天誅選挙 2017 都議選

テロ等準備罪 参院審議半ばで止め 強行成立させる
安倍首相の加計学園疑惑 状況証拠は真っ黒け
次は憲法改正 「自衛隊」の追記とのこと

一強自民党の独裁政治 治安維持・監視社会 お友達優遇 軍政の再構築
安倍首相の「美しい国、日本」てどんな国 国民生活の行き先は不明

「天誅」 古い言葉を思い出しました
安倍政権・自民党にレッドカード 
まずは 都議選で意思表示しましょう 


いつも 一番若い人に投票することにしてきた 今回は変更
政治は数で決まること
自民党に対抗できそうな 都民ファーストを応援する
江東区選挙結果
当 白戸太朗  都民  45,614票
当 山崎一輝  自民  37,970票
当 細田 勇  公明  36,533票
当 畔上三和子 共産  29,804票
  柿沢幸絵  無(都) 25,908票
  高橋恵海  自民  21,059票
  大澤 昇  民進  15,409票
  古賀美子  無    3,171票
  表奈就子  幸福   1,403票 
  江東区   定員4人
  表奈就子  幸福実 新 34歳 (幸福実現党)
  山ア一輝  自民党 現 45歳
  柿沢幸絵  無所属 現 47歳 (都民ファースト推薦)
  古賀美子  無所属 新 48歳
  高橋恵海  自民党 新 48歳
  白戸太朗  都民フ 新 51歳 (都民ファースト)
  大沢 昇  民進党 元 52歳
  細田 勇  公明党 新 56歳
  畔上三和子 共産党 現 62歳  
各党の獲得議席  [告示前}
  都民   55 [  6 ]
  公明   23 [ 22 ]
  ネット   1 [  3 ]
  無(都)   0 [  9 ]
  共産   19 [ 17 ]
  民進    5 [  7 ]
  維新    1 [  1 ]
  社民    0 [  0 ]
  諸派    0 [  0 ]
  無     0 [  4 ]
  自民   23 [ 57 ]

維新は日本維新の会、都民は都民ファーストの会、ネットは東京・生活者ネットワーク、都民には投票後に追加公認された無所属候補6人を含む 
● 7/1
「帰れ」コールに安倍首相激高=籠池氏も聴衆
安倍晋三首相は1日、JR秋葉原駅前で東京都議選期間中初めて街頭演説を行った。一部の聴衆から「帰れ」のコールが起こり、首相が「演説を邪魔するような行為を自民党は絶対しない。相手を誹謗(ひぼう)中傷したって何も生まれない」と激高する場面もあった。
コールは途中から「安倍辞めろ」に変更。首相は指さして「こんな人たちに私たちは負ける訳にいかない」と声を張り上げた。
駅前には「安倍辞めろ!」と書かれた横断幕が掲げられ、これを覆い隠すように自民党ののぼりが密集。学校法人「森友学園」の籠池泰典前理事長も姿を現し、籠池氏へのやじも飛ぶなど殺伐とした雰囲気の中で最後の訴えとなった。  
反安倍政権グループ「やめろ」絶叫
 首相「こんな人たちに負けるわけにいかない!」
安倍晋三首相が1日夕、東京都千代田区のJR秋葉原駅前で行った東京都議選(7月2日投開票)の街頭演説会では、聴衆の一角に反安倍政権グループの数十人が陣取った。十数分間の演説中ずっと「安倍辞めろ」などと絶叫し続け、週末の秋葉原の町は騒然とした。
反対派グループは「安倍やめろ」と書いた幅3メートルほどの巨大横断幕を広げ、「安倍政権ふざけんな!」「極右政権粉砕」「憲法を守れ」「共謀罪廃案」といったプラカードを掲げた。ナチス・ドイツの独裁者ヒトラーに見立てた首相の似顔絵イラストのプラカードも複数枚あった。
首相がマイクを握ると「安倍辞めろ」「帰れ」とシュプレヒコールを開始。首相に向かって中指を突き立て、「帰れ」と叫ぶ中年男性もいた。
シュプレヒコールの声量があまりに大きいため、その周辺では演説がよく聞こえず、迷惑そうな表情でその場から移動する聴衆の姿もあった。
首相は登壇時に一瞬、こわばった表情を見せたが、演説後半にはこう語気を強めた。
「あのように演説を邪魔する行為を私たち自民党は絶対にしません。相手を誹謗(ひぼう)中傷しても何も生まれない。こんな人たちに私たちは負けるわけにいかない!」
日の丸の小旗を手にした安倍政権支持派の一団からは「そうだ!」という大きな声援が飛び、拍手がわいた。
街頭演説会場には学校法人「森友学園」の籠池泰典前理事長も姿を見せた。反対派グループの中にいた40代の男性は取材に「安倍は僕らを批判していたが、悪いのは全部あいつじゃないか」と憤った。 
● 7/2
<都議選>自民惨敗、小池系圧勝 安倍政権に打撃
東京都議選(定数127)は2日投開票され、小池百合子知事が代表の「都民ファーストの会」が現有議席を大幅に上回り、選挙協力する公明党などの支持勢力と合わせて過半数(64議席以上)となった。都民ファーストは第1党に躍進する見通しで、自民党は加計(かけ)学園問題や都議選応援での稲田朋美防衛相の問題発言などが影響し、過去最低の1965年と2009年の38議席を下回る可能性が高くなった。安倍政権に打撃となり、今後の政権運営に影響するのは必至だ。投票率は前回(43.50%)を上回る見込み。
小池氏は投票終了後の2日午後8時過ぎ、東京都新宿区の開票センターで記者会見し「次々と当選確実の知らせを受けた。各地で訴えた『都民目線』を認めていただいた」と述べた。この後、都民ファースト推薦の無所属候補4人を追加公認した。
都民ファーストは、東京・生活者ネットワークと一部無所属らを加えた計85人を公認・推薦し、3人と選挙協力した。都政改革を訴える「小池路線」に追従する姿勢を打ち出し、支持勢力での過半数獲得を目指した。小池氏は「都議会ではボスの政治やそんたく政治が横行してきた」と自民を批判した。
自民は市場移転問題で小池氏が示した「豊洲移転・築地再開発」の玉虫色の判断を引き合いに、「決められない知事」と攻勢をかけた。だが、加計学園問題や「共謀罪」法の採決強行などで内閣支持率が急落。さらに選挙戦で稲田防衛相が「自衛隊、防衛相としてもお願いしたい」と、自衛隊の政治利用とも取れる発言をし、逆風にさらされた。
23人を擁立した公明は都議会自民との決別後、初の都議選となったが、組織戦に加え、小池氏の各候補への応援も後押しした。前回、議席を倍以上の17とした共産党は37人を擁立。小池氏の「豊洲移転・築地再開発」を一定評価する一方で、憲法9条改正を主張する安倍晋三首相の姿勢に言及し「都議選は最初の審判の場」と訴えた。
民進党は23人を公認したものの、離党者が相次ぐなど党内の足並みが乱れ、苦戦した。 
都議選 自民都連会長「稲田氏発言、選挙結果に影響した」
自民党の下村博文都連会長は2日、民放テレビ番組に出演し、都議選の結果について「非常に厳しい予想になりそうだ。国政の問題が都議選に直結し残念。すぐに撤回されたが、残念ながら影響があった」と述べ、稲田朋美防衛相が応援演説で「自衛隊としてもお願いしたい」と発言したことなどが選挙戦の結果に影響したとの見方を示した。
また、公明党が都議選で、自民党と対立する小池百合子知事が代表の「都民ファーストの会」と選挙協力したことについて、「国政では安倍晋三政権下において、(自民党と公明党は)これからも揺るぎない関係が続くと思う」と語った。  
「歴史的大敗」に衝撃 自民党本部
「厳しい結果だ」「厳粛に受け止める」。東京都議選の開票センターが設置された東京・永田町の自民党本部。歴史的大敗の見通しが伝えられると、幹部や職員は沈痛な表情を浮かべ、会場には重苦しいムードが漂った。
下村博文都連会長は他の幹部らとともに午後8時すぎ、厳しい表情で会場入り。報道各社の個別インタビューに応じ、「予想できなかったほどの厳しさだ。深刻に受け止めている」と反省の弁を述べた。
敗因については「候補者は地に足を着けてやってくれたが、残念ながら国政で逆風が吹いた。政策論争にならなかった」と述べ、選挙期間中の稲田朋美防衛相の失言や、学校法人「加計学園」をめぐる一連の問題などが影響したとの見方を示した。
二階俊博幹事長は、党本部で「厳粛に受け止め、反省すべき点は大いに反省し、党勢回復に全力を尽くしていきたい」と述べた。
候補者の名前が並んだ白いボードには、午後10時を過ぎても当選確実を示すバラの花はまばら。職員らは腕組みしたまま、テレビ画面を厳しい表情で見詰めていた。 
● 7/3
都議選惨敗で安倍首相「初心に立ち返って…」
――都議選の開票結果の受け止めは。
大変厳しい都民の審判が下された。我が党に対する、自民党に対する厳しい叱咤(しった)と深刻に受け止め、深く反省しなければならない。今後、党一丸となって、しっかりと態勢を整え、結果を出していくことによって国民の信頼を回復していきたいと、このように決意をいたしている。
――国政への影響は。
今後、国政には一時の停滞も許されないわけであり、内外に課題、問題は山積をしている。こういう時こそ私たちは一層身を引き締め、反省すべき点はしっかりと反省しながら、謙虚に丁寧に、しかしやるべきことはしっかりと前に進めていかなければいけないと考えている。
――敗因の最大の理由は何だと思うか。
政権が発足してもう既に5年近くが経過をするわけです。その中において、安倍政権に緩みがあるのではないかという厳しいご批判があったんだろうと思う。そのことはしっかりと、真摯(しんし)に受け止めなければならないと思う。我々が政権を奪還した時のあの初心に立ち返って、全力を傾けてまいる決意だ。  
自民・石破茂前地方創生担当相「大敗に乗じたくないが、言うべきことは言う」
自民党の石破茂前地方創生担当相は3日のテレビ東京番組で、自民党が23議席と過去最低の惨敗を喫した東京都議選について「都議選が国政に影響を与えなかったことは一度もない。これだけ厳しい結果をいただいたから、ダメージコントロール(敗因の検証)をきちんとやらないと、日本が大変なことになる」と危機感をあらわにした。
石破氏は、安倍晋三首相(自民党総裁)が都議選の惨敗を受け、反省や謙虚といった言葉を使いながら、国政を前に進める考えを示したことに関し「言葉じゃなくて、国民に本当に、自民党は反省したと思ってもらえるかどうか。われわれの努力にかかっている」と述べた。
その上で「大敗したときに乗じることはやりたくないが、言うべきことはきちんと言わないといけない」と語り、今後も苦言を呈する意向をにじませた。 
都議選、自民大敗 政権のおごりへの審判だ
東京都議選は自民党の歴史的な大敗に終わった。
小池百合子都知事への期待が大きな風を巻き起こしたことは間違いない。ただ自民党の敗北はそれだけでは説明できない。安倍政権のおごりと慢心に「NO」を告げる、有権者の審判と見るほかない。
「安倍1強」のゆがみを示す出来事は枚挙にいとまがない。
数の力で議論封殺
森友学園や加計学園の問題では、首相自身や妻昭恵氏、側近の萩生田光一官房副長官らの関与が問われているのに、説明責任から逃げ続けた。そればかりか、野党が憲法53条に基づいて要求した、臨時国会の召集にも応じようとしない。
国民の賛否が割れる「共謀罪」法を、委員会審議を打ち切る異例のやり方で強行成立させた。民主主義の根幹である国会での議論を、数の力で封殺する国会軽視にほかならない。
閣僚や党幹部らの暴言・失言も引きも切らない。最たるものが、稲田防衛相が都議選の応援演説で「防衛省、自衛隊、防衛大臣としてもお願いしたい」と支持を呼びかけたことだ。
稲田氏は以前から閣僚としての資質が疑われる言動を重ねてきたが、首相は政治的主張が近い、いわば「身内」の稲田氏をかばい続ける。
次々にあらわになる「1強」のひずみに、報道各社の世論調査で内閣支持率が急落すると、首相は記者会見などで「反省」を口にした。しかしその後も、指摘された問題について正面から答えようとはしない。
首相と民意のズレを象徴したのは、都議選最終日のJR秋葉原駅前での首相の演説だ。
聴衆から首相への「辞めろ」コールがわき上がると、首相は「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と声を張り上げた。首相にすれば、ごく一部の批判派による妨害だと考えたのだろう。だが都議選の結果は、首相の政権運営に対する「NO」の声は、決して一部にとどまらない現実を物語る。
臨時国会を召集せよ
安倍政権の議論軽視、国会軽視の姿勢は今に始まったものではない。
2012年の政権復帰以来、選挙では「経済最優先」を掲げながら、選挙が終わると特定秘密保護法や安全保障関連法など、憲法上大きな問題をはらむ法律を成立させてきた。
多くの国民や野党が懸念の声をあげ、問題点を指摘しても、時間をかけて理解を求めようとはせず、一定の審議時間が積み上がったからと数の力で押し切ってきた。
国会は主権者である国民を代表している。野党の背後には多くの国民がいる。首相は、その民主主義の要諦(ようてい)を忘れてしまってはいないか。
これまで衆参両院の選挙に勝ち続けてきたことが、首相の力の源になってきた。地方選とはいえ、首都である都議選での大敗は、今後の首相の政権運営に影を落とすのは間違いない。
来年9月の党総裁選、同年12月に任期満了を迎える衆院議員の選挙、さらには首相が旗を振る憲法改正への影響は避けられないだろう。
首相がとるべき道ははっきりしている。憲法に基づき野党が求めている臨時国会をすみやかに召集し、様々な疑問について誠実に説明を尽くすことだ。
政権は国民から一時的に委ねられたものであり、首相の私有物ではない。その当たり前のことが理解できないなら、首相を続ける資格はない。
小池都政も問われる
都政運営の基盤を盤石にした小池知事も力量が問われる。
「ふるい都議会を、あたらしく」という宣伝文句で改革姿勢を打ち出し、現状に不満をもつ人々の票を、自らが率いる地域政党「都民ファーストの会」に導いた手腕は見事だった。
だが、自民党都連を「敵」に見立て、政治的なエネルギーを高めていく手法はここまでだ。「挑戦者」として振る舞える期間は名実ともに終わった。首都を預かるトップとして、山積する課題を着実に解決していかなければならない。
例えば、2025年をピークに東京も人口減に転じる見通しだ。「老いる巨大都市」にどう備えるのか。築地市場の移転にしても、五輪の準備にしても、問題を提起はしたが、具体的な成果は乏しく、前途は決して生やさしいものではない。
都議選告示後の都民を対象にした朝日新聞の世論調査では、知事を支持する理由として「改革の姿勢や手法」と答えた人が支持層の44%を占め、「政策」はわずか4%だった。実績を積んで、「政策」を挙げる人を増やしていかなければ、いずれ行き詰まるのは明らかだ。
この数年、都知事は短期で交代し、都政は揺れ続けてきた。小池氏は東京の未来図をどう描き、説明責任を果たしながら、それを実現させるのか。1千万都民の目が注がれている。 
都議選自民大敗 「安倍1強」の慢心を反省せよ
小池氏支持勢力の責任は大きい
小池都政の改革に期待したい。それ以上に、自民党の安倍政権の驕おごりと緩みに反省を求める。それが、首都の有権者が示した意思と言えよう。
東京都議選は、小池百合子知事が代表を務める初陣の地域政党「都民ファーストの会」が躍進し、自民党に代わって第1党の座を確保した。
公明党、無所属などと合わせた小池氏支持勢力の議席の合計は、半数を大きく上回った。小池氏は、都政運営を進める安定的な基盤を築くことに成功した。
公明と二人三脚が奏功
自民党は、歴史的な惨敗を喫した。長年、緊密に連携してきた公明党と袂たもとを分かった影響に加え、国政の加計学園問題に関する政府の不十分な説明や、稲田防衛相らの失言が響いた。
知事が地域政党の先頭に立つ選挙戦は都民の関心を集め、投票率は51・27%と前回を上回った。
都民ファーストの原動力は、小池氏個人の高い人気だ。公明党との選挙協力も功を奏し、安倍政権に対する批判票の受け皿となった。1人区を次々と制し、複数区でも着実に議席を得た。
公明党は、小池氏と二人三脚で都政を安定させると訴え、7回連続で全員当選を果たした。
小池氏は記者会見で「期待以上の成果で、都民の理解を得たことに感動すると同時に、責任の重さを痛感する」と勝利宣言した。
昨年8月の就任以降、小池氏は豊洲市場の盛り土問題などを追及し、都の縦割り組織の弊害や無責任な体質を浮き彫りにした。情報公開による都政の透明化を掲げる姿勢も都民に評価された。
市場移転問題では告示直前、豊洲に移したうえで築地を再開発する案を示し、「決められない知事」との自民党の批判をかわした。
ただ、二つの市場機能をどう併存させるのか、詳細は語っていない。具体的な計画や収支見通しを早期に提示する必要がある。
閣僚らの失言も響いた
自民党は、現有の57議席から大幅に後退した。過去最低だった2009年都議選の38議席をも大きく下回った。
下村博文都連会長は、「国政の問題が都議選に直結したのは非常に残念だ」と語った。
加計学園問題を巡る疑惑に安倍政権がきちんと答えなかったことや、通常国会終盤の強引な運営、閉会中審査の拒否などに、有権者が不信感を持ったのは確かだ。
都議会自民党は、小池氏の改革に抵抗しているイメージを払ふっ拭しょくできなかった。麻生副総理兼財務相や自民党の二階幹事長が応援演説で、独自のメディア批判を展開したことも、政権党の慢心を印象づけ、逆風を加速させた。
国政選並みの挙党態勢で臨んだ都議選の敗北は、自民党にとって打撃だ。衆参両院選で4連勝し、「1強」と評される安倍首相の求心力の低下は避けられまい。
年内に予定される憲法改正の自民党案の作成・国会提出など、大切な課題が山積している。来年9月には自民党総裁選も控える。
安倍首相は、今回の敗北を重く受け止め、政治姿勢を真剣に反省しなければなるまい。国民の信頼回復には、政権全体の態勢を本格的に立て直す必要がある。
言葉で「低姿勢」を強調するだけでは済まされない。疑惑や疑問には丁寧に説明し、重要政策で着実に結果を出すべきだ。
民進党は、告示前に立候補予定者の離党が相次ぎ、苦戦を強いられた。自民党の「敵失」を選挙に生かせないのは、国政の野党第1党として深刻な状況だ。
共産党は、自民党への批判票を集め、議席を増やした。
都議選で各党は、待機児童対策や防災、受動喫煙防止条例の制定などの公約を打ち出したが、政策論争は概して低調だった。
知事の監視機能が重要
新たな都議会では、小池氏支持勢力が多数派を占めても、二元代表制の基本を踏まえ、知事との一定の緊張関係を維持すべきだ。
懸念されるのは、小池氏との「近さ」を訴えて当選した新人議員たちが単なる「追認集団」になることである。政治経験に乏しい人が多いだけに、知事にモノを言えない可能性が指摘される。
知事と一線を画し、都政をチェックする役割を果たさなければ、小池氏が批判してきた「古い議会」と同じになりかねない。
小池都政では、一部の外部有識者らの提言を重視した政策決定が目立っている。無論、議員への過度な根回しなどは排すべきだが、都議会という公式の場で政策論議を尽くすことは欠かせない。 
都議選は自民が歴史的大敗、国政に影響必至
東京都議会議員選挙は2日、投開票が行われ、小池百合子知事が率いる「都民ファーストの会」が現有6議席から49議席へと大幅に躍進し、推薦した候補や公明党などと合わせ、小池知事の支持勢力が議会の過半数を占めることになった。自民党は現有57議席から23議席と半数以下に落ち込む歴史的な敗北を喫した。
自民党が想定を超える大惨敗となったことで、安倍晋三首相の今後の政局運営に対し、野党からだけでなく、自民党内からも批判が出ることが予想され、一部では政局の流動化を指摘する声も出ている。
都民ファーストは50人が立候補し49人当選
NHKによると、都民ファーストの会が49議席、自民党が23議席、公明党が23議席、共産党が19議席、民進党が5議席、日本維新の会が1議席、東京・生活者ネットワークが1議席、無所属(都民ファースト推薦)が6議席。
都民ファーストの会は、50人が立候補し、49人が当選し、第1党に躍り出た。
自民党は選挙前の57議席から23議席へと半数以下の大惨敗。都議会議長や都議会幹事長、同政調会長ら幹部が軒並み落選した。
公明党は立候補した23人が全員当選。共産党は現有17議席を上回る19議席を獲得した。
小池都知事は、圧勝となった結果を受け「望外の結果に驚いている。責任の重さを痛感する」と感想を表明、新たに選ばれた都民ファーストの議員が「議会そのものを大きく質的に変えていくと期待する」と述べた。
一方、自民党幹事長代行(都連会長)の下村博文氏は「予想以上に厳しい結果。謙虚に受け止めたい。責任は十分に感じている」と語った。都民が厳しい審判を下したことはしっかり反省し、今後の国政運営にどのように努力していくのかが問われるとの見解を示した。
今回の都議選は、昨年8月に就任した小池都知事の評価を問う選挙で、築地市場の豊洲への移転問題などが争点とされた。
小池知事は、自らが提案した築地市場の豊洲移転・築地再開発プランについて今回の選挙で「信任を得たものと考えている」と述べた。
自民党は、学校法人加計学園の獣医学部新設承認をめぐり、安倍晋三首相と萩生田光一官房副長官の関与があったかどうか、国会で野党から追及を受け、稲田朋美防衛相の都議選応援演説での失言、投票日直前に報道された都連の下村博文会長の闇献金疑惑などが影響した。
選挙戦の序盤では、自民党と都民ファーストの会が第1党を争うとの調査結果が多かっただけに、自民党内からも安倍首相の責任を問う声が出てきそうだ。
歴史的な大敗
NHKによると、石破茂・元地方創生担当相は「この結果を歴史的な大敗と言わずに何と言うのか」「自民党のあり方そのものが、あらためて問われている選挙だ」「自民党本部を挙げて戦った選挙であり、東京都連の幹部が辞めれば、おしまいということにはならない」と語った。
東京大学大学院の内山融教授は、都民ファーストの会の躍進について、ほぼ予想通りだが、自民党がここまで負けるのは予想以上だと指摘。「自民党は加計学園問題、稲田防衛相の発言などアクシデントが多かった。無党派層が多かったので、その投票行動が大きく影響した」と述べた。
都議選の結果は過去の例から国政に影響することが多く、次の衆院選を占う側面がある。衆院議員の任期満了は2018年12月で、今回の都議選の結果は、衆院解散・総選挙の時期にも大きく影響しそうだ。
内山教授は、国政への影響について「直ちに安倍晋三首相に対する退陣要求とまではならないだろうが、ここまで負けると、石破茂氏など安倍首相と距離を置く自民党内の勢力の動きが注目される」との見方を示した。
投票率は51.27%で、前回の43.50%を7.77ポイント上回った。内山教授は、小池氏の劇場型のスタイルが有権者の関心を喚起すると同時に、自民党のスキャンダルが都議選とリンクされて報道されたため、有権者の都政に対する関心を高めたとの見方をしている。 
惨敗の自民党、「安倍降ろし」先鋭化の気運
 内閣総辞職と年内解散総選挙の可能性
2日に投開票された東京都議会議員選挙は、自民党が過去最低の38議席を大きく下回る惨敗となった。
私は、今回の選挙は投票率が大きなカギだと考えていた。東京は無党派層が50%以上いる地域で、いいかえれば無党派層は「反自民」。過去2回の都議選が引き金となり、政権交代を実現した原動力といわれた理由もそこにある。投票率が前回(43.50%)大きく上回る51.28%となったことが、自民党惨敗、そして小池百合子都知事率いる都民ファーストの会(以下、都民フ)圧勝の要因のひとつといっていいだろう。
しかし、私の読みは甘かった。1人区でことごとく都民フが勝ち、2人区でも自民候補を退けるには、10ポイントの上積みが必要で、7〜8ポイント増でこれほどまで差が出るとは予想していなかった。2日23時過ぎ、ある自民党関係者はこう“謎解き”をしてくれた。
「もともと自民党候補は、公明票の下支えがあってこそ、なんとか議席を確保してこられたが、今回は本当に1票たりとも支援がなかった。それだけではない。この惨敗の本当の原因は、自民票の離反だ。無党派層が自民にお灸を据えるなどという、なまやさしい話じゃない。自民党支援者からの『お前ら、いい加減にしろ』という怒りの抗議の声だ」
有権者の半分が投票を放棄した。にもかかわらず、これほどの差が出たのは、自民党支持層の怒りの声なのだ。もちろん、無党派層も大半は都民フに投票した。それが大きな波となって、都民フの大躍進につながったのだ。
メディアでは、早くも国政にどのような影響があるのかを読み解こうとしている。都議選終盤の6月下旬、別の自民党関係者はこう語っていた。
「都議選で惨敗すると、責任論が必ず出てくる。もはや安倍政権は風前の灯といっていい。安倍首相の性格を考えれば、安倍降ろしが始まる前に早いタイミングで内閣総辞職もあり得る。そうなれば、次は選挙管理内閣となり、年末か年明けの解散総選挙も予想されるだろう。支持率回復を待っていても上がるとは到底思えず、来年後半になれば追い込まれ解散となるのは一目瞭然だからだ」
安倍一強体制は、党内からムードが変わってきたといっていい。かつて、政権交代の引き金になったといわれる都議選が、今また大きく国政に影響を及ぼす結果を出したといえるだろう。しばらく国政から目が離せなくなった。 
「安倍トレード」逆回転せず、自民大敗で政策停滞に懸念も
東京都議選の自民党大敗を金融市場は冷静に受け止めており、株買い・円売りのいわゆる「安倍トレード」の巻き戻しは起きていない。国政への影響は避けられないにしても、現在の政治的枠組みがすぐに変わるとはみられていないためだ。
しかし、安倍晋三首相の求心力低下は否めず、長期的視点に立った政策を打ち出しにくくなるとの懸念も強まっている。
<海外勢、動かず>
都議選の自民党大敗で、市場の一番の関心は、海外勢がどう動くかという点だった。長期政権を敷く安倍政権は、海外勢の日本株投資の大前提とされる。地方選とはいえ、歴史的な惨敗で国政への影響も懸念されるなか、海外勢による日本株売り・円買いが強まるのではないかとの警戒感は強かった。
しかし、今のところ「海外勢からの日本株売りは特段みられない」(大手証券の海外担当トレーダー)という。3日の市場で、日経平均.N225は薄商いのなか小幅高。ドル/円JPY=も112円台でこう着し、円債先物2JGBv1も小動きとなっている。
BNPパリバ証券・グローバルマーケット統括本部長、岡澤恭弥氏が6月に欧州投資家を訪問した際、最も話題にのぼらなかったのは都議選だったという。「有力な野党不在の状況などからみて、もし都議選で自民党が大敗しても、国政への影響は限定的とみていた」と話す。
今回の都議選では、民進党も惨敗。都民ファーストの会を率いる小池百合子都知事が、国政に進出しなければ、自民党に対抗しうる有力な野党は現時点で見当たらない。自民党内の派閥争いが強まる可能性は高いが、早期の解散・総選挙が遠のいたともみられており、内閣改造などがあっても、現在の政治的な枠組みは維持されそうだ。
4日の米独立記念日を控え、一部の海外勢はすでに休日モードであり、都議選についても「日本の市場反応を見てから動こうとしている」(外資系証券)との指摘もある。しかし、国内市場の動きがこのように冷静であるなら、明日以降も日本売りや円買いを加速させる可能性は乏しいかもしれない。
<政策期待も高まらず>
市場には、安倍首相が求心力低下をカバーするために、景気刺激策を打ち出すとの見方もある。しかし、3日の日本株市場では、建設や土木など公共投資関連株は小動きで、政策発動への期待もそれほど高まっていない。
安倍首相は次期臨時国会中に自民党の憲法改正案を国会の憲法審査会に提出するとみられている。市場では、改憲を後押しするために拡張的なマクロ経済政策を打ち出すとの読みがすでに浮上しており、景気刺激策自体に「目新しさ」は乏しい。
一方、政策には手詰まり感も強い。日銀のマイナス金利政策には批判も強く、簡単に利下げできる状態ではない。補正予算など財政出動は可能だが、財政赤字が膨らむ中で「真水」の規模を膨らますのは難しいほか、きょう発表された3月日銀短観にみられるように国内景気がさほど悪くない中で、あえて財政出動を行う意義が問われよう。
いちよしアセットマネジメントの上席執行役員、秋野充成氏は「経済対策でやれるとしたら『ヘリコプターマネー』ぐらいしかないが、実現には強力なイニシアチブがいるため、政権基盤が強くなければ難しい」とみる。
<懸念される構造改革の遅れ>
市場では「自民党大敗に市場がほとんど反応しないのは、足元の株高や企業業績拡大、景気回復は、アベノミクスのおかげではないとみているから」(外資系証券エコノミスト)との皮肉も聞こえる。
日銀の金融緩和による円安も追い風になったが、2012年秋からの株高と、16年秋からの株高は、海外経済の回復が原動力だったとの見方を示すエコノミストは多い。
景気が上向きな間に構造改革や成長戦略を進めてほしいというのが、市場の共通した期待だったが、アベノミクスの「3本の矢」のうち、この4年で最も評価が低いのは「第3の矢」である成長戦略の遅れだ。
シティグループ証券・チーフエコノミストの村嶋帰一氏は「今回の都議選の結果にもかかわらず、安倍首相は2020年に改正憲法を施行するというこれまでの目標を堅持する可能性が高い。その場合、経済政策、特に『痛みを伴う改革』に使える政治資本は減少することが避けられない」と指摘する。
支持率低下で懸念されるのは、成長戦略や構造改革など、長期的な政策が後回しになり、短期的な需要刺激策が前面に押し出されることだが、安倍内閣の支持率回復は当面見込みにくいとの見方は多い。
ニッセイ基礎研究所・チーフエコノミストの矢嶋康次氏は「内閣改造で小泉進次郎氏が入ればサプライズだが、あえて支持率が低下する安倍内閣には入らないだろう」と指摘。支持率低下は止まらない可能性が大きいとの見方を示している。 
「こんな人たち」発言にみる安倍自民の本当の敗因
「こんな人たちに、私たちは負けるわけにはいかないんです」
今回の都議選の最中に、閣僚や自民党幹部から出た様々な発言の中で、安倍首相が発したこの言葉が、私にとっては最もインパクトがあった。
最終日、秋葉原で初めて街頭に立った安倍首相に対して、今回の政権を批判する人たちから発せられた「安倍やめろ」コールに怒り、「憎悪や誹謗中傷からは、何も生まれない!」と語気を強め、声のするとおぼしき方向を指さして、冒頭の言葉を言い放ったのだった。
それで思い出すのは、俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー氏が、カリフォルニア州知事に立候補し、選挙運動中に、演説会場で反対派から生卵をぶつけられた一件。彼は、そうした行為も「表現の自由」の一環だと述べ、「ついでにベーコンもくれよ」と笑い飛ばした。
そんな風にユーモアで切り返すのは無理でも、「批判を謙虚に受け止め」と大人の対応をするか、あえて知らん顔で主張を述べ続ける冷静さを見せて欲しかった、日本国の総理大臣なら。
安倍シンパたちは、「やめろ」コールをしていたのは一部の過激な集団と決めつけているが、現場の状況を、客観的にレポートしていると思われる記事を読むと、こんな記述があった。
〈中心となっていたのは一部の集団だったようだが、街宣が始まるとともにコールは広がりを見せ、通行用のスペースを隔てた場所で演説を見ていた人まで「安倍やめろ」と口ずさむ有様だった〉(東洋経済オンライン「都議選の『安倍やめろ!』は尋常ではなかった 選挙戦最終日、安倍首相の目の前で大逆風」より)
言い始めたのは一部の集団でも、それに多くの人がそれに呼応した、という現象に、本当は深刻さを感じなければならないところだったろう。ところが、安倍さんの対応は違った。
総理大臣という立場
内閣総理大臣は、安倍さんの考えに共鳴する人たちだけでなく、反対する人々を含めた、すべての国民に責任を負う立場だろう。仲間や支持者だけではなく、批判勢力を含めた、あらゆる国民の命や生活を預かっている。なのに安倍さんは、自分を非難する人々を「こんな人たち」という言葉でくくってしまい、それに「私たち」という言葉を対抗させたのである。「こんな人たちに、私たちは負けるわけにはいかない」と。
都議選の応援は、自民党総裁という立場で行ったものだろうが、安倍さんを紹介する垂れ幕には、しっかり「内閣総理大臣」と書かれ、司会の石原伸晃議員も「ただいま、安倍総理が到着しました」と紹介していた。
小泉内閣の総理秘書官だった小野次郎・元参議院議員は、ツイッターで次のように書いている。
〈この方は、自分に反対の考えを持つ人々は国民ではないと思ってる。総理になって何年も経つのに、この方は全国民のために選ばれた職にある自覚は持ち合わせない、遺憾ながら。〉
同感である。
「みんなの大統領になる」
2008年の米大統領選で、共和党のマケイン候補と激しい選挙戦を戦った民主党オバマ候補は、勝利が決まった後の演説で、マケイン氏を称え、こう語った。
〈私がまだ支持を得られていない皆さんにも申し上げたい。今夜は皆さんの票を得られなかったかもしれませんが、私には、皆さんの声も聞こえています。私は、皆さんの助けが必要なのです。私はみなさんの大統領にも、なるつもりです〉
韓国の文大統領も、5月の就任宣誓で「私を支持しなかった国民一人ひとりも国民」とし、その国民に奉仕することを約し、「皆の大統領になる」と強調した。
国会で多数派の中から選ばれる議院内閣制の首相は、国民から直接選ばれる大統領とは選ばれ方や権限などに違いはあっても、政権を率いるリーダーであり、人々を代表する国の顔でもある。
「私たち」と「こんな人たち」を対決させる政治
常日頃から安倍さんは、「敵」、すなわち「こんな人たち」認定した者に対しては、やたらと攻撃的だ。それは、首相でありながら、国会で民進党の議員の質問にヤジを飛ばして、委員長から注意をされる場面からも見て取れる。野党の議員の後ろにも、たくさんの国民がいるということを理解していたら、こういう態度はとれないだろう。安倍さんにとっては、野党議員に投票するような人たちは、自分が奉仕すべき国民というより、「こんな人たち」程度の存在なのではないか。
その一方で、彼は「私たち」の中に入る身内や仲間をとても大切にする。第一次政権では、仲間を大事にしすぎて「お友だち内閣」との批判を浴びた。稲田防衛相への対応などを見ていると、その教訓は未だ生かされていないようだ。仲間を大事にするのは、1人の人として見れば美徳だが、特区制度を利用した獣医学部新設をめぐっては「腹心の友」とまで呼ぶ親友を特別扱いしたのではないかとの疑念を生む一因にもなっているように思う。
敵を作り、それと「私たち」を対峙させることで、存在価値をアピールする。敵を批判し、嘲笑し、数の力で圧倒して、自らの強さと実行力を見せつける。そんな対決型の姿勢を、「決める政治」や「歯切れのよさ」「スピード感」として評価する人たちがいる一方、無視され、軽んじられてきたられた人々の不満はたまりにたまっていた。
そして、対決型を推し進めることで、政治はますます粗雑になり、できるだけ広範な人たちの合意を得ていくという地道な努力をしなくなっていった。これには、長年自民党を支えてきた保守層の中にも違和感を覚えた人が少なくなかったろう。
そこに森友・加計問題が持ち上がり、財務省の木で鼻をくくったような対応があり、文科省の前事務次官の証言があり、共謀罪審議での強引な採決があり、豊田議員の暴言があり、稲田防衛相の失言があり、二階幹事長の「落とすなら落としてみろ」発言が重なった。安倍首相の「こんな人たち」発言は、最後のだめ押しであると同時に、首相自身の個性に由来する、安倍政権の体質を、ものの見事に可視化してしまった。
安倍首相は、今回の敗因を、「政権の緩みに対する有権者の厳しい批判」と述べた。長期政権ゆえの「緩み」は、確かにあるのだろう。だが、本当の敗因はもっと根が深く、安倍さん自身のことさらな対決姿勢や粗雑な政治もその1つではないだろうか。
また、菅官房長官は、記者会見でこの発言について問われ、「きわめて常識的な発言」と述べたという。官房長官の立場で、これが「問題がある」とは言えないだろうが、政権トップの発言として「常識的」だと言ってのけてしまうところに、「分かってないなあ」と思ってしまったのである。 
● 7/4
「こんな人たち」と「辞めろ帰れコール」の心理学
辞めろコール、帰れコール
客観的な事実は、その事実のままでは私達の心に影響を与えない。出来事は出来事だけで私達の心を動かさない。その出来事をどう解釈するかで、私達の心は変わる。やぶの中にトラが隠れていても、気づかなければ、明るく楽しく歩ける。トラなんかいなくても、トラを恐れてビクビクすることもある。「トラがいる」「トラなんかいない」。そんな情報にも、私達は左右される。
安倍首相の街頭演説の場における「辞めろコール」、「帰れコール」。これを悪質で違法な選挙妨害と見れば、彼らを否定的に見る人は多いだろう。
一方、現在の自民党政治に対する国民の声と解釈すれば、彼らは勇気ある発言者と見る人が多くなるだろう。ただし、自民党支持者の多くは彼らを悪く思うだろうし、反自民の人たちは彼らを良く見ることが多いだろう。実際には声を上げている人の中には、様々な人がいたかもしれないが。
中間の無党派の人たちは、マスコミやネット、世間からの情報によって、判断が左右されるだろう。
「こんな人たち」(安倍首相発言)
安倍首相が演説で発言した「こんな人たち」も話題になっている。演説の声がかき消されるほどの辞めろコール、帰れコールを受けて、安倍首相は「こんな人たちに、私達は負かるわけにはいかないのです」と発言している。
「こんな人たち」は、何を、誰を、指すのだろうか。コールする人たちを指しているのは明らかだが、コールする人を、乱暴なルール違反者と見て、そのような不法者には負けるわけにはいかないという意味であれば、それはたとえば「私は脅しは負けない」とか「テロには屈しない」と同様の意味になり、たとえ相手が国民でも有権者でも、それはだめだということになり、菅長官の「常識的な発言」というコメントにつながるだろう(政権を守るという意味もあるだろうが)。
一方、「こんな人たち」を自民党に反対する人たち、安倍首相を批判する人たちと見れば、その人たちを「こんな人たち」呼ばわりすることは、国民無視、有権者軽視のとんでもない発言になり、次のようなコメントにつながるだろう。
「この方は、自分に反対の考えを持つ人々は国民ではないと思ってる。」(小野次郎氏・元参議院議員)。
「本当は言ってはいけない言葉。国民に一国の総理がですよ、反対だからと言って批判しているからって、こんな人たちには負けるわけにはいかないって言ったんですね。この言葉が大問題にならないことががおかしい。」(東国原英夫氏・元宮崎県知事、タレント)。
「安倍さんは、自分を非難する人々を「こんな人たち」という言葉でくくってしまい〜」(江川紹子氏・ジャーナリスト:「「こんな人たち」発言にみる安倍自民の本当の敗因」)
コールしていた人をどう見るのが正しいのか、安倍首相の発言の趣旨はどちらだったのか、明確ではない部分があるだろう。ただし心理学的に言えば、人は自分が持っている信念によってものの見方が変わってしまうので、安倍首相の発言の解釈、安倍首相の発言意図の推測も変わってしまうだろう。「こんな人たち」とは、自分への反対者、批判者なのか、それとも乱暴でルール違反の人たちなのかだ。
心理学的に言えば、人の心の中は簡単にはわからず、行動の意図も推測しかできないのだが、ただ安倍首相の発言にこのような批判が数多く出るのは、そう受け取られても仕方がない部分はあったのだろう。また、首相の「こんな人」発言を批判している人たちが、本当にそう思っているのか、本当は両方の解釈があることなどわかっているが、あえて断言調で批判しているのかはわからない。人の心の中はわからない(たぶん両方の人がいるのだろう)。
学者、研究者などという人間は、ああも考えられる、こうも考えられるといった訳のわからない発言をしがちだが、社会を動かすのはわかりやすい断言調の言い切り型のワンフレーズなのだろう(そうなのだという心理学の研究もある)。ただし、そんなワンフレーズ戦法を批判する人たちも、状況によっては自分も同じ戦法を使うようにも思える。
安倍首相の「こんな人たち」騒動とシュワルツネッガー生卵事件
前述の江川さんが、今回の出来事とシュワルツネッガーの生卵事件を比較していて、興味深い。
「それで思い出すのは、俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー氏が、カリフォルニア州知事に立候補し、選挙運動中に、演説会場で反対派から生卵をぶつけられた一件。彼は、そうした行為も「表現の自由」の一環だと述べ、「ついでにベーコンもくれよ」と笑い飛ばした。そんな風にユーモアで切り返すのは無理でも、「批判を謙虚に受け止め」と大人の対応をするか、あえて知らん顔で主張を述べ続ける冷静さを見せて欲しかった、日本国の総理大臣なら。」(江川紹子)
結果的には、江川さんのおっしゃるとおりだろう。安倍首相が「こんな人たち」などと発言しなかったら、今回のネガティブ報道はなかっただろう。「こんな人たち」と発言し、それをメディアが大きく取り上げていることで、首相の思いとはむしろ逆の方向に人々の心が動く「ブーメラン効果」が起きているように思える。
ただし、もう少し考えてみたい。なぜシュワルツネッガーの発言は大成功したのか。彼の発言は客観的には正しいのか。もしも客観的に正しいのであれば、当時のシュワルツネッガーの対立候補に生卵がぶつけられても、「表現の自由の一環」ということになる。しかし、もしシュワルツネッガー候補がそんな発言をしていたら、彼は激しく非難されたことだろう。
選挙運動中の候補者に生卵をぶつけるのは、やはりルール違反だ(絶対に許されない違反か、許容範囲内の違反かは議論があるかもしれないが)。だから、シュワルツネッガーの発言はあくまでも「ユーモア」なのだ。彼は、この行為を許容範囲内の違反と考えてユーモアにしたのだろう。靴を投げてきても同じだったかもしれない。ただし、銃を撃ってきていたら、犯人を擁護する訳にはいかなかただろう。
生卵をぶつけるのは、明らかにルール違反であり、おそらく国民みんながそう思うだろう。それが明確だからこそ、ユーモアも生まれる。許容範囲かどうかは意見が分かれるだろうが、被害を受けた人が許容範囲だというのは問題視されず、大きくかまえてユーモアで応えることによって、シュワルツネッガーの人間性への評価が高まり、選挙の勝利へとつながったのだろう。
ユーモアを大事にするアメリカ文化における、芸能人として鍛えられた彼のコメント力による勝利だ。違法が明確だから、ムキになって問題を指摘する必要もなく、許容範囲だからユーモアも言えたのだろう。
ユーモアが言えないなら、せめて冷静な対応をというのも、結果的にはその通りだろう。選挙に関する心理学の研究によれば、人は個々の事実を冷静に積み上げて投票先を決めるというよりも、様々な出来事から候補者や政党のイメージを作り上げて投票先を決めているとされる。発言が客観的に正しいかどうかよりも、どんな印象を人々に与えるかこそが、選挙では重要だろう。
あいまいな状況だからこそ
街頭演説中の大人数の「コール」を、選挙妨害と言う人もいれば、問題視していない人もいる。法的にはともかく、世間的にはあいまいで微妙だ。こうなるとユーモアも出しにくい(シュワルツネッガーならすごいユーモアでのりきったかもしれないが)。そして安倍首相の「こんな人たち」発言も、いく通りかの解釈ができるだろう。
社会には、あいまいで微妙で多様な解釈ができる事柄が次々と起こる。それを見事な観点で切り取り、わかりやすく解釈し、一言のコメントで表現する。それが、マスコミやネットの覇者になり、今や社会全体の空気を作り出す人になるのかもしれない。それは、右でも左でも、政治家でも評論家でも同じかもしれない。
彼らが社会を動かすのだろう。自分の立場、意見をはっきりさせることも大切だ。だが、時にはあいまいなことをあいまいのまま、ゆっくり考えることも必要かもしれない。心理学的には、白か黒かで判断しないあいまいさの受容は、心の健康の1つなのだ。 
菅官房長官が安倍演説を擁護 「こんな人たち」発言は「常識的」なのか
自民党が惨敗した東京都議選(2017年7月2日投開票)で、安倍晋三首相が唯一街頭演説に立って話した内容が波紋を広げている。聴衆の「帰れ!」コールに安倍氏は「こんな人たちに、私たちは負けるわけにはいかない」と声を荒らげて反論したのだ。
東京新聞の記者は菅義偉官房長官の会見で、安倍氏の発言を「有権者をある意味、軽視している」と非難。菅氏は、発言に問題は「全くない」上、「きわめて常識的」だと主張している。
「帰れ!」「安倍辞めろ!」の怒号
安倍氏は都議選の投票日を前日に控えた7月1日夕方、秋葉原駅前で応援演説に立ったが、聴衆からは「帰れ!」「安倍辞めろ!」の怒号が止まなかった。これに対して安倍氏は怒号が聞こえる方向を選挙カーの上から指さしながら、
「皆さん、あのように、人の主張の、訴える場所に来て、演説を邪魔するような行為を私たち自民党は絶対にしません!私たちはしっかりと政策を真面目に訴えていきたいんです!憎悪からは、何も生まれない。相手を誹謗中傷したって、皆さん、何も生まれないんです。こんな人たちに、皆さん、私たちは負けるわけにはいかない!都政を任せるわけにはいかないじゃありませんか!」
などと声を張り上げて反論した。
この安倍首相の反論をめぐっては、朝日新聞が7月3日の社説で
「首相にすれば、ごく一部の批判派による妨害だと考えたのだろう。だが都議選の結果は、首相の政権運営に対する『NO』の声は、決して一部にとどまらない現実を物語る」
と論評。毎日新聞は7月4日朝刊で「首相 聴衆にまで激高」の見出しで発言を報じた。その中で、「首相が街頭演説で有権者に声を荒らげるのは異例」と、発言の特異さを指摘しながら、発言を批判する識者の談話を紹介している。
東京新聞記者「有権者をある意味軽視しているかのような発言だとも思える」発言は、7月3日午後に行われた官房長官会見でも問題視された。東京新聞記者の「有権者をある意味軽視しているかのような発言だとも思える。このような発言自体に問題があると思わないか」という質問に対して、菅氏は「全くあると思わない」と主張。その理由を求められても、「ないからです。発言は自由です」と突き放した。
菅氏は「民主主義国家ですから」繰り返す「発言は自由」の意味を問われると、菅氏は「選挙応援は自由じゃないですか。当然そうでしょう?民主主義国家ですから」「民主主義国家ですから、そこの許容の範囲はあるでしょうし、総理はきわめて常識的な発言ではないですか?それこそ、そうした発言を縛ること自体あり得ないと思う」と主張した。
これに対して、東京新聞記者が興奮した様子で「『きわめて常識的な発言だ』と。つまり、有権者である国民の声が出ているけど、このような人には負けない、と言うこと自体は、民主主義国家なのだから、首相が言うのはきわめて常識的な発言だと、そういう理解でいいか」と念を押すと、菅氏は「人の発言を妨害するようなことだったのではないか。ですから総理としては、そういう発言をしたのではないか。ですから、そういう人たちも含めて日本は民主国家ですから、そういう中で発言をしたわけだ」と答えた。翌7月4日の記者会見でも同様のやり取りが展開され、菅氏は「選挙というのは、まさに民主主義国家の原点。ですから総理がそこに選挙で政策を訴えようとしているときに妨害的行為があったことは事実ではないか。私はきわめて残念だったと思いますよ?」などと安倍氏の発言に問題はなかったとの主張を改めて展開。演説の動画を確認したところ「『安倍、菅、監獄へ』という、大きな(掲示)物もあった」として、聴衆の主張を問題視した。 
「自民党執行部はおかしくなってる」後藤田正純氏が痛烈批判
自民党の後藤田正純・副幹事長が7月3日、東京都議選で自民党が惨敗をしたことをめぐり、「密告、引き締め、礼賛、おかしな管理をしている今の自民党執行部を見ると、結果は仕方ないと思わざるを得ません」と自身の公式サイトとFacebookに書き込み、党執行部を批判した。
投稿の冒頭、後藤田氏は江戸後期の大名・松浦静山の言葉「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」を引用し、「民心から離れた自由民主党に対して、都民は見事に反応しました」「将棋や囲碁でもあるように、負けました!と言わざるをえません」と指摘した。
また、都議選で応援演説に立ったという後藤田氏は、演説の中で安倍政権と自民党の問題点や反省を述べた上で、「安倍政権の成果に理解を求める挨拶をしてきました」と説明した。
ところが演説内容をめぐって後藤田氏は、「安倍批判をしたと、党幹部に伝わり私にクレームがきた」と明かした。
こうした状況を受けて後藤田氏は、「自由民主党執行部はおかしくなってると感じた」「密告、引き締め、礼賛、おかしな管理をしている、今の自民党執行部をみると、結果は仕方ないと思わざるをえません」と、党執行部を痛烈に批判した。
「自民党執行部」は、自民党の運営を担う党の役員の総称。特に幹事長・総務会長・政調会長の「党三役」は重要ポストとして扱われる。
後藤田正純氏は徳島1区選出の衆院議員(当選6回)で、妻は女優の水野真紀。警察庁長官、内閣官房長官、法務大臣を歴任し、「カミソリ後藤田」などの異名で知られた故・後藤田正晴氏は大叔父にあたる。 
 
 
稲田防衛相 「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党として・・・」都議選応援
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稲田朋美防衛相は27日、東京都板橋区で行った都議選の自民党公認候補の応援演説で、「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」という趣旨の発言をした。防衛相が自身の地位に言及して所属政党の公認候補への支持を呼びかけるのは異例で、自衛隊の政治利用と受け取られる可能性もある。
稲田氏は発言後、記者団に「(陸上自衛隊)練馬駐屯地も近いし、防衛省・自衛隊の活動にあたっては地元に理解、支援をいただいていることに感謝しているということを言った」と釈明。演説会場から1キロ余りの距離にある練馬駐屯地(練馬区)の関係者が、選挙区内に住んでいることを念頭に置いた発言とみられる。
自衛隊法61条は、選挙権の行使以外の自衛隊員の政治的行為を制限しており、特定の政党などを支持する目的で職権を行使できない。稲田氏の発言は、防衛省・自衛隊が組織ぐるみで特定政党の候補を応援していると受け取られかねないほか、大臣が隊員に対し、自衛隊法に抵触する政治的行為を呼びかけたと受け取られかねない。
軍事ジャーナリストの前田哲男氏は「自衛隊法61条は隊員を対象にしているが、大臣も自衛隊の責任者として順守の義務は当然ある」と指摘。そのうえで、「『防衛省、自衛隊、防衛大臣として』と言葉に出して応援したのは法律違反はもとより、常識としてあり得ない。政治家の放言や暴言が続いているが、レベルが違う問題発言だ」と話している。
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稲田朋美防衛相は27日、東京都板橋区内で開かれた自民党の都議選候補の集会に出席し、「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言した。演説会場の近くには陸上自衛隊練馬駐屯地(練馬区)がある。野党は「自衛隊の政治利用」と批判しており、安倍政権に新たな火種となりそうだ。
自衛隊法は、防衛省職員、自衛隊員の政治的行為を制限し、政令で地方公共団体の議会議員選挙で特定の候補者を支持することを禁じている。稲田氏の発言は、防衛省と自衛隊も組織を挙げて選挙に協力すると表明したと受け取られかねず、法律に抵触する恐れがある。
稲田氏は27日深夜、衆院議員会館で記者団に「誤解を招きかねない発言だ。撤回したい」と表明。発言については「(駐屯地がある)地域の皆さまへ感謝していると言いたかった」と釈明した。「職を辞する考えはあるか」との質問には「これからも職務を全うしていきたい」と否定した。
一方、野党は反発を強めている。民進党の蓮舫代表は「自衛隊を政治的に利用、選挙で私物化するもので看過できない。即刻辞任すべきだ」とのコメントを発表。共産党の小池晃書記局長は自身のツイッターで、「最も中立的でなければならない自衛隊という実力組織を選挙のために利用するのは全くもって言語道断」と厳しく批判した。
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稲田防衛大臣は27日、東京都議会議員選挙の自民党候補の応援演説で、「防衛省・自衛隊としてもお願いしたい」と述べて投票を呼びかけ、その後、「誤解を招きかねない発言だった」として発言を撤回しました。野党側は、「自衛隊を選挙で私物化するものだ」などとして稲田大臣の辞任を求めるとともに、安倍総理大臣の任命責任を追及する考えです。
稲田防衛大臣は27日夕方、東京都議会議員選挙の自民党候補の応援演説で、「防衛省・自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いをしたい」と述べて、投票を呼びかけました。
自衛隊法は隊員の政治的行為を制限しており、稲田大臣は、27日夜遅く記者団に対し、「近くに駐屯地もあり、自衛隊の活動自体が地域の皆さんの理解無くして成り立たないということについて感謝をしていると申し上げたかった。誤解を招きかねない発言に関して撤回したい」と述べて、発言を撤回しました。そのうえで、稲田大臣は、「防衛省・自衛隊に限らず政府の機関は政治的にも中立であって、特定の候補者を応援することはあり得ない」と述べました。
また、稲田大臣は、記者団が、発言の責任をとって防衛大臣を辞任する考えがないか質問したのに対し、「しっかりと職務をまっとうして参りたい」と述べ、辞任しない考えを示しました。
稲田大臣の発言に対し、野党側は、民進党の蓮舫代表が、「自衛隊を政治的に利用し、選挙で私物化するもので、看過できず、即刻、辞任すべきだ」とコメントするなど、一斉に批判しています。民進党、共産党、自由党、社民党の野党4党は、28日、国会対策委員長が会談するなどして、稲田大臣の辞任を求めるとともに、安倍総理大臣の任命責任を追及する考えです。
 
官房長官 稲田防衛相に発言の撤回促す
菅官房長官は6月28日午前の記者会見で、稲田防衛大臣が東京都議会議員選挙の応援演説で「防衛省・自衛隊としてもお願いしたい」などと述べたことに関連し、みずから稲田大臣に発言を撤回するよう促したことを明らかにしたうえで、辞任の必要はないという考えを示しました。
稲田防衛大臣は、27日、東京都議会議員選挙の自民党候補の応援演説で、「防衛省・自衛隊としてもお願いしたい」などと述べて投票を呼びかけ、その後、発言を撤回しましたが、野党側は「自衛隊を選挙で私物化するものだ」などとして辞任を求めています。
これについて、菅官房長官は午前の記者会見で、27日夜に稲田大臣から電話で報告を受けたことを明らかにしたうえで、「私からは『誤解を受けるような発言は注意するように』と言った。そのときに、稲田大臣が『誤解をされる発言だった』と言われたので、『それであれば早く撤回して謝罪したほうがいい』と話した」と述べました。
そして、菅官房長官は「稲田大臣は発言を撤回し、『政府の機関は政治的にも中立であって特定の候補者を応援することはありえない』と述べている。稲田大臣には、しっかりと説明責任を果たし、今後とも誠実に職務にあたってもらいたい」と述べ、辞任の必要はないという考えを示しました。
また、菅官房長官は、東京都議会議員選挙への影響について、「選挙では、東京都民が直面するさまざまな地域の問題で具体的な政策を訴え、地元の皆さんが判断する。影響を与えることはないと認識している」と述べました。
さらに、菅官房長官は「政府の機関は政治的に中立であり、特定の候補者を応援することはありえない。そうしたことに十分気をつけたうえで応援するのが当然だ」と述べたほか、今回の発言が内閣改造や自民党役員人事の時期に影響を与えることはないという認識を示しました。
稲田防衛大臣は28日午前、防衛省に登庁した際、記者団が、野党側が辞任を求めていることなどについて質問したのに対し、「きのう話したとおりだ」と述べるにとどめました。 
 
都議選報道でテレビ朝日が「自民と都民ファは同等に、他は半分で」と通達
7月2日に投開票を迎える東京都議会選挙だが、その選挙報道を巡って、テレビ局できな臭い動きが出ている。上層部から現場に直接、まるで「自民党と都民ファーストの会の候補者だけを取り上げろ」と言わんばかりの“お達し”が下されているというのだ。たとえばテレビ朝日では数日前、こんな内容の社内メールが上層部から報道関係者に一斉送信されたという。
〈自民と都民ファは同等程度。その他の党は、若干少なくてもいいが、7党については、差は少なくとも2:1以内にする〉
ようするに、安倍首相率いる自民候補と小池百合子都知事率いる都民ファースト候補の直接対決をクローズアップする一方、共産や民進などの候補はその半分の扱いにしてもいいというのである。24〜25日のマスコミ各社による世論調査では、約6割が投票先をまだ決めていないとしているのに、テレビ局の上層部があらかじめ特定の政党に報道時間を割くことを認める指示を出すというのは、明らかに報道の公正に反する行為だろう。
しかも、この通達にはもうひとつ裏がある。一見、自民と都民ファ2党を他政党より偏重することを認めるかたちにしているが、実際は、自民党をきちんと扱えと現場に圧力をかける意図があったと言われているのだ。
「今回の都議選報道は、橋下徹大阪府知事が当選した後の大阪と同じで、小池都知事の一挙手一投足を追いかけ、むしろ都民ファ一色になるムードでした。これは他局もそうだと思いますが、視聴率狙いのワイドショーなんかはどうしてもそうならざるをえない。そこに、“自民と都民ファは同等程度”という通達があったため、現場では、自民党がうるさいからたっぷり報じなければならない、という空気になったんです。おそらく上層部もそういう意図でメールを送ったんだと思いますよ。メールを送ってきた人間を考えたら、明らかに政権への忖度でしょう」(テレビ朝日情報番組関係者)
「自民と都民ファ同等」通達の背後に安倍首相と篠塚報道局長の会食?
今回のメールを送信したのは、同局で報道番組・情報番組を統括する宮川晶報道局次長兼報道センター長だったというが、この宮川氏は篠塚浩取締役報道局長の腹心として知られている人物だ。そして、篠塚報道局長といえば、先月24日、共謀罪が衆院本会議で強行採決された翌日に早河洋会長とともに、安倍首相と仲良く会食をしていたテレ朝幹部。典型的な政権忖度体質の人物で、共謀罪報道の際にも現場に「政府の言い分も報道しろ」と圧力をかけまくっていたと言われる。そのラインから伝令が出たとなれば、たしかに政権による圧力、忖度の臭いがプンプンしてくる。
「安倍首相と局幹部の会食では、加計学園問題や共謀罪をめぐる報道へのけん制があったと言われていますが、都議選についても圧力がかかっていた可能性があります。安倍首相から『都議選は公平にお願いしますよ』と言われ、篠塚報道局長が震え上がり、報道センター長に命じてメールをさせた、おそらくそんなところじゃないでしょうか」(テレビ朝日報道番組関係者)
テレビ朝日では、『報道ステーション』や『羽鳥慎一モーニングショー』など、現場はきちんと政権批判をやろうという姿勢がある一方で、局の上層部や政治部があいかわらず安倍政権のほうばかりを向いた動きをしていることは、先日の記事でも指摘したが、その上層部の権力癒着体質、忖度体質がモロに出たということだろう。
だが、こうした都議選報道の“配分”をめぐるテレビ局の動向は、何もテレ朝だけではないらしい。別の在京キー局ニュース番組関係者は「うちでも自民、都民ファ、その他全部で2:2:1ぐらいの比率になっていますね」と打ち明けるし、実際にテレビをつければどの局でも“自民vs都民ファの全面対決”の報道一色。完全に、自民党と都民ファ偏重報道を展開しているのだ。
もちろん、公正な報道とは、時間配分をすべての政党で公平にしなければならないということではない。たとえば、昨年の都知事選での報道が不公平すぎるという告発を受けて、BPOは今年2月、「2016年の選挙をめぐるテレビ放送についての意見」という委員会決定を出したが、そこでは、放送法の定める政治的公平性はあくまで「倫理規範」だと確認したうえで、報道と編集の自由と国民の知る権利の観点から「量的公平性」を否定している。
BPOの「量的公平性」否定見解を逆手にとり政権に配慮するテレビ局
〈選挙に関する報道と評論をする番組に求められるのは、出演者数や顔ぶれ、発言回数や露出時間の機械的・形式的な平等ではなく、さらに有権者に与える候補者の印象の良し悪しの均等でもない。〉
〈選挙に関する報道と評論に「量的公平性(形式的公平性)」が求められれば、放送局にこれを編集する自由はなくなる。したがって、選挙に関する報道と評論に編集の自由が保障されている以上は、求められる「公平性」は「量的公平性(形式的公平性)」ではありえず、必然的に「質的公平性(実質的公平性)」となる。〉
もっとも、ここでBPOが指針を示した「質的公平性」は、〈国民の判断材料となる重要な事実を知りながら、ある候補者や政党に関しては不利になりそうな事実を報道しない、或いは、政治上の問題点に触れない、逆に、ある候補者や政党に関してのみ過剰に伝えるなどと言う姿勢は、公平であるとは言い難い〉というように、政治権力からの圧力や報道の萎縮に対抗する手段として示したものだ。
しかし、各テレビ局はこの“「量的公平性」が最重要ではない”という部分を逆手にとり、都民ファーストと自民だけを重点的に扱い、他政党を切り捨てる方向に動いたのだ。しかも、「自民と都民ファの公平な扱い」だけは守った状態で、である。
つまり、BPOがテレビ報道を守ろうとしているにもかかわらず、局側は相変わらず政権の圧力に屈して、安倍首相の顔色を伺う“忖度報道”を展開しているのだ。
安倍首相や菅義偉官房長官をはじめ政権中枢が次々とボロを出している加計学園問題では、さすがのテレビ局も批判する姿勢を見せているが、選挙となればやはり話は別、ということなのだろうか。いずれにせよ、安倍政権の不正を正すためには、官邸とズブズブの関係にあるマスコミ幹部たちを徹底追及し、国民の声でメディアを正常化していく必要がある。 
 
 

 
2017/6-7
 
 
天誅
神などの人間を超越した存在が、悪行を行った人間に対して誅伐を下すこと。天罰。 転じて、イデオロギーが対立する相手や私怨の相手などに対する殺害・粛清の大義名分とするために、「天の誅伐の代行」の意味合いで用いられるようになった。
誅伐
罪ある者を攻め討つこと。罪人を討伐、成敗すること。  
 
天誅組
幕末に公卿中山忠光を主将に志士達で構成された尊皇攘夷派の武装集団。大和国で挙兵するが、幕府軍の追討を受けて壊滅した(天誅組の変)。天忠組とも。
文久3年(1863年)8月13日、孝明天皇の神武天皇陵参拝、攘夷親征の詔勅が発せられる(大和行幸)。土佐脱藩浪士の吉村寅太郎ら攘夷派浪士は大和行幸の先鋒となるべく、攘夷派公卿の前侍従中山忠光を主将に迎えて京を出発した。これに従軍した半田門吉の『大和日記』によると結成時の同志は38人で、そのうち18人が土佐脱藩浪士、8人が久留米脱藩浪士であった。このほか淡路島の勤皇家で大地主であった古東領左衛門は先祖代々の全財産を処分し、天誅組の軍資金として供出した。彼らがいつの時点で天誅組を称したかは詳らかではない。
8月17日、幕府天領の大和国五条代官所を襲撃。代官鈴木正信(源内)の首を刎ね、代官所に火を放って挙兵した。桜井寺に本陣を置き五条を天朝直轄地とする旨を宣言し、「御政府」あるいは「総裁所」を称した。五条御政府と呼ばれる。
挙兵の直後の8月18日、八月十八日の政変が起こり、大和行幸は中止となり京の攘夷派は失脚してしまう。挙兵の大義名分を失った天誅組は「暴徒」とされ追討を受ける身となった。天誅組は天の辻の要害に本陣を移し、御政府の名で武器兵糧を徴発し、吉村寅太郎は五条の医師乾十郎とともに十津川郷(奈良県吉野郡十津川村)に入り、反乱に加入を説得。その結果、野崎主計ら十津川郷士960人を募兵して兵力は膨れ上がったが、烏合の衆に過ぎずその武装は貧弱なものだった。十津川の人々も半ば脅迫されて急きょかき集められた。しかも休息も食事もなく戦闘に参加せられるなど、戦意に乏しかった。
あまりの酷さに玉堀為之進や植田主殿ら十津川郷士は指揮官に抗議したが、中山らに憎まれ天辻峠で斬首されている。
天誅組は高取城を攻撃するが、少数の高取藩兵の銃砲撃を受けて混乱して敗走。この時点で三河刈谷藩から参加していた伊藤三弥のように早々に脱走するものもあった(後に伊藤は松本奎堂の密書を岩倉具視に届けたと弁明しているが、岩倉具視と松本奎堂の関係を考えればあり得ないことである。伊藤三弥と同郷の碩学森銑三は「脱走した三弥の言い訳に過ぎない」と断じている)。この伊藤三弥の脱走は天誅組の脆弱さを示す例としてしばしば引用される。
幕府は諸藩に命じて大軍を動員をして天誅組討伐を開始する。天誅組は激しく抵抗するが、主将の中山忠光の指揮能力が乏しいこともあり敗退を繰り返し、しだいに追い詰められる。朝廷から天誅組を逆賊とする令旨が京都在住の十津川郷士前田雅楽に下され、急遽現地に赴いた前田は十津川郷士を説得。ここに主力の十津川勢が9月15日に離反。郷士代表の野崎は責を負い自害する。9月19日、忠光は天誅組の解散を命じる。残党は伊勢方面へ脱出を図るが、鷲家口(奈良県東吉野村)で幕府軍に捕捉され壊滅した。
志士たちの霊は京都霊山護国神社に祀られている。