚機構は、このまま安倍官邸の“忖度”を続けても、割に合わないと感じたことでしょう。
今後は安倍官邸に対する、官僚たちの反乱が起きるはずです。いかに安倍官邸が無理な要求を役人たちにしてきたのかが、官僚たちのリークによって今後も次々に明るみにでるかもしれません。検察も、もう黙っていられないでしょう。公文書の偽造をしたのは誰か、指示を誰が出したのか、そこに政治家の関与がなかったかを調べ上げて事件にするはずです」(ジャーナリスト・伊藤博敏さん)
安倍政権が無傷でいられるわけはない。ある政権中枢筋は、「麻生財務相は今国会で来年度予算が成立したら辞任だろう。安倍首相もこの秋の三選を目指す総裁選への出馬が難しくなった」と語る。 
 3/16

 

国会で自民党が恥知らず質問連発 「改ざんは麻生大臣への冒涜」 
思わず耳を疑った。14日に開かれた衆院財務金融委員会で質疑に立った自民党の西田昌司議員が、なんと今回の文書改ざん問題を、「佐川事件」などと呼び出したのだ。
安倍自民党が図々しく恥知らずな集団であることは重々承知していたが、まさか「アッキード事件」を「佐川事件」にすり替えてくるとは……。週明けの予算委員会集中審議で佐川宣寿前理財局長の証人喚問をおこなうことで与野党が合意したが、自民党はすでに「佐川主犯説」で責任を佐川氏と財務省に押し付けはじめているのだ。
そもそも、佐川前理財局長が嘘をついていたことは、いまになってわかった話などではなく、森友問題が浮上して早い段階から疑われていたことだ。それを安倍首相は国税庁長官に昇進させ、麻生太郎財務相は就任記者会見すら開かせようとせず、「(人事は)適材適所」などと疑惑追及から遠ざけてきた。ところがどっこい、文書改ざんが発覚すると、今度は子飼い議員に国会で「佐川事件」と呼ばせ、安倍首相や麻生財務相はあたかも被害者であるかのような顔をして大臣席に座っているのである。
しかも、この日の財務金融委で西田議員は、5日の段階で文書に「書き換えられた可能性がある」ことを国交省が財務省に伝えていたという件を俎上に載せ、「麻生財務相には11日に報告した」と言う太田充理財局長に対し、「なんで報告しなかったんだよ!」「まさに、財務省による、財務省のための、情報操作なんだよこれは!!」と大声をあげて罵倒。さらにはこんなことまで言い出したのだった。
「根本的に総理自身がですね、財務省の情報、はたしてほんとうに操作してないのか、こういうことを含めてやらないと、政治が官僚に牛耳られて、自分たちの都合のいいところだけ使われますよ。はっきり言いまして、いまの財務省のやり方は、昔の陸軍と同じなんですよ!」
だが、じつは5日の時点で国交省は財務省だけではなく首相官邸の杉田和博官房副長官に報告。菅義偉官房長官も6日に報告を受け、安倍首相もそのことを承知していたことを15日に認めた。14日の同委で安倍首相は「11日に報告を受けた」と答弁していたが、これはとんだ大嘘で、安倍官邸は国交省の報告を国民に知らせようとせずに知らんぷりしていたというわけだ。にもかかわらず、西田議員は全責任を財務省に覆い被せようとし、挙げ句、“総理は騙されている!”などと宣っていたのである。この安倍自民党の責任転嫁体質こそ、「陸軍と同じ」と言うべきだ。
この日、デーブ・スペクターは〈テレビで悪役商会が出てると思ったら財務省を叱ってる自民党の西田議員だった〉とツイートしていたが、安倍首相や麻生財務相のことは必死に庇い、財務省の官僚を激しく攻撃するその姿は、醜悪以外の何物でもなかった。
しかし、こうした反吐が出そうな自民党によるショーが、きょうも国会で繰り広げられた。なかでも醜かったのは、義家弘介・元文科副大臣の衆院財務金融委における質疑だ。
まず、義家元文科副大臣は、今朝の毎日新聞が伝えた森友学園への約8億円値引き売買の根拠となってきた地中ゴミについて、建設業者が「虚偽の報告書を作成した」と大阪地検の調べに答えているという件を取り上げ、この報道を「たいへん扇動的な記事」と表現。この期に及んで、いまだ自民党が問題の真相究明になど乗り出す気はゼロであることを印象付けた。
さらに、今回の文書改ざんについても、「麻生財務大臣への極めて冒涜的な態度」「この部分については激しい怒りを感じております」などと言い出し、「麻生大臣がG20に出席できなくなった」「内政の問題で出席できなくなる。たんに文書の書き換えのみならず、我が国にとって深刻な事態になってしまっている」と述べたのだ。
いやいや、すっかり「佐川が勝手にやったことで麻生財務相は何も知らなかった」という前提で話が進んでいるが、今回のような大規模な改ざんを一介の理財局長の判断で実行したという筋書きを誰が信じるだろう。だいたい、公文書の改ざんは民主主義の破壊行為であり、何より国民に対する背信行為である。それを「麻生大臣を冒涜した!」と怒り出すというのは、国民を二重でバカにしている。
だが、義家元文科副大臣はこの委員会に出席していた麻生財務省の顔色しか見ていない。その証拠に、唐突に「麻生大臣のお人柄」について演説を展開しはじめたのだ。いかにいまの自民党が腐っているのかを象徴する言葉なので、少々長いが紹介しよう。
「私もまだ11年しか近くで存じ上げておりませんが、麻生大臣のお人柄、まさに親分肌でもございます。すべてをポジティブに、そしてすべてを信じながら物事を進めて行くという、たいへん大きなリ−ダーであると私は認識しておりますが、その麻生大臣がこの矢面のなかで、自分たちの部下が水面下で、そのようなことをやっているなかで前線に立たれていた。大臣はつねに前向きなことしかおっしゃりませんけれども、その心中察するやいかばかりかと、私自身、感じております」
「一部でテレビの評論家も、野党のみなさんも、麻生大臣が『佐川、佐川』と呼び捨てにするのはいかがなのかという話を聞きますけど、5年間、同じ釜のメシを食ってですね、さまざまな問題をともに力を合わせて乗り越えてきた、まさにファミリー、チームでやってきたわけでありまして。私だって、11年間やってきて『義家』と呼び捨てにしていただけませんから。私は呼び捨てにしていただけるくらい信頼されたいと思ってますよ! それぐらい佐川さんのことを信頼し、そして佐川さんの能力も評価し、これまで国会の前線に立ってきた。しかし一方で、佐川氏は書き換えを知っていながら答弁していたのだとしたら、これ、たいへん(声を詰まらせて)胸の痛い話だなと思います」
端的に言って「気持ち悪い」という言葉しか見つからない。自己保身のために佐川氏を国税庁長官に昇進させて擁護し、都合が悪くなったらあっさり首を切った麻生財務相を、多くの国民は「部下になりたくない上司の最たる例」と感じているはずだ。それを「親分肌」「たいへん大きなリ−ダー」などと延々とゴマをすって「麻生大臣かわいそう!」とアピールするとは……。「社畜」ならぬ、安倍自民党の「党畜」の見本を見せつけられた思いだが、この質疑こそ、間違いなく「国会の無駄遣い」だ。
しかも、義家議員に「最後に麻生大臣の難局へのご決意を」と水を向けられた麻生財務相は、こう答弁した。
「昨日も、私としては事務次官等々、局長等々、幹部を部屋に呼んで、本件について真摯に反省をする必要がある(と言った)。これ、大きな大人のね、いい年こいた大人に対して、こんなことを俺に言わせるところがそもそもふざけた話なんだと言い渡した」
「こんなことを俺に言わせることがふざけた話」って……。財務省トップとして、改ざんに対する「真摯な反省」なんてまるでゼロ。ただただ「下が全部悪い」としか主張しないのだ。
佐川氏が証人喚問を受けることは当然の話ではあるが、こうした財務省と佐川氏に責任があることを前提にして麻生財務相を露骨に庇う茶番を見るにつけ、もうすでに官邸サイドと佐川氏とのあいだで「罪を被ってもらう」という線で話はついているのだろうとしか思えない。
こうした罪をなすりつけるやり方が、近畿財務局職員の自殺という痛ましい事件をつくり出したというのに、まだそれを繰り返そうとする安倍自民党。だからこそ国民は、佐川氏の証人喚問を冷静な目で見届けると同時に、「文書改ざんでもっとも得をしたのは安倍首相」という本質を忘れてはいけないだろう。 
佐川氏に責任押し付け? 
自民議員「佐川事件」麻生氏も名前連呼 森友学園との国有地取引をめぐる決裁文書の改ざんを財務省が認めたのを受け、14、15両日に開かれた国会審議では、佐川宣寿前理財局長に責任を押し付ける発言が政府や議員から相次いだ。主要野党が欠席する中、政権への責任追及は弱く、前代未聞の不祥事を矮小化しようとする政府・自民党の意図が浮き彫りになった。
不祥事の矮小化鮮明に 
切り捨て 「『佐川事件』の真相解明がまず第一だ」。15日の参院財政金融委員会で、自民の西田昌司議員は文書改ざんの問題を「事件」と表現し、森友関連の質問を締めくくった。財務省が改ざんを認めて以降、初の国会審議となった14日の参院予算委員会でも、西田氏は質問の中で「(改ざんは)佐川氏が自分のためにやった」と述べ、政府の答弁者にようにふるまった。改ざんの公表直後から「最終責任者は佐川」(麻生太郎財務相)と説明していた財務省も、議員の質問に合わせるように佐川氏の責任を強調。改ざんが起きた原因を質問された際、麻生氏は「佐川の、主として佐川ですけど、佐川の答弁が誤解を受けないようにするため」と三度も予呼び捨てで連呼。佐川氏の後任を務める太田充理財局長も「佐川氏の関与は大きかったと思う」と、入省年次で一期上の先輩を切り捨てた。
持ち上げ 質問する議員らは、佐川氏と財務省理財局に対し集中砲火を浴びせる一方、麻生氏への責任追及は緩かった。自民の小鑓隆史議員は森友に関係のない質問の前に、今回の問題にわざわざ触れ、「森友事件の結末は財務省の組織防衛」と断じた。その上で「麻生大臣が重しとなって、出直しを引っ張ってほしい」と持ち上げた。麻生氏も一応は「公文書に対する信頼を極めておとしためた」と反省の弁を述べた。だが、わざわざ「理財局の話とはいえ」と付け加えるなど、自らを含めた財務省全体に責任が及ばないようにする意図も透ける。
これまでと同様に自らの進退には一切言及せず、「ほかの部署でも(文書改ざんがないか)再確認するように言ってある」と理財局以外でも調査を進めていることを明らかにした。
昭恵氏は 政府と自民の予定調和とも受け取られかねないやりとり。改ざん前の文書に名前が出てきた安倍晋三首相の妻、昭恵氏の関与を払拭する答弁を引き出すためにも利用された。「書き換え前の文書をみても(国有地の)払い下げに私や妻が関わっていないことは明らかだ」。この首相の発言は、「ご夫人も総理も迷惑を受けたと思っているんです。どう考えてますか」という西田氏の質問に答えたものだ。野党の多くが不在の二日間の国会審議は文章改ざんの真相解明に向けては一歩も進まず、なれ合いを印象づけた。 
「ごみ報告書は虚偽」 業者が証言「書かされた」 3/16
学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題で、約8億円の値引きにつながった地中ごみを試掘した業者が、ごみは実際より深くにあると見せかけた虚偽の報告書を作成した、と大阪地検特捜部の調べに証言していることがわかった。学園や財務省近畿財務局側から促された、という趣旨の説明もしているという。値引きの根拠が揺らぐ可能性があり、特捜部は証言について慎重に事実確認を進めている模様だ。
学園は2015年5月、大阪府豊中市に小学校を建設するため、国と借地契約を結んだ。16年3月、深さ9.9メートルのくい打ち工事中に地中から「新たなごみ」が見つかったとして国に対応を要求。国はごみの撤去費を価格に反映させて土地を売却する方針を決め、学園にごみに関する資料提出を求めた。
学園側は4月11日、建設業者が8カ所を試掘した結果、最深で地下3.8メートルにごみがあったとする写真付きの報告書を提出した。国はその3日後、報告書などを基にごみ撤去費を約8億2000万円と算定。6月20日、土地評価額から同額を引いた1億3400万円で学園に売却した。
捜査関係者によると、業者は3.8メートルの記載について過大だったと認め、「事実と違うことを書かされた」「書けと言われてしょうがなくやった」などと説明。当時、学園は小学校の開校時期が翌年の4月に迫っているとして、損害賠償をちらつかせて国に対応を迫っていた。
ただ、業者はごみ撤去費については「周囲の汚染土壌も撤去する必要がある」として約9億6000万円と試算し、検察にも説明している。
財務省や国土交通省は国会で、深さ3.8メートルのごみは16年4月5日に写真で確認したと説明。一方、直前の3月30日に国と学園の協議を録音したとされる音声データでは、学園側が「3メートルより下からはそんなにたくさん出てきていない」などと発言。国側の職員が「言い方としては混在と。9メートルまでの範囲で」などと応じ、ごみの深さの認識をすり合わせたような会話が記録されていた。
会計検査院は昨年11月に公表した検査結果で、業者の試掘報告書について「3.8メートルを正確に指し示していることを確認できる状況は写っていない」と指摘している。
特捜部は財務局職員らが不当に安く土地を売却したとする背任容疑などで告発を受け、捜査を進めている。 
朝日新聞
佐川氏改ざん把握か 財務省内調査 太田理財局長が答弁 
財務省が森友学園との国有地取引に関する決裁文書を改ざんした問題で、同省が省内調査の結果、佐川宣寿(のぶひさ)・前国税庁長官が改ざんを把握していたとみていることが16日、明らかになった。野党は同日の参院予算委員会の理事会で、19日の委員会で佐川氏に対する証人喚問を決めるよう要求。与野党で調整が本格化することになった。
佐川氏は2016年6月に財務省理財局長に就任。同省は、改ざんが行われたのは佐川氏が局長だった17年2月下旬から4月としている。
財務省の太田充理財局長は16日の予算委で、改ざんの目的について「それまでの国会答弁が誤解を受けないようにするため」とし、「答弁は主として佐川氏であることから、佐川氏の関与が大きかったのではないか」と説明した。そのうえで、「我々が(職員に)聴取した限りで、佐川氏は知っていたと認識している」と述べた。改ざんに関わったのは「理財局の一部」とし、具体的に誰が行ったかについては「調査中」と答えるにとどめた。
一方、麻生太郎財務相は予算委で、自身の進退について原因究明や再発防止を進める必要があると強調し、「辞めるつもりはない」と明言。改ざんについて「歴史の改ざんかと言われたら、それほどの認識はない」とも語った。
16日の参院本会議では、安倍晋三首相が昨年2月に「私や妻が関係していたということになれば首相も国会議員も辞める」と発言したことが改ざんに影響を与えたかについての質問も出た。麻生氏は答弁で、「影響を与えたとは考えていない」と否定した。
参院予算委は19日に首相や麻生氏が出席して集中審議を行う。野党は佐川氏の関与や首相の責任などを追及し、証人喚問の議決に持ち込みたい考えだ。
ごみ量算出「虚偽」 業者「森友と財務局から働きかけ」
学校法人・森友学園(大阪市)への国有地売却で、8億円超の値引きの根拠とされたごみの撤去費の算出に関わった業者が、大阪地検特捜部の任意聴取に、積算は虚偽の写真が根拠になった、と説明していることが関係者への取材でわかった。学園と財務省近畿財務局からの働きかけがあったとも証言。ごみの量を過大に報告し、値引き額に影響を与えた可能性がある。
ごみの量の積算に際し、業者は2016年3月下旬に試掘し、「深さ3・8メートルまでごみが混入」との結果を財務局に提出。その根拠として、掘った穴にメジャーが差し込まれた現場写真が添付された。
しかし、関係者によると、業者は特捜部に、写真は実際には3メートルより浅い地点で撮られたものだったと証言。ごみの量は深さと面積などで算出される。ごみがある場所が深いほどごみの量は多いとみなされ、最終的な値引き額に影響する。業者は過大報告について、学園と国から働きかけられたとも説明しているという。
財務局は最終的に、2016年6月20日に更地の鑑定価格から8億1900万円を値引き。1億3400万円で売却した。
特捜部は、国有地売買をめぐって・・・  
毎日新聞
首相答弁影響、否定せず 太田理財局長
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざん問題に関し、財務省の太田充・理財局長は16日の参院予算委員会で改ざんの背景を問われ、安倍晋三首相らの答弁の影響を否定しなかった。太田氏は「答弁を主にしていたのは(当時の)理財局長だが、首相や大臣(麻生太郎副総理兼財務相)も答弁がある。政府全体の答弁は気にしていた」と述べた。前任局長の佐川宣寿前国税庁長官の答弁に合わせるための改ざんだったとの財務省の従来の説明から踏み込んだ。
共産党の辰巳孝太郎氏への答弁。首相は昨年2月17日の衆院予算委で「私も妻も一切、認可や払い下げに関係ない。関係していたなら首相も議員もやめるとはっきり申し上げておく」と述べていた。辰巳氏は2月下旬からの改ざんで首相の妻昭恵氏に触れた部分が削除されたと指摘し、「整合性のために消されたのではないか」と質問していた。
太田氏は改ざんの理由について「議論の展開までにらみ、心配して書き換えていたのではないか」と語り、国会での野党の追及への懸念が背景にあったとの認識を示した。佐川氏は昨年の国会で「法令にのっとって適切に処理した」との答弁を繰り返していた。
太田氏は参院予算委で「(職員を)聴取した限りで、佐川氏は(改ざんを)知っていたと認識している」と述べた。昭恵氏や政治家の名前を記していた理由について「近畿財務局が、国会対応する本省の参考になるのではないか、と政治関係も含めて詳しく解説した」と答弁した。衆院財務金融委では「佐川氏の関与の度合いは大きかったのではないか」と指摘した。
麻生氏は参院本会議で佐川氏について「行政官としての能力は全て否定されるものでもない。国税分野における豊富な経験を生かして職務を適切に行ったと考えている」と答弁した。
この日から審議に復帰した野党は「昭恵氏につながる文書を消すための改ざんだとますますはっきりした」(辰巳氏)と批判。「一官僚が軽々にできるとは思えない。首相周辺や麻生氏周辺の圧力があったのではないか」(民進・森本真治氏)と主張し、今後も政治家の関与を追及する。
民進、共産両党は16日の参院予算委理事会で、佐川氏の証人喚問を改めて要求。与党は19日に首相が出席して開く集中審議の状況を待つ考えを示した。
麻生氏、ぶれる説明 改ざん疑い「報告受けず」 「佐川氏は引責」慌てて訂正 
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざん問題で、野党は国会審議に復帰した16日、さっそく麻生太郎副総理兼財務相や財務官僚を追及した。いつ改ざんの可能性を知ったのか、なぜ改ざんしたのかなどについて同省の説明はぶれ、むしろ疑問は増える一方だ。安倍晋三首相が出席する19日の参院予算委員会集中審議を控え、安倍政権の混迷はさらに深まっている。
「(文書を)書き換えたという事実の責任を取ったということだ」。麻生氏が16日の閣議後会見で、財務省理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官の辞任理由をこう語った後、慌てて訂正する場面があった。麻生氏は、佐川氏が辞任した9日には改ざんの事実を確認していなかったと説明してきた。
「改ざんを知った上で佐川氏を辞めさせたのか」とさらに記者から問われ、麻生氏は「いやそれは」などと困惑した後、「その段階で(改ざんだったと)報告を受けていませんから。あり得るかもしれないとは思いましたけど、確信があったわけではありませんよ」と軌道修正した。
そもそも財務省は、国土交通省から5日に改ざん前の文書の写しを受け取っており、その時点で改ざんの疑いを把握していた。この日の国会審議では、麻生氏がいつ改ざんを知ったのかが焦点になった。
太田充理財局長は衆院財務金融委員会で、麻生氏には「全てまとめて11日に報告した」とし、麻生氏自身も国交省の5日の「疑い」情報について「特段報告は受けていない」と語った。しかし首相と菅義偉官房長官は6日に報告を受けており、野党は「なぜ5日に報告しなかったのか」とただした。太田氏は直接質問に答えず、「真摯(しんし)に受け止めたい」と繰り返した。
政権幹部のうち財務省トップの麻生氏にだけ11日まで報告がなかった、というストーリーは不自然さが否めない。ただ一方で「佐川氏が辞めた9日の時点では、麻生氏は改ざんを知らなかった」という、もう一つのストーリーとは一致している。
一方、麻生氏は16日の審議で、佐川氏が「国会対応に丁寧さを欠き、審議の混乱を招いた」ため、減給20%3カ月の懲戒処分にしたと改めて説明した。
ところが矢野康治官房長は「麻生氏から指示され、書き換えの可能性を含めて『決裁文書を国会提出した時の担当局長だった』ことも処分の理由にした」と答弁。改ざんの疑いを事前に聞かされていなかったはずの麻生氏が、なぜ「改ざんの可能性も含めた処分」を指示したのか。また新たな疑問が浮上した。
麻生氏はこの日も、改ざんについて「私や妻が関わっていたら、首相も議員も辞める」という昨年2月の首相答弁をそんたくしたとの見方を打ち消した。
太田氏は、首相の妻昭恵氏らの記述が削除されたことを挙げ、「(当時の)答弁や将来の答弁を気にして、非常にこと細かく書き換えられている」と指摘。首相答弁は直接改ざんにつながっていないとしたが、「政府全体の答弁は気にしていたと思う」と付け加えた。共産党の辰巳孝太郎氏は「首相の答弁と整合性を取るためだったことを否定しないんですね」と念を押した。
○原本は一転「本省に」
野党が特に問題視している文書の電子データが、財務本省に保管されていたことも判明した。財務省の太田充理財局長は15、16両日の参院審議で、改ざんされる前の文書14件のうち1件が、実は省庁の電子決裁システムに記録されていたと明かした。本省が決裁したため、コンピューター上で文書を改ざんしても、改ざん前のデータが残る仕組みだったという。
データが残っていたのは2015年4月30日付の決裁文書で、森友学園に売却を前提に国有地を貸し付ける「特例処理」の承認を申請したもの。改ざん後の文書では「安倍昭恵首相夫人から『良い土地ですから、前に進めてください』とのお言葉をいただいた」という籠池泰典前理事長の発言や、首相や麻生氏ら多くの政治家に関する記述が削除されていた。太田氏はデータが保存されていたことについて「正直に言うと、今回の調査の過程で知った」と陳謝したが、説明の信用性は大きく揺らいだ。
財務省はこれまで野党のヒアリングなどで、改ざん前の文書について「職員のパソコンの個人フォルダーの中にあった」などとしていた。また、12日に改ざんの事実を公表する前の8日には「原本は大阪地検に提出しており、近畿財務局にあるコピーはこれが全てだ」と、既に開示済みの文書を国会へ提出。野党の猛反発を招いていた。
一方、他の文書13件は全て近畿財務局が決裁したもので、太田氏は同省が改ざん後のものしか持っていない、と改めて説明。だが野党は「それならどうやって改ざん前の文書を確認したのか」と追及し、太田氏は「(原本は)紙や電子データで財務局職員が個人的に持っていた」「最終的には地検でコピーをもらって確認した」などと釈明に追われた。
○官邸報告も不透明
首相官邸が文書が改ざんされた疑いがあると事前に把握していたことも、一連の問題の不透明感を深めている。石井啓一国土交通相は16日の会見で、省内にあった財務省の文書が「書き換え前のものの可能性がある」と5日午前に杉田和博官房副長官に電話で伝えたと説明。しかしその情報から、官邸が改ざんをどの程度確信したのかは不明だ。野党側は「その時に『改ざんの可能性がある』と言うべきだった」(民進党の白真勲氏)と疑問視した。
国交省は官邸に口頭で報告した後、5日午後に文書の写しを財務省へ提供。官邸幹部は「国交省の報告はその時点では不確かな情報だった。内容をよく理解する必要があった」と語る。だが同じころの参院予算委で、首相は改ざん疑惑について「全くあずかり知らず答えようがない」と否定。杉田氏が首相や菅氏に報告したのは翌6日で、官邸内の情報伝達に約1日間の時間差が生じていた。
報告を受けた首相はそれ以降の国会で、疑惑について「早期に説明できるよう財務省を挙げて最大限努力をしてほしい」などと答弁するにとどめた。ただ、6〜15日は大半の野党が国会審議を欠席しており、首相が詳しい説明を要求される場面も少なかった。
元警察官僚の杉田氏は危機管理の専門家だが、5日から6日の間に政権を揺るがしかねない情報の確認をどこまで進めたのかは不透明だ。改ざんが濃厚になっていた場合、首相や菅氏が「ほぼ分かっていた」(野党議員)ことになる。逆にあいまいなまま首相に報告していたなら、官邸の分析能力が問われかねない。
国交省の報告を明かさなかったことに関し、菅氏は16日の参院予算委で「(最終確認前に)不確実なことを言うのは控えるべきだ」と釈明した。だが立憲民主党の辻元清美国対委員長は「(政府内の説明が)バラバラだ」と納得せず、杉田氏の国会出席を求める考えを示した。 
読売新聞
首相、批判報道に不満か…民放解体に業界は警戒
安倍首相が目指す放送事業の見直しは、放送法4条などの規制の撤廃が目玉となる。背景には、首相に対する批判的な報道への不満があるようだ。
今回の規制緩和は、AbemaTVに代表されるような「放送法の規制がかからないネットテレビ」(首相)などの放送事業への参入を狙ったものだ。首相は衆院選直前の昨年10月、AbemaTVで1時間にわたり自説を述べた経緯もある。政治的中立性の縛りを外せば、特定の党派色をむき出しにした番組が放送されかねない。
ネット事業者などに放送事業の門戸を開放すれば、地上波キー局をはじめとする放送事業者の地盤沈下につながる。首相の動きに、放送業界は「民放解体を狙うだけでなく、首相を応援してくれる番組を期待しているのでは。政権のおごりだ」と警戒を強めている。・・・
「忖度ないと、断言できるはずない」野党が攻勢 
学校法人「森友学園」を巡る財務省の決裁文書書き換え問題を巡り、同省の太田充理財局長は16日の国会審議で、佐川宣寿のぶひさ・前国税庁長官が書き換えを把握していたと認めた。
佐川氏が書き換えを指示したのか、動機は国会答弁とのつじつま合わせか、それとも政権への忖度そんたくか――。疑惑解明へ論戦はヒートアップした。
「なぜ忖度がなかったと断言できるのか。断言できるはずはない」
希望の党の今井雅人氏は衆院財務金融委員会で麻生財務相を攻め立てた。
国会審議への欠席戦術を展開していた野党6党にとって、この日は財務省が書き換えの事実を認めてから初めての国会論戦となった。本会議や委員会で一斉に政府を追及した。論点の中心に据えたのが、政権への忖度だ。民進党の杉尾秀哉氏は「安倍首相答弁がターニングポイント」と位置づけた。自身や昭恵夫人の関与があれば首相や国会議員を辞めると言及した昨年2月の国会答弁だ。・・・
麻生氏、野党からのヤジに「やかましいなあ」 
16日の国会審議で、麻生財務相が軽口を飛ばす場面があった。
決裁文書の書き換え問題で財務省が危機的な状況に陥っている時だけに、与党内からも「態度を改めた方がいい」といさめる声が出ている。
麻生氏は衆院財務金融委員会で、決裁文書で安倍昭恵首相夫人が「安部」と誤記されている箇所があったことに関して、「間違う人は多いが仮にも公文書ですよ。新聞ですらまともに書いている」と発言した。また、参院予算委員会では野党からのヤジに「やかましいなあ」と述べる一幕もあった。  
日経新聞
理財局職員の自殺認める、財務省理財局長「森友事案に関係せず」 
財務省の太田充理財局長は16日の参院予算委員会で、1月末に財務省理財局職員が自殺したとの一部報道について「私の部下の職員で本当に悲しい話だ」と認めた。「彼は国有財産の仕事をしていたが、森友(学園にまつわる)事案の処理や(決裁文書の)書き換えに一切関係していなかった」と説明した。
財務省が学校法人「森友学園」への国有地売却の際に作った決裁文書を書き換えていた不正が発覚。9日には、近畿財務局の男性職員が神戸市内の自宅で死亡していたことが判明し、兵庫県警は自殺と判断した。森友学園問題との関連は不明だが、近畿財務局の職員は学園との交渉を担当していた部署に所属していた。・・・
森友問題「早く決着を」 自民・石破氏
自民党の石破茂元幹事長は16日収録のTBS番組で、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書の書き換え問題について「一体どういうことなのか、国民に納得してもらえる解明を自民党の責任でやるべきだ」と語った。「難題が山積するなか、この問題で(国会審議が)行われないことがあってはならない。早く決着を付けるべきだ」とも述べた。
石破氏は「税金をちゃんと使っていることを証明するのが公文書であり、勝手に(内容を)変えていいとは思えない」と財務省を批判。安倍晋三首相に対し「責任の取り方はいろいろあるが、今回のことを全て明らかにすることが第1の責任だ」と強調した。・・・
内閣支持率39%に急落 時事通信調査 
菅義偉官房長官は16日の記者会見で、時事通信による世論調査で内閣支持率が39.3%に急落したことについて「国民の皆様から厳しい目が向けられている」と語った。「真摯に受け止める」と述べた上で、学校法人「森友学園」に関する決裁文書の書き換え問題に関して「政府としてしっかり対応したい」と強調した。
時事通信によると、9〜12日に実施した3月の世論調査の内閣支持率は前月比9.4ポイント減の39.3%だった。不支持率は8.5ポイント増の40.4%で、2017年10月以来5カ月ぶりに不支持が支持を上回った。調査は全国の18歳以上の男女2000人を対象に個別面接方式で実施した。有効回収率は61.4%だった。・・・
書き換え「佐川氏知っていたと思う」財務省局長が答弁
衆院財務金融委員会は16日午前、麻生太郎財務相が出席して、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書の書き換えなどを質疑した。財務省の太田充理財局長は、書き換え当時の理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官が書き換えを知っていたかを問われ「佐川氏の関与の度合いは大きかったのではないか。知っていたと思う」と答えた。
太田氏は国土交通省が決裁文書の書き換えの可能性を指摘した5日には麻生氏に報告せず・・・  
産経新聞
「朝日も信用できるところはある。時々当たる」 麻生太郎財務相
麻生太郎副総理兼財務相は16日の参院予算委員会で、学校法人「森友学園」への国有地売却に絡む決裁文書改竄の疑惑を最初に報じた朝日新聞について「朝日も信用できるところはある。めったに読んだことのない新聞だからよく分からないが、時々当たることもあるのだと思う」と述べた。
立憲民主党の川田龍平氏の「今は(改竄に関与した)理財局長より朝日新聞を信用するか」との質問に答えた。麻生氏は9日の記者会見では、改竄問題について同種の質問を繰り返す朝日新聞記者にいらだち、「朝日新聞の取材能力のレベルが分かるな」と吐き捨てていた。
川田氏が「理財局にだまされたと認めるのか」と質問すると、麻生氏は「状況証拠としてはそう言われるというのは、認めざるを得ない」と述べた。
財務省局長「佐川氏は改竄知っていた」 野党が審議復活、国会で追及
学校法人「森友学園」への国有地売却に絡む決裁文書改竄問題で、財務省の太田充理財局長は16日の参院予算委員会で、理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官が改竄を「知っていたと認識している」と答弁した。文書問題への政府対応に反発していた民進、共産、立憲民主などの野党は16日、11日ぶりに審議に復帰し、国会の場で追及を強めた。
太田氏は、佐川氏の答弁との整合性を取る改竄を本人が認識しない状況は考えにくいとの見解も示した。昨年2月の安倍晋三首相の「私や妻、事務所が関わっていれば首相も国会議員も辞める」との答弁が改竄に与えた影響については「政府全体の答弁は気にしていた」と述べ、明確に否定しなかった。
会計検査院の河戸光彦院長は改竄に関し「国会での議論も踏まえ、一連の事実関係の確認をするなどしたい」と述べ、再検査を行う意向を示した。麻生太郎副総理兼財務相は参院本会議で「私や官邸が佐川氏の答弁に圧力を加えた事実はない」と述べた。
政府は衆院財務金融委で改竄発覚の経緯を説明した。国土交通省の審議官が5日午前10時ごろ、杉田和博官房副長官に改竄の可能性を報告し、同日午後3時ごろ、保管していた改竄前の文書の写しを財務省に渡した。杉田氏は財務省の矢野康治官房長に徹底的な調査を指示。6日に秘書官を通じ首相に、菅義偉官房長官に直接経緯を報告した。
矢野氏は理財局幹部に杉田氏の指示を伝達したが、麻生氏や福田淳一事務次官には伝えなかった。菅氏は政府が国会に12日まで報告しなかったことに関し「財務省の調査中で結論は出ていなかった」と説明した。
野党は、与党が佐川氏の証人喚問を容認したため16日に審議に復帰した。証人喚問は早ければ23日にも行われる見通しだ。
首相官邸、5日に徹底調査を指示するも… 財務省幹部は麻生太郎氏に報告せず
学校法人「森友学園」への国有地売却に絡む決裁文書改竄(かいざん)問題をめぐり、政府は16日の衆院財務金融委員会で、国土交通省が3月5日に首相官邸と財務省に改竄の可能性を指摘した際の経緯を詳細に説明した。6日には安倍晋三首相や菅義偉官房長官に改竄の「可能性」があると報告されたが、麻生太郎副総理兼財務相には伝わっていなかったという。
国交省は3月2日に朝日新聞が疑惑を報じたことを受け、同省航空局が財務省から受け取った改竄前の決裁文書と、財務省が国会に開示した改竄後の決裁文書を比較した。
その結果、5日午前10時ごろ、田端浩国交審議官が官邸の杉田和博副長官に電話し「国交省で保管している文書が書き換え前のものである可能性がある」と報告した。文書の写しは渡さなかった。一方、財務省には同日午後3時ごろに写しを渡した。
杉田氏は同日中に国交省に「財務省の調査に全面的に協力するように」と指示し、財務省にも徹底的な調査を指示した。6日には、これらの経緯を秘書官を通じて首相に報告するとともに、菅氏に直接伝えた。
5日に杉田氏から指示を受けた財務省の矢野康治官房長は、すぐに理財局幹部に連絡した。しかし、矢野氏は麻生氏や福田淳一事務次官に報告しなかったという。
これらの経緯は、立憲民主党の川内博史氏に対し、国交省、内閣官房、財務省の各担当者が答弁した。
財務省の太田充理財局長は財金委で、麻生氏に対しては「全てをまとめた11日に報告した」と明らかにした。 
東京新聞
森友ごみ、深さ「虚偽」 業者が国・学園要求と説明
学校法人「森友学園」への国有地売却問題で約八億円の値引きの根拠となったごみの試掘に関わった業者が大阪地検特捜部に対し、財務省近畿財務局や学園に求められ、ごみが実際より深くあるように虚偽の数字に変更したとの趣旨の説明をしていることが十六日、関係者への取材で分かった。
特捜部は国有地が不当に安く売却されたとする背任容疑で捜査。値引きの根拠が揺らぐ事態となっており、財務省の決裁文書改ざんとともに、不可解な値引きの経緯についても調べている。
国は変更後の深さまでにごみがあるとして、撤去費約八億円を値引きし、大阪府豊中市の国有地を学園に売却した。一方、関係者は取材に「国有地にはごみや有害物質があり価値はなかった。変更前の深さでも値引き額は間違ってはいない」と主張している。
学園側は二〇一六年三月十一日、国有地で計画した小学校校舎のくい打ち工事中にごみが出たと近畿財務局に申告した。業者は同月下旬、敷地内八カ所で試掘し写真二十一枚を撮影。近畿財務局や国土交通省大阪航空局の職員が四月上旬、現地を確認した。国は地中三・八メートル(くい部分は九・九メートル)までの深さにごみがあるとみなし、約八億円を値引きして一六年六月に売却した。
国有地売却問題が発覚した後の一七年八月、国側の担当者は民進党チームの会合で、業者側から提供を受けた資料を三・八メートルまであると判断した根拠として開示した。だが資料に添付された現場写真の白板には「深さ三メートル」と記載。「ゴミの層」の説明書きには、最大三・八メートルまであると記されており、根拠として不十分との批判が出ていた。
業者側は特捜部に対し、学園や近畿財務局にごみの深さは三メートルと主張したが、三・八メートルに変更するよう求められたと説明しているという。
会計検査院は一七年十一月、写真には三・八メートルを正確に示す状況が写っておらず、近畿財務局と大阪航空局の職員が現地で計測した記録もないことなどから、深さの裏付けは確認できなかったとする検査結果を発表。値引きの根拠は不十分だと結論付けた。
石井啓一国交相は十六日の閣議後の記者会見で、「大阪航空局は検証可能なあらゆる材料を用いて地下埋設物の算出を行った」と話した。
菅義偉(すがよしひで)官房長官は十六日午前の記者会見で、森友学園への国有地売却問題で、ごみの深さを虚偽の数字に変更したと業者が大阪地検に説明していることに関連し、約八億円の値引きの根拠の正当性については「変わらない」と語った。
過去の「情報隠し」大臣ら引責辞任 麻生氏は重ねて「続投」
森友問題で、麻生太郎副総理兼財務相は十六日の参院予算委員会で「事実解明と今後の対策をもって、職責をまっとうしたい」と職にとどまる姿勢を引き続き強調した。ただ、過去の中央省庁の「情報隠し」では、調査結果を区切りに閣僚が引責辞任した例がある。
予算委で、共産党の辰巳孝太郎氏は、経済同友会の小林喜光代表幹事が「民間の社長は、自分が知ろうが知るまいが、(部下が)不祥事を起こしたら辞める」と語ったと紹介。麻生氏自身も首相だった二〇〇九年六月に衆院本会議で「総理や大臣は会社でいえば社長」と答弁したことに触れて、組織トップとして責任をとるよう迫った。
これに対し、麻生氏は「日本の会社社会で、一方的に責任を押しつけないようにするのは当然だ」としながらも続投を重ねて強調。社民党の福島瑞穂氏も辞任を求めたが、麻生氏は「原因究明と対策作りが与えられた責任」と繰り返した。
情報隠しで閣僚が追及を受けた過去の例はどうか。
南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報隠蔽(いんぺい)問題では、稲田朋美防衛相(当時)は当初、辞任せず国会答弁を続けた。その後の特別防衛監察は、陸上自衛隊が日報を廃棄したと説明しながらデータを保管していたと認定。稲田氏は隠蔽への関与を否定したまま一七年七月に、監督責任やけじめを理由に辞任した。
一九九八年の防衛庁調達実施本部を巡る証拠隠滅では、額賀福志郎長官(同)は同年十月に参院で問責決議された後も続投したが、翌月、組織的な証拠隠しをおおむね認める内部調査の最終報告書を発表して、辞任した。
石破氏、内閣人事局を問題視 「官僚は官邸見る」
自民党の石破茂元幹事長は16日のTBS番組収録で、森友学園を巡り財務省で決裁文書の改ざんが起きたのは、2014年設置の内閣人事局による官邸主導の人事制度に問題があるためとの見方を示した。
石破氏は「官僚が閣僚の方を見ず、官邸の方を見るようになった。官邸に気に入ってもらえることを言う。機嫌を損じたら、明日は席がなくなるからだ」と述べた。
同時に「官僚は公僕だ。公に仕える意識がまひしたら、在り方を変えないと、国家は大変なことになる」と強調した。
首相答弁の影響否定せず 森友、文書改ざんで財務省局長 
財務省の太田充理財局長は16日の参院予算委員会で、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざんを巡り、安倍晋三首相が自らの進退に言及した国会答弁による影響を否定しなかった。石井啓一国土交通相は、国有地が約8億円値引きされた問題に関し、値引きの根拠とされたごみの量の再調査を行う考えはないと表明。真相究明に消極的な政府の姿勢が鮮明になった格好だ。麻生太郎副総理兼財務相は衆院財務金融委で重ねて辞任を否定した。
太田氏は文書改ざんの背景に絡み「政府全体の答弁は気にしていた」と述べた。 
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首相答弁影響、否定せず 太田理財局長
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざん問題に関し、財務省の太田充・理財局長は16日の参院予算委員会で改ざんの背景を問われ、安倍晋三首相らの答弁の影響を否定しなかった。太田氏は「答弁を主にしていたのは(当時の)理財局長だが、首相や大臣(麻生太郎副総理兼財務相)も答弁がある。政府全体の答弁は気にしていた」と述べた。前任局長の佐川宣寿前国税庁長官の答弁に合わせるための改ざんだったとの財務省の従来の説明から踏み込んだ。
共産党の辰巳孝太郎氏への答弁。首相は昨年2月17日の衆院予算委で「私も妻も一切、認可や払い下げに関係ない。関係していたなら首相も議員もやめるとはっきり申し上げておく」と述べていた。辰巳氏は2月下旬からの改ざんで首相の妻昭恵氏に触れた部分が削除されたと指摘し、「整合性のために消されたのではないか」と質問していた。
太田氏は改ざんの理由について「議論の展開までにらみ、心配して書き換えていたのではないか」と語り、国会での野党の追及への懸念が背景にあったとの認識を示した。佐川氏は昨年の国会で「法令にのっとって適切に処理した」との答弁を繰り返していた。
太田氏は参院予算委で「(職員を)聴取した限りで、佐川氏は(改ざんを)知っていたと認識している」と述べた。昭恵氏や政治家の名前を記していた理由について「近畿財務局が、国会対応する本省の参考になるのではないか、と政治関係も含めて詳しく解説した」と答弁した。衆院財務金融委では「佐川氏の関与の度合いは大きかったのではないか」と指摘した。
麻生氏は参院本会議で佐川氏について「行政官としての能力は全て否定されるものでもない。国税分野における豊富な経験を生かして職務を適切に行ったと考えている」と答弁した。
この日から審議に復帰した野党は「昭恵氏につながる文書を消すための改ざんだとますますはっきりした」(辰巳氏)と批判。「一官僚が軽々にできるとは思えない。首相周辺や麻生氏周辺の圧力があったのではないか」(民進・森本真治氏)と主張し、今後も政治家の関与を追及する。
民進、共産両党は16日の参院予算委理事会で、佐川氏の証人喚問を改めて要求。与党は19日に首相が出席して開く集中審議の状況を待つ考えを示した。 
国交相はゴミ再調査せず 公明党は森友問題に“ポーズ”だけ 
どこまで、何もしない大臣なんだ――。公明党の石井啓一国交相のことだ。森友学園の国有地売却で、ゴミ試掘業者が国や学園に求められて、実際より多くゴミがあるように虚偽の数字に変更したと大阪地検に報告したことが判明。値引きの積算をした国交省のトップである石井国交相は16日、参院予算委で、「私どもで調べることは難しい」と再調査を行うことをキッパリ否定した。
会計検査院が「再検査」を表明し、自民党まで森友問題のPT(プロジェクトチーム)を立ち上げているのに、である。
公明党は佐川元国税庁長官の証人喚問に関し、山口代表が喚問に前向きな発言をし、井上幹事長が二階幹事長に進言するなど、佐川喚問を主導したと報じられている。
「ワイドショーで森友問題が連日報じられ、学会員も関心を持っています。来年は統一地方選と参院選の亥年。何もしなければ、学会員の士気にも影響しかねません。公明党がしっかりやっているのを見せざるを得ない。実際、多くの学会員は、公明党の“前向き”な姿勢に納得しています」(学会関係者)
ちょっと待った。佐川喚問は佐川氏に責任を押し付けるための既定路線だ。公明党が本当に真相解明をしたいのなら、昭恵夫人の喚問を求めるべきなのに、昭恵夫人には口を閉ざしている。石井大臣の「再調査しない」という姿勢を見ても、公明党の“前向き”な姿勢は、学会員向けの“ポーズ”にしか見えない。
山口代表はきのう、「与党も野党もなく真相を解明し、二度とこのようなことが起こらない態勢をつくりたい」と野党に協力を求めたが、その前に足元の石井大臣を何とかして欲しい。このままでは、官邸前デモで、「イシイヤメロー」が連呼されるに違いない。 
文書改ざんを事前把握 安倍官邸に「隠蔽工作」の重大疑惑 
森友問題をめぐる財務省の決裁文書改ざんは、安倍官邸ぐるみの「隠蔽工作」だったのではないか――。
理財局の“単独犯”説を強調している安倍政権に対し、こんな重大疑惑が浮上した。菅官房長官は15日の会見で、官邸が5日の時点で、国交省から「文書改ざんの可能性がある」との報告を受けていたと発言。さらに安倍首相についても「6日に報告を受けていた」と明言したからだ。
2日の朝日新聞のスクープ報道を受け、財務省が最初に決裁文書のコピーを参院予算委理事会に提出したのは8日。しかし、この文書は改ざん後だったために野党が猛反発。結局、改ざん前の文書が明らかになったのは11日だった。
ところが、15日の菅長官の説明通りなら、少なくとも6日の時点で、安倍官邸は文書改ざんの可能性を事前に把握していたことになる。菅長官は「(真偽を)確認できる状況になかった」などと言い逃れしていたが、それならばなぜ、財務省が改ざん後の文書を国会に提出する時に明らかにしなかったのか。
14日の参院予算委で質問に立った自民党の西田昌司議員は、財務省の太田充理財局長を鬼の形相でにらみつけ、「5日の時点で文書改ざんの可能性を知っていたのに、なぜ国会や政府に説明しないんだよ!」「説明していればこんな異常事態にはならなかったはずだ!」とブチ切れていたが、何のことはない。安倍首相はとっくに決裁文書の改ざんの可能性があることを把握していたのだ。
それなのに安倍首相は14日の参院予算委でも「報告を受けたのは11日」と“虚偽答弁”を繰り返していたから許し難い。上智大教授の中野晃一氏(政治学)はこう言う。
「官邸が改ざんの可能性を把握しながら、改ざん後の文書公表をとがめないのは明らかに不自然です。公表後、野党が『他に文書はないのか』と問うても、財務省は明確な返答を避け続けた。原本を隠し通すつもりだったと疑われても仕方ありません。文書改ざんについても、『佐川氏の答弁に合わせた』というのなら、『安倍首相』『昭恵夫人』など、政治家の名前を削除する必要はなかったはず。佐川氏の答弁に合わせたのではなく、安倍首相や昭恵夫人の関与を否定するために改ざんしたのでしょう。結局、官邸の指示の下で行われた改ざんを、今なお官邸ぐるみで隠蔽しているのではないか。それ以外に解釈しようがありません」
やはり“本丸”は安倍官邸だ。  
詳細すぎる決裁文書 組織防衛か、政治的圧力か 
森友学園との国有地取引で財務省近畿財務局が作成した改ざん前の決裁文書には、安倍晋三首相の妻昭恵氏や国会議員秘書の発言、さらには学園の記者会見に参加した報道機関名まで克明に記録されている。異様な細かさの背景には、問題化した際の組織防衛があったとする見方も出ている。19日に開かれる参院予算委員会の集中審議を前に、担当した職員の心象風景を読み解いた。
改ざん文書14件のうち「細かさ」が目を引くのが、2015年5月に学園と国有地定期借地契約を結ぶ直前に作成された「普通財産の貸付けに係る特例処理について」(同年4月30日付)だ。契約とは直接関係のない昭恵氏や政治家の名前が多数登場。籠池泰典前理事長の「日本会議大阪代表・運営委員」という肩書入りの名刺も添付され、わざわざ注釈で日本会議と政治家の接点を説明している。
「これほど生々しい記録をあえて残しているような文書は、見たことがない」。本省の主税局で勤務した経験がある元財務官僚の山口真由さんは、取材に驚きを口にした。「今回の改ざんで削除が問題視された『本件の特殊性』などの記述のように、決裁文書は読む人が読めば分かる必要最小限の表現や簡潔な記述が多かったと思う」と振り返る。
山口さんが注目するのは、昭恵氏のほか、土地の貸付料について「高額だ」などと注文をつけてきた国会議員の名前がたびたび登場すること。「将来、政治家の意向をそんたくした異例の処理だとして問題視される可能性に備え、近畿財務局が組織防衛のために詳細な記録を残したとも考えられる」と推測する。
元財務官僚の小黒一正・法政大教授も「自分の知る限り本省での決裁文書は簡潔な場合が多い」と指摘。「森友案件で政治家や首相夫人の名前が出ていることは財務省内で知られており、事案の特殊性をわざわざ書かなくても分かりきっていたはずだ」と首をかしげる。「近畿財務局などの国有財産の案件では、詳細を記録する慣例があったのかもしれない。この案件だけを担当者がいつもと違うフォーマットで作成したとすれば、その理由は分からない」
本省の現役幹部も「普通はここまで詳しく経緯を残さない」と証言する。「現場は森友側にいろいろと言われて苦労したのだろうし、売り払いを前提とした貸し付け契約だったため、後で経緯が分かるように残したのではないか」と推測。日本会議の注釈は「資料が厚くなるので決裁文書にエッセンスを入れてしまえという単純な判断ではないか」。その上で「ある文書で削られた表現が別の文書で残っており、削除の仕方も緻密ではない」と感想を語った。
そもそも行政運営の土台となる公文書を改ざんする政府を、国民や外国政府は信用するだろうか。民間企業が財務諸表を改ざんすれば株主や銀行、取引先から見放される。
小黒さんは「財務省への信用が低下し、今後の財政再建の議論に影響を与えることは想像できる」と懸念している。「官僚がそんたくで対応できるレベルを超えた改ざんの背景には、何らかの政治的圧力があった可能性もあると思う。誰が何のために改ざんを指示、実行したのか徹底的に真相を究明する必要がある」  
公文書管理の専門家が問う「森友文書改ざんの根本にある問題」 
森友文書の改ざん問題が連日大きなニュースとなっている。これを「異例」「特殊」とするかぎり、大問題の根っこは見えてこない――情報公開や公文書管理の数少ない専門家である、NPO法人情報公開クリアリングハウス理事長・三木由希子氏が、論点を整理するとともに今後必要とされる議論の方向性を示す。
なぜここまでの改ざんが行われたのか…
財務省が、森友学園との契約に関連する決裁文書の「書き換え」をしていたことを認め、調査結果を3月12日発表した。
書き換えていたのは、森友学園との契約に際しての決議書(決裁文書)の一部である調書(契約の経緯等を説明したもの)と、書き換えた内容と不整合にならないよう関連する決裁文書の調書だ。
調査結果は全部で80ページあり、昨年2月下旬から4月にかけて書き換えた決裁文書14件の特定と、どの部分を書き換えていたのかがわかる書き換え前と後の対照表が発表された。
調査は職員からの聞き取り、職場のパソコンに残っていたデータの精査、大阪地検の保管する文書の写しの提供を受けるなどで実施し、内容の異なる複数文書を確認したという(時事通信「価格交渉の記述削除=200項目超で改ざん−森友文書問題」2018年3月12日)。
また、改ざん前の決裁文書が存在する可能性は、5日の段階で国土交通省から官邸に報告があり、菅官房長官は6日に報告を受け、安倍首相も承知していたと報じられた(朝日新聞「改ざんの可能性、事前把握認める 菅氏「首相も承知」」2018年3月15日)。
その一方で、8日の時点で財務省は近畿財務局にあるとするコピーを国会に出したが、それは改ざん後の文書だった。
また、安倍首相は改ざんの報告を受けたのは11日と14日の参議院予算委員会で答弁し、改ざん文書の把握の時系列の情報も、刻々と変わっている。
なぜ「改ざん」が行われたのかは、調査結果では示されていない。
結果公表後に、麻生財務大臣が理財局の一部の職員が行ったことと強調し、「佐川の国会答弁に合わせて書き換えたのが事実だ」「最終責任者は(当時)の理財局長の佐川だ」と話したと報じられている(毎日新聞「<森友文書改ざん>麻生氏「最終責任者は当時の佐川局長」」2018年3月12日)。
安倍首相は12日午後の会見で、「なぜこんなことが起きたのか、全容を解明するため調査を進めていく」と述べており、今後、さらに調査することが表明されている。
両方の発言を踏まえると、先に辞任した佐川国税庁長官の理財局長時代の責任であることを軸に、調査が行われることになるのだろう。
このままだと、調査を進める前から、最終責任者が決め打ちされた調査になりそうで、どの程度意味があるか大いに疑問だ。
財務省から独立した調査を行った方が、それなりの理解が得られる調査結果になるのではないかと思うが、残念ながらそうなりそうにもない。
朝日新聞が3月2日に決裁文書の書き換えの可能性を報道してから10日目にして、ようやく財務省が改ざんを認めたわけだが、正直なところ、ここまで多くの文書と箇所で行っていたとは想像していなかった。
国会議員に提示を求められた決裁文書から、具体的な交渉経緯や案件の背景を主に削除しており、これが1年前に公開されていれば、森友学園問題はまったく違った展開になっていただろう。
結局、国会議員に改ざんした文書を提供してごまかしてきたことになる。
また、この1年の間に衆議院選挙もあった。森友学園問題の経緯を具体的に明らかになっていれば、情報を得て判断する機会が私たちにはあったはずだが、それが奪われたことになる。
改ざん問題と公文書管理法との関係
財務省による決裁文書の改ざんは、やってはならないこととわかっていながらやったわけで、異例の事態だが、「異例」とだけしてしまうと、ひとつの特殊な事例で終わってしまう。
森友学園問題はこの問題として何らか始末をつける必要があるが、普遍的な問題・課題が何かも併せて考える必要があるので、少し整理してみたい。
改ざん問題が明らかになって以来、公文書管理法との関係がたびたび論点として挙がっているが、この法律自体に改ざんを防止するための仕組みが用意されているわけではない。
電子行政文書については、改ざんが容易であるということもあり、情報セキュリティ対策として改ざん防止措置が求められているが、あくまで政府活動によって発生する行政文書を管理するための仕組みだ。
目的としているのは、行政文書を通じて政府が説明責任を果たすということ。行政文書が発生したら、それがそのまま残っているのが当たり前というのが、この制度の前提になっている。
この関係をもう少しかみ砕くと、行政文書は政府活動の結果発生するものなので、政府活動の質が悪かったり、適切性や合理性に欠けたり、一般に理解を得られないようなものであると、その影響が避けられない。
それが、なるべく記録しないようにしたり、短期間で廃棄しようとしたり、行政文書として保存せず個人メモとしたり、過剰に非公開にしたり隠ぺいしたりと、行政文書の質や管理や公開を通じて顕在化するという関係になる。
森友学園問題では、契約内容の妥当性が経緯から疑われれば、文書改ざんを引き起こす原因になる。
そのため、情報公開法や公文書管理法にも問題があるが、それだけで解決しようとするのは無理がある。
政府活動の質や健全性を高める、適正性を確保し、政府が信頼されるための努力をすることが、遠回りのようで、政府の説明責任が行政文書によって果たされるためには必要になってくる。
ちなみに、よく日本の公文書管理法と比較されるアメリカの記録管理法体系では、日本でいう国立公文書館と内閣府を合わせた権限を持つ、国立公文書記録管理局(NARA)の権限が強力であることや規模が大きいことが指摘されているが、NARAが政府活動そのものを監督するわけではない。
例えば、各連邦政府機関には総括監察官がおり、独立的な監察機能を担い、NARAも必要に応じて連携している。
また、公益通報者保護法、不正請求防止法のような仕組みや、議会による連邦政府機関の活動の監視、予算管理局による活動管理、強力な証拠開示手続など、記録管理とは別に政府活動の質や適正性、不正防止、問題の是正のための仕組みや責任が問われる仕組みがある。加えて、分厚い市民社会組織がある。
だから問題がないというわけではなく、問題はあるが、政府活動の質を高め適正化を図り、責任を課す仕組みの中で、記録管理がより機能させられる一面があるだろう。
日本は、こうした政府活動の質を高める、適正化を図る、問題を是正するための仕組みや機能がぜい弱であり、ほとんどないと言ってもよい。
森友学園問題で改ざんしたのも、もとをただせば貸付・売却契約に無理をしているから、あるいは一般に理解されないものであったからと考えると、決裁文書の扱いでその問題が顕在化したので、むしろ国有地処分の適正性を確保しないと、同じことが起こり得る構造が残る。
決裁文書は、組織としての意思決定を行った証拠文書であるにもかかわらず、改ざんを行ったと思われる背景を制度面から推測すると、決裁文書の調書を廃棄ではなく改ざんとしたのは、ある種の「つじつま合わせ」という一面があるとみることもできる。
財務省文書取扱規則は決裁文書について、「起案の趣旨、事案の概要及び起案に至るまでの経過を明らかにした要旨説明を案文の前に記載するとともに、重要と認められる部分又は問題点があるときは、要旨説明の中その他の適当な場所に明記する。」(13条3号)と定め、「決裁文書は、関係資料を一括し、容易に分離しないようとじる。」(13条7号)ともしている。
この種の規則は公文書管理法制定前からあるもので、以前から決裁文書には事案の概要と経過をつけ、一括して管理していることになっている。
この事案の概要や経過を説明したものが、今回改ざんされた調書だ。規則で定められているので、調書を取り除くことはできないので、廃棄ではなく改ざんしたとも言えるだろう。
決裁文書は修正できないのか
では、決裁文書は修正できないのかという質問もこの間、何度も受けてきた。
基本的には、組織として意思決定を終えているのでできないだろう。
可能性があるとすれば、例えば、経緯に誤字脱字など軽微な間違いがあったような場合は、紙文書であれば後から手書きで修正が施される程度のことはあるかもしれない。
また、電子決裁のシステムがあるが、そこで決裁してシステム的に管理されると、修正は簡単ではないはずだし、履歴が残る。
重要な点に間違いがあれば、決裁のやり直しで、新たに起案がされて決裁を行わなければならないだろう。そうならないために、複数の職員が決裁手続では内容を確認し、確認後に押印していくことになる。
情報公開請求で公開される決裁文書には、担当者の起案内容に上司が手書きで修正が入れられているものもある。多くの手が入ると起案文書が見にくくなるので、こういう場合は清書をする手続が規則上設けられていたりする。
だからこそ、今回の改ざん問題は、常識的にはあり得ないことが起こっているというほかない。
決裁文書の改ざんは、もっぱら情報を削除したものだ。
貸付や売却契約に至るまでの国会議員からの陳情、契約相手方の森友学園からの働きかけ、小学校の認可前からの交渉になった理由、土地の所有者である国土交通省とのやり取りなどの経緯、特例的な契約であることが調書から消えている。
決定したことはわかるが、多くの具体的な経緯が削除されており、なぜこのような契約になったのかという本来の背景がほとんどわからなくなった。
公文書管理法は、国会での法案修正で、意思決定だけでなく、意思決定の「過程」を合理的に跡付け検証できるよう文書の作成を義務づける規定になった。決定の結果だけでなく、その経緯が重要だからだ。
これを筆者なりに解釈すると、どのような経緯であったかは、決定の意味合いや意義、位置づけ、解釈に影響するので重要だということになる。
改ざんは、森友学園への貸付や売却契約の意味合いや位置づけを歪め、政府にとって都合のよいものに作り替えたことになる。
プロセスを検証する必要性
ただ、今回は改ざんという極端な形で表れているため、ある意味わかりやすく顕在化しているが、政府にとって都合のよいように行政文書が作られることは、珍しいことではない。
政策決定の際に、決定の妥当性や正当性を示す資料や経緯は行政文書として比較的長期残されるが、異論や他の選択肢、決定とは異なる方向性を示すデータなどは、短期で廃棄されたり、決定過程の一連の文書として管理して残されないことは珍しくもない。
何を残して残さないかという点では、常に情報が操作的に扱われる可能性はある。
どのようにプロセスが記録されるべきか、ということを試行錯誤しないと、例えば改ざんしないで済むように内容の薄い調書をつくる、というような形骸化、形式化を招くことになる。
今回の改ざん問題では、誰が改ざんしたのかと、誰が指示したのか、そもそも指示があったのかが今後の一つの焦点になるだろう。
誰かに焦点化すると、それは近畿財務局の職員になるだろうし、指示をしたとすると理財局の誰かということになるだろう。
しかし、改ざんは、当時の佐川理財局長や安倍首相の答弁とつじつまを合わせるために行われたとする報道もある。
前述の通り、麻生財務大臣は佐川氏の責任と決め打ちをしているようだが、昨年問題が表面化した際、財務省は契約経緯の詳細な調査をしようとせず、森友学園側から記録や情報などが出てくると、その範囲だけ確認して答弁をすることを繰り返してきた。
少なくとも佐川氏が国会でそのような答弁を繰り返してきたのは、独断ではなく政治的にそれを良しとしてきたからに他ならない。
佐川氏や近畿財務局、理財局の職員にも問題はあることは間違いないが、職員にのみ責任を取らせるような結果になったら、それは政治が行政に守られている、あるいは政治が行政を盾にして保身を図っていることになる。
それは本末転倒だ。調査を指示しなかったことも、答弁内容を良しとしてきたことも、政治的責任の範囲だろう。
また、刑事罰に該当するのかという焦点もある。筆者は刑法に専門的知見があるわけではないが、刑法の規定を見る限り、虚偽公文書作成等罪に該当する可能性は、完全に否定できないと思う。
刑法156条は、「公務員が、その職務に関し、行使の目的で、虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は文書若しくは図画を変造したときは、印章又は署名の有無により区別して、前二条の例による。」と定めていて、「行使の目的」には、虚偽の文書を真正のものと他人に認識させ、認識させ得る状態に置くことを指すようなので、該当するようにも読める。
しかし、今回の改ざんは情報を削除していて、文書に虚偽を記載したわけではないので、これをどう判断するのかという問題になるだろう。
ただ、刑事罰に該当するかどうかにのみ焦点化すると、刑事罰に当たるか否かという狭い範囲で問題が追及されることになる。
刑事罰該当性はそれで追及されるべきだが、検察は犯罪か否かの捜査をして該当すれば起訴などするが、それ以上のことをするわけではない。
政府は犯罪行為や違法でなければ何をしてもよいというものではなく、政府活動には適切性や正当性、妥当性が問われるからこそ、説明責任が求められている。
この視点からも森友学園問題と、その問題の発端である国有地処分の仕組みの適切性など、プロセスそのものを検証する必要があるし、そのプロセスが適切性を欠いていることが文書改ざんを引き起こしたのであれば、その問題を解決する必要がある。
決裁文書ではわからないこと
ところで、今回の文書改ざんで削除された内容を見ると、特別に新しい事実が含まれているわけではない。
すでに、森友学園側から出ていたこと、昨年3月に明らかにされた鴻池参議院議員事務所の陳情整理報告書、大阪府の文書、今年1月になって一部が公開され、2月に追加で公開された近畿財務局内での法律相談書などからわかっていたことが多い。
国会議員の名前や首相夫人の名前も削除されているが、これも新しい事実とまでは言えない。はたして大きなリスクを抱えてまで改ざんをしなければならないことだったのだろうか。
削除された箇所を通して、森友学園への国有地貸付・売却案件が政治案件であるという前提で処理が進められていたことは、よくわかる。
2015年5月に貸付契約が締結されているが、それに先立ち2月の段階の特例承認の決裁文書の調書には、冒頭の事案の概要に「※本件は、平成25年8月、鴻池祥肇議員(参・自・兵庫)から近畿局への陳情案件」と書かれている。
鴻池議員陳情案件だという認識であったことは示され、複数の国会議員からの陳情、籠池氏が日本会議大阪代表・運営委員をはじめ諸団体に関与し、日本会議の説明の中で麻生財務大臣が特別顧問、安倍首相が副会長に就任していること、森友学園への国会議員の来訪状況がまとめられている。
資料からは、鴻池議員陳情案件として契約処理しているが、森友学園の背景から現政権と直結しているという認識を持っていたことまでは理解ができる。
それではどこでどういう力が働いたのかまでは、今回出てきた決裁文書だけではわからない。
特に、最終段階で大幅な値引きをして売却するに至る部分は、森友学園側が損害賠償の可能性を出して交渉していたことがわかる記述が中心だ。
毎日新聞によると、約8億円の値引きの根拠となった地中の埋設物を実際より深くあると見せかける報告書を作成したと、業者が大阪地検に証言していることがわかったという。
森友学園や近畿財務局側から促されたとも記事にあり(毎日新聞「森友「ごみ報告書は虚偽」 業者が証言「書かされた」」2018年3月16日)、徐々に何が起こっていたのかがわかるような情報が順次明らかにされつつある。
言い換えると、改ざん文書でも全貌がわからないわけだから、財務省が1年未満の保存期間であるから廃棄済だとする交渉記録が核心に迫る記録であるということになるだろう。
これについても、先般自殺が報じられた近畿財務局の職員が残したメモに、「資料は残しているはずでないことはありえない」と書かれていたと報じられており(NHK「「森友」 自殺した職員がメモ 「自分1人の責任にされてしまう」」2018年3月15日)、まだ先のある話になりそうだ。
ただ、改ざんされた決裁文書の調書に「※本件は、平成25年8月、鴻池祥肇議員(参・自・兵庫)から近畿局への陳情案件」と書かれているのを見ると、国有地処分には同様に政治家案件があるのではないかと思われる。
森友学園が特例、特殊とするとその範囲の議論に終わるが、この問題はもとは国有地の処分プロセスが適当かどうかという問題も含んでいることは、前述の通りだ。
国有地処分には同様の政治家案件が相当あるとすると、森友学園問題の特殊性にだけ焦点が当たっている限りは、それ以外の案件に延焼しないで済むので好都合ということもあり得るのではないだろうか。
現在、財務省の財政制度審議会国有財産分科会で、公共随契を中心とする国有財産の管理処分手続等の見直しを検討している。1月19日の会議を最後に開催されていないが、こちらも注目していく必要がある。 
公文書改ざん「万死に値」 古川貞二郎元内閣官房副長官 「強まる忖度」に警鐘 3/17
財務省の国有地売却に関する決裁文書改ざん問題で、1995〜2003年に官僚トップの内閣官房副長官を務めた古川貞二郎氏(83)=佐賀市出身=が西日本新聞の取材に応じ、「行政官として万死に値する。民主主義の破壊そのものだ。国民は何を信じてよいか分からなくなる」と厳しく非難した。省庁幹部人事を首相官邸が握る内閣人事局の弊害を挙げ「官邸の意向を忖度(そんたく)する傾向が、特に強く出てきたのではないか」と警鐘を鳴らした。
政府はこれまで、財務省の佐川宣寿(のぶひさ)前理財局長の国会答弁との整合性を図るため、理財局主導で改ざんが行われたと説明している。古川氏は、改ざんは役所に何のメリットもないとした上で、「なぜ、うその答弁が必要だったのか。そこが解明されない限り、国民の不信感は消えない」と断じた。
内閣人事局は第2次安倍晋三政権が発足後の14年に創設され、約600人の幹部人事を握り、政権による官僚組織の支配が強まったと指摘されている。発足当時から、「政治任用の色彩が濃くなる」とメディアなどで批判してきた古川氏は「政と官のバランスを著しく失する事態を招いていると感じる。バランスを早急に取り戻す必要があり、国民をだますような問題に発展した今、是正すべきではないか」と提起した。
一方で、「官による政治への忖度で改ざんしたとすれば行き過ぎだし、質的な意味で、過去と比べようがない不祥事だ」と強調。行政官は、時には上司に対しても筋を通す意見具申が求められるとし、「忖度することと補佐することは全く違う。チェック機能が働かない国家は危うい」と、行政の在り方が問われているとの認識を示した。
旧厚生省(現厚生労働省)出身で、村山富市氏から小泉純一郎氏まで5代の首相に仕えた古川氏。安倍首相は学校法人「森友学園」への国有地売却に「関わっていないのは明らか」と強調しているが、疑問視する声が上がっているのを念頭に「権力の座にあるリーダーは、誤解を受けないよう、本当に親しい人でも遠ざけるのが政治の在り方だ」と、苦言を呈した。 
野党、昭恵氏付元職員の招致要求=迫田元局長喚問も
野党各党は17日、森友学園への国有地売却問題の真相解明に向け、安倍晋三首相夫人の昭恵氏付の職員だった谷査恵子氏と、売却交渉当時に財務省理財局長を務めていた迫田英典元国税庁長官について、証人喚問を含む国会招致を求める考えを示した。
立憲民主党の福山哲郎幹事長は「(谷氏が)どういう指示を昭恵夫人から受けていたか聞く場面が必要になる可能性がある」と語った。佐川宣寿前国税庁長官の喚問の早期実現を求めるとともに、迫田氏の喚問も必要だと強調した。群馬県伊勢崎市で記者団に語った。
共産党の小池晃書記局長も東京都内の街頭演説で、谷、迫田両氏の名前を挙げて「登場人物には全て(国会に)出てきていただいて、きちんと話をしてもらう」と訴えた。
民進党の大塚耕平代表は京都市内で記者団に、昭恵氏に関し「この問題に関連して一人の命が失われている。自ら国会に出てきて心境を述べる責任がある」と指摘し、谷氏らについても「(国会に)呼ぶべきだ」と求めた。 
 3/18

 

前川喜平前文科次官が佐川宣寿・前理財局長にメッセージ
 「本当のことを話したほうがこれからの人生が生きやすい」
早ければ今週、国会でおこなわれるのではないかとみられている佐川宣寿・前理財局長の証人喚問。すでに政府は「佐川主犯説」を喧伝し、麻生太郎財務相が「理財局の一部がやった」「(理財局に騙されたと)認めざるを得ない」などと言うと、財務省の太田充理財局長も「佐川氏の関与が大きかったのではないか」「佐川氏は(改ざんを)知っていたというふうに認識している」と答弁。佐川氏にすべての罪を覆い被せようと必死だ。
自殺した近畿財務局の職員は「このままでは自分1人の責任にされてしまう」「冷たい」と書き記していたというが、今度は佐川氏にその役割を担わそうとする──犠牲者を出してしまったというのに、その無責任体質は何も変わらないのである。
そんななか、あの渦中の人物が、佐川氏にこんなメッセージを送っている。
「役人は辞めれば何でも言える。佐川さんにそう教えてあげたい」
こう話すのは、前川喜平・前文部科学事務次官。加計学園問題では「総理のご意向」文書が存在することを証言するとともに「行政が歪められた」と告発。一方、安倍官邸は「出会い系バー」通いという謀略情報を流し、菅義偉官房長官は「地位に恋々としがみついていた」などと前川氏を猛批判した。現在も、文科省が前川氏の授業を実施した中学校に対し教育委員会を通じて検閲の圧力をかけるなど、いまだに執拗な攻撃を受けている。
しかし、前川氏はそれでも、佐川氏に“正直に生きるほうがいい”と諭す。昨日放送された『報道特集』(TBS)のインタビューのなかで、前川氏はこう語った。
「(前川氏自身が)公務員だったというよりも、一人の国民として、(佐川氏には)知っておられることをありのままにお話しいただきたいなと思います。そのほうが、佐川さんにとってもね、これから20年、30年と生きる人生のなかで、ほんとうのことを話したほうがこれからの人生が生きやすいのではないかと思いますけどね」
無論、前川氏がこうやって佐川氏にエールを送るのは、政府による「改ざんは佐川氏が自分の答弁に合わせるためにやったこと」という主張が嘘であることを見破っているからだ。
前川氏は、「行政の意思決定のプロセスを表す文書を答弁に合わせて文書を書き換えるというのはありえないこと」「大胆不敵な不正行為」と述べた上で、官房長として国会対応に当たった経験からも、“政治の力が働かないかぎり、役人がそんなことをやるはずがない”と指摘するのだ。
「『いいからやれ』と誰かが言わないと、通常の国家公務員の神経ではできないことだと思いますけどもね」
「(佐川氏の号令の下で改ざんしたとは)私はちょっと考えられないですけどね。『いいからやれ』という、もっと大きな力があったんじゃないかなと」
「いいからやれ」──。これは加計学園問題において官邸が文科省にかけた圧力と同じ構図だ。その上、事実を実名告発しようと動いた前川氏は前述したように官邸が“出会い系バー通い”なる謀略報道を仕掛けるという露骨すぎる攻撃を受けた。一方、そうした騒動のすぐあとに佐川氏は国税庁長官に昇進している。これは、「上に楯突けば前川氏のように徹底的に叩き潰され、上に従えば佐川氏のように引き立てられる」という官邸による官僚への見せしめでもあったはずだ。
だが、文書改ざんがあきらかになったことで、佐川氏もまた、トカゲの尻尾切りでかんたんに首をはねられ、すべての責任を押し付けられそうになっている。もしこれで佐川氏が嘘をつき通せば、文書改ざんを命じた側は「国民はこうやって騙せる」と味をしめるだろう。つまり、今後も文書改ざんという国家的犯罪が繰り返されかねないのだ。
そしてもうひとつ、この文書改ざん問題で忘れてはいけないのは、改ざんされた文書が、昨年の総選挙における投票の判断材料になったという問題だ。前川氏は、こう指摘する。
「つまり、国民が判断する材料が間違っていたわけですからね。これはほんとうに、民主主義の根幹を揺るがす問題だと思いますね。国民を裏切る行為だし、こうやって真性でない虚偽の情報ばかり流されて、それに基づいて国民が判断した。これは国民も判断を間違えますよね。そういう、民主主義の根幹にかかわる問題」
「選挙で丁寧に説明する」と宣言した安倍首相は、結局そんなことは一度もせず、選挙中に登場したメディアではむしろ籠池泰典理事長を犯罪者扱いしたり、朝日新聞攻撃を繰り広げた。しかし、昨年春の段階で改ざん前文書が公開されていれば、あのように人を食った選挙戦などできなかった。文書改ざんの出発点が「私や妻が関係していたら総理も国会議員も辞める」という安倍首相の答弁にあったことは安倍応援団以外の誰もがすでに確信していることだが、文書改ざんは選挙まで歪めていたということは、もっと問題にされるべきだ。
昨日の『報道特集』では、膳場貴子キャスターが「昨日、内閣府公文書管理委員会の三宅(弘)弁護士と話をしているなかで『去年のいまごろにこの事実が出ていたら、10月の選挙で同じ投票をしていましたか?』と訊かれて、私、ほんとうにハッとしたんですね」と語り、国民に正しい情報を伝えなかったということの問題の重大さを指摘。「わたしたちはもっと怒ってもいい事態」と述べた。
では、わたしたちが怒る相手は誰なのか──。国会ではすでに佐川氏に罪をなすりつける一方で安倍首相や麻生財務相を庇う醜悪で残酷なショーが展開されているが、そこにこそ、真実がすべて集約されているだろう。 
財務省局長、「佐川氏は知っていた」
財務省の太田充理財局長は16日の衆院財務金融委員会で、学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる決裁文書の改ざん当時に理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官について「関与の度合いは大きかったのではないか。知っていたと思っている」と述べた。
また、麻生太郎副総理兼財務相は重ねて続投の意向を強調した。
財務省によると、改ざん行為があったのは昨年2月下旬から4月までの期間。自民党の義家弘介氏の質問に対し、太田氏は「それまでの国会答弁が誤解を受けないように(改ざんが)行われた。主として答弁していたのは佐川氏だった」と指摘し、佐川氏の答弁に合わせる形で行われた改ざんを佐川氏自身は把握していたとの見方を示した。佐川氏は国税庁長官を辞任した今月9日、記者団に「捜査中なのでコメントは控えたい」と述べていた。
財金委で麻生氏は進退について「こうしたことが二度と起きないように必要な対応を行っていく。それをもって職責を果たしていく」と語った。衆院会派「無所属の会」の福田昭夫氏への答弁。
一方、太田氏は、今月5日に国土交通省から改ざんの可能性があるとの連絡を受けたにもかかわらず、麻生氏への報告は11日だったと説明。国交省は5日に杉田和博官房副長官にも連絡し、改ざんの可能性は翌6日に安倍晋三首相と菅義偉官房長官に伝わっていた。 
 3/19

 

「森友」決裁文書の改ざん問題めぐる論戦 3/19
与党内にくすぶる佐川氏喚問慎重論
学校法人・森友学園(大阪市)への国有地売却問題で、参院予算委員会は19日、安倍晋三首相や麻生太郎財務相らが出席して集中審議を行う。野党各党は財務省の決裁文書改ざんの経緯や首相側の関与などについて追及する方針。佐川宣寿・前財務省理財局長の証人喚問について、同日中の議決を求める。財務省は、土地の大幅値引き問題が発覚した後の昨年2月下旬〜4月に14件の決裁文書を書き換えたと説明。当時の理財局長だった佐川氏らが国会で否定してきた「価格交渉」や「学園の特別扱い」をうかがわせる記載が削除され、その中に首相の妻・昭恵氏の名前も含まれていた。安倍首相は昨年2月17日、「私や妻が関係していたということになれば首相も国会議員も辞める」と答弁した。理財局長の太田充氏は今月16日の参院予算委で、佐川氏が改ざんを「知っていた」とし、「首相や大臣の答弁もあった。政府全体の答弁を気にしていた」と述べ、首相答弁が影響した可能性に言及した。麻生財務相は首相答弁の影響を否定し、「最終責任者が理財局の局長である佐川氏だ」と強調している。しかし野党は「佐川氏に責任を押しつけている」(小池晃・共産党書記局長)として、追及する方針だ。また、佐川氏の証人喚問の必要性で野党は一致。民進党の大塚耕平代表は18日、記者団に「与野党一致して議決し、今週中にも行ってほしい」と述べた。与党内には喚問への慎重論がくすぶっており、19日中に議決できるかも焦点だ。
削除された文書、財務省が理事会で謝罪
参院予算委員会に先だって、理事会が開かれた。この場で、財務省が改ざん前の文書から削除されていた新たな文書を提出。財務省幹部は理事会で報告し、謝罪した。財務省が新たに提出したのは、森友学園と取引した国有地の敷地内に新たに見つかった、「地中のごみ」への対応を記した文書。週末に削除されていることに気づいたという。
野党「佐川氏の証人喚問の議決を」理事会で要求
委員会の理事会とは、各会派の代表者が、委員会の進め方を話し合う場だ。この日は午前9時に始まる参院予算委員会に先立って開かれた。理事会では、辰巳孝太郎氏(共産)が「今日の委員会で佐川宣寿・前理財局長の証人喚問を議決頂きたい」と提案。続けて、蓮舫氏(立憲民主)も「私たちからも、なるべく早く議決を」と同調した。佐川氏の証人喚問については、与野党のトップに当たる筆頭理事を務める、石井準一氏(自民)と川合孝典氏(民進)が、委員会の開会に並行して協議することになった。昼の理事会で、対応について再び取り上げられる見通しだ。
集中審議開始、安倍首相・麻生財務相ら出席
午前9時、参院予算委員会の集中審議が始まった。安倍晋三首相、麻生太郎財務相が出席。森友学園との国有地取引をめぐる財務省の決裁文書の改ざん問題をめぐって、激しいやりとりが予想される。
佐川氏の証人喚問も焦点
森友学園との国有地取引をめぐる決裁文書を財務省が改ざんしていた問題で、3月に入ってから国会は混乱してきた。立憲民主党や希望の党、共産党など野党6党は、政府の対応に反発して衆参両院で審議を欠席。新年度予算案の審議に影響が出ていた。19日の参院予算委員会の集中審議は、16日に国会審議が正常化してから初めて、野党が安倍晋三首相に直接質問する機会となる。野党6党にとって、審議に応じる最低条件だったのが、佐川氏の証人喚問だ。しかし、16日の予算委理事会では佐川氏の証人喚問を求めた野党側に対して与党は応じず、「19日の審議で必要性を判断する」との立場を維持した。野党側が佐川氏の証人喚問の必要性について、いかに審議の中で訴えられるかも大きなポイントになる。
安倍首相「文書の存在すら知らない。指示のしようがない」改ざん指示を否定
「行政全体に対する国民の信頼を揺るがす事態になっており、行政府の長として責任を痛感している。最終的な責任は、総理大臣たる私にある」安倍晋三首相は19日午前の参院予算委員会の集中審議でこう答弁し、自身の責任を認め、改めて謝罪した。自民党の青山繁晴氏の質問に答えた。首相は一方で、「(財務省)理財局内や(近畿)財務局内の決裁文書など、私はその存在すらも知らない。指示のしようがない」と、改ざんの指示については強く否定した。首相は昨年2月17日、国有地の取引をめぐり、「私や妻が関係していたということになれば首相も国会議員も辞める」と答弁した。野党は、この答弁が改ざんのきっかけになったのではないかと指摘。首相はこれについても「(改ざんされた文言も)2月17日の答弁をひっくり返すような記述では全くない」と述べた。
財務省理財局長、自民からも追及
自民党の和田政宗氏は決裁文書の改ざん問題で、厳しく財務省当局を追及した。やりとりの中で、今回の国会審議で答弁に立っている太田充理財局長が、民主党政権時代に野田佳彦首相(当時)の首相秘書官を務めていたことを取り上げた。和田氏は「アベノミクスをつぶすために、安倍政権をおとしめるために、意図的に変な答弁をしているんじゃないか」と指摘。これに対して太田氏は語気を強めて反論した。「私は公務員としてお仕えした方に一生懸命お仕えするのが、仕事。いくら何でも、そんなつもりは全くない」
首相、ヤジの社民・福島氏に目をやる
自民党の和田政宗氏は「財務省は官邸にウソをついた」「政治が隠蔽(いんぺい)をこじ開けた」など、徹底的に財務省を批判し、政権を守る質問を展開した。そのたびに、野党席から「おいおい」「全く違う」「国民が笑っているぞ」とヤジが飛んだ。午前10時ごろ、財務省批判を続ける和田氏に、福島瑞穂氏(社民)が「総理の答弁を考慮し(て改ざんし)たんですよ」とヤジ。眉を寄せて険しい表情だった安倍晋三首相が、福島氏に目をやる。ヤジを注意して欲しかったのか、首相は斜め後ろの委員長席を向いたが、金子原二郎委員長(自民)は動かなかった。
内閣支持率低下 首相「コメント差し控えたい」
週末にかけて報道各社が実施した世論調査で、内閣支持率は大幅に低下した。朝日新聞では支持率が31%と第2次安倍政権発足以降、最低となった。こうした状況について、民進党の難波奨二氏が安倍晋三首相に認識を質問した。首相は「報道機関の調査についてコメントすることは差し控えたい」としつつ、財務省の決裁文書改ざん問題について「行政全体に対する国民の信頼を揺るがす事態となっていることについて、深刻に受け止めている」と述べた。
前川前文科次官講演の調査問題も 民進・難波氏「教育への国家統制、政権の体質そのもの」と批判
参院予算委員会では森友問題だけでなく、前川喜平・前文部科学事務次官が名古屋市の中学校で講演した内容などを文科省が調査した問題についても質問が出た。民進党の難波奨二氏はこの問題について「国が学校現場に介入したとも受け取れ、教育への国家統制だ」と批判。その上で、「我が国は自由で民主的な社会。言論統制するような社会になっていくことは、ゆゆしき事態。安倍政権の体質そのものが、今回のこの案件も表れている」とただした。安倍晋三首相は「その件について私は承知していないので、答えようがない」と繰り返し、答弁は文科省の局長に任せた。文科省の担当者は、調査に政治家の関与があったとの報道については「文科省としての判断」と否定した。
民進・大野氏「麻生氏の財務省へのコントロールに疑義」
決裁文書改ざん問題では、国土交通省が3月5日に省内に改ざん前の文書があることを把握し、首相官邸と財務省に伝えていた。だが、財務省内では麻生太郎財務相に改ざんが公表される前日の11日まで報告されていなかったという。予算委では、この点を問題視する質問も出た。民進党の大野元裕氏は「多くの閣僚や安倍晋三首相も知っていたが、(麻生氏は)聞いていなかった。所管の大臣であるにもかかわらず、(報告が)なかったことは適切だと思うか」と迫った。麻生氏は「組織のトップとしては、最終的な調査結果を待つのが、あるべき態度だと思う」と問題ないとする認識を示した。これに対し、大野氏は「麻生氏の財務省へのコントロールに疑義を感じざるを得ない」と批判した。
安倍首相、改めて関与否定「妻の記述に関わりなく削除」 参院で集中審議
安倍晋三首相は19日午前の参院予算委員会で、財務省が森友学園との国有地取引に関する決裁文書を改ざんしていた問題について「行政府の長として責任を痛感している」と述べ、謝罪した。一方、「理財局内の決裁文書など存在すら知らない。指示のしようがない」と語り、改ざんへの関与を改めて否定した。自民党の青山繁晴氏の質問に答えた。予算委では、首相が昨年2月17日の国会答弁で「私や妻が(国有地売却に)関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と述べたことも取り上げられた。首相は改ざんが行われたのは2月下旬から4月で、改ざん前の文書で妻昭恵氏の記述は当時明らかになっていた内容だと指摘。「2月17日の答弁をひっくり返すような記述ではない」と強調し、関与を否定した。首相は改ざん前文書について「妻について書かれた記述は書き換え全体の中のごく一部」「妻が出てこない部分も削除されている」などとも述べ、「妻の記述かどうかに関わりなく削除されたものと思われる」との認識を示した。
批判強める公明、質問に注目
午後に2人が質問に立つ公明党。財務省の決裁文書の改ざん疑惑が浮上した当初は、この問題から距離を置いていた。だが、財務省が改ざんを認めてからは批判を強めている。今月14日の参院予算委員会では、今回と同じ顔ぶれの2人が質問に立った。質疑では、改ざんについて「理財局だけの判断でできるのか。別の力が働いたと考えるのが普通だ」など、政治家の関与の有無も含めて追及した。週末の世論調査で国民の厳しい視線が改めて浮き彫りになる中、野党が求める佐川氏の証人喚問に公明党がどのような姿勢で臨むのかも、注目されている。
太田理財局長「忖度とは本人の心の中。担当者の心の中まで見通す能力ない」
「心の中まで見通す能力はない」。財務省の太田充理財局長は、財務省の森友学園との国有地取引をめぐる「忖度(そんたく)」の有無について、公明党の矢倉克夫氏から質問されて、そう答弁した。太田氏は答弁の中で、「忖度というのは、基本的にはその本人の心の中ということ」とし、「担当者の心の中まで見通してお話しする能力は私にはない」と述べた。矢倉氏はこれを受けて、「忖度というのは、される側が分かるわけではない。した側がどういう心の思いかというところだ」と指摘。「(財務省の)現場で苦労した方々も、やはりやりたくないことをやらされた被害者かもしれない」と述べ、財務省内の内部調査を速やかに提出するよう求めた。
公明・横山氏「佐川氏に全責任を取ってもらおうとしているように見える」
決裁文書の改ざんは、9日に国税庁長官を辞任した佐川宣寿・前財務省理財局長のみの責任なのか――。公明党の横山信一氏は、この問題をめぐって、こうした見方に疑問視した。政府側の姿勢について、横山氏は質疑の中で「佐川氏に全ての責任を取ってもらおうとしているようにも見える」と指摘した。これに対する答弁で、後任の理財局長である太田充氏は「(文書の改ざんは)財務省理財局においてであり、それより上の大臣から指示があったりではないということだ」と説明。具体的に誰の指示だったかなどについては「今調査をしている」と述べるにとどめた。
共産・小池氏の追及に 委員会室は騒然
改ざんされた決裁文書に、なぜ安倍晋三首相の妻昭恵氏の名前が記載されていたのか。共産党の小池晃氏はこの点を問題視し、その理由をただした。小池氏は財務省の太田充理財局長に「なぜ国会議員でもない昭恵氏の動向が(改ざん前の決裁文書に)記載されているのか」と質問した。それに対して、財務省の太田充理財局長は「それは、基本的に、総理夫人だということだと思う」と答弁すると、委員会室は騒然とした。小池氏はこれを受けて、「重大な発言ですよ。総理夫人なんですよ。まさに国会議員以上に配慮しないといけない存在なんですよ。だから決裁文書に登場してきている」とたたみかけ、昭恵氏の関与が特例承認に重大な影響を与えたとする考えを示した。
維新・清水氏、佐川氏答弁は「事実と違うことでは」
日本維新の会の清水貴之氏は、文書の改ざんをめぐる「動機」について質問した。財務省は、佐川宣寿・前財務省理財局長の答弁の誤解を避けるために、文書の改ざんが行われた可能性があると説明している。清水氏はこの点について、「(佐川氏は国会答弁で)『価格交渉はしていない』『政治家の関与はない』という発言していた」と指摘。改ざん前の文書には価格交渉や政治家の関与を示す記述があったことを踏まえ、「決して誤解ではなく、事実と違うことを発言しているのではないか」と質問した。これに対して太田理財局長は「(国会審議を伝える報道がもとになって、国会で)次の議論が起こることを恐れて、書き換えをしたと認識している」と述べ、答弁に事実でないことがあるかについて明言しなかった。
首相、近畿財務局職員の自殺「大変残念だ」
森友学園との国有地売買をめぐる交渉・契約を担当した、財務省近畿財務局の部署に所属していた男性職員が自殺したとみられる件について、社民党の福島瑞穂氏が取り上げた。福島氏は「報道によれば、職員が書き残したメモに『上からの指示で書き換えさせられた』という言葉があったという」と紹介。その上で、「首相として責任をとるべきだ。官僚に刑法犯を犯させてまで、守ってもらったのだろう。政治的、道義的責任を感じるか」と質問した。安倍晋三首相は「近畿財務局の職員が自らの命を絶ったことは大変残念で、ご冥福をお祈りしたい」と述べた上で、「今のご発言は、すべて決めつけだろうと思う。決めつけるのであれば、その理由を示していただきたい。私も妻も一切関与はしていない」と述べた。
立憲・福山氏「官房長官、改ざん前の文書をご存じでしたよね」 菅氏「知りませんでした」
立憲民主党の福山哲郎氏は、菅義偉官房長官が改ざん前の文書の存在を、昨年2月の段階から把握していたのではないか、とする疑問を投げかけた。財務省は決裁文書の改ざんが行われたのは昨年2月下旬から4月だと説明している。福山氏は、このことを指摘した上で、菅氏が昨年2月24日の記者会見で、「決裁文書は30年間保存しているので、そこにはほとんどの部分が書かれているのではないか」と発言したことを紹介した。福山氏はまた、菅氏が同じ会見で「私も説明を受けましたけど」とも述べていたとし、「ちゃんと秘書官から説明を受けている。(会見当時は)改ざんしていませんから。官房長官、改ざん前の文書をご存じでしたよね」と尋ねた。答弁に立った菅氏は「知りませんでした」とだけ述べた。
太田理財局長「誰にも信じていただけない…」 集中審議終了
誰にも信じていただけない――。財務省の太田充・理財局長は、今回の決裁文書改ざん疑惑をめぐり、無所属クラブの薬師寺道代氏から、財務省に改ざんや文書の抜き取りの体質があるのではないかと指摘されると、力なくそう答えた。薬師寺氏は、今回問題となっている14件の改ざんとは別に、2年前に文書の抜き取りがあったことを取り上げ、「あしき習慣があったのではないかと思われても仕方ない。都合が悪くなると、改ざんしたり抜き取ったりすることがあったのではないか」と尋ねた。
 これに対して太田氏は「『そんなことはない』と言いたいが、今の状況では誰にも信じていただけない」と述べた。午後5時17分、約7時間にわたる質疑が終わった。
佐川氏喚問の決定持ち越し 与党「執行部の判断に時間」
財務省の決裁文書改ざん問題で焦点となっている佐川宣寿・前国税庁長官の証人喚問は19日の参院予算委員会では決まらず、20日以降に持ち越された。与党側は党内調整が間に合わなかったことを理由としたが、野党は抗議し、20日に決定するよう求めた。19日夕の同委理事会で、与党筆頭理事の石井準一氏(自民)から与野党協議がまとまらなかったと報告された。石井氏は「与党執行部の判断を得るには時間がかかる」と理由を説明。野党筆頭の川合孝典氏(民進)は「大変遺憾だ」と批判した。 
文書改ざん 自民・和田氏が理財局長攻撃 太田氏、怒りにふるえ否定
19日の参院予算委員会で、自民党の和田政宗氏が財務省の太田充理財局長を攻撃し、太田氏が気色ばんで反論する場面があった。
太田氏は文書改ざん問題の担当局長。16日の同委では、改ざんの背景に首相答弁の影響があったかを問われて「政府全体の答弁は気にしていた」と答弁。これは「財務省だけの問題」に議論を封じ込めようとする首相官邸や与党の筋書きからは外れたものだった。
和田氏は19日の同委で「まさかとは思いますけど、太田理財局長は民主党政権時代に野田総理(佳彦前首相)の秘書官も務めていて『増税派』だから、アベノミクスをつぶすために、安倍政権をおとしめるために意図的に変な答弁をしているんじゃないですか」と「質問」した。
和田氏が話す間、太田氏は頭を激しく振り続け、答弁の際には顔が紅潮して怒りを隠せない様子。「私は公務員として、お仕えした方に一生懸命お仕えすることが仕事なので、それを言われるとさすがにいくらなんでも、そんなつもりは全くありません。それはいくらなんでも、それはいくらなんでも……ご容赦ください」と声をふるわせた。
民進党の増子輝彦幹事長は記者会見で「こんな質問自体、政治家として恥ずかしくないのか」と和田氏を批判。立憲民主党の福山哲郎幹事長も記者団に「非常識極まりない、情けない」と語った。共産党の小池晃書記局長は会見で自身の質疑を振り返って「官僚が真実を語っているか、私も煮え湯を飲まされることは多い」と語りつつ、「言語道断だ。どう喝的質問だ。ひどすぎる」と和田氏を批判。「霞が関の皆さんがやってらんないという気持ちになり、敵に回しかねない。法治国家の根幹を否定するとんでもない発言だ。自民党、安倍政権の危険な体質が露骨に表れた」と強調した。  
なぜ改ざん文書に昭恵夫人の名前が?  
 太田理財局長の回答に国会が騒然
学校法人・森友学園への国有地売却をめぐる、財務省の決裁文書改ざん問題。なぜ、改ざん前の文書には、安倍昭恵夫人の名前が書かれていたのだろうか。3月19日に開かれた参院予算委員会の集中審議で、その理由に関して、太田充理財局長が「総理夫人だから」と明言。場内は騒然とした。
共産党・小池晃議員の「国会議員でもない安倍昭恵さんの動向が、なぜ決裁文書に記載されているのか」との質問に答えた。
今回の文書改ざんでは、「普通財産の貸付けに係る特例処理について」という決裁文書に、昭恵夫人の名前が記されていたことが明らかになっている。「安倍首相夫人が学園の教育方針に感涙した」などという記載だ。
太田理財局長はこれについて問われ、「それは基本的に、総理夫人だからということでございます」と答弁。この発言に、場内が驚きの声で溢れた。
小池氏は「これは重大な答弁。総理夫人なんですよ。まさに国会議員以上に配慮しなければならない存在なんですよ。だから決裁文書に登場してるわけですよ」と指摘した。
「妻に関する記載は、書き換え全体のごく一部」
なぜ、議場が湧いたのか。
野党が「昭恵夫人の名前が書かれている理由」にこだわるのは、「総理夫人案件」であることが森友学園の「特例」につながっているのではないか、そう疑われないよう名前などが削除されたのではないか、との疑念を抱いているからだ。
小池氏はさらに、「特例の理由を総理夫人案件と言い訳する必要があったのではないか」との質問をぶつけた。太田理財局長は以下のように答えている。
「籠池氏、森友学園側が総理夫人の名前を出してらっしゃったのは事実。さかんに昭恵夫人のお名前を出してらっしゃったので、そういう記述をしている」
一方の安倍首相はこうした指摘について、語気を強め、こう答弁した。
「安倍昭恵というのが私の妻でなければ、それは当然載りませんよ。籠池氏がまさに私の妻の名前を出していたから載せていたのであって、私の妻や事務所が、近畿財務局に働きかけを行っているということは全く書いていない」
「私の妻に関する記載は、書き換え全体のごく一部にすぎない。政治家からの問い合わせや、それ以外の詳細に記載されていた経緯についてはほぼすべて削除されている」
そのうえで、「妻の名前があるから書き換えを行ったわけではない」という見方を示し、決裁文書の改ざんに関する「一切の指示」と関与を否定した。
改ざんがあったのは4月4日
2017年2月17日には、国会で初めて森友学園問題が取り上げられた際、安倍晋三首相が「私や妻が(国有地売買に)関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」という答弁をしている。
太田理財局長がこの日明らかにしたところによると、昭恵夫人の言及を含めた経緯が削除されたのは、この2ヶ月ほどあと。2017年4月4日のできごとだった。
佐川宣寿・前理財局長の「答弁に誤解を生じなせないよう」に改ざんされていたという。
安倍首相自身は、自らの「辞める」答弁が改ざんに及ぼした影響はないとしているが、太田理財局長は、「佐川局長の答弁も主だが、総理や財務大臣などの政府の答弁を気にしていないというわけではない」とも答えている。
誰が、なぜ、どうして改ざんをしたのかは、いまだはっきりとわかっていない。野党側は、佐川氏や昭恵夫人らの証人喚問を求めている。 
安倍首相、過去の「忖度の余地はない」で集中審議が大荒れ 
学校法人・森友学園への国有地売却をめぐり、参院予算委員会は3月19日、財務省の決裁文書改ざん問題の集中審議をしている。午前中には、委員会が大荒れになる一幕があった。「忖度」の有無について、安倍晋三首相が答弁した内容をめぐる議論だ。
民進党の大野元裕議員の質問に答えた。
大野議員は、安倍首相が2016年3月にした「忖度」にまつわる答弁に言及している。その内容はこうだ。
「私の妻がここに講演に行ったことも近財局長(近畿財務局長)は全く知らなかったわけでございまして、そういう意味においては、当然忖度の働く余地は全くなかったと言ってもいいのではないかと、このように思います」
ここで安倍首相は、「権限のある人間が知らなかったら忖度する余地はない」という論理を示している。
今回の文書改ざんでは、「普通財産の貸付けに係る特例処理について」という決裁文書に、昭恵夫人の名前が記されていたことが明らかになっている。「安倍首相夫人が学園の教育方針に感涙した」などという記載だ。
大野議員はこの点を追及。「権限のある人間は知っていたということになるので、総理のご答弁にあった忖度の余地はないという論理は崩れていませんか」と指摘した。
「そういう記述はない」
これに対し、安倍首相はあくまで3月の答弁は「売買」に関するものだ、と指摘。昭恵夫人の名前が記されていた文書は「貸し付け」に関するものだとし、その違いを強調した。
答弁をめぐり、委員会は速記が2度止まるほど紛糾した。
ただ、安倍首相は一貫して、改ざん前の文書によって「私や妻が関わっていないということはむしろ明らかになっている」と述べている。指示や関与に関する言及は一切ないからだ。
そのうえで、安倍首相は「忖度」についてもこう否定した。
「忖度されたか、どうかというのは私は正確にお答えしようがない。しかし、忖度したか、しないかで言えば、この文書のなかにおいて、一回も私の妻がお願いをしていることは出ていないわけですから、それは明らかでしょう」
そもそも、忖度とはどういう意味なのか。三省堂国語辞典を引くとこうある。
(相手の気持ちを)おしはかること。推測。「意向をーする」
改ざんされた決裁文書には、「忖度」したと明言している箇所はない。安倍首相はさらに、こうも答弁した。
「中身を見ていただいても忖度したという形跡はない。忖度したならそういう記述があってもしかるべきでしょう」 
青山繁晴、和田政宗の自民党ネトウヨタッグ“トンデモ質問”
本日の国会で行われた公文書改ざん問題に関する集中審議だが、驚いたのは、自民党がこの参院予算委に送り込んだ議員。なんと“ネトウヨの尊師(グル)”こと青山繁晴議員と、“デマゴギー広報副本部長”こと和田政宗議員という、愕然とするようなネトウヨタッグでのぞんだのだ。
まずはトップバッターの青山センセイ。「党利党略のためでなく、ただ国益のためにこそ質問いたします」といういつもの前口上の寒さはともかく、時間を空費させるようなどうでもいい話を長々とぶつのだが、そのなかでも笑えた質問をいくつかピックアップしておこう。
たとえば、菅義偉官房長官が会見で「主文はほとんど変わっていなかった」として「改ざん」ではなく「書き換え」との認識を示したことをもち出した青山センセイ。「契約の本体については書き換えられていません」「契約そのものがごまかしたり改ざんされたのではない」と主張し、「調書つまり経緯について書き換えられたというのが事実だと思いますけど、理財局長どうですか?」と意味不明な質問を始めた。
おそらく国会中継を見ていた視聴者も、青山センセイが何を聞きたいのかよくわからなかったと思うが、察するに、菅官房長官が「改ざん」ではなく「書き換え」と表現したことを正当化しようとしたのだろう。しかし、太田充理財局長はいかにもエリート官僚らしくこう答弁。青山センセイの思惑は大きく外れてしまったのである。
「調書というのは鑑の後に付いているものですが、極めて重要な部分でございますので、調書を書き換えたということは決裁文書を書き換えたことにならないかといえば、そういうことではなくて、調書を書き換えたということは決裁文書を書き換えた、それだけ重いことをしてしまったということだというふうに認識しております」
これ、いわゆる自爆ってやつだろう。実際、誰が見ても売買経緯が記された調書を改ざんした事実を「書き換え」と言い張るのは印象操作。菅官房長官をフォローするつもりで、逆に太田理財局長から「極めて重要な部分」という答弁を引き出すなんて、さすがは青山センセイである。
が、そんな失敗も何食わぬ顔で質問を継続する青山センセイ。「調書には都合の悪い部分が含まれていたと考えるのが当然客観的なこと」として、「この決裁文書の鑑である表紙を見ますと、たくさんハンコが押してあってですね、まさかメクラ判押したんじゃなくて」と差別語を交えながら、「そこに決裁のハンコを全て押したのはなぜですか」「普通に考えたら、契約に影響がなかったからその調書でいいと思って決裁のハンコ押したんじゃないですか」と2度にわたって質問した。
いやはや、何を言ってるんだろう。青山センセイは“元の決裁内容が財務省にとって都合が悪かったなら元から決裁していなかったはずではないか”と言いたいらしいが、いま問題になっているのは“なぜ一旦決裁した文書を改ざんせねばならなかったのか”ということに尽きる。論点のすり替え以外のなにものでもない。
青山議員が財務省に「改ざん問題の根っこにあるのは燃えない国会だ」と意味不明説教
だが、笑えたのはその後のやりとりだ。太田理財局長は、2回目の質問でようやく青山センセイの意図が読めたらしく、「委員のおっしゃりたいことはよくわかりました。ようすれば、ある意味での不当な働きかけがあって、それで(改ざんした)、ということではないというふうには理解していると思います」と答弁。ところが、青山センセイはなぜか苛立って、「理財局長におかれては、はっきり言って勝手に解釈しないでほしいんですが。だから問題ないと言ってるんではなくて」と逆ギレ。またぞろ得意のキレ芸で“青山劇場”を展開したのである。
「健全な常識で考えたら、今回の事件も根っこにあるのは、ある意味なんでもない、そういう国会軽視! つまり騒がない国会! 燃えない国会! 淡々と終わればいいんだと! それはしかし正常な議論じゃないんですよ!それは!」
「国会審議というのは利害関係のためにやるんじゃなくて! 国益のためにとことん話し合うことをいうわけですから!」
いったい、青山センセイは何にキレているのか。解説しておくと、“財務省は国会での議論紛糾を避けるために文書を書き換えた。原因はその事なかれ主義だ”とのシナリオを描き、「それは正常な国会の議論じゃない!」とカッコつけているのだが、これぞ「よく言うわ」って感じである。
というのも、青山センセイは昨年、森友問題が勃発したときの国会期間中には、『真相深入り!虎ノ門ニュース』(DHCテレビ)で「暗黒国会だ!」と憤慨。こう大げさにブチギレていたからだ。
「この番組ですでに(森友問題は『問題』じゃなくて)『事件』だと言った通り、この理事長なり校長なりがですね、明らかにおかしなことやってるじゃないですか!(中略)これもう事実関係はっきりしてるじゃないですか! だからこれ『事件』であって、当然国会じゃなくて捜査機関がやることであって!!」
「これだけは言っておかなきゃいけないのは、北朝鮮が!(中略)世界はトランプさんの出現によっていままでの秩序がガラガラと音を立てて崩れていくさなかに! 日本の国会はこればっかり! なんですよ! 連休終わってもまだ! これ『暗黒』でなくってなんなんですか!!」
ようはこの人、“国会で森友問題やるな!”とがなりたてていたのに、いまになって“議論しないのは正常な国会じゃない!”などとエラソーに言っているのだ。まったくその言葉、ご自身に向けられてはいかがだろう。
ちなみに、青山センセイは、もともと塚本幼稚園でも講演経験があり、籠池泰典理事長の熱烈な応援団だった。2011年には「日本文化チャンネル桜」で「大阪の塚本幼稚園。ここはまったくのフェアな愛国心を育てている幼稚園として推薦できます!」「塚本幼稚園、塚本幼稚園園長、がんばってくださいね!」と大々的にエールを送っていたのだ。ところが、問題発覚以降は「この森友学園という学校法人、僕はこの事件ではじめて聞いたんですけど」(『虎ノ門ニュース』)などと白々しさ満載の態度を披露するなど、手のひらを返してきたという経緯がある。そういう意味では、青山センセイの矛盾だらけの態度はいまに始まったことではない。
まあ、話を戻して、結局、青山センセイが集中審議でやったことといえば、安倍首相に水を向けて「決裁文書の書き換えについて、私はまったく指示してません」「決裁文書は存在自体知らない」などと答弁させたぐらい。まったく、こんな質問に長い時間を割くなんて、国民をバカにしているとしか言いようがないではないか。
和田議員「自民党と官邸が隠蔽の扉をこじ開けた!」「安倍総理の決意は褒められるべき!」
しかし、この無駄に血圧が高い“青山タイム”の存在感も、次の質問者に完全に食われてしまった。そう、朝日新聞のスクープをデマ扱いしてきた、自民党の和田政宗議員である。和田議員はまず、財務省にすべての責任を押し付けようとこうがなりたてた。
「財務省は自民党に対して官邸に対しても嘘をつきとおしたわけです。党や官邸が徹底調査を指示して隠蔽の扉をこじ開けなければ、財務省は内部で完全に書き換えの事実は隠されていたかもしれません」
「これは政治と官僚との戦いでもあります。官僚の暴走を許してしまった政治家も反省もしっかりしながら徹底的な究明をする」
もはやギャグレベルである。だいたい、官邸は5日に国交省から書き換え前文書の存在を報告されていたのに、安倍首相も菅官房長官もそのことを国民から隠していたではないか。それを、“改ざんが判明したのは官邸が調査を指示したから”なんて手柄ぶるって、ちょっと考えられないだろう。
しかし、唖然とすることに、和田議員は例の「私や妻が関わっていたら総理も国会議員もやめる」という安倍首相の答弁についても、この発言が改ざんのきっかけになったとみられているのに、逆に、歯が浮くような安倍礼賛に転用してしまったのである。
「この書き換えに関してですね、安倍総理の『私や妻が国有地払い下げに関わっていたのであれば総理大臣も国会議員もやめる』という発言について、この発言があったから財務省の官僚が忖度して書き換えをやった、不用意だったと言っている人や一部のメディアがありますけれども、これはとてもおかしな話でありまして、やましいことがあれば国会議員をやめるという決意はですね、これ政治家としてみなが肝に命じておかなくてはならないことでありまして、これだけの気概をもった政治家がどれだけいるでしょうか。その覚悟が褒められるならわかりますけども、批判される意味がわかりません。政治家は身を賭して政治を行う。こうした決意が批判されるなら、政治はそうした覚悟のない、極めて甘っちょろいものになってしまいます」
「これだけの気概をもった政治家」って……。だったら、昭恵夫人の存在が取引に大きな影響を与えたことが明らかになった時点で、安倍首相は総理を辞めているはずだろう。本当に、どんな思考回路をしたらこんなウルトラCの擁護ができるのか、和田議員に聞いてみたいものだ。
「理財局長は安倍政権を貶めるために答弁」と陰謀論…ネトウヨ議員に質問させる自民党のヤバさ
しかし、恥知らずの和田議員はさらに、16日の参院予算委員会で太田理財局長が安倍首相の答弁の影響を否定しなかった件を露骨に問題視し、こんな陰謀論まで垂れ流し始めたのである。
「まさかとは思いますけども、太田理財局長は民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めておりまして、増税派だから、アベノミクスをつぶすために、安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしているんじゃないですか?」
これにはいつも冷静な調子で答弁している太田理財局長も、さすがに血相を変えて反論。首を横に大きく振りながらこう吐き捨てるように語気を強めた。
「いや、お答えを申し上げます。あの、私は、公務員としてお仕えした方に一生懸命お仕えするのが仕事なんで。それをやられるとさすがに、いくらなんでも、そんなつもりはまったくありません! それはいくらなんでも……それはいくらなんでも、ご容赦ください!」
このとき、太田理財局長の心中には確実に「頭が沸いてるんじゃないか」「こいつバカだろう」「いい加減にしろよ」という感情が渦巻いていたと察するが、それにしても呆れた質問である。だいたい、「安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしている」というのはネトウヨばりの被害妄想以外のなにものでもない。こんなのが国会議員をやっていて、しかも自民党が満を辞して集中審議に送り込んだのだ。目眩がしてくるではないか。
その後も和田議員はトンデモな主張を連発。たとえば、例の改ざん前文書の昭恵夫人が「いい土地ですから、前に進めてください」と発言したとする記載については、「もしかしたら皮肉をこめて、(いい土地だから)田んぼにでもしたらと言ったのでは」。破格の土地売買についても「すべては新たなゴミが出てきたという森友学園側の言葉から始まった」「損害賠償をするぞと半ば脅しに近いことを森友側に言われ続けた」と、とっくのとうに論理破綻しているシナリオをまくしたてた。
何度でも言うが、改ざん前の文書に書かれた土地取引の経緯では、森友側の数々の要望に難色を見せていた近畿財務局が、昭恵夫人の名前が登場した直後に一転して快諾した事実が記されていた。これは、地中から新たなゴミが発見される前の話だ。
たとえば、2014年10月7日には、近畿財務局は特例契約は厳しいと踏んでか、森友側に国有地を〈即購入することができないか検討を依頼〉するなど膠着状態になったことが記されている。だが、翌2015年1月8日、産経新聞が昭恵夫人の森友訪問の際、〈園の教育方針に感涙した〉という記事が掲載されたことを記したあと、つづく同年1月9日の文章では、〈近畿財務局が森友学園を訪問し、国の貸付料の概算額を伝える〉と記載しているのだ。つまり、昭恵夫人の名前が出たあとに〈即購入〉から〈貸付〉へと話が森友側の要望通りに動いているのである。この広報副本部長は、いったいいつまでこの不都合な真実から目を背け続けるのだろう。
結局のところ、この二人の自民党議員の質問からは、財務省が決裁文書改ざんの犯罪を犯さねばならかった理由という問題の本質については、1ミリもわからなかった。逆に、明らかになったのは、集中審議の時間をこんなトンデモ質問、安倍礼賛、陰謀論によって埋めてしまった、自民党のヤバさに他ならない
いや、冗談ではなく、なによりネトウヨに絶大な支持を受けている青山センセイと和田サンを、わざわざコンビで出してきたこと自体、「最後はネトウヨ頼りの安倍政権」というトホホな現実を如実に表している。これが日本の政権与党だという事実を、もっと有権者は深刻に受け止めるべきだ。 
改ざん問題で前川喜平氏が「総理秘書官の今井尚哉氏」関与の疑いを指摘 3/19
本日おこなわれた参院予算委員会の集中審議で、案の定、安倍自民党は財務省にすべての責任を押し付けようと躍起になった。質疑に立った和田政宗議員は安倍首相などのリーダーシップが改ざんの真相究明につながっているという意味がさっぱりわからない安倍首相擁護を展開。挙げ句、和田議員は、「太田理財局長は民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めている。増税派だからアベノミクスを潰すために、安倍政権を貶めるために意図的にヘンな答弁をしているのではないか」という陰謀論を展開し、財務省の太田充理財局長が「それはいくらなんでも、いくらなんでも」と声を荒げて否定する場面もあった。
文書には安倍昭恵という名前がしっかり書き込まれていたのに、それを削除していた。もはや文書の改ざんが「誰の立場を守るために」おこなわれたのかは明々白々だが、安倍自民党は佐川宣寿・前理財局長と財務省の犯行に責任転嫁をはかろうと必死。この安倍政権のグロテスクな態度には、ネット上でも「佐川さんと太田さんがかわいそう」という同情の声が上がりつつある。
本サイトでは何度も言及してきたが、一介の理財局長が、自分の答弁との整合性をとるために、約300箇所にもおよぶ公文書の改ざんを実行するという大規模な国家的犯罪を犯すことなど考えられない。さらに、総理大臣が絡む案件で官邸と相談なしに独断で答弁することもありえない。
そして、これは実際に官僚として政府答弁にかかわった経験者たちが声を揃えていることでもある。
これは、たんに官僚心理という曖昧な話ではなく、そもそも仕組みとしてありえない。実際に官僚として政府答弁にかかわった経験者たちが、そう声を揃えているのだ。
たとえば、今朝放送された『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)では、法務相の事務担当秘書官の経験がある住田裕子弁護士が、非常に重要な指摘をおこなった。
「私、大臣秘書官として総理答弁のときにも関係していた秘書官だったんですけども、総理大臣が出席されるときは、すべて調整しますので、勝手に事務局とか理財局とか原局(=行政事務を司る各局)だけが独走することはあり得ない。そして総理答弁の場合には、かならず本省であれば、官房の文書課や法務省の場合は秘書課が関係して、総理のほうのところと連絡調整する。総理の秘書官がそこらへんをある程度、ちゃんと采配してらっしゃるはず」
「少なくとも総理秘書官、総理補佐官あたりの総理周辺の事務方にはちゃんと情報があがっている」
「いかにも『下だけが独走しました、暴走しました』って言い方、『勝手に忖度したからやったんです』という言い方自体が非常に実状にはそぐわないと思います」
総理出席の委員会の場においての理財局長の答弁内容は、事前に総理官邸の事務方に伝えられて調整されている。つまり、この事実に基づけば、佐川氏の答弁は「勝手に暴走して口走った」ものなどということは到底ありえず、官邸側も承知した内容だったはずなのだ。
じつは、この住田弁護士と同じことを指摘している人物がいる。前川喜平・前文部科学事務次官だ。
前川氏は昨晩放送された『Mr.サンデー』(フジテレビ)のインタビューのなかで、「(佐川氏は)何らかの無理な答弁をせざるを得ない事情があったんじゃないか」と推測し、こう語った。
「質問通告と言いますけど、通告してもらった質問を整理して、それぞれ答弁を担当課がつくるわけですね。総理答弁、大臣答弁、局長答弁とつくっていくわけで、総理答弁だったら官邸に持っていって、官邸の秘書官や関係の人たちとすり合わせるわけですね。大臣の答弁と局長答弁が食い違わないように調整しますよね。そういうことを、前の日の夜にやるはずです」
「佐川さんの一存で無茶なことを言っているんじゃなくて、私は官邸とかと調整した上での答弁だと思いますけどね」
さらに前川氏は、佐川氏の答弁が「記録はない」「記憶もない」という一貫した答弁だったことを踏まえ、「その場しのぎというよりも方針がはっきりと決まっていたと思いますけどね」と述べている。
たしかに、佐川氏は国会答弁の際、予定していない質問を受けた際には「確認する」と言って答弁を避けていた。一方、安倍首相はどうだったか。文書改ざんのきっかけになったとみられている昨年2月17日の「私や妻がかかわっていたら総理も国会議員も辞める」という答弁は、場当たり的に野党の追及をかわすため、深くも考えずに咄嗟に出てきた言葉だったはずだ。
実際、この答弁をおこなった日、安倍首相はほかにも、すぐ後に全力で切り離しにかかる籠池泰典理事長のことを「妻から森友学園の先生の教育に対する熱意は素晴らしいという話を聞いている」だの「いわば、私の考え方に非常に共鳴している方」だのといったように、自分の支持者であることを自ら口にした。
さらに、安倍晋三小学校という校名についても、「私が死んだあとならまた別だけれども」「何か冠をしたいということであれば私の郷土の大先輩である吉田松陰先生の名前とかを付けられたらどうですかとお話した」などと言い、良好な関係を保ってきたことを饒舌に説明している。それが一転、24日には「学校のことはよく承知していなかった」などと言い出すのだ。ちなみに、佐川氏の答弁が「適正な価格で売っている」というものから一転して「(交渉記録は)速やかに廃棄をした」などと強気なものに変わったのも、同じ24日だ。
官邸との調整に基づいて佐川氏が当たり障りのない答弁をおこなう一方で、安倍首相が「暴走」し、自身の進退にかかわる答弁をぶってしまった──。余裕がなくなると逆に余裕があるふりをして饒舌になるのは安倍首相の特徴のひとつだが、問題の17日も同じで、これに官邸が青ざめ、安倍首相も我に返り、昭恵夫人や自分の名前、特例的な取引がおこなわれたことを証明する文書の問題箇所の改ざんを命じた。状況的にはそうとしか考えられない。
では、誰が改ざんを命じたのか。じつは前川氏は、本日発売の「週刊朝日」(朝日新聞出版)のなかで、問題の核心に迫る指摘をおこなっている。
それは、文書の改ざんも、そして異常な土地取引も、同じ人物による指示があったのではないかというのだ。
「官僚が、これほど危険な行為を、官邸に何の相談も報告もなしに独断で行うはずがない。文書の詳細さを見れば、現場がいかに本件を特例的な措置と捉えていたかがわかる。忖度ではなく、官邸にいる誰かから「やれ」と言われたのだろう」
「私は、その“誰か”が総理秘書官の今井尚哉氏ではないかとにらんでいる。国有地の売買をめぐるような案件で、経済産業省出身の一職員である谷査恵子氏の独断で、財務省を動かすことは、まず不可能。谷氏の上司にあたる今井氏が、財務省に何らかの影響を与えたのでは」
つまり、森友問題はそもそも土地取引の段階から、安倍首相の右腕である今井総理秘書官が安倍夫妻の名代として関与し、さらには文書の改ざんも命じたのではないかと見ているのだ。これはようするに、昭恵夫人サイドからの働きかけのみならず、夫である安倍首相サイドも土地取引に関与していたことになる。それが明るみにならないよう、財務省への実行部隊であった今井総理秘書官が改ざんを命じた……。これは十分考えられるシナリオだろう。
きょうの集中審議で安倍首相は、改ざん前文書の内容について「答弁をひっくり返すような記述ではまったくない」として、自分の答弁が改ざんのきっかけになったという疑惑を否定した。だが、実際は、昨年2月17日の進退に言及した答弁だけではなく、土地取引にまで官邸がかかわっていたために改ざんは引き起こされたのではないか──。力学的に官邸の関与が明らかである以上、佐川氏のみならず、谷査恵子氏や、土地取引時の理財局長で安倍首相と異例の回数で面談をおこなっていた迫田英典氏、そして安倍昭恵夫人の証人喚問によって、官邸関与の事実をあぶり出すことが必要不可欠だろう。 
日本人が「公文書改ざんの重大性」にピンと来ないわけ? 3/19
ついに森友学園「文書改ざん」をめぐる集中審議が国会で始まる。破棄、未作成、隠蔽…これまでも公文書に関係する不祥事が多発してきた安倍政権だが、その根底にはこの国の「公文書軽視」という病が横たわっている。歴史学の視点から公文書研究に携わる、瀬畑源・長野県短期大学准教授の警告。
「言葉遊び」を続ける政権
やってはいけないことをやってしまった。
森友学園に関する文書の「書き換え」を財務省が認めたときの最初の感想である。
筆者は、歴史研究者の立場から、公文書管理制度について長年コメントをし続けてきた。2月に『公文書問題 日本の「闇」の核心』(集英社新書)として一冊の本にまとめたが、この中で主に批判しているのは、法の抜け道を探りながら、文書を捨てる、文書をあえて作成しない、文書を作成しているのに「公文書」として扱わない(個人が作った私的なメモ)、とした事例である。
当然これらも大きな問題ではあるのだが、まさか刑法に抵触する可能性のある「改ざん」をするとは、というのが正直なところで、驚きを隠せないでいる。
菅義偉官房長官は12日午後の記者会見で、「改ざん」ではなく「書き換え」であると主張し、理由として「主文がほとんど変わっていなかった」と述べている。今回の決裁文書のうち、「書き換え」られたもののほとんどは、「調書」と書かれた説明文書の部分であるからと言いたいのだろう。
しかし、これは言葉遊びの世界である。
この文書は、付属する説明文書と一体となって決裁を受けている。よって、「書き換え」と言いつくろったところで、決裁文書を大きく変えたことには何ら変わりはない。
そもそもの前提として、近代官僚制は「文書主義」で動いている。何かを決定するときには、原則として文書が作られ、それに基づいて行政は執行される。
特に決裁文書は、行政機関が組織として最終的な意思決定を下した証拠となるものであり、行政の正確性を確保し、責任の所在を明確にするものである。
特定の人物の恣意で行政が行われるのではなく、憲法や法律といったルールに従うのが、近代国家の姿であり、決裁文書はその基本を支えるものである。
各行政機関の歴史的に重要な決裁文書は、国立公文書館などの公文書館で永久保存され、一般に公開されている。
「決裁文書」が後から変えられることはないということは「常識」の類である。だからこそ、その文書に基づいて行政は行われるし、国会などでの議論も成り立つのである。
もし、後から変えられるということになれば、決裁そのものの正当性が疑われることになり、ひいては文書主義で動いている官僚自身の存立基盤までをも危うくすることになる。
「決裁文書」が信用できなくなったら、その行政機関の決定はすべて信頼できなくなってしまう。その場合、どうやって仕事を進めるというのだろうか。
日本人が文書を軽んじるのはなぜか
昨年来、南スーダンPKO日報問題、森友学園問題、加計学園問題、そして最近の裁量労働制問題と、公文書をめぐる不祥事が相次いで起こっている。
この中で注目を集めたのが「公文書管理法」であろう。
「公文書管理法」とは、読んで字の如く、公文書を管理するためのルールが決められた法律である。2011年4月に施行された、比較的新しい法律である。
公文書管理法までの歴史を簡単に整理すると、以下のような流れになる。
大日本帝国憲法下の官僚制は、「天皇→大臣→官僚」という典型的な縦割り組織であったため、文書の管理はすべて各行政機関に任されていた。そのため、自分たちが必要な文書だけを残すことが習慣化した。
よって、決裁文書は多く残ったが、政策決定をするまでの文書は不要として捨てられることが多かった。
1945年の敗戦時に文書を大量に焼却したことは良く知られているが、当時の官僚たちは文書を自分たちのものだと考えており、文書を残して国民に説明責任を果たすという考えは希薄であった。
その後、日本国憲法の制定により、官僚は「全体の奉仕者」となり、国民に対する説明責任を負うことになった。しかし、ほとんどの行政機関が維持されたこともあり、公文書管理のあり方は変わらなかった。
しかも、自民党の長期政権が続く中で、自民党と官僚が情報を独占するようになった。「情報は権力の源」であるがゆえに、自民党は情報公開に極めて冷淡であり、官僚も公文書を自分たちの必要に応じて管理をし続けたのである。
公文書管理法も「改ざん」は想定外
その状況が大きく変わったのは、情報公開法が2001年に施行された時である。それまで各行政機関が自由に行ってきた公文書管理に、最低限のルールができた。
情報公開請求の対象となる「公文書」(行政文書)を目録化して、公開しなければならなくなったのである。
しかし、公文書は自分たちのものであるという意識が抜けきらない官僚たちの中には、情報公開請求に過敏となり、文書を作らない、文書をすぐに捨てる、文書を作っても公文書として扱わない、といった方法で、情報公開請求を妨げる者も現れるようになった。
情報公開請求は、あくまでも「存在する」文書に対するものであり、「存在しない」文書は公開せずに済むのである。
その後、「消えた年金」問題などが発覚し、公文書が杜撰に扱われてきた実態が次々と明らかになっていった。
その時に、公文書管理制度に関心のあった自民党の福田康夫首相が公文書管理法の制定を推進し、福田氏の後を引き継いだ麻生太郎首相の下で、与野党の修正を経て、全会一致で可決されたのである。
この法律は、文書の作成から管理の方法、保存期間が満了した際に廃棄するか永久保存するかを判断するといった、いわゆる「文書のライフサイクル」を統括している。
公文書管理法によって、おざなりになっていた文書管理が改善されることが期待された。
しかし、その後も公文書に関する不祥事は続いている。官僚にこの法律の主旨があまり徹底されていないということが、原因の一つとして考えられるだろう。
ただし、公文書管理法によって、公文書を作成していない、捨てているなどの行為に対して、それを法律違反ではないかという批判の仕方が可能となったことは大きかった。
昨年森友問題が最初に浮上したときに、佐川宣寿理財局長は、文書はすでに廃棄済であると主張した。これに対し、野党は公文書管理法に違反するのではないかと激しい批判を加え、問題が長期化したのである。
今回の財務省の文書改ざん問題は、公文書管理法の精神に著しく違反をしている。
公文書管理法の第1条には、公文書は「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るものである」とし、「国及び独立行政法人等の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにする」ために、適正な管理などが行われなければならないとしている。
公文書はあくまでも「国民のもの」であり、公文書は「現在」だけではなく「将来」の国民への説明責任を果たす必要がある。また、「民主主義の根幹」を支えるものなのだ。
今回の改ざんは、この公文書管理法の精神を踏みにじるものであり、民主主義の基盤を掘り崩すものに外ならない。
ただ、公文書管理法は「性善説」に立っているため、この法律固有の罰則規定が存在しない。そもそも改ざんされることを、公文書管理法は想定していない。
そのため、今回の改ざんを法的に裁く場合は、刑法の公文書の変造罪などに該当するかどうかになる。
法的な罪にどこまで問えるのかは、識者によってずいぶんと解釈が異なるようであり、刑法学に通じていない筆者には、これ以上論じることは難しい。
ただ、公文書管理法に罰則があったならば、確実に該当していただろう。
1年前に徹底調査していれば…
この改ざんに麻生財務相がどこまで関与したのかは、今後の調査を見ないとわからない。
ただ、昨年2月の段階で、佐川理財局長は、売買契約をめぐる近畿財務局と森友学園との間の交渉や面会に関する記録は、保存期間が1年未満なので廃棄済みであると国会で述べたため、野党から「隠蔽ではないか」と強い反発の声が上がった。
その時、麻生財務相は「適切に文書管理しており、直ちに保存期間を見直す必要はない」として、佐川局長の答弁は問題ないとして、理財局の対応を庇った。
森友学園と契約してから1年経過していないのに、交渉記録が一切捨てられているのは明らかに不自然であった。
この時に、麻生財務相が「徹底的に調査をさせ、データを復元してでも説明責任を果たします」として、省内を徹底調査していれば、このような改ざんが朝日新聞のリークまで隠蔽されることはなかっただろう。
今回改ざんされた文書は、昨年2月に公表されていれば、政治家などの口利きの問題はあったにせよ、民主主義を揺るがす問題にはならなかった。
政治家が情報公開を徹底し、国民への説明責任を果たすようにしていれば、ここまでの騒動にはならなかったのではないか。
ますます残らなくなる危険性
今回の問題は、もし麻生財務相が主張しているような理財局の官僚主導によるものであったとすれば、南スーダンPKO日報問題に構図が似ている。
官僚の公文書管理に対する意識の低さに主な原因があるが、その解決に所轄の大臣が消極的な態度をとって、事態を悪化させてきた。
安倍政権になってから、特定秘密保護法の制定をはじめとして、情報公開への消極性が非常に強く見られる。
加計問題などを受けて、昨年12月に、公文書管理法の運用規則にあたる「行政文書の管理に関するガイドライン」が改正された。
そこでは、「文書の作成に当たっては、文書の正確性を確保するため、その内容について原則として複数の職員による確認を経た上で、文書管理者が確認するものとする」といった文章が新たに挿入された。
ここでいう「文書管理者」は課長級の職員である。よって、課長級が「正確だ」と確認しない限り、文書は行政文書とならないということである。
また、外部との打合せ等の記録は、「可能な限り、当該打合せ等の相手方の発言部分等についても、相手方による確認等により、正確性の確保を期する」としており、議事録などは相手とのすりあわせを求められることになった。
これは一見もっともに見えるが、相手への確認をいちいち取らなければならないという煩雑な手続きが必要となるため、今後、会議の記録はお互いの対立点を省いた簡略なものになる可能性が高まるだろう。
公文書管理や情報公開に詳しい情報公開クリアリングハウスの三木由希子理事長は、「どのような公文書を残すかについて、これまで以上に組織的にコントロールできるようになっている。政府の決定を批判されにくくするための仕組みがどんどんとつくられ、負のサイクルに入っていくのです」として、政府の対応を批判している。
公文書の管理をきちんと行い、情報公開を徹底し、事実に基づいた議論が行われることが民主主義の原則である。
その基本的なルールが変えられ、土台が切り崩されようとしている。
今回の問題は財務省の一部の職員が行った特殊事例と考えるべきではない。
公文書の管理を恣意的に行おうとする動きがあり、与党の政治家たちはそれを正すことに消極的である。その一つの表れとして、今回の事例が噴出したと捉えるべきである。
政治家や官僚の意識を大きく変えていかないと、同じことは繰り返し起きうるだろう。
「朝日新聞」3月15日朝刊の緊急報告において、今回の改ざん前の文書を見たある省の幹部は、「私なら『こんなものを文書に残すな』と言って、前もって消させる」と証言している。今回の「負の教訓」として、今後、政策決定過程がさらに公文書に残らなくなる危険性がある。
公文書を公開し、それに基づいて議論をされる。それが当たり前になる社会に、より近づこうとする努力が不可欠である。
国民の側も法の理念を理解し、この問題が民主主義の根幹に関わる問題であると考えていく姿勢を持たねばならない。 
なぜ? 森友文書改ざん、3つの核心 野党が追及 3/19
森友学園をめぐる文書改ざん問題。参議院の予算委員会で、安倍総理は国民に謝罪しました。
「行政全体に対する最終的な責任は、総理大臣たる私にあります。改めて国民の皆様におわびを申し上げたい」(安倍首相)
攻勢を強める野党、なぜ文書は改ざんされなければならなかったのか、疑問に迫りました。
「なんで国会議員でもない安倍昭恵さんの動向が、決裁文書に記載されているんですか」(共産党 小池晃 参院議員)
「それは基本的に総理夫人だということだと思います」(財務省 太田充 理財局長)
「重大な発言ですよね。重大な発言ですよ。総理夫人なんですよ」(共産党 小池晃 参院議員)
政府が森友学園をめぐる文書の改ざんを認めてから初めて、野党がそろって安倍総理に挑んだ論戦。野党側は問題となっている3つの核心に迫りました。
(核心1 昭恵夫人の関与は?)
「書き換え前の、この文書を見て、私や私の妻が国有地の払い下げや学校の認可に関与した事実はなく、私や私の妻が関わったことにならないことは明らかだと」(安倍首相)
安倍総理は一貫して、この問題に「昭恵夫人は関与していない」という立場です。19日も昭恵夫人の存在が、改ざんの直接の原因ではないという考えを強調しました。
「私の妻について書かれた記述は書き換え全体の中のごく一部に過ぎず、政治家からの問い合わせや、それ以外の詳細に記載されていた経緯の部分については、ほぼ全て削除されている」(安倍首相)
つまり、削除されたのは、「昭恵夫人に関する記述だから」というわけではないという認識のようです。これに対し野党側は、そもそも決裁文書に昭恵夫人の名前があったということ自体が問題だとしています。
「なんで国会議員でもない安倍昭恵さんの動向が決裁文書に記載されているんですか」(共産党 小池晃 参院議員)
「それは基本的に総理夫人だということだと思います」(財務省 太田充 理財局長)
「重大な発言ですよね。重大な発言ですよ。総理夫人なんですよ。要するに、特例承認するにあたって森友学園に安倍昭恵総理夫人が関わっていることが極めて重大な要素だったということ。だから書いたんですよ」(共産党 小池晃 参院議員)
野党側は、昭恵夫人の国会招致を求めていますが、与党側は拒否する構えで、駆け引きが続いています。
(核心2 佐川前国税庁長官の役割は?)
今回の改ざんをめぐる佐川氏の責任について、麻生財務大臣はこう踏み込みました。
「“佐川前長官の関与の度合いが大きかったのではないか”と、そう答えたと記憶していますが。“最終責任”というのでいけば、私どもとしては今の段階で申し上げれば、佐川の最終責任というか、責任は極めて大きかったと」(麻生太郎 財務相)
政府関係者によりますと、理財局の複数の職員が財務省の調査に対して、文書の改ざんについて当時局長だった「佐川氏から指示されたと受け止めた」と証言しているということです。ただ、佐川氏本人から、具体的な話を聞けているわけではなさそうです。
「事務次官が佐川前長官からも聞き取りをしております。佐川本人が具体的にどのように関与したかについては、刑事訴追の可能性もある状況なので答えは差し控えたい、そういう回答だったと承知をしております」(財務省 太田充 理財局長)
今後、佐川氏が国会招致された際に、“自らの関与についてどこまで認めるか”注目されます。
(核心3 安倍首相の責任は?)
「決裁文書の書き換えについて私は全く指示もしておりませんし、そもそも理財局内や(近畿)財務局内の決裁文書など、私はその存在すらも知りません」(安倍首相)
そもそも決裁文書の存在さえ知らず、改ざんの指示などしようがないという安倍総理。一連の問題について国民に謝罪したいとしていますが、「責任の取り方」をめぐっては、野党と真っ向から対立しています。
「虚偽の上に作られた内閣に正当性はありません。総辞職すべきではないですか」(社民党 福島みずほ 参院議員)
「二度とこうしたことが起こらないように、対応していくことも私の責任だろうと思っております。その責任をしっかりと果たしていく決意でございます」(安倍首相)
改ざんの責任を取って辞職すべきだという野党側と再発防止が自らの責任だとする安倍総理。今後も、ギリギリの攻防が続きそうです。 
 3/20

 

“ごみ撤去費用として大幅値引き” 大阪航空局が提案
森友学園の国有地売却問題で、ごみの撤去費用として大幅に値引きするという方法は、土地を所有する大阪航空局が近畿財務局に提案していたことが削除された財務省の文書からわかりました。大阪航空局は通常は民間の業者に依頼される値引き額の算定もみずから行っていて、売却価格が妥当だったのか改めて問われるものとみられます。
財務省は19日、森友学園に国有地を評価額から8億円余り値引きして売却したときの決裁文書から添付文書の削除が新たに確認されたとして公表しました。
削除されていた文書は、おととし近畿財務局が国有地の地中から見つかった新たなごみを早急に撤去するよう学園から求められたことを受けて対応方針をまとめたもので、土地を所有していた大阪航空局との間で協議を重ねたことが詳しく書かれています。
大阪航空局はごみを処理する責任があるとしつつも早急な予算措置は難しいとして、代わりに撤去費用を差し引いて土地の価格を安くする方法を提案していました。
近畿財務局はこの提案を受け入れたうえで、通常は民間の業者に頼む撤去費用の見積もりを大阪航空局に依頼する異例の手続きを取り、8億円余りの値引き額が算定されていました。
近畿財務局は大阪航空局に見積もりを依頼したのと同じ時期に学園側から予算の上限額を聞き出していたことも判明していて、売却価格が妥当だったのか国会で問われるものとみられます。  
決裁文書改ざん問題 
証人喚問へ…佐川氏はどんな対応を?
森友学園に関わる決裁文書の改ざん問題。自民・公明の与党は改ざんの経緯を知る財務省の佐川前理財局長の証人喚問を受け入れることを決め、来週27日に行うことが決まった。青山和弘記者が伝える。 政権幹部には当初、偽証罪に問われない参考人招致でいいのではないかとの意見もあった。しかし、内閣支持率が急落する中で真相究明を求める国民の声にできるだけ早く応える必要があると判断したもの。 公明党・大口国対委員長「これはしっかり真相解明していかねばならない。証人で招致するということを我々は決断したわけです」 また、与党関係者は「参考人招致なら次は証人喚問と言われるのは目に見えている。それなら初めから証人喚問の方が良い」と話している。財務相周辺も「引っ張ってもいいことはない」と語っている。 一方、与党は、野党側が求めている安倍首相の昭恵夫人の証人喚問については「改ざん問題に関係ない」として応じない方針。野党側は佐川氏の証人喚問を昭恵夫人の喚問などにつなげていきたい考え。 Q:佐川氏はどういう対応をするのだろうか? 関係者によると、佐川氏は改ざんを自分が指示したことを認めることに難色を示しているという。佐川氏は財務事務次官の聞き取りに対しても「刑事訴追の可能性もあるので答えを差し控えたい」と話したという。ある官邸関係者は「捜査中で行くしかない。だって捜査中で答えられないんだから」と話している。 Q:しかしそれはかえってフラストレーションがたまる 証人喚問で「答えを控えたい」と繰り返せば国民の不信がさらに高まるのは必至。ただ、その一方で安倍政権の内部からも「佐川さんの発言を政府はコントロールできていないのではないか。喚問で何を言うか分からない」との懸念も出ている。 こうした中、立憲民主党の辻元国対委員長はこのように話している。 辻元国対委員長「私は佐川さんに、官邸の方を向くのではなく、国民の方を向いた真実を述べていただきたいと思う」 辻元議員は佐川氏の国会答弁や決裁文書の改ざんについて「誰かを守るために今まで振る舞ってきたと思うので佐川氏はそこを答えて欲しい」と語っている。 佐川氏の姿勢が焦点となるが、特にこのところの国会審議を見ても自民党がこの問題を財務省だけの責任にしようという姿勢が強く見られる。これに対して財務省内には「財務省一人が悪いと言われて俺たちは何を守ってるんだろうって情けなくなる」といった反発も出ている。 また、関係者によると佐川氏も自分一人が責任を負うことをしゅん巡しているという情報もある。そこで佐川氏が「捜査に影響するからお答えできない」で押し通すのか、それとも政府・与党の答弁ラインから外れた証言をするのか。政府関係者からは「どのシナリオになっても、問題は沈静化しないし、国会も正常化しない」との声も出ている。佐川氏の証人喚問は今後の安倍政権の行方を左右する大きな節目となりそうだ。
27日に佐川氏証人喚問 安倍昭恵夫人は?
森友学園に関わる決裁文書の改ざん問題をめぐり、与野党は財務省の佐川前理財局長の証人喚問を27日に行うことを決めた。 政府・与党内には当初、参考人招致にとどめるべきとの声もあった。しかし、内閣支持率が急落する中で真相究明を求める声におされた形。 自民党・森山国対委員長「これ以上、国会審議が停滞をいたしますと国民生活に大きな影響を与えることになりますので」 与党幹部の会談で、公明党の井上幹事長は「証人喚問には慎重でなければならないが、ここまでくると踏み切らざるをえない」と述べた。これに対して自民党の二階幹事長は「これ以上、国会の停滞があってはならない」と応じた。しかし、安倍首相の昭恵夫人の証人喚問については、「改ざん問題に関係ない」として応じない方針。 その後、与野党は27日に衆参両院の予算委員会で佐川氏の証人喚問を行うことを決めた。 立憲民主党・辻元国対委員長「やっと決まったかという思いです。ただ佐川さんの証人喚問は第一歩ということで、ここを入り口に全容解明をしていきたいと思っています」 辻元国対委員長はまた、「佐川さんには国民の方を向いて真実を述べてほしい」と強調した。 佐川氏が証人喚問にどのような姿勢で臨むかが大きな焦点となる。
教委への質問“議員コメント基に一部修正”
文部科学省の前川・前事務次官が公立中学校で行った授業について文科省が教育委員会に報告を求めた問題で、自民党の赤池部会長は、自らと池田部会長代理が文科省に対し事前に問い合わせていたことを認めた。一方、林・文部科学相は、池田議員からの事前のコメントを基に、教育委員会への質問内容を一部修正していたことを明らかにした。 林文科相「池田議員からのコメントも参考に質問内容を一部修正していますが、この修正はあくまで文科省の主体的な判断で行ったものであり、議員の指示といったようなものではない」 林文科相はこのように述べ、池田議員からのコメントを受け、文科省が今月1日に名古屋市教育委員会に質問状を送付する直前、質問内容を一部修正していたことを認めた。一方で、修正は文科省としての判断でおこなったものだと強調している。
「文科省へ問い合わせ」自民部会長が認める
文部科学省の前川・前事務次官が公立中学校で行った授業について文科省が教育委員会に報告を求めた問題で、自民党の赤池文科部会長は文科省に対し、事前に複数回、問い合わせていたことを認めた。 赤池文科部会長「(前川氏の授業について)これはどういうことなのだろうかということで、それを当日(文科省の)藤原官房長に土曜日でございましたので、ショートメールで事実確認をお願いした」 赤池部会長は、自らと池田部会長代理が、文科省が教育委員会に報告を求める前に、前川氏が授業に招かれた経緯などを文科省に複数回、問い合わせていたことを認めた。また赤池氏は、池田氏が教育委員会への質問内容について事前に報告を受けていたことも認めた。ただ、「池田氏は感想を求められて言ったが、内容の指示はしていない」と述べ、文科省に圧力をかけたことは否定した。
麻生氏、財務省幹部の関与「考えられない」
森友学園に関わる決裁文書の改ざん問題で、民進党の藤田議員は、改ざんの契機となった財務省の佐川前理財局長による「記録は破棄した」などの国会答弁には財務省幹部も関わっていたのではないかとただした。 藤田議員の追及に対して、麻生財務相は、答弁には事務次官など幹部が「関わっていることは考えられない」と強調した。 民進党・藤田幸久議員「大臣は佐川佐川佐川とおっしゃってますけれども、国会答弁準備に関して言えば必ず事務次官、主計局長、官房長も主管局以外に必ず関わってるんではないでしょうか」 麻生財務相「理財局が作成した国会答弁に次官、主計局ですか、主計局長また官房長が関わっているということは普通考えられないと思いますが」 また、民進党の大島議員は「改ざん前の決裁文書を見ると、交渉がこう着状態になった後に、昭恵夫人の記載が登場する印象が強い」とただした。麻生財務相は、「時系列でいくとそういうことなのかもしれないが、私どもとしては忖度(そんたく)はなかったと考えている」と述べた。 こうした中、野党側は、佐川氏の証人喚問を20日に決めるよう求めている。 立憲民主党・辻元国対委員長「今日中に議決していただかないと私たちは認められないと」 これに対して、与党側は20日昼、安倍首相と公明党の山口代表が会談するなどして、証人喚問に応じるのか参考人招致にとどめるのかなどを協議する予定。証人喚問の場合は、早くても26日以降となる。 
決裁文書改ざん、答弁に影響せず…理財局長
財務省の太田充理財局長は20日午前の参院予算委員会で、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書を財務省が改ざんしたことが、その後の国会答弁には影響していないとの認識を示した。
財務省の説明によると、改ざんは昨年2〜4月に行われた。民進党の藤田幸久氏が「書き換え前の文書が明らかになった。(それまでに)間違った答弁はなかったのか」と質問したのに対し、太田氏は「書き換え前の文書も内容的には本委員会で議論されている。事実関係自体が間違っているわけではない」と答えた。
麻生太郎副総理兼財務相は安倍晋三首相の妻昭恵氏の名前が改ざん前の文書にあったことについて「そんたくはなかったと考えている」と改めて主張した。
これに先立つ参院予算委理事会では、会計検査院が昨年の検査で改ざんを見抜けなかった経緯を報告した。 
自民・和田氏の「政権おとしめる」発言、会議録から削除 
朝日 / 参院予算委員会は20日の理事会で、財務省の太田充理財局長を攻撃するような質問をした自民党の和田政宗氏の発言について、議事録から削除することで与野党が一致した。 和田氏は19日の予算委で、太田氏に対し「安倍政権をおとしめるために意図的に変な答弁をしているんじゃないか」などと質問した。 理事会では、自民党の渡辺美樹氏の発言を削除することも併せて決めた。渡辺氏は13日の中央公聴会で、公述人の過労死遺族を前に「週休7日が人間にとって幸せなのか」などと発言した。和田、渡辺両氏とも削除を申し出ていた。
毎日 / 自民党は20日、参院予算委員会理事会で、和田政宗参院議員が19日の委員会で、財務省の太田充理財局長について「民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めており、増税派だからアベノミクスをつぶすために、安倍政権をおとしめるために意図的に変な答弁をしているのか」と述べた発言の一部を会議録から削除するよう求め、了承された。発言について、19日の理事会で野党が「公僕への侮辱」と抗議していた。これを受け、和田氏が削除することに同意したという。20日の衆院財務金融委では、「部下が辱めを受けたことに抗議すべきだ」とただした希望の党の大西健介氏に対し、麻生太郎財務相が「その種のレベルの低い質問はいかがなものかと、軽蔑はします」と和田氏を批判した。自民党は、渡辺美樹参院議員が過労死の遺族が出席した13日の予算委中央公聴会で、「週休7日が人間にとって幸せなのか」などと述べた発言についても削除を求め、了承された。渡辺氏は遺族から抗議を受け、謝罪。自ら会議録からの削除を求めたという。
読売 / 参院予算委員会は20日の理事会で、自民党の和田政宗氏が19日の同委員会で行った発言を、議事録から削除することを了承した。和田氏は、財務省の太田充・理財局長のこれまでの答弁を振り返り、「民主党政権時代に野田首相の秘書官も務めていて、安倍政権をおとしめるため」などと述べた。この発言が削除される。自民党の吉田博美参院幹事長は20日の記者会見で「(発言は)芳しくないので、本人にも話をさせていただく」と述べ、和田氏を注意する考えを示した。
「軽蔑する」麻生太郎財務相、自民・和田政宗氏の質問に
麻生太郎財務相は20日の衆院財務金融委員会で、自民党の和田政宗氏が19日の参院予算委員会で決裁文書改ざんを巡り太田充財務省理財局長に「安倍政権をおとしめるため、意図的に変な答弁をしているのか」と質問したことに「レベルの低い質問はいかがなものか。軽蔑する」と批判した。
希望の党の大西健介氏が「部下が辱めを受けたら抗議すべきだ」と指摘し、麻生氏が答弁した。和田氏は19日に、太田局長が民主党政権時代に野田佳彦首相の秘書官だったことに触れた上で、答弁姿勢を追及。太田局長は「いくら何でも、そんなつもりは全くない」と反論していた。
自民党は、財務金融委員会に先立つ参院予算委員会理事会で、和田氏本人の同意を得たとして発言を削除するよう要請。野党は党内での指導を求めた上で了承した。.
「自民・和田議員の質問は非常に品がない」元財務官僚・山口真由が批判
森友学園問題を巡って、参議院予算委員会が紛糾する中、元財務官僚で弁護士の山口真由さんが3月20日、「モーニングショー」(テレビ朝日)で、自民・和田議員の質問は「品がない」「総理が忖度を認めていない以上、財務官僚も認められない」と指摘した。
自民党の和田政宗議員は3月19日、太田充理財局長に対して、「民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めておりまして、(中略)安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしているのではないですか」などと質問。太田理財局長が「それはいくらなんでも、ご容赦ください」と反論する一幕があった。
○和田議員の質問は「官僚として絶対に言われたくないこと」
この質問について山口さんは、「非常に品のない質問です。安倍総理へのおべっかなのかもしれませんけれども」と批判する。
「太田理財局長は、総理大臣秘書官を野田総理の時にされています。秘書官というのは、財務省のエース級が行く。その政治家と親しくなるというのは確かですが、それを理由に政権に対して時限爆弾を仕掛けるような大それたことはさすがにしないと思うんです」「あれは官僚として絶対に言われたくないこと。時の政権にきちんと仕えていくというのが官僚の役割なので、それをしていないのではないかというのは、琴線に触れるところがあったのではないでしょうか」
○「昭恵夫人の思い入れが深い案件であると官僚にインプットされてしまう」
また番組では、なぜ決裁文書に昭恵夫人の名前を記載したかについて議論が紛糾。羽鳥慎一アナウンサーが、改ざん前の文書から「総理夫人案件であることを読み取れる?」と山口さんに問いかけると、
「近畿財務局の人は昭恵さんという名前をものすごく気にしていたというのが良くわかる。それからこの決裁文書とそのあとに総理夫人付きから直接本省に問い合わせがありました。こういう2つが重なってしまえば、昭恵夫人がどう思おうと、夫人の思い入れが深い案件であると官僚にインプットされてしまうのは事実」
と指摘している。昭恵夫人が主体的に働きかけていなかったとしても、官僚に"圧力"を感じさせてしまったということだろう。官僚の「忖度」があったのかどうかについては、
「総理が忖度というものを認めていない以上、政権や政府全体に反して、財務省が『そこは違います。忖度しました』と答弁するのは難しいと思います」
と話している。たとえ忖度があったとしても、それを政府の意に反して認めることはできないということのようだ。こうした点からも官邸・政府与党と官僚の権力関係が透けて見える。
質問に批判続出の和田議員「あそこまで言わないと財務省は真剣には...」 
財務省の決裁文書改ざんをめぐる参院予算委員会の集中審議で、太田充理財局長が「いくら何でも...!」と色をなして答弁するきっかけになったのが、和田政宗参院議員(自民)の質問だ。
2018年3月20日の情報番組でも「一昔前の総会屋と似ている」「あまりにひどい」といった声が相次いた。批判が広がるあまり、殺害・爆破予告のメールを流す者も現れ、和田氏は「国会議員の発言をテロで封殺するもの」だとして憤っている。
田崎史郎氏ですら「和田さんの質問はあまりにひどい」
和田氏は3月19日の集中審議で、太田氏が民主党・野田政権で首相秘書官を務めていたことを引き合いに、
「増税派だから、アベノミクスをつぶすために、安倍政権をおとしめるために、意図的に変な答弁をしているんじゃないですか?どうですか?」
と迫ったところ、太田氏は
「私は、公務員として、お仕えした方に一生懸命お仕えするのが仕事なんで...。それをやられるとさすがに、いくら何でも、そんなつもりは全くありません。それはいくら何でも、それはいくら何でもご容赦ください」
と、色をなして反論した。
3月20日昼放送の「ひるおび!」(TBS)では、和田氏に対する批判が相次いだ。片山善博元総務相は、質問は「政権にとっては贔屓の引き倒し」で「一昔前の総会屋と似ている感じがした。ちょっとやっぱり古い体質」とみる。政治アナリストの伊藤惇夫氏は、「この時期にそんなこと言って、皆さんが『そうだ、そうだ』と思うかという、その発想自体がどうしょうもない」と切り捨て、政権との近さがたびたび指摘される時事通信社特別解説委員の田崎史郎氏ですら、「和田さんの質問はあまりにひどい」。
「来年改選を迎えるので、ちょっと自己アピールしようという気持ちが混じっていたのでは」
と分析した。
報道機関に脅迫メールがあったと明かす
一方の和田氏は、質問内容に対する批判が増え始めた19日夕方の時点で、ツイッターで
「党にも官邸にも嘘をついた財務省。太田局長には申し訳ないがあそこまで言わないと財務省の調査は真剣にならない」
と説明。20日昼には、質問をめぐる爆破・殺害予告があったことを明かした。
「ある報道機関より連絡があり、私への脅迫メールが来たと。『和田の今回の発言は難癖付けているので報復する、和田事務所に爆弾を仕掛けた。24時間以内に爆破をさせ10数人を殺害し、家族も滅多刺しにする』との内容です。警察に通報しました。国会議員の発言をテロで封殺するもの。断じて許せません」 
前川喜平公開授業 文科省が調査
前川喜平・前文部科学事務次官が名古屋市立中学校の公開授業で講演、文科省が根掘り葉掘り経緯と内容を市教育委員会に問うた。
天下り問題などに責任があった人物をなぜという建前だが、かねて行政と政治のゆがみを訴えた前次官ににらみを利かせたとしか思えない。授業はそれとは関係なかった。
学校の個別の授業に国が口を出す。その影は大きい。「戦後前例がない。日教組の『偏向教育』問題でさえ、いくら何でも、どの学校の何日の何時間目の授業は、と国がくちばしを入れることはなかった」と文科省OBは言う。
授業は総合学習。皮肉にも、教科にとらわれず成績もつけない、各学校が自由に創造できる学びの時間である。
戦前、国が強権的に教室に入り込んできた例として、1924(大正13)年、長野県の「川井訓導事件」が有名だ。修身で国定教科書を使わず、文学作品などを教材に子供らに考えさせた川井清一郎の授業に、国と県から派遣された視学委員らが横やりを入れ詰問、教科書を使えと追及した。川井は学校を去った。
この見せしめ効果は大きかった。大正デモクラシーを背景に広がった自由教育運動に陰りが差した。子供たちの実生活に根差した生活綴(つづ)り方運動も、指導の教員たちは思想犯扱いさえされた。
今回、文科省は前次官の授業に問題はなかったと結論づけるが、問い合わせメールのしつこさには「官僚が自主的に発したと考えにくい」という指摘もある。
実際、文科省が動く際に自民党衆院議員から省に繰り返し問い合わせがあった。省は「影響はない。あくまで問い合わせは省の局内の判断」と、政治は無関係と言う。
官僚はどっちを向いて何を守ろうとしているのか。
折しも「森友学園」への国有地売却文書改ざん問題について、与党はこれは財務省の一方的な不始末で、国会や政府をだまして隠蔽(いんぺい)を図ったものと主張している。
19日午前、森友問題を集中審議する参院予算委員会で、与党側から「安倍政権をおとしめる意図でもあるのか」と問われた財務省の太田充理財局長が、憤然たる面持ちを抑えかねるように言葉を重ねて答弁した。「私は公務員として仕えた方に一生懸命仕えるのが仕事。いくら何でもそれはありません、いくら何でも、いくら何でも」
政官界をめぐり、いくら何でもの異常な事態が起きている。官僚が内実を誠実に明かし、仕えるべき相手は、国民である。 
昭恵夫人への忖度は消費税のため? 財務省は政権の“自然死”待ち…
“最強の官庁”が瀕死の状態だ。森友学園の決裁文書を改ざんした問題で、霞が関の官庁街でも超エリート集団である財務省の信頼は地に落ちた。
公文書管理法に詳しい右崎正博・獨協大学名誉教授が言う。
「これは大蔵省接待汚職のような単なるスキャンダルではない。行政に対する信頼が根幹から揺らいでいる。公文書管理や情報公開について無知、無理解もここに極まれりです」
佐川氏は国会で野党の追及の矢面に立ち、非難を浴びながらも安倍政権の盾となってきた。その論功行賞人事で昨年7月、国税庁長官に“栄転”したが、文書改ざん問題で辞任に追い込まれた。
麻生財務相に今や「佐川が」と呼び捨てにされ、すべての責任を押し付けられた格好だ。
文部科学事務次官だった前川喜平氏のように、証人喚問で逆襲に出て、霞が関の意地を見せることはできるのか。旧大蔵省出身の竹中治堅・政策研究大学院大学教授はこう言う。
「本当に財務省理財局だけの判断だったのか、今後は丁寧に説明していく必要がある。国会答弁は局長の判断ですることもあるが、今回の真相は本人でなければわからない。佐川氏は最初の答弁で、事前交渉を一切していないと発言したが、最初から最後まで話のつじつまが合う答弁をしないと、こうして後々に響く。政権が政治的圧力はないと言って、世間が理解するのかがポイントだ」
財務省の調査によると、当時の飯塚厚理財局次長(現関税局長)ら18人が決裁に関わったという。財務省中堅官僚がこう嘆く。
「今回は昭恵夫人のご意向を過剰に忖度したうちの“自爆”でしょう」
近畿財務局はもともと森友への国有地売却に乗り気ではなかったが、昭恵夫人の名前が出て状況は一変した。本省理財局にお伺いを立てた結果、“格安”で売却することになった。
近畿財務局が交渉の経過をあれだけ克明に文書に残したのは、後で何か問題が起きたときにきちんと説明ができるよう自己保身の意味もあったという。
「昨年2月の問題発覚後、内容を知った理財局が仰天し、慌てて書き換えさせたので、ボロが出たというのが真相ではないか」(同前)
では、財務省が昭恵夫人を過剰なまでに忖度した動機は何だったのか。
「安倍政権は消費増税に乗り気ではなく、何度も延期してきた。安倍官邸を仕切るのは経済産業省出身の今井首相秘書官で、財務省は影がすっかり薄くなり、なかなか意見が通らない。森友学園への国有地売却契約が成立する直前(16年5月)、17年4月に予定されていた消費税率10%への引き上げの延期が検討され、財務省と官邸が激しく対立。劣勢で焦った財務省が森友案件で安倍首相に少しでも恩を売り、予定通りにやってもらおうという意向があったかもしれません」(財務省関係者)
だが、財務省は敗北し、安倍首相はその後、増税を19年10月まで延期することを表明した。
法政大学の山口二郎教授は森友問題の本質は「公の崩壊」にあるという。
「改ざんは官僚の行動様式から考えて政治の意向がなければ、あり得ない。文書改ざんがバレたのは、権力者が公を私物化したことに罰が下ったとも言える」
財務省はこのまま、安倍官邸のために、泥をかぶり続けるのか。
「地位も名誉も失った佐川氏が証人喚問で真実をしゃべる可能性もある」(政治アナリストの伊藤惇夫氏)
政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう見る。
「佐川氏を証人喚問したところで、『刑事訴追の可能性があるので答えられない』と逃げられてしまうのが落ちです」
だが実は、財務省は巧みな組織防衛術を駆使しているという見方もある。
「財務省は官邸に逆ギレしたりしないし、最後まで安倍首相を守る『悪役』を演じるだろう。しかし、そうすればするほど、国民は『そんなはずはない』と違和感を募らせ、安倍首相の支持率は下がり、いずれ“自然死”する。財務省はそのことを見据え、持久戦で安倍政権を追い詰める構図だ」(政治記者)
金子勝・慶応大学教授も言う。
「ここまで来れば、証人喚問は佐川氏だけでなく、昭恵夫人、元昭恵夫人付職員の谷査恵子氏、田村国有財産審理室長(当時)も呼ぶべき。なぜ特例対応になったのか。すべてを公にすべきです」 
決裁文書から「安倍昭恵削除」の公文書改ざんが行われた本当の理由
財務省・太田充理財局長が参院予算委員会で、「安倍昭恵首相夫人が記載された決裁文書を改ざんした日は2017年4月4日」と答弁しました。そのため、首相や閣僚による文書改ざん関与に関するポイントは「4月4日に何が起きたか」を検証することによって推量可能です。
財務省の決裁文書で削除された項目のうち、安倍昭恵氏に関するものは、
○ 平成26年4月28日の打ち合わせでの学園側の発言として「本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから前に進めてください』とのお言葉をいただいた」と記述
○ 平成27年1月8日に森友学園が小学校の運営に着手するという新聞社のネット記事の中で「安倍首相夫人が森友学園に訪問した際に、学園の教育方針に感涙した旨が記載される」と記述
○ 他の国会議員などの訪問状況とともに、平成26年4月に安倍昭恵首相夫人による講演や視察などの記述
の3点となります。
筆者が4月4日の改ざんが行われた日付を踏まえて注目したのは下記の一連の質問主意書です。(逢坂誠二衆議院議員提出)
上記3点の安倍昭恵氏に関する記述は下記の3つの質問主意書への回答内容(閣議決定された行政文書)と齟齬をきたす恐れがあります。
2017年3月14日回答閣議決定
   「内閣総理大臣夫人の法的地位」
2017年4月4日回答閣議決定
   「内閣総理大臣夫人の意向を忖度して働く国家公務員の行為の意味」
   「内閣総理大臣夫人の講演に随行していた国家公務員の業務」
決裁文書の改ざん日は、一連の質問主意書への回答が出揃った4月4日の閣議決定の日と外形上一致します。
財務省は閣議決定を受けて上記の森友学園に関する決裁文書と質問主意書への回答文との間で整合性を取る必要があったものと思います。そのため、決裁文書上の夫人の発言・様子に関する記述については「内閣総理大臣夫人が私人である」という答弁、さらに総理夫人の講演についても「私人としてのものであった」という答弁、と書類上の都合を合わせる作業がまとめて行わたものと推測されます。
文書改ざんの決定的な要素は「4月4日」に何があったかという視点で考えることは極めて重要であり、「4月4日」は決裁文書上に記された内閣総理大臣夫人の行為と内閣が行った閣議決定の内容が完全に不一致となった日だ、ということです。
もちろん、他の政治家に関する経緯等もまとめて消えており、財務省は上記の改ざんに乗じて必要以上の大幅な改ざん作業を行ったことになります。これは安倍昭恵氏に関する文書改ざんを行った結果として芋づる式に改ざんせざるを得なくなったことによるものでしょう。
日本の役所は緻密なパズルのような論理の組み合わせで成り立つ組織であり、昔から「行政の無謬性」=「役所は間違いがあってはならないという信仰」が存在しています。したがって、財務省の内部の論理を上回る「閣議決定」が行われたことで、行政上の下位組織である財務省の文書改ざんを行う必要が生じた(閣議決定が後付けでも全体として間違っているわけにはいかない)、と考えることが妥当かと思います。つまり、文書改ざんは首相・首相夫人への「忖度」というよりも組織内の「矛盾解決」を優先するために発生したと捉えるべきです。
上記のように考えると、役所内では過去においても組織内の辻褄を合わせるために様々な「改ざん行為」が常態化していたのではないか、と考えるべきでしょう。「行政の無謬性」とは実は「文書の改ざんによって成り立っていた」という笑えない冗談のような状況だと言えます。本件の文書改ざんの発覚が我が国の公文書管理の在り方全体の見直しにつながることを望みます。
イギリスでは改ざんより「首相の政治生命」を焦点に報道 
森友文書問題が「安倍疲れ」につながる?
先週、財務省は学校法人森友学園への国有地売却をめぐる決裁文書(「森友文書」)に書き換えがあったことを認めた。国民のために存在する公文書の改ざんは、民主主義の土台を揺るがし兼ねない行為だ。
英国のメディアは、日本で森友問題が報道されるようになった昨年から継続して記事を出してきたが、今回の公文書改ざん疑惑をめぐる最大の焦点を安倍首相の進退としている。
修正を入れた文書を原本として出していたこと自体に特に驚いたり、これを大きく問題視したりする論調はほとんどない。
例えば、3月12日付の左派リベラル系ガーディアン紙は「妻が縁故主義のスキャンダルに関連付けられ、安倍首相の政治生命に疑問符」という見出しの記事を掲載した。
安倍首相と妻に関わる「縁故主義のスキャンダル」は、「夫妻についての文章を削除するために」公的記録を「不正に変更した」と財務省が認めたことで、頂点に達したと書く。
以前に首相は自分あるいは自分の妻が森友学園に低価格で国有地を売却した一件に関連していたことが判明したら「辞任する」としていたが、この日は「書き換えに謝罪の意を表明しながらも辞任はしないと述べた」。
ニュース週刊誌「エコノミスト」は、3月15日付の記事で、安倍首相は「猫よりも多い人生を生きる」と書いた。「猫は9つの命を持つ」ということわざにちなんだ表現である。
というのも、昨年、首相夫人の友人が経営する、「超保守系の教育機関」森友学園に「極端に低い金額で」国有地を売却したスキャンダルが発覚したが、これを首相は生き延びたからだ。
しかし、書き換え問題が報道されてから、首相に辞任を求める声が国民の中で高まっており、9月に総裁選を迎えるが、「過去に総裁選への出馬をあきらめた大物政治家が今度は出馬を考える」可能性もある、と指摘している。
経済紙フィナンシャル・タイムズの3月12日付では、シンクタンク「テネオ・インテリジェンス」の日本専門家トビアス・ハリス氏が「安倍首相にはなんらかの責任を取ることが期待されている」とコメント。
「すぐに辞任を求められることはないだろうが、党内に『安倍疲れ』を生じさせるのではないか」。これが総裁選での勝利を危うくする、とハリス氏は見る。
ロイター通信は3月12日付で、専門家らによる見方として、文書書き換えが土地売却問題よりも大きな損害を安倍首相や麻生財務相にもたらすと指摘する。
この記事の中で、上智大学の中野晃一国際学部教授は「書き換えの方が大きな問題となっている」と述べている。
つまり、日本では書き換え・改ざんが最大の焦点となっているのに対し、英国のメディアは安倍首相の政治生命との関連付けでこの問題をとらえている。
英国「公文書管理」の歴史
そんな英国の公文書管理の状況を見てみよう。
英国に現存する最古の公文書は、11世紀に作成された土地台帳だ。1066年、フランス北西部ノルマンディ公国の領主ギョームがイングランド王国を征服し、ウィリアム1世として王国を統治した。
その約20年後、ウィリアムは全国土で誰がどの程度の規模の土地や資産を持っているかを把握するために、土地台帳の制作を命じた。これに記載された土地の所有状況は、その後数世紀に渡って裁判の証拠として使われた。
英国の政治家が公文書の保管と成立について本腰を入れだしたのは、19世紀である。
調査のための委員会が設置されたのは1801年だが、最終的に議会の特別委員会が国立の公文書館の設置を提言するまでには30年余を要した。
現在の英国国立公文書館の前身となる「パブリック・レコード・オフィス」(PRO)が設置されたのは1838年だが、国民のアクセス権は明記されていなかった。
1958年の公記録法によって、50年を経た公文書に国民のアクセス権があることが初めて明文化された。PROは1967年に名称を「英国国立公文書館」(The National Archives=TNA)に変更し、1977年、ロンドン中心部から南西部キューに移動した。
文書作成から公開までの年数は当初の50年から、1967年には30年に、2013年からは20年に縮小された。
2005年には「情報自由法」(日本などの情報公開法に相当する)が施行され、市民は公文書が作成されるとすぐに閲覧を請求する権利を得た。
「公文書=みんなもの」という意識
筆者は、過去数ヵ月、『英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱』(中公新書ラクレ)執筆のために、ロンドンのキューにある英国国立公文書館に足繁く通った。
公文書館では身分を証明する書類を持っていけば、その日のうちに読者カードを発行してもらえるので、様々な歴史的文書の原本をすぐに手にとって見ることができる。
閲覧したい文書はネットで訪問の前日までに申請しておくと、当日、閲覧できるよう準備される。訪問日に館内のコンピューターで閲覧申請をすれば、40分ほどで文書が届く。書庫ツアーや歴史的文書を紹介するイベントが数多く開かれている。
利用するたびに、「みんなのための公文書」という意識が公文書館のサービスから伝わってきた。日米英の公文書館を利用した経験がある知人によれば、英国の公文書館の資料検索サービスは非常に使いやすいという。
確かに、公文書館自体は使いやすい印象を筆者は持っているが、近年、公文書管理を巡る問題も指摘されている。
政府とメディア、情報公開のせめぎあい
1つは、情報自由法の運用だ。
日本で、国の行政機関が保有する資料を原則公開することを定めた情報公開法が施行されたのは2001年。英国では同様の情報自由法の施行は2005年である。時の首相はトニー・ブレア氏(在職1997〜2007年)だった。
ブレア氏はこの法律の導入を後で後悔することになる。政府の仕事振りが白日のもとに晒されることに拍車をかけたからだ。
報道機関がこの法を使って取材を行い、様々な暴露記事を書いた。市民からの情報公開請求も殺到した。キャメロン元首相(在職2010〜2016年)は「政府の仕事を遅らせる」と批判した。
政府や自治体に「過度な負担がかかる」という理由で、キャメロン氏が法の見直しをさせるまでに至ったが、メディア側が大反対の論陣を張った。
2016年、見直しのために立ち上げられた委員会が現行法の維持を支持する報告書を出し、現在に至っている。
しかし、今後も、政府側から情報自由法に制限をかける動きが出ないとは限らない。
隠された大量のファイル
もう1つの問題は、政府・官僚側の情報開示への抵抗だ。
例えば、2013年、ガーディアン紙の調査により、英外務省が100万を超える数のファイルを英南部バッキンガム州の施設に隠していたことが分った。公記録法によって公文書館に移管されるはずのファイルである。
また、一旦は公文書館に移管された後で、なんらかの必要があって省庁側が公文書館から一時戻してもらった書類の中で、その後「紛失した」状態になったファイルが2017年末時点で100ファイルあったことが判明している。
公記録法によれば、公文書館に送る書類がどれかは政府省庁が決めることになっている。公文書館はその過程でガイダンス、調整、監督を行うが、政府省庁側に決定権がある。現在のところ、省庁側が作成する文書の約5%が公文書館に送られているという。
移管するかどうかの最初の審査は作成から5年後ぐらいに行われ、ここで不要とされた文書は破棄される。作成から15〜25年後の文書について2回目の審査が行われ、ここで永久保存となれば、公文書館に送られる。
現在、英国の国立公文書館には、土地台帳、文豪シェイクスピアの遺言書からビートルズ来日時の様子を伝える報告書、第2次大戦後の欧州を分割するためにチャーチル英首相がスターリン・ソ連書記長に向けて書いた手書きメモ、時の首相が閣議の最中に残した落書きまでもが収められている。
その数は約1100万点で、書類を積み上げた場合の高さは160km、あるいは200kmとも言われている。2014年時点で、日本の国立公文書館の場合は59kmである。
新築が検討されている日本の国立公文書館には、書き換え前・書き換え後を示す森友文書がその背景や意図についての情報ととともに収蔵されてほしい。これらが一般公開となる日が近く訪れることを筆者は願う。
国民のために存在する公文書は歴史の記録であり、改ざん・書き換えもその過程の一部であるからだ。 
自民党が恐れる「影のキーマン・今井秘書官」証人喚問 3/20
森友問題をめぐる財務省内の決裁文書書き換え問題で、窮地に追い込まれている安倍内閣。先週末にマスコミ各社が行った世論調査で内閣支持率は軒並み30%台に低下、危険水域に達した。そんななか、財務省が国土交通省にも文書の書き換えを依頼していたとも報じられた19日、国会では森友問題に関する集中審議が行われ、政府・与党が、書き換えを指示したとされる当時の財務省理財局長、佐川宣寿元国税庁長官に全責任を負わせる姿勢を見せた。これから永田町はどう動くのか。政治ジャーナリストの朝霞唯夫氏に話を聞いた。
――現在の永田町の最新状況について教えてください。
朝霞唯夫氏(以下、朝霞) 自民党のなかでも、国民の世論は厳しいという意見が出ています。予想通り週末の世論調査で内閣支持率が30%台へ下落し、このままいけば佐川氏の証人喚問も免れず、麻生太郎財務相の辞任ですむはずもない、という声が出ています。
19日の集中審議では、自民党の和田政宗議員が財務省の太田充理財局長に対して、「民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めておりまして、増税派だからアベノミクスを潰すために、安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしているのではないですか」と、とんでもない質問をしました。かえってこの質問は自民党への批判を生むことになり、自民党としては、国民に対して「これ以上党を追い詰めないでほしい」と懇願している状態です。自民党の西田昌司議員は「佐川事件」と呼んでいますが、無理筋です。すでに外国ではウォーターゲート事件ならぬ「安倍ゲート事件」と報じられています。
――自民党が連立政権を組む公明党の動向について教えてください。
朝霞 公明党の本心は「野党に下野したくない」の一心です。しかし、自民党を全面バックアップすれば、創価学会の収拾がつかなくなると聞いています。是々非々で物事に臨むのが公明党の立場です。今回は、公明党の石井啓一国土交通大臣が森友問題にかかわっていますが、同省は外務省同様に霞が関では“下の省庁”になってしまったので、同省にしてみれば今回の財務省の失態に溜飲を下げる思いでしょう。石井大臣は目立たないように、火の粉が飛んでこないように振る舞っています。
――安倍内閣の4月辞任説が飛び交っています。
朝霞 4月の内閣総辞職は真実味を帯びてきています。麻生氏の立ち振る舞いがポイントです。ずっと安倍首相を支える立場とともに、次の首相を決めるキングメーカーという裏の顔もあります。実は、麻生氏は先週末も「もう財務相を辞めたい」と弱気になって、周囲に辞意をもらしたという話も伝わっています。これで麻生氏が辞意を漏らすのは2回目です。
しかし、一方で麻生氏は「安倍首相夫妻の問題で、なんで自分が辞めなければならないか」という思いもあり、自分のダメージを極力少なくし、次のキングメーカーに収まる立場で辞任するのが一番望ましいというシナリオを描いています。今、綿密にそのシナリオを描いている最中でしょう。予算成立後の4月に辞任するかたちが濃厚です。次の首相選びをにらんで自民党内は動き出しています。麻生氏は、岸田派を巻き込めば勢力は大きくなりますが、ほかの派閥からの人望がありません。
――自民党内は、安倍内閣総辞職を見据えて動き出しているということでしょうか。
朝霞 このままいけば、内閣支持率は下がる一方です。自民党が恐れているのは、党への支持率も下がっていくことです。今まで野党がダメなので自民党政権は維持できました。しかし、野党が連携して本格的な倒閣運動をした場合、どうなるか。国民の世論は「野党にやらせてみよう」となるかもしれない。そうならないうちに、自民党内で倒閣運動は出てくる可能性があります。
――自民党や野党の倒閣運動は、どのようなかたちで行われますか。
朝霞 昔の派閥原理のように露骨に引きずり下ろすというかたちではなく、公明党のように是々非々の議員が増えてくるでしょう。自民党の村上誠一郎議員のように「安倍首相はダメだ」と声を上げるような倒閣ではなく、「安倍内閣は1回責任を取るべき」という声が出てくるでしょう。
石破茂元防衛大臣、岸田文雄党政調会長が候補になっていますが、安倍首相ほど人気が取れなかったとしても、自民党を持ち直すことが可能だというのが党内の意見としてあります。これから二階俊博党幹事長がどう動くか。内閣の要であり、安倍首相の側近である麻生氏、菅義偉官房長官が、「もう支えるのは無理だ」となる時期がポイントです。
また、財務省の官僚が今後、どのような国会答弁するかも注目点です。私は安倍首相夫妻がこの問題に露骨に関与したとは思いませんが、官僚が「昭恵夫人が名誉校長なので、このように判断しました」と言う可能性もあります。
――影のキーマンが存在するという話もあります。
朝霞 この問題でキーマンは、今井尚哉内閣総理大臣秘書官だと聞いています。重要な局面でいろんな状況を目にしているはずだという声があります。今回の森友問題は、事務ではなく、政務の問題です。答弁書を作成する際、官邸の政務関係で合議(あいぎ)が開かれますが、政務秘書官が政治的な問題で立ち会ったりしますので、今井秘書官は指示はしないまでも、あうんの呼吸で口を出していたのかがポイントです。野党の間では「今井秘書官を引きずり出せるかが重要だ」という声すらあります。
経済産業省職員だった谷査恵子氏を、安倍首相夫人の昭恵氏付きの政府職員にしたのも今井秘書官です。佐川氏や今井秘書官を国会で証人喚問をすれば、安倍包囲網は狭まってきます。そうなると安倍首相ももたなくなります。これが4月辞任説の真実味を帯びてきている真相です。
――安倍首相は、どのような挽回策を想定しているのでしょうか。
朝霞 米朝協議と日朝協議により、支持率アップの巻き返しを図ろうと狙っています。以前は、ミサイル実験を繰り返す北朝鮮の脅威を煽ることで支持率を維持してきましたが、今はそれができない。要は安倍首相の得意の外交で打開していこうと考えていると聞いています。 
財務省の決裁文書は極めて真っ当なため改ざんされた 3/20
森友学園への土地売却に関する決裁文書改ざん問題で、安倍政権に激震が走っている。なぜこんなことが起こってしまったのか? この一件で最も注目すべきポイントはどこか?2月に『公文書問題』(集英社新書)を著した、瀬畑源氏を直撃した。
──森友学園への国有地売却をめぐり、財務省の決裁文書に「書き換えの疑いがある」と朝日新聞などが報じた問題で、ついに財務省が「書き換え」の事実を認めました。いわゆる「原本」からの修正点は文書14件、300箇所にも及び、「本件の特殊性」という表現や、具体的な価格交渉に関する記述、また、首相夫人の安倍昭恵氏や複数の政治家の名前が削除されているなど「改ざん」と呼ばざるを得ないものです。財務省が、それも組織的に決裁済みの公文書の改ざんを行うという、前代未聞の状況を瀬畑さんはどのように見ておられますか?
正直、驚きましたね。「あー、ホントだったんだ……」と、やっていけないことを本当にやってしまった。明らかに常識では考えられないことが起きてしまったというのが、このニュースに接した時の率直な印象です。
近代の官僚制というのは「文書主義」によって成り立っています。すべての決定事項において、かならず文書が作られ、その文書に稟議でハンコが押されることで「これは組織として決めたことだ」という証を残す、ということを大前提に公文書の信頼性が担保されて「行政」が動くという仕組みなんですね。
そのように「行政」という仕組みの根幹を支える「決裁文書」の内容を書き換えるというのは、常識ではあり得ない話です。仮にそうした「決裁文書」が信用できないものだとなれば、官僚は自分たちの仕事の最低限の存立基盤を自ら壊してしまうことになる。
マスコミの取材を受けた他の官僚たちも一様に「信じられない」とコメントしていましたが、これは財務省のみならず、この国の行政そのもの信頼を大きく傷つけかねない、非常に深刻な問題だと感じています。
──これまで財務省が国会などに提出していた「改ざん後」の文書と、今回、新たに明らかになった「原本」を比較して、どのような点に注目されていますか?
個々の「書き換え」や「削除」についても、いろいろと思うところはありますが、それ以前に大変驚いたのは、いわゆる「書き換え前」の文書がすごく詳しかったという点ですね。日本の官僚の一般的な特性として、後で問題になりそうな情報はできるだけ公文書に入れないというのが基本です。2001年に情報公開法が施行されてからは「公文書」「行政文書」の定義を狭く解釈することで、それ以前の過程に関する情報は公文書ではなく「私的メモ」とか「個人資料」という形で公文書扱いしないことが少なくない。
ところが、今回明らかになった「原本」には安倍昭恵首相夫人や、複数の政治家の名前を始め、具体的な価格交渉に関する経緯が詳しく記されており、それが「本件の特殊性」という記述を支える内容になっています。決裁文書に政治家の接触記録を残すなど、非常に稀なケースで、むしろ、近畿財務局の職員はあの文書に関してはちゃんと頑張って仕事したんだなぁと思うほどです。
ではなぜ、彼らはこれだけ詳しい情報を敢えて公文書に盛り込んでいるのか? これは推測でしかありませんが、やはり森友学園を巡る土地の取引というのが、かなり特殊な案件だったということなのだろうと思います。
それだけ特殊な事例であったからこそ「ひとつの先例」として、参考資料を残したのかもしれないし、あるいは、実際の土地取引にあたった組織を守るために「自分たちはこういう事情で8億円近い値引きを判断せざるを得なかったのだ」という理由を明確にするために、これほど詳しい状況を記録したのかもしれません。
──つまり、原本から削除された文言にもあるように、森友学園に、あれほど有利な条件で国有地を売却したのは、そうした「本件の特殊性」があったからだということを、詳しい状況を添えて公文書に記すことで、官僚が一種の自己防衛を図った可能性もあると。
そう思います。その意味で言えば、あの「原本」は行政が下した決定事項の経緯や背景についても詳しく、具体的に記しているわけですから「公文書」「行政文書」としては、極めて真っ当だとも言えます。むしろ「極めて真っ当」であったからこそ、森友学園が政治問題化したときに、「なんでこんな詳しいコトまで書いてあるんだ!」と財務省側が大慌てしたということなのでしょうね。
ただ、今思えば、昨年二月の時点でこの「原本」を公開しておくべきでした。それに、あの時点で出していれば「それで済んだ」可能性すらある。決裁文書の原本から削除されたり、修正されたりしていた内容には、森友学園への国有地売却に何らかの政治的な影響があったという「状況証拠」にはなりますが、あの「原本」に記されていることが事実だと証明する文書の多くは残っていない、と財務省は主張しているからです。
しかし、3月19日の毎日新聞の報道では、個人資料で残っているということが報じられており、「ない」とは断定できなくなりました。
──「原本」にある詳細な情報も「それは事実ではない」と否定してしまえば、それで押し通すこともできたかもしれない……と。
少なくとも、あの「原本」だけでは決定打にならなかった可能性はあったでしょう。ところが、財務省は決裁済みの公文書を書き換えるという、絶対にやってはならない「禁じ手」に手を出してしまった。しかも、その、改ざんした公文書を国会の求めに応じて提出したわけですから、これは問題の次元が全く異なります。
まず、書き換えの行為自体が「有印公文書偽造」や「有印公文書変造」といった「刑事犯罪」に問われる可能性がありますし、行政が立法機関である国会の要請に対して「改ざんした公文書」を提出したとなれば、これは三権分立や民主主義の根幹に関わる大問題です。
何より、先ほども述べたように「公文書そのもの」の信頼が失われれば、この国が拠って立つ「基盤」そのものの信頼が失われてしまいます。その意味は非常に深刻です。誰がそんな事を命じたのかわかりませんが、「論外」としか言いようがありませんし、当然、これを「現場が悪い」とトカゲのしっぽ切りで済ませることは不可能です。森友学園に対する安倍昭恵という人物の関与の可能性が政治問題化してから、財務省が国会議員に対して嘘をついたわけですから、これが財務省の現場レベルの話ではないことは間違いないと思います。
──森友問題以外にも、自衛隊の南スーダンPKO派遣をめぐる「日報」の問題や、今年に入ってからは「裁量労働制」に関して、厚生労働省が国会に示した調査結果に不自然な点が指摘され、さらにはその調査結果の根拠となったデータの保存が問題になるなど、安倍政権の下で「公文書」の扱いと「情報公開」に関する問題が頻発しています。
その基本的な背景には、日本ではまだ「公文書」が国民全体の財産であるという理解が広がっておらず「情報公開」や「公文書管理」の重要性について、官僚や国民に広く共有されていないというコトがあると思いますね。そのため公務員の中にも情報公開制度を快く思っていない人たちが、少なからず存在する。
そこで彼らは情報公開法の対象となる「公文書」の定義を限定し、その代わりに「私的メモ」と言われるような「公文書ではない文書」を作成したり、敢えて「議事録」を残さないことで政策決定の「過程」を見えないようにするやり方が広まっていた。
そうした状況をなんとかしようと、2011年に公文書管理法が制定されてから、既に7年が経っていますが、一連の出来事を見ていると、未だにその精神が徹底されていないことを痛感せざるを得ません。その結果、何が起きているのか? 例えば、国会では昨年から国有地売却について、財務省は一貫して「森友学園との会談記録は存在しない」と主張し続けていました。それにつられて野党のほうも「本当に森友学園との会談記録は存在しないのか?」と問い続けていた。
ところが、今年1月になって、財務省は新たに300ページにも及ぶ資料が見つかったと公表します。財務省とすれば、会計検査院からの要請や、民間からの情報公開請求もあり「公開せざるを得ない」と判断したのでしょうが、財務省はその資料を「森友学園との会談記録」ではないと主張しているため、嘘をついていたわけではないという理屈になるわけです。
しかし、公文書というのは本来、行政の意思決定に関わる内容や責任だけでなく、その途中経過も記録することで、後からの検証が可能にすることにも大きな意味がある。そもそも公文書は国民全体の財産なのですから、本来は国民が「知りたい情報」を出すのが情報公開制度の基本であるべきだと思います。
ちなみに、私はかねてから「不祥事が起きれば、この法律は根付くんじゃないか」と思っていたのですが、自衛隊南スーダンのPKO日報問題や、森友、加計問題などを経て、少しずつ「公文書」の重要さや情報公開の意味を理解してくれる人が増えてくれるのではないかと期待しています。
また、布施祐仁さんの粘り強い情報公開請求によって露呈した「自衛隊PKO日報」の存在が象徴するように、民間やメディアによる「情報公開請求」が少しずつ、その成果を上げていることも、重要な変化だと思います。
──日本の公文書の扱いを改善し、情報公開を進めるためには、何が必要でしょう?
丸山真男が「民主主義は権利の上に眠るものには与えられない」と言ったように、大切なのは、私たち自身が声を上げ続けていくことです。「こういう事をやったら、叩かれる、まずいんだよ」「公文書を勝手に捨てたら、怒られるんだよ」「我々には知る権利があるんだよ」ということを、粘り強く訴え続け、その積み重ねの上に、この国の公文書管理や、情報公開の在り方が少しずつ変わってゆく。
そこで大事なのは、仮に情報公開を求めて「本来あるべきもの」が出てこなかったとしても、諦めないことでしょう。誰がどう考えても「本来あるべきもの」が「存在しない」と言われるならば、その「存在しない」という回答事態もひとつの「ファクト」であり、次は「あるはずのものを、なぜか無いと言っている」という事実が、既に別の意味を持つからです。
もちろん、公文書の「ある、なし」や「公開・非公開」という次元をはるかに超えた「改ざん」などは絶対にあってはならないことで、その意味でも今回の「財務省による決裁文書改ざん」については、徹底的にその真相を追及すべきだと思います。繰り返しになりますが「公文書」の信頼を失うことは、行政全体の信頼を失うことでもあり、それは「国」の存立そのものを脅かす大問題です。
それほど深刻な事態を引き起こした要因はどこにあったのか、そしてその「責任」は誰にあるのか、この問題を「曖昧」なままで終わらせることがあってはならないと思います。 
 3/21

 

森友文書改ざん問題で揺らぐ民主主義の根幹
森友問題での財務省の決裁公文書の改ざんは、衝撃的だった。
不心得な人間が、自分のミスを隠そうとして行った個人的な不祥事とは違う。組織的な行為である。しかも、土壇場まで、シラを切り通そうとした形跡もある。
“不都合なことはバレるまで認めない”政権と財務省
民主主義の基本は、国民が正しい情報を知らされ、それに基づいて判断し、自分たちの代表者を選んで政治の方向性を決めていく、というところにある。
それにもかかわらず、国民の代表であり、国権の最高機関とされている国会に虚偽の資料が提供され、国民全体の奉仕者であるべき公務員から嘘の答弁がなされてきたのだ。
昨年10月の衆議院総選挙では、森友・加計問題も争点のひとつだったが、有権者の多くが「特に問題はなかった」と判断したからこそ、与党が勝利したのだろう。
そのうえ、文書の改ざんは今回が初めてなのかも、いまだにわからない。これまで、この国で築かれてきた民主主義(と思っていたもの)の基盤が、実はグズグズに朽ち果てていたことが明らかになったのが今回の問題だ。ここは徹底的に事実を解明し、なぜこのような問題が起きたのか、その背景も含めて明らかにしなければならない。
ところが、政府、与党、野党いずれも、事実解明をよそに、安倍政権をどう維持するか(あるいは倒すか)という政局話に終始しているように見えてならない。
まず政府。国交省が今月5日に改ざん前の文書が存在する可能性を首相官邸に伝え、翌6日には安倍首相にも報告がなされるまで、安倍首相は事態を知ったのは11日という説明を国会(14日の参院予算委員会)にしてきた。官邸は、今になって5日や6日の情報は「可能性」だったから、という説明をしているが、そうであればその旨を、14日の時点で答弁すればよかった。事実を伏せることで、できるだけ責任を小さくしようという不誠実さを感じる。
不誠実という点では、財務省はさらに際立っている。5日には国交省から改ざん前の文書のコピーを渡されていたのに、8日に「現在、近畿財務局にあるコピーはこれがすべて」として国会に改ざん後の文書を開示した。当時問題になっていたのは、改ざん前の文書の有無であって、それが近畿財務局にあるのか、本省理財局にあるのかが問われていたわけではない。それにもかかわらず、「近畿財務局にあるコピーは」との条件をつけるレトリックで誤魔化し、時間稼ぎをしようという意図がみえみえだ。改ざんを隠し通せる道はないか、模索していたのではないか。
こうした態度から浮かび上がってくるのは、「不都合なことはバレるまで認めない」という基本姿勢だ。
政府は、麻生太郎財務相をそのまま据え置き、彼の指揮で財務省の内部調査を進めるとしている。麻生財務相は今月11日、佐川宣寿・国税庁長官(前理財局長)が辞任した際、「国税庁長官として不適任という意識は私にはない」と発言。ようやく財務省が改ざんの事実を認めた12日には、「理財局からの指示で書き換えが行われた」「佐川の答弁と決裁文書との間に齟齬(そご)があった。佐川の答弁に合わせて書き換えたのが事実だ」と述べた。まだ事実調査は緒に就いたばかりだというのに、もうストーリーは出来上がっているのである。
このような大臣の下で、文書の書き換えを行い、かくのごとき不誠実な態度をしてきた当該省庁が行う調査に、国民は果たしてどれだけの信頼を置くだろうか。
今の野党の追及姿勢で真相が解明されるのか
一方、与党も「すべての責任は財務省にある」という見方で、政権を守るのに必死のようである。西田昌司参院議員は、参議院予算委員会で「なんで報告しなかったんだよ」「まさに、財務省による、財務省のための、情報操作なんだよ、これは」と現理財局長を怒鳴りつけた。
さらに衆院財務金融委員会でも、本件を「佐川事件」と呼んだ。こちらも、もうストーリーは決まっているかのようである。
19日に行われた参議院予算委員会での集中審理では、財務省がすべての元凶であると強調しようとしてか、質問に立った自民党の和田政宗議員が「太田理財局長は民主党政権時代の野田総理の秘書官を務めていた。増税派だからアベノミクスをつぶすために、安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしてるのではないか」との陰謀論まで展開した。
その自民党は、本件についての真相究明を目的とするプロジェクトチームを立ち上げ、再発防止策も検討するという。
しかし、このように筋書きがあらかじめ提示されている中で、果たしてどの程度の「真相」が明らかになるのだろうか。
そして、野党である。野党は国会審議を拒否して、佐川氏や安倍首相夫人・昭恵氏らの喚問を求める一方、この問題は、麻生財相や安倍首相に責任が大きいとしてしている。野党が、政権の責任を追及するのは当然だろう。
ただ、このようなやり方で真相がわかるのだろうか。
佐川氏の証人喚問には与党も応じることになったようだが、問題に近い当事者ほど、検察の捜査の対象にもなっている。佐川氏を国会に証人喚問しても、「刑事訴追される可能性」を理由に、肝心の情報が出てこない可能性が大きいのではないか。また、もっと追及の材料がそろわないと、のらりくらりの答弁でごまかされるかもしれない。
その挙げ句、事実の解明は特捜検察にお任せ、ということになるのではないか。しかし、検察が捜査するのは立件が見込める事件と範囲ということになり、全体像の解明はその役割ではない。それに検察当局にも、政権の人事権は及ぶわけで、果たしてどこまで捜査が及ぶのかわからない。
一方、昭恵氏の場合、問題が発覚して以来、何も語らないことに対して国民の不満もあり、世論調査で「証人喚問すべき」という声が圧倒的になるのは当然だ。野党としては、主張のしがいがあるだろう。
しかし、国会は、お白洲とは違う。証人喚問に引っ張りだし、糾弾することで、社会的制裁を与えることが主目的になってはならない。森友学園の籠池泰典理事長(当時)の場合、その発言が「総理を侮辱している」として、自民党が証人喚問を決めたが、そのような報復的な動機で行ったのは間違いだ。証人喚問は、あくまで問題についての事実やその原因を究明することが目的でなければならない。
昭恵氏の天衣無縫な言動は、立場を弁えず、社会人としての常識に欠け、さまざまな問題を惹起した一因だろう。それを好き勝手にやらせ、おまけに国家公務員を複数秘書につけて、その害を拡大した安倍政権の責任は大きい。昭恵氏の言動は、調べるべき事柄のひとつではあろう。
ただし、彼女は文書の改ざんに関与しているわけではなく、最優先で事情聴取すべき相手というわけではないだろう。彼女の指示、もしくは依頼を受けて、直接官庁の担当者に問い合わせ、もしくは働き掛けを行った職員のほうが先ではないか。さらに、それよりも問い合わせ(もしくは働き掛け)を受けた側が、どのように受け止めたかというほうを、まずは聞くべきだ。そうして明らかにした事実を前提に、彼女に問い質すのがよいのではないか。
森友問題が矮小化されてはいないか
一口に「森友問題」と言っても、その時期と性質で大きく二つに分けられる。
(1)財務省と森友学園の土地取引における特別待遇
8億円もの値引きだけではなく、土地売却を前提にした10年間の特約付き定期借地契約に始まり、売買価格を当初非公表としていたことに至るまで、同学園に対する対応は異例ずくめ。それが、どのような経緯で行われ、なぜこのような異例の対応になったのかという理由の解明が必要だ。
これは、首相や与党議員などの身内や近親者が特別扱いされるという縁故主義が行政の過程に入り込んでいないか、公務員が全体の奉仕者としての公僕ではなく、一部の権力者の“私僕”になっていやしないか、という問題でもある。加計学園の獣医学部新設を巡っても、同様の疑念が向けられた。昭恵氏の話を聞きたいのは、この問題についてだ。森友問題に限らず、彼女の活動によって、行政が動いたケースというのはほかにもあるかもしれない。
縁故主義や公務員の“私僕化”が生じていると、権力者を批判した者に対しては、敵対的な対応に出る事態も起きうる。前川喜平・文科省前次官が名古屋市内の中学校で講演したことについて、その後同省が名古屋市教委に2度にわたって詳細な報告を求め、録音の要求までしていた問題も、自民党の文教族議員が文科省に執拗な照会を行っていたらしい。これにも、上記のような背景がありはしないか。その原因や背景も調べなければならない。
(2)財務省による決裁文書の改ざんや国会での虚偽答弁疑惑
明らかになりつつある一連の行為は、いつ、誰が、どのように関与して行われたのか、その背景はどこにあるのかという事実とその原因の究明が求められる。
その際、同省だけでなく、防衛省のPKO日報問題や厚労省のデータ隠しなど、今の霞が関全体の公文書管理の関する倫理や制度の問題、会計検査院の能力や体制なども調べ、今の霞が関の問題をきっちり点検する必要があるのではないか。
(1)と(2)のどちらが優先事項かと言えば、民主主義の基本を揺るがした(2)である。
もちろん、この両者には関連はある。内閣人事局の設立によって、お役人の人事権が完全に官邸に握られ、政権が長期に及ぶことで、その力関係が固定化して、役所が官邸の意向を忖度している状況など、両者に共通する問題もあろう。
このような問題点について、ひとつひとつの事実を聞き取りによって確かめ、当時の資料の提出も求めなければならない。それを、すべて国会の場でやることは困難だし、時間もかかる。
東京電力福島第一原発の事故が起きた際には、内閣の事故調査委員会とは別に、国会において独自の、政治的に中立な事故調査委員会を設立。学者、法律家、ジャーナリスト、その他の識者によって調査が行われた。
今回も同じように法律家、学者、ジャーナリストなどによる事実調査委員会を作って、徹底的に事実を調べるのがよいと思う。
また、国会に特別委員会を作り、調査委の報告に基づいて、必要に応じて証人喚問を行い、公聴会を開くなどして、問題が起きた背景や再発防止策を話し合う。
今回は、国会に虚偽の報告がなされ、国民は虚偽をもとに政権選択選挙までやったのだ。麻生財務相の進退や安倍内閣が辞職するか否かという問題とは別に、党派を超えて取り組んでほしい。
そのような声が、国会でもマスメディアの中でも大きくならず、誰かのクビを取るか取らないか、という話に矮小化されているのが、なんとももどかしい。 
財務省決裁文書改ざん事件の本質は何か
財務省の決裁文書書き換え事件について、私は大きな危機感を抱いている。その不安をさらに大きくする記事が、3月18日の朝日新聞に掲載された。3月17日、大阪府高槻市内で行われた集会での辻元清美立憲民主党国会対策委員長の発言だ。
「昨夜、首相官邸前で雨の中、ものすごい数の人が集まっていたが、『官僚頑張れ!』のコールが出てきた。普通、決裁文書の改ざんが起きれば『官僚は何なんだ』となるが、『今回は違う。誰かを守っている』とみんな見抜いている」
私は、今ごろ、財務省は高笑いをしているのではないかと、感じているのだ。
財務省が国会に提出した決裁文書から昭恵夫人の名前が消えていたことで、野党やマスメディアは、安倍総理の関与を再び追及する構えをみせている。もちろん、それはやらなければならないことだが、今回の決裁文書で、安倍総理の関与を示す証拠は出てきていないのだから、そこに力を注ぐより、財務省の責任をきちんと追及することのほうが、優先順位が高いと、私は考えている。それどころか、安倍内閣が弱体化することは、逆に財務省の思うつぼになる可能性が高いのだ。
財務省は、国会に改ざんした決裁文書を示して、それに基づいて1年間も国会審議がなされてきたのだから、改ざんは国会への冒涜に他ならない。しかも、ミスによって誤った文書が出されたのではなく、悪意をもって、組織ぐるみでやったのだから、再発を防ぐためにも、厳罰を下す必要があるのだ。
ノーパンしゃぶしゃぶ事件の教訓
ここで再確認しておくべきことは20年前の不祥事だ、財務省の前身の大蔵省は、いまから20年前に、いわゆるノーバンしゃぶしゃぶ事件を起こした。金融業界から過剰接待を受けて、内部情報を漏らしていたとされる事件だ。このときの大蔵省へのペナルティは、4つの方法で行われた。
まず、刑事責任の追及だ。6人の大蔵官僚(OBを含む)が逮捕され、全員に執行猶予付きの有罪判決が下された。第二は、大蔵省としての処分だ。停職1人、減給17人など112人に対する処分が行われ、局長クラスも複数が辞任した。第三は、政治責任だ。当時の三塚博大蔵大臣は、この事件の責任をとって辞任した。そして第四は、大蔵省という組織へのペナルティだ。この事件をきっかけに、大蔵省から金融庁を切り離すことになり、そして大蔵省という名称自体も財務省に変更されることになったのだ。
今回の決裁文書改ざんは、罪としては、ノーバンしゃぶしゃぶ事件よりもずっと重いだろう。有印公文書偽造は、最高刑が懲役10年の重罪だ。
ところが、第一の刑事責任の追求に関して、いまのところ検察の具体的な動きがみられない。証拠固めをしているのかもしれないが、改ざんに関わった官僚は、すべて逮捕すべきだろう。
そして、第二の財務省としての処分も動きがみえない。麻生太郎財務大臣は、決裁文書の改ざんは、3月11日になって初めて知ったのであり、自分は一切関与していないと断言している。もしそうだとすれば、財務省は、国会をだましただけでなく、自省のトップをも欺いていたことになる。それによって、国会を空転させ、内閣を窮地に追い込んだのだから、私は、改ざんを実行した財務官僚は、懲戒免職に相当すると思う。いまのところ、改ざんに関わった具体的な官僚の名前は出てきていないが、それが判明したときに、もし手ぬるい処分が下されることになったら、麻生大臣の関与が改めて疑われることになるだろう。
第三の政治責任だが、麻生財務大臣の辞任は避けられない。仮にまったく知らないところで改ざんが行われたのだとしても、監督責任は大きいからだ。
そして、第四の財務省という組織に対するペナルティだ。麻生大臣は、問題を起こした理財局の分離を示唆しているようだが、それでは意味がない。私は今回こそ、国税庁の切り離しをすべきだと思う。財務省がなぜ日本の支配者として振る舞う強大な権力を持ってきたのかといえば、国税庁を抱えているからだ。財務省を批判したり、逆らったりすると、税務調査や国税の査察を受ける。だから、怖くて財務省批判ができないのだ。国税庁を分離すれば、財務省は普通の役所になり、国会や国民を欺いてまで、自らの政策を強行することができなくなるのだ。
なぜ国有地は8億円引きで払い下げられたのか
以上で述べた財務省へのペナルティをきちんと行ったうえで、次に追及すべき問題が、そもそもなぜ財務省が森友学園に国有地を8億円もの値引きをして払い下げたのかということだ。ある元経済産業官僚は、私に、「官邸での地位低下にあせった財務省が、安倍総理にこびを売るためだったのではないか」と語った。安倍政権発足前は、財務官僚は官邸で圧倒的な地位を占めていた。
ところが、安倍総理は政界のなかで唯一の「反財務省」の政治家だ。だから官邸内の主要ポストを経済産業省出身者で固めた。日本の支配者である財務省としては、当然面白くない。そこで、安倍総理の歓心を引こうと、昭恵夫人肝いりの森友学園に便宜を図ったというものだ。確かに、その可能性は十分ある。しかし、私は財務省にもう一つの思惑があったのではないかと思う。
実は、一昨年の秋ごろから、安倍総理に「消費税引き下げ」の動きがみられた。昨年1月号の「文藝春秋」には、安倍総理の参謀である浜田宏一内閣官房参与が、「アベノミクス私は考え直した」という論文を寄稿し、減税の必要性を訴えた。その後、安倍総理自身も、官邸にイギリスのアデア・ターナー金融サービス機構前長官を招き、会談している。ターナー氏は、ヘリコプターマネーの提唱者として有名で、日本がデフレから脱却するためには、減税が必要と主張している。
来年10月からの消費税率引き上げを控えて、安倍総理がこうした動きをすることは、財務省にとっては看過できない事態だ。そこで、財務省は安倍総理に取り入ることができなかった場合には、安倍総理を失脚させても構わないという含みをもたせて、8億円引きを行ったのではないか。
3月16日の参議院予算委員会で、財務省の太田充理財局長が、「政府全体の答弁は気にしていたと思う」と述べて、安倍総理が「自分と昭恵夫人が、払下げに関与していたら、総理も議員も辞める」と発言した国会答弁が、決裁文書改ざんに影響したことを否定しなかった。この期に及んでも、財務省が安倍総理退陣を目論んでいることを示唆する答弁なのではなかろうか。そして、その財務省の戦略は、内閣支持率の急低下やメディアの論調をみていると、思惑通りに進んでしまう可能性が高まっているようにみえるのだ。
私は、働き方改革や原発の新増設、憲法改正といった安倍政権の政策には反対だが、もし安倍政権が崩壊したら、来年10月の消費税引き上げが予定通りに行われて、景気が失速するだろうと考えている。ポスト安倍の面々は、例外なく親財務省だからだ。
財務省はウソツキ
今回の決裁文書改ざん事件で、明白になったのは、財務省はウソツキだということだ。そして、財務省がついてきた一番大きなウソは、「日本の財政は先進国のなかで最悪の状態にあり、財政の持続可能性を考えたら、消費税引き上げ以外に方法がない」というものだ。40年も前から始めたこの財務省のキャンペーンは、いまでも多くの国民が信じ込んでいる。
しかし、財務省が作成している「国の財務書類」という統計をみると、連結ベースで国が抱えている債務は1400兆円となっている。しかし、同時に国は950兆円という世界最大の資産を保有している。差し引きすると、国が抱える純債務は450兆円にすぎない。これは、先進国の普通のレベルだ。しかもアベノミクスの金融緩和は、日銀が保有する国債を大幅に増やした。日銀が保有する国債は、事実上返済や利払いが不要なので、借金ではなくなる。経済学では、通貨発行益と呼ぶ。
いま、日本の通貨発行益は450兆円にも達している。通貨発行益と純債務を通算すると、ちょうどゼロだ。つまり日本政府は、現時点で無借金経営になっているのだ。もちろん消費増税の必要性など、かけらもない。
国民が、この財務省が作り出した最大のウソに、一日も早く気付くことが、今回の決裁文書改ざん事件から受け取る最大の教訓なのではなかろうか。 
森友 佐川氏の証人喚問 焦点はどこに 
1 書き換えを誰が指示したのか?
麻生副総理兼財務大臣は当初、本省理財局の指示によって行われたとしたうえで次のように述べています。
「最終的な責任者は佐川氏だが、書き換えを判断したのは佐川氏の前の段階だと思う」。
その後、財務省の太田理財局長は、次のように述べ、佐川氏が書き換えを知っていたという認識を示しました。
「当時の佐川局長が主に担当していた国会答弁で誤解を受けないように書き換えが行われたと見られることから、佐川氏の関与の度合いは大きく、知っていたと認識している」(今月16日の衆議院財務金融委員会)。
しかし、佐川氏が実際に書き換えを指示していたのかどうかは明らかになっていません。
さらに太田理財局長は、19日の参議院予算委員会で、佐川氏が財務省の調査に対し、みずからの具体的な関与について答えていないことを明らかにしていました。
「佐川氏が退任する過程で福田事務次官が聞き取りをしたが、佐川氏が具体的にどのように関与したかについては、『刑事訴追の可能性もある状況なので答えを差し控えたい』という回答だった」。
野党側からは「佐川氏だけの指示でこれだけの大がかりな改ざんが行われたとは考えにくい」という指摘もあり、証人喚問での説明が注目されます。
2 書き換えは何のために?
これまで財務省は、佐川氏の国会答弁と整合性を取るために書き換えが行われたと説明。
しかし、国会では安倍総理大臣の去年2月に「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」と答弁したことが影響したのではないかと指摘されています。
これについて安倍総理大臣は19日の参議院予算委員会で次のように述べて、みずからの答弁に合わせて書き換える必要性は全くなかったと説明しました。
「書き換えがされた2月下旬から4月には、妻が森友学園に講演に行ったことなどはすでに知られ、国会でも議論になっていた。私の妻の記述かどうかにかかわらず、削除されたものと思われる」。
一方、太田理財局長は先週の予算委員会で「安倍総理や大臣も森友学園に関する答弁があり、理財局として政府全体の答弁は気にしていたと思う」。
さらに19日も「佐川局長の答弁が主ですが、総理大臣なり大臣なり、政府の答弁は気にしていないと言えるほどの情報は持ち合わせていない」。
このように述べて、安倍総理大臣の答弁が書き換えに影響を与えたのかどうか現時点ではわからないという見解を示しています。
書き換えの理由について、佐川氏が証人喚問で何を語るのかも注目されます。
今後の国会審議 昭恵氏の影響があったのかも焦点
さらに今後の国会審議では安倍総理大臣や妻の昭恵氏の存在が国有地の取り引きに影響しなかったかどうかも焦点になります。
近畿財務局が森友学園への国有地の貸し付けについて本省に承認を求めた書き換え前の決裁文書。
ほかの政治家側からの問い合わせとともに平成26年4月28日の打ち合わせの際の学園側の発言として「安倍総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから前に進めてください』とのお言葉をいただいた」と記載。
籠池前理事長が昭恵氏とともに写った写真を提示したとも書かれていました。
その35日後の6月2日、近畿財務局が貸し付けに協力すると学園側に回答したことが記されています。
これについて安倍総理大臣は「書き換え前の文書を見ても私や私の妻が関わっていないことは明らかだ」と説明。
また、文書に記載されていた「いい土地ですから前に進めてください」という発言についても「妻に確認したが『そんなことは言っていない』ということだった」と述べています。
一方、19日の参議院予算委員会で野党側から「国会議員でもない昭恵氏の動向がなぜ文書に記載されていたのか」と問われた財務省の太田理財局長は「それは基本的に総理夫人だということだ」と述べました。
野党側は「昭恵氏は国会議員以上に配慮しなければならない存在で極めて重大な要素だった」と指摘しています。
国有地の取り引きに、昭恵氏の存在が影響しなかったかどうかも今後の国会審議での焦点になっています。  
自民 岸田政調会長 当面政権支える考えを強調 
自民党の岸田政務調査会長は記者団に対し、財務省の決裁文書の書き換え問題を受けて、今は党にとって大変苦しい時期だとして、当面、安倍政権を支える考えを強調したうえで、秋の総裁選挙への対応は今後の政治情勢を見極めて判断する考えを重ねて示しました。
自民党の岸田政務調査会長は、訪問先の香港で記者団と懇談し、財務省の決裁文書の書き換え問題を受けて、内閣支持率が下落していることについて、「この問題に対する国民の関心のあらわれで、日本の行政や政治に対する信頼が低下していることは真剣に受け止めなければならない」と述べました。
そのうえで、岸田氏は「今は自民党にとって大変苦しい時期であり、党が一致結束し、政治の信頼回復に努力しないといけない時期だ。今は、それに尽きる」と述べ、当面、安倍政権を支える考えを強調しました。
一方、秋の党総裁選挙への対応について、岸田氏は「何も決めていない。政治をめぐる状況が不透明感を増しているので、先行きを予断をもって申し上げるのは難しい。しっかりと政治の状況を見極めたい」と述べ、今後の政治情勢を見極めて判断する考えを重ねて示しました。 
佐川氏 証人喚問でみずからの関与どう説明 森友問題 
「森友学園」をめぐる決裁文書の書き換え問題で、佐川前国税庁長官の証人喚問が来週27日に行われることになりました。公文書の書き換えという前代未聞の事態を受けて財務省は内部調査を進めていますが難航しており、佐川氏が証人喚問でみずからの関与について明確に説明し真相が明らかにされるかが焦点です。
「森友学園」をめぐる決裁文書の書き換え問題で財務省は、監察官室が中心となって、誰が何のために書き換えを指示し、実行したのか理財局や近畿財務局の職員らから聴き取りを進めています。
この中で複数の職員が佐川宣寿前国税庁長官が書き換えに関わっていたと証言していることから財務省は、佐川前長官は書き換えを知っていたと判断しています。
その一方で当事者の佐川氏は財務省の調査に対し刑事訴追を受ける可能性を理由に、みずからの具体的な関与について詳しく答えていないということです。
このように当時、理財局長としてすべてを知り得る立場にあった佐川氏の関わりがどの程度だったのか依然として分からないままで、強制力を伴わない財務省の内部調査では全容解明が難しいのではという見方も出ています。
公文書の書き換えという前代未聞の事態は、行政の信用を根底から揺るがす問題だけに来週27日に行われる証人喚問で佐川氏がみずからの関与について明確に説明し真相が明らかにされるかが焦点となります。 
「森友文書の『本件の特殊性』とは同和のこと」 3/21
森友文書改ざん問題を受けて安倍政権が窮地に立っているなか、いま、ネット右翼たちが口々に言っているデマがある。それは「森友文書に出てくる『本件の特殊性』は同和絡みの土地という意味」なるシロモノだ。
もちろん、この「特殊性」前後の文脈から考えても、「安倍昭恵夫人の関与」のことであって、「同和絡み」という意味なんていうのはありえない。
しかし、Yahoo!JAPANの「リアルタイム検索」機能で調べてみたところ、Twitterでは財務省が改ざん事実を認める方針が伝えられた3月10日から11日にかけ、「本件の特殊性」の文言について〈元々同和地区で在日や山口組系の産廃業者の利権が絡むいわくつきのやばい土地〉というようなツイートが増え始め、文書が公開された12日から13日にはさらに急増。以下のようなツイートも大量に拡散されたのだ。
〈本件の特殊性を鑑みて… 野党が意気揚々と『特殊性』って何だ!総理の関与だろ!って、突っ込んでるけど、あれは解ってやってる。印象操作。同和産廃不法投棄、空路の騒音係争等々の曰く付き物件。これが本件の特殊性〉
いや、ネトウヨだけでない。安倍応援団の右派評論家たちも、このタイミングで一斉に「『特殊性』とは同和のこと」というデマを振りまき始めている。
たとえば評論家の池田信夫氏は、12日、自民党の和田政宗参院議員が〈財務省の報告書を読むと、何でこんなことをする必要があったのかと唖然〉などとツイートしたことに同調して、〈これが(私を含めて)本件を理解できない原因。改竄する合理的な理由がない。昭恵さんの名前は籠池が出しただけだし、「特殊性」もゴミにからむ同和の問題だろう〉と投稿している。
また、日本文化チャンネル桜の水島総社長と、「朝日のスクープはフェイク」などと主張していた経済学者の高橋洋一氏も、15日に公開された番組『Front Japan 桜』で、こんな会話を展開していた。
高橋「財務局が“特殊性”って書きますね、“特殊”って。その“特殊”ってのは野党から見ると忖度の特殊って思うんですけど、私が読む“特殊”ってのは、まあ普通に考えると貸付契約みたくしてるから“特殊”ですね。あとねえ、もうちょっとねえ、土地が“特殊”だっていう意味(笑)。(後略)」
水島「はい。あのー、これはまあ、あの、高橋さん言いにくいかもわかんないからあれだけど、まあそういうね、隣の土地とかあれ見ると、あのー、同和系のね、あのー、まあ、業者とかね、いろいろ入ってるのを見れば、どういうことかってのも想像つくと思いますけどね」
高橋「つきますね」
水島「非常にまずいんです、だから」
高橋「特殊性っていうのをね……でも、それね、この話ってね、実はね、地上波ではね、NGなんですよ」
ネトウヨの水島社長はともかく、元財務官僚であるはずの高橋洋一氏までが、明らかに「『本件の特殊性』とは、同和問題に関わる『土地の特殊性』だ」と示唆していたのだ。いったいどういう神経をしているのか。
「特殊性とは同和のこと」などという短絡的な決めつけが許しがたい部落差別であることはもちろんだが、さらに問題なのは、あの土地を「同和の土地」「同和の産廃利権絡み」とする情報じたいがなんの根拠もないということだ。
事実、地元の事情に詳しい人や部落解放同盟関係者など、複数の情報源にあの土地が同和地区かどうかを確認してみたが、いずれからも「ありえない」「そんな話は聞いたことがない」という答えが返ってきた(本来は、特定の地域が同和地区かどうかを問題にすること自体、差別に加担する行為で抵抗があるのだが、どの部分でデマが生じたかを検証するためにあえて取材した)。
また、経済事件や暴力団関連の取材を続けている関西在住のジャーナリストに問い合わせたところ、苦笑まじりのこんなコメントが返ってきた。
「実は、森友のあの土地を『同和』に結びつける話は、昨年2月の問題発覚の少し後に流れてたんよ。それで、一応、確認のために取材してみたけど、まったく根拠がなかった。産廃業者の利権絡みとかいう話も同じ。だいたいあの土地は、1974年に伊丹空港周辺に係る騒音対策区域に指定され、大阪航空局所有の行政財産となった国有地やからね。そんな古い話、誰も知らないし、いまも利権が生きているなんてありえない。我々もちょっと取材しただけですぐにガセネタだってことがわかったので、まったく記事にしてないし、噂もいつの間にか立ち消えてしまった」
そもそも、この土地が「買い手がつかない土地だった」という話も、疑惑発覚から少し後に、真っ赤な嘘であることがわかっている。森友学園が申し出る前に大阪音楽大学が7億円での購入を希望し、国側から“安すぎる”と拒否されていたことが発覚しているのだ。こうした点から考えても、「本件の特殊性というのは同和のこと」というのは、完全なフェイクであることは明らかだ。
もし、それでもこの情報が真実だというのならば、池田信夫センセイや高橋洋一センセイはぜひ、この土地が「同和絡みのため買い手がつかなかった」ことの具体的証拠を出して証明していただきたい。
おそらくそんなことはできないだろう。ようするに、連中は、安倍政権の疑惑に蓋をするために、「同和タブーだ」とちらつかせれば、話をそらせると考えて、このデマに飛びついただけなのだ。
権力の不正を隠蔽するために、差別デマを垂れ流すというのは二重の意味で卑劣な行為であり、まったく反吐が出るが、しかし、解せないのは、いったん沈静化していた「同和絡みの土地」というデマがここにきて、なぜ再び語られ始めたのか、だ。それも、ネトウヨだけでなく、れっきとした評論家やジャーナリストまでが、あたかも事実のようにそのことを語り始めているのだ。
実は、15日発売の「週刊文春」(文藝春秋)3月22日号の森友特集記事のなかに、その要因を示唆する記述があった。
「週刊文春」によると、“影の総理”との異名をもつ今井尚哉首相秘書官が文書改ざん問題に対する緊急対応を取り仕切り、さまざまな情報を流しているというのだ。たとえば、自殺を遂げた近畿財務局職員についても、今井秘書官の周辺から「地検の聴取を受けた後、自殺した。地検の聴取が酷かったらしい」なる怪情報が流されていたというが、これもガセであることがわかった。そして注目すべきは、この後に続く官邸担当記者のコメントだ。
「今井氏らは夜回り取材などにも饒舌になって、Aさん(引用者注:自殺した近畿財務局職員)の自殺を書き換え問題と関連付けないように記者を誘導していました。他にも『〈特殊性〉は人権問題に配慮してそう書いた』との情報を流布させ、事態の矮小化を図っていました。ですが、言うまでもなく、本件の“特殊性”とは、首相夫人が関与し、異例の取引が行われたことに尽きます」
この「森友文書の『特殊性』は人権問題に配慮して書いた」という発言は、どう考えても「特殊性は同和のこと」と言っているに等しい。「週刊文春」の記事が事実とすれば、「特殊性は同和のこと」情報は今井秘書官周辺から新聞・テレビの政治部記者に流れ、さらに安倍応援団の評論家やジャーナリストに伝わったと考えられる。
実は、今井秘書官についてはここにきて、森友問題の異常な土地取引や改ざんに直接関与しているのではないかとの憶測も広がっている。自分にかかる疑惑をごまかすために、こうした怪情報をふりまいているかもしれない。
しかし、何度でも繰り返すが、今回の“同和絡みの土地だから特殊な取引になった”なるデマは、差別を助長するものであるうえ、その差別性を自らの疑惑に蓋をするために利用するという二重の意味で悪質なものだ。そんなデマを政権中枢が口にするなんていうことが許されるのか。
だが、残念なことに、これこそが安倍政権の常套手段でもある。安倍政権はこれまでも、こうした差別的デマを使って自分たちの疑惑や不正を隠蔽し、批判者を攻撃してきた。そして、その手法は応援団メディアや支持者のネトウヨに広がり、いまやこうした謀略的なデマ攻撃はこの国の言論を覆い尽くそうとしている。このグロテスクな言論状況を食い止めるためにも、元凶である安倍政権を絶対に倒す必要があるだろう。 
 3/22

 

佐川氏証人喚問 公明 山口代表 実態解明し信頼回復を 
財務省の決裁文書の書き換え問題をめぐる佐川前国税庁長官の証人喚問について、公明党の山口代表は事実関係を明らかにして、政権への信頼回復につなげたいという考えを示しました。
「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書が書き換えられた問題をめぐり、佐川前国税庁長官の証人喚問が来週27日に、衆・参両院の予算委員会で行われることになっています。
これについて、公明党の山口代表は党の中央幹事会で「文書の書き換えを、誰が、なぜ行ったのかが、必ずしもはっきりしておらず、その鍵を握る人物である佐川氏を証人喚問することになった」と述べました。
そのうえで、山口氏は「衆・参両院が、それぞれ実態を解明して、二度と問題が起こらないよう態勢を立て直し、失われた行政に対する信頼を取り戻す取り組みを誠実に行っていかなければならない」と述べ、証人喚問を通じて事実関係を明らかにし、政権への信頼回復につなげたいという考えを示しました。  
野党6党 勾留中の籠池氏に接見へ 佐川氏の証人喚問前に 
財務省の決裁文書の書き換え問題をめぐり、立憲民主党など野党6党は来週、国会で佐川前国税庁長官の証人喚問が行われるのを前に、大阪拘置所に勾留されている「森友学園」の籠池前理事長と接見することになりました。
「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書が書き換えられた問題をめぐり、立憲民主党など野党6党は、真相解明に必要だなどとして、大阪拘置所に勾留されている籠池泰典前理事長との接見を大阪地方裁判所に申請していました。
これについて、希望の党の泉国会対策委員長は記者会見で、22日に大阪地方裁判所から接見が認められたという連絡があったことを明らかにしたうえで、「籠池氏の主張を真摯(しんし)に受け止め、われわれとしても分析して、佐川前国税庁長官の証人喚問につなげたい」と述べました。
立憲民主党の関係者によりますと、野党6党と籠池氏との接見は、来週27日に国会で行われる佐川氏の証人喚問を前に、23日と来週26日の2日間に分けて行われる見通しだということです。
社民 吉川幹事長「籠池氏の勾留 早くとくべき」
社民党の吉川幹事長は、記者会見で「籠池氏の勾留が長期にわたって続けられていることは、人権上も非常に問題で、勾留を早くとくことが必要だ。改ざんされる前の文書に、籠池氏が『安倍総理大臣夫人の昭恵氏の発言があった』と述べたとあるので、そうした点も確認していただきたい」と述べました。  
「森友」書き換え問題 財務省「調査の中間報告しない」 
「森友学園」をめぐる決裁文書の書き換え問題で、財務省の矢野官房長は22日の参議院の財政金融委員会で、財務省が進めている内部調査は調べを尽くしたうえで全貌を明らかにしたいとして、財務省として中間的な報告は行わない考えを示しました。
この中で財務省の矢野官房長は、「森友学園」をめぐる決裁文書の書き換え問題で調査結果をいつ公表するのかと問われたのに対し、「これまでの調査で理財局の一部の職員によって書き換えが行われたことがわかっているが、さらに掘り下げて、どの職員がどの程度、なぜ関与したのか、調査をし尽くす必要がある。ただ、確たる終わりの時期を申し上げることはできかねる」と述べました。
そのうえで調査について、中間報告を行う考えはあるのかと問われたのに対し、矢野官房長は「一部の聴き取りや書類を調査した結果が、その後、別の人や部署を調査した結果と食い違うようなことが出てきた場合、非常に無責任な中間報告になってしまう。つまみ食い的な報告をするとその後の調査に影響が出てくることも懸念される」と述べ、決裁文書の書き換えをめぐる内部調査について中間的な報告は行わない考えを示しました。
“指示や実行の確認作業は難航”
「森友学園」をめぐる決裁文書の書き換え問題の内部調査について、財務省の太田理財局長は参議院の財政金融委員会で、理財局の一部の職員の関与については聴き取りや関係書類の特定を通じ確認しているとしました。
そのうえで太田理財局長は「誰が指示をしてどういう役割を果たしていたのかというところまでは、まだ行き着いていない」と述べ、複数の職員がかかわる中、誰が指示をし、書き換えを実行したのかを確認する作業は難航しているとしました。
一方、書き換えが行われた当時、理財局長として国会で答弁に立っていた佐川前国税庁長官の関わりについて太田理財局長は、「書き換えられた文言を見る限り、国会での答弁が誤解を受けることのないようにするために、と整理できており、その国会答弁を主に行っていたのは当時の佐川局長だったことから、関与の度合いが大きいと申し上げている」と述べました。 
公文書改ざんの首謀者は「オールド世代」の官僚だ
財務省による公文書書き換えが世間を大きく揺るがしている。まずは、誰が誰に改ざんを指示したのか、捜査当局や国会等の第三者による調査が必要だ。当事者である財務省による調査では、誰も満足しないだろう。ただし、いまの段階でも、この書き換えを首謀者した者が、紙・縦割り文化の「オールド世代」だということは確実だ。修正痕跡が、電子決裁や電子ファイルに残っていたというが、紙の文書は改ざんできても、そのことをまったく意識していなかったようだ。
電子決裁では書き変え履歴が残る 
筆者はオールド世代に属しているから、この世代の強みや弱みはそれなりに理解しているつもりだが、「新技術」にからっきし弱いから、文書の書き換えをやっても「電子決裁」でバレますよと、言われたらやれなかっただろう。今回の公文書の書き換え問題を受けて、公文書の管理のあり方をどのように改善すべきか。議論は始まっている。
3月9日の参議院予算委員会で、浅田均参院議員(維新)からは「ブロックチェーンを公文書管理に取り入れるべき」との発言があった。
これにはさすがの麻生財務相も前向きに対応すると答えざるを得なかった。
また3月19日の参議院予算委員会では、和田政宗参院議員(自民)から、「各省庁で導入されている決裁システムでは修正履歴や決裁後の書き換えも履歴が残る。今回のようなことが起きないように、今後は原則電子決裁にすべきでは?」との質問があった。
これに対して、安倍首相は「誰がアクセスし更新したかの履歴が残るので有意義だと思う。必要な対応をしていく」と答えている。
ただ今の電子決裁システムでもかなりのことができる。今やほとんどの決裁は、電子決裁でおこなわれている。
今回の土地取引の決裁文書でも、電子決裁が行われており、これを見ると、書き換えられていたことは明白だったという。
財務省の説明では、理財局の一部の職員が書き変えにあたったということだが、なんとも間抜けなことだった。紙の文書からは文言を消したが、いわば「頭隠して尻隠さず」だった。
公文書管理、見直し必要  保存期間、短すぎる
ただし、この際、決裁文書に限らず、すべての公文書の管理について見直したほうがいい。
今の公文書管理法は、今の時代に合わないところもあるからだ。
薬害肝炎患者リストの放置や年金記録のずさんな管理が問題化したことから、福田政権の時に、企画され、2009年6月に成立し、2011年4月から施行されたが、十分とは言えない。
まず、文書の保存期間が短すぎる。
森友学園問題の国会審議での政府答弁では、交渉記録の保存期間は「1年未満」なので、保存していなくても「法令に即して適切に処理した」という答弁が連発された。
具体的な「文書保存期間」は公文書管理施行令で決められた。厳密には、省庁レベルの文書管理規則によって定められている。
しかし、この「法令」という言葉がくせ者なのだ。
「法令」を正しく定義すれば、法律と命令で構成されている。法律は国会で作られるが、命令とは、政令や規則など官僚が作るものだ。
「法令に即して適切に処理」とうのは、なんのことはない官僚が自ら作った命令で従ったのだから正しいという話だ。
こうした反省から、政府でも一応、公文書管理の方法を見直し、政府の公文書管理委員会で、新たなガイドラインをつくっている。
問題となった「1年未満」の文書の扱いについては、対象となる文書の範囲や定義も曖昧だったことから、今回、初めて基準が設けられた。「典型的な業務連絡や新聞のコピーなど」にいくつかの例が示され、その対象は限定された。
一方で「行政運営を検証するのに必要な文書は1年以上の保存期間にする」とした。今回の財務省の交渉記録のような文書の保存期間は、今後1年未満にはならない。
これらは、相変わらず「法令」で掲げられているが、いまどき文書は電子化されているわけで、それで「保存期間」を設定することのほうが奇妙である。
民間企業などでも、各種の電子情報は、HDDなどの記憶媒体が大容量化し安価になっているので、少なくとも5年は保存している。
紙ベースにこだわる時代遅れ 各省横断的な電子システムが必要
そもそも公文書管理法は、いまだ紙ベースの管理を前提としており、時代遅れの観がある。
紙ベースなので、保存場所が必要で、その物理的な制約から、保存期間が決められるという具合だ。
どこの省でも今や電子ファイルで仕事しており、管理するときだけ、必要な文書をプリントアウトして紙ベースにしている。しかしこれでは仕事の効率化にもならないわけだ。
ちなみに、政府が推奨している保存方法の具体例では
1.長期保存の観点から、電子メールをPDF/A形式に変換した上て共有フォルダに保存
2.紙文書として印刷した上で、紙媒体の行政文書ファイルに綴じる
3.利用頻度が高いもの(編集して再送等)については、電子メール形式を維持したまま共有フォルダに保存
となっており、紙へのこだわりがある。
しかも、各省ごとの縦割りの管理だ。
それぞれの省では、文書管理者は、官房長をトップとして、それなりに整っているのだが、いかんせん縦割りだ。情報を共有して他省を相互に牽制し合うという、省庁横断的な発想はない。
今回の書き換え事件では、検察や国交省に近畿財務局が作ったのと同じ決済文書があったことで、書き換えがより容易に発覚した。
このことを考えても各省横断的なシステムが望まれる。
ブロックチェーン技術活用で書き変えも防げる
今の紙ベース・各省縦割りのシステムに加えて、電子ベース・各省横断的な管理システムを導入すべきだ。
このシステムは、いまの電子決裁のものを修正すればいい。今の紙ベースに加えるという形にすれば、今のシステムを維持できるので、現場や実務を混乱させることもない。
さらに、電子ベースでは書き換えができないように、浅田氏のいうようにブロックチェーン技術を活用すればいい。これは民間ですでに行われているので、基本的な技術問題はない。
要は制度の導入を政治家が決断するかどうかだ。  
重要なことは「追及」ではなく「事実の確定」 3/22
佐川氏証人喚問〜安倍総理のゆらぐ足下、ウィークポイントは谷査恵子氏
高嶋)27日に佐川さんが証人喚問されますが、もしご自分が野党議員になって攻撃するとすればどういう手順でどんな攻め方をしますか? 佐藤さんだったらどうですか?
佐藤)佐川さんから大きいことが出て来ないということを前提にして、私の引き出しの中では谷さんですよね。元安倍昭恵さん付きで、いまはイタリアの日本大使館にいる。彼女の出勤簿を出してくれと要求します。それともう一つ、安倍昭恵さんがあちこちに出張しているときの横に谷さんが写っている写真。
高嶋)必ずついてきました。
佐藤)その写真を見せて出勤簿を見て、これは既に彼女の出勤は出張命令が出ていないということは以前明らかになっていますよね。出勤簿上で出勤となっていて、出ているのは闇出張ですよね。しかも予算措置がついているのかと。闇出張だから当然ついてないんですよね。どこからお金が出ているのかと。昭恵さんから金一封だということは以前に出ていると、じゃあ、5,000円以上だったら贈与等報告は出しているのかと、それから確定申告は済ましているのかと。それは雑所得ですから。
そういうようなところで法令に触れていることをしているのではないかと。ということは、このようなところで手続きを取っていないから、他にも隠れているのではないか、国会に出てきて話を聞きましょうと。
高嶋)国会に出すためのその手段として、今のような攻め方をする。
重要なことは「追及」ではなく、「事実の確定」
佐藤)そのためには、こういうようなところで通常とっている手続きを取らないような、なぜ、この人がやっているのですか? お金はどこから流れているのですか? まず事実を確定するので、今までの説明では全く納得できないと。
高嶋)谷査恵子さんが籠池側に安倍総理夫人の代理みたいにして問い合わせなんかもして、こうなっていますというプロセスを伝えた、あの手紙は重要だということですね。
佐藤)そうです。ですから、そのときに誰に相談したのですか? 財務省の誰に聞いたのですか? そのときに内閣府で誰かの決裁をとりましたか? どういう判断でやったのですか? あなたは権限が授権されていたのですか? 権限が授権されていないのだったら、なぜそういったことができたのですか? というと、理詰めで聞いていくことなのですね。
手嶋)いま佐藤さんから、キーワードが出て来ましたよね。「事実」という言葉ありますよね。国政調査権という巨大な権限を持っている国会の、今こそ役割はひとつひとつの一見些細に見えるような事実を明らかにしていくということなんですね。「あなたこれ悪いと思いますか?」なんて追求をするのではなくて、事実を知りたい。
佐藤)認識を聞くのではないのです、事実なのです。
手嶋)その事実が、どこがいま責められる側の、政権の側の一番のウィークポイント、弱い脇腹であるのかということになると、明らかに谷さんだと。
崩しがたい国会対応のプロたちと素人
高嶋)佐川さんはもう散々撃たれ続けてね、あの程度の議員の、あのくらいの質問だったらかわせると思っているかもしれない。そうすると、その前の理財局長の迫田さんも相当噛んでるわけでしょ?
佐藤)佐川さんにしても迫田さんにしても国会対応のプロなんですよ。プロ対プロになった場合、今の野党議員によって壁は破れませんよ。そこのところで素人、国会との関係において、谷さんは出て来る立場じゃないですから。ノンキャリアですから。素人で初めてあの場に立ったときというのは、人間の心理として嘘つけないんです。
手嶋)しかもすべてを知っている。これやはり佐藤さんのように権力のど真ん中にいて、しかもそういう役割を果たした人でなければ、こういう発言はできないんですよね。
谷査恵子氏の証人喚問が実現すれば、内閣総辞職の可能性も
佐藤)彼女がもし来ることになったら、参考人招致でもそうです。そこまでになった場合には、政局は大揺れになりますね。それから昭恵さんの喚問はないと思います。なぜならば昭恵さんの喚問が決まった時点で総辞職するからです。
高嶋)その大揺れの……えっ、総辞職?
佐藤)もし昭恵さんの喚問ということが国会で決まったら、あるいは決まりそうになったらその時点で総辞職すると思います、内閣は。
高嶋)ということは一番昭恵さんに近いのは谷査恵子さん。
佐藤)そう。ところがどうも野党はそこのところに気付いてないと思いますね。
高嶋)気付いてない。佐藤さんいま参考人招致でも良いって言いましたよ、証人喚問じゃなくていい?
佐藤)証人喚問だと「自分が刑事罰を受けることに関しては言わなくていい」という法がありますので、多分彼女に周囲の官僚は緘黙しろと、お前持って行かれるぞと言うと思います。それでそれが合理的な理由になりますからね。ところが参考人招致の場合は別にそれで国会、家の中で話したことによって犯罪追求されるわけではないから全部話してくださいと。こうなったときに承認拒否できないですからね。
事態の動向を息を飲んで見ている谷査恵子氏と大阪地検特捜部
高嶋)谷さんはイタリアで何やっているのですか?
手嶋)息を飲んでこの東京の動きを見ていると思いますね。もう一人だけ息を詰めている人がいて、それは大阪地検の特捜部ですよね。やはり、ここから多くの情報が流れている可能性があるのですが、まさにいま佐藤さんが言ったような事実が明らかになって来るか、ということを見ながら捜査を進めています。
高嶋)ということは人によっては、いつまで森友加計やってるんだみたいに言う人も多かったのですが、それがまたこう戻ってきて、より強力な爆弾になっちゃって。ひょっとすると内閣を吹っ飛ばしかねない、そんな危険な存在になったと。
佐藤)ですから27日がすごく重要なんです。 
財務省、森友との契約決裁に関する文章も削除…杜撰な契約 3/22
3月12日、森友学園への国有地貸付・売却契約に関する財務省内の決裁文書が、14文書・約300カ所にわたって書き換えられていたと朝日新聞が報じ、その後、「書き換え」どころか「改ざん」の事実が明らかになった(表1)。
【表1:削除されていた主な記述】
政治家の関わり / 森友学園前理事長の籠池泰典氏は、日本会議の大阪の代表。日本会議と連携する日本会議国会議員懇談会では、麻生太郎財務相が特別顧問、安倍晋三首相が副会長に就任している。
安倍昭恵氏との関係 / 昭恵氏が「いい土地ですから進めてください」と発言(森友側の発言として)。
事前の価格交渉 / 価格等について協議した結果、森友側が買い受けることで合意。
特別扱い / 本件の特殊性を踏まえ、近畿財務局(財務省)と大阪航空局(国交省)で協議。
特別扱い / 貸付処理は特例的な内容
また決裁文書の改ざんにかかわったとされ、死亡した近畿財務局の担当者は、書き換えは「財務省本省の指示」によるとのメモを残していたと読売新聞で報じられている。さらに本省の国有財産係長も1月29日に死亡していたことが判明した。
安倍首相による国家の私物化の下、官僚たちが次々と犠牲になっている。財務省の責任者である麻生財務相だけでなく、安倍首相や石井啓一国土交通大臣の辞任はもはや避けがたい。
「昭恵氏」の名前の削除
改ざんでもっとも注目されたのは、昭恵氏に関連した記述である。「普通財産の貸付けに係る特例処理について」(平成27年4月30日)の決裁原本に記述されていた「(籠池氏は)夫人からは『いい土地ですから前に進めてください』と言うお言葉をいただいた」「(産経新聞社のオンライン記事について)安倍首相夫人が森友学園に訪問した際に、学園の教育方針に感涙した旨が記載」が削除されていたことがわかった。
元財務官僚の山口真由弁護士は出演したテレビ番組『羽島慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で、「決裁文書という公的文書に、財務省自身が直接聞き取っていない産経新聞の記事などを記載していたこと自体おかしい。財務省本省の役人は、通常ならば、このような記載がなされていれば、近畿財務局の決裁担当者に、電話の向こうで電話機を投げつけて壊すぐらいの出来事である」と発言。また、「サンデー毎日」(毎日新聞出版)紙上でも「これだけ詳細に記しているのは、なぜ『特例的な』契約をする必要があったのかを残しかったたのでしょう」と発言している。
このように国有地の払い下げは、一括支払いが原則であるなかで、貸付契約にしたということ自体が異例であり、前例のない契約の決裁を担当部署から取るためには、本件の特殊性や特例措置であることを強調し、昭恵氏の情報を記載する必要があったのであろう。
それにしても、決裁原本の昭恵夫人に関する記載は、驚く内容である。朝日、毎日、東京の各紙が一面に見出しとして取り上げていたが、昭恵氏の「いい土地ですから前に進めてください」「学園の教育方針に感涙した」との記述が決裁原本に記載され、あたかも絶対権力者の発言のように取り扱われ、官僚たちが国有財産の貸し付けから売却へと進めていったことが見て取ることができる。
この改ざんについて、安倍首相はもちろん謝罪するとともに、財務相の麻生氏も「ゆゆしきことであり誠に遺憾。深くおわび申し上げる」と陳謝した。 しかし、安倍首相は財務省のせいにし、麻生氏は「財務省の一部(理財局)がやったこと」「最終責任は(書き換えを指示したとされる当時の財務省理財局長で前国税庁長官の)佐川(宣寿氏)」と責任転嫁している。
財務省の調査によると、改ざんは財務省理財局の主導で行われ、決裁文書を国会に提出した当時の理財局長だった佐川氏の国会答弁に合わせるために行われたとされる。改ざんがあったのは2014年から16年に近畿財務局が作成した、国有地貸付契約や売買契約など計14件の決裁文書。17年2月末以降に理財局の一部職員によって改ざんが行われた。理財局で作成した決裁文書(1文書)は、電子データの履歴から4月4日に改ざんが行われていたとの発表がなされている。
森友学園への国有地払い下げで大幅な値引きが問題となり、佐川氏らが国会答弁に立っていた時期だった。麻生氏は「佐川の国会答弁に合わせて書き換えたのが事実だ」と言明。しかし、もし2月末に改ざんしたとすれば、佐川氏が踏み込んだ答弁を行ったのは同年3月であり、不自然である。
【表2:この間の経過】
3/2(金)  朝日新聞、書き換え疑惑をスクープ。国会で川内博史衆院議員の質疑要望に、財務省は6日に返答すると答弁。
3/5(月)  国交省、書き換え前の決裁原本のコピーを財務省に渡す。財務省公表せず。また同時に官邸にも報告。
3/6(火)  財務省、ゼロ回答。首相に書き換え事実伝達
3/7(水)  自公幹事長も文書提出要求。近畿財務局の職員が死亡
3/8(木)  財務省、再度ゼロ回答
3/9(金)  佐川氏、国税庁長官を辞任。前職員の死亡が報道される。
3/10(土) 財務省、書き換えを認めるとの報道が流れる。
3/12(月) 財務省、14文書約300カ所の書き換えを報告
財務省は、佐川氏の国会答弁との整合性を取るために改ざんを行ったと説明しているが、問題は、なぜ佐川氏が国会でこのような発言を行ったのかである。やはり、17年2月17日に安倍首相が行った「私か妻が関与していれば首相も議員も辞職する」という発言に抵触する部分を、首相官邸サイドからの働きかけで削除させたのではないかという疑念も強まっている。
国家の屋台骨を揺るがす問題
改ざん問題は、その改ざん内容が発表された翌日(3月13日)には、各紙が1面トップだけでなく、社会面、政治面、社説などで多角的に報じた。各紙は昭恵氏に関連する記述を削除した点を大きく取り上げたが、「最終責任者は佐川氏」と主張をする麻生氏にも責任があるという論調や、安倍首相にも責任があるとする論調など、ニュアンスの差はある。それについては「MAG2 NEWS」(3月14日)が詳しい。
しかし新聞各紙は、改ざんについて、これを許せば国家の屋台骨が壊れてしまう犯罪行為であるという姿勢では、ほぼ足並みをそろえている。
<安倍首相の妻昭恵氏らの名前を消し、国有地売買を特例で処理していることを削除した今回の行為は「売買の判断に係わる重要な事実を無かった事にしたのと同じであり、だます意図に基づく行為で悪質、国民への背任行為>(3月13日付朝日新聞/作家・元外務省主任分析員の佐藤優氏)
<公文書は、決裁したら完成。それに基づいて仕事をする。改ざんが認められるなら、官僚組織はがたがただ。今回の改ざんはモラルの問題ではなく、犯罪>(同/元総務大臣・早稲田大学教授の片山善博氏)
<政府の活動の根本部分に改ざんがあったというのは、民主主義の下での行政運営を揺るがす非常に重大な案件(略)国会に虚偽を含んだ行政文書が提示され、質疑もそれに基づいて為されたというのは、ゆゆしき問題だ」(3月13日付読売新聞/京都大学教授・待鳥聡史氏)
<決裁文書には、組織内での調整の上、最終的に意思決定をしたことを記す(略)書き換えれば刑法上の罪に問われる可能性もある。行政官が『忖度』で対応する水準を超えている(略)財務省は組織で議論し、意思決定して行く役所だ(略)書き換えを行ったのだからなにか相当な圧力があったとしか思えない>(同/法政大学教授・小黒一正氏)
これらの論説からも、安倍首相と麻生氏の対応には、大きな問題がある。麻生氏は一切を責任転嫁した佐川氏をこれまでは「適材適所」として評価し、今回の国有財産の払い下げを「適切」に行われてきたと国会答弁し、安倍首相も山本太郎参議院議員の質問主意書に「適切」と答えてきていた。今回の改ざん発覚に当たり、言葉としての「遺憾」表明だけでよいのだろうか。
もし財務省が言うように、佐川氏が理財局長という地位を利用し、局長判断で一切の改ざんを指示命令し実行したということであっても、少なくとも以下の3点についての意見表明が必要ではなかったか。
(1)立憲民主主義国家の基礎となるのは情報の保管であり、公用文書の改ざんは、国民やメディア、国会に対して保有情報の共有化を図り、行政の施策についてのチェックを受けることが損なわれたということであり、改ざん自体許しがたい犯罪行為であることの表明。
(2)その上で、改ざんの目的や背景について、与野党を超えて調査できるように国会での調査特別委員会の結成に与党としても協力し、二度と改ざんが行われないような対策対処提案を提出することに協力する。
(3)改ざんが、日本の官僚機構の中軸である財務省、国交省から起きたという点。そしてこれまで、この森友問題での処理を「適切」と容認してきたことについて、トップとして責任を取る。
以上の3点を踏まえ、最高責任者である安倍首相と麻生氏は、最低限の責任の取り方をすべきである。
佐川氏最終責任者論の間違い
今回の改ざんのキーマンである佐川氏、そして昭恵氏の証人喚問は、全容解明のためにもちろん必要である。しかし、明らかになった改ざん箇所や貸付契約書、延払い(10年分割)売買契約書の内容を見ても、財務省の当時理財局長であった佐川氏一人の責任としてすませるには、ほど遠い内容が、書かれている。佐川氏は最終責任者ではなく、森友問題解明の第一歩なのである。トカゲのしっぽ切りをしては、問題の真相は見えてこない。
もともと森友問題は、安倍首相による縁故者(昭恵氏が名誉校長を務めていた森友学園)への便宜供与として進められてきていた。その具体的な経過は以下のとおりである。
○13年、用地取得に森友学園が手を上げる。当初学校法人としての資格もない森友学園が、資格取得(可能)となる15年1月まで待つ。
○15年、資金がない森友学園への貸付契約(一括払い下げではなく特例処置)
○16年、資金がない森友学園に埋設ごみを理由とした9割引きで、かつ延払い(分割)の売買契約
その売買契約の決裁文書は、16年6月14日に決裁が下りていた。その時の理財局長は、迫田英典氏である。売買契約時(16年6月20日)の理財局長は佐川氏であり、また今回の改ざんは佐川氏の下に行われたが、貸付契約や売買契約の決裁は、佐川氏の理財局長就任前に描かれている。しかも、これだけ大きな政治問題になっている案件を、財務省の一部局の局長が一人の判断で実施したというのは不自然である。
今回の改ざんを直接指揮命令したのが佐川氏であるとしても、この改ざん問題は、佐川氏が官僚人生を棒に振ってでも国家の財産に損失を与える背任行為に走った核心部分にメスを入れることがなければ、問題は矮小化されてしまうであろう。
その意味では、政治の不当な介入によって、“省庁の中の省庁”とされる財務省が、なぜ政治的圧力に屈し改ざんを行ったのか。今回の改ざん問題において行政の最高責任者である安倍首相と麻生氏の下で「調査」や「今後の対策」を検討するようなことは、あってはならない。このままでは盗人が、裁判官として裁くというようなことになってしまう。
改ざん内容から見えてきた最大の注目点
今回の改ざん問題に関する財務省の「決裁文書についての調査の結果」(2018年3月12日)で注目すべき点は、「本件の特殊性」「特例処理」「政治家の関与」「昭恵夫人の関与」「事前の価格交渉」の記載のほか、「12.国有財産の鑑定評価委託業務について」(P.65)の文書全部が削除されている点である。
この部分は、森友学園と国との売買契約書「国有財産売買契約書」(16年6月20日)を結ぶことになった経緯などが書かれている。森友問題の核心中の核心部分である。
契約条文を見ると、1年前に貸付契約した土地(第1条)を1億3400万円で売却すること(第2条)、即納金を2787万円とし(第3条)、即納金の支払い後に土地の所有権が移り(第8条)、しかも10年分割の延納金は毎年1千数十万円と定めている(第5条)ことがわかる。
つまり9億5600万円と鑑定されていた価格が、9割引きの1億3400万円になっていることが契約上謳われている。ところが、その理由に関する記述は、契約上は記載されていない(註1)。
しかも契約書だけでなく、決裁文書(改ざん後の)にも、なぜ森友学園への払い下げにおいて、約9億の鑑定価格の9割引きもの割引が行われ、約1億円で払い下げられたのか理由が書かれていなかった。
一方、昨年来の国会での論議での、野党の努力によって次のことが明らかになっていた。一度3mの深さまでのごみの撤去作業を行った後、3mより深い地下から新たにごみが見つかり、そのごみ量を推計したところ約2万トンになった。その撤去費用を計算して8億2000万円として値引いたため、1億3400万円という価格になったという点である。その算出に当たって時間がなかったため、不動産鑑定士を使わず、国交省大阪航空局が算定していたのだった。
ところが、この国会での審議を通して明らかにされた点が、契約書にも決裁文書にも1行も書かれていなかったのである。約9億円の鑑定価格の国有財産が払い下げ処分され、値段が約1億円になるのに、その説明が決裁文書には一言もないのである。特に、下記の2点について記載がないことは、大きな問題である。
○ごみの埋設量から撤去料を算定したのは、大阪航空局であり、不動産鑑定士ではないこと。
○そのごみの算定量や撤去予測費用についての数値の根拠
今回明らかになった改ざん前の決裁原本の記述を見ると、一応の筋書きがわかる内容になっていた(註2)。つまり、16年に入っての校舎建設工事中に新たな家庭ごみが見つかり、そのごみを撤去しないと校舎の建設ができないこと。小学校開校に間に合わせるためには、そのような現状を踏まえた価格で売買するほかはない。ごみを理由にして9割引きの払い下げを行ったことなどが書かれてあった。
しかし結局のところ、その決裁原本では、新たに見つかったとする埋設ごみが、なぜそのような深部から出てくるのか科学的な検証は示されず(註3)、その量がなぜ2万トンにもなるのかの計算上の根拠もなく、大阪航空局が独自に鑑定したことの記載すらなかった。つまり、改ざん前の決裁原本からは、不当な値引きであったその実態が読み取れる内容になっていたのである。
このようなずさんな決裁原本に基づく契約を承認するのは、本件が特殊な案件であり、特例処理が許されるという判断が働いてのものであろう。
そして、この部分を全面削除したというのは、論理的構成を欠いた決裁文書を基に売買契約が締結されていたことが明らかになると、官僚たちの背任や政治家との関係が公になるため、それを恐れたのではないかと推察される。
三権分立の下、行政部門が国会や国民・市民に対して明らかにしなければならない情報を改ざんしたという事実は重い。安倍内閣の責任は免れず、総辞職が必要な案件であろう。
○註
○註1:同売買契約第42条「瑕疵担保責任免除特約等」で、この売買契約が締結された後は、埋設ごみの有無を理由として、国も森友学園も損害賠償を請求しないことが定められている。これまでのいくつかの調査データで、深部にはごみは存在しないという報告があるにもかかわらず、ごみが深部に2万トンもあるとして値引いた契約に、森友学園側が文句を言うはずもない。
○註2:「12.国有財産の鑑定評価委託業務について」の「経緯等について」では、次のようなに書かれている。
・16年3月11日、森友学園より、校舎建設の基礎工事中に廃棄物が埋設され、校舎建設ができないと連絡。国は現地を確認した。
・学園側より国において工期に間に合うよう速やかに撤去をという要請。
・学園側弁護士より、「現状を踏まえた評価による価格提示があれば、買い受けて問題解決に当たりたい」
・国は、撤去のための有効な手段が見つからなかったため、弁護士から提案のあった売り払いによる処理を進めることにし、鑑定評価を行った。
・学園から売り払い後は、埋設物の存在を理由とする費用請求は行わない。
・地下埋設物については、学園に提供した「地下構造物状況調査業務委託報告書(平成21年8月)」を基に学園が実施した埋設物撤去工事により、一定深度(1〜3m)までのコンクリートガラ等は撤去されたが、本地北側部分を中心とした当該撤去工事を行った深度よりも深い箇所に、校舎建築に支障となる家庭ごみ等の廃棄物が存在することが判明した。
○註3:森友学園に払い下げられた用地は、もともと住宅地であり、国交省大阪航空局が騒音対策で住民の移転を求めて買い上げた土地である。数十年前は田んぼであった場所であり、盛り土を持った盛り土層(深さ3mまでの深さ)には、住宅地にするための基礎工事用のがれきや住宅地に必要不可欠な下水管やその他の配管なども埋設され、それらは国の「地下構造物状況調査業務委託報告書」でも、明らかになっていた。森友学園は、それらの埋設ごみは賃貸借していた15年7月から11月にかけて土壌改良工事として撤去している。産廃マニフェスト報告によると撤去したごみ(コンクリート片、アスファルト片、木くず)などが約1000トン排出されていた。ところが、この改ざん前の決裁原本には、そのさらに深部から新たなごみが出たとの記述が書かれている。 
文書書き換え「中間報告せず」 財務省調査 3/22
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書書き換えを巡り、財務省は問題の調査の「中間報告」をしない方針だ。問題の全容が明らかになる前に調査状況を公表しても、最終結果と異なる懸念があるためだ。大阪地検の捜査が終了する前後の段階で調査結果を報告する見通し。22日の参院財政金融委員会で財務省の矢野康治官房長が明らかにした。
省内調査は麻生太郎財務相の指示に基づく。財務省は関与した職員や経緯を明らかにするため、監察官室や官房秘書課の十数人が調査にあたる。既に理財局や近畿財務局などに在籍していた数十人から決裁文書の書き換え当時の状況を聞き取ったもようだ。
あくまで自主的な調査で、正確な状況を把握できるかは不透明。職員は職務命令として聞き取りに応じなければいけないが、財務省関係者は「捜査との関係で具体的な説明を拒むことも可能」と語る。大阪地検が既に捜査中で「うかつに質問すると口裏合わせという話にもなる」(麻生氏)。
矢野氏は22日、調査結果に関して「できる限り早くまとめたい」と述べた。同省幹部は調査について「大阪地検の捜査をにらんで実施せざるをえない」と説明する。
太田充理財局長は22日の財金委で決裁文書を巡り「書き換え」と説明していることについて「改ざんという言葉に比べ、書き換えという言葉はやや中立的すぎる」と認めた。ただ「『改ざん』に変えると、何の認識が違ったのかという議論を招く」として「改ざん」とは改めない考えを示した。  
森友問題で大阪地検特捜部が「千載一遇のチャンス」と奮い立つ理由 3/22
「存在意義が問われる」
「森友学園事件は、大阪地検特捜部にとって千載一遇のチャンス。官庁のなかの官庁の財務省がやれて政治が絡む。しかも国民注視の事件なので、“横やり”が入ることがない。これを徹底解明しなければ、大阪地検特捜部の存在意義が問われるでしょう」
こう検察捜査に期待をかけるのは、元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士だ。
森友学園事件は、籠池泰典前理事長夫妻を詐欺や補助金適正化法違反の罪に問い、学園に国有地を安く払い下げたとして背任などの罪に問われている財務官僚については、3月末、不起訴処分で終結する予定だった。
だが、公文書書き換えという民主国家の根幹を揺るがす事態の発覚で、検察は「最終的な責任者」である佐川宣寿・前国税庁長官の逮捕も視野に入れた本格捜査に切り替えた。
解明すべきは財務官僚の役割と、官邸や政治家の指示の有無――。
検察が奮い立っているのは、単に新事実が出たから体制を強化して立件を目指しているだけではない。そこには、官邸の法務・検察人事への介入も含め、自ら体験している「官邸主導の限界」があり、その修正を迫る捜査になるという予感がある。
そこに至るには、疑惑発覚から1年強に及ぶ迷走劇があり、そうさせたのは「安倍昭恵首相夫人の存在を消さねばならない」という官僚の忖度だった。
その軌跡を辿ってみよう。
全ての発端
公文書書き換えの発覚以降、国会を取り囲むデモ、安倍政権を糾弾する集会が、連日、続くなか、森友学園問題に火を付けた木村真・豊中市議が、参院議員会館の大会議室で開かれた「安倍政治を終わらそう!3月19日集会」で、次のようにアピールした。
「情報公開請求すると、国有地の売却金額が黒塗りだった。そこで開示を求めた行政訴訟を起こしたのが森友問題の始まり。今、公文書書き換えの追及で疑惑の詰めの作業が行われているが、行われていたのは全てを隠蔽すること。安倍昭恵夫人の森友への関与を隠すのが目的だった」
木村市議らの動きが『朝日新聞』のスクープと連動して森友学園問題に火が付いたのが昨年2月。その直後から、安倍1強体制のなかで行われたのは、官僚機構の安倍政権への忖度であり、具体的には籠池夫妻に取り込まれて「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長に就いていた昭恵夫人の存在を消すことだった。そのためには、まず国有地安値売却の事実を伏せなければならなかった。
国有地売却は公開が原則。近畿財務局が情報公開請求に「黒塗り」で応じたのは、「森友学園の信用・名誉を低下させる」という今から考えると噴飯ものの理由で、しかも「森友学園から強い要請を受けた」というのだが、当の籠池被告は、私の問いに「『(近畿財務局が)非開示にも出来ますが、どうしましょう』というので、『それならそれでお願いします』といっただけ」と、答えた。
その第一のカベを、木村市議と朝日に乗り越えられ、国会での追及が始まると、財務省がやったことは公文書の書き換えで昭恵夫人の存在と忖度の課程を消すことであり、検察がやったことは「証人」の籠池被告を逮捕することだった。
私は先週の本コラムで「すべてが安倍さんを守るために動いている」という籠池被告の証言を紹介、事件の歪みを伝えた。
その歪みは、官邸が内閣人事局に代表される「霞ヶ関」の人事権掌握によって発生、官僚は忖度によってしのいできたが、それも限界に近付いていた。
「これだけは断言できる」
加計学園を巡る「官邸からの圧力文書」について、昨年5月、怪文書扱いにした菅義偉官房長官に抗するように、前川喜平前文科事務次官は「文書は本物」といい、安倍首相のお友達への獣医学部早期認可について、「行政が歪められた」と、明言した。
官僚機構のトップだった人物が官邸に刃向った。明らかに、潮目は変わった。
近畿財務局で森友学園の土地問題を担当していた上席国有財産管理官(当時)が、3月7日に自殺した。「公文書を書き換えさせられた」というメモを残していたというが、親族に対し「官僚としての常識が覆された」と、胸の内を明かしていたのは、昨年9月、うつ病を併発して休職する前後だった。忖度というレベルではない圧力が、佐川理財局長(当時)ら本省から現場に加えられた。
法務・検察もまた、人事をいじられて混乱に陥った。しかも、一度だけでなく三度も繰り返された。16年7月、法務省の林真琴刑事局長を法務事務次官に就けるという人事案は、菅官房長官の覚えがめでたい黒川弘務官房長を事務次官にするよう求めた官邸によって蹴られた。17年7月、17年12月にも同じことが起き、官邸が望んで黒川法務事務次官の留任が決まった。
文科省、財務省、法務・検察で生まれたのは、政治主導という名のもと官僚機構を支配する安倍政権への暗い怨念だった。理屈ではない忌避感、忖度を生む強圧への拒否感。公文書の書き換えを朝日新聞にリークしたのがどこかという犯人説が種々、乱れ飛んでいる。
大阪地検説、最高検説、会計検査院説、財務省説……。
「犯人」が明かされることはないにせよ、個別の役所というより、行政総体の反乱と見た方がいい。それは、森友学園事件においてスピリチュアルで天然の昭恵夫人の関与を、法を犯してまで消してしまった官僚機構の反省であり、「籠池逮捕ありき」の国策捜査で政権を支えた検察の反省でもある。
詳細な報道や国会論議で、国民は森友学園事件の真相に気付いており、それが安倍政権の支持率低下につながっている。である以上、大阪地検特捜部に遠慮はない。
若狭弁護士が注文をつける。
「財務官僚の背任と公文書書き換えはセットです。誰かの指示を受けて国有地は安く売却され、その理由と課程は、誰かの指示で公文書から削除され、書き換えられた。それは誰なのかを国民は知りたい。大阪地検はその付託に応えなければなりません」
捜査は、各地から応援検事を集め、東京地検特捜部も協力する大がかりなものになる。
「佐川が自分の判断だけで公文書を書き換えるなんて大胆なことをするわけがない。誰かの指示で、誰かに報告しながらやったこと。それだけは断言できる」(財務省OB)という声もあがるなか、安倍政権を揺るがす捜査となりそうだ。 
森友スキャンダルを元官僚が「霞が関」視点で読み解く 3/22
今回の森友学園事件では、「誇り高きあの財務省」が「ほかならぬ公文書」を改竄(かいざん)したことが世論の驚きと怒りを呼び、これで「日本の民主主義は地に堕ちた」とさえ言われている。
しかし、権力者は自分に都合のいいことばかり言い、書き残すものだ。公明正大な説明責任が売りもののアメリカでさえ、17年1月、ホワイトハウスの報道官がドナルド・トランプ米大統領の就任式に「過去最大の」観衆が集まったと言い立てて、実際にはすかすかだったために失笑を買っている。
つまり、権力者が公に書いたもの、書かせた公文書をうのみにする者は、いい学者や記者とは見なされない。さすがに法律や国会議事録が改竄されることはないが、役所の内部文書は役人の裁量下にあるので字面だけで物事の真相は分からない。
「ちゃんとした内部文書を書かない役人を厳罰に処せばいい」と言うことは可能だ。だがそうなれば役人は決裁文書を最小限の簡単なものにし、機微に触れる点は口伝えにすることで、証拠を残すまいとするだけだ。今の情報公開法だけでも役人は十分警戒しているので、これ以上厳格な透明性を求めても逆効果にしかならない。
「今回の改竄は国民を軽視した財務官僚の傲慢を表している」、さらには「財政均衡主義の財務省が、意に沿わないアベノミクスを押し付ける政権の足を引っ張るために意図的にリークした」という声さえ聞こえてくる。確かに財務官僚の自負心は強く、専門知識を利用して節税に励むなど抜け目のない者もいる。
しかし今回の改竄は17年3月に当時の佐川宣寿理財局長が国会答弁で、森友学園と土地価格について話し合った事実はないと明言したことを受け、つじつまを合わせるために行われたものだろう。
そしてその答弁は、その1カ月前に安倍晋三首相が払い下げへの関与を否定したことに平仄(ひょうそく)を合わせたものらしい。だから改竄は、佐川局長をはじめ財務官僚の身勝手さによるというより、安倍首相の立場を忖度して行われたものではないだろうか。
そして改竄を示す2種類の文書の存在を最初につかんだのは大阪地検だと報じられており、財務省が政権の足を引っ張るために意図的にリークしたという解釈も成り立ちにくい。
むしろ問題は、誇り高いはずの官僚が政権の立場をここまで忖度せざるを得ない状況に追い込まれたのはなぜなのか、ということになる。そこで少し歴史を振り返ってみよう。
第二次大戦後の日本で、政治家が権力闘争と利益誘導に明け暮れていた時代、アメリカというお釈迦様の手のひらの上ではあるが、官僚こそが日本を実質的に支配していた。「日本の官僚は世界一優秀」とおだてられ、自ら信じ、人事は自分たちだけで決める、政治家が私利で不当なことを要求してきても拒否する――これが筆者を含め官僚経験者の誇りだった。
しかし90年代に日本を取り巻く状況は変わる。バブル崩壊と前後していくつものスキャンダルで官僚の権威は失墜。一方、冷戦が終了し急激に変化する世界で、日本は自主的判断を迫られた。首相の権限を強化して、機敏な決定ができるようにしなければならなかったのである。
00年代に入ると、小泉純一郎首相は郵政民営化など自分の政策に抵抗する官僚を更迭。その後の民主党政権は「政高官低」の掛け声の下に、自民党政権に仕えた官僚を抑えにかかった。
そして14年、安倍政権は内閣人事局を設け、各省審議官級以上の幹部600人を直接任免することとした。これによって、首相は各省を実質的に直接指揮する力を得た。抵抗する幹部は更迭するか、人事で脅せばいい。安倍政権はその力で財務省を抑え込みアベノミクスを続けてきたし、外務省を抑え込んで前のめりの対ロ交渉をしてきた。
これは首相や官房長官、総理秘書官が代わればよくなるという問題ではない。今の制度を修繕しなければ、個人が私益追求のため、学者が自分の経済理論を実験するため、首相の権力に悪乗りすることは続くだろう。
そうなってはならないのだ。首相を頭に機敏で果断な政策決定ができるのはいいことだが、悪用を抑止する体制もつくっておかねばならない。権力者のしがらみを忖度せずとも官僚が職務を遂行できるように、地方財務局の実直な専門職職員が思い詰めて自殺することがないように、制度を作り替えることが必要だ。それが事件の再発を防ぐ上でも有効だろう。
そのためには企業にとっての監査法人のように、政府を外から見張る新たな機関を設けられないだろうか。ただ、長年にわたって公平な立場から政府全体を監査できるような人間はいないだろう。そんな非現実的な案よりも、既存の人事院や検察の独立性のさらなる強化でもいい。
政権による恣意的な官僚人事は、当事者であるかどうかを問わず現場が人事院に通報し、人事院は調査の上、警告を内閣人事局に発する。一方、検察人事は政治から完全に切り離すことで、利権絡みの案件捜査を容易にするのだ。
18年は大きな選挙がないので、与党・自民党はゆったり構えていられる。野党はこれまで、モリカケ問題を追及して有象無象の情報に引っ掛かり、かえってガタガタになったトラウマがある。そのせいか、今回の文書改竄については佐川前国税庁長官を塀の内に落とす程度で手を打ちかねない。
それで野党が格好をつけるのなら、改竄でごまかそうとした財務省と同じ穴のむじなだ。是非、日本を政治家と官僚が支配してきた「何ちゃって民主主義」から救い出す改革のために、この事件を利用してほしい。
それだけでなく、企業会計の粉飾や品質基準のごまかしなど、日本社会全体にはびこる「何ちゃって体質」を直していくきっかけにするべきなのだ。 
内閣人事局に批判強まる=「官僚の忖度助長」—森友文書改ざん問題 3/22
学校法人「森友学園」との国有地取引に関する財務省の決裁文書改ざんで、内閣人事局の弊害が指摘されている。省庁幹部の人事権を首相官邸に集中させている人事局の存在が、官邸に対し必要以上に忖度(そんたく)する空気をまん延させているとの批判だ。
菅義偉官房長官は20日の記者会見で、幹部人事を一元管理する人事局について「縦割り行政の弊害を排除し、内閣の重要政策に応じた戦略的な人事配置を実現することを目的に導入された。今後とも適切な運用に努めたい」と述べ、改ざんと人事局を結び付ける質問に反論した。
人事局は第2次安倍内閣時の2014年5月、内閣官房に発足した。かつて各省庁の判断に委ねられていた審議官級以上の幹部職員約600人について、官房長官の下で人事局が幹部候補名簿を作成。首相と官房長官を交えた「任免協議」で最終決定する仕組みとなった。
人事面の官邸主導が強化された結果、時の政権が唱える政策が進めやすくなる一方、官僚が過度に官邸の顔色をうかがう傾向も強まった。経済官庁の幹部は「かつて出世は国家百年の大計を競うレースだったが、官房長官への奉仕を競うレースに変容してしまった」と嘆く。
改ざんだけでなく、学校法人「加計学園」の獣医学部新設の背景にも忖度があったと見る向きは多い。文部科学省が政権批判をした前川喜平前事務次官の授業内容を名古屋市教育委員会に問い合わせたのも、政権への過度な配慮とみられている。自民党内では「官僚は閣僚ではなく官邸を見ている」(石破茂元幹事長)と人事局を問題視する声が出始めた。
民進党の大塚耕平代表は「官僚が政権におもねる雰囲気が醸成されてしまった。人事局の見直しが必要になってくる」と制度見直しを主張した。ただ、前身の民主党政権も人事局設置を目指した法案を国会に提出している。
官僚トップの官房副長官を長年務めた石原信雄氏は「官邸主導が強くなり過ぎ、官僚が萎縮しているのではないかと心配している。首相官邸には官僚が意見を言えるような対応をしてもらいたい」と、「政と官」の在り方が問われているとの見方を示す。  
森友問題で大阪地検特捜部が「千載一遇のチャンス」と奮い立つ理由 3/22
「存在意義が問われる」
「森友学園事件は、大阪地検特捜部にとって千載一遇のチャンス。官庁のなかの官庁の財務省がやれて政治が絡む。しかも国民注視の事件なので、“横やり”が入ることがない。これを徹底解明しなければ、大阪地検特捜部の存在意義が問われるでしょう」
こう検察捜査に期待をかけるのは、元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士だ。
森友学園事件は、籠池泰典前理事長夫妻を詐欺や補助金適正化法違反の罪に問い、学園に国有地を安く払い下げたとして背任などの罪に問われている財務官僚については、3月末、不起訴処分で終結する予定だった。
だが、公文書書き換えという民主国家の根幹を揺るがす事態の発覚で、検察は「最終的な責任者」である佐川宣寿・前国税庁長官の逮捕も視野に入れた本格捜査に切り替えた。
解明すべきは財務官僚の役割と、官邸や政治家の指示の有無――。
検察が奮い立っているのは、単に新事実が出たから体制を強化して立件を目指しているだけではない。そこには、官邸の法務・検察人事への介入も含め、自ら体験している「官邸主導の限界」があり、その修正を迫る捜査になるという予感がある。
そこに至るには、疑惑発覚から1年強に及ぶ迷走劇があり、そうさせたのは「安倍昭恵首相夫人の存在を消さねばならない」という官僚の忖度だった。
その軌跡を辿ってみよう。
全ての発端
公文書書き換えの発覚以降、国会を取り囲むデモ、安倍政権を糾弾する集会が、連日、続くなか、森友学園問題に火を付けた木村真・豊中市議が、参院議員会館の大会議室で開かれた「安倍政治を終わらそう!3月19日集会」で、次のようにアピールした。
「情報公開請求すると、国有地の売却金額が黒塗りだった。そこで開示を求めた行政訴訟を起こしたのが森友問題の始まり。今、公文書書き換えの追及で疑惑の詰めの作業が行われているが、行われていたのは全てを隠蔽すること。安倍昭恵夫人の森友への関与を隠すのが目的だった」
木村市議らの動きが『朝日新聞』のスクープと連動して森友学園問題に火が付いたのが昨年2月。その直後から、安倍1強体制のなかで行われたのは、官僚機構の安倍政権への忖度であり、具体的には籠池夫妻に取り込まれて「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長に就いていた昭恵夫人の存在を消すことだった。そのためには、まず国有地安値売却の事実を伏せなければならなかった。
国有地売却は公開が原則。近畿財務局が情報公開請求に「黒塗り」で応じたのは、「森友学園の信用・名誉を低下させる」という今から考えると噴飯ものの理由で、しかも「森友学園から強い要請を受けた」というのだが、当の籠池被告は、私の問いに「『(近畿財務局が)非開示にも出来ますが、どうしましょう』というので、『それならそれでお願いします』といっただけ」と、答えた。
その第一のカベを、木村市議と朝日に乗り越えられ、国会での追及が始まると、財務省がやったことは公文書の書き換えで昭恵夫人の存在と忖度の課程を消すことであり、検察がやったことは「証人」の籠池被告を逮捕することだった。
私は先週の本コラムで「すべてが安倍さんを守るために動いている」という籠池被告の証言を紹介、事件の歪みを伝えた。
(先週のコラム:「すべてが安倍さんを守るために動いてる」籠池氏が残した重い言葉)
その歪みは、官邸が内閣人事局に代表される「霞ヶ関」の人事権掌握によって発生、官僚は忖度によってしのいできたが、それも限界に近付いていた。
「これだけは断言できる」
加計学園を巡る「官邸からの圧力文書」について、昨年5月、怪文書扱いにした菅義偉官房長官に抗するように、前川喜平前文科事務次官は「文書は本物」といい、安倍首相のお友達への獣医学部早期認可について、「行政が歪められた」と、明言した。
官僚機構のトップだった人物が官邸に刃向った。明らかに、潮目は変わった。
近畿財務局で森友学園の土地問題を担当していた上席国有財産管理官(当時)が、3月7日に自殺した。「公文書を書き換えさせられた」というメモを残していたというが、親族に対し「官僚としての常識が覆された」と、胸の内を明かしていたのは、昨年9月、うつ病を併発して休職する前後だった。忖度というレベルではない圧力が、佐川理財局長(当時)ら本省から現場に加えられた。
法務・検察もまた、人事をいじられて混乱に陥った。しかも、一度だけでなく三度も繰り返された。16年7月、法務省の林真琴刑事局長を法務事務次官に就けるという人事案は、菅官房長官の覚えがめでたい黒川弘務官房長を事務次官にするよう求めた官邸によって蹴られた。17年7月、17年12月にも同じことが起き、官邸が望んで黒川法務事務次官の留任が決まった。
文科省、財務省、法務・検察で生まれたのは、政治主導という名のもと官僚機構を支配する安倍政権への暗い怨念だった。理屈ではない忌避感、忖度を生む強圧への拒否感。公文書の書き換えを朝日新聞にリークしたのがどこかという犯人説が種々、乱れ飛んでいる。
大阪地検説、最高検説、会計検査院説、財務省説……。
「犯人」が明かされることはないにせよ、個別の役所というより、行政総体の反乱と見た方がいい。それは、森友学園事件においてスピリチュアルで天然の昭恵夫人の関与を、法を犯してまで消してしまった官僚機構の反省であり、「籠池逮捕ありき」の国策捜査で政権を支えた検察の反省でもある。
詳細な報道や国会論議で、国民は森友学園事件の真相に気付いており、それが安倍政権の支持率低下につながっている。である以上、大阪地検特捜部に遠慮はない。
若狭弁護士が注文をつける。
「財務官僚の背任と公文書書き換えはセットです。誰かの指示を受けて国有地は安く売却され、その理由と課程は、誰かの指示で公文書から削除され、書き換えられた。それは誰なのかを国民は知りたい。大阪地検はその付託に応えなければなりません」
捜査は、各地から応援検事を集め、東京地検特捜部も協力する大がかりなものになる。
「佐川が自分の判断だけで公文書を書き換えるなんて大胆なことをするわけがない。誰かの指示で、誰かに報告しながらやったこと。それだけは断言できる」(財務省OB)という声もあがるなか、安倍政権を揺るがす捜査となりそうだ。 
 3/23

 

国有地売却問題 財務省の決裁文書、公明代表も「改ざん」 3/23
公明党の山口那津男代表は22日の党中央幹事会で、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書の書き換えや削除を初めて「改ざん」と認めた。「法に触れるような響きがある」という理由で控えていたが、世論の批判に配慮したようだ。
山口氏は20日の安倍晋三首相との会談について党幹部に説明する中で、佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問を「(財務省が)文書改ざんすることに対し、国会が毅然(きぜん)と実態を解明していく」と指摘した。「改ざんとも書き換えとも言われるが、誰がなぜそういうことをしたのかがはっきりしていない」というくだりでも「改ざん」を用いた。
一方、22日の参院財政金融委員会で民進党の礒崎哲史氏が「改ざんが適切ではないか」と追及。太田充理財局長は「『改ざん』に変えると(その理由を追及されて)審議に余分な時間を使わせる」とかわし、「書き換えという言葉で罪を逃れるつもりはない」と理解を求めた。 
森友“文書改ざん”「本省の指示」、大阪地検特捜部の聴取に 3/23
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざん問題で、財務省の複数の職員が大阪地検特捜部の任意の事情聴取に対して、「本省の指示があった」と説明していることがわかりました。
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書が改ざんされていた問題で、財務省理財局や近畿財務局の複数の職員が大阪地検特捜部の任意の事情聴取に対して、改ざんについて「本省からの指示があった」という趣旨の説明をしていることが関係者への取材でわかりました。
特捜部は当時、理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官についても、来週27日に行われる証人喚問のあと、任意で事情聴取する方向で検討していて、改ざんに関与したかどうかや関与の度合いを確認し、立件の可否を慎重に見極めるとみられます。 
財務省、捜査終結前の公表難しい 森友決裁文書改ざん調査結果 3/23
衆院財務金融委員会は23日、麻生太郎財務相が出席し、一般質疑を行った。財務省の矢野康治官房長は、森友学園に関する決裁文書改ざんの内部調査を巡り、大阪地検の捜査終結前に結果を公表することは難しいとの認識を示した。
矢野官房長は、捜査終結前の公表について「絶対にあり得ないかというとそうではない」としながらも、捜査が入った過去の省庁を巡る不祥事では「捜査が終わってから調査結果を出さざるを得なかった経験値があるのは揺るぎない事実」と強調。捜査の動向を見極め、慎重に対応する考えを示した。
また、麻生氏は、内部調査の中間報告を出すことに否定的な考えを示した。 
安倍首相、電子決裁へ移行加速など指示 文書改ざん問題 3/23
財務省が森友学園に関する公文書を改ざんしていた問題をめぐり、安倍晋三首相は23日の閣僚懇談会で、公文書の信頼回復に向けて電子決裁システムへの移行を加速することなどを指示した。菅義偉官房長官が会見で発表した。
首相は改ざん問題について「このたびの決裁文書の書き換えにより、行政全体の信頼が損なわれたことは痛恨の極み。すべての政府職員は原点に立ち返り、公文書は国民が共有する知的資源であることを肝に銘じる必要がある」と述べた。昨年末に改正した公文書管理ガイドラインに沿って4月から新しくなる文書管理のルール徹底と、更新などの履歴を厳格に管理できる電子決裁システムへの移行の加速に、ただちに取り組むべきだと指示した。
首相は改ざん問題について、現在進めている調査結果を踏まえたうえで「さらに問題点を洗い出し、公文書管理のあり方について政府をあげての見直しを行いたい」とも述べた。
見直しについて、公文書管理を担当する梶山弘志地方創生相は同日の閣議後会見で「どういう状況で書き換えがされたか、調査を踏まえて、もし公文書管理法上の仕組みに課題があれば対応をしていく」と財務省の調査結果を待つ考えを述べた。 
「朝日新聞」スクープの情報源は「大阪地検」の反安倍分子 3/23
スクープ【scoop】には、何かをすくう「シャベル」の意もある。財務省の森友文書書き換えを朝日新聞が報じるに至り、いったい誰がシャベったのか、情報源を詮索する声はいまもなお尽きない。それがここにきて、「大阪地検の検事」で反安倍分子だと囁かれているのだ。
朝日新聞の関係者によると、「朝日はこの書き換えられた文書を『入手』とは書かず、中身を『確認』したと書きましたよね。その点、いわゆる安倍応援団の面々から“捏造か”“朝日の方こそ証拠を出せ”といった声が次々と上がったのです」
ジャーナリズムにおいて、情報源の秘匿は守るべき最低限の倫理であるのは論を俟たない。ともあれ、これといった続報がないままに迎えた12日、ご存じの通り、決着がついた。
改ざん前の文書を持っている可能性が多少なりともあったのは、財務省本省、近畿財務局、そして近財に任意で文書を提出させた大阪地検である。実際、朝日はどこから情報を得たのか。さる幹部社員が打ち明ける。
「ウチは東京と大阪の社会部を横断する形で、十数人の記者が集い、森友問題を継続して取材してきました。これはとても稀なこと。今回の記事は、その中の大阪の記者が地検の検事から抜いてきたと言われています。2010年、大阪地検特捜部の主任検事がフロッピーディスクを改ざんしたことを記事にして出し抜いたのも大阪社会部。伝統的に地検に強いんです」
記事化の流れも盤石だったようで、朝日のベテラン記者に聞くと、「猪瀬都知事の件で、新聞協会賞を受賞した経験があるデスクを参加させ、東京と大阪で入念に裏取りをしていった。記事を載せるタイミングも含め、万全を期して出したのが、あの記事だったというわけです」
もっとも、文書を見せた側の大阪地検にもそれなりの思惑があったことは否定できない。
「公文書の書き換えは、籠池夫妻の公判が進めばいずれ明らかになることです。しかし、今ここで見逃してしまえば“検察まで安倍を守った”と非難されかねず、結果、国民の信頼を根底から裏切ることになってしまう。その一方で、内閣人事局を牛耳る官邸は検察人事にまで口を挟んでいる。検察の中に“アベ、なめんなよ”と不満をため込んでいた分子がいて、いわば冷静に暴発したということでしょう」(前出の幹部社員)
スクープが生まれるのはいつもそう。出す方と受ける方、その利害が一致したときである。 
今井直哉首相秘書官こそ改ざん問題で喚問すべきキーマン 3/23
闇が深い森友学園への国有地売却をめぐる決裁文書の改ざん問題。
国税庁の佐川前長官の証人喚問が27日にあるが、真に喚問すべきキーパーソンは他にいる。
「恐らく、全容を知っているのは政務の首相秘書官を務める今井尚哉氏だろうね」(自民党ベテラン議員)
安倍首相の信頼が厚く、官邸を取り仕切って“陰の総理”とも呼ばれる今井氏。佐川氏とは、省を超えて親しい同期入省組でもある。
「官邸関係者に聞いたのですが、森友問題は政務案件なので、今井氏と佐川氏が国会答弁をすり合わせていたはずだという。場合によっては、官邸内で安倍首相も同席して行われたといいます。改ざんについても何か知っている可能性が高い。国有地売買の経緯でも、今井氏の関与が感じられる。昭恵夫人付だった谷査恵子氏の上司が今井氏なのです。真相究明には、今井氏の証人喚問が不可欠でしょう」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
谷氏は、98年にノンキャリアとして経産省に入省。13年から15年末までの3年間、「内閣総理大臣夫人付」として昭恵夫人の“秘書役”を務めたが、昨年の国会で森友疑惑がはじけると、在イタリア日本大使館の1等書記官に異動してしまった。
15年、森友学園の籠池前理事長が昭恵夫人の留守番電話に国有地取引に関するメッセージを残したところ、谷氏から電話があり、要望を書面で送るよう言われたという。籠池氏が払い下げに関する要望を書いた手紙を送ると、谷氏がファクスで回答してきた。そのファクスが、昨年の証人喚問で示されたものだ。〈財務省本省に問い合わせた〉〈予算措置を行う方向で調整中〉〈昭恵夫人にもすでに報告している〉などと書かれていた。
「谷さんが財務省国有財産審理室の田村室長に問い合わせて回答をもらったと書いてありましたが、霞が関の常識からいって、ノンキャリの彼女が格上の室長に直接問い合わせるなんてあり得ない。谷さんの上司にあたる今井氏の力が働いていると考えるのが普通です」(経産省関係者)
今井氏も谷氏も公務員だから、証人喚問に支障はなかろう。 
昭恵夫人と常に行動を共にしていた谷氏は、森友学園での講演にも同行している。昭恵夫人が本当に100万円を寄付したのかどうかも、彼女なら知っているはずだ。 
地検聴取は“口封じ”の恫喝か 佐川氏に喚問で逆襲の可能性 3/23
政権による“口封じ”のメッセージではないのか。森友学園の国有地払い下げをめぐる財務省の決裁文書改ざん問題で、大阪地検特捜部が佐川宣寿前国税庁長官を虚偽公文書作成罪の可能性を視野に任意聴取する方針、と報じられた。佐川前長官は27日に衆参予算委で証人喚問が決まったばかり。このタイミングで特捜部聴取の報道が表面化したのはいかにも怪しい。佐川前長官が証人喚問で「刑事訴追の恐れがあるので証言を控える」とダンマリを貫くことにわざわざ“お墨付き”を与えたようなものだからだ。
佐川喚問の焦点は、なぜ決裁文書が改ざんされたのかの一点に尽きる。「関わっていれば総理も国会議員も辞める」と断言した安倍首相の答弁がきっかけになったのか、誰がいつ改ざんを指示したのか、政治家の関与はあったのか――などだ。
すでに政府、与党からは「佐川首謀説」が盛んに流されているが、佐川前長官が全ての罪をかぶるのか、それとも不透明な払い下げの理由を含めて一切合切の真相を明かすのかによって安倍政権に与える影響は全く違う。
政府与党は佐川前長官には何が何でも黙っていてほしいに違いない。地検特捜部の聴取報道は「国会で全てを話したら森友の籠池前理事長と大阪拘置所でご対面になるゾ」という政権側のドーカツとも受け取れるのだ。
佐川前長官の懊悩する姿が目に浮かぶが、しょせんは我が身かわいさの政権だ。忠誠を誓ったところで何の意味もない。前川喜平前文科次官も「週刊朝日」(3月30日号)でこう言っている。
〈私も(略)文科省の天下り問題で国会に参考人招致されたときは、まだ役人体質を引きずっていた。政権を守るために忖度もしなければならないと思っていた。でも、そうした一切の未練が吹っ切れたのが、読売新聞の記事。『官邸はこういうやり方をするのか。ならばもう何の気遣いもいらない』と、逆にすっきりした。だから佐川氏も本当のことを言えば、楽になれる〉
読売の記事とは、「出会い系バー」に通っていたと批判されたあの記事のことだ。
近畿財務局に森友との交渉記録の開示を請求してきた上脇博之神戸学院大教授はこう言う。
「証言拒否はやむを得ないとはいえ(連発すれば)『関わっていたのではないか』と国民は不審に思うでしょう。ただ、答弁内容を誰かとすり合わせしたのかや、指示があったのかについては犯罪の嫌疑とは直接関係がないため、答えられるはず。公文書廃棄や改ざん問題前の売買の経緯についても、自身への告発とは関係がないために証言拒否できないと思います」
旧大蔵省に入省する直前の佐川前長官が新潮社の写真週刊誌「フォーカス」に登場したのは1981年12月。〈この秋、大蔵省が採用を決定した役人のタマゴは27人〉と題した記事で、佐川前長官は〈大学では高橋和巳を読んだ〉と紹介されていた。高橋和巳といえばエッセーの「孤立無援の思想」が有名。高橋を愛する佐川前長官なら、悪辣政権と対峙して〈孤立無援の立場に固執〉するに違いない。洗いざらいブチまければ国民は拍手喝采だ。官僚としての誇りを取り戻す「逆襲」である。 
 3/24

 

森友文書の改ざん問題、野党側が第三者委の調査を要求 3/24
財務省が学校法人・森友学園(大阪市)との国有地取引に関する公文書を改ざんしていた問題で、真相究明を財務省だけに任せず、外部の人を含めた第三者委員会で調べるべきだとの意見が野党などから出ている。過去の不祥事では政府が第三者委を設置して調べたケースもあるが、財務省は検察が捜査中であることを理由に否定的だ。
「民間企業、商工中金の不正融資でも第三者委があった。発足させる考えはないのか」。22日の参院財政金融委で民進党の古賀之士氏はこうただしたが、財務省の矢野康治官房長は「捜査当局による捜査が究極の第三者による調査」と述べ、これを拒否した。古賀氏は「調査の経緯を公開することも大切だ」として中間報告も求めたが、矢野氏は「できるだけ早く一括して責任ある報告をしたい」と応じなかった。
財務省では「秘書課と監察官室の合同チーム」(矢野氏)の十数人が関係職員から聞き取りを進めているが、「本人は地検の(捜査)対象で、しゃべることはなかなか難しい」(麻生太郎財務相)といい、調査には限界がある。 
「国益」より「私益」優先させる輩とは 3/24
 森友改竄、資料読めば明白な安倍首相周辺「関与なし」
学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題が発覚し、安倍晋三内閣の支持率が急落した。
共同通信社が17、18両日に行った世論調査では、支持率が前回調査から9・4ポイント下落して38・7%、不支持率は9・2ポイント増の48・2%となり、支持と不支持が逆転した。
アンケートや世論調査は誰が、どんな方法で、何を聞くかなどで結果は大きく変わる。
例えば、積極的にネット情報を収集する「メディアリテラシーの高い人々」は、今回の一件で、安倍内閣に退陣を求めたりはしていない。
ネット放送局のAbemaTVの番組に「みのもんたのよるバズ!」がある。17日の放送用に公式ツイッターで2問のアンケートが実施された。それぞれ、約6000人が回答した質問と結果は以下の通りだ。
質問1=「森友文書」の改竄問題で麻生(太郎副総理兼財務相)氏は引責辞任すべきだと思いますか? (1)辞任すべき8%、(2)辞任しなくてよい92%
質問2=佐川(宣寿前国税庁長官)氏だけでなく、安倍昭恵夫人も証人喚問すべきだと思いますか? (1)証人喚問すべき12%、(2)証人喚問しなくてよい88%
今回、安倍内閣支持から「不支持へ転向」したり、「麻生氏は辞任すべきだ」「昭恵夫人を証人喚問すべきだ」と考えた人々は、改竄前と改竄後の比較資料をしっかり読んでいないと思う。
あの資料を読めば、安倍首相周辺や、そのほかの政治家が国有地の価格に影響を与えておらず、加えて、財務省の文書改竄にも関与していないことは明白だからだ。
メディアは民間企業なので、「国益」よりも「私益」を追求する。ジャーナリストが道徳や倫理を失えば、敵国と通じたり、虚偽情報すら平気で流すことは、歴史が証明している。
だから、米国では高校1年生になると「プロパガンダ」について授業を受ける。メディアに簡単に操られる人間は「民主主義国家のお荷物」になるからだ。日本には「お荷物」が多いようだ。
某大手メディアがサイトに載せた資料の解説文や、週刊誌の記事を読んだが、「曲解」に驚いた。煽り記事を書かないと読者にウケないと判断したのだろう。だが、記事のレベルの低さに愛想を尽かされることを心配すべきだと感じた。
朝鮮半島情勢が大きく動き、中国の習近平国家主席は独裁権力を強化し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は4期目に入った。ドナルド・トランプ米大統領や、インドのナレンドラ・モディ首相らの絶大な信頼を得る安倍首相に「内閣総辞職すべきだ」などと主張する政治家は、与野党問わず「国益」より「私益」を優先している。まったく情けない。 
安倍晋三首相が財務省の決裁文書改竄でおわび 「全容解明し、二度と起こらぬよう組織を立て直す」 3/24
安倍晋三首相は24日午後、党本部で開催された全国幹事長会議で挨拶し、学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる財務省の決裁文書改竄問題について「行政の長として責任の重さを痛感している。国民に深くおわび申し上げる」と述べた。また、憲法改正については「しっかり結果を出すため、最終的な議論を積み重ねなければならない。私たちの世代でこの課題を解決したい」と強調した。挨拶の詳報は次の通り。

自民党総裁の安倍晋三です。本日はお忙しい中、全国各地域でしっかりと自民党を支えていただいている中心的存在の幹事長の皆さまにお集まりをいただいたこと、お礼を申し上げます。
まず、財務省の決裁文書書き換え問題をめぐり、皆さまには大変ご心配をおかけしています。この問題によって、国民の皆さまの行政に対する信頼を揺るがす事態となっており、行政の長として責任の重さを痛感している。行政全般に対して最終的な責任は内閣総理大臣たる私にあります。改めて、国民の皆さまに深くおわび申し上げたいと思います。なぜこんな問題が起こったのか。徹底的に明らかにし、全容解明し、二度と起こらないように組織を根本的に立て直していく決意です。冒頭、そのことをお約束したいと思います。
さて、昨年の衆院選は、皆さまに力強いご支援を賜り、過去3回の衆院選で最も高い得票を選挙区、あるいは比例区でも獲得し、圧勝し、そして政権を維持することができました。厳しい戦いでしたが、各地域で本当に奮闘していただいた皆さまに改めて衷心よりお礼を申し上げる。
自民党は約束したことは必ず実行してきた政党です。それが政権与党としての矜持でもあります。先の衆院選で約束したことを一つ一つ実行していくことで国民の皆さまの信頼を勝ち得ていきたいと決意しています。
少子高齢化社会にしっかりと対応していく。伸びていく社会保障費に対応していくためには、経済を成長させ、財源を賄わなければなりません。われわれは、「3本の矢」の政策によって、この5年間で経済を1・7%成長させることができた。これからもしっかりと「生産性革命」「人づくり革命」を進めていくことで、経済を成長させ、この伸びていく社会保障費の財源を確保していきたい。こう思っています。同時に社会保障制度を全世代型の社会保障制度に変えていく。若い皆さん、子供たちにしっかりと投資していく考えです。
もう一つの国難である北朝鮮の脅威です。来月には南北首脳会談が予定され、その後には米朝首脳会談が予定されいます。北朝鮮側から話し合いを求めてきた。これは私たちがしっかりと、断固たる決意で臨んできたことによって、北朝鮮側から話し合いを求めてきたわけです。これからも北朝鮮が具体的な行動をとるまで、しっかりとこの最大限の圧力は維持していかなければならない。そして絶対に抜け道を許してはならない。これは日本の基本的な方針であり、日本が国際社会をリードしてきたわけであります。今後もその方針は揺るがないということを改めて申し上げたいと思います。
その上で、来月、トランプ米大統領と首脳会談を行い、日本の安全のために核問題、ミサイル問題、そして何よりも拉致問題。南北首脳会談、初めて行われる米朝首脳会談において、こうした問題がしっかりと前進するように私も全力で働きかけていきたいと考えています。
今後、さまざまな課題があります。その大きな課題の一つが憲法の改正です。4項目の憲法改正の議論をずっと重ねてきた。われわれはお約束したことを実行する、結果を出していく政党です。この問題でしっかりと結果を出していくため、さらに成案を得るために、最終的な議論を積み重ねていかなければならない。
まさに結党以来の自民党の課題であり、今を生きる私たちの世代でこの課題を解決したい、一つの結果を出したいと決意しているところです。そのためにも、党が一致結束して向き合っていくことが大切ではないか。もちろん、その他にもさまざまな課題があります。そうした課題に、今後とも皆さまとともに取り組み、結果を出していきたい。
改めて本日、大変お忙しい中、お集まりいただきました皆さまにお礼を申し上げ、そして、日頃の自民党各支部の活動に対してお礼を申し上げ、自民党総裁としての挨拶とさせていただきたい。本日は誠にありがとうございました。 
昭恵氏の影響「総理しか説明できない」 小泉進次郎氏 3/24
(森友学園に関する公文書を財務省が改ざんした問題について)私はこの問題については自民党の議員という意識で話していない。いち国会議員だと思っています。国民の皆さんから選挙で負託を受けて届けてもらった国会でこの約1年間、真実とは違う文書で行われていた。国民の皆さんが怒るのは当然だし、党なんて関係ない。(佐川宣寿・前国税庁長官の証人喚問は)本当にやるべきですよ。知りたいんだから、何でこんな事が起きちゃったのか。(野党が求める安倍昭恵氏の証人喚問の必要性を問われ)皆、思うところはありますよね。私が去年の選挙で言ったことは、見ていただければ分かるんじゃないですか。「これを説明できるのは(安倍晋三)総理しかいない」って私、去年の衆院選で言いました。総理しか説明できないもの、ありますよね。(横須賀市内で開かれた国政報告会の後、記者団に)  
籠池被告、昭恵氏「いい土地」発言認める 3/24
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざん問題で、野党3党の衆院議員は23日、大阪拘置所(大阪市都島区)で勾留中の前理事長、籠池泰典被告(65)=詐欺罪などで起訴=と接見した。籠池被告は、改ざん前の文書にあった安倍晋三首相の妻昭恵氏の「いい土地ですから、前に進めてください」との発言について「間違いない」と強調。国との交渉について昭恵氏らに逐一報告していたという。
勾留期間が約8カ月に及んでいる籠池被告と接見したのは、立憲民主党の川内博史氏、希望の党の今井雅人氏、共産党の宮本岳志氏。拘置所内で約45分間、昭恵氏との関わりを中心に聞き取り、その後、報道陣の取材に応じた。
財務省が公表した改ざん前の決裁文書によると、籠池被告は2014年4月、同省近畿財務局から国有地を借りる際の交渉で、昭恵氏と撮影した写真を提示。「(昭恵氏から)『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉をいただいた」という籠池被告の発言が記載されていた。安倍首相は昭恵氏の発言内容を否定している。
接見した議員らによると、籠池被告は当時、昭恵氏を大阪府豊中市の小学校予定地に案内。昭恵氏から「いい田んぼができそうですね」と言われ、「学校の建設予定地です」と答えると、「いい土地ですね。ぜひ前に進めてください」と言われたという。
また、国と学園が16年3月、地中のごみについて協議した際の音声データについても言及。「(6月の)棟上げの時に首相夫人が来られる」との籠池被告の発言について、安倍首相は「招待状もないし、行く予定もなかった」と否定している。籠池被告は接見で「昭恵氏から『ぜひ出たい』と言われた。その後は連絡がつかず、正式には呼んでいない」と説明した。
一方、ごみを試掘した業者が、籠池被告らの働きかけで虚偽の報告をしたと大阪地検に証言していることについても議員が尋ねたが、籠池被告は反応を示さなかったという。
籠池被告は弁護人以外との接見を禁じられているが、野党議員が接見禁止の一部解除を申請し、大阪地裁が22日に認める決定を出していた。26日には民進、自由、社民の参院議員も接見する。 
身の安全か情報源か 籠池被告「長期勾留」に飛び交う憶測 3/24
「ちょっと痩せていたかな」「お元気そうではあった」――。
23日、野党議員と面会した森友学園の籠池泰典前理事長。昨年7月に逮捕されてから、8カ月も大阪拘置所に勾留されたままだが、面会した野党議員によると、元気だったという。
拘置所暮らしが長くなり、拘禁反応も心配されたが「記憶もハッキリしているし、ハキハキしゃべっていた」そうだ。
いずれにしろ、逃亡の恐れも、証拠隠滅の恐れもない籠池前理事長を拘置所に閉じ込めておくのは、人権問題だ。だが、意外な見方が囁かれている。籠池前理事長の“身の安全”を守るために、拘置所に入れているのではないか、というのだ。
「籠池さんがシャバに出てきて、ベラベラしゃべると困る人間がいるのは間違いないでしょう。心配なのは、はね返り者による軽挙妄動です。安倍政権が閉じ込めているのではないかという見方が根強いですが、むしろ当局が籠池さんの身を守るために拘置所に入れているのではないか、という臆測が流れています。籠池さんは、拘置所の中でヒドイ扱いを受けているという話も流れてきません」(政界事情通)
少なくとも、検察サイドが安倍政権に忖度する可能性は高くないという。むしろ、人事に手を突っ込まれてグチャグチャにされたため、現場は安倍政権に反感を持っているとみられている。
検察は、籠池前理事長をネタ元にしているのではないか、という見方も浮上している。
「大阪地検が財務省に対してカンカンになっているのは間違いないでしょう。なめたことに、検察に対してまで、改ざん文書を提出しましたからね。背任や公用文書等毀棄で財務省を捜査している検察は、手心を加えないでしょう。国有地を8億円もダンピングした裏で、なにがあったのか、全容を解明するはずです。当然、首相夫人の昭恵さんはキーパーソンです。本当に、籠池さんに100万円を渡したのか、国有地の貸し付けや売却に関わったのか。真相を解明するために、籠池さんを情報源にしてもおかしくありません」(司法事情通)
籠池前理事長の発言は、あとからテープなどで正しかったことが証明されるケースが多い。真相解明のために、野党は何度でも籠池前理事長と面会した方がいいのではないか。 
昭恵氏、当面は活動自粛か=気をもむ政権、野党の追及警戒 3/24
学校法人「森友学園」への国有地売却問題でキーパーソンとなっている安倍晋三首相の昭恵夫人に対し、当面の活動自粛を求める声が政権内で強まっている。土地取引への昭恵氏の関与を疑う野党が攻勢を強めており、野党に追及材料を与える可能性を極力排除したいとの思いがある。
「昭恵氏はかなり(土地)取引のことは知っていたのではないかという印象を受けた。話を聞かないといけない」。希望の党の今井雅人衆院議員は23日、大阪拘置所に勾留中の学園前理事長の籠池泰典被告との接見後、記者団にこう強調した。
昭恵氏は学園が開設を目指した小学校の名誉校長に一時就任。野党は昭恵氏と学園の関係が、学園の土地取引に有利に働いた可能性があるとみて昭恵氏の証人喚問を要求している。
昭恵氏は奔放な性格で知られる一方、言動の軽率さも指摘される。財務省が土地取引の決裁文書改ざんを認める前日の11日、昭恵氏のフェイスブックに投稿された「野党のバカげた質問ばかりで、旦那さんは毎日大変ですね」とのコメントに、昭恵氏のアカウントから「いいね!」ボタンが押された。その後、昭恵氏が経営する東京都内の居酒屋に脅迫文が複数届き、自民党幹部は「フェイスブックはやめさせた方がいい」と話す。
17日には愛知県内の障害者福祉イベントに出席。その際、首相周辺から、森友問題に触れないことやマスコミ取材に応じないとの条件が付き、現在はイベントなどへの参加について、そのたびに首相の了承を得ることにしているとされる。18日に予定していた佐賀県内のマラソン大会参加は見送った。
「公の場での活動は当面自粛するだろう」。首相周辺はこう語り、事態の沈静化を期待している。 
 3/25

 

小泉進次郎氏、昭恵夫人喚問に「思うところある」 3/25
安倍晋三首相は24日、地方組織の幹部らを集めた党会合で、森友学園をめぐる財務省の文書改ざん問題について謝罪した。昭恵夫人の問題には触れなかった。来月予定するトランプ米大統領との日米首脳会談の時期を「来週」と述べ、訂正するひと幕も。来週は佐川宣寿・前国税庁長官の証人喚問というヤマ場。外交に逃げたい? はやる気持ちだったのだろうか。一方、同党の小泉進次郎筆頭副幹事長は、夫人の証人喚問に関し「みんな、思うところはある」と含みを残した。
小泉進次郎氏は24日、横須賀市で取材に応じ、文書改ざん問題をめぐる安倍昭恵夫人の証人喚問の必要性を問われ、「まあ、みんなね、思うところはありますよね」と含みを残し、「総理しか説明できないことがありますよね」と述べた。昨年の衆院選全国遊説で、「疑念を払拭できるのは総理しかいない」と訴えており、「私が昨年の選挙で言ったことを見ていただければ分かる」と述べた。夫人の声を国会で“代弁”する首相に、説明責任を果たすようあらためて求めた形だ。一方で、党幹部の1人でもある進次郎氏が夫人の国会招致について否定しなかったことについては、波紋を広げそうだ。
佐川氏の証人喚問については「やるべきだと、ずっと思ってきた。みんな佐川さん、佐川さんと言ってきた。佐川さんに話を聞かないと」と述べ、「政府が国民全体にうそをついた。国民の怒りは当然で、与党野党は関係ない。なぜこんなことが起きたのか、本当に知りたい」と述べた。 
進次郎氏 昭恵夫人喚問否定せず「みんな思うところはある」 3/25
自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長は24日、森友学園問題を巡る安倍昭恵首相夫人の証人喚問の必要性について問われ「みんな思うところはある」と否定しなかった。「安倍晋三首相しか説明できないことがある」とも強調した。神奈川県横須賀市で記者団の質問に答えた。自民党が昭恵氏の喚問を拒む中、小泉氏の発言ぶりが波紋を広げる可能性がある。
文書改ざんに関し、小泉氏は「政府が国民全体にうそをついたということだ。怒りを持って追及していく。与党も野党も関係ない」と指摘した。
27日に衆参の予算委員会で実施される佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問には「何を言って何を言わないか、まずそれを見なければいけない」と注視する考えを示した。
一方、安倍首相はこの日、党本部で各都道府県連の幹部が集う全国幹事長会議に出席。財務省の決裁文書改ざんについて「行政の長として責任の重さを痛感している。国民に深くおわび申し上げる」と陳謝した。これに先立ち、二階俊博幹事長も関連会合で「遺憾だ。大変申し訳なく思う」と述べた。
統一地方選を19年春に、参院選を同夏に控えているだけに、会合を終えた全国の地方組織幹部からは不満の声が漏れた。大阪府連幹部は「選挙に大いに影響がある。仲間が存分に戦えるよう十二分な対応をしてほしい」と要望。別の県連幹部も選挙への影響を懸念し「野党議員よりも率先して問題解決に取り組むべき」「とにかく早期決着を望む」などと危機感を募らせた。
地方組織幹部から不満が出たことについて、横須賀市から党本部に移動していた小泉氏は「自民党にはいつもいろんな意見がある」と淡々と語り、帰りの車に乗り込んだ。 
財務省がひた隠す“闇”の相談メモ 昭恵氏証人喚問は不可避 3/25
やっぱりキーパーソンは昭恵夫人だ。23日、野党議員が大阪拘置所に約8カ月間勾留されている「森友学園」前理事長の籠池泰典被告と接見。昭恵夫人とのやりとりを明かした籠池被告の証言はヤケにリアルだった。さらに、財務省がまだ開示していない「相談メモ」には、昭恵夫人の名前が記されているとみられている。昭恵夫人の証人喚問は、もはや不可避だ。
野党議員に明かされた籠池氏の証言は事細かで、実にリアリティーのあるものだった。
「いい田んぼになりそうですね」――。森友学園の小学校予定地を籠池氏と共に視察した昭恵夫人がそう言うと、籠池氏は「いやいや、ここは小学校の建設予定地ですから」と返した。すると、昭恵夫人は、「いい土地ですから、前に進めてください」と口にしたそうだ。
小学校の棟上げ式については、昭恵夫人から「必ず行きます」と声をかけられたものの、日付までは詰め切れなかったという。
「いい土地ですから」発言について、安倍首相は「妻に確認したが、そのようなことは申し上げていない」と答弁したが、昭恵夫人が関与していた疑いは深まるばかりだ。客観的に見て、籠池氏の証言の方が真実味がある。
そればかりか、財務省内には、昭恵夫人の関与を疑わせる、まだ明らかになっていない“闇”の文書が存在するのだ。
財務省が12日に開示した改ざん前の決裁文書、「承諾書の決定について」と題された文書には、近畿財務局と小学校用地のある豊中市との協議結果が記され、〈※H(平成)26(2014年).4.28〜H26.5.23 本省相談メモ、法律相談結果参照〉と注釈されている。
14年4月28日といえば、籠池氏が近畿財務局との打ち合わせで、昭恵夫人と籠池夫妻とのスリーショット写真を提示し、「昭恵夫人から『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉を頂いた」と発言した当日である。
近畿財務局はその日から約1カ月間、一体何を「本省と相談」したのか。極めて怪しい「相談メモ」だが、このメモは12日に開示された決裁文書には添付されなかった。
これを問題視した共産党の辰巳孝太郎衆院議員は、20日の衆院予算委でメモを開示するよう財務省に求めたが、太田充理財局長は「存在を確認できない。確認作業を進める」と曖昧な答弁に終始。いまだに開示されていない。メモには昭恵夫人の関与を示す重大な事実が書かれている可能性がある。何しろ、籠池氏が昭恵夫人とのスリーショット写真を見せた直後のメモなのだ。辰巳議員はこう言う。
「これまで開示されてきた財務省の文書を見ると、近畿財務局は資金が乏しく実現性が薄い森友学園の事業計画に難色を示していたことが分かります。しかし、14年4月28日に籠池氏に写真を提示され、昭恵夫人の発言を紹介されて以降、百八十度、態度が変わった。異例の『売り払いを前提とした貸し付け』にも『協力する』とまで言ったのです。メモには、籠池氏の後ろに昭恵夫人がいることを示す文言が記載されているのかもしれません」
不自然なのは、財務省が公開した決裁文書に、昭恵夫人付の政府職員・谷査恵子氏の名前が一切出てこないことだ。谷氏は、国有地払い下げについて財務省に照会していたことが明らかになっている。
相談メモ以外にもまだまだ“闇”の文書が存在するのではないか。やはり、昭恵夫人を証人喚問し、真実を話してもらうしかない。 
決裁文書改ざん問題の議論への違和感 3/25
最近の森友学園への国有地売却に関わる決裁文書の改ざん問題は、行政組織の在り方や近代官僚制の根幹をも揺るがしかねない大問題だ。だが最近のメディアなどの行政や政治に対する論点や議論には、大いに違和感を覚える。行政は、中立性を守り、政治の影響を受けてはならないという。行政は、政治の圧力に屈せず、政策を行うべきだ等の指摘だ。
よくよく思い出してもらいたいが、実はそれらは非常におかしな議論だ。本記事では、その点について論じていきたい。
1990年代以前は、行政中心あるいは行政主導で政策形成がなされた。だが、80年代後半以降は、行政機構の様々な問題が起き、弊害が語られ、行政が中心の政策形成は厳しく非難・批判されてきた。また、グローバル経済の進展をはじめとする社会や世界の大きな変化の中、縦割りで省益中心主義かつ前例中心主義で、政策形成に時間がかかる従来の行政を中心とした政策形成(注1)では対応できないと社会的にいわれるようになった。
そのような状況を社会的背景として、90年代以降、そのような仕組みを変えるべく、政策形成における政治主導、官邸主導が実現できる、政治改革や中央省庁の再編、公務員制度の改正等々がなされた。つまり、それまでは行政が、「中立性」の名のもとに、政治の介入に難しく、ある意味で独走的に政策をつくっていた。だが、その弊害や問題が大きくなったので、政治特に首相・官邸が行政をコントロールし、より機動的で、全体としてより有効な政策形成ができるようにしようという改革がなされ、今日に至っているのである。
PHP総研が、2017年5月に発表した、バブル崩壊以降の政治・行財政改革の成果を解剖した報告書「『日本国』の経営診断」には、次のように書かれている。
○ 「選挙制度改革ならびに行政制度改革が主唱の指導力を強化させ、財政のかじ取りにも強い権力をもたせた。」(p2)
○ 「強いリーダーシップのもとで政策本位の政治を進めていると考えられる」(p27)
○ 「首相の人事を通じてのリーダーシップはあきらかに強化された。これらはまた財政を含め政策の決定ならびに執行についても、首相にとってはこれまでにない強い指導力は発揮できる環境がつくられたことを意味する。」(p31)
そのように、様々な改革の結果、当初期待された政治主導(特に首相主導)の政策形成の仕組みがある程度実現されるようになったということができよう。そこでは、政治の力が行政に対して強化されたが、その分だけ当然に政治の責任も大きくなることになる。
そのような中で、今回のような事件が起きたのである。現在の政治主導、首相主導の仕組みにおいては、政治が行政をコントロール仕組みができている。それは別言すれば、行政は政治の影響を受けるようになっており、政治に反して中立性(注2)を保持することができ
ないようになっているのである。またメディアも社会も、この何十年にもわたり、そのようになるべきだと主張し、それが実現したはずだ。ところが、今回の事件が起きるや否や、行政は中立であるべきだと主張する。過去の問題のあった仕組みに戻せと、メディアも社会も大合唱しているようなものだ。それでは議論がおかしくはないだろうか。
以上のように考えていくと、今回の事件は、政治主導・首相主導が実現した現在、政治が行政のしたことを知らなかったというロジックは本来通用しない。行政が問題だとするは、それは正に政治の責任になると考えられる。
他方で、今回の事件は、この2,30年間の政治改革・行政改革における試みにおける、次のような問題と課題を提示していると考えられる。
それは、政治や社会の制度の設計の場合には、何らかのカウンターとなる存在が絶えず生まれるようにしておくべきだということだ。それと権力の側との均衡があることが、権力の緊張と規律を生み、より適正に制度や権力などが機能することになるといえよう。
先述したように、現在の日本の政治制度などは、政治特に首相に強いリーダーシップと自由度を付与した。今回の事件は、現在のような1強多弱の状況では、その制度では、緊張感は生まれず、忖度も含めた、なんでもありの状況が生まれる危険性があるということを示しているといえるのである(注3)。
またこれまでに実現してきた小選挙区制や政治主導は、時代の要請であったと思う。だが、その仕組みから生まれ、行政を政治主導できる人材の質およびその質の向上のための仕組みについては、これまで必ずしも十分に考察されてこなかった(注4)。そして、政治の力が強化される分、政治の側の自制や自己コントロールも必要になる。その意味では、そのような自制(心)を有しながらも、より有効な政策づくりのできる人材の発掘・育成の問題への考察が不十分であったといえる。しかも、この数十年の政治的変化の中で、多くの政治人材は膨大に浪費されてきている。そのために、現在の与野党ともにおいて、実際政治人材の不在や不足の感を免れない。
小選挙区制度の中で、従来の派閥を中心とした人材育成の仕組みに代わる政治人材の発掘・育成の仕組みづくりがなられることが必要であろう。なお、この問題は、小選挙区制における政党の在り方にもつながる問題・課題である。
最後に、国民・有権者も、もっと真剣に政治に向き合うべきだろう。議員・候補者は、自分たちが考えている以上に、国民・有権者の意向や考えを気にしている(注5)。その点からすると、国民・有権者が、議員らの行動や発言にもっと注視し、監視していくことを、彼らに感じさせるべきだ。つまり、私たち国民・有権者が、もっと政治や政策について考え、機会があれば(その機会は、自分でつくれることも多い)、自分の考えを議員らに伝え、自分達が彼らをキチンと監視、モニターしているということ(そしてイザという時は、選挙や行動などで重要な意思表示をする)を示すべきだということである。それらの行動こそが、正にも国民・有権者がその国や地域の主権者であるという民主主義の原点だということができる。
これまでから述べてきたことからも分かるように、今回の事件に関しても、付け焼刃的あるいは近視眼的に考えたり、議論をするのではなく、日本におけるこれまでの政治や民主主義における失敗の含めた経験として、そこから学び、日本の新しくより進化・深化した政治や民主主義の構築に活かしていくことが必要だといえる。

(注1)現在も、実態上は行政中心、行政依存の政策形成であるという実態は変わっていない。
(注2)この「中立性」も、本来おかしな議論である。そもそも政策に、中立な政策などは実は存在しない。いかなる政策も何らかの政治的価値観に基づいてつくられている。その意味で、政策においては、「独立性」は存在しても、「中立性」というものは存在しないのである。行政であれ、何らかの政策を行うということは、当然「中立」な立場で行動していないことを意味する。その意味からも、行政の「中立性」の議論は的外れなものであると考える。
(注3)本記事は、このカウンターを考察するものではないので、どうすればそのカウンターがつれるかについて論じないが、英国の野党の政策形成力を高め政権交代を起こしやすくする「ショートマネー」、複数の政策シンクタンク(民間非営利独立型)の設立などもそのための有力な方策であろう。
(注4)拙記事「この20数年の改革で見過ごしてきた、もう一つのこと」参照。
(注5)トランプ抵抗のための市民行動マニュアル(指南書)である「インディビジブル(英語ではIndivisible)」は、米国のものだが、日本の政治のコンテクストにおいても同様な議員の行動や考え方、十分に機能する有権者から議員への働きかけのノウハウが満載であり、私たち国民・有権者が議員に働きかける行動を考える際の参考になる。
○ 参考 / この20数年の改革で見過ごしてきた、もう一つのこと 2017/6/6
先の記事「『日本国』の経営診断…「経営」こそが、今の日本のキーワード」において、PHP総研が『「日本国」の経営診断』というタイトルの報告書を公表し、その中では、バブル崩壊以降の政治・行政改革の成果を分析していることを述べた。
その中で、日本は、特に政治や行政では、新しいことをする事業や新しい制度をはじめたり、創ることは好きであるが、その後それらについてほとんど検証したり、評価し、それを改善したり、次の政策づくりなどに活かすようなことがないことなどについても論じた。
実は、日本におけるバブル崩壊以降改革の中で実施されてきていないことがもう一つある。それは、政治家(国会議員)の育成だ。
この20年以上にわたる改革は、大きく分けると2つあった。
まずは、非効率かつ肥大化すると共に、硬直的な縦割りで時代の要請に応じ難くなった行政を改革し、コントロールすることであった。そのために、行政改革、中央省庁の再編、公務員制度改革、郵政民営化、道路公団民営化、三位一体改革、行政事業レビューなどの改革が行われた。
また行政組織、官僚機構は、継続性を重視し、積み上げ方式で予算編成や政策形成等を行うために、今日のような社会や時代の大きな変化に対応しにくい。それに対しては、政治による大きな変化が可能になる制度、全体感を持ちやすい仕組み、政治的リーダーシップを発揮しやすい仕組み等が必要であるとされた。そこで、小選挙区制度の導入、内閣府の新設、政治指導による行政のコントロールの仕組み(たとえば政治三役、国会答弁の仕組みの変更など)の導入、官邸主導により首相のリーダーシップを発揮しやすい仕組み(たとえば官邸機能の強化、経済財政諮問会議や国家戦略室など)の制度改革が行われたのである。その結果、報告書にも書かれているように「政治・行政両制度において、大胆な政策転換を可能とする基盤はできた」が、他方「政策の振れ幅が広がった」のである。
以上のように、これまでの改革は、政治が全体感をつかみつつ、行政つまり官僚機構をコントロールし、スピード感を持ち、時代や社会の要請に応じた、政策や社会・政治的方向性を打ち出せるようにしてきたということである。またそのことは、要は行政・官僚は悪で、政治は国民の代表であり善だという前提に基づいていたということがいえる。それは、別言すれば、政治に任せておけば全体はうまくいくという性善説である。
ところが、である。最近の若手国会議員にまつわる失言・行動・姿勢・生き方、また国会における大臣や総理等の言動等々を見るにつけ、聞くにつけ、政治に物事を任せておけばそれでうまくいくというのはどうも間違いだと考えないわけにはいかない。そして、よくよく考えてみると、この20数年間の改革では、全体や行政・官僚をコントロールし、マネージする政治の側の質の担保や向上に関しては必ずしも考えてこなかった。否、まったく考慮してきていないことがわかる。
政治も、人間によって行われる限りは、その質の担保や向上の点を十分に対応しない限りは、それがより有効に機能しうる制度をつくっても、良好かつ有効に機能するわけがないのだ。特に小選挙区制度の導入により、従来所属議員の質の担保および向上の役割を担ってきた派閥もその役割を著しく低下してきている。その課題に対応し、補完できる機能や役割が、政党にも国会等にも実際どこにも生まれてきていないのだ。
筆者は、個人的には、その問題・課題こそが、この20十年以上にわたりあの手この手を変えて繰り返し改革が行われてきたが、報告書は指摘するように「それぞれの改革には一定の効果は認められるが、全体としての経営状況は予断を許さない」という状況を生み出してきている問題の根幹であると考えざるをえないのである。 
安倍総理は他人事 安倍昭恵首相夫人を喚問せよ 3/25
佐川前理財局長の喚問は決定されていますが、安倍昭恵首相夫人の喚問は自民党、公明党が拒否しています。この拒否に道理はありません。安倍氏を守るためであって、全容が解明されたら困るということが露骨に見て取れます。
その安倍氏ですが、何と「全容解明」など言っています。
「安倍晋三首相が財務省の決裁文書改竄でおわび 「全容解明し、二度と起こらぬよう組織を立て直す」 全国幹事長会議のあいさつ詳報」(産経新聞2018年3月24日)
「財務省の決裁文書書き換え問題をめぐり、皆さまには大変ご心配をおかけしています。この問題によって、国民の皆さまの行政に対する信頼を揺るがす事態となっており、行政の長として責任の重さを痛感している。行政全般に対して最終的な責任は内閣総理大臣たる私にあります。改めて、国民の皆さまに深くおわび申し上げたいと思います。なぜこんな問題が起こったのか。徹底的に明らかにし、全容解明し、二度と起こらないように組織を根本的に立て直していく決意です。」
まるで他人事です。改ざんでは安倍昭恵首相夫人の名前を消し去ったことが問題になっているのに、これほどまで他人事で言えるということ自体が驚きです。佐川氏だけを喚問しても全容解明ができるはずもありません。財務省の調査にあたって第三者による調査も拒否されたままです。
「森友文書「第三者の調査必要」 識者ら指摘 麻生氏は消極的」(東京新聞2018年3月22日)
「だが有識者からは「身内に甘くなりがちな内部の調査では、事実の解明は期待薄」との声が上がる。企業の監査制度に詳しい青山学院大の八田進二教授は「公務員にとって、上司や大臣ら政治家からの聞き取りは困難だ。調査範囲に限界があれば結果の説得力もなくなる」と指摘。企業が不祥事を起こしたときのように、弁護士など第三者チームによる調査が不可欠だと主張する。野党からは国会に調査委員会を設立するよう求める声も出ている。」
当たり前なのですが、直接の「上司」だったり、与党議員が調査を行ったところで、口は割りません。今はやりの「司法取引」の考え方も不可欠です。実際に自らの責任も問われるということになると口は重くなります。特に担当者に対する処分だと言っているのが政権側の姿勢なのですから、改ざんに関わった職員にしてみれば、自分たちがしっぽとして切られるだけになりかねないと危機感は相当に大きいものがあるでしょう。
このように第三者による調査では、調査対象は公表文書では「匿名」でも構わず、また刑事罰や懲戒とはしないということを前提にした聞き取り調査も重要になってきます。少なくとも立場として指示を受ける立場の職員であれば懲戒処分などというのはあまりに酷ですし、それをやったからといって「再発防止」にはなり得ません。
「司法取引」にはえん罪の危険があるですって?
安倍政権によって導入された「司法取引」であり、安倍応援団たちが「司法取引」による解明を批判するとすれば、それはあまりに滑稽なのですが(動機は安倍氏の擁護以外なにものもない。)、それはともかくここでは刑事責任や懲戒処分を目的とするものではなく、「全容解明」こそが目的ですから、えん罪の危険などということは問題にはなり得ません。その目的は政治責任の追求にあります。しかし、実際には「天の声」のような段階に至れば、第三者による調査はたちどころに壁にぶつかります。大物に対する調査は最初から限界があります。
だからこそ安倍昭恵首相夫人を取り巻く人たちの喚問が必要なのです。どちらかだけでもダメです。第三者による調査も証人喚問もどちらも実施されなければなりません。
安倍昭恵首相夫人らを喚問しないで、これで行政の長としてどうやって全容解明ということになるのでしょうか。いずれにせよ、安倍政権では「全容解明」はあり得ません。安倍内閣を倒すことこそ、全容解明の第一歩です。 
佐川氏喚問の焦点 公文書改ざんなぜ 3/25
国有地取引をめぐる財務省の決裁文書(公文書)改ざん事件にまで発展した「森友学園」疑惑で、改ざん当時、財務省理財局長だった佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官の証人喚問が27日、衆参両予算委員会で行われます。改ざんは誰が何のために行ったのか、8億円もの国有地値引き売却にどんな政治的圧力が働いたのか―解明点は山積みしています。
○ 改ざん いつ知った
公文書は「歴史的事実の記録」であり、「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」(公文書管理法第1条)です。それを改ざんすること自体が主権者である国民を欺く行為であり、改ざん後の公文書を国会に提出したことは、行政府が立法府を欺くものです。今回の改ざん事件は「憲法に明記された国民主権と議会制民主主義を破壊する歴史的犯罪行為」(日本共産党の志位和夫委員長)にほかなりません。
ところが、改ざん当事者の政府は、「歴史の偽造という認識はない。由々しき事態」(麻生太郎財務相)という程度のとらえ方です。
改ざん疑惑報道以降の政府の対応には、進んで改ざんの事実を知らせようという姿勢はありませんでした。安倍晋三首相、菅義偉官房長官が、改ざん前文書の一部が国土交通省内に存在することを把握したのは今月6日。財務省側も知っていましたが、「一つの情報」(太田充理財局長)扱いにし、12日の改ざん文書の公表まで国会には改ざん文書の存在の有無も答えず、既に開示されていた改ざん後の文書を平然と出していたのです。
政権ぐるみの改ざん文書隠しのなかで、佐川氏はどうかかわったのかが問われています。
○ 政治からの指示は
「(改ざんは)理財局の一部職員により行われた」「最終責任者が理財局長である佐川だ」―。麻生財務相は、決裁文書改ざんの責任をもっぱら佐川氏だけにかぶせる主張を繰り返してきました。
しかし、公文書を改ざんすることは犯罪行為であり、“省益”にもならない改ざんを官僚が自らすすんで行うとは考えられません。省庁幹部経験者も口をそろえて「役人だけの判断で公文書の改ざんなどできるはずがない。政治からの何らかの指示があったとしか思えない」と指摘しています。
麻生財務相は「佐川にいろんな圧力があったとは全く考えていない」(19日、参院予算委員会)と断言するものの、その根拠は示していません。
佐川氏は、9日に国税庁長官を辞任した際に、福田淳一財務事務次官から聞き取り調査を受けましたが、改ざんの関与について「刑事訴追の可能性もある」ことを理由に一切答えていません。刑事責任が問われる問題を麻生財務相は、佐川氏から直接聞かず、「(改ざんの)文言を見る限りでは、国会の答弁が誤解を受けるとみられたので佐川前長官の関与の度合いは大きかっただろう」と推測で述べているのです。
改ざんに官邸・政治家の関与や圧力はなかったのか、佐川氏はどこまで知っているのか―証人喚問ではこの点を明らかにする必要があります。
○ 改ざんした目的は
改ざんはどのような目的で何のために行われたのかも究明点です。
麻生財務相はここでも「書き換えは、これまでの佐川の答弁が誤解を受けないようにするために行われた」と説明。「(佐川氏の)最終責任になる可能性が大きい」と主張しています。
しかし、安倍首相の進退言及答弁=「私や妻が関係していれば、総理大臣も国会議員も辞める」(17年2月17日、衆院予算委)とのつじつま合わせをしたのではないかとの疑いは濃厚です。日本共産党の辰巳孝太郎議員の追及に対して、財務省の太田理財局長も「総理あるいは大臣答弁もあるので政府全体の答弁は気にしていた」(16日、参院予算委)と、首相答弁の影響を否定できなくなっています。
改ざんした決裁文書からは、安倍首相が出てくる部分1カ所、首相の妻・昭恵氏が出てくる部分5カ所がすべて消されていました。
そもそもなぜ、国会議員でもない昭恵氏の動向が改ざん前の決裁文書に記載されていたのか。日本共産党の小池晃書記局長の追及に、太田局長は「それは基本的に総理夫人だということでということだと思う」(19日、同委)と、昭恵氏に影響力があったことを事実上認めました。
近畿財務局関係者によると、昨年2月の疑惑発覚後から学園との取引が安倍首相夫妻が関わる案件であることは「常識」と受け止められてきました。改ざん前の文書を見ても特別扱いだったのは明らかです。昭恵氏の関与を隠すために改ざんが行われたのではないかを徹底的に明らかにする必要があります。
○ 「適正」だったのか
森友学園への国有地取引の経過について、佐川氏は「法令に基づき適正にやっている」「価格についてこちらから提示したこともない」と国会で答弁してきました。しかし、森友学園を「特例」的に優遇していたことが次々と明らかになっています。
なかでも重大なのが、約8億円の国有地値引きにつながった地中ごみの積算根拠。国交省は、くい打ち部分は地下9・9メートル、それ以外は3・8メートルまでごみが埋まっているとして値引きの計算をしています。ところが、試掘した工事業者が、ごみは実際より深くにあると見せかけた虚偽の報告をしたと証言していることが新たに報道で明らかになりました。
国会でも辰巳氏が、工事業者が国交省に提出した現場写真を提示。工事業者は地下4メートルまで試掘したとしているが、写真のホワイトボードに書かれている深さは3メートルしかないことなどを示し、ごみの積算根拠がデタラメなことを改めて浮き彫りにしました。
さらに、改ざん前の文書では、2015年1月9日に「近畿財務局が森友学園を訪問し、国の貸付料の概算額を伝える」と記載されていました。太田理財局長は「具体的な金額を提示したことはなかった」と事前の価格提示を否定していますが、辰巳氏は独自に入手した籠池泰典被告(当時の学園理事長、詐欺罪で起訴)のメモを暴露。そこには同年1月13日に近畿財務局が貸付料3400万円を「指にて」「暗黙の提示」をしたと記されており、事前の価格提示を否定する財務省の言い分が崩されています。
佐川氏の答弁の中身が改めて問われることになります。

佐川前理財局長の答弁と改ざん前文書
「売買契約の締結に至るまでの近畿財務局と森友学園の交渉記録はございません」(2017年2月24日・衆院予算委)→改ざん前文書で財務局と学園との交渉経過を記述
「すべて法令に基づいて適正にやっているところでございます」(17年2月24日・衆院財務金融委)→改ざん前文書で「本件貸付処理は、特例的な内容になる」と記述
「(15年)2月の国有財産近畿地方審議会の前に私どもが具体的な予定価格とか賃料とか、そういったものを先方に提示することはございません」(17年3月2日・参院予算委)→改ざん前文書で「H27.1.9 当局が森友学園を訪問し、国の貸付料の概算額を伝える」と記述 
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首相、昭恵夫人の説明拒否 森友問題「私が責任持ち答弁」 3/26
安倍晋三首相は26日の参院予算委員会で、森友学園問題に関し、昭恵夫人による説明を拒否する考えを示した。「私がこの場で責任を持って今まで答えている」と述べた。財務省の太田充理財局長は、決裁文書改ざんを誰が指示していたのか現段階では特定できていないとの認識を表明した。佐川宣寿前国税庁長官が指示したかどうかは「今後の調査、捜査を待たなければならない」と語った。
首相は、民進党の増子輝彦氏が昭恵氏の説明責任を求めたのに対し「(昭恵氏に対して)これを聞いてもらいたいと私に言っていただければ、私が答える」と強調した。 
近畿財務局は「安倍昭恵」名を知る前から森友に国有地売却方針 3/26
学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却をめぐる財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題で、森友学園の籠池泰典前理事長が近畿財務局職員に対し、安倍昭恵首相夫人について言及する7カ月前から、近畿財務局が、売却を前提に森友側に土地を貸し付ける方針を固めていたことが25日、決裁文書の記載から分かった。野党は取引や文書改竄の背景に昭恵氏への「忖度」があったとして、27日の証人喚問で佐川宣寿前国税庁長官を追及する構えだが、その根拠は希薄だと言わざるを得ない。
「時系列を見ると、すべて決まった後に昭恵さんが動いた形になっている。それを見ないで『昭恵さんが…』と言うのは政治が取るべき姿ではない」
自民党の竹下亘総務会長は25日、都内で記者団にこう語った。
近畿財務局の決裁文書などによると、籠池氏は平成25年6月、小学校新設のため、国土交通省大阪航空局が所有する大阪府豊中市の国有地購入を検討していることを近畿財務局に伝えた。籠池氏は、購入を前提にした貸し付けを希望したが、小学校の認可権を持つ大阪府は、借地での認可に難色を示していた。
近畿財務局は、森友学園に土地を10年間貸し付けるため、27年2月4日と27年4月30日に「特例承認の決裁文書」を作成し、財務省理財局に提出。この中に経緯が詳述されている。
文書には「本件は、平成25年8月、鴻池祥肇議員(参・自・兵庫)から近畿局への陳情案件」と記載。近畿財務局側が25年9月12日に「大阪府私学・大学課に訪問し、今後の連携について要請」、25年10月30日に「認可の状況について照会」と記されていた。
一方、鴻池事務所の「陳情整理報告書」とされる別のメモには、25年9月9日付で鴻池事務所が籠池氏に「小学校用地の件、先週、財務局より、7〜8年賃借後の購入でもOKの方向。本省および大阪府と話し合ってくれる」と伝えたと記載していた。
このような経緯を追うと、近畿財務局は、籠池氏や鴻池氏側の意向を受け、土地貸し付けに積極的に協力していたとみられる。
昭恵氏に関する記述は、半年後の26年4月28日に近畿財務局側が籠池氏と面談した際の記録として登場する。「安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉をいただいた」という籠池氏の発言を紹介した上で、籠池氏が籠池夫妻と昭恵氏の写真を提示したことが記されていた。
近畿財務局は26年4月15日、小学校設置認可前の土地貸し付けを求める森友学園側に対し、「答申前の契約はできない」としていたが、同年6月2日には「売り払いを前提とした貸し付けについては協力させていただく」と返答していた。
昭恵氏の名が登場するのは、この交渉の最中だったが、近畿財務局は6月以降も大阪府に審査基準を照会するなど働きかけを続けており、昭恵氏の存在を知って方針を急変させた様子はうかがえない。
近畿財務局は27年5月に森友学園と貸し付け契約を結んだ。昭恵氏が小学校の名誉校長に就任したのは同年9月、昭恵氏付政府職員が財務省に問い合わせを行ったのは10〜11月だが、2つの「特例承認」以降の決裁文書に、昭恵氏に関する記載はなかった。 
決裁文書量 通常の3倍 改ざん前 異例、細かく記載 3/26
学校法人「森友学園」への土地売却を巡る問題で、安倍晋三首相の妻昭恵氏や国会議員らの名前が書かれていた改ざん前の土地貸し付けに関する財務省の決裁文書は、通常に比べて極めて詳細で、分量が約三倍だったことが明らかになった。異例の細かさで昭恵氏らの関わりが記された理由について、「(森友への特例的な土地貸し付けが)財務省近畿財務局や理財局だけの判断ではないことを示そうとしたため」との見方が、財務省内部からも出ている。
昭恵氏らの名前が改ざん前に登場するのは、二〇一五年に同省が「三年以内」を原則とする国有地の貸付期間を、森友側の要望で十年に延ばす特例処理をするにあたり作成した決裁文書。
複数の財務省職員によると、通常の決裁文書は表紙と、経緯や理由を簡潔にまとめた計二、三ページ。だが、特例の申請文書は七ページ、承認文書は十ページある。一四年四月に昭恵氏が学園で講演し、その際「いい土地ですから前に進めてください」と学園側に言ったとされることや、参議院議員の鴻池祥肇氏ら国会議員の秘書が電話をかけてきたことなどが細かく記述されている。
財務省の太田充理財局長は、昭恵氏や国会議員の名前が記載されていた理由について、「国会対応を行う本省の参考にするためだった」と国会で説明した。しかし、十年以上財務局で国有財産売却に携わった職員は「決裁文書はあくまでも決裁の理由しか書かない。単なる参考情報のために政治家らの名前を入れた文書は、これまで見たことがない」と、太田氏の説明に否定的だ。
財務省内からも「表に出ると都合が悪いことがあったから、改ざんで削除したのだろう」(財務局関係者)との見方が出ており、文書改ざんの経緯だけでなく、森友との取引の根源である土地貸し付けが決まった経緯についても解明が求められる。 
森友文書改ざん問題 財務省本省から改ざん指示のメール 3/26
学校法人「森友学園」をめぐる決裁文書改ざん問題で、財務省の本省が近畿財務局に改ざん指示のメールを送っていたことがわかりました。大阪地検特捜部もメールの内容を把握していて、改ざんの経緯を調べています。
関係者によりますと、決裁文書改ざんについて調べている大阪地検特捜部が任意で提出されたパソコンを分析したところ、財務省本省の職員が近畿財務局の職員に対し、文書の改ざんを指示するメールを送っていたことが確認されたということです。また、財務省理財局や近畿財務局の複数の職員が、特捜部の任意の事情聴取に対し「本省からの指示があった」という趣旨の説明をしているということです。
特捜部は当時の理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官についても、27日の証人喚問以降に任意で事情聴取する方向で検討しています。  
首相「改ざんの指摘やむを得ない」 3/26
安倍晋三首相は26日午前の参院予算委員会の集中審議で、財務省による学校法人「森友学園」の決裁文書書き換えについて「改ざんという指摘を受けてもやむを得ないのではないか」と述べた。政府はこれまで文書を「書き換えた」と説明しており「改ざん」との認識は示していない。首相は「なぜ改ざんされたのか明らかにしなければならない」とも語った。
首相は再発防止に向けて「全容を解明し、組織を根本から立て直していく。首相としてその責任を果たしていく決意だ」と強調した。野党が求める昭恵首相夫人の説明は「私がこの場で責任を持って答えている」とし、不要だと強調。「(昭恵氏に)これを聞いてもらいたいと私に言っていただければ、私が答える」などと語った。
27日に予定する佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問では、誰が書き換えを指示したのかなどが焦点になる。佐川氏は財務省理財局長当時に森友学園問題の国会答弁を担当。財務省は佐川氏の答弁に合わせて文書を書き換えたと認めている。
財務省の矢野康治官房長は26日の予算委で「首相官邸も麻生太郎財務相も全く指示もしていないし、関知もしていなかった。紛れもない事実だ」と述べた。野党は書き換えに首相や麻生氏のほか、首相政務担当秘書官の今井尚哉氏らが関与した可能性を指摘している。
太田充理財局長は「(書き換えは)本省の理財局の指示で行われた。理財局の一部の職員と判断している」と説明した。佐川氏について「一部の職員の中に入っていると認識している」と指摘。佐川氏が書き換えを指示したかどうかは「今後の調査、捜査を待たなければならない」と述べた。
太田氏は財務省内の調査を通じ、文書を書き換えた日時や実行者は確認できたと話した。「一番のポイントは指揮命令系統だ。それをきちんと把握したうえで調査結果として報告したい」と語った。現時点で誰が書き換えを指示したのかは特定できていないとの認識を示した。 
行政文書 管理規則まとまる、決裁文書改ざんで再び見直しも 3/26
防衛省でPKO=国連平和維持活動に関する日報が隠ぺいされた問題などを受けて進められてきた中央官庁の行政文書の管理規則がまとまりました。ただ財務省の決裁文書改ざんの発覚で、公文書の管理の在り方について再び見直しが迫られることになります。
防衛省の南スーダンPKOの日報問題などを受けて、政府の公文書管理委員会は中央官庁の行政文書の保存ルールなどを定める管理規則を改める案をとりまとめ、梶山行政改革担当大臣に提出しました。
一方で、この管理規則の改正作業が進められているさなかに財務省の文書改ざんが明らかになったことから、梶山大臣は将来的に公文書管理のさらなる見直しが必要になるという見通しを示しました。
「政府において今般の決裁文書の書き換え事案について、事実関係の調査、そして解明を進めているところ。今後、その解明を踏まえて、さらに問題点を洗い出したうえで、公文書の管理のあり方について政府を挙げて見直しを進めてまいりたい」(梶山弘志 行政改革担当相) 
森友疑惑の本丸はやっぱり“影の総理”か! 3/26
 安倍首相が今井尚哉・首相秘書官の大阪での行動を追及されて異常な狼狽
昨日おこなわれた自民党大会では、公文書改ざん問題で揺れる最中であるというのに「憲法にしっかりと自衛隊を明記し違憲論争に終止符を打とう」などと自分の悲願である憲法改正を声高に叫んだ安倍首相。一方、会場では、安倍首相の似顔絵入りの「書いて消せる!マグネットシート」なるものが党員への土産物として配られたことが話題に。司会者は「何回書いても消せますので、どうぞ何回でも書いて消してください」と連呼していたという。
「何回書いても消せる」……。いかに安倍自民党に反省の色がないかということを象徴するエピソードだが、明日に迫った佐川宣寿・前財務省理財局長の証人喚問も、「佐川がやったこと」として罪を全部なすりつける気でいるのだろう。
しかし、その安倍自民党のシナリオに、ヒビが入りはじめている。それは“影の総理”との異名をもつ安倍首相の最側近・今井尚哉首相秘書官の関与が追及され始めているからだ。すでに複数のメディアが今井氏を名指しして“疑惑の本丸”“司令塔”と書き始めているし、前川喜平・前文部科学事務次官や、元通産官僚で首相秘書官や総理夫人担当の経験をもつ江田憲司衆院議員ら官僚経験者も、不当な土地取引や改ざんに今井首相秘書官が関与している可能性を指摘している。
実は、本日おこなわれた参院予算委員会の集中審議でもその疑惑をさらに濃厚にするようなシーンが見られた。安倍首相が今井首相秘書官の名前を出されて、あからさまに狼狽し、慌てふためいたのだ。
安倍首相の言動に異変が起きたのは、民進党の増子輝彦議員が「2015年9月3日〜5日」の動きについて質問したときだった。
本サイトの既報の通り、この3日間は安倍夫妻が非常に怪しげな動きを見せている。というのも、2015年9月3日に、安倍首相は国有地払い下げの“責任者”である当時の理財局長である迫田英典氏と面談。そして、翌日4日には国会をサボって大阪入りし、読売テレビの『情報ライブ ミヤネ屋』に生出演したあと、冬柴鉄三・元公明党幹事長の次男の料理店「かき鐵」で食事。この日、一方では、小学校建設工事を請け負った設計会社所長ら森友学園関係者が近畿財務局を訪ね、近畿財務局の統括管理官と大阪航空局調査係と話し合いをおこなったことがわかっている。さらに5日には、昭恵夫人が森友学園の経営する塚本幼稚園で講演をおこない、その場で小学校の名誉校長に就任しているのだ。
増子議員はこの3日から5日のうち、安倍首相が大阪にいた4日のことについてこう問いかけたのだ。
「(大阪入りした4日に)総理は日帰りされた、今井さんは残った。次の日に御夫人が名誉校長に就任されているんですね」
「今井さんは残りました、大阪に。これ、事前通告してありますよ? ここのところの事実関係、森友学園や近財局長たちとお会いになったという事実はございますか?」
たしかに、この大阪行きに首相秘書官の今井氏が同行していたのは事実だ。安倍首相ご一行が「かき鐵」で食事した際、店側が撮影した写真が「食べログ」に掲載されており、そこには、今井首相秘書官もはっきりと写っていた。
当時は安保法制議論の真っ只中で、総理秘書官としては省庁間の様々な調整をしなければいけない時期。そんなタイミングに大阪にわざわざ同行するとは、よほどの用事があったとしか考えられない。しかも、今井首相秘書官はそのまま大阪に残って、近畿財務局の関係者らと会っていたのではないか──。増子議員はそう追及したのだ。
すると、この質問に安倍首相は急にオタオタしはじめた。答弁に立つと、見るからに焦った様子で「あの、質問にお答えする前にですね」と述べて、「妻は文書の書き換えを指示していない」などという質問の答えになっていない話を延々つづけ、その後、必死になって「9月4日は2つの報道番組の収録と生出演のために大阪に行った」「食事をして東京へ帰った」「近畿財務局関係者とまったく会っていない」と釈明。問題の今井首相秘書官については、こう答弁したのだ。
「今井秘書官がですね、残っていたかどうかということについては、質問通告ございません。(キレ気味に)質問通告ございませんから、いや、大阪、大阪に、同行したのは事実です。しかし残ったかどうかについては、質問通告受けておりませんから」
「残ったかどうかということについては、これは私もいますぐにはお答えできません。しかしこれ調べればすぐわかる話でありますし、そこでですね、今井秘書官が近財の人びと等々と会ったということは、もちろんないということは申し上げられる」
今井首相秘書官は大阪に残ったのかどうかは「わからない」と言うのに、なぜ「近畿財務局の人とは会っていない」と断言できるのか。しかも、安倍首相は答弁を終えて自席に戻ってからも手を挙げ答弁をさせろと要求。増子議員は別の質問に入ったが、安倍首相は次の答弁でも必死になって“今井首相秘書官は関係ない”と言わんばかりに、以下のように主張しつづけたのだ。
「いま、あの、答弁しておられる最中にですね、あの、今井秘書官に確認をいたしました。あの、えー、この大阪にですね、泊まる……(ここで増子議員が「残ったんでしょ?」と問いかける)、いや、残ったということはないというふうに記録をしているところでございます」
「なぜ私がそう答えたのかということについてはですね、いわば出張の、主たる目的についてずっと秘書官とは話していますから、そこで彼がテレビ局との打ち合わせ等を全部やっておりましたので、そこで当然、その話は、たとえば理財局とそういう話をするんであればですね、当然、私に報告があるだろうと思っておりますから、それはまったくなかったということを申し上げているわけでございます」
この慌てぶり、饒舌は安倍首相が嘘をついているときの典型的なパターンだ。少なくとも、安倍首相にとって、今井首相秘書官の大阪での動きは絶対に触れられたくない話題であったのだろう。
しかし、安倍首相がいくら否定しても、今井氏をめぐっては、森友問題への関与を物語るような疑惑や背景が次々と明らかになっている。「週刊文春」(文藝春秋)が指摘した今井秘書官と佐川氏が同期で省庁の壁を越えた非常に親しい関係にあったという事実、また、昭恵夫人担当秘書・谷査恵子氏の動きはすべて、同じ経産省出身で、官邸では上司にあたる今井氏が指示していたとの見方も浮上している。そして、今回、森友問題が大きく動いたその日に大阪にいたという事実もあらためてクローズアップされた。
一部では、佐川氏が明日の喚問でトカゲの尻尾切りに抵抗して、今井氏の名前を出す可能性も指摘されているが、証人喚問の結果にかかわらず、野党とメディアはこの“影の総理”の異名をもつ首相秘書官を徹底追及すべきだろう。 
森友問題、“昭恵夫人”削除の公文書改ざんでちらつく「官邸の影」 3/26
大幅な値引きなどの不透明な国有地払い下げが疑われてきた学校法人「森友学園」(大阪市)との売却契約などの決裁文書を、財務省が改ざんした問題で、当時の理財局長、佐川宣寿・前国税庁長官の証人喚問が3月27日に行われることになった。公文書を改ざんしてまで隠さなければならなかった事情は何だったのか取材した。
佐川局長の国会答弁に合わせたのが「動機」と説明
財務省による決裁文書の改ざんが明らかになったことで、「森友問題」は、新たな局面に入った。
改ざんは、問題が表面化した直後の2017年2月下旬から4月に、本省の理財局が主導して行われたとされる。事前の価格協議を否定した佐川宣寿・理財局長(当時)の国会答弁と、決裁文書の内容に「齟齬があった。答弁に合わせ」(麻生財務相)たのが、その“動機”だったとされる。
「答弁」とは、「国有地の割安払い下げ」の疑惑を追及された昨年2月から3月にかけての衆院・財務金融合同委員会での発言。「記録は廃棄され残っていない」(2月24日)、「価格を(財務省から)提示したことはない」(3月15日)と、価格協議や本省の関与などを真っ向から否定するものだった。
だが当時から、こうした「佐川答弁」に対し、財務省関係者の間でも「真意を図りかねる」との声があった。
「交渉記録が残っていないことはあり得ないし、こうした案件は、本省の判断や指示なしでやれるものではない」「国会答弁は、言質をとられないように、ぼやかして言うのが役人の心得。どう転ぶかわかならい段階で、あんなにはっきり否定して大丈夫なのかと思った」(財務省関係者)
安倍首相の「辞める」発言がそもそものきっかけか
佐川局長は、なぜ「全面否定」にまで踏み込んだのか。その理由として考えられているのが、その1週間前の2月17日、安倍晋三首相が予算委員会でこの問題を追及されて答えた発言だった。
「私や妻が関係していたことになれば、首相も国会議員も辞める」
自らの「辞職」にまで踏み込んだ首相答弁は、与党や霞が関で話題になった。
この首相答弁との関連を、ある財務省OBはこう話す。
「総理が『辞職』するとまで言って、国会審議を乗り切ろうとしている。佐川局長は、『総理案件』であることや、そうした政権の正面突破の姿勢を“忖度”して、便宜供与などの疑惑の要素が全くないかのように全面否定したのではないか」
ところが、その後、近畿財務局の決裁文書に、安倍昭恵首相夫人に関する記述を始め、予想以上に詳細な経緯が記述されていたことが分かり、あわてて書き換えが行われたというのだ。
だが、「局長である佐川氏が、誰の指示もなしに虚偽答弁や、文書改ざんをやったとは考えにくい」というのがもっぱらの見方だ。
というのも、首相の国会答弁や、関連する各省の官僚の答弁は、官邸の首相秘書官らと、各省の文書課などの国会担当窓口、担当部局との間ですり合わせながら、内容が調整されるのが通例だからだ。
そこで浮かび上がるのは、佐川局長が官邸の「指示」を受けたり、直接、受けなくても官邸の意向を“忖度”したりする形で、「全面否定の国会答弁」をし、つじつま合わせの文書改ざんに手を染めることになった可能性だ。
野党の質問を突っぱねるような国会答弁が批判された中でも、官邸からは「佐川(局長)はよくやっている」といった声が上がっていたことも、こうした見方に現実味を持たせることになっている。
“正面突破”を演出したと見られている今井首相秘書官
こうした強気一辺倒の「答弁」で“正面突破”を演出したと見られているのが、これまでも、原発の再稼働や消費増税の先送りなど、重要政策が打ち出される局面を仕切ってきたあの人物。首相の最側近である経産省出身の今井尚哉・首相政務秘書官だ。
秘書官経験もある省庁の幹部はこう話す。
「今井秘書官からは、政策のみならず、国会答弁に関しても、『これではだめだ』とか、『もっとはっきり言え』といった指示が飛んでくる。踏み込んだ総理発言に関しても、『疑惑がないのならはっきり否定した方がいい』と、総理にアドバイスをしたのだろうと、当時、霞が関で話題になった。その流れで、佐川局長にも、官邸から『はっきり否定しろ』と指示が伝えられたのではないか」
もともと佐川氏と今井秘書官は省は違うが82年入省の同期。佐川氏は若いころは、経産省(旧通産省)に出向していたほか、予算編成をする主計局時代は、経産省担当の主計官や主査をやっており、今井氏を中心とした首相周辺の人脈に連なっていたと見られている。
首相側近が、政権運営や個別問題の対応で、「総理の意向」を忖度して、事細かく指示を出し、各省が従う。何やら、加計学園の獣医学部新設問題で、首相補佐官らが文科省に早期認可を求めた疑惑と同じ構図だといえる。
経産省に追いやられていた財務省の焦りも原因か
では、3月27日に予定されている証人喚問で、佐川氏はどこまで口を開くのか。「真相」の解明はこれからだが、官邸への忖度が現実味をもって受け止められるのは、安倍政権のもとでの財務省の微妙な立場がある。
首相の側近や政策ブレーンが、「成長戦略」を担ぐ経済産業省出身者とリフレ派の学者らで固められ、「アベノミクス」を推進してきた中で、財政健全化を進めようとする財務省は後ろに追いやられてきた。
例えば、今井秘書官も経産省出身、森友学園との土地取引交渉の最中、財務省に問い合わせの文書を送るなどした首相夫人付き職員も、経産省からの出向だった。
支持率が低迷していた民主党政権末期、安倍政権誕生を見越して、経産省がアベノミクスの土台になる成長重視の政策作りで自民党に積極的にアプローチをしたのに対し、当時の野田佳彦首相が掲げていた消費増税による「税と社会保障の一体改革」を担いでいた財務省は出遅れた。
かつては国会運営や与党との調整などを担う「黒子」として、政権運営の主導権を握っていた財務省には “焦り”があった。
安倍政権が発足すると、第一次安倍政権の際、首相秘書官で仕えた田中一穂氏を財務次官に起用。同期入省の3人が三代、次官をするという異例の人事をしてまで、首相との距離を縮めようとした。
だが、2014年春の消費税率の5%から8%への引き上げこそ実施されたものの、10%への税率引き上げは二度、先送りされ、2017年に入っても、政策運営で後ろに置かれる状況は続いていた。
佐川局長は栄達を考え麻生財務相も禅譲を狙っていた?
そうした中で、森友問題で官邸に“忠誠”を尽くすことで、安倍首相との距離を縮める好機だという空気が、財務省全体の中にあった可能性は否定できない。
佐川局長自身も、こうした状況をうまく乗り切ることで、さらなる栄達を頭の中で考えたのかもしれない。理財局長というポストは、次官コースとされる本流の主計局長につながるポストでもあるからだ。
一方で麻生財務相も、この事態をうまく収拾することで、首相に“貸し”を作り、場合によっては、将来の“政権禅譲”をという思惑が働いていた可能性もある。財務省にとっても、消費増税や日銀総裁人事などで、意向を主張してもらえる唯一のパイプだった麻生財務相の思惑を、おもんばかる空気も生まれていた。
財務省幹部の一人は言う。
「安倍政権で、なかなか言うことを聞いてもらえないのは確かだが、言うべきことは総理にも言おうということでやってきた。しかも、増税や財政健全化の正面にいる主計局や主税局が政権をおもんばかるのは分かるが、理財局がそこまで忖度する必要はないはずなのだが…」
このように見てくると、財務省が政権内での主導権争いに走ったことが、一連の「森友問題」の“一端”になっていたと思わざるを得ない。だが、そうした姿勢は、財務省の組織の末端にも大きな“ひずみ”を生んでしまっていた。
今回、本省理財局から書き換えを指示されたとして、自殺した近畿財務局の職員は、森友学園への国有地払い下げを担当し、国会などで森友問題の疑惑追及が続いていた昨年、体調を壊して休職。「心と体がおかしくなった」「自分の常識が翻された」などと、知人らに漏らしていたと報道されている。
本省の身勝手な理屈によって、末端の職員が振り回され、その結果、命を絶つまでに至った可能性が高い。
政権へ忖度をする一方で、書き換えは現場に押しつけ、「組織防衛」と「自己保身」を図る姿に、エリート官僚たちのモラルハザードを感じざるを得ない。
これも「安倍一強」の長期政権が続く中で、「政」と「官」のパワーバランスが大幅に崩れ、たがが外れてしまった異常な事態の現れだ。 
太田充理財局長、国会で針のむしろも財務次官候補官僚 3/26
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題は、当時理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官(60)の証人喚問を27日の衆参両院予算委員会で行い、新たな局面に入る。
国会論戦で与野党問わず、連日の猛批判を浴びてきたのが太田充(みつる)理財局長(57)だ。針のむしろに座りながら平身低頭、かつ早口で答弁する姿が印象的だが、実は「最強官庁」の異名を取る財務省で近い将来の事務次官候補とも目されるエース官僚だという。
「やっぱり、国会で答弁させていただくことは大変責任が重いですし、ものすごく緊張しています」
「答弁することは、私が至らないので大変です。一生懸命整理して、勉強して、その上で答弁をしてもなかなか上手にできず、理解いただけないことは多いと思いますが…」
太田氏が悲痛な表情でこう答弁したのは3月14日の参院予算委だった。過去の佐川氏の国会答弁との整合性を取るため、昨年2〜4月に行われたとされる改竄について繰り返し追及されたときだ。続けて、こんな私見を述べた。
「正直に申し上げると、私個人にとっては理解できないことでございます」

太田氏は3月2日に朝日新聞が改竄疑惑を報じて以来、財務省を代表して国会で数々の批判を受けてきた。
「まさに財務省による財務省のための情報操作だ」(自民党の西田昌司氏)
「これほど国会をなめた話はない。財務省は国民をバカにしている」(公明党の横山信一氏)
改竄は理財局による組織防衛のための隠蔽であることが明らかになりつつある。太田氏は「何度もおわび申し上げても許していただけないと思います」(3月19日の参院予算委)などと謝り続けてきた。
ちなみに、森友学園への国有地売却交渉や決裁文書改竄が行われた平成28年春から29年春、太田氏は問題とは直接関係のない大臣官房総括審議官で、関与していなかったとみられる。当時の理財局長は迫田(さこた)英典氏(58)、そして佐川氏だ。もちろん太田氏は現職の理財局長として国会で説明を果たす責を負う。国会や与党への報告をめぐり「遅い」と批判されて然るべき対応もあり、矢面に立つのは当然だ。
その答弁は一見、頼りない印象にもなりがちだが、実はうまい。
国会議員の厳しい追及に対し、紋切り型の官僚答弁を繰り返すだけでは相手を怒らせるだけだ。冒頭に紹介した答弁では、太田氏は「私個人」として「理解できない」と述べ、身内をかばうだけではない姿勢を見せつつ、明確にできない核心部分の言質は与えない。「国会議員を敬う姿勢」と「謙虚な気持ち」も打ち出す。

おそらく初めて声を荒らげたのは、3月19日の参院予算委で自民党の和田政宗氏(43)にこう問われた場面だ。
「まさかとは思うが、太田理財局長は(旧)民主党政権時代の野田佳彦首相の秘書官を務め、増税派だから、アベノミクスを潰すため、安倍政権をおとしめるために意図的に変な答弁しているんじゃないですか」
現政権の敵だと疑われては官僚として立場がない。太田氏は声を震わせ、首を横に振りながら反論した。
「私は公務員としてお仕えした方に一生懸命お仕えするのが仕事なので、それをやられると。さすがにいくらなんでも、そんなつもりは全くありません。それはいくら何でも、それはいくらなんでも、ご容赦ください!」
和田氏は「政治側にやましいことは一つもない」「政治と官僚との戦いでもある」とも述べた。太田氏は悪しき財務官僚の「顔」のような存在になってしまった。
そんな太田氏に対しては「前任者が起こした問題なのに、完全な尻拭い」などの同情論も聞こえてくる。
「太田さんの仕事ぶりを見ていたが、一党一派に偏しない、日本国に忠誠を尽くす官僚だ。極めて優秀な仕事ぶりに感銘した」
3月20日の衆院財務金融委では、野田政権で首相補佐官を務めた立憲民主党の末松義規氏(61)が追及相手の太田氏を絶賛する場面があった。野党議員として与党の和田氏を批判する目的もあろうが、実際に太田氏を評価する声は多い。
文書改竄問題の国会対応に当たっている与党国対幹部は「国対への説明も的確で、財務官僚らしからぬ低姿勢」と評する。「見るからに切れ者」というタイプではないのだが、財務省関係者によれば、部下に慕われており、同期入省(昭和58年)の岡本薫明主計局長とともに事務次官の有力候補だという。
昨夏の人事では、事務次官コースの定番である官房長ではなく、理財局長に就任した。コースから外れたのではなく、理財局の立て直しを期待されたようだ。
メディアも同様の見方だった。例えば、昨年7月25日の「週刊エコノミスト」は「2017年『霞が関人事』の裏側」と題した記事で「総括審議官から理財局長に異動する太田充氏は次の次、つまり2年後には次官になることが有力視されている」としている。
改竄問題は27日の証人喚問が分水嶺(ぶんすいれい)となる。太田氏は失墜した財務省の信頼回復に向け手腕を発揮できるか−。 
 3/27

 

佐川前国税庁長官 証人喚問
自民党 相変わらず よいしょ質問
 「念のために伺いますが、安倍総理夫人からの指示もありませんでしたね」
 「ございませんでした」 ・・・
野党 定石通り 5W1H 質問
 ・・・ 何を尋ねても
 「刑事訴追の恐れがございますので、答弁はご容赦させていただきたいと思います」
( 一日お付き合い つまらないテレビ観戦 )
「佐川氏、背負わされたのだろう」国税庁職員 3/27 午前
東京都内にある佐川宣寿前国税庁長官の自宅前。27日朝、証人喚問に向かう佐川氏を取材しようと20人近くの報道陣が集まったものの、人の出入りはなく、カーテンも閉じられたままだった。
近所の住民によると、数カ月前までは、ごみを出したり、犬の散歩をしたりする普段通りの佐川氏の姿が見られたという。「3月初めに、迎えの車に乗り込むところを記者に取材されているのを見たのが最後。今は、家に帰っているのかどうかも分からない」。近くに住む年配の女性は小さな声で語った。
所得税の確定申告期間中だった今月9日の朝。決裁文書の書き換え疑惑が浮上したのを受け、佐川氏は財務省の福田淳一事務次官を通じて麻生太郎財務相に辞職を申し出た。
「決裁文書の国会提出時の担当局長であり、国会でこの1週間議論となり、責任を感じて辞職を申し出た」。この日夜、佐川氏は国税庁が入る財務省庁舎内で、報道陣を前に頭を下げた。だが、決裁文書改ざんへの関与を問われると「捜査を受けており一切コメントを差し控えたい」と説明を拒んだ。
財務官僚として事務次官に次ぐポストとされる国税庁長官。1949年の同庁発足以来、懲戒処分を受けて辞めたのは佐川氏一人だ。関係者によると、引退する長官に職員から贈られる恒例の花束は、佐川氏に手渡されることはなかった。
9日以降、国税庁では藤井健志次長が長官職を代行。同庁広報広聴室は「(長官の)部屋に私物は残っていない。あいさつ回りなどの予定もない」と説明する。一方で証人喚問に注目する職員は少なくない。「佐川氏は捜査を受けている立場。言いたいこともなかなか言えないのではないか」との見方があるほか、「いろんなことを背負わされたのだろう」と同情する声も漏れる。 
佐川・前理財局長が証人喚問で明かさなかった今井首相秘書官の秘密 3/27 午前
安倍政権の存亡がかかった攻防が国会で始まった。森友学園を巡る一連の問題の“主犯”扱いされた佐川宣寿前国税庁長官が、3月27日午前、参院予算委員会で証人喚問されたのだ。
冒頭、改ざんを把握していたのかとの質問に対して、佐川氏は刑事訴追の恐れがあるとして「答弁を差し控えさせていただきたい」と、森友問題の核心部分についての証言を拒否。文書改ざんに財務省官房や政治家などによる関与はなかったのかについては、「官邸などからの指示もございません。理財局の中で対応したということであります」と答えたが、安倍晋三首相夫人の昭恵氏の名前を消すために改ざんが行われたのかと問われると、「刑事訴追の恐れがあるので控えさせていただきたい」と繰り返した。
国有地取引そのものに安倍晋三首相や妻の昭恵氏の影響があったかという質問に対しては「一切、総理や総理夫人の影響があったとは私はまったく考えていません」と否定。質問者の丸川珠代議員(自民)は、ほかにも菅義偉官房長官、麻生太郎財務大臣らの名前を挙げ、指示があったのか尋ねたが、「ございませんでした」と繰り返し、理財局外の関与を否定した。それを受け、質問者の丸川氏は「少なくとも総理、総理夫人、官邸の関与はなかったという証言が得られました」と質疑を締めた。
昨年2月の国会で安倍首相が「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」と答弁したことが佐川氏の答弁に影響したとの指摘には「(首相答弁によって)答弁を変えたという意識はありません」と回答。これまでの国会で太田充理財局長が答弁した「理財局として政府全体の答弁は気にしていたと思う」との見解と反するものだった。
その後も佐川氏は弁護士と相談しながら、「刑事訴追の恐れがある」「答弁を差し控えさせていただく」といった答えに終始し、共産党の小池晃書記局長は「これでは証人喚問の意味がない」と憤慨した様子を見せた。
“ゼロ回答”に終始する佐川氏の答弁に、近畿財務局の関係者はこう語る。
「佐川氏の証言は、責任は自分にある、申し訳ないといいながら空虚に聞こえる。われわれの仲間が財務省の指示で改ざんさせられ、それがもとで命を絶ったのに、お詫びもないし、本当に責任を感じているのか疑問。刑事訴追を受けるから改ざんの詳細は話せないというが、それをさせたのは佐川氏。ひどい証言だ」
改ざん作業では財務省理財局と近畿財務局にはそれぞれ実務的な窓口になる人間がいたという。
「それが3月7日、自殺したAさんで、最終的に改ざんをさせられた。かなり上のレベルから指示があり、削除する作業を何度も何度もやらされた。近畿財務局では森友を『総理案件』と呼び、Aさんは書き換え作業で本省に連絡をとって深夜まで帰れず仕事をしていたようです」(別の近畿財務局関係者)
Aさんは亡くなる前、家族に向けた数行の遺書と、パソコンで作成されたA4用紙に5〜6枚のメモを残したという。
「決済文書の調書が詳しすぎると、書き換えさせられた」などと書かれていたと報じられた。
安倍首相や麻生財務相、官邸、首相秘書官からの指示はなかったと語る佐川氏。だが、ある自民党幹部はこう語る。
「格安での国有地払い下げ、文書改ざんなど一連の森友案件の“主犯”は安倍さんの懐刀の今井尚哉首相秘書官だろう。彼が理財局の迫田英典氏(売却交渉時の局長)、後を引き継いだ佐川氏と相談し、“実行”させた。昭恵夫人が絡む森友案件の首相答弁は今井氏が財務省と調整し、練り上げていた。もし、佐川氏が今井氏の名前を出したら、安倍政権はもたなくなる。安倍さんは必死で今井氏を庇(かば)っており、代わりに杉田和博官房副長官に責任をとらせるのではないか、という声も出ているほど。首相周辺からは『今井氏を重用しすぎた、ヘタな小細工で墓穴を掘った』という声がしきりだ」
前川喜平・前文科事務次官も本誌先週号で、「官邸にいる誰かから『やれ』と言われたのだろう。私は、その“誰か”が首相秘書官の今井氏ではないかとにらんでいる」と名指ししていた。だが、自民党国対関係者はこう言う。
「官邸は佐川氏は重要なことは絶対しゃべらないと信じている。佐川氏と今井首相秘書官は東大同期の仲だ。今井秘書官と佐川氏は首相答弁と決裁文書の整合性を持たせるため、必死で書き換えを現場に指示していたようだ。佐川氏は絶対に今井氏や古巣の財務省を裏切らないだろう。彼はまだ60歳で人生も長い。組織を守り通せば、それなりの見返りは得られる」
官邸は佐川氏を「最終責任者」にしてトカゲのしっぽ切りを断行するかに見えるが、実態は違う。近畿財務局の関係者がこう語る。
「森友学園の事案は『総理案件』と呼ばれていて、幹部の中には籠池(泰典)氏のことを『籠池先生』と呼ぶ人もいたそうだ。籠池氏と担当者の面会の日程など逐一、本省に知らせていた。決裁文書からの削除箇所はマーカーで線を引き、本省が指示。改ざんを拒否した職員もいたが、組織防衛だと押し切られた」
今や無職の佐川氏は、どんな心境なのか。
本誌は3月22日、佐川氏に取材を試みようと、東京都内の自宅を訪問した。そこは住宅街の瀟洒な一軒家。庭に植えられた桜の花は七分咲きで、門にはきれいに手入れされた四つの植木鉢が、花を咲かせていた。近所の人はこう言う。
「以前は公用車がお迎えに来ることもありましたね。旦那さんは見かけませんが、奥さんはたまにゴミ出しをしているのを見かけることがあります。お嬢さんがいるようです」
犬と一緒に自宅から出てきた若い女性に聞くと、「何もお答えできないんです」と足早に去っていった。
佐川氏や財務省をめぐっては、まだまだ解明されていない話が多数、残っている。勾留中の籠池氏と面会した希望の党の今井雅人衆院議員がこう語った。
「疑惑が発覚した当時、理財局国有財産企画課課長補佐が籠池氏に『10日間ほど雲隠れをしてほしい』と森友学園の顧問弁護士(当時)を通して依頼し、ホテルに彼が隠れた件なども本人から改めて確認しました」
自由党の森ゆうこ参院議員の調査によれば、国有地売却に当初、別の学校法人が手を挙げた際にはゴミの撤去費用は約8400万円とされたが、森友学園に売却された際には約8億2千万円と、実に10倍の費用が算出された。会計検査院にも指摘されたこの謎もいまだに解明されていないままだ。
佐川氏の口から真相は語られるのだろうか。 
佐川氏、経緯や誰が指示、答えぬまま 3/27
参院予算委
佐川氏、本人か問われ「はい、そうであります」証人喚問始まる
財務省の決裁文書改ざん問題で、改ざん当時に理財局長だった佐川宣寿氏に対する証人喚問。午前9時30分、喚問が行われる参院予算委員会が始まった。冒頭、金子原二郎委員長が発言。本人かどうかを問われた佐川氏は、緊張感のある表情で「はい、そうであります」と頭を下げた。参院では11時40分まで行われる予定。金子委員長による尋問の後、与野党計8人の議員が質問に立つ。午後2時からは、衆院予算委員会でも証人喚問が行われる。文書改ざんはなぜ、どのように実行され、誰が関わったのか。真相の解明が進むかが注目される。
自民・高村副総裁「洗いざらい話して」
午前9時30分、佐川宣寿氏に対する証人喚問が始まるのとほぼ同時刻、自民党が国会内で役員連絡会を開いた。高村正彦副総裁は冒頭、「今日は佐川さんの証人喚問であります。刑事訴追の恐れのあるときの証言拒否権は憲法上の権利でありますが、権利であって義務ではない。洗いざらい話して、真相究明に協力していただけることを期待しております」と述べた。
佐川氏「深くおわび申し上げたい」 数秒、頭下げる
「答弁を差し控えさせて頂きたいと思います」佐川宣寿氏は、金子原二郎委員長からの「書き換えを知っていたか」などの基本的な質問に対し、こう答えた。「捜査を受けている身だ」として、刑事訴追の恐れがあることを理由に、書き換えの核心部分については証言を拒む姿勢を明確にした。続いて、金子委員長から「責任をどう感じるか」と問われると、「大きな混乱を招き、国民の信頼を揺るがす事態となり、本当に申し訳なく思ってございます。当時の担当局長として、責任はひとえに私にございます。深くおわび申し上げたいと思います。申し訳ございませんでした」と数秒間、頭を下げた。
希望・泉氏「真相述べる気があるのか、疑わざるをえない」
佐川宣寿氏が証人喚問の冒頭、文書の書き換え問題について「捜査を受けている身」との理由で説明を避けつつ、首相官邸の関与を否定したことに対し、野党は反発の声を上げた。希望の党の泉健太・国会対策委員長は午前9時40分、国会内で記者会見し、「良心に従って真相を述べる気持ちがあるのか、疑わざるをえない」と佐川氏を批判。「佐川氏側も事前の準備をしてきているのだろう。『官邸の関与』を否定をすることは、彼なりの臨み方であろうかと思う」との見方を示し、「本当に偽証にあたらないと言えるだけの答弁を佐川氏ができるのか。我々はさらに細かく質疑していく」と追及を強める方針を示した。
佐川氏「官邸などからご指示もない。理財局の中で対応した」
証人喚問で佐川宣寿氏は、文書改ざんについて「(首相)官邸などからご指示もございません。(財務省の)理財局の中で対応したということであります」と述べた。当時、あくまでも自身がトップだった財務省理財局内部の判断だったという説明だ。佐川氏はゆっくりと落ち着いた口調で「資料要求に(対して)決裁文書を(国会に)提出する話だった。個別案件は理財局の中で対応する。財務省の官房部局にご報告、相談するとか、まして総理官邸に何か報告することはございません」。首相官邸の関与も否定した。喚問が行われている参院予算委員会の金子原二郎委員長が「決裁文書の書き換えに財務省幹部や政治家などによる関与はなかったのか」と聞いたのに対し、答えた。
麻生財務相、首相官邸の関与を問われ「あ、ないです」
佐川宣寿氏の証人喚問が続く中、麻生太郎財務相は午前9時45分、財務省内で閣議後の記者会見に臨んだ。決裁文書の改ざんについて「当時の理財局の一部の職員によって行われた」と説明。首相官邸の関与について問われると、「あ、ないです」とそっけなく答えた。麻生氏は会見で、証人喚問前に佐川氏と接触したことは「ない」と否定。証人喚問については「今から(テレビで)見ます」と語った。「あの〜、決裁された文書を書き換えるなんてのは、甚だしくふざけた話だということに関しまして、私どもはたびたびおわびも申し上げてきたところです」とも語った。
佐川氏「総理や夫人の影響があったとは、全く考えていない」
丸川珠代氏(自民)は、森友学園との国有地取引に安倍晋三首相や妻昭恵氏の影響があったかを尋ねた。佐川宣寿氏は、当時は理財局にいなかったと断った上で、「昨年の国会答弁を通じて過去のものを見ている。その中では一切、総理や総理夫人の影響があったとは、私は全く考えていません」と否定した。同様の質問が続いたが、「総理夫人が(開設予定だった小学校の)名誉校長である話は、(昨年)2月の最初の報道で知った。貸し付け契約、売却契約に影響はございません」と重ねて否定した。
立憲・辻元氏「安倍夫妻や官邸を守ろうと、国民に真実伝える姿勢が弱い」
佐川宣寿氏が証人喚問で、文書の書き換え問題について「捜査を受けている身」との理由で説明を避けつつ、首相官邸の関与を否定したことに対し、立憲民主党の辻元清美・国会対策委員長も反発した。午前10時40分からの記者会見で「安倍(晋三首相)夫妻や官邸を守ろうとしていて、国民に真実を伝える姿勢が弱いと思う。国民の期待を裏切る証言になっているのではないか」と佐川氏を批判。「すべて(財務省)理財局で完結させ、幕引きを図ろうとしている意図を感じた。自らトカゲのしっぽになろうとしているのではないか。佐川さん、そこまで背負い込むことないやろ」と語った。
首相の「関係していれば辞める」答弁、佐川氏は影響否定
決裁文書改ざん問題を巡っては、昨年2月17日に安倍晋三首相が衆院予算委員会で、自身や妻昭恵氏が国有地売却に関与していれば首相も国会議員も辞めると答弁したことの影響の有無も焦点だ。証人喚問で小川敏夫氏(民進)が「総理の答弁は、特に証人や財務省の答弁姿勢に影響はありましたか」とただす。佐川宣寿氏は「私もあの場で予算委で聞いていました。でも、あの総理の答弁の前と後ろで、私自身が答弁を変えたという意識はございません」と述べ、影響を否定した。
佐川氏、補佐人の弁護士に助言求める
「補佐人に助言を求めます」。午前11時3分、それまで淡々と答えてきた佐川宣寿氏が初めて、後ろに座る補佐人(弁護士)との協議を求めた。その上で、「やはり書き換えの経緯、時期に関わる話なので、お答えを差し控える」と答えた。小池晃氏(共産)が、昨年の佐川氏の国会答弁について「改ざん前の決裁文書に書いてあることと正反対のことを答えた。なんでそんなことをされたのか」と質問した際の出来事。この証言拒否に、小池氏は「これでは証人喚問の意味がない。改ざんについて聞いたのでなく、国会答弁をどういう根拠でやったか聞きたい。これで進めるわけにいかない」と語気を強めた。
昭恵氏の名前記載の文書を見た受け止めは 佐川氏「私が書き換えをいつ認識したかという問題そのもの」と証言拒否
改ざん前後の決裁文書をいつどのように知ったのか、佐川宣寿氏は証言を拒否している。小池晃氏(共産)は聞き方を変え、「いつ見たかと聞いたんじゃなくて、安倍昭恵さんの名前が出てくる(改ざん前の文書)、それをいつかの時点ではご覧になったんでしょ。いつ見たかは言えないが、見たんでしょう。そのときにどう受け止めたか」と聞いた。だが、佐川氏は「『いつ見たとは聞いていないけれど、いつか見たんでしょ』ということは、いつ見たのかというご質問でございますので」とかわす。議場は、笑いとヤジに包まれたが、佐川氏は「それは、私自身が書き換えをいつ認識したのかという問題そのものだ」と述べ、改めて証言を拒否した。
佐川氏「全国の公務員の方に申し訳ない」 参院の証人喚問終了
佐川宣寿氏に対する参院予算委員会での証人喚問は、午前11時47分に終わった。佐川氏は最後に「全国の公務員の方の信頼をおとしめることがあったとすれば、本当に申し訳ないことだと思っております。深くおわび申し上げます」と頭を下げ、金子原二郎委員長が「散会」を宣言すると、ゆっくりとした足取りで参院第1委員会室を後にした。佐川氏がこの日、国会内で待ち構える報道陣の前に姿を見せたのは、証人喚問が始まる40分前の午前8時50分。衛視らに囲まれながら、淡々とした表情で証人控室に入っていった。約2時間半の証人喚問中、佐川氏はほぼ終始、落ち着いた口調だった。
立憲・福山氏「証言拒否にもかかわらず、首相官邸の関与だけ否定。矛盾そのもの」
立憲民主党の福山哲郎幹事長は午前11時55分、参院予算委員会での佐川宣寿氏に対する証人喚問を終え、国会内で記者団に「驚きとともにあきれた」と強い憤りを見せた。佐川氏の説明を「全く不誠実な答弁で、疑惑はますます深まったと言わざるを得ない。『これで幕引き』という訳にはいかない」と批判。「(佐川氏は)刑事訴追されるからといって(証言を)拒否しているにもかかわらず、首相官邸の関与だけを否定するのは論理矛盾そのもの」と指摘し、「疑惑は全く明らかになっていないので、関係者を一堂に集めて喚問するのも一つの方法だ」と述べた。
公明・横山氏「国民関心の『誰の指示』『何のため』、明らかにできなかった」
公明党の横山信一参院議員は参院予算委員会で佐川宣寿氏に対する証人喚問を終えた後の午後0時20分、国会内で記者団に「国民が関心を持っている『誰の指示で』『何のために』というところは残念ながら、明らかにすることができなかった」と語り、「消化不良感」をにじませた。一方で横山氏は、佐川氏が刑事訴追のおそれを理由に説明を避けたことについて、「本人の人権の問題もあり、尊重しないといけない」と指摘。「首相官邸の関与には明確な否定があった。そうした部分が明らかになった」と強調し、野党が求める別の関係者の新たな証人喚問の是非については「今日の証人尋問だけで判断できる内容ではない」と述べた。
証人喚問、虚偽証言すれば偽証罪も / 「証人喚問」は、国会が調査している課題の関係者を呼んで証言させる制度だ。議院証言法に基づく。証人は病気などの事情がない限り出席しなければならず、虚偽の証言をすれば偽証罪に問われる可能性もある。ただ、犯罪を告白するなど、証言によって刑事訴追を受ける恐れがある場合は、証言を拒むことができる。国会の制度として似たようなものに「参考人招致」があるが、有識者を招いて意見を聞くのが目的で、罰則はない。
佐川氏の経歴は / 佐川宣寿氏は1982年に大蔵省(当時)に入省。復興庁審議官、大阪国税局長、国税庁次長などを経て、森友学園との国有地売却交渉がほぼ終了していた2016年6月に理財局長に就任した。翌17年2月に国有地売却問題が報じられて国会で取り上げられるようになると、経緯などについての答弁にあたった。通常国会が終わった後の同年7月に国税庁長官に就任。今月9日に辞職した。
衆院予算委
佐川氏、職業尋ねられ「無職です」 委員長の人定質問
佐川宣寿氏に対する証人喚問が午後2時、衆院予算委員会で始まった。衆院予算委での証人喚問の冒頭、河村建夫委員長(自民)が人定質問を行った。河村氏が「あなたは佐川宣寿君ですか」と尋ねると、佐川氏は「はい、そうです」。職業を尋ねられると、佐川氏は「無職です」と述べた。
佐川氏の証言拒否、30回超える
衆院予算委員会で証人喚問が始まり、河村建夫委員長(自民)が決裁文書改ざんの経緯について尋ねる。佐川宣寿氏は「私自身、刑事訴追のおそれがありますので、そこの答弁は控えさせて頂きたいと思います」と証言を拒否。午前中の参院予算委での喚問と、同様の姿勢で臨んだ。今日、佐川氏が訴追を理由に証言を断った回数は、30回を超えた。
佐川氏、近畿財務局職員自殺に声震わせ
近畿財務局の職員が自殺したことへの考えを、竹内謙氏(公明)がただす。佐川宣寿氏は「亡くなられた話は、私が国税庁長官を辞任した9日にニュースで知った。大変……」と述べたところで声を震わせ、「残念で、心よりご冥福を祈りたい」と目をしばたたかせながら答えた。竹内氏はさらに、「申し訳ないの一言はないのか」と追及。佐川氏は「本省理財局と近畿財務局との間で、もし仮に、私は本当の事実関係は承知しないが、仮に連絡担当の職員であって、決裁文書の書き換えにつながることであれば、本当に申し訳ないことだと思う」と頭を下げた。
佐川氏、今井首相秘書官との面会「記憶が遠いが…」
よどみなく証言している佐川宣寿氏だが、午後3時10分ごろ、首をひねって少し考え込む場面があった。逢坂誠二氏(立憲民主)が「首相秘書官の今井(尚哉)さんとお会いになったのは、最後はいつか」と尋ねた時だ。佐川氏はやや時間をおいて手を挙げ、「記憶が遠いが、私が(2016年に)理財局長になってすぐだと思うが、経済対策で官邸にご説明に上がった時に、お部屋にいらっしゃったと思う」と述べた。国有地取引や改ざん問題を巡る、官邸からの働きかけは重ねて否定した。
佐川氏「忖度とは個々の内面の話、私が特定のことを言うことはできない」
森友学園問題で流行語とも言える言葉になった「忖度(そんたく)」を巡るやりとりもあった。佐川宣寿氏は証人喚問で、安倍晋三首相や妻昭恵氏の国有地取引への「影響」や、文書改ざんの「指示」を否定している。今井雅人氏(希望)が「(昭恵)夫人の関わりで(財務省職員が)忖度した可能性は否定できない。なぜ影響がなかったと断言できるのか」と質問。佐川氏は「忖度とかいう話は、まさに(職員の)個々の内面の話なので、私が何かここで特定のことを言うことはできない」とかわした。
佐川氏「どういう経緯で、誰が、どう具体的に指示したか、答えていない。明らかになっていない」解明不十分と認める 衆院の証人喚問も終了
衆院予算委員会で行われた証人喚問では、丸山穂高氏(日本維新の会)が最後の質問者。「国民が知りたい真相を解明できたと、自身は考えるか」と聞くと、佐川宣寿氏は「先ほどからおしかりを受けている。実際にどういう経緯で誰がやったのかはお答えできていないので、そこについてはできていないんだろう」と証言した。丸山氏が「解明できていないということですね」と確認すると、佐川氏は「どういう経緯で、誰が、どう具体的に指示したかはお答えしていないので、そこについては明らかになっていないということでございます」。疑惑の解明が不十分だと佐川氏自ら認めた格好のまま、証人喚問は午後4時12分に終わった。 
佐川氏 どう証言した?  3/27
○午前の喚問
財務省の決裁文書の改ざん問題をめぐり、佐川前国税庁長官は、参議院予算委員会での証人喚問で、改ざんや森友学園との取り引きに、安倍総理大臣や夫人の昭恵氏、それに総理大臣官邸関係者の指示はなかったと証言しました。また、佐川氏は、安倍総理大臣が去年2月に、「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」と答弁したことについて、みずからの答弁などに影響は与えていないという認識を示しました。
一方、佐川氏は、改ざんの経緯などについては、みずからが捜査対象であり、刑事訴追を受けるおそれがあるとして証言しませんでした。森友学園への国有地売却に関する財務省の決裁文書の改ざん問題をめぐり、参議院予算委員会は27日午前、改ざん当時、財務省で理財局長を務めていた佐川前国税庁長官の証人喚問を行いました。
理財局長として知っていたのか
各会派に先立ち、金子予算委員長が総括尋問を行い、「書き換えの当時、理財局長であった証人は、この書き換えを知っていたか。仮に知っていたならば、誰が、どのような動機で、いつ、誰に書き換えを指示したのか」とただしました。これに対し、佐川氏は「私が決裁文書の書き換えを、いつ、どのように認識したかは、私が捜査対象であり、刑事訴追を受けるおそれがあるので、答弁を差し控える」と述べました。そのうえで、佐川氏は「国会において大きな混乱を招き、行政の信頼を揺るがすような事態になったことは誠に申し訳ないと思っている。当時の担当局長として、責任はひとえに私にある。深くおわび申し上げたい」と述べ、謝罪しました。また、佐川氏は「本件は、理財局の国有財産部局の個別案件だ。したがって、こういう個別案件については、理財局の中で、資料要求の対応をする。理財局の外、たとえば、財務省の官房部局に相談・報告したり、総理大臣官邸に対して報告をするといったことはないし、そういう意味では、財務省の官房や総理大臣官邸の指示もなく、理財局の中で対応した」と述べました。
首相や夫人、財務相からの指示は
続いて、各会派が尋問を行い、自民党の丸川前オリンピック・パラリンピック担当大臣は、今回の改ざんをめぐり、「安倍総理大臣や昭恵氏らからの指示はあったのか。総理大臣秘書官らの総理大臣官邸や麻生副総理兼財務大臣の指示はあったのか」と質問しました。これに対し、佐川氏は「なかった」と述べ、安倍総理大臣や昭恵氏らからの指示はなかったと証言しました。そのうえで、佐川氏はみずからが改ざんに関与したのかどうかについて、「私の関与も含めて全体の経緯の話なので、その点は容赦いただきたい」と述べ、刑事訴追のおそれがあるとして答弁を控えました。また、佐川氏は、森友学園への国有地の貸し付けや売却で、安倍総理大臣や夫人の昭恵氏のほか、総理大臣官邸の関係者からの指示や圧力はなく、その存在の影響もなかったと述べました。
「私の答弁は正しかったと認識」
一方、佐川氏は、去年の国会答弁で、学園側との事前の価格交渉を一貫して否定したことについて、「『不動産鑑定価格は申し上げたことはない』と答弁した。土地の売却を行うときに価格は関心事なので、価格の話をすることはあるが、私自身の答弁は正しかったと認識している」と述べました。さらに、佐川氏は、学園側との面会記録を「廃棄した」と答弁したことについて、「丁寧さを欠いていたのは間違いない。当時、理財局内は国会対応で連日連夜、朝までの日々で余裕がなかった。申し訳ない」と述べました。
官邸との協議や連絡もなかったのか
民進党の小川参議院議員会長は「『総理大臣官邸の指示はない』『安倍総理大臣の指示はない』という証言があったが、『指示』ということばではなく、『協議』、『連絡』、『打ち合わせ』はどうか」とただしました。これに対し、佐川氏は、「今回の理財局で書き換えが行われた決裁文書に関して言えば、『指示』とか、『協議』とか、『相談』とか、そういうものはなかった」と述べ、文書の改ざんについて、安倍総理大臣や総理大臣官邸の関与を重ねて否定しました。
「首相答弁の影響はなかった」
そのうえで、佐川氏は、安倍総理大臣が去年2月に、「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」と答弁したことについて、「私も予算委員会の場で聞いていたが、あの総理大臣の答弁の前と後ろで、答弁を変えたという意識は無い」と述べ、みずからの答弁などに影響は与えていないという認識を示しました。
「『特例』は首相や夫人を意味しない」
さらに、佐川氏は、森友学園への国有地の売却や貸し付けで、政治家からの不当な働きかけは無かったとしたうえで、改ざん前の決裁文書に、「特例承認」などの記載があるのは、政治家や、安倍総理大臣夫人の昭恵氏の関与を意味するものではないという認識を示しました。
審議の中断も
このほか、証人喚問の中では、共産党の小池書記局長が「昭恵氏の名前が改ざん前の文書に書いてあったのを見たときにどう受け止めたのか」などと質問したのに対し、佐川氏は「刑事訴追のおそれがあるので答弁は控える」などと繰り返し答弁を拒み、審議が中断する場面もありました。
○午後の喚問
財務省の決裁文書の改ざん問題をめぐり、佐川前国税庁長官は、衆議院予算委員会での証人喚問で、去年2月に安倍総理大臣が「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」と答弁したことを受け、財務省内や総理大臣官邸との間で対応を協議したことはなかったと証言しました。また、佐川氏は、改ざんや森友学園との取り引きへの安倍総理大臣や昭恵氏の関与を重ねて否定しました。森友学園への国有地売却に関する財務省の決裁文書の改ざん問題をめぐり、午前の参議院に続き、午後は衆議院予算委員会が改ざん当時、財務省で理財局長を務めていた佐川前国税庁長官の証人喚問を行いました。
籠池氏の発言は協議に関係したか
自民党の石田真敏氏は、改ざん前の文書に森友学園側から「安倍総理大臣夫人の昭恵氏を現地に案内し、『いい土地ですから前に進めてください』との言葉をいただいた」と発言があったと記述されていたことに関連し、「平成25年に売り払いを前提とした土地の貸し付けの方針が決定された。それ以降の交渉で、籠池氏の発言は、その後の協議に関係したと思うか」とただしました。これに対し、佐川氏は「書き換え前の文書の記述についてはコメントを控えるが、私が去年、国会で答弁するにあたって、局内でいろいろものを見て、部内から話を聞いたが、その経緯の中で、総理夫人の影響があったとは思っていない」と述べました。
首相や夫人の関与 重ねて否定
立憲民主党の逢坂誠二氏は、森友学園への国有地の貸し付けや売却について、「午前中、安倍総理大臣や昭恵氏が関わっていなかったと断言していたが、ゴミの算定をどうするとか、さまざまな要素にも関わっていないとなぜ断定できるのか」とただしました。これに対して、佐川氏は「さまざまな事実関係を理財局内の職員から聞いて答弁しているが、そういう中で安倍総理大臣や夫人の話はなかったということだ」と説明し、安倍総理大臣や昭恵氏の関与を重ねて否定しました。
「首相答弁受けて官邸などと協議していない」
そのうえで、佐川氏は安倍総理大臣が去年2月に「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」と答弁したことについて、この答弁を受けて財務省内や総理大臣官邸との間で対応を協議したことはなかったと証言しました。
「売却当時の局長から引継ぎは一切なかった」
また、佐川氏は、森友学園の問題について、去年2月に初めて知ったと述べたうえで、国有地を売却した当時の理財局長だった迫田元国税庁長官から、この問題の引き継ぎは一切なかったと説明しました。
繰り返し証言拒否
一方、財務省が今回の改ざんで、「佐川氏の関与の度合いが大きい」としていることや、いつ、書き換えを認識したのかなどの質問に対しては、「刑事訴追のおそれがあるので、答弁は控える」などと、繰り返し、証言を拒否しました。
「職員自殺の経緯は承知していない」
今月7日に自殺した近畿財務局の男性職員が「上からの指示で文書を書き直させられた」などといった内容が書かれたメモを残していたことについて、「その方が亡くなった経緯等々を一切承知していない」と述べました。
面会記録の廃棄答弁 「虚偽という認識ない」
佐川氏は、去年、森友学園側との面会記録を「廃棄した」と国会で答弁したことに関して、「財務省内の文書管理の取り扱いについて答弁したもので、虚偽という認識はない」と述べたほか、国有地の売却について、「適正に行われたと今でも考えている」と証言しました。
佐川氏「経緯 明らかになっていない それは司法に」
佐川氏は、証人喚問で真相が明らかになったと思うか聞かれたのに対し、「どういう経緯で誰が具体的に指示をしたかは答えていないので、その点は明らかになっていない。それは司法になると思う」と述べました。 
「茶番劇」「期待はずれ」大阪でも佐川氏批判 3/27
「茶番劇だ」「これで幕引きにするな」。佐川宣寿・前国税庁長官の証人喚問に対し、国有地売却問題を追及してきた大阪府の地元市議らも批判の声を上げた。
学校法人「森友学園」は、安倍晋三首相の妻昭恵氏を名誉校長に迎え、大阪府豊中市で小学校を開校しようとした。この問題を地元で追及してきた木村真市議は27日、市内の事務所で証人喚問のテレビ中継をみつめた。佐川氏が証言拒否を繰り返す姿に、「つまらない茶番劇。一体何を守ろうとしているのか」とあきれた様子。約8億円の値引きの真相解明も進まず、木村市議は「売却交渉時に財務省理財局長だった迫田英典氏や、昭恵氏らの証人喚問が必要だ」と強調した。
土地は国に返還されたが、新設校舎が建ったままの小学校予定地近くで散歩をしていた女性(83)も「本当のことが明らかになると思って朝から中継を見たのに、何も分からず期待はずれ。このまま関係者が何も話さずに終わるのは納得がいかない」と憤った。
一方、佐川氏は証人喚問で、昨年の国会で「交渉記録を廃棄した」とする自らの答弁について「丁寧さを欠いていた」と陳謝した。国に交渉記録の開示などを求める訴訟を起こした上脇博之・神戸学院大教授は「本当は交渉記録があるのではないか。今日で終わりではなく、真相解明の入り口にしないといけない」と話した。 
佐川宣寿氏証人喚問、気になるポイント 3/27
学校法人「森友学園」との国有地取引をめぐる決裁文書改ざん問題で、3月27日に衆参両院の予算委員会で佐川宣寿・前国税庁長官(前理財局長)への証人喚問があった。以下、証人喚問のポイントを振り返る。
疑問1:誰が、いつ、どのように改ざんした?⇒ 証言拒否
参院では冒頭、金子原二郎委員長が「書き換えを知っていたか」「誰が、いつ、どのような動機で、誰に指示したのか」と改ざんの経緯を尋ねた。これに対し佐川氏は「告発を受けている身」「捜査を受けている身」として「刑事訴追を受ける恐れがある」として証言を拒否。この後も同様の理由で、証言を拒む場面が目立った。
疑問2:政治家・官邸の関与はあったか? ⇒「ございません」
自民党の丸川珠代参院議員から安倍首相、昭恵氏、麻生太郎財務相が文書の改ざんに対して関与していたか尋ねられると、佐川氏は「ございませんでした」と否定。佐川氏は改ざんについて「理財局の中だけでやった話」と発言。首相官邸や財務省の他の部署から指示はなかったと説明した。
疑問3:国有地取引で安倍首相・昭恵氏の影響は?⇒ 「一切なかった」
丸川氏は、森友学園との国有地取引に安倍首相や昭恵氏の影響についても質問。佐川氏は「当時は理財局にいなかった」とした上で「昨年の国会答弁を通じて、過去のものを見ている。その中では一切、総理や総理夫人の影響があったとは、私は全く考えていません」と明確に否定した。森友学園が開設を予定していた小学校の名誉校長に昭恵氏が就いていたことについても、佐川氏は「(2017年)2月の報道で知った」と証言。「貸し付け契約、売却契約に影響はございません」と述べた。希望の党・今井雅人衆院議員は「(安倍首相・昭恵氏の)影響すらなかったと、なぜ言い切れるのか。断言するのはおかしい」と追及したが、佐川氏は「契約は不動産鑑定を受けている」と説明。影響はなかったと繰り返し否定した。
疑問4:決裁文書の「特例」とは?⇒ 土地の貸付契約の期間のこと
改ざんされた決裁文書をめぐっては、改ざん前に「特殊性」「特例的」などの言葉が並んでおり、国有地取引の経緯を野党が疑問視していた。丸川氏は「『特例』とは官邸や昭恵夫人、政治家の関与のことでしょうか」と質問。これについて佐川氏は「そうではございません」と否定。国有地の貸付契約の期間に関する内容だと説明し、「本省で特例承認した。特例とはそういう意味」と述べた。
疑問5:安倍首相「関与あれば議員やめる」の影響は?⇒ 「ございません」
2017年2月、安倍首相が「(国有地売却に)私や妻が関与していたら、首相も国会議員もやめる」と国会で答弁したことについて、民進党の小川敏夫参院議員が「総理の答弁は、証人や財務省の答弁姿勢に影響はあったか」と質問した。佐川氏は「私も予算委員会で聞いていました。総理の答弁の前と後ろで、私自身が答弁を変えたという意識はございません」と、その影響を否定した。
疑問6:書き換え前の文書を見たことがあるか?⇒ 証言拒否
今回の証人喚問では、複数の野党議員が「書き換え前の文書を見たことがあるか」と尋ねる場面が目立った。佐川氏は「刑事訴追を受ける恐れがある」として証言を拒否した。
疑問7:国会答弁の根拠は?⇒ 証言拒否
共産党の小池晃参院議員は、2015年1月9日に財務局が森友学園を訪れたかどうかについて、改ざん前の決裁文書に訪問事実が書かれていたこと、佐川氏の国会答弁が矛盾すると指摘。「決裁文書と正反対のことを答えた」として、答弁の根拠を尋ねた。佐川氏は「補佐人に助言を求めます」と弁護士と相談し、「書き換えの経緯、時期に関わる話。お答えを差し控えさせていただきます」と証言を拒んだ。
疑問8:安倍昭恵氏の名前を見て、どう思ったか?⇒ 証言拒否
国有地取引をめぐり、安倍昭恵氏の関与を尋ねる場面もあった。小池氏は「(改ざん前の)決裁文書を見た時、安倍昭恵さんの名前が出てきて、どういう印象を持ったか」と質問。佐川氏は「見たのか、見ないのかというご質問。私自身が書き換えられた文書をいつ認識したのかという問題そのもの」として、証言を控えた。立憲民主党の逢坂誠二衆院議員も同様の質問をおこなったが、佐川氏は「見たか、見なかったも含めて、私の捜査の範囲に入っていると思う」と証言を拒否した。
疑問9:証人喚問で真相は明らかになった?⇒ 「ご満足できていないだろうと...」
4時間にわたる証人喚問の終盤、日本維新の会・丸山穂高衆院議員は「国民が知りたい真相を解明できたと思うか」と佐川氏に尋ねた。これに対して、佐川氏はこう語った。「さきほどから各委員にお叱りを受けております。実際にどういう経緯で、誰がやったのかについてはお答えできていないので、ご満足できていないだろうと...」「こうした事態になりまして、行政の信頼を揺るがすようなことになりまして、本当に国民の皆さんに申し訳ないと思っております。お詫び申し上げます」

尋問は衆参合わせて、およそ4時間に及んだ。だが、真相解明には程遠い内容だった。今回の証人喚問では「誰が、いつ、どのように改ざんしたのか」「誰が改ざんを指示したのか」「佐川氏は改ざんを知っていたのか」など、改ざんの経緯をめぐる真相の解明が求められていた。しかし、改ざん文書に関わる質問を受けると、佐川氏は「刑事訴追をうける可能性がある」とし、一貫して証言を拒否した。一方、決裁文書の改ざんや国有地取引に安倍首相や妻の昭恵氏、首相官邸や政治家の関与について問われると、「一切なかった」「不当な働きかけはなかった」と明確に否定した。
証人喚問は午後4時10分すぎに終了。佐川氏は深々と一礼し、衆院第一委員会室を去った。 
丸川珠代議員の「安倍擁護」質問が失笑モノ… 3/27
「総理夫人、官邸の関与はなかったという証言が得られました。ありがとうございました」
さすがは元アナウンサーである。自民党の丸川珠代議員は、まるでテレビ番組のエンディングのように、質問をテーマで締めくくった。与党の質問が出来レースであることはある程度予想できたが、ここまであからさまだと思わず笑ってしまう。
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書を財務省が改ざんした問題で27日、午前は参院予算委員会、午後は衆院予算委員会で、佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問が実施された。参院予算委での、丸川議員と佐川氏との件の一問一答は以下の通りだ。
「理財局に対して、安倍総理からの指示はありませんでしたね?」
「ございませんでした」
「安倍総理夫人からの指示もありませんでしたね?」
「ございませんでした」
その後、官邸の秘書官、大臣、大臣の秘書官からの指示を聞かれて、同様に否定した。同じ与党でも、衆院予算委での公明党の竹内譲議員の質問は、まだひねりがあった。
「あなたは大変厳しい上司だったと聞いている。決裁文書を見て部下と揉めたのではないか」「あなたの答弁を聞いて部下が忖度したのではないか」などと畳みかけた。厳しく追及しているようにも見えるが、官邸はまったく関係なく、財務省理財局のなかですべて行われたというストーリーに沿ったものと見える。
刑事訴追のおそれがあるとして、佐川氏は証言を拒否。同様の理由での証言拒否は、この日の参衆通じて40回以上あった。当時理財局長であったという職責において、文書の改ざんが行われたことについては謝罪したが、改ざんがどのように行われたのかという、肝心の部分については口を閉ざした。
「かかわっていないのなら、かかわっていないと言えるはずだ」
参院予算委で立憲民主党の福山哲郎議員はそう迫ったが、やはり佐川氏は証言を拒否した。
「昭恵夫人の名前を文書で見た時に、どう感じました?」
そう聞いた共産党の小池晃議員にもやはり、証言拒否。いつ決裁文書を見たかも、刑事訴追にかかわってくるというのだ。
「いつ見たかと聞いたんじゃなくて、安倍昭恵さんの名前が出てくる(改ざん前の文書)、それをいつかの時点ではご覧になったんでしょ。いつ見たかは言えないが、見たんでしょう。そのときにどう受け止めたんですか?」
この時、佐川氏は嘲笑を顔に浮かべたのだが、これは緊張のゆえだろうか。これにもやはり証言拒否で、「これでは証人喚問の意味がない」と小池議員は叫び、一時議事進行が停止した。だが、再開されてもやはり証言拒否は変わらなかった。
午前の参院予算委では、あまりにも与党との出来レース色が濃厚だった。午後の衆院予算委では立憲民主党の逢坂誠二議員が、喚問前に官邸関係者、与党関係者と会ったかと質したが、「退職してから、会っておりません」との答えだった。逢坂議員は、昭恵夫人の名前を見た時の印象を改めて質したが、「見たか見なかったかも含めて、捜査の範囲に入っている」として、やはり証言を拒否した。
「自身の関与については何も言えないが、官邸などからの影響についてはすべて否定できるというのは、ダブルスタンダードで合理的でない」
そう指弾したのは、希望の党の今井雅人議員である。捜査に直接関係ないことまで話さないのは「証言拒否罪に当たる可能性もある」と、無所属の江田憲司議員は指摘した。
昨年の国会で佐川氏は、「交渉記録や面会記録の存在について確認したが、廃棄されて存在しない」と答弁していた。その後、文書の存在は明らかになった。これは虚偽答弁ではないかと迫ったのは、共産党の宮本岳志議員である。佐川氏は、「確認したのは文書管理規則を確認したということ」と証言した。
出来レースのなかで、超エリート官僚だった佐川氏にとっては、霞が関文学を駆使した最後の消化試合といったところか。丸川議員のエンディングトークのように、このまま「幕引き」が計られるのか。野党や検察の動向を注目したい。 
佐川証人喚問は“出来レース”  3/27
何という出来レース──。本日午前に参院予算委員会で開かれた佐川宣寿・前財務省理財局長の証人喚問だが、佐川氏は公文書改ざんについて、「刑事訴追の恐れがある」ことを理由に一切の証言を拒否。一方、安倍夫妻や官邸からの指示を真っ向から否定し、「理財局のなかで対応した」と言い切った。
こうした佐川氏の証言が、完全に安倍自民党とすりあわせたものであることはあきらかだ。
たとえば、午前の証人喚問で質問のトップバッターに立った丸川珠代議員が「知り得る限りの事実をお話ください」と問いかけると、佐川氏はさっと手を挙げて証言に立ち、「まず、理財局でおこなわれた決裁文書の書き換えでございます。若干だけ長くなりますが、ご説明を申し上げます」と言い、理財局の国会対応についてスラスラと話しはじめると、「個別案件につきまして官房にご相談するようなことでもございませんし、報告をするようなことでもございませんし、まして官邸にご報告するようなことはございませんでしたので、まさに本当に理財局のなかでおこなった話でございます」と締めくくった。まるで丸川議員とのあいだに「台本」が存在するかのようなスムーズな流れだった。
また、丸川議員は「佐川さん、あるいは理財局に対して、安倍総理からの指示はありませんでしたね?」「安倍総理夫人からの指示もありませんでしたね?」と、「ありましたか?」ではなく「ありませんでしたね?」と質問。佐川氏はすべてオウム返しのように「ございませんでした」と繰り返したが、これは安倍夫妻の関与がないと印象付けたい目的があったことはミエミエだ。
佐川氏と安倍自民党サイドの“すりあわせ”を裏付けるのは、証言だけではない。実際、きょうの佐川氏の補佐人を務めているのは、熊田彰英弁護士。熊田弁護士は小渕優子・元経済産業相の事務所の政治資金規正法違反事件や、甘利明・元経済再生担当相があっせん利得処罰法違反で刑事告発された際にも弁護を担当した人物で、安倍政権の大臣スキャンダルを引き受けてきた“御用弁護士”だ。
さらに、佐川氏は国会入りした際、黒塗りのハイヤーで乗り付け、まわりに大勢の人を引き連れていた。この模様を中継していた『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)では、田崎史郎・時事通信社特別解説委員が「これ、ハイヤーで来てますね。タクシーじゃないね」「(車を)どっかが用意したんじゃないですか」「付いてる方が多いですね。6〜7人動かれていましたでしょ?」「通常より多い」「(普通なら)本人と補佐人だけで動きますよね」と指摘していたが、こうした“異例”な対応も、財務省を通じた安倍自民党のサポートがあるのだろう。
だが、佐川氏を動かしている安倍自民党のシナリオには、すでに矛盾が出てきている。だいたい、刑事訴追を理由に具体的な話をすることを拒否するのに、安倍首相や官邸の関与だけははっきりと否定できるのか。そこには何の根拠もないのだ。このような証言を鵜呑みにできるほど国民はお人好しではない。
しかも、答弁と改ざん時期の矛盾も徐々に出始めている。こうした問題については午後の証人喚問後に追ってお伝えしたいと思う。

「国民全体の奉仕者」ならぬ「安倍首相の奉仕者」──。本日おこなわれた佐川宣寿・財務省前理財局長の証人喚問について、本サイトでは速報で「安倍自民党との完全な出来レース」と看破したが、午後の衆院でもとんだ茶番劇が展開された。
佐川氏は、改ざん問題について「理財局のなかで対応した」と主張し、肝心の詳細についてはすべて「刑事訴追の恐れがある」という理由で“ゼロ回答”。一方で、安倍首相や官邸からの改ざん指示は「一切なかった」とはっきり証言した。
改ざんを「理財局だけでやった」と言うが、そもそも官僚がこのような大規模な犯罪を犯す理由などまったくないし、独断でこんなことができるはずがない。だいたい、財務省の矢野康治官房長は昨日の参院予算委員会の集中審議で、午前中には「官邸も麻生大臣も、指示も関知もしていなかったのはまぎれもない事実」と答弁したのに、午後には「総理官邸という言葉は適切ではなかった」と自らの答弁を修正し、「(官邸の関与が)あったという事実には突き当たっていない」などという珍妙な答弁でお茶を濁した。この矢野官房長の答弁を、佐川氏は何の根拠もなく真っ向から否定したことになる。
その上、佐川氏は、自身が理財局長として関与していない時期におこなわれた土地取引についてまで「私が昨年ずっと一連の書類を読んで勉強して、国会で答弁させていただいたなかで言えば、総理も総理夫人の影響もありませんでした」と明言したが、その根拠は「(土地売却は)当時の不動産鑑定に基づいておこなわれた」からというもの。言うに事欠いて「適正な売却だった」とまで口にした。
まさに噴飯モノの答弁だろう。会計検査院はゴミの積算根拠を「不十分」だと指摘しているし、建設業者も「ゴミが実際より深くにあると見せかけた虚偽の報告書を作成した」と大阪地検に証言しているように、「適正な売却」などではなかった。そもそも、質疑に立った立憲民主党の福山哲郎議員も指摘したように、「適正な売却」だったのなら、決裁文書を改ざんなどする必要はどこにもないのだ。
しかも、佐川氏は、「改ざん前文書に書かれた昭恵夫人の名前を見たときにどう受け止めたのか」と共産党の小池晃議員に問われると、「(改ざん前文書を)いつ見たのかという質問」「それは私自身が書き換えをいつ認識したのかという問題そのもの」だと詭弁を弄して証言を拒否。「総理夫人の影響はない」とはっきり言えるのならば名前を見たときの感想くらい堂々と言えるはずだが、それはけっしてしないのである。逆に言えば、昭恵夫人の名前を見たときの感想は「刑事訴追の恐れ」になるような問題だということになるではないか。
このように、納得できる理由を提示しないまま道理にかなわない根拠で安倍夫妻をただただ庇うだけに終始した佐川氏の証人喚問。だが、いくら佐川氏が安倍官邸とすでに「裏取引」していたとしても、事実をないことにはできない。
むしろ、安倍首相や昭恵夫人にかんするあらゆることを無理やり否定したがために、次から次へと矛盾が噴き出てきている。たとえば、佐川氏は安倍首相が昨年2月17日、「私や妻が関係していたということになれば間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」と答弁したことの影響を聞かれて、「総理の答弁と前と後ろで私自身の答弁を変えた認識はない」と答えていたが、これは明らかな嘘だ。
佐川氏は安倍首相が「間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」というセリフを口にした同じ昨年2月17日には、「適正に処理した」程度のことしか言っていなかった。ところが、それから1週間後の2月24日に「(交渉記録は)速やかに破棄した」と答弁するなど、急に強気になり、3月2日の参院予算委員会で共産党の小池議員から質問を受けた時には「何月何日に何をしたかという面会記録、そういう記録はない」「予定価格や賃料を先方に提示することはない」と断言していた。
周知のように、改ざん前文書には、2015年1月9日の欄にははっきりと〈近畿財務局が森友学園を訪問し、国の貸付料の概算額を伝える〉と書かれており、もし改ざんがなければ、こんな強気の発言ができるはずがない。つまり、24日以前に決裁文書を改ざんしたのは確実なのである。そして、その24日以前に決裁文書との整合性をとらなければならなかった答弁というのは、安倍首相が17日におこなった「私や妻が関係していたということになれば間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」発言しかない。
さらに無理を感じたのが、安倍首相の最側近・今井尚哉首相秘書官にかんする発言だった。きょうの証人喚問で、自由党の森ゆうこ議員が「官邸の今井秘書官と森友問題で話したことはないか」と問うと、佐川氏は2度も話をはぐらかし、森議員に「そんなことは聞いてない」と追及され、何か意を決したように「この森友問題について、今井秘書官と話したことはございません」と言い切った。だが、改ざんの指示云々とは関係なく、この森友問題で佐川理財局長が官邸で森友対応を担っていた今井首相秘書官と相談をしていないなどということは、霞が関の常識に照らしてありえない話だ。そのことは、多くの元官僚が指摘している。
それを、「今井秘書官と話したことはない」などと言い張るというのは、むしろ、今井秘書官との相談内容についてつっこまれることを恐れたためとしか思えない。
きょうの証人喚問によって疑惑は解明されるどころか、さらに深まった。しかし今日の様子をみれば、もはや官邸と裏取引をすませている佐川氏が真相をしゃべることなど、ありえないだろう。真相解明には、今井首相補佐官や安倍昭恵氏、土地取引時の財務省事務方責任者である理財局長だった迫田英典氏、総理夫人付きだった谷査恵子氏、そして籠池泰典理事長を揃えた全員の証人喚問が絶対に必要だ。安倍首相は真相を究明すると約束したのだから、当然、応じるべきだろう。 
森友文書改ざん 財務省側、刑事責任問われる恐れ 3/27
学校法人「森友学園」を巡る財務省の決裁文書改ざん問題は27日、佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問が行われ、今後は大阪地検特捜部による捜査の行方に焦点が移る。改ざんを巡って佐川氏らに対する告発状も出ており、財務省側の刑事責任が問われる可能性もある。
「既存の公文書を改ざんする行為は刑法違反と認められる恐れがある」。明治大法科大学院の大塚裕史教授(刑法)は適用される可能性がある罪名として、虚偽公文書作成罪と公文書偽造・変造罪、公用文書等毀棄罪の3つを挙げる。
虚偽公文書作成罪は文書の作成権限がある職員が嘘の文書を作る行為を想定。権限がない職員が作成した場合は公文書偽造・変造罪に当たる可能性がある。権限にかかわらず、文書を破ったり記載を削除したりすると公用文書等毀棄罪に問われかねない。
過去にも公文書の改ざんが刑事事件に発展した例はある。1999年に埼玉県桶川市で発生した女子大生殺害事件では、被害者からの告訴を受理していなかったように装うため、当時の警察官が供述調書の「告訴」を「届出」と改ざん。警察官らは虚偽有印公文書作成などの罪に問われ、有罪判決を受けた。
今回発覚した決裁文書の改ざんは、原本から削除された部分が目立つ。甲南大法科大学院の園田寿教授(刑法)は「重大な事実関係が削除された場合は、虚偽の文書が作成されたとみなされる。改ざんに関わった職員の認識が重要なポイントだ」と指摘する。
特捜部は、一連の問題の発端となった国有地の売却交渉の記録を廃棄したとして、佐川氏らに対する公用文書等毀棄容疑での告発を受理。決裁文書改ざんの発覚後、市民団体から虚偽公文書作成容疑での告発状も提出されており、改ざん行為についての捜査も進められるとみられる。
ある検察幹部は「改ざんの実行行為者や権限の特定、動機など、調べなければならない事項は多い」と話す。改ざん前後の文書の違いを分析し、立件の可否を慎重に判断するとみられるが、「文書の大部分は残っており、削除したことで虚偽の内容に変えたとまでは評価できない」(元検事の亀井正貴弁護士)との見方もある。  
 3/28

 

麻生副総理、原因究明取り組んでもらいたい=決裁文書改ざんで菅官房長官  3/28
菅義偉官房長官は28日午後の会見で、森友学園を巡る決裁文書改ざん問題で、一部与党幹部からも麻生太郎副総理兼財務相の責任を問う発言が出ていることに関連し、「麻生副総理には、原因究明に取り組んでもらいたい」と述べた。
一方、官房長官会見について「1日に2回(会見を)開催しているのは世界的に例をみない」と指摘した上で、今後のあり方に関しては「時間を置いて検討したい」と述べた。
働き方改革法案については「70年ぶりにわが国の労働のあり方を変えるもの」として、「しっかり成立させたい」と強調した。 
佐川前長官を決裁文書改ざんで大阪地検に刑事告発  3/28
国会で証人喚問された前国税庁長官、佐川宣寿氏らが虚偽公文書作成罪、偽計業務妨害罪で28日までに、大阪地検に刑事告発されたことがわかった。
訴えたのは、東京都の男性。告発状などによると、佐川氏、財務省理財局が改ざんした決裁文書が国会に提出されて以降、森友学園の国会審議は、虚偽の決裁文書、公文書を前提にして行われ、それが偽計業務妨害にあたるというものだ。
告発した理由について男性は取材に対し、こう話した。
「国会は国民の付託を受けた国権の最高機関であり、虚偽の公文書を作成、提出するというのは、国民への冒とく、背信で許しがたい。国会開催には、多額の税金が投入されており、それが虚偽の公文書を前提に審議され、まったくのムダになった。森友学園の問題は真実の公文書、決裁文書をもとに再度、審議することを余儀なくされている。おまけに、佐川氏は証人喚問で改ざんの詳細、理由を証言することを拒否するなど、税金をムダにしていることに対し、反省が感じられない。なぜ改ざんが起こったのか、全体像を解明するには捜査当局しかないと判断し、刑事告発した」
大阪地検特捜部は取材に対し、「告発状が届いたか、否かは担当部署に確認した上で、文書で回答します」としている。 
佐川氏証人喚問 これで「幕引き」ではない 3/28
政治家の関与や財務省の忖度[そんたく]はなかったのか。キーマンの言葉に真相解明への一歩を期待した人は多かったろう。しかし、疑問は解消されず、むしろ深まったと言ってもいい。
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書改ざんを巡り、当時理財局長で国会対応を主導した佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問が行われた。
佐川氏は改ざんを認め、「国民の行政への信頼を揺るがし誠に申し訳ない。当時の担当局長として責任はひとえに私にある」と謝罪した。しかし、改ざんが誰の指示で、なぜ行われたか、という核心部分については、「捜査の対象であり刑事訴追の恐れがある」と繰り返し、証言を拒否した。
その一方、改ざんについて「官邸に報告することなく、理財局の中で行った」と説明、安倍晋三首相や昭恵夫人、菅義偉官房長官、麻生太郎財務相などからの指示も明確に否定した。政府の一連の主張に足並みをそろえた格好だ。
しかし民主主義の根幹ともいえる公文書を改ざんし、国権の最高機関である国会に提出するという重大な行為が、財務省の一部局内でできるのか、というのは国民の素朴な疑問だろう。
財務省は昨年2月下旬から4月にかけて、14種類の決裁文書を改ざん。該当箇所は200項目を超え、「本件の特殊性」や「特例的な内容」など土地取引での「森友優遇」をうかがわせる表現や価格交渉の詳しい経緯、昭恵氏や政治家らに関わる記述が全面的に削除されていた。
佐川氏は、価格交渉はなかったとした自らの国会答弁について「路線価や公示地価といった話をすることはあるが、最後は不動産鑑定価格で決まる」と述べ、「答弁は正しかった」と強調。契約に関し「首相、首相夫人の影響があったとは考えていない」とした。
昨年2月、首相が自身や夫人の関与があれば「首相も議員も辞める」とした国会答弁の影響についても、「(首相答弁後に)私が答弁を変えたという意識はない」と否定した。交渉記録を「破棄した」とした国会答弁に関しては、「財務省の取扱規則について申し上げたが、国会対応に丁寧さを欠いていた」と釈明した。
政府は「佐川氏の国会答弁にあわせ、理財局主導で書き換えが行われた」とする。では、佐川氏はなぜ、改ざんが必要になるような国会答弁をしたのか−。この点に関しても佐川氏は「刑事訴追の恐れ」を理由に説明を避けた。
野党は「全て理財局で完結させて幕引きを図ろうとしている」と批判したが、同様の印象を抱いた国民は多いだろう。
佐川氏の証人喚問では、改ざんの経緯は明らかにならなかった。森友問題は、ごみ撤去を理由にして土地代を8億円値引きした取引そのものも問われている。安倍首相が言う「徹底解明」のためには、昭恵氏はもとより、売却交渉当時に理財局長だった迫田英典氏の国会招致も必要だ。 
「総理の懐刀」今井尚哉秘書官 同期・佐川氏をなぜ擁護? 3/28
“大将”たる安倍晋三・首相の周りから次々と人が離れていく中、源義経を守る弁慶のごとく孤軍奮闘しているのが“総理の懐刀”今井尚哉・首席秘書官だ。
5年以上にわたり安倍首相を支え、「安倍さんと一蓮托生の関係」(官邸関係者)といわれる今井氏は改竄をめぐる報道のチェックに神経を尖らせているという。
3月11日、毎日新聞が朝刊一面で〈財務省書き換え、佐川氏が指示〉と特報を打った直後のことを毎日新聞関係者が明かす。
「今井秘書官が記事の根拠について、政治部に問い合わせていたようです。かなり強い詰問調だったらしく“官邸サイドからの圧力”と受け止めた記者もいました」
財務省が複数文書の存在を認めたのは翌12日。毎日の記事は“官邸・財務省も認める正確な内容”であり、政権が佐川宣寿・前国税庁長官にすべての責任を負わせようとしている今となっては的外れにも見える“記事照会”だが、今井氏は、何が気がかりだったのだろうか。前出の毎日関係者が分析する。
「今井秘書官と佐川氏はいずれも東大出身で霞が関入りの“同期”。しかし、旧知の仲の佐川氏を庇ったという単純な話ではないと思います。佐川氏による指示の有無に世間の関心が向くと、次は“では、佐川氏に指示したのは誰だ?”となりかねない。“佐川氏”ではなく“指示”というワードに敏感になっていたのではないでしょうか」
毎日新聞は今井氏からの“問い合わせ”について、「取材活動に関することについてはお答えしておらず、回答を控えさせていただきます」というのみ。一方の今井氏サイドも「確認しましたが、分かりません」(内閣官房内閣広報室)とのことだった。 
与党「森友」収束急ぐ 「官僚の責任」論を展開 3/28
政府・与党は、27日の証人喚問で佐川宣寿前国税庁長官が学校法人「森友学園」への国有地売却問題に関し首相官邸の指示を明確に否定したことを受けて早期の幕引きを図りたい考えだ。しかし、佐川氏が決裁文書改ざんの理由など核心部分の証言を拒否したため「疑惑は深まった」と野党は批判。与党内にも佐川氏の証言だけで、国民の疑念を晴らすことはできないとの声がある。
「(首相官邸は)何もしていなかったから、なかったということだ」。菅義偉官房長官は27日の記者会見で、官邸からの指示を否定した佐川氏の証言についてそう語った。
安倍晋三首相は同日夕、官邸で記者団から「証人喚問が終わりましたが」と声をかけられたが、「どうも」とのみ返答し、コメントしなかった。
政府・与党は、国有地売却を巡る一連の問題を「官僚の責任」として切り離し、首相や麻生太郎副総理兼財務相の責任を問う声を抑えてきた。佐川氏の証人喚問に応じたのも、証言を通して官邸の関与や忖度(そんたく)がなかったことを印象付ける狙いがあったからだ。
実際に27日の証人喚問の与党質問はこうしたシナリオに沿った展開となった。自民党の丸川珠代参院議員は、首相と妻昭恵氏からの指示についてそれぞれ「ありませんでしたね」と確認するように尋ね、佐川氏は「ございませんでした」と応じた。さらに、丸川氏は、菅氏や首相秘書官、麻生氏についても「指示はありましたか」とそれぞれ尋ね、佐川氏は「ございませんでした」を繰り返した。
終了後、自民党の森山裕国対委員長は「多くの疑念が解消された」と強調。野党が求める昭恵氏らの証人喚問は「関知していないことははっきりし、必要はない」と断言した。
政府・与党は28日に2018年度予算案を成立させたうえで、働き方改革関連法案など重要法案の審議に入りたい考えだ。首相は4月中旬に訪米、5月下旬に訪露の予定。北朝鮮問題への対応など外交に焦点を当て、支持率回復を狙う考えだ。
ただ、自民党の石破茂元幹事長は「誰が、なぜ、ということが一切分からない極めて異例な証人喚問だった」と指摘。昭恵氏の関与を否定したことについても「全くそういうことはなかったと言い、でもそれを理財局職員に確認したわけでもないと言う。一体何だったのだろうという思いを強めた印象だ」と語った。
公明党の山口那津男代表は「理財局の中で(改ざんが)行われたことを(佐川氏が)はっきり認めた」と述べ、証人喚問の意義を認めたうえで、「誰がどういう理由で行ったかについて触れなかったのは極めて残念な対応だ。実態解明に向け国会として努力していかなければならない」と強調した。 
誰が納得するのか “佐川証言”幕引きどころか完全墓穴 3/28
そんなに安倍官邸が怖いのか、芝居じみた与党質問とどうしようもない佐川証言
世間の関心を集めた27日の証人喚問はとんだ猿芝居だった。森友学園への国有地貸与と売却に関する財務省の決裁文書改ざん問題をめぐり、改ざん当時の理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官に対する証人喚問は、真相解明とは程遠いゼロ回答。完全に肩透かしだった。
佐川氏は衆参両院の予算委員会で4時間超の尋問を受けたが、改ざんに関わる質問には一切応じずじまい。焦点は改ざんを知っていたか、誰がどのような動機でいつ誰に指示したのか、改ざんの目的は安倍首相夫妻についての記載を削除するためか――だが、佐川氏は「刑事訴追の恐れ」を50回以上も連発して証言を拒否。改ざん前の決裁文書に記載された昭恵夫人の名前を見た時の印象さえ答えなかった。
ゼロ回答の流れをつくったのは、金子原二郎参院予算委員長に続いて尋問に立った自民党の丸川珠代議員だ。
「佐川さん、あるいは理財局に対して安倍総理からの指示はありませんでしたね」「安倍総理夫人からの指示もありませんでしたね」「官房長官、官房副長官、総理秘書官からの指示はありましたか」「麻生財務相からの指示はありましたか」などと矢継ぎ早に質問を浴びせ、佐川氏から6連発の「ございませんでした」を引き出した。打ち合わせでもしていたかのように、息がピッタリとあった絶妙な掛け合いだった。
元経産官僚の古賀茂明氏はこう言う。
「予想されたことですが、自民党側は佐川氏の証言をうまく使って、安倍首相夫妻や官邸の関与はなかったという印象づくりに成功したと思います。丸川議員が総理、官房長官、財務相の指示がなかったかと畳み掛け、否定答弁を引き出す“あうんの呼吸”でうまくやりました」
あまりにもミエミエの稚拙で異様な口封じと与党のヤラセ質問の数々。多くの国民がげんなりし、「ここまでやるかよ」と驚愕している。
こんな子供だましで官邸と昭恵の関与を否定して、いよいよクロは決定的
佐川氏の証言は矛盾だらけだ。
改ざんに関する尋問には「いつ、どのように認識したかにつきましては私が捜査の対象であり、刑事訴追を受ける恐れがございますので答弁を差し控えさせていただきたい」の一点張り。それでいて、疑惑のド真ん中にいる安倍夫妻や官邸の関与については「総理や総理夫人の影響というのがあったとは全く考えていません」「官房や官邸などからの指示はございません」「理財局の中で対応したということであります」などと全面否定する証言を繰り返し、官邸と昭恵夫人を徹底的に守る姿勢を貫いた。
「行政の信頼を揺るがすようなことになりまして、本当に国民の皆さまに大変申し訳ないと思っております」とは口先ばかり。国会と国民を愚弄するにも程があるが、子供だましの無理筋でボロを出さないのは至難の業だ。
「森友問題に関する総理答弁の作成に財務省が全く関わらないという状況はあり得ません。佐川氏は総理や官邸からの指示、協議、相談の類いはなかったと証言しましたが、理財局の起案を課長が官邸に届けるとも話していた。当然ですが、答弁のすり合わせはしっかり行われていたということを示唆しています」(与党関係者)
佐川氏がたびたびヘルプを出した補佐人の熊田彰英弁護士にしたって、安倍政権との距離の近さを指摘される人物だ。
野党議員から「補佐人の方はこの事案にあたって与党関係者や政府関係者との接触はありましたか」と問われた佐川氏は返答に窮し、熊田氏に助言を求めた。そして、ようやく口にしたのが「ないということです」のひと言。語るに落ちる。
熊田氏は京大法卒の元検事で、法務省刑事局や東京地検特捜部で勤務。手堅い仕事ぶりで評価されていたという。2014年に弁護士に転身し、小渕優子元経産相の政治資金規正法違反事件、甘利明元経再相の口利きワイロ疑惑などを担当し、不起訴に持ち込んだ腕利きである。
安倍官邸の関与への疑惑、不信は高まる一方だ。
偽証、矛盾のオンパレード。専門家が指摘する茶番答弁の数々
「総括的に見て疑惑が深まるだけの茶番劇だったと言わざるを得ない」
27日の証人喚問を見た元検事の落合洋司弁護士は、佐川証言をこう切り捨てたが、これがまっとうな見方だろう。
「一貫して主張していたのは、土地取引は不動産鑑定に基づいていて何の問題もなく、政治家の圧力もなかったが、決裁文書の改ざんが起きた。当時の担当局長として頭を下げるけれども、刑事訴追の恐れがあるから何も答えません、という姿勢です。要するに(私には)改ざんする動機はないとほのめかしつつ、刑事訴追の恐れがあるから答えませんと。全く支離滅裂でしょう。その一方で、安倍首相や昭恵夫人、官邸らの関与については〈なかった〉と言い切っていた。こうした佐川証人の姿は、国民から見れば〈どれほどヤバいことをやっていたのか〉と思ったのではないか」(前出の落合洋司弁護士)
佐川氏は他にも、国有地売却当時の理財局長だった前任の迫田英典氏から「一切、引き継ぎを受けていない」と言いながら、「首相、官邸の指示はなかった」と断言。過去の答弁で森友問題の「関係資料を勉強」し、昭恵夫人らの関与も「影響もなかった」と強調する一方で、関係資料に目を通した時期さえも証言拒否していた。
「偽証」の疑いが浮上したのは共産党の宮本岳志議員が尋問に立った時だ。昨年2月の衆院予算委で「交渉記録は廃棄した」との答弁の真偽を追及され、「財務省の文書管理規則を理財局に確認した」なんて苦し紛れの言い訳をしていたのだが、当時、理財局長だった佐川氏は宮本議員に対してこう言っていた。
〈財務局と学園側の交渉記録につきまして、委員からのご依頼を受けまして確認しましたところ、近畿財務局と森友学園の交渉記録というのはございませんでした〉
依頼を受けてわざわざ「確認」したという答弁は何だったのか。もはや佐川証言は「完全墓穴」。この政権のオシマイも近い。
落ち目の政権のために佐川が罪を背負う理由と浅はかさ
「どういう経緯で、誰が指示したのか答えていないので(真相は)明らかになっていない。それはまあ、まさに裁判で……」
佐川氏の口からそんな言葉が漏れたのは、4時間にも及ぶ証人喚問が終わりに近くなった頃だった。おそらく今後の刑事訴追を覚悟している本音が思わず漏れたのだろうが、理解不能なのは今の安倍政権に果たして、そこまで忠誠を誓う必要性や価値があるのかということだ。
安倍政権は今や内憂外患の極みだ。裁量労働制拡大をめぐる厚労省のデータ捏造や、今回の決裁文書改ざんで国民の信頼はガタ落ち。外交でも、北朝鮮問題では米朝急接近でカヤの外だ。「100%共にある」と持ち上げてきたトランプ政権には、鉄鋼、アルミの追加関税を適用される始末。アベノミクスの頼みの綱である株価も2万円割れ寸前で、政権末期のニオイがプンプンだ。
「佐川さんは淡々と事実を話せばよかったのに〈責任はひとえに私にあります〉と強調。問題をすべて理財局に押し込んで、官邸や財務省幹部に火の粉が及ばないようにした。罪を背負って安倍政権に恩を売れば、最後は守ってくれると踏んでいるのでしょう。役所を辞めても安倍政権への服従意識が染みついている。政権擁護と自己保身がミエミエで、“佐川バッシング”が再燃することになる。実に浅はかだったと思いますね」(政治評論家の森田実氏)
たとえ世論批判を浴びても今さえ我慢すれば、退職金ももらえるし、新たな天下り先も確保できるかも――。そんな思惑なのかもしれないが、日本の憲政史上、最低、最悪と言われる政権のために「魂を売った」と言われても仕方がない。 
佐川氏証人喚問 平均視聴率9.2% 3/28
国会で開かれた佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問を27日に生中継したNHK総合の平均視聴率(関東地区)は、午前の参院予算委員会が同10時からの1時間で9.2%、午後の衆院予算委が同3時からの1時間で6.8%だった。ビデオリサーチが28日、明らかにした。証人喚問は、NHK総合のほか民放各局でも生中継された。 
「森友問題」を幕引きさせないために 3/28
森友学園をめぐる公文書改ざん問題で、3月27日、当時の財務省理財局長だった佐川宣寿氏の証人喚問がありました。改ざんに関わる問いには「刑事訴追の恐れがあるので、答弁を差し控えたい」と繰り返す一方、安倍首相や昭恵夫人、官邸の関与は「ございません」ときっぱり否定。昨年の国会答弁と比べると、傲岸不遜な口調はやややわらいでいるものの、佐川氏は結局何も語りませんでした。
3月28日の朝日新聞では、政権は早くも幕引きを図ろうとしていることを報じています。しかし、これは財務省だけの責任ではなく、多くの人が指摘しているように、三権分立、議会制民主主義、官僚制度、そして公文書のありかたの根幹にかかわる大問題です。幕引きをさせるわけにはいきません。では、どうすればいいのか?
ひとつは市民が「うやむやにはさせない」と意思表示を続けることだと思います。
公文書改ざんの疑いが明らかになってきた3月16日、私は「官邸前大抗議行動」に参加しました。実は足を骨折して1か月前に退院したばかり。大人数が参加することが予想され、歩道にギュウギュウに押し込められた2015年夏の国会前の経験からすれば、やめておいたほうがいいかとためらいましたが、家族と一緒に杖をついて行くことにしました。
当日は溜池山王駅で下車。官邸前に最も近い5番出口からの坂道は封鎖されているかもしれないので、溜池寄りの8番出口へ。雨が降っていたため、駅構内で折りたたみ傘をたたんで、コートの上からレインコートを着ました。
六本木通りから茱萸坂にぐるっと回ると、すでに国会議事堂前駅の3番、4番出口は封鎖。4番出口付近の石垣が幸い空いていたので、そこに腰かけました。そのあたりはたちまち立錐の余地もなくなり、にもかかわらず警官は車道を開放することなく、過剰警備といっていい対応に終始。車道いっぱいに人が広がり、抗議の市民で官邸の周囲を埋め尽くす光景は絶対につくらせまいとする警察側の強固な意図を感じざるを得ませんでした。
3月23日にも「官邸前大抗議行動」は行われましたが、この日は私は不参加。マガジン9からは、ほかのスタッフが16日に続いて23日も参加しています。「ここは行かないわけにいかない」「行ってみよう」と思う人が1人、2人、3人…と増えていき、10万人になれば10万人の大群衆になる。そうなれば政権与党だって無視はできません。
「官邸前大抗議行動」の主催スタッフは、医療班、給水所を配備し、弁護士と連携し、警官と交渉し、スピーチエリア、コールエリア、サイレントエリアといった区割りをしています。さらにSNSで情報を大拡散。小さい子どもからお年寄りまで、ガンガンコールしたい人もゆったりのんびり立っていたいだけの人も、できるだけ幅広い人々が参加しやすい場づくりをする配慮と工夫に頭が下がります。こうした抗議行動を粘り強く続けていくことは、民主主義をないがしろにする安倍政権への明確な抵抗につながるはずです。
佐川氏の喚問でおしまいではありません。財務省にも、国交省にも、厚労省にも、文科省にも、検察庁にも、腹をくくれば「前川さん」になれる人はいるでしょう。新聞、テレビといったメディアの中にも、森友学園をめぐる安倍政権の対応を目の当たりにして「このままではこの国はおかしくなる」「これを許したらまともな国じゃなくなる」と危惧している人々も少なくないでしょう。
今後は、市民、野党、官僚、メディアの総力戦です。それぞれがそれぞれの場でやらなくてはならないこと、今できることをやる。これで幕引きにさせてはならないのです。 
 3/29

 

文書改ざん「問題の幕引きは許されない」 3/29
財務省決裁文書の改ざん問題で、27日に行われた佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問は消化不良の一言に尽きた。佐川氏は「誰の指示で」「誰が行ったのか」という核心について一切の証言を拒否した。政府・与党は「政治が関与した疑いは晴れた」としているが、国民の不信は解消されていない。問題の幕引きは到底許されず、徹底した真相究明が必要だ。
佐川氏は核心部分への言及は避けながら、政治の関与については「まったくない」と明言。さらには理財局に関する質問にはよどみなく答え、その上で当時の国会答弁に丁寧さを欠いたと謝罪するなど、周到に準備した答弁が印象的だった。
これに対し、議員側の質問の在り方には違和感を覚えた。与党側は持ち時間の大半を真相解明ではなく、政治の関与の有無を確認するような興ざめの質問を繰り返した。野党側も各党5分前後の短い時間の中で同じような質問が続いた。野党が協力し合い、持ち時間を確保する工夫が欲しかった。
一夜明けた28日、野党6党は安倍晋三首相夫人の昭恵氏や森友学園への国有地売却交渉時に理財局長だった迫田英典元国税庁長官らの証人喚問と、衆院予算委員会での集中審議を求めていくことを申し合わせた。
しかし、佐川氏喚問の実現で正常化した国会は、同日夜の参院本会議で2018年度予算案を採決し、自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立した。ここでも野党側の戦術に疑問符が付く。
改ざん発覚後、野党側は佐川氏の喚問を求めるだけでなく、麻生太郎副総理兼財務相の辞任、内閣総辞職を求めて参院での審議を拒否し、政府・与党は劣勢に立たされた。佐川氏の喚問が実現したのも事態を打開したい与党側が折れた結果で、支持率が急落した安倍内閣は窮地に陥っていた。
ところが26日、自民、民進両党の参院国対委員長が28日に参院予算委員会で予算案の締めくくり質疑と採決を行うことで合意する。参院の存在意義が問われる自然成立を避けたい思惑が一致したものだが、証人喚問の結果にかかわらず、予算案が28日中に可決、成立する見通しが立ってしまった。
ここは徹底抗戦すべきだったのではないか。予算が成立すれば、与党は改ざん問題の追及の場である予算委員会を開こうとしないだろう。いくら野党が昭恵氏や迫田氏の証人喚問を要求しても、与党が応じるはずもなく、論戦の場は所管案件の質疑に限られる委員会に移ってしまう。
国民の不信感を高める一方で、追及の場をみすみす逃すようでは政治全体に対する不信感が増幅しかねない。野党は幕引きを絶対に許さず、機会を捉えて徹底的に追及すべきである。 
佐川氏証人喚問 幕引きは許されない 3/29
森友学園問題を巡る決裁文書改ざんで、証人喚問に臨んだ佐川宣寿前国税庁長官は、安倍晋三首相や官邸側からの改ざんの指示を否定した。改ざんの経緯や動機、指示系統など核心部分は証言拒否を繰り返した。
疑惑は晴れるどころかさらに深まった。
議院証言法は刑事訴追の恐れがある場合、証言を拒否できる。だが56回にわたって証言を拒否するのは異常だ。佐川氏は「当時の担当局長として責任はひとえに私にあります」と頭を下げて謝罪した。それなら誠実に経緯を証言すべきだった。
証人喚問の限界を露呈した形だが、これで幕引きにするのは許されない。決裁文書を改ざんし、国会に提出した行為は、民主主義を根底から否定する。国家、国民への背信である。
ロッキード事件やリクルート事件のように国会内に調査特別委員会を設置して真相を徹底究明するよう求める。
佐川氏は国有地売却の経緯について「首相、夫人の影響があったとは考えていない」と主張した。ではなぜ決裁文書から安倍昭恵首相夫人の名前を削除したのか。そう問われても証言を拒んだ。
佐川氏の主張は首相答弁と矛盾している。安倍晋三首相は26日の参院予算委員会で、学園が建設を予定した小学校の名誉校長に昭恵氏が一時就任したことに関し「学園の信頼性を高める。妻もそのように理解していた」と述べた。昭恵氏が首相夫人の立場や影響力を意識して学園側に協力したことを認める内容だ。昭恵氏の証人喚問が必要だ。
公文書の改ざんの事実について認めたが「(官邸から)指示も協議も相談もない」とし、「理財局で行った」と語った。改ざん前の文書に記載されていた「本件の特殊性」は、官邸や政治家の関与の意味ではないと強調した。
ではなぜ改ざんしたのか。佐川氏は文書改ざんの経緯に関する証言を全て避けた。改ざんの経緯を明かさず、官邸の関与は明確に否定する。説明が不自然だ。
学園との交渉記録を破棄したとの昨年2月の国会答弁について「財務省の文書管理規則を理財局に確認した」と釈明した。「破棄」と「確認」は全く違う。国会で虚偽答弁をしたことになる。
証人喚問について、石破茂自民党元幹事長が「誰が、なぜというのが一切分からなかった」と語るなど与党内からも疑問の声が上がっている。
しかし政府、与党は「国会での解明は終わった」(自民党幹部)として、森友問題の幕引きを図ろうとしている。行政中枢が不正を犯しているというのに、国会は自浄作用が働かないのか。
安倍首相は「政府、国会それぞれの立場で全容を解明し、うみを出し切ることが重要だ」と述べたはずだ。最終責任は首相にある。 
安倍首相「辞任要求」拒否、挑発的な質問にも低姿勢 3/29
安倍晋三首相は28日の参院予算委員会で、森友学園をめぐる財務省の文書改ざん問題の責任を取って内閣総辞職するよう求める野党の攻撃を、「責任をどう果たすかは、私の中で判断することだ」と突っぱねた。
佐川宣寿前国税庁長官への証人喚問から一夜明け、野党は一斉に首相の責任に言及。自由党の山本太郎氏は、「(昨年10月の)総選挙の前にあった国会は、偽物の文書でやりとりが行われた。でたらめな国会運営の先に(自民党が勝利した)衆院選がある」とし、衆院選は無効との認識を示した。「一刻も早く責任を取り、辞めていただきたい。真相究明や再発防止は、次のリーダーのお仕事だ」と批判された首相だが、昨年の衆院選の正当性を強調した上で、「私の使命は衆院選で訴えた公約を実行することだ。行政の最終的な責任が私にあるのは事実だが、なぜこのような問題が起きたか徹底的に明らかにし、責任を果たさなければならない」と述べた。
佐川氏が証人喚問で、核心部分は証言拒否を繰り返す一方、首相夫妻や官邸の関与だけは明確に否定したこともあってか、首相は「私や妻が国有地の払い下げや学校の認可には一切関わっていない」とあらためて主張。「後は、国民の皆さんがご判断いただくことだ」との認識も示し、山本氏らの挑発的な質問にも激高せず、低姿勢で反論した。
一方、財務省の太田充理財局長は文書改ざんをめぐる内部調査が、難航していることを示唆。指示系統や構図が絞り切れていないと明かした。 
安倍晋三首相の総裁3選リスクは昭恵氏 3/29
学校法人「森友学園」への国有地売却に関し国会で27日に行われた佐川宣寿前国税庁長官への証人喚問について、自民党の29日の各派会合では、財務省の決裁文書改竄問題の幕引きにはならないと警戒する声が相次いだ。
安倍晋三首相(党総裁)の出身派閥の細田派(清和政策研究会)では、西田昌司参院議員が「喚問で首相も昭恵首相夫人も関係ないことが分かった」と述べる一方、「首相が党総裁選で3選を目指すにあたり、大きなリスクはこの(昭恵氏の)問題だ」と言及。派幹部に対し、昭恵氏に不用意な言動を慎むよう「諫言」を求めた。
石原派(近未来政治研究会)会長の石原伸晃元幹事長は「証人喚問では『答弁を差し控える』との言葉ばかり踊り、国民の多くは真相が解明されたと思っていない」と懸念を示し、石破派(水月会)会長の石破茂元幹事長も「多くの国民が『よし、分かった』というには、かなり遠い」と述べた。
一方、麻生派(志公会)では、顧問の甘利明元経済再生担当相が「偽証すれば罪に問われる中で、佐川氏が『第三者の関与はない』と言い切ったのは非常に重い」と語った。同派会長の麻生太郎副総理兼財務相に対しては「義経(安倍首相)を支える弁慶として力の限り支えていただきたい」と述べた。 
安藤優子、北村弁護士発言「制止」が物議… 3/29
森友学園への国有地売却に関する決裁文書改ざん問題をめぐり、改ざんが行われた当時の財務省理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官に対する証人喚問が27日、行われた。佐川氏は改ざんの経緯などについて「刑事訴追のおそれがある」ことを理由に証言を拒否し、真相解明には至らなかった。
その証人喚問で質問に立った立憲民主党の福山哲郎幹事長は、同日報道のテレビ番組『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)に中継で出演。福山氏の主張に対してスタジオの北村晴男弁護士が反論したところ、安藤優子アナウンサーが北村氏の発言を制止したことが、ちょっとした物議をかもしている。
まず、福山氏は証人喚問における佐川氏の発言を次のように厳しく批判した。
「まあ、正直に申し上げて(佐川氏は)何も答えなかった。改ざん文書については、誰がつくったのか、何の目的でやったのか、いつか、すべてお答えになりませんでした」
「経緯について『自分は刑事訴追のおそれがあるから答えられない』とおっしゃっているのに、一転、改ざん文書の官邸や総理や大臣の関与について聞くと、それだけは明確に『ありません』とおっしゃるわけです。それも経緯のひとつなので本来なら『答えられない』というのが筋なのですが、そこだけは答えるという非常に不可思議な喚問でした」
すると北村弁護士が「それは全然おかしくないですよ」と、次のように反論した。
「まったくおかしくないですよ。刑事訴追というのは虚偽公文書作成罪に関わるところですから。それについて『訴追のおそれがある』と言っているのは、“佐川さんが相当深く関与したのだろうな”ということ。だからそれは答えられないんです」
「官邸からの指示がなければ、ないということは答えられるんですよ。答えても本当のことであれば偽証罪にならないんですよ。そうでしょう。経緯だからと一括りにして、『全部しゃべらなければおかしい』という考えは間違ってますよ」
これに福山氏は「いや、そうではないと思いますね」と首をかしげるが、北村弁護士は「絶対あなたは間違ってますよ」と主張。すると安藤アナは「ちょっと北村先生、待ってください。(福山氏に)午前中の質問について伺いたいので……」と話題を変えて、北村弁護士の追及を遮った。
これに対しインターネット上では、「北村弁護士が正しいと思う」「北村弁護士の勝ち」「安藤優子が必死に福山を擁護、悔しくて堪らないのでしょうね」「安藤優子は自分の思い通りに運ばないからって酷い対応」といった声もあがっている。もっとも、福山氏の出演時間の都合もあり、進行役の安藤アナとしては、次のテーマに議論を移さなければならなかったという事情があったのかもしれないが、声高に佐川氏を批判する野党の論理に否定的な意見を、もう少し聞きたい視聴者も多かったようだ。
今回の証人喚問をめぐっては、当然ながら佐川氏や安倍政権に対する批判は多い。しかし一方で、野党がここ最近、森友学園問題ばかりを延々と追及していることに対して、「時間と税金の無駄。毎回森友森友しつこい」「予算委員会を何だと思ってるんだ。これだから野党はダメなんだ」「ほかに審議すべきことは、たくさんあるだろうに」といった呆れ声もあがっている。
また、佐川氏が証人喚問で「刑事訴追の可能性がある」と答弁を差し控えることが多かったことについて、共産党の小池晃氏が「喚問の意味がありません」「これで進めるわけにはいきません」と激怒したが、これにも「こうなることはコメンテーターレベルでもわかっていた。もし小池氏がこうなることすら予想していなかったのなら、政治家としての資質が問われる」「そこを掻い潜って答弁を引き出す質問をすることが野党の仕事だと思うけど」との声もあがっている。
森友学園問題はいつまで続くのだろうか。 
「手の届かないところにある問題はどうにもならない」件 3/29
少し日本を離れているあいだ、例の財務省・佐川宣寿さんの証人喚問の様子をテレビで観ていたんですよ。いろんな意見があると思いますが、資料の改竄はよろしくなく、責任者の一人として佐川さんにも大きな責任があるとは考えます。
ただ、個人的には憲法38条1項に「何人も、自己に不利益な供述を強要されない」と明記されているのに、野党の立憲民主党や共産党の人たちが「刑事訴追を理由に証言拒否するな」と声を荒げたり、先には自由民主党の変な議員が政権擁護のあまり「財務省は政権をおとしめる」などと素っ頓狂な発言を国会で行って議事録削除と謝罪に追い込まれたり、どうにもしまらない話に発展しております。
むしろ、佐川さんは持ち場で頑張って仕事をしていただけであって、うまく国会での答弁と辻褄を合わせるためにどうにかしようとしていたようで、何ともしまらない話ではあります。財務省は責任を感じた職員の自殺者まで出してしまい、組織として人を守れなくてどうするんだろうという、実に不幸な事態に発展したなあと思う次第であります。
で、海外の政治ニュースはもっぱら北朝鮮の金正恩さんが中国・北京の習近平さんを訪問した話題で持ちきりであります。英語圏もロシア語圏も、痛ましい事件や事故、大規模なデモや突然のアメリカのティラーソン国務長官・マクマスター大統領補佐官の解任といったニュースの合間を縫って、この北朝鮮の若き独裁者の動向を興味深げに報じていたのが印象的です。
その隠密なはずの電撃訪問がいきなりバレたのも、中国人の鉄道オタクが見慣れない北朝鮮の特別列車を発見し、ネットに掲載したのがきっかけというのがまた現代的であります。
かなり決死の外交
先に、アメリカ・トランプ大統領を韓国の特使が訪問しましたが、文在寅大統領、かなり決死の外交を繰り広げて、北朝鮮への“実力行使”へ向け一歩一歩駒を進めるトランプ大統領に対し北朝鮮との対話の実現を取り付けるという大きな前進がありました。そこから一か月経たずして、金正恩さんが中国を電撃訪問し、習近平さんと握手のうえで非核化の方針で合意の発表を行うのですから、まさに南北共にかなりダイナミックで緊張感のある外交が展開されていると言えます。
もっとも、北朝鮮の金正恩氏が中国で「朝鮮半島の非核化」を表明するというのは微妙なレトリックであって、単に北朝鮮の非核化ではなく、韓国も含めた朝鮮半島の非核化という意味であるならば、中国もこれを無理に否定する必要もないわけであります。
北朝鮮だけでなく中国も警戒している米韓同盟と、韓国に配備されている(今後さらに配備もあり得る)アメリカの核の排除を同時に求める論理ですので、単純な話が韓国で運用されるアメリカの核戦力を排除できないならば、北朝鮮も核兵器を廃棄しないという条件でしかありません。
たぶんトランプ政権はあんまり細かいことを考えていない
それでも、北朝鮮の理屈に中国が乗ることで、アメリカは無理に北朝鮮を攻撃した際に「和平プロセスに乗っていた朝鮮半島の安全をアメリカが積極的に犯した」と指弾されかねないという現状もあります。というか、たぶんトランプ政権はあんまり細かいことを考えていないと思うのです。
その直前には、アメリカから一方的に仕掛ける形で中国の経済政策を強く非難しスーパー301条の発動も含めた貿易戦争をしかけ、世界的に穏やかな好景気を実現し株高水準を維持してきた経済状況に思い切り冷や水を浴びせているのもトランプ政権です。
もちろん、中国の経済というのは言わば「でっかい保護主義」であり、オバマ政権のあいだに急成長した中国が、国内事業を保護するばかりか恣意的な当局による規制で海外事業者が不利な状況に置かれ続けたまま気がついたころには取り返しのつかないぐらいの経済成長を遂げてしまったというのが実際ですから、原理原則で言えばトランプ大統領が代弁する「アメリカ国民の怒り」もまあ分からないでもないのですが、それでも「同じやるにしてもやり方というものがあるだろう」と批判しつつ、振り上げた拳がどう振り下ろされるのか、その後の推移も含めて興味深く見る他無いというのが現状です。
ダイナミックな東アジアの安全保障の動きの中の、佐川さん
一方、ロシアではプーチン大統領が圧倒的な得票率で大統領に再任され、こっちはこっちで政治的には盤石な体制を作り上げております。気がつけばトランプ大統領とのロシアゲート疑惑も、イギリスやEUとの緊張激化で外交官がまとめて国外追放されている件も、終わらないシリアでの紛争も含めていろんな意味で「ロシアっぽい動き」に対しみんなで困惑するという定番の展開になっているのが泣かせます。すさまじく安定した、不安定要因。
そんななか、我が国で起きていることは森友問題であり、安倍昭恵さんであり、国会でのすったもんだなんですよね。いやまあ、日本国内の民主主義がどうであるかというのもまた、非常に大事なファクターであることには変わりがないわけですけど、狭い海峡を挟んだ向こうで東アジアの安全保障についてあれこれ大きな動きがある中で、佐川さんが国会で吊るし上げられている状況は、ある種の現実逃避なのでありましょうか。
もちろん、大事なことですよ。国会答弁での整合性を担保するために、政権の情況を慮って財務省が公文書を書き換えました、改竄ですねというのは、国民が普段暮らすなかで一番公平で確実な文書であるはずの公文書が右から左に書き換えられるというのは怖ろしいことです。
優れた人が、なぜ問題ある方法で対処しなければならなかったか
でも、佐川さんってそんなに悪党なんですかね。いままで財務省に限らずいろんな役所が動いているシステムの中で、ただ現状の辻褄を合わせるために苦労して対応してきた責任者の一人にすぎないんじゃないかと思うわけであります。まるで霞が関全体の問題を佐川さん一人におっ被せて国会でぶん殴って終わり、刑事訴追もされるかもしれないってことで、彼一人がドボンしてさようなら、っていうのは悲しい話じゃないですか。
そんな責任を取らされるためだけに役人としてのキャリアを築き、人生を捧げてきたわけじゃないでしょうし、むしろ「優れた人が、なぜそのような問題ある方法で対処しなければならなかったか」にもう少し目を向けておくべきだと思います。
つまりは、我が国の霞が関も、戦時中と同じく大事な人材をどこに使うのか、どうやって人材を守り、意味のある活動に従事させるのかをあまりきちんと考えてこなかったのではないかと思うのです。
国内問題への対処に汲々として、日本全体の安全保障に深い関わりのあるはずの北朝鮮問題について、以前からコミットし続けているはずが、実際には然るべき信頼関係を北朝鮮だけでなくアメリカとも中国とも韓国とも築き上げることができていなかった、日本がその地域にいるに相応しい敬意も役割も存在感も持てていないように見えるのは非常に残念なことであります。
「手の届かない酸っぱい葡萄」
そのためには、やはり国内の組織において「優秀な人を使い捨てる霞が関」とか「たまたま地雷を踏んだ担当者だけが詰め腹を切らされる人事」などは、改めたほうがいいんじゃないかと感じるんですよね。皮肉なことですが、日本国内向けの課題に取り組めば取り組むほど、日本は優秀な人材を内向きに使ってしまって、身動きが取れなくなるんじゃないかと思うんですよ。
どちらにせよ、北朝鮮問題において日本にできることが少ないために、拉致被害家族の問題はいまだ解決せず、北朝鮮からのサイバー攻撃も充分に防ぐことができていないうえ、経済的にも公式には切り離されているので、北朝鮮に対話によって譲歩を求めることもできません。
日本が北朝鮮をどうにかしようというのは、イソップ童話における「手の届かない酸っぱい葡萄」なのであって、本当にどうにかしようと思うのならば、政治家も霞が関も財界も国民もどう解決させるのか道筋を考えなければならない状況なんだろうと感じますね。
酸っぱい葡萄に手が届かない安倍晋三総理が、このたびの中朝会談について語った言葉はこれであります。
「北朝鮮への圧力を最大限まで高めるわが国の方針を、国際社会の方針にするためにリーダーシップを取ってきた結果だ」
ああ、うん。まあそうだね。はい。 
 3/30

 

「TPPより森友の方が・・・」発言、麻生財務相「訂正する」 3/30
森友問題をめぐる報道に関連し、麻生財務大臣が「森友の方がTPPより重大だと考えているのが日本の新聞のレベル」などとした自らの発言について、森友問題を軽んじているという印象を与えたのであれば「訂正する」などと述べました。
「日本の新聞には1行も載っていなかった。“森友の方がTPP11より重大だ”と考えているのが日本の新聞のレベルといって、政治部ならともかく経済部までこれかと言って、おちょくり倒した記憶がありますけども」(麻生太郎財務相 29日)
新たな経済連携協定「TPP11」について29日、新聞報道に対する不満を述べていた麻生財務大臣。野党側は「森友の問題を軽んじているのではないか」などとして、改めて真意を質しました。
「国にとりまして極めて大きな記事が、何でこれほど無視されたような記事になるのか、私はちょっと正直理解ができませんでしたから、感想を述べた次第であります。そういった意味で、そういった印象を与えたというのであれば、その点に関しましては訂正申し上げます」(麻生太郎財務相)
ただ、委員会に先だって行われた閣議後の記者会見では、新聞報道への不満を重ねて示しました。
「調印の記事が東京新聞は載ったか?載った?どれくらい?こんなもん? あれは極めて大きな事件だったよ。国際社会の中から見れば。俺にはそう見える。他の新聞の扱いもほとんど小さかったのは、へーと思ったね。その程度の扱いなのかねというのが実感です」(麻生太郎財務相) 
佐川氏の喚問に言及せず、安倍首相「政府として調査中」 3/30
森友学園問題をめぐり、籠池前理事長の証人喚問の時にはコメントしたのに、佐川前国税庁長官の喚問について言及しないのは「ご都合主義だ」などと批判されたことについて、安倍総理は改ざん問題が調査中であることを理由にコメントを控えたと説明しました。
「『証言拒否が繰り返され真相解明がされず大変残念でありました』。誰の言葉かと思ったら、籠池氏証人喚問後の総理御自身の答弁です。しかし、先日、総理は、佐川氏の証人喚問について、政府の立場として一貫してコメントは述べないとうそぶきました。都合が良いとぺらぺら喋り、都合が悪いと逃げまわる、スーパーご都合主義ではないですか」(立憲民主党 中谷一馬衆議院議員)
「書き換え問題については、いまだ政府として調査中であります。そういう意味で、証人喚問におけるやりとりについて、政府側として、コメントすることは適当でないと考えたものです」(安倍首相)
また、安倍昭恵夫人が財務省職員と接触があったのかという質問に、安倍総理は妻からは「森友学園や籠池夫妻に関して、財務省職員とメールや電話などで会話をしたことはない」と聞いていると答えました。その上で安倍総理は、今井総理秘書官から「財務省の職員から国会答弁について説明を受けたり協議したことはなかった」と聞いていると説明しました。 
決裁文書改ざん問題 自民が再発防止策検討へ 3/30
財務省の決裁文書の改ざん問題をめぐり、自民党は再発防止策を検討する新たな作業チームを設け、政府が来月から運用を始める新たな文書管理規則の運用状況を検証することになりました。
財務省の決裁文書の改ざん問題を受けて、自民党の岸田政務調査会長は党の会合で、「公文書をめぐっては、南スーダンのPKO部隊の日報問題など、これまでもたびたび問題が指摘されてきた。政治の立場から、しっかり再発防止策を考えなければならない」と述べ、党に新たな作業チームを設け、再発防止策を検討する考えを示しました。
作業チームは、文書の更新履歴などを厳格に管理できる電子決裁システムの利用状況を調べ、政府にさらなる利用を促していくほか、政府が来月から運用を始める新たな文書管理規則の運用状況を検証する方針です。
自民党は、公文書の厳格な管理を徹底するための具体策を公明党と協議することにしていて、作業チームの検討内容を協議に反映させたい考えです。 
昭恵夫人&今井秘書官…安倍首相が恐れる森友“2つの急所” 3/30
28日、新年度予算案が成立。今後は予算委員会も開かれなくなる。官邸は、佐川前国税庁長官の証人喚問で、森友疑惑の幕引きを図るつもりだが、そう簡単にいくのかどうか。茶番の証人喚問で国民が納得できるはずがない。
佐川氏は「刑事訴追の恐れ」を理由に証言拒否を連発。ただ、安倍首相や昭恵夫人、官邸からの指示だけは明確に否定した。あまりに不自然な証言は、かえって国民の疑念を深めている。
28日も参院予算委で、文書改ざんに関する集中審議が行われた。そこで問題視されたのは、やはり昭恵夫人と国有地取引や改ざんとの関わりだ。
証人喚問でも質問に立った共産党の小池晃議員が、「妻が名誉校長を務めているところは、あまたあるわけでございますが、それが行政に影響を及ぼしたことはない」という26日の集中審議での安倍首相の発言を取り上げた。
安倍首相は「名誉校長ではなく名誉職」と訂正し、昭恵夫人が55団体の名誉職に就いていたと説明。森友学園の名誉校長は特別なものではないと言わんばかりだった。
だが、小池議員が「名誉職の中で、名誉校長や名誉園長はいくつか」と食い下がると、渋々「瑞穂の国記念小学院」と「御影インターナショナルこども園」だけだと認め、小池議員から「あまたあると言ったけど、2つじゃないですか! それが森友と加計。モリカケですよ!」と突っ込まれていた。
「総理は国会で昭恵夫人の名前を出されることを何より嫌がる。森友問題では自殺者まで出て、国民の疑念が昭恵夫人に向けられているため、神経質になっています」(自民党関係者)
自民党の竹下総務会長も28日、都内の講演で「安倍昭恵さんという存在が政権に迷惑をかけたことは事実」と発言。自民党内でも「森友は“昭恵案件”」と思われているのだ。
もうひとり、安倍首相が隠したがる森友のキーマンが、政務の首相秘書官を務める今井尚哉氏だ。26日の集中審議で、今井氏の名前を出されると、明らかに動揺していた。
安倍首相が挙動不審になったのは、民進党の増子輝彦議員が「15年9月3日から5日」について質問した時のこと。いわゆる「疑惑の3日間」だ。
安倍首相は9月3日に当時の理財局長だった迫田英典氏と官邸で会い、4日に国会をサボってテレビ出演のために大阪入り。翌5日には昭恵夫人が森友学園の小学校の名誉校長に就任した。
しかも、4日には森友サイドと近畿財務局が地下埋設物の処理内容や費用について協議していた。森友の小学校建設が大きく動いたターニングポイントである。
増子は安倍首相が大阪入りした4日について、「総理は日帰りされた。今井さんは残った。次の日に夫人が名誉校長に就任されているんですね」と質問。すると突然、安倍首相が狼狽し始めた。
「あの、質問にお答えする前にですね、妻は文書の書き換えを指示していない」などと答えになっていない話を延々と続けた揚げ句、「今井秘書官がですね、残っていたかどうかということについては、質問通告を受けておりませんから!」とブチ切れたのだ。さらに、「今井秘書官が近財の人等々と会ったことは、もちろんないと申し上げられる」と強調していた。
「急所を突かれると、早口になって関係ない話を長々としたり、やけに居丈高になったりするのが安倍首相の特徴です。攻めには強いが守りに弱い。森友問題はこれで幕引きと、表向きは強がっていても、内心はまだ不安なのでしょう」(政治評論家・野上忠興氏)
安倍首相のウイークポイントである夫人と秘書官。この2人が事件解明のカギを握っているのか。やはり、証人喚問して話を聞くしかない。 
 3/31

 

信頼回復へ道険し=新規則、1日スタート−公文書管理 3/31
各府省庁は4月1日から、公文書管理の新規則の運用をスタートさせる。意思決定過程の検証に必要となる行政文書を原則1年以上保存することが柱。しかし、3月に学校法人「森友学園」(大阪市)との国有地取引をめぐり、財務省の決裁文書改ざんが新たに判明。政府は追加の対応を迫られており、信頼回復への道のりは険しそうだ。
公文書管理が問題視されたきっかけの一つは、異例の値引きが行われた森友学園への国有地売却に関する交渉記録を、財務省が「保存期間1年未満」に分類していたことだ。政府は昨年12月、各府省庁の規則の基盤となる新たな指針を策定。意思決定過程などの検証に必要な行政文書は原則として1年以上保存することとし、1年未満で廃棄可能な文書を絞り込んだ。
これに基づき、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題があった防衛省は、PKO日報の保存期間を10年とすることなどを盛り込んだ新規則を策定した。
ただ、財務省の文書改ざんが発覚したのは3月に入ってから。安倍晋三首相は同23日の閣僚懇談会で「さらに問題点を洗い出し、公文書管理の在り方に政府挙げての見直しを行いたい」と呼び掛けざるを得なかった。
決裁済み文書の書き換えは厚生労働省でも行われていたことが明らかになっており、論点は恣意(しい)的な文書廃棄から改ざん防止に移りつつある。東洋大の早川和宏教授(行政法)は「公文書管理は性善説で行われているので罰則が必要だ」と述べ、公文書管理法を改正すべきだとの見解を示した。 
内部から通報者 NHK幹部が森友報道で“官邸に忖度”の衝撃 3/31
森友報道をめぐってNHK幹部が官邸に忖度――?
NHK関係者からとみられるタレコミが国会議員の事務所に届いた。29日の参院総務委員会で共産党の山下芳生議員が明らかにした。「ニュース7(N7)」「ニュースウオッチ9(N9)」「おはよう日本」の番組編集責任者に対し、NHKの幹部が森友問題の伝え方を連日、細かく指導しているという。タレコミの内容は実に生々しい。
<トップニュースで伝えるな>
<トップでもしかたないが、放送尺は3分半以内に>
<昭恵さんの映像は使うな>
<前川前文科事務次官の講演内容と連続して伝えるな>
NHK内部の通報者は、この幹部が官邸や自民党の意向を忖度して、部下への指示を乱発しているとみている。
山下事務所にタレコミの手紙が届いたのは、今週の月曜(26日)。通報者は、先週の後半に投函したとみられる。そこで、日刊ゲンダイは先週19日から29日までの3番組の放送内容を調べてみた。
19日は、参院予算委の集中審議に加え、前川氏講演介入問題への自民議員の関与が明らかになった。「N7」はトップで森友問題(6分半)、「N9」はトップの森友(9分半)に続き、前川講演(5分)を報じた。翌20日朝の「おはよう日本」は、トップに前川講演(1分半)、2番目に森友(6分)だった。この日に佐川前理財局長の証人喚問が決まったが、このニュースを「N7」は7分、「N9」が10分半と、トップで大きく扱った。
なるほど、この頃はタレコミで幹部が問題視したように、NHKは森友問題に大きく時間を割き、前川講演と連続させた報道もある。
ところが、佐川喚問が正式に決議され、野党議員の籠池被告との接見が決まった22日に変化が表れた。森友は、「N7」がトップを外れて4番目(2分半)、「N9」が2番目(3分)の扱いになった。籠池接見が行われた23日は、「N7」が2番目の4分半、「N9」が2番目の5分だった。他のニュースとの兼ね合いもあるが、何だか“トーンダウン”しているようにも見える。通報者が投函したのは恐らくこの頃だ。
加えて、NHKの国際放送について海外での視聴を警戒し、官邸がしきりにNHKに注文をつけているという別のタレコミもあるという。デリケートな今の時期に、複数の「内部関係者」からの生々しい“告発”。NHKは、官邸の顔色を見て番組を作っているのだろうか。
29日の参院総務委で、NHK上田良一会長はタレコミについて、具体的な見解を求められたが「番組内容は、現場が自主的に判断しているが、何人からの圧力や働きかけにも左右されることなく、視聴者の判断のよりどころとなる情報を多角的に伝えていくことが役割だと考えている」と一般論で逃げた。
日刊ゲンダイが、国際報道の件も含めて、NHKに問い合わせると「そうした事実はありません」(広報局)と回答した。
前会長の籾井勝人氏は、就任会見で「政府が右ということを左というわけにはいかない」と言ってのけた。上田会長だって、籾井体制で経営委員を務めていた。また、政治部の岩田明子解説委員の“安倍ベッタリ”は知る人ぞ知る話だ。
忖度が疑われても仕方ないほど、NHKは官邸のスポークスマンと化しているが、会長の「左右されない」との国会答弁は、今後の森友報道で証明してもらうしかない。 
また麻生副総理が……問題発言で振り返る「佐川氏喚問」 3/31
3月27日、森友学園との国有地取引に関わる公文書改ざん問題について、佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問が行われた。大きな注目を集めたが、結果として何も明らかにはならなかった。佐川氏の発言と、その後の周囲の発言を追っていきたい。
佐川宣寿 前国税庁長官
「刑事訴追を受けるおそれがございますので、その点につきましては答弁を差し控えさせていただきたい」  
証人喚問の焦点は、財務省の決裁文書の改ざんを誰が指示し、なぜ行われたか、そして安倍晋三首相や昭恵夫人、ほかの政治家らの影響や関与があったかどうかだった。証人喚問の冒頭、金子原二郎委員長によって改ざんの動機や指示した人物について尋ねられた佐川氏が、最初に言ったのがこの言葉である。
佐川氏はその後も何を聞かれても、「刑事訴追のおそれ」「差し控える」を繰り返して証言を拒否し続けた。その数、実に50回以上。結局、肝心なことは何もわからなかった。
証人喚問では、正当な理由なく証言を拒んだり、虚偽の証言をした場合は罰せられるが、自己や自己の一定範囲の親族などが刑事訴追を受け、有罪判決を受けるおそれがある場合は証言を拒むことができる。しかし、佐川氏は明らかに刑事訴追とは関係ないことも、刑事訴追を盾にして証言を拒否している。質問に立った共産党の小池晃氏は「都合の悪いことに答えないというだけの話」と反発した 。
佐川氏は今回、事前にかなり準備をして証人喚問に臨んだのだろう。佐川氏の補佐人を務めたのは、のぞみ総合法律事務所の熊田彰英弁護士で、過去には甘利明元経済再生相の金銭授受疑惑や小渕優子元経産相の政治資金規正法違反の弁護などの「政治家事案」を担っていた 。
丸川珠代 自民党・参院議員
「佐川さん、あるいは理財局に対して安倍総理からの指示はありませんでしたね」
あらゆる質問に対して「刑事訴追のおそれ」で鉄壁の防御を見せつけた佐川氏だったが、安倍首相、昭恵夫人、菅義偉官房長官、首相官邸などの関与についての質問に対しては、一転して歯切れよく「ございませんでした」と繰り返した。
このとき、丸川氏は通常なら「ありませんでしたか」と質問すべきところを、安倍首相、昭恵夫人に関しては念押しするように「ありませんでしたね」と質問していたが、これが「誘導尋問」ではないかと批判を集めた。丸川氏は28日の参院予算委員会で「答えを誘導したのではないかという指摘があるが、そのような趣旨ではない」と釈明している 。
佐川宣寿 前国税庁長官
「どういう経緯で、誰が具体的に指示していたかをお答えできておりませんので、その点については明らかになっていない。各委員にそういうお叱りを受けているとおり、ご満足できていないんだろうと思います」
証人喚問で最後に質問に立った日本維新の会・丸山穂高議員の「国民は納得していると思うか、解明できていると思うか」という質問に対して、佐川氏自らこう答えている。つまり、国民はこの証人喚問について「満足」していないということだ。だめじゃん。
安倍首相、昭恵夫人、首相官邸などの関与は佐川氏によって明確に否定されたが、これで世論が収まるはずがない。むしろフラストレーションだけが蓄積されたと言っていい。
コラムニストの小田嶋隆氏は「政局は、これからしばらく、『何かが明らかになる』ことによってではなく、『何ひとつ明らかになっていない』ことへの苛立ちや諦念がもたらす複雑な波及効果によって動くことになることだろう」と指摘している 。
麻生太郎 副総理兼財務相
「みんな森友の方がTPP11より重大だと考えているのが、日本の新聞のレベル」 「日本の新聞には1行も載っていなかった」
証人喚問の2日後にあたる29日の参院財政金融委員会で、米国を除く11カ国による環太平洋経済連携協定(TPP11)について質問された麻生財務相が、森友学園問題をめぐる報道についての不満を爆発させた。
麻生氏は答弁の中でTPP11について「日本の指導力で、間違いなく、締結された」と語り、茂木敏充経済再生担当相が出席した署名式については「茂木大臣が0泊4日でペルー往復しておりましたけど、日本の新聞には1行も載っていなかった」と発言。麻生氏の発言を受けたネット上の安倍政権支持者らは「まさに真実」「麻生無双」と沸き立った。
しかし、8日午後(日本時間9日未明)に開かれた署名式については、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞などが9日付夕刊、翌10日付朝刊で報じている。政権に近い読売新聞も、「読売新聞をはじめ、主要各紙は署名式を大きく報じており、事実とは異なる」と静かに怒りを表明した。また、茂木氏が出席した署名式が行われたのはペルーではなくチリの首都サンティアゴであり、そもそもTPP11はまだ「締結」されていない。国会で協定が承認され、関連の手続きを終え、協定寄託国であるニュージーランドに通知した時点で「締結」とされる。麻生氏は事実誤認にもとづいて、メディアを攻撃したということになる。
30日午前の参院財政金融委員会で麻生氏は、前日の答弁について「森友に関し、公文書を書き換える話は誠にゆゆしきことで遺憾の極み。軽んじているつもりは全くない。そういう印象を与えたのであれば訂正する」「森友と比較したのがけしからんという点については、謝罪させて頂きたい」と発言を全面的に撤回、謝罪した。
しかし、これに先立つ午後の記者会見では、「新聞は努めて読まないようにしているから詳しくないが、TPP11の扱いは小さかった」と再び言い放った麻生氏。新聞を読まずに何を読んでいるんだろう? 保守系まとめサイトかな?
安倍昭恵 首相夫人
「立花さんのYouTubeは拝見しており、かなり突っ込んだご発言をされているので関心をもちました」
渦中の安倍昭恵首相夫人は、党内や官邸から活動自粛を求められている。3月18日も予定されていた佐賀県のマラソン大会への参加をキャンセルし、自宅でYouTubeに見入っていたという。そのとき、昭恵夫人がフェイスブックを通してメッセージを送った相手が「NHKから国民を守る党」代表の立花孝志葛飾区議だ。
立花氏はこれまで森友学園問題について独自の見解をYouTubeで発信し続けてきた。立花氏の主張は「森友事件の黒幕はやはり麻生太郎財務大臣だった」というものだ。立花氏は『週刊文春』の取材に対して、「麻生氏は国有地を売却する財務省のトップ。麻生氏と財務省が組んで安倍下ろしをやっているのでは、と思う」と語っている。
また、立花氏は「事件の主犯は松井一郎府知事と、森友学園の顧問弁護士だった酒井康生氏でしょう」とも語っており、3月29日に公開された最新の動画では酒井康生氏を国会に参考人として呼ぶべきだと主張している。昭恵夫人は「麻生大臣黒幕説」「松井知事主犯説」に深い関心を示しているようだ。
安倍晋三 首相
「昭恵には何を言っても、だめなんだ。何もわかってないんだよ。だから、相手にしてもしょうがないじゃないか」
安倍首相夫妻の夫婦仲に注目したのは女性誌だ。安倍首相は2月半ばから渋谷区の私邸にはほとんど帰っておらず、永田町の首相公邸で寝泊まりしているという。昭恵夫人が過ごしているのは私邸のほうで、2人が一緒に過ごす時間はほとんどないそうだ。
記事によると、「もう顔も見たくないよ…」と首相がこぼしているのを聞いた側近もいるらしい。どこまで本当かわからないが、首相がそう嘆きたくなる気持ちもなんとなくわかる。
ジャーナリストの田原総一朗氏は、安倍内閣の支持率が30%を切れば、自民党は昭恵夫人の証人喚問を受け入れざるを得なくなり、安倍首相は昭恵夫人の証人喚問の前に辞任するというシナリオを予測している。今後も日本は安倍首相夫妻によって右往左往させられ続けるようだ。 
 4/1

 

早くも見直し必至? 新たな行政文書管理規則 4/1
各府省庁が作成した新たな行政文書管理規則の運用が1日から始まった。学校法人「森友学園」の国有地売却をめぐり、文書管理のあり方が問われたこともあり、意思決定過程の検証に必要な文書の保存期間を「原則1年以上」とすることなどを盛り込んだ。ただ、新規則のもとになった改正行政文書管理ガイドライン(指針)は、財務省の決裁文書改竄問題が発覚する前に作られただけに、早くも改竄への対策など規則の見直しも迫られそうだ。
公文書の管理をめぐっては、森友問題や防衛省の南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題が続発したことを踏まえ、政府が昨年末に指針を改正した。
新たな指針は「意思決定過程や事業の実績の検証に必要となる行政文書については、原則として1年以上の保存期間を定める」と規定した。外部との打ち合わせ記録は「相手方の発言も可能な限り相手方に確認するなどして正確性の確保を期する」と明記した。
こうした要素は各府省庁の新たな管理規則に盛り込まれた。財務省では、契約に関する決裁文書について、保存期間を契約終了日の翌年度から5年間ともしている。
ただ、管理規則は昨年末の指針を踏まえて作られたもので、今年3月に発覚した改竄問題の対応は反映されていない。
内閣府公文書管理委員会で委員を務めた三宅弘弁護士は、産経新聞の取材に「改竄などが行われないことを前提として議論してきた。新規則の対応は不十分だ」と指摘。今後、公文書管理法に罰則規定の導入も検討するよう求めた。
公文書管理を担当する梶山弘志行政改革担当相は、3月26日の同委で「(改竄問題の)事実関係を調査している。今後、問題点を洗い出し、公文書管理のあり方について政府をあげて見直しを進めたい」と強調した。(大島悠亮) 
公文書改ざん防止、法改正も視野 外部の目課題  4/1
学校法人「森友学園」の国有地売却問題をめぐり、公文書管理のあり方が大きな問題になっている。財務省が決裁文書を改ざんしたことを受け、政府・与党は再発防止に向けて公文書管理の厳格化を検討し始めた。改ざん防止策や第三者のチェック体制が必要になる。
「しっかりと再発防止を考えていかなければならない」。自民党の岸田文雄政調会長は30日、公文書管理のあり方を検討する組織を党に置くと述べた。梶山弘志行政改革相・・・ 
 
忖度は証明できません
従って 「忖度はなかった」の証明もできません
結果が全てです 
8億円値引きの不思議 「幽霊の正体見たり枯れ尾花」 ?
照明消える
閉幕
「森友文書」改ざん問題 ごみの積算水増し報道等追及 4/13
民進党など野党6党は12日午後、財務省「森友文書」改ざん問題野党合同ヒアリングを国会内で開き、同日、朝日新聞と毎日新聞が朝刊で報じた森友学園をめぐる記事の真偽について財務省・国土交通省などの担当者に確認を求めた。
朝日新聞は「森友学園への国有地売却問題で、地下のごみの量を見積もっていた2016年当時、近畿財務局が大阪航空局に積算量を増やすよう依頼した、と取引に関わっていた当事者が説明していることがわかった。撤去費が8億円ほどとなるよう持ちかける内容で、大阪航空局はいったん見積もった額から数億円ほど増額したという」と報道、毎日新聞は「財務省近畿財務局が2015年8月、国有地の生活ごみの存在を、土地改良工事の過程で確認していることが明らかになった。
工事の担当業者が毎日新聞の取材に証言した。同省はこれまで国会で『改良工事で生活ごみは確認されなかった』とし、『新たな生活ごみ』は16年3月に見つかったと答弁しており、事実と異なる説明をしていたことになる。約8億円の値引きの根拠としてきた『新たなごみ』の存在が大きく揺らぎ、値引きの積算にも影響する可能性が出てきた」と報じた。
二つの記事の事実関係についてただしたのに対し、財務省の担当者は「報道内容については承知しているが記事の中身の事実関係については、本日の参院財務金融委員会でも答弁しているように、事実関係については財務省として調査をしていく」と回答。国交省の担当者は「朝日新聞の件だが、近畿財務局から依頼を受けて今回報道されているような内容については承知していないので国土交通省としても調査していく」旨を回答した。
記事内容を踏まえて「大阪航空局に確認を行ったか」と質問したところ、国交省の担当者は「まだ連絡していない。(記事を)見たばっかりなので、これを受けて」などと述べ、朝刊の報道からだいぶ時間がたっているがとの指摘にも、「これから調査したいと思っている」などと悠長な回答が示された。電話を大阪航空局にかけるところから調査は始まるのではないかといった指摘にも「報道されているような部分についてはまったく承知していないので、しっかりと調査したい」といった回答が繰り返された。
「近畿財務局が大阪航空局に積算量を増やすよう依頼した」との報道が事実かどうかは大阪航空局に確認すればすぐに分かるはずで、ごみの積算を担当した大阪航空局の職員は4人だけだとの指摘も出席議員からあり、「今すぐ電話で確認してほしい」と繰り返し求め、押し問答の末に国土交通省担当者がしぶしぶ確認作業に応じることを了承。
確認のために一人が退席したが、最終的に「局長不在で確認が取れなかった」との回答で、しかも電話した先は大阪航空局長ではなく国交省本省の航空局長であるなど、不誠実な回答と対応が繰り返された。
国交省担当者は、昨夜の段階で朝日新聞から新聞内容の確認を求めるファクシミリが届いていたことを認めたが「そのまま放置した」と回答。出席議員からは「記事内容が事実と異なるのであれば訂正を求めるはず。放置したということは認めたということだ」と指摘する声があった。
ヒアリングではまた、「皆さんが悪いわけではない」などとして、各省庁の担当者も安倍政権への忖度(そんたく)のために追い詰められ、言い訳答弁を繰り返し国会審議が形骸化し、国民の政治不信を増大させる事態がもう1年以上も続く日本の政治を憂う発言もあり、各省の担当者に「こういう事態はもうやめよう」と訴えた。
次回のヒアリングでは、今回の記事を受けて大阪航空局に調査し、その結果を示すよう求めた。  
 
 
トカゲの尻尾切り
とかげがしっぽを切る意味
トカゲが尻尾を切るのは主に外敵から身を守るときに行われます。外敵に捕まった時に切り離すことでその場を逃げ切る可能性を作って自分自身が捕食されるのを回避するためだと考えられています。少し専門的な用語だと「自切」と言います。カニや昆虫などが脚を切るのもこれと同じ理由です。トカゲの場合は切り離した尻尾がしばらく動きまわるので外敵の注意をそちらに引きつけることで逃げることができます。
比喩用語
○ 「蜥蜴の尻尾切り」 不祥事などが露見したとき、下位の者に責任をかぶせて上の者が追求を逃れること。
○ 組織で事件や不祥事が起きた際に、組織内で比較的立場の弱い者に表向きの責任を取らせ、より責任を追うべき立場にある者が責を逃れること、つまりスケープゴートにすることを指す。
尻尾切りの再生回数
トカゲも実は皆が皆しっぽを切るわけではありません。種類によってはしっぽ切りを行わないトカゲもいますし、切ってしまったらもう再生しないものもいます。日本でトカゲのしっぽが再生するイメージが強いのはよく見かけるニホントカゲとニホンカナヘビがしっぽ切りを行うからです。また、しっぽ切りできる回数というのは突き詰めて言うと「1回まで」です。しっぽ切りは尾骨ごと切り離しており、次に生えてくる尾には骨がなく「軟骨」だけで形成されています。つまり完全には再生していないことになります。次に生えたものでもしっぽ切りはできますが、栄養状態が悪いと再生しないこともあります。また、再生するのにはエネルギーがいるので場合によってはこの自切が原因で体調を崩したり死に至ることも…。人気の爬虫類のヒョウモントカゲモドキは尻尾に栄養を貯めるので切ってしまうと体調を崩しやすいです。再生可数の結論としては尻尾は複数回再生はできるが完全再生ではなく、再生しないこともあるということです。
しっぽ切りの仕組み
しっぽ切りは「自切」という名前があるだけに自ら尾を切っています。そのため尻尾を切断した場所は筋肉が収縮しているので出血も抑えられていて綺麗に切れているのです。逆にこれを自切でなく無理矢理尻尾を切られてしまった場合は再生はしません。また、中にはトカゲの切った尻尾から胴体が生えてくるのでは?と考える人もいますが生えてきません。

○ トカゲのしっぽ切りは主に外敵から身を守るときに行われる
○ 尻尾切りは原則的には1回で再生は複数回できるがしないこともある
○ 尻尾切りはは自ら切っているから再生でき、意図しない自切は再生しない  
5W1H
一番重要なことを先頭にもってくるニュース記事を書くときの慣行。欧米ではふつう「Five Ws」、「Five W's and One H」、または略して単に「Six Ws」と呼ばれるが、日本では更に「1H」を足して「5W1H」とし「六何の法則」とも呼ぶ。
When(いつ) Where(どこで) Who(誰が) What(何を) Why(なぜ)したのか? How(どのように)  
幽霊の正体見たり枯れ尾花
幽霊かと思ってよく見ると枯れたススキの穂であった。
実体を確かめてみると案外、平凡なものであるということ。
こわいこわいと思っていると、なんでもないものまでこわく思えるものだ。
恐怖心や疑いの気持ちがあると、何でもないものまで恐ろしいものに見えることのたとえ。
恐ろしいと思っていたものも、正体を知ると何でもなくなるということのたとえ。
恐れられている人や物の実体がつまらないものであることのたとえ。 

 


 
2018/3
 
 
●安倍昭恵総理夫人

 

安倍 昭恵
(旧姓:松崎、1962- ) 第90・96・97・98代内閣総理大臣安倍晋三夫人。「アッキー」の愛称で呼ばれることもある。聖心女子専門学校卒業。立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科修士課程修了、修士号(比較組織ネットワーク学)取得。
東京都出身。生家の松崎家は、森永製菓創業家の森永家と繋がりが深い家系である。聖心女子専門学校卒業後、電通に勤務したのち、衆議院議員の安倍晋太郎の二男である晋三と結婚した。夫の晋三ものちに衆議院議員、さらには内閣総理大臣となったが、昭恵はラジオのディスクジョッキー、居酒屋の経営など、政治家の妻としては異色の活動を展開している。瑞穂の國記念小學院では名誉校長を務めていたが、森友学園問題が浮上した際に退任した。同様に、御影インターナショナルこども園では名誉園長を務めていたが、のちに加計学園問題が取り沙汰された際に問題視された。大麻解禁、反原発など、夫の晋三とは異なる主張を展開することもたびたびある。第1次安倍政権終了後は、立教大学の大学院に進学し、修士号を取得した。2017年12月、「国内外における女性の社会参画推進への貢献」によりベルギーからレオポルド2世勲章グランオフィシエに叙勲。
森友・加計学園の関わり
○ 森友学園が2017年4月に開校予定だった瑞穂の國記念小學院の名誉校長を務めていたが、辞任している。
○ 加計学園が運営している認可外保育施設御影インターナショナルこども園の「名誉園長」を務めている。
○ 2017年3月28日、参院決算委で、「安倍昭恵が『安倍晋三からです』と封筒に入った100万円を下さった」との籠池氏の証言と、これを否定する安倍首相の答弁の食い違いが議論になった。
○ 一連の首相夫人としての振る舞いについて、無所属の会の江田憲司は「相手が一私企業や私人等の場合は宣伝等に利用されるリスクがある。国民からは『全体の奉仕者』である総理大臣の代理と見られる。個別事案によるが、公的団体以外は断るべき。総理秘書官ら官邸の夫人担当のさばきが甘すぎたのでは」と指摘している。
○ 山本太郎は度重なる森友学園問題での名前が出てくる頻発ぶりから昭和最大の汚職事件ロッキード事件と安倍昭恵の名前にかけて、アッキード事件と皮肉っている。
森友学園問題・私人呼称
首相夫人としての立場については、2017年3月14日に「『内閣総理大臣夫人』とは内閣総理大臣の配偶者を指して一般的に用いられる呼称」であり、「公人」でなく「私人」であるとする閣議決定がおこなわれた。その後、昭恵付の政府職員が国有地取得を巡り森友学園側の疑問点を財務省に照会し、回答を学園に伝えた点や、学園傘下の塚本幼稚園における講演や運動会における唱和、開校予定の瑞穂の國記念小學院の名誉校長に就任した点、国有地取得を巡り決裁済文書から削除された記述に昭恵の名前がある点等から、野党は証言の真偽によっては偽証罪の成立する証人喚問に昭恵を招致すべきとしている。対して与党は私人であること等を理由に拒否。これについて東京新聞は、ロッキード事件において24名の民間人が招致された点や、議院証言法「何人でも、これに応じなければならない」、「過去の判例等においても、当該人の活動が公共の利害にかかわるものであれば公人である」との観点から批判している。
フェイスブックの投稿「野党のばかげた質問」にいいね
森友学園財務省書き換え改竄事件や近畿財務局職員自殺の後、フェイスブックにて野党のバカげた質問という投稿にいいねをしたと複数の新聞社に報道された。
人物
○ 2006年12月に自身の公式ブログ「安倍昭恵のスマイルトーク」を開設。同ブログは2011年11月12日まで更新していた。
○ 2012年、国産・無農薬・無添加の食材にこだわった居酒屋をオープンし、社長となった。
○ 原子力政策、環太平洋連携協定、消費増税に関しては、メディアや講演などで公然と政策批判をしている。夫・晋三から釘を刺されたこともあるというが、「首相に違うと言える人は少なくなるので、こんな意見もあると伝えたい」と述べている。2013年末には、東京新聞の取材に対し、再生可能エネルギーへの転換、原発輸出への異論、環太平洋連携協定によって輸入される農作物への不安を述べている。首相夫人でありながら首相の政策に度々異を唱えることについては「家庭内野党」と述べたことがある。
○ 2014年6月に日本財団系の公益財団法人社会貢献支援財団の理事長に就任している。 
 -2017
「生き方選択できる世の中に」 安倍昭恵首相夫人 2014/9/20
女性が輝く社会とは? 12日からの「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」に各界のリーダーとともに参加した安倍昭恵首相夫人に、そのイメージを聞いた。
安倍晋三政権は本気で女性の活用を考えていると思う。ただ「女性の活用」と言わなければならないのは、まだまだ活用されていないことの表れだ。
「女性の輝く社会」と言い始めてから1年という短期間で、明らかに雰囲気は変わってきていると思う。2020年までに何年もあるので、ここから加速していくのではないか。
私個人としては、多様であっていいと言いたい。色々な選択肢があって、それを選べる世の中になってもらいたい。東京で働き、そこで昇進するのもひとつの道だし、地方で農業しながら子育てするのもいい。色々な生き方があっていいと思うし、それを実践できるのが女性だ。
女性の活躍推進に一番足りないものは、皆の意識改革だ。女性は何かの時に男性に頼るのではなく自立が求められている。男性も「女性だから採用しよう」ということでなく、同じ人間として能力を評価してほしい。
結婚や出産など様々な選択に迫られる世代には自分の心の声を聞いてほしい。周りに惑わされることなく、自分からわき出るものにしたがって、一歩踏み出してもらいたい。
○ 安倍昭恵首相夫人のインタビュー全文は次の通り。
――安倍晋三政権が進める女性政策の評価は。
「本当に本気で女性の活用を考えているなと思う。でも『女性の活用』と、ああいうふうに言わなければならないというのは、まだまだ活用されていないということの表れ。わざわざ言わなくてもいいように早くなってもらいたいと思う」
――指導的地位に就く女性比率を2020年までに3割にする目標を掲げている。
「実現可能性についても色々言われているが、やると言ったんだからやるしかない」
――今後の展望は。
「昨年に『女性の輝く社会』と言い始めてから1年という短期間で、明らかに大きく雰囲気は変わってきていると思う。2020年までに何年もあるので、ここから加速していくのではないか。『女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム』がその大きなきっかけになっていると思う」
――シンポジウムでは国際機関の人と話していたが。
「色々な方と話ができた。(紛争下の性的暴力担当国連事務総長特別代表の)バングーラさんは『世界中の女性の会議に出ているが、こんなに国のトップが出ている会議は今までなかった。首相や大統領は少し参加して帰ってしまうのが普通だが、小さな分科会まで回っているのは異例。思いを感じます』とおっしゃっていた。こういう取り組みが世界に伝わればいいなと思う」
――ファーストレディーとしてどう発信したいか。
「ファーストレディーとしてというより、私個人として、多様であってもいいと言いたい。活躍する女性はそれはそれで頑張ってもらいたいが、色々な選択肢があって、それを選択できる世の中になってもらいたい。女性だけに限らず、世の中から取り残されてしまったということがなくなるような、皆が生き生きと暮らせるようになってほしい」
「東京で働き、そこで昇進するのもひとつの道だし、地方で農業しながら子育てするのもいい。色々な生き方があっていいと思うし、それを実践できるのが女性だと思う」
――首相ともそのような話はしているか。
「色々話したりして議論になったり、愚痴になることも……。主人も地方創生と言っているが、これからも石破茂地方創生相と共に進めていくと思う。地方の時代であり、女性の時代であるというのは夫婦間で一致している」
――女性の活躍推進に一番足りないものは。
「皆の意識改革だと思う。すごく優秀な女性も専業主婦になっている。専業主婦が悪いわけではないが、女性は何かの時に男性に頼るのではなく、先のことを考えてある程度の職業を持ち自立するということが求められている」
「男性も『女性だから採用しよう』ということでなく、能力をみて同じ人間として評価してほしい」
――(第1次安倍政権後の)7年前から昭恵夫人も精力的に活動している。
「その頃から、女性が動かなければならない時代だと思っていた。これは日本だけでなく世界でもそうだ。環境問題とか平和に対して女性は敏感なので、女性が動かないと地球が大変になると思う。その中でも日本の女性は先頭に立っていけるのではないか」
――結婚や出産など、これから様々な選択が迫られる世代に一言。
「自分の心の声を聞いてほしい。周りに惑わされることなく、人それぞれ違うと思うが、自分の中からわき出るものというのは絶対にある。その本当に必要なものだけをしっかり見て、外からの情報に流されてしまうことなく、一歩踏み出してもらいたい」  
安倍昭恵首相夫人と籠池理事長妻とのメール 1
2016/6/4
(籠池夫人、以下籠)ご無沙汰しております 本日「殿利息でござる」の映画を観てきました ある方が籠池さんとだぶるからと勧められての事清まりました
(昭恵夫人、以下昭)携帯水没でデータが一部飛んでしまいました。失礼ですが、お名前を教えて下さい。
(籠)今晩は 塚本幼稚園 籠池泰典の家内です
(昭)大変失礼致しました。
2016/6/5
(籠)殿利息でござるの映画を是非ともご覧ください 籠池
2016/10/4
(籠)拝啓 大阪の保育所激増により日本の質を落としお金で保育をされている事に子育ての美風がなくなりました 大変です!!保育連盟は護憲左方の思想で総理大臣様宛に毎年四兆円の予算要求の署名を強制し募金を集めて累計莫大な費用を貯めて飲食に使っています今月22日23日娘を代理に防衛大臣表彰に翌日観閲式に参ります主人は国学院のschoolingとテストで行けなくて残念です声をかけてやっていただければと祈ります幼稚園が保育園にのっとられてしまった感がいたします上棟式も終わりました頑張ります
2016/10/23
(籠)防衛大臣表彰 観閲式 娘が代理で参加いたし先程帰宅して首相の挨拶に感動しておりましたが心のない新幹線のテロップに憤慨していました
2016/12/7
(籠)拝啓9日明後日フライデーに掲載されます 衛生に悪い本かもしれませんがお読みください
(昭)そうですか。どんな内容でしょうか。
(籠)園長はパールハーバーにいかれますことで歴史が仕切り直され見直され憲法改正ができると喜んでおります 小学校の取材です ありがとうございました
(昭)読ませて頂きます!
(籠)前略 園長敗血症で一命とりとめ入院中フライデーの取材が来ましたので園長に聞きましたら皆が反対するなら受けるといいました
(昭)園長、大丈夫ですか?今も入院中なのでしょうか?
(籠)百田さんにも心配をおかけし講演会の前日からおかしくてそして当日の夜中に住友病院に2週間いました 前立腺から血液尿に毒素が回り入院中もこの日本はどうなるのだろうとうわ言で申してました 大きな使命をいただきました命が危ないと医者にいわれながらも神様仏様に助けていただきました一人で頑張ってきはりましたのでお休みいただけて ありがたいと思っています
(昭)どちらの病院ですか?
(籠)主治医は住友病院の院長先生です 退院して体調が戻りました 日本の歴史的な転換期に 学校わたてさせていただき幸せです 感謝
2016/12/13
(籠)おはようございます 海賊とよばれた男の映画は世界の勢力の中に押さえ込まれていた日本が出光さんによって活眼した物語でした
安倍首相はもちろん園長とダブることが多かったです 一人の偉大な思いが国を助けるのだと思いました 命あればこそ感動の映画でした
(昭)そうですか。機会があれば見たいと思います。
2017/1/20
(籠)拝啓早稲田大学は年間9億の補助金 この小学校は0 園長は補助してもらえないから頑張れるんだといいます 強い人です
2017/2/18
(昭)この度のことはどうなっているのか、ご説明もなく、マスコミから追いかけられて戸惑っております。
(籠)拝啓 メールの言葉がうまく書けず お電話をおかけしてはご迷惑になりますでしょうか 朝日新聞の仕業嫌がらせです、、、
2017/2/19
(籠)いたらないことばかりで 大変申し訳ございません
以後気をつけて対応させていただきます すみませんでした
何とか自分達で対応しようとしたのですが ニュースのスピードが早すぎてご連絡を怠った事いたらない自分が恥ずかしいです
(籠)おはようございます 自分の報告を昭恵さんの留守電二回分にいれさせて下さい 出ないで下さい喉を壊し聞き苦しい事をお詫びして、、、
2017/2/21
(籠池夫人、以下籠)同社大学の新島襄の学校弾圧の気持ちがよくわかると園長しみじみ思うといいます
(籠)おはようございます 大阪の教育はいろんな文化がまざり日本という太柱がどこにあるのか僕しかできないと申します あきえさんへ
(昭恵夫人、以下昭)留守番電話聞かせて頂きました。籠池園長の教育に対する熱意は理解しているつもりです。
(籠)昨夜TBSラジオに生電話で園長の本心を話し弁護士の言われた通り夜中に家をでました今奈良の三輪明神でご祈祷していただきました
民進党議員団が私達を追いかけ集団タクシーで家や幼稚園に来ました子達はいつも臨機応変に助けてくれました あきえさんの大変さは本当に感心します明日の大阪府の臨時審議委員会 神様の御心ならば認可をおろしてくださいと祈りました三輪明神様に導かれました
今は辻本清美学校にいったようです すみません
(昭)なぜ売却価格を非公開にしてしまったのですか。やはり怪しまれるようなことはしない方がよかったのかなあとは思います。
祈ります。
(籠)弁護士さんが秘書の方に十五分ほどしたら電車におりられますので話していただきます 主人は何度もこたえていますが伝わりません
公開しなかったのは、土壌汚染や廃棄物のある土地で開校しようとしていると、悪評をたてられたら困るのでしませんでした。
とメールしてください
2017/2/22
(籠)今日は奈良の石上神宮に参りました 神武天皇様がピンチの時に助けられた神様です 地元の警察にも協力いただき押し掛けてくる報道陣陣にパトカーがかけつけて下さってます 寄せてくる波のように電話がなりっぱなし 教育妨害がエスカレートしました大丈夫です報告
2017/2/25
(昭)このようなことになり残念です。どうぞお身体壊されませんように。お祈りしております。
(籠)中途半端な着飾りをとり悩むのもあほらしく政治家は一人でやってないので自分ならと まず同じようにかんがえるんです 主人のような正義の旗をかかげたらあらゆる権力マスコミでたたきにきます この際はっきり首相に申し上げます 私の主人は一人でここまでしてまいりました誰も助けていただいたことなどありません 政治家は保身ばかりで助けてはくれませんこっちが力をつければすりよるのでしょうから この学校は必ず認可をとりたいです神様仏様が経営者といっても信じてくれませんお金がないのにとばかりに昭恵さん主人に今の心境はとききました 一旦緩急あれば義勇公に奉じと一言でした 私学審議会の座長は民進党の議員とマスコミが非公開ときかず 保身で会見し 役人もなぜか出した書類がもれてました 主人は役人にどなっていました昨日は在日韓国人が団体で幼稚園をとりまきましたが警察官より先生方のほうが毅然と的確に排除してました きつい状態に皆がおかしいと気付き初め国が体をなさないなら主人は何もしてません 買ったのだから今は学園の土地です国会で質問されるなんて憤りよりもっとお役にたち困った人に勇気と希望をあたえていこうと思いました あきえさん 主人は安倍総理と平沼先生を尊敬してました利用はしてません
あきえさん ありがとうございました 小学校落ち着けば見に来てください
この学校は凄い意味があるから騒がれるのですね
(昭)全て必然であると思います。どんな意味があるのか私も考えています。
(籠)物事の裏を探ろうとしているひとがいて日本人的ではないのですが勘繰りを働かせています 全うな人間が全うな事をしようとしているのを阻止させるサタンの仕業と思います 余りにもマスコミ報道嘘だらけ まあ次男はあほですがふりまわされ振り回そうとしています 安倍総理まけないで下さいハッキリ申します 園長は天から使命をいただき学校を造ります 国家の為に信念でやってます やましいことしてません関学は国有地を租税特別措置法で買ってます関大もです あきえさんはどのように思われているのでしょうか
やましいことしてません関学は国有地を租税特別措置法で買ってます関大もです あきえさんはどのように思われているのでしょうか
(昭)信じたいと思っています。しかし園長の説明を聞いても私は人に納得してもらえるように話すことはできません。
(籠)安倍総理が森友学園に抗議したといわれたのはショックで 初村秘書の安倍昭恵さんからの文面 そして娘や園長にかなり醜い対応をされたのは政治の世界は怖いなあと正直思いました 初村さんに一方的に文章を送り だから抗議したというシナリオ策は
でも心配してくれる人には心の垢を排除してくれていると思えばこの一件超えたら悟りに入るねと今昨日の国会で総理の発言をききショックをうけ初めて大泣きしましたが 切り替えました 幼稚園に国会議員が来て自民党を守るため昭恵さんの写真を外してほしいといわれました 要は私達わからないものが政治に首を突っ込むといけないんだと勉強いたしました 
安倍昭恵首相夫人と籠池理事長妻とのメール 2
2016年12月07日
籠池夫人:拝啓9日明後日フライデーに掲載されます。衛生に悪い本かもしれませんがお読みください。
昭恵夫人:そうですか。どんな内容でしょうか。
籠池夫人:園長はパールハーバーにいかれますことで歴史が仕切り直され見直され憲法改正ができると喜んでおります。小学校の取材です。ありがとうございました。
昭恵夫人:読ませて頂きます!
籠池夫人:前略 園長敗血症で一命とりとめ入院中フライデーの取材が来ましたので園長に聞きましたら 皆が反対するなら受けるといいました。
昭恵夫人:園長、大丈夫ですか?今も入院中なのでしょうか?
籠池夫人:百田さんにも心配をおかけし 講演会の前日からおかしくてそして当日の夜中に住友病院に2週間いました。前立腺から血液尿に毒素が回り入院中も この日本はどうなるのだろうとうわ言で申してました。大きな使命をいただきました命が危ないと医者にいわれながらも神様仏様に助けていただきました。一人で頑張ってきはりましたのでお休みいただけて ありがたいと思っています。
昭恵夫人:どちらの病院ですか?
籠池夫人:主治医は住友病院の院長先生です。退院して体調が戻りました。日本の歴史的な転換期に 学校わたてさせていただき幸せです。感謝。
2016年12月13日
籠池夫人:おはようございます。海賊とよばれた男の映画は世界の勢力の中に押さえ込まれていた日本が出光さんによって活眼した物語でした。安倍首相はもちろん園長とダブることが多かったです。一人の偉大な思いが国を助けるのだと思いました。命あればこそ感動の映画でした。
昭恵夫人:そうですか。機会があれば見たいと思います。
2017年01月20日
籠池夫人:拝啓早稲田大学は年間9億の補助金 この小学校は0。園長は補助してもらえないから頑張れるんだといいます。強い人です。
2017年2月9日に朝日新聞により“森友学園問題”が報じられ、2月10日に近畿財務局が土地の売却価格を公表。2月13日頃からマスコミによる追求が始まりました。
2017年02月18日
昭恵夫人:このたびのことはどうなっているのか。ご説明もなく、マスコミから追いかけられて戸惑っております。
籠池夫人:拝啓 メールの言葉がうまく書けず お電話をおかけしてはご迷惑になりますでしょうか 朝日新聞の仕業嫌がらせです、、、
2017年02月19日
籠池夫人:いたらないことばかりで 大変申し訳ございません。以後気をつけて対応させていただきます。すみませんでした。何とか自分達で対応しようとしたのですが ニュースのスピードが早すぎてご連絡を怠った事いたらない自分が恥ずかしいです。
籠池夫人:おはようございます。自分の報告を昭恵さんの留守電二回分にいれさせて下さい。出ないで下さい。喉を壊し聞き苦しい事をお詫びして、、、
2017年02月21日
籠池夫人:同社大学の新島襄の学校弾圧の気持ちがよくわかると園長しみじみ思うといいます。
籠池夫人:おはようございます 大阪の教育はいろんな文化がまざり日本という太柱がどこにあるのか僕しかできないと申します あきえさんへ。
昭恵夫人:留守番電話聞かせていただきました。籠池園長の教育に対する熱意は理解しているつもりです。
籠池夫人:昨夜TBSラジオに生電話で園長の本心を話し弁護士の言われた通り夜中に家をでました今奈良の三輪明神でご祈祷していただきました。民進党議員団が私達を追いかけ、集団タクシーで家や幼稚園に来ました子達はいつも臨機応変に助けてくれました。あきえさんの大変さは本当に感心します。明日の大阪府の臨時審議委員会 神様の御心ならば認可をおろしてくださいと祈りました。三輪明神様に導かれました。
今は辻本清美 学校にいったようです。すみません。
昭恵夫人:なぜ売却価格を非公開にしてしまったのですか。やはり怪しまれるようなことはしない方がよかったのかなあとは思います。祈ります。
籠池夫人:主人は何度も答えていますが伝わりません。土壌汚染や廃棄物のある土地で開校しようとしていると、悪評をたてられたら困るのでしませんでした。
2017年02月22日
籠池夫人:今日は奈良の石上神宮に参りました。神武天皇様がピンチの時に助けられた神様です。地元の警察にも協力いただき押し掛けてくる報道陣陣にパトカーがかけつけて下さってます。寄せてくる波のように電話がなりっぱなし 教育妨害がエスカレートしました。大丈夫です。報告
2017年02月25日
昭恵夫人:このようなことになり残念です。どうぞお体壊されませんように。お祈りしております。
籠池夫人:中途半端な着飾りをとり悩むのもあほらしく 政治家は一人でやってないので自分ならと まず同じようにかんがえるんです。主人のような正義の旗をかかげたら あらゆる権力マスコミでたたきにきます。この際はっきり首相に申し上げます。私の主人は一人でここまでしてまいりました。誰も助けていただいたことなどありません。政治家は保身ばかりで助けてはくれません。こっちが力をつければすりよるのでしょうから この学校は必ず認可をとりたいです。
神様仏様が経営者といっても信じてくれません。お金がないのにとばかりに。昭恵さん主人に今の心境はとききました。一旦緩急あれば義勇公に奉じと一言でした。私学審議会の座長は民進党の議員とマスコミが非公開ときかず 保身で会見し 役人もなぜか出した書類がもれてました。主人は役人にどなっていました。昨日は在日韓国人が団体で幼稚園をとりまきましたが 警察官より先生方のほうが毅然と的確に排除してました。
きつい状態に皆がおかしいと気付き初め 国が体をなさないなら主人は何もしてません。買ったのだから今は学園の土地です。国会で質問されるなんて憤りより もっとお役にたち困った人に勇気と希望をあたえていこうと思いました。あきえさん 主人は安倍総理と平沼先生を尊敬してました。利用はしてません。
あきえさん ありがとうございました。小学校落ち着けば見に来てください。この学校は凄い意味があるから騒がれるのですね。
昭恵夫人:全ては必然であると思います。どんな意味があるのか私も考えています。
籠池夫人:物事の裏を探ろうとしているひとがいて 日本人的ではないのですが勘繰りを働かせています。全うな人間が全うな事をしようとしているのを阻止させるサタンの仕業と思います。余りにもマスコミ報道嘘だらけ まあ次男はあほですがふりまわされ振り回そうとしています。安倍総理まけないで下さい。ハッキリ申します。園長は天から使命をいただき学校を造ります。国家の為に信念でやってます。やましいことしてません。関学は国有地を租税特別措置法で買ってます。関大もです。あきえさんはどのように思われているのでしょうか。
昭恵夫人:信じたいと思っています。しかし園長の説明を聞いても私は人に納得してもらえるように話すことはできません。
籠池夫人:安倍総理が森友学園に抗議したといわれたのはショックで 初村秘書の安倍昭恵さんからの文面 そして娘や園長にかなり醜い対応をされたのは 政治の世界は怖いなあと正直思いました。初村さんに一方的に文章を送り だから抗議したというシナリオ策は。
でも心配してくれる人には心の垢を排除してくれていると思えば この一件超えたら悟りに入るねと今昨日の国会で総理の発言をききショックをうけ初めて大泣きしましたが 切り替えました。幼稚園に国会議員が来て自民党を守るため昭恵さんの写真を外してほしいといわれました。要は私達わからないものが政治に首を突っ込むといけないんだと勉強いたしました。
昭恵夫人:私もよくわかりませんが、色々と気を付けなくてはいけないことがあります。私が関わったということは、裏で何かがあるのではと疑われないように、細心の注意を払わなくてはならないということだったのでしょう。
まず非公開だっただったことが疑われることになりました。そしてあまりにも熱い思いで突き進まれたために、色々なところに歪みもあったのではないかと考えます。
主人が総裁選挙で講演をお断りしたとき、ひどく怒っておられたとのことでうちの事務所は不信感になっていました。私は同じように夫のやっていることを信じて応援しています。総裁選挙はこちらとしたら何事にも代えられない一大事でした。
また、幼稚園をご紹介した際も、あまりにも悲しい留守番電話が残っていて、私は愕然と致しました。人はなかなか思いをその通りには伝え合えないものです。そんな中で、誤解が生じていったことがあり、園長のご説明を理解することができなくなったのかもしれません。
子どもたちを教育する上で、大切なことは色々あると思いますが、相手のことを思いやる気持ちはとても大切だと私は思います。ご夫妻が今、大変なことは想像がつきますが、主人にとっても大変なことに巻き込まれたということもご理解頂きたいと思います。
しかし、園長の熱い思いは本物であると思いたいと思っています。全ては必然です。今回のことは私たちにとっても学びの場ですが、ご夫妻にとっても意味のあることと私は思います。どうぞご自愛くださいませ。
籠池夫人:今国会のテープをきかせていただきました。吉田松陰なんていわれましたか。ひつこいとは、安倍総理には失望しました。主人は悪者ですね。
昭恵夫人:人の受け取り方はそれぞれですね。琵琶湖の竹生島に行き、祈りました。籠池先生のお役割もわかったような気がします。お辛いでしょうが、頑張って下さい。ありがとうございます。
2017年02月26日
籠池夫人:あきえさん 辛くなんかありません。安倍総理を信頼していた主人は国会でしつこい方なんかいわれても動じない本来政治家がすべき事をしてますからね。
2月28日、安倍昭恵夫人が 9月5日に塚本幼稚園を訪れた際に報酬を受け取っていた可能性(塚本学園PTAの収支報告書に安倍昭恵夫人の来訪の項目あり、ただし金額の記載はなし)について国会質問がされました。
2017年02月28日
昭恵夫人:私は講演の謝礼を頂いた記憶がなく、頂いていたのなら教えていただけますでしょうか。申し訳ありません。
籠池夫人:あまりにひどい。なぜ、その情報はどなたからですか。全国の方々から励ましのメールがどっさり届き励まされます。絶対おかしい!
昭恵夫人:報道をされたようなので、確認です。
籠池夫人:えーひどい ひどすぎます。応援メールをみていただきたいぐらいです。
昭恵夫人:私も籠池園長の熱意は信じています。本当に記憶から飛んでしまって、他の講演などは全て振り込みか、銀行に入れて税理士事務所に管理してもらっているのですみません。
籠池夫人:今まで昭恵さんと話していました私学審議会が通らなかったら幼稚園も自宅も破産ですちゃんと正しく見ている方はいます。辻本清美共産党今はぐっと辛抱です(笑)民進党の議員はおもしろがって 先生方に近より 怒らせようとして ニタニタ笑いながら 幼稚園に侵入するので びっくりする子達をみて 笑うのだそうです。先生方は 入らせないように阻止させるのです。家の前にも報道陣が今もいて 警察に今通報しました。
2017年03月01日
籠池夫人:拝啓 村上幕僚庁の会見に涙がでました。稲田さんに表彰状を貰ったんじゃないと主人は吐き捨てました。平成五年より自衛隊の要請をマスコミにも返上しないときっぱりと園長は申してました。昨夜マスコミから逃れるために豊中南警察に被害届を出したあとアパホテルに身を隠しています。
昨夜長年幼稚園で将棋の講師をしている川崎先生が谷川名人にマスコミが幼稚園のきて報酬をいくらもらったのか あきえさんを調べているといわれたそうです。将棋連盟から指導棋士の将号を返上しないと幼稚園にいくならやめよといわないが やめてほしい。朝日と毎日がスポンサーなのだそうです。
失業の危機に一日中奥さんからせめられ政治家は何をしてるんですか。発身ばかりわずかな給料で税金ばかりがふえ、一日中テレビでゴシップ問題で他に話題はないんですか。国会議員が国を悪くしているんじゃないですか。
籠池夫人:辻元清美が幼稚園に侵入しかけ 私達を怒らせようとしました嘘の証言した男は辻元と仲良しの関西生コンの人間でした。さしむけたようです。
昭恵夫人:今はじっと我慢の時です。私もまだまだ追い詰められるのかもしれませんが、お互い頑張りましょう。
籠池夫人:誘導尋問にのらぬようにしてください。絶対に国の不利になるようなことはいってません。
孫請業者の作業員がその委託社長がしてないといったのにもかかわらず、その三日だけきた作業員が辻元清美が潜らせた関西なんとか連合に入っている人間らしいです。作業員はわからないくせにマスコミにいわしていたそうです。あきえさん 分断がねらいです。ひっかからぬよう 国の再生の為にまけないようにしてほしい。
下請け業者の社長は現場もマスコミに写し全くうめてないことをしっていて三日だけきた作業員を辻元清美は送り込みました。辻元清美生コンをみればある関西こうえき連合の人間をマスコミに出し社長の言い分はのせなかったそうです。国会議員の犯罪じゃないですか。
昭恵夫人:心の垢を落とす、本当にそうだなあと思います。この国のために命を懸ける夫を思う気持ちは一緒です。
3月2日、松井大阪府知事が小学校の不認可について言及します。
2017年03月02日
昭恵夫人:頑張りましょう!
籠池夫人:何をですか。誰も信じません。
2017年03月03日
籠池夫人:でっかい目的にむかい太平洋にいくのか はたまた港にむかうのか 荒波こえて逞しくうまれかわります。
2017年03月05日
籠池夫人:前略 今日も説明会に木村真議員が赤いジャンパーをきていらんことをペラペラ話し沢山の報道に悲しくなります。
2017年03月07日
籠池夫人:前略 業者はNHKの取材をうけておらず、関西エアポートの補助金はまだ一円もいただいておらず、業者が決まる前から申請がはじまりました。最終きまった工事金額の割合に応じて補助金がきまります。国により工事も何もかもずれました最後に調整を申請する条件です。詐欺と報道され、またマスコミにはめられました。在園生の保護者がNHKで弁護士立ち会いで素晴らしい会見をされたそうですが、市民団体がきて中立を保つということで放送が中止になりました。以上、ピンチはチャンスと最後まであきらめず 逆転勝利にむけ祈ります。
2017年03月08日
籠池夫人:園バスに朝日の記者がタクシーでパパラッチします。今年中にお父さんをぶったぎりに殺すといわれました。デビィ夫人が塚本幼稚園を助けてくださいとご自分のブログにのせてくださったそうです。助けてください。うその報道はやめさせてください。認可を下さい。
昭恵夫人:私もマスコミに追いかけられて、ビックリしてます。神様は全てご覧になっています。
籠池夫人:私も今日は塚本幼稚園のホームページに朝一番私がなぜ逮捕されたか。18日間留置書に入ったか私に取材もなく週刊誌やテレビに
昭恵夫人:デビ夫人はすごいですね!
籠池夫人:のせたので載せます。真相を又ご覧下さい。やっと残土をはこんであげようと自らご連絡いただきました。九時に現場であいます。天の神様は 必ず誰かを私に使わせて下さいます。私は鴻池議員の意地悪を攻めるより受けようと頑張ってます(笑)土を運ぶ費用等認可をいただくには3億5000万足りません。一週間以内に用意しないといけないため一昨日も東京を2往復しました。そんなときデヴィ夫人が寄付をしようとメールをいただき直ぐに連絡くださいと。ピンチはチャンス!天の神様が現れました。あきえさんも協力して下さい。神様に感謝します。
昭恵夫人:祈ります。
籠池夫人:国の為に役割を担う学校なんですだから妨害します困難は砥石。全国十万通応援メール電話をいただき、ここ1ケ月徹底的に叩かれやりがえのある修行中。明日午後からネットで園長が真相をかたります。
昭恵夫人:私も修行。来月私の親しい人が教育勅語の本を出します。今はそういうときなのでしょう。
籠池夫人:主人は教育勅語を復興したことで、皆本も出せるんですね。この学校も次に繋げる起爆剤 ネットで田中造園自殺とか 八木造園です。
3月9日、森友学園の新設予定小学校に対して、大阪府が行った現地調査を行いましたが、2時間の予定の調査が20分で急きょ打ち切られました。
2017年03月09日
籠池夫人:長い間お世話になりました。小学校は支払いができず鴻池さんの妨害で閉めます。主人も私も失業します。感謝します。
籠池夫人:しつこいといったのは安倍首相のことではなく 捏造してました すみません。
昭恵夫人:なんでこんなことになってしまったのか、神様は何を望んでいるのでしょう。
3月10日、施工業者「藤原工業」が契約書を偽造していた(3つの契約書を作った)ことを認めます。同日、籠池理事長は小学校の認可申請を取り下げ、記者会見を開きました。
2017年03月10日
籠池夫人:国会改革の起爆剤になります国民が気がつかないと自分達が皆政治家になって飛躍すればいいのです。政治家の怖さを見た気がしました。
昭恵夫人:少し落ち着いたら、高校生や大学生たちとこの問題を考えたいと思っています。
籠池夫人:考えて答えが出るのですか。おやすみなさい。
昭恵夫人:小川栄太郎さんがFBで反論しています。少しずつこの状況が異常だということになってくるはずです。
籠池夫人:紹介してください 失業するので本をかいて借金かえします
昭恵夫人:小川榮太郎さんがお電話されたようですが、繋がらず留守電にもならなかったと言われていたので携帯番号お教えします。※※※−※※※※−※※※※
籠池夫人:落ち着きましたらお電話いたします。必ず致します。五時半から記者会見です理事長辞任です。よく頑張られたのに。
昭恵夫人:そうですか。残念です。
籠池夫人:テレビで詐欺師ではと 五時半から記者会見を幼稚園でいたし、しっかりマスコミにまるめこまれないようにいたします。
2017年03月11日
籠池夫人:前略 弁護士と娘が府庁にいきました時、担当に私が指差してお前らといいましたか?と聞きましたら、皆首をふっていたそうです。
3月16日、参院予算委員会の与野党委員が現地視察。視察の場で籠池理事長は「安倍総理の寄付金(100万円)が入っていることを伝達します」と話し、視察後は民進党・共産党・自由党・社民党の委員のみを自宅に招きました。
2017年03月16日
昭恵夫人:祈ります。
籠池夫人:安倍首相はどうして園長を地検に言われたんですか。国は大事な民衆を切り捨てるのは許せない。国会に出ます。
昭恵夫人:それはうそです。私には祈ることしかできません。
籠池夫人:尊敬していたのに小学校をやめ、幼稚園は破産、建築や社長は破産、お父さんは詐欺罪、あんまりにも、権力を使うなら死にます。
昭恵夫人:私もどうしていいかわかりません。権力など使っていません。神様はどこに導こうとしているのか。とにかく祈っています。自分たちの保身ではありません。日本の将来のためです。
籠池夫人:うその情報。
昭恵夫人:100万円の記憶がないのですが。  
昭恵さん、籠池氏夫人にメール 16日「幸運を祈ります」 2017/3/18
安倍晋三首相は17日の衆院外務委員会で、学校法人「森友学園」の国有地取得問題発覚後も、妻昭恵さんが学園の籠池泰典理事長の妻とメールのやりとりを続けていることを明らかにした。
民進党の福島伸享氏への答弁。福島氏によると、野党4党の議員が16日に籠池氏の自宅を訪問した際、昭恵さんから籠池氏の妻に「幸運を祈ります」とのメールが届いたという。
首相は「妻が(学園が開設予定だった)小学校の名誉校長の退任後もメールのやり取りをしていたのは事実だ」と認めた。首相はやり取りの趣旨について「(学園の幼稚園での)妻の講演料が支払われていなかったことを妻が確認した」と説明した。
昭恵夫人が官邸代理人ジャーナリスト・山口敬之に「いいね」!  2017/4/1
100万円寄付疑惑にくわえ、籠池泰典理事長からの手紙と総理大臣夫人付・谷査恵子氏の回答FAXが出てきたことで土地取引への関与があきらかになった安倍昭恵夫人。籠池理事長の証人喚問が行われた3月23日に自身の関与を否定したコメントをFacebookに投稿して以来、昭恵夫人は沈黙したままだが、一昨日、こんな動きがあった。
それは、安倍応援団の御用ジャーナリスト・山口敬之の投稿に、なんと昭恵夫人が「いいね!」していたのだ。
山口は投稿したその文章で寄せられるコメントについて、〈私は言葉で仕事をしているので、薄汚い言葉が大嫌いです。苛烈な誹謗はいずれ本人に返ってくると信じています〉などと綴っていた。いままさに窮地に立たされている昭恵夫人だが、疑惑の追及を「苛烈な誹謗」だとでも捉え、共感したのだろうか。だとしたら、どこまで「ゆるふわ総理夫人」なのだろう。
だいたい、山口といえば連日テレビに出演し安倍政権擁護を繰り返している人物。しかも、ネトウヨによるデマであることが確定した辻元清美議員への流言をテレビで垂れ流し、「辻元さんもなかった証明をしなさいよ」(フジテレビ『Mr.サンデー』3月26日放送)などと得意気に振りかざしていた。フェイクニュースを拡散した山口にはジャーナリストを名乗る資格はないが、このタイミングで山口に「いいね!」とエールを送る昭恵夫人もどうかしていると言わざるを得ない。
そして、山口が辻元議員へのデマを根拠に"昭恵夫人も辻元議員もどっちもどっち"などと矮小化したことが象徴的なように、山口による「解説」なるものは、完全に「官邸の広報」でしかない。
たとえば、3月29日放送の『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ)では、谷氏が籠池氏に送ったFAXについて、「『非常に完璧な答えだったよね』というのが内閣府と官邸の受け止めなんですよね」と発言。籠池理事長を「クレーマー」「めんどくさい方」と呼び、谷氏の回答は「丁重なお断りの文書」「危機管理としてはギリギリの線で非常にいい文章を書いたと言われている」などと話した。官邸同様、山口は「谷氏の回答は丁重なゼロ回答」という印象付けをしたわけだが、このとき、山口は同時にこんな"嘘"をついた。
「このFAXの前に籠池さん側と安倍事務所は講演のキャンセルをめぐって非常にトラブルになっていたんです。ですから籠池さんから安倍昭恵さんにお願いの電話がきた留守電を、昭恵さんはめずらしく無視している。返信していない。だからこそ籠池さんは封書でこの問い合わせをして、その返信がこのFAXだと」
「昭恵さんに(留守電を)無視されたから、しびれを切らした籠池夫妻側が返事がほしくて、(手紙を)夫人付に送りましょうということになったということですね」
トラブルになっていたとしたら、そんな相手の学校の名誉校長を引き受けるわけがないだろう。なんと雑な嘘をつくのかと呆れるが、嘘はそれだけではない。というのも、昭恵夫人が留守電を無視した、というのは事実ではないからだ。
籠池理事長は2015年9〜10月ごろに昭恵夫人へ「お願い」の電話をかけたもののつながらず留守電を残したというが、4月2日に発行される「しんぶん赤旗」によれば、同年10月、谷氏が籠池理事長に電話をし、「昭恵さんにお電話いただいた件ですが」「こちらに文書を送ってください」と伝えていたというのだ。
たしかに、そうしたやりとりがあったと考えれば、その後に籠池理事長がなんの前置きも挨拶もなくいきなり用件という不躾な要望の手紙を谷氏へ出している意味もわかる。逆に、官邸は谷氏に緻密な"事情聴取"を必ず行っているはずで、この電話の件も把握していないはずがない。しかし、手紙同様、またしても官邸はその事実を隠し、その意を汲んだ官邸のスポークスマンである山口は「昭恵夫人は電話を無視した」などという偽のストーリーを語ったのだろう。
また、3月28日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)では、FAXにおいて財務省の国有財産審理室長が籠池理事長の要望に対し、すぐさま回答していることについて、山口は「財務省の国有財産審理室はめずらしくオープンなところ」などとこれまた無理にもほどがある説明を展開。これには番組出演者の玉川徹が「総理大臣夫人付という肩書きだからこそ素早く回答している」と真っ当な見解を述べ、元文科省官僚の寺脇研も「財務省室長と谷氏は役職として格がかなり違う」「こういうことは普通あり得ない」と反論。タジタジになった山口は「(FAXは)実質公務ですよね」と認めざるを得ない状況に追い込まれる始末だった。
だが、もっと露骨なのが筆跡問題だ。官邸が籠池理事長を偽証罪で引っ張るべくぶち上げた「振込票の『安倍晋三』と書かれた筆跡は職員ではなく籠池夫人」という問題も、山口が官邸とグルとなり仕掛けたものだ。
最初に筆跡鑑定を行い、筆跡が籠池夫人のものだと言い出したのは山口が出演した3月27日放送の『グッディ!』だったが、じつは証人喚問が行われた23日の時点の同じく『グッディ!』で、山口はこの振込票の筆跡問題に言及。「郵便局に誰が行ったのかっていうのがおそらくひとつの焦点になってきます」「筆跡について研究、いま鑑定をしていて、誰が現場に行ったか特定できてるんですね」「(職員が行ったという)あの台詞そのものが決定的な偽証になる可能性があるということです」と語っていた。
山口が火をつけ、官邸が動く。これこそ両者が一体化したマッチポンプではないか。──山口も出演していた30日放送の『モーニングショー』では羽鳥慎一が菅野完氏を「籠池さん側」と表現し、菅野氏は番組スタッフに抗議を行っている。その際、菅野氏は「あなたがたは山口某を『官邸の代理人』と視聴者に紹介するんですか?」「俺を籠池氏周辺として語るんやったら、どうぞ山口を官邸周辺とか言うて紹介してくださいよ。同じように扱ってくださいよ」と訴えたが、この指摘通り、テレビは山口を「官邸の代理人」と呼ぶべきだろう。
だが、こうした問題や前述した辻元議員へのデマを流した一件のせいなのか、昨日、今週ずっと出ずっぱりだった『モーニングショー』になぜか山口は出演せず。ちなみに先日は山口のTwitterアカウントがネット上に広まり、AV女優・紗倉まなをフォローしていたことが話題になると慌ててフォローを消すという紗倉に対する失礼&小物ぶりを露呈したばかり。
こんな人物を重宝するテレビがどうかしているわけで、このままフェードアウトしていただきたいものだが、現実はそうはいかないらしい。
「『モーニングショー』は山口氏をもう起用しない、というわけではないでしょう。どの番組もそうですが、官邸サイドの解説者を入れないと、官邸から睨まれてしまいますからね。そういう意味では山口氏を出しておけば安心なんです。むしろ、厳しい追及をしすぎている人をどうにかしなくちゃという問題のほうが大きい。『モーニングショー』は玉川氏がここ最近、病気で番組を休んでいますが、実は休む前日の放送で玉川氏が山口氏をやり込めたのを見て上層部から圧力がかかり、一時的に外されたのではないかとの見方まで流れています」(テレ朝関係者)
最初に言及したように、辻元議員へのデマを流した責任は重く、山口はもはやジャーナリストでもなんでもない、ただの「安倍首相の犬」だ。だが、犬を野放しにするテレビもまた同罪なのだ。 
安倍昭恵夫人の中身のない「万能感」 2017/4/13
「善意の暴走族」
「昨秋、ある雑誌に、参議院選に出馬した三宅洋平さんと昭恵さんが会ったことについて、やや批判的なコメントを寄せたところ、昭恵さんから知人を通じてフェイスブックで『会いたい』とメッセージが来ました。
何度かやり取りをした後、公邸に呼ばれたので、いろいろ人となりを引き出そうと会いに行くと、批判的なコメントをしたにもかかわらず昭恵さんはニコニコして、『日本の精神性が世界をリードしないと地球が終わる』とか、『大麻の波動が……』とか突飛なことをおっしゃるから、面喰らいました。
しかも、僕の仕事に興味があるから僕を呼んだのかと思ったら、それについてはまったく知らないようで、逆に『なんでも聞きたいことを聞いてください』と言う。自分から呼んでおきながら、なんなんだと思いました。
若干嫌味で、『僕についてはご存じないんですね?』と言うと、『先入観を持たないよう、何も調べずに会うようにしている』と何のてらいもなくおっしゃっていた。戸惑いましたね」
こう振り返るのは、東京工業大学准教授で公共政策が専門の西田亮介氏である。
このエピソードに象徴される通り、真っ当な大人から見れば「世間知らず」を地で行く安倍昭恵夫人。森友スキャンダルでこれだけ世間を騒がせておきながら、自らの行いを省みる様子はない。官邸スタッフが言う。
「騒動が大きくなってからも、昭恵さんは自由気ままにイベントに出席し、『内閣総理大臣夫人付』の官僚たちにiPadで写真を撮らせては、それを得々としてフェイスブックに投稿しています。こんな事態になっても、『自分と関わると先方に迷惑がかかるかもしれない』とはまったく考えないようです。
3月18日には、学者や財界人が集まるイベントに出席するため北海道を訪れましたが、その前にはスキーを楽しんでいます。とても『渦中の人』には見えません」
どうして昭恵夫人には周りがまったく見えないのか。政治アナリストの伊藤惇夫氏が解説する。
「昭恵さんは関心を持ったことについては、深く考えず即座にアクションを起こすタイプですが、そうした行動のすべてが善意からきている。森友学園の件だって、本人は『あの学校はいい学校だから助けてあげよう』という使命感で動いているから、なぜ否定されたり批判されたりするのか、まったく意味がわかっていないんです。
安倍政権が強力になるに従って、昭恵さんの影響力も本人が意識しないうちに強くなっていたはずですから、本来はそれに合わせて行動をコントロールすべきでした。
しかし、動機が『善意』であるがゆえに抑制が難しい。その意味で昭恵さんは鳩山由紀夫さんと似ています。自分が動くことで世界が良くなっていくと信じる『善意の暴走族』ですね」
しかも、第二次安倍政権が誕生してからは、昭恵夫人に「内閣総理大臣夫人付」なる官僚(それを昭恵夫人は「秘書」と呼ぶ)が5人もつき、メディアも「家庭内野党」とはやしてきた。「私が動くことで世界を変えられる」と勘違いし、根拠のない「万能感」が生まれていたのだろう。
「祈ります」と言われても
国会で取り上げられた昭恵夫人のメールにも、こうした思いが透けている。3月中旬、昭恵夫人は、籠池理事長の妻から「安倍総理に裏切られた」とメールで言い募られ、こう返信した。
〈 私もどうしていいかわかりません。権力など使っていません。神様はどこに導こうとしているのか。とにかく祈っています。自分たちの保身ではありません。日本の将来のためです 〉
事態の当事者であるにもかかわらず、「神様の導き」を持ち出す当事者意識の欠如、「日本の将来」という大きなテーマを引き合いに、問題を終わらせようという「悪気のない傲慢さ」が顔をのぞかせている。
そもそも、昭恵夫人が今回の騒動の原因となるような、気ままな行動を始めたのは、夫人が50歳になった'12年頃。昭恵夫人に複数回インタビューをしたノンフィクション作家の塩田潮氏が言う。
「50歳になった時、それまで押し込められていた議員夫人という『型』から離れて『私の人生がこれから羽ばたくのよ、と急に思った』と話していました。いままで夫を支えてきたのだから、今度はやりたいことを自分流にやろうと。それで居酒屋経営なんかを始める。
昭恵さんは、世の中は『みんないい人』と思っているところがある。昭恵さんのフェイスブックに意地悪な書き込みがあっても、『その人はそういう役割を引き受けてくれている』と考える。悪い人なんていないと思っているから、無防備と言われても、関心があれば何でも飛びつくのでしょう」
同時に、昭恵夫人は純粋に「いいこと」をしたいという思いを強く抱いてきた。夫人の友人で、映像プロデューサーの龍村ゆかり氏が話す。
「昭恵さんは、政治の世界では振り向かれないような草の根の活動にも光を当てて行きたいのではないでしょうか。
以前、一緒に気仙沼に行った時、地元の人との親睦のため飲み会をやりました。私は深夜0時くらいに宿に帰りましたが昭恵さんは最後の一人が帰るまでとことん付き合われ、3時過ぎに部屋に帰ってくる。それで朝6時には起きて東京に戻るんです。誠実な方だと思いました」
こうした考えのもと、昭恵夫人は、反原発派と交流したり、米軍基地が建設される沖縄・高江のヘリパッドを突然訪れたりしているのだ。第一次政権で苦労をかけたという負い目のある夫・安倍総理は、強いて止めることもしなかった。
しかしそうした行動は、深い考えや丁寧な下調べに裏打ちされているわけではない。
昭恵夫人は、森永製菓の社長令嬢として育ち、本人が「勉強が大嫌い」と公言するように、地道に学ぶことが苦手だ。高校時代は遊んでばかりで、教師から「大学は無理」と言われ、「じゃあ結構」と聖心女子専門学校に進学した。
電通での腰かけOLを経て、父親の秘書をしていた晋三氏と24歳で結婚する。その後、'09年から立教大の大学院に通ったが、現在では「読んだ本はみんな忘れてしまった」と言う。
社会問題について学ぶ知識や能力は足りず、思いつきで気になる人と会ってその場の雰囲気に流されて行動する。だが「人の役に立ちたい」思いだけは人並み外れて強く、「なんとなくいい感じ」と思う人たちと後先考えずに軽い気持ちで付き合ってしまう。
それが迷惑なんです
これが「普通の主婦」であれば家庭問題に過ぎないが、ファーストレディだと、権威を利用しようとする人も出てくる。森友学園も、そうした意図があった可能性が高い。ところが当の昭恵夫人は、
「私は利用されてもいい。それでその人が、やるべきことをやれるのであれば、全然かまわない」と公言してはばからない。
前出の西田氏はこう分析する。
「僕との対談でも、『普通の人でありたい』と言いながら、『自分のできることをしたい』と言っていました。昭恵さんの影響力は『総理夫人』という立場によって生まれるものですが、その一方で『普通でありたい』のは矛盾しています。ご自身の政治的影響力については、きちんと認識できていないように見えました」
昭恵夫人は自分の立場を客観的に理解していなかった。昨秋、本誌で昭恵夫人と小池百合子都知事の対談を行った際には、「気になっていることは?」と問われ、
「いま、大麻を広げようと思っていて。私が応援していた(大麻栽培を行う)人が逮捕されてしまったんですが……」
など、あっけらかんと言っていた。折しも、元女優の高樹沙耶被告が大麻取締法違反で逮捕された直後。にもかかわらず、昭恵夫人の口ぶりと態度は、イタズラがバレた少女のようでしかなく、まるで屈託がなかった。
結局、勉強嫌いで、社会経験も乏しい、見識のない「不思議ちゃん」のお嬢様が絶大な権力を手に入れてしまったことで、中身のない「万能感」が生まれてしまったのだ。
しかし、さすがの昭恵夫人も、行動を見直さざるを得ない状況だ。
「今回の一件のせいで国会は大幅に時間を食われ、重要法案の審議もままならない。国民に迷惑がかかっていることを考えると、昭恵さんも、自身の行動を律したほうがいいでしょう」(前出・伊藤氏)
自分がやりたいことをやれば周囲も幸せになると昭恵夫人は考えているようだが、残念ながら世の中そう単純ではない。そこに思いが至らない点で、昭恵夫人はファーストレディかもしれないが、「レディ」ではない。 
 2018

 

安倍昭恵夫人が広告塔 「300億円被害」怪しい会社の正体 2/20
<私は総理大臣の一番近くにいる存在。皆さんの声を直接届けられる、国民の代表だと思っています>
一般の書店では見かけない雑誌「Brilliant」(2014年夏号)で「日本を代表するブリリアントレディ」として語っていたのは、首相夫人である安倍昭恵氏(55)だ。
本誌は、昭恵夫人が絡んだ「投資トラブル」をキャッチした。トラブルに巻き込まれたという女性はこう話す。
「出資を決めたのは、雑誌に昭恵さんをはじめとする政治家の奥様や、女性起業家が出ていて、このクラブは信用できる、と思ったからです」
「Brilliant」は、中高年社交クラブ「Hana倶楽部」が発行していた季刊誌。ほとんどが、約1万人ほどいたというクラブの会員に無料で配られていた。会員の多くは、50代から60代の女性。同誌とこのクラブはいずれも、株式会社ロゼッタホールディングス(以下ロ社)の傘下企業によって運営されていた。
ところがロ社は、債権者から東京地裁に破産を申し立てられ、1月18日付で破産手続開始決定を受けていたのだ。
「ロ社代表を長く務めていたI氏は、話術が巧みで、会員にとても人気がありました。クラブのイベントでは、『昭恵さんには定期的に雑誌に出てもらう』と話していました。クラブでは、ロ社関連企業への投資を持ちかけられました。私は300万円ほど出資しました。なかには『今日は3000万円持ってきたのよ』と嬉しそうに話す70代の女性もいましたね」(別の女性会員)
ロ社は、傘下の事業会社の未公開株の購入や、事業資金の小口出資をクラブで勧誘していた。
「なかには年率1割から3割という高い利率を謳った商品や、不動産投資への勧誘もあった。ロ社が集めた資金は300億円規模に上る」(信用調査会社社員)
破産手続きの開始で、未公開株は紙切れ同然となり、出資金の償還が難しくなった。いったい、ロ社を率いたI氏とは、どんな人物なのか。経済誌記者はこう言う。
「I氏は、茶髪が特徴的な中年男性。『18歳で営業の世界にデビュー』『元トップセールスマン』と自称していた。 だが、I氏がロ社の設立前に役員を務めていた2社は、特定商取引法違反で、2007年に経済産業省から、2012年に消費者庁から業務停止処分を受けている」
なぜ昭恵夫人はこうした怪しげな会社に絡んでしまったのか。同誌の編集の事情を知る関係者はこう明かす。
「編集を請け負った人物が、昭恵さんとも親しい友人を通じて、誌面への登場を頼みました。人件費や編集費、制作費は、すべてI氏が出しました。できるだけ派手にして、会員の気分が高揚するように作っていました」
取材を受けた経緯を安倍晋三事務所に問い合わせたが、締切りまでに回答はなかった。
I氏に出資金を返還する意思はあるのか。2月初旬、関西にある自宅マンションを訪ねると、インターホン越しに女性が応対し、「おりません。私たちにはわかりません」と話した。
その後、ロ社と、関係者から入手したI氏の番号に電話をかけたが、出ることはなかった。代わりに、ロ社の破産管財人を務める高柳一誠弁護士に話を聞いた。
「ロ社の破産は、第三者申し立てで決まりましたので、実際の資産などの調査は始まったばかりです。債権者数や、債権額もこれから決まります。裁判所は、第1回の債権者集会を2018年6月に設定しています。まだ、決着には時間がかかります」
妻の軽率なおこないが、再び夫に頭を抱えさせる。 
古市憲寿が安倍首相&昭恵夫人を必死で擁護! 3/17
世論の怒りを背景に、佐川宣寿前理財局長の証人喚問に向けて動き出した森友文書改ざん問題。だが、国会に呼ぶべき人は佐川氏だけではない。なぜ、佐川氏は虚偽答弁を繰り返し、組織ぐるみで公文書改ざんという国家的犯罪を犯さねばならなかったのか。その謎を解明するためには、安倍昭恵夫人の証人喚問が不可欠だ。
しかし、そんななか、テレビではまたもやあの“ネオ御用学者”が、昭恵夫人と安倍首相を徹底してかばう安倍応援団っぷりを見せつけていた。そう、昭恵夫人と個人的親交が深いことでも知られる社会学者の古市憲寿氏だ。
松本人志ら『ワイドナショー』(フジテレビ)メンバーと一緒に、安倍首相と仲良く焼肉に行ったのも記憶に新しい古市氏だが、15日、木曜レギュラーをつとめる『とくダネ!』(フジテレビ)で、なにかに取り憑かれたかのような昭恵夫人擁護と政権の後方援護を連発したのである。
まずは番組で、例の昭恵夫人が11日夜、「野党のバカげた質問ばかりで、旦那さんは毎日大変ですね」というFacebookの書き込みに「いいね!」したことが話題になったときのこと。司会の小倉智昭から「この昭恵夫人の『いいね!』に関しては、古市くんが結構、よくご存知のようで」とふられた古市氏は、待ってましたとばかりに凄まじい早口でこうまくしたてた。
「そもそもFacebook使っている人ならみんな知ってるんですけど、別にこの『いいね!』っていいね(という意味)じゃないんですよ。『いいね!』ってのは見ましたねってことをただみんなお互いなんとなくクリックするボタンであって、本当にその全部のコメントを読んだりとかエントリーを読んでいいねって言っているかどうかって基本的にわからないんですね。だから昭恵さんの今回の真意はわからないですけれども、一般的にFacebook使っている人からすると『いいね!』っていうのは本当にこの全部の賛成って意味ではないんですね」
昭恵夫人の「いいね!」はただの既読マークって、この学者はいったい何を無理くりな理屈をこねているのだろう。だったら、ためしに昭恵夫人のFBを見ればいい。昭恵夫人は自分の投稿への他ユーザーからの書き込みに対しよく「いいね!」をしているが、その一方、たとえば「現在森友決裁文章についても大問題になっています。そんな状況において昭恵さんは何も感じないのですか?」とか、「ここでご自分の味方であるコメントに酔いしれてる場合ではありません」というような自分に批判的な書き込みに対しては「いいね!」をしていない。どう見ても、昭恵夫人はコメント内容を読んだ上で「いいね!」の判断をやっているのである。
ところが古市クンは、“「いいね!」はいいねという意味じゃない”とごり押することで昭恵夫人を徹底擁護しただけでなく、あろうことかこんな珍理論を語り始めたのだった。
「だからそれをやたらこうやって騒ぐのはちょっとどうかなって思ってしまっていて。もちろん文書書き換えは大問題だとは思うんですけども、このFacebookの『いいね!』一件だけで逆に野党は騒いじゃうと、自民党を逆に利するようなことになっちゃうんじゃないかなってことも思っちゃいますけどね」
「これまでも(昭恵夫人のFBが)問題になってますけど、だから今回の『いいね!』っていうのを過剰になんか反応しちゃうと、大事なその国会の時間をどうでもいいことに費やしちゃうんじゃないかなってのはどうしても思っちゃいますけどね」
さらに、他の出演者から昭恵夫人の無神経な「いいね!」が度々問題視されてきたことを指摘されると、「どこまで攻めたところで、安倍昭恵さんが不用意かもしれないってことにしか落ち着かない問題」と言って片付けようとする古市氏。いくら昭恵夫人と仲がいいからって、あまりにも露骨すぎる。
というか、古市クンは“「いいね!」問題で騒ぐと自民党を利する”なんて言っているが、騙されていけない。中立な立場で物事を俯瞰しているようなポーズをみせながら政権を擁護する。古市クンが得意とする小賢しいやり口だ。
実際、野党をけん制しながら、まさに昭恵夫人その人が問題の中心なのに「大事なその国会の時間をどうでもいいことに費やしちゃうんじゃないか」と言うのは、ほとんど森友問題を国会で追及するなと婉曲的に言っているに等しいではないか。
もっと言えば、そもそも昭恵夫人の「いいね!」問題は「どうでもいいこと」ではないし、「不用意かもしれないってことにしか落ち着かない問題」でもない。
周知の通り、昭恵夫人は昨年の問題発覚以降、いまだに会見すら開いていない。そんななか、「野党のバカげた質問ばかりで、旦那さんは毎日大変ですね」というコメントに昭恵夫人が「いいね!」した事実は、メディアで報じられて然るべきだし、それが人々から批判されるのも当然だ。それを「不用意かもしれないってことにしか落ち着かない」とテレビで言ってみせることが、なにより古市クンが安倍政権側からこの件を見ていることの証左だろう。
そう考えてみると、古市クンが『とくダネ!』で展開した昭恵・政権擁護は、メッキが剥がれたというよりも、もはやスタンダードと言うべきなのだろう。実際、古市クンは番組のなかでも、安倍政権を守ろうとするあまり、こんなことまで言いだしていた。
「結局、今回の事件って忖度の責任を誰がとるのかってことにつきると思うんですね。今のところ首相が文書改ざんを指示しろって言った情報とかないわけじゃないですか。ってことは今のところ忖度の案件であって、忖度ってすごく難しくて、たとえば僕たちコメンテーターも小倉さんに忖度して言わないことだって結構あるわけですよ」
ここで小倉が「そうなの?」と聞き返すと、あわてて「いやいや、別にないけど、あ、え、でもあるとした場合」などと釈明。いかにも“強者の空気は読みまくる”古市クンらしい反応だが、看過できないのはこう続けたことだ。
「でもあるとした場合、その忖度しちゃうのはこっちの責任なのか、それとも小倉さんが偉そうにしている責任なのか。すごいグレーゾーンが多いじゃないですか。だからその忖度の責任を必ずしも権力者側がとらなきゃいけないってのは、ちょっと違うんじゃないかなって思っちゃうんですよね」
いったい何を言っているのだろう。古市氏は一般の組織や人間関係に置き換えて、さも「立場が下の人が勝手にやったことだから、上の人は責任をとらなくていい」という風に言っているが(そもそもそれ自体、社会的に通用しないことはもちろん)、これこそ、いま安倍政権が必死で垂れ流している「最終責任者は佐川」という言い逃れのコピーに他ならない。
だいたい、「忖度」の問題は事件の過程であり結論ではない。そして、公文書改ざんは刑事犯罪であり、民主主義の根幹を揺るがす国家的犯罪である。私たちは官僚を直接的に選べないが、政治家は選挙で替えられる。当然、国家の犯罪の事実に対し責任をとり、国民の批判を受けて辞任すべきなのは、財務大臣の麻生太郎であり、行政の長である安倍晋三だ。それとも古市クンは、安倍首相と麻生財務相が、改ざん発覚まで「佐川は適材適所」と強弁してきたことを忘れたとでも言うのだろうか。まったく、話にならない。
しかし、この“ネオ御用学者”にこうやってまともに反論をしても、もはや手遅れなのかもしれない。本サイトでは何度も指摘しているが、古市氏は2014年4月に「第2期クールジャパン推進会議」の委員に選ばれたことを機に、稲田朋美元防衛相をはじめとして安倍政権と急接近。翌15年には安倍首相が歴史修正主義の権威付けのために肝いりで設置した自民党の機関「歴史を学び未来を考える本部」に起用された。
その頃から、古市クンの“空気を読まない若者”を気取った芸風は、“弱者に対しては空気を読まないが強者の空気は読みまくる”という風にどんどん変化していった。そして今や、安倍首相と和気藹々と飯を食う間柄にまでなったのだ。
ところが、メディア人が時の最高権力者と会食することの問題を指摘され、批判を受けると、古市クンはトンデモな言い訳を並べた。「週刊新潮」(新潮社)1月18日号では〈僕も権力の犬呼ばわりされた〉と被害者ヅラをし、〈「権力者とは会うな、話をするな」はいただけない。気に食わない政治家を悪魔のように扱い、対話を拒絶する人がリベラルを名乗るのはおかしい。暴力革命でもしたいのかな〉と書きなぐって、さらにこんな詭弁を展開したのである。
〈せめて、首相動静にも店名が出ている焼肉屋のことをきちんと調べて欲しかった。龍月苑は韓国人もたくさん働くお店。韓国との国交断絶を主張するネット右翼が怒るならわかるが、リベラルなら首相がきちんと韓国文化を受けいれていることを評価すべきだろう。〉
ってことは、古市クンは安倍首相側から会食に誘われたとき、場所が焼肉屋だったから問題ないとでも考えたのか。そんなわけないだろう。寿司屋でも料亭でも“最高権力者と仲良く食事をする”ことの本質的な問題は何も変わらない。
大切なので繰り返すが、総理大臣とメディア関係者の会食が問題なのは、本人が自覚しているか否かにかかわらず、政治権力に取り込まれる危険性が非常に高いからにほかならない。その結果、政権がメディアを完全に操ることはできなくても、少なくとも「忖度」で批判を抑えたり擁護を引き出したりできる。安倍首相がテレビや新聞の幹部や政治記者らと頻繁に会食を繰り返すのは、まさにそうした目論見があるからだ。
安倍首相と会食をしたメディア関係者は「飯を食ったぐらいで政権を擁護するわけがない」「会食は取材のためで、ちゃんと深い話を聞き出している」と必ず言い訳するが、こんなものはまったくのごまかしだ。連中が会食の席でそんな鋭い質問をすることなんて絶対ないし、それどころか、政権幹部や官庁のトップに直接会うようになったとたん、突然、政権を擁護しはじめるのだ。
実際、古市クンもまんまとそのパターンを踏襲している。古市クンは先の「新潮」記事で〈僕はこの食事で、一つ安倍さんに確かめたいことがあった〉ともったいつけて書いているのだが、何を質問したのかと思ったら、“昨年、昭恵夫人が批判にさらされたとき安倍首相が「愛しているんだから仕方ないじゃないか」とこぼした”という噂話が本当かどうか。それこそどうでもいい、っていうか、それ、ただのヨイショ質問じゃないか。
そして、古市クンは安倍首相との焼肉会食後、さらに応援団としてのギアをあげて、国家的犯罪である改ざん問題がおきてもなお、安倍夫妻を露骨に擁護するまでになった。
しかし、三浦瑠麗センセイもそうだが、その主張はひどすぎる安倍政権を無理くり擁護するために、どんどんアクロバティックになって、もはや“お笑い”の対象でしかなくなってきている。
そういう意味では、古市クンには、これからもこの路線でどんどん“田崎スシロー”化を進めてもらって、逆説的に安倍政権のひどさを拡散してもらうというのもアリなのかもしれない。 
“善意の怪物” 安倍昭恵が最後に破壊するもの 3/17
女子大生社長だという椎木里佳は、エゴサーチしては自分の悪口を読んで元気をだすのだそうだが、“エゴサ”なる言葉のない時代に、取り憑かれたようにそれをし、熱心に自分の悪口を読んでいたひとがいる。首相夫人の安倍昭恵である。
私の役割は悪口を言われること
石井妙子 「安倍昭恵『家庭内野党』の真実」 (文藝春秋2017年3月号掲載)によると、ゼロ年代の安倍政権時代、昭恵夫人は自分がネットにどう書かれているか、2ちゃんねるに至るまで読んでいたという。
「“バカ” “ブス”から始まって、いろんな悪口が書かれている。主人には『落ち込むなら見るな』と注意されましたが、やめられなかった」。そんな昭恵夫人も、しだいに「みんな役割分担をしているんだ」と思うようになる。悪口を言われるのはそれが自分の役割で、悪口を書く人はそれがその人の役割で、それぞれがそれぞれの役割を果たしているだけなのだと。すると、悪口が気にならなくなったのだという。たいへんなポジティブシンキングである。
こうして生まれ変わったアッキーは、誰とでも気兼ねなく会うようになる。ヤクザの元組長(注1)とも森友学園の籠池一家とも。旦那の安倍晋三は籠池泰典のことを「非常にしつこい」と評したけれども、アッキーはきっと「非常にしつこいのがこのひとの役割」と思ったことだろう。だから「いい土地だから進めて」と、やがて死者を出す事態を招くことになる、国有地売却を後押しする。
大麻畑で微笑む人
そんなアッキーは臆することなくどこにでも出かける。LGBTの権利向上を訴えるパレードや、ヘリパッド建設の反対運動が盛んな沖縄の高江地区、そして大麻畑にも。少し前まで昭恵夫人は週刊SPA!にたびたび登場していたのだが、かの有名な大麻畑で微笑む姿もSPA!(注2)に掲載されて世に広まる。
ここで昭恵夫人は、戦後にGHQが大麻を禁止したのはマリファナの蔓延を防ぐためだけでなく、「『日本人の自然や神を敬う精神性を恐れて禁止したのではないか』という人もいます」と独自の見解を披露し、日本古来の大麻文化を取り戻したいと語る。これは安倍晋三がいう「日本を、取り戻す。」、つまりは「戦後の歴史から、日本という国を日本国民の手に取り戻す戦い」と符合しもする。
「波動で色々わかります」
おまけにアッキーは、スピリチュアルにはまる。安倍晋三が首相の座に返り咲くおよそ1年前に、週刊ポスト(注3)で紹介された昭恵夫人のFacebookにはこうある。「波動測定して頂きました。波動で色々わかります」。「波動」はオカルト・疑似科学の定番とされるが、昭恵夫人によると大麻も「波動」が高い植物なのだそうだ。
こうしたアッキーの真骨頂は、三宅洋平との対談にある。三宅洋平とは沖縄でエコロジー系の活動をし、原発ゼロを謳って参院選に出馬、落選した人物だ。昭恵夫人はFacebookで三宅に声をかけ、行きつけの居酒屋で落ち合う。そして「今日、洋平さんに会うって主人に言ってなかったの。電話するね〜」とおもむろに電話をし、ふたりに会話させるのであった(注4)。
数十年におよぶ政治運動史のうねりを、飲み屋からの電話一本で
ときの最高権力者と一介の市民運動家、交わることのない2人をつないでご満悦だったろう。しかし、ここに別のものをみる者がいる。日本思想史の研究者・中島岳志だ。
中島は、農業や農村社会を国の基盤と考える農本主義の人たちが宗教などを介して右傾化していった戦前の出来事をひきあいにして、それと安倍・三宅の出会いを、「左派的な自然主義(ナチュラリズム)と宗教的なもの(スピリチュアリズム)が出会って、超国家主義(ウルトラナショナリズム)になっていった」(注5)と重ね合わせる。
このような戦前の数十年におよぶ政治運動史のうねりを、飲み屋からの電話一本でさらっとやってのけてしまった昭恵夫人。こうした天真爛漫なふるまいが、ときに福も災いももたらす。
たとえばLGBTの権利向上を訴える「東京レインボーパレード」に参加した際は、その模様をAP通信やロイターが報じて世界につたわり、安倍首相の欧州歴訪よりも注目されることになる(注6)。いっぽう、大麻で志をおなじくする元女優の高樹沙耶は、昭恵夫人とFacebookで連絡を取り合う仲になって勢いづいたのか、選挙に出るなどして悪目立ちし、麻薬Gメンに大麻所持でパクられる。
昭恵夫人の役割は何か
そして森友学園問題である。この件で「忖度」が流行語となるが、首相官邸を頂点とする忖度の体系は、内閣人事局の設立などによって組み上がっていたのである。それが国有地売却によって明らかになる。「いい土地だから進めて」と、よかれとおもって言ったことから、はからずも忖度がはたらくメカニズムが白日の下にさらされることになったのだ。
かくして善意の怪物は、その善意でもって、もっとも身近な者の足元を今、破壊しつつある。それが昭恵夫人の役割だったのかもしれない。 
脅迫の手紙、経営する飲食店に 3/17
安倍晋三首相の妻昭恵さんが経営する東京都千代田区内の飲食店に、昭恵さんを脅迫する内容の手紙が届いていたことが16日、捜査関係者への取材で明らかになった。捜査関係者によると、手紙は昭恵さんが国会の証人喚問に出なければ、危害を及ぼすという内容という。15日に届き、店側が警視庁に申告した。 
安倍昭恵夫人の無神経に絶句! 3/21
 近畿財務局職員自殺報道の夜、芸能人参加のパーティに出かけ神田うのと記念撮影
佐川宣寿・前理財局長の証人喚問が27日で決定したが、その一方、疑惑の本丸である安倍昭恵夫人の証人喚問を求める声に対しては、安倍自民党は一貫して拒否しつづけている。
しかし、当の昭恵夫人は国会には出てこないもののイベントには登場。17日に出席した障がい者福祉のイベントでは、「私も過去を後悔したり反省したりはしますが、あまり先に起こることを心配したり恐れたりするのでなく、日々の瞬間瞬間を大切にしたい、そこに命を輝かせたいと思っている」と語ったという。
過去を反省するより瞬間を大切にしたい──ポジティブな人生訓としてはそういう考え方もあるだろうと思うが、問題は、その言動によっていま、国民の財産が不当に払い下げられ、挙げ句、国民から実態を隠すために公文書の改ざんという民主主義を揺るがす大犯罪が起こってしまったことだ。しかも、その罪を押し付けられようとした近畿財務局の職員が自死を選ぶという悲劇までおこってしまった。それを一体、昭恵夫人はどう考えるのか。
だが、昭恵夫人に「疑惑の当事者」という意識はまったくない。文書改ざんの事実を財務省が認めた以降も「野党のバカげた質問ばかりで、旦那さんは毎日大変」などというFacebookへの書き込みに「いいね!」を押したり、さらには『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ)の取材班が森友問題を追及している立花孝志・葛飾区議を取材している最中、立花区議のFBに昭恵夫人のアカウントから友達申請が届き、昭恵夫人は「私は年中泣いていますが、そんなに弱くないので大丈夫です」「いつか全貌が明らかになればいいですが、これ以上犠牲者が出ないことを祈ります」などとメッセージを送ったという。
祈っている時間があるならきちんと公の場ですべてを話せばいいのに……。だが、その上、昭恵夫人はもっと信じられない行動に出ていたことがわかり、いまSNS上を賑わせている。
じつは近畿財務局の職員が自殺したという情報が伝えられた今月9日の夜、昭恵夫人はなんと、銀座で開かれたパーティに参加していたのだ。
この一件が表沙汰となったきっかけは、タレントの神田うののInstagramへの投稿だった。うのは同夜出席したパーティで撮影した写真を投稿しており、元サッカー日本代表の中田英寿や女優の真矢ミキ、俳優の別所哲也らとのツーショットをアップしていた。そのなかに、昭恵夫人とのツーショット写真もあり、うのは「いつもキュートで素敵な昭恵夫人」という文面を添えて投稿。昭恵夫人もにこやかな表情を浮かべている。
この写真はいまは削除されているが、普通に考えれば、あり得ない行動だろう。9日といえば、午前中から「近畿財務局の森友にかかわっていた職員が自殺した」という情報が駆け巡り、午後12時半すぎに共同通信も警察情報として報道。14時台のワイドショーでは大々的に取り上げられ、そうした流れのなかで佐川国税庁長官の辞任が伝えられた日。さすがに昭恵夫人がそうした情報をまったく知らなかったはずがない。
しかも、講演会やイベントならば致し方がない面もあるにせよ、この日のパーティはプライベートなもので欠席することもできた。にもかかわらず、のこのこと華やかなパーティに出かけて芸能人と写真を撮って笑顔を浮かべていたのだ。
もはや常人の神経ではないと言わざるを得ないが、こうしたなかで、ついには安倍応援団のあいだからも「昭恵切り」の動きがはじまっている。
そのひとつが、昨夜に産経ニュースに掲載された記事。執筆者は安倍首相に食い込んでいる産経新聞政治部官邸キャップの田北真樹子記者だ。
この記事のなかで田北記者は〈昭恵氏は多くの人が認める魅力的な女性である〉〈第2次安倍政権発足は昭恵氏の貢献なしには実現しなかった〉などとヨイショしながらも、〈自身の置かれた状況にはふさわしくない言動が散見される〉〈自由といえども、夫である安倍首相が置かれた立場を踏まえた言動は常に求められるはず〉〈昭恵氏の不用意な言動は、政府・与党内だけでなく安倍首相を支持する層にも疑問符を広げ、政権の足を引っ張りつつある〉などとし、〈首相夫人に対して大変僭越ながら、ここは行動を自粛なさってはいかがだろうか〉とまとめている。
昭恵夫人を安倍首相から切り離させなければ政権がもたないという産経の危機感があふれ出た記事だ。こうした危機感は安倍官邸にも広がっているとみられ、実際、19日に安倍首相は昭恵夫人について「一部を除いて名誉職をほぼすべて辞退させていただく」と明言した。
しかし、問題は「行動の自粛」などで済む話ではない。「過去の反省より瞬間を大切にしたい」と昭恵夫人は言うが、なぜ昭恵夫人がこの期に及んでも、無神経で無責任な言動を繰り返しているかといえば、それは「過去の反省」などしていないからだ。きっといまも、自分の行動の何が悪かったのか、理解できていないのだろう。
だからこそ、昭恵夫人にいま求められているのは、過去を明らかにするということだ。だが、それが「最大の脅威」であることを誰よりも自覚しているのが安倍首相であることは間違いない。事実、一部では安倍首相が「昭恵の証人喚問に応じるくらいなら総理を辞める」と漏らしているという情報もあるほどだ。
どこまでも昭恵夫人を庇う安倍首相──。しかし、問題の根深さを考えれば、昭恵夫人にはしっかり国会で国民に説明する責任がある。だいたい、これ以上この夫婦がのさばれば、国家の私物化やそれを取り繕うための法をおかした犯罪はさらに横行する。これを「国難」と呼ばずして何と言おうか。昭恵夫人にはきちんと国会に立ってもらい、その上で夫婦そろって権力の座から降りていただくほかない。 
森友問題の渦中にある安倍昭恵夫人の不可思議な行動 3/22
学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる問題は、3月2日の朝日新聞が、国会に示された決済文書が改ざんされた可能性を報じたことで急展開を迎えた。財務省は同月12日に「書き換え」を認め、与党は20日、改ざん当時に同省理財局長だった佐川宣寿・前国税庁長官(60)を27日の参院予算委員会で証人喚問することを決めた。野党は佐川氏だけでなく安倍昭恵夫人などの証人喚問も求めているが、与党側は拒否する考えを改めて示している。
今回の改ざん問題については、改ざん前の「普通財産の貸付けに係る特例処理について」という決裁文書に、安倍首相の妻・昭恵夫人の名前が記されていた。19日に開かれた衆院予算委員会の集中審議において、共産党・小池晃議員による「国会議員でもない安倍昭恵さんの動向が、なぜ決裁文書に記載されているのか」という質問に対して太田充理財局長が「総理夫人だから」と明言し、場内が騒然とする一コマがあった。
一方の安倍首相は「安倍昭恵というのが私の妻でなければ、それは当然載りませんよ。籠池氏がまさに私の妻の名前を出していたから載せていたのであって、私の妻や事務所が、近畿財務局に働きかけを行っているということは全く書いていない」「私の妻に関する記載は、書き換え全体のごく一部にすぎない。政治家からの問い合わせや、それ以外の詳細に記載されていた経緯についてはほぼすべて削除されている」などと答弁。
安倍首相は昨年2月17の衆院予算委の答弁で初めて森友学園問題が取り上げられた際に「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と答弁していたが、19日の集中審議では「答弁をひっくり返すような記述はない」と述べ、自身の“辞める”発言と昭恵夫人に関する記述の改ざんはリンクしていないという趣旨の発言をした。
この日、民進党の大野元裕氏は「名前があることで役人が忖度したと考えないか」と指摘。つまり、改ざん前の文書に昭恵夫人の名が記されていることから国有地売却交渉が籠池泰典・前森友学園理事長にとって有利に運んだのではないかと指摘であるが、安倍首相は「忖度したかは本人でなければ答えようがない」と逃げの姿勢に終始した。だが、この姿勢もいつまで通用するかは微妙なところだ。今回の騒動発覚前と発覚後で報道各社がおこなった調査で、内閣支持率の下落も明らかになっている。
財務相をあげての文書改ざんから支持率急落まで、この騒動の中心にいた昭恵夫人。史上最強に人騒がせなファーストレディであるが、常日頃から“不思議ちゃん”を地で行くその言動については様々なメディアが取り上げ、問題視してきた。前国税庁長官の証人喚問前に今一度振り返っておきたい。
昭恵夫人はかつてウェブサイトで活動報告を行なっていたが、現在ではFacebookを頻繁に更新することで情報発信している。朝日新聞が森友文書改ざん問題を報じた2日は「能舞台においてアジアのファッションショー」と、文化的な1日を過ごしたようだ。そして7日には映画『君の笑顔に会いたくて』を観賞。この日、森友学園への国有地売却を担当する部署にいた財務省近畿財務局の男性職員が自殺したが、2日後にこれが公になり、同日、佐川氏は辞任した。こうした状況であることを見れば、昭恵夫人の投稿の呑気さには拍子抜けどころか恐怖すら覚える。
昭恵夫人はFacebookを頻繁に更新するだけでなく他人の投稿に「いいね!」を押しまくる傾向もあり、13日にも再び朝日新聞がこれを報じた。こともあろうにこのタイミングで「野党のバカげた質問ばかりで、旦那さんは毎日大変ですね。国会には、世間には先を読めない人間が多過ぎますね」という投稿に「いいね!」してしまったのである。常人には真似のできない芸当だ。当然ながら野党は猛反発。立憲民主党・辻元清美国対委員長は翌日「もう感覚が理解できない。なぜ『いいね!』を押したかも証人喚問に来ていただいて、お聞きしたい」と批判。共産党・穀田恵二国対委員長も記者会見で「来ていただいて、本当にくだらない質問かどうか本人が受けたらいい」と証人喚問を求めた。旗色の悪くなることを堂々としでかすメンタリティは理解の範疇を超えている。何があっても夫が守ってくれるという自信からか。
しかし対抗勢力とも“対話”とばかりに交流を図る姿勢も昭恵夫人は持ち合わせている。2016年の衆院選東京選挙区に出馬し落選したミュージシャン・三宅洋平に対し同年7月、Facebookで「三宅洋平さん、公邸でお待ちしています!」と呼びかけ。安倍政権を批判していた三宅との面会が実現したことを後日Facebookで報告していた。三宅自身もTwitterでこの日、昭恵夫人に繋いでもらい安倍首相と電話で会話したことを明らかにしている。ふたりが対面を果たしたのは東京・池袋のオーガニックバー。ここは一部報道では“反原発バー”などと報じられており、常連となった昭恵夫人が「家庭内野党」を掲げたり反原発を公言するようになったともいわれている。夜の会合時に配偶者に電話をかけ、面識のない同席者に電話を代わる行為、かなり面倒であるが、こうしたバイタリティのある昭恵夫人であるから、今回の「野党のバカげた質問」にも耳をふさがず“対話”すればいいのではないか。
昭恵夫人は多くの中高年がそうであるようにFacebookが大好きだが、もちろんInsragram(以下インスタ)もやっている。こちらでも“首相夫人”という立場を意識していないのか、奔放だ。2016年夏の投稿では『アベ政治を許さない』と書かれた紙を持つ男性とニッコリ笑顔で撮影した写真をアップ。「昨日はこんな人たちとも写真を撮ったり、握手をしてみました」という文章も添え、物議を醸した。同年12月のインスタには「佐賀の二次会にて。」といった文章とともに、唐突に半裸の男性の写真をアップ。胸にはマジックで「アキエ」など書かれており「ファーストレディの自覚なし」など物議を醸した。とばっちりを受けたのはこの半裸の男性に「似ている」と名指しされた自民党の岩田和親衆院議員である。断定調で噂が広まり始めたため、岩田氏本人がツイッターで「これは私ではありません」と釈明しなければならない事態に発展した。
奔放過ぎて他者を巻き込みまくる安倍夫人エピソードは挙げればきりがないが、その際たるものが森友学園問題だろう。関係者を自殺に至らしめたこの問題ばかりは、不思議キャラだから……で許されることはない。前述したように、「反安倍政権」を標榜する人々とも敢えて接触してきた昭恵夫人、野党の追及を「バカげた質問」と投げ捨てるのではなく“対話”を試みていただきたい。 
「国会喚問」回避の秘策は離婚?ナベツネが「別れろ」とアドバイス説 3/23
<私は安倍政権は「バカ発見器」だと思っているのです。今まで常識的な文化人、知識人を装っている人たちが仮面をかなぐり捨て、メディアに露出してでたらめな安倍批判を繰り広げて「実は私はこんなにバカなんです」とカミングアウトしている>
こう安倍首相に言ったと、新潮45(2月号)に誇らしげに書いたのは産経新聞の阿比留瑠比論説委員である。それからわずか2か月、どちらがバカだったか、彼に聞いてみたいものである。
27日(2018年3月)に行われる佐川喚問が終われば、次は安倍昭恵を国会へ呼べとなるだろうが、それは絶対避けたい安倍首相は離婚を考えていると、週刊現代とフライデーが報じている。週刊現代によれば、昭恵は現在、都内の高級ホテルに「隔離」されているという。安倍とは毎晩、電話で話しているというが、嫁姑問題もあり、事実上の別居状態で、関係は冷えてきているそうだ。
フライデーによれば、安倍のアドバイザーであるナベツネ(渡邊恒雄読売新聞主筆)が安倍と会食しているとき、「昭恵と離婚しろ。日本国のことをもっと考えろ」と進言したというのだ。自民党関係者は、その続きがあると話す。
<「後日、安倍さんが母・洋子さんに、『ツネさんに離婚しろと言われちゃったよ』と苦笑いしながら報告したそうです。すると、洋子さんは『昭恵さんをここへ呼びなさい』と気色ばんだ。その時、たまたま昭恵さんも家にいたんだそうですが、気配を察知したのか逃げてしまったそうです」>
火のないところに煙は立たない。これだけ離婚情報が出てくるということは、どこかに火元があるに違いない。 
安倍政権の足を引っ張る昭恵夫人の「罪深き言葉」 2018/3/24
太田充 財務省・理財局長 「それは基本的に、総理夫人だということだと思います」 朝日新聞デジタル 3月19日
19日の参院予算委員会で、財務省の太田充理財局長は、改ざん前の決裁文書に政治家ではない安倍昭恵首相夫人の動向について記載されていた理由について、「総理夫人だということだと思います」と述べた。質問を行った共産党の小池晃氏は「まさに国会議員以上に配慮しなきゃいけない存在だから決裁文書に登場した」と指摘。昭恵夫人の森友学園への深い関与が、忖度の原因となっているというわけだ。改ざん前の文書には、森友学園側から「安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉をいただいた」と伝えられたと記されていた。安倍首相は「妻に確認したが、『そのようなことは申し上げていない』と話している」と否定したが、説得力はない。なにせ、昭恵夫人は森友学園が運営する幼稚園で講演し、「素晴らしい小学校ができる」「籠池園長、副園長の熱い熱い教育に対する思い、お手伝いできれば」と述べるほどの森友学園の熱烈な支持者だったのだ。改ざん前の決裁文書には、籠池泰典前理事長が2014年4月に小学校予定地で撮影されたという昭恵夫人と並んで写っている写真を提示したとも記されていた。
安倍昭恵 首相夫人 「私には首相夫人という立場がある。何かやろうとする時は利用していいよ、と伝えています」  『週刊文春』3月29日号
昭恵夫人はかねてから自分の肩書や立場を「利用していい」と周囲に繰り返し語ってきた。実際に利用した筆頭の存在が籠池氏だ。かつて安倍首相は「名誉校長に安倍昭恵という名前があれば印籠みたいに恐れ入りましたとなるはずがない」(朝日新聞デジタル 2017年3月6日)と語ったが、籠池氏は明らかに昭恵夫人の名前を「印籠」として使って近畿財務局を屈服させた。
安倍昭恵 首相夫人 「私に注目していただいて、その活動にも注目していただける。それが私の役割なのかな」  共同通信 2017年3月8日
これは2017年3月に行われたイベントに出席した際の昭恵夫人の発言。自身の総理夫人という立場をよく理解していることがうかがえる。森友学園が設立しようとした小学校の名誉校長を引き受けたのも、世の中の目を森友学園に集めるためだったのだろう。昭恵夫人は森友学園で使用されていた教材を販売していた「鈴蘭会」でも名誉会長を務めていたが、そこでも「私の肩書を自由に使って」と話していた(朝日新聞デジタル 2017年3月9日)。
安倍昭恵 首相夫人 「後悔したり、先に起こることを心配したり、恐れたりするのではなく、日々の瞬間を大切にしたい」 日刊スポーツ 3月18日
森友学園問題が国会で紛糾し、野党からは昭恵夫人の国会招致を求める声があがっているが、当人はどこ吹く風。3月17日には愛知県の福祉関係のイベントに出席し、意味深な発言を行った。これからもどんどん言いたいことは言うし、やりたいことはやるという宣言のように見える。これには安倍政権に近い産経新聞も苛立ちを隠せない。3月21日朝刊に「拝啓 安倍昭恵さま」と題したコラムを掲載し、昭恵夫人が「政府・与党内だけでなく安倍首相を支持する層にも疑問符を広げ、政権の足を引っ張りつつある」として行動の自粛を求めた。昭恵夫人は近畿財務局の職員の自殺が明らかになった3月9日の夜、銀座で行われた知人のパーティーに出席していたことが明らかになっている。
麻生太郎 副総理兼財務相 「だいたい昭恵さんから始まったことだろ」  『週刊文春』3月29日号
責任論、辞任論が飛び交っている麻生太郎副総理兼財務相の苛立ちも募っているようだ。麻生氏は森友学園問題の影響で、アルゼンチンで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議への出席を見送った。完全に“安倍夫妻のとばっちり”だ。麻生氏は以前から「だいたい昭恵さんから始まったことだろ」と漏らしていたという。また、安倍政権は今年度の予算が成立したところで麻生氏を辞任させる動きを見せているが、麻生氏自身は「なんで、安倍晋三、昭恵夫妻のせいで俺が責められ、辞めなくちゃいけないのか」と怒り心頭に発しているとのこと(AERA dot. 3月18日)。安倍首相と麻生氏の蜜月の終わりも近い。
安倍晋三 首相 「昭恵には怖くて聞けないんだよ」  『週刊文春』3月29日号
昭恵夫人に関することは首相側近といえども立ち入ることはできず、常に安倍首相を通して返事を聞くことになっているが、ある案件について返ってきた安倍首相の答えがこうだったという。籠池氏と昭恵夫人の関係について安倍首相も全ては把握していないのだろう。普通の夫婦だって配偶者の交友関係をすべて知っているわけではない。ましてや超多忙な夫と勝手気ままな妻のこと。「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と言ってしまった手前、「怖くて聞けない」という気持ちは少し理解できる。首相が聞けないのなら、国会にお呼びしてみんなで聞いてみるのはどうだろう。
太田充 財務省・理財局長 「それはいくらなんでも、それはいくらなんでも、ご容赦ください」 MBS NEWS 3月19日
文書の改ざんについて、財務省を一方的な悪者に仕立て上げようという動きも進んでいる。3月19日の参院予算委員会で質問に立った自民党の和田政宗議員は、太田充理財局長が民主党政権時代に野田佳彦首相の秘書官を務めていたことを取り上げ、「増税派だからアベノミクスを潰すために、安倍政権を貶めるために意図的に変な答弁してるんじゃないですか」と投げかけた。“個人攻撃”のような質問に、それまで淡々と答弁していた太田理財局長も怒りを露わにして反論した。和田氏は「財務省は自民党にも官邸にも嘘をつき通した」「政治側にはやましいことは一つもない」とも断言している。また、「党や官邸が指示して隠蔽の扉をこじ開けなければ、財務省内部で完全に書き換えの事実は隠されていたかもしれません」とも言っていたが、改ざんの事実を暴いたのは和田氏が記事の信憑性に疑問を投げかけ続けていた朝日新聞である。和田氏の質問については、20日の衆院財務金融委員会で麻生太郎財務相が「その種のレベルの低い質問はいかがなものかと、軽蔑はします」と強い言葉で批判した(朝日新聞デジタル 3月20日)。22日には、近畿財務局でこの取引が「安倍事案」と呼ばれていたことが明らかになっている。局内では「『安倍事案』で自分たちだけでは判断できない」「官邸筋や本省から理不尽なことをやらされている」と語られていたという(しんぶん赤旗 3月22日)。はたして本当に「政治側にはやましいことは一つもない」のかどうか。23日に続き26日に行われる野党と籠池氏の接見、そして27日に行われる佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問以降の展開が注目される。
自殺した近畿財務局職員の父 「まあ、おそらく政治家の上のほうの人らは、これ(自殺)ぐらいのことは、何とも思うとらんのでしょう。ハハハ」  『女性自身』 3月22日号
自殺した近畿財務局職員の父が取材に応えた。涙をこらえながら「それ(書類の改ざん)がいちばんいやだったんでしょう。とにかく、真っ正直一本の男でしたから」と語った後、関与を否定する昭恵夫人、安倍首相に対して「ああいう人はどんな神経しとるんかなと」と疑問を投げかけ、最後は上記のように言いながら乾いた笑いを見せたという。安倍首相には「なぜ改ざんされたのか、しっかり解明する責任が私にはある」(ロイター 3月19日)という自身の言葉のとおり、責任をもって全容を「しっかり解明」してもらいたい。 
 

首相夫人は「安倍昭恵」という自我に目覚めた典型的な意識高い系
大阪府豊中市の一介の小学校認可を巡る問題に過ぎなかった森友学園疑惑が、「忖度」などという言葉を用いて安倍政権と関連づけられて語られるようになったのは何故だろうか。それは、一にも二にも安倍昭恵夫人(以下、昭恵夫人)が同校の名誉校長に就任していた事実がWEBサイトに掲載されていたからである。
若しこれがなく、昭恵夫人が同校への講演を行うのみにとどまっていたらならば、「反安倍」勢力の攻撃は安倍総理にやはり及んでいたには違いないだろうが、ここまで全国的な騒動に発展することはなかったであろう。むしろ許認可に関係した大阪の維新関係者等との問題でしかなかった森友疑惑が安倍政権に及んだのは、ひとえに昭恵夫人の軽佻浮薄とも思える同校の名誉校長就任にすべての因があると断定して差し支えない。そう考えると、この問題における昭恵夫人の「罪」は一等である。
昭恵夫人とはいったい何者なのか。それを探るべく彼女の著書を読み込んでみると、読めば読むほど昭恵夫人が典型的「意識高い系」であることが判明してくる。私は先月、『意識高い系の研究』(文藝春秋)を上梓した。ここでの「意識高い系」の定義とは、「コンプレックスが故に他者への承認に飢えた卑小な自意識の怪物」としている。そしてその「意識高い系」が掲げるフレーズは、必ず具体的ではなく「笑顔」とか「環境」などという、抽象的で多幸的なものだ。この定義に、昭恵夫人は見事にあてはまる。
2015年に海竜社から刊行された安倍昭恵著『「私(わたくし)」を生きる』の中にその端的な答えがある。第一次政権時代、昭恵夫人は夫(安倍晋三)の言う世界に対し無批判で、夫の後に三歩遅れてついてくることを善とする「古いタイプ」のファーストレディであった。
しかし、それが一変するのがくしくも第一次安倍政権が下野した時の事である。昭恵夫人は同書の中で、「学歴コンプレックスがあった」と告白。「安倍晋三夫人」として世界各国のファーストレディと渡り合う中で、「私には学歴も中身も何もない(昭恵夫人は専門学校卒)」と恥じ入り、遅ればせながら猛烈なコンプレックスを自覚したという。
昭恵夫人の転換はここから始まる。社会人入試で立教大学大学院に入学、その過程でミャンマーの農業支援に夢中になり、「土」に異様な執着を見せる。昭恵夫人が自ら経営する山口県の有機農産品を使った居酒屋「UZU」の開店計画が持ち上がるのもこの時期である。そこには「土」という共通項があるものの、首尾一貫した理論性は存在しない。ただあるのは「意識高い系」の連中に典型的なように、「抽象的で多幸的な概念」に酔いしれる自分への陶酔と、そしてその陶酔の姿を他者に喧伝することで得られるお手軽な承認への快感である。
昭恵夫人は夫が下野中、猛烈に「自分探し」を始める。作家・曽野綾子の先導で、世界の様々な国を渡り歩いた。それまで「安倍晋三の夫人」としてしか位置付けられていなかった昭恵夫人がはじめて「安倍昭恵」としての自我に目覚めたのである。それまで、無名の仮面をかぶっていた昭恵夫人が、「安倍晋三の夫人」ではなく、「安倍昭恵」として承認されることを欲するようになっていく。
昭恵夫人のフェイスブックIDには、彼女が何か投稿するたびに、保守的な傾向を持ったユーザーから大量の「いいね」が届けられるようになる。当然その中には批判のコメントもあるものの、フェイスブックの馴れ合い社会の中では承認の比重の方が高い。昭恵夫人は同書で記述されるように、「エゴサーチ」を繰り返して一喜一憂する。一日何時間もネットに張り付いていた時期もあったという。それまで他者からの評価に無関心だった昭恵夫人が、自我に目覚めたが故の「承認の確認」を繰り返し始めたのだ。「コンプレックスが故の猛烈な承認欲求」。典型的な「意識高い系」の前衛を安倍昭恵は突き進んでいく。
2012年、劇的な自民党の政権復帰と第二次安倍政権誕生後も、承認の塊になった昭恵夫人の暴走はとどまるところを知らない。前述「UZU」の経営は継続し、脱原発運動への傾斜、真珠湾(夫より早い)単独訪問、三陸の防潮堤反対、そして医療大麻解禁を主張したり、異様な「土」への固執…。
2015年7月28日、昭恵夫人は被災地気仙沼で「バーベキューパーティー」を開く。コンセプトは「みんなで海を楽しみながら考える」―。如何にも「意識高い系」の連中が考えだしそうな、如何にも社会的大義を隠れ蓑に卑小な承認を満たす軽佻浮薄なイベントの主催者が昭恵夫人であった。総理夫人が被災地でバーベキューをする、となれば否が応でも著名人見たさに地元の人間が集まってくる。そこで安倍夫人は「総理大臣の妻・安倍昭恵」としてチヤホヤされ、つかの間の承認が満たされ、面目躍如といったところであろう。
このイベントにおける昭恵夫人の感想。「…環境と景観の重要性を私たちはもっと真剣に考えなくてはならないと本当に思います。ショックではありましたが、やはり私自身の「目」でいまをしっかりと見ることが大切だと実感しました」(前掲書 P.76)。「みんなで海を楽しみながら考える」という、本来の主語が「みんな」だったのが、いつのまにか「私」に置き換わっている。何のことはない、「安倍昭恵が海を楽しみながら考える」という昭恵夫人の自意識に、被災地の人々が付き合わされたのだ。
昭恵夫人の世界にあるのは徹底的に自分であり、その活動の実相は常に抽象的で多幸的であり、具体的ではない。具体的なことを考えたり提言したりする必要はない。「抽象的で多幸的な概念を唱えている自分への承認」こそが目的なのだから、三陸地方をどう復興させていくのかとか、原発に代わるエネルギーの具体案とか、そういったものへの関心は極端に薄い。他者からの視線と承認に快感を覚えだした昭恵夫人の端的な世界観が、この「三陸バーベキュー」に滲み出している。典型的な「意識高い系」である。
一連の森友学園問題で、昭恵夫人が名誉校長というお飾りの要職を二言返事で受けてしまった因も、「安倍晋三の夫人」ではなく、「安倍昭恵」としての自我が芽生えた昭恵夫人による暴走の帰結である。森友学園の教育方針に共感する、というのも実を言うと「家庭内野党」を自称する昭恵夫人にとってなんら矛盾していない。
「子供たちの教育と日本の未来」などとう抽象的で多幸的な世界観を提示されれば、元々思想もイデオロギーも持たなかった昭恵夫人が幼児に教育勅語を暗唱させることのイデオロギー的な是非を判断することは困難である。単に「規律ある幼児の学び舎」として映ったにとどまったのであろう。豊中にある小学校の名誉校長ともなれば、また「安倍晋三の夫人」ではなく、「安倍昭恵」として承認される肩書が一つ増える。たとえそれが虚飾にまみれたものであっても。森友学園問題が安倍晋三総理に繋がったのは、このような昭恵夫人の軽佻浮薄な承認欲求からすべてが始まっている。
2016年参院選東京選挙区に出馬して落選した活動家でミュージシャンの三宅洋平を総理公邸に招聘せんとした昭恵夫人は、「自称社会起業家」の若者らに囲まれて三宅と同席した写真をフェイスブックにアップロードしたのは同年7月の事であった。その写真を見てぞっとした。昭恵夫人を中心に、「社会起業」などとのたまう「若者」連中と輪になって多幸的な笑みを浮かべ、「みんなちがって、みんないい」と締めくくっている。私がフェイスブックの中で何百、何千回と観てきた「意識高い系」の人々が競うようにしてアップロードする、「自分を被写体の中心に置いた多幸的な飲み会の写真」の教科書のようなショットだった。
実を言うと昭恵夫人には脱原発も三宅洋平にも興味はないのかもしれない。ただ「夫(安倍晋三)とは違う政治思想を持った人々とも、対等に対話できる自分ってすごいでしょう」という、コンプレックスが故の歪んだ自意識の道具の一つとして、無数のフェイスブック・フレンドやフォロワーからの「いいね」という承認を期待しての行為だったのであろう。そしてその期待は見事に成就する。
通常、「意識高い系」は、大学生や新社会人など、若年層に好発する特有のコンプレックスの転写だと思われている。しかし時としてその中には、齢50歳を過ぎて後発的に自意識に覚醒する「意識高い系」も存在する。人生のほとんどの期間を「承認」と無縁に過ごしてきた人間が、後天的に承認欲求の怪物となった場合、その反動は若年層よりも鬱屈とした時間の積み重ねが長い分、より重篤になりかねない。
純粋な承認欲求の塊であるがゆえに、「昭恵夫人が100万円を籠池氏に渡した(寄付した)」という所謂「籠池証言」は、昭恵夫人が典型的「意識高い系」であることを勘案すると、その信ぴょう性が揺らぐのがわかるであろう。昭恵夫人は不特定多数の世間から承認されたいのであって、籠池個人から承認されても意味がない。「おつきの人を人払いして密室で籠池に100万円を渡す」という行為は、「他者に自慢できぬ」が故に、実は昭恵夫人のような「意識高い系」の人々にとってすれば何の意味のない行為だからである。
「意識高い系」の人々が行う寄付行為は、「わたし、被災地のために〇〇のチャリティーに参加しました!」と他者への喧伝と常に対になって存在している。公に語ることができない寄付行為に、昭恵夫人は意味を感じないはずだ。名誉校長への就任だけで十分にその承認欲求は満たされたはずである。よってこの部分で昭恵夫人はシロだと思うが、根本的には後発に「意識高い系」と化した昭恵夫人の心の中にある根本的な「承認欲求」という病巣は、今後も色々な形で発露されていくのではないか。政権最大のリスクとは昭恵夫人自身である。
「妻は夫の後を三歩離れてついていけ」という家長権的押しつけを言うのではない。自分の承認欲求のために国家権力を笠にするな、と言いたいだけである。総理の妻、G8という世界の大国の一角を占める国の首相夫人という立場だけに、まっことタチの悪い「意識高い系」である。 
安倍昭恵氏のフェイスブックでの釈明文の分析と証拠価値
昨日の森友学園の籠池氏の国会証人喚問は、なかなか、衝撃的な証言が多かったですね。筆者も久米宏氏、筑紫哲也氏が健在だった頃以来おそらく初めてニュースステーションとニュース23のハシゴをしました。
ところで、籠池氏の証人喚問での証言に対しては、安倍昭恵氏がなぜかフェイスブックで釈明文を発表する、という予想外の展開となっております。筆者は、この昭恵氏のエントリは良くできた“霞ヶ関文学”だと思ったので、以下、逐次引用して、分析しようと思います。なお、使用できる文字の都合上、丸数字をアラビア数字に変換してあります。
「本日の国会における籠池さんの証言に関して、私からコメントさせていただきます。
1 寄付金と講演料について
私は、籠池さんに100万円の寄付金をお渡ししたことも、講演料を頂いたこともありません。この点について、籠池夫人と今年2月から何度もメールのやりとりをさせていただきましたが、寄付金があったですとか、講演料を受け取ったというご指摘はありませんでした。私からも、その旨の記憶がないことをはっきりとお伝えしております。」
まず一見して感じるのは、これはよく練られた文章だなあ、ということです。一見して、隙がありません。ただ、「100万円の寄付金をお渡ししたことはありません。」「講演料を頂いたこともありません。」と言い切って終わりにすれば済むはずの文章を「この点について、」とわざわざ続け、紛争化した後に籠池氏の妻からメールで指摘がなかったことと「記憶がないことをはっきりとお伝えしております。」と言い換えており、結局、「ありません。」という言い切りの言葉を、問題顕在化後のメールでのやり取りの問題と、今年2月の時点での昭恵氏の記憶の問題に置き換えているようにも読めます。よく練られています。
「本日、籠池さんは、平成27年9月5日に塚本幼稚園を訪問した際、私が、秘書に「席を外すように言った」とおっしゃいました。しかしながら、私は、講演などの際に、秘書に席を外してほしいというようなことは言いませんし、そのようなことは行いません。この日も、そのようなことを行っていない旨、秘書2名にも確認しました。」
この文章も本当によくできています。“霞ヶ関文学”の華と言ってもよいでしょう。第二文の「しかしながら〜」で始まる文章は、一般論として「講演などの際に」秘書にそのようなことは言わないと言っているだけで、平成27年9月5日に昭恵氏がどうしたかは書いていません。「この日」(すなわち平成27年9月5日)のことについては、そのようなことを行っていない旨、秘書に確認した、というだけで、昭恵氏の一人称で、「私はこの日そのようなことを行っていません。」とは一言も言っていないのです。よく練られています。
「また、「講演の控室として利用していた園長室」とのお話がありましたが、その控室は「玉座の間」であったと思います。内装がとても特徴的でしたので、控室としてこの部屋を利用させていただいたことは、秘書も記憶しており、事実と異なります。」
玉座の間・・・。「終点が玉座の間とは、上出来じゃないか。」という某大佐のセリフが思い出されますが、森友学園の塚本幼稚園にはそういうものがあったんですね。しかし、この文章も平成27年9月5日のこととは特定していません。また、ここでも言い切りの言葉はなく、「思います。」と主観を述べているだけです。昭恵氏は3回、塚本幼稚園に行っているそうなので、記憶が特定できないのでしょうか。
「2 携帯への電話について
次に、籠池さんから、定期借地契約について何らか、私の「携帯へ電話」をいただき、「留守電だったのでメッセージを残した」とのお話がありました。籠池さんから何度か短いメッセージをいただいた記憶はありますが、土地の契約に関して、10年かどうかといった具体的な内容については、まったくお聞きしていません。」
借地期間の10年云々については、内閣総理大臣夫人付の職員から籠池氏に宛てたFAXには書かれていることなので、「それは職員が回答したことで私は聞いていません。」という意味にも取れます。ただ、職員がFAXに書いた借地の期間以外の他の点がどうだったのかについて、昭恵氏が聞いていたのかどうか、昭恵氏は明らかにしていません。また、籠池氏は昭恵氏の電話の留守電にメッセージを残した旨、証言したので、この点の両者の認識は一致していることになります。
「籠池さん側から、秘書に対して書面でお問い合わせいただいた件については、それについて回答する旨、当該秘書から報告をもらったことは覚えています。その時、籠池さん側に対し、要望に「沿うことはできない」と、お断りの回答をする内容であったと記憶しています。その内容について、私は関与しておりません。以上、コメントさせて頂きます。」
これは記憶違いというか、印象操作ではないでしょうか。総理夫人付の職員から籠池氏に宛てた2度目のFAXとされる文章(毎日新聞参照)では、財務省国有財産審理室長の田村嘉啓氏からの回答として「4) 工事費用の立て替え払いの予算化について」と題した上、「一般には工事終了時に清算払いが基本であるが、学校法人森友学園と国土交通省航空局との協議にあたり、「予算措置がつき次第返金する」旨の了解であったと承知している。平成27年度の予算での措置ができなかったため、平成28年度での予算措置を行う方向で調整中。」と便宜供与とも取れる内容をあけすけに記載しています。
そして、実際、近畿財務局(財務省)、大阪航空局(国交省)、森友学園は、平成28年度予算が成立した平成28年3月29日の翌日に「有益費」の「返還」に関する合意書を締結し、国の会計年度が平成28年度になった直後の同年4月6日に、約1億3200万円を森友学園に「返還」と称して支払っています。もちろん、税金です。今日から見れば、国が「有益費」の名目で、税金で「工事費用の立て替え払い」をしたとも取れる内容になっているのです。実はこのことは、報道が激しくなる前に朝日新聞が2月14日の記事「学園「ごみ撤去1億円」 国は8億円見積り 国有地購入」に財務省のコメントとして掲載した「理事長は『撤去費の額は他の工事と一体になっているので分からない』と答えている」とも合致しているようにも思えます。
この頃は、政府の情報コントロールも行き渡っていなかった可能性があり、この件に関する初期の財務省の説明と、総理夫人付職員のものとされる文章の内容が合致しているように思えるのは興味深いところです。なお、森友学園が大阪府の私学審議会に提出した資料では、平成27年度に1億3000万円の「国庫補助金」があったことになっています(3月11日しんぶん赤旗)。合意書の日付を基準とすればこうなるのでしょう。
むしろ、このFAXは籠池氏の言う「神風」の起点となっている可能性はないでしょうか。そして、国から森友学園に対する約1億3200万円の「有益費」の「返還」は、実質的には計算根拠も法的根拠もない補助金だった可能性はないでしょうか。
○ まとめ
このように、昭恵氏の釈明文は大変高度な“霞ヶ関文学”であるため、本人の肉声が聞こえてこない内容になっています。残念ながら、偽証罪の制裁の下で証言をした籠池氏の証言の信用性には到底及ばないでしょう。裁判所で証人尋問をする場合は、問題となるやり取りがあったとされる双方を証人として尋問するのが普通です。双方の証言を聞き比べて、どちらが信用できるか考えるのです。昭恵氏は、フェイスブックでここまでのことをするのであれば、国会で証人として証言すればいいのではないでしょうか。
○ 官僚の「参考人招致」の不可思議
また、国会では、今日、迫田英典国税庁長官と武内良樹財務省国際局長を参院予算委員会に参考人として招致することになったようですが、これについても、証人喚問ではないため、極端なことを言えば、虚偽答弁をしたり、回答拒否をしても、それ自体には何の制裁もないのです。
実際、この間、矢面に立っている財務省の現・佐川理財局長の答弁の中には、ごみ撤去費用の見積を専門業者にさせず、大阪航空局がした理由について「撤去に時間がかかり、小学校が開校できないと損害賠償訴訟を起こされる恐れがあった」「国が費用を見積もり、学校建設を遅滞なく進ませようとした」(3月6日読売)などという、明確な嘘ではないものの、限りなく虚偽に近いものもあります。なぜ、森友学園の「強い要望」により、原則を曲げて土地を貸してあげた国の側が損害賠償請求を受けるのでしょうか。
また、この間、佐川理財局長は野党からの質問に対して回答拒否や不誠実な回答を連発しています。
なぜ、民間人の籠池氏は証人喚問で、国民の財産を預かる責任者の官僚は、責任を問われない参考人招致なのでしょうか。今日の籠池氏の証人喚問では、この二人の官僚だけでなく、平成28年3月に籠池氏と面談したと思われる財務省の官僚の名前も出てきました。これらの人々も証人喚問すべきでしょう。 
 




 
●内閣総理大臣夫人付 谷査恵子
 

 

 2017/3
首相夫人付の政府職員のファクス、官房長官が公表(主な内容) 
菅義偉官房長官は23日午後の記者会見で、学校法人「森友学園」の問い合わせに対する安倍昭恵首相夫人付の政府職員によるファクスの回答を公表した。差出人は「内閣総理大臣夫人付 谷査恵子」。職員は財務省本省に問い合わせし、回答を得たと説明。内容は昭恵夫人にも報告済みとしている。
ファクスの主な内容は以下の通り。なお別紙には10年以上の定期借地契約について「難しい状況」といった記述がある。

塚本幼稚園 幼児教育学園 総裁・園長 籠池 泰典 様
前略 平素よりお世話になっております。
先日は小学校敷地に関する国有地の売買予約付定期借地契約に関して、資料を頂戴し、誠にありがとうございました。時間がかかってしまい申し訳ございませんが、財務省本省に問い合わせ、国有財産審理室長から回答を得ました。大変恐縮ながら、国側の事情もあり、現状ではご希望に沿うことはできないようでございますが、引き続き、当方としても見守ってまいりたいと思いますので、何かございましたらご教示ください。なお、本件は昭恵夫人にもすでに報告させていただいております。
内閣総理大臣夫人付   谷査恵子
明日より出張のため、携帯番号がしばらくつながらない可能性がございます。ご迷惑をおかけいたします。
籠池様
平素よりお世話になっております。
先日頂戴しました資料をもとに、財務省国有財産審理室長の田村嘉啓氏に問い合わせを行い、以下の通り回答を得ました。
1) 10年定借の是非
通常、国有地の定借は3年を目安にしているが、今回は内容を考慮し、10年と比較的長期に設定したもの。他の案件と照らし合わせても、これ以上の長期定借は難しい状況。
2) 50年定借への変更の可能性
政府としては国家財政状況の改善をめざす観点から、遊休国有地は即時売却を主流とし、長期定借の設定や賃料の優遇については縮小せざるをえない状況。介護施設を運営する社会福祉法人への優遇措置は、待機老人が社会問題化している現状において、政府として特例的に実施しているもので、対象を学校等に拡大することは現在検討されていない。
3) 土壌汚染や埋設物の撤去期間に関する賃料の扱い
平成27年5月29日付 EW第38号「国有財産有償貸付合意書」第5条に基づき、土壌汚染の存在期間中も賃料が発生することは契約書上で了承済みとなっている。撤去に要した費用は、第6条に基づいて買受の際に考慮される。
4) 工事費の立て替え払いの予算化について
一般には工事終了時に清算払いが基本であるが、学校法人森友学園と国土交通省航空局との調整にあたり、「予算措置がつき次第返金する」旨の了解であったと承知している。平成27年度の予算での措置ができなかったため、平成28年度での予算措置を行う方向で調整中。  
質問主意書 2017/3/14
内閣総理大臣夫人の法的地位に関する質問主意書 
平成二十九年三月二日の参議院予算委員会で安倍総理は、「確かに妻は総理夫人というふうに呼ばれるわけでございますが、これは言わば役職があるわけでもありません」と答弁している。現在、内閣総理大臣夫人の法的地位は曖昧であり、明確な法的根拠を持たないと思われる。他方、内閣総理大臣が「例えば外遊する際に同行をしたり、そういうサポート的な役割は行う」という余人をもって代えがたい役割を担っている。
かかる内閣総理大臣夫人の法的地位について疑義があるので、以下質問する。
一 現行法令上、内閣総理大臣夫人の地位は規定されているのか。見解を示されたい。
二 内閣総理大臣夫人は、「公人」であるのか。ないとすれば「私人」であるのか。政府の見解を示されたい。
三 平成二十九年三月二日の参議院予算委員会において、安倍総理は、「辞令が出ているわけでもないという意味においては公人ではないということでございます」と発言をしているが、内閣総理大臣等が任用のための辞令を発していないという観点で、公的な要件を満たさないため、内閣総理大臣夫人は「公人ではない」という理解でよいか。
四 三について、安倍総理のいう「公人」の定義とはどのようなものか。国家公務員であるという意味か。政府の見解を示されたい。
五 現在、安倍内閣総理大臣夫人には、「サポートする職員を全体として五名配置しているところでございます。これらの職員は経済産業省及び外務省で採用された職員」であると承知しているが、これらの職員の現時点の所属とその職務に係る法令上の根拠はどのようなものか。見解を示されたい。
六 「公人ではない」内閣総理大臣夫人が外交日程上、総理大臣と外国の首脳との会合等に同席しても、「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」(平成十三年一月六日閣議決定)は内閣総理大臣夫人には適用されないため、「国務大臣等(内閣総理大臣その他の国務大臣、副大臣(内閣官房副長官を含む。)及び大臣政務官)」の「職務上知ることのできた秘密」を内閣総理大臣夫人が側聞しても、それに守秘義務は課せられないと推察する。かかる場合、政府はどのような方法により、「秘密」を保護しているのか。政府の見解を示されたい。
七 内閣総理大臣夫人が行ういわゆるファーストレディ外交は意義あるものであり、わが国の国益に資すると考えるものの、現時点では法的地位が必ずしも整理できていないために不都合が生じていると思われる。今後、総理大臣夫人に法的地位を付与するなどの制度化が必要ではないか。政府の見解を示されたい。
答弁書 平成二十九年三月十四日
一について
お尋ねの「地位」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「内閣総理大臣夫人」とは、内閣総理大臣の配偶者を指して一般的に用いられる呼称であり、当該呼称についての法令上の定めはない。
二から四までについて
一についてでお答えしたとおり、御指摘の「内閣総理大臣夫人」とは、内閣総理大臣の配偶者を指して一般的に用いられる呼称であり、当該呼称を用いるに当たり、公務員としての発令を要するものではない。公人とは、一般に、公職にある人を意味するものと承知しており、他方、私人とは、一般に、公人の対義語として用いられるものと承知している。その意味で「内閣総理大臣夫人」は、公人ではなく私人であると認識している。
御指摘の安倍内閣総理大臣の答弁は、これらの認識の下で行われたものである。
五について
お尋ねの「現時点の所属」及び「職務に係る法令上の根拠」の意味するところが必ずしも明らかではないが、内閣法(昭和二十二年法律第五号)第十二条第二項第一号に規定する内閣の庶務を担当する内閣官房の職員として、安倍内閣総理大臣の夫人が内閣総理大臣の公務の遂行を補助すること(以下「総理公務補助」という。)を支援する職員二名を内閣官房に置いているほか、日常的には各省庁で勤務しているが、安倍内閣総理大臣の夫人の総理公務補助を必要に応じ支援する職員三名を内閣官房に併任させている。
六について
お尋ねについては、仮定の御質問であることからお答えすることは差し控えたいが、政府としては、適切な情報管理を行ってきている。
七について
お尋ねの「総理大臣夫人に法的地位を付与するなどの制度化」の意味するところが必ずしも明らかではないが、現在のところ、内閣総理大臣の夫人による総理公務補助は適切に行われているものと認識している。
誰も言わない谷査恵子FAXミステリー 3/29
ボヤのうちに火を消しておかないからとんでもないことになりました。まさかと思っていた安倍さんのお宅にまで延焼しています。テレビ的に考えると、森友問題がこれほど大きく広がっていったひとつのメルクマールは2月27日(月)でした。
2月8日に朝日新聞が報じて以降、一般紙では朝日、毎日、テレビニュースではテレ朝系と TBS系が時折伝えていたものの、ほかの一般紙およびテレビ各局が伝えた情報量は多くはありませんでした。とりわけ各局の生ワイド番組はもっぱら金正男氏暗殺事件や小池都知事がらみばかりで森友問題には関心を示しませんでした。
それが一転して、「ひるおび!」「ゴゴスマ」「ミヤネ屋」などをはじめ、生ワイド番組がほぼ一斉に森友問題を報じ始めたのが2月27日(月)でした。
そろってアクセルを踏んだのは、その前週24日(金)の国会で、すでに「関係していたら首相も議員も辞める」と驚きの過剰答弁をしていた安倍総理が、今度は昭恵夫人の名誉校長辞任を明らかにし、加えて籠池氏を「しつこい人」と言い放ったことと無関係ではないでしょう。この日、生ワイド番組が出揃ったことで、もはや森友問題はボヤではなく火災になりました。
これ以降、日替わりで新ネタが掘り出され、稲田朋美防衛相や安倍昭恵夫人さらに鴻池祥肇氏、菅野完氏という印象の強いキャラクターが次々と登場することで世間の注目が高まり、生ワイド番組はますます多くの時間を森友問題に割くことになります。
この間、政府・自民党の鎮火作戦はことごとく失敗、とうとう無理やり証人喚問を提案して籠池氏を呼びつけ、人格否定作戦を敢行しましたが、これまた見事なほどの自爆に終わったようです。証人喚問後も自民党はテレビで籠池氏の人格否定を続けています。
しかしおそらくこの作戦は逆効果です。世間はすでに籠池氏の言動の一部に疑問符がつくことは充分承知しています。それをいまさら言い立てるのは手詰まり感の表れであり、政府、自民党がよってたかって籠池氏個人の人格攻撃をするのは見苦しいという印象を与えかねません。
政府、自民党という日本最高の組織が適切な対応策を打ち出せず、いまもナニワのオッサンの言動に振り回されているのは、ある意味滑稽でもありますが、国家の危機管理対応能力が心配にもなってきます。
日替わりで新事実が出てくるので、この問題について書くのは不安なのですが、3月28日時点で、どうにも腑に落ちないことを書いておきます。政府が否定する昭恵夫人の関与について、もしかすると重大かもしれませんし、とるに足りないことなのかもしれません。谷査恵子さんという、当時の昭恵夫人付きが籠池氏の依頼にこたえて送ったFAXに関する件です。
証人喚問での質問側の発言、籠池氏の証言、喚問で示された文書、昭恵夫人のFacebook記述、公に示されたこれだけに基づいてFAX問題の経過を書きます。
(1) 籠池氏証言:一昨年10月、お願いがあって昭恵夫人に電話し、留守電に残した。
(2)昭恵夫人FB:留守電が入っていたことは記憶。
「籠池さんから何度か短いメッセージをいただいた記憶はありますが、土地の契約に関して、10年かどうかといった具体的な内容については、まったくお聞きしていません。」
(3)籠池氏証言:明恵氏に留守電を残した後に谷査恵子氏から連絡があった。
「すぐに地元秘書の谷さんに連絡をかけられて、谷さん曰く「急いでいらっしゃるようなので」ということで私の方へ谷さんから連絡があった。」
(4)自民党葉梨氏提示:籠池側から谷査恵子氏への手紙宛名面
*葉梨氏はこれが籠池氏から谷査恵子氏への「依頼の手紙」で、文面も所持と発言
(5)籠池氏証言:谷査恵子氏から FAXをもらう前に電話で同内容の回答があった記憶
(6)自民党葉梨氏提示:11月15日、谷査恵子氏から籠池氏へ回答したFAX。
*FAXの冒頭に「先日は(略)資料を頂戴し、誠にありがとうございました。」の一文
(7) 昭恵夫人FB  秘書からの報告は記憶
「籠池さん側から、秘書に対して書面でお問い合わせいただいた件については、それについて回答する旨、当該秘書から報告をもらったことは覚えています。」
以上の経過から昭恵夫人はまったく関わっていないと自民党が主張するストーリーは・・・
*籠池氏が昭恵夫人に電話し、留守電にメッセージを残した。昭恵夫人はこれを無視した。
*昭恵夫人から連絡がないのにしびれを切らした籠池氏は昭恵夫人を介さずに直接に谷査恵子氏に(葉梨氏が示した)手紙で依頼した。
*これを受け取った夫人付き谷査恵子氏は昭恵夫人に相談せず、個人の判断で国交省に問合せ、自分で回答文を書き、昭恵夫人に報告の上、あくまで私的に籠池氏に回答した。
*よってすべては夫人付き谷査恵子氏の個人活動で、昭恵夫人は一切かかわっていない。
このストーリーは籠池氏の証言をウソと否定しない限り、(3)と矛盾します。さらに、(6)の「先日は(略)資料を頂戴し、」という文言との整合性にも疑問が生じます。
これに加えて、喚問で葉梨氏が示した「依頼の手紙」にも、今のところどなたも指摘していない疑問があります。
自民党ストーリーによれば、昭恵夫人は留守電の内容を谷さんに伝えていません。これは、昭恵夫人は留守電を無視したのだから関わっていない、という主張の前提です。よって谷さんは何も事情を知らないまま籠池氏からの「依頼の手紙」を受け取ったことになります。もしそうなら、この「依頼の手紙」は実に奇妙な内容です。 
この「依頼の手紙」は証人喚問で自民党の葉梨議員が宛名面を見せつつ、文面も持っていると言ったもので、葉梨氏はその後のテレビ出演では宛名面だけでなく2枚の文面もチラ見させています。いつもチラ見だけなのは籠池氏からの私信だからといった理由なのかもしれませんが、文面はわかりません。
ところが日テレがこれを入手してニュースで伝えました。紙は2枚、いずれも横書きです。画面から読み取れた限り、1枚目の書き出し3行は
「小学校敷地の件について
小学校用地として豊中市〇〇〇の国有地・・・
売買予約は定期借地といて契約、国土交通省〜」
2枚目書き出し2行は
「安倍総理が掲げている政策を促進する為に
国有財産(土地)の賃借料を引き下げる〜」
このように箇条書きだけが書かれています。2枚のいずれにも、挨拶や、お手数ですがよろしく、といった頭書き、もしくは事情を説明する文言は何ひとつありません。これを何も知らない谷査恵子さんにいきなり送っても戸惑うだけですから、挨拶なり事情を説明する「もう一枚」があったと考えるのが自然です。
この「もう一枚」に書かれた文言を見れば、この手紙が谷査恵子氏にいきなりお願いした手紙なのか、あるいは事前に谷さんが昭恵夫人から聞いている留守電の件なのか、明らかになる可能性が非常に高いはずです。
しかし、今もって「もう一枚」は示されず、与野党、マスコミを含めて、誰もこれを指摘しないのはなぜなのか、気になります。
ただ、いきなり箇条書きだけの手紙が来ても不思議でない状況も考えられます。あらかじめ電話などで、谷・籠池間で箇条書で送るという話ができている場合です。そう考えると6)にある、「先日は(略)資料を頂戴し、誠にありがとうございました。」という文言が理解できます。この場合なら、(4)で葉梨氏が示した「依頼の手紙」は、籠池氏と谷さんの間で了解された「資料」を送付した時のものと考えれば辻褄が合います。
以上の要素を含めて、(1)〜(7)で示されたことをできるだけ信用して取り込めば、自ずと以下のようなストーリーになります。
*お願いごとのあった籠池氏は昭恵夫人に電話し、ごく大まかな依頼を留守電に残します。昭恵夫人は籠池氏には返電せず、この件を谷査恵子氏に下ろします。
*これを受けて谷査恵子氏はすぐに籠池氏に連絡を入れ、問合せ内容の資料の送付を求めます。
*籠池氏側は葉梨氏が示した封書で箇条書き資料を送ります。
*谷査恵子氏はこの資料に従って各所に問合せして回答を得、昭恵夫人に報告の上、籠池氏に電話で報告、さらに念のためにFAXも送付します。
このストーリーの方が、(3)の籠池氏証言、(4)の箇条書きだけの文面、(6)の「資料を頂き〜」という冒頭文、を無視した自民党ストーリーより合理的ではないでしょうか。
もちろん事実はわかりません。もしかしたら明日にも手紙の「もう1枚」が公表され、事実が明らかになるのかもしれません。
すべては公務員・谷査恵子氏が個人として為した籠池氏への「丁寧な対応」であって、昭恵夫人はまったく関与していないというのが自民党側の主張ですが、事実により、この無理筋ロジックが崩れたら、安倍政権は深刻な危機に陥りかねません。 
森友疑惑の核心は昭恵夫人と"官邸職員"谷査恵子氏の密接な関係だ 3/31
「妻や私が認可や国有地払い下げに関与していたら総理大臣はもとより国会議員を辞めます」
安倍首相がこんな答弁をしたのは、2月17日の衆院予算委員会でのこと。しかし、ご存知のように、これが真っ赤な嘘であることを物語る材料がこの間、山のように出てきている。
そのひとつが、安倍昭恵夫人付の官邸職員・谷査恵子氏が、昭恵夫人の代理で「公務」として、籠池泰典理事長からの口利き要請に応じていた事実だ。
きのう30日の衆議院地方創生特別委員会でも谷氏に関して、新たな事実が判明した。民進党・今井雅人衆議院議員の質問で、谷氏側から籠池理事長に手紙を送っていたこと、しかも、谷氏はこのときに官邸の公用封筒を用い、「内閣総理大臣官邸 夫人付 谷査恵子」と差出人名を明記していたことが明らかにされたのだ。これまで、官邸は、籠池氏サイドからの手紙と谷氏からの回答FAXの存在しか認めていなかったが、それ以外にも、籠池氏と谷氏の間で、公的なやりとりがかわされていたことになる。
また、谷氏がFAXで回答した経緯についても、この間、新たな事実がわかった。
そもそも、谷氏が2015年11月に籠池理事長宛に送ったFAXには、森友学園の定期借地契約について財務省本省に問い合わせ、国有財産審理室長から得た回答などが記載されていた。「陳情を受けて役所に問い合わせる」という典型的な口利きである。
しかも昭恵夫人の関与について籠池氏は、「(10年の定期借地契約を)もっと長い期間に変更できないかとの思いから、昭恵夫人に助けていただこうと電話した」と午前中の証人喚問で説明していた。
このFAXの存在が明らかになった瞬間、議場内にどよめきが起こった。「妻の関与は明らかで首相辞任が不可避」と少なからぬ国会議員が感じ取ったために違いない。
これに対し官邸は、説得力が皆無の詭弁で必死の反論を始めた。菅義偉官房長官は、定期借地契約の期間延長について困難と回答していることに目をつけ、「忖度以前のゼロ回答」と強調した。しかし、本当のゼロ回答というのは、「それについてはこちらから財務省に問い合わせることはできない」「問い合わせた財務省から回答がなかった」というものであり、「昭恵夫人付の谷氏が役所に問い合わせて陳情の実現困難との回答を得た」という妻の関与(口利き)の事実が消えるわけではない。
谷氏は、国有地の埋設物撤去工事費についてもFAXで報告していた。午後の証人喚問で籠池氏は次のように読み上げたのだ。
「工事費の立て替え払いの予算化について、『一般的には工事終了時に清算払いが基本であるが、森友学園と国交省航空局との調整にあたり、予算措置がつき次第返金する旨の了解であったと承知している。平成27年度予算での措置ができなかった。平成28年度での予算